(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記インダクタを通じて前記キャパシタを放電するステップ及び前記インダクタに蓄えられたエネルギーを放出するステップは、前記キャパシタの電圧が第2の所定値を上回る限り、繰返し実行されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、例えば太陽電池セルのアレイである電源の最大電力点を決定するために、当該電源の出力電流変動及び出力電圧変動を表す情報を取得することを可能にする装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、電源の最大電力点のような特性の決定を可能にする情報を取得する装置に関する。当該装置は、少なくともインダクタ及びキャパシタを備え、電源の特性の決定を可能にする情報は、キャパシタの充電を監視することによって取得され、当該電源の特性の決定を可能にする情報を取得する装置は、キャパシタの充電の監視に先だってインダクタを通じてキャパシタを放電する手段を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、直流コンバータに接続される電源の最大電力点のような特性の決定を可能にする情報を取得する方法にも関する。直流コンバータは、少なくともインダクタ及びキャパシタを備え、当該方法は、
− インダクタを通じてキャパシタを放電するステップと、
− 電源の特性の決定を可能にする情報を取得するためにキャパシタの充電を監視するステップと
を含むことを特徴とする。
【0011】
これにより、例えば、MPPを決定するために、又は電源の障害を判断するために、又は電源のフィルファクターを求めるために、電源の出力電流変動及び出力電圧変動を表す情報を取得することができる。
【0012】
さらに、大部分のDC/DCコンバータ及び/又はDC/ACコンバータでは、キャパシタ及びインダクタは、変換の目的ですでに利用可能である。キャパシタ及びインダクタを、少なくとも1つの特定の期間中に電圧変動及び電流変動を監視するために用いることができる。監視される電圧変動及び電流変動から、常に電源の所望の電圧−電流/電圧−電力垂下特性のような情報を取得することが可能になる。本発明は、システムに対して他のいかなる余分のキャパシタ又はインダクタも追加することを回避する。
【0013】
特定の特徴によれば、装置は、キャパシタの放電中にインダクタを通って流れる電流を監視する手段を備え、キャパシタは、インダクタを通って流れる電流が第1の所定の電流値に達する限り、又は当該キャパシタが放電されない限り、インダクタにおいて放電される。
【0014】
これにより、インダクタ及びキャパシタの両方において電流レベルを制限することができるため、インダクタ磁心の飽和を引き起こす可能性があり、またキャパシタの寿命を低減させる可能性もある、インダクタとキャパシタとの間の共振に起因する大きな電流ピークを避けることができる。
【0015】
特定の特徴によれば、装置は、インダクタを通って流れる電流が第1の所定値に達するか、又はキャパシタが放電されると、インダクタを少なくとも別のデバイス中において放電する手段を備える。
【0016】
特定の特徴によれば、他のデバイスは、エネルギー蓄積デバイス又は負荷である。
【0017】
これにより、インダクタ内に蓄積されたエネルギーは、任意の抵抗性構成要素において散逸されるではなく、キャパシタのような他の蓄積デバイスと交換されるか、更には負荷に直接供給されることもあり、結果として非散逸的な手順となる。インダクタ放電中に電源は入力キャパシタ中に電力を蓄積し続けるので、電源側からの電源断は生じない。
【0018】
特定の特徴によれば、装置は、キャパシタの充電の監視中に電源によって出力される電流を取得する手段を備える。
【0019】
したがって、ゼロ電圧値から開回路電圧値までの、電源の全体的な電圧−電流/電圧−電力垂下特性を取得することができる。
【0020】
特定の特徴によれば、電源によって出力される電流は、電流センサから取得されるか、又はキャパシタの充電の監視中に取得される電圧値から導出される。
【0021】
これにより、電流センサを利用しなければ、実装コストは増加しない。最終的に、本技法を実施するのに追加の構成要素は全く不要である。
【0022】
特定の特徴によれば、インダクタを通じたキャパシタの放電及びインダクタの放電は、キャパシタの電圧が第2の所定値に達する限り、繰返し実行される。
【0023】
これにより、キャパシタ放電は非散逸的に起こることができる。これは、キャパシタ内に蓄積されたエネルギーが完全に負荷に与えられ、このエネルギーが例えば抵抗器において散逸されるときに、この短い期間中に電源供給が中断するという欠点が軽減されることを意味する。
【0024】
また、本発明は、直流コンバータであって、電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得する装置を備えることを特徴とする、直流コンバータにも関する。
【0025】
これにより、MPPを決定するために、例えば太陽電池セルのアレイである電源の出力電流変動及び出力電圧変動を表す情報を取得することができる。
【0026】
さらに、大部分のDC/DCコンバータ及び/又はDC/ACコンバータ分では、キャパシタ及びインダクタは、変換目的ですでに利用可能である。キャパシタ及びインダクタを、少なくとも1つの特定の期間中に電圧変動及び電流変動を監視するために用いることができる。監視される電圧変動及び電流変動により、常に電源の所望の電圧−電流/電圧−電力垂下特性のような情報を取得することが可能になる。本発明は、システムに対して他のいかなる余分のキャパシタ又はインダクタも追加することを回避する。
【0027】
本発明の特徴は、実施形態例の以下の説明を読むことからより明確になる。当該説明は、添付図面を参照して行われる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明を実施することができるエネルギー変換システムの一例である。
【0030】
エネルギー変換システムは、太陽電池又は太陽電池のアレイ又は燃料電池のような電源PVを含む。電源PVの出力は、DC−DCステップダウン/ステップアップコンバータ及び/又はインバータとも呼ばれるDC/ACコンバータのようなエネルギー変換デバイスConvに接続されている。エネルギー変換デバイスConvは、負荷Loに電気エネルギーを供給する。
【0031】
電源PVは負荷Loに電流を供給する。電流は負荷Loによって使用される前に変換デバイスConvによって変換される。
【0032】
図2は、電源の出力電圧に対する出力電流の変動を表す曲線の一例である。
【0033】
図2の横軸には電圧値が示されている。電圧値は0値と開回路電圧V
OCとの間にある。
【0034】
図2の縦軸には電流値が示されている。電流値は0値と短絡電流I
SCとの間にある。
【0035】
任意の所与の光レベル及び太陽電池アレイ温度に対して、太陽電池アレイが動作可能な無限個の電流−電圧のペア、すなわち動作点が存在する。しかしながら、所与の光レベル及び太陽電池アレイ温度に対して存在するMPPは、唯一つである。
【0036】
図3は、本発明によるエネルギー変換デバイスを備えるデバイスの一例を表す。
【0037】
エネルギー変換デバイスConvは、例えば、バス301によって互いに接続されるコンポーネントと、
図6及び
図9に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムによって制御されるプロセッサ300とに基づくアーキテクチャを有している。
【0038】
ここで、エネルギー変換デバイスConvは、一変形では、後に開示するようなプロセッサ300によって実行されるものと同じ動作を実行する、1つ又は幾つかの専用集積回路の形態で実装されることに留意されたい。
【0039】
バス301は、プロセッサ300を、リードオンリーメモリROM302、ランダムアクセスメモリRAM303、アナログ/ディジタルコンバータADC306、及び本発明による電気回路305に接続する。
【0040】
リードオンリーメモリROM302は、
図6及び
図9に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含み、当該命令はエネルギー変換デバイスConvに電源が投入されるとランダムアクセスメモリRAM303に転送される。
【0041】
RAMメモリ303は、変数を受け取るように意図されたレジスタと、
図6及び
図9に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0042】
アナログ/ディジタルコンバータ306は、電力段305を形成する本発明による電気回路305に接続され、必要な場合に電圧及び電流を2値情報に変換する。
【0043】
図4は、電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得するための、本発明によるインダクタ及びキャパシタを備える電気回路の一例である。
【0044】
この電気回路は、従来の降圧−昇圧コンバータで行われるように出力電圧の極性を反転させることなく、スイッチの状態に従って、降圧モード(ステップダウンモード)又は昇圧モード(ステップアップモード)で動作可能な降圧/昇圧併合コンバータである。
【0045】
本発明による電気回路は、入力フィルタキャパシタC
UIを備えており、その正端子は電源PVの正端子に接続されている。キャパシタC
UIの負端子は、電源PVの負端子に接続されている。電圧測定手段は、インダクタL1が電源と並列に接続される際に、キャパシタC
UI及びインダクタL1上の電圧V1を測定する。
【0046】
キャパシタC
UIの正端子は、スイッチS
W14の第1の端子に接続されている。
【0047】
スイッチS
W14の第2の端子は、スイッチS
W12の第1の端子とインダクタL1の第1の端子に接続されている。
【0048】
スイッチS
W12の第2の端子は、電源PVの負端子に接続されている。
【0049】
インダクタL1の第2の端子は、電流測定手段の第1の端子に接続されている。
【0050】
電流測定手段Aの第2の端子は、ダイオードD
OのアノードとスイッチS
W13の第1の端子に接続されている。スイッチS
W13の第2の端子は、電源PVの負端子に接続されている。
【0051】
ダイオードD
Oのカソードは、キャパシタC
Oの正端子に接続されており、キャパシタC
Oの負端子は、電源PVの負端子に接続されている。
【0052】
降圧/昇圧併合コンバータが降圧モードで動作するとき、スイッチS
W13は常にOFF状態であり、ダイオードD
Oは常に導通状態である。
【0053】
スイッチS
W14は、所望の出力電圧V
DCを得るために、デューティサイクルが調整された周期的パターンに従って導通状態になる。スイッチS
W14がハイである期間はDと呼ばれる。スイッチS
W14の指令信号がローである期間は(1−D)と呼ばれる。
【0054】
スイッチS
W12は、Dの間は非導通状態であり、(1−D)の間は導通状態である。
【0055】
降圧/昇圧併合コンバータが昇圧モードで動作するとき、スイッチS
W14は常に導通状態であり、スイッチS
W12は決して導通状態にならない。
【0056】
スイッチS
W13は、Dの間は導通状態であり、(1−D)の間は非導通状態である。
【0057】
図5は、本発明による電気回路のスイッチの特定の実現形態を開示する一例である。
【0058】
図5のスイッチS
W14は、例えばIGBTトランジスタIG1である。スイッチS
W14の第1の端子は、IGBTトランジスタIG1のコレクタである。
【0059】
IGBTトランジスタIG1のエミッタは、スイッチS
W14の第2の端子である。
【0060】
図5のスイッチS
W12は、ダイオードD5である。スイッチS
W12の第1の端子は、ダイオードD5のカソードであり、スイッチS
W12の第2の端子は、ダイオードD5のアノードである。
【0061】
図5のスイッチS
W13は、NMOSFET M3である。スイッチS
W13の第1の端子は、NMOSFET M3のドレインである。スイッチS
W13の第2の端子は、NMOSFET M3のソースである。
【0062】
図6は、本発明による電源の最大電力点を決定するためのアルゴリズムの一例である。
【0063】
より厳密には、本アルゴリズムは、プロセッサ300によって実行される。
【0064】
電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得するためのアルゴリズムは、電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得するためにキャパシタC
UIの充電を監視するのに先だって、交互に実施される部分充電及び部分放電のサブフェーズを通じて、インダクタL1においてキャパシタC
UIを放電する。
【0065】
ステップS600において、フェーズPH1が開始される。フェーズPH1は、
図7(a)〜
図7(c)に示されている。
【0066】
図7(a)は、本発明に従って取得される電源電圧変動の一例である。
【0067】
図7(a)の横軸には時間が表示され、
図7(a)の縦軸には電圧が表示されている。
【0068】
図7(b)は、本発明に従って取得される電源電流変動の一例である。
【0069】
図7(b)の横軸には時間が表示され、
図7(b)の縦軸には電流が表示されている。
【0070】
図7(c)は、本発明によるエネルギー変換デバイスの出力電圧変動の一例である。
【0071】
図7(c)の横軸には時間が表示され、
図7(c)の縦軸には電圧が表示されている。
【0072】
フェーズPH1の間、エネルギー変換デバイスConvは、昇圧コンバータとして動作する。NMOSFET M3とダイオードD
Oは、所望の出力電圧を得るために、デューティサイクルが調整された周期的パターンに従って導通状態及び非導通状態に置かれる。NMOSFET M3の指令信号がハイである期間は、Dと呼ばれる。NMOSFET M3の指令信号がハイである期間は、(1−D)と呼ばれる。
【0073】
フェーズPH1の間、IGBTトランジスタIG1は常に導通状態であり、NMOSFET M3はDの間は導通状態であり、ダイオードD
Oは(1−D)の間は導通状態である。
【0074】
フェーズPH1の間、ダイオードD5は決して導通状態にならず、NMOSFET M3は(1−D)の間は導通状態でなく、ダイオードD
OはDの間は導通状態でない。
【0075】
図7(a)に示される電源PVによって与えられる電圧は、本アルゴリズムによって予め決定されたMPPに対応する電圧に対応する。
【0076】
図7(b)に示される電源PVによって供給される電流は、本アルゴリズムによって予め決定されたMPPに対応する電流である。
【0077】
図7(c)に示される出力における電圧V
DCは、電源PV出力電圧とデューティサイクルに基づいて得られる電圧である。
【0078】
フェーズPH1の間、負荷に電流が供給される。
【0079】
次のステップS601において、プロセッサ300は、別のMPPを決定するために、昇圧変換モードの中断を決定し、フェーズPH2に進む。
【0080】
フェーズPH2の間、キャパシタC
UIは、
図7(a)に示されるように、交互に実施される部分充電及び部分放電のサブフェーズを通じて、インダクタL1を通じて放電される。
【0081】
L1及び/又はC
UIを通って高い電流が流れるのを避けるために、フェーズPH2は2つのサブフェーズPH2aとPH2bに分割され、サブフェーズPH2aにおいて最大電流が設定される。
【0082】
サブフェーズPH2aは、キャパシタC
UIがインダクタL1を通じて部分的に又は完全に放電される期間を表す。
【0083】
サブフェーズPH2bは、インダクタL1が蓄積デバイス又は負荷において部分的に又は完全に放電され、キャパシタC
UIが電源によって部分的に充電される期間を表す。
【0084】
次のステップS602において、プロセッサ300は、フェーズPH2aを開始する。
【0085】
サブフェーズPH2aにおいて、IGBTトランジスタIG1とNMOSFET M3は導通状態に設定され、ダイオードD5とD
Oは非導通状態である。
【0086】
サブフェーズPH2aの間、キャパシタC
UIは、
図8(a)及び
図8(b)に示されるように共振しながら、自身のエネルギーをインダクタL1中に転送する。
【0087】
図8(a)は、本発明による、交互に実施される幾つかの部分充電及び部分放電のサブフェーズから構成される、キャパシタ放電フェーズ中にインダクタを通って流れる電流の変動の一例である。
【0088】
図8(a)の横軸には時間が表示され、
図8(a)の縦軸には電流が表示されている。
【0089】
図8(b)は、本発明による、交互に実施される幾つかの部分充電及び部分放電のサブフェーズから構成される、キャパシタ放電フェーズ中にキャパシタを通って流れる電流の変動の一例である。
【0090】
図8(b)の横軸には時間が表示され、
図8(b)の縦軸には電流が表示されている。
【0091】
次のステップS603において、プロセッサ300は、インダクタL1を通って流れる電流I
L1が、例えば20アンペアの最大電流に等しい第1の所定値Thres1よりも大きいか否か、又はキャパシタC
UIが放電されているか否かを調べる。
【0092】
電圧V1が、例えばゼロ値である第2の所定値Thres2に等しいとき、キャパシタC
UIは放電されているとみなされる。
【0093】
インダクタL1を通って流れる電流I
L1が第1の所定値Thres1以下である場合、又はキャパシタC
UIが放電されていない場合には、プロセッサ300はステップS603に戻る。そうでない場合には、プロセッサ300はステップS604に進む。
【0094】
図8(a)から明らかであるように、時刻T1まで、インダクタL1を通って流れる電流I
L1は、何度も20アンペアの最大電流に達する。
【0095】
T2において、キャパシタC
UIは放電される。
【0096】
ステップS604において、プロセッサ300は、サブフェーズPH2bを開始する。
【0097】
サブフェーズPH2bにおいて、IGBTトランジスタIG1とNMOSFET M3は非導通状態に設定され、ダイオードD5とD
Oは導通状態である。
【0098】
図8(a)に示されるように、インダクタL1は自身のエネルギーをキャパシタC
O中に放電し、特定の特徴によれば負荷中にも放電する。
【0099】
同時に、
図8(b)に示されるように、キャパシタC
UIは電源PVによって充電される。
【0100】
ここで、キャパシタC
Oの静電容量値はキャパシタC
UIの静電容量値よりも大きい。すなわち、インダクタL1の放電はインダクタL1の充電よりもはるかに速い。これは、キャパシタC
UIの充電が常にその放電、すなわちインダクタL1の充電よりもはるかに遅いことを意味することに留意されたい。
【0101】
次のステップS605において、プロセッサ300は、インダクタL1を通って流れる電流I
L1が、例えばゼロ値である第3の所定値Thres3よりも小さいか否かを調べる。
【0102】
インダクタL1を通って流れる電流I
L1が第3の所定値Thres3よりも大きい場合には、プロセッサ300はステップS605に戻る。そうでない場合には、プロセッサ300はステップS606に進む。
【0103】
次のステップS606において、プロセッサ300は、電圧V1が、例えばゼロ値である第2の所定値Thres2よりも大きいか否かを調べる。
【0104】
電圧V1が第2の所定値Thres2よりも大きい場合には、プロセッサ300はステップS603に戻り、電圧V1が所定値Thres2、例えばゼロ値よりも大きい限り、サブフェーズPH2aとPH2bを連続して実行する。
【0105】
電圧V1が第2の所定値Thres2以下である場合には、プロセッサ300は、ステップS607に進む。
【0106】
ステップS607において、プロセッサ300は、フェーズPH3を開始する。
【0107】
フェーズPH3において、IGBTトランジスタIG1とNMOSFET M3は非導通状態に設定され、ダイオードD5とD
Oは非導通状態である。
【0108】
図7(a)に示されるように、キャパシタC
UIはゼロ電圧から開回路電圧V
OCまで充電され、
図7(b)に示されるように、電流は短絡電流からゼロ値に移行する。
【0109】
次のステップS608において、プロセッサ300は、キャパシタC
UI上の電圧又は電源PVの電圧に対応する電圧V1を、サンプリング周期Tsampでサンプリングするように指示する。
【0110】
次のステップS609において、プロセッサ300は、先行するステップにおいて求められて
図9を参照しながら開示されるアルゴリズムに従って処理された全てのサンプルを取得し、
図2に示されるような曲線を作成する。
【0111】
同じステップにおいて、プロセッサ300は、
図9のアルゴリズムに基づいて取得された電圧値と電流値から、電圧値と電流値から得られる最大電力を選択することによって、MPPを決定する。
【0112】
ステップS610において、フェーズPH4が開始される。フェーズPH4は、
図7(a)〜
図7(c)に示されている。
【0113】
ここで、所定の持続時間の後、又は電圧の導関数dV1/dtが0に等しくなると、フェーズPH3は終了し、それは開回路電圧V
OCに達したことを意味することに留意されたい。
【0114】
フェーズPH4の間、エネルギー変換デバイスは昇圧コンバータとして動作する。NMOSFET M3とダイオードD
Oは、新たに決定されたMPPを考慮した所望の出力電圧を得るために、デューティサイクルが調整された周期的パターンに従って導通状態及び非導通状態に置かれる。フェーズPH4の間、IGBTトランジスタIG1は導通状態であり、NMOSFET M3はDの間は導通状態であり、ダイオードD
Oは(1−D)の間は導通状態である。
【0115】
フェーズPH4の間、ダイオードD5は導通状態にならず、NMOSFET M3は(1−D)の間は導通状態でなく、ダイオードD
OはDの間は導通状態である。
【0116】
図9は本発明の実現形態による、電源の最大電力点の決定を可能にするために、電源の2つ1組の電流と出力電圧を求めるアルゴリズムの一例である。
【0117】
より正確には、本アルゴリズムは、プロセッサ300によって実行される。
【0118】
本発明の特定の実現態様によって電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得するためのアルゴリズムは、フェーズPH3の間にキャパシタC
UIを流れる電流を求めるために電圧V1を用いる。
【0119】
一般的見地から、本アルゴリズムによって、所与のサンプルに対する電流は、キャパシタC
UIの静電容量値に所与のサンプルの電圧導関数を乗じることによって求められる。電圧導関数は、サンプリングされた電圧をフィルタリングするために、フィッティング数学関数、例えば実係数を有する多項式関数によって得られる。
【0120】
フィッティング数学関数は、所与の時間サンプルについての処理された電圧を取得するために、連続的な時間サンプルx
i(i=1〜N)において測定された電圧y
iと関数f(x
i)との差の二乗和を最小化することによって得られる。これは、以下のように行われる。
【0121】
N個のサンプル(x
1,y
1),(x
2,y
2)...(x
N,y
N)が与えられると、必要とされるフィッティング数学関数を、例えば以下の形に書くことができる。
【数1】
ただし、f
j(x)(j=1,2...K)はxの数学関数であり、C
j(j=1,2...K)は当初は未知の定数である。
【0122】
f(x)とyの実際の値との差の二乗和は、以下によって与えられる。
【数2】
【0123】
この誤差項は、定数C
j(j=1,2,...K)の各々についてEの1階偏導関数を取り、その結果をゼロにすることによって最小化される。したがって、対称なK元連立方程式が得られ、これがC
1、C
2、…、C
Kについて解かれる。この手順は、最小平均二乗(LMS)アルゴリズムとしても知られている。
【0124】
最大電力点の決定を可能にする情報は、電流−電圧垂下特性から直接得られる電源PVの電力−電圧垂下特性である。
【0125】
V1の電圧サンプルについて、各サンプルに対して移動する所定の窓における適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数のフィッティングに基づいて曲線が取得される。したがって、電圧はフィルタリングされ、その導関数を窓の中心点すべてに対して非常に簡単かつ直接的な方法で同時に計算することができる。これにより、いかなる追加の電流センサも必要とすることなく電流が求められる。
【0126】
次のステップS900において、プロセッサ300は、フェーズPH3の間に取得されたサンプルを得る。各サンプルは2次元ベクトルであり、その係数は、電圧値とその電圧が測定された時刻である。
【0127】
次のステップS901において、プロセッサ300は、移動窓のサイズを決定する。移動窓のサイズは、適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数のフィッティングに基づいて曲線を求めるために用いられるサンプルの数Nptを表す。移動窓のサイズは奇数である。例えば、移動窓のサイズは71に等しい。
【0128】
次のステップS902において、プロセッサ300は、移動窓の中心点Ncを求める。
【0129】
次のステップS903において、プロセッサ300は、変数iを値Nptに設定する。
【0130】
次のステップS904において、プロセッサ300は、変数jをi−Nc+1に設定する。
【0131】
次のステップS905において、プロセッサ300は、変数kを1に設定する。
【0132】
次のステップS906において、プロセッサ300は、x(k)の値をサンプルjの時刻係数に設定する。
【0133】
次のステップS907において、プロセッサ300は、y(k)の値をサンプルjの電圧係数に設定する。
【0134】
次のステップS908において、プロセッサ300は、変数kを1つインクリメントする。
【0135】
次のステップS909において、プロセッサ300は、変数jを1つインクリメントする。
【0136】
次のステップS910において、プロセッサ300は、変数jがiとNcとの和から1を引いた値より厳密に小さいか否かを調べる。
【0137】
変数jがiとNcとの和から1を引いた値より厳密に小さい場合、プロセッサ300はステップS906に戻る。そうでない場合、プロセッサ300はステップS911に移る。
【0138】
ステップS911において、プロセッサ300は、最小平均二乗アルゴリズムと、S910の条件に達するまでステップS906及びS907においてサンプリングされたすべてのx(k)値及びy(k)値とを用いて、フィッティング数学関数、例えば多項式関数y(x)=ax
2+bx+cを求める。
【0139】
そして、プロセッサ300は、二次多項式関数のa、b、及びcの実係数
【数3】
を取得する。
【0140】
次のステップS912において、プロセッサ300は、以下の式に従ってフィルタリングされた電圧値と電流を評価する。
【数4】
【0141】
次のステップS913において、プロセッサ300は、変数iを1単位インクリメントする。
【0142】
次のステップS914において、プロセッサ300は、iがNからNcを引いた値より厳密に小さいか否かを調べる。ここで、NはステップS901において取得された電圧サンプルの総数である。
【0143】
iがNからNcを引いた値より厳密に小さい場合、プロセッサ300はステップS904に戻る。そうでない場合、プロセッサ300は、本アルゴリズムを中断し、
図6のアルゴリズムのステップS609に戻る。
【0144】
ステップS904に移ることにより、プロセッサ300は、移動窓を1サンプル分変位させる。
【0145】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施形態に対して多くの変更を行うことができる。