(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護運動が高まり、二酸化炭素ガス等の温暖化の原因となる排ガスの排出規制が強化されている。そのため、自動車業界では、ガソリン、ディーゼル油、天然ガス等の化石燃料を使用する自動車に換えて、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV、PHEV)の開発が活発に行われている。このようなEV、HEV、PHEV用電池としては、ニッケル−水素二次電池やリチウムイオン二次電池が使用されているが、近年は軽量で、かつ高容量の電池が得られるということから、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池が多く用いられるようになってきている。
【0003】
一般に、EV、HEV、PHEV用の二次電池としては、正極板及び負極板をセパレータを介して積層ないし巻回した偏平状の電極体を角形外装缶内に収容した角形二次電池が多く使用されており、加速時や登坂時等には大電流、高出力の放電が行われるため、電池の内部抵抗を極力低減させることが要望されている。極板の芯体露出部と集電体とを電気的に接合して集電する方法としては、機械的なカシメ法、超音波溶接法、レーザ溶接法、抵抗溶接法等があるが、大電流、高出力が要求される電池に対しては、安価に実現でき、低抵抗化を実現し易く、しかも経時変化が生じ難いことから、抵抗溶接法が適している。
【0004】
一方、EV、HEV、PHEV用の角形二次電池における正極芯体露出部及び負極芯体露出部の積層枚数は、容量が大きいため、非常に多くなる。しかも、EV、HEV、PHEV用の非水電解質二次電池では、正極芯体及び正極集電体としてアルミニウム又はアルミニウム合金が、負極芯体及び負極集電体として銅又は銅合金等が、それぞれ多く用いられている。これらのアルミニウム、アルミニウム合金や銅、銅合金は、電気抵抗が小さく、熱伝導率も良好な材料であるため、正極芯体露出部と正極集電体との間及び負極芯体露出部と負極集電体との間を、それぞれ確実に抵抗溶接して溶接強度を強くし、溶接部の内部抵抗を小さくするには多大な溶接エネルギーを必要とする。
【0005】
そのため、極板の芯体露出部と集電体との間を抵抗溶接する際には、電極棒と集電体との接触部でスパッタが発生するが、このスパッタが電極体側に飛散しないようにするため、集電体の電極体側にスパッタ飛散防止用のリブを設けることが行われている。例えば、下記特許文献1には、
図8に示したように、積層ないし巻回された電極体50の電極板の芯体露出部51の両側に一対の集電体52、53を配置し、一対の集電体52、53の両側から一対の抵抗溶接用電極棒54、55を当接させ、一対の抵抗溶接用電極棒54、55を互いに押圧しながら抵抗溶接するようにした角形二次電池の製造方法が開示されている。
【0006】
ここで用いられている一対の集電体52、53の電極体50側には、それぞれ電極体50に対して略垂直方向に伸びるリブ52a、53aが形成されているが、これらのリブ52a、53aは抵抗溶接時に電極棒54と集電体52との間及び電極棒55と集電体53との間で発生したスパッタ56が、それぞれ電極体50側に到達しないように遮蔽するように形成されているものである。なお、集電体52と芯体露出部51との間及び芯体露出部51と集電体52との間に配置されている環状の絶縁テープ57、58は、それぞれ抵抗溶接時に集電体52と芯体露出部51との間及び芯体露出部51と集電体53との間に発生したスパッタをこれらの環状の絶縁テープ57、58内に捕集するためのものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1に開示されている角形二次電池の製造方法によれば、極板の芯体露出部と集電体との間を抵抗溶接する際に、電極棒と集電体との接触部で発生したスパッタを電極体側に飛散しないようにできるので、内部短絡の発生を抑制することができるという効果を奏する。このような効果は、リブの長さを長くすればより良好に奏されるようになる。なお、集電体のリブは、上記特許文献2に示されているように、偏平状の電極体を角形外装缶内での位置決めする役割も果たすことができる。
【0009】
一方、EV、HEV、PHEV用の角形二次電池においては、電池側面に重量物が落下したり、組電池にする際に異物を挟んで荷重をかけた等により、電池側面に過剰な力がかかって外装缶の側面が変形した際に、外装缶と集電体とが短絡するリスク対策として、通常は樹脂製の絶縁シート等の絶縁部材を電極体と外装缶の間に設置している。しかしながら、特に負極側の集電体に用いられる銅ないし銅合金は硬いため、外装缶の側面が変形した際に集電体のリブが樹脂製の絶縁シートを貫通してしまい、外装缶と集電体とが短絡してしまう可能性がある。
【0010】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、偏平状の電極体の正極芯体露出部及び負極芯体露出部の少なくとも一方にリブを備えた集電体が接続された角形電池において、何からの影響によって外装缶の側面が変形することがあっても、外装缶と集電体とがリブを介して短絡し難い構成の角形電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の角形電池は、一方の端部に積層された正極芯体露出部を有し、他方の端部に積層された負極芯体露出部を有する偏平形電極体が外装缶に収納され、前記積層された正極芯体露出部及び前記積層された負極芯体露出部の少なくとも一方の積層方向における最外面には集電体が接続されており、前記集電体は、前記集電体の本体と、前記集電体の本体に対して略垂直方向に伸びるリブが形成されている角形電池であって、前記リブと前記外装缶との間には絶縁部材が配置されており、前記リブには、前記リブの先端部を除く領域に、薄肉部、溝部、開口部又はリブの幅を狭くする切り欠き部からなる易曲折部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の角形電池においては、外装缶の側面が変形して外装缶の内面に配置されている絶縁部材が集電体のリブの先端部と強く接触することがあっても、集電体のリブは易屈曲部において容易に折れ曲がる。そのため、本発明の角形電池によれば、外装缶の側面に変形が生じても、リブの先端部が絶縁部材を突き破り難くなるから、集電体と外装缶との間の短絡が生じ難くなる。
【0013】
また、本発明の角形電池の集電体に形成されているリブは、集電体と正極芯体露出部ないし負極芯体露出部とを抵抗溶接する際のスパッタの飛散防止効果や、集電体の抵抗溶接部以外の部分の溶融を防止するための放熱フィンとしての効果も有する。また、集電体の本体とリブとの間のなす角度は垂直であることが好ましいが、必ずしも垂直である必要はなく、垂直から±10°程度傾いていてもよい。また、集電体の形態としては、積層された芯体露出部の両側に集電体が接続されるものでも片側にのみ集電体が接続されるものでもよい。また、積層された芯体露出部の一方の面に外部端子に接続される集電体、他方の面に単独部品である集電体受け部品を接続するものでもよい。この場合、この単独部品である集電体受け部品は、直接外部端子と接続されているものではないが、本発明の集電体に含まれる。また、集電体は直接外部端子に接続されるものであっても、例えば端子内部に組み込まれた安全弁を兼ねる電流遮断機構や内部端子を経て外部端子に接続されるものであってもよい。
【0014】
なお、本発明の角形電池においては、リブに形成されている易曲折部は、リブの先端(集電体の本体から最も離間した位置)を除いた位置に形成されていれば、集電体の本体に近い位置でも、リブの先端に近い位置でも、任意に形成し得る。リブの先端に薄肉部、溝部、開口部ないしリブの幅を狭くする切り欠き部を形成しても、リブの先端に外力が加わった場合には却ってリブの先端が絶縁部材を突き破る可能性が大きくなり、本発明の効果が有効に奏され難くなる。また、リブに易曲折部を形成するための薄肉部、溝部、開口部又はリブの幅を狭くする切り欠き部の形状は、任意の形状のものを採用することができる。
【0015】
また、本発明の集電体のリブに形成される易屈曲部は、正極板側及び負極板側の少なくとも一方に形成されていればよいが、非水電解質二次電池に対して本発明を適用する場合には、集電体構成材料の機械的強度を考慮すると、少なくとも負極板に設けられる集電体のリブに対して適用することが好ましい。また、本発明の角形電池は、正極板及び負極板がセパレータを介して巻回ないし積層された偏平形電極体のどちらに対しても適用可能であり、一次電池であっても二次電池であっても適用可能である。
【0016】
なお、本発明の角形二次電池における絶縁部材としては、製造上の容易性を考慮するとシート状のものが好ましく、また、シート状の絶縁部材としては、樹脂製、セラミック製ないしガラス繊維製のもの等を使用し得るが、樹脂製のものが特に好ましい。さらに、この絶縁部材としては、外装缶の内壁に塗布された絶縁層や、外装缶の内壁に形成した酸化物層ないしセラミック層等の絶縁層であってもよい。
【0017】
また、本発明の角形電池においては、前記リブに形成される易屈曲部は、前記リブの前記集電体本体からリブの長さの2/3までの領域に設けられていることが好ましい。
【0018】
リブに形成される易屈曲部が集電体本体からリブの長さの2/3までの領域に形成されていれば、リブの先端に外力が加わった際に易屈曲部がより折り曲げられ易くなるのでより集電体と外装缶との間の短絡が生じ難くなる。
【0019】
また、本発明の角形電池においては、前記リブは前記電極体よりも外装缶側に突出していることが好ましい。
【0020】
本発明の角形電池によれば、リブが電極体よりも外装缶側(外側)に突出していることにより、集電体と正極芯体露出部ないし負極芯体露出部とを抵抗溶接する際のスパッタの飛散防止効果が大きくなっているとともに、リブが絶縁部材を介して外装缶と接触するようにできるため、電極体が外装缶内で動くことを防止できるようになる。そのため、本発明の角形電池は、EVやHEV等の振動が多い環境下で使用するための角形電池として最適となる。なお、このような構成を採用する場合、リブに易屈曲部が形成されていないとリブが絶縁部材を突き破り易くなるが、本願発明の角形電池では、リブに易屈曲部が形成されているので、リブが絶縁部材を突き破り難くなる。
【0021】
また、本発明の角形電池においては、前記リブは前記集電体の一部を折り返して形成されたものであることが好ましい。
【0022】
本発明の角形電池によれば、リブは集電体の一部を折り返して形成されたものであるため、集電体の製造が容易となる。
【0023】
また、本発明の角形電池においては、前記リブは、前記集電体の前記正極芯体露出部側ないし負極芯体露出部側の根元側に形成されていることが好ましい。
【0024】
本発明の角形電池によれば、リブが電極体における正極板、セパレータ、及び負極板の積層部に近い位置に形成されていることにより、それに応じて集電体と正極芯体露出部ないし負極芯体露出部とを抵抗溶接する際のスパッタが電極体の方に飛散することを防止できるので、より電極体の内部短絡を抑制することができるようになる。
【0025】
また、本発明の角形電池においては、前記正極芯体露出部及び前記負極芯体露出部の少なくとも一方は、2分割されてその間に少なくとも1つの導電性中間部材を保持した樹脂材料製の中間部材が配置され、前記2分割された芯体露出部側の前記集電体は、前記2分割された芯体露出部の最外側の少なくとも一方の面に配置され、前記2分割された芯体露出部と前記中間部材の前記少なくとも1つの導電性中間部材と共に抵抗溶接法によって電気的に接合されているものとすることが好ましい。
【0026】
本発明の角形電池によれば、積層された正極芯体露出部ないし負極芯体露出部の厚さが厚くても、シリーズ抵抗溶接法によって2分割された側の芯体露出部と導電性中間部材及び集電体との間を一度に溶接することができる。加えて、導電性中間部材を複数個設けた場合には、導電性中間部材は樹脂材料製の中間部材に保持・固定されているから、複数の導電性中間部材間の寸法精度が向上し、しかも、2分割された側の芯体露出部の間に安定な状態で位置決め配置できるため、抵抗溶接部の品質が向上して低抵抗化を実現できる。そのため、本発明の角形電池によれば、出力が向上し、しかも、出力のバラツキが低減した角形電池が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す各実施形態は、本発明の技術思想を理解するために例示するものであって、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。なお、この明細書における説明のために用いられた各図面においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に適宜縮尺を異ならせて表示しており、必ずしも実際の寸法に比例して表示されているものではない。
【0029】
また、本発明で使用し得る電極体は、正極板と負極板とをセパレータを介して積層又は巻回することにより、一方の端部に複数枚の正極芯体が積層された正極芯体露出部が形成され、他方の端部に複数枚の負極芯体が積層された負極芯体露出部が形成された偏平状のものに適用できるが、以下においては、偏平状の巻回電極体に代表させて説明する。
【0030】
[実施形態1]
最初に、実施形態1の角形電池の例として角形非水電解質二次電池を
図1〜
図3を用いて説明する。なお、
図1Aは実施形態1の角形非水電解質二次電池の断面図であり、
図1Bは
図1AのIB−IB線に沿った断面図であり、
図1Cは
図1AのIC−IC線に沿った断面図である。
図2Aは
図1BのIIA部分の拡大図であり、
図2Bは
図2AのIIB−IIB線に沿った断面図である。
図3は実施形態1における芯体露出部と集電体との抵抗溶接状態を示す側部断面図である。
【0031】
この角形非水電解質二次電池10は、正極板と負極板とがセパレータ(何れも図示省略)を介して巻回された偏平状の巻回電極体11を有している。正極板は、アルミニウム箔からなる正極芯体の両面に正極活物質合剤を塗布し、乾燥及び圧延した後、アルミニウム箔が帯状に露出するようにスリットすることにより作製されている。また、負極板は、銅箔からなる負極芯体の両面に負極活物質合剤を塗布し、乾燥及び圧延した後、銅箔が帯状に露出するようにスリットすることによって作製されている。
【0032】
そして、上述のようにして得られた正極板及び負極板を、正極板のアルミニウム箔露出部と負極板の銅箔露出部とがそれぞれ対向する電極の活物質層と重ならないようにずらして、ポリエチレン製微多孔質セパレータを介して巻回することで、巻回軸方向の一方の端には複数枚重なった正極芯体露出部14を備え、他方の端には複数枚重なった負極芯体露出部15を備えた偏平状の巻回電極体11が作製されている。
【0033】
複数枚の正極芯体露出部14は積層されて正極集電体16を介して正極端子17に接続され、同じく複数枚の負極芯体露出部15は積層されて負極集電体18を介して負極端子19に接続されている。なお、ここでは、正極集電体16及び負極集電体18がそれぞれ直接正極端子17及び負極端子19に接続されている例を示したが、この正極集電体16及び負極集電体18はそれぞれ別の導電部材を経て正極端子17及び負極端子19に接続されているようにしてもよい。また、正極端子17ないし負極端子19は、安全弁を兼ねる電流遮断機構を内蔵するものであってもよい。
【0034】
また、正極端子17、負極端子19はそれぞれ絶縁部材20、21を介して封口板13に固定されている。この実施形態1の角形非水電解質二次電池10は、上述のようにして作製された偏平状の巻回電極体11の封口板13側を除く周囲に絶縁性の絶縁シート23を介在させて角形の外装缶12内に挿入した後、封口板13を外装缶12の開口部にレーザ溶接し、その後、電解液注液孔22から非水電解液を注液し、この電解液注液孔22を密閉することにより作製されている。
【0035】
偏平状の巻回電極体11は、
図1B及び
図1Cに示すように、正極板側では、積層された複数枚の正極芯体露出部14が2分割されて、その間に正極中間部材24が配置されている。正極中間部材24は、樹脂材料からなる絶縁性中間部材24Aに導電性中間部材24Bが複数個、ここでは2個が配置されている。各導電性中間部材24Bは、それぞれ積層された正極芯体露出部14と対向する側に、プロジェクションとして作用する円錐台状の突起24Cが形成されている。
【0036】
同じく負極板側では、積層された複数枚の負極芯体露出部15が2分割され、その間に負極中間部材25が配置されている。負極中間部材25は、樹脂材料からなる絶縁性中間部材25Aに導電性中間部材25Bが複数個、ここでは2個が配置されている。各導電性中間部材25Bは、それぞれ積層された負極芯体露出部15と対向する側に、プロジェクションとして作用する円錐台状の突起25Cが形成されている。
【0037】
また、正極中間部材24の両側に位置する正極芯体露出部14の最外側の両側の表面にはそれぞれ正極集電体16が配置されており、負極中間部材25の両側に位置する負極芯体露出部15の最外側の両側の表面にはそれぞれ負極集電体18が配置されている。
【0038】
なお、正極中間部材24を構成する導電性中間部材24Bは正極芯体と同じ材料であるアルミニウム製であり、負極中間部材25を構成する導電性中間部材25Bは負極芯体と同じ材料である銅製であるが、それぞれの形状は同じであっても異なっていてもよい。また、正極中間部材24を構成する絶縁性中間部材24A及び負極中間部材25を構成する絶縁性中間部材25Aとして使用し得る材料としては、たとえばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などが挙げられる。
【0039】
また、実施形態1の角形非水電解質二次電池10においては、
図1A、
図1B及び
図2に示したように、正極中間部材24及び負極中間部材25として、それぞれ樹脂材料からなる絶縁性中間部材24A、25Aにそれぞれ2個の導電性中間部材24B、25Bを用いた例を示したが、これらの導電性中間部材24B、25Bからなる組は、要求される電池の出力等に応じて1個でもよく、あるいは3個以上としてもよい。2個以上用いる構成であれば、1個の樹脂材料からなる絶縁性中間部材24A、25Aにそれぞれ2個以上の導電性中間部材24B、25Bが配置されているので、それぞれの組の導電性中間部材24B、25Bを2分割された側の芯体露出部の間に安定な状態で位置決め配置できるようになる。
【0040】
これらの正極集電体16と2分割された正極芯体露出部14の最外面との間、正極中間部材24の導電性中間部材24Bと2分割された正極芯体露出部14の内面との間は、共に導電性中間部材24Bに形成された円錐台状の突起24Cを介して抵抗溶接されており、同じく、負極集電体18と2分割された負極芯体露出部15の最外面との間、負極中間部材25を構成する導電性中間部材25Bと2分割された負極芯体露出部15の内面との間も共に導電性中間部材25Bに形成された円錐台状の突起25Cを介して抵抗溶接されている。
【0041】
以下、偏平状の巻回電極体11の具体的製造方法、並びに、正極芯体露出部14、正極集電体16、導電性中間部材24Bを有する正極中間部材24を用いた抵抗溶接方法、及び、負極芯体露出部15、負極集電体18、導電性中間部材25Bを有する負極中間部材25を用いた抵抗溶接方法を
図2及び
図3を用いて詳細に説明する。しかしながら、実施形態1においては、正極中間部材24の形状及び負極中間部材25の形状は実質的に同一とすることができ、しかも、それぞれの抵抗溶接方法も実質的に同様であるので、以下においては負極板側のものに代表させて説明することとする。
【0042】
まず、正極板及び負極板を、正極板のアルミニウム箔露出部と負極板の銅箔露出部とがそれぞれ対向する電極の活物質層と重ならないようにずらして、ポリエチレン製多孔質セパレータを介して巻回して得られた偏平状の巻回電極体11を作製した。次いで、負極芯体露出部15を、巻回中央部分から両側に2分割し、電極体厚みの1/4を中心として負極芯体露出部15を集結させた。ここで、集結させた銅箔の厚さは片側約450μmである。
【0043】
また、負極集電体18は厚さ0.8mmの銅板を打ち抜き、曲げ加工等にて製作した。なお、この負極集電体18は銅板から鋳造等にて製作してもよい。ここで使用した負極集電体18は、抵抗溶接箇所から負極端子19まで延在している本体部18Aと、溶接箇所において本体部から略垂直方向に伸びるリブ18Bと、このリブ18Bの表面に形成されてリブ18Bの厚さを部分的に薄くして屈曲し易くするための溝部18Cとが形成されており、負極端子19を中心として対称な構造となるように一体に形成されている。なお、負極集電体18のリブ18B及び溝部18Cの詳細な構成及び作用については後述する。
【0044】
そして、2分割された負極芯体露出部15の最外面の両面に負極集電体18を配置し、2分割された負極芯体露出部15の内面に、導電性中間部材25Bの両側の円錐台状の突起25Cがそれぞれ2分割された負極芯体露出部15の内面と当接するように負極中間部材25を挿入する。負極中間部材25の導電性中間部材25Bは、例えば円柱状をしており、両端部にそれぞれ円錐台状の突起25Cが形成されている。円錐台状の突起25Cの高さは、抵抗溶接部材に一般的に形成されている突起(プロジェクション)と同程度、すなわち、数mm程度であればよい。
【0045】
また、負極中間部材25を構成する導電性中間部材25Bの径及び長さは、偏平状の巻回電極体11や外装缶12(
図1参照)の大きさによっても変化するが、3mm〜数10mm程度であればよい。なお、ここでは負極中間部材25を構成する導電性中間部材25Bの形状は円柱状のものとして説明したが、角柱状、楕円柱状等、金属製のブロック状のものであれば任意の形状のものを使用することができる。
【0046】
実施形態1の負極中間部材25は、導電性中間部材25Bが2個、樹脂材料からなる絶縁性中間部材25Aにそれぞれ一体に保持されている。この場合、それぞれの導電性中間部材25Bは互いに並行になるように保持されており、かつ、導電性中間部材25Bの両端面、すなわち円錐台状の突起25Cが形成されている側がそれぞれ2分割された負極芯体露出部15の内面に位置するように配置されている。この負極中間部材25を構成する樹脂材料からなる絶縁性中間部材25Aの形状は角柱状、円柱状等任意の形状をとることができるが、2分割した負極芯体露出部15間で安定的に位置決めして固定されるようにするために、ここでは角柱状とされている。
【0047】
そして、負極中間部材25の長さは、角形非水電解質二次電池のサイズによっても変化するが、20mm〜数十mmとすることができ、その幅は、負極中間部材25の近傍において、抵抗溶接を行った後に樹脂材料からなる絶縁性中間部材25Aの側面が2分割された負極芯体露出部15の内面と接するような状態となるように設定することが好ましいが、他の部分では、例えば抵抗溶接時のガス抜きが良好となるようにするために、外周部に溝を形成しても、内部に空洞を形成してもよい。
【0048】
次いで、
図3に示したように、上下に配置された一対の抵抗溶接用電極棒31及び32間に偏平状の巻回電極体11を配置し、負極集電体18のリブ18Bが形成されている箇所の本体部18Aが、導電性中間部材25Bの両側に形成されている円錐台状の突起25Cとそれぞれ2分割された負極芯体露出部15を介して互いに対向するように配置し、一対の抵抗溶接用電極棒31及び32をそれぞれ負極集電体18の本体部18Aに当接させる。
【0049】
なお、負極集電体18を負極芯体露出部15の最外面の両面に配置する時期は、2分割された負極芯体露出部15間に負極中間部材25を配置する前であっても後であってもよい。また、負極集電体18を負極端子19に接続するのは負極集電体18を負極芯体露出部15に抵抗溶接する前であっても抵抗溶接した後であってもよい。しかしながら、予め負極集電体18を負極端子19に接続した後に負極集電体18を負極芯体露出部15に抵抗溶接するようした方が、抵抗溶接時の位置決めが容易となるので、製造効率が向上する。
【0050】
そして、一対の抵抗溶接用電極棒31及び32間に適度の押圧力を印加し、予め定められた条件で抵抗溶接を行うと、抵抗溶接用電流は、例えば抵抗溶接用電極棒31から、上側の負極集電体18の本体部18A、2分割された負極芯体露出部15、導電性中間部材25B、2分割された負極芯体露出部15、下側の負極集電体18の本体部18A、抵抗溶接用電極棒32へと流れる。これにより、上側の負極集電体18の本体部18A、2分割された負極芯体露出部15、及び導電性中間部材25Bの一方の端面の間、導電性中間部材25Bの他方の端面、2分割された負極芯体露出部15、及び下側の負極集電体18の本体部18Aとの間に、それぞれ抵抗溶接部分が形成される。
【0051】
このとき、負極集電体18は、負極端子19を中心として対称な構造となるように一体に形成されているため、上側の本体部18Aから下側の本体部18Aまで短絡されている形になり、無効電流が流れるが、抵抗溶接電流が大きいために,一対の抵抗溶接用電極棒31,32間の押圧力を適切に維持することにより、有効に抵抗溶接を行うことができる。しかも、この抵抗溶接時には、負極中間部材25は2分割された負極芯体露出部15の間に安定的に位置決めされた状態で配置されているので、正確にかつ安定した状態で抵抗溶接することが可能となり、溶接強度がばらつくことが抑制され、溶接部の低抵抗化を実現でき、大電流充放電が可能な角形非水電解質二次電池を製造することができるようになる。
【0052】
なお、上記実施形態1では、負極中間部材25を形成する導電性中間部材25Bとして両端側に円錐台状の突起25Cが形成されているものを用いた例を示したが、これらの円錐台状の突起25Cを設けることは必ずしも必要な構成要件ではなく、形成しなくてもよい。また、ここでは円錐台状の突起25Cを形成した例を示したが、三角錐台状のものや四角錐台状のものやさらに多角錐台状のものも使用することができ、さらには突起の先端部に開口(窪み)が形成されているものを用いてもよい。突起に開口が形成されていない場合、突起の作用は従来の抵抗溶接時のプロジェクションと同様になるが、突起の先端側に開口を設けると、抵抗溶接時にこの開口の周囲に電流が集中するので、発熱状態が良好となり、より良好に抵抗溶接を行うことができるようになる。
【0053】
また、第1実施形態では、正極側も負極側の場合と同様にして、2分割された正極芯体露出部14の内側に絶縁性中間部材24A、導電性中間部材24B及び円錐台状の突起24Cを備えた正極中間部材24を配置し、正極芯体露出部14の最外面に本体部16A、リブ16B及び溝部16C(
図1参照)が形成された正極集電体16を配置し、抵抗溶接している例を示している。そして、このように正極集電体16及び負極集電体18が取り付けられた偏平状の巻回電極体11の周囲を絶縁シート23によって被覆し、角形の外装缶12内に挿入した後、封口板13を外装缶12の開口部にレーザ溶接し、その後、電解液注液孔22から非水電解液を注液し、この電解液注液孔22を密閉することにより第1実施形態の角形非水電解質二次電池10が完成される。
【0054】
ここで、第1実施形態の角形非水電解質二次電池10における負極集電体18の具体的構成及び作用について説明する。負極集電体18は、本体部18Aとリブ18Bとを備え、リブ18Bには、リブ18Bの偏平状の巻回電極体11とは反対側において、先端部を除く領域に本体部18Aに沿う方向に溝部18Cが形成されている。このリブ18Bは、負極集電体18の本体部18Aと一体に形成されており、
図8に示した従来技術のように、負極集電体18の一部を本体部18Aとの境界部分で略垂直となるように折り返すことにより形成されたものである。
【0055】
なお、折り返す角度は正確に垂直でなくても、実質的に垂直に近ければよく、±10°程度ずれていてもかまわない。そして、このリブ18Bは、抵抗用溶接時に抵抗溶接用電極棒31ないし32と負極集電体18の本体部18Aとの間から発生したスパッタが偏平状の巻回電極体11側に飛散することを抑制する効果と、負極集電体18の抵抗溶接部以外の部分の溶融を防止するための放熱フィンとしての効果を奏する。
【0056】
また、リブ18Bは、
図2Aに示したように、先端18Dが巻回電極体11よりも外装缶12側(外側)に僅かに突出しているように形成されている。そのため、抵抗用溶接時に抵抗溶接用電極棒31ないし32と負極集電体18の本体部18Aとの間から発生したスパッタが偏平状の巻回電極体11側に飛散することを抑制する効果が大きくなるとともに、リブ18Bの先端18Dが絶縁シート23を介して外装缶12と接触するようになるため、偏平状の巻回電極体11が外装缶12内で動くことを防止できるようになる。
【0057】
加えて、リブ18Bの先端18Dが偏平状の巻回電極体11よりも外装缶12側に僅に突出していると、リブ18Bに溝部18Cが形成されていない場合は、外部から何らかの力が加わって外装缶12が変形した場合、リブ18Bの先端18Dが絶縁シート23を突き破り易くなる。しかしながら、第1実施形態の角形非水電解質二次電池10では、リブ18Bに溝部18Cが形成されているので、この部分のリブ18Bの厚さが薄くなっており、リブ18Bに先端18Dから力が加わると、リブ18Bの先端18D側は溝部18Cが形成されている箇所で曲折し易くなっている。すなわち、第1実施形態の角形非水電解質二次電池10では、負極集電体18のリブ18Bに溝部18Cが形成されている領域が、本発明の「易曲折部」となっている。
【0058】
そのため、第1実施形態の角形非水電解質二次電池10によれば、外部から力が加わって外装缶12が変形し、リブ18Bの先端18Dから力が加わることがあっても、リブ18Bの先端18D側は容易に溝部18Cの箇所から折れ曲るので、リブ18Bの先端18Dが絶縁シート23を突き破る虞が極めて小さくなり、負極集電体18と外装缶12との間で短絡が生じる虞が極めて小さくなる。
【0059】
なお、負極集電体18のリブ18Bにおける溝部18Cの形成位置は、負極集電体18の本体部18Aからリブ18Bの長さの2/3までの領域に設けられていることが好ましい。溝部18Cは、リブ18Bの先端18D以外に形成されていれば、それなりの効果を奏するが、負極集電体18の本体部18Aからリブ18Bの長さの2/3以内とすれば、リブ18Bが折れ曲がり易くなる。
ただし、溝部18Cをリブ18Bの先端18Dに形成すると、却ってリブ18Bの先端18Dが絶縁シート23を突き破り易くなり、負極集電体18と外装缶12との間の短絡が生じやすくなってしまう。また、溝部18Cに変えて、明確に溝とは認識できない薄肉部が形成するようにしてもよい。
【0060】
なお,上記実施形態1では、2分割された正極芯体露出部14の間及び負極芯体露出部15の間にそれぞれ正極中間部材24及び負極中間部材25を配置した例を示した。しかしながら、これらの正極中間部材24及び負極中間部材25は、必ずしも必要な構成ではなく、正極芯体露出部14及び負極芯体露出部15の何れか一方に設けてもよく、さらには、
図8に示した従来例のように、正極中間部材24及び負極中間部材25を用いることなく、すなわち正極芯体露出部14及び負極芯体露出部15をそれぞれ2分割することなく、それぞれに正極集電体16及び負極集電体18を接続してもよい。
【0061】
[変形例1及び2]
上記実施形態1では、2分割された負極芯体露出部15の最外面の両面に負極集電体18を当接させる例を示した。しかしながら、本発明においては、2分割された負極芯体露出部15の最外面の両面に負極端子19に接続された負極集電体18を当接させることは必ずしも必要な条件ではなく、少なくとも2分割された負極芯体露出部15の最外側の一方の面に負極集電体18を接続すればよい。
【0062】
このような少なくとも2分割された負極芯体露出部15の最外側の一方の面に負極端子19に接続された負極集電体18を当接させた変形例1及び2の抵抗溶接後の負極集電体18の配置状態を
図4A及び
図4Bを用いて説明する。なお、
図4Aは変形例1に対応する
図1AのIB−IB線に沿った部分の断面図であり、
図4Bは変形例2に対応する
図1AのIB−IB線に沿った部分の断面図である。なお、変形例1及び2では、偏平状の巻回電極体11及び負極中間部材25として実施形態1で使用したものと同様の構成のものを用いるものとし、また、実施形態1のものと同様の構成部分については同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
【0063】
変形例1では、
図4Aに示すように、2分割された負極芯体露出部15の最外側の一方の面に負極端子19に接続された負極集電体18の本体部18Aを当接するように配置すると共に、2分割された負極芯体露出部15の最外側の他方の面に負極集電受け部材18Eを当接するように配置し、負極集電体18と負極集電受け部材18Eとの間に一対の抵抗溶接用電極棒を当接して抵抗溶接を行ったものである。この場合、 変形例1では、負極集電受け部材18Eは、直接負極端子19とは電気的に接続されておらず、抵抗溶接時に一対の抵抗溶接用電極棒の一方側を受け止める役割を果たす。なお、この変形例1の負極集電受け部材18Eは折り曲げにより形成されたリブ18Fを備えており、このリブ18Fに溝部18Cが形成されている。この負極集電受け部材18Eは、リブ18Fに溝18Cが形成されていることにより、実質的に実施形態1の場合と同様の作用効果を奏する。
【0064】
すなわち、負極集電受け部材18Eは、直接負極端子19と接続されていない以外は実質的に負極集電体18と同様の作用効果を奏するものである。そのため、本発明における「集電体」とはこのような「集電受け部材」をも含む意味で用いられている。ただ、抵抗溶接は、負極集電受け部材18Eを用いるよりも、負極集電部材を2分割された芯体露出部の最外側の両方の面に配置した方が物理的に安定した状態で行うことができる。
【0065】
また、変形例2では、
図4Bに示すように、2分割された負極芯・BR>フ露出部15の最外側の一方の面には負極集電体18を当接するように配置すると共に、2分割された正極芯体露出部14の最外側の他方の面には何も設けず、負極集電体18と2分割された負極芯体露出部15の他方側との間に一対の抵抗溶接用電極を当接して抵抗溶接を行ったものである。すなわち、この変形例2では、抵抗溶接時に一対の抵抗溶接用電極の一方側を2分割された負極芯体露出部15の最外側の他方の面に直接接触させて抵抗溶接を行っている。この変形例2のような構成でも、負極中間部材25の導電性中間部材25Bの円錐台状の突起25Cが備えているプロジェクション効果のため、一応良好な抵抗溶接を行うことができる。しかしながら、抵抗溶接用電極と負極芯体露出部15の最外側の他方の面との間に融着が生じる可能性があるので、実施形態1ないし変形例1のように、負極芯体露出部15の最外側の他方の面には、負極集電体18ないし負極集電受け部材18Eを配置することが望ましい。
【0066】
[実施形態2及び3]
上記実施形態1、変形例1及び2では、負極集電体18のリブ18Bに易曲折部を形成するための溝部18Cを、リブ18Bの偏平状の巻回電極体11とは反対側において、本体部18Aから離間した位置に形成した例を示した。しかしながら、易曲折部を形成するための溝部18Cは、リブ18Bの先端以外であれば、本体部18Aに隣接した位置に設けても、或いはリブ18Bの偏平状の巻回電極体11側に設けてもよい。このような溝部18Cを本体部18Aに隣接した位置に設けた例を実施形態2として、また、リブ18Bの偏平状の巻回電極体11側に設けた例を実施形態3として、それぞれ
図5及び
図6を用いて説明する。
【0067】
なお、
図5Aは実施形態2の場合の
図1BのIIA部分に対応する部分の拡大図であり、
図5Bは
図5AのVB−VB線に沿った断面図である。
図6Aは実施形態3の場合の
図1BのIIA部分に対応する部分の拡大図であり、
図6Bは
図6AのVIB−VIB線に沿った断面図である。また、実施形態2及び3においては、偏平状の巻回電極体11及び負極中間部材25として実施形態1で使用したものと同様の構成のものを用いており、実施形態1のものと同様の構成部分については同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
【0068】
実施形態2では、負極集電体18のリブ18Bに易曲折部を形成するための溝部18Cを本体部18Aに隣接した位置に本体部18Aに沿う方向に設けている。このような構成を採用すると、外装缶12の変形の程度が大きくても、リブ18Bの先端側が大きく変形することができるので、負極集電体18と外装缶12との間の短絡が少なくなる。
【0069】
また、実施形態3では、負極集電体18のリブ18Bに易曲折部を形成するための溝部18Cを、実施形態1の場合とは逆に、本体部18Aに沿う方向にリブ18Bの偏平状の巻回電極体11側に設けている。このような構成であっても,実質的に実施形態1の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0070】
[実施形態4]
上記実施形態1〜3、変形例1及び2では、負極集電体18のリブ18Bに易曲折部を形成するため、溝部18Cを本体部18Aに沿う方向に形成した例を示した。しかしながら、易曲折部はリブの先端18Dから外力が印加された場合に、リブ18Bが変形して,リブ18Bの先端18Dが絶縁シート23を突き破らないようにすればよいのであるから、溝部18Cに換えてリブ18Bの本体部18Aに沿う方向の幅を小さくする切り欠きを形成してもよい。この実施形態4の例を
図7によって説明する。なお、
図7Aは実施形態4の場合の
図1BのIIA部分に対応する部分の拡大図であり、
図7Bは
図7AのVIIB−VIIB線に沿った断面図である。
【0071】
実施形態4では、負極集電体18のリブ18Bに易曲折部を形成するために、リブ18Bの先端18Dを除外して、リブ18Bの本体部18Aに沿う方向の両側に2箇所の切り欠き18Gを形成している。このような構成を採用すると、リブ18Bの先端18Dに外力が印加された場合、この切り欠き18Gが形成された領域においてリブ18Bが曲折しやすくなるので、実施形態1の場合と同様の作用効果を奏することができる。なお、リブ18Bに切り欠き18Gを形成する代わりに、リブ18Bに、リブ18Bの本体部18Aに沿う方向に細長い開口を形成してもよい。
【0072】
なお、本発明においては、集電体のリブに形成される易屈曲部は、正極板側及び負極板側の少なくとも一方に形成されていればよいが、非水電解質二次電池に対して本発明を適用する場合には、アルミニウムからなる正極集電体16よりも銅からなる負極集電体18の方が固いため、少なくとも負極集電体18に設けられるリブ18Bに設けることが好ましい。また、本発明の角形電池は、正極板及び負極板がセパレータを介して巻回ないし積層された偏平形電極体のどちらに対しても適用可能であり、一次電池であっても二次電池であっても適用可能である。
【0073】
また、本発明における「積層された正極芯体露出部」及び「積層された負極芯体露出部」とは、一方の端部に正極芯体露出部を有する正極極板及び他方の端部に負極芯体露出部を有する負極極板を、セパレータを挟んで互いに積層することにより形成されたものであっても、あるいは、セパレータを挟んで巻回することにより積層されたものであってもよい。さらに、上記実施形態では、正極集電体と積層された正極芯体露出部の最外面との間の接続及び負極集電体と積層された負極芯体露出部の最外面との間の接続を抵抗溶接によって行った例を示したが、レーザ光ないし電子ビーム等の高エネルギー線による溶接、超音波溶接等によって行ってもよい。この場合においても、集電体のリブは少なくとも外装缶内での偏平状電極体の位置決めの作用効果を奏することができる。