(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記映像生成手段は、前記ゲームデータに基づいて第1の映像を生成し、かつ前記ユーザ状態判別手段の判別結果に基づいて前記第1の映像を加工することにより前記ユーザに提供すべきプレイ画像を生成する請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
所定のネットワークを介してユーザの端末装置にそのユーザとは異なるプレイヤがプレイするゲームのプレイ映像を提供可能な映像提供手段を備えたゲームシステムのゲーム制御方法であって、
前記ゲームにおける前記ユーザのプレイ内容を記録したプレイデータを参照して、前記ユーザの前記ゲームにおけるユーザ状態を判別するユーザ状態判別手順と、
前記ユーザ状態判別手順での判別結果及び所定の記憶手段に保存されているデータであってかつ前記プレイヤの前記ゲームの操作を記録したゲームデータに基づいて、前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する映像生成手順と、を備え、
前記ユーザ状態判別手順では、前記ユーザ状態として、前記ゲームのプレイ成績に関するデータが所定の成績を満たしているか否かを判別し、
前記映像生成手順では、前記ユーザ状態判別手順の判別結果として、前記所定の成績を満たしていないと判断された場合に、ゲームの内容を補助するゲーム補助情報を表示させるように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成するゲーム制御方法。
所定のネットワークを介してユーザの端末装置にそのユーザとは異なるプレイヤがプレイするゲームのプレイ映像を提供可能な映像提供手段を備えたゲームシステムのコンピュータを、
前記ゲームにおける前記ユーザのプレイ内容を記録したプレイデータを参照して、前記ユーザの前記ゲームにおけるユーザ状態を判別するユーザ状態判別手段、及び
前記ユーザ状態判別手段の判別結果及び所定の記憶手段に保存されているデータであってかつ前記プレイヤの前記ゲームの操作を記録したゲームデータに基づいて、前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する映像生成手段、
として機能させるように構成され、
前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記ゲームのプレイ成績に関するデータが所定の成績を満たしているか否かを判別し、
前記映像生成手段は、前記ユーザ状態判別手段の判別結果として、前記所定の成績を満たしていないと判断された場合に、ゲームの内容を補助するゲーム補助情報を表示させるように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成するように構成されたコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。ゲームシステム1は、サーバ装置としてのセンターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワーク5を介して接続可能なクライアント装置としてのゲーム機3及びユーザ端末装置4と、を含む。センターサーバ2は、複数のサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。ゲーム機3及びユーザ端末装置4が、端末装置に相当する。
【0011】
ゲーム機3は、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム機として構成されている。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。ゲーム機3は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗6等の所定の施設に設置されるコンピュータゲーム装置である。なお、店舗6には一以上の適宜数のゲーム機3が設置される。
図1では、ゲーム機3を区別せずに描いているが、そのハードウエア構成やゲームの内容は適宜に選択されてよい。ゲーム機3は、特定のゲームに適合する物理的構成(例えば操作部等)を備えた専用機として構成されてもよいし、ソフトウエアの書き換えにより種々のゲームに対応可能な汎用機として構成されてもよい。
【0012】
一方、ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ(以下、PCと表記する。)4a、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4bがユーザ端末装置4として利用される。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。
【0013】
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3及びユーザ端末装置4をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。ユーザ端末装置4も適宜の構成によりインターネット5Aに接続される。なお、ゲーム機3と店舗6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3がセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてインターネット5Aにより、相互に接続される場合もある。
【0014】
図2は、ゲームシステム1のセンターサーバ2、ゲーム機3及びユーザ端末装置4に関する制御系の主要部の構成を説明する機能ブロック図である。センターサーバ2には、ゲームサービス管理部21と、Webサービス管理部22と、記憶部23とが設けられている。管理部21、22は、センターサーバ2のコンピュータハードウエア(CPU及びその動作に必要な内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。記憶部23は、ハードディスクアレイ等の記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部23は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部23には各種のデータが記憶されるが、
図2ではプレイデータ51、ゲームデータ52及びコミュニティデータ53が示されている。
【0015】
プレイデータ51は、ユーザがゲームを続きからプレイするためにゲームのプレイ内容を保存したデータである。プレイデータ51は、ユーザ毎に生成され、ユーザの識別情報と対応付けて記憶部23に記憶される。
図2では、一のユーザ識別情報に対応付けられたプレイデータ51のみを示す。ゲームデータ52は、ゲームプレイ時のユーザの操作入力が記録された操作のログデータ等が記録される。ゲームシステム1では、ゲームデータ52に基づいてプレイ映像が生成される。コミュニティデータ53は、ユーザがコミュニティサービスを利用する際に参照されるべき各種の情報を記録したデータである。コミュニティデータ53もユーザ毎に作成され、ユーザの識別情報と対応付けて記憶部23に記録される。
図2では一のユーザ識別情報に対応付けられたコミュニティデータ53のみを示す。
【0016】
ゲームサービス管理部21は、ゲーム機3に対して所定のゲームサービスを提供する。ゲームサービスとしては、例えば、ゲーム機3からユーザの認証情報(一例としてユーザ毎にユニークな識別情報及びパスワード)を受け取ってユーザを認証し、そのユーザに対応するプレイデータ51及びゲームデータ52をゲーム機3から受け取って記憶部23に保存し、あるいは、記憶部23に保存されたユーザのプレイデータ51及びゲームデータ52をゲーム機3に提供するサービス、複数のゲーム機3のユーザを条件に応じてマッチングして共通のゲームに参加させるサービス、他のユーザとメッセージを交換させるサービス、ゲーム機3のソフトウエア(ゲーム用のプログラムあるいはデータ)をネットワーク5を介して更新するサービス等がある。
【0017】
Webサービス管理部22は、ユーザ端末装置4に対して各種のWebサービスを提供する。一例として、Webサービス管理部22は、ユーザ端末装置4からユーザの認証情報(一例としてユーザ毎にユニークな識別情報及びパスワード)を受け取ってユーザを認証し、その認証されたユーザの要求に応答して、当該ユーザのプレイデータ51をユーザ端末装置4に閲覧用データとして提供する。また、Webサービス管理部22は、後述するプレイ映像提供機能を実施する。
【0018】
ゲーム機3には、ゲーム制御部31と記憶部32とが設けられている。ゲーム制御部31は、ゲーム機3のハードウエア(CPU及びその内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。ゲーム制御部31は、ゲームの進行に必要な各種の演算制御を実行するとともに、センターサーバ2のゲームサービス管理部21が提供するゲームサービスを享受するために必要な各種の処理を実行する。記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には各種のデータが記録されるが、
図2ではセンターサーバ2から提供されたプレイデータ51が示されている。
【0019】
ユーザ端末装置4には、そのコンピュータハードウエア(CPU及びその内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置として、Webサービス処理部41が設けられている。Webサービス処理部41は、センターサーバ2のWebサービス管理部22が提供する各種のサービスを享受するために必要な処理を実行する。例えば、ユーザが閲覧を要求するプレイ映像をセンターサーバ2に要求する処理や、センターサーバ2から取得したプレイ映像を再生する処理を実行する。なお、ユーザ端末装置4にも適宜のデータを記憶するための外部記憶装置が設けられるが、その図示は省略する。
【0020】
さらに、ゲーム機3には、モニタ37、タッチパネル38及びカードリーダ39といった各種の入出力装置が設けられている。カードリーダ39は、ユーザの認証に利用されるべき識別情報の一種として、ユーザが所持するカード8に記録されたカード毎にユニークなカードIDを読み取るための装置である。なお、ユーザの認証に利用されるべきユーザの識別情報は、ゲーム機3におけるユーザの認証と、ユーザ端末装置4におけるユーザの認証とで異なっていてもよいし、共通であってもよい。例えば、ゲーム機3において、ユーザのカード8に記録されたカードIDを識別情報として利用し、そのカードIDとプレイデータ51とを対応付けて記憶部23に記憶させる一方で、ユーザ端末装置4ではユーザ毎にユニークに設定されたユーザIDをユーザの識別情報として利用してもよい。その場合には、ユーザIDとカードIDとの間に対応付けを設定することにより、いずれのIDもユーザの識別情報として利用することができる。
【0021】
図3は、プレイデータ51の一例を示している。プレイデータ51は、ユーザ毎に作成されるデータであって、対象となるユーザのゲームに必要な各種の情報をそのユーザの識別情報(一例としてカードIDであるが、カードIDと対応付けが可能な他のIDでもよい。)と対応付けて記録した構造を有している。一例として、プレイデータ51には、ユーザがゲーム機3でプレイしたゲームのプレイ回数、プレイ成績、プレイ評価、獲得アイテム、ゲーム設定情報といった、ゲームのプレイと関連付けられた情報が記録されている。
以下、ゲーム機3で麻雀ゲームが提供されている場合のプレイデータ51を説明する。プレイ回数には、ユーザがプレイした回数の他、プレイ頻度、プレイ日時、時間帯、平均滞在時間等、ユーザのプレイ傾向を記録してもよい。プレイ成績には、ユーザのランキング、勝率、過去の勝敗、対局の牌譜等の情報が記録される。プレイ評価には、ランクや段位、称号等のユーザに付されたステータスが記録される。獲得アイテムは、ユーザがゲームで獲得したアイテムや購入したアイテム等の情報が記録される。ゲーム設定には、後述するサポート機能のON/OFFや、ゲームの演出や使用する背景画像等のゲーム環境設定情報が記録される。
【0022】
図4は、ゲームデータ52の一例を示している。ゲームデータ52は、ゲーム機3でユーザがゲームをプレイしたプレイ映像を生成するために必要なデータが記録される。麻雀ゲームを例に説明すると、ゲームデータ52には、ゲームプレイ時のプレイヤの操作入力が記録された操作のログデータや、牌譜データと、必要なユーザの情報としてサポート機能のON/OFF設定等が記録されている。ゲームデータ52には、プレイデータ51の少なくとも一部のデータが重複して記録されていてもよいし、同じユーザのゲームデータ52とプレイデータ51とが紐付けられていてもよい。ゲームシステム1では、ゲームデータ52に基づいてプレイ映像が生成される。ゲーム機3でゲームをプレイするユーザがプレイ映像をセンターサーバ2にアップロードする場合、実際にはゲームデータ52が送信される。ゲームデータ52は、ユーザの識別情報と対応付けて記録される。ゲームデータ52に基づいて、センターサーバ2で、あるいはゲーム機3又はユーザ端末装置4でプレイ映像が生成される。
【0023】
図5は、コミュニティデータ52の一例を示している。コミュニティデータ52は、ユーザが登録した仲間の情報や、メッセージデータといった情報をそのユーザの識別情報(一例としてコミュニティ機能で利用されるコミュニティIDや、ユーザID、カードIDの他、それらのIDと対応付けが可能な他のID等のユーザを特定する情報)と対応付けて記録した構造を有している。仲間の情報には、仲間のユーザ識別情報、そのユーザとメッセージを交換した回数や対戦した回数等、仲間との交流に関するデータが記録される。メッセージデータは、ユーザが他のユーザに送信したメッセージ、他のユーザから受信したメッセージを記録したデータである。
【0024】
ゲーム機3でプレイ可能なゲームのサポート機能について説明する。サポート機能とは、ゲームの内容を補助するゲーム補助情報101をゲーム機3のゲーム画面100(参照符号100a、100b…のようにしてゲーム画面を区別することがある。)に表示させる機能である。ゲーム補助情報101は、例えば、ゲームのルールやアイテムの説明等がある。また、ゲーム補助情報101には、ユーザに複数の選択肢から少なくともいずれか一つの選択肢を選択させる場合に、ユーザの選択を補助する情報が含まれる。例えば、麻雀ゲームにおいては待ち牌の情報や捨てるべき牌の情報、シューティングゲームにおいては使用すべき武器の情報、アクションゲームにおいては選択すべき経路の情報等である。
【0025】
以下、ゲーム機3でプレイ可能なゲームの一例として麻雀ゲームで説明する。麻雀ゲームにおけるゲーム補助情報101には、特に初心者ユーザがゲームの展開を理解できるように付加される情報が含まれる。例えば、ゲーム補助情報101としては、向聴数(聴牌されるまでに必要な牌の数)、聴牌状態、手牌(手持ちの牌)のドラ、待ち牌、捨てるべき牌の情報等がある。
図6Aはサポート機能をオフにしているときのゲーム画面100aを示し、
図6Bはサポート機能をオンにしているときのゲーム画面100bを示している。
【0026】
サポート機能をオフにしたゲーム画面100aでは、ゲーム補助情報101は表示されない。一方、サポート機能をオンにしたゲーム画面100bでは、ゲーム補助情報101が表示される。ゲーム機3にサポート機能を実装することにより、ゲームに不慣れな初心者ユーザのゲームへの理解を助けることができる。一方、サポート機能の実施を選択させることで、ゲームに慣れた中級又は上級ユーザがゲーム補助情報を表示させずにプレイすることも可能である。
【0027】
次に、
図7を参照してゲームシステム1で実施するプレイ映像提供機能を説明する。プレイ映像提供機能は、ゲーム機3でプレイされたゲームのプレイ映像をユーザが閲覧要求すると、ユーザがプレイするそのゲームのプレイデータ51を参照してユーザのゲームにおけるユーザ状態を判別し、その判別結果と、要求したプレイ映像のゲームデータ52とに基づいて、ユーザに提供するプレイ映像を生成する機能である。ユーザ状態とは、ゲームにおけるユーザの実力や、ゲーム戦略や好きなキャラクタ等のユーザの好み等を含むゲームにおけるユーザの状態をいう。麻雀ゲームにおけるユーザ状態は、プレイデータ51に記録されたプレイ回数やプレイ頻度、勝率、勝ち数、ランキング等の麻雀ゲームのプレイ成績、ユーザのランクやプレイ成績に応じてユーザに付与される段位、称号等のプレイ評価、獲得したアイテム、ゲーム設定等から判別される。なお、ユーザ端末装置4でプレイ映像を要求する者を「ユーザ」と呼び、そのプレイ映像内でゲームをプレイしている者を「プレイヤ」と呼んで区別することがある。
【0028】
ゲームシステム1では、プレイヤがゲーム機3でゲームをプレイすると、そのプレイ映像をセンターサーバ2へアップロードすることができる。実際は、ゲーム機3からゲームデータ52をセンターサーバ2へ送信している。アップロードの要否は、ユーザが選択可能にしてもよい。なお、ゲームデータ52の代わりにプレイ映像自体を送信してもよい。その場合、プレイ映像データがセンターサーバ2に記録される。
【0029】
一方で、ユーザ端末装置4を操作するユーザがプレイ映像リストを取得して、閲覧したいプレイ映像を指定すると、ユーザ端末装置4はそのプレイ映像の閲覧をセンターサーバ2に要求する。その要求に応じて、Webサービス管理部22ではユーザに提供すべきプレイ映像が生成される。Webサービス管理部22には、さらなる論理的装置として、ゲームにおけるユーザのプレイデータ51を参照して、ユーザのゲームにおけるユーザ状態を判別するユーザ状態判別部25と、ユーザ状態判別部25の判別結果及びプレイヤのゲームデータ52に基づいて、ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する映像生成部26と、ユーザ端末装置4に自他のプレイ映像を提供可能な映像提供部27とが設けられている。
【0030】
プレイ映像の閲覧要求があると、要求したユーザのプレイデータ51を参照してユーザ状態判別部25がユーザのユーザ状態を判別する。そして、映像生成部26が、ユーザ状態判別部25の判別結果及びプレイヤのゲームデータ52に基づいて、ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する。例えば、サポート機能がオフされたプレイ映像102aを初心者ユーザが閲覧要求した場合、ユーザのプレイデータ51のプレイ評価を参照してユーザが初心者か否かを判別する。初心者か否かを判別するには、ユーザのランクを参照して所定以下のランクのユーザを初心者として判別すればよい。あるいは、プレイ成績を参照して、所定の基準値を下回る成績のユーザを初心者として判別してもよい。適宜の設定が可能である。
【0031】
映像生成部26は、判別結果とプレイヤのゲームデータ52とに基づいてプレイ映像を生成する。プレイヤのプレイ映像のサポート機能がオフされ、かつユーザがサポート機能をオンにしてゲームをプレイしていれば、ゲームデータ52に対してサポート機能を実行し、ゲーム補助情報101が付加されたプレイ映像(加工プレイ映像と称して区別することがある。)を生成する。一方で、サポート機能がオフされたプレイ映像であっても、判別の結果プレイ映像を要求するユーザがサポート機能をオフにしてゲームをプレイしていれば、ゲームデータ52のままプレイ映像を生成する。生成されたプレイ映像は映像提供部27によりユーザのユーザ端末装置4へ送信され、ユーザ端末装置4ではプレイ映像が閲覧可能になる。上述の例とは反対に、サポート機能をオンしているプレイ映像に対し、サポート機能をオフにしているユーザが閲覧を要求した場合には、サポート機能をオフした加工プレイ映像を提供することもできる。
【0032】
プレイ映像の内容は、映像内でプレイしているユーザの実力に応じて得られる情報量が異なる傾向がある。そのため、プレイ映像を見るユーザと、プレイ映像内でプレイしているユーザとの間で知識量や実力の差が生じていると、見ても理解できなかったり、あるいは、すでに知っている情報であったりして、映像を見るユーザにとって有益な情報となり得ないおそれがある。そこで、ゲームにおけるユーザ状態を判別し、その判別結果とゲームデータ52とに基づいてプレイ映像を生成することで、ユーザに適した映像を生成することができる。つまり、ユーザに応じたプレイ映像を提供することができる。
【0033】
図8は、センターサーバ2のWebサービス管理部22が実行する映像提供処理ルーチンを示したフローチャートである。映像提供処理ルーチンは、プレイ映像提供機能を実行してゲームにおけるユーザの状態を判別し、ユーザに適したプレイ映像を提供する処理である。Webサービス管理部22は、まず、プレイ映像の閲覧要求があるか否かを判別する(ステップS1)。閲覧要求がなければ、Webサービス管理部22は、今回の処理を終了する。一方、ユーザからプレイ映像の閲覧要求がされると、Webサービス管理部22は、プレイ映像を閲覧要求したユーザのユーザ状態を判別する(ステップS2)。例えば、ユーザのプレイデータ51を参照してサポート機能のオンオフ設定を判別する。
【0034】
Webサービス管理部22は、プレイ映像内でプレイしているプレイヤ、つまり、プレイ映像をアップロードしたプレイヤのゲームデータ52を取得する(ステップS3)。取得するゲームデータ52は、ユーザが要求するプレイ映像に相当する分のデータでよい。そして、Webサービス管理部22は、ユーザのユーザ状態及びプレイヤのゲームデータ52に基づいてユーザに提供すべきプレイ映像を生成する(ステップS4)。Webサービス管理部22は、プレイヤのゲームデータ52に基づき、サポート機能がオンかオフかを判別する。なお、サポート機能の設定情報から判別してもよいし、ログデータから判別してもよい。Webサービス管理部22は、ユーザがサポート機能をオンにしていて、さらにプレイ映像におけるサポート機能がオフであれば、ゲームデータ52に基づいてサポート機能がオンされたプレイ映像、つまり、ユーザ補助情報101を付加した加工プレイ映像を生成する。
図6Aのようにユーザ補助情報101が表示されていないプレイ映像に対して、
図6Bに示すように待ち牌の情報がユーザ補助情報101として表示された加工プレイ映像が生成される。また、ユーザがサポート機能をオンにしていて、かつプレイヤのプレイ映像のサポート機能がオンになっていれば、他の情報を付加したり、変更したりすることなくプレイ映像を生成する。一方で、ユーザがサポート機能をオフにしていれば、プレイ映像のユーザ補助情報101を削除した加工プレイ映像を生成してもよい。
【0035】
Webサービス管理部22は、プレイ映像を要求したユーザのユーザ端末装置4にステップS4で生成したプレイ映像を提供し(ステップS5)、今回の処理を終了する。例えば、サポート機能をオンにしている初心者ユーザがサポート機能をオフにしている上級者ユーザのプレイ映像を要求した場合、ユーザに対してゲーム補助情報101を付加した加工プレイ映像が提供され、ユーザ端末装置4でその加工プレイ映像を閲覧することができる。
【0036】
上述した処理によれば、ユーザからプレイ映像の閲覧要求があると(ステップS1)、ユーザのユーザ状態を判別し(ステップS2)、そのプレイ映像のゲームデータ52を取得する(ステップS3)。そして、判別したユーザ状態と取得したゲームデータ52に基づいて、ユーザに提供すべきプレイ映像を生成し(ステップS4)、ユーザに提供する(ステップS5)。これにより、ユーザの状態に応じたプレイ映像を提供することができる。
【0037】
上述した処理において、Webサービス管理部22のユーザ状態判別部25が実行するステップS2の処理がユーザ状態判別手段として、映像生成部26が実行するステップS3、S4の処理が映像生成手段として、映像提供部27が実行するステップS5の処理が映像提供手段として、それぞれ機能する。
【0038】
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、ユーザ端末装置4からプレイ映像の閲覧要求をし、ユーザ端末装置4で加工プレイ映像を閲覧する形態で説明したがこれに限られない。例えば、ゲーム機3でプレイ映像の閲覧要求をし、ゲーム機3で加工プレイ映像を閲覧できるようにしてもよい。センターサーバ2がユーザ端末装置4と同様に、ゲーム機3からの閲覧要求を受け付け、生成したプレイ映像をそのゲーム機3へ提供するようにすればよい。また、ユーザに提供すべきプレイ映像をセンターサーバ2のWebサービス管理部22で生成したがこれに限られない。例えば、Webサービス管理部22がユーザ端末装置4にゲームデータ52を送信し、ユーザ端末装置4でプレイ映像を生成してもよい。あるいは、同様にしてゲーム機3でプレイ画像を生成してもよい。また、上述の形態では、ユーザのプレイデータ51及びプレイヤのゲームデータ52に基づいてユーザに提供すべきプレイ映像を生成したが、これに限られない。例えば、プレイヤのゲームデータ52から第1の映像としてのプレイ映像が生成され、そのプレイ映像のデータに対して加工することでユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。その加工処理についても、センターサーバ2に限られず、ゲーム機3あるいはユーザ端末装置4で実行してもよい。
【0039】
上述した形態では、ユーザ状態としてサポート機能のオンオフ設定で説明したがこれに限られない。例えば、ユーザ状態としてユーザの実力を判別してもよい。この場合、ユーザのプレイデータ51のプレイ成績や、プレイ評価等を参照してユーザの実力を判別する。より具体的な例として、ユーザのプレイ成績に基づいて、所定の成績を満たしていないユーザを初心者ユーザとして判別する。あるいは、ユーザのランクに基づき、所定以下のランクのユーザを初心者ユーザとして判別してもよい。所定の判断基準を設け、ユーザが初心者として判別された場合、ゲーム補助情報101を付加したプレイ映像を生成するようにすればよい。また、プレイ回数やプレイ頻度等が所定数以下のユーザや、所定のアイテムの所有の有無に応じてユーザに対してゲーム補助情報101を付加したプレイ映像を生成してもよい。
【0040】
上述した形態では、ゲーム補助情報101を付加した加工プレイ映像を生成し、ユーザに提供したがこれに限られない。例えば、映像生成部26が、ゲームの演出設定を変更した加工プレイ映像を生成してもよい。この場合、ユーザ状態判別部25が、ユーザ状態としてユーザがプレイするゲームのゲーム環境設定を判別し、映像生成部26がユーザと同じ演出にしたプレイ映像を生成してもよい。例えば、麻雀卓の背景画像をユーザが使用している画像と同じ画像に設定してもよいし、ゲームの効果音や対戦するユーザの紹介演出、勝利時の演出等の様々なゲーム演出を同じ設定にしてもよい。また、アクションゲームにおいてユーザがキャラクタの技の発動時のスローモーション演出をオンにしている場合、そのゲームのプレイ映像においてもプレイ映像内のキャラクタの技の発動時のスローモーション演出をオンしてもよい。プレイヤのゲームデータ52に対し、演出設定を変更してプレイ映像を生成すればよい。
【0041】
また、ユーザ状態判別部25が、ユーザ状態として、ユーザとプレイヤとが所定の結び付きを有する仲間として登録されているか否かを判別し、映像生成部26がその判別結果に基づいてゲームの演出設定を変更するようにプレイ映像を生成してもよい。ユーザ状態判別部25は、コミュニティデータ53を参照して仲間登録されているか否かを判別できる。コミュニティデータ53は、ゲームにおけるプレイ内容の一部であり、プレイデータ51の一部として管理されていてもよい。ユーザとプレイヤとが仲間として登録されていない場合には、プレイ映像を所定の演出、例えば、標準として設定されている演出や、簡素な演出に変更してもよい。プレイヤが特別な演出でプレイをしていて、自分の仲間以外にはその演出を見せたいと思っていない場合が想定される。あるいは、プレイヤが珍しい演出設定でプレイしている場合に仲間のみにその演出を閲覧可能にすることで、その演出が簡単には見られないようになり、希少な演出でプレイしているユーザとの仲間登録やユーザ間のコミュニケーションを活発化させることができる。
【0042】
また、映像生成部26が、ユーザ状態判別部25の判別結果に基づいて、ゲームデータ52に設定されるプレイ映像の再生速度を変更するようにユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。例えば、ユーザ状態としてユーザの実力を判別し、初心者ユーザに対しては再生速度を遅くしてもよいし、上級者ユーザに対しては再生速度を速くしてもよい。ユーザの実力は上述した説明と同様に判別すればよい。あるいは、サポート機能のオンオフ設定を判別し、サポート機能をオンにしていれば再生速度は遅くしてもよいし、サポート機能をオフにしていれば再生速度を速くしてもよい。あるいは、ユーザのプレイ成績(ゲーム成績)と、プレイヤのプレイ成績(ゲーム成績)との間に所定の成績差が生じていることを条件としてゲームデータに設定される再生速度を変更するようにしてもよい。例えば、ユーザの方がプレイヤよりもよいプレイ成績を有し、かつ所定の成績差が生じていれば再生速度を速くすればよいし、反対に、プレイヤの方がユーザよりもよいプレイ成績を有し、かつ所定の成績差が生じていれば再生速度を遅くすればよい。プレイヤのプレイ成績は、ユーザ状態判別部25がプレイヤのユーザ状態を判別すればよい。あるいは、ユーザ状態判別部25がプレイヤのゲームデータ52を参照してユーザ状態を判別してもよい。プレイ映像の再生速度の変更は、プレイ映像の一部であってもよい。例えば、麻雀ゲームであれば、各ユーザの操作が速くゲーム展開が速い箇所を判別して初心者ユーザに対してその箇所のみ再生速度を遅くするようにプレイ映像を生成してもよい。
【0043】
上述した形態では、ユーザが閲覧要求したプレイ映像に対して、ユーザ状態に応じて加工したプレイ映像を提供したが、これに限られない。例えば、ユーザ状態に応じてプレイ映像の提供の適否を判別してもよい。
図9は、本発明の変形例に係る映像提供処理ルーチンを示すフローチャートである。
図9のフローチャートにおいて、
図8と同様の処理は、同じ参照符号を付して説明を省略する。本変形例では、ステップS2の処理の後、Webサービス管理部22は、プレイ映像をアップロードしたプレイヤのユーザ状態を判別する(ステップS11)。ユーザ状態の判別は、ステップS2で実行される処理と同様の処理でよい。例えば、ステップS2及びS11では、ユーザ状態としてユーザの実力を判別する。具体的には、プレイヤ及びユーザのプレイ成績やランク等を各ステップで判別する。
ユーザのプレイ成績に基づいて、所定の成績を満たしていないユーザを初心者ユーザとして判別する。
【0044】
そして、Webサービス管理部22は、プレイヤのゲームデータ52の取得後(ステップS3)、ユーザ及びプレイヤの各ユーザ状態に基づいてプレイ映像の提供の可否を判別する(ステップS12)。例えば、ステップS2及びS11で判別されたユーザ状態が所定の実力差を有し、かつユーザの実力がプレイヤの実力よりも低い場合は、プレイ映像の提供を不可とする。一方で、ユーザの実力がプレイヤの実力よりも高い場合は、プレイ映像の提供を許可する。プレイ映像の提供の可否は適宜設定を変更してよい。例えば、所定のアイテムの有無でプレイ映像の提供の可否を判別してもよいし、ユーザのランクに応じて閲覧できるプレイ映像を提供したプレイヤのランクを設定し、それに基づいて判別してもよい。あるいは、プレイヤのユーザ状態に代えてプレイヤのゲームデータ52に基づいて、プレイ映像の提供の適否を判別してもよいし、ユーザ及びプレイヤのユーザ状態に加え、プレイヤのゲームデータ52にも基づいてプレイ映像の提供の適否を判別してもよい。例えば、サポート機能設定に基づいて判別してもよい。
【0045】
ステップS12で、プレイ映像の提供が許可された場合、Webサービス管理部22は、ステップS4に進み、上述した処理を実行する。なお、ステップS4、S5の処理の説明は省略する。一方、プレイ映像の提供が許可されなかった場合、Webサービス管理部22は、ユーザのユーザ端末装置4にプレイ映像の提供ができない旨を通知し(ステップS13)、今回の処理を終了する。
【0046】
上述した処理において、Webサービス管理部22のユーザ状態判別部25がステップS11の処理を実行する。また、Webサービス管理部22が実行するステップS12の処理が映像判別手段として機能する。この場合、Webサービス管理部22に論理的装置として映像判別部(不図示)が設けられ、ステップS12の処理を実行する。
【0047】
上述した形態では、麻雀ゲームで説明したがこれに限られない。様々なゲームで本発明を適用可能である。例えば、将棋ゲームであってもよい。この場合、ユーザ状態として、ユーザの実力やゲーム設定、仲間設定等を判別する。例えば、上述した形態と同様に、ユーザのプレイデータ51に記録されたプレイ成績やプレイ評価等のデータを参照してユーザの実力を判別すればよい。麻雀ゲームのゲーム補助情報101としては、候補手の指摘や、手筋名、囲い名等の情報がある。また、アクションゲームであってもよい。この場合も、ユーザ状態として、ユーザの実力やゲーム設定、仲間設定等を判別すればよい。例えば、ユーザが初心者ユーザである場合、ゲーム補助情報として、操作するキャラクタの必殺技の操作方法や、取得すべきアイテムの位置や説明、選択すべき経路の指示やその経路の説明等の情報がある。
【0048】
上述した形態では、ユーザのプレイデータ51とプレイヤのゲームデータ52とが、同じゲームにおけるデータで説明したがこれに限られない。プレイ映像の閲覧要求をするユーザのプレイデータ51と、プレイ映像を提供したプレイヤのゲームデータ52とが関連性を有するそれぞれ異なるゲームのデータであってもよい。例えば、ゲーム機3で提供されるアーケード麻雀ゲームと、ユーザ端末装置4で提供されるモバイル麻雀ゲームとのように、同じ麻雀ゲームという関連性を有しつつ、別個のゲームとしてそれぞれ存在するゲームのデータを利用してユーザのユーザ状態を判別し、その判別結果とプレイヤのゲームデータ52とに基づいてプレイ映像を生成してもよい。
【0049】
上述した形態では、ユーザからの閲覧要求に応じてプレイ映像を提供していたがこれに限られない。例えば、ユーザが閲覧要求しなくても、センターサーバ2からのおすすめ映像として、あるいはキャンペーン映像として提供してもよい。また、プレイ映像に限られず、プレイ画像であってもよい。例えば、
図6Aのようなゲーム画面の画像において、ゲーム補助情報101を付加した画像(
図6B)としてもよい。また、上述したプレイ映像提供機能は、ユーザ状態を重畳的に判別し、オリジナルのプレイ映像に複数の加工を加えてもよい。例えば、ユーザ状態として、ユーザが初心者か否かの判別及び所定の演出設定をしているか否かの判別をユーザ状態判別部25で実行し、その判別結果に基づいて、ゲーム補助情報101を付加し、かつ演出設定をユーザの設定と同様にした加工プレイ映像を提供してもよい。ユーザの選択により、閲覧するプレイ映像に加工する項目を設定できるようにしてもよい。
【0050】
以上のように、本発明のゲームシステムは、所定のネットワーク(5)を介してユーザの端末装置(3、4)にそのユーザとは異なるプレイヤがプレイするゲームのプレイ映像を提供可能な映像提供手段(27)を備えたゲームシステム(1)であって、前記ゲームにおける前記ユーザのプレイ内容を記録したプレイデータ(51)を参照して、前記ユーザの前記ゲームにおけるユーザ状態を判別するユーザ状態判別手段(25)と、前記ユーザ状態判別手段の判別結果及び前記プレイヤの前記ゲームの操作を記録したゲームデータ(52)に基づいて、前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する映像生成手段(26)と、を備えたものである。
【0051】
本発明のゲーム制御方法は、所定のネットワーク(5)を介してユーザの端末装置(3、4)にそのユーザとは異なるプレイヤがプレイするゲームのプレイ映像を提供可能な映像提供手段(27)を備えたゲームシステム(1)のゲーム制御方法であって、前記ゲームにおける前記ユーザのプレイ内容を記録したプレイデータ(51)を参照して、前記ユーザの前記ゲームにおけるユーザ状態を判別するユーザ状態判別手順(ステップS2)と、前記ユーザ状態判別手順での判別結果及び前記プレイヤの前記ゲームの操作を記録したゲームデータ(52)に基づいて、前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する映像生成手順(ステップS3、S4)と、を備えたものである。
【0052】
本発明のコンピュータプログラムは、所定のネットワーク(5)を介してユーザの端末装置(3、4)にそのユーザとは異なるプレイヤがプレイするゲームのプレイ映像を提供可能な映像提供手段(27)を備えたゲームシステム(1)のコンピュータ(2)を、前記ゲームにおける前記ユーザのプレイ内容を記録したプレイデータ(51)を参照して、前記ユーザの前記ゲームにおけるユーザ状態を判別するユーザ状態判別手段(25)、及び前記ユーザ状態判別手段の判別結果及び前記プレイヤの前記ゲームの操作を記録したゲームデータ(52)に基づいて、前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成する映像生成手段(26)、として機能させるように構成されたものである。
【0053】
本発明によれば、プレイ映像の提供を要求するユーザのゲームにおけるユーザ状態を判別し、その判別結果とゲームデータとに基づいてユーザに提供すべきプレイ映像が生成される。従って、ユーザの状態に応じたプレイ映像を生成でき、ユーザに適したプレイ映像を提供することができる。
【0054】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記映像生成手段は、前記ユーザ状態判別手段の判別結果に基づいて、ゲームの内容を補助するゲーム補助情報(101)を表示させるように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。これによれば、プレイ映像には、ユーザ状態の判別結果に応じてゲーム補助情報が表示される。従って、例えば、ユーザのユーザ状態がゲームの初心者と判別されるとゲーム補助情報を付加するようにプレイ映像を生成することができるので、ユーザのゲームへの理解を助けることができる。これにより、ユーザに適したプレイ映像を提供することができる。
【0055】
上述の形態において、前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記ユーザがプレイするゲームのゲーム画面(100)に前記ゲーム補助情報を表示させるか否かの設定を判別し、前記映像生成手段は、前記ゲーム補助情報を表示する設定がされている場合に、前記ゲーム補助情報を表示させるように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。ユーザがゲームプレイ中にゲーム補助情報を表示させてゲームをしていれば、ユーザが提供を要求しているプレイ映像にもゲーム補助情報を表示させることができる。従って、ユーザのゲームへの理解を補助することができ、ユーザに適したプレイ映像を提供することができる。また、この形態において、前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記ゲームのプレイ成績に関するデータが所定の成績を満たしているか否かを判別し、前記映像生成手段は、前記所定の成績を満たしていない場合に、前記ゲーム補助情報を表示させるように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。ユーザのプレイ成績が所定の成績を満たしていない、つまり、ユーザがゲームの初心者であったり、ゲームを始めて間もない場合には、プレイ映像にゲーム補助情報を付加することができる。
【0056】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記ユーザがプレイするゲームのゲーム画面の演出設定を判別し、前記映像生成手段は、前記ゲーム画面の演出設定と同様の設定で前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。これによれば、ユーザがゲームをプレイしているときの演出と同じ演出でプレイ映像を閲覧することができる。ユーザが見慣れている演出でプレイ映像を閲覧でき、プレイ映像内のゲーム進行に集中できる。
【0057】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記プレイ映像を提供すべきユーザと、前記プレイヤとが、所定の結び付きを有する仲間として登録されているか否かを判別し、前記映像生成手段は、前記仲間として登録されていない場合に、所定の演出設定で前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。これによれば、ゲーム内の仲間登録の有無に応じてプレイ映像の演出を変更できる。例えば、ユーザとプレイヤとが仲間であればプレイヤのプレイ映像をそのまま閲覧させ、仲間でなければプレイ映像の演出を簡素なものにして閲覧させることができる。従って、仲間同士の関係を意味あるものとし、ユーザ同士のコミュニケーションを活発化させることができる。
【0058】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記映像生成手段は、前記ユーザ状態判別手段の判別結果に基づいて前記ゲームデータに設定される再生速度を変更するように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。これによれば、ユーザ状態に応じて再生速度を変更したプレイ映像を提供することができる。この形態において、前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記ゲームのプレイ成績に関するデータが所定の成績を満たしているか否かを判別し、前記映像生成手段は、前記所定の成績を満たしていない場合に、前記ゲームデータに設定される再生速度を遅くするように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。また、前記ユーザ状態判別手段は、前記ユーザ状態として、前記ゲームにおける前記ユーザのプレイ成績と前記プレイヤのプレイ成績との間に所定の成績差が生じているか否かを判別し、前記映像生成手段は、前記所定の成績差が生じている場合に、前記ゲームデータに設定される再生速度を変更するように前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。
【0059】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記ユーザ状態判別手段は、前記ゲームにおける前記プレイヤのプレイデータを参照して、前記プレイヤのユーザ状態を判別し、前記ユーザ状態判別手段により判別された前記ユーザ及び前記プレイヤの各ユーザ状態に基づいて、前記プレイヤのプレイ映像を前記ユーザに提供するか否かを判別する映像判別手段(22)を備え、前記映像生成手段は、前記映像判別手段にて前記ユーザに提供すると判別された場合に、前記ユーザ状態判別手段の判別結果及び前記プレイヤの前記ゲームデータに基づいて、前記ユーザに提供すべきプレイ映像を生成してもよい。これによれば、ユーザ及びプレイヤの各ユーザ状態に基づいてユーザに適したプレイ映像か否かを判別してから、プレイ映像を生成することができる。例えば、ユーザのプレイしているステージよりも先のステージのプレイ映像の提供を不可として、ユーザが知りすぎてしまうことを防止できる。初心者ユーザに対して上級者ユーザのプレイ映像の閲覧を禁止したり、同じ程度の実力のユーザのプレイ映像のみを閲覧させたりすることができる。
【0060】
本発明のゲームシステムの一形態において、前記映像生成手段は、前記ゲームデータに基づいて第1の映像を生成し、かつ前記ユーザ状態判別手段の判別結果に基づいて前記第1の映像を加工することにより前記ユーザに提供すべきプレイ画像を生成してもよい。
【0061】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。