(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アルカノールが5〜50重量%の量で存在し、多価アルコールが1〜30重量%の量で存在し、透過増強剤が0.2〜25重量%の量で存在し、ゲル化剤が0.05〜4重量%の量で存在し、中和剤が0.05〜1重量%の量で存在し、キレート剤が0.001〜5.0重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の製剤。
2重量%のテストステロン、44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコールおよび5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む経皮または経粘膜ゲル製剤であって、
8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖酸部分を有するか、または8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖アルコール部分を有する脂肪アルコール、脂肪酸および脂肪酸エステルを、0.1重量%未満の総量で含む、
経皮または経粘膜ゲル製剤。
2重量%のテストステロン、44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマー、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水を含む経皮または経粘膜ゲル製剤であって、
8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖酸部分を有するか、または8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖アルコール部分を有する脂肪アルコール、脂肪酸および脂肪酸エステルを、0.1重量%未満の総量で含む、
経皮または経粘膜ゲル製剤。
2重量%のテストステロン、44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマー、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水からなる経皮または経粘膜ゲル製剤。
1日1回〜5回の投薬、1週間に1回の投薬または隔週の投薬から選択される周期性を有するスケジュールによる経皮または経粘膜投与に適する、請求項1から21のいずれか一項に記載の製剤。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、その態様の1つで、2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノール、多価アルコールおよびジエチレングリコールのモノアルキルエーテルを含む透過増強系とを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない経皮または経粘膜製剤を提供する。
【0025】
テストステロン以外の、本発明の製剤中に存在する成分の種類および量の選択は、特に、本発明の製剤のテストステロンの皮膚透過の可能性、製造の容易さ、本発明の製剤の種々の成分間の適合性、および本発明の製剤の安定性を含むいくつかの因子に基づいたことに留意すべきである。さらに、本明細書に定義する透過増強系の成分は、テストステロンの皮膚表面または粘膜表面の透過を増強するのに十分な量で存在することに留意する。
【0026】
明確に示さない限り、「〜を含む」という用語は、本出願の文脈において、明示的に言及した構成要素に加えてさらなる構成要素が任意選択により存在してもよいことを示すために用いられる。しかしながら、「〜を含む」という用語がいかなるさらなる構成要素も存在しない可能性を包含することが本発明の特定の実施形態として意図される。換言すれば、このような実施形態の目的のためには、「〜を含む」は、「〜からなる」の意味を有するものと理解すべきである。
【0027】
以下の詳細な説明は、本発明の個々の特徴の特定のおよび/または好ましい変形を開示する。本発明はまた、本発明の特徴の2つ以上について記載する特定のおよび/または好ましい変形の2つ以上を組み合わせることにより生み出される実施形態を特に好ましい実施形態として意図する。
【0028】
明確に示さない限り、本出願中の相対量の全ての表示は重量/重量基準で行う。一般的用語によって記述される成分の相対量の表示は、前記一般的用語に含まれる全ての特定の変形または構成要素の総量を指すことを意図している。一般的用語により定義される特定の成分が特定の相対量で存在することが明示されている場合、およびこの成分が一般的用語に含まれる特定の変形または構成要素であることがさらに記述されている場合、一般的用語に含まれる他の変形または構成要素はさらに存在せず、結果として一般的用語に含まれる成分の全相対量が明示された相対量を超える、より好ましくは、この場合、一般的用語に含まれる他の変形または構成要素は全く存在しないことが意図される。
【0029】
「2重量%のテストステロン」を含む製剤に言及する場合、このような製剤は、テストステロンの重量%の薬学的に許容される変動を見込むものと理解すべきである。本発明の文脈において、薬学的に許容される変動は、1.9重量%のテストステロンから2.1重量%のテストステロンに及ぶ。
【0030】
「経皮製剤」(transdermal formulation)または「経粘膜製剤」(transmucosal formulation)という用語は、テストステロンを皮膚または粘膜組織(または膜)に透過させることにより、テストステロンを、製剤を投与された哺乳動物に送達することができる本発明の製剤を包含するものと理解すべきであり、前記製剤は局所的に適用され、前記哺乳動物の血流中に入る。
【0031】
本明細書で使用する「経皮送達」は、経皮(transdermal)、経皮的(percutaneous)および経粘膜投与(transmucosal)、すなわち、皮膚または粘膜組織を通した血流中への薬物の通過/透過による送達を包含するものと理解すべきである。
【0032】
本明細書で互換的に使用する「皮膚」または「皮膚組織」または「皮膚膜」という用語は、任意の有毛もしくは無毛の皮膚性膜を含む、(皮膚膜の任意の表皮または真皮層を含む)任意の真皮膜を包含するものと理解すべきである。
【0033】
本明細書で互換的に使用する「粘膜(mucosa)」または「粘膜組織(mucosal tissue)」または「粘膜(mucosal membrane)」という用語は、嚥下なしで透過することができる哺乳動物の任意の湿った解剖学的膜または表面、例えば、口腔表面、頬側面、耳状面、膣表面、直腸表面、鼻腔面または眼部表面を包含するものと理解すべきである。
【0034】
「局所的な」または「局所的に」という用語は、本発明の製剤と皮膚膜または粘膜の任意の部分を含む哺乳動物の表面領域との直接接触を指すものとして本明細書で用いる。
【0035】
本明細書で使用する「哺乳動物」という用語は、任意の哺乳動物を包含するものと理解すべきである。一実施形態では、哺乳動物は、ヒト哺乳動物である。別の実施形態では、哺乳動物は男性のヒトである。さらに別の実施形態では、哺乳動物は女性のヒトである。
【0036】
テストステロンに言及する場合、これは、(8R,9S,10R,13S,14S,17S)−17−ヒドロキシ−10,13−ジメチル−1,2,6,7,8,9,11,12,14,15,16,17−ドデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3−オン(CAS登録番号58−22−0)とも呼ばれるアンドロゲンステロイドホルモン17−β−ヒドロキシアンドロステノンを指すものと理解すべきである。
【0037】
本発明の経皮または経粘膜製剤に用いることができる他のアンドロゲンの例としては、それだけに限らないが、テストステロンの任意のエステル(テストステロンエナント酸エステル、プロピオン酸エステル、シピオン酸エステル、フェニル酢酸エステル、酢酸エステル、イソ酪酸エステル、ブチルシクロヘキサンカルボン酸エステル、ヘプタン酸エステル、デカン酸エステル、ウンデカン酸エステル、カプリン酸エステルおよびイソカプリン酸エステルなど)、4−ジヒドロテストステロン、ならびにテストステロンの任意の薬学的に許容される誘導体、例えば、メチルテストステロン、テストラクトン、オキシメトロンおよびフルオキシメステロンなどが挙げられる。これらのアンドロゲンは、単独でまたはその2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0038】
先に述べたように、本発明の製剤は、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない。長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルのこのような欠落により、このような化合物の1種または複数を含む製剤により引き起こされる不快な臭気、刺激および/または脂ぎったテクスチャを有さない製剤がもたらされ、結果としてより大きな患者のコンプライアンスが得られる。
【0039】
本明細書で使用する「長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステル」は、8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖炭素体を有する脂肪アルコールおよび脂肪酸ならびにそのエステル、すなわち、8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖酸部分を有するまたは8個以上の炭素原子を有する分枝鎖もしくは直鎖アルコール部分を有する脂肪酸エステルを包含するものと理解すべきである。
【0040】
本明細書で使用する「長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない」は、約0.1重量%未満の総量の脂肪アルコール、脂肪酸および/または脂肪酸エステルを含むことを意味するものと理解すべきである。
【0041】
従って、本発明は、2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、多価アルコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルとを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない経皮または経粘膜製剤を提供する。
【0042】
一実施形態では、本発明の経皮または経粘膜製剤は、ゲル化剤、中和剤、キレート剤および溶媒の少なくとも1種、あるいはこれらの任意の組み合わせをさらに含む。
【0043】
例えば、一実施形態では、本発明の経皮または経粘膜製剤は、2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、多価アルコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルと、ゲル化剤とを含む。別の実施形態では、本発明の経皮または経粘膜製剤は、2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、多価アルコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルと、ゲル化剤と、中和剤とを含む。さらなる実施形態では、本発明の経皮または経粘膜製剤は、2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、多価アルコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルと、ゲル化剤と、中和剤と、キレート剤とを含む。さらに別の実施形態では、本発明の経皮または経粘膜製剤は、2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、多価アルコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルと、ゲル化剤と、中和剤と、キレート剤と、溶媒とを含む。
【0044】
本発明の製剤は、約5〜50重量%の間(例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50重量%)の量のC
2〜C
4アルカノールと、約1〜30重量%の間(例えば、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、30重量%)の量の多価アルコールと、約0.2〜25重量%の間(例えば、約0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、15、20、25重量%)の量のジエチレングリコールのモノアルキルエーテルと、約0.05〜4重量%の間(例えば、約0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4重量%)の量のゲル化剤と、約0.05〜1重量%の間(例えば、約0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1重量%)の量の中和剤と、約0.001〜5.0重量%の間(例えば、約0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4、4.5、5.0重量%)の量のキレート剤とを含むことが予想される。
【0045】
本明細書で使用する「透過増強系」は、(前記透過増強系を含まないテストステロンの経皮送達と比較して)本発明の製剤のテストステロンの前記製剤を投与された哺乳動物の皮膚または粘膜を通した吸収および/または透過を、一緒に定性的および/または定量的に増強する、C
2〜C
4アルカノール、多価アルコールおよびジエチレングリコールのモノアルキルエーテルを含むものと理解すべきである。
【0046】
本明細書で使用する「C
2〜C
4アルカノール」という用語は、ヒドロキシ基(−OH)で置換された1個または複数のC
2〜C
4アルカンを包含するものと理解すべきである。
【0047】
一実施形態では、本発明の製剤が利用するアルカノールは、エタノール、イソプロパノールおよびn−プロパノールからなる群から選択される1種または複数である。別の実施形態では、前記アルカノールはエタノールである。さらなる実施形態では、前記アルカノールは、本発明の製剤中に約44.0重量%の量で存在するエタノールである。
【0048】
いくつかの実施形態では、アルカノールはまた、本発明の製剤中のテストステロンのための一次溶媒として、本発明の製剤により利用される(例えば、エタノールなど)。アルカノールの量は、テストステロンを少なくとも完全に可溶化するのに十分であるべきである。さらに、アルカノール、例えばエタノールは、極性角質層脂質(polar stratum corneum)を抽出することにより作用し、結果として多数の原薬(drug substances)のための領域確保(partitioning)を増加する効率的な皮膚透過増強剤であることが知られている。しかしながら、本明細書で以下に示すように(実施例1参照)、本発明の発明者らは、本発明の製剤の透過を増強するために、前記アルカノール(例えば、エタノール)は、最大50重量%までの量で、特定の実施形態では最大44重量%までの量で本発明の製剤中に存在することができることを見出した。
【0049】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、水とのヒドロアルコール(hydroalcoholic)混合物でアルカノールを含む。
【0050】
本発明の文脈において、本明細書で使用する「多価アルコール」という用語は、2個以上のヒドロキシ基で置換されたC
2〜C
6アルカンもしくはC
2〜C
6アルケンの1個または複数を包含するものと理解すべきである。
【0051】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤中に含まれる多価アルコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールからなる群から選択される1種または複数である。一実施形態では、本発明の製剤中に含まれる多価アルコールはプロピレングリコールである。別の実施形態では、本発明の製剤は、約20.0重量%の量のプロピレングリコールを含む。
【0052】
本明細書で使用する「ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル」という用語は、C
1〜C
6アルキルエーテルで置換された1個または複数のジエチレングリコールを包含するものと理解すべきである。
【0053】
一実施形態では、本発明の製剤中に含まれるジエチレングリコールのモノアルキルエーテルは、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)およびジエチレングリコールモノメチルエーテルの一方または両方である。別の実施形態では、本発明の製剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。さらに別の実施形態では、本発明の製剤は、約5.0重量%の量のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。
【0054】
本明細書で使用する「ゲル化剤」という用語は、製剤の粘度を変化させることができる任意の薬剤を包含するものと理解すべきである。本発明の製剤に用いるゲル化剤は、カルボマー、カルボキシエチレンまたはポリアクリル酸、例えばカルボマーもしくはカーボポール980NF(CARBOPOL(商標)980NF)もしくは940NF、981もしくは941NF、1382もしくは1342NF、5984もしくは934NF、ETD2020、2050、934P NF、971P NF、974P NF、Ultrez 10 NF、Pemulen TR−1 NFもしくはTR−2 NFおよびNoveon AA−1 USP、セルロース誘導体、例えばエチルセルロース(EC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)(Klucel異なるグレード)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)(Natrosolグレード)、HPMCP 55およびMethocelグレード、天然ゴム、例えばアラビアガム、キサンタンガム、グアーガムおよびアルギン酸塩、ポリビニルピロリドン誘導体、例えばKollidonグレード、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、例えばLutrol Fグレード68および127、キトサン、ポリビニルアルコール、ペクチンおよびビーガム(veegum)グレードを含む群から選択される1種または複数であってよい。第三級アミン、例えばトリエタノールアミンまたはトロラミンを、系を濃化および中和するために含ませることができる。
【0055】
一実施形態では、本発明の製剤中に含まれるゲル化剤はカルボマーである。カルボマーは、いくつかの多価アルコールアリルエーテルのいずれかと架橋した高分子量のアクリル酸のホモポリマーのクラスに関する。カルボマーの非限定的例は、カルボマー940、カルボマー973、カルボマー980NFおよびカルボマーC981 NF(ここでは、数字はポリマー鎖の平均分子量を示している)である。特定の実施形態では、本発明の製剤中に含まれるゲル化剤はカルボマーC980NFである。さらに別の実施形態では、本発明の製剤中に含まれるゲル化剤は、1.20重量%の量のカルボマーC980NFである。
【0056】
本明細書で使用する「中和剤」という用語は、安定かつ均質な製剤を達成するために本発明の製剤の酸性または塩基性成分を中和することができる1種または複数の薬剤を包含するものと理解すべきである。中和剤の非限定的例としては、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、第三級アミン、例えばトリエタノールアミンもしくはトロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、およびアルカリ、例えばKOHもしくはNaOH溶液が挙げられる。例えば、カルボマーポリマーを含むヒドロアルコールゲルの中和は、異なる塩基を用いて達成することができる。カルボマーポリマーの塩は、溶媒系中で膨潤性でなければならず、そうでなければ沈殿し、いかなる濃化効果も起こらない。トリエタノールアミンは、最大50%までのアルコールを含むヒドロアルコールゲルに用いることができる。
【0057】
一実施形態では、本発明の製剤中に含まれる中和剤はトリエタノールアミン(互換的にトロラミンとも呼ばれる)である。別の実施形態では、本発明の製剤中に含まれる中和剤は、約0.35重量%の量のトリエタノールアミンである。本発明の製剤中のトリエタノールアミンのこの濃度(0.35重量%)は、約5.6〜約6.8の間のpHレベルをもたらす。
【0058】
本明細書で使用する「キレート剤」という用語は、ゲル基質の物理的分解を引き起こしやすい(それによって、製剤の粘度の喪失および崩壊を引き起こす)残留する微量の遊離多価陽イオンを錯化し、分離する1種または複数の薬剤を包含するものと理解すべきである。キレート剤は、本発明の製剤の物理的安定性および頑健性の改善をもたらす。
【0059】
一実施形態では、本発明の製剤中に含まれるキレート剤はエデト酸二ナトリウムである。さらなる実施形態では、本発明の製剤中に含まれるキレート剤は、約0.06重量%の量のエデト酸二ナトリウムである。
【0060】
本明細書で使用する場合、「溶媒」という用語は、本発明の経皮または経粘膜製剤に使用するのに適した任意の種類の溶媒を包含することができ、本明細書の上で詳述したように、本発明の製剤の任意の他の成分と同じでも異なっていてもよい。
【0061】
一実施形態では、本発明の製剤中に含まれる溶媒は水である。
【0062】
本発明はさらに、2重量%のテストステロンと、44.0重量%のエタノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルとを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない経皮または経粘膜製剤を提供する。
【0063】
本発明は特に、2重量%のテストステロンと、44.0重量%のエタノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルと、1.20重量%のカルボマーと、0.35重量%のトリエタノールアミンと、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムと、水(適量)とを含む経皮または経粘膜製剤を提供する。
【0064】
本発明はさらに、2重量%のテストステロンと、44.0重量%のエタノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルと、1.20重量%のカルボマーと、0.35重量%のトリエタノールアミンと、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムと、水(適量)とからなり、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない経皮または経粘膜製剤を提供する。
【0065】
特定の実施形態では、カルボマーはカルボマーC980 NFである。別の特定の実施形態では、カルボマーC980NFは、本発明の製剤中に1.20重量%の量で存在する。
【0066】
従って、本発明は、アクリルポリマーの水性ゲル基質に埋め込まれた揮発性溶媒(例えば、エタノール)および不揮発性共溶媒(例えば、プロピレングリコールおよび例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル)の組み合わせを含む高度な経皮透過増強系を提供する。
【0067】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、緩衝剤、保湿剤、湿潤剤、界面活性剤、抗酸化剤、軟化剤またはバッファーの少なくとも1種をさらに含む。
【0068】
いくつかの他の実施形態では、本発明の製剤は、ゲル、ローション、クリーム、スプレー、エアロゾル、軟膏、乳濁液、懸濁液、リポソーム系、ラッカー、パッチ、包帯、バッカル錠、ウエハー、舌下錠、坐剤、膣剤形または密封包帯の形態である。特定の実施形態では、製剤はゲルである。
【0069】
他の実施形態では、本発明の製剤は以下の少なくとも1種の形態である:透明な(目に見えない)製剤、水で洗える製剤、触ると冷たい(cool−to−the−touch)製剤、速乾性製剤、展延性(spreadable)製剤および非油脂性(non−greasy)製剤。
【0070】
いくつかの実施形態では、前記製剤はゲルの形態である。他の実施形態では、前記製剤は透明な目に見えないゲルの形態である。
【0071】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、例えば、ゲル、軟膏もしくはクリームにより皮膚に直接、またはパッチ、包帯もしくは他の密封包帯を通して間接的に適用される。
【0072】
本発明の経皮製剤は、任意の体の部位、例えば胸部、大腿、腹部、肩、上腕、上部胴体、背中、首、足、手、腋窩または陰嚢に局所的に適用することができる。一実施形態では、本発明の製剤は、腹部に適用される。別の実施形態では、本発明の製剤は、1日1回腹部に適用される。別の実施形態では、本発明の製剤は、上腕に適用される。別の実施形態では、本発明の製剤は、1日1回上腕に適用される。
【0073】
一実施形態では、ゲルの形態の製剤は、約100cm
2〜約1500cm
2までの皮膚の領域に適用され、その結果としてテストステロンは、例えば皮膚1cm
2当たり約50μgで適用される。適用代替として、適用を体の代替領域にしてもよい。これは、皮膚の製剤の成分への繰り返しの暴露に対するなんらかの感受性を緩和するのに有益となり得る。
【0074】
本発明の製剤は、1日1回、または患者の状態に応じて1日当たり複数回適用してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、1日1回〜5回の投薬、1週間に1回の投薬または隔週の投薬から選択される周期性を有するスケジュール(投与レジメン)による経皮または経粘膜投与に適する。
【0076】
いくつかの実施形態では、前記製剤は、1日1回の経皮または経粘膜投与に適する。他の実施形態では、前記製剤は、それを必要とする哺乳動物の腹部(またはその一部)への1日1回の経皮または経粘膜投与に適する。さらに他の実施形態では、前記製剤は、それを必要とする哺乳動物の上腕(またはその一部)への1日1回の経皮または経粘膜投与に適する。
【0077】
本発明はさらに、本発明の製剤を哺乳動物の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、テストステロンの投与を必要とする哺乳動物にテストステロンを投与する方法を提供する。投与は、内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患および障害の治療のためのものであることが予想される。
【0078】
別の態様では、本発明は、本発明の製剤を哺乳動物の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患または障害を治療する方法を提供する。
【0079】
その態様の別のものでは、本発明は、1〜2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルとを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない製剤を雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法を提供する。
【0080】
さらなる態様では、本発明は、1〜2重量%のテストステロンと、C
2〜C
4アルカノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルと、ゲル化剤と、中和剤と、キレート剤と、溶媒とを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない製剤を雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法を提供する。
【0081】
特定の実施形態では、本発明は、1〜2重量%のテストステロンと、44重量%のエタノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、5重量%のジエチレングリコールのモノエチルエーテルと、1.2重量%のカルボマーと、0.35重量%のトリエタノールアミンと、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムと、水(適量)とを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない製剤を雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法を提供する。
【0082】
特定の実施形態では、本発明は、1〜2重量%のテストステロンと、44重量%のエタノールと、20.0重量%のプロピレングリコールと、5重量%のジエチレングリコールのモノエチルエーテルと、1.2重量%のカルボマーと、0.35重量%のトリエタノールアミンと、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムと、水(適量)とからなる製剤を雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法を提供する。
【0083】
別の態様では、本発明は、内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患または障害の治療に使用するための本発明の経皮または経粘膜製剤を提供する。
【0084】
本発明の文脈において、「内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患および障害」は、テストステロンの内因性産生が減少したまたは実質的に存在しないもしくは終結した哺乳動物対象の状態に直接的または間接的に関連する任意の疾患または障害を包含するものと理解すべきである。
【0085】
本発明の一実施形態では、内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患および障害は、ホルモン障害、例えば性腺機能低下症、女性の性障害、機能低下性障害および副腎不全に関する。
【0086】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤の投与は、顔面紅潮、寝汗、性欲減退、骨粗鬆症などの治療される内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患または障害の臨床症状の少なくとも1つの頻度を減少させる。
【0087】
ヒト男性については、内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患および障害は、500ng/dL、300ng/dL、100ng/dL、50ng/dLおよび10ng/dLから選択される濃度未満の血清テストステロン濃度をもたらし得る。このような状態には、それだけに限らないが、原発性性腺機能低下症(原発性精巣機能不全)および続発性性腺機能低下症が含まれる。
【0088】
原発性性腺機能低下症の主な原因には、精巣における異常、クラインフェルター症候群、性染色体XおよびYの先天異常、停留精巣、ヘモクロマトーシス、血液中の高レベルの鉄、精巣の損傷、以前のヘルニア手術、がん治療ならびに正常な老化が含まれる。
【0089】
男性の性腺機能低下症の続発性型の主な原因には、ホルモン産生を制御する脳とつながった下垂体の欠損、障害性精巣機能(時々、下垂体から精巣への化学的メッセージの欠損により引き起こされる)、炎症性疾患、および特定の薬物(例えば、精神障害および胃食道逆流症を治療するための薬物など)の使用、および老化が含まれる。
【0090】
追加の「内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患および障害」は、テストステロン欠乏症、不妊症、勃起不全、性欲低下、疲労、エネルギー喪失、憂鬱状態、二次性徴の退縮、筋力低下および骨粗鬆症である。
【0091】
一実施形態では、前記内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患または障害は性腺機能低下症である。
【0092】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、雄性哺乳動物に約50mg/日の治療上有効用量のテストステロンを供給し、それによって雄性対象に少なくとも約300〜約1000ng/dLに及ぶ遊離血清濃度のテストステロンを供給するために、雄性哺乳動物に投与される。
【0093】
上記に加えて、本発明の製剤は、いくつかの実施形態では、それを必要とする女性に投与され得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤による治療を受ける女性は、自然閉経、外科手術、放射線照射、化学的卵巣機能抑制もしくは摘出、または早発卵巣不全のいずれかのためにアンドロゲン産生が中断された妊娠可能年齢以上のものであり得る。さらに、女性対象の内因性テストステロンの減少は、副腎アンドロゲン分泌を抑制する状態(すなわち、急性ストレス、神経性食欲不振、クッシング症候群および下垂体性腎不全)、卵巣アンドロゲン分泌を減少させ得る状態(すなわち、卵巣機能不全および薬理学的用量のグルココルチコイドの使用)、ならびに慢性疾患、例えば後天性免疫不全症候群(AIDS)のような筋消耗疾患に起因し得る。
【0095】
さらに、女性対象の減少した濃度のテストステロンは、女性性機能不全(FSD)につながり、その結果として性的欲求、覚醒もしくは喜びの欠如、低エネルギー、幸福感の減少および骨粗鬆症などの臨床症状をもたらし得る。そのため、女性対象のFSDを治療するための本発明の製剤の使用の結果のいくつかは、以下の1つ以上を含み得る:エネルギー増加、幸福感の増加、骨からのカルシウムの喪失の減少、ならびに性行為および性欲の増加。
【0096】
閉経前の女性では、総血漿テストステロン濃度は、一般的に15〜65ng/dLにおよび(閉経前の女性の遊離テストステロンはおよそ1.5〜7pg/mlである)、月経周期中に変動し、アンドロゲン濃度のピークは、周期の排卵前期および黄体期の血漿エストロゲンの濃度に対応する。閉経後移行期につながる数年では、循環するアンドロゲンの濃度は、卵巣および副腎分泌の両方の加齢性の減少の結果として減少し始める。40代の正常な閉経前女性の24時間平均血漿テストステロン濃度は、20代前半の女性の濃度の半分であるという調査報告がある。しかしながら、アンドロゲン欠乏症の女性は、25ng/dL未満(50歳未満)または20ng/dL未満(50歳以上)の総血漿テストステロン濃度を有するが、卵巣摘出した女性は10ng/dL未満の総血漿テストステロン濃度を有し得ることが一般的に認められている。
【0097】
いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、女性に約1mg〜約3mgの1日の治療上有効用量のテストステロンを供給するために、女性に投与される。いくつかの実施形態では、本発明の製剤は、女性対象に少なくとも約15〜約55ng/dLの総血清濃度のテストステロン、または約2〜約7pg/mLの遊離血清濃度のテストステロンを供給する。
【0098】
本発明の方法のいくつかの実施形態では、本発明の製剤は、別の治療、例えばそれだけに限らないが、エストロゲン補充療法(ERT)または任意の他の薬物または非医学的治療と組み合わせて投与される。他の療法のこのような投与は、本発明の製剤の投与の前に、本発明の製剤の投与の後に、もしくは本発明の製剤の投与と同時に、または医療提供者により処方される任意の他の治療スケジュールで投与され得る。
【0099】
さらなる態様では、本発明は、本発明の製剤を含む少なくとも1個の容器と、その使用のための説明書とを含むキットを提供する。
【0100】
いくつかの実施形態では、本発明のキットは、所定の測定された量の前記製剤を投薬するのに適した容器を含む。
実施例
【0101】
本発明を以下の実施例でさらに説明するが、これらの実施例は請求する本発明の範囲を限定することを何ら意図していない。
【実施例1】
【0102】
テストステロンゲル製剤1重量%および2重量%の調製
1重量%および2重量%テストステロン製剤を、
図1に模式的に示すように当技術分野で既知の方法により調製した。調製は、ステンレス鋼遊星型ミキサー中、温度を制御した連続真空および窒素封入下制御した環境中で行った。
【0103】
表1は、1重量%テストステロンゲル製剤の10kgバッチ調製を示している。表2は、2重量%テストステロンゲル製剤の10kgバッチ調製を示している。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
本明細書の以下の全ての実験は、本質的に実施例1に記載するように調製した製剤を用いて行った。
A.インビトロ実施例
一般的プロトコルおよび測定
【0107】
全てのインビトロ実験は、標準的なフランツ型垂直拡散セル(Hanson Research Inc.)に載せた新鮮な皮膚片(ブタの耳、ヒトの皮膚)を用いて行った。
【0108】
薬物添加量は、別段の指定がない限り、およそ5.6mgゲル/cm
2(OECDガイダンス番号28、パリ、2000年12月により)とした。
【0109】
温度は、皮膚透過試験期間(24時間)を通して、35℃に維持した。
【0110】
24時間にわたって透過した累積薬物量(μg/cm
2)を、高圧液体クロマトグラフィー技術により測定した。
【実施例2】
【0111】
アルコール濃度のテストステロンの透過に対する影響
以下の表1は、本発明のテストステロン製剤の透過に対するアルカノール濃度の影響を評価するために用いた製剤を与える。
【0112】
【表3】
【0113】
図2A〜2Bは、テストステロンの累積透過プロファイル(絶対動態プロファイル、
図2A)および薬物流束(
図2B)を示している。これらの結果は、エタノール濃度を、この濃度を超えた濃度ではエタノール濃度の増加が皮膚透過増強をもたらさないおよそ50重量%より上に増加させる必要がないことを示唆している。さらに、約50%w/wより高いエタノール濃度は、特に、局所適用が長期にわたる場合、例えば、1日1回が数カ月〜数年の場合に、皮膚感作(皮膚乾燥、発赤および掻痒感)などの重度の副作用を引き起こし得る。
【実施例3】
【0114】
透過増強系の効果
本発明の製剤中に含まれる透過増強系(エタノール、プロピレングリコールおよびDGMEを含む)の異なる濃度の成分を、皮膚を通したテストステロンの最適化された最大吸収について試験した。以下の表4および5は、試験した製剤を列挙している。これらの製剤を、製品ANDROGEL(登録商標)で観察された吸収と比較した。
【0115】
【表4】
【0116】
インビトロ皮膚透過試験番号1〜6を
図3〜8に示し、以下の表5および6にも要約する。
【0117】
【表5】
【0118】
【表6】
【0119】
インビトロ試験番号1の結果(
図3A〜3Bならびに表5および6)は、1%テストステロン濃度で(表4、バッチ3)、製剤の透過増強系が、ANDROGEL(登録商標)の皮膚透過(表4、バッチ1)よりも2.4倍高いテストステロンの皮膚透過を可能にしたことを示している。テストステロン濃度を2倍にすることにより(1重量%から2重量% 表4、バッチ4)、テストステロンの皮膚透過のさらなる2.3倍の増加がもたらされた。
【0120】
インビトロ試験番号2の結果(
図4A〜4Bならびに表5および6)は、本明細書で上に定義する透過増強系(表4、バッチ2および4)の使用がANDROGEL(登録商標)(表4、バッチ1)と比較して皮膚透過の結果の改善をもたらすことを示している。1重量%から2重量%までテストステロン濃度を2倍にし、アルカノールの濃度を低下させる(バッチ2の47.5重量%からバッチ3の44重量%まで)ことにより、増強した透過の結果がもたらされた。
【0121】
インビトロ試験番号3〜6の結果(
図5〜8ならびに表5および6)は、本明細書で上に定義する透過増強系(表4、バッチ3)の使用が、ANDROGEL(登録商標)(バッチ1)と比較して皮膚透過の結果の改善をもたらすことを示している。テストステロン濃度を2倍にすることにより(バッチ3の1重量%からバッチ4の2重量%まで)、瞬間テストステロン流束が増強される結果がもたらされた(表6ならびに
図5B、6B、7Bおよび8B)。
【実施例4】
【0122】
用量体積のテストステロン透過に対する影響
以下の製剤をインビトロでのテストステロン透過について試験した:
1セル当たりテストステロンゲル1%、10mgゲル(0.1mgテストステロン)を適用。
1セル当たりテストステロンゲル1%、20mgゲル(0.2mgテストステロン)を適用。
1セル当たりテストステロンゲル2%、10mgゲル(0.2mgテストステロン)を適用。
【0123】
全製剤が以下の成分を含んでいた:44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマーC980 NF、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水(適量)。
【0124】
各試験製剤を4回反復(4つの異なる皮膚ドナー)で試験した。全体で12個の皮膚試料を用いた。各試料の厚さをマイクロメーターで測定した。結果として、試料を、約7.5mLのレセプターコンパートメント、3.0mLのドナーコンパートメントおよび1.77cm
2の拡散領域を有する垂直ガラスフランツ型拡散セルに載せた。
【0125】
2%w/v oleth−20、すなわちポリオキシエチレングリコールのオレイルエーテル(VOLPO(商標)20またはBRIJ(商標)98、ここではBRIJ(商標)O20)を添加したpH7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)をレセプター溶液として用いて、全試験中35℃に維持し、600RPMで攪拌した。試験は、Microette(登録商標)オートサンプラーを用いて行った。レセプター溶液を用いた皮膚試料の2時間の予備インキュベーションおよびエバポリメトリー(evaporimetry)による完全性評価後、試験製剤約10mg(5.65mg/cm
2)または20mg(11.3mg/cm
2)をプラスチック注射器プランジャーの先端を用いて適用し、拡散表面上に穏やかに広げた。非閉鎖条件で24時間、薬物の拡散をさせた。レセプター溶液試料(1.2mL)を9時間、14時間、19時間および24時間後に(0.8mLレセプターコンパートメントプライミング後)取り出した。試料をセプタムクリンプキャップで予備密閉した2mL HPLC褐色ガラスバイアルに集め、トリフルオロ酢酸(TFA)10%溶液10μLを予備充填した。次いで、試料をエッペンドルフマイクロチューブに移し、10分間13500RPM(SIGMA 2−16P 遠心分離機)で遠心分離した。各上清(0.9mL)を2mL HPLC褐色ガラスバイアルに移した。試料の分析をHPLCにより行った。
【0126】
図9は、1単位面積当たり同じゲル添加量(5.6mg/cm
2)を維持した場合、2%試料が、1%試料と比較して優れたテストステロンの皮膚透過をもたらしたことを示している:
(i)24時間後に透過したテストステロンの絶対累積量は、2%試料で1.6倍高かった(3.227μg/cm
2対2.06μg/cm
2);
(ii)最大テストステロン瞬間流束は、2%試料で1.7倍高かった(0.209μg/cm
2対0.123μg/cm
2);
(iii)24時間のテストステロン瞬間流束は、2%試料で1.9倍高かった(0.130μg/cm
2対0.070μg/cm
2)。
【0127】
図9はさらに、約5.6mg/cm
2から約11.2mg/cm
2まで1cm
2当たりに適用するT Gel1%の量を2倍にする、すなわち約56μg/cm
2から約112μg/cm
2まで1cm
2当たりに適用するテストステロンの量を2倍にすると、24時間後に透過したテストステロンの絶対累積量はほぼ3倍になった(6.11μg/cm
2対2.06μg/cm
2)ことを示している。
【0128】
図10は、2%試料の10mgの添加量を1.77cm
2(2%テストステロン/5.6mg/cm
2)に適用した場合、最大の透過テストステロン流束は19時間後に得られた一方で、1%試料の20mgの添加量を1.77cm
2(1%テストステロン/11.2mg/cm
2)に適用した場合、最大の透過テストステロン流束は14時間後に得られたことを示している。
図10は、1%試料のテストステロン添加量の5.6μg/cm
2から11.2μmg/cm
2までの増加は、最大瞬間流束が起こる時間(14時間)に影響を及ぼさなかったことも示しているので、これはなお一層驚くべきことであった。
【実施例5】
【0129】
プロピレングリコール濃度のテストステロン透過に対する影響
以下の製剤を、インビトロテストステロン透過について試験した:
15重量%のプロピレングリコールを含むテストステロンゲル1%。
20重量%のプロピレングリコールを含むテストステロンゲル1%。
15重量%のプロピレングリコールを含むテストステロンゲル2%。
20重量%のプロピレングリコールを含むテストステロンゲル2%。
【0130】
全製剤が以下の追加の成分を含んでいた:44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマーC980 NF、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水(適量)。
【0131】
各試験製剤を3回反復(3つの異なる皮膚ドナー)で試験した。全体で12個の皮膚試料を用いた。試験プロトコルは実施例4に記載するものと同一とした。
【0132】
図11は、24時間後のテストステロンの皮膚を通した累積送達が、15重量%のプロピレングリコールを含む1%テストステロンゲルでは1.225μg/cm
2であるのに対して、20重量%のプロピレングリコールを含む1%テストステロンでは0.743μg/cm
2であったことを示している。
【0133】
図11は、最も驚くべきことには、それと反対に、それぞれ15重量%から20重量%までプロピレングリコールの濃度を増加させると、2重量%テストステロンゲルでは24時間後のテストステロンの皮膚を通した累積送達の予期しない増加:それぞれ1.877μg/cm
2対2.371μg/cm
2がもたらされたことを示している。
B.インビボ実施例
【実施例6】
【0134】
ヒト男性におけるテストステロン経皮製剤のインビボ試験
本質的に実施例1に記載するように製造したテストステロンゲル製剤を以下の通りインビボで評価した。インビボ試験の目的は、TESTOGEL/ANDROGEL(登録商標)(経皮適用用の1%テストステロンゲルを含有、Laboratories Besins International製)と比較して、7日間の反復投薬での、健康な男性への単回および反復経皮投与後の1%および2%テストステロンを含む経皮テストステロンゲル製剤の相対的生物学的利用能、薬物動態プロファイルを決定し、安全性および忍容性を評価することであった。
【0135】
18〜45歳の10人の健康な男性の対象を試験に含めた。試験は、以下の通り、間に6〜9日の休薬期間を挟んだ各7日の3つのランダム化治療期間を含んでいた:
− 治療期間A:対象に1重量%テストステロンゲルを投与した、
− 治療期間B:同じ対象に2重量%テストステロンゲルを投与した、
− 治療期間C:同じ対象にANDROGEL(登録商標)を投与した。
【0136】
試験に含める前に、全対象は、バイタルサイン、12誘電心電図、ならびに血液学、臨床化学(PSAを含む)、止血および尿検査を含む実験室評価を含む全身健康検査を受けた。対象が確実に、1ng/mL未満の低レベルの内因性テストステロンを有するように、対象は、テストステロンの内因性産生を抑制するために2用量(3.75mg)のGnRH作動薬DECAPEPTYL N(登録商標)を受けた。DECAPEPTYL N(登録商標)(トリプトレリン3.75mg 1カ月デポー)を、粉末および懸濁用の溶媒1mLを含む予備充填注射器として供給した。DECAPEPTYL N(登録商標)を1mlに懸濁させ、3.75mg/mLの濃度を得て、その1mLを臀筋に注射した。DECAPEPTYL N(登録商標)の1回目の投薬は第−21日に投与し、2回目の投薬は28日後、すなわち第1治療期間の第8日に投与した。
【0137】
対象は、各治療期間の第1日および第7日に宿泊滞在のために来院した。さらに、対象は、第3日〜6日は外来で来院した。治療期間の間に6〜9日の休薬期間が存在した。フォローアップ来院を最後の治療期間の14日後に行い、確実にテストステロン濃度が正常に戻るようにした。任意の対象が治療中にダウンレギュレーションを逸脱したかどうかを検出するために、各治療期間の第1日および第1〜8日にLHを測定した。
【0138】
5g用量のテストステロンゲル1%、2.5g用量のテストステロンゲル2%または5gのANDROGEL(登録商標)を各治療期間で、腹部の同じ1000cm
2領域に、各治療期間中7日間にわたり1日1回投与した。ゲルが完全に吸収されるまで用量をその領域に適用した。適用部位は衣類で覆う前に乾燥させた。
【0139】
血液/血清試料を各治療期間で以下の通り採取した:
第1日:投薬前(0)(すなわち、第1回目の投薬の投与前)およびその後1回目の投薬の2、4、6、8、12および16時間後。
第2〜6日:投薬前のみ
第7日:投薬前、最後の投与の2、4、6、8、12、16、24および48時間後(第8日)。
【0140】
血清試料中のテストステロン濃度を、質量分析検出を備える超高速液体クロマトグラフィー(UPLC−MS/MS)を用いた定量化による支持液抽出を用いて、既知の方法を用いて定量化した。
【0141】
薬物動態(PK)パラメータを、ノンコンパートメント解析を用いて推定した。PKパラメータを、第1日〜2日および第7日〜8日の測定値に基づいて計算した。対数変換値のためのANOVAモデルを用いて、PKパラメータAUCτおよびC
maxを治療群にわたって比較した。PKパラメータの比を90%信頼限界と共に推定した。テストステロンおよび放射標識
2H
3−テストステロンの解析をUPLC−MS/MSシステムを用いて行った。
【0142】
以下の表7は、1重量%および2重量%テストステロンゲル製剤ならびにANDROGELのインビボテストステロン濃度結果の平均値および標準偏差(SD)を表している。表8は、2種の試験製剤およびANDROGELについてのC
maxおよびAUCτ結果を示している。
【0143】
【表7】
【0144】
【表8】
【0145】
示したデータは、2%製剤が有意に低いC
max値を有し、全時点にわたってより持続的で制御された血漿濃度をもたらすことを示している。さらに、2%テストステロンゲルは、得られたSDにより判断されるより少ない相対的可変性をもたらす。
【0146】
図12は、各製剤について192時間まで(表7参照)、最後の投与後、すなわち、168時間で試験した2種のテストステロンゲル製剤についてのダウンレギュレートされた男性における定常状態の1日の血漿プロファイルを示している。7日間の2.5gのテストステロンゲル2%(1日50mgのテストステロン)の1日投与後のテストステロン血漿濃度は、5gのテストステロンゲル1%(1日50mgのテストステロン)の1日投与後のテストステロン血漿濃度よりも変動が少なく、制御されていることが示された。
【0147】
さらに、ピーク値(C
max)は、1重量%テストステロンゲルよりも2重量%テストステロンゲルで低いことが分かった。C
maxのインビボ変動性は、1重量%テストステロンゲルよりも2重量%テストステロンゲルであまり顕著でない(31.0%対47.3%のRSD:表8参照)一方で、AUCτのインビボ変動性は両テストステロンゲル濃度で類似であった(約36%)。
【0148】
従って、2重量%テストステロンゲルの投与は、1重量%テストステロンゲルの投与と比較して、変動が少なく制御されたテストステロン血漿濃度をもたらした。従って、2重量%テストステロンゲルは、1重量%テストステロンゲルよりも定常的な治療効果をもたらし、結果として少ない副作用をもたらした。
【実施例7】
【0149】
10gの1日用量の1%ANDROGEL(登録商標)で達成されたのと同等の血漿濃度を達成するためには、本発明の1%テストステロンゲル約5.4gまたは2重量%テストステロンゲル約3.7gが必要とされた。
【0150】
図13は、2重量%テストステロンゲルと比較して1重量%テストステロンゲルを用いた場合に適用した経皮テストステロン製剤の体積量の差を示している。
【0151】
上のデータは、所与の1日用量のテストステロン(例えば、50mg)について、2重量%テストステロンゲルの連日投与が、より低い製剤用量および投薬頻度の減少と共により滑らかな血漿プロファイルをもたらし、従ってそれを必要とする患者に改善した活性/安定性プロファイルをもたらすので、1重量%テストステロンゲルの使用よりも優れた利点をもたらすことを示している。
【0152】
従って、本発明の製剤は、有利な1日1回の投与体積を示す。このような有利な投与体積は、投与時間の短縮、対象の皮膚上に置かれる非吸収テストステロンの量の減少、周囲のテストステロンへの暴露の減少、およびテストステロンが分解作用を受ける度合いの減少をもたらす。従って、本発明の製剤は、簡便かつ単純化された投与レジメンにより治療量のテストステロンを送達することが示された。
【実施例8】
【0153】
性機能低下男性における2%テストステロンを含む3種の体積の経皮テストステロンゲル製剤の有効性、薬物動態および安全性を評価するための第二相非盲検順次用量増加試験
この試験の第1の目的は、性機能低下男性における2%テストステロンを含む経皮テストステロンゲル製剤(本質的に実施例1に記載するように製造した)の3種の体積、1.25、2.50および3.75mLのの各々による治療の10日後の総テストステロンの薬物動態を決定すること、ならびに治療がテストステロンを正常な男性の生理的範囲(総テストステロンについては約298〜1043ng/dLである)に回復させるかどうかを決定することであった。
【0154】
2%テストステロンを含む経皮テストステロンゲル製剤の3種の体積、1.25、2.50および3.75mLは、それぞれテストステロン23、46および70mgならびにゲル1.15、2.3および3.45gに相当する。
【0155】
この試験の第2の薬物動態学的目的は、3つの異なる部位:大腿、腹部および肩に適用した2%テストステロンを含む経皮テストステロンゲル製剤(本質的に実施例1に記載するように製造した)の2.50mLの単回投与の動態学を決定することであった。
【0156】
試験の第1部では、対象は、内側大腿、腹部および肩/上腕に適用する2.50mLゲルの順次単回適用を受けた。薬物動態解析のために、最大24時間まで、間隔を置いて(投薬前にならびに投薬2、4、6、8、10および24時間後)血漿試料を採取した。最初の2回の単回投薬後、5〜7日の休薬期間が存在したが、試験の第2部の開始前の第3回目の投与後は24時間の期間しか存在しなかった。
【0157】
試験の第2部では、複数回、1.25mLの1日用量を肩/上腕に10日間適用し、用量レベル間に休薬を設けず、引き続いて2.50mLを10日間、引き続いて3.75mLを10日間適用した。薬物動態解析用の試料を、各用量レベルの10日目に採取した。薬物動態プロファイルの各々について、血液試料を投薬前ならびに投薬2、4、6、8、10および24時間後に採取した。
【0158】
12人の対象が試験の両方の部に参加し、これを完了した。
【0159】
4種の分析物を測定した:総テストステロン、遊離テストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT)および性ホルモン結合グロブリン(SHBG)。総テストステロンおよび遊離テストステロンならびにDHTについて、C
max、T
max、C
min、T
min、AUC
0〜
24およびC
aveを、ノンコンパートメント薬物動態モデルを用いて計算した。SHBGについては、C
aveを計算した。
【0160】
血清中の総テストステロンを、タンデム質量分析検出を備える高圧液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)により決定した。遊離テストステロンの割合を平衡透析により決定し、血清中の遊離テストステロンの濃度を総テストステロンの濃度および遊離テストステロンの百分率を用いて計算した。テストステロン代謝産物、DHTの血清濃度をLC/MS/MSにより決定した。SHBGの濃度を免疫放射定量測定法(IRMA)により決定した。
【0161】
大腿、腹部および肩への2.50mLの単回適用についての結果を表9に示す。
【0162】
【表9】
【0163】
肩への1.25、2.50および3.75mLゲルの10日間の複数回適用についての結果を表10に示す。
【0164】
【表10】
【0165】
結論:
総テストステロン:単回適用については、大腿および腹部についての結果は類似であった。肩については、C
max、AUC
0〜
24およびC
aveについての平均値、中央値および最大値が、大腿または腹部についての対応する値よりも高かった。肩への複数回適用については、C
max、C
min、AUC
0〜
24およびC
aveについての平均値、中央値、最小値および最大値が、用量の増加と共に増加した。適用部位および用量のC
aveへの影響は統計的に有意であった(p<0.05)。
【0166】
遊離テストステロン:単回適用については、大腿および腹部についての遊離テストステロンの結果は類似であった。肩については、C
max、AUC
0〜
24およびC
aveについての平均値、中央値および最大値が、大腿または腹部についての対応する値よりも高かった。複数回適用については、C
max、C
min、AUC
0〜
24およびC
aveについての平均値、中央値および最大値が、用量の増加と共に増加した。何人かの個々の対象は用量と共に明確な増加を示したが、他の対象は用量に関連する増加を示さなかった。適用部位および用量のC
aveへの影響は統計的に有意であった(p<0.05)。
【0167】
DHT:単回適用については、大腿および肩についてはC
max、AUC
0〜
24およびC
aveは類似であり、腹部については明らかに低い値であった。しかしながら、C
aveまたはAUC
0〜
24への統計的に有意な影響はなかった(p=0.218)。C
minは、3つの部位全てについてほぼ同一であった。血漿濃度時間プロファイルは、テストステロンの吸収および代謝の証拠を示した。単回適用についてのDHTの平均最小濃度は、ベースライン投薬前濃度であり、最大濃度は明確に後の時間であった。複数回適用については、C
max、C
min、AUC
0〜
24およびC
aveについての平均値、中央値および最大値が、用量の増加と共に増加した。ゲル体積が増加するにつれてのC
aveの増加は統計的に有意であった(p<0.05)。
【0168】
SHBG:単回および複数回適用の両方について、C
aveの値は全ての部位および用量について類似であった。適用部位もゲル体積もC
aveへの統計的に有意な影響を有さなかった(それぞれ、p=0.738および0.784)。
【0169】
全体:平均濃度および薬物動態パラメータは、DHTへのその後の代謝によるテストステロンの用量依存的吸収の証拠を示した。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 2重量%のテストステロン、
C2〜C4アルカノール、
多価アルコール、および
ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル
を含み、
長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない、経皮または経粘膜製剤。
[2] ゲル化剤、
中和剤、
キレート剤および
溶媒
の少なくとも1種、あるいはこれらの任意の組み合わせをさらに含む、[1]に記載の経皮または経粘膜製剤。
[3] アルカノールが約5〜50重量%の間の量で存在し、多価アルコールが約1〜30重量%の間の量で存在し、透過増強剤が約0.2〜25重量%の間の量で存在し、ゲル化剤が約0.05〜4重量%の間の量で存在し、中和剤が約0.05〜1重量%の間の量で存在し、キレート剤が約0.001〜5.0重量%の間の量で存在する、[1]または[2]に記載の製剤。
[4] アルカノールがエタノール、イソプロパノールおよびn−プロパノールからなる群の1種または複数から選択される、[1]または[2]に記載の製剤。
[5] アルカノールがエタノールである、[1]または[2]に記載の製剤。
[6] アルカノールが約44.0重量%の量で存在するエタノールである、[1]または[2]に記載の製剤。
[7] 多価アルコールがプロピレングリコールである、[1]または[2]に記載の製剤。
[8] 多価アルコールが約20.0重量%の量で存在するプロピレングリコールである、[1]または[2]に記載の製剤。
[9] ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびジエチレングリコールモノメチルエーテルの一方または両方が存在する、[1]または[2]に記載の製剤。
[10] ジエチレングリコールモノエチルエーテルが5.0重量%の量で存在する、[1]または[2]に記載の製剤。
[11] ゲル化剤がカルボマーである、[2]に記載の製剤。
[12] ゲル化剤が1.20重量%の量で存在するカルボマーである、[2]に記載の製剤。
[13] ゲル化剤が1.20重量%の量で存在するカルボマーC980NFである、[2]に記載の製剤。
[14] 中和剤がトリエタノールアミンである、[2]に記載の製剤。
[15] 中和剤が0.35重量%の量で存在するトリエタノールアミンである、[2]に記載の製剤。
[16] キレート剤がエデト酸二ナトリウムである、[2]に記載の製剤。
[17] キレート剤が0.06重量%の量で存在するエデト酸二ナトリウムである、[2]に記載の製剤。
[18] 溶媒が水である、[2]に記載の製剤。
[19] 2重量%のテストステロン、44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコールおよび5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない、経皮または経粘膜製剤。
[20] 2重量%のテストステロン、44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマー、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水を含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない、経皮または経粘膜製剤。
[21] 2重量%のテストステロン、44.0重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマー、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水からなる経皮または経粘膜製剤。
[22] ゲル、ローション、クリーム、スプレー、エアロゾル、軟膏、乳濁液、懸濁液、リポソーム系、ラッカー、パッチ、包帯、バッカル錠、舌下錠、坐剤、膣剤形または密封包帯の形態である、[1]から[21]のいずれかに記載の製剤。
[23] ゲルの形態である、[1]から[21]のいずれかに記載の製剤。
[24] 1日1回〜5回の投薬、1週間に1回の投薬または隔週の投薬から選択される周期性を有するスケジュールによる経皮または経粘膜投与に適する、[1]から[21]のいずれかに記載の製剤。
[25] 1日1回の経皮または経粘膜投与に適する、[1]から[21]のいずれかに記載の製剤。
[26] それを必要とする哺乳動物の腹部への1日1回の経皮または経粘膜投与に適する、[1]から[21]のいずれかに記載の製剤。
[27] それを必要とする哺乳動物の上腕への1日1回の経皮または経粘膜投与に適する、[1]から[21]のいずれかに記載の製剤。
[28] [1]から[21]のいずれかに記載の製剤を哺乳動物の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、テストステロンの投与を必要とする哺乳動物にテストステロンを投与する方法。
[29] [1]から[21]のいずれかに記載の製剤を哺乳動物の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患または障害を治療する方法。
[30] 哺乳動物が雄性哺乳動物である、[28]または[29]に記載の方法。
[31] 1〜2重量%のテストステロン、C2〜C4アルカノール、20.0重量%のプロピレングリコールおよびジエチレングリコールのモノアルキルエーテルを含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない製剤を、雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法。
[32] 1〜2重量%のテストステロン、C2〜C4アルカノール、20.0重量%のプロピレングリコール、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル、ゲル化剤、中和剤、キレート剤および溶媒を含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない製剤を、雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法。
[33] 1〜2重量%のテストステロン、44重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5重量%のジエチレングリコールのモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマー、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水を含み、長鎖脂肪アルコール、長鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸エステルを実質的に含まない製剤を、雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法。
[34] 1〜2重量%のテストステロン、44重量%のエタノール、20.0重量%のプロピレングリコール、5重量%のジエチレングリコールのモノエチルエーテル、1.20重量%のカルボマー、0.35重量%のトリエタノールアミン、0.06重量%のエデト酸二ナトリウムおよび水からなる製剤を、雄性対象の皮膚または粘膜に経皮投与するステップを含む、雄性対象の内因性テストステロン減少に関連する疾患または障害を治療する方法。
[35] 内因性テストステロン産生の減少に関連する疾患または障害が性腺機能低下症である、[28]から[34]のいずれかに記載の方法。
[36] 製剤が別の治療と組み合わせて投与される、[28]から[34]のいずれかに記載の方法。
[37] [1]から[21]のいずれかに記載の製剤を含む少なくとも1個の容器と、その使用のための説明書とを含むキット。
[38] 容器が所定の測定された量の製剤を投薬するのに適する、[37]に記載のキット。