(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012641
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】磁気共鳴血管造影中の信号強度を制御する造影剤注入パラメータを決定するためのシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20161011BHJP
A61M 5/14 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
A61B5/05 383
A61B5/05 390
A61M5/14 580
【請求項の数】44
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2013-558136(P2013-558136)
(86)(22)【出願日】2012年3月14日
(65)【公表番号】特表2014-509529(P2014-509529A)
(43)【公表日】2014年4月21日
(86)【国際出願番号】US2012029038
(87)【国際公開番号】WO2012129022
(87)【国際公開日】20120927
【審査請求日】2015年2月10日
(31)【優先権主張番号】61/453,975
(32)【優先日】2011年3月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168385
【氏名又は名称】リーベル−フラーシャイム カンパニー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ハインズ, マイケル アール.
(72)【発明者】
【氏名】ムーア, デニス エー.
(72)【発明者】
【氏名】ニューバート, ウィリアム ジェイ.
【審査官】
姫島 あや乃
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−533553(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/116840(WO,A1)
【文献】
特開2004−248734(JP,A)
【文献】
Qing Yuan, et al.,Optimization of Imaging Parameters and Contrast Agent Dose for Dynamic Contrast-Enhanced MR Imaging of the Breast,Proceedings of International Society for Magnetic Resonance in Medicine[CD−ROM],2001年,#2318
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
A61M 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入システムであって、該注入システムは、
注入デバイスと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
造影剤タイプ入力と、MRA撮像手順において使用されるMRA撮像装置のための第1の撮像パラメータとに少なくとも部分的に基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定する標的血流中造影剤濃度決定モジュールと、
該標的血流中造影剤濃度と、初期造影剤濃度入力と、撮像されるべき患者についての心拍出量レート入力とに少なくとも部分的に基づいて、造影剤注入レートを決定する造影剤注入レート決定モジュールと
を備える、注入システム。
【請求項2】
前記造影剤タイプ入力は、前記操作者インターフェースを介して入力される、請求項1に記載の注入システム。
【請求項3】
前記初期造影剤濃度入力は、前記操作者インターフェースを介して入力される、請求項1〜2のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項4】
前記心拍出量レート入力は、前記操作者インターフェースを介して入力される、請求項1〜3のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項5】
前記第1の撮像パラメータは、前記操作者インターフェースを介して入力される、請求項1〜4のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項6】
前記標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、第2の撮像パラメータをさらに利用し、前記第1の撮像パラメータは、前記MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、請求項5に記載の注入システム。
【請求項7】
前記標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、前記MRA撮像手順中に前記患者における造影剤の濃度を前記MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を使用して、該信号強度が変化するレートが該造影剤の濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の第1のレベルの濃度を決定する、請求項1〜6のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項8】
前記標的血流中造影剤濃度は、前記第1のレベルの濃度に等しい、請求項7に記載の注入システム。
【請求項9】
前記造影剤注入レート決定モジュールは、前記標的血流中造影剤濃度を前記初期造影剤濃度入力で除算することにより濃度比を決定し、該濃度比を前記心拍出量レートに乗算することによって前記造影剤注入レートを計算する、請求項1〜8のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項10】
注入システムであって、該注入システムは、
注入デバイスと、
該注入システム上に設置され、造影剤を保持するシリンジと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
複数の式を備えるメモリであって、該複数の式の各々は、特定の撮像シーケンスタイプに対して、MRA撮像装置によって撮像されるべき患者における造影剤濃度を、MRA撮像手順中に該MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける、メモリと、
少なくとも、(a)該MRA撮像装置の第1の撮像パラメータ、および(b)該複数の式のうちの1つを使用して、標的血流中造影剤濃度を決定する標的血流中造影剤濃度決定モジュールであって、該標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、該信号強度が変化するレートが血流中造影剤濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の血流中造影剤濃度を決定する、標的血流中造影剤濃度決定モジュールと
を備える、注入システム。
【請求項11】
前記複数の式のうちの1つは、スピンエコー撮像シーケンスに関係する、請求項10に記載の注入システム。
【請求項12】
前記複数の式のうちの1つは、グラジェントエコー撮像シーケンスに関係する、請求項10〜11のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項13】
前記標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、前記MRA撮像装置の第2の撮像パラメータをさらに使用することにより、前記血流中造影剤濃度を決定し、前記第1の撮像パラメータは、該MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、請求項10〜12のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項14】
造影剤注入レート決定モジュールをさらに備え、該造影剤注入レート決定モジュールは、前記血流中造影剤濃度に少なくとも部分的に基づいて、造影剤注入レートを決定する、請求項10〜13のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項15】
前記造影剤注入レート決定モジュールは、前記シリンジの中の前記造影剤の初期造影剤濃度と、撮像されるべき患者の心拍出量とに少なくとも部分的に基づいて、前記造影剤注入レートをさらに決定する、請求項14に記載の注入システム。
【請求項16】
前記造影剤注入レート決定モジュールは、前記標的血流中造影剤濃度を前記初期造影剤濃度で除算することにより、濃度比を決定し、該造影剤注入レート決定モジュールは、該濃度比を前記心拍出量レート入力に乗算することにより、前記造影剤注入レートを決定する、請求項15に記載の注入システム。
【請求項17】
注入システムであって、該注入システムは、
注入デバイスと、
該注入システム上に設置され、造影剤を保持するシリンジと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
造影剤タイプ入力と、MRA撮像手順において使用されるMRA撮像装置のための第1の撮像パラメータとに少なくとも部分的に基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定する標的血流中造影剤濃度決定モジュールと、
該シリンジの中の該造影剤の濃度に対する該標的血流中造影剤濃度の比を撮像されるべき患者に対する心拍出量レートに乗算することによって、造影剤注入レートを決定する造影剤注入レート決定モジュールと
を備える、注入システム。
【請求項18】
希釈剤注入レート決定モジュールをさらに備え、該希釈剤注入レート決定モジュールは、前記造影剤注入レートに少なくとも部分的に基づいて、希釈剤注入レートを決定する、請求項1〜9および14〜17のうちのいずれかに記載の注入システム。
【請求項19】
前記希釈剤注入レート決定モジュールは、標準総注入レートから前記造影剤注入レートを減算することにより、前記希釈剤注入レートを決定する、請求項18に記載の注入システム。
【請求項20】
注入システムであって、該注入システムは、
デュアルヘッド電動注入器と、
該デュアルヘッド電動注入器上に設置され、造影剤を保持する第1のシリンジと、
該デュアルヘッド電動注入器上に設置され、希釈剤を保持する第2のシリンジと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
標準総注入レートから造影剤注入レートを減算することによって、希釈剤注入レートを決定する希釈剤注入レート決定モジュールと、
該造影剤注入レートで該第1のシリンジから該造影剤を放出することと同時に、該希釈剤注入レートで該第2のシリンジから該希釈剤を放出することを該デュアルヘッド電動注入器に行わせるコントローラと、
造影剤タイプ入力と、MRA撮像手順において使用されるMRA撮像装置のための第1の撮像パラメータとに少なくとも部分的に基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定する標的血流中造影剤濃度決定モジュールと
を備える、注入システム。
【請求項21】
MRA撮像装置を利用する磁気共鳴血管造影(MRA)撮像手順に関する、注入システムの操作のためのシステムであって、該システムは、
造影剤のタイプを該注入システムに入力するための手段と、
該タイプの造影剤の初期造影剤濃度を該注入システムに入力するための手段と、
撮像されるべき患者に対する心拍出量レートを該注入システムに入力するための手段と、
第1の撮像パラメータを該注入システムに入力するための手段と、
該注入システムによって、標的血流中造影剤濃度を決定するための手段であって、該決定は、該造影剤のタイプと該第1の撮像パラメータとに少なくとも部分的に基づいている、手段と、
該注入システムによって、造影剤注入レートを計算するための手段であって、該計算は、該標的血流中造影剤濃度と該初期造影剤濃度と該心拍出量レートとに少なくとも部分的に基づいており、該造影剤注入レートは、該標的血流中造影剤濃度を達成するように計算される、手段と、
該造影剤注入レートに従って操作するように構成されている該注入システムと
を含む、システム。
【請求項22】
前記注入システムによって、該注入システムに記憶されたデータベースから前記造影剤のタイプの属性を読み出すための手段をさらに含み、前記決定するための手段は、該属性に少なくとも部分的に基づいて、前記標的血流中造影剤濃度を決定するように構成されており、該データベースは、複数のタイプの造影剤と関連付けられる属性を備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
第2の撮像パラメータを前記注入システムに入力するための手段をさらに含み、前記第1の撮像パラメータは、前記MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、請求項21〜22のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項24】
前記決定するための手段は、前記患者における造影剤濃度を、前記MRA撮像手順中に前記MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を使用するように構成されており、それにより、該信号強度が変化するレートが該造影剤濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の第1のレベルの濃度を決定する、請求項21〜23のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項25】
前記標的血流中造影剤濃度は、前記第1のレベルの濃度に等しい、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記造影剤注入レートを計算するための手段は、
前記標的血流中造影剤濃度を前記初期造影剤濃度で除算することにより、濃度比を決定することと、
該濃度比を前記心拍出量レートに乗算することによって、該造影剤注入レートを計算することと
を行うように構成されている、請求項21〜25のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項27】
前記造影剤注入レートに少なくとも部分的に基づいて、希釈剤注入レートを計算するための手段をさらに含む、請求項21〜26のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項28】
前記希釈剤注入レートを計算するための手段は、
標準総注入レートを選択することと、
該標準流体注入レートから前記造影剤注入レートを減算することにより、該希釈剤注入レートを決定することと
を行うように構成されている、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記注入システムは、前記患者に前記タイプの造影剤を前記造影剤注入レートで注入するようにさらに構成されており、前記注入システムは、該造影剤を該患者に注入することと同時に、前記希釈剤注入レートで希釈剤を該患者に注入するようにさらに構成されている、請求項27〜28のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項30】
前記注入システムは、前記造影剤注入レートで前記タイプの造影剤を前記患者に注入するようにさらに構成されている、請求項21〜28のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項31】
MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作のためのシステムであって、該注入システムは、造影剤を有するシリンジを備え、該注入システムの操作のためのシステムは、
撮像されるべき患者における造影剤濃度を、該MRA撮像動作中に該MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を選択するように構成された該注入システムと、
該MRA撮像手順において使用するための第1の撮像パラメータを取得するための手段と、
少なくとも該式および該第1の撮像パラメータを使用して、該信号強度が変化するレートが血流中造影剤濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の該血流中造影剤濃度を決定するための手段と、
該血流中造影剤濃度に基づく造影剤注入レートで、該シリンジから該造影剤を放出するための手段と
を含む、システム。
【請求項32】
前記MRA撮像手順において使用するための第2の撮像パラメータを取得するための手段をさらに含み、前記第1の撮像パラメータは、前記MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記注入システムは、前記MRA撮像装置によって使用されるべき撮像シーケンスに基づいて、前記式を選択するように構成されている、請求項31〜32のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項34】
前記取得することは、通信リンクを介して、前記MRA撮像装置から前記注入システムまで前記第1の撮像パラメータを転送することを含む、請求項31〜33のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項35】
前記注入システムは、グラフィカルユーザインターフェースをさらに含み、前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記第1の撮像パラメータを指定する入力をユーザから受信するように構成されている、請求項31〜33のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項36】
前記決定するための手段は、前記注入システムの一部分である、請求項31〜35のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項37】
前記患者に対する心拍出量レートを入力するための手段と、
前記血流中造影剤濃度に基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定するための手段と、
該標的血流中造影剤濃度を前記シリンジの中の前記造影剤の濃度で除算することにより、濃度比を決定するための手段と、
該心拍出量レートに該濃度比を乗算することによって、前記造影剤注入レートを計算するための手段と
をさらに含む、請求項31〜36のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項38】
前記標的血流中造影剤濃度は、前記血流中造影剤濃度に等しい、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作のためのシステムであって、該注入システムは、造影剤を有するシリンジを備え、該注入システムの操作のためのシステムは、
造影剤のタイプを該注入システムに入力するための手段と、
撮像されるべき患者に対する心拍出量レートを入力するための手段と、
第1の撮像パラメータを該注入システムに入力するための手段と、
該注入システムによって、標的血流中造影剤濃度を決定するための手段であって、該決定は、該造影剤のタイプと該第1の撮像パラメータとに少なくとも部分的に基づいている、手段と、
該標的血流中造影剤濃度を該シリンジの中の該造影剤の濃度で除算することによって、濃度比を計算するための手段と、
該心拍出量レートに該濃度比を乗算することによって、造影剤注入レートを決定するための手段と、
該造影剤注入レートで該シリンジから該造影剤を放出するための手段であって、該システムは、該造影剤注入レートを決定するための手段が、該造影剤注入レートの該決定を完了する前には、該シリンジから該造影剤を放出しないように構成されている、手段と
を含む、システム。
【請求項40】
標準総注入レートから前記造影剤注入レートを減算することにより、第1の希釈剤注入レートを決定するための手段と、
前記造影剤を前記放出することと同時に、該第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するための手段と
をさらに含む、請求項31〜39のうちのいずれかに記載のシステム。
【請求項41】
MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作のためのシステムであって、該操作のためのシステムは、
造影剤のタイプを該注入システムに入力するための手段と、
第1の撮像パラメータを該注入システムに入力するための手段と、
該注入システムによって、標的血流中造影剤濃度を決定するための手段であって、該決定は、該造影剤のタイプと該第1の撮像パラメータとに少なくとも部分的に基づいている、手段と、
第1のMRA撮像手順に対して、撮像されるべき第1の患者への第1のタイプの造影剤の第1の造影剤注入レートを決定するための手段と、
標準流体注入レートから該第1の造影剤注入レートを減算することにより、第1の希釈剤注入レートを決定するための手段と、
該第1の造影剤注入レートで該注入システムから該第1のタイプの造影剤を放出することと同時に、該第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するための手段と
を含む、システム。
【請求項42】
第2のMRA撮像手順に対して、撮像されるべき第2の患者への第2のタイプの造影剤の第2の造影剤注入レートを決定するための手段と、
前記標準流体注入レートから該第2の造影剤注入レートを減算することにより、第2の希釈剤注入レートを決定するための手段と、
該第2の造影剤注入レートで前記注入システムから該第2のタイプの造影剤を放出することと同時に、該第2の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するための手段であって、前記第1の造影剤注入レートは、該第2の造影剤注入レートとは異なる、手段と
をさらに含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記第1のタイプの造影剤は、前記第2のタイプの造影剤とは異なるタイプの造影剤である、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1の造影剤注入レートで前記注入システムから前記第1のタイプの造影剤を放出することと同時に、前記第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するための前記手段は、該注入システムのデュアルヘッド電動注入器である、請求項41〜43のうちのいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、米国仮特許出願第61/453,975号(2011年3月18日出願、名称「APPARATUS AND METHOD TO DETERMINE CONTRAST MEDIA INJECTION PARAMETERS TO CONTROL SIGNAL INTENSITY DURING MAGNETIC RESONANCE ANGIOGRAPHY」)の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、磁気共鳴血管造影法(MRA)の分野に関し、より具体的には、MRA撮像手順中の造影剤注入および結果として生じる信号強度の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
種々の医療処置は、1つ以上の医用流体が患者に注入されることを要求する。例えば、医療撮像処置は、おそらく生理食塩水および/または他の流体とともに、患者に造影剤を注入することをしばしば含む。他の医療処置は、治療目的のために1つ以上の流体を患者に注入することを含む。このようなタイプの用途に電動注入器が使用されてもよい。
【0004】
電動注入器は、概して、パワーヘッドと一般的に呼ばれるものを含む。1つ以上のシリンジは、種々の様式(例えば、着脱式、後部装填、前部装填、側面装填)でパワーヘッドに装着されてもよい。各シリンジは、典型的には、シリンジプランジャ、ピストン等として特徴付けられてもよい。各々のそのようなシリンジプランジャは、シリンジプランジャドライバの動作が、シリンジのバレルの内側で、およびそれに対して、関連シリンジプランジャを軸方向に前進させるように、パワーヘッドに組み込まれる適切なシリンジプランジャと界面接触する(例えば、接触および/または一時的に相互接続する)ように設計されている。1つの典型的なシリンジドライバは、ネジ式の主ネジまたは駆動ネジ上に装着されるラムの形式である。一方の回転方向における駆動ネジの回転によって、関連するラムが一方の軸方向に進む一方で、反対の回転方向における駆動ネジの回転によって、関連するラムが反対の軸方向に進む。
【0005】
電動注入器は、MRA撮像手順中に造影媒体(または一般的に「造影剤」とも呼ばれる)を送達するために使用される。造影剤は、MRA撮像装置によって生成される画像を強調するために使用される。試験注入が患者に行われ、後続の造影剤の送達レートは、試験注入の結果に基づく。造影剤送達の後に、生理食塩水注射が続いてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面は、MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作方法によって提供される。本方法は、造影剤のタイプ、造影剤のタイプの初期造影剤濃度、撮像されるべき患者に対する心拍出量レート、および第1の撮像パラメータを注入システムに入力するステップを含む。本方法は、注入システムが標的血流中造影剤濃度および造影剤注入レートを決定するステップをさらに含む。標的血流中造影剤濃度決定は、少なくとも部分的に、造影剤のタイプおよび第1の撮像パラメータに基づいている。造影剤注入レート計算は、少なくとも部分的に、標的血流中造影剤濃度、初期造影剤濃度、および心拍出量レートに基づいている。造影剤注入レートは、標的血流中造影剤濃度を達成するように計算される。本方法は、計算された造影剤注入レートに従って注入システムを操作するステップをさらに含む。
【0007】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第1の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして論議されるであろう以下の特徴のうちの各々は、任意の他の特徴または第1の側面の特徴の組み合わせによって使用されてもよいが、そのように要求されるものではない。以下の論議は、本発明の第2の側面の論議の開始まで、第1の側面に適用可能である。
【0008】
本方法は、注入システムに記憶されたデータベースから造影剤のタイプの属性を読み出す注入システムを含んでもよい。標的血流中造影剤濃度の決定は、少なくとも部分的に、造影剤のタイプの読み出された属性に基づいてもよい。この点に関して、データベースは、複数のタイプの造影剤と関連付けられる属性を含んでもよい。標的血流中造影剤濃度の決定は、造影剤の第1のレベルの濃度を決定するために、患者における造影剤濃度をMRA撮像手順中にMRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を使用することを含んでもよく、このとき、信号強度が変化するレートが造影剤濃度が変化するレートで除算された値はゼロに等しい。実施形態では、標的血流中造影剤濃度は、第1のレベルの濃度に等しくてもよい。
【0009】
第2の撮像パラメータが注入システムに入力されてもよい。実施形態では、第1の撮像パラメータは、MRA撮像装置のパルス繰返し時間であってもよく、第2の撮像パラメータは、MRA撮像装置の撮像遅延時間であってもよい。標的血流中造影剤濃度決定はさらに、第2の撮像パラメータに基づいてもよい。
【0010】
造影剤注入レートの計算は、濃度比を決定するために標的血流中造影剤濃度を初期造影剤濃度で除算するステップと、心拍出量レートに濃度比を乗算することによって、造影剤注入レートを計算するステップとを含んでもよい。
【0011】
本方法はまた、少なくとも部分的に造影剤注入レートに基づいて、希釈剤注入レートを計算するステップを含んでもよい。希釈剤注入レートの計算は、標準総注入レートを選択するステップと、希釈剤注入レートを決定するために、標準流体注入レートから造影剤注入レートを減算するステップとを含んでもよい。この標準総注入レートは、注入システムのデフォルト値の形式であってもよく、または任意の適切な方式で(例えば、操作者/グラフィカルユーザインターフェースを通して)注入システムに入力されてもよい。標準総注入レートの値は、任意の適切な方式で(例えば、実験的に)獲得または決定されてもよい。
【0012】
注入システムの操作は、注入システムによって計算された造影剤注入レートで、入力されたタイプの造影剤を患者に注入するステップを含んでもよい。希釈剤注入レートで希釈剤を患者に注入するステップを含む方法の実施形態では、希釈剤の注入は、造影剤の注入と同時に(例えば、患者の単一の注入部位(例えば、造影剤と希釈剤との放出が共通の導管の中へと合流する))生じてもよい。
【0013】
本発明の第2の側面は、注入デバイスと、操作者インターフェースと、標的血流中造影剤濃度決定モジュールと、造影剤注入レート決定モジュールとを含む注入システムによって提供される。操作者インターフェースは、操作者が種々の入力を注入システムに提供することを可能にしてもよい。標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、少なくとも部分的に、造影剤タイプ入力(例えば、操作者インターフェースを介した入力)、およびMRA撮像手順で使用されるMRA撮像装置の第1の撮像パラメータに基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定する。造影剤注入レート決定モジュールは、少なくとも部分的に、標的血流中造影剤濃度、初期造影剤濃度入力、および撮像されるべき患者についての心拍出量レート入力に基づいて、造影剤注入レートを決定する。
【0014】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第2の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議されるであろう以下の特徴のうちの各々は、任意の他の特徴または第2の側面の特徴の組み合わせによって使用されてもよいが、そのように要求されるものではない。以下の論議は、本発明の第3の側面の論議の開始まで、第2の側面に適用可能である。
【0015】
造影剤タイプ入力、初期造影剤濃度入力、心拍出量レート入力、および第1の撮像パラメータのうちの1つ以上は、操作者インターフェースを介して注入システムに記入または入力されてもよい。標的血流中造影剤濃度決定モジュールはさらに、第2の撮像パラメータを利用してもよい。第1の撮像パラメータが、MRA撮像装置のパルス繰返し時間であってもよい一方で、第2の撮像パラメータは、MRA撮像装置の撮像遅延時間であってもよい。
【0016】
標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、患者における造影剤濃度をMRA撮像手順中にMRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を使用してもよい。この点に関して、標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、造影剤の第1のレベルの濃度を決定してもよく、このとき、信号強度が変化するレートが造影剤濃度が変化するレートで除算された値はゼロに等しい。標的血流中造影剤濃度は、第1のレベルの濃度に等しくてもよい。
【0017】
造影剤注入レート決定モジュールは、濃度比を決定するために、標的血流中造影剤濃度を初期造影剤濃度入力で除算し、心拍出量に濃度比を乗算することによって造影剤注入レートを計算することにより機能してもよい。
【0018】
注入システムはさらに、少なくとも部分的に造影剤注入レートに基づいて、希釈剤注入レートを決定する希釈剤注入レート決定モジュールを含んでもよい。希釈剤注入レート決定モジュールは、希釈剤注入レートを決定するために、標準総注入レートから造影剤注入レートを減算してもよい。
【0019】
本発明の第3の側面は、MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作方法によって提供される。注入システムは、造影剤を有するシリンジを含む。本方法は、撮像されるべき患者における造影剤濃度を、MRA撮像動作中にMRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を選択するステップを含む。本方法はさらに、MRA撮像手順で使用するための第1の撮像パラメータを取得するステップと、少なくとも式および第1の撮像パラメータを使用して、造影剤の血流中造影剤濃度を決定するステップであって、このとき、信号強度が変化するレートが血流中造影剤濃度が変化するレートで除算された値はゼロに等しい、ステップとを含む。本方法はさらに、血流中造影剤濃度に基づく造影剤注入レートで、シリンジから造影剤を放出するステップを含む。
【0020】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第3の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議されるであろう、以下の特徴のうちの各々は、任意の他の特徴または第3の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求されるものではない。以下の論議は、本発明の第4の側面の論議の開始まで、第3の側面に適用可能である。
【0021】
第1の撮像パラメータは、任意の適切なタイプの通信リンクを介して、MRA撮像装置から注入システムへ第1の撮像パラメータを転送することによって取得されてもよい。第1の撮像パラメータはまた、注入システムのグラフィカルユーザインターフェースを介して(または任意の適切なデータ入力デバイスを介して)、ユーザが第1の撮像パラメータを注入システムに入力することによって取得されてもよい。本方法はさらに、MRA撮像手順で使用するための第2の撮像パラメータを取得するステップを含んでもよい。そのような方法では、第1の撮像パラメータは、MRA撮像装置のパルス繰返し時間であってもよく、第2の撮像パラメータは、MRA撮像装置の撮像遅延時間であってもよい。造影剤の血流中造影剤濃度の決定はさらに、第2の撮像パラメータに基づいてもよい。
【0022】
式の選択は、MRA撮像装置によって使用される撮像シーケンスに基づいて、注入システムによって行われてもよい。造影剤の血流中造影剤濃度の決定は、注入システムによって行われてもよい。
【0023】
本方法はさらに、患者に対する心拍出量レートを入力するステップと、血流中造影剤濃度に基づいて標的血流中造影剤濃度を決定するステップと、濃度比を決定するために、標的血流中造影剤濃度をシリンジの中の造影剤の濃度で除算するステップと、心拍出量レートに濃度比を乗算することによって、造影剤注入レートを計算するステップとを含んでもよい。そのような実施形態では、標的血流中造影剤濃度は、血流中造影剤濃度に等しくてもよい。
【0024】
本方法はさらに、標準総注入レートを獲得するステップと、第1の希釈剤注入レートを決定するために、標準総注入レートから造影剤注入レートを減算するステップと、造影剤の放出と同時に、第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するステップとを含んでもよい。希釈剤および造影剤は両方とも、患者の共通の注入部位に方向付けられてもよい。
【0025】
本発明の第4の側面は、注入デバイスと、注入システム上に設置され、造影剤を保持または含有するシリンジと、操作者が種々の入力を注入システムに提供することを可能にし得る操作者インターフェースと、メモリと、標的血流中造影剤濃度決定モジュールとを含む注入システムによって提供される。メモリは、複数の式を含んでもよく、複数の式の各々は、特定の撮像シーケンスタイプについて、MRA撮像装置によって撮像されるべき患者における造影剤濃度を、MRA撮像手順中にMRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付けてもよい。標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、少なくとも、MRA撮像装置の第1の撮像パラメータ、および複数の式のうちの1つを使用して、標的血流中造影剤濃度を決定してもよい。標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、造影剤の血流中造影剤濃度を決定してもよく、このとき、信号強度が変化するレートが血流中造影剤濃度が変化するレートで除算された値はゼロに等しい。
【0026】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第4の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして論議されるであろう以下の特徴のうちの各々は、任意の他の特徴または第4の側面の特徴の組み合わせによって使用されてもよいが、そのように要求されるものではない。以下の論議は、本発明の第5の側面の論議の開始まで、第4の側面に適用可能である。
【0027】
複数の式のうちの個々の式は、スピンエコー撮像シーケンス、グラジェントエコー撮像シーケンス、または任意の他の適切な撮像シーケンスに関係してもよい。
【0028】
標的血流中造影剤濃度決定モジュールはさらに、血流中造影剤濃度を決定するためにMRA撮像装置の第2の撮像パラメータを使用してもよい。例えば、第1の撮像パラメータは、MRA撮像装置のパルス繰返し時間であってもよく、第2の撮像パラメータは、MRA撮像装置の撮像遅延時間であってもよい。
【0029】
注入システムはさらに、少なくとも部分的に血流中造影剤濃度に基づいて造影剤注入レートを決定する造影剤注入レート決定モジュールを含んでもよい。造影剤注入レート決定モジュールは、少なくとも部分的に、シリンジの中の造影剤の初期造影剤濃度、および撮像されるべき患者の心拍出量に基づいて、造影剤注入レートを決定してもよい。造影剤注入レート決定モジュールは、濃度比を決定するために、標的血流中造影剤濃度を初期造影剤濃度で除算してもよい。次いで、造影剤注入レート決定モジュールは、造影剤注入レートを決定するために、心拍出量レート入力に濃度比を乗算してもよい。
【0030】
注入システムはさらに、少なくとも部分的に造影剤注入レートに基づいて、希釈剤注入レートを決定する希釈剤注入レート決定モジュールを含んでもよい。希釈剤注入レート決定モジュールは、希釈剤注入レートを決定するために、標準総注入レートから造影剤注入レートを減算してもよい。
【0031】
本発明の第5の側面は、MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、造影剤を有するシリンジを含む注入システムの操作方法によって提供される。本方法は、撮像されるべき患者に対する心拍出量レートを入力するステップと、標的血流中造影剤濃度をシリンジの中の造影剤の濃度で除算することによって濃度比を計算するステップと、心拍出量レートに濃度比を乗算することによって造影剤注入レートを決定するステップと、造影剤注入レートでシリンジから造影剤を放出するステップとを含む。放出は、造影剤注入レートが決定された後に開始されてもよい。実施形態では、本方法はさらに、第1の希釈剤注入レートを決定するために、標準総注入レートから造影剤注入レートを減算するステップと、(例えば、患者の共通注入部位への)造影剤の放出と同時に、第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するステップとを含んでもよい。
【0032】
本発明の第6の側面は、注入デバイスと、注入システム上に設置され、造影剤を保持するシリンジと、操作者が種々の入力を注入システムに提供することを可能にし得る操作者インターフェースと、造影剤注入レート決定モジュールとを含む注入システムによって提供される。造影剤注入レート決定モジュールは、撮像されるべき患者に対する心拍出量レートに、シリンジの中の造影剤の濃度に対する標的血流中造影剤濃度の比を乗算することによって、造影剤注入レートを決定する。
【0033】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第6の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして論議されるであろう以下の特徴のうちの各々は、任意の他の特徴または第6の側面の特徴の組み合わせによって使用されてもよいが、そのように要求されるものではない。以下の論議は、本発明の第7の側面の論議の開始まで、第6の側面に適用可能である。
【0034】
注入システムはさらに、少なくとも部分的に造影剤注入レートに基づいて、希釈剤注入レートを決定する希釈剤注入レート決定モジュールを含んでもよい。希釈剤注入レート決定モジュールは、標準総注入レートから造影剤注入レートを減算することにより、希釈剤注入レートを決定してもよい。
【0035】
本発明の第7の側面は、MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作方法によって提供される。本方法は、第1のMRA撮像手順について、撮像されるべき第1の患者への第1のタイプの造影剤の第1の造影剤注入レートを決定するステップと、第1の希釈剤注入レートを決定するために、標準流体注入レートから第1の造影剤注入レートを減算するステップとを含む。本方法はさらに、同時に、(例えば、患者の共通注入部位へ)第1の造影剤注入レートで注入システムから第1のタイプの造影剤を放出し、第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するステップを含む。
【0036】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第7の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして論議されるであろう以下の特徴のうちの各々は、任意の他の特徴または第7の側面の特徴の組み合わせによって使用されてもよいが、そのように要求されるものではない。以下の論議は、本発明の第8の側面の論議の開始まで、第7の側面に適用可能である。
【0037】
本方法はさらに、第2のMRA撮像手順について、撮像される第2の患者への第2のタイプの造影剤の第2の造影剤注入レートを決定するステップと、第2の希釈剤注入レートを決定するために、標準流体注入レートから第2の造影剤注入レートを減算するステップと、同時に、(例えば、患者の共通注入部位へ)第2の造影剤注入レートで注入システムから第2のタイプの造影剤を放出し、第2の希釈剤注入レートで希釈剤を放出するステップとを含んでもよい。第1の造影剤注入レートは、第2の造影剤注入レートとは異なり得る。第1のタイプの造影剤は、第2のタイプの造影剤とは異なるタイプの造影剤であってもよい。
【0038】
第1の造影剤注入レートでの第1のタイプの造影剤および第1の希釈剤注入レートでの希釈剤の注入システムからの同時放出は、注入システムのデュアルヘッド電動注入器によって行われてもよい。
【0039】
本発明の第8の側面は、デュアルヘッド電動注入器上に設置され、造影剤を保持または含有する第1のシリンジ、およびデュアルヘッド電動注入器上に設置され、希釈剤を保持または含有する第2のシリンジを有するデュアルヘッド電動注入器を含む注入システムによって提供される。注入システムはさらに、操作者が種々の入力を注入システムに提供することを可能にし得る操作者インターフェースと、標準総注入レートから造影剤注入レートを減算することによって、希釈剤注入レートを決定する希釈剤注入レート決定モジュールとを含む。注入システムはさらに、デュアルヘッド電動注入器に、同時に、(例えば、患者の共通注入部位へ)造影剤注入レートで第1のシリンジから造影剤を、希釈剤注入レートで第2のシリンジから希釈剤を放出させるコントローラを含む。
【0040】
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の上記の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、および第8の側面の各々に別々に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、上記の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、および第8の側面の各々に関して、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。「単数形」の文脈または同等物に限定されることを目的としている、本発明の任意の他の種々の側面の任意の特徴は、「のみ」、「単一の」、「に限定される」等の用語によって、本明細書で明確に説明されるであろう。一般的に容認された根拠の実践による特徴を導入するだけでは、対応する特徴を単数形に限定しない(例えば、電動注入器が「シリンジ」を含むことを示すだけでは、電動注入器が単一のシリンジのみを含むことを意味しない)。また、「少なくとも1つの」等の語句を使用しないことも、対応する特徴を単数形に限定しない(例えば、電動注入器が「シリンジ」を含むことを示すだけでは、電動注入器が単一のシリンジのみを含むことを意味しない)。特定の特徴に関する「少なくとも略」等といった語句の使用は、その対応する特徴的およびわずかな変形例を包含する(例えば、シリンジバレルが少なくとも略円筒形であると示すことは、円筒形であるシリンジバレルを包含する)。最後に、「一実施形態では」という語句と併せた特徴の言及は、特徴の使用を単一の実施形態に限定しない。
【0041】
本発明の種々の側面のうちのいずれかによって利用され得る、任意の「決定モジュール」は、限定することなく、任意の適切なソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、1つ以上のプラットフォームを使用して、1つ以上のプロセッサを使用して、任意の適切なタイプのメモリを使用して、任意の適切なタイプの任意の単一のコンピュータ、または任意の適切な方式で相互接続された任意の適切なタイプの複数のコンピュータを使用して、あるいはそれらの組み合わせを含む、任意の適切な方式で実装されてもよい。この決定モジュールは、任意の単一の場所で、または(例えば、任意のタイプのネットワークを介して)任意の適切な方式で相互接続される複数の場所で実装されてもよい。
【0042】
流体放出を提供するために利用され得る任意の電動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであってもよい。任意のそのような電動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプの1つ以上のシリンジプランジャドライバを利用してもよく、各々のそのようなシリンジプランジャドライバは、少なくとも双方向移動(例えば、流体を放出するための第1の方向への移動、流体の装填および/または採取に適応するため、および/または後続の流体放出動作のための位置に戻るための第2の方向への移動)が可能であり、各々のそのようなシリンジプランジャドライバは、(例えば、流体を放出するように)少なくとも1つの方向にシリンジプランジャを前進させることができるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結器によって)その対応するシリンジプランジャと相互作用してもよい。各シリンジプランジャドライバは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプの1つ以上の駆動源を利用してもよい。複数の駆動源出力が、所与の時に単一のシリンジプランジャを前進させるように、任意の適切な方式で組み合わせられてもよい。1つ以上の駆動源が、単一のシリンジプランジャドライバ専用であってもよく、1つ以上の駆動源が、複数のシリンジプランジャドライバと関連付けられてもよく(例えば、1つのシリンジプランジャから別のシリンジプランジャへ出力を変更するタイプの伝送を組み込む)、またはそれらの組み合わせである。代表的な駆動源の形式は、ブラシ付きまたはブラシレス電気モータ、油圧モータ、空気モータ、圧電モータ、またはステッピングモータを含む。
【0043】
任意のそのような電動注入器は、任意の適切な医療撮像用途(例えば、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放出コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放出コンピュータ断層撮影法またはPET撮像、X線撮像、血管造影撮像、光学的撮像、超音波撮像)、および/または任意の適切な医療診断および/または治療用途(例えば、化学療法の注入、疼痛管理等)を無制限に含む、1つ以上の医用流体の送達が所望される、任意の適切な用途に使用されてもよい。任意のそのような電動注入器が、適切な撮像システム(例えば、CTスキャナ)等の任意の構成要素または構成要素の組み合わせと併用されてもよい。例えば、任意のそのような電動注入器と1つ以上の他の構成要素との間で、情報(例えば、走査遅延情報、注入開始信号、注入レート)を伝達することができる。
【0044】
任意の適切な数のシリンジが、任意の適切な様式で(例えば、着脱式、前部装填、後部装填、側面装填)任意のそのような電動注入器とともに使用されてもよく、任意の適切な医用流体が、任意のそのような電動注入器の所与のシリンジから放出されてもよく(例えば、造影剤、治療用流体、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせ)、任意の適切な流体が、任意の適切な方式で(例えば、順次的、同時に)で多重シリンジ電動注入器構成から放出されてもよく、またはそれらの任意の組み合わせである。一実施形態では、電動注入器の動作によってシリンジから放出される流体は、導管(例えば、医療管類セット)の中へ方向付けられ、この場合、この導管は、任意の適切な方式でシリンジと流体的に相互接続され、流体を所望の場所に(例えば、注入のために患者に挿入されるカテーテルに)方向付ける。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管に放出してよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管に放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管に放出してもよい。一実施形態では、各シリンジは、シリンジバレルと、シリンジバレル内に配置され、およびそれに対して移動可能であるプランジャとを含む。このプランジャは、シリンジプランジャ駆動アセンブリが、少なくとも1つの方向に、およびおそらく2つの異なる反対方向に、プランジャを前進させることができるように、電動注入器のシリンジプランジャ駆動アセンブリと界面接触してもよい。
【0045】
本明細書で使用されるように、「流体的に相互接続される」という用語は、流体がその間の所定の流路の中で(例えば、一方向または双方向に)流れることができるような方式で、(直接的または間接的に)接続されている2つ以上の構成要素または実体を指す。例えば、「患者に流体的に相互接続される注入デバイス」は、流体が注入デバイスから任意の相互接続デバイス(例えば、管類、コネクタ)を通って患者の中へ(例えば、患者の血管系の中へ)流れることができる、構成を表す。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
注入システムであって、該システムは、
注入デバイスと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
標的血流中造影剤濃度決定モジュールであって、該モジュールは、造影剤タイプ入力、およびMRA撮像手順において使用されるMRA撮像装置のための第1の撮像パラメータに少なくとも部分的に基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定する、標的血流中造影剤濃度決定モジュールと、
造影剤注入レート決定モジュールであって、該モジュールは、該標的血流中造影剤濃度、初期造影剤濃度入力、および撮像されるべき患者についての心拍出量レート入力に少なくとも部分的に基づいて、造影剤注入レートを決定する、造影剤注入レート決定モジュールと
を備える、注入システム。
(項目2)
上記造影剤タイプ入力は、上記操作者インターフェースを介して入力される、項目1に記載の注入システム。
(項目3)
上記初期造影剤濃度入力は、上記操作者インターフェースを介して入力される、項目1〜2のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目4)
上記心拍出量レート入力は、上記操作者インターフェースを介して入力される、項目1〜3のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目5)
上記第1の撮像パラメータは、上記操作者インターフェースを介して入力される、項目1〜4のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目6)
上記標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、さらに第2の撮像パラメータを利用し、上記第1の撮像パラメータは、上記MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、項目5に記載の注入システム。
(項目7)
上記標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、上記MRA撮像手順中に上記患者における造影剤の濃度を上記MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を使用して、該信号強度が変化するレートが該造影剤の濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の第1のレベルの濃度を決定する、項目1〜6のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目8)
上記標的血流中造影剤濃度は、上記第1のレベルの濃度に等しい、項目7に記載の注入システム。
(項目9)
上記造影剤注入レート決定モジュールは、上記標的血流中造影剤濃度を上記初期造影剤濃度入力で除算することにより濃度比を決定し、該濃度比を上記心拍出量レートに乗算することによって上記造影剤注入レートを計算する、項目1〜8のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目10)
注入システムであって、該システムは、
注入デバイスと、
該注入システム上に設置され、造影剤を保持するシリンジと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
複数の式を備えるメモリであって、該複数の式の各々は、特定の撮像シーケンスタイプに対して、MRA撮像装置によって撮像されるべき患者における造影剤濃度を、MRA撮像手順中に該MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける、メモリと、
少なくとも、(a)該MRA撮像装置の第1の撮像パラメータ、および(b)該複数の式のうちの1つを使用して、標的血流中造影剤濃度を決定する標的血流中造影剤濃度決定モジュールであって、該標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、該信号強度が変化するレートが血流中造影剤濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の血流中造影剤濃度を決定する、標的血流中造影剤濃度決定モジュールと
を備える、注入システム。
(項目11)
上記複数の式のうちの1つは、スピンエコー撮像シーケンスに関係する、項目10に記載の注入システム。
(項目12)
上記複数の式のうちの1つは、グラジェントエコー撮像シーケンスに関係する、項目10〜11のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目13)
上記標的血流中造影剤濃度決定モジュールは、さらに、上記MRA撮像装置の第2の撮像パラメータを使用することにより、上記血流中造影剤濃度を決定し、上記第1の撮像パラメータは、該MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、項目10〜12のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目14)
造影剤注入レート決定モジュールをさらに備え、該モジュールは、上記血流中造影剤濃度に少なくとも部分的に基づいて、造影剤注入レートを決定する、項目10〜13のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目15)
上記造影剤注入レート決定モジュールは、上記シリンジの中の上記造影剤の初期造影剤濃度、および撮像されるべき患者の心拍出量に少なくとも部分的に基づいて、上記造影剤注入レートをさらに決定する、項目14に記載の注入システム。
(項目16)
上記造影剤注入レート決定モジュールは、上記標的血流中造影剤濃度を上記初期造影剤濃度で除算することにより、濃度比を決定し、該造影剤注入レート決定モジュールは、該濃度比を上記心拍出量レート入力に乗算することにより、上記造影剤注入レートを決定する、項目15に記載の注入システム。
(項目17)
注入システムであって、該システムは、
注入デバイスと、
該注入システム上に設置され、造影剤を保持するシリンジと、
該注入システムのオペレータからの入力を受信する操作者インターフェースと、
造影剤注入レート決定モジュールであって、該モジュールは、該シリンジの中の該造影剤の濃度に対する標的血流中造影剤濃度の比を撮像されるべき患者に対する心拍出量レートに乗算することによって、造影剤注入レートを決定する、造影剤注入レート決定モジュールと
を備える、注入システム。
(項目18)
希釈剤注入レート決定モジュールをさらに備え、該モジュールは、上記造影剤注入レートに少なくとも部分的に基づいて、希釈剤注入レートを決定する、項目1〜9および14〜17のうちのいずれかに記載の注入システム。
(項目19)
上記希釈剤注入レート決定モジュールは、標準総注入レートから上記造影剤注入レートを減算することにより、上記希釈剤注入レートを決定する、項目18に記載の注入システム。
(項目20)
注入システムであって、該システムは、
デュアルヘッド電動注入器と、
該デュアルヘッド電動注入器上に設置され、造影剤を保持する第1のシリンジと、
該デュアルヘッド電動注入器上に設置され、希釈剤を保持する第2のシリンジと、
該注入システムの操作者からの入力を受信する操作者インターフェースと、
標準総注入レートから造影剤注入レートを減算することによって、希釈剤注入レートを決定する希釈剤注入レート決定モジュールと、
該デュアルヘッド電動注入器に、同時に、該造影剤注入レートで該第1のシリンジから該造影剤を放出させ、該希釈剤注入レートで該第2のシリンジから該希釈剤を放出させるコントローラと
を備える、注入システム。
(項目21)
MRA撮像装置を利用する磁気共鳴血管造影(MRA)撮像手順に関する、注入システムの操作方法であって、該方法は、
造影剤のタイプを該注入システムに入力することと、
該タイプの造影剤の初期造影剤濃度を該注入システムに入力することと、
撮像されるべき患者に対する心拍出量レートを該注入システムに入力することと、
第1の撮像パラメータを該注入システムに入力することと、
該注入システムによって、標的血流中造影剤濃度を決定することであって、該決定するステップは、該造影剤のタイプおよび該第1の撮像パラメータに少なくとも部分的に、基づいている、ことと、
該注入システムによって、造影剤注入レートを計算することであって、該計算するステップは、該標的血流中造影剤濃度、該初期造影剤濃度、および該心拍出量レートに少なくとも部分的に基づいており、該造影剤注入レートは、該標的血流中造影剤濃度を達成するように計算される、ことと、
該造影剤注入レートに従って該注入システムを操作することと
を含む、方法。
(項目22)
上記注入システムによって、該注入システムに記憶されたデータベースから上記造影剤のタイプの属性を読み出すことをさらに含み、上記決定するステップは、該属性に少なくとも部分的に基づいており、該データベースは、複数のタイプの造影剤と関連付けられる属性を備える、項目21に記載の方法。
(項目23)
第2の撮像パラメータを上記注入システムに入力することをさらに含み、上記第1の撮像パラメータは、上記MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、項目21〜22のうちのいずれかに記載の方法。
(項目24)
上記決定するステップは、上記患者における造影剤濃度を、上記MRA撮像手順中に上記MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を使用することを含み、それにより、該信号強度が変化するレートが該造影剤濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の第1のレベルの濃度を決定する、項目21〜23のうちのいずれかに記載の方法。
(項目25)
上記標的血流中造影剤濃度は、上記第1のレベルの濃度に等しい、項目24に記載の方法。
(項目26)
上記造影剤注入レートを計算するステップは、
濃度比を決定するために、上記標的血流中造影剤濃度を上記初期造影剤濃度で除算することと、
該濃度比を上記心拍出量レートに乗算することによって、該造影剤注入レートを計算することと
を含む、項目21〜25のうちのいずれかに記載の方法。
(項目27)
上記造影剤注入レートに少なくとも部分的に基づいて、希釈剤注入レートを計算することをさらに含む、項目21〜26のうちのいずれかに記載の方法。
(項目28)
上記希釈剤注入レートを計算するステップは、
標準総注入レートを選択することと、
該希釈剤注入レートを決定するために、該標準流体注入レートから上記造影剤注入レートを減算することと
を含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
上記操作するステップは、上記患者に上記タイプの造影剤を上記造影剤注入レートで注入することを含み、上記方法は、該造影剤を該患者に注入することと同時に、上記希釈剤注入レートで希釈剤を該患者に注入することをさらに含む、項目27〜28のうちのいずれかに記載の方法。
(項目30)
上記操作するステップは、上記造影剤注入レートで上記タイプの造影剤を上記患者に注入することを含む、項目21〜28のうちのいずれかに記載の方法。
(項目31)
MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作方法であって、該注入システムは、造影剤を有するシリンジを備え、該方法は、
撮像されるべき患者における造影剤濃度を、該MRA撮像動作中に該MRA撮像装置によって受信される信号強度に関係付ける式を選択することと、
該MRA撮像手順において使用するための第1の撮像パラメータを取得することと、
少なくとも該式および該第1の撮像パラメータを使用して、該信号強度が変化するレートが血流中造影剤濃度が変化するレートで除算された値がゼロに等しいときの該造影剤の該血流中造影剤濃度を決定することと、
該血流中造影剤濃度に基づく造影剤注入レートで、該シリンジから該造影剤を放出することと
を含む、方法。
(項目32)
上記MRA撮像手順において使用するための第2の撮像パラメータを取得することをさらに含み、上記第1の撮像パラメータは、上記MRA撮像装置のパルス繰返し時間であり、該第2の撮像パラメータは、該MRA撮像装置の撮像遅延時間である、項目31に記載の方法。
(項目33)
上記選択するステップは、上記MRA撮像装置によって使用されるべき撮像シーケンスに基づいて、上記注入システムによって行われる、項目31〜32のうちのいずれかに記載の方法。
(項目34)
上記取得することは、通信リンクを介して、上記MRA撮像装置から上記注入システムまで上記第1の撮像パラメータを転送することを含む、項目31〜33のうちのいずれかに記載の方法。
(項目35)
上記第1の撮像パラメータは、上記注入システムのグラフィカルユーザインターフェースを介して、ユーザによって該注入システムに入力される、項目31〜33のうちのいずれかに記載の方法。
(項目36)
上記決定するステップは、上記注入システムによって行われる、項目31〜35のうちのいずれかに記載の方法。
(項目37)
上記患者に対する心拍出量レートを入力することと、
上記血流中造影剤濃度に基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定することと、
濃度比を決定するために、該標的血流中造影剤濃度を上記シリンジの中の上記造影剤の濃度で除算することと、
該心拍出量レートに該濃度比を乗算することによって、上記造影剤注入レートを計算することと
をさらに含む、項目31〜36のうちのいずれかに記載の方法。
(項目38)
上記標的血流中造影剤濃度は、上記血流中造影剤濃度に等しい、項目37に記載の方法。
(項目39)
MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作方法であって、該注入システムは、造影剤を有するシリンジを備え、該方法は、
撮像されるべき患者に対する心拍出量レートを入力することと、
標的血流中造影剤濃度を該シリンジの中の該造影剤の濃度で除算することによって、濃度比を計算することと、
該心拍出量レートに該濃度比を乗算することによって、造影剤注入レートを決定することと、
該造影剤注入レートで該シリンジから該造影剤を放出することであって、該放出するステップは、該決定するステップの完了前には開始されない、ことと
を含む、方法。
(項目40)
第1の希釈剤注入レートを決定するために、標準総注入レートから上記造影剤注入レートを減算することと、
上記造影剤を上記放出することと同時に、該第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出することと
をさらに含む、項目31〜39のうちのいずれかに記載の方法。
(項目41)
MRA撮像装置を利用するMRA撮像手順に関する、注入システムの操作方法であって、
該方法は、
第1のMRA撮像手順に対して、撮像されるべき第1の患者への第1のタイプの造影剤の第1の造影剤注入レートを決定することと、
第1の希釈剤注入レートを決定するために、標準流体注入レートから該第1の造影剤注入レートを減算することと、
同時に、該第1の造影剤注入レートで該注入システムから該第1のタイプの造影剤を放出し、該第1の希釈剤注入レートで希釈剤を放出することと
を含む、方法。
(項目42)
第2のMRA撮像手順に対して、撮像されるべき第2の患者への第2のタイプの造影剤の第2の造影剤注入レートを決定することと、
第2の希釈剤注入レートを決定するために、上記標準流体注入レートから該第2の造影剤注入レートを減算することと、
同時に、該第2の造影剤注入レートで上記注入システムから該第2のタイプの造影剤を放出し、該第2の希釈剤注入レートで希釈剤を放出することであって、上記第1の造影剤注入レートは、該第2の造影剤注入レートとは異なる、ことと
をさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
上記第1のタイプの造影剤は、上記第2のタイプの造影剤とは異なるタイプの造影剤である、項目43に記載の方法。
(項目44)
同時に、上記第1の造影剤注入レートで上記注入システムから上記第1のタイプの造影剤を上記放出し、上記第1の希釈剤注入レートで希釈剤を上記放出することは、該注入システムのデュアルヘッド電動注入器によって行われる、項目41〜43のうちのいずれかに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】
図1は、電動注入器の一実施形態の概略図である。
【
図2A】
図2Aは、ポータブルスタンド装着式デュアルヘッド電動注入器の一実施形態の斜視図である。
【
図2B】
図2Bは、
図2Aの電動注入器によって使用されるパワーヘッドの拡大部分分解斜視図である。
【
図2C】
図2Cは、
図2Aの電動注入器によって使用されるシリンジプランジャ駆動アセンブリの一実施形態の概略図である。
【
図3】
図3は、代表的な造影剤の種々のパルス繰返し時間に対する濃度と対比した信号強度のグラフである。
【
図4】
図4は、2つの代表的な造影剤の濃度と対比した信号強度のグラフである。
【
図5】
図5は、注入システムおよびMRA撮像装置のブロック図である。
【
図6】
図6は、MRA撮像装置に関して注入システムを操作する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、パワーヘッド12を有する電動注入器10の一実施形態の概略図を提示する。1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースまたはGUI11は、パワーヘッド12と関連付けられてもよい。各GUI11は、(1)任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであってもよく、(2)任意の適切な方式でパワーヘッド12と動作可能に相互接続されてもよく、(3)任意の適切な場所に配置されてもよく、(4)電動注入器10の動作の1つ以上の側面を制御すること、電動注入器10の動作と関連付けられる1つ以上のパラメータを入力/編集すること、および(例えば、電動注入器10の動作と関連付けられる)適切な情報を表示することといった、機能のうちのいずれかを提供するように構成されてもよく、または(5)前述の内容の任意の組み合わせである。任意の適切な数のGUI11が利用されてもよい。一実施形態では、電動注入器10は、パワーヘッド12から分離しているが、それと通信するコンソールによって組み込まれるGUI11を含む。別の実施形態では、電動注入器10は、パワーヘッド12の一部であるGUI11を含む。さらに別の実施形態では、電動注入器10は、パワーヘッド12と通信する別個のコンソール上の1つのGUI11を利用し、また、パワーヘッド12の上にある別のGUI11も利用する。各GUI11は、同じ機能性または一組の機能性を提供することができ、またはGUI11は、各々の機能性に関して少なくともいくらか異なってもよい。
【0048】
シリンジ28は、パワーヘッド12上に設置されてもよく、設置されたとき、電動注入器10の一部と見なされてもよい。いくつかの注入手順が、シリンジ28内に比較的高い圧力を生成させてもよい。この点に関して、圧力ジャケット26内にシリンジ28を配置することが望ましくあり得る。圧力ジャケット26は、典型的には、パワーヘッド12上のシリンジ28の一部としてそこに配置されること、またはパワーヘッド12上にシリンジ28を設置した後にそこに配置されることを可能にする態様でパワーヘッド12と関連付けられる。複数の注入手順のために、種々のシリンジ28が圧力ジャケット26内に定置される、および圧力ジャケット26から除去されるとき、圧力ジャケット26は、典型的には、パワーヘッド12と関連付けられたままになるであろう。電動注入器10は、電動注入器10が低圧注入に対して構成/利用される場合、および/または電動注入器10とともに利用されるシリンジ28が、圧力ジャケット26によって提供される付加的な支持を伴わずに高圧注入に耐えるほど十分な耐久性である場合、圧力ジャケット26を排除してもよい。いずれの場合も、シリンジ28から放出される流体は、任意の適切な方式でシリンジ28と流体的に相互接続され得る、および流体を任意の適切な場所に(例えば、患者に)方向付け得る任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプの導管38の中へ方向付けられてもよい。
【0049】
パワーヘッド12は、シリンジ28(例えば、そのプランジャ32)と相互作用(例えば、界面接触)してシリンジ28から流体を放出するシリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバ14を含む。このシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、駆動出力部18(例えば、回転可能な駆動ネジ)に動力供給する駆動源16(例えば、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプのモータ、随意的な歯車装置、および同等物)を含む。ラム20が、駆動出力部18によって適切な経路(例えば、軸方向)に沿って前進させられてもよい。ラム20は、以下で論議されるであろう方式で、シリンジ28の対応する部分と相互作用または界面接触するための連結器22を含んでもよい。
【0050】
シリンジ28は、シリンジバレル30内に移動可能に配置されるプランジャまたはピストン32を含む(例えば、双頭矢印Bに一致する軸に沿った軸方向往復のため)。プランジャ32は、連結器34を含んでもよい。このシリンジプランジャ連結器34は、ラム連結器22と相互作用または界面接触して、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14が、シリンジバレル30内でシリンジプランジャ32を後退させることを可能にしてもよい。シリンジプランジャ連結器34は、ヘッドまたはボタン36bとともにシリンジプランジャ32の本体から延在するシャフト36aの形式であってもよい。しかしながら、シリンジプランジャ連結器34は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであってもよい。
【0051】
概して、電動注入器10のシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、対応するシリンジ28から流体を放出するように)少なくとも1つの方向に(シリンジバレル30に対して)シリンジプランジャ32を移動または前進させることができるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結器によって)シリンジ28のシリンジプランジャ32と相互作用してもよい。つまり、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、同じ駆動源16の動作を介して)双方向運動が可能であってもよいが、電動注入器10は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14の動作が、実際には、電動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32を1つの方向のみに移動させるだけであるように構成されてもよい。しかしながら、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、2つの異なる方向の各々に(例えば、共通軸方向経路に沿った異なる方向に)、各そのようなシリンジプランジャ32を移動させることができるよう、電動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32と相互作用するように構成されてもよい。
【0052】
シリンジプランジャ32の後退は、後続の注入または放出のためにシリンジバレル30の中へ流体を装填することに適応するために利用されてもよく、後続の注入または放出のためにシリンジバレル30の中へ流体を実際に引き込むために利用されてもよく、または任意の他の適切な目的で利用されてもよい。ある構成は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジプランジャ32を後退させることが可能であることを必要としなくてもよく、この場合、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34は、所望されなくてもよい。この場合、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、別の事前充填されたシリンジ28が設置された後に)別の流体送達動作を実行する目的で後退させられてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が利用されるときでさえも、これらの構成要素は、ラム20がシリンジプランジャ32を前進させてシリンジ28から流体を放出する(例えば、ラム20が単にシリンジプランジャ連結器34を、またはシリンジプランジャ32の近位端を直接、「押し進め」てもよい)ときに、連結されてもよく、またはされなくてもよい。任意の適切な寸法または寸法の組み合わせにおける任意の単一の運動または運動の組み合わせが、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を連結状態または状況に配置するため、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を非連結状態または状況に配置するため、あるいはその両方において利用されてもよい。
【0053】
シリンジ28は、任意の適切な方式でパワーヘッド12上に設置されてもよい。例えば、シリンジ28は、パワーヘッド12上に直接設置されるように構成されることができる。図示した実施形態では、筐体24が、シリンジ28とパワーヘッド12との間に界面を提供するように、パワーヘッド12上に適切に装着される。この筐体24は、シリンジ28の1つ以上の構成が設置され得るアダプタの形式であってもよく、シリンジ28の少なくとも1つの構成は、いかなるそのようなアダプタも使用することなく、パワーヘッド12上に直接設置することができる。筐体24はまた、シリンジ28の1つ以上の構成が設置され得る面板の形式であってもよい。この場合、面板は、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するために必要とされてもよく、つまり、シリンジ28は、面板によらずにパワーヘッド12上に設置されることができない。圧力ジャケット26が使用されているとき、それは、シリンジ28に関して本明細書で論議される種々の方式でパワーヘッド12上に設置されてもよく、次いで、その後、シリンジ28が、圧力ジャケット26の中に設置されるであろう。
【0054】
筐体24は、シリンジ28を設置するときに、パワーヘッド12上に装着され、それに対して固定の位置にとどまってもよい。別のオプションは、シリンジ28の設置に適応するように、筐体24とパワーヘッド12とを移動可能に相互接続することである。例えば、筐体24は、双頭矢印Aを含む平面内で移動して、ラム連結器22とシリンジプランジャ連結器34との間に、連結状態または状況および非連結状態または状況のうちの1つ以上を提供してもよい。
【0055】
1つの特定の電動注入器構成が、
図2Aに図示され、参照数字40によって識別され、
図1の電動注入器10に少なくとも略一致する。電動注入器40は、ポータブルスタンド48上に装着されるパワーヘッド50を含む。電動注入器40用の2つのシリンジ86a、86bが、パワーヘッド50上に装着される。流体が、電動注入器40の動作中にシリンジ86a、86bから放出されてもよい。
【0056】
ポータブルスタンド48は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであってもよい。車輪、ローラ、キャスタ、または同等物が、スタンド48をポータブルにするために利用されてもよい。パワーヘッド50は、ポータブルスタンド48に対して固定の位置に維持されることができる。しかしながら、少なくともある方式で、パワーヘッド50の位置をポータブルスタンド48に対して調整可能にすることが望ましくあり得る。例えば、シリンジ86a、86bのうちの1つ以上の中に流体を装填するときに、ポータブルスタンド48に対する1つの位置にパワーヘッド50を有し、注入手順を実施するために、ポータブルスタンド48に対する異なる位置にパワーヘッド50を有することが望ましくあり得る。この点に関して、パワーヘッド50は、任意の適切な方式で(例えば、パワーヘッド50が少なくともある可動域を介して枢動され、その後、所望の位置に維持され得るように)、ポータブルスタンド48と移動可能に相互接続されてもよい。
【0057】
流体を提供するために、任意の適切な方式でパワーヘッド50を支持できることを理解されたい。例えば、ポータブル構造に装着される代わりに、パワーヘッド50を支持アセンブリと相互接続することができ、ひいては、支持アセンブリが、適切な構造(例えば、天井、壁、床)に装着される。パワーヘッド50用の任意の支持アセンブリは、(例えば、1つ以上の他の支持セクションに対して再配置され得る、1つ以上の支持セクションを有することによって)少なくともいくらか位置的に調整可能であってもよく、または固定位置に維持されてもよい。また、パワーヘッド50は、固定位置に維持されるように、または支持アセンブリに対して調整可能であるようにのいずれかにおいて、任意のそのような支持アセンブリと一体化してもよい。
【0058】
パワーヘッド50は、グラフィカルユーザインターフェースまたはGUI52を含む。このGUI52は、電動注入器40の動作の1つ以上の側面を制御すること、電動注入器40の動作と関連付けられる1つ以上のパラメータを入力/編集すること、および(例えば、電動注入器40の動作と関連付けられる)適切な情報を表示すること等の機能のうちの1つまたは任意の組み合わせを提供するように構成されてもよい。電動注入器40はまた、コンソール42およびパワーパック46も含んでもよく、各々は、テーブル上に配置され得るか、または検査室の電子機器ラック上あるいは任意の他の適切な場所に装着され得るか、あるいは両方である、任意の適切な方式で(例えば、1つ以上のケーブルを介して)パワーヘッド50と通信していてもよい。パワーパック46は、注入器40の電力供給部、コンソール42とパワーヘッド50との間の通信を提供するためのインターフェース回路、遠隔コンソール等の遠隔ユニットへの電動注入器40の接続を可能にするための回路、遠隔ハンドもしくはフット制御スイッチ、または他の相手先商標製品製造(OEM)遠隔制御接続(例えば、注入器40の動作が撮像システムのX線照射と同期されることを可能にする)、および任意の他の適切な構成部品のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで含んでもよい。コンソール42は、タッチスクリーンディスプレイ44を含んでもよく、ひいては、タッチスクリーンディスプレイは、操作者が電動注入器40の動作の1つ以上の側面を遠隔制御することを可能にすること、操作者が電動注入器40の動作と関連付けられる1つ以上のパラメータを入力/編集することを可能にすること、操作者が電動注入器40の自動動作のためのプログラム(後に、操作者による始動時に、電動注入器40によって自動的に実行することができる)を特定および記憶することを可能にすること、電動注入器40に関連し、およびその動作の任意の側面を含む任意の適切な情報を表示すること等の機能のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで提供してもよい。
【0059】
シリンジ86a、86bのパワーヘッド50との一体化に関する種々の詳細が、
図2Bに提示されている。シリンジ86a、86bの各々は、同一の一般的な構成要素を含む。シリンジ86aは、シリンジバレル88a内に移動可能に配置されるプランジャまたはピストン90aを含む。パワーヘッド50の動作を介した軸100a(
図2A)に沿ったプランジャ90aの移動は、シリンジバレル88a内からシリンジ86aのノズル89aを通して流体を放出するであろう。適切な導管(図示せず)は、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89aと流体的に相互接続されるであろう。同様に、シリンジ86bは、シリンジバレル88b内に移動可能に配置されるプランジャまたはピストン90bを含む。パワーヘッド50の動作を介した軸100b(
図2A)に沿ったプランジャ90bの移動は、シリンジバレル88b内からシリンジ86bのノズル89bを通して流体を放出するであろう。適切な導管(図示せず)は、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89bと流体的に相互接続されるであろう。
【0060】
シリンジ86aは、中間面板102aを介してパワーヘッド50と相互接続される。この面板102aは、シリンジバレル88aの少なくとも一部を支持し、および任意の付加的な機能性または機能性の組み合わせを提供/収容し得るクレードル104を含む。装着具82aが、面板102aとの相互作用のためにパワーヘッド50上に配置され、およびそれに対して固定される。シリンジ86aのシリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバ56(
図2C)の各部分である、ラム74のラム連結器76(
図2C)が、パワーヘッド50上に装着されたときに、面板102aに近接して位置する。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細を、
図2Cに関して以下でより詳細に論議する。概して、ラム連結器76は、シリンジ86aのシリンジプランジャ90aと連結されてもよく、ラム連結器76およびラム74(
図2C)は、軸100a(
図2A)に沿ってシリンジプランジャ90aを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。シリンジ86aのノズル89aを通して流体を放出するように、シリンジプランジャ90aを移動させるときに、ラム連結器76は、シリンジプランジャ90aと係合されるが、実際にはシリンジプランジャ90aに連結されなくてもよい。
【0061】
面板102aは、パワーヘッド50上のその装着具82a上に面板102aを装着するため、およびそこから面板102aを除去するための両方で、少なくとも概して、軸100a、100b(各々シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、
図2Aに図示される)に対して直角である平面内で移動させられてもよい。面板102aは、シリンジプランジャ90aをパワーヘッド50上のその対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点に関して、面板102aは、一対のハンドル106aを含む。概して、最初にシリンジ86aが面板102a内に位置している状態で、ハンドル106aは、少なくとも概して、軸100a、100b(各々シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、
図2Aに図示される)に対して直角である平面内で、順に、シリンジ86aを移動/平行移動させるように移動させられてもよい。ハンドル106aを1つの位置に移動させることにより、少なくとも略下向き方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/平行移動させて、そのシリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76と連結する。ハンドル106aを別の位置に移動させることにより、少なくとも略上向き方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/平行移動させて、そのシリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76から分断する。
【0062】
シリンジ86bは、中間面板102bを介してパワーヘッド50と相互接続される。装着具82bは、面板102bと界面接触するためにパワーヘッド50上に配置され、かつそれに対して固定される。シリンジ86bのシリンジプランジャ駆動アセンブリ56の各部分である、ラム74のラム連結器76(
図2C)が、パワーヘッド50に装着されたときに、面板102bに近接して位置している。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細を、再び
図2Cに関して以下でより詳細に論議する。概して、ラム連結器76は、シリンジ86bのシリンジプランジャ90bと連結されてもよく、ラム連結器76およびラム74(
図2C)は、軸100b(
図2A)に沿ってシリンジプランジャ90bを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。シリンジ86bのノズル89bを通して流体を放出するように、シリンジプランジャ90bを移動させるとき、ラム連結器76は、シリンジプランジャ90bと係合されるが、実際にはシリンジプランジャ90bに連結されなくもてよい。
【0063】
面板102bは、パワーヘッド50上のその装着具82b上に面板102bを装着するため、およびそこから面板102bを除去するための両方で、少なくとも概して、軸100a、100b(各々シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、
図2Aに図示される)に対して直角である平面内で移動させられてもよい。面板102bもまた、シリンジプランジャ90bをパワーヘッド50上のその対応するラム連結器76と連結させるために使用されてもよい。この点に関して、面板102bは、一対のハンドル106bを含んでもよい。概して、最初にシリンジ86bが面板102b内に位置している状態で、シリンジ86bは、その長軸100b(
図2A)に沿って、および面板102bに対して回転させられてもよい。この回転は、ハンドル106bを移動させることによって、シリンジ86bを把持して旋回させることによって、またはその両方によって実現されてもよい。いずれの場合も、この回転は、少なくとも概して、軸100a、100b(各々シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、
図2Aに図示される)に対して直角である平面内で、シリンジ86bおよび面板102bの両方を移動/平行移動させる。シリンジ86bを一方向に回転させることにより、少なくとも略下向き方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76と連結する。シリンジ86bを反対方向に回転させることにより、少なくとも略上向き方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/平行移動させて、そのシリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76から分断する。
【0064】
図2Bに図示されるように、シリンジプランジャ90bは、プランジャ本体92と、シリンジプランジャ連結器94とを含む。このシリンジプランジャ連結器94は、プランジャ本体92から離間されるヘッド96とともに、プランジャ本体92から延在するシャフト98を含む。ラム連結器76の各々は、ラム連結器76の面上のより小さいスロットの後ろに位置するより大きいスロットを含む。シリンジプランジャ連結器94のヘッド96は、ラム連結器76のより大きいスロット内に位置してもよく、シリンジプランジャ連結器94のシャフト98は、シリンジプランジャ90bおよびその対応するラム連結器76が連結状態または状況であるときに、ラム連結器76の面上のより小さいスロットを通って延在してもよい。シリンジプランジャ90aは、その対応するラム連結器76と界面接触するために、類似シリンジプランジャ連結器94を含んでもよい。
【0065】
パワーヘッド50は、電動注入器40の場合に、シリンジ86a、86bから流体を放出するために利用される。つまり、パワーヘッド50は、シリンジ86a、86bの各々から流体を放出する原動力を提供する。シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバとして特徴付けられ得るものの一実施形態が、
図2Cに図示され、参照数字56で識別されており、これは、シリンジ86a、86bの各々から流体を放出するためにパワーヘッド50によって利用されてもよい。別個のシリンジプランジャ駆動アセンブリ56が、シリンジ86a、86bの各々のパワーヘッド50に組み込まれてもよい。この点に関して、再び
図2A−Bを参照すると、パワーヘッド50は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ56の各々を別個に制御する際に使用するための手動式ノブ80aおよび80bを含んでもよい。
【0066】
最初に、
図2Cのシリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関して、その個々の構成要素の各々は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであってもよい。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56は、出力シャフト60を有する、モータ58を含む。駆動歯車62が、モータ58の出力シャフト60上に装着され、それとともに回転する。駆動歯車62は、駆動歯車64と係合されるか、または少なくとも係合可能である。駆動歯車64は、駆動ネジまたはシャフト66上に装着され、それとともに回転する。その周囲で駆動ネジ66が回転する軸は、参照数字68によって識別される。1つ以上の軸受72が、駆動ネジ66を適切に支持する。
【0067】
キャリッジまたはラム74が、駆動ネジ66上に移動可能に装着される。概して、一方向への駆動ネジ66の回転が、対応するシリンジ86a/bの方向へ駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる一方で、反対方向への駆動ネジ66の回転は、対応するシリンジ86a/bから離れて駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる。この点に関して、駆動ネジ66の少なくとも一部の周囲は、ラム74の少なくとも一部と界面接触する、らせんネジ山70を含む。ラム74はまた、駆動ネジ66の回転中にラム74が回転することを可能にしない、適切なブッシング78内で移動可能に装着される。したがって、駆動ネジ66の回転は、駆動ネジ66の回転方向によって決定される方向にラム74の軸方向移動を提供する。
【0068】
ラム74は、対応するシリンジ86a/bのシリンジプランジャ90a/bのシリンジプランジャ連結器94と着脱可能に連結され得る、連結器76を含む。ラム連結器76およびシリンジプランジャ連結器94が適切に連結されたとき、シリンジプランジャ90a/bは、ラム74とともに移動する。
図2Cは、シリンジ86a/bが、ラム74に連結されることなく、その対応する軸100a/bに沿って移動させられ得る、構成を図示する。そのシリンジプランジャ90a/bのヘッド96がラム連結器76と整合させられるが、軸68が依然として
図2Cのオフセット構成であるように、シリンジ86a/bが、その対応する軸100a/bに沿って移動させられるとき、シリンジ86a/bは、それに沿ってラム74が移動する軸68に対して直角である平面内で、平行移動させられてもよい。これは、上記の方式で、ラム連結器76とシリンジプランジャ連結器96との間の連結係合を確立する。
【0069】
図1および
図2A−Cの電動注入器10、40の各々は、流体が対象(例えば、患者)に注入される医療撮像用途、および/または任意の適切な医療診断および/または治療用途(例えば、化学療法の注入、疼痛管理等)を無制限に含む任意の適切な用途に使用されてもよい。電動注入器10、40の代表的な医療撮像用途は、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放出コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放出コンピュータ断層撮影法またはPET撮像、X線撮像、血管造影撮像、光学的撮像、および超音波撮像を無制限に含む。電動注入器10、40は各々、単独で、または1つ以上の他の構成要素と組み合わせて使用されることができる。電動注入器10、40は各々、例えば、電動注入器10、40と1つ以上の他の構成要素との間で情報(例えば、走査遅延情報、注入開始信号、注入レート)が伝達され得るように、1つ以上の構成要素と動作可能に相互接続されてもよい。
【0070】
単一ヘッド構成(単一シリンジ用)およびデュアルヘッド構成(2つのシリンジ用)を無制限に含む任意の数のシリンジが、電動注入器10、40の各々によって利用されてもよい。多重シリンジ構成の場合、各電動注入器10、40は、任意の適切な方式で、任意のタイミングシーケンス(例えば、2つ以上のシリンジからの順次放出、2つ以上のシリンジからの同時放出、またはそれらの任意の組み合わせ)に従って、種々のシリンジから流体を放出してもよい。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管に放出してよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管に放出してよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管に放出してよい。電動注入器10、40の各々によって利用される各々のそのようなシリンジは、任意の適切な流体(例えば、医用流体)、例えば、造影剤、治療用流体、放射性医薬品、希釈剤、生理食塩水、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。電動注入器10、40の各々によって利用される、各々のそのようなシリンジは、任意の適切な方式で設置されてもよい(例えば、後部装填構成が利用されてもよく、前部装填構成が利用されてもよく、側面装填構成が利用されてもよい)。
【0071】
本明細書において説明される電動注入器10、40および注入システムは、MRA撮像手順を行うために、磁気共鳴撮像機器と併せて使用されてもよい。そのような撮像機器は、本明細書においてMRA撮像装置と呼ばれる。MRA撮像手順は、血管を撮像してそれらの状態を評価するため、例えば、狭小化、血管壁拡張、動脈瘤、または任意の他の適切な状態を探すために使用されてもよい。注入システムは、造影剤を患者に送達して、MRA撮像装置によって生成される画像を強調するために使用されてもよい。
【0072】
所与のMRA撮像装置磁界強度において、造影剤は、以下の関係に従って、縦および横緩和時間(各々、T
1およびT
2)を短縮する:
【0073】
【数1】
式中、T
1=観察された縦緩和時間、T
10=いかなる造影剤も有しない物質の縦緩和、r
1=縦緩和能、T
2=観察された横緩和時間、T
20=いかなる造影剤も有しない物質の横緩和、r
2=横緩和能、および[M]=造影剤の濃度である。
【0074】
上記の関係は、信号強度(SI)をMRA撮像装置パラメータと関係付ける式と併せて使用されてもよい。例えば、スピンエコー撮像シーケンスを使用するMRA撮像装置の場合、以下の式が使用されてもよい:
【0075】
【数2】
式中、TR=パルス繰返し時間およびTE=撮像遅延時間である。上記の式は、MAGNEVIST(登録商標)造影剤(Bayer HealthCare Pharmaceuticals Inc.,Wayne,NJから入手可能)の濃度(ミリモル(mM))と、種々のパルス繰返し時間(TE=10ミリ秒(ms)、磁界強度=1.5テスラ(T)を有する)に対する信号強度(任意単位(AU))との間の関係を図示する
図3のグラフ300を生成するために使用されてもよい。
【0076】
信号強度が所与のパルス繰返し時間に対して最大である濃度(M
opt)は、曲線のピークが濃度に対してゼロの勾配を有する場合に見出すことができる:
【0077】
【数3】
この点に関して、最大信号強度に対応する特定の濃度が決定されてもよい。したがって、最大信号強度およびその対応する濃度レベルが、任意の特定の一組の上記の変数に対して(例えば、造影剤属性、パルス繰返し時間、および撮像遅延時間の任意の特定の組み合わせに対して)決定されてもよい。
【0078】
図4のグラフ400に図示されるように、異なるタイプの造影剤が、異なる濃度対信号強度プロファイルを生じさせてもよい。400のグラフは、磁界強度が1.5Tに等しく、TR=400ms、およびTE=10msであるMAGNEVIST(登録商標)およびMS325(Epix Pharmaceuticals,Inc.,Lexington,MAから入手可能なVASOVIST(登録商標)としても知られている)の曲線を図示する。特定の造影剤濃度レベル(例えば、約2mM)が、1つのタイプの造影剤に満足できる信号強度(例えば、MAGNEVIST(登録商標)に約0.850AUの信号強度)をもたらし得る一方で、別のタイプの造影剤に望ましくない結果(例えば、MS325に0.500AU未満の信号強度)をもたらすことが理解されるであろう。
【0079】
同様に、濃度変動の影響を低減させるように濃度が選択されてもよい。例えば、
図3のグラフ300において、TR=0.8と標識された曲線に沿って、濃度レベルが最大信号強度に対応するように選択された場合、撮像手順中の後続の信号強度は、標的を下回る濃度レベルに特に敏感であり得る。これは、その最大点の左側のTR=0.8と標識された曲線に沿った信号強度の急落によるものである。そのような状況では、最大点に対応しない選択標的濃度レベルを選択することが望ましくあり得る。例えば、ユーザ(例えば、臨床医、医師)が、結果として生じた信号強度の濃度レベルの変動への感受性を低減させるために、最大点に対応する濃度レベルよりもわずかに大きい標的濃度レベルを選択してもよい。
【0080】
上記の式および関連の論議は、スピンエコー撮像シーケンスに関する。グラジェントエコー撮像シーケンス等の他の撮像シーケンスが、同様に取り扱われてもよい。
【0081】
図4のグラフ400に図示されるように、最大信号強度に対応する濃度の大きさは、(例えば、供給業者によって供給されるような)典型的な造影剤の製剤化濃度と比較して、相対的に低くあり得る。典型的な造影剤の製剤化濃度は、撮像のために必要とされる濃度より高くあり得る。例えば、MS325およびMAGNEVIST(登録商標)は、各々、200mMおよび500mMの濃度であってもよい。したがって、所望の信号強度に対応する血液中の濃度レベルを達成するために、かなりの希釈が必要とされる。過剰希釈または希釈不足が、結果として生じる信号強度のかなりの減少につながり得る。
【0082】
標的血流中造影剤濃度を達成する血液中での正確な希釈を得るために、造影剤が患者に注入される注入レートは、以下の式で説明されるように、患者の心拍出量(ミリメートル/秒(mL/秒)で表される)に関連し得る:
【0083】
【数4】
式中、TC=標的濃度(mM)、CO=心拍出量(mL/秒)、SC=造影剤の開始濃度(mM)、およびCAIR=造影剤注入レート(mL/秒)である。例えば、500mMの開始濃度を有するMAGNEVIST(登録商標)を使用したMRA撮像手順を受け、(上記で説明された式を使用して)標的濃度が1.96mMであると計算された83mL/秒の心拍出量を有する患者は、(1.96mM/500mM)×83mL/秒=0.33mL/秒の造影剤注入レートを必要とし得る。造影剤は、心臓から退出する血流中において所望の標的濃度を達成するために、計算された造影剤注入レートで静脈に注入されてもよい。概して、そのような比較的高い濃度レベルで供給される造影剤は、上記で挙げられる実施例と同じ程度に低いか、またはそれよりも低い造影剤注入レートをもたらし得る。加えて、より低い心拍出量を有する患者は、さらに低い造影注入レートを必要とし得る。
【0084】
しかしながら、そのような比較的低い造影剤注入レートは、造影剤ボーラスの濃度およびタイミングの制御を有意に減少させ得る。この点に関して、上記の実施例を使用すると、患者の(例えば、腕の)静脈の中への0.33ml/秒の造影剤注入レートが、均一な0.33ml/秒の造影剤を患者の心臓に送達させない場合がある。加えて、そのような低い注入レートは、注入が行われるときと造影剤が患者の心臓に到達するときとの間の望ましくない時間をもたらし得る。静脈を通した患者の心臓への造影剤のより一貫した予測可能な適時の流動を生じさせるために、造影剤は、より高速でより希釈された溶液を注入するようにオンザフライで(例えば、患者の血流に進入する直前に)希釈されてもよい。この点に関して、総注入レート(TIR)は、制御可能性、予測可能性、および/または造影剤が患者の心臓まで移動する速度を増加させるように選択されてもよく、造影剤は、総注入レートを達成するようにオンザフライで希釈されてもよい。この点に関して、注入デバイスは、総注入レートを達成するように、造影剤および適切な希釈剤(例えば、生理食塩水)を同時に注入してもよい。希釈剤の注入レートは、DIR=希釈剤注入レートである、式DIR=TIR−CAIRを使用して、総注入レートから造影剤注入レートを減算することによって計算されてもよい。
【0085】
さらに、総注入レートは、所望の造影剤注入レートおよび患者心拍出量と無関係に、複数の患者に適用することができる標準レートであってもよい。一実施形態では、総注入レートは、約2〜3mL/秒であってもよい。例えば、ユーザが、2mL/秒の総注入レートを選択してもよい。そのような総注入レートを上記の実施例に適用すると、2mL/秒−0.33mL/秒=1.67mL/秒の希釈剤注入レートが計算されてもよい。したがって、造影剤および希釈剤は、2mL/秒の総注入レートを達成するために、各々、0.33mL/秒および1.67mL/秒で同時に患者に注入されてもよい。そのような方法は、造影剤を投与し、その後に生理食塩水注射が続くこと等の既知の方法と比較して、心臓への造影剤の移動のより優れた制御を提供し得る。
【0086】
図5は、注入システム500およびMRA撮像装置501のブロック図である。注入システム500は、注入デバイス502を含んでもよい。注入デバイス502は、上記で論議される電動注入器10、40の形式であってもよい。例えば、注入デバイス502は、デュアルヘッド電動注入器であってもよい。造影剤を含有するシリンジ(以降では「造影剤シリンジ」)503および希釈剤を含有するシリンジ(以降では「希釈剤シリンジ」)504が、注入デバイス502上に設置されてもよい。注入デバイス502は、造影剤シリンジ503からの造影剤の注入および希釈剤シリンジ504からの希釈剤の注入を同時に、および独立して制御するように動作可能であり得る。造影剤シリンジ503および希釈剤シリンジ504は両方とも、患者に配置され得る単一のカテーテル等の流体出口(図示せず)に流体的に相互接続されてもよい。造影剤シリンジ503および希釈剤シリンジ504は両方とも、カテーテルに到達する前に造影剤と希釈剤とを混合するように、混合デバイス(図示せず、随意的)に流体的に相互接続されてもよい。
【0087】
注入システム500はさらに、注入デバイス502に動作可能に相互接続されるコントローラ505を含んでもよい。コントローラ505は、MRA撮像装置501および/またはコンピュータネットワーク等の種々の外部デバイスおよび/またはシステムとともに、注入システム500の種々の他の内部構成要素と相互作用してもよい。コントローラ505は、別個の構成要素であってもよく、またはそれは、注入システム500の種々の構成要素の間に分配されてもよい。コントローラ505は、造影剤シリンジ503および/または希釈剤シリンジ504からの注入レートを制御するように注入デバイス502と相互作用してもよい。
【0088】
注入システム500はさらに、メモリ506を含んでもよい。メモリ506は、複数の式および関連情報を(例えば、データベースに)記憶してもよい。複数の式のうちの各々は、特定の撮像シーケンスタイプ(例えば、スピンエコー、グラジェントエコー)について、MRA撮像装置501によって撮像されるべき患者における造影剤濃度を、MRA撮像手順中にMRA撮像装置501によって受信される信号強度に関係付けてもよい。メモリ506は、複数の異なるタイプの造影剤の属性(例えば、式(1)および(2)で使用されるr
1およびr
2)を記憶してもよい。注入システム500およびサブシステムソフトウェアもまた、任意の他の適切なソフトウェア、データ、プロトコル、または命令とともに、メモリ506に記憶されてもよい。
【0089】
操作者インターフェース507が、注入システム500に含まれてもよい。操作者インターフェース507は、注入システム500の操作者から入力を受信するように、および操作者への出力(例えば、ディスプレイ上の視覚出力、音声出力)を生じるように動作可能であり得る。操作者インターフェース507は、GUIを含んでもよい。操作者インターフェース507は、タッチスクリーン、ディスプレイおよびキーボード、または任意の他の適切なデバイスあるいはデバイスの組み合わせを含んでもよい。操作者インターフェース507は、コントローラ505に動作可能に相互接続されてもよい。この点に関して、コントローラ505は、ユーザから入力を受信してもよく、および操作者インターフェース507を介してユーザへの出力を提供してもよい。
【0090】
注入システム500はさらに、標的血流中造影剤濃度決定モジュール(以降では「標的決定モジュール」)508を含んでもよい。標的決定モジュール508は、少なくとも部分的に、使用される造影剤タイプ、およびMRA撮像手順中にMRA撮像装置501によって使用される少なくとも1つの撮像パラメータに基づいて、標的血流中造影剤濃度を決定してもよい。例えば、スピンエコー撮像シーケンスを利用する特定のMRA撮像手順については、最大信号強度をもたらす造影剤濃度を使用することが望ましくあり得る。そのような場合において、標的決定モジュール508は、標的血流中造影剤濃度に等しいであろう濃度(M
opt)を決定するために、上記の式(4)を使用してもよい。操作者は、操作者インターフェース507を介して、MRA撮像手順で使用される造影剤のタイプを示してもよい。代替として、造影剤のタイプは、造影剤シリンジ503が注入デバイス502上に設置されたときに(例えば、シリンジ503上のバーコードを読み取ることによって)注入システムによって取得されてもよい。造影剤のタイプと関連付けられるr
1およびr
2の値は、コントローラ505によってメモリ506から読み出されてもよい。さらに、操作者は、操作者インターフェース507を使用して、MRA撮像装置501によって使用されるTRおよびTEの値を示してもよい。代替として、MRA撮像装置501は、注入システム500のコントローラ505と通信していてもよく、TRおよびTEは、そのような通信(例えば、直接通信リンク、ネットワーク通信リンク)を介してコントローラ505によって取得されてもよい。T
10が、操作者によって提供されてもよく、またはT
10の値が、メモリ506から読み出されてもよい。次いで、そのような値を使用して、標的決定モジュール508は、標的血流中造影剤濃度を決定し、濃度をコントローラ505に転送してもよい。r
1、r
2、T
10、およびT
20の値は、磁界強度依存性であることに留意されたい。したがって、操作者は、MRA撮像装置501の磁界強度を操作者インターフェース507に入力してもよい。
【0091】
注入システム500はさらに、造影剤注入レート決定モジュール509を含んでもよい。造影剤注入レート決定モジュール509は、少なくとも部分的に、標的血流中造影剤濃度(TC)(例えば、上記で説明されたように取得される)、造影剤の開始濃度(SC)、および撮像されるべき患者の心拍出量(CO)に基づいて、造影剤注入レートを決定してもよい。例えば、造影剤注入レート決定モジュール509は、そのような決定を行う際に式(5)を使用してもよい。標的血流中造影剤濃度の値は、(例えば、コントローラ505を介して)標的決定モジュール508から取得されてもよい。開始濃度の値は、操作者インターフェース507に手動で入力されてもよく、またはそれは、造影剤シリンジ503が注入デバイス502上に設置されたときに(例えば、シリンジ503上のバーコードを読み取ることによって)注入システムによって取得されてもよい。患者の心拍出量の値は、操作者インターフェース507を介して操作者によって入力されてもよい。心拍出量の値は、患者の医療検査および/または患者の種々の属性(例えば、年齢、血圧、体重)に基づく推定によって含め、任意の適切な方法を使用して決定されてもよい。
【0092】
注入システム500は、希釈剤注入レート決定モジュール510をさらに含んでもよい。希釈剤注入レート決定モジュール510は、少なくとも部分的に、造影剤注入レート(CAIR)(例えば、上記で説明されたように取得される)、および総注入レート(TIR)に基づいて、希釈剤注入レート(DIR)を決定してもよい。例えば、希釈剤注入レート決定モジュール510は、そのような決定を行う際に、上記で説明されたような式DIR=TIR−CAIRを使用してもよい。造影剤注入レートの値は、(例えば、コントローラ505を通して)造影剤注入レート決定モジュール509から取得されてもよい。総注入レートの値が、操作者インターフェース507に手動で入力されてもよく、または総注入レートの標準値が、メモリ506から取得されてもよい。
【0093】
MRA撮像装置501と組み合わせた注入システム500は、MRA撮像手順中に血管系(例えば、動脈)からの信号強度を最適化するために使用されてもよい。そのような最適化は、信号強度を最大化する造影剤濃度レベルを選択することを包含してもよい。そのような最適化は、患者(心拍出量)、造影剤(濃度、緩和能)、MRA撮像装置501(磁界強度)、およびMRA撮像装置501の設定(パルス繰返し時間、撮像遅延時間)を含むが、それらに限定されない要因に基づいてもよい。システムとして、MRA撮像装置501と組み合わせた注入システム500の動作パラメータは、特定の目標を達成するように選択されてもよい。例えば、パラメータは、最小の用量の造影剤を用いて、血管系から最大可能なMRA信号強度を取得するように選択されてもよい。別の実施例では、パラメータは、MRA撮像装置501の「撮像時間枠」、または臨床的に有意な強調画像を獲得することができる注入後の時間を最大化するように選択されてもよい。他の考慮事項は、MRA撮像装置501と組み合わせた注入システム500の費用効率的動作を達成するために、パルス繰返し時間を短縮すること、またはMRA撮像装置501のスループットおよび造影剤使用量の平衡を保つことによって、MRA撮像装置501のスループットを増加させること(例えば、走査時間を短縮すること)を含んでもよい。
【0094】
要約すると、本明細書で説明されるMRA撮像装置501と組み合わせた注入システム500は、造影剤タイプおよび初期濃度、造影剤の縦および横緩和時間、標的血流中造影剤濃度、造影剤注入レート、希釈剤注入レート、総注入レート、MRA撮像装置のパルスシーケンスのタイプ、MRA撮像装置の信号強度、MRA撮像装置の磁界強度、MRA撮像装置のパルス繰返し時間、MRA撮像装置の撮像遅延時間、および患者心拍出量等のパラメータの全てまたは少なくともいくつかを考慮および/または制御することによって、特定の動作目標(例えば、最小の用量の造影剤を用いた最大MRA撮像装置信号強度)を達成するように動作可能であり得る。
【0095】
図6は、MRA撮像手順に関して注入システムを操作する方法のフロー
図600である。本方法を、
図5の注入システム500およびMRA撮像装置501を参照して説明する。第1のステップ601は、MRA撮像手順中に使用される造影剤タイプを入力することであってもよい。次のステップ602は、初期造影剤濃度を入力することであってもよい。ステップ601および602は、操作者インターフェース507(例えば、GUI)を介して操作者によって行われてもよく、または例えば、ステップは、(例えば、造影剤シリンジ503上の)造影剤と関連付けられるバーコードを読み取る、注入システム500と関連付けられたバーコードリーダによって行われてもよい。別の実施例では、ステップ601および602は、造影剤シリンジ503と関連付けられる無線周波数識別(RFID)タグを読み取る、注入システム500と関連付けられる電磁通信デバイスによって行われてもよい。代替として、注入システム500は、使用される造影剤のデフォルトタイプおよび/または濃度を仮定してもよく、操作者は、異なるタイプが使用されるときにデフォルトを無効にしてもよい。次のステップ603は、1つ以上の造影剤タイプの属性を読み出すことであってもよい。そのような属性は、造影剤の縦および横緩和時間を含んでもよい。読み出しは、注入システム500のメモリ506内のデータベースから、造影剤シリンジ503と関連付けられるRFIDタグから、または任意の他の適切なデータ記憶デバイス、あるいは複数の造影剤タイプの属性が記憶され得るデバイスの組み合わせからであってもよい。
【0096】
次のステップ604は、撮像されるべき患者に対する心拍出量レートを入力することであってもよい。心拍出量レートは、上記で説明されたように決定されてもよい。次のステップ605は、MRA撮像手順中にMRA撮像装置501によって使用される1つ以上の撮像パラメータを入力することであってもよい。次のステップ606は、MRA撮像装置501によって使用される撮像シーケンスについて、信号強度を、撮像パラメータ、造影剤属性、および造影剤濃度に関係付ける式を選択することであってもよい。例えば、スピンエコー撮像シーケンスについては、上記の式(3)が選択されてもよい。ステップ606は、(例えば、操作者によって入力される)撮像シーケンスタイプの受信時に注入システム500によって行われてもよく、または特定の式が操作者によって選択されてもよい。代替として、注入システム500は、デフォルト撮像シーケンスタイプ(例えば、スピンエコー、グラジェントエコー)に対応するデフォルト式を仮定してもよく、操作者は、異なるシーケンスタイプが使用されるときにデフォルトシーケンスを無効にしてもよい。
【0097】
次のステップ607は、標的血流中造影剤濃度レベルを決定することであってもよい。このステップ607は、造影剤タイプ属性および撮像パラメータに対する取得された値を使用して、造影剤濃度レベルに対する信号強度の変化のレートがゼロに等しいときの造影剤濃度レベルを、式(3)を使用して計算し得る標的血流中造影剤濃度決定モジュール508によって行われてもよい。そのような計算は、最大信号強度に対応する濃度レベルを決定し、そのような値は、標的血流中造影剤濃度として使用されてもよく、または最大信号強度に対応する濃度レベルからオフセットされた値が使用されてもよい。
【0098】
いったん標的血流中造影剤濃度が決定されると、次のステップ608は、造影剤注入レート決定モジュール509を使用して造影剤注入レートを計算することであってもよい。式(5)を使用するこの計算は、標的血流中造影剤濃度、初期造影剤濃度、および撮像されるべき患者の心拍出量に基づいてもよい。いったん造影剤注入レートが決定されると、希釈剤注入レート決定モジュール510を使用して、造影剤注入レートが希釈剤注入レートを計算するために、ステップ609において標準総注入レートから減算されてもよい。
【0099】
造影剤注入レートおよび希釈剤注入レートを決定すると、次のステップ610は、注入システム500を使用して注入を行うことであってもよい。注入を行うことは、患者の静脈にカテーテルを挿入すること、カテーテルの開存性をチェックすること、注入デバイス502上に設置された造影剤シリンジ503を提供すること、注入デバイス502上に設置された希釈剤シリンジ504を提供すること、注入システム500から空気を取り除くこと、および任意の他の典型的な注入準備タスクを含んでもよい。いったん注入システム500が患者に適正に接続されると、注入システム500は、(例えば、所望の総注入レートを達成するように)各々、造影剤注入レートおよび希釈剤注入レートで、造影剤および希釈剤を同時に放出してもよい。実施形態では、そのような放出は、ステップ607の標的血流中造影剤濃度レベルが決定されるまで、開始しなくてもよい。実施形態では、そのような放出は、ステップ608の造影剤注入レートが計算されるまで、開始しなくてもよい。造影剤が患者の心臓に到達することを可能にする適切な遅延後に、MRA撮像装置501は、患者の血管系の造影剤で強調された画像を生成してもよい。
【0100】
MRA撮像装置501によって受信される信号強度からのフィードバックが、造影剤注入レートを制御するために使用されてもよい。この点に関して、MRA撮像装置501データ(例えば、信号強度データおよび/または他の適切なデータ)がMRA撮像装置501から注入システム500へ転送される閉ループフィードバックシステムを使用して、造影剤注入レートが、変更、調整、または変調されてもよい。そのようなフィードバックシステムは、患者の血管系において標的造影剤濃度を実現し、および/または所望の信号強度を達成するために使用されてもよい。そのような閉ループフィードバックシステムは、注入システム500とMRA撮像装置501との間の通信リンクを介してもよい。そのような閉ループフィードバックシステムは、信号強度またはMRA撮像装置501から操作者インターフェース507の中への入力信号強度値に応答して、造影剤注入レートを調整するように操作者に要求してもよい。
【0101】
フロー
図600において描写される注入システム500を操作する方法を行うとき、ステップ601−607は、任意の適切な順序で行われてもよい。例えば、MRA撮像手順中に使用される撮像パラメータは、概して、複数の患者に対して同一であり得、および撮像セッション前に注入システム500にプログラムされてもよい。
【0102】
上記の方法は、第2の患者に対して繰り返されてもよい。本方法の繰返しの実施においては、異なる造影剤が使用されてもよく、異なる造影剤および希釈剤注入レートが使用されてもよい。同一の標準総注入レートが、本方法の両方の実施において使用されてもよい。
【0103】
標的血流中造影剤濃度決定モジュール508、造影剤注入レート決定モジュール509、および希釈剤注入レート決定モジュール510は、各々、限定することなく、任意の適切なソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、1つ以上のプラットフォームを使用して、1つ以上のプロセッサを使用して、任意の適切なタイプのメモリを使用して、任意の適切なタイプの任意の単一のコンピュータ、または任意の適切な方式で相互接続される任意の適切なタイプの複数のコンピュータを使用して、あるいはそれらの組み合わせを含む、任意の適切な方式で実装されてもよい。標的血流中造影剤濃度決定モジュール508、造影剤注入レート決定モジュール509、および希釈剤注入レート決定モジュール510は各々、任意の単一の場所で、または(例えば、任意のタイプのネットワークを介して)任意の適切な方式で相互接続される複数の場所で実装されてもよい。
【0104】
本発明の前述の説明は、例示および説明の目的のために提示されている。さらに、本説明は、本明細書で開示される形式に本発明を限定するように意図されるものではない。結果として、上記の教示、ならびに関連技術の技能および知識に相応する変形例および修正は、本発明の範囲内である。さらに、上記で説明された実施形態は、本発明を実践する周知の最良の様態を説明し、そのような実施形態または他の実施形態において、本発明の特定の用途または使用によって必要とされる種々の修正とともに、当業者が本発明を利用することを可能にするように意図されている。添付の請求項は、従来技術によって許容される程度に、代替実施形態を含むと解釈されることが意図される。