(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記吸収性コアは、第1吸収性コア及びその肌当接面側に積層された第2吸収性コアを有しており、前記横溝が、第2吸収性コアの下部に形成されている、請求項2記載の吸収性物品。
第1吸収性コアの下部に形成された横溝は、第2吸収性コアの下部に形成された横溝と、吸収性本体の長手方向における位置をずらして形成されている、請求項4記載の吸収性物品。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの斜視図が示されている。
図2は、
図1に示すおむつを、そのサイドシール部で開き、平面に展開した状態を表面シート側から見た平面図である。
図3には、
図1のおむつの幅方向に沿う断面図が示されている。
【0011】
図1〜
図3に示すおむつ10は、いわゆるパンツ型のおむつである。おむつ10は、長手方向Y及びそれに直交する幅方向Xを有する。おむつ10は、吸収性本体20と、該吸収性本体20の非肌当接面側に位置する外装体30とを具備する。おむつ10は、長手方向Yの中央域に位置する股下部C及び該股下部Cから長手方向前方及び後方にそれぞれ延出する腹側部A及び背側部Bを有する。腹側部Aは、おむつ10の着用時に着用者の腹側に配される。背側部Bは、おむつ10の着用時に着用者の背側に配される。股下部Cは、おむつ10の着用時に着用者の股下に配される。
【0012】
以下の説明において「非肌当接面側」とは、吸収性本体20などの各部材の表裏両側(面)のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に配される側(面)である。「肌当接面側」とは、各部材の表裏両側(面)のうち、着用時に着用者の肌側に配される側(面)である。また、おむつ10の長手方向に関し、腹側部A側のことを「前側」ともいい、背側部
B側のことを「後側」ともいう。
【0013】
吸収性本体20は縦長矩形形状をなし、その長手方向を、おむつ10の長手方向Yに一致させて、腹側部Aから背側部Bまでにわたるように、ホットメルト型接着剤等の接着剤等の各種公知の接合方法により外装体30の幅方向中央部に接合されている。また、吸収性コア22とコアラップシート24,コアラップシート24と裏面シート23との間も、接着剤を介して接合されていることが好ましい。部材間を接合する接着剤は、平面方向に隙間無く全面塗工されていても良いし、スパイラルパターン、ストライプパターン、ドットパターン等の各種のパターンで部分塗工されていても良い。
【0014】
外装体30は、腹側部Aに位置する部分の両側縁部と背側部Bに位置する部分の両側縁部とが、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等の公知の接合手段により互いに接合されている。これによりおむつ10には一対のサイドシール部Sが形成されている。また、その接合によって、おむつ10に、ウエスト開口部11及び一対のレッグ開口部12,12が形成されて、外装体30はパンツ型の立体形状となる。
【0015】
吸収性本体20は、表面シート21と、裏面シート23と、両シート間に介在配置された吸収性コア22とを備えている。表面シート21は液透過性のシートからなり、おむつ10の着用状態において着用者の肌に対向する。裏面シート23は液不透過性ないし撥水性のシートからなり、外装体30と対向している。
【0016】
表面シート21及び裏面シート23としては、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては、液透過性を有する不織布や、穿孔フィルムを用いることができる。裏面シート23としては、合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。裏面シート23が液不透過性である場合、該裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。防漏性及び通気性の観点から、裏面シート23は、水蒸気透過性を有する合成樹脂製の液不透過性フィルムが好ましい。
【0017】
外装体30は、
図3に示すように、内層シート31及び外層シート32と、これら2枚のシート間に固定された各部の弾性部材とからなる。各部の弾性部材については後述する。外装体30の外縁は、展開状態のおむつ10の輪郭をなしている。内層シート31と外層シート32とは同形である。ただし、外層シート32は、内層シート31の前端縁及び後端縁から長手方向外方に延出する延出部を有する。この延出部は、内層シート31の前端縁及び後端縁から肌当接面側に折り返され、吸収性本体20の長手方向前端域及び後端域を被覆している。内層シート31の前端縁及び後端縁の位置は、ウエスト開口縁Wの位置と一致している。内層シート31及び外層シート32は、好適には同一の又は異なる通気性シート、例えば各種の方法で製造された不織布から構成されている。
【0018】
図2に示すように、外装体30は、
腹側部A及び
背側部B
の双方における、ウエスト開口縁Wと、吸収性コア22の長手方向の端部の位置との間に位置するウエスト領域Uに、おむつ10の幅方向Xに延びる複数のウエスト弾性部材33が伸長状態で配されている。ウエスト領域Uは、着用時に着用者の腰回りに配される。また、外装体30におけるレッグ開口縁Lには、該開口縁Lに沿ってレッグ弾性部材34が伸長状態で配されている。
【0019】
外装体30は、
腹側部A及び
背側部B
の双方における、ウエスト領域Uと股下部Cとの間に位置する胴回り部Dには、おむつ10の幅方向に延びる複数の胴回り弾性部材35が伸長状態で配されている。胴回り弾性部材35は、1本又は複数本配されており、その一端が外装体30の側部の近傍、例えばサイドシール部Sの近傍に位置し、他端がおむつ10の幅方向中央域に達する前で終端している。従って、胴回り部Dのおむつ幅方向Xにおける中央域に、胴回り弾性部材35が弾性伸縮力を発現しない領域が形成されている。
【0020】
図4に示すように、吸収性本体20は、表面シート21と、裏面シート23と、両シート間に介在配置された吸収体とを備えている。吸収体は、吸収性コア22の全体を液透過性のコアラップシート24によって被覆されている。コアラップシートは、コアの形成材料の漏出を防止するものであり、例えば、薄葉紙や透水性の不織布等が用いられる。
【0021】
図3〜
図5に示すように、吸収性コア22は、第1吸収性コア210と第2吸収性コア220とから構成されている。第1吸収性コア210は非肌当接面側に配置され、第2吸収性コア220は肌当接面側に配置される。第1吸収性コア210及び第2吸収性コア220はその全体が液透過性のコアラップシート24によって被覆されている。コアラップシート24は、コアの形成材料の漏出を防止するものであり、例えば、薄葉紙や透水性の不織布等が用いられる。
【0022】
図6(a)には第2吸収性コア220の平面図が示されている。
図6(b)及び
図6(c)はそれぞれ
図6(a)におけるb−b線断面図及びc−c線断面図である。第2吸収性コア220は平面視において、おむつ1の長手方向と同方向に延びる縦長の形状をしており、長手方向中心線CLに対して対称形をしている。第2吸収性コア220は、前端縁221a及び後端縁221bを有する。前端縁221aは、腹側部A寄りに位置し、かつ幅方向に向けて直線状に延びている。後端縁221bは、背側部B寄りに位置し、かつ幅方向に向けて直線状に延びている。前端縁221aと後端縁221bとは略平行になっている。また、後端縁221bは、前端縁221aよりも長くなっている。
【0023】
更に第2吸収性コア220は、長手方向に延びる一対の側縁222を有している。側縁222の形状は、長手方向中心線CLに対して対称になっている。側縁222は、前端縁221a寄りに位置する第1直線部222aと、後端縁221b寄りに位置する第2直線部222bと、第1直線部222aと第2直線部222bとを連結する曲線部222cとを有する。一対の第1直線部222aは互いに平行であり、その延びる方向は第2吸収性コア220の長手方向と一致している。同様に、一対の第2直線部222bも互いに平行であり、その延びる方向は第2吸収性コア220の長手方向と一致している。一対の第2直線部222bの間の距離は、一対の第1直線部222a間の距離よりも小さくなっている。また、一対の第2直線部222bの間の距離は、後端縁221bの長さとほぼ一致している。一方、一対の第1直線部222aの間の距離は、前端縁221aの長さとほぼ一致している。第1直線部222aの延びる長さは、第2直線部222bの延びる長さよりも小さくなっている。第1直線部222aと第2直線部222bとを連結する曲線部222cは、第2吸収性コア220の幅方向内方に向けて若干湾曲した曲線をなしており、第1直線部222aと第2直線部222bとを滑らかに連結している。
【0024】
図6(b)及び
図6(c)に示すとおり、第2吸収性コア220は、第1面223a及び第2面223bを有している。第1面223aは肌当接面であり、表面シート21又は必要に応じて用いられる中間シート(図示せず)側を向いている。第2面223bは非肌当接面側であり、第1吸収性コア210側を向いている。
【0025】
第2吸収性コア220は、相対的に坪量が高く非肌当接面側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部224aと、高坪量部224aに隣接し、かつ相対的に坪量が低く非肌当接面側から肌当接面側に向けて凹んだ低坪量部224bとを有している。第2吸収性コア220は、高坪量部224aと低坪量部224bとが一体成形されている。第2吸収性コア220は、その非肌当接面側が凹凸形状を有しており、且つ肌当接面側が平坦となっている。
【0026】
図6(a)に示すとおり、低坪量部224bは、その複数本が第2吸収性コア220の長手方向と平行に延びている。また低坪量部224bは、その複数本が第2吸収性コア220の幅方向にも延びている。その結果、低坪量部224bは、第2吸収性コア220の長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしている。そして、第2吸収性コア220は、低坪量部224bによって形成される格子内に高坪量部224aが位置している。したがって個々の高坪量部224aは低坪量部224bによって区画されており、個々に独立している。各高坪量部224aの形状はほぼ同じであり、平面視して矩形をしており、長手方向の長さが、幅方向の長さよりも大きくなっている。
【0027】
低坪量部224bは、前述の通り、非肌当接面側から肌当接面側に向けて凹んだ形状を有している。第2吸収性コア220は、低坪量部224bの存在によって、
図3に示すように、第2吸収性コア220の下部に、吸収性コア22の長手方向に延びる縦溝224cと吸収性コア22の幅方向に延びる横溝224dとが形成されている。第2吸収性コア220の平面視において、中央貫通孔225の両側に位置する横溝224dは、
図3及び
図6(a)に示すように、吸収性コア22の幅方向Xにおける一端が、中央貫通孔225の内壁面に開口しており、他端は、縦溝224cと連通している。また、第2吸収性コア220の下部に形成された横溝224dは、該横溝224dの内部空間の肌当接面側に、低坪量部224bからなる吸液可能な吸収層を有している。また、第2吸収性コア220の下部に形成された横溝224dの内部空間の非肌当接面側には、
図3に示すように、第1吸収性コア210の平坦な肌当接面が存在しており、横溝224dは、その内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に吸収層が存在している。従って、横溝224dの内部空間は、中央貫通孔225と縦溝224cとの間をトンネル状に連通している。第2吸収性コア220の長手方向に延びる低坪量部224bの幅と、第2吸収性コア220の幅方向に延びる低坪量部224bの幅とは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。
【0028】
低坪量部224bの坪量は、高坪量部224aの坪量に対しての割合が、その下限値が好ましくは1%であり、更に好ましくは3%である。上限値は好ましくは80%であり、更に好ましくは70%である。高坪量部224a自体の坪量は、その下限値が好ましくは80g/m
2であり、更に好ましくは150g/m
2である。上限値は好ましくは500g/m
2であり、更に好ましくは400g/m
2である。低坪量部224bに関しては、その坪量の下限値が好ましくは10g/m
2であり、更に好ましくは50g/m
2である。上限値は好ましくは300g/m
2であり、更に好ましくは200g/m
2である。坪量は、次のようにして測定される。
吸収性コア22における高坪量部224aと低坪量部224bの境界線に沿ってフェザー社製の片刃剃刀を用いて切断する。切断して得られた高坪量部224aの小片を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を高坪量部224aの小片の面積で除して小片の坪量を算出する。小片5個の坪量の平均を高坪量部224aの坪量とする。
次いで、高坪量部224aと低坪量部224bに延びた境界線に沿って、低坪量部の小片をフェザー社製の片刃剃刀を用いて切り出す。得られた小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を低坪量部224bの小片の面積で除して小片の坪量を算出する。小片5個の坪量の平均を低坪量部224bの坪量とする。
【0029】
高坪量部224aは、低坪量部224bよりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。低坪量部224bの厚みは、高坪量部224aの厚みに対しての割合が、その下限値が好ましくは2%であり、更に好ましくは3%である。上限値は好ましくは80%であり、更に好ましくは70%である。高坪量部224a自体の厚みは、その下限値が好ましくは1.5mmであり、更に好ましくは2.5mmである。上限値は好ましくは8mmであり、更に好ましくは6mmである。低坪量部224bに関しては、その厚みの下限値が好ましくは0.5mmであり、更に好ましくは0.7mmである。上限値は好ましくは5mmであり、更に好ましくは4mmである。厚みは、次のようにして測定される。
所定のサイズにサンプルをカットし、測定部位を5kPaで10分間加圧し、除重後すぐに以下の方法で測定を行う。測定箇所は、1枚あたり3点以上とし、おむつサンプル2枚(測定箇所6点以上)の平均で厚みを求める。例えばおむつ10を、フェザー社製刃剃刀で、
図2に示す縦方向(Y方向)、又は横方向(X方向)に切断し、この切断されたサンプルの断面を測定する。肉眼にて測定し難い場合には、前記切断されたサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、測定してもよい。
【0030】
ブロック領域は、第2吸収性コア220の股下部Cから腹側部Aまでにわたって配置されている。そしてブロック領域は、股下部Cに対応する位置に設けられた股下部高坪量部群227Cと、腹側部Aに対応する位置に設けられた腹側部高坪量部群227Aとを有している。各高坪量部群は連結している。各高坪量部群においては、幅方向に沿って配置された高坪量部224aの数が異なっている。詳細には、腹側部高坪量部群227Aにおける高坪量部214aの配置の数は、股下部高坪量部群227Cにおける高坪量部224aの配置の数よりも多くなっている。例えば
図6(a)に示すとおり、腹側部高坪量部群227Aにおいては、幅方向に沿って配置された高坪量部214aの数が6個又は4個であるのに対して、股下部高坪量部群217Cにおいては、幅方向に沿って配置された高坪量部224aの数が2個である。このように、ブロック領域の幅は、第2吸収性コア220の幅に応じて変化しており、第2吸収性コア220の幅が大きい部位ほど、ブロック領域の幅も大きくなっている。本実施形態においては、高坪量部224aの寸法は各高坪量部群において同じであるから、腹側部高坪量部群227Aにおける高坪量部224aの配置の数が、股下部高坪量部群227Cにおける高坪量部224aの配置の数よりも多いことは、すなわち股下部Cにおけるブロック領域の幅よりも、腹側部Aにおけるブロック領域の幅の方が大きくなっていることを意味している。
【0031】
ブロック領域内には、第2吸収性コア220の長手方向中心線CL上の位置に、該長手方向中心線CLに沿って、縦長の中央貫通孔225が形成されている。中央貫通孔225は、第2吸収性コア220の厚み方向全域を貫通している。中央貫通孔225は、第2直線部222b及び曲線部222cの位置に形成されている。第1直線部222aの位置には中央貫通孔225は形成されていない。また中央貫通孔225は、その長手方向の一端が前端縁221aまで達しておらず、前端縁221aよりも後端縁221b寄りの位置で終端している。中央貫通孔225の幅方向両側には、一対の高坪量部224aが位置している。
【0032】
第2吸収性コア220におけるブロック領域の長手方向外方及び幅方向外方には、非ブロック領域226が配置されている。つまり、第2吸収性コア220は、高坪量部224a及び低坪量部224bからなるブロック領域と、非ブロック領域226とから構成されている。非ブロック領域226は、ブロック領域の周囲をその全域にわたって囲んでいる。ブロック領域と非ブロック領域226とは、ブロック領域の最外周に位置する低坪量部224bによって区画されている。非ブロック領域226においては、その任意の位置における厚み及び坪量が一定になっている。
【0033】
図6(b)及び
図6(c)に示すとおり、本実施形態においては、非ブロック領域226の厚みは、ブロック領域の高坪量部224aの厚みとほぼ同じになっている。尤も、非ブロック領域226の厚みと高坪量部224aの厚みとの関係はこれに限られず、非ブロック領域226の厚みの方が大きくてもよく、逆に高坪量部224aの厚みの方が大きくてもよい。具体的には、非ブロック領域226の厚みは、その下限値が好ましくは1.5mmであり、更に好ましくは2.5mmである。上限値は好ましくは8mmであり、更に好ましくは6mmである。厚みの測定方法は上述したとおりである。
【0034】
非ブロック領域226の坪量に関しては、ブロック領域の高坪量部224aの坪量と同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。また、ブロック領域の低坪量部224bの坪量と同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。具体的には、非ブロック領域226の坪量は、その下限値が好ましくは80g/m
2であり、更に好ましくは150g/m
2である。上限値は好ましくは500g/m
2であり、更に好ましくは400g/m
2である。坪量の測定方法は上述したとおりである。
【0035】
先に述べたとおり、高坪量部224a及び低坪量部224bは一体成形されている。また、高坪量部224a及び低坪量部224bからなるブロック領域と、その外周に位置する非ブロック領域226とも一体成形されている。「一体成形されている」とは、これらの部位が、接着剤や熱融着等の接合手段を介さずに互いに分離不可能に一体化されており、同一の材料から一体的に形成されていることを意味する。これらの部位が一体成形されていると、体液がスムーズに移動し得る連続性を有するようになる。このような構造の吸収性コアの製造方法については後で説明する。
【0036】
以上は吸収性コア22における第2吸収性コア220の説明であったところ、この第2吸収性コア220の非肌当接面側に配置される第1吸収性コア210の構成に関しては以下のとおりである。
【0037】
図5に示すとおり、第1吸収性コア210は、第2吸収性コア220の周縁から外方に延出しており、第2吸収性コア220よりもその外形が大きくなっている。したがって、第1吸収性コア210の上に第2吸収性コア220を配置して吸収性コア22を形成した状態においては、該吸収性コア22は、肌当接面側に向けて突出した山型の形状となる。
【0038】
図7(a)には第1吸収性コア210の平面図が示されている。
図7(b)及び
図7(c)はそれぞれ
図7(a)におけるb−b線断面図及びc−c線断面図である。第1吸収性コア210は平面視において、おむつ1の長手方向と同方向に延びる縦長の形状をしており、長手方向中心線CLに対して対称形をしている。第1吸収性コア210は、前端縁211a及び後端縁211bを有する。前端縁211aは、腹側部A寄りに位置し、かつ幅方向に向けて直線状に延びている。後端縁211bは、背側部B寄りに位置し、かつ幅方向に向けて直線状に延びている。前端縁211aと後端縁211bとは略平行になっている。また、前端縁211aと後端縁211bとはほぼ同じ長さになっている。更に第1吸収性コア210は、長手方向に延びる一対の側縁212を有している。一対の側縁212は略平行になっており、長手方向に向けて直線状に延びている。このように、第1吸収性コア210は、平面視して長手方向に長辺を有する矩形の形状をしている。
【0039】
図7(b)及び
図7(c)に示すとおり、第1吸収性コア210は、第1面213a及び第2面213bを有している。第1面213aは肌当接面であり、表面シート21又は必要に応じて用いられる中間シート(図示せず)側を向いている。第2面213bは非肌当接面側であり、裏面シート23側を向いている。
【0040】
第1吸収性コア210は、相対的に坪量が高く非肌当接面側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部214aと、高坪量部214aに隣接し、かつ相対的に坪量が低く非肌当接面側から肌当接面側に向けて凹んだ低坪量部214bとを有している。第1吸収性コア210は、高坪量部214aと低坪量部214bとが一体成形されている。第1吸収性コア210は、その非肌当接面側が凹凸構造となっており、かつ肌当接面側が平坦となっている。
【0041】
図7(a)に示すとおり、低坪量部214bは、その複数本が第1吸収性コア210の長手方向と平行に延びている。また低坪量部214bは、その複数本が第1吸収性コア210の幅方向にも延びている。その結果、低坪量部214bは、第1吸収性コア210の長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしている。そして、第1吸収性コア210は、低坪量部214bによって形成される格子内に高坪量部214aが位置している。したがって個々の高坪量部214aは低坪量部214bによって区画されており、個々に独立している。各高坪量部214aの形状はほぼ同じであり、平面視して矩形をしており、長手方向の長さが、幅方向の長さよりも大きくなっている。
【0042】
低坪量部214bは、前述の通り、非肌当接面側から肌当接面側に向けて凹んだ形状を有している。第1吸収性コア210は、低坪量部214bの存在によって、
図3に示すように、第1吸収性コア210の下部に、吸収性コア22の長手方向に延びる縦溝214cと吸収性コア22の幅方向に延びる横溝214dとが形成されている。第1吸収性コア210の平面視において、中央貫通孔215の両側に位置する横溝214dは、
図3及び
図7(a)に示すように、吸収性コア22の幅方向Xの一端が、中央貫通孔215の内壁面に開口しており、他端は、縦溝214cと連通している。また、第1吸収性コア210の下部に形成された横溝214dは、該横溝214dの内部空間の肌当接面側に、該低坪量部214bからなる吸液可能な吸収層を有している。また、第1吸収性コア210の下部に形成された横溝214dの内部空間の非肌当接面側には、
図3に示すように、裏面シート23が存在しており、横溝214dは、その内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に吸収層及び裏面シート23が存在している。従って、横溝214dの内部空間は、中央貫通孔215と縦溝214cとの間をトンネル状に連通している。また、第1吸収性コア210の長手方向に延びる低坪量部214bの幅と、第1吸収性コア210の幅方向に延びる低坪量部214bの幅とは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。
【0043】
低坪量部214bの坪量は、高坪量部214aの坪量に対しての割合が、その下限値が好ましくは1%であり、更に好ましくは3%であり、上限値は好ましくは80%であり、更に好ましくは70%である。高坪量部214a自体の坪量は、その下限値が好ましくは80g/m
2であり、更に好ましくは150g/m
2である。上限値は好ましくは500g/m
2であり、更に好ましくは400g/m
2である。低坪量部214bに関しては、その坪量の下限値が好ましくは10g/m
2であり、更に好ましくは50g/m
2である。上限値は好ましくは300g/m
2であり、更に好ましくは200g/m
2である。坪量の測定方法は、上述したとおりである。
【0044】
高坪量部214aは、低坪量部214bよりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。低坪量部214bの厚みは、高坪量部214aの厚みに対しての割合が、その下限値が好ましくは2%であり、更に好ましくは3%である。上限値は好ましくは80%であり、更に好ましくは70%である。高坪量部214a自体の厚みは、その下限値が好ましくは1.5mmであり、更に好ましくは2.5mmである。上限値は好ましくは8mmであり、更に好ましくは6mmである。低坪量部214bに関しては、その厚みの下限値が好ましくは0.5mmであり、更に好ましくは0.7mmである。上限値は好ましくは5mmであり、更に好ましくは4mmである。厚みの測定方法は、上述したとおりである。
【0045】
ブロック領域は、第1吸収性コア210の腹側部Aから背側部Bまでにわたって配置されている。そしてブロック領域は、腹側部Aに対応する位置に設けられた腹側部高坪量部群217Aと、背側部Bに対応する位置に設けられた背側部高坪量部群217Bと、股下部Cに対応する位置に設けられた股下部高坪量部群217Cとを有している。各高坪量部群は連結している。各高坪量部群においては、幅方向に沿って配置された高坪量部214aの数が異なっている。詳細には、腹側部高坪量部群217A及び背側部高坪量部群217Bにおける高坪量部214aの配置の数は、股下部高坪量部群217Cにおける高坪量部214aの配置の数よりも多くなっている。例えば
図7(a)に示すとおり、腹側部高坪量部群217Aにおいては、幅方向に沿って配置された高坪量部214aの数が8個であり、背側部高坪量部群217Bにおいては、8個又は4個であるのに対して、股下部高坪量部群217Cにおいては、幅方向に沿って配置された高坪量部214aの数が2個である。本実施形態においては、高坪量部214aの寸法は各高坪量部群において同じであるから、腹側部高坪量部群217A及び背側部高坪量部群217Bにおける高坪量部214aの配置の数が、股下部高坪量部群217Cにおける高坪量部214aの配置の数よりも多いことは、すなわち股下部Cにおけるブロック領域の幅よりも、腹側部A及び背側部Bにおけるブロック領域の幅の方が大きくなっていることを意味している。このような構成を採用することで、排尿部に対応する部位である股下部Cから腹側部A又は背側部Bへ向けての液の拡散を効率よく行うことができ、股下部Cから距離のある腹側部A又は背側部Bの吸収域を有効に利用できるようなる。
【0046】
ブロック領域内には、第1吸収性コア210の長手方向中心線CL上の位置に、該長手方向中心線CLに沿って、縦長の中央貫通孔215aが形成されている。中央貫通孔215aは、第1吸収性コア210の厚み方向全域を貫通している。中央貫通孔215aは、股下部高坪量部群217Cの形成位置に形成されている。腹側部高坪量部群217A及び背側部高坪量部群217Bの位置には中央貫通孔215aは形成されていない。中央貫通孔215aの幅方向両側には、股下部高坪量部群217Cの一部をなす一対の高坪量部214aが位置している。中央貫通孔215aの長さ及び幅は、先に述べた第2吸収性コア220に形成された中央貫通孔225の長さ及び幅と概ね一致している。
【0047】
第1吸収性コア210におけるブロック領域の幅方向外方には、非ブロック領域216が配置されている。つまり、第1吸収性コア210は、高坪量部214a及び低坪量部214bからなるブロック領域と、非ブロック領域216とから構成されている。非ブロック領域216は、ブロック領域の左右両側部の位置に、長手方向の全域にわたって配置されている。ブロック領域と非ブロック領域216とは、ブロック領域の最外周に位置する低坪量部214bによって区画されている。非ブロック領域216においては、その任意の位置における厚み及び坪量が一定になっている。
【0048】
図7(b)及び
図7(c)に示すとおり、本実施形態においては、非ブロック領域216の厚みは、ブロック領域の高坪量部214aの厚みとほぼ同じになっている。尤も、非ブロック領域216の厚みと高坪量部214aの厚みとの関係はこれに限られず、非ブロック領域216の厚みの方が大きくてもよく、逆に高坪量部214aの厚みの方が大きくてもよい。具体的には、非ブロック領域216の厚みは、その下限値が好ましくは1.5mmであり、更に好ましくは2.5mmである。上限値は好ましくは8mmであり、更に好ましくは6mmである。厚みの測定方法は上述したとおりである。
【0049】
非ブロック領域216の坪量に関しては、ブロック領域の高坪量部214aの坪量と同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。また、ブロック領域の低坪量部214bの坪量と同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。具体的には、非ブロック領域216の坪量は、その下限値が好ましくは80g/m
2であり、更に好ましくは150g/m
2である。上限値は好ましくは500g/m
2であり、更に好ましくは400g/m
2である。坪量の測定方法は上述したとおりである。
【0050】
第1吸収性コア210は、ブロック領域の高坪量部214a及び低坪量部214bが一体成形されている。また、高坪量部214a及び低坪量部214bからなるブロック領域と、その外周に位置する非ブロック領域216とも一体成形されている。
【0051】
ブロック領域の幅方向外方に位置する非ブロック領域216aには、第1吸収性コア210の長手方向に延びる側部開口部215bが形成されている。側部開口部215bは、第1吸収性コア210の厚み方向全域を貫通している。側部開口部215bは、先に述べた股下部高坪量部群217Cの形成位置の幅方向外方に形成されている。側部開口部215bは、長手方向中心線CLに対して対称の位置に、一対形成されている。また側部開口部215bは、長手方向中心線CLに対して対称形になっている。側部開口部215bは、長手方向に直線状に延び、かつ互いに平行な内側辺218a及び外側辺218bを有する扁平な略台形の形状をしている。内側辺218aは外側辺218bよりも短くなっている。一対の内側辺218a間の距離は、先に述べた第2吸収性コア220における一対の第1直線部222a間の距離よりも大きくなっている。側部開口部215bは、その長さが中央貫通孔215aと同程度であるか、又はそれよりも長くなっている。また、側部開口部215bは、その幅が中央貫通孔215aと同程度であるか、又はそれよりも広くなっている。
【0052】
第1吸収性コア210及び第2吸収性コア220は、いずれも吸液性材料から構成されている。吸液性材料としては、吸収性物品の技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えば解繊パルプや、ヒドロゲル材料からなる高吸収性ポリマーを用いることができる。第1吸収性コア210及び第2吸収性コア220における吸液性材料の組成は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。
【0053】
吸収性コア22は、以上の構成を有する第1吸収性コア210の上に、先に述べた第2吸収性コア220を配置して吸収性コア22を構成する際には、
図4に示すとおり、第1吸収性コア210の股下部高坪量部群217Cと第2吸収性コア220の股下部高坪量部群227Cとの形成位置を一致させる。また、吸収性コア22は、第1吸収性コア210の背側部高坪量部群217Bと第2吸収性コア220の背側部高坪量部群227Bとの形成位置も一致させる。更に、吸収性コア22は、第1吸収性コア210に形成された中央貫通孔215aと、第2吸収性コア220の形成された中央貫通孔225との位置を一致させて、吸収性コア22に、その厚み方向全域にわたって貫通する中央貫通孔230が形成されるようにする。
【0054】
このように構成された吸収性コア22は、
図2に示すように、吸収性本体2の幅方向Xの中央部に、長手方向Yに延びる中央貫通孔230を有すると共に、該中央貫通孔230から該吸収性本体の幅方向Xに延びる横溝214d,224dを有している。
【0055】
本実施形態のおむつ1によれば、吸収性コア22に、長手方向Yに延びる中央貫通孔230を有するため、排泄された液が、吸収性コア22の長手方向に拡散し易くなっている。また、吸収性コア22に、中央貫通孔230から幅方向Xに延びる横溝214d及び224dが、それぞれ、長手方向Yにおける位置を異ならせて複数本形成されているため、中央貫通孔230によって長手方向Yに拡散した液が、長手方向Yにおける複数の部位において横溝214d及び224dに沿って幅方向Xに拡散する。
このような長手方向及び幅方向への良好な拡散性は、吸収性コアが加圧された状態下に繰り返し排尿がなされた場合の2回目以降の排尿時においても発現される。
即ち、特許文献1のように、幅方向Xへの複数の横溝がない場合は、1回目の排尿において液吸収性コアの貫通孔の側壁及びその近傍のコアが液を吸収保持することで、液通過性が悪化することによって、2回目以降の排尿時における液吸収能が大きく低下する。特に高吸収ポリマーを含む場合は液通過性の悪化が著しく、2回目以降の排尿時の吸収性コアへの液取込み性能の低下が大きい。
これに対して、本実施形態のおむつ1においては、横溝214d及び224dが、幅方向への液通過性の悪化を抑制するため、2回目以降に排尿においても吸収性コアへの良好な液取り込み性能を有する。
特におむつにおいては吸収体を長手方向に長く、幅方向には実質的に距離が短い構成をとる。これはおむつ着用時における身体的な特徴にフィットさせる観点からの構成である。そのため、実質的に吸収体の幅方向の長さは小さく幅方向に積極的に拡散をさせると吸収性コアの幅方向端部からのモレを生じやすい構造となる。吸収性コアに1回目及び2回目以降の繰り返し排尿された液を吸収性コアにすばやく吸収させるとともに、吸収性コアの長手方向と幅方向への拡散力の制御を行なう必要がある。特許文献2のように小ブロック構造を配置する場合、拡散方向の制御をがなされない場合がある。コレに対して、本実施形態のおむつ1においては、中央貫通孔230と幅方向Xに延びる横溝において繰り返し排尿時の液吸収性の確保とともに拡散方向への制御も行なうことができる。
【0056】
おむつ着用時の陰部位置、即ち排尿ポイントに配置する観点から、中央貫通孔230及びそれに連通する横溝214dや、中央貫通孔230及びそれに連通する横溝224dは、股下部Cに存在することが好ましく、
図2に示すように、股下部Cをおむつ長手方向に2等分して、腹側部A寄りの腹側股下部Caと背側部B寄りの背側股下部Cbとに区分したときの腹側股下部Caに存在することが、より好ましい。
また、横溝214d及び横溝224dは、吸収性本体の長手方向と直交する横方向仮想直線に対する傾斜角度が45°以内であることが好ましく、より好ましくは20°以内であり、更に好ましくは0°である。横方向仮想直線に対する傾斜角度が0°とは、横方向仮想直線と平行であることを意味する。
【0057】
第2吸収性コア220の下部に形成された横溝224dは、溝224dの内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に液を吸収可能な吸収層が存在している。中央貫通孔230に連通する横溝として、このような横溝224dを形成することにより、横溝において、吸収性コア22の厚み方向中央付近から液を吸収させることが可能であり、上面及び下面、側面から一気に液を吸収させることで液吸収性を向上させることができる。また、肌当接面側は座るなどの姿勢変化によって吸収性コアに加圧付加がかかった場合に、吸収性コアからの液戻り(REWET)による肌の再湿潤を防止することができる。また、肌当接面側および非肌当接面側ともに、吸収層がない場合、形成された溝部が露出し、膨潤した高吸収ポリマーが溝部に露出することによる感触の悪化を低減することができる。
【0058】
また、本実施形態のおむつ1においては、第1吸収性コア210の肌当接面側に積層された第2吸収性コア220の下部に横溝224dが形成されているため、第2吸収性コアに高吸収ポリマーを第1吸収性コアよりも多く配置した場合、第2吸収性コアのポリマーが膨潤できる場所として横溝を利用することでき、膨潤の阻害を防止することができ、横溝224dの内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に液を吸収可能な吸収層が存在することによる直上の段落に記載の効果に加えて吸収性能が向上する。このように第2吸収性コアの高吸収ポリマーの膨潤をし易くさせることで、肌接面側の液吸収力を高めることができ、液戻りの抑制効果がさらに得られる。また、第2吸収性コアにポリマーを多く含む構成とすることで、排尿部付近の吸収性能を効果的に向上することができる。
【0059】
また、本実施形態のおむつ1においては、第2吸収性コア220の下部に形成された横溝222dに加えて、第1吸収性コア210の下部にも、中央貫通孔230に連通する横溝214dが形成されている。そのため、中央貫通孔から横溝に取り込まれる液吸収能力が向上し、吸収性コアが排尿された液を取り込むスピードが向上する。また、高吸収ポリマーの膨潤をしやすい場所を階層に配置することができ、膨潤阻害による高吸収ポリマーの吸収力の悪化を抑制し、吸収性能を向上させることができる。また、両方の吸収性コアに横溝を配置することで、吸収性コアの可撓性が向上し、吸収体の自由な変形性能が向上し、より身体にフィットさせることができる。
【0060】
また、本実施形態のおむつ1においては、第1吸収性コア210の下部に形成された横溝214dは、第2吸収性コア220の下部に形成された横溝224dと、吸収性本体の長手方向Yにおける位置をずらして形成されているが、これに代えて、第1吸収性コア210の横溝214dと、第2吸収性コア220の横溝224dとを長手方向Yの位置を異ならせて形成することもできる。例えば、
図8に示す例においては、第1吸収性コア210の横溝214dと第2吸収性コア220の横溝224dとを半ピッチ分ずらしてある。
第1吸収性コア210の横溝214dと第2吸収性コア220の横溝224dの位置をずらすことにより、横溝による取り込み性について、異なる場所(位置)から液を吸収性コア内に流入させることができるため、吸収性コア内に均等に液を吸収させることができる。そのため高吸収ポリマーの局在的な膨潤を抑制することができるとともに着用者の体制などによる過度な圧迫において横溝の効果が抑制される場合があっても異なる場所の横溝により効果補うことができる。
【0061】
第1吸収性コア210に形成された中央貫通孔215aの幅及び第2吸収性コア220の形成された中央貫通孔225の幅は、それぞれ、好ましくは1mm以上、更に好ましくは2mm以上であり、そして、好ましくは25mm以下、更に好ましくは15mm以下であり、より具体的には、好ましくは1〜25mm、より好ましくは2〜15mmである。吸収性コア22が単層構造の場合の中央貫通孔の好ましい幅も同様である。
【0062】
また、横溝214d,224dの幅は、好ましくは1mm以上、更に好ましくは2mm以上であり、そして、好ましくは20mm以下、更に好ましくは15mm以下であり、より具体的には、好ましくは1〜15mm、更に好ましくは2〜10mmである。
また、中央貫通孔の幅に対して横溝1本の幅は小さく、複数本の横溝の幅の合計幅は中央貫通孔の幅よりも大きいことが、吸収性コアへの液の取り込み性と液拡散性の観点から好ましい。
【0063】
第2吸収性コア220の坪量が第1吸収性コア210の坪量よりも大きい方が、排尿部付近の吸収量を効率的に増量させる点から好ましい。また、第2吸収性コア220に含まれる高吸収性ポリマー量を第1吸収性コア210よりも多くすることでも排尿部付近の吸収量の増量ができる。
また、第2吸収性コア220および第1吸収性コア210に高吸収性ポリマーを含有させる場合、中央貫通孔と横溝の効果により高吸収性ポリマーのブロッキングによる液吸収の低下を抑制することができることから高吸収性ポリマーの比率を多く配合させることができ、液吸収性能を損なうことなく、吸収性コアの吸収量の増加ができる。
【0064】
次に、上述したおむつ10の吸収性コア22における第1吸収性コア210及び第2吸収性コア220の好適な製造方法を説明する。
図9には、第1吸収性コア210及び第2吸収性コア220の製造方法の一実施態様及びそれに用いる製造装置が示されている。以下、両吸収性コアを総称して、単に「吸収性コア」と呼ぶことがある。また、両吸収性コアの総称としての吸収性コアを符号41で示す。吸収性コア41の製造装置は、矢印R1方向に回転駆動される回転ドラム50と、回転ドラム50の外周面に吸収性コア41の原料である吸収ポリマーを含む吸液性材料45を供給するダクト60と、回転ドラム50の下流側の斜め下方に配置され、矢印R2方向に回転駆動されるトランスファーロール70と、回転ドラム50の周方向におけるダクト60とトランスファーロール70との間に配置されたバキュームボックス65と、バキュームボックス65と回転ドラム50との間及びトランスファーロール70と回転ドラム50との間を通るように配された、シート状の通気性部材であるメッシュベルト75と、トランスファーロール70の下方に配されたバキュームコンベア80とを備えている。
【0065】
回転ドラム50は、
図9に示すとおり円筒状をなし、モータ等の原動機からの動力を受けて、その外周面を形成する部材が水平軸回りを回転する。回転ドラム50の内側(回転軸側)の非回転部分には内部を減圧可能な空間56が形成されている。空間56には、吸気ファン等の公知の排気装置(図示せず)が接続されており、該排気装置を作動させることにより、空間56内を負圧に維持可能である。他方、回転ドラム50の内側(回転軸側)の空間57及び58には、装置外の空気を取り込み可能な配管(図示せず)が接続されている。
【0066】
図9に示すとおり、回転ドラム50の外周面には、製造する吸収性コア41の形状に対応する形状のドラム凹部51が複数個、R1方向に等間隔を空けて形成されている。各ドラム凹部51の底面部には、
図11に示すとおり、多数の細孔が形成されたメッシュプレート52と、金属製又は樹脂製の難通気性部材53とが配されている。ここで、難通気性部材53は、メッシュプレート52上に突出するように設けられており、上述した低坪量部214b,224bの形状及び位置に対応するように配されている。
図10に示すとおり、このように配された難通気性部材53により区画されたメッシュプレート52のみからなる領域54が、高坪量部214a,224aに対応する部分となり、難通気性部材53により区画された部分の外周全域におけるメッシュプレート52のみからなる領域55が、非ブロック領域216,226に対応する部分となる。また、ドラム凹部51が形成されていない、回転ドラム50の外周面の部分は、金属製の剛体からなる回転ドラム50のフレーム体からなり、非通気性である。
【0067】
ダクト60は、
図9に示すとおり、その一端側が、負圧に維持される空間56上に位置する回転ドラム50の外周面を覆っており、図示しない他端側には、繊維材料導入装置を有している。繊維材料導入装置は、例えば、シート状の木材パルプを粉砕して解繊パルプとし、その解繊パルプ(繊維材料)をダクト内に送り込む粉砕器を備え、ダクト60の途中に吸収ポリマーを導入する高吸収性ポリマー導入部を備えている。
【0068】
トランスファーロール70は、通気性を有する円筒状の外周部を有しており、モータ等の原動機からの動力を受けて、その外周部がR2方向に回転する。トランスファーロール70の内側(回転軸側)の非回転部分には、内部を減圧可能な空間71が形成されている。空間71には、吸気ファン等の公知の排気装置(図示せず)が接続されており、該排気装置を作動させることにより、空間71内を負圧に維持可能である。
【0069】
バキュームボックス65は、回転ドラム50の回転方向R1において、ダクト60の下流側端部61と、トランスファーロール70との間に配置されている。バキュームボックス65は、箱状の形状を有し、回転ドラム50に対向する部位に、回転ドラム50方向に向かって開口する開口部を有している。バキュームボックス65は、排気管67を介して、吸気ファン等の公知の排気装置(図示せず)が接続されており、該排気装置の作動により、バキュームボックス65内を負圧に維持可能である。
【0070】
メッシュベルト75は、網目を有する帯状の通気性ベルトが無端状に連結されたものであり、複数のフリーロール及びトランスファーロール70に案内されて所定の経路を連続的に移動する。メッシュベルト75は、トランスファーロール70の回転によって駆動される。メッシュベルト75は、バキュームボックス65の前記開口部の前を通過している間は、回転ドラム50の外周面に接触しており、トランスファーロール70と回転ドラム50とが最も接近している最接近部付近で、回転ドラム50の外周面から離れてトランスファーロール70上へと移行する。
【0071】
バキュームコンベア80は、駆動ロール81及び従動ロール82に架け渡された無端状の通気性ベルト83と、通気性ベルト83を挟んでトランスファーロール70と対向する位置に配されたバキュームボックス84とを備えている。
【0072】
次に、上述した吸収体の製造装置を用いて吸収性コアを連続的に製造する方法について説明する。先ず、回転ドラム50内の空間56、及びバキュームボックス65内を、それぞれに接続された排気装置を作動させて負圧にする。空間56内をこのような負圧にすることで、ダクト60内に、吸液性材料45を回転ドラム50の外周面に搬送させる空気流が生じるからである。次に、回転ドラム50及びトランスファーロール70を回転させ、また、バキュームコンベア80を作動させる。そして前記繊維材料導入装置を作動させて、ダクト60内に繊維材料を供給し、更に高吸収性ポリマーを供給すると、これらの吸液性材料45は、ダクト60内を流れる空気流に乗り、飛散状態となって回転ドラム50の外周面に向けて供給される。
【0073】
ダクト60に覆われた部分を搬送されている間に、回転ドラム50のドラム凹部51には、吸液性材料(繊維材料と高吸収性ポリマーとの混合物)45が吸引される。吸液性材料45は、
図11に示すとおり、ドラム凹部51の各領域54及び領域55のメッシュプレート52上に徐々に堆積する。こうして得られた堆積物46においては、難通気性部材53上に吸液性材料45が堆積してなる部位(難通気性部材53対応部)46aが、相対的に吸液性材料45の堆積量が少なく、その他の部位(領域54対応部)46b及び部位(領域55対応部)46cが、相対的に吸液性材料45の堆積量が多くなっており、堆積物46全体として凹凸構造を有するようになる。
【0074】
そして、回転ドラム50が回転して、ドラム凹部51がバキュームボックス65の対向位置にくると、ドラム凹部51内の堆積物46がバキュームボックス65からの吸引によって、メッシュベルト75に吸い付けられた状態となる。ドラム凹部51内の堆積物46は、その状態で、トランスファーロール70と回転ドラム50との最接近部の直前まで搬送され、該最接近部付近で、トランスファーロール70側からの吸引により、メッシュベルト75に吸い付けられた状態のままドラム凹部51より離型し、トランスファーロール70上へと移行する。
【0075】
こうして、メッシュベルト75とともにトランスファーロール70上に移行した凹凸構造を有する堆積物46は、トランスファーロール70上のメッシュベルト75に吸着されたまま、バキュームコンベア80との受け渡し部(トランスファーロール70の最下端部)まで搬送され、該受け渡し部において、バキュームボックス84による吸引によりバキュームコンベア80上へと移行する。
【0076】
このようにして得られた長尺状の堆積物46を所定の間隔で切断して、吸収性コア前駆体49を連続的に製造する。次いで吸収性コア前駆体49を加圧手段90によって圧縮し、吸収性コア前駆体49を構成する堆積物46の厚みを積極的に減少させて、目的とする吸収性コア41を得る。加圧手段90は
図9に示すとおり、一対のロール91,92を備え、ロール91,92間に導入された被加圧物を上下面から加圧して厚み方向に圧縮可能に構成されている。
【0077】
加圧手段90によって吸収性コア前駆体49を圧縮すると、吸液性材料が相対的に多く厚みの大きい部位(領域54対応部)46b及び部位(領域55対応部)46cは、吸液性材料45が相対的に少なく厚みの小さい部位(難通気性部材53対応部)46aよりも強く圧縮される。その結果、上述した製造装置を用いて製造された吸収性コアにおいては、堆積物46における部位(領域54対応部)46b(凸部)及び部位(領域55対応部)46cが、吸収性コア41において相対的に密度の高い高坪量部214a,224a及び非ブロック領域216,226となり、堆積物46における部位(難通気性部材53対応部)46a(凹部)が、吸収性コア41において相対的に密度の低い低坪量部214b,224bとなる。
吸収性コア22は、例えばこのようにして得た第1吸収性コア210と第2吸収性コア220とを積層し、公知の手法により、その上下面をコアラップシート24で被覆して得られる。
【0078】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば前記の実施形態における吸収性コア22は、第2吸収性コア220の下部及び第1吸収性コア210の下部のそれぞれに、中央貫通孔230に連通する横溝224d,214dを有していたが、例えば、
図12に示す吸収性コア22’のように、第2吸収性コア220の下部に横溝224dが形成されている一方、第1吸収性コア210の下部に横溝214dが形成されていないものを用いることもできる。また、吸収性コアとして、
図5に示す第1吸収性コア210のみからなるものを用いても良い。その場合、吸収性コアは、中央貫通孔230及びそれに連通する横溝214dを有するが、横溝214dの肌当接面側及び非肌当接面側に低坪量部21bと裏面シート23とを有するものとなる。
【0079】
また、中央貫通孔230と繋がって幅方向に延びている横溝の本数は、中央貫通孔230の左右両側のそれぞれについて、3本以上であることが好ましく、より好ましくは5本以上であり、更に好ましくは8以上であり、また、20本以下であることが好ましく、より好ましくは15本以下であり、より具体的には、3本〜20本が好ましく、5〜15本がより好ましい。また、中央貫通孔230から吸収性本体20の幅方向Xに延びる横溝214d又は224は、吸収性本体20の幅方向Xの長さが、高坪量部1つ分の長さであるものに代えて、隣り合う高坪量部の2つ分の長さ、あるいは隣り合う高坪量部の3つ分の長さ、あるいはそれ以上の長さを有していても良い。
【0080】
また、中央貫通孔230は、吸収性コア22の長手方向の両端のいずれにも達しない長さであることが好ましいが、吸収性コア2
2の長手方向の一端又は両端に達していて
も良い。
【0081】
また、中央貫通孔230は、吸収性コアの幅方向に並べて、複数本形成されていてもよい。この場合、複数本の中央貫通孔230が形成されている吸収性本体の中央部は、吸収性コアの幅の長さを幅方向に3等分して、中央領域及び一対の側部領域とに区分したときの中央領域である。また、複数本形成される中央貫通孔230は吸収性コアの幅の長さを幅方向に2等分した中心線に対して、対象に配置されていることが好ましく、複数の中央貫通孔を連通させるように横溝が配置されていることが好ましい。
【0082】
また、吸収性コア22は、第1吸収性コア210と第2吸収性コア220との積層体が、ティッシュペーパーや不織布等からなる液透過性シートで被覆されていても良い。
【0083】
また、本発明の吸収性物品は、パンツ型使い捨ておむつに代えて、いわゆる展開型の使い捨ておむつであっても良いし、パンツ型の生理用ナプキン等であっても良い。
【0084】
上記の実施形態に関し、本発明は、更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>表面シート、裏面シート及び該表面シートと該裏面シートとの間に配置された吸収性コアを含む吸収性本体を有する吸収性物品であって、
前記吸収性コアは、前記吸収性本体の幅方向中央部に長手方向に延びる貫通孔を有すると共に、該貫通孔から該吸収性本体の幅方向に延びる複数の横溝を有しており、
前記横溝は、溝の内部空間の少なくとも肌当接面側に吸収層が存在している、吸収性物品。
【0085】
<2>前記横溝は、溝の内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に吸収層が存在している前記<1>記載の吸収性物品。
<3>前記吸収性コアは、第1吸収性コア及びその肌当接面側に積層された第2吸収性コアを有しており、前記横溝が、第2吸収性コアの下部に形成されている前記<2>記載の吸収性物品。
<4>前記横溝が、第1吸収性コアの下部にも形成されている前記<3>記載の吸収性物品。
<5>第1吸収性コアは、第2吸収性コアの周縁から外方に延出しており、第2吸収性コアよりもその外形が大きくなっている前記<3>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0086】
<6>第2吸収性コアは、相対的に坪量が高く非肌当接面側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部と、該高坪量部に隣接し、かつ相対的に坪量が低く非肌当接面側から肌当接面側に向けて凹んだ低坪量部とを有している前記<3>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7>第2吸収性コアは、前記高坪量部と前記低坪量部とが一体成形されている前記<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
<8>第2吸収性コアは、その非肌当接面側が凹凸形状を有しており、且つ肌当接面側が平坦となっている前記<3>〜<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>第2吸収性コアにおける前記低坪量部は、その複数本が第2吸収性コアの長手方向と平行に延びている前記<6>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0087】
<10>第2吸収性コアにおける前記低坪量部は、その複数本が第2吸収性コアの幅方向にも延びている前記<6>〜<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>第2吸収性コアにおける前記低坪量部は、第2吸収性コアの長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしている前記<6>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>第2吸収性コアは、前記低坪量部によって形成される格子内に前記高坪量部が位置している前記<6>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>第2吸収性コアは、前記低坪量部の存在によって、第2吸収性コアの下部に、吸収性コアの長手方向に延びる縦溝と吸収性コア22の幅方向に延びる横溝とが形成されている前記<6>〜<12>の何れか1に記載の吸収性物品。
<14>第2吸収性コアの平面視において、中央貫通孔225,230の両側に位置する前記横溝は、吸収性コアの幅方向Xにおける一端が、前記中央貫通孔の内壁面に開口しており、他端は、前記縦溝と連通している前記<13>に記載の吸収性物品。
<15>第2吸収性コアの下部に形成された横溝の内部空間の非肌当接面側には、第1吸収性コアの平坦な肌当接面が存在しており、前記横溝は、その内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に吸収層が存在している前記<3>〜<14>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0088】
<16>第2吸収性コアは、前記高坪量部及び前記低坪量部からなるブロック領域と、非ブロック領域とから構成されている前記<6>〜<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>第2吸収性コアにおける前記ブロック領域の長手方向外方及び幅方向外方には、前記非ブロック領域が配置されている前記<16>に記載の吸収性物品。
<18>第2吸収性コアの前記非ブロック領域は、ブロック領域の周囲をその全域にわたって囲んでいる前記<16>〜<17>の何れか1に記載の吸収性物品。
<19>前記ブロック領域内には、第2吸収性コアの長手方向中心線CL上の位置に、該長手方向中心線CLに沿って、縦長の中央貫通孔が形成されている前記<6>〜<18>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0089】
<20>第1吸収性コアは、相対的に坪量が高く非肌当接面側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部と、該高坪量部に隣接し、かつ相対的に坪量が低く肌当接面側に向けて凹んだ肌当接面側に向けて凹んだ低坪量部とを有している前記<3>〜<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>第1吸収性コアは、前記高坪量部と前記低坪量部とが一体成形されている前記<20>に記載の吸収性物品。
<22>第1吸収性コアは、その非肌当接面側が凹凸構造となっており、かつ肌当接面側が平坦となっている前記<3>〜<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>第1吸収性コアにおける前記低坪量部は、その複数本が第1吸収性コアの長手方向と平行に延びている<20>〜<22>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>第1吸収性コアにおける前記低坪量部は、その複数本が第1吸収性コアの幅方向にも延びている前記<20>〜<23>の何れか1に記載の吸収性物品。
<25>第1吸収性コアにおける前記低坪量部は、第1吸収性コアの長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしている前記<20>〜<24>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0090】
<26>第1吸収性コアは前記低坪量部によって形成される格子内に前記高坪量部が位置している前記<20>〜<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>第1吸収性コアは、前記低坪量部の存在によって、第1吸収性コアの下部に、吸収性コアの長手方向に延びる縦溝と吸収性コアの幅方向に延びる横溝とが形成されている前記<20>〜<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>第1吸収性コアの平面視において、中央貫通孔215,230の両側に位置する前記横溝は、吸収性コアの幅方向Xの一端が、前記中央貫通孔の内壁面に開口しており、他端は、前記縦溝と連通している前記<27>に記載の吸収性物品。
<29>第1吸収性コアの下部に形成された横溝の内部空間の非肌当接面側には、前記裏面シートが存在しており、前記横溝は、その内部空間の肌当接面側及び非肌当接面側に吸収層及び裏面シートが存在している前記<27>又は<28>に記載の吸収性物品。
<30>第1吸収性コアは、前記高坪量部及び前記低坪量部からなるブロック領域と、非ブロック領域とから構成されている前記<20>〜<29>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0091】
<31>前記非ブロック領域は、前記ブロック領域の左右両側部の位置に、長手方向の全域にわたって配置されている前記<30>に記載の吸収性物品。
<32>前記ブロック領域内には、第1吸収性コアの長手方向中心線CL上の位置に、該長手方向中心線CLに沿って、縦長の中央貫通孔が形成されている前記<30>又は<31>に記載の吸収性物品。
<33>第1吸収性コア又は第2吸収性コア、好ましくは第1吸収性コア及び第2吸収性コアにおいては、低坪量部の坪量が高坪量部の坪量に対しての割合が、その下限値が好ましくは1%であり、更に好ましくは3%であり、上限値は好ましくは80%であり、更に好ましくは70%である前記<6>〜<32>の何れか1に記載の吸収性物品。
<34>第1吸収性コア又は第2吸収性コア、好ましくは第1吸収性コア及び第2吸収性コアにおいては、高坪量部は、低坪量部よりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている前記<6>〜<33>の何れか1に記載の吸収性物品。
<35>第1吸収性コア又は2吸収性コア、好ましくは第1吸収性コア及び第2吸収性コアにおいては、低坪量部の厚みが高坪量部の厚みに対しての割合が、その下限値が好ましくは2%であり、更に好ましくは3%である。上限値は好ましくは80%であり、更に好ましくは70%である前記<6>〜<34>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0092】
<36>前記吸収性コアは、第1吸収性コアの股下部高坪量部群と第2吸収性コアの股下部高坪量部群との形成位置を一致させてある前記<3>〜<35>の何れか1に記載の吸収性物品。
<37>前記吸収性コアは、第1吸収性コアの背側部高坪量部群と第2吸収性コアの背側部高坪量部群との形成位置も一致させてある前記<3>〜<36>の何れか1に記載の吸収性物品。
<38>前記吸収性コアは、第1吸収性コアに形成された中央貫通孔と、第2吸収性コアの形成された中央貫通孔との位置を一致させてある前記<3>〜<37>の何れか1に記載の吸収性物品。
<39>第1の吸収性コアの下部に形成された横溝は、第2吸収性コアの下部に形成された横溝と、吸収性本体の長手方向における位置をずらして形成されている前記<4>〜<38>の何れか1に記載の吸収性物品
<40>前記吸収性本体の非肌当接面側に位置する外装体を具備し、該外装体は、内層シート及び外層シートと、これら2枚のシート間に固定された弾性部材とからなる前記<1>〜<39>の何れか1に記載の吸収性物品。
【0093】
<41>前記外装体は、腹側部に位置する部分の両側縁部と背側部に位置する部分の両側縁部とが互いに接合されて、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている前記<1>〜<40>の何れか1に記載の吸収性物品。
<42>吸収性物品は、パンツ型使い捨ておむつである前記<1>〜<41>の何れか1に記載の吸収性物品。
【実施例】
【0094】
以下に、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0095】
I)吸収性コアの製造
<実施例>
下記方法により実施例の吸収性コアを形成した。
下記の坪量を有する第1吸収性コア(下層コア)及び第2吸収性コア(上層コア)の各々を、吸収体製造装置(吸引されている回転ドラムへ、パルプ・ポリマーを積層させる装置)にて製造した。
第1吸収性コア(下層コア)230g/m
2(パルプ100g/m
2,ポリマー130g/m
2)
第2吸収性コア(上層コア)400g/m
2(パルプ180g/m
2,ポリマー240g/m
2)を
第1吸収性コア及び第2吸収性コアの各々の製造の際には、予め貫通孔を形成できる金属板を回転ドラムへ貼り付けし、幅方向中央に幅7mm×長さ150mmの貫通孔部分にパルプ・ポリマーが積層されないようにして中央貫通孔を形成した。また、第2吸収性コア(上層コア)には中央貫通孔から連通する幅5mm×6本(内2本は貫通孔各々端部に配置)の横溝を均等な間隔で形成できるように厚みの異なる金属板を貫通孔形成用金属板とともに貼り付けることで中央貫通孔と横溝を同時に形成させた。横溝部の低坪量部は200g/m
2の坪量である。
【0096】
貫通孔が重なるように上層コアと下層コアを重ね、135mm幅、360mm長さの吸収体とし、ティッシュペーパー(16g/m
2)で包含した。さらに表面シートとしてのエアースルー不織布(25g/m
2)と裏面シートとしての防水フィルム(20g/m
2)を、ホットメルト接着剤によって接合し一体化した。
【0097】
得られた評価用複合サンプルにおける第2吸収性コアは、それぞれ、相対的に坪量が高く非肌当接面側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部と、該高坪量部に隣接し、かつ相対的に坪量が低く非肌当接面側から肌当接面側に向けて凹んだ低坪量部とを有しており、第2吸収性コアの凹んだ低坪量部によって、第2吸収性コアの下部に、第1吸収性コアの中央貫通孔と第2吸収性コアの中央貫通孔とが重なった構成の中央貫通孔に連通する前記の横溝が形成されている。
【0098】
<比較例>
下記方法により比較例の吸収性コアを形成した。
下記の坪量を有する第1吸収性コア(下層コア)及び第2吸収性コア(上層コア)の各々を、各々を吸収体製造装置(吸引されている回転ドラムへ、パルプ・ポリマーを積層させる装置)にて製造した。
第1吸収性コア(下層コア)230g/m
2(パルプ100g/m
2,ポリマー130g/m
2)
第2吸収性コア(上層コア)400g/m
2(パルプ180g/m
2,ポリマー240g/m
2)
第1吸収性コア及び第2吸収性コアの各々の製造の際には、予め貫通孔を形成できる金属板を回転ドラムへ貼り付けし、幅方向中央に幅7mm×長さ150mmの貫通孔部分にパルプ・ポリマーが積層されないようにして中央貫通孔を形成した。
貫通孔が重なるように上層コアと下層コアを重ね、135mm幅、360mm長さの吸収体とし、ティッシュ(16g/m
2)で包含した。さらに表面シート(エアースルー25g/m
2)と裏面シートとして防水フィルム(20g/m
2)をホットメルト接着剤によって接合し一体化した。
【0099】
II)実施例及び比較例の評価
実施例及び比較例で製造した、表面シート及び防水フィルムで一体化した吸収性コアについて、下記の評価試験を行い、その結果を表1に示した。
1)<加圧下の吸収速度の測定>
水平台の上に、吸収性コアを載置し、その上に、中央部に円筒状の注入管(内径20mm)の付いたアクリル板を載せ、さらにそのアクリル板上に2つの錘をのせて、吸収性コアの全体に5.6kPaの荷重を加えた。5.6kPaは、子供の座位状態で加わる荷重に相当する荷重である。
この状態下に、アクリル板の注入管内に人工尿を40g注入し、注入開始から、注入管が表面シートに接触している部分で液吸収が完了する(表面シート上に溜まっている液がなくなる)までの時間を秒単位まで測定した。
その後、同一のサンプルに、再び人工尿を40g注入して、同様に注入開始から、注入管が表面シートに接触している部分で液が吸収完了する(表面シートから液がなくなる)までの時間を秒単位まで測定した。それらの結果を表1に示す。
【0100】
2)<幅方向液拡散長さの測定>
液拡散長さを測定するために、地点の判別のために、液注入前の吸収体にあらかじめ所定位置が判るように記入しておく。液注入点は円筒状の注入管の中心地点とする。
上記の加圧下の吸収速度の測定後のサンプルを、加圧状態のまま5分間放置した後、加圧を開放し、液の拡散長さを計測した。
液注入点から長手方向へ80mm地点、100mm地点において、液吸収が終了した吸収性コア上から幅方向への拡散長さを測定する。液拡散を確認するために人工尿を着色することが好ましい。着色された人工尿を利用した場合、着色域を液拡散域とする。
【0101】
3)<長手方向液拡散長さの測定>
液拡散長さを測定するために、地点の判別のために、液注入前の吸収体にあらかじめ所定位置が判るように記入しておく。液注入点は円筒状の注入管の中心地点とする。
上記の加圧下の吸収速度の測定後のサンプルを、加圧状態のまま5分間放置した後、液の拡散長さを計測した。
液注入点から長手方向(前後)に液拡散した最大長さを液吸収が終了した吸収性コア上から測定した。液拡散を確認するために人工尿を着色することが好ましい。着色された人工尿を利用した場合、着色域を液拡散域とする。
【0102】
【表1】
【0103】
表1の結果に示す結果から、本発明品は、比較例のものに比して、加圧下に繰り返し液が供給された場合においても良好な吸収速度を示すことが判る。
また、注入点よりも離れた地点において幅方向に良好に拡散することで、貫通孔から連なる横溝によって液を効果的に吸収性コアへ吸収させていることが判る。また、中央貫通孔に複数の横溝を角度0度で配置することで長手方向への不要な液拡散を起こさないことが判る。