特許第6012675号(P6012675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6012675取り付けデバイスを含むセキュリティ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012675
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】取り付けデバイスを含むセキュリティ装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 13/14 20060101AFI20161011BHJP
   E05B 73/00 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   G08B13/14 Z
   E05B73/00 A
【請求項の数】31
【外国語出願】
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2014-159202(P2014-159202)
(22)【出願日】2014年8月5日
(62)【分割の表示】特願2012-513305(P2012-513305)の分割
【原出願日】2010年5月28日
(65)【公開番号】特開2014-207023(P2014-207023A)
(43)【公開日】2014年10月30日
【審査請求日】2014年8月5日
(31)【優先権主張番号】61/182,591
(32)【優先日】2009年5月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511287020
【氏名又は名称】アコ ブランズ ユーエスエー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ロバート マハフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ハング
(72)【発明者】
【氏名】ジョン タン
(72)【発明者】
【氏名】ウィル アリ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン ホワイト
(72)【発明者】
【氏名】マイケル(シャオ レイ) リャン
【審査官】 山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/067887(WO,A1)
【文献】 米国特許第5992187(US,A)
【文献】 米国特許第6913413(US,B2)
【文献】 米国特許第5214945(US,A)
【文献】 米国特許第1863503(US,A)
【文献】 米国特許第6360405(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
G08B 13/00−15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、該システムは、
携帯用電子デバイスと、
セキュリティ装置と
を含み、該セキュリティ装置は、
該携帯用電子デバイスに固定された取り付けデバイスであって、該取り付けデバイスは、土台を含む、取り付けデバイスと、
ヘッドであって、該ヘッドは、
筐体と、
該筐体内のゲート構造であって、該ゲート構造は、内向きに傾斜した表面を有する前壁部分と、後壁部分と、該前壁部分および該後壁部分に接続されたブリッジ部分と、該後壁部分から延在する後方突出部とを含む、ゲート構造と、
該土台に向かって内向きに該ゲート構造を付勢するように構成された付勢要素と、
該筐体の内部の係止構成要素と、
該係止構成要素が係止解除構成にある場合に該後方突出部を係合するように構成されたアクチュエータであって、該アクチュエータは、該係止構成要素から延在する、アクチュエータと
を含み、該ゲート構造は、第1のゲート構造であり、該付勢要素は、第1の付勢要素であり、該セキュリティ装置は、第2のゲート構造と、第2の付勢要素とをさらに含み、該第1のゲート構造および該第2のゲート構造は、該ヘッド内において旋回不能に設置されており、該第1の付勢要素および該第2の付勢要素は、該係止構成要素が係止構成にある場合に該第1のゲート構造および該第2のゲート構造を、該土台に向かって、かつ互いに向かって付勢するように構成されている、ヘッドと、
該ヘッドに物理的に連結されたセキュリティデバイスと
を含み、
該セキュリティデバイスは、不動物体に固定されるように適合されている、システム。
【請求項2】
前記携帯用電子デバイスは、コンピュータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ヘッドは、セキュリティデバイスに接続するように構成されている多接合継手をさらに含み、該多接合継手は、第1の継手と旋回継手とを含み、該第1の継手は、該旋回継手の旋回アダプタに回転可能に接続されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のゲート構造の一部は、前記第2のゲート構造の一部と重複する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ヘッドは、単一線形動作によって係止されるように構成され、該単一線形動作は、該ヘッドを前記取り付けデバイスの方へ移動させることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ゲート構造は、係止されている間に前記取り付けデバイスを下方に締め付けるように構成され、前記ヘッドは、音を発することにより、係止されたことを示すように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
システムであって、該システムは、
セキュリティ装置と、
携帯用電子デバイスと
を含み、該セキュリティ装置は、
取り付けデバイスであって、該取り付けデバイスは、
8mmの最大横寸法と、最大で7.5mmの高さとを含む土台であって、該土台は、
環構造と、
キャップ構造と、
該環構造と該キャップ構造との間に位置する凹部と
を有する、土台と、
該土台に取り付けられ、かつ、該携帯用電子デバイスの筐体における開口部と係合させられる係合部材と
を含む、取り付けデバイスと、
ヘッドであって、該ヘッドは、
筐体と、
該ヘッドの筐体内のゲート構造であって、該ゲート構造は、該取り付けデバイスに固定するように構成され、該ゲート構造は、内向きに傾斜した表面を有する前壁部分と、後壁部分と、該前壁部分および該後壁部分に接続されたブリッジ部分と、該後壁部分から延在する後方突出部とを含む、ゲート構造と、
該土台に向かって内向きに該ゲート構造を付勢するように構成された付勢要素と、
該ヘッドの筐体の内部の係止構成要素と、
該係止構成要素が係止解除構成にある場合に該後方突出部を係合するように構成されたアクチュエータであって、該アクチュエータは、該係止構成要素から延在する、アクチュエータと
を含む、ヘッドと
を含む、システム。
【請求項8】
前記携帯用電子デバイスは、ラップトップを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
携帯用電子デバイスを固定する方法であって、該方法は、
携帯用電子デバイスおよび該携帯用電子デバイスに取り付けられた取り付けデバイスを備えるセキュリティ装置を取得することであって、該取り付けデバイスは、該携帯用電子デバイスから延在する土台を含む、ことと、
該取り付けデバイスにヘッドを取り付けることと
を含み、該ヘッドは、
筐体と、
該筐体内のゲート構造であって、該ゲート構造は、内向きに傾斜した表面を有する前壁部分と、後壁部分と、該前壁部分および該後壁部分に接続されたブリッジ部分と、該後壁部分から延在する後方突出部とを含む、ゲート構造と、
該土台に向かって該ゲート構造を付勢するように構成された付勢要素と、
該筐体の内部の係止構成要素と、
該係止構成要素が係止解除構成にある場合に該後方突出部を係合するように構成されたアクチュエータであって、該アクチュエータは、該係止構成要素から延在する、アクチュエータと
を含み、
該係止構成要素は、該ヘッドが取り付けられた後に係止構成にあり、
該ゲート構造は、第1のゲート構造であり、該付勢要素は、第1の付勢要素であり、該セキュリティ装置は、第2のゲート構造と、第2の付勢要素とをさらに含み、該第1のゲート構造および該第2のゲート構造は、該ヘッド内において旋回不能に設置されており、該第1の付勢要素および該第2の付勢要素は、該係止構成要素が係止構成にある場合に該第1のゲート構造および該第2のゲート構造を、該土台に向かって、かつ互いに向かって付勢するように構成され、セキュリティデバイスは、該ヘッドに物理的に連結され、該セキュリティデバイスは、不動物体に固定されるように適合されている、方法。
【請求項10】
前記ヘッドを取り付けることは、単一線形動作において該ヘッドを前記取り付けデバイスの方へ移動させることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記土台は、該土台が前記単一線形動作中に前記前壁部分を通過するまで前記ゲート構造を外向きに押す、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ヘッドを前記取り付けデバイスに取り付けるために、キーが必要ではない、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
キーを前記ヘッドに挿入することと、
前記アクチュエータを前記後方突出部と係合するように回すことであって、該アクチュエータは、該後方突出部を外向きに押し、前記第1の付勢要素を圧縮する、ことと、
該ヘッドを該取り付けデバイスから除去することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ヘッドは、音を発することによって前記係止構成にあることを示す、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
携帯用電子デバイスを固定する方法であって、該方法は、
筐体と該筐体内に配置されたシャーシとを有する該携帯用電子デバイスを取得することと、
該携帯用電子デバイスに取り付けデバイスを固定することであって、該取り付けデバイスは、該携帯用電子デバイスの該筐体における開口部と係合するように構成された係合部材を含み、該取り付けデバイスは、該係合部材に取り付けられた土台をさらに含み、該土台は、8mmの最大横寸法と、最大で7.5mmの高さとを有し、該土台は、
環構造と、
キャップ構造と、
該環構造と該キャップ構造との間に位置する凹部と
を含む、ことと、
ヘッドを該取り付けデバイスに取り付けることと
を含み、該ヘッドは、
筐体と、
該ヘッドの筐体内のゲート構造であって、該ゲート構造は、該取り付けデバイスに固定されるように構成され、該ゲート構造は、内向きに傾斜した表面を有する前壁部分と、後壁部分と、該前壁部分および該後壁部分に接続されたブリッジ部分と、該後壁部分から延在する後方突出部とを含む、ゲート構造と、
該土台に向かって内向きに該ゲート構造を付勢するように構成された付勢要素と、
該ヘッドの筐体の内部の係止構成要素と、
該係止構成要素が係止解除構成にある場合に該後方突出部を係合するように構成されたアクチュエータであって、該アクチュエータは、該係止構成要素から延在する、アクチュエータと
を含み、該係止構成要素は、該ヘッドが取り付けられた後に係止構成にある、方法。
【請求項16】
前記ヘッドを取り付けることは、該ヘッドを前記土台の方へ移動させることの単一線形動作を含み、それによって、該土台は、該土台が前記前壁部分を通過するまで前記ゲート構造を外向きに押す、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ヘッドを前記取り付けデバイスに取り付けるために、キーが必要ではない、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
キーを前記ヘッドに挿入することと、
前記アクチュエータを前記後方突出部と係合するように回すことであって、該アクチュエータは、該後方突出部を外向きに押し、前記付勢要素を圧縮する、ことと、
該ヘッドを該取り付けデバイスから除去することと
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ゲート構造は、第1のゲート構造であり、前記付勢要素は、第1の付勢要素であり、前記ヘッドは、第2のゲート構造と、第2の付勢要素とをさらに含み、該第1の付勢要素および該第2の付勢要素は、前記係止構成要素が係止構成にある場合に該第1のゲート構造および該第2のゲート構造を内向きに付勢するように構成され、該第1のゲート構造の一部は、該第2のゲート構造の一部と重複する、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記係合部材は、ネジ式支柱を備え、前記携帯用電子デバイスに前記取り付けデバイスを固定することは、該ネジ式支柱が該携帯用電子デバイスの前記筐体におけるネジ穴と螺合可能に係合されるように、前記土台を回転させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記係合部材は、Tバーを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記携帯用電子デバイスに前記取り付けデバイスを固定することは、該携帯用電子デバイスの前記筐体における前記開口部を通して、前記係合部材を前記シャーシに固定することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記ヘッドを前記取り付けデバイスに取り付けることは、前記ヘッドによって前記土台を包囲することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
軸の周囲で前記アクチュエータを回すことに応答して、前記第1のゲート構造および前記第2のゲート構造は、該軸に垂直で外向きに移動するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記ゲート構造は、第1の旋回不能ゲート構造であり、前記セキュリティ装置は、第2の旋回不能ゲート構造をさらに備え、軸の周囲で前記アクチュエータを回すことに応答して、該第1のゲート構造および該第2のゲート構造は、該軸に垂直で外向きに移動するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項26】
軸の周囲で前記アクチュエータを回すことに応答して、前記第1のゲート構造および前記第2のゲート構造は、該軸に垂直で外向きに移動するように構成されている、請求項9に記載の方法。
【請求項27】
前記ゲート構造は、第1の旋回不能ゲート構造であり、前記ヘッドは、第2の旋回不能ゲート構造をさらに備え、軸の周囲で前記アクチュエータを回すことに応答して、該第1のゲート構造および該第2のゲート構造は、該軸に垂直で外向きに移動するように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記取り付けデバイスは、1cm未満の体積を有する、請求項1〜8および24〜25のいずれかに記載のシステム。
【請求項29】
前記後壁部分は、前記後方突出部に垂直に延在する、請求項1〜8、24〜25および28のいずれかに記載のシステム。
【請求項30】
前記取り付けデバイスは、1cm未満の体積を有する、請求項9〜23および26〜27のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記後壁部分は、前記後方突出部に垂直に延在する、請求項9〜23、26〜27および30のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2009年5月29日に出願された米国仮特許出願第61/182,591号(名称「SECURITY APPARATUS INCLUDING ATTACHMENT DEVICE」)に対して、米国特許法第119条(e)のもとで優先権を主張し、この米国仮特許出願の全開示が本明細書においてその全目的で参照により援用される。
【0002】
本発明の実施形態は、比較的小型であるが高価な機器の盗難を阻止するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータは、少数のみによって使用可能である大型で高価な機械から、多数によって使用可能である比較的小型で携帯可能な機械へと、かなり急速に進化してきた。特に、相当な処理能力を備えるより小型のデスクトップまたはラップトップ型(例えば、ノートブックまたはタブレット)コンピュータの開発によって、コンピュータは一般大衆に入手可能になっている。現在、大学生および高校生でさえも、自分専用のコンピュータを持つことは一般的になり、ラップトップ型コンピュータは、ほぼすべての形態の業種でワードプロセッサおよびワークステーションとして広範囲に使用されている。ラップトップ型コンピュータは、比較的小型で容易に持ち運びでき、これらの普及の望ましくない副作用は、そのようなコンピュータの盗難が深刻な問題であるという現実である。
【0004】
ラップトップまたはデスクトップ型コンピュータおよび類似の機器等のコンピュータの盗難を阻止するために多様なデバイスが開発されてきた。デスクトップ型コンピュータシステムは、典型的にコンピュータ自体、独立したモニタ、キーボード、およびしばしばプリンタを含む、いくつかの構成要素が関与するので、そのようなセキュリティシステムはしばしば、構成要素の各々を相互に、および机等の比較的に不動物体に取り付けるケーブルを採用する。そのようなシステムにおいて基本的に困難な点は、ケーブル自体を機器に取り付けるための効果的かつ便利な方法を提供することである。
【0005】
コンピュータセキュリティの問題に対応する1つの方式は、コンピュータの壁面に小型の概して矩形状のスロットを提供することである。矩形状のスロットを介して、係止ヘッドを有するセキュリティ装置がコンピュータに固定される場合がある。
【0006】
この解決策は効果的であり得るが、改善することができる。例えば、セキュリティ装置は、スロットに取り付けるためにいくつかのステップを要する可能性がある。ユーザは、セキュリティ装置の係止ヘッドをスロットに整合することが必要であり、次いで、Tバーを回転して係止構成にするために、キーを回すことが必要である。これは、いくつかのステップを要し、ユーザの側でかなりの量の手間を必要とする。より少ないステップで、セキュリティ装置を用いて不動物体にコンピュータを固定することが望まれるであろう。さらに、コンピュータ製造業者の中には、典型的な矩形状スロット以外のより多くのスロットに適応することができる、または他の種類のコンピュータ構成に適応することができる、異なる解決策を使用することを望む場合がある。
【0007】
本発明の実施形態は、これらおよび他の問題に個別かつ一括して対応する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、セキュリティ装置、ならびにセキュリティ装置を作製および使用するための方法に関する。
【0009】
本発明の一実施形態は、キャップとヘッドとを備える取り付けデバイスを備える、セキュリティ装置を対象とする。ヘッドは、(i)筐体と、(ii)筐体内にあり、キャップに係合するように構成されるゲート構造と、(iii)キャップに向かってゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)筐体の内部の係止構成要素と、を備える。
【0010】
本発明の別の実施形態は、携帯品とセキュリティ装置とを備えるシステムを対象とする。セキュリティ装置は、キャップとヘッドとを備える取り付けデバイスを備える。ヘッドは、(i)筐体と、(ii)筐体内にあり、キャップに係合するように構成されるゲート構造と、(iii)キャップに向かってゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)筐体の内部の係止構成要素と、を備える。
【0011】
本発明の別の実施形態は、携帯品と、携帯品に取り付けられる取り付けデバイスとを取得するステップと、取り付けデバイスにヘッドを取り付けるステップとを含む、方法を対象とする。ヘッドは、(i)筐体と、(ii)筐体内にあり、キャップに係合するように構成されるゲート構造と、(iii)キャップに向かってゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)筐体の内部の係止構成要素と、を備える。係止構成要素は、ヘッドが取り付けられた後、係止構成である。
【0012】
本発明の別の実施形態は、キャップとキャップ要素から延在する棒とを備えるキャップ要素と、中心穴を備える土台と、係合部材と、を備える、取り付けデバイスであって、棒は、土台の中心穴を通って延在し、係合部材に連結される、取り付けデバイスを対象とする。
【0013】
本発明の別の実施形態は、最大で8mmの最大横寸法(例えば、円筒の場合は直径、またはブロック形状の場合は幅)を有する土台(例えば、円筒を備える)を有する取り付けデバイスであって、土台は、端部(例えば、平坦な端部)を有し、係合部材は、土台の平坦な端部に取り付けられ、係合部材は、携帯品と係合するように構成される、取り付けデバイスを対象とする。いくつかの実施形態において、土台は、円筒、ブロック等の形態の場合がある。さらに、土台の端部は、平坦、不均一等の場合がある。
【0014】
本発明の別の実施形態は、携帯品を固定するための取り付けデバイスであって、取り付けデバイスは、円筒形状を備える土台を有し、土台は、固定要素を受容するように凹部を有し、係合部材は、ネジ式支柱を備える、取り付けデバイスを対象とする。
【0015】
本発明の別の実施形態は、携帯品と、携帯品に取り付けられる取り付けデバイスとを取得するステップであって、取り付けデバイスは、携帯品から延在する土台を備える、ステップと、単一動作によって取り付けデバイスにヘッドを取り付けるステップであって、ヘッドは、筐体と、筐体の内部の係止構成要素とを備え、さらに係止構成要素は、ヘッドが取り付けられた後、係止構成である、ステップとを含む方法を対象とする。
【0016】
本発明の別の実施形態は、筐体と筐体内に配置されるシャーシとを有する携帯品と、携帯品に取り付けられる取り付けデバイスとを備える、セキュリティシステムであって、取り付けデバイスが、筐体内の穴を通してシャーシに取り付けられる、セキュリティシステムを対象とする。
【0017】
本発明の別の実施形態は、筐体と、筐体に関連する固定要素と、筐体に関連する係止構成要素とを備える、取り付けデバイスと併用するための係止ヘッドであって、係止ヘッドは、固定要素を使用して、係止ヘッドの単一運動時に、取り付けデバイスに固定することが可能である、係止ヘッドを対象とする。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
セキュリティ装置であって、
土台を備える取り付けデバイスと、
(i)筐体と、(ii)該筐体内にあり、該土台に係合するように構成されるゲート構造と、(iii)該土台に向かって該ゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)該筐体の内部の係止構成要素とを備える、ヘッドと
を備える、セキュリティ装置。
(項目2)
前記ゲート構造は、第1のゲート構造であり、前記付勢要素は、第1の付勢要素であり、前記セキュリティ装置はさらに、第2のゲート構造と、第2の付勢要素とを備え、該第1および第2の付勢要素は、前記係止構成要素が係止構成状態であるときに、前記土台に向かって該第1および第2のゲート構造を付勢するように構成される、項目1に記載のセキュリティ装置。
(項目3)
前記ヘッドはさらに、前記筐体内にアクチュエータを備え、該アクチュエータは、前記土台から離れて前記ゲート構造を移動させるように構成される、項目1に記載のセキュリティ装置。
(項目4)
前記アクチュエータは、カムである、項目3に記載のセキュリティ装置。
(項目5)
前記取り付けデバイスは、前記土台に連結されるフックを備え、該取り付けデバイスは、約8mm×6mm×6mm未満の寸法を有する、項目1に記載のセキュリティ装置。
(項目6)
前記係止構成要素と連動するように構成されるキーをさらに備える、項目1に記載のセキュリティ装置。
(項目7)
前記付勢要素は、バネである、項目1に記載のセキュリティ装置。
(項目8)
手荷物と、
不動物体と、
該手荷物を該不動物体に固定する項目1に記載のセキュリティ装置と
を備える、セキュリティシステム。
(項目9)
前記手荷物は、ラップトップコンピュータである、項目8に記載のセキュリティシステム。
(項目10)
前記手荷物は、筐体を有する携帯用電子機器を備え、前記筐体は、開口部を備え、前記取り付けデバイスは、該開口部内に存在する、項目8に記載のセキュリティシステム。
(項目11)
前記手荷物は、シャーシを備え、前記取り付けデバイスは、該シャーシに取り付けられる、項目8に記載のセキュリティシステム。
(項目12)
前記シャーシは、非ネジ式スロットまたはネジ式セクションのいずれかを備え、前記取り付けデバイスは、該非ネジ式スロットまたは該ネジ式セクションに取り付けられる、項目11に記載のセキュリティシステム。
(項目13)
携帯品と、該携帯品に取り付けられる取り付けデバイスとを取得することであって、該取り付けデバイスは、該携帯品から延在する土台を備える、ことと、
ヘッドを該取り付けデバイスに取り付けることであって、該ヘッドは、(i)筐体と、(ii)該筐体内にあり、該土台に係合するように構成されるゲート構造と、(iii)該土台に向かって該ゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)該筐体の内部の係止構成要素とを備える、ことと
を含み、該係止構成要素は、該ヘッドが取り付けられた後、係止構成である、方法。
(項目14)
前記取り付けデバイスを前記携帯品に取り付けることをさらに含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記携帯品は、携帯用コンピュータである、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記ゲート構造は、第1のゲート構造であり、前記付勢要素は、第1の付勢要素であり、前記セキュリティ装置はさらに、第2のゲート構造と、第2の付勢要素とを備え、該第1および第2の付勢要素は、前記係止構成要素が係止構成であるときに、前記土台に向かって該第1および第2のゲート構造を付勢するように構成される、項目14に記載の方法。
(項目17)
前記ヘッドはさらに、前記筐体内にアクチュエータを備え、該アクチュエータは、前記土台から離れて前記ゲート構造を移動させるように構成される、項目14に記載の方法。(項目18)
前記付勢要素は、バネである、項目13に記載の方法。
(項目19)
前記取り付けデバイスは、前記土台に連結されるフックを備える、項目13に記載の方法。
(項目20)
取り付けデバイスであって、
キャップと、キャップ要素から延在する棒とを備える、キャップ要素と、
中心軸穴を備える環構造と、
係合部材であって、前記棒は、土台の前記中心軸穴を通って延在し、該係合部材に連結される、係合部材と
を備える、取り付けデバイス。
(項目21)
取り付けデバイスであって、
約8mmの最大横寸法を備える、土台と、
該土台に取り付けられる係合部材であって、携帯品と係合するように構成される、係合部材と
を備える、取り付けデバイス。
(項目22)
前記係合部材は、前記携帯品のシャーシの中のネジ穴と係合するように構成される、ネジ式支柱を備える、項目21に記載の取り付けデバイス。
(項目23)
前記係合部材は、前記携帯品の前記シャーシの中の開口部と係合するように構成される、カムを備える、項目21に記載の取り付けデバイス。
(項目24)
前記土台は、最大で約7.5mmの高さを有する、項目21に記載の取り付けデバイス。
(項目25)
項目21に記載の取り付けデバイスを使用する方法であって、
該取り付けデバイスに係止ヘッドを取り付けることを含み、該係止ヘッドは、該係止ヘッドが取り付けられた後、係止構成である、方法。
(項目26)
携帯品を固定する際に使用するための取り付けデバイスであって、
円筒を備える土台であって、固定要素を受容するように凹部を有する、土台と、
該土台に取り付けられる係合部材であって、ネジ式支柱を備える係合部材と
を備える、取り付けデバイス。
(項目27)
前記土台は、直径を有する円筒形状を備え、前記凹部は、該土台の直径全体に延在する、項目26に記載の取り付けデバイス。
(項目28)
前記土台は、実質的に平坦な端部と、該実質的に平坦な端部と反対側に実質的にテーパ端部とを備える、項目27に記載の取り付けデバイス。
(項目29)
前記土台の前記テーパ端部は、ソケットを含み、該ソケットは、外部回転構造を受容するように構成される、項目28に記載の取り付けデバイス。
(項目30)
前記土台の前記テーパ端部は、円滑表面を備える、項目28に記載の取り付けデバイス。
(項目31)
前記土台は、環構造と、キャップ構造とを備え、さらに、前記凹部は、該環構造と該キャップ構造との間に位置する、項目27に記載の取り付けデバイス。
(項目32)
前記ヘッドは、約6〜10mmの直径を有する、項目26に記載の取り付けデバイス。(項目33)
項目26に記載の取り付けデバイスを使用する方法であって、
該取り付けデバイスに係止ヘッドを取り付けることであって、該係止ヘッドは、該係止ヘッドが取り付けられた後、係止構成である、ことを含む方法。
(項目34)
方法であって、
携帯品と、該携帯品に取り付けられる取り付けデバイスとを取得することであって、該携帯品から延在する土台を備える、ことと、
単一動作によって、該取り付けデバイスにヘッドを取り付けることと
を含み、該ヘッドは、筐体と、該筐体の内部に係止構成要素とを備え、さらに、該係止構成要素は、該ヘッドが取り付けられた後、係止構成である、方法。
(項目35)
前記係止構成要素が係止構成であるように、前記ヘッドを前記取り付けデバイスに取り付けることは、キーを使用することなく、該ヘッドを取り付けることを含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記ヘッドは、前記係止構成要素が前記係止構成であることを示すように音を発する、項目34に記載の方法。
(項目37)
前記単一動作は、前記ヘッドを前記土台に向かって滑動させる単一線形動作を含む、項目34に記載の方法。
(項目38)
前記携帯品を取得する前に、前記取り付けデバイスを前記携帯品に固定することをさらに含む、項目34に記載の方法。
(項目39)
前記取り付けデバイスを固定することは、前記土台に取り付けられたネジ式支柱が前記携帯品の前記筐体の中のネジ穴と螺合可能に係合されるように、前記土台を回転させることを含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記取り付けデバイスを固定することは、
前記土台の係合部材を前記携帯品の前記筐体の開口部へ挿入することと、
前記取り付けデバイスの中の連結要素を締め付けることと
を含む、項目38に記載の方法。
(項目41)
セキュリティシステムであって、
筐体と、該筐体内に配置されるシャーシとを有する、携帯品と、
該携帯品に取り付けられる取り付けデバイスであって、該取り付けデバイスは、該筐体の穴を通って該シャーシに取り付けられる、該取り付けデバイスと
を備える、セキュリティシステム。
(項目42)
前記取り付けデバイスは、前記筐体の縁を越えて延在しない、項目41に記載のセキュリティシステム。
(項目43)
前記取り付けデバイスは、前記筐体の縁を最大で3mm越えて延在する、項目41に記載のセキュリティシステム。
(項目44)
前記セキュリティシステムは、
前記筐体の中にあり、前記穴を包囲する空洞をさらに備え、前記取り付けデバイスは、該空洞内に配置される、項目41に記載のセキュリティシステム。
(項目45)
前記穴は、前記シャーシの一部を露出する、項目41に記載のセキュリティシステム。(項目46)
前記取り付けデバイスは、前記シャーシのネジ穴と螺合可能に係合するネジ式支柱を備える、項目41に記載のセキュリティシステム。
(項目47)
前記穴は、前記シャーシの前記ネジ穴と整合されるネジ穴を備える、項目46に記載のセキュリティシステム。
(項目48)
前記穴は、前記シャーシの前記ネジ穴と整合される非ネジ穴を備える、項目46に記載のセキュリティシステム。
(項目49)
項目41に記載のセキュリティシステムを固定する方法であって、
前記取り付けデバイスに係止ヘッドを取り付けることを含み、該係止ヘッドは、該係止ヘッドが取り付けられた後、係止構成である、方法。
(項目50)
取り付けデバイスと併用するための係止ヘッドであって、
筐体と、
該筐体と関連付けられる固定要素と、
該筐体と関連付けられる係止構成要素であって、該係止ヘッドは、該固定要素を使用して、該係止ヘッドの単一運動時に、該取り付けデバイスに固定することが可能である、係止構成要素と
を備える、係止ヘッド。
(項目51)
前記固定要素は、前記係合器具と係合するための凹部を備える、項目50に記載の係止ヘッド。
(項目52)
前記係止ヘッドの前記単一運動は、単一線形動作を含む、項目50に記載の係止ヘッド。
【0018】
本発明のこれらおよび他の実施形態は、以下に詳細を記述する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、携帯品の一部および本発明の実施形態に従う、取り付けデバイスを含む斜視図である。
図2図2は、携帯品の一部および携帯品に固定された取り付け装置を含む斜視図である。取り付けデバイスに取り付けるためのヘッドも示される。
図3A図3Aは、キー、ヘッド、および取り付けデバイスの前方斜視図を示す。
図3B図3Bは、ヘッド、および取り付けデバイスの後方斜視図を示す。
図4A図4Aは、本発明の実施形態に従う、セキュリティ装置の分解図を示す。
図4B図4Bは、本発明の実施形態に従う、係止ヘッドの分解図を示す。
図5-1】図5Aは、取り付けデバイスの上斜視図を示す。図5Bは、本発明の別の実施形態に従う取り付けデバイスの側断面図を示す。
図5-2】図5C図5Eは、本発明の実施形態に従う、取り付けデバイスの分解図を示す。
図5-3】図5F−1〜図5F−5は、本発明の実施形態に従う、多様な寸法の取り付けデバイスを示す。
図5-4】図5F−1〜図5F−5は、本発明の実施形態に従う、多様な寸法の取り付けデバイスを示す。
図5-5】図5G図5Hは、本発明の実施形態に従い、取り付けデバイスを取り付ける方法を示す。
図6A図6Aは、ヘッドが取り付けデバイスを係合する前の、セキュリティ装置の側断面図を示す。
図6B図6Bは、係止構成のセキュリティ装置の側断面図を示す。
図7A図7Aは、係止解除構成のセキュリティ装置の側断面図を示す。
図7B図7Bは、ヘッドの前断面図を示す。
図8図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図9A図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図9B図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図9C図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図9D図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図9E図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図10図8図10は、そこに取り付けデバイスが取り付けられた携帯用電子デバイスの分解斜視図を示す。
図11図11は、本発明の実施形態に従う、システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
これらおよび他の実施形態は、以下の発明を実施するための形態において詳しく記述する。図面中、同様な番号は同様な要素を指定する場合があり、同様な要素の記述は全ての図面で繰り返されない場合がある。
【0021】
本発明の実施形態は、セキュリティ装置、そのようなセキュリティ装置を作製および使用するための方法、ならびにそのようなセキュリティ装置を使用するシステムを対象とする。セキュリティ装置は、携帯用電子デバイス等のデバイスの盗難を防止または抑制するために使用することができる。
【0022】
本発明の一実施形態は、キャップを含む土台を有する係合デバイスを備える取り付けデバイスと、さらにヘッド(例えば、「係止ヘッド」)とを備えるセキュリティ装置を対象とする。ヘッドは、(i)筐体と、(ii)筐体内にあり、土台のキャップに係合するように構成されるゲート構造と、(iii)キャップに向かってゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)筐体の内部の係止構成要素とを備える。
【0023】
本発明の実施形態に従う、セキュリティ装置は、ヘッドと、セキュリティデバイスとを備える場合がある。ヘッドおよびセキュリティデバイスは、物理的(例えば、ピンまたは他の好適な接続具を使用して)および/または操作的(例えば、ワイヤレス等)にともに連結される場合がある。
【0024】
セキュリティ装置は、セキュリティを提供するようにケーブル、または何らかの他の種類のデバイスを備える場合がある。セキュリティデバイスがケーブルを備える場合、ケーブルに連結される携帯用電子デバイスを取り外すことができないように、ケーブルは、机または書棚等の不動物体に固定される場合がある。ケーブルは、ステンレス鋼、カーボンスチール、Kelvar(登録商標)、または何らかの他の種類の強い材料を備える場合がある。例示的な実施形態において、強い材料は、高い引張強度および/または切断抵抗強度を有するように選択される場合がある。
【0025】
別の実施形態において、セキュリティデバイスは、ワイヤレス伝送器および/または受信器等のワイヤレスデバイスを備える場合がある。ワイヤレスデバイスは、近接検出システムまたは動作検出システムに使用される場合がある。例えば、動作検出器が移動すると関連の警報器が起動されるように、動作検出器は、ワイヤレスデバイスの中に存在し得る。警報器は、セキュリティデバイスの内部であってもよく、またはセキュリティデバイスの外部であってもよい。別の実施形態において、ワイヤレスデバイスに関連付けられる土台デバイスが存在する場合があり、これらの構成要素は、近接検出システムにおいて使用される場合がある。ワイヤレス信号は、セキュリティデバイスと土台デバイスとの間で伝送される場合があり、これらのデバイスが予め決定された距離に離れると、関連の警報器(例えば、可聴警報器)が起動される場合がある。警報器は、土台デバイスまたはセキュリティデバイスの中であり得る。そのようなワイヤレスシステムに関連付けられる電子機器は、当業者には既知である。
【0026】
セキュリティ装置の中のヘッドは、係止ヘッドの場合がある。本発明の実施形態に従う、係止ヘッドは、キー式係止構成要素またはその内部に配置される組み合わせ式係止構成要素等の係止構成要素(例えば、係止機構)を備える場合がある。本明細書に使用される場合、「係止構成要素」は、ヘッドを係止および係止解除構成(すなわち、係止または係止解除状態)にさせるために好適な1つ以上の構造を備えることができる。多様な種類の係止ヘッドを以下に詳しく記述する。
【0027】
固定されることになる携帯品は、携帯用デバイス(例えば、携帯用電子デバイス)等の任意の好適な品物を含むことができる。そのような品物の例として、ラップトップ、タブレット、デスクトップおよびサーバコンピュータ等の携帯用コンピュータ、フラットパネルテレビ、投影機、モニタ、携帯用音楽プレーヤ、プリンタ、外付けハードディスク、携帯電話等が挙げられる。他の種類の品物として、それらの中に電子部品を有する場合または有さない場合がある医療機器、電力または空気動力工具等の産業用デバイス、またはスポーツ用品(自転車、ゴルフバッグ等のゴルフ用品、ホッケー用具等)が挙げられてもよい。例示的な実施形態において、固定されることになる携帯品は、手荷物(すなわち、補助がなくても典型的なユーザによって持ち運ぶことが可能な品物)であってもよい。
【0028】
図11は、携帯品30と、携帯品30を机の脚等の不動物体510に固定するために使用されるセキュリティ装置26とを備えるシステムを示す。セキュリティ装置26は、この例では係止ヘッドであってもよい、ヘッド28と、ヘッド28に連結されたケーブル32とを備える。ループ34は、ヘッド28の終端部にある。ケーブル32は、ステンレス鋼またはKevlarTM等の強い材料を含む場合がある。
【0029】
携帯品30を不動物体に固定するために、ケーブル32は、不動物体の周囲に巻きつけられる場合があり、ヘッド28は、ループ34を通過する場合がある。
【0030】
図1は、本発明の実施形態に従う、セキュリティ装置の部分の拡大図を示す。図1は、開口部302を備える携帯品筐体31を含む携帯品30を示す。本明細書に使用される場合、上記の実施形態および他の実施形態において、「開口部」は、隠し開口部または貫通開口部を含むことができる。貫通開口部は、穴または凹状の形態の場合がある。開口部302は、概して矩形であってもよく、いくつかの実施形態において、約3mm×約7mmの寸法を有してもよい。いくつかの実施形態において、開口部は、ネジ穴等のネジセクションを含有する場合、または以下に詳しく記述するように、ネジ穴への外部のアクセス(すなわち、筐体の外部からのアクセス)を可能にする場合がある。他の実施形態において、開口部は、非ネジ式の場合があり、以下に記述するように、Tバー等の非ネジ式係合部材によって固定されるように構成される場合がある。
【0031】
取り付けデバイス110は、開口部302を介して、携帯品30に取り付ける場合がある。この実施形態において、取り付けデバイス110は、テーパ端部の反対側に平坦な端部を有する土台3(例えば、スプール)を備える。土台3は、凹部3(b)を画定する、キャップ3(a)と環構造3(c)とを備えることができる。キャップ3(a)および環構造3(c)は、類似の直径を有する場合がある。いくつかの実装において、キャップ3(a)および環構造3(c)は各々、実質的に(軸方向に)テーパ端部と、実質的にテーパ端部と反対側に実質的に平坦な端部とを有する円筒を備える場合がある。他の実装において、キャップ3(a)または環構造3(c)の1つ以上の端部は、湾曲表面または他の不均一形状(すなわち、平坦ではない)を備える場合がある。環構造3(c)およびキャップ3(a)の各々の側面壁は、テーパ(円錐形状のように)であってもよく、または直線壁を備えてもよい。他の実施形態において、土台は、ブロック(例えば、ブロック形状を有するキャップおよびブロック形状を有する環構造)、矩形構造、八角形状等の他の好適な形状を備えてもよい。
【0032】
図1に示される実施形態において、環構造3(c)およびキャップ3(a)を備える円筒は、同一方向に面している。すなわち、キャップ3(a)の平坦な端部から、キャップ3(a)のテーパ端部への移動の方向は、環構造3(c)の平坦な端部から、環構造3(c)のテーパ端部への移動の方向と同じである。凹部3(b)は、環構造3(c)のテーパ端部と、キャップ3(a)の平坦な端部との間の空間によって形成されることができ、中央の円筒3(b)−1によって継合され(かつ凹部を形成するように離間して保たれ)てもよい。このように、凹部3(b)は、キャップ3(a)と環構造3(c)との間に位置してもよい。環構造3(c)のテーパ端部は、環構造3(c)の幅から、中央の円筒3(b)−1の幅までテーパであってもよく、この点で、環構造3(c)が、中央の円筒3(b)−1に継合されてもよい。いくつかの実施形態において、キャップ3(a)および環構造3(c)は、ほぼ等しい長さを有する場合があるので、凹部は、土台3の長さのほぼ中間に位置する。本発明のいくつかの実施形態において、中央の円筒3(b)−1は、テーパであってもよく、または直線壁を備えてもよい、側面壁を含む場合がある。
【0033】
所定の実施形態において、キャップ3(c)、中央の円筒3(b)−1、および環構造3(c)は、構造的に個別であっても、または個別ではなくてもよい。すなわち、キャップ3(a)、中央の円筒3(b)−1、環構造3(c)はともに、テーパ部分および凹部を有する1つの機械加工された金属構造のように、1片の材料から形成されてもよい。別の実施形態において、キャップ3(a)、中央の円筒3(b)−1、および環構造3(c)の各々は、個別に形成され、継合(接着剤、リベット、ピン等によって)されてもよい。さらなる実施形態において、中央の円筒3(b)−1およびキャップ3(a)または環構造3(c)のいずれかは、第3の部分に継合され得る、1つの連続材料を備える場合がある。例えば、環構造3(c)および中央の円筒3(b)−1は、単一の機械加工された金属部分から形成され、次いで、任意の好適な工程(例えば、接着剤、リベット、ピン等)によってキャップ3(a)に継合され得る。
【0034】
本明細書に開示されるように、取り付けデバイスの土台の設計は、多数の利点を含有する。環構造3(c)の一方の端部を平坦表面の形状にすることによって、土台は、携帯品30を固定する間に確実な適合を可能にするように、筐体30の形状に一致することができる。同様に、キャップ3(a)の平坦な端部は、係止ヘッドの締め付け構造(例えば、以下に記述するようなゲート)に一致することができる。キャップ3(a)の平坦な端部は、スロット302に固定されたときに筐体31にほぼ平行であってもよく、携帯品30を固定する間に係止ヘッドを支える強力な表面を提供することになる。係止ヘッドは、キャップ3(a)から滑り落ちる、または外れることがほぼ不可能である。さらに、キャップ3(a)および環構造3(c)のテーパ端部は、携帯品30を固定する間に、土台周囲の正しい位置に係止ヘッドを誘導する際に補助することができ、ユーザによる係止および係止解除がより容易になる(以下に詳しく記述する)。キャップ3(a)および環構造3(c)の側面壁等、取り付けデバイス110の側面壁は、研磨された金属表面等の円滑な表面を備える場合がある。この円滑な表面は、係止ヘッドが取り付けデバイスの周囲で回転することを可能にすることができ、人が、係止ヘッドを捻ることによって、筐体31から取り付けデバイスを捻り取る(すなわち、セキュリティ装置を無理やり取り外す)ことを防止する。
【0035】
所定の実施形態において、Tバーの形態の係合部材1は、図1に示されるように、環構造3(c)から離れて軸方向に延在する。所定の実施形態において、係合部材1は、Jフック(または代替としてLフック)等の他の形状を備える場合がある。ネジ55の形態の連結要素55は、土台3の中の軸穴(図示せず)を通って、係合部材1のネジ式軸穴(図示せず)に入ることができ、係合部材1を土台3に固定することができる。示されるように、連結要素55の端表面は、平坦で、取り付けデバイス110の土台の端表面を形成することができる。連結要素55の端表面は、このように、キャップ3(a)のテーパ端部の平坦部分を備えることができる。他の実施形態において、連結要素55は、キャップ3(a)のテーパ端部を全体的に覆うことができる。連結要素55の端表面はまた、ねじ回し、アレンレンチの先端等の外部の回転構造を受容するための陥没部またはソケット55(a)を含む場合がある。本発明の所定の実施形態において、外部回転構造は、係止構成要素のためのキーの一部または延在部を備える場合があり、および/あるいは外部回転構造は、連結要素55または取り付けデバイスの他の部分に一体化される、または関連付けられる場合がある。
【0036】
開口部302から係合部材1を容易に引き出すことができないよう、筐体31に対して取り付けデバイスを安定化させるように、1つ以上の安定化要素4(1つ以上の回転防止ピン等)が開口部302に挿入される場合がある。係合部材のTバー形状は、開口部302の2つの側に接触することによって、強固なセキュリティを提供することができる。これは、開口部302の一方の側だけに接触することに起因して等、取り付けデバイス110のたわみまたは膨張を防止する場合がある。
【0037】
係合部材1が開口部302を通過することが可能であるように、連結要素55を緩めることによって、取り付けデバイス110は、開口部302を介して携帯品30に固定することができる。係合部材1が開口部302の内部にあると、環構造3(c)の底部が携帯品30の筐体31の側面に接触する等、係合部材1および土台3がともにより接近するように、連結要素55を締め付けることができる。
【0038】
図1および他の実施形態の取り付けデバイス110は、任意の好適な寸法を有することができる。例えば、いくつかの実施形態において、取り付けデバイス110は、約1cmまたはさらに0.5cm未満の寸法を有する場合がある。例えば、いくつかの実施形態において、寸法は、約8mm×6mm×6.5mmに実質的に等しい、または未満の場合がある。
【0039】
図2は、携帯品300に取り付けられた取り付けデバイス110を示す。取り付けデバイス110が携帯品300に取り付けられると、ヘッド120は、取り付けデバイス110を介して携帯品300に固定することができる。以下に詳細を記述するように、ヘッド120の1つ以上のゲート構造は、ヘッド120の係止構成要素が係止構成にあるときに、前述のキャップを下方に締め付けることができる。ヘッド120は、それが係止されていることを示すために、「カチッという音」または他の好適な音を発する場合がある。これは、携帯品300に向かってのヘッド120の単一線形動作(例えば、単一線形前方動作)による等、取り付けデバイス110に対するヘッド120の「ワンクリック」(または「ワンステップ」)の素早い係止を可能にすることができる。所定の実施形態において、取り付けデバイスに対してヘッド120を係止するために、キーは必要でなくてもよい。そうではなく、ヘッド120の係止は、単一線形動作によって達成されてもよく(すなわち、ヘッドを係止するために「ワンステップ」だけが必要)、キーは、ヘッド120の係止を解除するためだけに必要であってもよい。
【0040】
図3Aは、取り付けデバイス110、ヘッド120、およびキー121を含む、セキュリティ装置の部分の前方斜視分解図を示す。ヘッド120の前穴4(a)は、取り付けデバイス110のキャップ3(a)を受容するように構成される。ヘッド120は、任意の好適な寸法(例えば、30mm×25mm×12.5mm)(長さ×高さ×幅)を含むことができる。
【0041】
図3Bは、ヘッド120および取り付けデバイス110の後方斜視図を示す。キー穴122は、ヘッド120の後方セクションにある。図3Aおよび3Aの取り付けデバイス110は、図1および2の取り付けデバイス110とは異なる。図3Aおよび3Bの取り付けデバイス110の特定の特徴は、以下に詳しく記述する。
【0042】
図4Aは、本発明の実施形態に従う、セキュリティ装置の要素の分解図を示す。
【0043】
図4Aは、土台2と中央軸穴1(a)を備える係合部材1とを有する取り付けデバイス110を示す。土台2は、環構造2(a)(例えば、下部土台)と、中央軸穴2(b)と、キャップ3(a)およびキャップ3(a)の中心から軸方向の延在する棒3(d)を備えるキャップ要素3とを備えることができる。環構造2(a)は、キャップ3(a)と係合部材1の端部との間にある。棒3(d)は、土台2の穴2(b)を通って、係合部材1の穴1(a)の中まで軸方向に延在する。棒3(d)の端部は、係合部材1のネジ穴1(a)を補完するように、ネジ山が付けられてもよい。本明細書に記述されるように、係合部材は、Jフック、Tバー、ネジ式支柱、または他の好適な形状を備えることができる。
【0044】
図4Aを参照すると、ヘッド120は、穴4(a)を備える第1の筐体部分4と、第2の筐体部分15とを備え、これらは、筐体を形成するように、組み立てピン5(a)、5(b)、8(a)、8(b)を用いて連結される。継手17は、ヒンジピン16を使用して、第1の筐体部分4に連結される(所定の実施形態においては、回転可能に連結される)。いくつかの実施形態において、継手17は、任意の配向からヘッド120の容易な固定を可能にするように、多接合ケーブル継手を備える場合がある。多接合継手17は、2つ以上のヒンジを備えてもよく、または、外部の継手部分を内部の継手部分に接続するヒンジを備えてもよい。この内部の継手部分は、このために、第1の筐体部分4に回転可能に接続する場合がある。ケーブル(図示せず)は、継手17に接続することができる。この実施形態によって図示されるように、ヘッド120の筐体は、1つまたはいくつかの部品を備える場合がある。
【0045】
図4Aに示されるように、ヘッド120はまた、いくつかの内部構成要素を有することができる。所定の実施形態において、ヘッド120は、取り付けデバイスに固定して取り付けるように、固定要素を含むことができる。本明細書に使用される場合、「固定要素」は、固定部材を係止位置に有効に係合するように、1つ以上の構造(すなわち、ヘッドを取り付けデバイスに固定するための1つ以上の構造)を備えることができる。例えば、ヘッド120の固定要素は、ゲート組立部7を備える場合がある。ゲート組立部7を形成する第1および第2の対向するゲート構造7(a)、7(b)は、ヘッド120の前方領域にあることができる。他の外部力が不在の場合、これらは、第1の筐体部分4と第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)との間に位置する、バネ6(a)、6(b)(付勢要素の例)によって、内向きに付勢することができる。第1および第2の対向するゲート構造7(a)、7(b)は、ヘッド120が係止構成にある間に、土台の凹部上に締め付けることによって等、係合部材の土台に係合するように構成することができる。この構成にある間、第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)は、土台に向かって付勢されてもよい。例示的な実施形態において、ヘッド120は、玉軸受、1つ以上の内部調節可能レンチ、クランプ、調節可能ベルト等の他の固定要素を有する場合がある。所定の実施形態において、ヘッド120は、固定要素のための付勢要素を必要としない場合がある(すなわち、固定要素は、付勢要素を使用せずに、固定部材に係合する場合がある)。いくつかの実装において、固定要素は、取り付けデバイス、圧電材料、ヒンジ等を受容するための選択的に変形可能な材料を備える場合がある。
【0046】
図4Aを再び参照すると、中心穴9(a)を備える係止板9は、第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)と、アクチュエータおよび係止ホルダ組立部10の少なくとも一部との間に位置する。アクチュエータおよび係止ホルダ組立部10は、係止ホルダ組立部10(a)から前方に延在するカムの形態のアクチュエータ10(b)を備える場合がある。本発明の所定の実装において、アクチュエータ10(b)は、カム従動子、偏心従動子、偏心カム、Tバー形状構造、または他の好適な構造を備える場合がある。アクチュエータ10(b)は、係止板9の中心穴9(a)を通過する。いくつかのディスク13および係止ピン11を備えるディスク係止構成要素の形態の係止構成要素12は、係止ホルダ組立部10(a)の中に収容される。別の係止板14は、ヘッド120の後方領域にある。1つの特定のディスク係止構成要素が図4に示されるが、本発明の他の実施形態において、他の種類の係止構成要素(例えば、タンブラおよびピン係止構成要素)を使用できることが理解される。
【0047】
図4Bは、本発明の実装に従う、セキュリティヘッド120−Aの分解図を示す。本明細書に示される実施形態は、上記で開示されるように、高度のセキュリティを備え、係止エラー(例えば、ゲートの結束等)の可能性が削減された「キーレス係止」(すなわち、ワンステップ係止)を提供することができる。図4Bを参照すると、ヘッド120−Aは、穴41(a)を備える、ケーブル環等の第1の筐体部分41と、第2の筐体部分412とを備え、筐体を形成するように、組立ピン42を用いて連結される。継手414(a)は、1つ以上のヒンジピン413を使用して、第1の筐体部分41に回転可能に連結される。ヒンジピン413および第1の筐体部分41の部分は、セキュリティのために、環キャップ415によって覆われる場合がある。継手414(a)は、任意の配向からヘッド120を容易に固定することを可能にするように、旋回継手414(b)の旋回アダプタ416に回転可能に接続することができる。旋回継手414(b)は、こうして、ヒンジピン417によって接続される、第1の旋回部418(a)および第2の旋回部418(b)を備えることができる。ケーブル(図示せず)は、旋回継手414(b)に接続することができる。この実施形態によって図示されるように、ヘッド120の筐体は、1つまたはいくつかの部品を備える場合がある。
【0048】
図4Bに示されるように、ヘッド120−Aはまた、筐体の内部に、または筐体に関連付けられる、いくつかの構成要素を有することができる。例えば、1つ以上の構成要素は、筐体に、または筐体の外側に操作的に連結される場合がある。所定の実施形態において、ヘッド120―Aは、取り付けデバイスに固定して取り付けるように、ゲート組立部44等の固定要素を含むことができる。ゲート組立部44を形成する第1および第2の対向するゲート構造44(a)、44(b)は、ヘッド120の前方領域にあることができる。他の外部力が不在の場合、これらは、第1の筐体部分41と第1のゲート構造44(a)との間に位置する、バネ43(付勢要素の例)によって内向きに付勢される。所定の実施形態において、1つのゲート(例えば、第2のゲート構造44(b))が固定されたままの場合がある一方で、他のゲート(例えば、第1のゲート構造44(a))が内向きおよび外向きに移動する。例示的実施形態において、第1および第2両方のゲート構造44(a)、44(b)は、内向きおよび外向きに移動することができ、ゲート組立部44は、バネ43および第2のバネ(図示せず)によって付勢される場合がある。他の実施形態において、ヘッド120−Aは、玉軸受、1つ以上の内部調節可能レンチ、クランプ、調節可能ベルト等の他の固定要素を有する場合がある。
【0049】
図4Bを再び参照すると、中心穴9(a)を備える係止板46は、ゲート構造44と、アクチュエータおよび係止ホルダ組立部47の少なくとも一部との間に位置する。係止板46は、1つ以上の組立ピン45によって、第2の筐体部分412に対して定位置に保たれる(すなわち、連結される)場合がある。アクチュエータおよび係止ホルダ組立部47は、係止ホルダ組立部47(a)から前方に延在するカムの形態のアクチュエータ47(b)を備える場合がある。アクチュエータ47(b)(図4Bに示されるカム以外の形態を有する場合がある)は、係止板9の中心穴46(a)を通過する。いくつかのディスク410を備えるディスク係止構成要素の形態の係止構成要素49は、係止ホルダ組立部47(a)の中に収容される。係止ピン48は、係止ホルダ組立部47(a)内のスロットに配置されてもよい。別の係止板411は、ヘッド120の後方領域にある。1つの特定のディスク係止構成要素が図4Bに示されるが、本発明の他の実施形態において、他の種類の係止構成要素(例えば、タンブラおよびピン係止構成要素)またはディスク係止構成要素の他の構成を使用できることが理解される。
【0050】
本明細書に示される、取り付けデバイス、ならびに係止ヘッドの部品は、亜鉛、ステンレス鋼、またはニッケル合金を含む、任意の好適な材料から作製されてもよい。さらに、取り付けデバイスを小型にすることができると(優れたセキュリティ強度を提供する一方で)、ユーザによる携帯性を高めることが可能であるように、係止ヘッド自体が小型に構成されてもよい。
【0051】
図5A〜5Fは、取り付けデバイスの所定の実施形態の多様な図を示す。
【0052】
図5Aは、Jフックを備える取り付けデバイスの実施形態の外部側面図を示す。取り付けデバイスは、環構造2およびキャップ3(a)を含む、土台3を有する場合がある。図5Aに示されるように、取り付けデバイスの環構造2はまた、大きい部分2(a)−1および相対的に小さいほうの部分2(a)−2を含む場合がある。大きい部分2(a)−1、小さいほうの部分2(a)−2、およびキャップ3(a)は、ゲート構造を受容することができる円周凹部を形成する場合がある。キャップ3(a)は、ユーザがそれを掴み、回すことができるように、いくつかの突起3(a)−1を含むことができる。
【0053】
図5Bは、Tバーを備える取り付けデバイスの実施形態の側断面図を示す。図5Bに示されるように、取り付けデバイス140の実施形態は、係合部材700に接続された土台600(例えば、スプール)を備える場合がある。土台600は、土台600に凹部600(b)を画定することができる、キャップ600(a)と環構造600(c)とを含むことができる。凹部600(b)は、土台の直径全体に延在する掘または溝を備えることができるか、または、凹部600(b)は、土台の中に1つ以上の個別の刻み目(例えば、くぼみ、掘等)を備えることができる。凹部600(b)は、係止ヘッドの固定要素を受容するように構成することができる。固定要素は、例えば、本明細書に記述されるゲート組立部を備える場合がある。固定要素は、固定要素の部分を凹部600(b)に延在することによって、ヘッドに連結されてもよい。これは、最初に固定要素の係止を解除することなく、取り付けデバイスから係止ヘッドを除去することを防止することができる。ネジ等の連結要素650は、土台600の中央開口を少なくとも部分的に通って延在することができる。連結要素650の一方の端部650(a)は、六角キー、他の種類のレンチ、またはねじ回し等の外部の回転構造(図示せず)に係合するように、土台600の外側からアクセスすることができる。連結要素650の他方の端部650(b)は、係合部材700に連結する場合がある。例示的な実施形態において、係合部材700は、Tバー形状を備える場合がある。Tバー形状は、携帯品に固定して取り付けるための好適な寸法を有する場合がある。例えば、Tバーの底部断面は、約2.4mmの幅、および約6.4mmの長さを有する場合がある。本明細書に開示される携帯品筐体の開口部に対して、係合部材700のTバー形状は、筐体の内側と約6.7mmの接触表面積を提供する場合がある。
【0054】
一実施例において、連結要素端部650(b)は、係合部材700の中のネジ穴を係合する、ネジを備える場合がある。このため、連結要素650を回転すると(例えば、六角キーを使用して)、係合部材を土台600の中へ、または遠くへ移動することになる。次いで、係合部材700のTバー形状(またはJフック等の他の好適な形状)は、携帯品の筐体の内側に向かって引っ張られる場合があり、係合部材700のTバー延在部分と環構造600(c)の平坦な端部との間に筐体を締め付ける(すなわち、筐体は、係合部材700と土台600との間で締め付けられる)。一実施形態において、環構造600(c)の平坦な端部からクランプパッドが延在する場合があり、クランプパッドと係合部材700との間に筐体を締め付けることによって、取り付けデバイス140が携帯品に固定されてもよい。
【0055】
図5Cは、連結要素として蝶ネジおよびJフックを備える取り付けデバイスの実施形態の分解斜視図を示す。図5Cに示されるように、取り付けデバイスは、Jフックの形態の係合部材51aに連結されたヘッド52aを備えることができる。取り付けデバイスはまた、係合部材51aを緩めたり、締め付けたりするための一体型連結要素(例えば、棒)を有する蝶ネジ55aを備えることができる。座金54a(ゴムまたは軟質金属等の他の好適な材料を備える)および付勢要素53a(圧縮バネ等)は、蝶ネジを定位置に保つことができる。
【0056】
図5Dは、連結要素としてネジおよび係合部材としてJフックを備える取り付けデバイスの実施形態の分解斜視図を示す。図5Dに示されるように、取り付けデバイスは、Jフックの形態の係合部材51bに連結されたヘッド52bを備えることができる。取り付けデバイスはまた、係合部材51bを緩めたり、締め付けたりするための、袋ネジ等の連結要素53bを備えることができる。連結要素53bのネジ式支柱部分は、係合部材51b内のネジ穴(図示せず)に螺合可能に連結するように、土台52bの中心を通って延在することができる。
【0057】
図5Eは、連結要素としてネジ、および係合部材としてTバーを備える取り付けデバイスの実施形態の分解斜視図を示す。図5Eに示されるように、取り付けデバイスは、Tバーの形態の係合部材51cに連結されたヘッド52cを備えることができる。取り付けデバイスはまた、係合部材51cを緩めたり、締め付けたりするための、袋ネジ等の連結要素53cを備えることができる。連結要素53cのネジ式支柱部分は、係合部材51c内部のネジ穴51c−1に螺合可能に連結するように、土台52cの中心を通って延在することができる。このため、連結要素53cを回転すると、係合部材51cを土台52cから内向きおよび外向きに滑動することができる。
【0058】
図5F−1〜5F−5を含めて図5Fを参照すると、各々携帯品筐体30に固定された、例示的な取り付けデバイス130(a)および130(b)の多様な図が示される。図5F−1は、Tバー形状の係合部材を使用する取り付けデバイス130(a)、およびJフック形状の係合部材を使用する取り付けデバイス130(b)の上斜視図を示す。他の係合部材の実装(例えば、ネジ等)を有する取り付けデバイスの他の実施形態は、図5Fに示されるように実質的に類似する寸法を有する場合、または異なる好適な寸法を有する場合がある。
【0059】
図5F−2は、取り付けデバイス130(a)および130(b)の上面図を示す。例示的実施形態において、取り付けデバイス130(a)または130(b)の土台800(a)または800(b)の寸法は各々、その最大横寸法で約8mmを備える場合がある。本明細書に使用される場合、構造の「最大横寸法」は、横方向で測定されるその最も幅の広い点での構造の寸法を備える(すなわち、土台800(a)または800(b)の凹部は、最大横寸法よりも小さい横寸法を有する場合がある)。本明細書に示される円筒構造の場合、最大横寸法は、直径を備える。ブロック形状等の他の構造の場合、最大横寸法は、横幅を備える場合がある。このように、土台800(a)または800(b)の最大横寸法(例えば、最大直径)は、最大で約8mmの場合がある。土台800(a)、800(b)の所定の実施例は、6mm〜8mmの範囲内を含む、約8mmまでの横寸法を有する場合がある。本発明の実施形態に従う、と、土台800(a)または800(b)の他の実施例は、約6〜10mmの横寸法を有する場合がある。また別の実装は、11mm未満の横寸法を有する場合がある(例えば、10.9mm、7.5mm、8mm等)。
【0060】
図5F−3を参照すると、取り付けデバイス130(a)および130(b)の切り取られた側面図が示される。取り付けデバイス130(a)の土台800(a)、および取り付けデバイス130(b)の土台800(b)は各々、筐体30から所定の高さを越えて延在する。土台800(a)、800(b)の実施形態は各々、約7mm(例えば、7.35mm)の高さを有する場合がある。本明細書に使用される場合、土台の「高さ」は、土台が、それぞれの取り付けデバイスが固定される筐体から延在することになる量を備えることができる。例えば、高さは、環構造800(a)―(2)の平坦な端部から、土台800(a)のキャップ800(a)−1のテーパ端部の外側縁(例えば、平坦部分)までの距離を備えることができる。いくつかの実施例において、土台800(a)または800(b)は、約6.5mm〜約8.5mmの高さを有する場合がある。別の実施例において、土台800(a)または800(b)は、約11mm未満(例えば、10.5mm、8.3mm等)の高さを有する場合がある。取り付けデバイスの所定の実施形態において、土台は、最大で約7.5mmの高さを有する場合がある。
【0061】
図5F−5は、それぞれ筐体30に取り付けられた、取り付けデバイス130(a)、130(b)の側面図および底面図を示す。取り付けデバイス130(a)の係合部材810(a)は、Tバーの形態であり、取り付けデバイス130(a)を筐体30に固定して取り付けるように、回転され、内向きに引っ張られている。取り付けデバイス130(b)の係合部材810(b)は、Jフックの形態であり、取り付けデバイス130(b)を筐体30に固定して取り付けるように、内向きに引っ張られている。図5F−5は、各係合部材810(a)、810(b)の接触表面積を強調するように、取り付けデバイス130(a)、130(b)の側面図および底面図を示す。所定の実施形態において、係合部材810(a)は、筐体30と約7平方mmの接触表面積を有する場合がある。所定の実施形態において、係合部材810(b)は、筐体30と約10.2平方mmの接触表面積を有する場合がある。本明細書の他の実施形態は、異なる接触表面積の大きさを検討することができる。
【0062】
本明細書に示される取り付けデバイスの所定の実施形態は、ねじ回し等を使用する必要なく、携帯品に固定(例えば、係合)することができる。例えば、図5Gは、Jフック形状を有する係合部材701を含む取り付けデバイス730(b)の実施形態を示す。取り付けデバイス703(b)の他の実施形態は、Tバー等の他の形状を備える場合がある。土台702は、環構造702(c)、凹部702(b)、キャップ702(a)、および蝶ネジを備える連結要素703を含む場合がある。連結要素703は、土台702を通って、係合部材701内部のネジ穴(図示せず)に延在する、ネジ式支柱(例えば、ネジ棒)を含む場合がある。係合部材701が携帯品の開口部に挿入された後、連結要素703の上部は、手等によって、回すことができる。これによって、取り付けデバイス730(b)を携帯品の筐体に対して締め付けるように、係合部材701を土台702内に引き込むことができる。
【0063】
本発明の他の実施形態において、取り付けデバイスは、レンチまたは他の外部回転構造を受容するように構成することができる、携帯品と係合するようにネジまたは他の連結要素を使用する場合がある。例えば、図5Hは、Tバー形状を有する係合部材711を含む取り付けデバイス730(a)の実施形態を示す。取り付けデバイス703(a)の他の実施形態は、Jフック等の他の形状を備える場合がある。土台702は、六角穴ネジを備える連結要素713を含む場合がある。連結要素713は、土台712を通って、係合部材711内部のネジ穴(図示せず)に延在する、ネジ式支柱を含む場合がある。係合部材701が携帯品の開口部に挿入された後、取り付けデバイス730(a)は、安定化要素715もまた開口部内部に配置されるように、回転されてもよい。次いで、連結要素713の上部は、連結要素713内のソケット713(a)と係合された外部回転構造720(アレンレンチ)を使用することによって等、回すことができる。これによって、取り付けデバイス730(a)を携帯品の筐体に対して締め付けるように、係合部材711を土台712内に引き込むことができる。レンチ等の外部回転構造720の使用は、ユーザに追加の力を提供することができ、取り付けデバイスが携帯品に強く固定されることを可能にする。
【0064】
本明細書に開示される多様な取り付けデバイスは、多数の利点を有する。例えば、取り付けデバイス(土台および係合部材を含む)は、以前の接続具に比較して、正当な大きさであり得る。本明細書に記述される形状および構造に起因して、取り付けデバイスは、先行技術の構造よりも小型に製造することができるが、同等またはそれ以上の固定強度を有することができる。すなわち、取り付けデバイスは、取り付けられている間に、携帯品の筐体の縁から遠くに突出しない(または全く突出しない)ように構築することができる。本明細書に示される取り付けデバイスは、使用が非常に容易である。さらに、本明細書に開示される取り付けデバイスは、容易に引っ張ったり、捻ったり、あるいは取り外したりできないように、十分な強度をもって携帯品に固定することができる。
【0065】
本明細書に開示されるセキュリティ装置の操作は、図6A〜7Bを参照して記述することができる。本発明の実施形態において、セキュリティ装置を使用するための方法は、携帯品と、携帯品に取り付けられる取り付けデバイスを取得するステップと、取り付けデバイスにヘッドを取り付けるステップであって、ヘッドは、(i)筐体と、(ii)筐体内部にあり、取り付けデバイスの土台に係合するように構成されるゲート構造(または他の好適な固定要素)と、(iii)土台に向かってゲート構造を付勢するように構成される付勢要素と、(iv)筐体の内部の係止構成要素とを備える、ステップとを含むことができる。係止構成要素は、土台が取り付けデバイスに取り付けられた後(キーを必要とせずに)、係止構成であり得る。
【0066】
図6Aを参照すると、取り付けデバイス110は、上記のように、携帯品に最初に固定することができる。ヘッド120は、ヘッド120の第1の筐体部分4の中の穴4(a)がキャップ3(a)と整合するように、セキュリティデバイス110に対して位置付けることができる。図6Aにおいて、バネ6(a)、6(b)は、外向きの圧力が不在の場合、第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)を内向きに付勢する。各ゲート構造7(a)、7(b)は、前壁部分7(a)−1、7(b)−1、後壁部分7(a)−2、7(b)−2およびブリッジ部分7(a)−3、7(b)−3を有する場合がある。これらの部分は、対応するバネ6(a)、6(b)を収容することができる凹部を画定する場合がある。
【0067】
図6Aおよび6B両方を参照すると、各前壁部分7(a)−1、7(b)−1は、内向きに傾斜した表面7(a)−1’、7(b)−1’を有することができ、キャップ3(a)(例えば、土台の前方部分)が穴4(a)内を軸方向に通過すると、キャップ3(a)が、ゲート構造7(a)、7(b)を外向きに放射状に押すことを可能にし、それによってバネ6(a)、6(b)を圧縮する。キャップ3(a)が前壁部分7(a)−1、7(b)−1を通過すると、ゲート構造7(a)、7(b)がそれを押し下げ、ヘッド120から抜けることができない。係止構成にある間、バネ6(a)、6(b)は、土台に向かって第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)を付勢するので、ゲート構造7(a)、7(b)の前壁部分7(a)−1、7(b)−1は、取り付けデバイス110が係止ヘッド120から抜けることを防止する。図6Aおよび6Bのヘッド120の中の係止構成要素は、係止構成にあり、ヘッド120は、正規のキーが使用されない限り、セキュリティデバイス110から分離することはできない。
【0068】
図7A〜7Bは、ヘッド120が取り付けデバイス110からどのように分離できるかを示す。図7Aおよび7Bに示されるように、正規のキー(図示せず)は、ヘッド120の中の係止構成要素12の係止を解除するように、ヘッド120の中に挿入される。こうして、キーは、第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)の中の突出部7(a)−4、7(b)−4が係合され、外向きに押されるように、アクチュエータ10(b)を(例えば、図7Bでは右回り)に回すことができる。これによって、ゲート構造7(a)、7(b)に外向きの力を加え、バネ6(a)、6(b)を圧縮する。第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)の前壁部分7(a)−1、7(b)−1は、キャップ3(a)がヘッド120から分離されることを邪魔しなくなる。これによって、係止ヘッド120は、その前方に固定された携帯品の運搬を可能にするように、取り付けデバイス110から取り外されることが可能になる。図7Bは、第1および第2のゲート構造7(a)、7(b)は各々、「L」形状を有する場合があり、デバイスの側面に沿って相互の部分に重複する場合があることを示す。これによって、信頼性の高い操作を可能にすることができる。
【0069】
本明細書に開示される係止ヘッドの実施形態は、係止および係止解除の向上した方法を提供する。例えば、所定の実施形態において、取り付けデバイスに対してヘッドを係止するために、キーが必要ではなくてもよい。係止ヘッドは、固定要素を使用して、係止ヘッドの単一運動時に取り付けデバイスに固定することが可能であってもよい。このように、係止ヘッド(例えば、係止構成要素)が、キーを使用することなく、その代わりに、土台に向かって取り付けデバイスを滑動することが使用される場合がある等、単一動作(例えば、単一線形動作、単一回転動作等)のみで、係止構成(すなわち、取り付けデバイスに固定されている間、固定構成)にあるように、ヘッドは取り付けデバイスに固定されてもよい。したがって、係止ヘッドは、係止ヘッドの単一運動時に係止構成であってもよい。ヘッドは、「カチッという音」等、音を発することによって、そのときに係止構成であることを示すことができる。したがって、本明細書に開示される係止ヘッドは、極めて使用が容易である。携帯品を固定するために要求される手間が少なく、ユーザは、係止ヘッドが適切に定位置にあることが保証され得る。
【0070】
図8〜10は、取り付けデバイスが携帯品に固定され得る、多様な方式を示す。
【0071】
図8において、携帯品300は、上部エンクロージャ300(a)および底部エンクロージャ300(b)、ならびに筐体300(a)、300(b)内の内部シャーシ300(c)も含む場合がある。底部エンクロージャ300(b)は、空洞300(b)−1、および空洞300(b)−1内に穴300(b)−2を含む場合がある。穴300(b)−2は、シャーシ300(c)の一部を露出する場合がある。図8に示されるように、取り付けデバイス110は、内部(金属)シャーシ300(c)と成形および/または一体型の場合があり、底部エンクロージャ300(b)の第2の穴300(b)−2を通過する場合がある。取り付けデバイス100、穴300(b)−2、および空洞300(b)−1は、取り付けデバイス100が筐体の縁を越えて延在しないように構成される場合がある。他の実施形態において、取り付けデバイス100は、最大で約3mmのように、筐体の縁をわずかに越えて延在する場合がある。これは、取り付けデバイス100が、不適切に位置することを防止することができ、そうでなければ、携帯品からの望ましくない突出を提供する可能性がある。
【0072】
図9Aおよび9Bの実施形態は、取り付けデバイス110が、内部シャーシ300(c)の中の穴300(c)−1(例えば、ネジ穴)に固定される、ネジ式支柱110(a)を備える係合部材を有する点を除き、図8に類似する。図8のように、取り付けデバイス110は、底部エンクロージャ300(b)の穴300(b)−2を通過する場合がある。穴300(b)−2および300(c)−1はそれぞれ、ネジ式または非ネジ式の穴を備える場合がある。さらに、穴300(b)−2は、シャーシ300(c)の中の穴300(c)−1と整合する場合があり、シャーシ300(c)の一部を露出する場合がある。取り付けデバイス110は、携帯品に取り付けられるために、ネジ穴300(c)−1に螺合可能に係合されてもよい。所定の実施形態において、取り付けデバイス110の土台に取り付けられたネジ式支柱110(a)もまた、携帯品300の筐体の中のネジ穴300(b)−2に螺合可能に係合され得る。空洞300(b)−1は、穴300(b)−2を包囲する場合があり、空洞300(b)−1および穴300(b)−2は、筐体の中に形成される場合がある(成形または他の好適な工程等によって)。所定の実施形態において、取り付けデバイスの外部端は、デバイスがユーザにぶつかる、またはその他傷つけることを防止するように、円滑表面を有するテーパ端部を備える場合がある。
【0073】
所定の実施形態において、穴300(b)−2は、ネジ式ではない場合があり、取り付けデバイス110の土台の直径に等しいまたはそれより大きい直径を有する場合がある。取り付けデバイスは、シャーシ300(c)に取り付けられている間、穴300(b)−2内部および空洞300(b)−1内部にも存在する場合がある。これによって、取り付けデバイスが、携帯品の筐体の縁を越えて(または、はるかに越える、例えば、最大3mm)延在することなく、携帯品に固定して取り付けられることを可能にすることができる。例示的な実施形態において、取り付けデバイスは、シャーシ300(c)に取り付ける、単一のネジ(例えば、1本だけのネジ)を備えることができる。所定の実施形態において、ネジ式支柱110(a)が、セキュリティを高めるために、穴300(c)−1と螺合可能に直接係合することができるので、取り付けデバイスは、シャーシに直接接触することができる。
【0074】
取り付けデバイス110の部分、および特に環構造は、どちらも穴300(b)−2の中に協調的に構造化されるので、取り付けデバイス110は、筐体に対する取り付けデバイス110の横方向の運動が困難であるように固定され、したがって、装置のセキュリティを向上させる。さらに、上記のように、取り付けデバイス110は、筐体から非常に遠くへ外向きに突出せず、したがって、取り付けデバイス110の使用が消費者および製造者の両方に好まれる。
【0075】
図9C〜9Eは、本発明の実施形態に従う、携帯品300の筐体に取り付けられた取り付けデバイス110の内部および外部の変位を示す。図9Cは、携帯品300の外側後方部分の図を示し、図9Dは、携帯品300の側断面図を示し、図9Eは、携帯品300の側部分の図を示す。図9C〜9Eで確認できるように、取り付けデバイス110、特にネジ式支柱110(a)の内部変位は、A×B×Cで記された長さによって示されるように、約4mm×4.5mm×4.5mmを備えることができる。さらに、取り付けデバイス110に使用され得る携帯品300の外側面積は、D×Eで記された長さによって示されるように、穴300(c)−1の中心軸に基づいて、13mm×22mmを備えることができる。本明細書に記述される実施形態は、このように、削減された設置面積を使用しながら、強化されたセキュリティを提供することができる。コンピュータ等の携帯品が今後もより小型になっていくと、空間はより貴重になる。本明細書に開示される実施形態は、固定された携帯品の他の特徴に影響を与えることなく、有利にセキュリティを提供することができ、そのような製品が縮小して、まだ製造されていない製品と良好に機能するように十分に小型である。
【0076】
図10(a)〜10(b)の実施形態において、携帯品のシャーシ300(c)は、本体110(b)および溝110(c)を備える取り付けデバイス110を受容するように構成される、スロット390の中のドロップを備えて構築することができる。本体110(b)は、スロット390内に適合することができるので、上部エンクロージャ300(a)は、取り付けデバイス110がスロット390から取り外されることを防止する。
【0077】
本発明の実施形態は、いくつかの利点を有する。本発明の実施形態に従う、取り付けデバイスは、携帯品の中の開口部に取り付けることができるか、または携帯品の別の部分に取り付けられてもよい。さらに、係止構成要素を含むヘッドは、単一動作で取り付けデバイスに取り付けることができ、このために、ユーザの使用が容易になる。また、取り付けデバイスは小型であり得るため、ラップトップコンピュータ等のほとんどの市販の薄型携帯品で使用することができる。
【0078】
上記の記述は説明であり、限定ではない。本開示の確認後に当業者には本発明の多数の変形が明らかになるであろう。したがって、本発明の範囲は、上記を参照して判断されるべきではなく、そうではなく、添付の請求項ならびにその完全な範囲または同等物を参照して判断されるべきである。
【0079】
任意の実施形態の1つ以上の特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。測定値に対して概数または「約」が記述される場合、本明細書の実施形態はまた、正確な測定値も考慮する。円筒等の形状が開示される場合、本明細書の実施形態は、多面体(八角構造、十角構造等)等の他の好適な形状、他の矩形構造等を考慮する。所定の実施形態において、円筒の形状に近い多面を備える構造、ならびに実質的に円筒形状(例えば、平坦な側壁部を備える円筒)は、その他特に記載のない限り、本明細書において記述される円筒と見なされてもよい。
【0080】
1つ(「a」、「an」)またはその(「the」)という記述は、その他特に記載のない限り、「1つ以上の」を意味することを目的とする。
図5-3】
図5-4】
図8
図9B
図10
図11
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5-1】
図5-2】
図5-5】
図6A
図6B
図7A
図7B
図9A
図9C
図9D
図9E