特許第6012032号(P6012032)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6012032広帯域無線通信システムにおける協力的ハンドオーバ支援装置及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012032
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】広帯域無線通信システムにおける協力的ハンドオーバ支援装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20161011BHJP
【FI】
   H04W36/08
【請求項の数】24
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2011-88061(P2011-88061)
(22)【出願日】2011年4月12日
(65)【公開番号】特開2011-223584(P2011-223584A)
(43)【公開日】2011年11月4日
【審査請求日】2014年3月12日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0033177
(32)【優先日】2010年4月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】姜 ▲ヒョン▼求
(72)【発明者】
【氏名】周 炯鍾
【審査官】 桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−502269(JP,A)
【文献】 特表2008−519541(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービング基地局からターゲット基地局を含む隣接基地局における端末の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示す情報を含むメッセージを受信する過程と、
前記サービング基地局とターゲット基地局の間で予め共有された端末の接続識別子を利用して、前記ターゲット基地局とハンドオーバの手順を行う過程と、
前記隣接基地局のうちターゲット基地局へのハンドオーバの手順を行う途中、前記ターゲット基地局における前記端末の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示す情報に基づいて前記端末の接続識別子の更新手順を省略する過程と、を含み、
前記端末の接続識別子は、
前記ターゲット基地局の要請に対応して、前記サービング基地局が前記端末に割り当てることを特徴とする無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記端末の動作方法。
【請求項2】
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する際、前記サービング基地局が、前記端末の接続識別子を前記サービング基地局と協力関係にある前記ターゲット基地局に要請し、
前記ターゲット基地局が、前記要請に応答して前記端末の接続識別子を前記サービング基地局に提供することによって、前記サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で前記端末の接続識別子は共有されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記端末の動作方法。
【請求項3】
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する際、前記サービング基地局が、前記端末の接続識別子を割り当て前記サービング基地局と協力関係にある前記ターゲット基地局に前記割り当てられた前記端末の接続識別子を送信し、前記ターゲット基地局が前記端末の接続識別子を前記サービング基地局から受信することによって、前記サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で前記端末の接続識別子は共有されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記端末の動作方法。
【請求項4】
前記メッセージは、「協力的ハンドオーバ支援(Cooperative HO support)」フィールドを含み、
ここで、前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドの第1ビットは、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示すビットであり、
ここで、前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドの第2ビットは、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する認証及びキー更新手順を省略するかどうかを示すビットであることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記端末の動作方法。
【請求項5】
前記ターゲット基地局から、レインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップ(UL−MAP:CDMA Allocation IE)を受信する過程と、
前記ターゲット基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報に基づき、前記端末の接続識別子の更新手順と認証及びキー更新手順が全て省略された場合、前記割り当てられたアップリンク資源を介し、前記サービング基地局で使用していた以前の管理接続識別子を利用して、帯域幅要請ヘッダ(B Header)を前記ターゲット基地局に伝送する過程と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記端末の動作方法。
【請求項6】
前記ターゲット基地局から、レインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを受信する過程と、
前記ターゲット基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報に基づき、前記端末の接続識別子の更新手順のみが省略された場合、前記割り当てられたアップリンク資源を介し、前記サービング基地局で使用していた以前の管理接続識別子を利用して、認証に必要な情報が含まれたレインジング要請メッセージを前記ターゲット基地局に伝送する過程と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記端末の動作方法。
【請求項7】
端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子を前記端末のサービング基地局と共有する過程と、
前記端末のサービング基地局と共有された前記端末の接続識別子を利用して、前記端末とハンドオーバの手順を行う過程と、
前記端末に対するハンドオーバの手順を行う途中、接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示すターゲット基地局の情報に基づいて、前記端末の接続識別子の更新手順を省略する過程と、を含み、
前記端末の接続識別子は、
前記ターゲット基地局の要請に対応して、前記サービング基地局が前記端末に割り当て、
前記ターゲット基地局の情報は前記端末のサービング基地局から前記端末に送信されることを特徴とする無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の動作方法。
【請求項8】
前記端末に、レインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを伝送する過程と、
前記アップリンク資源を介し、前記端末から、前記端末によってサービング基地局で使用された以前の管理接続識別子が含まれた帯域幅要請ヘッダを受信する過程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の動作方法。
【請求項9】
前記端末に、レインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを伝送する過程と、
前記アップリンク資源を介し、前記端末から、前記端末によってサービング基地局で使用された以前の管理接続識別子と認証に必要な情報が含まれたレインジング要請メッセージを受信する過程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の動作方法。
【請求項10】
前記ターゲット基地局が1次基地局である場合、前記端末の接続識別子を共有する過程は、
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、前記サービング基地局から、前記端末に対する接続識別子の割り当てを要請する端末接続識別子要請メッセージを受信する過程と、
前記端末に対する接続識別子を割り当てる過程と、
前記サービング基地局に、前記端末の接続識別子が含まれた端末接続識別子応答メッセージを伝送する過程と、を含み、
ここで、前記端末の接続識別子は、前記サービング基地局によって端末に伝送されることを特徴とする請求項7に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の動作方法。
【請求項11】
前記端末の接続識別子を共有する過程は、
前記端末がサービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、サービング基地局から、前記サービング基地局によって割り当てられた前記端末の接続識別子が含まれたメッセージを受信する過程を含み、
ここで、前記端末の接続識別子は、前記サービング基地局によって前記端末に伝送されることを特徴とする請求項7に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の動作方法。
【請求項12】
サービング基地局からターゲット基地局を含む隣接基地局における端末の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示す情報を含む広告メッセージを受信する送受信機と、
前記サービング基地局とターゲット基地局の間で予め共有された端末の接続識別子を利用して、前記ターゲット基地局とハンドオーバの手順を行い、
前記隣接基地局のうちターゲット基地局へのハンドオーバの手順を行う途中、前記ターゲット基地局における前記端末の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示す情報に基づいて前記端末の接続識別子の更新手順を省略するハンドオーバ管理部と、を含み、
前記端末の接続識別子は、
前記ターゲット基地局の要請に対応して、前記サービング基地局が前記端末に割り当て、
前記送受信機は前記ターゲット基地局とハンドオーバの手順のためのハンドオーバ関連情報を送受信することを特徴とする無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための端末の装置。
【請求項13】
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する際、前記サービング基地局が、前記端末の接続識別子を前記サービング基地局と協力関係にある前記ターゲット基地局に要請し、
前記ターゲット基地局が、前記要請に応答して前記端末の接続識別子を前記サービング基地局に提供することによって、前記サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で前記端末の接続識別子は共有されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する際、前記サービング基地局が、前記端末の接続識別子を割り当て前記サービング基地局と協力関係にある前記ターゲット基地局に前記割り当てられた前記端末の接続識別子を送信し、前記ターゲット基地局が前記端末の接続識別子を前記サービング基地局から受信することによって、前記サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で前記端末の接続識別子は共有されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子を前記端末のサービング基地局と共有する網進入管理部と、
前記端末のサービング基地局と共有された前記端末の接続識別子を利用して、前記端末とハンドオーバの手順を行い、前記端末に対するハンドオーバの手順を行う途中、隣接基地局の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示すターゲット基地局の情報に基づいて、前記端末の接続識別子の更新手順を省略するハンドオーバ管理部と、を含み、
前記端末の接続識別子は、
前記ターゲット基地局の要請に対応して、前記サービング基地局が前記端末に割り当て、
前記ターゲット基地局の情報は前記端末のサービング基地局から前記端末に送信されることを特徴とする無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の装置。
【請求項16】
前記端末に、レインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを伝送する送信機と、
前記アップリンク資源を介し、前記端末から、前記端末によってサービング基地局で使用された以前の管理接続識別子が含まれた帯域幅要請ヘッダを受信する受信機と、を含むことを特徴とする請求項15に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の装置。
【請求項17】
前記網進入管理部は、
前記ターゲット基地局が1次基地局である場合、
記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、ネットワーク管理部を介して前記サービング基地局から、前記端末に対する接続識別子の割り当てを要請する端末接続識別子要請メッセージを受信し、
前記端末に対する接続識別子を割り当て、
前記ネットワーク管理部を介して前記サービング基地局に、前記端末の接続識別子が含まれた端末接続識別子応答メッセージを伝送し、
ここで、前記端末の接続識別子は、前記サービング基地局によって前記端末に伝送されることを特徴とする請求項15に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の装置。
【請求項18】
前記網進入管理部は、
前記端末がサービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、ネットワーク管理部を介して前記サービング基地局から、前記サービング基地局によって割り当てられた、前記端末の接続識別子が含まれたメッセージを受信し、
ここで、前記端末の接続識別子は、前記サービング基地局によって前記端末に伝送されることを特徴とする請求項15に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記ターゲット基地局の装置。
【請求項19】
隣接基地局別に端末の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示す情報を決定する過程と、
前記情報を含む広告メッセージを放送する過程と、を含み、
ここで、前記情報に基づいて端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子は、サービング基地局とターゲット基地局との間で共有され
前記端末の接続識別子は、
前記ターゲット基地局の要請に対応して、前記サービング基地局が前記端末に割り当てることを特徴とする無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記サービング基地局の動作方法。
【請求項20】
前記端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子を共有する過程をさらに含み、
前記共有される過程は、
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、前記端末に対する接続識別子の割り当てを要請する端末接続識別子要請メッセージを前記ターゲット基地局に送信する過程と、
前記ターゲット基地局から、割り当てられた前記端末の接続識別子が含まれた端末接続識別子応答メッセージを受信する過程と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記サービング基地局の動作方法。
【請求項21】
前記端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子を共有する過程をさらに含み、
前記共有される過程は、
前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、前記端末の接続識別子を割り当てる過程と、
前記端末の接続識別子が含まれたメッセージを前記ターゲット基地局に送信する過程と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記サービング基地局の動作方法。
【請求項22】
隣接基地局別に端末の接続識別子の更新手順を省略するかどうかを示す情報を決定する制御部と、
前記情報を含む広告メッセージを放送する送信部と、を含み、
ここで、前記情報に基づいて端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子は、サービング基地局とターゲット基地局との間で共有され
前記端末の接続識別子は、
前記ターゲット基地局の要請に対応して、前記サービング基地局が前記端末に割り当てることを特徴とする無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記サービング基地局の装置。
【請求項23】
前記制御部は前記端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子を共有するように送受信機を制御し、
前記送受信機は、前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、前記端末に対する接続識別子の割り当てを要請する端末接続識別子要請メッセージを前記ターゲット基地局に送信し、
前記ターゲット基地局から、割り当てられた前記端末の接続識別子が含まれた端末接続識別子応答メッセージを受信することを特徴とする請求項22に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記サービング基地局の装置。
【請求項24】
前記制御部は前記端末に対するハンドオーバの手順が行われる前に、前記端末の接続識別子を共有するように送信機を制御し、
前記制御部は、前記端末が前記サービング基地局を介して最初に前記サービング基地局の網に進入する場合、前記端末の接続識別子を割り当て、
前記送信機は前記端末の接続識別子が含まれたメッセージを前記ターゲット基地局に送信することを特徴とする請求項22に記載の無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための前記サービング基地局の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広帯域無線通信システムに関するものであり、特に広帯域無線通信システムにおける協力的ハンドオーバ支援装置及びその方法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、高速移動通信のために多くの無線通信技術がその候補として提案されており、その中で直行周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)技法は、現在最も有力な次世代無線通信技術として認められている。今後、殆どの無線通信技術では前記OFDM技術が使用されると予想されており、現在3.5世代技術と呼ばれているIEEE802.16系のWMAN(Wireless Metropolitan Area Network)でも前記OFDM技術を標準規格として採択している。
【0003】
前記OFDM方式は、多重搬送波(Multi−Carrier)を使用してデータを伝送する方式である。即ち、直列に入力されるシンボル(Symbol)列を並列変換し、これらそれぞれを相互直行性を有する多数の副搬送波(Sub−carrier)、即ち、多数の副チャンネル(Sub−channel)に変調して伝送する多重搬送波変調(Multi Carrier Modulation:MCM)方式の一種である。
【0004】
セルラ(Cellular)方式の無線通信システムの場合、セル内の地理的要件、端末と基地局の間の距離又は端末の移動によってチャンネルの状態が劣悪になり、端末と基地局の間における通信が円滑に行われない現象が発生する。例えば、基地局のサービス領域内でも、事務室又は家屋のような密閉された建物によって電波陰影地域が形成される。もし、端末が前記電波陰影地域に位置する場合、基地局は端末とのチャンネル状態が劣悪になり、円滑な通信を行われなくなる可能性もある。
【0005】
これによって、前記無線通信システムは、電波陰影地域のサービス問題を解決しながら高速のデータサービスを提供するためのフェムトセル(Femto−cell)サービスを提供する。前記フェムトセルは、事務室又は家屋などのような屋内に設置された、広帯域網を介して移動通信コアネットワークに接続する小型(compact)基地局によって形成される小さいセル領域を意味する。前記小型基地局は、使用者が直接設置する小出力の基地局であり、ミクロ(micro)基地局、自家構成型(self configurable)基地局、室内(indoor)基地局、ホーム(home)基地局、フェムト(femto)基地局などで呼ばれてもよく、以下の説明では前記小型基地局をフェムト基地局と称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2010−0086124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、ハンドオーバにおいて最も重要な性能指標のうち一つは、ハンドオーバ断絶時間(handover interruption time)である。端末はハンドオーバを行う際、以前の基地局との接続を解除し、ターゲット基地局との接続設定を試みることになる。ここで、以前の基地局との接続が解除される瞬間からターゲット基地局との接続が設定され、ターゲット基地局からデータパケットを受信するまでの時間を前記ハンドオーバ断絶時間として定義することができる。前記ハンドオーバ断絶時間は、サービスの連続性が維持されているのかどうか、即ち、途切れないサービス(seamless service)が可能であるのかどうかを決定するため、重要な性能指標であるといえる。前記ハンドオーバ断絶時間は、端末とターゲット基地局の間におけるハンドオーバの手順を行う時間によって影響される。
【0008】
現在、802.16eモバイルワイマックス(Mobile WiMAX)システムでは、端末がターゲット基地局にハンドオーバを行う際、端末とターゲット基地局の間でレインジング要請メッセージとレインジング応答メッセージを交換することで、端末がターゲット基地局で使用する接続識別子を更新し、基地局と端末の間における相互認証を行う。これによって、端末がターゲット基地局とハンドオーバの手順を行う間、端末にダウンリンク及びアップリンクサービストラフィックが伝達されなくなり、これは使用者の立場ではサービスの断絶として考えられる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、広帯域無線通信システムにおける協力的ハンドオーバ支援装置及びその方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、広帯域無線通信システムにおいて、協力的ハンドオーバを支援する1次基地局(Primary Base Station)と2次基地局(Secondary Base Station)が存在し、1次基地局又は2次基地局に最初に進入する端末に対し、1次基地局が端末の接続識別子を割り当てて共有するための装置及びその方法を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の実施の目的は、広帯域無線通信システムにおいて、協力関係にある1次基地局と2次基地局の間における端末のハンドオーバの際、1次基地局と2次基地局が端末の接続識別子を共有していることを認知し、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新又は認証及びキー更新を選択的に省略することで、端末のハンドオーバの遅延(Handover Latency)に費やされる時間を減少させるための装置及びその方法を提供することにある。
【0012】
上述した目的を達成するための本発明の第1見地によると、無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための端末の動作方法は、ターゲット基地局へのハンドオーバを決定する過程と、前記ターゲット基地局へのハンドオーバの手順を行う途中、端末の接続識別子の更新手順を省略する過程と、を含み、ここで、前記端末の接続識別子は、サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で予め共有されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2見地によると、無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのためのターゲット基地局の動作方法は、端末の接続識別子を前記端末のサービング基地局と予め共有する過程と、前記端末に対するハンドオーバの手順を行う途中、前記端末の接続識別子の更新手順を省略する過程と、を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の第3見地によると、無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのための端末の装置は、ターゲット基地局へのハンドオーバを決定し、前記ターゲット基地局へのハンドオーバの手順を行う途中、端末の接続識別子の更新手順を省略するハンドオーバ管理部と、前記ターゲット基地局とハンドオーバの手順のためのハンドオーバ関連情報を送受信する送受信機と、を含み、ここで、前記端末の接続識別子は、サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で予め共有されていることを特徴とする。
【0015】
本発明の第4見地によると、無線通信システムにおける協力的ハンドオーバのためのターゲット基地局の装置は、端末の接続識別子を前記端末のサービング基地局と予め共有する網進入管理部と、前記端末に対するハンドオーバの手順を行う途中、前記端末の接続識別子の更新手順を省略するハンドオーバ管理部と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明による広帯域無線通信システムを示す図である。
図2図2は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおける端末の最初の網進入の手順を示す信号フローチャートである。
図3図3は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおける端末のハンドオーバの手順を示す信号フローチャートである。
図4図4は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおける端末のハンドオーバの手順を示す他の信号フローチャートである。
図5A図5Aは、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、基地局が端末の最初の網進入を支援するための方法を示すフローチャートである。
図5B図5Bは、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、基地局が端末の最初の網進入を支援するための方法を示すフローチャートである。
図6A図6Aは、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、端末が隣接基地局の広告メッセージを受信し、これに基づいてハンドオーバを行うための方法を示すフローチャートである。
図6B図6Bは、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、端末が隣接基地局の広告メッセージを受信し、これに基づいてハンドオーバを行うための方法を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、サービング基地局が端末に隣接基地局広告メッセージを伝送し、端末のハンドオーバを支援するための方法を示すフローチャートである。
図8図8は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、ターゲット基地局が端末のハンドオーバを支援するための方法を示すフローチャートである。
図9図9は、本発明による無線通信システムにおける端末の装置構成を示すブロック図である。
図10図10は、本発明による無線通信システムにおける基地局の装置構成を示すグロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の動作原理を詳細に説明する。以下で本発明を説明するに当たって、関連した公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にする恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。そして後述する用語は本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これはユーザ、操作者の意図又は慣例などによって変わり得る。従って、その定義は、本明細書全般にかかる内容に基づいて行われるべきである。
【0018】
以下、本発明では、広帯域無線通信システムにおける協力的ハンドオーバを支援するための方案を提示する。以下の説明において、前記広帯域無線通信システムは、802.16e/16mワイマックス(WiMAX)システム又は3GPP LTEシステムを意味するが、これに限らないということはもちろんである。
【0019】
図1は、本発明による広帯域無線通信システムを示す図である。
前記図1を参照すると、本発明による広帯域無線通信システムは、端末100と、2次基地局110と、1次基地局120と、を含んで構成される。ここで、それぞれ一つの端末100、2次基地局110、1次基地局120を例に挙げて説明するが、多数の端末100、2次基地局110、1次基地局120が存在し得るということはもちろんである。ここで、1次基地局120と2次基地局110は、それぞれ第1マクロ基地局と第2マクロ基地局、又はマクロ基地局とこれに階層的(Hierarchial)に従属されているフェムト基地局、又は第1フェムト基地局と第2フェムト基地局で構成されてもよい。
【0020】
前記1次基地局120と2次基地局110は協力関係にあり、これによって本発明の実施の形態のような協力的ハンドオーバを支援する。このような協力的ハンドオーバを支援するため、1次基地局120は、自分のカバレッジ内の端末だけでなく、2次基地局110のカバレッジ内の端末100に対しても直接接続識別子を割り当てる。即ち、1次基地局120は、自分に最初に進入した端末100に対して従来と同じ方法で接続識別子を割り当て、2次基地局110は自分に最初に進入した端末100に対して自分と協力関係にある1次基地局120を介して接続識別子を割り当てる。これに対しては、図2を介して後ほど詳しく説明する。これで、1次基地局120と2次基地局110は、端末100に対する接続識別子を共有することになる。
【0021】
このように、協力関係にある1次基地局120と2次基地局110が端末100に対する接続識別子を共有することで、協力関係にある基地局110、120の間における端末のハンドオーバの際、レインジング要請/応答メッセージの交換を介した接続識別子の更新又は認証及びキー更新を選択的に省略することができる。このためには、端末100がサービング基地局と協力関係にある隣接基地局に対する情報を知っていなければならない。従って、本発明では、協力的ハンドオーバを支援するサービング基地局が、隣接基地局のリストを知らせるために端末に周期的にブロードキャストする隣接基地局広告(MOB_NBR−ADV:Neighbor Advertisement)メッセージに、隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報を含み、端末にサービング基地局と協力関係にある隣接基地局に対する情報を知らせる方案を提示する。
【0022】
ここで、前記隣接基地局広告メッセージには、「協力的ハンドオーバ支援(Cooperative HO support)」という2バイトの大きさのTLV(Type−Length−Value)フィールドが含まれており、これは該当隣接基地局がサービング基地局と協力的ハンドオーバを支援するかどうかをビットマップ形式で指示する。前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0は、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新を省略するかどうかを示すビットであり、ビット#1は、レインジング要請/応答メッセージの交換を介した認証及びキー更新を省略するかどうかを示すビットであり、残りのビット#2〜7は、予備ビットである。ここで、「1」の値は協力的ハンドオーバを支援するということを指示し、「0」の値は協力的ハンドオーバを支援しないということを指示する。
【0023】
例えば、前記隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0が「1」の値を有し、ビット#1が「1」の値を有する場合、端末はサービング基地局と該当隣接基地局が前記端末に対する接続識別子と認証情報を共有しているため、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子と認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを認知することができる。上述した例に対しては、図3を介して後ほど詳しく説明する。
【0024】
他の例を挙げると、前記隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0が「1」の値を有し、ビット#1が「0」の値を有する場合、端末は、サービング基地局と該当隣接基地局が前記端末に対する接続識別子を共有しているため、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを認知することができる。しかし、サービング基地局と該当隣接基地局が前記端末に対する認証情報は共有していないため、この場合、端末は認証のためのレインジング要請メッセージの伝送が必要であるということを認知することができる。上述した例に対しては、図4を介して後ほど詳しく説明する。
【0025】
図2は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおける端末の最初の網進入の手順を示す信号フローチャートである。ここで、前記図2は、端末が2次基地局の網に最初に進入した場合に対する網進入の手順を示している。
【0026】
前記図2を参照すると、図示されていないが、端末200は最小に電源オン(on)されるとき、該当セルの基地局である2次基地局210からダウンリンク信号を受信し、その中でプリアンブル(preamble)を利用して2次基地局210との同期(synchronization)を獲得する。次に、前記端末200は、2次基地局210と初期レインジングコード(Initial Ranging code)及びレインジング応答(RNG−RSP:Ranging Response)メッセージを交換し、端末200のアップリンク伝送パラメータ調整を行う。
【0027】
次に、前記端末200は、2次基地局210からアップリンクマップ(UL−MAP:CDMA Allocation IE)を介して割り当てられたアップリンク資源を使用し、自分のMACアドレスが含まれたレインジング要請メッセージを2次基地局210に伝送する(ステップ201)。
【0028】
次に、前記2次基地局210は、端末200のMACアドレスが含まれた端末接続識別子要請(MS CID Request)メッセージを2次基地局210と協力関係(Cooperative Relation)にある1次基地局220に伝送し、端末200に割り当てる管理接続識別子(Management CID)(即ち、基本接続識別子(Basic CID)と主接続識別子(Primary CID))と伝送接続識別子(Transport CID)を要請する(ステップ203)。
【0029】
次に、前記1次基地局220は、端末200に管理接続識別子と伝送接続識別子を割り当て、このように割り当てられた端末200に対する接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)が含まれた端末連結識別子応答(MS CID Response)メッセージを2次基地局210に伝送する(ステップ205)。
【0030】
次に、前記2次基地局210は、端末200に対する接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)をセーブし(ステップ207)、そのうち管理接続識別子が含まれたレインジング応答メッセージを端末200に伝送する(ステップ209)。
【0031】
次に、前記端末200と2次基地局210は、その他の網進入の手順として、基本能力交渉(Basic Capabillity Negotiation)手順、認証(Authentication and authorization)及びキー交換手順、登録(Registration)手順を行う(ステップ211)。即ち、前記端末200と2次基地局210は、基本能力要請(SBC−REQ:SS Basic Capabillity Request)メッセージと基本能力応答(SBC−REP:SS Basic Capabillity Response)メッセージを更新して基本能力交渉手順を行い、専用キー管理要請(PKM−REQ:Privacy Key Management Request)メッセージと専用キー管理応答(PKM−REP:Privacy Key Management Response)メッセージを交換して認証及びキー交換手順を行い、登録要請(REG−REQ:Registration Request)メッセージと登録応答(REG−REP:Registration Response)メッセージを交換して登録手順を行う。
【0032】
このように、前記端末200と2次基地局210の間における基本能力交渉手順、認証及びキー交換手順、登録手順が完了すると、前記端末200は、網内に予め設定されたサービスの流れ(Provisioned Service Flow)を設定するために動的サービス追加要請(DSA−REQ:Dynamic Service Addition Request)メッセージを2次基地局210に伝送し、サービスの品質に関するパラメータを要請する(ステップ213)。
【0033】
次に、前記2次基地局210は、前記ステップ207でセーブした、端末200に対する接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)を検索し(ステップ215)、サービス品質関連パラメータとして伝送接続識別子が含まれた動的サービス追加応答メッセージを端末200に伝送する(ステップ217)。この際、前記端末200は、動的サービス追加応答メッセージの成功的な受信を知らせる動的サービス追加肯定応答(DSA−ACK:Dynamic Servoce Addtion Acknowledge)メッセージを2次基地局210に伝送してもよい(ステップ219)。
【0034】
このように、端末が2次基地局の網に最初に進入する場合、2次基地局は1次基地局へと端末に対して割り当てられた接続識別子対(即ち、接続識別子と伝送接続識別子)を要請し、1次基地局からこれを受信して端末に伝送する。即ち、端末に対する接続識別子は、端末が接続した2次基地局によって割り当てられるのではなく、2次基地局と協力関係にある1次基地局によって割り当てられ、これによって1次基地局と2次基地局は端末に対する接続識別子を共有することになる。
【0035】
一方、前記図2は、端末が2次基地局の網に最初に進入した場合に対する網進入の手順を示しているが、端末が1次基地局の網に最初に進入した場合、端末と1次基地局は従来の技術と同じ方法で網進入の手順を行う。即ち、1次基地局は、端末から受信されるレインジング要請メッセージに従って直接端末に対して接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)を割り当て、そのうち管理接続識別子をレインジング応答メッセージを解して端末に伝送し、伝送接続識別子を動的サービス追加応答メッセージを介して端末に伝送する。この場合、1次基地局と2次基地局が端末に対する接続識別子を共有するためには、1次基地局が端末に対して割り当てた接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)を含む別途のメッセージを2次基地局に伝送する必要がある。
【0036】
図3は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおける端末のハンドオーバの手順を示す信号フローチャートである。ここで、サービング基地局とターゲット基地局は、それぞれ1次基地局と2次基地局、又は2次基地局と1次基地局、又は第1の2次基地局と第2の2次基地局であってもよい。
【0037】
前記図3を参照すると、端末300は、サービング基地局310から周期的にブロードチャストされる隣接基地局広告メッセージを受信する(ステップ301)。ここで、前記隣接基地局広告メッセージは、サービング基地局310が隣接基地局の情報を知らせるために端末に周期的にブロードキャストするメッセージであり、本発明によって隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報を含み、これは前記隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドを介して確認できる。前記図3のように、前記端末300が受信した隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0とビット#1が「1」の値を有する場合、前記端末300は、サービング基地局310と該当隣接基地局が前記端末300に対する接続識別子と認証情報を共有しているため、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子と認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを認知することができる。
【0038】
次に、前記端末300は、前記受信された隣接基地局広告メッセージ内の隣接基地局に対してスキャニングを行い、スキャニングの結果サービング基地局310の変更が必要であると判断される場合、サービング基地局310とハンドオーバ要請(MOB_HO−REQ:Handover Request)メッセージ及びハンドオーバ応答(MOB_HO−RSP:Handover Pesponse)メッセージを交換し、前記隣接基地局からのハンドオーバを決定する(ステップ303)。次に、前記端末300は、ターゲット基地局に決定された前記隣接基地局の識別子情報、即ち、ターゲット基地局識別子情報が含まれたハンドオーバ指示(MOB_HO−IND:Handover Indication)メッセージをサービング基地局310に伝送する(ステップ305)。
【0039】
次に、前記サービング基地局310は、端末300のコンテキストと接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)、認証情報が含まれた端末ハンドオーバ指示メッセージ(MS HO Indication)をターゲット基地局320に伝送する(ステップ307)。
【0040】
次に、前記端末300は、ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードをターゲット基地局320に伝送する(ステップ309)。
【0041】
この際、前記ターゲット基地局320は、前記ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードが成功的に受信されたかどうかによって、前記端末300に該当CDMAコードの成功的な受信を知らせる応答メッセージを伝送する(ステップ311)。
【0042】
また、前記ターゲット基地局320は、端末300にレインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源を割り当て、前記アップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを前記端末300に伝送する(ステップ313)。
【0043】
ここで、前記端末300は、前記隣接基地局広告メッセージの受信を介し、ターゲット基地局320へのハンドオーバの際、接続識別子と認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを認知しているため、レインジング要請メッセージの伝送を省略し、前記アップリンクマップを介してターゲット基地局320から割り当てられたアップリンク資源を介し、サービング基地局310で使用していた以前の管理接続識別子を利用して、帯域幅要請ヘッダ(BR Header)をターゲット基地局320に伝送する(ステップ315)。この際、ターゲット基地局320は、端末の基本情報(例えば、端末の接続識別子)が含まれたハンドオーバ確認(MS HO Confirm)メッセージをサービング基地局310に伝送し、ハンドオーバの完了を知らせてもよい(ステップ317)。
【0044】
図示されていないが、サービング基地局310とターゲット基地局320が前記端末300に対する接続識別子を予め共有しているため、前記ターゲット基地局320へのハンドオーバを完了した後、前記端末300はサービング基地局310で使用していた接続識別子を利用し、続けてターゲット基地局320と通信を行うことができるということはもちろんである。
【0045】
図4は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおける端末のハンドオーバの手順を示す他の信号フローチャートである。ここで、サービング基地局とターゲット基地局は、それぞれ1次基地局と2次基地局、又は2次基地局と1次基地局、又は第1の2次基地局と第2の2次基地局であってもよい。
【0046】
前記図4を参照すると、端末400は、サービング基地局410から周期的にブロードキャストされる隣接基地局広告メッセージを受信する(ステップ401)。ここで、前記隣接基地局広告メッセージは、サービング基地局410が隣接基地局の情報を知らせるために端末に周期的にブロードキャストするメッセージであり、本発明によって隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報を含み、これは前記隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドを介して確認することができる。前記図4のように、前記端末400が受信した隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0が「1」の値を有し、ビット#1が「0」の値を有する場合、前記端末400は、サービング基地局410と該当隣接基地局が前記端末400に対する接続識別子を共有しているため、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを認知することができる。しかし、サービング基地局410と該当隣接基地局が端末400に対する認証情報は共有していないため、この場合、端末400は認証のためのレインジング要請メッセージの伝送が必要であるということで認知することができる。
【0047】
次に、前記端末400は、前記受信された隣接基地局広告メッセージ内の隣接基地局に対してスキャニングを行い、スキャニングの結果サービング基地局410の変更が必要であると判断される場合、サービング基地局410とハンドオーバ要請メッセージ及びハンドオーバ応答メッセージを交換し、前記隣接基地局へのハンドオーバを決定する(ステップ403)。次に、前記端末400は、ターゲット基地局に決定された前記隣接基地局の識別子情報、即ち、ターゲット基地局識別子情報が含まれたハンドオーバ指示メッセージをサービング基地局410に伝送する(ステップ405)。
【0048】
次に、前記サービング基地局410は、端末400のコンテキストと接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)、認証情報が含まれた端末ハンドオーバ指示メッセージをターゲット基地局420に伝送する(ステップ407)。
【0049】
次に、前記端末400は、ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードをターゲット基地局420に伝送する(ステップ409)。
【0050】
この際、前記ターゲット基地局420は、前記ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードが成功的に受信されたかどうかによって前記端末400に該当CDMAコードの成功的な受信を知らせるレインジング応答メッセージを伝送する(ステップ411)。
【0051】
また、前記ターゲット基地局420は、端末400にレインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源を割り当て、前記アップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを前記端末400に伝送する(ステップ413)。
【0052】
ここで、前記端末400は、前記隣接基地局広告メッセージの受信を介し、ターゲット基地局420へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のみを省略できるということを認知しているため、前記アップリンクマップを介してターゲット基地局420から割り当てられたアップリンク資源を介し、サービング基地局410で使用していた以前の管理接続識別子(例えば、Basic CID)を利用し、認証に必要な情報が含まれたレインジング要請メッセージをターゲット基地局420に伝送する(ステップ415)。ここで、一つの実施の形態として、前記端末300は、ターゲット基地局420に伝送された端末ハンドオーバ指示メッセージ内の認証情報を利用してランダムに生成したランダム乱数(MS random)を、前記認証に必要な情報としてターゲット基地局420に伝送してもよい。
【0053】
この際、ターゲット基地局420は、自分が端末ハンドオーバ指示メッセージ内の認証情報を利用してランダムに生成した値と前記端末300から伝送されたランダム乱数を比較し、同一可否によって端末300を認証し、端末の基本情報(例えば、端末の接続識別子)が含まれたハンドオーバ確認メッセージをサービング基地局410に伝送してハンドオーバの完了を知らせてもよい(ステップ417)。
【0054】
図示されていないが、サービング基地局410とターゲット基地局420が前記端末400に対する接続識別子を予め共有しているため、前記ターゲット基地局420へのハンドオーバを完了した後、前記端末400はサービング基地局410で使用していた接続識別子を利用し、続けてターゲット基地局420と通信を行うことができるということはもちろんである。
【0055】
図5は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、基地局が端末の最初の網進入を支援するための方法を示すフローチャートである。ここで、前記基地局は1次基地局又は2次基地局を意味する。
【0056】
前記図5を参照すると、基地局はステップ501で基地局自身の網に端末が最初に進入することで前記端末と同期手順を行う。
【0057】
次に、前記基地局は、ステップ503で基地局自身が2次基地局であるかどうかを検査する。
【0058】
前記ステップ503で、基地局自身が2次基地局であると判断される場合、前記基地局は、ステップ505で前記端末から端末のMACアドレスが含まれたレインジング要請メッセージが受信されるかどうかを検査する。
【0059】
前記ステップ505で、前記端末からレインジング要請メッセージが受信されると判断される場合、前記基地局はステップ507で前記端末のMACアドレスが含まれた端末接続識別子要請メッセージを生成し、前記生成された端末接続識別子要請メッセージを自らと協力関係にある1次基地局に伝送し、前記端末に割り当てる管理接続識別子(即ち、基本接続識別子と主接続識別子)と伝送接続識別子を要請する。
【0060】
次に、前記基地局は、ステップ509で前記1次基地局から端末の接続識別子が含まれた端末接続識別子応答メッセージが受信されるかどうかを検査する。
【0061】
前記ステップ509で、前記1次基地局から端末の接続識別子が含まれた接続識別子応答メッセージが受信されると判断される場合、前記基地局は、ステップ511で前記受信された端末接続識別子応答メッセージ内の端末の接続識別子をセーブした後、ステップ513に進む。即ち、前記端末に割り当てられた管理接続識別子(即ち、基本接続識別子主接続識別子)と伝送接続識別子をセーブする。
【0062】
一方、前記ステップ503で、基地局自身が1次基地局であると判断される場合、前記基地局は、ステップ521で前記端末から端末のMACアドレスが含まれたレインジング要請メッセージが受信されるかどうかを検査する。
【0063】
前記ステップ521で、前記端末からレインジング要請メッセージが受信されると判断される場合、前記基地局は、ステップ523で端末に接続識別子、即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子を割り当て、前記割り当てられた接続識別子をセーブした後、前記ステップ513に進む。
【0064】
次に、前記基地局は、前記ステップ513で前記端末の接続識別子のうち管理接続識別子が含まれたレインジング応答メッセージを生成し、前記生成されたレインジング応答メッセージを端末に伝送する。
【0065】
次に、前記基地局は、ステップ515で前記端末と基本能力交渉手順、認証及キー交換手順、登録手順を行う。
【0066】
次に、前記基地局は、ステップ517で前記端末から網で予め設定されたサービスの流れを設定するためのサービス品質関連パラメータを要請する動的サービス追加要請メッセージが受信されるかどうかを検査する。
【0067】
前記ステップ517で、前記端末から動的サービス追加要請メッセージが受信されると判断される場合、前記基地局は、ステップ519で既にセーブされた前記端末の接続識別子を検索して伝送接続識別子が含まれた動的サービス追加応答メッセージを生成し、前記生成された動的サービス追加応答メッセージを端末に伝送する。
【0068】
次に、前記基地局は、端末の最初の網進入の手順を行い終えたのかを判断し、本発明によるアルゴリズムを終了する。
【0069】
図6は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、端末が隣接基地局広告メッセージを受信し、これに基づいてハンドオーバを行うための方法を示すフローチャートである。
【0070】
前記図6を参照すると、端末はステップ601でサービング基地局から周期的にブロードキャストされる隣接基地局広告メッセージを受信する。ここで、前記隣接基地局広告メッセージは、サービング基地局が隣接基地局の情報を知らせるために端末に周期的にブロードキャストするメッセージであり、本発明によって隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報を含み、これは前記隣接基地局広告メッセージ内の「協力的ハンドオーバ支援」フィールドを介して確認することができる。
【0071】
次に、前記端末は、ステップ603で前記隣接基地局広告メッセージ内の隣接基地局に対するスキャニングを行い、スキャニングの結果によって前記隣接基地局広告メッセージ内の隣接基地局へのハンドオーバを決定する。ここで、前記端末は、前記受信された隣接基地局広告メッセージ内の隣接基地局に対してスキャニングを行い、スキャニングの結果サービング基地局の変更が必要であると判断される場合、サービング基地局とハンドオーバ要請メッセージ及びハンドオーバ応答メッセージを交換し、前記隣接基地局へのハンドオーバを決定してもよい。
【0072】
次に、前記端末は、ステップ605で、前記隣接基地局広告メッセージ内から隣接基地局の協力的ハンドオーバの支援可否に対する情報を抽出する。
【0073】
次に、前記端末は、ステップ607で、前記抽出された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が、隣接基地局が協力的ハンドオーバを支援することによって、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを指示するかどうかを検査する。ここで、前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0は、レインジング要請/応答メッセージ交換を介する接続識別子の更新を省略するかどうかを示すビットであり、前記端末は、前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0を確認することで、隣接基地局が協力的ハンドオーバを支援することによって該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるかどうかを判断することができる。
【0074】
前記ステップ607で、前記抽出された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が、隣接基地局が協力的ハンドオーバを支援しないことによって該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できないことを指示すると判断される場合、前記端末は通常のハンドオーバの手順を行う。
【0075】
一方、前記ステップ607で、前記抽出された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が、隣接基地局が協力的ハンドオーバを支援することによって該当隣接基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できることを指示すると判断される場合、前記端末はステップ609で前記抽出された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が、前記接続識別子の更新の省略指示と共に、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できることを指示するかどうかを検査する。ここで、前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#1は、レインジング要請/応答メッセージの交換を介した認証及びキー更新を省略するかどうかを示すビットであり、前記端末は前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#1を確認することで、隣接基地局が協力的ハンドオーバを支援することによって該当隣接基地局へのハンドオーバの際、認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるかどうかを判断することができる。
【0076】
前記ステップ609で、前記抽出された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が、前記接続識別子の更新省略指示と共に、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できることを指示すると判断される場合、前記端末は、ステップ611で、端末のハンドオーバが決定された前記隣接基地局の識別子情報、即ち、ターゲット基地局の識別子情報が含まれたハンドオーバ指示メッセージを生成し、前記生成されたハンドオーバ指示をサービング基地局に伝送する。
【0077】
次に、前記端末は、ステップ613で、ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードをターゲット基地局に伝送する。この際、前記ターゲット基地局は、前記ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードの成功的な受信可否によって前記端末に該当CDMAコードの成功的な受信を知らせるレインジング応答メッセージを伝送する。また、前記ターゲット基地局は、端末にレインジング要請メッセージの伝送のためのアップリング資源を割り当て、前記アップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを前記端末に伝送する。
【0078】
次に、前記端末は、ステップ615で、前記ターゲット基地局からレインジング応答メッセージ及びアップリングマップが受信されるかどうかを検査する。
【0079】
前記ステップ615で、前記ターゲット基地局からレインジング応答メッセージ及びアップリンクマップが受信されると判断される場合、前記端末は、前記隣接基地局広告メッセージの受信を介し、ターゲット基地局へのハンドオーバの際、接続識別子と認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できるということを認知しているため。ステップ617に進んでレインジング要請メッセージの伝送を省略し、前記アップリンクマップを介してターゲット基地局から割り当てられたアップリンク資源を介し、サービング基地局で使用していた以前の管理接続識別子を利用して帯域幅要請ヘッダをターゲット基地局に伝送する。
【0080】
次に、前記端末は、ステップ619で、ハンドオーバの手順を完了した後、本発明によるアルゴリズムを終了する。
【0081】
一方、前記ステップ609で、前記抽出された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が、前記接続識別子の更新の省略指示と共に、該当隣接基地局へのハンドオーバの際、認証及びキー更新のためのレインジング要請/応答メッセージの交換を省略できないと判断される場合、前記端末は、ステップ621で、端末のハンドオーバが決定された前記隣接基地局の識別子情報、即ち、ターゲット基地局の識別子情報が含まれたハンドオーバ指示メッセージを生成し、前記生成されたハンドオーバ指示をサービング基地局に伝送する。
【0082】
次に、前記端末は、ステップ623で、ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードをターゲット基地局に伝送する。この際、前記ターゲット基地局は、前記ハンドオーバレインジングのためのCDMAコードの成功的な受信可否によって前記端末に該当CDMAコードの成功的な受信を知らせるレインジング応答メッセージを伝送する。また、前記ターゲット基地局は、端末にレインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源を割り当て、前記アップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを前記端末に伝送する。
【0083】
次に、前記端末は、ステップ625で、前記ターゲット基地局からレインジング応答メッセージ及びアップリンクマップが受信されるかどうかを検査する。
【0084】
前記ステップ625で、前記ターゲット基地局からレインジング応答メッセージ及びアップリンクマップが受信されると判断される場合、前記端末は、前記隣接基地局広告メッセージの受信を介し、ターゲット基地局へのハンドオーバの際、接続識別子の更新のみを省略できるということを認知しているため、ステップ627に進み、前記アップリンクマップを介してターゲット基地局から割り当てられたアップリンク資源を介し、サービング基地局で使用していた以前の管理接続識別子(例えば、Basic CID)を利用し、認証に必要な情報、即ち、ランダム乱数が含まれたレインジング要請メッセージを生成し、前記生成されたレインジング要請メッセージをターゲット基地局に伝送した後、前記ステップ619に進む。
【0085】
図7は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、サービング基地局が端末に隣接基地局広告メッセージを伝送し、端末のハンドオーバを支援するための方法を示すフローチャートである。
【0086】
前記図7を参照すると、サービング基地局は、ステップ701で周期的にブロードキャストされる隣接基地局広告メッセージの伝送時点であるかどうかを検査する。
【0087】
前記ステップ701で、隣接基地局広告メッセージの伝送時点であると判断される場合、前記サービング基地局は、ステップ703で、隣接基地局別に協力的ハンドオーバ支援可否によって接続識別子の更新省略可否を決定する。
【0088】
次に、前記サービング基地局は、ステップ705で、隣接基地局別に協力的ハンドオーバ支援可否によって認証及びキー更新省略可否を決定する。
【0089】
次に、前記サービング基地局は、ステップ707で、前記決定結果に基づいて隣接基地局別協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報が含まれた隣接基地局広告メッセージを生成し、前記生成された隣接基地局広告メッセージをブロードキャストする。本発明によって、前記隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報は、「協力的ハンドオーバ支援」フィールドを介して前記隣接基地局広告メッセージ内に含まれてもよい。ここで、前記「協力的ハンドオーバ支援」フィールドのビット#0は、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新を省略するかどうかを示すビットであり、ビット#1は、レインジング要請/応答メッセージの交換を介した認証及びキー更新を省略するかどうかを示すビットである。ここで「1」の値は、協力的ハンドオーバを支援することを指示し、「0」の値は、協力的ハンドオーバを支援しないことを指示する。
【0090】
次に、前記サービング基地局は、本発明によるアルゴリズムを終了する。
図8は、本発明の実施の形態による広帯域無線通信システムにおいて、ターゲット基地局が端末のハンドオーバを支援するための方法を示すフローチャートである。
【0091】
前記図8を参照すると、ターゲット基地局は、ステップ801で、サービング基地局からハンドオーバしようとする端末のコンテキストと接続識別子対(即ち、管理接続識別子と伝送接続識別子)、認証情報が含まれた端末ハンドオーバ指示メッセージを受信する。
【0092】
次に、前記ターゲット基地局は、ステップ803で、前記端末からハンドオーバレインジングのためのCDMAコードが成功的に受信されるかどうかを検査する。
【0093】
前記ステップ803で、前記端末からハンドオーバレインジングのためのCDMAコードが成功的に受信されると判断される場合、前記ターゲット基地局は、ステップ805で、該当CDMAコードの成功的な受信を知らせるレインジング応答メッセージを生成し、前記生成されたレインジング応答メッセージを端末に伝送する。
【0094】
次に、前記ターゲット基地局は、ステップ807で、前記端末にレインジング要請メッセージの伝送のためのアップリンク資源を割り当て、前記アップリンク資源に対する割り当て情報が含まれたアップリンクマップを前記端末に伝送する。
【0095】
次に、前記ターゲット基地局は、ステップ809で、前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介し、前記端末から通常のレインジング要請メッセージではなく、サービング基地局で端末が使用していた以前の管理接続識別子が含まれた帯域幅要請ヘッダが受信されるかどうかを検査する。
【0096】
前記ステップ809で、前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介し、前記端末から通常のレインジング要請メッセージではなく、サービング基地局で端末が使用していた以前の管理接続識別子が含まれた帯域幅要請ヘッダが受信されると判断される場合、前記ターゲット基地局は、ステップ811で、端末の基本情報(例えば、端末の接続識別子)が含まれたハンドオーバ確認メッセージを生成し、前記生成されたハンドオーバ確認メッセージをサービング基地局に伝送してハンドオーバの完了を知らせる。
【0097】
次に、前記ターゲット基地局は、ステップ813で、前記端末のハンドオーバの手順を完了し、本発明によるアルゴリズムを終了する。
【0098】
一方、前記ステップ809で、前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介し、前記端末からサービング基地局で端末が使用していた以前の管理接続識別子が含まれた帯域幅要請ヘッダが受信されないと判断される場合、前記ターゲット基地局は、ステップ815で前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介し、前記端末から通常のレインジング要請メッセージではなく、サービング基地局から端末が使用していた以前の管理接続識別子(例えば、Basic CID)と、認証に必要な情報、即ち、ランダム乱数が含まれたレインジング要請メッセージが受信されるかどうかを検査する。
【0099】
前記ステップ815で、前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介し、前記端末からサービング基地局で端末が使用していた以前の管理接続識別子(例えば、Basic CID)と、認証に必要な情報、即ち、ランダム乱数が含まれたレインジング要請メッセージが受信されないと判断される場合、前記ターゲット基地局は、前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介して通常のレインジング要請メッセージが受信されると判断し、通常のハンドオーバの手順を行う。
【0100】
一方、前記ステップ815で、前記アップリンクマップを介して端末に割り当てたアップリンク資源を介し、前記端末から通常のレインジング要請メッセージではなく、サービング基地局出端末が使用していた以前の管理接続識別子(例えば、Basic CID)と、認証に必要な情報、即ち、ランダム乱数が含まれたレインジング要請メッセージが受信されると判断される場合、前記ターゲット基地局は、ステップ817で、ターゲット基地局自身が端末ハンドオーバ指示メッセージ内の認証情報を利用してランダムに生成した値と、前記端末から受信されたランダム乱数を比較して同一可否によって前記端末を認証し、前記ステップ811に進む。
【0101】
以下では、本発明によるサービング基地局及び隣接基地局の装置構成に対して説明する。同じインターフェースモジュール(通信モジュール)を有するサービング基地局及び隣接基地局は同じブロック構成を有するので、以下の説明では一つの装置をもって前記サービング基地局及び隣接基地局の動作を説明する。
【0102】
図9は、本発明による無線通信システムにおける端末の装置構成を示すブロック図である。
【0103】
図9に示したように、端末は、ハンドオーバ管理部900と、制御部902と、メッセージ生成部904と、送信機906と、受信機908と、メッセージ処理部910と、を含んで構成される。
【0104】
前記図9を参照すると、前記ハンドオーバ管理部900は、隣接基地局へのハンドオーバを決定し、前記決定によってハンドオーバの手順のためのハンドオーバ関連情報を制御部902を介してメッセージ生成部904に提供し、制御部902を介してメッセージ処理部910から提供されるハンドオーバ関連情報を処理する。通常の機能に加えて、本発明によって前記ハンドオーバ管理部900は、サービング基地局から周期的にブロードキャストされる隣接基地局広告メッセージを受信して隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報を確認し、前記確認された隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報に基づき、前記隣接基地局広告メッセージ内の隣接基地局へのハンドオーバの際、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新又は認証及びキー更新を省略するための機能を処理する。
【0105】
前記制御部902は、端末の全般的な動作を制御する。
前記メッセージ生成部904は、制御部902からの情報に基づいてメッセージを生成し、送信機906に提供する。
【0106】
前記送信機906は、メッセージ生成部904からのメッセージを符号及び変調し、アンテナを介して基地局に伝送する。
【0107】
前記受信機908は、アンテナを介して基地局から受信される信号を復調及び復号し、メッセージ処理部910に提供する。
【0108】
前記メッセージ処理部910は、受信機908からのメッセージから情報を抽出し、制御部902に提供する。
【0109】
図10は、本発明による無線通信システムにおける基地局の装置構成を示すブロック図である。ここで、前記基地局の装置構成は、サービング基地局、ターゲット基地局、1次基地局、2次基地局が同じであり、従って、同じ構成に基づいて説明する。
【0110】
図10に示したように、基地局は、ネットワーク管理部1000と、ハンドオーバ管理部1002と、網進入管理部1004と、制御部1006と、メッセージ生成部1008と、送信機1010と、受信機1012と、メッセージ処理部1014と、を含んで構成される。
【0111】
前記図10を参照すると、前記ネットワーク管理部1000は、X2インターフェースを介して他の基地局と通信する。即ち、他の基地局から受信されるメッセージを処理し、ハンドオーバ関連情報はハンドオーバ管理部1002に提供し、網進入関連情報は網進入管理部1004に提供する。また、ハンドオーバ管理部1002から提供されるハンドオーバ関連情報、又は網進入管理部1004から提供される網進入関連情報に基づいてメッセージを生成し、他の基地局に伝送する。
【0112】
前記ハンドオーバ管理部1002は、端末のハンドオーバを処理及び管理し、端末とのハンドオーバの手順のためのハンドオーバ関連情報を制御部1006を介してメッセージ生成部1008に提供し、制御部1006を介してメッセージ処理部1014から提供されるハンドオーバ関連情報を処理する。また、前記ハンドオーバ管理部1002は、ハンドオーバの手順に関して他の基地局との通信が要求される場合、該当ハンドオーバ関連情報をネットワーク管理部1000に提供し、ネットワーク管理部1000から提供さえる該当ハンドオーバ関連情報を処理する。サービング基地局のハンドオーバ管理部1002は、隣接基地局の協力的ハンドオーバ支援可否に対する情報を含む隣接基地局広告メッセージを周期的にブロードキャストするための機能を処理する。ターゲット基地局のハンドオーバ管理部1002は、協力関係にあるサービング基地局の端末が、ハンドオーバの際、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新又は認証及びキー更新を省略するための機能を処理する。
【0113】
前記網進入管理部1004は、端末の最初の網進入を処理及び管理し、端末との最初の網進入の手順のための網進入関連情報を制御部1006を介してメッセージ生成部1008に提供し、制御部1006を介してメッセージ処理部1014から提供される網進入関連情報を処理する。また、前記網進入管理部1004は、最初の網進入の手順に関して他の基地局との通信が要求される場合、該当網進入関連情報をネットワーク管理部1000に提供し、ネットワーク管理部1000から提供される該当網進入情報を処理する。2次基地局は、自らに最初に進入した端末に対し、自分と協力関係にある1次基地局を介して接続識別子を割り当て、このため2次基地局の網進入管理部1004はネットワーク管理部1000を介して1次基地局と通信し、自らに最初に進入した端末に対する接続識別子を獲得して、獲得した接続識別子を端末に提供するための機能を処理する。1次基地局は、自分のカバレッジ内の端末だけでなく、2次基地局のカバレッジ内の端末に対しても直接接続識別子を割り当て、このため1次基地局の網進入管理部1004は、ネットワーク管理部1000を介した2次基地局からの要請によって2次基地局に最初に進入した端末に対して接続識別子を割り当て、割り当てられた接続識別子をネットワーク管理部1000を介した2次基地局に提供するための機能を処理する。
【0114】
前記制御部1006は、基地局の全般的な動作を制御する。
前記メッセージ生成部1008は、制御部1006からの情報に基づいてメッセージを生成し、送信機1010に提供する。
【0115】
前記送信機1010は、メッセージ生成部1008からのメッセージを符号及び変調し、アンテナを介して端末に伝送する。
【0116】
前記受信機1012は、アンテナを介して端末から受信される信号を復調及び復号し、メッセージ処理部1014に提供する。
【0117】
前記メッセージ処理部1014は、受信機1012からのメッセージから情報を抽出し、制御部1006に提供する。
【0118】
図示されていないが、本発明の実施の形態による無線通信システムにおける端末は、ターゲット基地局へのハンドオーバを決定するステップと、前記ターゲット基地局へのハンドオーバの手順を行う途中、端末の接続識別子の更新手順を省略するステップを行って協力的ハンドオーバを支援することができ、ここで、前記端末の接続識別子は、サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で予め共有される。
【0119】
また、図示されていないが、本発明の実施の形態による無線通信システムにおけるターゲット基地局は、端末の接続識別子を前記端末のサービング基地局と予め共有するステップと、前記端末に対するハンドオーバの手順を行う途中、前記端末の接続識別子の更新手順を省略するステップを行って、協力的ハンドオーバを支援することができる。
【0120】
また、図示されていないが、本発明の実施の形態による無線通信システムにおける端末の装置は、ターゲット基地局へのハンドオーバを決定し、前記ターゲット基地局へのハンドオーバの手順を行う途中、端末の接続識別子の更新手順を省略するハンドオーバ管理部と、前記ターゲット基地局とハンドオーバの手順のためのハンドオーバ関連情報を送受信する送受信機と、を含んで構成されてもよく、ここで、前記端末の接続識別子は、サービング基地局と前記ターゲット基地局の間で予め共有される。
【0121】
最後に、図示されていないが、本発明の実施の形態による無線通信システムにおけるターゲット基地局の装置は、端末の接続識別子を前記端末のサービング基地局と予め共有する網進入管理部と、前記端末に対するハンドオーバの手順を行う途中、前記端末の接続識別子の更新手順を省略するハンドオーバ管理部と、を含んで構成されてもよい。
【0122】
上述したように、本発明は、広帯域無線通信システムにおいて、協力的ハンドオーバを支援する1次基地局と2次基地局が存在し、1次基地局又は2次基地局に最初に進入する端末に対して、1次基地局が端末の接続識別子を割り当てて共有し、次に協力関係にある1次基地局と2次基地局の間における端末のハンドオーバの際、レインジング要請/応答メッセージの交換を介する接続識別子の更新又は認証及びキー更新を選択的に省略することで、端末のハンドオーバ遅延(Handover Latency)に費やされる時間を効果的に減少させ、無線資源を効率的に使用することができるという利点がある。このような本発明は、マクロ基地局とこれに階層的に従属されたフェムト基地局の間における端末のハンドオーバ、又はフェムト基地局の間における端末ハンドオーバで更に大きい効果を得ることができる。
【0123】
一方、本発明の詳細な説明では具体的な実施の形態に関して説明したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能であることはもちろんである。従って、本発明の範囲は、上述した実施の形態に限って決められず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決められるべきである。
【符号の説明】
【0124】
100 端末
110 2次基地局
120 1次基地局
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10