【実施例】
【0062】
以下、本発明の一実施例を、
図2〜
図6を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0063】
[構成]
【0064】
図2には、一実施例に係るナビゲーション装置100
1,100
2,…、及び、サーバ装置300の位置付けが示されている。なお、ナビゲーション装置100
1,100
2,…、は、上述した実施形態の端末装置700
1,700
2,…(
図1参照)の一態様となっている。また、サーバ装置300は、上述した実施形態の管理装置800(
図1参照)の一態様となっている。
【0065】
図2に示されるように、ナビゲーション装置100
j(j=1,2,…)のそれぞれは、配置された車両CR
jとともに移動するようになっている。また、サーバ装置300は、固定的な位置に配置されている。なお、ナビゲーション装置100
1,100
2,…は、同様に構成されている。
【0066】
そして、ナビゲーション装置100
jのそれぞれと、サーバ装置300とは、ネットワーク500を介して、データ通信を行うことができるようになっている。なお、ナビゲーション装置100
jとサーバ装置300との間における通信内容については、後述する。
【0067】
本実施例では、ナビゲーション装置100
jが配置される車両CR
jには、蓄電池210と、ECU220とが装備されている。なお、後述するように、ナビゲーション装置100
jが、上述した提示部930に相当する要素を備えるようになっている。
【0068】
上記の蓄電池210には、車両CR
jの駆動用エネルギが蓄えられる。かかる駆動用エネルギを利用して車両CR
jが移動する。
【0069】
上記のECU220は、車両CR
jの状態を検出する各種のセンサによる検出結果を収集する。そして、ECU220は、収集された検出結果に基づいて、車両CR
jの走行の制御に有用な様々なパラメータ値を逐次導出しつつ、車両CR
jの走行の制御や管理を行う。
【0070】
本実施例では、ECU220より導出されるパラメータ値には、蓄電池210の保有エネルギ量及び満充電量が含まれている。そして、ECU220は、蓄電池210の保有エネルギ量及び満充電量を、CAN(Controller Area Network)規格の通信プロトコルによって動作する車内通信網を介して、ナビゲーション装置100
jへ送る。
【0071】
<ナビゲーション装置の構成>
まず、ナビゲーション装置100
jの構成について説明する。
【0072】
図3には、ナビゲーション装置100
jの構成が示されている。この
図3に示されるように、ナビゲーション装置100
jは、制御ユニット110と、記憶ユニット120、提示部930の一部としての音出力ユニット130と、提示部930の一部としての表示ユニット140とを備えている。また、ナビゲーション装置100
jは、入力部710としての入力ユニット150と、センサユニット160と、位置検出部720の一部としてのGPS受信ユニットと、送信部740及び受信部750としての無線通信ユニット180とを備えている。
【0073】
上記の制御ユニット110は、ナビゲーション装置100
jの全体を統括制御する。この制御ユニット110については、後述する。
【0074】
上記の記憶ユニット120は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、ナビゲーション装置100において利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、地図情報、POI(Point Of Interests)情報、背景データ等が含まれている。この記憶ユニット120には、制御ユニット110がアクセスできるようになっている。
【0075】
上記の音出力ユニット130は、スピーカを備えて構成され、制御ユニット110から受信した音声データに対応する音声を出力する。この音出力ユニット130は、制御ユニット110による制御のもとで、ナビゲーション処理に関する車両CR
jの進行方向、走行状況、交通状況等の案内音声を出力する。
【0076】
上記の表示ユニット140は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成され、制御ユニット110から受信した表示データに対応する画像を表示する。この表示ユニット140は、制御ユニット110による制御のもとで、ナビゲーション処理に際して、地図情報、経路情報等の画像、ガイダンス情報等を表示する。
【0077】
上記の入力ユニット150は、ナビゲーション装置100
jの本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット140の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
【0078】
この入力ユニット150を利用者が操作することにより、ナビゲーション装置100
jの動作内容の設定や動作指令が行われる。例えば、目的地を指定した経路探索指令を、利用者が入力ユニット150を利用して行う。
【0079】
上記のセンサユニット160は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサ等を備えて構成されている。センサユニット160が備える各種センサによる検出結果は、センサデータとして制御ユニット110へ送られる。
【0080】
上記のGPS受信ユニット170は、複数のGPS衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両CR
jの現在位置を算出する。また、GPS受信ユニット170は、GPS衛星から送出された日時情報に基づいて、現在時刻を計時する。これらの現在位置及び現在時刻に関する情報は、GPSデータとして制御ユニット110へ送られる。
【0081】
上記の無線通信ユニット180は、制御ユニット110から送られた車両CR
jの現在位置、保有エネルギ量及び満充電量、並びに、経路探索指令を受ける。そして、無線通信ユニット180は、これらの情報を、ネットワーク500を介してサーバ装置300へ送る。
【0082】
また、無線通信ユニット180は、サーバ装置300からネットワーク500を介して送信した走行予定経路に関する情報を受信する。そして、無線通信ユニット180は、当該走行予定経路に関する情報を制御ユニット110へ送る。
【0083】
次に、上述した制御ユニット110について説明する。この制御ユニット110は、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット110が様々なプログラムを実行することにより、ナビゲーション装置100
jとしての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した実施形態における位置検出部720の一部、取得部730及び出力部760としての機能も含まれている。
【0084】
なお、制御ユニット110が実行するプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
【0085】
この制御ユニット110は、センサユニット160から送られたセンサデータ及びGPS受信ユニット170から受けたGPSデータに基づいて、記憶ユニット120中の地図情報等を適宜参照し、利用者へのナビゲーション情報の提供処理を行う。こうしたナビゲーション情報の提供処理には、(i)利用者が指定する地域の地図を表示ユニット140の表示デバイスに表示するための地図表示、(ii)車両CR
jが地図上のどこに位置するのか、また、どの方角に向かっているのかを算出するマップマッチング、(iii)設定された経路に沿って目的地まで運転するときの、目的地への到着予測時刻の算出、(iv)進行すべき方向等をアドバイスするために行われる、表示ユニット140の表示デバイスへの案内誘導の表示のための制御、及び、音出力ユニット140のスピーカから案内誘導を行う音声を出力するための制御等の処理が含まれる。
【0086】
また、制御ユニット110は、上述したマップマッチング結果、すなわち、車両CR
jの現在位置を、無線通信ユニット180及びネットワーク500を介して、サーバ装置300へ送信するための処理を行う。また、制御ユニット110は、入力ユニット150に入力された経路探索指令をサーバ装置300へ報告するための処理を行う。さらに、制御ユニット110は、サーバ装置300から送信され、ネットワーク500及び無線通信ユニット180を介して受信した走行予定経路に関する情報を、表示ユニット140及び音出力ユニット140を利用して、車両CR
jの搭乗者に提示するための処理を行う。
【0087】
《サーバ装置の構成》
次に、サーバ装置300の構成について説明する。
【0088】
図4には、サーバ装置300の構成が示されている。この
図4に示されるように、サーバ装置300は、記憶部810としての記憶ユニット310と、受信部820及び送信部850としての外部通信ユニット320と、制御ユニット330とを備えている。
【0089】
上記の記憶ユニット310は、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。記憶ユニット310には、サーバ装置300の動作に利用される様々な情報データが記憶される。この情報データには、地図情報及び車両情報が含まれている。
【0090】
記憶ユニット310に記憶される地図情報には、道路ネットワーク、道路種別等が含まれている。また、車両情報には、車両CR
jのそれぞれの走行予定経路、エネルギ消費情報等が含まれている。ここで、本実施例では、「エネルギ消費情報」は、渋滞に遭遇しないで移動する際の車両CR
jの種類(車種)に対応した、単位距離当たりのエネルギ消費量となっている。
【0091】
上記の外部通信ユニット320は、ナビゲーション装置100
jのそれぞれから送信され送信された車両CR
jの現在位置、保有エネルギ量及び満充電量、並びに、経路探索指令を、ネットワーク500を介して受信する。そして、外部通信ユニット320は、これらの情報を制御ユニット330へ送る。
【0092】
また、外部通信ユニット320は、制御ユニット330から送られた走行予定経路に関する情報を受ける。そして、外部通信ユニット320は、当該走行予定経路に関する情報を、ネットワーク500を介して、後述するようにして制御ユニット330により特定された車両に配置されたナビゲーション装置へ送る。
【0093】
上記の制御ユニット330は、サーバ装置300の全体を統括制御する。この制御ユニット330は、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット330が様々なプログラムを実行することにより、各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した実施形態における推定部830及び探索部840としての機能も含まれている。
【0094】
すなわち、制御ユニット330は、外部通信ユニット320から送られた経路探索指令を受けると、当該経路探索指令を発行したナビゲーション装置が配置された車両を特定する。引き続き、制御ユニット330は、当該経路探索指令において指定された目的地と、当該経路探索指令を発行したナビゲーション装置が配置された車両の現在位置とに基づいて、記憶ユニット330内の地図情報を参照して、経路探索指令を発行した車両の現在位置から目的地までの初期経路を探索する。そして、制御ユニット330は、探索された初期経路を、当該車両の走行予定経路として記憶ユニット310に格納する。引き続き、制御ユニット330は、当該探索された初期経路に関する情報を生成し、生成された情報を、上述した走行予定経路に関する情報として外部通信ユニット320へ送る。
【0095】
また、制御ユニット330は、外部通信ユニット320から送られた車両CR
jのそれぞれの現在位置を受けると、当該現在位置、並びに、記憶ユニット310内に記憶されている地図情報、及び、車両情報における車両CR
jのそれぞれの走行予定経路に基づいて、渋滞発生を推定する。この渋滞発生の推定は、渋滞区間、渋滞発生時刻、及び、当該渋滞に遭遇する可能性がある車両の推定となっている。
【0096】
また、制御ユニット330は、渋滞発生が推定されると、渋滞に遭遇する可能性がある車両の中から、エネルギ余裕度が最も低い車両を特定する。引き続き、制御ユニット330は、当該特定された車両について、推定情報に含まれる渋滞区間及び渋滞発生時刻で特定される渋滞を回避するための回避経路を探索する。そして、制御ユニット330は、探索された回避経路を、当該車両の走行予定経路として記憶ユニット310に格納する。引き続き、制御ユニット330は、当該探索された回避経路に関する情報を生成し、生成された情報を、上述した走行予定経路に関する情報として外部通信ユニット320へ送る。
【0097】
なお、制御ユニット330による回避経路の探索処理の詳細については、後述する。
【0098】
以上のようなナビケーション装置100
jの構成及びサーバ装置300の構成では、ナビケーション装置100
jの制御ユニット110により取得された現在位置、保有エネルギ量、満充電量又は経路探索指令は、ナビケーション装置100
jの無線通信ユニット180、ネットワーク500及びサーバ装置300の外部通信ユニット320を介して、サーバ装置300の制御ユニット330へ送られることになる。また、制御ユニット330よりに生成された走行予定経路に関する情報は、サーバ装置300の外部通信ユニット320、ネットワーク500及びナビケーション装置100
jの無線通信ユニット180を介して、制御ユニット110へ送られることになる。
【0099】
<動作>
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置100
j及びサーバ装置300の動作について、回避経路の探索処理に主に着目して説明する。
【0100】
なお、ナビゲーション装置100
1,100
2,…のそれぞれでは、GPS受信ユニット170からは、現在位置及び現在時刻に関する情報が、GPSデータとして制御ユニット110へ逐次送られているものとする。また、ECU220からは、保有エネルギ量及び満充電量が制御ユニット110へ逐次送られているものとする。そして、制御ユニット110は、当該現在位置を、サーバ装置300の制御ユニット330へ逐次送っているものとする。また、制御ユニット110は、当該保有エネルギ量及び当該満充電をサーバ装置300の制御ユニット330へ逐次送っているものとする。
【0101】
《初期経路の探索処理》
まず、サーバ装置300の制御ユニット330により実行される初期経路の探索処理について説明する。なお、ナビゲーション装置100
1の入力ユニット150に、目的地を指定した経路探索指令が入力された場合の初期経路の探索処理を例示して説明する。
【0102】
ナビゲーション装置100
1の入力ユニット150に、目的地を指定した経路探索指令が入力されると、当該経路探索指令が制御ユニット110により取得される。経路探索指令を取得した制御ユニット110は、取得された経路探索指令をサーバ装置300の制御ユニット330へ送る。
【0103】
経路探索指令を受けた制御ユニット330は、当該経路探索指令において指定された目的地と、ナビゲーション装置100
1が配置された車両CR
1の現在位置とに基づいて、サーバ装置300の記憶ユニット310内の地図情報を参照して、車両CR
1の現在位置から目的地までの走行経路を初期経路として探索する。なお、本実施例では、制御ユニット330は、目的地への到着時刻が最も早くなる走行経路を探索するようになっている。
【0104】
初期経路の探索が終了すると、制御ユニット330は、探索された初期経路を、車両CR
1の走行予定経路として記憶ユニット310内に格納する。引き続き、制御ユニット330は、当該探索された初期経路に関する情報を生成し、生成された情報を、走行予定経路に関する情報として、ナビゲーション装置100
1の制御ユニット110へ送る。
【0105】
走行予定経路に関する情報を受けた制御ユニット110は、当該走行予定経路に関する情報を、提示情報として、音出力ユニット130及び表示ユニット140へ送る。この結果、音出力ユニット130及び表示ユニット140により、初期経路に関する情報が提示される。
【0106】
《回避経路の探索》
次に、制御ユニット330により実行される回避経路の探索処理について説明する。
【0107】
かかる回避経路の探索処理の際しては、
図5に示されるように、まず、ステップS11において、制御ユニット330が、ナビゲーション装置100
jのいずれかの制御ユニット110から送られた車両CR
jの新たな現在位置を受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
【0108】
ステップS11における判定の結果が肯定的となると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、制御ユニット330が、渋滞発生の推定処理を行う。
【0109】
かかる渋滞発生の推定に際して、制御ユニット330は、まず、当該現在位置、並びに、記憶ユニット310内に記憶されている地図情報、及び、車両情報における車両CR
jのそれぞれの走行予定経路に基づいて、車両CR
jのそれぞれが走行予定経路の各位置を通過する走行予定時刻を算出する。引き続き、制御ユニット330は、算出された走行予定時刻と、車両CR
jのそれぞれの走行予定経路とに基づいて、渋滞区間、渋滞発生時刻、及び、当該渋滞に遭遇する可能性がある車両を推定する。
【0110】
次に、ステップS13において、制御ユニット330が、上述したステップS12において、渋滞発生が推定されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS13:N)には、処理はステップS11へ戻る。
【0111】
ステップS13における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS13:Y)には、処理はステップS14へ進む。このステップS14では、制御ユニット330が、渋滞に遭遇することが推定された車両のそれぞれのエネルギ余裕度を算出する。
【0112】
かかるエネルギ余裕度の算出に際して、制御ユニット330は、まず、算出対象となる車両が、渋滞に遭遇せずに現在位置から目的地まで走行した場合のエネルギ消費量を、記憶ユニット310内の車両情報におけるエネルギ消費情報を参照しつつ、算出する。引き続き、制御ユニット330が、算出対象となる車両の保有エネルギ量から、当該算出されたエネルギ消費量を差し引くことにより、到達時エネルギ量を算出する。そして、算出された到達時エネルギ量を、算出対象となる車両の満充電量で除算することにより、制御ユニット330は、算出対象の車両のエネルギ余裕度を算出する。
【0113】
引き続き、ステップS15において、制御ユニット330が、回避経路を探索すべき車両を特定する。かかる特定は、制御ユニット330が、渋滞に遭遇することが推定された車両の中から、算出されたエネルギ余裕度が最も低い車両を特定することにより行われる。
【0114】
次いで、ステップS16において、制御ユニット330が、特定された車両について、推定情報に含まれる渋滞区間及び渋滞発生時刻で特定される渋滞を回避するための回避経路を探索する。そして、制御ユニット330は、探索された回避経路を、当該特定された車両の走行予定経路として記憶ユニット310に格納する。引き続き、制御ユニット330は、当該探索された回避経路に関する情報を生成し、生成された情報を、走行予定経路に関する情報として、特定された車両に配置されたナビゲーション装置の制御ユニット110へ送る。そして、処理はステップS11へ戻る。
【0115】
この走行予定経路に関する情報を受けた制御ユニット110は、当該走行予定経路に関する情報を、提示情報として、音出力ユニット130及び表示ユニット140へ送る。この結果、音出力ユニット130及び表示ユニット140により、回避経路に関する情報が提示される。
【0116】
なお、
図6には、回避経路の探索によるエネルギ余裕度が低い車両の走行予定経路の変更が、概念的に例示されている。すなわち、車両CR
1〜CR
3のそれぞれが、目的地PT
1〜PT
3へ向う予定走行経路として、経路RT
1〜RT
3が設定されている場合に、
図6(A)に示されるように、地点PAから地点PBまでの区間で渋滞発生が推定されたとする。こうした場合に、
図6(B)に示されるように、車両CR
1〜CR
3の中でエネルギ余裕度が最も低い車両CR
3の回避経路NRT
3が探索され、車両CR
3の走行予定経路が、回避経路NRT
3に変更される。
【0117】
以上説明したように、本実施例では、ナビゲーション装置100
jのそれぞれから送られた車両CR
jの現在位置を受けた制御ユニット330が、当該現在位置、並びに、記憶ユニット310内に記憶されている地図情報、及び、車両CR
jのそれぞれの走行予定経路に基づいて、渋滞の発生を推定する。引き続き、制御ユニット330が、発生が推定された渋滞に遭遇する可能性のある車両のうちでエネルギ余裕度が最も低い車両を特定する。そして、制御ユニット330が、特定された車両が当該渋滞を回避する回避経路を探索する。
【0118】
したがって、本実施例によれば、各車両の保有エネルギ量に対応した合理的な走行経路の探索を行うことができる。
【0119】
[実施例の変形]
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0120】
例えば、上記の実施例では、初期経路の探索に際して、目的地への到着時刻が最も早くなると推定される走行経路を探索するようにした。これに対し、目的地までの走行によるエネルギ消費量が最も少なくなると推定される走行経路を、初期経路として探索するようにしてもよい。
【0121】
また、上記の実施例では、サーバ装置300において初期経路を探索するようにした。これに対し、ナビゲーション装置のそれぞれにおいて初期経路を探索し、探索された初期経路をサーバ装置へ報告するようにしてもよい。
【0122】
また、上記の実施例では、到達時エネルギ量を満充電量により除算して、エネルギ余裕度を算出した。これに対し、到達時エネルギ量による走行可能距離を、エネルギ余裕度をとして採用してもよい。また、到達時エネルギ量を、エネルギ余裕度をとして採用してもよい。
【0123】
また、上記の実施例では、ナビゲーション装置100
jが入力ユニット150及びGPS受信ユニット170を備えるようにした。これに対し、これらの要素のうちで、共用可能な要素を他の装置が備えている場合には当該共用可能な要素を利用するようにし、ナビゲーション装置の構成要素として、当該共用可能な要素を省略するようにしてもよい。
【0124】
また、上記の実施例では、保有エネルギ量及び満充電量が、外部のECU220からナビゲーション装置100
jに報告されるものとした。これに対し、外部から保有エネルギ量又は満充電量の報告を受けることが困難な場合には、報告を受けることが困難な物理量を検出するためのセンサ等を、ナビゲーション装置が備える構成としてもよい。
【0125】
また、上記の実施例では、電気エネルギを駆動用のエネルギとする車両の経路管理に本発明を適用したが、他のエネルギを駆動用のエネルギとする車両の経路管理に本発明を適用してもよい。