(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記抽出手段は、更に、ある前記管理物の前記実績ブロック情報が示す前記時間帯に、前記時間帯の重なりが所定範囲である他の前記管理物の前記実績ブロック情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の最適管理物数可視化装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、団体が管理する複数の管理物の中には、例えば、午前中にしか使用されない管理物と、午後にしか使用されない管理物が存在する場合がある。これらの管理物は共用可能であり、どちらか1台を削減しても団体の業務に支障は生じない。特許文献1の技術では、このような使用実態を踏まえて、経費を削減することはできない。
【0006】
また、団体が管理物の使用実態を、個々の管理物についての日報で管理していた場合、共用可能な管理物を特定するのが困難であり、削減可能な管理物を選定することができない。
【0007】
本発明は、上記のような課題に鑑み、なされたものであり、団体が管理する複数の管理物の使用実態を明確にできる最適管理物数可視化装置及び最適管理物数可視化装置の最適管理物数可視化方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような課題を解決するため、本発明の最適管理物数可視化装置は、以下のような特徴を備える。
【0009】
本発明の最適管理物数可視化装置は、所定の団体が管理する複数の管理物の数を最適化する最適管理物数可視化装置であって、実際に使用された各前記管理物を示す管理物情報と、当該管理物が使用された時間帯を示す実績情報を取得する実績情報取得手段と、前記実績情報取得手段で取得した前記実績情報に基づき、各前記管理物が使用された前記時間帯を示す、各前記管理物の実績ブロック情報を生成する実績ブロック情報生成手段と、各前記管理物を示す前記管理物情報と前記時間帯を示す時間帯情報とに、前記実績ブロック情報生成手段が生成した前記実績ブロック情報を対応付けた管理物使用状況一覧情報を生成する管理物使用状況一覧情報生成手段と、前記管理物使用状況一覧情報生成手段が生成した前記管理物使用状況一覧情報を、表示手段に表示する制御を行う表示制御手段と、前記管理物使用状況一覧情報生成手段が生成した前記管理物使用状況一覧情報において、ある前記管理物の前記実績ブロック情報が示す前記時間帯に、前記時間帯が重なっていない他の前記管理物の前記実績ブロック情報を抽出する抽出手段と、ある前記管理物の前記実績ブロック情報に、前記抽出手段が抽出した他の前記管理物の前記実績ブロック情報を合わせ、ある前記管理物の最適化ブロック情報を生成する最適化ブロック情報生成手段と、を備え、前記表示制御手段は、ある前記管理物を示す前記管理物情報と前記時間帯情報とに、前記最適化ブロック情報生成手段が生成した前記最適化ブロック情報を対応付けた最適管理物数可視化情報を、前記表示手段に表示する制御を行うことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、所定の団体が管理する複数の管理物の数を最適化する最適管理物数可視化装置は、実績情報取得手段と、実績ブロック情報生成手段と、管理物使用状況一覧情報生成手段と、表示制御手段と、抽出手段と、最適化ブロック情報生成手段と、を備える。実績情報取得手段は、実際に使用された各管理物を示す管理物情報と、当該管理物が使用された時間帯を示す実績情報を取得する。実績ブロック情報生成手段は、実績情報取得手段で取得した実績情報に基づき、各管理物が使用された時間帯を示す、各管理物の実績ブロック情報を生成する。管理物使用状況一覧情報生成手段は、各管理物を示す管理物情報と時間帯を示す時間帯情報とに、実績ブロック情報生成手段が生成した実績ブロック情報を対応付けた管理物使用状況一覧情報を生成する。表示制御手段は、管理物使用状況一覧情報生成手段が生成した管理物使用状況一覧情報を、表示手段に表示する制御を行う。抽出手段は、管理物使用状況一覧情報生成手段が生成した管理物使用状況一覧情報において、ある管理物の実績ブロック情報が示す時間帯に、時間帯が重なっていない他の管理物の実績ブロック情報を抽出する。最適化ブロック情報生成手段は、ある管理物の実績ブロック情報に、抽出手段が抽出した他の管理物の実績ブロック情報を合わせ、ある管理物の最適化ブロック情報を生成する。表示制御手段は、ある管理物を示す管理物情報と時間帯情報とに、最適化ブロック情報生成手段が生成した最適化ブロック情報を対応付けた最適管理物数可視化情報を、表示手段に表示する制御を行う。
【0011】
ここで、本発明の「管理物」は、団体によって複数管理され、同じ機能を有する物であり、使用することによって占有され、それぞれ使用時間帯が異なる利用があり、相互に代替することが可能な物である。本発明の「管理物」には、車両の他に、例えば、コンピュータ、プリンタ、什器、会議室、レンタサイクル、レンタカー、ウィークリーマンション、ホテルの部屋、時間貸し駐車場等、団体の所有物に限らず、借りている物も含む。このような「管理物」は、多くの場合、ピーク利用に合わせて準備されているため、リソースに余剰がある。
【0012】
このようにすることで、管理物使用状況一覧情報において、団体が管理する複数の管理物が実際に使用された時間帯を実績ブロック情報として表示できる。これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、複数の管理物の使用実態を全体的に把握できる。また、最適管理物数可視化情報において、ある管理物の実績ブロック情報が示す時間帯に、時間帯が重なっていない他の管理物の実績ブロック情報を合わせ、ある管理物の最適化ブロック情報を表示できる。これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、ある管理物と共用することができる他の管理物を把握できる。そして、団体の管理物の管理者は、ある管理物と共用することができる他の管理物を把握することで、例えば、他の管理物を削減対象管理物として選定することもできる。したがって、団体が管理する複数の管理物の使用実態を明確にできる最適管理物数可視化装置を提供できる。
【0013】
また、本発明の最適管理物数可視化装置において、前記抽出手段は、更に、ある前記管理物の前記実績ブロック情報が示す前記時間帯に、前記時間帯の重なりが所定範囲である他の前記管理物の前記実績ブロック情報を抽出することを特徴とする。
【0014】
このようにすることで、最適管理物数可視化情報において、ある管理物の実績ブロック情報が示す時間帯に、時間帯が重なっていない又は時間帯の重なりが所定範囲である他の管理物の実績ブロック情報を合わせ、ある管理物の最適化ブロック情報を表示できる。ここで、時間帯の重なりが短ければ、管理物の用途によっては使用者により調整可能な場合がある。よって、本発明の「所定範囲」は、管理物の用途や目標とする管理物の削減数によって予め決められる範囲であり、例えば、5分間から15分間の間で決定される。即ち、所定範囲が長ければ長いほど、ある管理物と共用できる他の管理物の数が増え、削減できる管理物の数が増えることとなる。
【0015】
また、本発明の最適管理物数可視化装置において、前記管理物使用状況一覧情報生成手段は、時間軸を合わせて、複数の前記管理物の前記実績ブロック情報を配列した前記管理物使用状況一覧情報を生成し、前記抽出手段は、前記管理物使用状況一覧情報生成手段が生成した前記管理物使用状況一覧情報において、前記時間帯の幅が長い前記実績ブロック情報ほど前に移動し、前記時間帯の幅が同じ場合には、前記時間帯の開始時刻が早い前記実績ブロック情報ほど前に移動して、複数の前記管理物の前記実績ブロック情報の配列を変更する配列変更手段と、前記配列変更手段が配列を変更した前記管理物使用状況一覧情報において、各前記管理物の前記実績ブロック情報の前記時間帯が、当該管理物の前記実績ブロック情報より前に配列された、ある前記管理物の前記実績ブロック情報の前記時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記時間帯が、ある前記管理物の前記実績ブロック情報の前記時間帯に、前記時間帯が重なっていない又は重なりが所定範囲内であると判定された前記管理物の前記実績ブロック情報を、抽出する他の前記管理物の前記実績ブロック情報と決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、管理物使用状況一覧情報生成手段は、時間軸を合わせて、複数の管理物の実績ブロック情報を配列した管理物使用状況一覧情報を生成する。抽出手段は、配列変更手段と、判定手段と、決定手段と、を備える。配列変更手段は、管理物使用状況一覧情報生成手段が生成した管理物使用状況一覧情報において、時間帯の幅が長い実績ブロック情報ほど前に移動し、時間帯の幅が同じ場合には、時間帯の開始時刻が早い実績ブロック情報ほど前に移動して、複数の管理物の実績ブロック情報の配列を変更する。判定手段は、配列変更手段が配列を変更した管理物使用状況一覧情報において、各管理物の実績ブロック情報の時間帯が、当該管理物の実績ブロック情報より前に配列された、ある管理物の実績ブロック情報の時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内であるか否かを判定する。決定手段は、判定手段により、時間帯が、ある管理物の実績ブロック情報の時間帯に、時間帯が重なっていない又は重なりが所定範囲内であると判定された管理物の実績ブロック情報を、抽出する他の管理物の実績ブロック情報と決定する。
【0017】
このようにすることで、最適管理物数可視化情報において、ある管理物の実績ブロック情報が示す時間帯に、時間帯が重なっていない他の管理物の実績ブロック情報を合わせ、使用された時間帯が比較的長いある管理物の最適化ブロック情報を前に詰めて表示できる。これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、使用された時間帯が比較的長いある管理物と共用することができる他の管理物を容易に把握できる。ここで、使用された時間帯が比較的長い管理物は、例えば、管理物が車両であれば、燃費等の性能が他の車両に比べよい車両であることが推測される。よって、団体の管理物の管理者は、性能のよい管理物を残し、この性能のよい管理物と共用できる他の管理物を削減対象管理物として選定することもできる。
【0018】
また、本発明の最適管理物数可視化装置において、前記実績情報取得手段は、更に、前記管理物を分類する分類情報毎に、前記実績情報を取得し、前記実績ブロック情報生成手段は、前記分類情報毎に、各前記管理物の前記実績ブロック情報を生成し、前記管理物使用状況一覧情報生成手段は、前記分類情報毎に、前記管理物使用状況一覧情報を生成し、前記表示制御手段は、前記分類情報毎に、前記管理物使用状況一覧情報を、前記表示手段に表示する制御を行い、前記抽出手段は、前記分類情報毎に、他の前記管理物の前記実績ブロック情報を抽出し、前記最適化ブロック情報生成手段は、前記分類情報毎に、ある前記管理物の前記最適化ブロック情報を生成し、前記表示制御手段は、前記分類情報毎に、前記最適管理物数可視化情報を、前記表示手段に表示する制御を行うことを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、実績情報取得手段は、更に、管理物を分類する分類情報毎に、実績情報を取得する。実績ブロック情報生成手段は、分類情報毎に、各管理物の実績ブロック情報を生成する。管理物使用状況一覧情報生成手段は、分類情報毎に、管理物使用状況一覧情報を生成する。表示制御手段は、分類情報毎に、管理物使用状況一覧情報を、表示手段に表示する制御を行う。抽出手段は、分類情報毎に、他の管理物の実績ブロック情報を抽出する。最適化ブロック情報生成手段は、分類情報毎に、ある管理物の最適化ブロック情報を生成する。表示制御手段は、分類情報毎に、最適管理物数可視化情報を、表示手段に表示する制御を行う。
【0020】
ここで、本発明において「分類情報」は、例えば、管理物が車両であれば、車両の燃費、車種、使用目的、使用者、搭乗人数等の任意の情報である。このようにすることで、分類情報毎に、管理物使用状況一覧情報において、団体が管理する複数の管理物が実際に使用された時間帯を実績ブロック情報として表示できる。これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、分類情報毎に、複数の管理物の使用実態を把握できる。また、分類情報毎に、最適管理物数可視化情報において、ある管理物の実績ブロック情報が示す時間帯に、時間帯が重なっていない他の管理物の実績ブロック情報を合わせ、ある管理物の最適化ブロック情報を表示できる。これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、分類情報毎に、ある管理物と共用することができる他の管理物を把握できる。そして、団体の管理物の管理者は、分類情報毎に、ある管理物と共用することができる他の管理物を把握することで、例えば、特定の分類(例えば、管理物が車両であれば、比較的燃費がわるい)の他の管理物だけを削減対象管理物として選定することもできる。
【0021】
また、本発明は、以下のように、最適管理物数可視化方法と捉えることも可能である。所定の団体が管理する複数の管理物の数を最適化する最適管理物数可視化装置が実行する最適管理物数可視化方法であって、実際に使用された各前記管理物を示す管理物情報と、当該管理物が使用された時間帯を示す実績情報を取得する実績情報取得段階と、前記実績情報取得段階で取得した前記実績情報に基づき、各前記管理物が使用された前記時間帯を示す、各前記管理物の実績ブロック情報を生成する実績ブロック情報生成段階と、各前記管理物を示す前記管理物情報と前記時間帯を示す時間帯情報とに、前記実績ブロック情報生成段階で生成した前記実績ブロック情報を対応付けた管理物使用状況一覧情報を生成する管理物使用状況一覧情報生成段階と、前記管理物使用状況一覧情報生成段階で生成した前記管理物使用状況一覧情報を、表示手段に表示する制御を行う管理物使用状況一覧情報表示段階と、前記管理物使用状況一覧情報生成段階で生成した前記管理物使用状況一覧情報において、ある前記管理物の前記実績ブロック情報が示す前記時間帯に、前記時間帯が重なっていない他の前記管理物の前記実績ブロック情報を抽出する抽出段階と、ある前記管理物の前記実績ブロック情報に、前記抽出段階で抽出した他の前記管理物の前記実績ブロック情報を合わせ、ある前記管理物の最適化ブロック情報を生成する最適化ブロック情報生成段階と、ある前記管理物を示す前記管理物情報と前記時間帯情報とに、前記最適化ブロック情報生成段階で生成した前記最適化ブロック情報を対応付けた最適管理物数可視化情報を、前記表示手段に表示する制御を行う最適管理物数可視化情報表示段階と、を含むことを特徴とする最適管理物数可視化方法。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、団体が管理する複数の管理物の使用実態を明確にできる最適管理物数可視化装置及び最適管理物数可視化装置の最適管理物数可視化方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ構成には同じ番号(符号)を付している。
【0025】
まず、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置の概要について説明する。
図1及び
図2は、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置の概要を示す図である。最適管理物数可視化装置は、所定の団体が管理する複数の管理物の最適数を可視化する。本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置の説明では、所定の団体が管理する複数の管理物のうち、車両を例にあげて説明するが、本発明の最適管理物数可視化装置及び最適管理物数可視化装置の最適管理物数可視化方法は、車両に限らず、コンピュータ、プリンタ、什器、会議室、レンタサイクル、レンタカー、ウィークリーマンション、ホテルの部屋、時間貸し駐車場等に適用できる。
【0026】
図1において、車両管理簿は、一般的に団体が管理する管理物としての車両の使用状況や予約状況を管理するために用いられるものである。車両管理簿は、車両を使用する使用者により、最適管理物数可視化装置又は最適管理物数可視化装置とネットワークを介して接続された端末において入力され、最適管理物数可視化装置の記憶部に記憶されている。
【0027】
最適管理物数可視化装置は、この記憶部に記憶された車両管理簿から、実際に使用された管理物である各車両を示す管理物情報と、当該車両が使用された時間帯を示す実績情報を取得し、この実績情報に基づき、各車両が使用された時間帯を示す、各車両の実績ブロック情報(
図1において白抜きの四角で示す情報)を生成する。
そして、最適管理物数可視化装置は、各車両を示す管理物情報と時間帯を示す時間帯情報とに、実績ブロック情報を対応付けた管理物使用状況一覧情報を生成し表示する。これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、複数の車両の使用実態を全体的に把握できる。ここで、本実施形態において「管理物情報」は、使用された管理物である各車両に付された車両番号であるが、これに限らず、各車両を識別できる情報であれば、車両名や車種を示す情報等でもよい。
【0028】
次に、最適管理物数可視化装置は、
図2に示すように、管理物使用状況一覧情報において、ある車両の実績ブロック情報(
図2において白抜きの実線の四角で示す情報)が示す時間帯に、時間帯が重なっていない他の車両の実績ブロック情報(
図2において白抜きの破線の四角で示す情報)を抽出する。
【0029】
そして、最適管理物数可視化装置は、ある車両の実績ブロック情報(
図2において白抜きの実線の四角で示す情報)に、他の車両の実績ブロック情報(
図2において斜線の四角で示す情報)を合わせ、ある車両の最適化ブロック情報(
図2において二重線の四角で示す情報)を生成し表示する。
【0030】
これにより、例えば、団体の管理物の管理者は、ある車両と共用することができる他の車両を把握できる。そして、団体の管理物の管理者は、ある車両と共用することができる他の車両を把握することで、例えば、
図2における、範囲A1の車両を残し、範囲A2及びA4の車両を廃棄対象車両とし、範囲A1に比べ使用時間が少ない範囲A3の車両を廃棄しカーシェアリングすることを検討することもできる。したがって、団体が管理する複数の管理物の使用実態を明確にできる最適管理物数可視化装置を提供できる。
【0031】
次に、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置1の機能構成について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置1の機能ブロックを示す図である。
【0032】
最適管理物数可視化装置1は、実績情報取得手段10と、実績ブロック情報生成手段20と、管理物使用状況一覧情報生成手段30と、表示制御手段40と、抽出手段50と、最適化ブロック情報生成手段60と、表示手段70と、入力手段80と、を備える。
【0033】
実績情報取得手段10は、車両を分類する分類情報毎に、実際に使用された各車両を示す管理物情報と、当該車両が使用された時間帯を示す実績情報を取得する。具体的には、実績情報取得手段10は、記憶部に記憶された車両管理簿(
図1参照)や、入力手段80又は最適管理物数可視化装置1にネットワークを介して接続された端末から入力された実績情報を取得する。
【0034】
ここで、本実施形態において「分類情報」は、車種(例えば、乗用車、ワゴン、バン、軽自動車又は軽トラック等)として説明するが、これに限らず、「分類情報」は、車両の燃費、車種(例えば、乗用車、ワゴン、バン、軽自動車又は軽トラック等)、使用目的(例えば、イベント、区長外出、支所訪問又は実物調査等)、使用者、搭乗者数又は使用部署等の任意の情報とすることができる。
【0035】
実績ブロック情報生成手段20は、分類情報毎に、実績情報取得手段10で取得した実績情報に基づき、各車両が使用された時間帯を示す、各車両の実績ブロック情報を生成する。
【0036】
管理物使用状況一覧情報生成手段30は、各車両を示す管理物情報と時間帯を示す時間帯情報とに、実績ブロック情報生成手段20が生成した実績ブロック情報を対応付けた管理物使用状況一覧情報を生成する。詳細には、管理物使用状況一覧情報生成手段30は、時間軸を合わせて、複数の車両の実績ブロック情報を配列した管理物使用状況一覧情報を生成する。
【0037】
図4は、本発明の実施形態に係る管理物使用状況一覧情報の一例を示す図である。
図4に示す例では、分類情報(車種)が乗用車である車両の管理物使用状況一覧情報を示している。この例において、管理物使用状況一覧情報は、管理物情報としての車両番号に、時間帯情報(9時〜22時)に時間軸を合わせて、実績ブロック情報(
図4において白抜きの四角で示す情報)が対応付けられている。
【0038】
図3に戻って、表示制御手段40は、管理物使用状況一覧情報生成手段30が生成した管理物使用状況一覧情報(
図4参照)を、表示手段70に表示する制御を行う。
【0039】
抽出手段50は、分類情報毎に、管理物使用状況一覧情報生成手段30が生成した管理物使用状況一覧情報において、ある車両の実績ブロック情報が示す時間帯に、時間帯が重なっていない又は時間帯の重なりが所定範囲である他の車両の実績ブロック情報を抽出する。
【0040】
ここで、本実施形態において「時間帯の重なりが所定範囲」とは、予め設定された時間であり、例えば、ある車両の実績ブロック情報が示す時間帯の開始時分や終了時分が、他の車両の実績ブロック情報が示す時間帯の終了時分や開始時分と、例えば、5分から15分重なる範囲である。
【0041】
抽出手段50は、詳細には、配列変更手段51と、判定手段52と、決定手段53と、を備える。
図5は、本発明の実施形態に係る抽出手段50及び最適化ブロック情報生成手段60の処理を説明する図である。
【0042】
配列変更手段51は、管理物使用状況一覧情報生成手段30が生成した管理物使用状況一覧情報において、時間帯の幅が長い実績ブロック情報ほど前に移動し、時間帯の幅が同じ場合には、時間帯の開始時刻が早い実績ブロック情報ほど前に移動して、複数の車両の実績ブロック情報の配列を変更する。具体的には、配列変更手段51は、
図5に示す例では、管理物使用状況一覧情報(
図4参照)において、例えば、最も時間帯の幅が長い上から11段目の管理物情報6の実績ブロック情報を最上段に、次に時間帯の幅が長い管理物情報の実績ブロック情報を2段目に移動する。
【0043】
判定手段52は、配列変更手段51が配列を変更した管理物使用状況一覧情報において、各車両の実績ブロック情報の時間帯が、当該車両の実績ブロック情報より前に配列された、ある車両の実績ブロック情報の時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内であるか否かを判定する。
【0044】
決定手段53は、判定手段52により、時間帯が、ある車両の実績ブロック情報の時間帯に、時間帯が重なっていない又は重なりが所定範囲内であると判定された車両の実績ブロック情報を、抽出する他の車両の実績ブロック情報と決定する。
【0045】
最適化ブロック情報生成手段60は、分類情報毎に、ある車両の実績ブロック情報に、抽出手段50が抽出した他の車両の実績ブロック情報を合わせ、ある車両の最適化ブロック情報を生成する。そして、表示制御手段40は、ある車両を示す管理物情報と時間帯情報とに、最適化ブロック情報生成手段60が生成した最適化ブロック情報を対応付けた最適管理物数可視化情報を、表示手段70に表示する制御を行う。
【0046】
図6は、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化情報の一例を示す図である。
図6を参照して、判定手段52、決定手段53及び最適化ブロック情報生成手段60の処理を具体的に説明する。判定手段52は、
図6に示す例では、配列変更手段51が配列を変更した管理物使用状況一覧情報(
図5参照)において、2段目の管理物情報の実績ブロック情報から判定を開始し、次に、3段目、4段目と順次判定する。例えば、判定手段52は、上から5段目の管理物情報1の実績ブロック情報(
図6において白抜きの破線の四角で示す情報)の時間帯が、当該車両の実績ブロック情報より前に配列された、例えば、最上段の管理物情報6の実績ブロック情報(
図6において白抜きの実線の四角で示す情報)の時間帯と重なっていないと判定する。また、決定手段53は、この上から5段目の管理物情報1の実績ブロック情報を、抽出する他の車両の実績ブロック情報と決定する。
【0047】
そして、最適化ブロック情報生成手段60は、最上段の管理物情報6の実績ブロック情報(
図6において白抜きの実線の四角で示す情報)に、上から5段目の管理物情報1の実績ブロック情報を合わせ(
図6最上段において斜線の四角で示す情報)、最上段の管理物情報6の最適化ブロック情報を生成する。
【0048】
一方、判定手段52は、
図6に示す例では、配列変更手段51が配列を変更した管理物使用状況一覧情報(
図5参照)において、例えば、上から9段目の管理物情報10の実績ブロック情報(
図6において白抜きの実線の四角で示す情報)の時間帯が、当該車両の実績ブロック情報より前に配列された、ある車両の実績ブロック情報の時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内であるか否かを判定する。
【0049】
しかしながら、
図6に示す例では、上から9段目の管理物情報10の実績ブロック情報の時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内である実績ブロック情報の車両はない。なお、判定手段52は、判定対象となる車両より前に配列された車両であっても、当該前に配列された車両の実績ブロック情報の時間帯が、ある車両の実績ブロック情報の時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内であると判定した車両に対しては判定しない。
【0050】
そして、最適化ブロック情報生成手段60は、上から9段目の管理物情報10の実績ブロック情報(
図6において白抜きの実線の四角で示す情報)を移動せず、以降の判定手段52及び決定手段53の処理で抽出された、上から14段目の管理物情報3及び上から15段目の管理物情報2の実績ブロック情報を合わせ(
図6上から9段目において斜線の四角で示す情報)、上から9段目の管理物情報10の最適化ブロック情報を生成する。
【0051】
図3に戻って、表示手段70は、例えば、ディスプレイで構成され、表示制御手段40の制御により、管理物使用状況一覧情報(
図4参照)及び最適管理物数可視化情報(
図6参照)を表示する。入力手段80は、例えば、キーボードやタッチパネルで構成され、使用者や管理者の操作により実績情報の入力を受け付ける。
【0052】
なお、
図3に示した機能ブロックは、あくまでも一例であり、一つの機能部を分割したり、複数の機能部をまとめて一つの機能部として構成してもよい。最適管理物数可視化装置1は一台とは限らず、複数台であってもよい。各機能は、最適管理物数可視化装置1に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)またはハードディスク等の記憶部としての記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されるコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。
【0053】
次に、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置1が実行する最適管理物数可視化処理について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る最適管理物数可視化装置1が実行する最適管理物数可視化処理フローを示す図である。
【0054】
ステップS1において、実績情報取得手段10は、分類情報毎に、実際に使用された各車両を示す管理物情報と、当該車両が使用された時間帯を示す実績情報を取得する。
【0055】
ステップS2において、実績ブロック情報生成手段20は、分類情報毎に、ステップS1で実績情報取得手段10が取得した実績情報に基づき、各車両が使用された時間帯を示す、各車両の実績ブロック情報を生成する。
【0056】
ステップS3において、管理物使用状況一覧情報生成手段30は、分類情報毎に、各車両を示す管理物情報と時間帯を示す時間帯情報に、ステップS2で実績ブロック情報生成手段20が生成した実績ブロック情報を対応付けた管理物使用状況一覧情報を生成する。
【0057】
ステップS4において、表示制御手段40は、分類情報毎に、ステップS3で管理物使用状況一覧情報生成手段30が生成した管理物使用状況一覧情報を、表示手段70に表示する制御を行う。
【0058】
ステップS5において、抽出手段50の配列変更手段51は、ステップS3で管理物使用状況一覧情報生成手段30が生成した管理物使用状況一覧情報において、時間帯の幅が長い実績ブロック情報ほど前に移動し、時間帯の幅が同じ場合には、時間帯の開始時刻が早い実績ブロック情報ほど前に移動して、複数の車両の実績ブロック情報の配列を変更する。
【0059】
ステップS6において、抽出手段50の判定手段52は、ステップS5で配列変更手段51が配列を変更した管理物使用状況一覧情報において、各車両の実績ブロック情報の時間帯が、当該車両の実績ブロック情報より前に配列された、ある車両の実績ブロック情報の時間帯と重なっていない又は重なりが所定範囲内であるか否かを判定する。
【0060】
ステップS7において、抽出手段50の決定手段53は、ステップS6で判定手段52により、時間帯が、ある車両の実績ブロック情報の時間帯に、時間帯が重なっていない又は重なりが所定範囲内であると判定された車両の実績ブロック情報を、抽出する他の車両の実績ブロック情報と決定する。
【0061】
ステップS8において、最適化ブロック情報生成手段60は、ある車両の実績ブロック情報に、ステップS7で抽出手段50の決定手段53が抽出した他の車両の実績ブロック情報を合わせ、ある車両の最適化ブロック情報を生成する。
【0062】
ステップS9において、抽出手段50の判定手段52は、ステップS6において判定した実績ブロック情報が、配列変更手段51が配列を変更した管理物使用状況一覧情報において、最終段の実績ブロック情報か否かを判定する。判定手段52は、最終段と判定した場合には、ステップS10に処理を移し、最終段でないと判定した場合には、ステップS6に処理を戻す。
【0063】
ステップS10において、表示制御手段40は、分類情報毎に、ある車両を示す管理物情報と時間帯情報とに、ステップS8で最適化ブロック情報生成手段60が生成した最適化ブロック情報を対応付けた最適管理物数可視化情報を、表示手段70に表示する制御を行う。
【0064】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。