(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012704
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】注射デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 5/20 20060101AFI20161011BHJP
A61M 5/31 20060101ALI20161011BHJP
A61M 5/315 20060101ALI20161011BHJP
A61M 5/32 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
A61M5/20 510
A61M5/20 572
A61M5/31 520
A61M5/315 550A
A61M5/32 510H
【請求項の数】15
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-501602(P2014-501602)
(86)(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公表番号】特表2014-513612(P2014-513612A)
(43)【公表日】2014年6月5日
(86)【国際出願番号】EP2012055556
(87)【国際公開番号】WO2012130901
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2015年3月16日
(31)【優先権主張番号】11160445.0
(32)【優先日】2011年3月30日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】397056695
【氏名又は名称】サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・シュスター
【審査官】
安田 昌司
(56)【参考文献】
【文献】
特許第2779634(JP,B2)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0036919(US,A1)
【文献】
特表2010−524050(JP,A)
【文献】
特表2007−522853(JP,A)
【文献】
特表2002−522171(JP,A)
【文献】
米国特許第04668220(US,A)
【文献】
米国特許第05865744(US,A)
【文献】
特表2007−535366(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0073235(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/20− 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物容器(3)を受けるように配置されたハウジング(2)、及び電池である電気エネルギ源(4)を含んでなる薬物を送達するための注射デバイス(1)であって、ここで、ドライバ(5)が、解放時、電池(4)の状態に関係なく、駆動ばね(6)の力の下で容器(3)から薬物の用量を変位させるように配置され、ここで電気エネルギ源(4)によって動く電動機(7)が、駆動ばね(6)に張力をかけるように配置され、ここで、制御手段(8)が、注射が実行されたとき、即座に又はその後10秒以内に、駆動ばね(6)に張力をかけるように、電動機(7)を制御するために配置され、そしてここで第二の高可用性電池(13)が、電池(4)が低い充電状態にあるときに制御手段(8)に電気エネルギを供するために配置され、そして制御機能のためのみ使用され、ばね(6)に張力をかける高電流を供するためには使用されない、上記注射デバイス(1)。
【請求項2】
電池(4)の充電レベルが低過ぎて、注射後にばね(6)に張力をかけられない場合、使用者に即座に知らせるように配置される、請求項1に記載の注射デバイス(1)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の注射デバイス(1)であって、電池(4)が再充電可能な電池であることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の注射デバイス(1)であって、電池(4)の充電レベルが低過ぎて、注射後にばね(6)に張力をかけられない場合、電池(4)を再充電することを使用者に思い出させるように配置される、上記注射デバイス(1)。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の注射デバイス(1)であって、補助的な手動手段が、少なくとも駆動ばね(6)に張力をかけるように配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の注射デバイス(1)であって、充電が完了しているとき又は再充電中に電池(4)の状態が駆動ばね(6)に張力をかけるために十分であるとき、充電器が接続されるや否や、駆動ばね(6)に張力をかけるように配置される、上記注射デバイス(1)。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の注射デバイス(1)であって、ドライバ(5)が、容器(3)中のストッパを押すように配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の注射デバイス(1)であって、ドライバ(5)が、容器(3)と針(10)の間に配置されるポンプとして配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項9】
請求項2〜8のいずれか1項に記載の注射デバイス(1)であって、制御手段(8)が電池(4)の充電レベルを決定するように配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の注射デバイス(1)であって、携帯電話が注射デバイス(1)と一体化されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項11】
請求項10に記載の注射デバイス(1)であって、血糖測定デバイスが注射デバイス(1)と一体化されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項12】
請求項11に記載の注射デバイス(1)であって、携帯電話のデータインターフェース又はユーザインターフェースが、電池(4)の充電レベルが低過ぎて、注射後にばね(6)に張力をかけられない場合、使用者に通知する又は思い出させるように配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の注射デバイス(1)であって、皮膚接触センサ(9)が配置され、ここで、皮膚接触センサ(9)が、注射デバイス(1)が注射部位に接して置かれていることを検出したとき、制御手段(8)が皮膚接触センサ(9)に連結され、そして注射のために駆動ばね(6)を解放するように配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項14】
請求項13に記載の注射デバイス(1)であって、注射針(10)が、注射の前に、ハウジング(2)内部に隠されるような形で容器(3)に連結可能であり、ここで、皮膚接触センサ(9)が、注射デバイス(1)が注射部位に接して置かれていることを検出したとき、針(10)が、ばね(11)による注射部位内への挿入のため露出するように配置され、そしてここで、針(10)が、注射の終了後、又は中断後、針(10)を隠すため後退するように配置されることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【請求項15】
請求項14に記載の注射デバイス(1)であって、針を前進させるためのばね(11)が駆動ばね(6)であることを特徴とする、上記注射デバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前置部に記載の、薬物を送達するための注射デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病患者などの、多くの患者は、薬物、例えば、インスリンを注射によって与えられる必要がある。特に、年配の患者は、薬物を投与するために各注射デバイスを取り扱うとき、困難を経験し得る。幾人かの患者、特に、自ら注射をすることにまだ慣れていない人は注射針を恐れ得る。殆どの場合、インスリンは別の測定デバイスを用いた血糖測定の直ぐ後に投与されるであろう。このように、患者は、注射を実行するとき、興奮させられ得る。
【0003】
特許文献1は、少なくとも一つの電気部品及びその中の流体送達システムを有する外部ケーシングを含んでなる携帯電子デバイスを開示している。流体送達システムは外部ケーシングの少なくとも部分内に一体的に画成される。流体送達システムは外部ケーシング内に画成され、そしてその内に流体が含有される内部リザーバを含む。流体送達システムは携帯電子デバイスから流体を投薬するように操作され得る。好ましくは、流体送達システムは、エアロゾル製品を投薬するエアロゾル送達システムである。
【0004】
特許文献2は、使用者が、独特な同定情報を担っているカートリッジから複数の注射部位の如何なる一つの内にも薬物を注射することを可能にする自己注射システムを開示している。各注射部位での組織は、各部位に対して異なる流速のような少なくとも一つの注射パラメータを伴う。スキャナは、注射手順を始めること可能にするために、薬物の有効性を決定するように、カートリッジの同定情報を読み、そして中央処理ユニットと協動する。中央処理ユニットは異なる注射パラメータを保存するためのメモリ、及び注射のために使用者が選択した組織に伴う注射パラメータで、選択された組織内にカートリッジからそして針を通して流体を駆動するための駆動ユニットを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO 2006/042419 A1号公報
【特許文献2】US 2009/0030366 A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、改良された注射デバイスを供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本目的は、請求項1による注射デバイスによって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の好ましい実施態様は従属請求項において与えられる。
【0009】
本発明によれば、薬物を送達するための注射デバイスは、薬物容器を受けるように配置されたハウジング、及び電池である電気エネルギ源を含み、ここで、ドライバは、解放時、駆動ばねの負荷の下でそれを患者に送達するためのノズルを通して、容器から薬物の用量を変位するように配置され、ここで電気エネルギ源によって動く電動機は駆動ばねに張力をかけるように配置され、ここで、制御手段は、注射が実行されたとき、駆動ばねに張力をかけるよう、電動機を制御するために配置される。このように、駆動ばねは、注射が実行されたとき、即座に又は例えば、5又は10秒の短時間後、次の薬物送達のために張力をかける。これによって、次の注射の実際の時間まで、電池が弱過ぎて駆動ばねに張力をかけられないという問題が克服される。このように、使用者は、エネルギ消費が増えて電池がこの間に枯渇するために、又は次の注射まで長い時間がかかり電池の自己放電につながるために、注射を実行することができないことがあり得る。又は、使用者は、次の注射の時間に、電池の充電レベルが低過ぎて注射を実行できないことを知らされるのみであるかもしれない。しかしながら、その時に電池を充電することは、次の注射を著しく遅らせ得る。その代わりに、駆動ばねに直ちに張力がかけられるので、次の注射の時間での電池の状態は無関係である。電池の充電レベルが低過ぎて、注射後に既にばねに張力をかけられない場合、使用者は即座に知らされる。このように、次の注射の前に電池を再充填する十分な時間がある。このようにして、注射デバイスの増大された信頼性及び使いやすさが供され得る。更に、ばねに張力をかけるために要求されるエネルギは、注射を制御するためのエネルギよりもより高くあり得る。注射を制御することは、センサの読み、キー押しのチェック及び情報のディスプレイのようなユーザインターフェースコミュニケーション、計算などのような活動を含むと理解されるべきである。しかしながら、それはばねに張力をかけることを含まないであろう。このように、注射の後、及びばねに再度張力をかけた後であっても、電池中に残されたエネルギは低過ぎてばねに再び張力をかけることができないが、次の注射を制御するためには十分なエネルギがまだ残され得る。
【0010】
代替実施態様において、主電池の低い充電状態の場合、第二の高可用性電池(例えば、リチウム電池)が注射の実行の制御のために一体化され得る。例えば、この第二の電池は制御機能のためにのみ使用され、そしてばねに張力をかけるシステムのような部品に高電流を供するためには使用されない。
【0011】
主要エネルギ源は電池、特に、再充電可能なであり得る。
【0012】
血糖測定デバイスは、特に、糖尿病患者にインスリンを送達するために注射デバイスが使用される場合、注射デバイスと一体化され得る。このように、患者が運ぶ必要がある装置の量は低減され、便利さが増す。
【0013】
携帯電話は注射デバイスにと一体化され得る。これで患者によって運ばれる必要がある装置の量の更なる低減が可能になる。携帯電話の処理資源は、注射デバイスの機能及び、該当するならば、血糖測定デバイスの機能を制御するために共有化され得る。視的ディスプレイ、オーディオ出力、振動警報、キイボード、タッチスクリーン、Bluetooth(登録商標)、SMSのような無線連結などのような携帯電話のデータインターフェース及びユーザインターフェースは、注射デバイス及び、該当するならば、血糖測定デバイスとの相互作用を可能にするために共有化され得る。これはコンプライアンス監視のために又は薬物のそれらの用量を投与することを使用者に思い出させるために使用され得る。投与されるべき設定単位はディスプレイされ得る。データの音声出力は視力が弱った使用者を助けるために使用され得る。自らの薬物を送達するための使用者の努力は、少なくとも一つのボタンを単に押すことだけに又はタッチスクリーン上で少なくとも一つのしぐさを実行することだけに減じられ得る。注射デバイスは使用者に、必要に応じて針又は薬物容器を交換することを思い出させ得る。注射デバイスは保存条件、例えば、容器の保存温度を管理し得て、そして保存条件が、容器が交換されるべきことを要求する仕様を外れる場合に警告を発し得る。血糖測定結果は保存され、処理されそして図的にディスプレイされ得る。注射デバイスは血糖測定結果に依存して適切な用量を推奨し得る。注射デバイスは送達された単位数を含む注射履歴を保存し、そして図的にディスプレイし得る。保存されたデータは、それらを処理すること及び/又はそれらを保証されたウエブサイト上で患者に供することを可能にするために、医者又は薬品会社に送られ得る。医者が改良された投与体制を推奨することを可能にするように、注射デバイスは信号及び使用者の入力を記入し得る。
【0014】
皮膚接触センサが配置され得て、ここで、皮膚接触センサが、注射デバイスが注射部位に接して置かれている(placed against)ことを検出したとき、制御手段は皮膚接触センサに連結され、そして注射のために駆動ばねを解放するように配置される。皮膚接触センサは静電容量センサであり得る。
【0015】
針は注射前に隠されるように容器に連結可能であり得て、ここで、針は、一旦、皮膚接触センサが、注射デバイスが注射部位に接して置かれたことを検出したとき、露出されるように配置される。この目的のために、針はばねによる注射部位内への挿入のため前進され得て、そして針は、注射の終了又は中断の後、ばねによって針を隠すため後退するように配置され得る。
【0016】
駆動ばねは、薬物の送達及び針の前進の両方のために使用され得る。
【0017】
制御手段は、注射が実行されたとき、駆動ばねのみならず、容器を前進させ、そして後退させるためのばねにも張力をかけるよう、電動機を制御するために配置される。
【0018】
補助手動手段は、少なくとも駆動ばね及び、該当するならば、他のばねに張力をかけるために配置され得る。これによって、使用者は、電池の状態が注射の終了時に既に不十分である場合、次の注射のためにデバイスを準備することができる。注射デバイスはまた、この場合、エネルギ源を再充電することを使用者に思い出させるようにも配置され得て、ここで、充電が完了しているとき又はエネルギ源の状態がばねに張力をかけるために十分であるとき、注射デバイスが充電器に連結されるや否や、駆動ばね及び/又は他のばねに張力がかけられ得る。
【0019】
制御手段は、正しい薬物体制を積極的に保証するように、送達されるべき薬物の用量を画成しているドライバのために停止部を設定するように配置され得る。
【0020】
コンプライアンス監視手段は、薬物の正しい投与計画及び針の受けいれられる交換率を監視するように配置され得る。通常、針は毎日を基準に、交換されなければならない。個々の針は殺菌包装中に包装され、そして適切な量で保存され、使用された針の注射デバイスからの安全な除去、及び使用者を針刺し損傷のリスクに曝すことなく、新しい針の注射デバイスへの安全な連結を可能にする。
【0021】
新しい容器の挿入を検出するための手段が配置され得て、ここで、ベント手段は、新しい容器の検出後、容器を自動的にベントするために配置され得る。使用者は、実際のベントが実行される前に、記録中においてベントを確認することを要請され得る。
【0022】
濁りセンサは、薬物の濁りを検出するために、注射デバイス中に配置され得て、ここで、濁りが設定された値を超える場合、又は薬物が不十分に混合される場合、警告が発せられ得て、使用者に薬物を(例えば、デバイスを振り動かすことによって)混合するよう誘う。これに加えて又は代わりに、薬物の混合のための加速度がマイクロプロセッサに合図されるように、加速度センサが注射デバイス中に配置され得る。このように、マイクロプロセッサは、薬物を混合するためデバイスがよく振り動かされたことを決定し得る。例えば、加速度センサは、それによってデバイスが動かされた加速度パターンを示す。このように、プロセッサはデバイスが反対方向に少なくとも毎秒、動かされたことを決定し得る。プロセッサはピーク加速度も決定し得て、そして、それが各動きのために事前に定義された閾値を超えることをチェックする。また、最小数の前後運動が実行される必要があり得るか、またはデバイスの動きの時間は事前に定義された閾値を超える必要がある。もし、これらの基準の少なくとも一つが満たされるならば、プロセッサは、デバイスが十分に振り動かされたと決定し得る。デバイスは、デバイスが十分に振り動かされたとき、指示ランプ、例えば、点滅する又は(例えば、赤から緑に)色を変えるLEDによってこれを示し得る。
【0023】
トレイは、使用されることになる血糖試験片を血糖測定デバイスと共に、例えば、一体化された血糖測定デバイスを用いて、又は、外部ものを用いて、保存するためにハウジング中に配置され得る。好ましくは、トレイは試験片の一日必要量の保存を可能にするように寸法取りされる。試験片の容易なかつ個別の取り外しを可能にする機構が配置され得る。ロールから又はディスク上のセグメントとしての試験片が代わりに使用され得る。
【0024】
ドライバは容器中のストッパを押すために配置され得る。または、ドライバは容器と針の間に配置されるポンプとして配置され得る。この場合、駆動ばねは、ポンプを回転するための捩じりばねとして配置され得る。殆どの場合、駆動ばね、並びに、該当するならば、他のばねはらせん圧縮ばねであり得る。
【0025】
以下に与えられる詳細な記述から、本発明の適用の更なる範囲が明らかになるであろう。しかしながら、本発明の好ましい実施態様を示す一方、詳細な記述及び特定の例は説明のためにのみ与えられると理解されるべきである、何故ならば、本発明の精神及び範囲内で、種々の変化及び修正がこの詳細な記述から、当業者に明らかになるであろうためである。
【0026】
説明のためにのみ与えられ、従って本発明を制約するものではない以下に与えられる詳細な記述及び添付図面から本発明がもっと完全に理解されるようになるであろう:
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、薬物、例えば、インスリンを送達するための注射デバイス1を示す。注射デバイス1は血糖測定デバイス及び携帯電話と一体化され得る。注射デバイス1は薬物容器3を受けるハウジング2及び電気エネルギ源4を含む。ドライバ5は、解放時に、駆動ばね6の負荷の下で、薬物容器3から薬物の用量を移動するように配置される。電気エネルギ源4によって動かされる電動機7は駆動ばね6に張力をかけるために配置される。制御手段8は、注射が実行されたとき、駆動ばね6に張力をかけるよう電動機7を制御するために配置される。皮膚接触センサ9はデバイスが注射部位に接して置かれているか否かを検出するために配置される。注射針10は容器3に連結される。注射針10は初期にハウジング2内部に隠され得る。
【0029】
もし、皮膚接触センサ9が注射部位への接触を制御手段8に合図すると、制御手段8は、例えば、注射針10を有する容器3を前進させるためにばね11を解放することによって針10を露出させる。次いで、駆動ばね6を解放する制御手段8によって注射が自動的に実行される。従って、ドライバ5は、注射針10を通して薬物を容器3から注射部位、例えば、患者の皮膚内に移動するように、駆動ばね6によって操作される。皮膚接触センサ9は、注射デバイス1が注射部位から除去されるや否や、注射を中断するよう、注射中に皮膚接触を監視する。この場合又は全ての用量が送達された後、針10及び容器3は、針10を前進させるためのものとは別のばね、又は同じばね11であり得るばねを解放する制御手段によって後退させられる。これはハウジング中に置かれたばね11の端部及び容器3に連結された端部を適切に切り替えることによって達成され得る。注射の終了の後、制御手段8は、駆動ばね6及びばね11に張力をかけるように電動機7を制御する。このように、ばね6、11は、次の薬物送達のために即座に張力をかけられる。
【0030】
エネルギ源4は電池、特に、再充電可能な電池であり得る。
【0031】
制御手段8は、注射デバイス1の機能及び血糖測定デバイスの機能を制御するために、携帯電話の処理資源を共有化している携帯電話のプロセッサ中に一体化され得る。視的ディスプレイ、オーディオ出力、振動警報、キイボード、タッチスクリーン、Bluetooth(登録商標)、SMSのような無線連結などのような携帯電話のデータインターフェース及びユーザインターフェース12は、注射デバイス1及び、該当するならば、血糖測定デバイスとの相互作用を可能にするために共有化され得る。これはコンプライアンス監視のために又は薬物のそれらの用量を投与することを使用者に思い出させるために使用され得る。投与されるべき設定単位はディスプレイされ得る。データの音声出力は視力が弱った使用者を助けるために使用され得る。注射デバイス1は使用者に、必要に応じて針又は薬物容器3を交換することを思い出させ得る。注射デバイス1は保存条件、例えば、容器3の保存温度を管理し得て、そして保存条件が、容器3が交換されるべきことを要求する仕様を外れる場合に警告を発し得る。血糖測定結果は保存され、処理されそして図的にディスプレイされ得る。注射デバイス1は血糖測定結果に依存して適切な用量を推奨し得る。注射デバイス1は送達された単位数を含む注射履歴を保存し、そして図的にディスプレイし得る。保存されたデータは、それらを処理すること及び/又はそれらを保証されたウエブサイト上で患者、医者、医療専門家に、及び、例えば、病院、大学又は薬品会社のデータベースに、処理を可能にするために、及び/又は患者、医者、医療専門家又は患者に関係するデータを見ることが許された如何なる他の関係者にも、データを供することを可能にするために送られ得る。医者が改良された投与体制を推奨することを可能にするように、注射デバイス1は信号及び使用者の入力を記入し得る。
【0032】
駆動ばね6は、薬物の送達及び針10の前進の両方のために使用され得る。駆動ばね6は、注射後に、容器3及び針10を後退させる仕事も実行し得る。これは駆動ばね6の端部を、ハウジング2、容器3又はドライバ5に適切に連結している制御手段8によって制御される電子機械的手段によって達成され得る。
【0033】
制御手段8は、注射が実行されたとき、駆動ばね6のみならず、容器3を前進させ、そして後退させるためのばね11にも張力をかけるよう、電動機7又は多くの電動機7、7’を制御するために配置される。
【0034】
補助手動手段は、少なくとも駆動ばね6及び、該当するならば、他のばね11に張力をかけるために配置され得る。注射デバイス1は、エネルギ源4の状態が即座にばね6、11に張力をかけることを可能としないならば、エネルギ源4を再充電することを使用者に思い出させるように配置され得る。充電が完了しているとき又は再充電中にエネルギ源4の状態が駆動ばねに張力をかけるために十分であるとき、充電器が接続されるや否や、駆動ばね6及び/又は他のばね11に張力がかけられ得る。
【0035】
制御手段8は、正しい薬物体制を積極的に確保するように、送達されるべき薬物の用量を画成しているドライバ5のために停止部を設定するように配置され得る。薬物の用量は、患者、医療専門家又は医者によって設定され得る。薬物の用量は各注射に対して代わり得て、又は固定され得て、従ってドライバ5のための停止部は各注射に対して設定され得る。
【0036】
コンプライアンス監視手段は、薬物の正しい投与体制及び針10の受けいれられる交換率を監視するように配置され得る。
【0037】
新しい容器3の挿入を検出するための手段は、例えば、RFID又はバーコードのような符号に基づいて配置され得る。ベント手段は、新しい容器3の検出後、容器3及び針10を自動的にベントするために配置され得る。ベントは駆動ばね6を適切に解放することによって、そして針10からの薬物の漏洩を防ぐために間に合うようにそれを停止することによって実行され得る。使用者は、実際のベントが実行される前に、記録中においてベントを確認することを要請され得る。
【0038】
濁りセンサは、薬物の濁りを検出するために、注射デバイス1中に配置され得て、ここで、濁りが設定された値を超える場合、又は薬物が不十分に混合される場合、警告が発せられ得て、使用者に薬物を、例えば、デバイスを振り動かすことによって混合するよう誘う。これに加えて又は代わりに、薬物を混合するためデバイスがよく振り動かされたことを制御するために、加速度センサ14が注射デバイス中に配置され得る。
【0039】
トレイは、使用されようとする血糖試験片を血糖測定デバイスと共に、例えば、一体化された血糖測定デバイスを用いて、又は、外部ものを用いて、保存するためにハウジング中に配置され得る。好ましくは、トレイは試験片の一日必要量の保存を可能にするように寸法取りされる。試験片の容易なかつ個別の取り外しを可能にする機構が配置され得る。ロールから又はディスク上のセグメントとしての試験片が代わりに使用され得る。
【0040】
図示された実施態様におけるドライバ5は容器3中のストッパを押すために配置され得る。または、ドライバ5は容器3と針10の間に配置されるポンプとして配置され得る。この場合、駆動ばね6は、ポンプを回転するための捩じりばねとして配置され得る。殆どの場合、駆動ばね6、並びに、該当するならば、他のばね11はらせん圧縮ばねであり得る。
【0041】
ダンピング手段は、針の挿入のためにそれらを前進中に及び/又は後退中に、針10及び容器3の動きをダンピングするために配置される。
【0042】
主電気エネルギ源4の低い充電条件の場合、第二の高可用性電池13(例えば、リチウム電池)が注射の実行の制御のために一体化され得る。例えば、この第二の電池13は制御機能のためにのみ使用され、そしてばねに張力をかけるシステムのような部品に高電流を供するためには使用されない。
【符号の説明】
【0043】
1 注射デバイス
2 ハウジング
3 薬物容器
4 電気エネルギ源
5 ドライバ
6 駆動ばね
7, 7’ 電動機
8 制御手段
9 皮膚接触センサ
10 注射針
11 ばね
12 インターフェース
13 高可用性電池
14 加速度センサ