【文献】
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(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
別の観点から、本発明は、式(II)の化合物または、その塩、エステル、溶媒和物、N−オキシドもしくはプロドラッグを提供する。
【0023】
式中、R
1、R
2、R
3、R5およびR
4M
1V
1は、前記で定義したとおりである;
ただし、R
4M
1V
1C(R
3)は、オレイルではない。
【0024】
他の観点から、本発明は、式(III)の化合物または、その塩、エステル、溶媒和物、N−オキシドもしくはプロドラッグを提供する。
【0026】
式中、R
6は、H、C
1-6アルキル、COOH、COOC
1-6アルキル、CONH
2、CONHC
1-6アルキル、CON(C
1-6アルキル)
2、C
1-6アルキルCOOH、C
1-6アルキルCOOC
1-6アルキルであり;
R
7は、Hであり;
R
3は、前記で定義したとおりであり;
V
1は、共有結合またはC
1-20アルキル基またはC
2-20−モノもしくは多重の不飽和アルケニル基であり;
M
1は、共有結合であるか、またはC
5-10環状基もしくはC
5-10芳香族基であり;および
R
4は、H、ハロ、OH、CN、ニトロ、NH
2、NHC
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)
2、ハロC
1-6アルキル、C
1-20アルキル基またはC
2-20−モノもしくは多重の不飽和アルケニル基であり、前記アルキル基または前記アルケニル基は、O、NH、N(C
1-6アルキル)、S、SOまたはSO
2から選択される1以上のヘテロ原子により任意に割り込まれる;
ただし、 R
4M
1V
1C(R
3)は、オレイルまたは−(CH
2)
6Phではない。
【0027】
他の観点から、本発明は、式(I’)の化合物または、その塩、エステル、溶媒和物、N−オキシドもしくはプロドラッグを提供する。
【0029】
式中、Xは、OまたはSであり;
R
1は、H、OH、SH、ニトロ、NH
2、NHC
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)
2、ハロ、ハロC
1-6アルキル、CN、C
1-6−アルキル、OC
1-6アルキル、C
2-6−アルケニル、C
3-10シクロアルキル、C
6-10アリール、C
1-6アルキルC
6-10アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、CONH
2、CONHC
1-6アルキル、CON(C
1-6アルキル)
2、OCOC
1-6アルキル、C
1-6アルキルCOOH、C
1-6アルキルCOOC
1-6アルキルであるか、または、酸性基(例えば、カルボキシル基、ホスフェート(phosphate、リン酸塩またはリン酸エステル)基、ホスフィナート(phosphinate、ホスフィン酸塩またはホスフィン酸エステル)基、サルフェート(sulfate、硫酸塩または硫酸エステル)基、スルホネート(sulfonate、スルホン酸塩またはスルホン酸エステル)基またはテトラゾリル基を含む基)であり;
R
2は、R
1について定義されたとおりであるか、または、R
1とR
2は、一緒になって、4以下の基R
5により任意に置換された6員芳香環を形成してもよく;
各R
3’は、同一または異なっており、H、C
1-6アルキルCOORa(R
aは、HまたはC
1-6アルキルである)、ハロ(好ましくはフッ素)またはC(ハロ)
3(好ましくはCF
3)であり;
各R
5は、R
1について定義したとおりであり;
V
1'は、共有結合、−NHCOC
0-6アルキル− (すなわち、NHはCR
3'基に隣接する)、C
1-20アルキル基または、C
2-20−モノもしくは多重の不飽和アルケニル基であり;前記アルキル基または前記アルケニル基は、O、NH、N(C
1-6アルキル)、S、SOまたはSO
2から選択される1以上のヘテロ原子により任意に割り込まれる;
M
1は存在しないか、または、C
5-10環状基もしくはC
5-15芳香族基 (たとえば、C
6-14芳香族基)であり;および
R
4は、H、ハロ、OH、CN、ニトロ、NH
2、NHC
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)
2、ハロC
1-6アルキル、C
1-20アルキル基、またはC
2-20−モノもしくは多重の不飽和アルケニル基であり、前記C
1-20アルキルまたはC
2-20アルケニル基は、O、NH、N(C
1-6アルキル)、S、SOまたはSO
2から選択される1以上のヘテロ原子により任意に割り込まれる;
ただし、前記基V
1'M
1R
4は全体として、前記C(R
3’)
2基からの少なくとも4つの骨格原子を提供する;
ただし、R
4M
1V
1'C(R
3’)
2は、オレイルではない。また、R
4M
1V
1'C(R
3’)
2は、CH
2Phではないのが好ましい。
【0030】
本発明はまた、慢性炎症状態の治療において用いられる、ただし書きなしの、前記に定義した式(I’)の化合物に関する。
【0031】
他の観点から、本発明は、式(III’)の化合物を提供する。
【0033】
式中、R
6、R
7、R
3'、V
1'、M
1、R
4は、前記で定義したとおりであり;
ただし、R
4M
1V
1C(R
3)は、オレイルまたは−(CH
2)
6Phではない。
【0034】
他の観点から、本発明は、前記に定義した、式(I’)の化合物、式(II)の化合物、式(III)の化合物または式(III’)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0035】
他の観点から、本発明は、療法において用いられるための、前記に定義した、式(I’)の化合物、式(II)の化合物、式(III)の化合物または式(III’)の化合物を提供する。
【0036】
他の観点から、本発明は、慢性炎症状態の治療のための薬物の製造における、前記に定義した式(I)の化合物または式(I’)の化合物の使用を提供する。
【0037】
他の観点から、本発明は、有効量の前記に定義した式(I)の化合物または式(I’)の化合物を、患者に投与することを含む慢性的炎症性疾患の治療方法を提供する。
【0038】
<定義>
本明細書において、言及しない限り、用語「アルキル」には、直鎖および分岐鎖の両方のアルキル基を含み、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシルまたはi−ヘキシル、t−ヘキシルであってもよい。
【0039】
用語「シクロアルキル」は、モノ−および多−環状飽和炭素環を含む、ヘテロ原子を含まない、
炭素環ならびに縮合環系を意味する。シクロアルキルには、スピロ縮合環系として、そのような縮合環系も含む。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を含む。
【0040】
用語「アルケニル」には、直鎖および分岐鎖の両方のアルケニル基を含む。用語「アルケニル」は、アルケニル基1以上の二重結合を意味し、ビニル、アリル、プロペニル、i−プロペニル、ブテニル、i−ブテニル、クロチル、ペンテニル、i−ペンテニルおよびヘキセニルであってもよいが、これに限定されない。
【0041】
用語「アリール」は、少なくとも一つの不飽和芳香環を含む、
モノ環式または二環式の炭化水素系を意味する。用語「アリール」の例および適切な価は、フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インジル(indyl)、インデニル等である。
【0042】
この明細書中、言及がない限り、用語「ヘテロアリール」は、
N、OまたはSから独立して選択された少なくとも一つのヘテロ原子を含むモノ環式または二環式の不飽和、芳香環システムを意味する。「ヘテロアリール」の例としては、チオフェン、チエニル、ピリジル、チアゾリル、イソチアゾリル、フリル、ピロリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾロニル(imidazolonyl)、オキサゾロニル(oxazolonyl)、 チアゾロニル(thiazolonyl)、テトラゾリルおよびチアジアゾリル 、ベンゾイミダゾリル、 ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、テトラヒドロトリアゾロピリジル、テトラヒドロトリアゾロピリミジニル、ベンゾフリル、チオナフチル、インドリル、イソインドリル、ピリドニル(pyridonyl)、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリル、 フタラジニル(phtalazinyl)ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、イミダゾピリジル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル、ピリジル、イミダゾピリダジニル、オキサゾロピリダジニル、チアゾロピリダジニル、シンンオイル(cynnolyl)、プテリジニル、フラザニル、ベンゾトリアゾリル、ピラゾロピリジニル、プリニル等であってもよいが、これに限定されない。
【0043】
本明細書において、言及がない限り、用語「ヘテロ環」は、
N、OおよびSから独立して選択された少なくとも一つのヘテロ原子を含む、モノ環式または二環式の飽和、部分的に飽和または不飽和な環系、例えば、 ピペリジニル、モルホリノまたはピペラジニルを意味する。
【0044】
どの環状基も、シクロアルキル基、シクロアルケニル基またはヘテロ環状基であってもよい。
【0045】
どの芳香族基も、事実上、アリールまたはヘテロアリール、 例えば、フェニル、ナフチルまたはピリジルであってもよい。
【0046】
酸性基は、カルボキシル基、ホスフェート基、ホスフィナート基、サルフェート基、スルホネート基またはテトラゾリル基を含むもの、たとえば、カルボキシル基、ホスフェート基、ホスフィナート基、サルフェート基、スルホネート基またはテトラゾリル基に結合したC
1-6アルキルである。非常に好ましい酸性基は、COOH、COOC
1-6アルキルまたは、COOH、COOC
1-6アルキル基で置換されたC
1-6アルキル基、またはCOOH、COOC
1-6アルキル基で置換されたC
6-10アリール基である。
<発明の詳細な説明>
XがSであり、前記環系がチアゾール系である場合が好ましい。
【0048】
R
2が水素であるか、または酸性基(たとえば、カルボキシル基を有する基またはその誘導体(すなわち、COO基))である場合が好ましい。従って、R
2は、COOH、またはエステル(たとえば、そのアルキルエステル)であってもよい。前記酸基は、アルキレン鎖または芳香族基のような、ある形態の連結鎖により、前記環から隔てられてもよい。非常に好ましい基は、COOH、COOC
1-6アルキルおよびC
1-6アルキルCOOHである。
【0049】
前記ヘテロ環に結合したカルボキシルの存在により、ホスホリパーゼ酵素の活性部位、特にアルギニン200と化合物との相互作用が増大すると考えられる。このアルギニンは、遊離グアニジン基を有していると考えられ、したがって、このグアニジンと相互作用しうる置換基はいずれも、R
1および/またはR
2位において、好ましい。
【0050】
一つの実施形態において、R
1およびR
2は、一緒になって、フェニル環またはピリジン環のような、環系を形成しうるのが好ましい。ピリジン環系が形成される場合、前記N原子は、前記環の4−位に存在するのが好ましい(S=1位、N=3、N=4)。前記環系が、(例えばベンゾチアゾール型構造を形成する)炭素環系である場合、好ましい。そのような環系を形成する場合、1または2の基R
5により置換されるのが好ましい。R
5についての好ましさは、R
2についての好ましさと同じである。前記R
5基は、前記環の5位に位置するのが好ましい(この場合、Sは1位であり、Nは3位である)。しかしながら、そのような環系は、無置換であるのが理想的である。
【0051】
この点に関し、好ましい化合物は、式(VII)の化合物である。
【0053】
式中、前記置換基は、前記で定義したとおりであり、ZはCまたはNである。
【0054】
少なくとも一つのR
1およびR
2(特にR
1)が水素であるのが、特に好ましい。前記ヘテロ環式環は、モノ置換のみされているのが理想的である。さらに好ましい実施形態において、R
1およびR
2の両方が水素である。
【0055】
R
3は、水素またはハロであり、より好ましい実施形態ではハロであり、特にフッ素である。前記カルボニルに隣接するF原子の存在により、前記カルボニル基の活性を増大し、かつ、cPLA
2酵素、特にIVa PLA
2における活性部位と好ましく相互作用することができると考えられる。
【0056】
一つのR
3’がHである場合、好ましい。一つのR
3’がハロ、特にフッ素である場合も、好ましい。R
3’としての2つのフッ素の存在も、好ましい。前記カルボニルに隣接するF原子の存在により、前記カルボニル基の活性を増大し、 かつ、cPLA
2酵素、特にIVa PLA
2における活性部位と好ましく相互作用することができると考えられる。
【0057】
以下の基V
1M
1R
4の説明は、V
1'M
1R
4にも適用される。基V
1M
1R
4は全体として、前記C(R
3)基から少なくとも4つの骨格原子を提供する。V
1M
1R
4は、好ましくは、少なくとも5つの骨格原子、より好ましくは少なくとも7つの骨格原子、特に少なくとも10の骨格原子を前記C(R
3)基から提供する。誤解を防ぐために、骨格に芳香族基が存在する場合、骨格は、前記環の周りの最も近いルートをとると考えられる。従って、1,4−フェニル基について、それは、4つの骨格原子を構成する。骨格における1,3結合した5員環は、3つの骨格原子等を構成するであろう。
【0058】
V
1(またはV
1')は、C
1-15−アルキル基、C
2-20−アルケニル基または、−C
1-6アルキルO−基(すなわち、前記O原子は、M
1に結合する)であるのが好ましい。アルケニル基はいずれも、1またはそれ以上の二重結合を有してもよい。1より多くの二重結合が存在する場合、共役していないのが好ましい。二重結合は、シス型をとるのが好ましい。V
1(またはV
1')についての好ましいアルキル基には、C
1-6−アルキルが含まれる。
【0059】
V
1(またはV
1')におけるいずれかのアルキル基またはアルケニル基がが直鎖である場合、特に好ましい。
【0060】
V
1'はアミド結合NHCO(6つ以下の炭素原子のアルキル鎖をその場合任意に有してもよい)を意味するのも好ましい。その鎖は、直鎖であるのが好ましい。前記結合のNH部位は、前記CR
3’基に隣接する。
【0061】
M
1は、存在しないか、または、C
6-10アリール基、好ましくはフェニル基であるのが好ましい。または、M
1は、デカリンのような二環式芳香族基であってもよい。さらに好ましい実施形態は、ビフェニル基、すなわち、2つのフェニル基が直接結合しているC
5-15芳香族基を意味するのが好ましい。M
1がフェニル基である場合、V
1またはV
1'およびR
4は、前記環の1位および4位に結合している、すなわち、これらは、互いにパラであるのが好ましい。
【0062】
R
4は、H原子、C
1-10アルキル基またはC
1-10アルコキシ基であるのが好ましい。
【0063】
一つの実施形態において、R
4M
1V
1C(R
3)またはR
4M
1V
1'C(R
3’)
2がオレイルまたは−(CH
2)
6Phではない本発明の化合物が好ましい。
【0064】
したがって、本発明の化合物は、式(VI)の化合物が、さらにより好ましい。
【0066】
式中、R
1は、Hであり;
R
2は、H、COOH、COOC
1-6アルキル、C
1-6アルキルCOOHまたはC
1-6アルキルCOOC
1-6アルキルであり;
R
3は、HまたはFであり;
V
1は、C
1-15−アルキル基、C
2-20−アルケニル基または−C
1-6−アルキルO−基であり;
M
1は存在しないか、または、フェニル基であり;
R
4は、H、C
1-10アルキル基またはC
1-10アルコキシ基である。
【0067】
さらに好ましい組み合わせにおいて:
1. V
1は、C
1-15−アルキル基またはC
2-20−アルケニル基であり、M
1は、存在せず、R
4はHである。
2. V
1は、C
1-6−アルキル基または−C
1-6−アルキルO基であり、M
1は、フェニル基であり、R
4は、HまたはC
1-6アルコキシ(ここで、O原子はM
1基に隣接する)であり;
3. R
4V
1M
1は、C
10-20直鎖アルキル基を意味する。
【0068】
また、V
1がV
1'である上記選択肢1〜3も好ましい。
【0069】
非常に好ましい実施形態において、本発明は、実施例における化合物を提供する。
【0070】
<合成>
本発明の化合物の製造は、典型的には公知文献反応を含む。例えば、2−オキソチアゾール(クレーム化合物の多くの前駆体である)の製造は、塩基の存在下アルデヒドXCOHのチアゾールとの反応、ついでヒドロキシルをケトンへ酸化することにより行うことができる。X基は、所望のR
4M
1V
1もしくはR
4M
1V
1'基またはその前駆体を形成するのに選択されるのが明白である。
【0071】
これらの反応は、以下のスキーム1にまとめた。
【0073】
スキーム1.(a)チアゾール、塩基;(b)酸化、例えばデス・マーチンペルヨージナン
上記スキームおよび以下の多くのスキームにおいて、特定の試薬と溶媒について、当業者が所望の反応を行うのを助けるために言及することが理解されるであろう。しかしながら、当業者は、異なる条件、試薬、溶媒等を説明した化学を行うために用いることができ、引用した条件は、説明した反応に限定されることを意図するものではないことを理解するであろう。
【0074】
代わりの方策には、2-オキソチアゾールを直接生じることができる、塩基中におけるアルコキシアミドXCON(Oアルキル)のチアゾールとの反応を含む。この反応を、スキーム2に要約する。
【0076】
しかし、本発明者らは、2-オキソチアゾールを形成する新しく、かつ、好ましい方法を見出し、この点は本発明のさらなる観点を形成する。新しい方法には、オキソ-モルホリノ構造体のチアゾール(典型的には、塩基の存在下)の反応を含む。この反応により、2-オキソ チアゾールが直接得ることができ、これは、新しい反応である。
【0077】
従って、別の観点から、本発明は、式(IV)の化合物
【0079】
[式中、Yは有機基、例えば基R
4M
1V
1CH(R
3)である]
を、塩基の存在下、任意に置換されたチアゾールと反応させ、任意に置換された式(V)の化合物を形成することを含む2−オキソチアゾールの形成のための方法を提供する。
【0081】
この反応は、塩基(例えばBuLi等)の存在下、行われる。理想的には、この反応は、低温、例えば0℃またはそれ以下で、氷浴中または他の公知の冷却条件下(例えば液体アンモニア)で、行われる。
【0082】
この反応は、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物もしくは式(III)の化合物またはそれらの式(I’)/(III’)類似体を形成するのに用いられるのが好ましく、この点は本発明のさらなる点を形成すると理解されるであろう。従って、Yの定義が、基R
4M
1V
1CH(R
3)またはR
4M
1V
1'C(R
3’)
2を反映するか、または、その前駆体を形成する場合、好ましいと理解される。用いるチアゾールが、本発明の化合物を製造するのに必要な好ましいチアゾール反応剤(すなわち、必要なR
1/R
2置換基等を有する)を反映している場合も、好ましい。この反応は、しかしながら、より一般的に適用可能であり、そのため、様々なYが広く定義され、このチアゾールは、任意に置換されてもよい。
【0083】
この反応中で用いられる前記モルホリノ中間体は新規であり、これらは、本発明のさらなる点を形成すると考えられる。従って、別の観点から、本発明は式(IX)の中間体化合物を提供する。
【0085】
式中、R
4M
1V
1CH(R
3)は、上記で定義したとおり。
【0086】
他の観点から、本発明は、式(IX’)の中間体化合物を提供する。
【0088】
式中、R
4M
1V
1'C(R
3)
2は、上記で定義したとおり。
【0089】
置換基を有する2−オキソチアゾール環を得るさらなる方法がある。前記環自体は、スキーム3に示すように、チオアミドから形成することができる。
【0091】
上記のように、本発明の興味ある種類の化合物は、カルボニルに隣接するフッ素を有するものである。これは、従来の化学を用いて環形の結合を行う前に、通常、導入される。ヒドロキシ基は、ジエチルアミノサルファトリフルオライド(DAST)を例えば用いて、フッ素基に変換することができる。この化学は、以下に示すとおりである。
【0093】
生成した化合物は、上記のように、チアゾールと反応することができる。
ヘテロ環式環上の様々な置換基および、カルボニルに結合する側鎖の操作は、当業者が知っている全ての手法の合成技術を用いることにより、行うことができる。広範な種類の化合物をどのようにして製造するかに関し、実施例において、そのガイダンスを提供する。説明する原理は、クレームにより含まれる化合物にも、拡張される。
【0094】
上記に説明した、チアゾールを製造するための原理は、オキサゾール種にも拡張されてもよい。
【0095】
<中間体>
様々な中間体も、新規であり、本発明のさらなる点を形成する。特に、本発明は、最終的な2−オキソヘテロ環、すなわち、2−ヒドロキシ類似体の、還元体もカバーする。従って、他の観点から、本発明は式(VIII)の化合物または、その塩、エステル、溶媒和物、N-オキシドもしくはプロドラッグを提供する。
【0097】
式中、R
1、R
2、R
3、R
3’、R
5およびR
4M
1V
1/R
4M
1V1’は、上記で定義したとおり。
【0098】
ただし、R
4M
1V
1C(R
3)またはR
4M
1V
1C(R
3)
2がオレイルではないものが好ましい。
【0099】
<慢性炎症性疾患>
本発明の化合物は、慢性炎症性疾患、特にホスホリパーゼ阻害に関連する疾患の治療に用いられる。
【0100】
本発明の化合物はいずれも、IVa PLA
2に対する90%阻害を達成するのが好ましい。
【0101】
好ましくは、本発明の化合物は、低いμM範囲、例えば、5μMまたはそれ以下、好ましくは4μMまたはそれ以下で、IVa cPLA
2を阻害する。
【0102】
本発明の化合物は、iPLA
2、sPLA
2およびIVa cPLA
2の酵素に関する公開されたアッセイに従い、iPLA
2またはsPLA
2よりも強いIVa cPLA
2の阻害を示すのが、さらに好ましい(例えば、Yang, Hら、(1999) Anal. Biochem. 269: 278参照)。理想的には、本発明の化合物は、iPLA
2またはsPLA
2の阻害を示さないか、わずかに示し、従って、本発明の化合物は、IVa cPLA
2酵素について非常に特異的である。
【0103】
関連ある特定の疾患は、糸球体腎炎、炎症性皮膚病(例えば、乾癬)および慢性関節リウマチである。
【0104】
関連ある更なる症状には、他の炎症性皮膚病(例えば、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、バラ色ひこう疹、扁平苔癬および薬疹)が含まれる。
【0105】
さらに、本発明の化合物は、他の種類の関節炎および皮膚病、炎症性中枢神経系疾患、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、慢性肺炎症状態、炎症性腸疾患(例えば潰瘍性大腸炎およびクローン病)および心血管疾患の治療において、用いられてもよい。
【0106】
従って、さらなる観点から、本発明は、本発明の化合物を用いる上記に挙げた症状のいずれも治療するために提供される。
【0107】
<製剤>
本発明の化合物は、製薬的に許容される組成物として製剤かされるのが好ましい。本発明の組成物に関連して用いられる用語「製薬的に許容される」は、哺乳動物(例えばヒト)へ投与された際に、生理学的に許容でき、かつ、不都合な反応を一般的に生じないそのような組成物の、分子物および他の成分を意味する。好ましくは、この明細書中で用いられているように、用語「製薬的に許容される」は、連邦または州政府の規制機関により認可されているか、または、哺乳動物、特に人間における使用のための、米国薬局方または他の一般的に認識されている薬局方において挙げられていることを意味する。
【0108】
本発明の組成物に適用される用語「担体」は、活性な化合物が一緒に投与される、希釈剤、賦形剤またはビヒクルを意味する。そのような製薬的担体としては、滅菌液体(例えば、水、食塩水溶液、デキストロース水溶液、グリセロール水溶液、および油類(石油油、動物油、植物油または合成由来の油を含む)(例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ごま油等))が挙げら得る。適切な製薬的担体は、「レミントンの製薬的科学「Remington's Pharmaceutical Scieneces(E.W. Martin、18版)」中に説明されている。この文献は、参照のため本明細書に取り込む。本発明について得に好ましいのは、即時遊離、すなわち、大部分または全ての活性活性成分が短期間(例えば60分またはそれ以下)で遊離し、薬物の急速な吸収を可能にするのに適する担体である。
【0109】
本発明の化合物は、塩、溶媒和物、プロドラッグまたはエステルの形態、特に塩の形態で投与することができる。一般的には、製薬的に許容可能な塩は、所望の酸を用いて容易に製造することができる。その塩は、溶液から析出し、濾過により集めるか、または、溶媒を蒸発させて回収することができる。例えば、塩化水素酸のような酸の水溶液を、式(I)の化合物の水懸濁液に添加し、生じた混合物を乾固するまで蒸発させ(凍結乾燥)、酸付加塩を固体として得ることができる。代わりに、式(I)の化合物を、適切な溶媒(例えばアルコール(例えばイソプロパノール))中に溶解させ、その酸を、同じ溶媒または他の適切な溶媒中に添加してもよい。生じた酸付加塩は、その後、直接析出するか、または、極性が比較的弱い溶媒(例えば、ジイソプロピルエーテルまたはヘキサン)を添加することにより析出させ、濾過により単離してもよい。
【0110】
適切な付加塩は、非毒性塩を形成する、無機酸または有機酸から形成され、非毒性塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、(hydrogen phosphate)、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、サッカリン酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホン酸塩またはアリール(例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩)およびイセチオン酸塩である。代表的な例には、トリフルオロ酢酸塩およびギ酸塩の塩、例えば、ビストリフルオロ酢酸塩またはトリストリフルオロ酢酸塩の塩)およびモノギ酸塩またはジギ酸塩の塩、特に、トリストリフルオロ酢酸塩またはビストリフルオロ酢酸塩の塩およびモノギ酸塩の塩が含まれる。
【0111】
有機化学分野の当業者であれば、多くの有機化合物が、(化合物がその中で反応するか、または、そこから析出するか、またはそこから結晶化する)溶媒と複合体を形成しうることを理解するであろう。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内である。式(I)の化合物の塩は、溶媒和物(例えば、水和物)を形成してもよく、本発明は、そのような溶媒和物も含む。
【0112】
この明細書中で用いられる用語「プロドラッグ」は、身体内において変換される、例えば、血液中で加水分解により、医療効果を有するその活性形態へ変換させる化合物を意味する。
【0113】
本発明の化合物は、とりわけ、慢性炎症性疾患の治療における使用が提案されている。処置または治療により、以下の少なくとも一つを意図する。
(i)哺乳動物において進行する病気の臨床的症状の発現を、予防するかまたは遅らせる;
(ii)病気を抑制する、すなわち、病気または病気の再発または病気の少なくとも一つの臨床的または潜在性な症状の進行を止める、減らす、または遅らせる;または
(iii)病気の1またはそれ以上の臨床的または潜在性な症状を緩和するか、または、弱める。
【0114】
処置される対象者にとっての恩恵は、統計的に顕著であるか、または、患者か、もしくは医師に少なくとも認知されるか、いずれかである。一般に、当業者であれば、「治療」が起こると、理解できる。
【0115】
この明細書中で用いられる用語「処置」は、予防的処置、すなわち、問題の病気が進行するリスクがある対象者に、処置することも、含む。
【0116】
本発明の化合物は、いずれの動物対象、特に哺乳動物、とくにヒトまたは病気のモデルとして役立つ動物(たとえば、マウス、サル等)にも、用いることができる。
【0117】
「有効量」は、状態、疾患または調子を処置するために、動物に投与される場合、そのような処置に効果を与えるのに十分な化合物の量を意味する。「有効量」は、化合物、病気、およびその重篤度、ならびに年齢、体重、健康状態、および処置される対象の反応性により、異なる。最終的には、付き添う医者の裁量である。
【0118】
本発明の方法において用いるために、式Iの化合物を大量な物質として投与することが可能である一方、製薬的製剤(例えば、その剤が、意図する投与ルートと標準的な製薬プラクティスについて選択された製薬的に許容される担体との混合物である製剤)における活性成分を示すのが好ましい。
【0119】
用語「担体」は、活性な化合物と共に投与される希釈剤、賦形剤および/またはビヒクルを意味する。本発明の医薬組成物は、2以上の担体の組み合わせを含んでもよい。そのような製薬的担体は、滅菌液体(たとえば、水、食塩水溶液、デキストロース水溶液、グリセロール水溶液、および油類であってもよい。油類には、石油、動物油、植物油または合成由来油を含み、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油等を含む。水または水溶液食塩水溶液およびデキストロース水溶液およびグリセロール水溶液が、特に注射剤溶液用に、担体として好ましく用いられる。適切な製薬的担体は「レミントンの製薬的科学「Remington's Pharmaceutical Scieneces(E.W. Martin、18版)」中に説明されている。製薬的担体の選択は、意図する投与経路と、標準製薬的プラクティスに従い、選択することができる。医薬組成物は、担体に加えて、適切な結合剤、滑沢剤、懸濁剤、コーティング剤および/または溶解補助剤を含んでもよい。
【0120】
本発明に従い用いられる医薬組成物は、経口、非経口、経皮、吸入、舌下、局所、インフ゜ラント、鼻の形態、または経腸的投与(または、他の粘膜投与)懸濁液、カプセルもしくは錠剤の形態であってもよく、これらは、従来のやり方で、1以上の製薬的に許容される担体または賦形剤を用いて製剤化されてもよいと理解される。
【0121】
送達システムにより、組成物/製剤の要件が異なる。同様に、その組成物が2以上の活性成分を含む場合、これらの成分は、同じルートでも異なるルートでも、投与することができる。
【0122】
本発明の製薬的製剤は、経口、粘膜および/または非経口的投与に適した液体、例えば、使用できる状態であるか、または、凍結乾燥製品を希釈することにより調製されるが、好ましくは、固体または半固体(例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、ペレット剤、座剤、クリーム剤、軟膏剤(salve)、ゲル剤、軟膏剤(ointment))であるドロップ剤、シロップ剤、液剤、注射剤溶液;または液剤、懸濁剤、乳剤または、経皮ルートで、もしくは吸入により投与されるのに適する他の形態であってもよい。
【0123】
本発明の化合物は、即時-、遅延-、変形-,徐放性-、パルス性(pulsed)-、制御性-遊離適用に適している。
【0124】
一つの観点において、経口組成物は、遅く、遅延した位置にある遊離(例えば、腸の、特に結腸での遊離)錠剤またはカプセル剤である。この遊離プロファイルは、胃内での状況に抵抗性なコーティングを用いることにより、制限なく、達成することができるが、結腸または外傷または炎症の部位が識別される胃腸管の他の部分における内容物を放出する。または、遅延放出は、崩壊が単に遅いコーティングにより達成されるか、または2つ(遅延放出と局所放出(positioned release))のプロファイルを、1またはそれ以上の適切なコーティングと他の賦形剤を選択することにより、単一製剤中で組み合わせることができる。そのような製剤は、本発明のさらなる特徴を構成する。
【0125】
医薬組成物は、治療的に有効量の活性物質を、投与の方法に応じた、異なる形態を有しうる、製薬的に許容される担体と混合することにより調製することができる。
【0126】
一般的には、組成物成分には、1以上の結合剤、増量剤、滑沢剤、臭気剤、染料、甘味料、界面活性剤、保存剤、安定剤および酸化防止剤を含む。
【0127】
本発明の医薬組成物は、体積あたり0.01重量%から99重量%の活性物質を含んでもよい。治療的用量は、一般的に、約10mg/日から約2000mg/日の間であり、好ましくは約30mg/日から約1500mg/日である。たとえば、50〜500mg/日、50〜300mg/日、100〜200mg/日を含む、他の範囲を用いてもよい。
【0128】
投与は、一日一回、二回またはそれ以上、行われてもよく、病気または疾患の維持相の間は減らしてもよい。たとえば、毎日一回または一日二回の代わりに、二日に一回または三日に一回でもよい。用量および投与頻度は、臨床的兆候に基づき、その臨床的兆候により、当業者に公知の急性期の臨床的兆候が少なくとも一つ、またはより好ましくは2以上が、低下しているか、または不在である、寛解期の維持を確認する。
【0129】
他の製薬、例えば、問題の病気に対して効果が知られている他の薬物と組み合わせて、投与される、この明細書中に説明された化合物について、本発明の範囲内である。従って、本発明の化合物は、組み合わせ療法においても用いられる。
【0130】
本発明は、ここに、以下の例を参照して、さらに説明するが、この例は限定的なものではない。
【0131】
以下のスキームにおいて説明する化学は、以下の表中に説明した化合物の製造に用いた。各スキームにおける出発原料は、容易に入手可能な化合物である。一般に、各反応剤はモル当量で用いた。
【0132】
以下のスキーム中に説明した化学は、以下の表中に説明した化合物の製造に用いた。各スキームにおける出発原料は、容易に入手可能な化合物である。一般に、各反応剤はモル当量で用いた。
【0133】
<化合物の製造のための実験的方法>
A. 無水THF(2mL)中のチアゾール(1.1mmol)溶液へ、アルゴン雰囲気下−78℃で、n−BuLi溶液(1.1mmol、ヘキサン類中2.5M)を5分間にわたって滴下して添加した。−78℃で30分間の間攪拌したのち、無水THF(2mL)中の適切なアルデヒド(1mmol)溶液を添加し、その混合物をさらに4時間−78℃で攪拌した。その後、H
2Oを添加し、その混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、減圧下に濃縮した。EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物でフラッシュ溶離して精製し、所望の生成物を得た。
【0134】
B. 無水CH
2Cl
2(10mL)中の前記ヒドロキシ−ヘテロ環(1mmol)の溶液へ、デス・マーチンペルヨージナンを添加し(1.5mmol)、その混合物を1時間室温で攪拌した。その有機溶液を10%NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を、EtOAc: 石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物を溶離液として用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0135】
C. CH
2Cl
2(7mL)中の前記カルボン酸(1mmol)の攪拌溶液へ、4−ジメチルマイノピリジン(DMAP)(1mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(1mmol)、N−メチルモルホリン(1mmol)およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(WSCI.HCl)(1mmol)を、連続的に室温で添加した。反応混合物を18時間攪拌した。その後、10%クエン酸水溶液(3x10mL)、ブライン(10mL)、5%NaHCO
3水溶液(3x10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、減圧下に濃縮した。前記アミドを、EtOAc: 石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するフラッシュクトマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た。
【0136】
D. 無水CH
2Cl
2(7mL)中の酸(1mmol)の攪拌溶液へ、DMF(0.5当量.)を添加し、次いで、室温で塩化オキサリル(3mmol)を添加した。反応混合物を3時間の間、攪拌した。溶媒を除去し、無水Et
2O(7mL)を添加し、0℃で冷却した。ピリジン(5mmol)を滴下して添加し、モルホリン(5mmol)を滴下して添加した。反応混合物を18時間室温で放置し、その後、H
2O(8mL)を添加し、30分間の間、攪拌した。層を分離し、有機層を1N HCl水溶液(3x10mL)、ブライン(1x10mL)、5%NaHCO
3水溶液(3x10mL)およびブライン(1x10mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、減圧下に濃縮した。EtOAc: 石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た。
【0137】
E. 無水Et
2O(20mL)中のチアゾールまたはベンゾチアゾール(3mmol)の攪拌溶液へ、−78℃で乾燥アルゴン雰囲気下、n−BuLiの溶液(ヘキサン類中1.6M、3mmol)を滴下して10分間にわたって添加した。生じた橙色溶液を45分間攪拌した。その後、無水Et
2O(2mL)中の前記アミド(1mmol)の溶液をゆっくり添加し、その混合物を暗褐色に変化させた。30分間の間−78℃で攪拌したのち、その混合物を2時間にわたって室温まで温めた。その後、塩化アンモニウム飽和水溶液を添加し、その混合物をエーテル(2x10mL)で抽出した。一緒にした抽出物を、ブラインで洗浄し、その後、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下に濃縮した。EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た。
【0138】
F. 無水Et
2O(10mL)中の前記エステル(1mmol)の攪拌溶液へ、DIBALH(1.1mL、ヘキサン中1.0M、1.1mmol)を0℃で滴下して添加した。その反応を10分間攪拌し、その後、H
2Oで失活させた。その混合物を30分間の間攪拌し、Na
2SO
4で乾燥し、セライトのパッドを通して濾過した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルクトマトグラフィーにより精製した。
【0139】
G. トルエン−EtOAc(6mL)の混合物中の前記アルコール(1mmol)溶液へ、水(0.5mL)中のNaBr(1.05mmol)溶液を添加し、次いで、AcNH−TEMPO(0.01mmol)を添加した。−5℃に冷却された生じた二相性系へ、−5℃で激しく攪拌しながら1時間にわたって、NaHCO
3(3mmol)を含む0.35MのNaOClの水溶液(3.14mL、1.10mmol)を添加し滴下してた。その混合物を0℃でさらに15分間攪拌したのち、EtOAc(6mL)とH
2O(2mL)を添加した。水層を分離し、EtOAc(4mL)で洗浄した。合わせた有機層を5%KIを含む5%クエン酸水溶液(6mL)、10%Na
2S
2O
3水溶液(6mL)、ブラインで連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を減圧下に蒸発させ、残渣をさらなる精製を行わずにただちに次の工程で用いた。
【0140】
H. CH
2Cl
2(2mL)中の前記アルデヒド(1mmol)溶液を、tert−ブチルジメチルシリルシアニド(1mmol)、シアン化カリウム(0.17mmol)および18−クラウン−6(0.4mmol)の混合物をアルゴン雰囲気下に添加した。その混合物を1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離させてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を得た。
【0141】
I. CH
2Cl
2(20mL)中の前記シアニド(1mmol)の溶液へ、0℃で、30%H
2O
2(0.5mL)、テトラブチル(buty)アンモニウム硫酸水素塩(0.2mmol)および0.5NのNaOH水溶液(1.2mmol)をを添加した。反応混合物を密封したフラスコ中で18時間攪拌し、その間、さらなるH
2O
2(0.5mL)を3回添加した。H
2OとCH
2Cl
2を添加し、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。粗精製物をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を得た。
【0142】
J. ラヴェッソン試薬(0.6mmol)を、無水トルエン(10mL)中の前記アミド(1mmol)溶液へ、アルゴン雰囲気下に添加した。反応混合物を18時間室温で攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を、EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た。
【0143】
K. エタノール(3.2mL)中の前記チオアミド(1mmol)溶液へ、アルゴン雰囲気下、ブロモピルビン酸エチルまたはエチル 4−クロロアセトアセテート(1mmol)および、濃H
2SO
4(10μL)を添加した。反応混合物を18時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を、EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を得た。
【0144】
L. EtOH(25mL)中の前記ヒドロキシルヘテロサイクリックエステル(1mmol)溶液へ、1NのNaOH水溶液(20mmol、20mL)を添加した。1時間攪拌したのち、その溶液を1NのHCl水溶液で酸性化し、生成物をEt
2Oで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。生成物は更なる精製を行うことなく、次の工程で用いた。
【0145】
M. EtOH(25mL)中の前記オキソヘテロ環状エステル(1mmol)の溶液へ、20%Cs
2CO
3の水溶液(20mmol、20mL)を添加した。18時間攪拌したのち、溶液を1N HClの水溶液で酸性化し、生成物をEt
2Oで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。生成物は再結晶により精製した。
【0146】
N. 無水Et
2O(5.5mL)中のLiAlH
4(THF中1M、2.9mmol)の攪拌溶液へ、アルゴン雰囲気下−20℃で、無水Et
2O(5.5mL)中の前記エステル(1mmol)溶液を添加した。反応物を、−20℃で室温で20分間攪拌した。その後、0℃で冷却し、H
2Oで失活させた。その混合物を30分間の間、室温で攪拌した。その後、さらなるH
2Oを添加し、その混合物を1NのHClでpH5まで酸性化させた。水層をEt
2Oで2回洗浄し、その後、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を得た。
【0147】
O. アセトン(4.2mL)中の前記アルコール(1mmol)の攪拌溶液へ、K
2CO
3(3mmol)を添加し、次いで、触媒量のKIと適切な臭化物(1.1mmol)を添加した。その溶液を18時間還流し、溶媒を蒸発させ、H
2OとEtOAcを添加した。水層をEtOAcで2回洗浄し、その後、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を得た。
【0148】
P. 無水CH
2Cl
2(50mL)中の前記ヒドロキシ化合物(1mmol)の溶液を、アルゴン雰囲気下−78℃で無水CH
2Cl
2(2mL)中のDAST(3mmol)溶液を滴下して処理した。反応混合物を−78℃で2時間攪拌し、室温でさらに16時間攪拌した。その後、CO
2の泡立ちが止まるまで、NaHCO
3の飽和溶液を添加した。その溶液を20分間攪拌し、その後、H
2OとCH
2Cl
2を添加した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、蒸発させ、粗生成物をEtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望のフッ素誘導体を得た。
【0149】
Q. 無水CH
2Cl
2(3mL)中の塩化オキサリル(4mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下−60℃で、無水CH
2Cl
2(3.5mL)中の無水DMSO(8mmol)の溶液で滴下して処理した。5分後、無水CH
2Cl
2(20mL)中の前記フッ素アルコール(1mmol)溶液を滴下して添加し、さらに15分後、無水Et
3N(16mmol)を添加した。反応混合物を1時間攪拌して室温に到達させた。その後、反応混合物を氷中に注ぎ、水層をCH
2Cl
2で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を得た。
【0150】
R. 無水CH
2Cl
2(3mL)中の前記アルデヒド(1mmol)とメチル(トリフェニルホスファニリデン)アセテート(1.1mmol)の溶液を、アルゴン雰囲気下、1時間還流し、その後、16時間室温で攪拌した。NH
4Clの飽和溶液を添加し、水層をCH
2Cl
2で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を得た。
【0151】
S. 無水1,4−ジオキサン(10mL)中の前記不飽和エステル(1mmol)と、触媒量の活性炭上の10%パラジウムの混合物を、18時間、水素添加した。セライトのパッドを通して濾過したのち、溶媒を真空下で除去した。粗生成物を、EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を得た。
【0152】
T. CH
2Cl
2(1.2mL)中の前記アルデヒド(1mmol)とNaHSO
3(1.5mmol、1.3mLのH
2O中)溶液を、30分間の間、室温で攪拌した。白色塩が形成したのち、橙色溶媒を蒸発させ、水(1mL)を添加した。その混合物を0℃まで冷却し、KCN(1.5mmol、1.3mLのH
2O中)の水溶液を滴下して添加した。反応混合物をさらに18時間室温で攪拌し、その後、CH
2Cl
2と水を添加した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を減圧下に蒸発させ、残留する油をEtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。
【0153】
U. 前記シアノヒドリン(cyanhydrine)(1mmol)を6NのMeOH中HCl(10mL)で室温で18時間処理した。有機溶媒を蒸発させ、K
2CO
3の飽和水溶液をpH中和まで添加した。CH
2Cl
2(3×15mL)で抽出したのち、合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥した(Na
2SO
4)。溶媒を減圧下に蒸発させ、残留する油を、EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離するシリカゲルクロマトフラフィーで精製した。
【0154】
V. MeOH(8mL)中のZ−保護されたアミノ化合物(1mmol)の攪拌溶液へ、触媒量の10%Pd/Cおよび無水ギ酸アンモニウム(5mmol)を連続して添加した。室温で2時間攪拌したのち、反応混合物をセライトを通して濾過した。有機層をその後、減圧下に濃縮して、粗生成物を得、その生成物をさらなる精製を行わずに用いた。
【0155】
W. 無水CH
2Cl
2(10mL)中のフェニル酢酸(1.0mmol)と前記アミノ成分(1.0mmol)の攪拌溶液へ、Et
3N(1.1mmol)および次いで、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(WSCI)(1.1mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(1.0mmol)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下に蒸発させ、EtOAc(20mL)を添加した。有機層をブライン、1N HCl、ブライン、5%NaHCO
3、およびブラインで連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下に蒸発させた。残留物を、EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物で溶離して、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
【0156】
X. 50%TFA/CH
2Cl
2(10mL)中の前記tert−ブチルエステル誘導体(1mmol)溶液を、室温で1時間攪拌した。有機溶媒を減圧下に蒸発させ、所望の生成物を得た。
【0159】
<特徴的なデータ:>
1−(チアゾール−2−イル)ヘキサデカン−1−オール(2a)
方法A
【0163】
5−フェニル−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オール(2b)
方法A
【0167】
(Z)−1−(チアゾール−2−イル)オクタデカ−9−エン−1−オール(2c)
方法A
【0171】
(5Z,8Z,11Z,14Z)−1−(チアゾール−2−イル)イコサ−5,8,11,14−テトラエン−1−オール(2d)
方法A
【0173】
C
23H
35NOS
MW:373.60.
白色油。
【0175】
1−(チアゾール−2−イル)ヘキサデカン−1−オン(3a)
方法B
【0177】
C
19H
33NOS
MW:323.54
白色固体
m.p.:39〜41℃
【0179】
5−フェニル−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オン(3b)
方法B
【0181】
C
14H
15NOS
MW:245.34
黄色油。
【0183】
(Z)−1−(チアゾール−2−イル)オクタデカ−9−エン−1−オン(3c)
方法B
【0187】
(5Z,8Z,11Z,14Z)−1−(チアゾール−2−イル)イコサ−5,8,11,14−テトラエン−1−オン(3d)
方法B
【0189】
C
23H
33NOS
黄色がかった油.
【0193】
(a)チアゾール、n−BuLi、無水Et
2O、−78℃
【0194】
N−メトキシ−N−メチル−パルミトアミド(4a)
方法C
【0196】
C
18H
37NO
2
MW:299.49
無色油。収率81%
【0198】
N−メトキシ−N−メチル−5−フェニルペンタンアミド(4b)(ワインレブ法による)
方法C
【0200】
C
13H
19NO
2
MW:221.30
無色油。収率81%
【0202】
モルホリンアミド合成のための一般的な方法
無水CH
2Cl
2(7mL)中の酸(1当量)の攪拌溶液へ、室温で、DMF(0.5当量)を加え、次いで、 塩化オキサリル(3当量)を加えた。反応混合物を3時間の間、攪拌した。溶媒を除去し、無水Et
2O(7mL)を添加し、0℃で冷却した。ピリジン(5当量)を滴下して添加し、次いで、モルホリン(5当量)を滴下して添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。その後、H
2O(8mL)を添加し、30分間の間攪拌した。層を分離し、有機層を、1N HCl水溶液(3x10mL)、ブライン(1x10mL)、5%NaHCO
3水溶液(3x10mL)およびブライン(1x10mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、減圧下に濃縮した。EtOAc:石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た。
【0203】
1−モルホリノヘキサデカン−1−オン(5a)
方法D
【0205】
C
20H
39NO
2
MW:325.53
白色固体。収率99%
m.p.:45〜46℃
【0207】
1−モルホリノ−5−フェニルペンタン−1−オン(5b)
方法D
【0209】
C
15H
21NO
2
MW:247.33
無色油。収率74%(1.025g)
【0211】
ワインレブとモルホリノアミド法を用いる2−オキソ−チアゾールの合成
−78℃で乾燥アルゴン雰囲気下、無水Et
2O(20mL)中のチアゾール(3当量)攪拌溶液へ、n−BuLiの溶液(ヘキサン類中1.6M、3当量)を10分にわたって滴下して添加した。生じたオレンジ色の溶液を45分間攪拌した。その後、無水Et
2O(2mL)中のアミド(1当量)溶液をゆっくり添加し、暗褐色の混合物を生じた。30分間の間、−78℃で攪拌した後、その混合物を2時間かかって室温まで温めた。その後、塩化アンモニウム飽和水溶液を添加し、その混合物をエーテル(2x10mL)で抽出した。一緒にした抽出物をブラインで洗浄し、その後、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下に濃縮した。EtOAc: 石油エーテル(40〜60℃)の適切な混合物を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによる精製による精製により、所望の生成物を得た。
【0212】
1−(チアゾール−2−イル)ヘキサデカン−1−オン(3a)
方法E
ワインレブアミドを用いた場合の収率:73%
モルホリンアミドを用いた場合の収率:98%。
【0213】
5−フェニル−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オン(3b)
方法E
ワインレブアミドを用いた場合の収率:85%
モルホリンアミドを用いた場合の収率:86%。
【0216】
(a) i. DIBALH、Et
2O、0℃、ii.NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃;(b)チアゾール、n−BuLi、無水THF、−78℃;(c)デス・マーチンペルヨージナン、無水CH
2Cl
2.
【0217】
3−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)プロパナール(7)
方法F次いで方法G
【0219】
C
15H
22O
2
MW:234.33
橙黄色油。収率64%
【0221】
3−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−1−(チアゾール−2−イル)プロパン−1−オール(8)
方法A
【0223】
C
18H
25NO
2S
MW:319.46
無色油。収率66%
【0225】
3−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−1−(チアゾール−2−イル)プロパン−1−オン(9)
方法B
【0227】
C
18H
23NO
2S
MW:317.45
黄色がかった油。収率78%.
【0231】
(a)TBDMSCN、KCN、18−クラウン−6、CH
2Cl
2;(b)30%H
2O
2、Bu
4NHSO
4、NaOH、CH
2Cl
2;(c)ラヴェッソン試薬、THF;(d)BrCH
2COCOOEt、濃H
2SO
4、EtOH、40℃;(e)デス・マーチンペルヨージナン、無水CH
2Cl
2
【0232】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘプタデカンニトリル(11a)
方法H
【0234】
C
23H
47NOSi
MW:381.71
無色油。収率85%
【0236】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−フェニルヘキサンニトリル(11b)
方法H
【0238】
C
18H
29NOSi
MW:303.51
無色油。収率82%
【0240】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘプタデカンアミド(12a)
方法I
【0242】
C
23H
49NO
2Si
MW:399.73
黄色油。収率63%
【0244】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−フェニルヘキサンアミド(12b)
方法I
【0246】
C
18H
31NO
2Si
MW:321.53
無色油。収率100%
【0248】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘプタデカンチオアミド(13a)
方法J
【0250】
C
23H
49NOSSi
MW:415.79
黄色がかった油。収率84%
【0252】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−フェニルヘキサンチオアミド(13b)
方法J
【0254】
C
18H
31NOSSi
MW:337.60
黄色がかった油。収率64%
【0256】
エチル 2−(1−ヒドロキシヘキサデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(14a)
方法K
【0258】
C
22H
39NO
3S
MW:397.61
黄色がかった固体。収率74%
【0260】
エチル 2−(1−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)チアゾール−4−カルボキシレート(14b)
方法K
【0262】
C
17H
21NO
3S
MW:319.42
黄色がかった油。収率45%
【0264】
エチル 2−パルミトイルチアゾール−4−カルボキシレート(15a)
方法B
【0266】
C
22H
37NO
3S
MW:395.60
白色固体。収率82%.
【0268】
エチル 2−(5−フェニルペンタノイル)チアゾール−4−カルボキシレート(15b)
方法B
【0270】
C
17H
19NO
3S
MW:317.40
黄色がかった油。収率81%
【0274】
(a)i.LiAlH
4、無水Et
2O、−20℃、ii.NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃;(b)チアゾール、n−BuLi、無水THF、−78℃;(c)NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃
【0275】
5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)ペンタナール(17)
方法N次いで方法G
【0277】
C
17H
26O
2
MW:262.39
黄色がかった(Yelloish)油。収率97%
【0279】
5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オール(18)
方法A
【0281】
C
20H
29NO
2S
MW:347.51.
橙黄色油。収率74%
【0283】
5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オン(19)
方法G
【0285】
C
20H
27NO
2S
MW:345.50
黄色がかった油。収率89%
【0289】
(a)Br(CH
2)
3COOC
2H
5、K
2CO
3、KI、アセトン、還流;(b)i.LiAlH
4、無水Et
2O、−20℃、ii.NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃;(c)チアゾール、n−BuLi、無水Et
2O、−78℃;(d)NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃
【0290】
エチル 4−(4−オクチルフェノキシ)ブタノエート(21)
方法O
【0292】
C
20H
32O
3
MW:320.47.
無色油。収率100%
【0294】
4−(4−オクチルフェノキシ)ブタナール(22)
方法N次いで方法G
【0296】
C
18H
28O
2
MW:276.41
無色油。収率97%
【0298】
4−(4−オクチルフェノキシ)−1−(チアゾール−2−イル)ブタン−1−オール(23)
方法A
【0300】
C
21H
31NO
2S
MW:361.54
橙黄色油。収率73%
【0302】
4−(4−オクチルフェノキシ)−1−(チアゾール−2−イル)ブタン−1−オン(24)
方法G
【0304】
C
21H
29NO
2S
MW:359.53
黄色がかった油。収率85%
【0308】
(a)DAST、無水CH
2Cl
2、−78℃;(b)i.LiAlH
4、無水Et
2O、−20℃、ii.(COCl)
2、無水Et
3N、無水DMSO、無水CH
2Cl
2、−60℃;(c)チアゾール、n−BuLi、無水THF、−78℃;(d)デス・マーチンペルヨージナン、無水CH
2Cl
2
【0309】
メチル 2−フルオロヘキサデカノエート(26)
方法P
【0311】
C
17H
33FO
2
MW:288.44
白色固体。収率78%
m.p.:36〜38℃
【0313】
2−フルオロヘキサデカナール(27)
方法N次いで方法Q
【0315】
C
16H
31FO
MW:258.42
白色固体。収率86%
m.p.:68〜71℃
【0317】
2−フルオロ−1−(チアゾール−2−イル)ヘキサデカ−1−オール(28)
方法A
【0319】
C
19H
34FNOS
MW:343.54
黄色がかった固体。収率40%
m.p.:46〜49℃
【0321】
2−フルオロ−1−(チアゾール−2−イル)ヘキサデカ−1−オン(29)
方法B
【0323】
C
19H
32FNOS
MW:341.53
白色固体。収率60%
m.p.:55〜56℃
【0327】
(a)CH
3(CH
2)
5Br、K
2CO
3、KI、アセトン、還流;(b)NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃;(c)Ph
3P=CHCOOCH
3、無水THF、還流;(d)H
2、10%Pd/C、1,4−ジオキサン;(e)i.LiAlH
4、無水Et
2O、−20℃、ii.NaOCl、NaHCO
3、NaBr、4−AcNH−TEMPO、トルエン、AcOEt、H
2O、−5℃;(f)NaHSO
3、KCN、CH
2Cl
2、H
2O;(g)6N HCl/MeOH;(h)DAST、無水CH
2Cl
2、−30℃;(i)i.LiAlH
4、無水Et
2O、−20℃、ii.(COCl)
2、無水Et
3N、無水DMSO、無水CH
2Cl
2、−65℃;(j)チアゾール、n−BuLi、無水Et
2O、−78℃;(k)デス・マーチンペルヨージナン、無水CH
2Cl
2
【0328】
本発明の以下の標的化合物は、上記プロトコールに従い合成する。
【0329】
2−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)エタノール(31)
方法O
【0331】
C
14H
22O
2
MW:222.32
無色油。収率97%
【0333】
2−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)アセトアルデヒド(32)
方法G
【0335】
C
14H
20O
2
MW:220.31
黄色油。収率97%
【0337】
(E)−メチル 4−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)ブタ−2−エノアート(33)
方法R
【0339】
C
17H
24O
3
MW:276.37
黄色がかった油。収率86%
【0341】
メチル 4−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)ブタノエート(34)
方法S
【0343】
C
17H
26O
3
MW:278.39
無色油。収率91%
【0345】
4−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)ブタナール(35)
方法N次いで方法G
【0347】
C
16H
24O
2
MW:248.36
黄色油。収率99%
【0349】
5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−2−ヒドロキシペンタンニトリル(36)
方法T
【0351】
C
17H
25NO
2
MW:275.39
無色油。収率74%
【0353】
メチル 5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−2−ヒドロキシペンタノアート(37)
方法U
【0355】
C
18H
28O
4
MW:308.41
無色油。収率86%
【0357】
メチル 2−フルオロ−5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)ペンタノアート(38)
方法P
【0359】
C
18H
27FO
3
MW:310.40
無色油。収率37%(182mg)
【0361】
2−フルオロ−5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)ペンタナール(39)
方法N次いで方法Q
【0363】
C
17H
25FO
2
MW:280.38
黄色油。収率50%
【0365】
2−フルオロ−5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オール(40)
方法A
【0367】
C
20H
28FNO
2S
MW:365.51
黄色油。収率38%
【0369】
2−フルオロ−5−(4−(ヘキシルオキシ)フェニル)−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オン(41)
方法B
【0371】
C
20H
26FNO
2S
MW:363.49
無色油。収率60%
【0373】
従って、以下の新規な標的化合物を合成する。
【0375】
一連のさらなる化合物を上記に示す原理に基づき合成した。これらは表2に列挙した。
【0380】
(a)チアゾール、n−BuLi、無水Et
2O、−78℃;(b)ベンゾチアゾール、n−BuLi、無水Et
2O、−78℃
【0382】
(a) TBDMSCN、KCN、18−クラウン−6、CH
2Cl
2;(b)30%H
2O
2、Bu
4NHSO
4、NaOH、CH
2Cl
2;(c)ラヴェッソン試薬、THF;(d)Br(CH
2)
nCOCOOEt、濃H
2SO
4、EtOH、40℃;(e)デス・マーチンペルヨージナン、無水CH
2Cl
2;(f)1N NaOH、EtOH;(g)Cs
2CO
3、EtOH
【0384】
(a)N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩、DMAP、N−メチルモルホリン、WSCI・HCl、CH
2Cl
2;(b)ギ酸アンモニウム;10%Pd/C、MeOH;(c)PhCH
2COOH、Et
3N、WSCI、HOBt、CH
2Cl
2;(d)ベンゾチアゾール、n−BuLi、無水Et
2O、−78℃;(e)50%TFA/CH
2Cl
2
【0385】
特徴的なデータ
本発明の以下の標的化合物を、上記プロトコールに従い、合成する。
【0386】
N−メトキシ−N−メチルオレアミド(4c)
方法Cにより製造
【0388】
C
20H
39NO
2
MW:325.53
無色油。収率86%(985mg)
【0390】
N−メトキシ−N−メチル−5−(ナフタレン−2−イル)ペンタンアミド(4e)
方法Cにより製造
【0392】
C
17H
21NO
2
MW:271.35
無色油。収率75%(310mg)
【0394】
(Z)−1−モルホリノオクタデカ−9−エン−1−オン(5c)
方法Dにより製造
【0396】
C
22H
41NO
2
MW:351.57
無色油。収率98%(1.59g)
【0398】
(Z)−1−(チアゾール−2−イル)オクタデカ−9−エン−1−オン(3c)
方法Eにより製造
ワインレブアミドを用いた場合の収率:70%
モルホリンアミドを用いた場合の収率:70%
5−(ナフタレン−2−イル)−1−(チアゾール−2−イル)ペンタン−1−オン(3e)
方法Eにより製造
【0400】
C
18H
17NOS
MW:295.40
黄色固体。収率70%
【0402】
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ヘキサデカン−1−オン(6a)
方法Eにより製造
【0404】
C
23H
35NOS
MW:373.60
黄色がかった固体
ワインレブアミド経由の収率:60%(140mg)
モルホリンアミド経由の収率:85%(180mg)
m.p.:74〜76℃
【0406】
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−5−フェニルペンタン−1−オン(6b)
方法Eにより製造
【0408】
C
18H
17NOS
MW:295.40
黄色固体
ワインレブアミド経由の収率:77%(204mg)
モルホリンアミド経由の収率:72%(126mg)
m.p.:66〜68℃
【0410】
(Z)−1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)オクタデカ−9−エン−1−オン(6c)
方法Eにより製造
【0412】
C
25H
37NOS
MW:399.63
黄色油
ワインレブアミド経由の収率:70%(170mg)
【0414】
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−5−(ナフタレン−2−イル)ペンタン−1−オン(6e)
方法Eにより製造
【0416】
C
22H
19NOS
MW:345.46
黄色固体。収率72%
【0418】
エチル 2−(2−(1−ヒドロキシヘキサデシル)チアゾール−4−イル)アセテート(14c)
方法Kにより製造
【0420】
C
23H
41NO
3S
MW:411.64
白色固体
【0422】
エチル 2−(2−(1−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)チアゾール−4−イル)アセテート(14d)
方法Kにより製造
【0424】
C
18H
23NO
3S
MW:333.45
淡黄色固体;収率44%
m.p.53〜55℃
【0426】
エチル 2−(2−パルミトイルチアゾール−4−イル)アセテート(15c)
方法Bにより製造
【0428】
C
23H
39NO
3S
MW:409.63
白色固体、収率90%
m.p.46〜48℃
【0430】
エチル 2−(2−(5−フェニルペンタノイル)チアゾール−4−イル)アセテート(15d)
方法Bにより製造
【0432】
C
18H
21NO
3S
MW:331.43
白色油。収率81%
【0434】
エチル 2−(2−(5−(ビフェニル−4−イル)ペンタノイル)チアゾール−4−イル)アセテート(15e)
方法Bにより製造
【0436】
C
24H
25NO
3S
MW:407.53
白色固体
【0438】
2−パルミトイルチアゾール−4−カルボン酸(15’a)
方法L、次いで方法Bにより製造
【0440】
C
20H
33NO
3S
MW:367.55
白色固体。収率50%
m.p.98〜100℃
【0442】
2−(5−フェニルペンタノイル)チアゾール−4−カルボン酸(15’b)
方法Mにより製造
【0444】
C
15H
15NO
3S
MW:289.35
白色固体。収率86%(25mg)
【0446】
2−(2−パルミトイルチアゾール−4−イル)酢酸(15’c)
方法L、次いで方法Bにより製造
【0448】
C
21H
35NO
3S
MW:381.57
白色固体
【0450】
2−(2−(5−フェニルペンタノイル)チアゾール−4−イル)酢酸(15’d)
方法Mにより製造
【0452】
C
16H
17NO
3S
MW:303.38
白色油。収率89%
【0454】
(S)−tert−ブチル 4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−5−(メトキシ(メチル)アミノ)−5−オキソペンタノアート(43b)
方法Cにより製造
【0456】
C
19H
28N
2O
6
MW:380.44
無色油。収率100%
【0458】
(S)−tert−ブチル 5−(メトキシ(メチル)アミノ)−5−オキソ−4−(2−フェニルアセトアミド)ペンタノアート(45b)
方法V、次いで方法Wにより製造
【0460】
C
19H
28N
2O
5
MW:364.44
無色油
【0462】
N−(2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−オキソエチル)−2−フェニルアセトアミド(46a)
方法Eにより製造
【0464】
C
17H
14N
2O
2S
MW:310.37
橙色固体
【0466】
(S)−tert−ブチル 5−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−5−オキソ−4−(2−フェニルアセトアミド)ペンタノアート(46b)
方法Eにより製造
【0468】
C
24H
26N
2O
4S
MW:438.54
無色油。収率50%
【0470】
(S)−5−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−5−オキソ−4−(2−フェニルアセトアミド)ペンタン酸(47)
方法Xにより製造
【0472】
C
20H
18N
2O
4S
MW:382.43
黄色固体。収率50%
【0474】
上記化合物の幾つかを、試験管内cPLA
2酵素活性アッセイを用いて試験した。
【0475】
<試験管内cPLA
2アッセイ>
cPLA
2活性に関するアッセイを、前記のような、100mMのHepes、pH7.5中100,000cpmの1−パルミトイル−2−[1 14C]アラキドノイルsn−グリセロール−3−ホスホリルコリン、80μMのCa2、2mMのジチオスレイトールおよび0.1mg/mlのBSAを含有する1−パルミトイル−2−アラキドノイル−sn−グリセロール−3−ホスホリルコリン(100μM)の超音波処理した液胞を用いることにより、行った。35分間37℃でインキュベーションした後、反応を終了させた(Wijkanderらから由来)。下の層を薄層クロマトグラフィーにより分離し、遊離の[1−14C]アラキドン酸に対応するスポットをデジタル画像により可視化し、ホスファーイメージャー(PhosphorImager、Fuji Instruments)により定量化した。cPLA
2酵素の源は、Abdullahらにおいて説明されたように、バキュロウイルス昆虫細胞発現システムにおけるIVa PLA
2グループについての、ヒト遺伝子の組換え過剰発現であった。
【0476】
Wijkander, J., and Sundler, R. (1991) Eur. J. Biochem. 202, 873-880
Abdullah, K., et al. (1995) Human cytosolic phospholipase A2 expressed in insect cells is extensively phosphorylated on Ser-505. Biochim Biophys Acta. 1995 May 11;1244(1):157-64。
【0479】
更なる試験を以下のようにして行った。
<試薬>
密集または球状の状態の細胞培養SW982モデル細胞ライン(Wada Y, 2005)を用いた、というのも、炎症誘発性サイトカインの遺伝子発現と発生が、RA−由来 滑液 線維芽細胞様細胞と類似しているためである。
【0480】
AA遊離アッセイ:50μMおよび25μMで1時間予備インキュベーション−IL−1B刺激を4時間、2〜3回繰り返した。最初の2つの濃度のいずれかにおいて、〜50%阻害を示した阻害剤のみを、用量作用においてさらに試験した。IC50を、用量作用阻害剤曲線から評価した。
【0481】
<PGE2分析>
PGE2検出
サンプルとコントロールを、ゆっくり解凍し、標準希釈液中に希釈した(1:1〜1:2500)。最大希釈は、1工程につき、1:10であった。これが、幾つかの中間の希釈液を調製した理由である。最初、全ての値を複数の同一物から決定した。技術的な誤差を最小にしたのち、サンプルを個々にのみ分析した。幾つかの僅かな修正を除く、全てのさらなる工程は、EIAキットの指示書に記載されている、製造者の推奨に従って行った。結果を最適化するため、アルカリホスファターゼ基質のインキュベーション時間を、15分間まで延長した。インキュベーションの間、プレートを暗所に保持した。サンプルとコントロールの配置例は、添付書類に示す。読み取りは、120rpmで10秒間振動させたのち、マルチスキャンプレートリーダー(Multiscan plate reader、Ascent Labsystems)を用いて、414nmと595nmで行った。データを取るための対応するソフトウェアは、Ascent software for Multiscan, Version 2.4.1. である。データは、マイクロソフトオフィスアクセルとSigmaPlot 10.0を用いて処理した。