(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
到来する無線信号によって干渉を被り得る装置毎に、位置と、前記干渉が許容される限度とが予め登録されたデータベースを参照し、前記装置の内、前記無線信号が到来する伝搬路の特性と前記無線信号のレベルとの対に応じて前記限度を超える装置を識別する干渉装置識別手段と、
前記データベースに登録された装置の内、前記対の下で前記限度を超える装置について、前記無線信号のレベルと占有帯域と変調方式との全てまたは一部を修正し、前記限度を確保する送信制御手段と
を備えたことを特徴とする干渉制御装置。
到来する無線信号によって干渉を被り得る地域毎に、位置と、前記干渉が許容される限度とが予め登録されたデータベースを参照し、前記地域の内、前記無線信号が到来する伝搬路の特性と前記無線信号のレベルとの対に応じて前記限度を超える地域を識別する干渉地域識別手段と、
前記データベースに登録された地域の内、前記対の下で前記限度を超える地域について、前記無線信号のレベルと占有帯域と変調方式との全てまたは一部を修正し、前記限度を確保する送信制御手段と
を備えたことを特徴とする干渉制御装置。
【背景技術】
【0002】
船舶等に搭載されたレーダ装置では、そのレーダ装置によって送信される送信波の周波数、レベルおよび空中線系の指向性等に応じて、他船または陸地等に設置された他の機器に干渉や妨害を及ぼすことの回避を目的として、例えば、空中線系の主ローブの方向が特定の方向である期間に手動による送信の停止を可能に構成されたものがある。
なお、本発明に関連する先行技術としては、以下に列記する特許文献1〜特許文献6がある。
【0003】
(1) 「用制御電圧を発生する変調信号発生手段(1)と、該制御電圧に応じて周波数変調された高周波信号を発生するFM波発生手段(2)と、該高周波信号を分岐する分岐手段(3)と、該分岐された一方の信号をスイッチングするスイッチング手段(4)と、該スイッチングされた信号を目標物に対して送信する送信アンテナ(5)と、該送信信号に基づく目標物からの反射信号を受信する受信アンテナ(6)と、該受信信号を前記分岐手段(3)の他方の信号によって周波数変換してベースバンド信号を出力する混合手段(7)と、該ベースバンド信号の周波数を同定し、該周波数から観測者と目標物との距離と相対速度を算出する信号処理を行う信号処理手段(8)とを備え、前記スイッチング手段(4)のスイッチングを制御する」ことによって、「記距離と速度とを算出するのに必要な時間のみ送信信号を送出する」点に特徴があるFM−CWレーダ…特許文献1
【0004】
(2) 「送信信号を発生する送信部と,送信信号を空間に放射するとともに目標からの反射信号を受信信号として受信する空中線部と,前記空中線部で受信された信号から所望の周波数の信号を抽出する受信部と,レーダーの送受信周波数を切替える制御信号を発生する周波数制御部と,レーダーの周波数可変範囲の信号を受信し,妨害信号の有・無と前記妨害信号の周波数を検出する妨害検出部とを有するレーダー装置において,前記妨害信号を発生する妨害側が当該レーダー側の送受信周波数を確認するため前記妨害信号を一時停止したことを検出し,前記妨害信号の発生中と前記妨害信号の停止中でレーダーの送受信周波数を変更する制御を行う送受信周波数変更手段を有する」ことによって、「妨害側にとって有益な情報であるレーダー側の送受信周波数可変範囲,その妨害のレーダーに対する効果の有無を妨害側に知られない」点に特徴があるレーダー装置…特許文献2
【0005】
(3) 「第1のレーダ装置に設けられ、第2のレーダ装置のアンテナの角度情報を受信するインタフェース手段と、上記第1のレーダ装置に設けられ、その第1のレーダ装置の送受信のタイミングを制御すると共に、その第1のレーダ装置のアンテナの角度情報と上記インタフェース手段から受信された第2のレーダ装置のアンテナの角度情報とに応じて、双方のアンテナが互いにレーダ波の干渉が生じるような角度条件を呈する場合にその第1のレーダ装置の送受信を停止するように制御するタイミング生成手段とを備える」ことによって、「複数のレーダ装置の送信タイミングやアンテナの回転を同期制御することなく、簡単な構成でレーダ波の干渉を除去する」点に特徴がある電波干渉対応型レーダ装置…特許文献3
【0006】
(4) 「自己のアンテナによりレーダ波を送受信する送受信手段と、他のレーダ装置のアンテナの角度情報を受信するインタフェース手段と、自己のアンテナの角度情報と上記インタフェース手段から受信された上記他のレーダ装置のアンテナの角度情報とに応じて、双方のアンテナが所定の角度条件を呈しているか否かを判定し、その判定に応じて上記送受信手段を送受信または停止させるタイミング生成手段とを備える」ことによって、「複数のレーダ装置の送信タイミングやアンテナの回転を同期制御することなく、簡単な構成でレーダ波の干渉を除去する」点に特徴がある電波干渉対応型レーダ装置…特許文献4
【0007】
(5) 「他車と通信を行う通信手段と、前記通信手段により受信した他車に搭載されたレーダ装置に関するレーダ装置情報に基づいて電波送信停止条件を満たすとき、目標物を検出するための送信電波の送信を停止させる制御手段とを備える」ことによって、「電波干渉を十分軽減した」点に特徴があるレーダ装置…特許文献5
【0008】
(6) 「電波を対象物に向けて送信する送信手段と、前記送信手段が送信した電波が前記対象物で反射された反射電波を受信するための受信手段と、自車両運転者が危険を認知したことを判定するための危険認知判定手段と、前記自車両運転者が危険を認知したと前記危険認知判定手段が判定したとき、前記送信手段からの電波の送信を停止する電波送信停止手段とを備える」ことによって、「処理負荷を高めることなく電波干渉を防止する」点に特徴がある車載レーダ装置…特許文献6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、上述した従来例では、送信波によって対外的に生じ得る干渉は、操作者がこまめに送信を停止する操作を行うことによって回避されていた。
しかし、このような操作は、煩雑であって必ずしも確実に行われるとは限らないため、レーダ装置の本来的な運用を妨げる要因となり、その運用そのものの停止が強いられる可能性があった。
【0011】
本発明は、運用に支障を伴うことなく、対外的な干渉の軽減や回避を確度高く安定に実現できる干渉制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明では、
干渉装置識別手段は、到来する無線信号によって干渉を被り得る装置毎に、位置と、前記干渉が許容される限度とが予め登録されたデータベースを参照し、前記装置の内、前記無線信号が到来する伝搬路の特性と前記無線信号のレベルとの対に応じて前記限度を超える装置を識別する。送信制御手段は、前記データベースに登録された装置の内、前記対の下で前記限度を超える装置について、前記無線信号のレベルと占有帯域と変調方式との全てまたは一部を修正し、前記限度を確保する。
【0013】
すなわち、データベースに登録された装置の内、本発明が適用された無線装置から送信された送信波によって干渉を被る可能性がある装置の方向または地域に対しては、その送信波のレベル、占有帯域、変調方式の全てまたは一部が修正されることによって、干渉の回避が図られる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、
干渉地域識別手段は、到来する無線信号によって干渉を被り得る地域毎に、位置と、前記干渉が許容される限度とが予め登録されたデータベースを参照し、前記地域の内、前記無線信号が到来する伝搬路の特性と前記無線信号のレベルとの対に応じて前記限度を超える地域を識別する。送信制御手段は、前記データベースに登録された地域の内、前記対の下で前記限度を超える地域について、前記無線信号のレベルと占有帯域と変調方式との全てまたは一部を修正し、前記限度を確保する。
【0015】
すなわち、データベースに登録された地域の内、本発明が適用された無線装置から送信された送信波によって干渉を被る可能性がある地域に対しては、その送信波のレベル、占有帯域、変調方式の全てまたは一部が修正されることによって、干渉の回避が図られる。
【発明の効果】
【0020】
本発明が適用された無線装置では、送信波が送信されるレベルと方向とが多様に変化し得る場合であっても、その方向に位置する装置について、このような送信波に起因する干渉の発生が確度高く回避される。
【0021】
また、本発明が適用された無線装置では、送信波が送信されるレベルと方向とが多様に変化し得る場合であっても、その方向にある地域に設置された装置について、このような送信波に起因する干渉の発生が確度高く回避される。
【0022】
さらに、本発明が適用された無線装置は、干渉の回避や緩和に資することがない送信波のレベル、占有帯域、変調方式の変更に起因して性能や機能が劣化することが回避される。
【0023】
また、本発明が適用された無線装置は、運用の形態や重要度に柔軟に適応して、対外的に干渉を及ぼす可能性を低減できる。
【0024】
したがって、本発明によれば、限られた無線周波数の有効な活用の下で、多様な機能、性能および仕様を満たす無線装置の実現が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す図である。
本実施形態に係るレーダ装置10では、送受信部11のアンテナ端子には空中線系12が接続され、その送受信部11の復調出力は信号処理部13の入力に接続される。信号処理部13の出力は指示部14の入力に接続され、これらの送受信部11、信号処理部13および指示部14がそれぞれ有するポートは、制御部15の対応する入出力ポートに接続される。このような制御部15には、GPS受信部16およびジャイロコンパス17のポートが対応する入出力ポートを介して接続される。さらに、制御部15の特定の入出力ポートまたは通信ポートには、データベース18が接続される。
【0027】
このような構成のレーダ装置では、各部は、制御部15の配下で以下の通りに連係することにより、所定の海域(地域)や海上に位置し、あるいは移動する船舶等の目標の検出が実現される。
【0028】
送受信部11は、例えば、反復して行われるスキャンに応じてパルスレーダ方式の送信波を所定の周期で生成する。空中線系12は、このようなスキャンの下で覆域となる海域(地域,空域)に、このような送信波を照射する。
その覆域に位置する船舶等の目標によって上記送信波が反射することによって発生した反射波は、空中線系12に到来する。
【0029】
送受信部11は、このようにして空中線系12に到来した反射波を受信して復調することによって上記スキャンに同期した復調信号を生成する。信号処理部13は、その復調信号に、CFAR(Constant False Alarm Rate)、MTI(Moving Target
Indicator)、追尾等の標準的なレーダ信号処理を施すことによって、上記覆域に位置する船舶等の目標の検出および追尾を行い、さらに、指示部14に備えられた表示装置(図示されない。)の画面に表示されるPPIスコープ等として、これらの検出および追尾の結果を提供する。
【0030】
GPS受信部16は、制御部15の配下で、レーダ装置10が搭載された船舶(以下、「自船」という。)30の位置Lを衛星航法に基づいて求める。
ジャイロコンパス17は、制御部15の配下で、自船の船首方向φを検出する。
データベース18は、後述するように予め登録された情報を制御部15の配下で検索してその制御部15に引き渡す。
【0031】
図2は、本実施形態において制御部によって行われる処理のフローチャートである。
図3は、本実施形態の動作を説明する図である。
以下、
図1ないし
図3を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0032】
本発明の特徴は、本実施形態では、後述するように制御部15が各部と連係して行う処理の手順にある。
【0033】
制御部15は、目標の検出および追尾に併せて、これらの検出および追尾の結果の指示画面を介する通知を行う処理の過程(以下、「レーダ運用期間」という。)では、以下の処理を所定の頻度で行う。
【0034】
(1) GPS受信部16と連係することにより、自船の位置L
S を衛星航法に基づいて求める(
図2ステップS1)。
(2) ジャイロコンパス17と連係することにより、自船の船首方向を示す方位角φ
S を求める(
図2ステップS2)。
【0035】
(3) 送受信部11を介して空中線系12と連係することにより、その空中線系12の主ローブの方向(上記船首方向に対する相対的な方位角として与えられる。)を示すビーム方位角Φ
S を求める(
図2ステップS3)。
【0036】
(4) 送受信部11と連係することにより、既述の送信波にかかわる占有帯域B
S 、変調方式M
S (伝送路符号化の方式およびその適用の有無が含まれてもよい。)および送信電力P
S(測位に供されるレンジに適応した値として与えられてもよい。)に併せて、空中線系12の利得(指向性を含む。)G
S を取得する(
図2ステップS4)。
【0037】
一方、データベース18には、
図4に示すように、既述の送信波による干渉が回避されるべき所定数nの装置E
1〜E
nに個別に対応し、かつ下記の項目(1)〜(6)がそれぞれ登録されたフィールドの組み合わせとしてなるレコードの列が予め登録される。なお、以下では、上記所定数nの装置E
1〜E
nを個別に示すサフィックスi(1≦i≦n)を個々の演算対象を示す記号に末尾の「添え文字」として付加する。
【0038】
(1) 設置された地点の位置L
Ii(高度が含まれてもよい。)
(2) 干渉を被る可能性がある無線信号の帯域B
Ii
(3) 干渉の要因となり得る干渉波に適用され得る変調方式M
Ii(伝送路復号化の方式およびその適用の有無が含まれてもよい。)
【0039】
(4) 干渉(伝送品質や性能の低下)の程度が許容可能な限度内となる干渉波(空中線系および給電路を介して装置本体に入力される。)のレベル(以下、「限度レベル」という。該当する装置がスイープやスキャンを行うレーダ装置である場合には、そのスイープやスキャンの下で受信され得る最大のレベルであってもよい。また、このような限度レベルの予測や換算に供される感度等で代替されてもよい。さらに、これらの限度レベルまたは感度等は、該当する装置E
i に空中線12から送信波が到来する方向(仰角を含む。)毎に対応して与えられてもよい。)PL
Ii
【0040】
(5) 実際に稼働し、あるいは稼働が予定されている運用時間帯T
Ii(このような時間帯T
Iiに該当するか否かを示す2値情報であってもよい。)
(6) 干渉の要因として到来し得る干渉波の伝搬路と、その伝搬路が形成される地域における季節や時間帯毎の伝搬損失の増減を示す重みである伝搬損失補正係数K
Ii
【0041】
なお、以下では、装置E
1〜E
nの内、装置E
1、E
2については、
図1および
図3に示すように、陸地Aに設置されたと仮定する。
制御部15は、上記所定の頻度で行う処理の過程では、データベース18に既述の項目が登録された装置E
i のそれぞれについて、以下の処理を行う。
【0042】
(1) 自船に対する装置E
i の距離D
Ii(L
SおよびL
Iiの関数として与えられる。)および方位角θ
Ii(L
SおよびL
Iiの関数として与えられる。)(何れも、自船と装置E
i との間における地形(地物を含む。)のプロフィールが勘案されてもよい。)を求める(
図2ステップS5)。
【0043】
(2) 送信波の占有帯域B
S と無線信号の帯域B
Iiとの周波数軸上における相関(異同、重なり等)に応じて変化する装置E
i への干渉の度合いを示す帯域勘案係数KB
Ii(B
SおよびB
Iiの関数として与えられる。)を求める(
図2ステップS6)。
【0044】
(3) 送信波に適用された変調方式M
S と、装置E
i に干渉を及ぼし得る干渉波の変調方式M
Iiとの相関(信号点配置、サブキャリア信号の周波数の異同等)に応じて変化する装置E
i への干渉の度合いを示す変調方式勘案係数KM
Ii(M
SおよびM
Iiの関数として与えられる。)を求める(
図2ステップS7)。
【0045】
(4) 上記方位角θ
Iiで示される方向(空中線系12の主ローブや副ローブの幅が勘案されてもよい。)に「送信波が放射されている地域(放射域)」が含まれる比率や有無に応じて定まり、かつ装置E
i への干渉の度合いを示す放射域勘案係数KR
Ii(方位角φ
S 、ビーム方位角Φ
S 、方位角θ
Iiの関数として与えられる。)を求める(
図2ステップS8)。
【0046】
(5) 装置E
i に干渉波として到来する送信波のレベルP
Ii(∝P
S・G
S・KB
Ii・KM
Ii・KR
Ii・KL
Ii)を求める(
図2ステップS9)。
【0047】
(6) そのレベルP
Iiが既述の限度レベルPL
Iiを上回り、かつ時刻が運用時間帯T
Iiに含まれる場合に限って送信波の送信を見合わせ(
図2ステップS10)、その他の場合には、送信波の送信を許容する(
図2ステップS11)。
【0048】
(7) このようにして送信波の送信が見合わせられた方位の範囲とその時点で目標の検知が行われるべきレンジとを識別し、指示部14の指示画面上に、例えば、これらの方位の範囲およびレンジで示される扇型の領域を「目標の検知の対象外」として、色、ハンチング等の好適な視覚属性で表示する。
【0049】
すなわち、本実施形態に係るレーダ装置では、送信波が放射される地域や海域にその送信波によって干渉を受ける可能性がある装置やシステム(航法機器や通信機器に限定されない。)が存在することに併せて、このような可能性が高いことが多様かつ柔軟に識別され、これらの装置やシステムに到来し得る送信波の送信が自動的に見合わせられる。
【0050】
しかも、このような識別および送信の見合わせは、
図3(a)、(b)に示すように、自船が移動している場合であっても、自動的に繰り返される。
【0051】
さらに、本実施形態に係るレーダ装置では、操作者は、指示画面上で上記「目標の検知の対象外」に対する無用な注目から解放される。
したがって、データベース18に登録された個々のレコードの内容が上記干渉を受ける可能性の的確な判定の基準であるならば、煩雑な操作を伴うことなく、対外的に干渉を及ぼす要因が精度高く安定に排除される。
【0052】
なお、本実施形態では、自船の位置L
S がGPS衛星から到来する無線信号に基づく衛星航法により求められている。
しかし、このような自船の位置L
S は、以下の如何なる航法、あるいはこれらの航法の組み合わせに基づいて求められてもよい。
【0053】
(1) GPS衛星以外の航行衛星から到来する無線信号に基づく衛星航法
(2) ロランCその他に適合した無線航法
(3) ジャイロコンパス等に基づく自立航法
【0054】
また、本実施形態では、自船の船首方向を示す方位角φ
S は、ジャイロコンパス17を用いた自立航法の下で求められている。
しかし、このような船首方向を示す方位角φ
S は、既述の如何なる航法の組み合わせにより求められてもよい。
【0055】
さらに、本実施形態では、データベース18が備えられているが、このようなデータベース18と、そのデータベース18に登録されるべきフィールドまたはレコードとは、何れも、通信路を介してアクセス可能な他のデータベース(以下、「外部データベース」という。)で代替され、あるいは拡張されてもよい。
【0056】
また、このようにしてデータベース18と外部データベースとが併用される場合には、これらのデータベースの連係は、負荷と機能との双方もしくは何れか一方の分散処理として実現されてもよい。
【0057】
さらに、本実施形態では、指示部14の指示画面上に「目標の検知の対象外」として表示される領域は、既述の扇型の領域に限定されず、例えば、地理情報、あるいはデータベース18に登録された情報に基づいて、装置E
1〜E
nに至る送信波の伝搬路の途中に盆地等の不感領域が介在することが識別される場合には、その不感領域より遠い地域や海域にある弧状の領域に設定されてもよい。
【0058】
また、本発明は、空中線系12の主ローブの方向が変更されてスイープが行われる場合に限定されず、このような主ローブの方向が変化せず、あるいは一定である場合であっても、同様に適用可能である。
【0059】
さらに、本実施形態では、装置E
1〜E
nの何れかが既述の送信波によって干渉を被る可能性がある場合に、その送信波の送信が見合わせられている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、このような送信の見合わせに代えて、例えば、以下の何れかの処理が行われてもよい。
【0060】
(1) 送信波の送信電力(近レンジにおける目標の検知が実現される限度内で)の低減を図る。なお、このような送信電力の低減は、以下の何れの形態(1-1)〜(1-3)、またはこれらの形態の全てまたは一部の組み合わせとして実現されてもよい。
【0061】
(1-1) 送信波のパルス幅を狭める。
(1-2) 送信波が反復して送信される周期を長く設定する。
(1-3) 遠レンジ用の長いパル幅の送信波に限定して送信を規制し、近レンジ用の短いパルス幅の送信波の送信を許容する。
【0062】
(2) 送信波の周波数、占有帯域、占有帯域幅の全てまたは一部を変更する。
(3) 送信波の生成に適用される変調方式(スペクトラム拡散処理の形態を含む。)を(干渉が生じ難い方向で)変更する。
【0063】
(4) 空中線系12の主ローブ(および副ローブ)の方向(水平方向と垂直方向との双方もしくは何れか一方)を変更する。
【0064】
(5) 空中線系12の主ローブ(および副ローブ)の幅(水平方向と垂直方向との双方もしくは何れか一方)を狭める。
【0065】
また、本実施形態では、装置E
1〜E
nに個別に対応し、かつ既述の事項が個別に設定されたフィールドからなるレコードの列がデータベース18に登録されている。
しかし、データベース18のレコードおよびフィールドに設定される事項は、このような事項に限定されず、例えば、以下の通りに構成されることにより、本発明は、装置E
1〜E
nが特定されなくても送信波による干渉が確度高く回避されるべき場合に適用可能である。
【0066】
(1)
図1および
図3に示す陸地Bのように、特定の施設や装置が配置された地域(半島、島、都市等)、あるいは海域を示す情報で、既述の位置L
Iiが代替される。
(2) その他のフィールドの内容は、回避されるべき干渉の実態に適応する項目の組み合わせとして設定される。
【0067】
さらに、本実施形態では、装置E
1〜E
nに対応するデータベース18上のレコードの構成および内容については、何れのフィールドについても、該当する装置の稼働状況やその装置の操作者が与える指示等に基づいて適宜構成されてもよい。
【0068】
また、本発明は、船舶に搭載されるレーダ装置に限定されず、用途、設置されるサイトや移動体の如何にかかわらず一次レーダと二次レーダとの何れにも適用可能である。
【0069】
さらに、本発明では、装置E
1〜E
nは、無線装置や無線受信機に限定されず、以下に列記する何れの装置であっても、同様に適用可能である。
(1) 電波を受信する装置
(2) 内部において、既述の送信波もしくはその送信波の高調波やスプリアス成分が分布する帯域で信号の生成や引き渡しが行われる装置
【0070】
(3) 到来した送信波に起因する干渉が混変調、相互変調、感度抑圧等の何れかの形態で被る可能性がある装置
また、本発明には、PPI(Plan Position Indicator)スコープ以外の多様な指示方式が適用されてもよい。
【0071】
また、本発明は、レーダ装置に限定されず、対外的な干渉の要因となり得る無線信号を送信する通信装置、伝送装置、航法装置その他の多様な無線機器に適用可能である。
【0072】
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の範囲において多様な実施形態の構成が可能であり、構成要素の全てまたは一部に如何なる改良が施されてもよい。