(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに、ベンゾイミダゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ハロアセチレン系化合物及びこれらの塩からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物を含有する、請求項1に記載の抗菌防カビ組成物。
ベンゾイミダゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ハロアセチレン系化合物及びこれらの塩からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物が、メチル−2−ベンゾイミダゾールカルバメート、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、α−ブチル−α−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール及び3−ヨード−2−プロピニル−N−ブチルカルバメートからなる群より選択される1種又は2種である、請求項2に記載の抗菌防カビ組成物。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
1.抗菌防カビ組成物
有効成分
本発明の抗菌防カビ組成物は、(A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸を有効成分として含有する。
【0012】
ジンクピリチオンとは、化学名「ビス(2−ピリジルチオ)亜鉛 1,1’−ジオキサイド」の化合物である。また、オキソリニック酸とは、化学名「5−エチル−5,8−ジヒドロ−8−オキソ[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−7−カルボン酸」の化合物である。
【0013】
本発明の抗菌防カビ組成物中の、(A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸の総含有量は、特に限定されないが、通常、0.1〜100重量%程度、好ましくは、0.5〜100重量%程度、より好ましくは、1〜100重量%程度である。本発明の抗菌防カビ組成物は、(A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸そのものからなっていてもよい(すなわち、100%)。
【0014】
また、本発明の抗菌防カビ組成物は、(A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸を、1:99〜99:1の配合割合(重量%)で含有する。好ましくは、(A)ジンクピリチオン:(B)オキソリニック酸=10:90〜90:10、より好ましくは、(A)ジンクピリチオン:(B)オキソリニック酸=20:80〜80:20である。
【0015】
製剤化
本発明の抗菌防カビ組成物は、有効成分((A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸)をそのまま粉剤として用いることができる。あるいは、界面活性剤等を用いて、前記有効成分を懸濁もしくは分散させて、懸濁剤もしくは分散剤として提供することもできる。さらには、界面活性剤により前記有効成分を乳化させて、乳剤として提供することもできる。また、界面活性剤又は固体担体を加えて、水和剤、フロアブル剤、粉剤又はペレットとしても提供することができる。
【0016】
上記界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0017】
非イオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル等が挙げられる。
【0018】
陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキル硫酸エステル塩、アルキル(アリール)スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。
【0019】
これらの界面活性剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
【0020】
界面活性剤を用いる場合、抗菌防カビ組成物全量に対する配合量は、0.1〜10重量%程度である。
【0021】
前記固体担体としては、例えば、鉱物質、天然有機物、合成有機物、無機塩、合成無機物等の微粉末あるいは粒状物が挙げられる。
【0022】
鉱物質としては、具体的には、カオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等が挙げられる。
【0023】
天然有機物としては、具体的には、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等が挙げられる。
【0024】
合成有機物としては、具体的には、尿素等が挙げられる。
【0025】
無機塩としては、具体的には、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等が挙げられる。
【0026】
合成無機物としては、具体的には、合成含水酸化珪素等が挙げられる。
【0027】
固体担体を用いる場合、抗菌防カビ組成物全量に対する配合量は、30〜90重量%程度である。
【0028】
本発明の抗菌防カビ組成物の調製は、冷却下、室温下及び加温下のいずれで行ってもよく、好ましくは、5℃〜40℃にて行うことができる。
【0029】
さらに、本発明の工業用抗菌防カビ組成物には、その目的、用途等に応じて、抗菌防カビ組成物の抗菌防カビ活性及び安定性に影響を与えない範囲で、公知の添加剤、例えば、微生物防除剤(抗菌剤、殺菌剤、防腐剤、防藻剤、防カビ剤等)の他、pH調整剤、酸化防止剤、光安定剤、消泡剤等の、広く一般に製剤化に用いられる添加剤を添加することができる。
【0030】
上記微生物防除剤としては、例えば、イソチアゾリン系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ニトロアルコール系化合物、ジチオール系化合物、チオフェン系化合物、ハロアセチレン系化合物、フタルイミド系化合物、ハロアルキルチオ系化合物、フェニルウレア系化合物、トリアジン系化合物、グアニジン系化合物、四級アンモニウム塩系化合物等が挙げられる。
【0031】
イソチアゾリン系化合物としては、具体的には、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。
【0032】
ベンゾイミダゾール系化合物としては、具体的には、メチル−2−ベンゾイミダゾールカルバメート(慣用名:カルベンダジム)、エチル−2−ベンゾイミダゾールカルバメート、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール等が挙げられる。
【0033】
トリアゾール系化合物としては、具体的には、α−ブチル−α−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:ヘキサコナゾール)、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾール)、及びα−(4−クロロフェニル)−α−(1−シクロプロピルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:シプロコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:プロピコナゾール)等が挙げられる。
【0034】
ニトロアルコール系化合物としては、具体的には、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール等が挙げられる。
【0035】
ジチオール系化合物としては、具体的には、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン等が挙げられる。
【0036】
チオフェン系化合物としては、具体的には、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド等が挙げられる。
【0037】
ハロアセチレン系化合物としては、具体的には、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、3−ヨード−2−プロピニル−N−ブチルカルバメート等が挙げられる。
【0038】
フタルイミド系化合物としては、具体的には、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captan)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチオフタルイミド(Folpet)等が挙げられる。
【0039】
ハロアルキルチオ系化合物としては、具体的には、N−ジメチルアミノスルホニル−N−トリル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Tolylfluanide)、N−ジメチルアミノスルホニル−N−フェニル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Dichlofluanide)等が挙げられる。
【0040】
フェニルウレア系化合物としては、具体的には、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等が挙げられる。
【0041】
トリアジン系化合物としては、具体的には、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン等が挙げられる。
【0042】
グアニジン系化合物としては、具体的には、1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩等が挙げられる。
【0043】
四級アンモニウム塩系化合物としては、具体的には、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムクロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライド等が挙げられる。
【0044】
これらの微生物防除剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。好ましくは、ベンゾイミダゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ハロアセチレン系化合物及びこれらの塩からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物であり、特に好ましくは、メチル−2−ベンゾイミダゾールカルバメート、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、α−ブチル−α−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール及び3−ヨード−2−プロピニル−N−ブチルカルバメートからなる群より選択される1種又は2種である。
【0045】
また、これらの微生物防除剤を含有させる場合、その配合割合は、特に制限されず、剤型、目的及び用途によって適宜選択されるが、例えば、(A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸の総量100重量部に対して、微生物防除剤の総量1〜10000重量部、好ましくは10〜1000重量部で含有させる。
【0046】
pH調整剤としては、例えば、酸、塩基等が挙げられる。酸としては、具体的には、塩酸、硝酸、硫酸、乳酸、酢酸、クエン酸等が挙げられる。塩基としては、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、トリメチルアミン、アンモニア等が挙げられる。
【0047】
これらのpH調整剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
【0048】
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。また、アミン系酸化防止剤としては、具体的には、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。
【0049】
これらの酸化防止剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
【0050】
また、酸化防止剤の配合割合は、特に制限されず、剤型、目的及び用途によって適宜選択されるが、例えば、粉剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
【0051】
光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
【0052】
光安定剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
【0053】
また、光安定剤の配合割合は、特に制限されず、剤型、目的及び用途によって適宜選択されるが、例えば、粉剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。
【0054】
消泡剤としては、例えば、シリコーン系消泡剤、有機系消泡剤等が挙げられる。有機系消泡剤としては、具体的には、界面活性剤、ポリエーテル、高級アルコール等が挙げられる。
【0055】
消泡剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
2.適用対象
本発明の工業用抗菌防カビ組成物は、工業製品に配合して用いられる。
【0056】
工業製品
前記工業製品とは、この分野において、従来より広く知られている工業製品及び工業原料を指す。具体的には、塗料、接着剤、インキ、シーリング剤、塗工紙、ラテックス、紙用塗工液、バインダー、エッチ液、樹脂エマルション、顔料、染料、繊維油剤、含水パルプ、木質材料、樹脂、プラスチック、フィルム、壁紙、建材、繊維製品、フィルター等が挙げられる。また、これらの複合材料にも適用可能である。
【0057】
適用菌種
本発明の工業用抗菌防カビ組成物は、公知の微生物に対し、幅広く抗菌防カビ効果を示す。
【0058】
前記微生物としては、例えば、細菌類、真菌類等が挙げられる。
【0059】
前記細菌類としては、例えば、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌が挙げられる。
【0060】
グラム陰性細菌としては、具体的には、エスケリキア属(Escherichia属)、シュードモナス属(Pseudomonas属)、バークホルデリア属(Burkholderia属)、セラチア属(Serratia属)、クレブシエラ属(Klebsiella属)、レジオネラ属(Legionella属)、サルモネラ属(Salmonella属)、エンテロバクター属(Enterobacter属)、プロテウス属(Proteus属)、ブランハメラ属(Branhamella属)等の細菌が挙げられる。
【0061】
グラム陽性細菌としては、具体的には、スタフィロコッカス属(Staphylococcus属)、ストレプトコッカス属(Streptococcus属)、バシラス属(Bacillus属)、クロストリジウム属(Clostridium属)、エンテロコッカス属(Enterococcus属)、リステリア属 (Listeria属)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium属)等の細菌が挙げられる。
【0062】
前記真菌類としては、例えば、カビ、酵母等が挙げられる。
【0063】
カビとしては、具体的には、アスペルギルス属(Aspergillus属)ペニシリウム属(Penicillium属)、クラドスポリウム属(Cladosporium属)、アウレオバシディウム属(Aureobasidium属)、アルタナリア属(Alternaria属)、グリオクラディウム属(Gliocladium属)、リゾプス属(Rhyzopus属)、フザリウム属(Fusarium属)、ケトミウム属(Chaetomium属)等のカビが挙げられる。
【0064】
酵母としては、具体的には、ロドトルラ属(Rhodotorula属)、サッカロマイセス属(Saccharomyces属)、カンジダ属(Candida属)等の酵母が挙げられる。
【0065】
適用量
本発明の工業用抗菌防カビ組成物の適用量は、その適用対象(工業製品の種類、微生物の種類等)及び防除期間に応じて、適宜選択すればよい。
【0066】
例えば、工業製品に配合する場合、工業製品1kgあたりに対し、有効成分((A)ジンクピリチオン及び(B)オキソリニック酸)の量として10〜50000mg、好ましくは、50〜10000mgとなるように配合すればよい。さらに好ましくは、200〜5000mgとなるように配合すればよい。
【実施例】
【0067】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
実施例1
オキソリニック酸(純度98%;和光純薬製)75重量部と、ジンクピリチオン(純度95%;和光純薬製)25重量部とを、乳鉢を用いて1分間混合し、粉末状の抗菌防カビ組成物を調製した。
【0069】
実施例2〜9
下記表1に示した配合で、実施例1と同様にして、抗菌防カビ組成物を調製した。
なお、実施例4〜9において用いた各種成分は、下記のとおりである。
・テブコナゾール(純度98%:和光純薬)
・ヘキサコナゾール(純度99%:和光純薬)
・カルベンダジム(純度98%:和光純薬)
・3-ヨード-2-プロピニル-N-ブチルカルバメート(純度97%:シグマ・アルドリッチ製)
【0070】
比較例1及び2
下記表1に示した各種成分を、そのまま抗菌防カビ組成物として用いた。
【0071】
【表1】
【0072】
試験例1(細菌に対するMICの測定)
実施例1〜3及び比較例1及び2で得られた抗菌防カビ組成物を、各種の濃度になるようにそれぞれ添加したブイヨン寒天培地(pH6.0)を準備し、これらの培地に、下記表2に示すグラム陽性細菌(Staphylococcus aureus)、グラム陰性細菌(Escherichia coli又はSerratia marcescens)をそれぞれ接種し、32℃で18時間培養した。次いで、培養後の菌の生育を観察して、最小発育阻止濃度MIC(μg/mL)を求め、下記式により求められる理論値の商、すなわち、実測値/理論値を算出した。
【0073】
理論値=1/(1/α×Ca+1/β×Cb)
α:成分(A)のMIC値 β:成分(B)のMIC値
Ca:抗菌防カビ組成物中の成分(A)の配合量
Cb:抗菌防カビ組成物中の成分(B)の配合量
【0074】
なお、上記式及び実測値より求めた実測値/理論値が1より小さい場合、成分(A)及び(B)を混合することにより抗菌活性が増幅することを意味するから、当該抗菌防カビ組成物は、相乗効果を有するものと判断できる。
【0075】
比較例1及び2のMIC値を、表2に示した。
【0076】
【表2】
【0077】
また、実施例1〜3の、MIC値に係る実測値/理論値を、表3に示した。
【0078】
【表3】
【0079】
試験例2(工業製品中での抗菌防カビ効果の評価)
アクリル樹脂(ParaloidA-11:ダウケミカル製)20重量部、酢酸エチル(和光純薬製)70重量部、シリカ(トクシールGUM:トクヤマ製)10重量部を混合し、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物に、実施例1で調製した抗菌防カビ組成物を0.02重量部添加し、混合後、アクリル板上に250μmのアプリケーターを用いて塗布し、常温で1週間乾燥して試験片とした。
実施例2及び3、比較例1及び2で調製した抗菌防カビ組成物についても、同様にして試験片を作成した。
実施例4〜9で調製した抗菌防カビ組成物については、上記樹脂組成物に0.05重量部添加し、混合後、同様にして試験片とした。
【0080】
上記の試験片について、JIS Z2801 (抗菌加工製品―抗菌性試験方法・抗菌効果)を用いて抗菌性能を評価し、同JIS記載の抗菌効果の判断基準に従い、黄色ブドウ球菌と大腸菌のどちらの菌に対しても抗菌活性値が2以上となる場合に合格、それ以外の場合は不合格とした。結果を表4に示した。
【0081】
また、上記の試験片について、JIS Z2911(かび抵抗性試験方法)の付属書Aプラスチック製品の試験 方法Bを用いて、防カビ性能を評価した。評価指標は下記のとおりである。結果を表4に示した。
0:肉眼及び顕微鏡下でかびの発育は認められない
1:肉眼ではかびの発育は認められないが、顕微鏡下では明らかに確認できる
2:肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%未満
3:肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%以上〜50%未満
4:菌糸はよく発育し、発育部分の面積は試料の全面積の50%以上
5:菌糸の発育は激しく、試料全面を覆っている
【0082】
【表4】