特許第6012592号(P6012592)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6012592カートリッジホルダ及びアラインメントインタフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012592
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】カートリッジホルダ及びアラインメントインタフェース
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/24 20060101AFI20161011BHJP
   A61M 5/31 20060101ALI20161011BHJP
   A61M 5/315 20060101ALI20161011BHJP
   A61M 5/34 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   A61M5/24
   A61M5/31 530
   A61M5/315 550P
   A61M5/315 550X
   A61M5/34 530
【請求項の数】17
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2013-505493(P2013-505493)
(86)(22)【出願日】2011年4月21日
(65)【公表番号】特表2013-524905(P2013-524905A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】EP2011056475
(87)【国際公開番号】WO2011131778
(87)【国際公開日】20111027
【審査請求日】2014年4月10日
(31)【優先権主張番号】10171165.3
(32)【優先日】2010年7月29日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】61/327,288
(32)【優先日】2010年4月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397056695
【氏名又は名称】サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ジェームズ・ヴィンセント・エイヴァリー
(72)【発明者】
【氏名】アレッド・メレディッド・ジェームズ
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05693027(US,A)
【文献】 特開2001−170176(JP,A)
【文献】 特表平06−500720(JP,A)
【文献】 特表2002−528234(JP,A)
【文献】 特表2009−543629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/24
A61M 5/31
A61M 5/315
A61M 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達デバイス用システムであって、
最終アラインメント位置(390)において終結する単一のランプ(424)を含むランプのプロファイル(420)を備える内面を含む、リザーバ(20)を保持するように構成されたリザーバホルダ(380);
−リザーバ(20)に連結するように構成された本体(352)、及び本体(352)上に備えられた第一のアラインメント機能(372)を含んでなるアラインメントインターフェース(300);
−一つ又はそれ以上のコーディング機能(374、376);
を含んでなり、
ここで、アラインメントインタフェース(300)がリザーバホルダ(380)内に挿入されたとき、第一のアラインメント機能(372)が、アラインメントインタフェース(300)を回転させるように、リザーバホルダ(380)のランプのプロファイル(420)と協動し、それにより、アラインメントインタフェース(300)をリザーバホルダ(380)内で整列させる、
上記薬物送達デバイス用システム。
【請求項2】
薬物送達デバイス用システムであって、
−各ランプが最終アラインメント位置(256、258)において終結するちょうど二つのランプ(252、254)を含むランプのプロファイル(250)を備える内面を含む、リザーバ(20)を保持するように構成されたリザーバホルダ(240);
−リザーバ(20)に連結するように構成された本体(352)、及び本体(352)上に備えられた第一のアラインメント機能(372)を含んでなるアラインメントインターフェース(300);
−一つ又はそれ以上のコーディング機能(374、376);
を含んでなり、
ここで、アラインメントインタフェース(300)がリザーバホルダ(240)内に挿入されたとき、第一のアラインメント機能(372)が、アラインメントインタフェース(300)を回転させるように、リザーバホルダ(240)のランプのプロファイル(2
50)と協動し、それにより、アラインメントインタフェース(300)をリザーバホルダ(240)内で整列させる、
上記薬物送達デバイス用システム。
【請求項3】
第一のアラインメント機能(372)が、アラインメントインタフェース(300)の本体(352)上に備えられた、少なくとも一つの突出部又は少なくとも一つの溝を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
本体(352)が、リザーバ(20)を受けるように構成された直径を画成する穴(354)を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
更に、リザーバ(20)を含んでなり、ここで本体(352)は、リザーバ(20)に取り付けられ、そしてリザーバ(20)が、アラインメントインタフェース(300)の開口部(354)内に押圧されるネック部分(26)を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
アラインメントインタフェース(300)が、ねじ付きニードルハブを受けるように構成されたねじ山(370)を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
アラインメント機能(372)は、リザーバ(20)がリザーバホルダ(240、380)内にあるとき、リザーバホルダ(240、380)とアラインメントインタフェース(300)の間の相対的回転を阻止するように構成される、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
第一のアラインメント機能(372)が、コーディング機能(374、376)を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
アラインメント機能(372)が、アラインメントインタフェース(300)の本体(352)上に備えられた第一の突出部を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
第一のアラインメント機能(372)が、本体(352)上に備えられた第二の突出部を含み、そして第二の突出部の半径が第一の突出部の半径より大きい、請求項に記載のシステム。
【請求項11】
アラインメント機能(372)が、本体(352)の側壁(362)上に、本体(352)の遠位端面上に、及び/又は本体(352)のフランジ(364)上に備えられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
アラインメントインタフェース(300)の幾何学的形状が、リザーバ(20)の内容物に関する情報を担持するように設計される、請求項1〜11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
薬物送達システムであって、
用量設定機構(12)及び請求項1〜12のいずれか1項に記載のシステム含んでなる薬物送達デバイス(10)
を含んでなり、
ここで、リザーバホルダ(240、380)は、用量設定機構(12)に固定され、そしてリザーバ(20)はリザーバホルダ(240、380)内に含まれる、
上記薬物送達システム。
【請求項14】
アラインメントインタフェース(300)の第一のアラインメント機能(372)が、リザーバホルダ(240、380)中のリザーバ(20)を整列させるように、リザーバホルダ(240、380)により備えられたランプのプロファイル(250、420)と機械的に協動する、
請求項13に記載の薬物送達システム。
【請求項15】
リザーバホルダ(240、380)が、用量設定機構(12)に取り外し可能に固定され、そしてリザーバ(20)がリザーバホルダ(240、380)内に取り外し可能に含まれる、請求項13又は請求項14に記載の薬物送達システム。
【請求項16】
薬物送達デバイス(10)が、再使用可能薬物送達デバイスを含む、請求項1315のいずれか1項に記載の薬物送達システム。
【請求項17】
用量設定機構(12)が、リザーバ(20)から設定用量を放出するための回転するピストンロッド(9)を含む、請求項1316のいずれか1項に記載の薬物送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施態様は、リザーバを、特に、薬剤を含むリザーバを対象としている。より詳しくは、本開示は、一般的に、希望しないリザーバの交叉使用を防ぐために、リザーバとリザーバホルダを一緒に使用するためのアラインメントインタフェースを対象にしている。ほんの一例で示す通り、そのような薬剤リザーバは、アンプル、カートリッジ、バイアル、又はポーチを含んでもよく、そして薬物送達デバイスと一緒に使用してもよい。例示的な薬物送達デバイスは、シリンジ、ペン形注射シリンジ、ポンプ、吸入器、又は少なくとも一つの薬剤を含む少なくとも一つのリザーバを必要とする他の同様の注射若しくは注入デバイスを含むが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
アンプル、カートリッジ、又はバイアルなどの薬剤リザーバは、一般的に公知である。そのようなリザーバは、特に、患者により自己投与され得る薬剤に対して使用される。
【0003】
本明細書で使用する用語「薬剤」は、好ましくは、少なくとも一つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体、ホルモン又はオリゴヌクレオチド、若しくは上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの処置、及び/又は、予防に有用であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置、及び/又は、予防のための、少なくとも一つのペプチドを含み、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも一つのヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0004】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B29位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0005】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0006】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
【0007】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と結合してもよく;
【0008】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,
Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0009】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロパイン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0010】
多糖類としては、例えば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体、又は硫酸化された、例えば、上記多糖類のポリ硫酸化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0011】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩、及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1〜C6アルキル基;場合により置換されるC2〜C6アルケニル基;場合により置換されるC6〜C10アリール基、又は場合により置換されるC6〜C10ヘテロアリール基を意味する。薬学的に許容される塩の別の例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences” 17編、Alfonso R.Gennaro(編集), Mark Publishing社, Easton, Pa., U.S.A., 1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0012】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【0013】
例えば、インスリンに関しては、糖尿病を病む患者は、ペン形注射器を経由して注射するか、又はポンプを経由して注入するために、ある量のインスリンを必要とするかもしれない。ある公知の再使用可能なペン形薬物送達デバイスに関しては、患者はカートリッジホルダ内の近位端にインスリンを含むカートリッジを装填し得る。カートリッジを正しく装填した後、使用者は、その後、薬剤の用量を選択することを要求されるかもしれない。反復用量がカートリッジから投与され得る。薬物送達デバイスが再使用可能デバイスを含むとき、一度カートリッジが空になると、カートリッジホルダは、薬物送達デバイスから連結を解除され得て、そして空のカートリッジを取り外し得て、新しいカートリッジで代替され得る。そのようなカートリッジの大半の供給者は、使用者が空のカートリッジを適切に廃棄し得ることを薦める。薬物送達デバイスが使い捨てデバイスを含むところでは、使用者はデバイス全体を廃棄することを薦められる。
【0014】
特許文献1は、リザーバ又はシリンジ、吸入セットチューブと吸入ポンプ間の連結インタフェース用の装置及び方法を記載する。リザーバを受け入れ、そしてキャップを係合するように適合された基盤(base)が備えられる。リザーバ、基盤及びキャップが、一体ユニットを形成するために連結されるとき、このユニットは、その後、吸入ポンプハウジング内に挿入され、固定される(secured)ことが可能となる。
【0015】
空のカートリッジの取り外しと再装填を必要とするそのような公知の自己投与システムは、ある種の制限を有する。例えば、ある一般に公知なシステムにおいては、使用者は、薬物送達デバイスなしで、又は間違ったカートリッジの交叉使用を防ぐ機構を有するカートリッジなしで、送達システム内に、新しいカートリッジを、ただ装填するのみである。即ち、薬物送達デバイスは、カートリッジに含まれる薬剤が、本当に、患者が投与すべき正しいタイプの薬剤であるかどうか決定する機構を持たない。あるいは、ある種の公知の薬物送達デバイスは、カートリッジ内の正しいタイプの薬剤が、その特定の薬物送達システムと一緒に使用すべきか否かを決定するための機構を提示しない。この潜在的な問題は、糖尿病を病む患者のような、ある年長の患者が手先の器用さに限界があり得るならば、悪化するかもしれない。間違った薬剤を識別することは非常に重要である。何故ならば、長時間作用型インスリンの代わりに短時間作用型インスリンなどの潜在的に間違った薬剤の用量を投与することは、危害を、あるいは死すらもたらすかもしれない。
【0016】
いくつかの薬物送達デバイス又はシステムは、使用者又は介護人が薬物送達デバイスと一緒に使用するための正しいカートリッジを選択ことを支援するために、カラーコーディングのスキームを使用し得る。しかし、そのようなカラーコーディングのスキームは、ある使用者に対して、特に、糖尿病を病む患者に広くまん延しているかもしれない状態である弱視力又は色覚異常を病むそのような使用者に対して課題をもたらす。
【0017】
そのような使い捨てカートリッジで発生するかもしれない別の関心は、これらのカートリッジが本質的に標準サイズであり、そしてある公認された地方の及び国際標準規格に準拠して製造することである。結果として、そのようなカートリッジは、一般的には標準サイズのカートリッジ(例えば、3mlカートリッジ)で供給される。従って、異なった多くの供給者により供給され、そして異なった薬剤を含むが、単一の薬物送達デバイスに嵌合ができる多様なカートリッジが存在し得る。ほんの一例で示す通り、第一の供給者から第一の薬剤を含む第一のカートリッジは、第二の供給者により提供された薬物送達デバイスに嵌合し得る。そのように、薬物送達デバイスが恐らくそのようなカートリッジと一緒に使用するために設計されず、又は使用することを意図していないことに気付くことなく、使用者が薬物送達デバイス内に間違った薬剤(速効性又は基本型のインスリンなど)を装填し、その後、投与することがあり得るかもしれない。
【0018】
そのように、使用者が薬物送達デバイス内に不正確な薬物タイプを充填する潜在的なリスクを減少させるために、使用者、医療提供者、介護者、規制当局、及び医療デバイスの供給者からの要望が高まりつつある。また、従って、そのような薬物送達デバイスからの不正確な薬剤(又は、薬剤の不正確な濃度)を投与するリスクを減少させる要望もある。
【0019】
従って、希望しないカートリッジの交叉使用を防ぐために、その薬物タイプに対して、カートリッジを物理的し専用化し、又は機械的にコード化し、そしてカートリッジ上に備えられた専用化又はコード化機能を受け取り、又はそれが機能する注射デバイスを設計するための一般的な必要性が存在する。同様に、また、医療送達デバイスを、特定の薬剤を含み、そして望まないカートリッジの交叉使用を阻止する公認されたカートリッジのみを使用することを可能にする専用化カートリッジのための一般的な必要性が存在する。
【0020】
また、カートリッジが非公認の薬物又は薬物送達デバイスと一緒に使用できることに、カートリッジが損なわれないように、不正に変更することが困難である専用カートリッジを提供する一般的な必要性が存在する。そのようなカートリッジは、改ざんするのが困難なため、それらは偽造のリスクを低減する可能性がある:即ち、偽造者が、規制されない偽造薬剤の入った製品を供給するのをより困難にする。
【0021】
これら及びその他の利点及び機能は、本開示の次の詳細な記載から明白になるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】US第2004243065号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本開示により解決すべき課題は、薬物送達デバイス用システム及び使用者の安全性が向上する薬物送達デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
例示的な配置(exemplary arrangement)によると、リザーバホルダ内でリザーバと整列するように構成されたアラインメントインタフェースが提供される。アラインメントインタフェースは、本体を含み得る。本体は、リザーバと恒久的に又は解除可能に連結するように構成され得る。アラインメントインタフェースは、第一のアラインメント機能を含み得る。第一のアラインメント機能は、本体上に提供され得る。アラインメントインタフェースは、ホルダ内に挿入されるとき、第一のアラインメント機能は、特に、対応するアラインメント機能と機械的に協動する。対応するアラインメント機能は、リザーバホルダにより提供され得る。第一のアラインメント機能及び対応するアラインメント機能は、アラインメントインタフェースを回転するために、協動し得て、それにより、ホルダ内でアラインメントインタフェースを整列させる。アラインメントインタフェースを整列させることにより、アラインメントインタフェースの本体に連結するリザーバは、リザーバホルダに整列され得る。第一のアラインメント機能は、アラインメントインタフェースの本体上に備えられた少なくとも一つの突出部及び/又は少なくとも一つの溝を含み得る。
【0025】
実施態様によると、薬物送達デバイス用システムが提供される。システムは、リザーバホルダ、例えば、リザーバを保持するように構成されたカートリッジホルダを含み得る。システムは、更に、リザーバ又はカートリッジを含み得る。リザーバは、薬剤の少なくとも一つの用量、好ましくは、複数の用量を含み得る。システムは、更に、アラインメントインタフェースを含み得る。アラインメントインタフェースは、リザーバホルダ内でリザーバと整列するように構成され得る。アラインメントインタフェースは、本体を含み得る。本体は、リザーバと恒久的に又は解除可能に連結するよう構成され得る。アラインメントインタフェースは、第一のアラインメント機能を含み得る。第一のアラインメント機能は、前記本体上に提供され得る。リザーバホルダは、対応するアラインメント機能を含み得る。アラインメントインタフェースがリザーバホルダ内に挿入されるとき、第一のアラインメント機能は、アラインメントインタフェースを回転させ、それにより、リザーバホルダ内でアラインメントインタフェースを整列させるために、リザーバホルダの対応するアラインメント機能と協動し得る。アラインメントインタフェースを整列させることにより、リザーバがアラインメントインタフェースの本体に連結するとき、リザーバは、また、リザーバホルダと整列し得る。
【0026】
実施態様によると、アラインメント機能は、前記本体の側壁上に提供される。更に又はあるいは、アラインメント機能は、前記本体の遠位端面上に提供され得る。更に又はあるいは、アラインメント機能は、前記本体のフランジ上に提供され得る。
【0027】
実施態様によると、前記アラインメント機能は、前記ホルダ上に備えられたランプを含む。ランプは、リザーバホルダの内面に沿って提供され得る。更に又はあるいは、前記対応するアラインメント機能は、少なくとも一つの突出部を含み得る。対応するアラインメント機能は、複数の突出部を含み得る。更に又はあるいは、前記対応するアラインメント機能は、少なくとも一つの溝を含み得る。対応するアラインメント機能は、複数の溝を含み得る。
【0028】
実施態様によると、前記本体は、穴を含む。該穴は、前記リザーバを受けるように構成された直径を画成し得る。前記本体は、前記リザーバ上に恒久的に、又は解除可能に取り付けられ得る。前記リザーバは、ネック部分を有し得る。ネック部分は、前記アラインメントインタフェースの前記穴内に押圧され得る。
【0029】
実施態様によると、前記アラインメントインタフェースはねじ山を含む。ねじ山は、ねじ付きニードルハブを受けるよう構成され得る。
【0030】
実施態様によると、前記アラインメント機能は、前記リザーバホルダと前記アラインメントインタフェース間の相対的回転を阻止する。アラインメント機能は、それ故、リザーバがホルダ内に位置するとき、前記リザーバホルダと前記リザーバ間の相対的回転を阻止する。
【0031】
実施態様によると、アラインメントインタフェースは、コーディング機能を含む。アラインメントインタフェースは、複数のコーディング機能を含んでもよい。コーディング機能は、機械的コーディング機能であってもよい。第一のアラインメント機能は、前記コーディング機能を含み得る。
【0032】
実施態様によると、前記アラインメント機能又はコーディング機能は、第一の突出部を含む。第一の突出部は、前記アラインメントインタフェースの前記本体上に提供され得る。前記第一のアラインメント機能又はコーディング機能は、第二の突出部を含み得る。第二の突出部は、前記アラインメントインタフェースの前記本体上に提供され得る。前記第二突出部の半径は、前記第一の突出部の半径より大きくてもよい。
【0033】
実施態様によると、前記アラインメントインタフェースの幾何学的形状、例えば外形は、カートリッジ又はリザーバの内容物に関する情報を担持するように設計される。特に、アラインメント機能は、リザーバに保持された薬剤に関する情報を提供し得る。
【0034】
尚、別の代替の配置において、薬物送達デバイスが提供され得る。薬物送達システムは、薬物送達デバイス、例えば、ペン形注射器などのペン形デバイスを含み得る。デバイスは、再使用可能デバイスであってもよい。あるいは、デバイスは、使い捨てデバイスであってもよい。デバイスは、用量設定機構を含み得る。薬物送達システムは、リザーバ又はカートリッジを保持するように構成されたリザーバホルダ又はカートリッジホルダを含み得る。カートリッジホルダは、用量設定機構に恒久的に又は解除可能に固定され得る。リザーバ又はカートリッジは、カートリッジホルダ内に恒久的に又は解除可能に含まれ得る。薬物送達システムは、アラインメントインタフェースを含み得る。アラインメントインタフェースは、好ましくは、カートリッジホルダ内でカートリッジを回転可能に整列するように構成され得る。実施態様によると、前記アラインメントインタフェースは、本体を含む。本体は、前記カートリッジに恒久的に又は解除可能に連結され得る。前記第一のアラインメント機能は、前記本体上に提供され得る。アラインメントインタフェースは、第一のアラインメント機能を含み得る。第一のアラインメント機能は、ホルダにおいてアラインメント機能を整列させるために、カートリッジホルダにより備えられた対応するアラインメント機能、例えば、溝と協動し得て、その結果、カートリッジがアラインメントインタフェースの本体に連結するとき、カートリッジをホルダにおいて整列させる。アラインメントインタフェースは、また、カートリッジホルダ内でカートリッジの回転を阻止し得る。
【0035】
実施態様によると、用量設定機構は、回転するピストンロッドのようなピストンロッドを含む。ピストンロッドは、カートリッジから設定用量を放出するように構成され得る。
【0036】
好ましい実施態様によると、リザーバホルダ内でリザーバを整列させるためのアラインメントインタフェースが提供され、前記インタフェースは、前記リザーバに連結される本体、及び本体上に備えられた第一のアラインメント機能を含む。前記リザーバが前記リザーバホルダ内に挿入されるとき、前記第一のアラインメント機能は、前記リザーバを回転させるために、前記リザーバホルダの対応するアラインメント機能と協動し、それにより前記ホルダ内に前記リザーバを整列させる。
【0037】
好ましい実施態様によると、リザーバホルダ及びリザーバを含む薬物送達デバイス用システムが提供される。リザーバホルダは、リザーバを保持するように構成される。システムは、リザーバホルダ内でリザーバを整列させるためのアラインメントインタフェースを含む。アラインメントインタフェースは、リザーバに連結された本体、及び本体上に備えられた第一のアラインメント機能を含む。リザーバがリザーバホルダ内に挿入されるとき、第一のアラインメント機能は、リザーバを回転させるため、リザーバホルダの対応するアラインメント機能と協動し、それにより、リザーバホルダ内でリザーバを整列させる。
【0038】
好ましい実施態様によると、用量設定機構及び薬物送達デバイス用の前述のシステムを含む薬物送達デバイスを含む薬物送達システムが提供される。リザーバホルダは、用量設定機構に固定され、リザーバはリザーバホルダ内に含まれる。
【0039】
好ましい実施態様によると、薬物送達システムが提供され、該システムは、用量設定機構を含む薬物送達デバイスを含み、カートリッジホルダは、前記用量設定機構に固定され、そして、カートリッジは前記カートリッジホルダ内に含まれる。薬物送達システムは、更に、前記カートリッジホルダ内で前記カートリッジを回転可能に整列させるためのアラインメントインタフェースを含む。
【0040】
これら並びに本発明の様々な態様の他の利点は、添付の図面を適切に参照して、次の詳細な記載を読むことにより当業者には明確になるであろう。
【0041】
本発明の範囲は、特許請求範囲の請求項の内容で定義される。本発明は、特定の実施態様に制限されず、異なった実施態様のエレメントのいかなる組合せをも含む。更にその上、本発明は、請求項のいかなる組合せも、及び請求項で開示される機能のいかなる組合せも含む。
【0042】
例示的な実施態様は、本明細書における図面を参照して、以下の詳細な記載で説明される:
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】例示的なペン形薬物送達デバイスを示す。
図2図1で示されたペン形薬物送達デバイスのカートリッジホルダ内に位置し得るカートリッジを図示する。
図3図1で示す薬物送達デバイスのようなペン形薬物送達デバイスと一緒に使用し得るカートリッジと一緒に使用するためのアラインメントインタフェースの第一の配置を図示する。
図4図3で示すアラインメントインタフェースと一緒に使用し得る遠位のカートリッジホルダ部分を図示する。
図5図4で示す遠位のカートリッジホルダ部分の三次元の透視図を図示する。
図6図4及び5で示す遠位のカートリッジホルダ部分の外周の周囲にある傾斜のプロジェクションを図示する。
図7図5で示された遠位のカートリッジホルダ部分に取り付けられた図3で示すアラインメントインタフェースを図示する(カートリッジなし)。
図8】カートリッジ及び両口針を有する図5で示す遠位のカートリッジホルダ部分に取り付けられた図3で示すアラインメントインタフェースを図示する。
図9】アラインメントインタフェースと一緒に使用し得る遠位のカートリッジホルダの第二の配置を図示する。
図10図9で示す遠位のカートリッジホルダ部分の外周の周囲にある傾斜のプロジェクションを図示する。
図11図1で示す薬物送達デバイスのようなペン形薬物送達デバイスと一緒に使用し得るカートリッジと一緒に使用するためのアラインメントインタフェースの更なる配置を図示する。
図12図11で示すアラインメントインタフェースと一緒に使用し得る遠位のカートリッジホルダ部分を図示する。
図13図12で示す遠位のカートリッジホルダ部分の外周の周囲にある傾斜のプロジェクションを図示する。
図14図11で示す遠位のカートリッジ部分の上面透視図を図示する。
図15】別のアラインメントインタフェースと一緒に使用し得る更なるリザーバを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1を参照して、ペン形シリンジの形体における薬物送達デバイス10を示す。この薬物送達デバイス10は、用量設定機構12、カートリッジホルダ14、及び取り外し可能なキャップ16を含む。カートリッジホルダ14の近位端15及び用量設定機構12の遠位端13は、一緒に取り外し可能に固定される。ペン形シリンジは、再使用可能な、又は使い捨てのペン形シリンジを含んでもよい。シリンジが再使用可能デバイスを含むところでは、カートリッジホルダ14及び用量設定機構12は、共に取り外し可能に連結される。使い捨てデバイスにおいて、それらは、一緒に恒久的に連結される。図1において、用量設定機構12は、用量が注射されるとき回転するねじ付きピストンロッドのようなピストンロッド9を含む。
【0045】
事前に設定した用量を注射するために、両口(double-ended)ニードルアセンブリは、カートリッジホルダ14の遠位端18に取り付けられる。好ましくは、ホルダ14の遠位端18は、ニードルアセンブリがホルダ14の遠位端18に取り外し可能に取り付けられ得るように、ねじ山21(又は、スナップロック、スナップフィット、フォームフィット又はバヨネットロック機構などのその他好適な連結機構)を含む。薬物送達デバイス10が使用されないとき、取り外し可能キャップ16は、カートリッジホルダ14に解除可能に保持することができる。
【0046】
カートリッジホルダ14により画成された内部カートリッジキャビティ11は、カートリッジ20を確実に受け入れ、そして保持するように寸法が決められ、構成される。図2は、図1で示す薬物送達デバイス10と一緒に使用され得るカートリッジ20の透視図を示す。カートリッジ20は、一般的に、遠位端30から近位端32へ伸びていく管状バレル22を含む。遠位端30は内側に向かうショルダ31により定義される。
【0047】
遠位端30において、カートリッジ20は、より小さい直径のネック26を含み、そしてこのネック26は、バレル22のショルダ31から遠位方向に突出する。好ましくは、この直径の小さいネック26は、大きい直径の環状ビーズ(図示されていない)を備え、そしてこのビーズは、ネック26の最遠位端においてその周囲を外周状に伸びる。穿孔可能なシール又はセプタム23は、ネック26で定義される開放遠位端を横切って確実に取り付けられる。シール23は金属性のスリーブ又はフェルール24により、所定の位置に保持され得る。このフェルール24は、ネック26の遠位端において、外周状のビーズの周囲にクリンプ加工され得る。薬剤25は、カートリッジ20内に事前充填され、そして穿孔可能なシール23、金属スリーブ又はフェルール24、及びストッパ28により、カートリッジ20内に部分的に保持される。ストッパ28は、バレル22の内部管状壁とすべり液密係合(sliding fluid-tight engagement)にある。用量の注射中又は用量の投与中、ストッパ28に作用する軸方向に向いた力は、カートリッジ20からカートリッジホルダ14の遠位端30上に取り付けられた両口針を通して、そして注射サイト内へ薬剤又は薬物25を放出させる。そのような力はピストンロッド9により提供され得る。
【0048】
カートリッジホルダのキャブティ11を画成するカートリッジホルダ14の部分は、図1においてD1で表される実質的に均一な直径よりなる。この直径D1は、好ましくは、カートリッジ20の直径D1より若干大きい。カートリッジホルダ14の内部は、カートリッジ20がカートリッジホルダ14内で動くことを阻止するような寸法である内側に伸びる環状部分又は停止部を含む。この方法において、カートリッジ20がカートリッジホルダ14のキャビティ11内に装填し、そしてカートリッジホルダ14は、その後、用量設定部材12に連結されるとき、カートリッジ20は、カートリッジキャビティ11内に確実に保持されるであろう。より詳細には、ネック26及びカートリッジ20のフェルール24は、最終的に完全にホルダ14内へ通過するフェルール24を有するカートリッジホルダ14の開放近位端内へ、遠位方向に向いて、近位に挿入される。用量設定機構12に取り外し可能に連結されたホルダ14と共に、カートリッジ20の近位端は、一般的には、用量設定部材12により備えられた停止部に隣接するであろう。
【0049】
薬剤25の多くの用量は、カートリッジ20から投与され得る。好ましくは、カートリッジ20は、1日当たり1回又はそれ以上の回数などの頻度で投与されなければならないタイプの薬剤25を含む。そのような薬剤の一つがインスリンである。可動ピストン又はストッパ28は、カートリッジ20の第一端又は近位端に保持され、そして、用量設定機構12のピストンロッド9により創造された軸方向の力を受け入れる。
【0050】
用量設定機構12は、用量設定機構の近位端において用量設定器17を含む。一つの好ましい配置において、用量設定器17は、用量を設定するために回転する。この設定用量を投与するために、使用者は、カートリッジホルダ14の遠位端18上に両口針を含むニードルアセンブリを取り付ける。この方法において、ニードルアセンブリは、カートリッジ20のシール23を穿孔し、その結果、薬剤25と液体連通になる。使用者は設定用量を注射するために用量設定器17を押す。同一の用量設定及び用量投与手法が、カートリッジ20における薬剤25が費やされ、そしてその後、新しいカートリッジをデバイス10において装填しなければならなくなるまで従動する。空のカートリッジを交換するために、使用者は、用量設定機構12からカートリッジホルダ14を取り除くことを求められる。
【0051】
図3は、図2で示すカートリッジ20のようなペン形薬物送達デバイスと一緒に使用し得るカートリッジと一緒に使用するためのアラインメントインタフェース50の第一の配置を示す。より具体的には、アラインメントインタフェース50は、インタフェース50がカートリッジ20のフェルール24の周囲でフィット又はスナップを形成するように、カートリッジ20の遠位端上でスナップ結合する。この方法において、そして、以下に詳細に説明する通り、インタフェース50は、カートリッジ20に対して、アラインメント機能、非回転機能及び/又は機械的コーディング機能を提供できる。
【0052】
図3で示すアラインメントインタフェース50は、中央に位置する開口部又は穴54を定義する円筒形状の本体52を含む。この開口部54は、本体52の近位端58から遠位端56に伸び、そして、使用時に、開口部54は、カートリッジ20の遠位端に位置するフェルール24に置かれる。好ましくは、この本体52は、カートリッジ20のフェルール24の直径より若干大きい直径D2を有する。 アラインメントインタフェース50は、更に、軸方向に伸びる壁、又は本体52の近位端の近辺に位置するフランジ64から伸びる側壁62を含む。この軸方向に伸びる壁62は、本体52の遠位端56に向かって伸びる。
【0053】
遠位端56の近くで、アラインメントインタフェース50は、パススルー(pass through)66を備えている。一つの配置において、このパススルー66は、アラインメントインタフェース50が、カートリッジ20のフェルール24にスナップ結合するとき、パススルー66は、カートリッジ20のフェルール24の部分を露出し、そして、少なくとも、カートリッジ20の穿孔可能なシール23の部分へのアクセスを提供するようにサイズが決められ、又は構成される。一つの配置において、アラインメントインタフェース50は、標準的な両口針と一緒に使用することを意図し、ここで、この針は、雌ねじを有するハブを含む。そのようにして、本体52の垂直壁又は側壁62の外面は、そのような両口針のハブを受ける外ねじ70を備えている。そのような外ねじ70は、一条又は二条の外ねじを含んでもよい。加えて、そのような両口針は、アラインメントインタフェース50上に取り付けられ、穿孔する遠位針は、パススルー66を通して、カートリッジ20の穿孔可能なシール23内に突出する。
【0054】
この好ましい配置において、フランジ64は、少なくとも一つのアラインメント機能72を備えている。この図示した配置において、アラインメント機能72は、一般的に、丸みを帯びた長方形状を含み、そして本体52の直径D2を超えて広がっていく。しかし、当業者は、このアラインメント機能72の更なる幾何学的形状も、また、使用し得ることを認識するであろう。加えて、この好ましい配置において、アラインメント機能72は、本体52から放射状に外側に向いた単一の突出部を含む。この好ましい配置において、カートリッジ20に取り付けられるとき、突出部72は、カートリッジ20の直径D1′のようなカートリッジ20の外径を超えて広がっていく(extend)(図2)。
【0055】
アラインメントインタフェース50は、図1のカートリッジホルダ14と同様であるが、幾分改造したカートリッジホルダと一緒に使用することを意図している。例えば、図4は、単一の突出部機能72を有するアラインメントインタフェース50と一緒に使用でき得る改造リザーバホルダ又はカートリッジホルダ80の遠位端82の断面図を示している。カートリッジホルダ80の近位端(図示されていない)は、図1で示すカートリッジホルダ14として、同様の解除可能な連結機構(例えば、ねじ山、スナップロック、スナップフィット、バヨネットロックなど)を含む。
【0056】
この改造カートリッジホルルダ80において、図1に図示されたカートリッジホルダ14のねじ付き遠位端18は取り外される。何故ならば、このねじ山(又は、同様の連結機構)は、アラインメントインタフェース50により提供される。図5は、図4で示された遠位のカートリッジホルダ部分の三次元透視図を図示する。図4及び5から分かる通り、カートリッジホルダ80は、ホルダ80の遠位端82近辺に位置する穴又は開口部84を含む。また、図1のカートリッジホルダ14と図4のカートリッジホルダ80と比較して分かるように、改造カートリッジホルダ80の内壁86は、内周の周囲にある事前に画成された傾斜のプロジェクションを有するランプ88を画成する。このランプ88は、正しくコード化されたアラインメントインタフェースを有するカートリッジがカートリッジホルダ80の近位端内に挿入されるとき、ランプ88は、アラインメントインタフェース50の放射状に伸びる突出部72を、ホルダ80の遠位端82に位置する末端のアラインメント位置90に案内するように構成されている。この方法において、 放射状に伸びる突出部72と傾斜のプロジェクションの正しい組合せは、アラインメントインタフェース50の遠位端を、穴84を通して通過することを可能にするであろう。結果として、アラインメントインタフェース50を運ぶカートリッジ20が、カートリッジホルダ80内に挿入されるとき、アラインメント機能72は、アラインメントインタフェースが最終アラインメント位置90に滞在するまでランプ88と協動する。
【0057】
図6図4で示されるカートリッジホルダ80の内壁上に備えられた傾斜のプロジェクション120の概略を図示する。この図示において、傾斜のプロジェクション88の長さL122は、カートリッジ20の外周より一般的に大きい。外周の周囲にあるこの傾斜のプロジェクション120は、最終アラインメント位置126で終結する単一のランプ124を含む。
【0058】
アラインメントインタフェース50を含むカートリッジがカートリッジホルダ80内に置かれ、そしてアラインメント機能72がカートリッジホルダ80内に軸方向に、そして回転方向の両方に走行(travel)するとき(又は手動で、若しくは重力下で押される)、突出部72とランプ88の間の接触がカートリッジを回転させる。即ち、カートリッジが、カートリッジホルダ80の近位端内に置かれるとき、アラインメント機能72は、外周120の周囲の傾斜のプロジェクションのR1又はR2に沿って走行するであろう。この機能72は、最終的に、カートリッジホルダ80内のカートリッジを機能72とアラインメントし、結局、最終アラインメント位置126に滞在する。外周の周囲の傾斜のプロジェクションR1、R2の角度を調節することにより、カートリッジホルダ80内で、アラインメントインタフェース50(及び、その結果、カートリッジ)を整列させるのに必要な挿入力は上昇させ、又は低下させることができる。この方法において、アラインメント機能50は、使用者がカートリッジ上のコーディングをカートリッジホルダ80上の対応するコーディングと整列させるのに役立つ。コーディングは、突出部72を除いて、追加の機能を含んでもよく、あるいは、突出部72は、突出部の特定のサイズ又は寸法などのコーディング機能のある型を備え得る。尚、別の配置において、このコーディングは、本体52上に備えられた突出部の数、又は恐らく、本体52上の突出部の位置により提供され得る。
【0059】
アラインメントインタフェース50を用いる一つの利点は、アラインメント機能72と対応するランプ88の間の協動が、アラインメントインタフェース50(及び、その結果、カートリッジ)の、カートリッジホルダ80内で希望しない回転を阻止することである。即ち、アラインメント機能72は、両口針をアラインメントインタフェース50の遠位端に取り付けるか、又は取り外すとき、アラインメントインタフェース50の希望しない回転を阻止する。図7は、アラインメントインタフェース50の遠位端56が、カートリッジホルダの穴84を通して通過することを可能にする末端のアラインメント位置90におけるアラインメント機能72を示す(カートリッジは、明確にするために省略されている)。
【0060】
図8は、図3で示すインタフェース配置50上に取り付けられるニードルアセンブリを有する薬物送達デバイス10の関連部分を概略的に示す。図示する通り、カートリッジ20は、ゴム膜又はシール23がフランジの下でビーズ状のフェルール24により固定されるフランジを備えたネックを有する。カップ形状のキャップの底部又はネックは、膜23の部分が突出する開口部を有する。インタフェース50は、キャップ上のその穴を通過し、そして、突出部がフェルール24を通過するように押圧し、そしてこのキャップの、下部がビーズ状になった端部を下から握る。ニードルアセンブリ130は、インタフェース50の外ねじ上で、膜23を穿孔するその針134でねじ締めするための雌ねじを有する依存形の管状スカート132を有し、そしてカートリッジ20のネック部分の開口部内に突出する。これは、開示されたアラインメントインタフェース50が、カートリッジホルダ80内でカートリッジ20を整列させるために、いかにして使用できるかを示す、ほんの一つの配置である。
【0061】
この方法において、使用者がカートリッジ20をカートリッジホルダ80内へ装填しようと試みるとき、アラインメントインタフェース50とランプ88は、受け入れ可能なカートリッジの挿入を可能とするために協動するであろう。あるいは、間違ったアラインメントインタフェースが用いられる場合、アラインメントインタフェースとランプ88は協動せず、従って、間違ったカートリッジを薬物送達デバイス内に挿入することを妨げる。薬物送達デバイス10、アラインメントインタフェース50、又は薬物投与システムの機械的構造に依存して、単数のコーディング突出部(又は複数の突出部又は突出部配列)は、カートリッジ20の異なった部分に沿って提供され得る。例えば、コーディング突出部は、カートリッジ20の管状部材22に沿って、あるいは、カートリッジ20の近位端に向かって提供され得る。
【0062】
インタフェース上のアラインメント機能72は、単一の突出部として示されるが、アラインメント機能72は、カートリッジホルダ80の内壁上に位置する対応する突出部に合致する窪みを含み得る。
【0063】
外周の周囲の一つより多くの突出部又は窪みが、同様に、提供され得る。二つのアラインメント機能72を有する一つの利点は、ランプ88が、同一のランプ角に対して、軸方向に短い範囲を有してもよいことであり、そしてカートリッジ80は、コーディングを整列させるのに十分回転する必要がないことである。例えば、図9は別のアラインメントインタフェースと一緒に使用し得る遠位のカートリッジホルダ部分240の第二の配置を図示する。この配置において、遠位のカートリッジホルダ240は、二つの放射状に突出する機能を有するアラインメントインタフェース用に構成され、ここで、一つの配置において、それは、好ましくは、幾何学的に同様の、そして、外周の周囲に等しい間隔を以って配置される。図4で図示する遠位のカートリッジホルダ80と同様、このホルダ240は、遠位端282、穴284、内壁286及びランプ288を含む。
【0064】
図10は、図9で示す遠位のカートリッジ部分240の傾斜のプロジェクション250を図示する。この突出部250は、図9で示すカートリッジホルダ240の内壁286上に提供される。この図示において、ランプのプロファイルの長さL260は、カートリッジホルダ240の外周に等しい。このランプのプロファイル250は、最終のアラインメント位置256、258において終結する二つのランプ252、254を含む。ランプのプロファイルR1、R2、R3及びR4の角度を調整することにより、アラインメントインタフェース(そして、その結果、カートリッジ)とカートリッジホルダ240を整列させるために必要な挿入力は、上昇させるか又は低下させてもよい。
【0065】
二つの突出部を有するアラインメントインタフェースを含むカートリッジがカートリッジホルダ240内に置かれるとき、二つのアラインメント機能は、軸方向に、及び回転方向に、カートリッジホルダ240内で走行し(又は、手動で、又は重力下で押される)、突出部とランプ252、254間での接触は、カートリッジを回転させる。即ち、アラインメント機能は、ランプの輪郭R1とR3、又はR2とR4に沿って走行し、そして、その後、カートリッジホルダ240内でカートリッジを、最終的なアラインメント位置256、258において存在する機能と最終的に整列させる。
【0066】
図11は、図2で示すカートリッジ20のようなカートリッジと一緒に使用するためのアラインメントインタフェース300の更なる配置を図示する。より具体的には、アラインメントインタフェース300は、それがカートリッジ20のフェルール24の周囲で嵌合し、そしてそれにより、カートリッジ20に機械的コーディングを提供するようにカートリッジ20の遠位端18上でスナップ結合する。
【0067】
図11で示すアラインメントインタフェース300は、中央に位置する開口部354を定義する円筒形状の本体352を含む。この開口部は本体352の近位端358から遠位端356へ伸びていく。好ましくは、この本体は、カートリッジ20のフェルール24の直径より若干大きい直径D3360を有する。アラインメントインタフェース300は、更に、本体352の近位端近辺に位置するフランジ364から伸びる軸方向の延長壁362を含む。
【0068】
この軸方向の延長壁362は、本体352の遠位端356に向かって伸びる。
【0069】
遠位端356近辺で、アラインメントインタフェース300は、パススルー366を備えている。このパススルー366は、アラインメントインタフェース300がカートリッジ20のフェルール24にスナップ結合するとき、パススルー366がカートリッジ20のフェルール24の部分を露出し、そして、少なくとも、カートリッジ20の穿孔可能なシール23の部分へのアクセスを提供できるようにサイズが決められ、構成される。アラインメントインタフェース300は、雌ねじを有するハブを含む標準的な両口針と一緒に使用するように意図される。そのように、垂直壁362の外面368は、両口針のハブを受ける外ねじ370を備えている。そのような外ねじ370は、一条又は二条の外ねじを含んでもよい。また、そのような両口針がアラインメントインタフェース300上に取り付けられるとき、穿孔可能な遠位針は、穴を通して、カートリッジ20の穿孔可能なシール23内へ突出するであろう。
【0070】
この好ましい配置において、フランジ364は、少なくとも一つのアラインメント機能372を備えている。アラインメント機能372に加えて、インタフェース300は、更に、第一及び第二のコーディング機能374,376を含む。これらのコーディング機能374,376は、インタフェース300をカートリッジホルダの内壁に機械的にコード化することを可能にする。
【0071】
例えば、図12は、図11で図示するアラインメントインタフェース300と一緒に使用でき得る改造カートリッジホルダ380の遠位端382の断面図を図示する。このカートリッジホルダ380は、ホルダの遠位端382近辺に位置する穴384を含む。また、カートリッジホルダ380の内壁386は、単一の突出部、及び第一及び第二のコーディング機能を有するインタフェースと一緒に使用するための輪郭388を有するランプ388を画成する。正しくコード化されたアラインメントインタフェースを有するカートリッジ20がカートリッジホルダの近位端内へ挿入されるとき、ランプはホルダ380の遠位端382に位置する端部のアラインメント位置390に対して、放射状に伸びる突出部又はアラインメントインタフェース300のアラインメント機能372を案内するように、このランプ388は構成される。この方法において、アラインメントインタフェース300を運ぶカートリッジ20が、カートリッジ380内に挿入されるとき、アラインメント機能372は、アラインメントインタフェース300が最終アラインメント位置390滞在するまで、ランプ388と協動する。ランプ388は、また、第一及び第二のコーディング機能374、376を第一及び第二のコーディング受け入れ領域392、394内に案内するように構成される。
【0072】
図13は、図12で示すカートリッジホルダ380の内壁上に備えられたランプ388のランプのプロファイル420を図示する。この図示において、ランプのプロファイル420の長さL422は、カートリッジ20の外周に等しい。このランプのプロファイル420は、最終アラインメント位置390において終結する単一のランプ424を含む。
【0073】
図14は、図12で図示した遠位のカートリッジホルダ部分の上面透視図450を図示する。図14から分かる通り、カートリッジホルダ380の遠位端382は、アラインメントノッチ452及びコーディングノッチ454、456を含む。アラインメントノッチ452は、コーディングスロットD5460の直径より大きい直径D4458を有する。アラインメントノッチ452の直径D4は、アラインメント機能372がコーディングノッチ454、456を捕えることを阻止するために、コーディングノッチD5の直径より大きい。一つの突出部のみ、及び二つのコーディング機能のみがこのアラインメント配置300に図示されているが、突出部及びコーディングの更なる組合せ及び配置も使用でき得ることは当然である。
【0074】
ホルダ380の遠位端近辺での表面高さにおけるこの変化は、カートリッジホルダ380の内壁上に隆起した対応領域内に嵌合するコーディング機能を提供できる。カートリッジホルダ380内へのカートリッジ20の挿入時のインタフェース300とカートリッジホルダ380の内壁との適合は、正しいカートリッジがカートリッジホルダ380内に、そして、その結果、薬物送達デバイス10内に装填されていることを使用者に確認させることになろう。
【0075】
アラインメントインタフェース300がフェルール24の周囲でカートリッジ20の遠位端に連結されているものとして図示されるが、更なるアラインメントインタフェースの配置も、また、使用し得る。例えば、アラインメント機構及び/又はコーディングは、アラインメントインタフェースに加えられ、これはカートリッジ20の側壁の周囲のリングなど別の位置で提供される。コーディングは、互いに嵌合する機械的機能であってもよく、又はそれは電子的に読み取ることができてもよい。あるいは、アラインメントインタフェースは、カートリッジガラス又は成形品に沿って備えられたねじ山又は溝の形体をとることもあり得る。また、カートリッジ20のフェルール24それ自身は、カートリッジホルダの内面と協動するアラインメントインタフェースを備え得る。
【0076】
他の状況において、開示されたコーディングシステムは、いかなるタイプのリザーバ又は一次包装、例えば、吸入器、ポーチなどを備えたいかなる薬物送達デバイスにも適用し得る。例えば、図15は薬剤506を含む容器504を含む薬物リザーバ500を図示する。ストッパ508は、薬剤506が容器504から排出されるのを阻止するために、容器504の遠位端に沿って提供され、そして容器504に取り付けられる。アラインメント機能502は、容器504上に提供される。この好ましい配置において、アラインメント機能502は、容器504の出口ポート510近辺で提供されるが、また、他の位置で提供されてもよい。この出口ポート510は、剛直なネックを有し、そしてアラインメント機能502は、リザーバホルダと整合させるために、このネックに沿って提供される。
【0077】
開示されたアラインメントシステムは、多くの利点をもたらす。例えば、開示されたアラインメントシステムは、使用者に薬剤間を区別することを支援し、そしてそれにより、送達デバイスは、デバイスが意図する薬剤とのみ一緒に使用できることを確実にすることに役立ち得る。従って、カートリッジに適用した開示されたアラインメントインタフェースシステムと一緒に、カートリッジは、間違った、又は希望しないインタフェースを備えたカートリッジを装填することにより、他のいかなる薬物送達デバイス内への装填も阻止される。開示されたカートリッジアラインメントインタフェースは、使用者が一つ又はそれ以上の次の動作:カートリッジを間違ったカートリッジホルダ内に完全に挿入すること、又はカートリッジ及び/又はカートリッジホルダを間違った用量設定機構上に取り付けることの完結を阻止し得る。ある既存のコーディングシステムと共に、使用者は、手動でコーディングの一部を対応する機能の他の部分と整列させることを求められる。手先の器用さに制限のある使用者は、これを難しいと感じるかもしれないので、それでコーディング機能は、大きくなければならない。従って、組合せは制限される。開示されたシステムと一緒に、複雑なコードは、使用者がホルダ内にカートリッジをどのような方位で挿入しても、自動的に整列させることができる。
【0078】
開示されたアラインメントインタフェースは、また、低コストのコーディング機構をもたらす。何故ならば、インタフェースは、多くの部分を必要とせず、そしてコスト効率のよい方法で製造できるからである。その上、使用し得るインタフェースとカートリッジホルダ間で全く多くの異なったコーディング構成が存在する。結果として、開示されたアラインメントインタフェースのスキームと一緒に、多くの薬剤が互いに区別することができる。また、開示されたアラインメントインタフェースのスキームと一緒に、使用者が異なったカートリッジ用に設計されたカートリッジホルダ内に間違ったリザーバを装填しようと試みる場合、使用者は、組立工程の初期段階で警告されるであろう。
【0079】
参照番号
9:ピストンロッド;
10:薬物送達デバイス;
11:キャビティ;
12:用量設定機構/用量設定部材;
13:遠位端;
14:カートリッジホルダ;
15:近位端;
16:取り外し可能キャップ;
17:用量設定器;
18:遠位端;
20:カートリッジ;
21:ねじ山;
22:管状バレル;
23:シール/セプタム;
24:金属スリーブ/フェルール;
25:薬剤/薬物;
26:ネック;
28:ストッパ/可動ピストン;
30:遠位端;
31:ショルダ;
32:近位端;
50:アラインメントインタフェース;
52:本体;
54:開口部;
56:遠位端;
58:近位端;
60:D2
62:壁;
64:フランジ;
66:パススルー;
68:外面;
70:ねじ山;
72:アラインメント機能/突出部;
80:カートリッジホルダ;
82:遠位端;
84:穴;
86:内壁;
88:ランプ;
90:アラインメント位置;
120:傾斜のプロジェクション;
L122:長さ;
124:ランプ;
126:アラインメント位置;
130:ニードルアセンブリ;
132:管状スカート;
134:針;
240:遠位のカートリッジホルダ部分;
250:傾斜のプロジェクション;
252:ランプ;
254:ランプ;
256:アラインメント位置;
258:アラインメント位置;
L260:長さ;
282:遠位端;
284:穴;
286:内壁;
288:ランプ;
300:アラインメントインタフェース;
352:本体;
354:開口部;
356:遠位端;
358:近位端;
360:D3
362:壁;
364:フランジ;
366:パススルー;
368:外面;
370:ねじ山;
372:アラインメント機能;
374:コーディング機能;
376:コーディング機能;
380:カートリッジホルダ;
382:遠位端;
384:穴;
386:内壁;
388:ランプ;
390:アラインメント位置;
392:コーディング受け入れ領域;
394:コーディング受け入れ領域;
420:ランプのプロファイル;
L422:長さ;
424:ランプ;
450:透視図;
452:アラインメントノッチ;
454:コーディングノッチ;
456:コーディングノッチ;
458:D4
460:D5
500:薬物リザーバ;
502:アラインメント機能;
504:容器;
506:薬剤;
508:ストッパ;
510:出力ポート;
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15