(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1から4のいずれか1項に記載の機械であって、前記工具ユニット(11)は、第3の円形ガイド(33)によって、第3の回転軸(D3)周りに回転可能に、前記第1の横部材(24)に配置される、ことを特徴とする機械。
請求項1から7のいずれか1項に記載の機械であって、前記ワークのクランプ装置(12)は、前記第2の回転軸(D2)と実質的に平行に延びている第4の回転軸(D4)周りに第4の円形ガイド(48)を備える、ことを特徴とする機械。
請求項1から8のいずれか1項に記載の機械であって、前記第1の横部材(24)及び/又は前記第2の横部材(40)がそれぞれ関連する回転軸(D1、D2)の周りを、少なくとも180度の角度範囲で、旋回することができる、ことを特徴とする機械。
請求項1から9のいずれか1項に記載の機械であって、前記2つの横部材(24、40)が回転可能に取り付けられ、互いに離れた距離にある2本の支持部材(19)から前記機械フレーム(18)が構成される、ことを特徴とする機械。
請求項10に記載の機械であって、前記機械フレーム(18)は、前記2本の支持部材(19)を連結する2つの交差コネクタ(20)を備える、ことを特徴とする機械。
隣接して配列される、請求項1から13のいずれか1項に記載の機械(10)を複数個有する機械モジュールの配列構造であって、前記機械(10)の回転軸(D1、D2)は互いに平行に配列されている、機械モジュールの配列構造。
請求項15に記載の機械モジュールの配列構造であって、前記直接隣接して配列される前記機械フレーム(18)は、前記第1の横部材(24)と前記第2の横部材(40)を交互に有する、ことを特徴とする機械モジュールの配列構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、これらの既に知られている加工機械を基にして、工具を保持するワークのクランプ装置と同様に工具に対して操作性がよく、同時に、機械フレームがコンパクトで強固な構造をもつことができる、ワークの機械加工及び/又は測定のための機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴を有する機械によって実現できる。
【0007】
本発明によると、本発明の機械は機械フレームを備え、それには第1の横部材が、第1の円形ガイドによって第1の回転軸まわりに回転可能に取り付けられており、また、第2の横部材が第2の円形ガイドによって第2の回転軸まわりに回転可能に取り付けられている。2つの横部材は、互いに離れて設置されている。横部材の2つの回転軸の間の距離は、変更できないことが好ましい。機械加工工具及び/又は測定工具を有する工具ユニットが第1の横部材に配置され、そこでは、その工具は第1の回転軸から離されている。それにより、横部材が第1の回転軸周りに回転するときに工具が第1の回転軸周りに第1の旋回半径で回転することができる。この第1の旋回半径は、工具ユニットに配置された工具に対して、不変であることが好ましい。
【0008】
ワークを保持するワークのクランプ装置が、第2の横部材に配置される。ワークは第2の回転軸から離れて設置されており、第2の横部材が回転されるときに、第2の回転軸周りに第2の旋回半径で回転する。ワークは、その外形が少なくとも部分的には円筒形であることが好ましい。横部材の2本の回転軸間の距離は、第1と第2の旋回半径の合計よりも小さい。工具とワークは、2本の回転軸周りの回転によって、互いの方へ向かって、そして互いから離れる方へ、揺動される。旋回運動の結果として、工具とワークの間の相対的な運動が、2つのデカルト座標系の方向で同時に起こる。必要とされる線形ドライブの数は、この配置の結果として最小化される。この機械は1つの線形ドライブのみを備えることが好ましい。2つの横部材それ自体は、2つの円形ガイドによって回転可能に取り付けられており、それ以外には機械フレームに対して動くことができない。
【0009】
このようにして、線形ガイドの数を最小化することができる。同時に、非常にコンパクトではあるが、剛性の高い構造の機械フレームが実現し得る。工具ユニットとワークのクランプ装置が互いに揺動されるとき、工具ユニットとワークのクランプ装置との両方に対して確実に高い操作性が得られる。
【0010】
第1と第2の回転軸が延びる平面は、以下で定位面(オリエンテーション面)として参照されるが、垂直に、又は水平に、若しくは傾けて配置される。定位面の水平な配置は、機械のいくつかの応用に対して都合が良い。例えば、機械加工されるワークの長さが長いとき、特に350〜400mmよりも長いときに、また水平な配置が自動化の理由により都合が良い場合がある。定位面の水平な配置は、旋盤又は円筒研削装置などの応用例に対しても適用し得る。代替案として、定位面を垂直に配置させることができ、その場合には機械の設置面積が非常に小さくなる。
【0011】
第1と第2の回転軸は、水平に又は垂直に若しくは傾けて配置させることができる。第1と第2の回転軸の垂直方向への配置は、どのような回転位置で横部材が保持されていてもトルクをほとんど発生しないという利点がある。回転軸が水平方向に配置される場合には、所望の位置で横部材を保持するために、どんなときでもトルクを必要とし、そのトルクは回転軸まわりの回転角度に依存して変化する。この理由のため、横部材の荷重によって当該円形ガイドに印加されたトルクを、少なくとも部分的に補うための装置を提供すると具合がよい。この装置は、例えば、トーションバーを含むことができ、その(トーションバーの)トルクが、少なくとも回転角度の動作範囲で、横部材がその回転角度を変化するときの回転トルクの増加を打ち消す。カウンターウエイトやバネ装置等のような他の装置を、代わりに又は付加的に使用することもできる。
【0012】
機械フレームは、定位面の方向に配置される1つの支持部材又は特に2本の支持部材を備えることが好ましく、その支持部材には2つの横部材が円形ガイドによって回転可能に取り付けられている。横部材の長さと横部材を支える重みに依存して、それらは、当該円形ガイドを用いて一端部だけ又は両端部で回転可能に取り付けられる。両方の横部材は、少なくとも120度、好ましくは180度までの角度範囲内を旋回できることが好ましい。第1の横部材及び/又は第2の横部材は、360度まで回転させることも可能である。角度範囲は、機械の他の必要条件に従って決定され得る。例えば、ワークおよび又は工具が、別の装置又は手動で、どんな方向から供給及び交換されるかどうかにより角度範囲が決定される。その結果、機械は非常に高い柔軟性を持つ。
【0013】
横部材及び/又は横部材に配置される2つの円形ガイドは、同一の構成を有し、それにより機械の異なる構成要素の数が減らされ、組み立ての費用と労力は、従来の機械と比べて非常に低くなる。機械フレームの対称性と、2つの横部材の対称性により、機械の温度特性は非常によい。温度は環境で変わり、その結果、長さ部分に引き起こされる温度変化は、2つの回転可能な横部材に対して同じ影響を持つ。したがって、起こるとしても非常に小さな相違だけが、ワークと工具の相対的な位置で起こる。このように、構成それ自体が、少なくとも部分的に、長さ部分の温度変化を補う。
【0014】
好ましい実施例では、機械フレームは、横部材が回転可能に取り付けられている2本の支持部材を含む閉じたリング形状を有する。これらの2本の支持部材は、交差コネクタによって、その各々の端部で互いに連結されている。このような機械フレームが必要とする占有面積は非常に小さいので、従来の機械と比較して、工場建物の限られた床面積の中で空きスペースがつくられ得る。支持部材と交差コネクタで閉じられるフレーム状の機械フレームは、小さい占有面積で非常に強固な構造を有するため、特に、研削のような高精度の機械加工又は測定プロセスに対して都合がよい。
【0015】
更に、機械が工具で機械加工及び/又は測定をする間の切込み動作に対して作動可能な
一方向に移動する機構を1
つのみを備えているならば都合がよい。その
機構は、工具ユニットの線形移動のために第1の横部材に備えられるか、又はワークのクランプ装置の線形移動のために第2の横部材に備えられる。ワークと工具の間の線形の相対
移動は、このようにして可能である。この線形の相対
移動は、特に2つの回転軸に対して平行に行なわれる。機械加工または測定の間の切込み動作のための更なる機械軸は、円形ガイドによって構成される。
このような一方向に相対移動させる機構に加えて、3個から5個の円形ガイドが備えられる。
一方向に相対移動させる機構とは異なり、円形ガイドは、冷却剤、チップまたは他の不純物の浸入を、より簡単に塞ぐことができる。さらに、円形ガイドは、概して小さな空間で構成され得る。このため、機械の
一方向に相対移動させる機構の数は、最小化される。
【0016】
実質的に回転軸と平行に延びている
一方向に相対移動させる機構は、例えば、1つ以上のレールであり、
キャリッジが
レールに対し一方向に相対移動可能にガイドされる
機構であることが好ましい。工具ユニット又はワークのクランプ装置のどちらか一方がキャリッジに配置される。
【0017】
1つの
機構だけが備えられることが好ましいが、2つの回転軸間の距離又は2つの横部材間の距離を変化又は調整できるように、2つの横部材のうち1つが調整可能に構成されることも可能である。横部材の少なくとも1つに対するこの調整ユニットは、回転軸間の距離を、連続的又は段階的に変化させて、線形な調整装置として構成される。特に、調整ユニットは、ロック可能又は係合可能とすることができ、2つの回転軸又は横部材の互いに対する無用な動きは、機械加工又は測定プロセスの間は起こり得ない。調整ユニットの目的は単に、使用する工具ユニットに対して、又は使用するワークのクランプ装置に対して、2つの回転軸の間の距離を適合することである。従って、調整ユニットの目的は、機械を構成することだけであり、工具を使用した機械加工又は測定の間、それは作動せず、機能しないまま保たれる。ワークと工具間の切込み動作は、調整ユニットによってはなされない。
【0018】
更に好ましい実施例では、工具ユニットが第3の円形ガイドによって第3の回転軸周りに回転可能に第1の横部材に配置される。ここで特に、第3の回転軸は、ほぼ直角に延びており、第1の回転軸から離れていることが好ましい。機械加工工具、特に研削機械では、工具ユニットは工具を回転させる工具ドライブを備える。
【0019】
代案では、機械加工工具は、それが工具ユニットに対して動かないように固定でき、ワークが回転軸まわりを回転する。
【0020】
更に、第4の円形ガイドがワークのクランプ装置に備えられることが好ましく、その軸のまわりでワークのクランプ装置がワークを回転させることができる。第4の円形ガイドで定義される第4の回転軸は、特に、第2の回転軸と平行に延びている。
【0021】
機械フレーム及び/又は2つの横部材は鼠鋳鉄または型入れしたコンクリート、例えば鋳物から構成される。このようにして、非常に良い振動減衰特性が成し遂げられる。
【0022】
本発明の更なる実施例と、本発明の機械の構成は、従属請求項と以下の説明による。図面は本発明の好ましい実施例の更なる特徴を示し、加えて参照されるべきものである。図面は以下の内容を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1から
図3は、工具ユニット11とワークのクランプ装置12を備える機械10の第1の実施例を示す。機械10は、例えば、工具ユニット11として機械加工工具13と測定工具14との両方を有する機械工具である。機械加工工具13は、工具ユニット11によって、回転軸Rの周りを回転するように駆動され、従って回転工具とも呼ばれ得る。測定工具14は、機械加工工具13の回転駆動部15のハウジングに固定されて、例えば測定プローブの形で構成される。その目的は、例えば、機械加工工具と機械加工されるワーク49との相対的な位置決めを可能にすることである。図示された実施例に代わるものとして、機械加工工具13を工具ユニット11の定位置に固定して、ワーク49を回転させることも可能である。この機械10は、例えば、研削盤又は旋盤であり得る。特に円筒形の外形を持ったワーク49が機械加工される。ワーク49の外形は、その縦軸に回転対称であることが望ましい。例えば、回転させられたワークは機械加工され得る。
【0025】
この機械10は、互いに平行に配置され、少なくとも1つの交差コネクタ20で連結される2本の支持部材19を有する機械フレーム18を備える。図において、支持部材19と交差コネクタ20は、長方形として概略的に描かれている。それらの形と輪郭は、もちろんこれと異なってもよく、例えば、凹部形状と補強リブを有するものであってもよい。
【0026】
ここで示される好ましい実施例では、2つの交差コネクタ20が配置され、それらは実質的に平行で、互いに離れて配置される。2本の支持部材19と2つの交差コネクタ20は、閉じたリング状のフレームを構成する。このフレームは、長方形又は正方形の外形である。例えば、支持部材19と交差コネクタ20の両方が直線状に延びている。これの変形例として、支持部材19及び/又は交差コネクタ20に、曲がり部分及び/又は凹部分を含めることも可能である。機械フレーム18は、交差コネクタ20のうちの1つが機械フレーム18のフット部分21の一部となるように、構成されることが望ましい。使用位置では、例えば、支持部材19はフット部分21から実質的に垂直上方に延びる。
【0027】
あるいは、支持部材19は水平に並べることもできる。支持部材19と交差コネクタ20を構成するフレームは、いわば、平に横たえて配置され得る。定位面Oとして参照される平面は、第1と第2の回転軸D1、D2を介して広がっており、水平面に対して垂直に又は水平に、もしくは斜めに配置され得る。
【0028】
ここで図示される機械10の実施例では、第1と第2の回転軸D1,D2は、水平に並べられる。さらに、第1と第2の回転軸D1,D2を定位O上で、垂直に又は斜めに配置することも可能である。
【0029】
第1の横部材24は、2本の支持部材19の間に延びている。第1の横部材24は、第1の回転軸D1周りに回転可能に、第1の円形ガイド25によって2本の支持部材19に取り付けられている。この目的のため、第1の円形ガイド25は2つの回転ベアリング26を備えている。そして、それによって、第1の横部材24の一端部分27は支持部材19に回転可能に取り付けられる。このため、各端部は、回転ベアリング26に付随したベアリングピン27aを有する。さらに、円形ガイド25は第1の回転駆動部28に付随しており、それは第1の回転軸D1まわりに第1の横部材24を回転させる。
【0030】
第1の回転駆動部28は、2本の支持部材19の一方の凹部に配置されてもよいし、または当該支持部材19の側に固定されてもよい。回転駆動部28は、ベアリングピンと同軸に配置される中空軸モーターを備えてもよい。駆動を調整する2台の別々のモーターを、第1の横部材24の第1の回転駆動部28としてもよく、その場合、各端部27がモーターに(駆動)接続される。結局のところ、それは、第1の横部材24を回転するのに必要とされる動力に依存する。さらに変速機を第1の回転駆動部28と第1の横部材の間に挿入してもよい。その結果、第1の横部材24の旋回動作の所望の増速や減速が達成できる。第1の回転駆動部28は、少なくとも1つの電気モーターを備えることが望ましく、それは例えばサーボモーターとして、または、トルクモーターとして構成され得る。
【0031】
両端部27は、それぞれ第1の回転軸に対して実質的に横方向に延び、ベアリングピン27aに隣接するフランジ27bを有している。第1の回転軸D1に対して斜めに延びている中間部材29は、2つのフランジ27bの各々に隣接する。2つの中間部材29は、第1の回転軸D1に対して平行に延びている中心部30にそれぞれ接続されている。中心部30は、従って、第1の回転軸D1に対して、(軸が)ずれている(オフセットされている)。第1の横部材24は、横棒またはクランプの形状を持つ。2つの中間部材29とそれらの間にある中心部30は、凹部構造を形成する。
【0032】
第1の横部材24の中心部30は、工具ユニット11に割り当てられる。工具13、14は、第1の回転軸D1からは離れている。そのため、第1の横部材24が第1の回転軸D1周りに旋回するときには、それらは第1の回転軸D1周りに旋回運動する。ここで、工具13、14から第1の回転軸D1までの距離は、工具13、14が第1の回転軸D1周りを旋回する第1の旋回半径R1を予め定める。第1の旋回半径R1は、様々な工具13、14に対して、又は工具ユニット11の様々な工具部分に対して異なる大きさとなる。第1の旋回半径R1は、機械加工工具13の回転軸Rに対して、
図2の例に示すように描かれている。回転する機械加工工具13については、第1の旋回半径R1は、第1の回転軸D1から最も離れた距離にある工具13の回転軌道の位置から定めてもよい。
【0033】
工具ユニット11は、駆動部34を通る第3の回転軸D3周りの第3の円形ガイド33によって、第1の横部材24に回転可能に取り付けられている。ここで、第3の円形ガイド33は第1の横部材24の中心部30に結合されている。第3の回転軸D3は、第1の回転軸D1に対して直角方向に、例えば(第1の回転軸D1の)径方向に延びている。第3の回転軸D3は、2本の支持部材19の間の中央平面からはずれた位置に延びている。そのため、第3の回転軸D3と2本の支持部材19からの各々の距離は等しくない。
【0034】
第1の横部材24と第1の回転軸D1から離れた距離に、第2の横部材40が2本の支持部材19の間に配置される。第2の横部材40は、第2の円形ガイド41によって、第2の回転軸D2周りに回転可能に機械フレーム18に取り付けられている。第2の回転軸D2は、第1の回転軸D1と平行に延びている。特に、2本の回転軸の間の距離は不変である。第1の円形ガイドのように、第2の円形ガイド41も2つの回転ベアリング26を備えており、それにより第2の横部材40が支持部材19に取り付けられる。第2の回転駆動部42は、また、第2の円形ガイド41に付随しており、第1の回転駆動部28と同様に構成され得る。第2の横部材40の形状と支持構造(ベアリング)は、第1の横部材24のそれらに対応しており、従って、上記の説明が参照できる。このように、第2の横部材40はまた、ベアリングピン27aとフランジ27bを有する2つの端部27を備え、各端部27に隣接する中間部材29と中心部30を備える。実施例では、横部材24、40は同一の形状である。第1の円形ガイド25と第2の円形ガイド41も同一であり、従って、機械10の同一部分の数は非常に多い。駆動が可能であれば、2つの電気回転駆動部28、42もまた、同一の構成を取り得る。
【0035】
機械10の第1の実施例では、
一方向に相対移動させる機構43が備えられ、それは第2の横部材40上に設置される
。機構43は、第2の回転軸D2と平行して延びる案内手段44を含む。キャリッジ(搬器)45は案内手段44に沿って配置され、駆動装置によって第2の横部材40上で線形移動の方向に動かされるが、その詳細は示されていない。実施例では、互いに平行な2本のガイドレール46が案内手段44の働きをする。2つのガイドレール46は第2の横部材40の中心部30に固定されている。ワークのクランプ装置12はキャリッジ45に固定されており、従って、第2の横部材40の第2の回転軸D2に平行に動かすことができるように取り付けられている。ワークのクランプ装置12は、第2の回転軸D2に対向する第2の横部材40の中心部30の側面に配置してもよいし、または、対向しない側面に配置してもよい。
【0036】
図示した実施例に代わるものとして、第3の円形ガイド33をキャリッジ45に配置して、ワークのクランプ装置12を、第2の回転軸D2に対して直角方向に延びる第3の回転軸D3の周りに回転させることもできる。
【0037】
ワークのクランプ装置12は、第4の円形ガイド48を有する。そして、それによって、ワークのクランプ装置12に保持されるワーク49は第4の回転軸D4のまわりを回転することができる。第4の回転軸D4は、第2の回転軸D2と平行に延びている。ワークのクランプ装置に保持されるワーク49は、第2の回転軸D2から離れて配置されている。第2の横部材40が第2の回転軸D2周りに回転するとき、ワーク49は第2の回転軸D2周りを、第2の旋回半径R2で旋回する。第2の旋回半径R2は、ワークの様々な位置におけるワーク49の形状により、異なる大きさを取り得る。外ワーク49の形が円筒形である場合、第2の旋回半径R2は、ワーク49の長軸方向の軸により定められる。
【0038】
第1と第2の回転軸D1、D2の間の距離は、工具13、14の第1の旋回半径R1の最小値とワークの第2の旋回半径R2の最小値の合計よりも所定の差だけ短い。その差の値は、ゼロよりも大きいか又は少なくともゼロであり、所定の機械加工作業による。
【0039】
ワーク49に対する工具13、14の位置決めのために、当該第1又は第2の回転軸D1又はD2の周りのそれらの角度位置すなわち回転角度αを決定することが必要である。そのために、
図1に極めて概略的な形で例示されている回転角度測定手段55が、それぞれ第1の円形ガイド25と第2の円形ガイド41に付随している。その回転角度測定手段55は変換器56を有し、それは回転軸D1又はD2の各々のまわりに横部材24又は40と共に回転する。そして、その変換器56は、部分的にリングの形状を有する測定要素57に隣接して配置され、横部材24又は40が回転するときにその測定要素57に沿って移動する。その結果、回転位置は例えば誘導的に測定され得る。部分的にリングの形状を有する測定要素57の半径と、当該それぞれの回転軸D1又はD2から変換器56までの距離が大きければ大きいほど、より正確に第1の回転軸D1に対する工具13、14の角度位置、又は第2の回転軸D2に対するワーク49の角度位置が記録される。
【0040】
しかしながら、機械加工または測定が行われる回転角度の動作範囲において記録が正確であるならば、それで充分である。このため、測定要素57は部分的なリングとして構成され、当該回転軸D1またはD2から大きく離れた距離で、関連する回転角度の動作範囲に配列するだけで、それは充分である。この回転角度の動作範囲外の位置決めについては、例えば小さなディスク形の従来の回転角度センサが、それぞれ回転駆動部28又は42に備えられ得る。
【0041】
図示される実施例の変形例では、2つの横部材24、40が、一端だけで支持部材19に回転可能に取り付けられ、このベアリングからその自由端へ延びることも可能である。
【0042】
機械10の第1の実施例では、1つの
機構43と4つの円形ガイド25、33、41、48のみを有する。この機械10は、このように合計5本の機械軸を有する。2つの横部材24、40は、それらの回転軸D1又はD2の周りに、機械フレーム18にのみ回転可能に取り付けられている。機械フレーム18に対する2つの横部材24、40の直線的な動きは、この実施例では想定されていない。
【0043】
しかしながら、別の実施例として、第1及び第2の回転軸D1、D2の間の距離を調節するための調整ユニットが備えられてもよい。調整ユニットは機械10が機械加工または測定をする間は作動しない。そのため、回転軸の間の間隔は、ワーク49の測定及び/又は機械加工の間、一定である。調整ユニットは、現在使用されている工具ユニット11、及び/又は、それで機械加工又は測定されることになっているワーク49のために機械を設定するのに用いられるだけである。設定の後、調整ユニットは回転軸の間の距離を固定するためロックされることが望ましい。それにより、機械の作動の間、その距離は不注意に変更されることがなく、機械加工または測定のエラーは起こり得ない。機械加工及び/又は測定それぞれのための、工具13、14とワーク49との間の切込み動作は、調整ユニットによっては行われない。
【0044】
操作者が、工具13、14又はワーク49を交換又は挿入したい場合には、当該横部材24、40をそれぞれの回転軸D1、D2まわりに回転させることができ、それにより、工具ユニット11又はワークのクランプ装置12は、2本の支持部材19の間の外側へ揺動し、適切な高さで固定されて、工具13、14又はワーク49を挿入又は取り外し可能となる。支持部材19と交差コネクタ20で形成されるフレーム状の機械フレーム18は、2方向から操作できるので、工具13、14又はワーク49の挿入又は取り外しが容易で人間工学的である。このフレーム状の機械フレーム18の優れた操作性により、ワークの自動的な供給又は工具13、14の自動的な交換もまた、容易に実施され得る。
【0045】
図示した実施例の変形例では、
機構43は、封止されて構成されてもよく、その際は、例えばベローズユニットが使用される。
機構43の駆動装置は、適切な封止手段によって、特に加工くずや冷却剤の侵入から保護され得る。金属研削機械の
一方向に相対移動させる機構は封止手段がとられることを必要とするため、機械10は1つの
機構43のみを備えている。他の全てのガイドと機械軸は円形ガイドとして構成される。
【0046】
機械10の第1の実施例は、
図4に図示される。機械ベッド52はフレーム状の機械フレーム18のフット部分21に配置される。機械ベッド52はいかなる支える機能をも果たさないので、きわめて小さな面積を持てばよい。実施例において、機械ベッド52は、特に金属チップと冷却液体を捕捉するのに役立つ。したがって、それは下側の交差コネクタ20の周辺で排液溜として配置され得る。機械ベッド52は、フレーム状の機械フレーム18の一方又は両方の開放側に設置され得る。機械フレーム18又は機械ベッド52に、
図4において点線で概略的に図示したカバー53も、機械フレーム18の両方の開放側に備えられ得る。カバー53を用いることで、機械10は、作動中、完全に囲われ得る。それにより、操作員を保護することができる。カバー23は、ドアまたはフラップで閉められる、一つまたは複数の出入り用開口を備え得る。それにより、機械フレームの一方または両方の側からの操作性が確保される。
【0047】
機械10の第1の実施例の更なる変形例は、
図5に図示される。第1の横部材24が第1の回転軸D1の周りを旋回することができる角度範囲は、この実施例では360度まで増加させることができる。工具ユニット11を有する第1の横部材24は、それゆえ、第1の回転軸D1周りを完全に回転させられる。この目的のため、回転軸D1付近の交差コネクタ20との距離は充分に広くとられる。更なる変形例では、もし、第2の回転軸D2と第2の回転軸D2付近の交差コネクタ20との間の距離が適切に広げられるなら、第2の横部材40が第2の回転軸D2の周りを回転可能となり、その角度範囲も広げることができる。好ましい実施例では、2つの横部材24、40が各々の回転軸D1、D2の周りを少なくとも180度まで回転することができる。用途により、横部材24、40の各々の回転に対して、より大きな又はより小さな角度範囲も与えられる。他の点については、
図5に示す変形例は、
図1から
図3に示す第1の実施例に対応しているので、前述の関連する説明を参照されたい。
【0048】
機械10の第2の実施例は、
図6から8に図示される。同一の要素は、
図1から
図5に示す実施例と同一の参照番号で示される。従って、第1の実施例及びその変形例と相違する箇所だけ、下記で説明する。他の全ての点においては、
図1から
図3に示す第1の実施例と、
図4と
図5に示すその変形例の前述の説明を参照されたい。
【0049】
第2の実施例と第1の実施例との重要な違いは、機械10の
機構43が第1の横部材24に、すなわち、横部材24と工具ユニット11との間に配置されることである。第2の実施例では、従って、工具ユニット11が、回転軸D1に沿って
一方向に移動できる。一方、ワークのクランプ装置12は、第2の横部材40に固定されており、従って、ワーク49は、第2の横部材40に、第4の円形ガイド48によって第4の回転軸D4の周りにのみ回転可能に取り付けられている。
【0050】
従って、ガイドレール46とガイドレール46に移動可能に取り付けられているキャリッジ45は、第1の横部材24の中心部30に配置されている。工具ユニット11を第3の回転軸D3のまわりに回転可能に配置する第3の円形ガイド33は、キャリッジ45に置かれている。
図6から
図8に示す第2の実施例は、他の全ての点において機械10の第1の実施例に対応している。
図4と
図5に示す第1の実施例の変形例は、機械10の第2の実施例にも備えられている。
【0051】
第1の回転軸D1又は第2の回転軸D2を水平に配置する場合、トルクは、例えば
図10の第1の横部材24のように、回転角度αに従って変化する。第1の横部材24が回転角度α=0°又はα=180°の回転位置に位置するとき、第1の横部材24は垂直方向を向き、横部材24とその上の工具ユニット11の重さに起因する第1の回転軸D1周りのトルクは、ゼロに等しくなる。他の回転角度αでは、第1の回転軸D1周りのトルクは増加し、回転角度α=90°のときに最大となる。
【0052】
第1の回転軸D1周りに第1の横部材24を回転させて配置する際に、第1の回転駆動部28は連続的にトルクを印加しなければならず、それは高いエネルギーを必要とすることを示している。そのため、一実施例では、少なくとも、角度範囲0°<α<180°に亘るトルクに対する部分を補う装置60が備えられる。例えば、カウンターウエイト(釣り合いの重り)が、第1の回転軸D1に関して、工具ユニット11と径方向反対側に備えられる。装置60には、バネ装置が備えられてもよい。実施例では、
図11に概略的に示すように、装置60は、機械フレーム、例えば支持部材19上で回転できないように一端部62で固定され、また、第1の横部材24に対して回転できないように他端部63で接続された、トーションバー61を備えている。横部材24が第1の回転軸D1周りを回転するとき、トーションバー61は捻られて、その結果、少なくとも、第1の横部材24又は工具ユニット11の重さに起因する第1の回転軸D1まわりのトルクに対する部分を、補うことができる。装置60は複数のトーションバー61を備えることもできる。
【0053】
図11に示す実施例の変形例では、トーションバー61が一端部62又は他端部63で固定されず、支持部材19又は第1の横部材24に対して回転可能に取り付けられ得る。
図12は、概略的に第1の端部62と支持部材19を示した図である。第1の回転軸周りの一定の角度範囲では、トーションバー61は凹部64に囲まれている。そして、そこにトーションバー61の径方向の突起65が突き出る。凹部64は、第1の回転軸D1まわりの円周方向にある2つの停止面66によって、区切られている。径方向の突起65が凹部64の中を自由に動けるような第1の回転軸D1周りの回転角度の範囲でトーションバー61が回されるとき、トーションバー61は、トルクを発生させない。径方向の突起65が2つの停止面66の1つに接するときにのみ、トーションバー61が、第1の回転軸D1周りの第1の横部材24の更なる回転で捻られ、トルクを発生させる。このトルクは、カウンタートルクとして、第1の横部材24又は工具ユニット11の重さに起因して発生したトルクに対抗する。凹部64と停止面66により、トーションバー61にねじれが生じない範囲と同様に、トーションバー61が捻じられる範囲を定めることができる。捻れが生じるのと捻れが生じないのとで異なる範囲を有する複数のトーションバー61を備えることもできる。
【0054】
この種の装置60は、第1の横部材24と第2の横部材40とのどちらについても備え得ることは、明らかである。
【0055】
前述の実施例の更なる変形例は、
図9に図示されている。そこでは平行四辺形のガイド70が第1の横部材24に備えられる。平行四辺形のガイド70は、第1の横部材24が第1の回転軸D1周りに回転する間、工具ユニット11の傾きを水平面に対して一定に保つ。
【0056】
実施例では、この目的のため、第1の横部材の中心部30は、2つの中間部材29に対して、第1の回転軸D1に平行な軸まわりに回転可能に取り付けられている。中心部30では、2本の平行な支柱71が係止され、その各々の反対端部は補助の横部材72に連結されている。補助の横部材72は、2本の支持部材19に回転可能に取り付けられており、補助の横部材72の回転軸DHは、第1の回転軸D1と平行に延びている。2本の支柱71は、補助の横部材72に対して回転することができ、第1の横部材24の中心部30と中間部材29の間にある回転ベアリングの第1の回転軸に対する位置と同様に、補助の横部材72における支柱71の回転ベアリングは、補助の横部材72の回転軸DHから同じ距離に位置する。支柱71は、工具ユニット11が設置されている第1の横部材24の中心部30に強固に連結されている。第1の横部材の中間部材29は、支柱71と中心部30に対して、回転することができる。第1の横部材24が第1の回転軸D1まわりを回転又は旋回するとき、平行四辺形のガイド70は、工具ユニット11が設置されている第1の横部材24の中心部30の特定の傾きを、水平面に対して一定に保つことを補償している。実施例では、機械加工工具13、例えば研削盤が、回転軸R周りに回転駆動される。このようにして、水平面に対して常に同じ傾きの角度が保たれる。例えば、回転軸Rは、常に水平面と平行に配置され得る。
【0057】
第2の横部材40についても、このような平行四辺形のガイド70が、代わりに又は追加で備えられ得ることは明らかである。
【0058】
より長いワーク49に対しては、工具13、14がワーク49に及ぼす力に対抗してそれらを支える、例えば振れ止め75を用いることが必要となる場合がある。振れ止め75は、
図2に概略的にのみ図示されている。振れ止め75は、ワーク49が延びている方向に動くことができるキャリッジ45に配置することができ、それにより、振れ止め75は、ワーク49に機械加工工具13が当接する位置で常にワーク49を支えることができる。長軸方向に移動可能な振れ止め75の代わりとして、振れ止めを第2の横部材40に固定させてもよい。それにより、キャリッジ45が長軸方向に動くとき、振れ止め75に対するワーク49の相対的な動きが自動的に生じる。この種の振れ止め75は、全ての実施例に備えることできるが、例として
図2にのみ示されている。
【0059】
図13に概略的に示されるように、長軸方向に移動可能な振れ止め75に加えて、ワーク49の長軸方向の軸すなわち第4の回転軸D4の周りを旋回可能な振れ止めも配置され得る。第1の回転軸D1周りの工具13の旋回運動と、第2の回転軸D2周りのワーク49の旋回運動の結果として、機械加工の際、ワーク49と工具13が当接する場所は変化し得る。ここで、工具13はワーク49に力Fを及ぼす。この力Fの方向が、ワーク49を部分的に受けている又は支えている振れ止め75の角柱形の凹部76に向いている限り、ワーク49は角柱形の凹部76内に留まり、振れ止め75に支えられる。しかしながら、合力Fが角柱形の凹部76から外れた方向を向いた場合、ワーク49が振れ止め75の角柱形の凹部76から滑り出てしまう恐れがある。それを防ぐために、機械10の好適な実施例では、振れ止め75が、ワークの縦軸、例として第4の回転軸D4周りに旋回可能に配置され、それにより、合力Fが角柱形の凹部76を向くようにこの軸まわりを常に旋回させるこができ、その結果、ワーク49は工具13の機械加工力Fに対して支えられる。
【0060】
図14と
図15は、機械モジュールの配列構造80の実施例を示す。
図14に示す機械モジュールの配列構造80の第1の実施例では、複数の機械10が隣接して配列される。その結果、横部材24、40の回転軸D1、D2は互いに平行に並べられる。ここで機械フレーム18は、相互に直接に、すなわち短い距離をもって配列され、それにより、機械の工具13、14は、隣接する機械10の機械フレーム10の外形に合わせて入り込むことができる。その結果として、例えばワーク49を2つの隣接するワークのクランプ装置12の間で移し替えることができ、ワークの機械加工は、機械モジュールの配列構造80における複数の機械10で、段階的なやり方で実行される。必要に応じて、グリッパーまたは類似の移動装置が、ワークを移すために2台の機械10の間に配置されてもよい。
【0061】
機械モジュールの配列構造80の隣接する機械10の工具13、14によって、ワークのクランプ装置12でのワーク49の測定及び/又は機械加工が可能となるように、隣接する機械10の第1の回転軸D1から第2の回転軸D2までの距離を選択することも可能である。このように、隣接する機械10の工具13、14による1組の構成で、ワーク49を機械加工または測定することも可能となる。原則として1つの機械モジュールの配列構造80に配列される機械10の数に対する制限はない。
【0062】
図14に概略的に示される機械モジュールの配列構造80の変形例として、
図15の実施例においても概略的に示されるように、入力モジュールの働きをするワーク供給装置81を機械10に備えることができ、また、出力モジュールの働きをするワーク取り出し装置82も機械10に備えることができる。
【0063】
図15は、機械モジュールの配列構造80の第2の実施例を示している。この機械モジュールの配列構造80は、第1の横部材24のみ又は第2の横部材40のみを有する変形された機械モジュール10aを1つ以上備える。
図15に示す実施例では、変形された機械モジュール10aはそれぞれ第2の横部材40のみ有する。この機械モジュールの配列構造80では、2つの隣り合う機械フレーム18又は機械モジュール10、10aが、少なくとも1つの第1の横部材24と少なくとも1つの第2の横部材40を有するように、互いに隣り合わせて機械フレーム18が配列される。
【0064】
図15に示す例では、1つのモジュールに第1の横部材24が1つだけ配置され、それは、このモジュールの機械10の第2の横部材40と、両側に直接隣接する機械モジュール10aの2つの第2の横部材40と、の両方に付随している。第1の横部材24に備わっている工具13、14は、従って、同じモジュールと直接隣接する機械モジュール10aのワーク49の機械加工または測定に利用され得る。図示されている実施例の変形例では、2つの機械モジュール10aの間にある機械10の代わりに、第1の横部材24だけを有する機械モジュールが配列され得る。原則として、第1の横部材24及び/又は第2の横部材40の異なる構成の機械モジュール10、10aが、どのようにでも組み合わされ得る。少なくとも1つの第1の横部材24と、1つの第2の横部材40を有するような機械フレーム18又はモジュール10、10aが、交互に直接隣接して配列されるように、機械モジュール10、10aが互いに配列される。例えば、各第2の機械モジュール10aは、第2の横部材40を各々有し、それらの間の機械モジュール10は第1の横部材24を有することもできる。どんな数の機械モジュールでも選択でき得る。
【0065】
どちらの機械モジュールの配列構造80においても、異なる機械10又は機械モジュール10aで、異なる機械加工の工程、特に異なる研削工程を連続的に実施することが可能である。例えば、一方又は両方の隣接するモジュール10a又は一方又は両方の隣接するモジュール10で、円筒研削工程がワーク49に施される間、芯無し研削工程として知られている行程が、機械10又は機械モジュール10aで実施され得る。機械10及び/又は機械モジュール10aの組み合わせを容易にするために、機械フレーム18は同じ高さを持ち、例に従うと、同じ高さと横部材の方向に沿って測定された同じ幅とを持つことが望ましい。
【0066】
本発明は機械10、特に機械工具に関するものである。機械10は、2本の支持部材19と前記支持部材を連結する2つの交差コネクタ20からなるフレーム状の機械フレーム18を備える。2つの横部材24、40は、各々円形ガイド25、41によって、2つの交差コネクタ20の間の支持部材19にそれぞれ回転可能に取り付けられている。第1の横部材24は、第1の回転軸D1周りにのみ回転可能であり、それ以外には動作しない。第2の横部材40は、第2の回転軸D2周りにのみ回転可能であり、それ以外には動作しない。この2つの回転軸D1、D2は互いに平行である。工具ユニット11は、第1の横部材24に設置される。ワークのクランプ装置12は、第2の横部材40に設置される。2つの横部材24、40のうち1つが、
工具(13、14)とクランプ装置(12)とを一方向に相対移動させる機構43を備え、それにより、工具ユニット11又はワークのクランプ装置12のどちらか一方が、当該横部材24、40に
一方向に
相対移動可能に案内されるように配置される。この縦長のガイド43は、工具ユニット11又はワークのクランプ装置12の、回転軸D1、D2に平行な直線的な移動を可能にする。追加の縦長のガイドは備えられていない。機械10は、特に省スペースの機械フレーム18を備えている。フレーム状の機械フレーム18は、充分に強固で、2方面から工具ユニット11とワークのクランプ装置12に対して優れた操作性を提供する。