(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された外装体においては、シート材に剛軟度が高いSMS不織布、SMMS不織布を使用した場合に、弾性伸縮部材の収縮時にシートの外面に形成される襞の頂部の曲率半径が小さく、装着者の肌を傷つける恐れがある。
そこで、本発明の主たる課題は、弾性伸縮部材の収縮時にシートの外面に形成される襞の頂部の曲率半径が大きい外装体およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
請求項1に係る発明は、2枚のシートと、前記2枚のシートの間に上下方向に所定の間隔を隔てて複数の弾性伸縮部材を幅方向に延在して設けた外装シートであって、
前記弾性伸縮部材の幅方向の両側部を、前記2枚のシートの幅方向に所定の間隔を隔てた固定部にそれぞれ固定し、前記2枚のシートを、上下方向に隣接する弾性伸縮部材の上下方向の中間部に形成した幅方向に延在する結合部にて固定し、前記結合部の上下方向の幅を、前記上下方向に隣接する弾性伸縮部材の間隔に対して10〜15%に設定し、前記結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の結合部位で形成し、幅方向に隣接する前記結合部位の間に設けられた間隔を0.5〜1mmに設定し
、前記結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の第1結合部位と、幅方向に隣接する前記第1結合部位の上側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第2結合部位と、幅方向に隣接する前記第1結合部位の下側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第3結合部位で形成し、平面視において幅方向に直交する側面視において前記第1結合部位と、前記第2結合部位と、前記第3結合部位が幅方向に連続して形成していることを特徴とする外装シートである。
【0006】
【0007】
【0008】
請求項
2に係る発明は、前記2枚のシートを、SMS不織布又はSMMS不織布で形成した請求項
1記載の外装シートである。
【0009】
【0010】
請求項
3に係る発明は、2枚のシートと、前記2枚のシートの間に上下方向に所定の間隔を隔てて複数の弾性伸縮部材を幅方向に延在して設けた外装シートの製造方法であって、
前記2枚のシートの一側のシートの内面に上下方向に所定の間隔を隔てて複数の弾性伸縮部材を幅方向に延在して設け、前記2枚のシートの他側のシートの外面を、前記一側のシートの内面に上載せて、前記一側のシートと、前記他側のシートと、前記弾性伸縮部材の両側部を固定部に固定し、上下方向に隣接する前記弾性伸縮部材の上下方向における中間部に位置する前記2枚のシートの部位に、シール手段により幅方向に延在する結合部を形成し、前記結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の結合部位で形成し、幅方向に隣接する前記結合部位の間に設けられた間隔を0.5〜1mmに設定し
、前記結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の第1結合部位と、幅方向に隣接する前記第1結合部位の上側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第2結合部位と、幅方向に隣接する前記第1結合部位の下側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第3結合部位で形成し、平面視において幅方向に直交する側面視において前記第1結合部位と、前記第2結合部位と、前記第3結合部位が幅方向に連続して形成している外装シートの製造方法である。
【0011】
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、弾性伸縮部材の幅方向の両側部を、2枚のシートの幅方向に所定の間隔を隔てた固定部にそれぞれ固定し、2枚のシートを、上下方向に隣接する弾性伸縮部材の上下方向の中間部に形成した幅方向に延在する結合部にて固定し、結合部の上下方向の幅を、前記上下方向に隣接する弾性伸縮部材の間隔に対して10〜15%に設定しているので、弾性伸縮部材の収縮力によって、2枚のシートの外面に襞が形成され、襞の頂部の曲率半径を大きく形成することができる。
【0013】
また、結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の結合部位で形成し、幅方向に隣接する結合部位の間に設けられた間隔を0.5〜1mmに設定しているので、結合部に起因する異物感覚を低減して触感性能が高い外装体を形成することができる。
【0014】
さらに、結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の第1結合部位と、幅方向に隣接する第1結合部位の上側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第2結合部位と、幅方向に隣接する第1結合部位の下側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第3結合部位で形成し、平面視において幅方向に直交する側面視において第1結合部位と、第2結合部位と、第3結合部位が幅方向に連続して形成しているので、弾性伸縮部材の収縮力によって、2枚のシートの外面に襞が形成され、襞の頂部の曲率半径を大きく形成することができ、且つ、結合部に起因する異物感覚を低減して触感性能が高い外装体を形成することができる。
【0015】
請求項
2記載の発明によれば、請求項
1記載の発明による効果に加えて、2枚のシートを、SMS不織布又はSMMS不織布で形成しているので、弾性伸縮部材の収縮力によって、大きな襞を形成することができる。
【0016】
【0017】
請求項
3記載の発明によれば、2枚のシートの一側のシートの内面に上下方向に所定の間隔を隔てて複数の弾性伸縮部材を幅方向に延在して設け、前記2枚のシートの他側のシートの外面を、前記一側のシートの内面に上載せて、前記一側のシートと、前記他側のシートと、前記弾性伸縮部材の両側部を固定部に固定し、上下方向に隣接する前記弾性伸縮部材の上下方向における中間部に位置する前記2枚のシートの部位に、シール手段により幅方向に延在する結合部を形成し、結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の結合部位で形成し、幅方向に隣接する結合部位の間に設けられた間隔を0.5〜1mmに設定しているので、弾性伸縮部材の収縮力によって、2枚のシートの外面に襞が形成され、襞の頂部の曲率半径を大きく形成される外装シートを効率よく製造することができ、結合部に起因する異物感覚を低減して触感性能が高い外装体を効率よく製造することができる。
【0018】
また、結合部を、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた複数の第1結合部位と、幅方向に隣接する第1結合部位の上側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第2結合部位と、幅方向に隣接する第1結合部位の下側に、幅方向の所定の間隔を隔てて設けられた第3結合部位で形成し、平面視において幅方向に直交する側面視において第1結合部位と、第2結合部位と、第3結合部位が幅方向に連続して形成しているので、弾性伸縮部材の収縮力によって、2枚のシートの外面に襞が形成され、襞の頂部の曲率半径を大きく形成される外装シートを効率よく製造することができ、弾性伸縮部材の収縮力によって、2枚のシートの外面に襞が形成され、襞の頂部の曲率半径を大きく形成することができ、且つ、結合部に起因する異物感覚を低減して触感性能が高い外装体を効率よく製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<パンツタイプ使い捨ておむつ>
本発明の外装体12の理解を容易にするために、先ずパンツタイプ使い捨ておむつ100について添付図面を参照して詳説する。
図1に示すように、パンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品の外面をなす外装体12と、外装体12の内面に貼り付けられた内装体200とから形成されている。
【0021】
(内装体)
図2に示すように、内装体200は、平面視において長方形に形成されているが、任意の形状にすることもできる。なお、本明細書において「前後方向」とは、腹側と背側を結ぶ方向を言い、「幅方向」とは、前後方向と直交する方向を言い、「上下方向」とは、パンツタイプ使い捨ておむつ100の装着状態において胴回り方向と直交する方向を言うものとする。
【0022】
図4に示すように、内装体200は、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えている。また、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間には、中間シート40が設けられ、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側は、身体側に起立する立体ギャザー60が設けられている。なお、
図4等の点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。
【0023】
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法である。
【0024】
(中間シート)
中間シート40は、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m
2が好ましく、25〜60g/m
2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。なお、目付けとは、次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
【0025】
(液不透過性シート)
液不透過性シート11は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
【0026】
(立体ギャザー)
立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66とされている。
【0027】
ギャザーシート62は、スパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m
2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。
【0028】
立体ギャザー60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔は3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
【0029】
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、吸収体56を包む包装シート58とから形成されている。
【0030】
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m
2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m
2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
【0031】
図2に示すように、吸収体56は、平面視において長方形に形成されているが、任意の形状にすることもできる。例えば、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体と立体ギャザー60の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。平面視において長方形に形成されているが、任意の形状にすることもできる。
【0032】
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
【0033】
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
【0034】
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。なお、ゲル強度とは、次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
【0035】
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m
2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m
2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m
2を超えると、効果が飽和する。
【0036】
(包装シート)
包装シート58は、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m
2、特に10〜30g/m
2のものが望ましい。
【0037】
(外装体)
図3に示すように、外装体12は、装着者の後身頃を覆うに略長方形状の背側シート20と、装着者の前身頃を覆う略長方形状の腹側シート21から形成されている。背側シート20の両側部20A,20Aと腹側シート21の両側部21A,21Aをヒートシール、超音波シール等によって接合することのよって、
図1に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WOと、脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成される。
【0038】
装着者のお尻を覆う背側シート20の上下方向の長さは、腹側シート21の上下方向の長さよりも長く形成されている。また、背側シート20の両側部20A,20Aの下部には、幅方向の中心部に向かって円弧状に形成された切欠き部22,22が形成されている。これにより、装着者が装着したパンツタイプ使い捨ておむつ100の脚開口部LOの近傍部位のゴアゴア感を取り除き、パンツタイプ使い捨ておむつ100の見栄えを高めることができる。
【0039】
切欠き部22は、背側シート20の側部20の下部に位置する切欠き部22の起点から幅方向中心部に向かって略円弧状に切欠かれた後、腹側方向に向かって直線状に切欠かれている。これにより、内装体200が切欠かれるのを防止することができる。なお、切欠き部22の形状には、特に制限はなく、背側シート20の側部20の下部に位置する切欠き部22の起点から幅方向中心部に向かって直線状に切欠くこともできる。
【0040】
図5,6に示すように、背側シート20は、第1シート(請求項における「シート」)20Bと第2シート(請求項における「シート」)20Cを後部で折り曲げた1枚のシートから形成されている。また、第1シート20Bと第2シート20Cの間には、ウエスト縁部Wに配置されるウエスト縁部弾性伸縮部材17と、ウエスト下部Uに配置されるウエスト下部弾性伸縮部材(請求項における「弾性伸縮部材」)15と、切欠き部22が形成された部位に配置される中間部弾性伸縮部材(請求項における「弾性伸縮部材」)16が固定されている。
【0041】
第1シート20Bは、ポリピロピレン製の不織布によって形成されたスパンボンド製の不織布と、ポリピロピレン製の極細繊維不織布によって形成されたマイクロウエッブ不織布を積層した厚さが約0.16mm、目付け量が約13g/m
2、MD方向の剛軟度が約42mm、CDの方向の剛軟度が約32mmのSMS不織布、SMMS不織布で形成するのが好適である。これにより、第1シート20Bの内面にウエスト縁部弾性伸縮部材17等の収縮力によって襞28が形成され、触感性能を高めることができる。なお、剛軟度は、カンチレバー試験機によって計測した測定値である。
【0042】
同様に、第2シート20Cも厚さが約0.16mm、目付け量が約13g/m
2、MD方向の剛軟度が約42mm、CDの方向の剛軟度が約32mmのSMS不織布、SMMS不織布で形成するのが好適である。これにより、第2シート20Cの外面にウエスト縁部弾性伸縮部材17等の収縮力によって襞28が形成され、触感性能を高めることができる。
【0043】
腹側シート21は、第1シート(請求項における「シート」)21Bと第2シート(請求項における「シート」)21Cを前部で折り曲げた1枚のシートから形成されている。また、第1シート21Bと第2シート21Cの間には、ウエスト縁部Wに配置されるウエスト縁部弾性伸縮部材17と、ウエスト下部Uに配置されるウエスト下部弾性伸縮部材15が固定されている。
【0044】
第1シート21Bは、厚さが約0.16mm、目付け量が約13g/m
2、MD方向の剛軟度が約42mm、CDの方向の剛軟度が約32mmのSMS不織布、SMMS不織布で形成するのが好適である。これにより、第1シート21Bの内面にウエスト縁部弾性伸縮部材17等の収縮力によって襞28が形成され、触感性能を高めることができる。
【0045】
同様に、第2シート21Cも厚さが約0.16mm、目付け量が約13g/m
2、MD方向の剛軟度が約42mm、CDの方向の剛軟度が約32mmのSMS不織布、SMMS不織布で形成するのが好適である。これにより、第2シート21Cの外面にウエスト縁部弾性伸縮部材17等の収縮力によって襞28が形成され、触感性能を高めることができる。
【0046】
ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、ウエスト開口部WOの近傍部位に、幅方向全体にわたり連続するように、上下方向に所定の間隔を隔てて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。なお、ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、ホットメルト等の接着剤によって幅方向全体にわたって背側シート20の第1シート20Bと第2シート20C等の間に固定されている。
【0047】
ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm
2、特に0.1〜1.0mm
2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸長率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。なお、ウエスト縁部弾性伸縮部材17における内装体200側に配置された数本のウエスト縁部弾性伸縮部材17を内装体200と重ねて配置することもできる。
【0048】
ウエスト下部弾性伸縮部材15は、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、上下方向に所定の間隔を隔てて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。なお、ウエスト下部弾性伸縮部材15の幅方向の一側は、背側シート20の両側部20A,20Aと腹側シート21の両側部21A,21Aの接合部の近傍にホットメルト等の接着剤によって背側シート20の第1シート20Bと第2シート20C等の間の固定部24に固定され、他側は、吸収要素50の幅方向の側部の近傍にホットメルト等の接着剤によって背側シート20の第1シート20Bと第2シート20C等の間の固定部24に固定されている。
【0049】
ウエスト下部弾性伸縮部材15としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm
2、特に0.1〜1.0mm
2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸長率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
【0050】
中間部弾性伸縮部材16は、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、上下方向に所定の間隔を隔てて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。なお、中間部弾性伸縮部材16の幅方向の一側は、背側シート20の両側部20A,20Aと腹側シート21の両側部21A,21Aの接合部の近傍にホットメルト等の接着剤によって背側シート20の第1シート20Bと第2シート20C等の間の固定部24に固定され、他側は、吸収要素50の幅方向の側部の近傍にホットメルト等の接着剤によって背側シート20の第1シート20Bと第2シート20C等の間の固定部24に固定されている。
【0051】
中間部弾性伸縮部材16としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm
2、特に0.1〜1.0mm
2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸長率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
【0052】
<外装体の製造方法>
次に、外装体12の製造方法について説明する。なお、外装体12を形成する背側シート20の製造方法と腹側シート21の製造方法は、同一製造方法であるので、以下では複数のウエスト下部弾性伸縮部材15が設けられた背側シート20の製造方法を例にとって説明し、腹側シート21の製造方法等の説明は省略する。
【0053】
図7に示すように、背側シート20の第1シート20Bの外面と第2シート20Cの内面の間には、上下方向に所定の間隔を隔てて左右方向に延在する複数のウエスト下部弾性伸縮部材15が挟持されている。ウエスト下部弾性伸縮部材15の左右方向の一側は、第1シート20Bと第2シート20Cの両側部のヒートシール等で接合された接合部25の近傍にホットメルト等の接着剤によって形成された固定部24に固定され、他側は、吸収要素50の幅方向の側部の近傍にホットメルト等の接着剤によって形成された固定部24に固定されている。一方、ウエスト下部弾性伸縮部材15の中間部、すなわち、両側部を除く部位は、第1シート20Bの外面と第2シート20Cの内面に固定されておらず、自由に左右方向に伸縮することができる。また、ウエスト下部弾性伸縮部材15と上下方向で隣接するウエスト下部弾性伸縮部材15の間の上下方向の中間部には、第1シート20Bの外面と第2シート20Cの内面を接合するために、熱融着や超音波シールによって形成された左右方向に連続する結合部26が設けられている。なお、
図7の左右方向が上述した幅方向に一致し、上下方向が上述した前後方向に一致する。
【0054】
これにより、
図11に示すように、第1シート20Bの内面に形成される平面視における略山形形状の襞28は、ウエスト下部弾性伸縮部材15に対向する部位が襞28の頂部28Aを形成し、上下方向に隣接して設けられた結合部26に対向する部位が襞28の基部28Bを形成する。
【0055】
(第1製造方法)
次に、第1製造方法について説明する。
図8に示すように、第1製造方法は、上下方向に隣接して設けられたウエスト下部弾性伸縮部材15,15の間の上下方向の中心部に、左右方向に連続して形成された結合部26を形成して第1シート20Bの外面と第2シート20Cの内面を接合している。
【0056】
上下方向に隣接するウエスト下部弾性伸縮部材15,15の間隔Aは、5〜10mmに設定するのが好適である。間隔Aが5mm未満の場合は、ウエスト下部弾性伸縮部材15の収縮力によって形成される襞28の大きさが小さく、襞28で区画される空間の容積が小さくクッション性能が小さく装着性能が低下する恐れがあり、また、ウエスト下部弾性伸縮部材15の両側部を固定部24で固定する効率が低下する恐れがある。一方、間隔Aが10mm超の場合には、ウエスト下部弾性伸縮部材15の収縮力によって形成される襞28が、例えば、断面形状において略山形形状に形成されるものと、断面形状において略二山形形状に形成されるものとが混在して外観性能を低下させる恐れがある。また、本実施形態にあっては、間隔Aを9mmに設けて製造している。
【0057】
結合部26の上下方向幅Bは、0.5〜1.5mmに設定するのが好適である。上下方向幅Bが0.5mm未満の場合は、襞28の立ち上がり起点としなる基部28Bを確実に固定できなく恐れがある。一方、上下方向幅Bが1.5mm超の場合には、結合部26の異物感が増加して触感性能が低下する恐れがある。また、本実施形態にあっては、上下方向幅Bを1.25mmに設け、間隔Aに対して約14%に設定している。なお、間隔Aに対して上下方向幅Bは10〜15%にするのが好適である。これにより、
図11に示すように、上下方向に所定の間隔を隔てて設けられたウエスト下部弾性伸縮部材15に収縮力によって、第1シート20Bの内面と第2シート20Cの外面には、襞28が形成されて触感性能を高めることができる背側シート20を製造することができる。
【0058】
(第2製造方法)
次に、第2製造方法について説明する。第2製造方法は、第1製造方法における結合部26の平面視における面積を低減して、異物感覚を低減し触感性能を向上させる製造方法である。
図9に示すように、第2製造方法は、上下方向に隣接して設けられたウエスト下部弾性伸縮部材15,15の間の上下方向の中心部に、左右方向に所定の間隔を隔てて形成した左右方向に実質的に連続して形成された結合部26を形成して第1シート20Bの外面と第2シート20Cの内面を接合している。なお、第1製造方法と同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
左右方向に隣接する結合部位27,27の間の左右方向間隔C2は、0.5〜1.0mmに設定するのが好適である。間隔C2が0.5mm未満の場合は、結合部26を形成する結合部位27の平面視における面積の低減が図られず異物感を解消することができない恐れがある。一方、間隔C2が1.0mm超の場合には、第1シート20Bの内面に形成される略山形形状の襞28と第2シート20Cの外面に形成される略逆山形形状の襞28の頂部28Aの曲率半径が小さくなり、特に、第1シート20Bの内面に形成される略山形形状の襞28の頂部28Aと接触する装着者の皮膚が傷付く恐れがある。なお、本実施形態にあっては、間隔C2を0.5mmに設けて製造している。
【0060】
結合部26を形成する左右方向に所定の間隔を隔てて設けられた複数の結合部位27の左右方向幅C1は、左右方向間隔C2よりも長く形成すれば良く、特段の制限はない。 なお、本実施形態にあっては、間隔C1を1mmに設けて製造し、第2製造方法の平面視における結合部26の面積は、第1製造方法の平面視における結合部26の面積の約67%に形成されている。これにより、上下方向に所定の間隔を隔てて設けられたウエスト下部弾性伸縮部材15に収縮力によって、第1シート20Bの内面と第2シート20Cの外面には、襞28が形成されて触感性能を高めることができる背側シート20を製造することができ、また、熱融着部に起因する異物感覚を低減した背側シート20を製造することができる。
【0061】
(第3製造方法)
次に、第3製造方法について説明する。第3製造方法は、第2製造方法における結合部26の平面視における面積をさらに低減して、異物感覚をさらに低減し触感性能の向上を図り、第1シート20Bの内面に形成される略山形形状の襞28と第2シート20Cの外面に形成される略逆山形形状の襞28の頂部28Aの曲率半径を大きく形成して第1シート20Bの内面に形成される略山形形状の襞28の頂部28Aと接触する装着者の皮膚が傷付きを防止させる製造方法である。
図10に示すように、第3製造方法は、上下方向に隣接して設けられたウエスト下部弾性伸縮部材15,15の間の上下方向の中心部に、左右方向と直交する側面視において左右方向に連続的して形成された結合部26が第1シート20Bの外面と第2シート20Cの内面を接合している。なお、第1製造方法と同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
結合部26は、左右方向に所定の隔てて設けられた複数の平面視において略菱形形状の第1結合部位29Aと、第1結合部位29Aの上側に形成された左右方向に所定の隔てて設けられた複数の平面視において略反二等辺三角形状の第2結合部位29Bと、第1結合部位29Aの下側に形成された左右方向に所定の隔てて設けられた複数の平面視において略二等辺三角形状の第3結合部位29Cから形成されている。また、第1結合部位29Aと第2結合部位29Bは、側面視において左右方向に連続的して形成され、同様に、第1結合部位29Aと第3結合部位29Cは、側面視において左右方向に連続的して形成されている。さらに、第2結合部位29Bと第3結合部位29Cは上下方向に所定の間隔を隔てて、第1結合部位29Aを中心として上下方向の対称位置に形成され、また、第2結合部位29Bと第3結合部位29Cは同一形状に形成されている。
【0063】
側面視において第1結合部位29Aと、第2結合部位29Bと、第3結合部位29Cが連続的に設けられれば良く、第1結合部位29Aの左右方向幅D1と、上下方向幅D2と、左右方向ピッチD3には、特段の制限はない。なお、本実施形態においては、左右方向幅D1を1.57mmに、上下方向幅D2を0.7mmに、左右方向ピッチD3を2.8mmに設け、第1結合部位29Aと第2結合部位29Bの間隔Fを約0.67mm、同様に、第1結合部位29Aと第3結合部位29Cの間隔Fも約0.67mmに製造されている。
【0064】
側面視において第1結合部位29Aと、第2結合部位29Bと、第3結合部位29Cが連続的に設けられれば良く、第2,3熱融着部位29B,29Cの左右方向幅E1と、上下方向幅E2と、左右方向ピッチE3には、特段の制限はない。なお、本実施形態においては、左右方向幅E1を1.57mmに、上下方向幅D2を0.35mmに、左右方向ピッチD3を2.8mmに設け、第1結合部位29Aと第2結合部位29Bの間隔Fを約0.67mm、同様に、第1結合部位29Aと第3結合部位29Cの間隔Fも約0.67mmに製造されている。
【0065】
これにより、第3製造方法の平面視における結合部26の面積は、第1製造方法の平面視における結合部26の面積の約31%に形成されている。また、第1製造方法により製造された背側シート20と同様に、第1シート20Bの内面に形成される略山形形状の襞28と第2シート20Cの外面に形成される略逆山形形状の襞28の頂部28Aの曲率半径を大きく形成でき、第1シート20Bの内面に形成される略山形形状の襞28の頂部28Aと接触する装着者の皮膚が傷付くことを防止することができる。
【0066】
<評価>
第1〜3製造方法によって製造された外装体12の触感性能、外観性能の効果を評価するために無作為に30名の被験者を抽出して官能評価を行った。
【0067】
(被検体)
上下方向に隣接するウエスト下部弾性伸縮部材15,15等の上下方向の中間部に結合部26を形成していない外装体12に内装体200を設けた基準用パンツタイプ使い捨ておむつ70と、第1製造方法によって製造された外装体12に内装体200を設けて製造した第1パンツタイプ使い捨ておむつ71と、第2製造方法によって製造された外装体12に内装体200を設けて製造した第2パンツタイプ使い捨ておむつ72と、第3製造方法によって製造された外装体12に内装体200を設けて製造した第3パンツタイプ使い捨ておむつ73を製造した。
【0068】
(評価方法)
被験者に基準用パンツタイプ使い捨ておむつ70を装着させた後に、被験者に第1パンツタイプ使い捨ておむつ71、第2パンツタイプ使い捨ておむつ72、第3パンツタイプ使い捨ておむつ73の順に装着させ、基準用パンツタイプ使い捨ておむつ70の触感性能、外観性能のレベルを3に設定して、基準用パンツタイプ使い捨ておむつ70よりも第1パンツタイプ使い捨ておむつ71等の触感性能、外観性能の性能が優れる場合は、レベルを2と評価させ、第1パンツタイプ使い捨ておむつ71等の触感性能、外観性能の性能が極めて優れる場合は、レベル1と評価させた。一方、基準用パンツタイプ使い捨ておむつ70よりも第1パンツタイプ使い捨ておむつ71等の触感性能、外観性能の性能が劣る場合は、レベル4を評価させ、第1パンツタイプ使い捨ておむつ71等の触感性能、外観性能の性能が極めて劣る場合は、レベルを5と評価させた。
【0069】
(結果)
第1パンツタイプ使い捨ておむつ71のレベルは、平均値2.2、標準偏差0.4であり、第2パンツタイプ使い捨ておむつ72のレベルは、平均値1.8、標準偏差0.4であり、第3パンツタイプ使い捨ておむつ73のレベルは、平均値1.5、標準偏差0.5であった。
【0070】
<明細書中の用語の説明>
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
【解決手段】弾性伸縮部材の幅方向の両側部を、2枚のシートの幅方向に所定の間隔を隔てた固定部にそれぞれ固定し、2枚のシートを、上下方向に隣接する弾性伸縮部材の上下方向の中間部に形成した幅方向に延在する結合部にて固定し、結合部の上下方向の幅を、上下方向に隣接する弾性伸縮部材の間隔に対して10〜15%に設定することにより解決される。