特許第6012739号(P6012739)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012739
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】テスト情報のパケット・ベースの伝搬
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/28 20060101AFI20161011BHJP
   H04L 29/14 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   G01R31/28 S
   H04L13/00 315
【請求項の数】10
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-533828(P2014-533828)
(86)(22)【出願日】2012年9月21日
(65)【公表番号】特表2014-532181(P2014-532181A)
(43)【公表日】2014年12月4日
(86)【国際出願番号】EP2012068587
(87)【国際公開番号】WO2013050255
(87)【国際公開日】20130411
【審査請求日】2014年5月29日
(31)【優先権主張番号】13/267,959
(32)【優先日】2011年10月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100170601
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 孝
(72)【発明者】
【氏名】ポルトラン,ミシェル
【審査官】 荒井 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−024054(JP,A)
【文献】 特開2011−193143(JP,A)
【文献】 特開2008−171504(JP,A)
【文献】 特開2004−110699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/28−31/3193
H04L 29/14
G06F 11/22−11/277
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスをテストするために前記デバイスに適用されるように構成されたテスト・データを運搬するテスト・データ信号と、前記テスト・データを使用して前記デバイスのテストを制御するように構成されたテスト制御情報を運搬するテスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む1組のテスト信号を第1のテスト・ドメインを介して受信し、
前記1組のテスト信号に基づいて、前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト・データ信号と前記テスト制御信号とのサンプリングによって1のテスト・パケットを生成し、
前記1組のテスト・パケットを第2のテスト・ドメインへ伝搬するように
構成されたコンポーネントを備え、
前記第1のテスト・ドメインはジョイント・テスト・アクション・グループ(JTAG)テスト・ドメインを含み、前記テスト・データ信号はJTAGテスト・データ入力(TDI)信号またはJTAGテスト・データ出力(TDO)信号であり、前記テスト制御信号はJTAGテスト・モード状態(TMS)信号であり、前記テスト・クロック信号はJTAGテスト・クロック(TCK)信号であり、
前記1組のテスト・パケットは、前記テスト・データと、前記テスト制御情報と、前記テスト・クロック信号を表現するように構成されたビット・アラインメント情報とを含み、前記テスト・データ信号と前記テスト制御信号とのサンプリングは、前記テスト・クロック信号の各立ち上がりエッジにおいて前記テスト・データ信号の値と前記テスト制御信号の値とをサンプリングすることを含む、装置。
【請求項2】
前記1組のテスト・パケットのうちの少なくとも1つのテスト・パケットは、前記テスト・データ信号のサンプリングからの少なくとも1つの値と、前記テスト制御信号のサンプリングからの少なくとも1つの値とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記1のテスト・パケットは、
前記テスト・データ信号のサンプリングからの前記テスト・データの値を含む1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、
前記テスト制御信号のサンプリングからの前記テスト制御情報の値を含む1つまたは複数のテスト制御パケットと
を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コンポーネントは、さらに、
テスト・データ・チャネルを経由して前記1つまたは複数のテスト・データ・パケットを伝搬させ、
テスト制御チャネルを経由して前記1つまたは複数のテスト制御パケットを伝搬させるように
構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記テスト・データ・チャネルと、前記テスト制御チャネルとは、別個の論理チャネル、または別個の物理チャネルである、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記1のテスト・パケットを生成するために、前記コンポーネントは、
前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト・データ信号のサンプリングによって1つまたは複数のテスト・データ・パケットを生成し、
前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト制御信号のサンプリングによって1つまたは複数のテスト制御パケットを生成するように
構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記コンポーネントは、さらに、
スキャン制御信号によってスキャン制御情報を受信し、前記スキャン制御信号の前記スキャン制御情報を前記1のテスト・パケットの中に含めるように
構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記コンポーネントは、パケット・ベースの接続によって前記1のテスト・パケットを伝搬させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記1組のテスト・パケットを受信し、
前記1のテスト・パケットを使用して、前記テスト・データを運搬するテスト・データ信号と、前記テスト制御情報を運搬するテスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む1組のテスト信号を生成するように
構成されたコンポーネントをさらに備え、前記テスト・クロック信号は、前記1のテスト・パケットの内部に含まれる前記ビット・アラインメント情報を使用して生成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
1組のテスト信号を第1のテスト・ドメインを介して受信するステップであって、前記1組のテスト信号は、デバイスをテストするために前記デバイスに適用されるように構成されたテスト・データを運搬するテスト・データ信号と、前記テスト・データを使用して前記デバイスのテストを制御するように構成されたテスト制御情報を運搬するテスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含み、前記第1のテスト・ドメインはジョイント・テスト・アクション・グループ(JTAG)テスト・ドメインを含み、前記テスト・データ信号はJTAGテスト・データ入力(TDI)信号またはJTAGテスト・データ出力(TDO)信号であり、前記テスト制御信号はJTAGテスト・モード状態(TMS)信号であり、前記テスト・クロック信号はJTAGテスト・クロック(TCK)信号である、ステップと、
前記1組のテスト信号に基づいて、前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト・データ信号と前記テスト制御信号とのサンプリングによって1のテスト・パケットを生成するステップであって、前記1組のテスト・パケットは、前記テスト・データと、前記テスト制御情報と、前記テスト・クロック信号を表現するように構成されたビット・アラインメント情報とを含み、前記テスト・データ信号と前記テスト制御信号とのサンプリングは、前記テスト・クロック信号の各立ち上がりエッジにおいて前記テスト・データ信号の値と前記テスト制御信号の値とをサンプリングすることを含む、ステップと、
前記1組のテスト・パケットを第2のテスト・ドメインへ伝搬するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にテストに関し、またより詳細には排他的ではないが、テストに関連した情報の伝搬を制御することに関する。
【背景技術】
【0002】
ジョイント・テスト・アクション・グループ(JTAG:Joint Test Action Group)すなわち米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)1149.1は、自動デジタル・テストについての規格である。JTAGは、主に相互接続テストのために当初開発されたが、それ以来、コンポーネントにアクセスするための、また他のテスト機能およびメンテナンス機能を実行するための問題解決手法へと進化してきており、またこれに関して、多数の関連した規格およびアプローチが開発されてきている。これらの規格およびアプローチのほとんどは、コンポーネントが、スキャン・レジスタから構成される1149.1の回路を経由してアクセスされる回路/基板空間において効果的であるが、それら規格およびアプローチは、リモート・コンポーネントにアクセスするためには効率が悪い、あるいは効果がないことさえもある可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
先行技術における様々な問題は、パケット・ベースのJTAGテストをサポートするための実施形態で対処される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態においては、装置は、複数のテスト信号を受信し、1つまたは複数の関連するテスト・パケットを生成するように構成されたコンポーネントを含んでいる。テスト信号は、テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む。1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト・データ信号と、テスト制御信号とのサンプリングによって生成され、またテスト・クロック信号は、1つまたは複数のテスト・パケットの内部のビット・アラインメント情報として表現される。
【0005】
一実施形態においては、方法は、複数のテスト信号を受信するステップと、1つまたは複数の関連するテスト・パケットを生成するステップとを含む。テスト信号は、テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む。1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト・データ信号と、テスト制御信号とのサンプリングによって生成され、またテスト・クロック信号は、1つまたは複数のテスト・パケットの内部のビット・アラインメント情報として表現される。
【0006】
一実施形態においては、装置は、1つまたは複数のテスト・パケットを受信し、またその1つまたは複数のテスト・パケットを使用して複数のテスト信号を生成するように構成されたコンポーネントを含んでいる。1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・データと、テスト制御情報と、ビット・アラインメント情報とを含む。テスト信号は、テスト・データを伝達するテスト・データ信号と、テスト制御情報を伝達するテスト制御信号と、ビット・アラインメント情報を使用して生成されるテスト・クロック信号とを含む。
【0007】
一実施形態においては、方法は、1つまたは複数のテスト・パケットを受信するステップと、その1つまたは複数のテスト・パケットを使用して複数のテスト信号を生成するステップとを含む。1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・データと、テスト制御情報と、ビット・アラインメント情報とを含む。テスト信号は、テスト・データを伝達するテスト・データ信号と、テスト制御情報を伝達するテスト制御信号と、ビット・アラインメント情報を使用して生成されるテスト・クロック信号とを含む。
【0008】
本明細書における教示は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を考察することにより簡単に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】パケット・ベースのJTAGテストを使用するように構成されたJTAG−ベースのテスト環境の一実施形態を示す図である。
図2図1のJTAG−ベースのテスト環境の例示のTAP−ベースの実装形態についてのJTAG信号のPJTAGパケットへの例示の変換を示す図である。
図3】JTAGドメインのJTAG信号をPJTAGドメインのPJTAGパケットへと変換するための方法の一実施形態を示す図である。
図4】JTAGドメインのJTAG信号をPJTAGドメインのPJTAGパケットへと変換するための方法の一実施形態を示す図である。
図5】PJTAGドメインのPJTAGパケットをJTAGドメインのJTAG信号へと変換するための方法の一実施形態を示す図である。
図6】PJTAGドメインのPJTAGパケットをJTAGドメインのJTAG信号へと変換するための方法の一実施形態を示す図である。
図7】例示のノードによるネットワークの内部のPJTAGの例示の一実装形態を示す図である。
図8】仮想化ソフトウェアが、ハードウェア仮想化を制御するように構成された、PJTAGの例示の一実装形態を示す図である。
図9】本明細書において説明される機能を実行する際に使用するために適したコンピュータについての高レベルのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、同一の参照番号を、可能であれば使用して、図面に共通である同一の要素を指定している。
【0011】
一般に、パケット・ベースのテスト能力が、本明細書において示され、また説明されるが、様々な他の可能性もまた、本明細書において提示されてもよい。
【0012】
少なくともいくつかの実施形態においては、パケット・ベースのテスト能力は、パケット・ベースのJTAGプロトコル(本明細書においては、PJTAGプロトコルと称される)を提供するように構成されている。PJTAGプロトコルは、同期式JTAGプロトコルをサポートするように構成された非同期式プロトコルである。PJTAGプロトコルは、JTAG信号と、そのJTAG信号の情報を移送するように構成されたパケットとの間で変換するように(例えば、JTAGドメインからPJTAGドメインへのインターフェースにおいてJTAG信号をPJTAGパケットへと変換し、またPJTAGドメインからJTAGドメインへのインターフェースにおいてPJTAGパケットをJTAG信号へと変換するように)構成されている。
【0013】
図1は、パケット・ベースのJTAGテストを使用するように構成されたJTAG−ベースのテスト環境の一実施形態を示すものである。
【0014】
JTAG−ベースのテスト環境100は、パケット・ベースのJTAG(PJTAG)プロトコルを使用して、パケット・ベースのJTAG(PJTAG)ドメイン120を経由して通信するように構成された第1のJTAGドメイン110と、第2のJTAGドメイン110と(一括して、JTAGドメイン110)を含んでいる。
【0015】
JTAG−ベースのテスト環境100は、PJTAGプロトコルが使用され得る、異なるタイプのアプリケーションをサポートするように構成されていることもある。一実施形態においては、例えば、JTAG−ベースのテスト環境100は、TAP−レベルのPJTAG実装形態(例えば、ここで、PJTAGドメイン120は、物理的に分布していることもあり、また1つまたは複数の要素を含んでいることもでき、ここで各要素は、JTAGテスト・アクセス・ポート(TAP:Test Access Port)と、関連するTAP有限状態機械(FSM:Finite State Machine)とを含む個別のPJTAGシステムとすることができる)として実施されることもある。一実施形態においては、例えば、JTAG−ベースのテスト環境100は、コンポーネント・レベルのPJTAG実装形態として実施されることもある(例えば、PJTAGドメイン120は、1つまたは複数の要素を含むJTAGシステムであり、ここで各要素は、JTAGシステムのコンポーネントとすることができる)。
【0016】
JTAGドメイン110は、各々以下のタイプのJTAG信号、すなわち(1)テスト・データ信号(すなわち、テスト・データ入力(TDI:Test Data Input)およびテスト・データ出力(TDO:Test Data Output)と、(2)テスト制御信号(すなわち、テスト・モード状態(TMS:Test Mode State)、テスト・クロック(TCK:Test Clock)、およびオプションとしてTSTR(オプションのリセット信号))との伝搬をサポートする。明確にするために、第1のJTAGドメイン110は、JTAG TDI信号と、JTAG TCK信号(第1のJTAGドメイン110に対してローカルであるTCKとして示される)と、JTAG TMS信号とをサポートするように示され、また同様に、第2のJTAGドメイン110は、JTAG TDO信号と、JTAG TCK信号(第2のJTAGドメイン110に対してローカルであるTCKとして示される)と、JTAG TMS信号とをサポートするように示される。JTAGドメイン110は、任意の適切なタイプのJTAGドメインとすることができ、このJTAGドメインは、PJTAGプロトコルが使用されるアプリケーションに依存することもある。JTAGドメイン110はまた、シフトDR(ShiftDR)、アップデートDR(UpdateDR)、セレクト(Select)、キャプチャDR(CaptureDR)などのテスト・アクセス・ポート(TAP:Test Access Port)の有限状態機械(FSM)に関連するスキャン制御信号の伝搬をサポートすることもできる。
【0017】
PJTAGドメイン120は、任意の適切なタイプのドメインとすることができ、このドメインは、PJTAGプロトコルが使用されるアプリケーションに依存することもある。一実施形態においては、例えば、TAP−レベルのPJTAGの場合には、PJTAGドメイン120は、パケット・ベースの通信(例えば、イーサネット・ネットワーク、インターネットなど)をサポートする通信ネットワークとすることができる。一実施形態においては、例えば、コンポーネント・レベルのPJTAGの場合には、PJTAGドメイン120は、JTAGシステムの内部の(例えば、JTAGシステムのコンポーネントの間の内部通信をサポートする)通信媒体とすることができる。PJTAGドメイン120は、PJTAGプロトコルに従ってパケットの伝搬をサポートするように構成された、任意の他の適切なタイプのドメインとすることができる。
【0018】
PJTAGドメイン120は、PJTAGプロトコルに従って、パケットを使用して、JTAGテスト情報(例えば、テスト・データおよびテスト制御情報と、オプションとしてはスキャン制御情報と)の伝搬をサポートするように構成されている。PJTAGドメイン120は、テスト・データ(本明細書においては、テスト・データ・パケットとして示される)を含むパケットを伝搬させるように構成されたテスト・データ・チャネル(TDCh:Test Data Channel)122と、テスト・データ(本明細書においては、テスト制御パケットとして示される)に関連したテスト制御情報(およびオプションとしては、スキャン制御情報)を含むパケットを伝搬させるように構成されているテスト信号チャネル(TSCh:Test Signaling Channel)122とを含む。
【0019】
TDCh 122と、TSCh 122とは、パケット・ベースの通信をサポートするように構成されたチャネルであり、また任意の適切なやり方で実施されることもある。一実施形態においては、図1に示されるように、TDCh 122と、TSCh 122とは、別個の物理チャネルを使用して実施されることもある。明確にするために、図1では省略されている一実施形態においては、TDCh 122と、TSCh 122とは、媒体共通の物理チャネルを共用する別個の論理チャネルとして実施されることもある。やはり、明確にするために図1では省略されている一実施形態においては、TDCh 122と、TSCh 122とは、テスト・データとテスト制御情報とが、同じパケット(これらのパケットは、本明細書においては、より一般的に、テスト・パケットとして示される)の内部に含まれる共通の論理チャネルを使用して実施されることもある。
【0020】
PJTAGドメイン120は、複数の要素125〜125(一括して、要素125)を含んでいる。要素125は、TDCh 122を使用して直列に接続され、またTSCh 122を使用して並列に接続される。要素125は、どのような適切なタイプの要素ともすることができ、これは、PJTAGプロトコルが使用される、アプリケーションに依存することもある。一実施形態においては、例えば、TAP−レベルのPJTAG実装形態の場合(例えば、PJTAGドメイン120が、物理的に分布していることもある場合)には、要素125の各々は、JTAG TAPと、関連するTAP FSMとを含む個別のPJTAGシステムとすることができる。一実施形態においては、例えば、コンポーネント・レベルのPJTAGの実装形態の場合(例えば、PJTAGドメイン120が、JTAGシステムである場合)には、要素125の各々は、JTAGシステムのコンポーネントとすることができる。要素125は、PJTAGドメインの内部で使用するために構成された、どのような他の適切なタイプの要素とすることもできる。
【0021】
JTAG−ベースのテスト環境100は、JTAGドメイン110(例えば、JTAG TAP信号、およびオプションとしては、FSM制御信号)において使用されるフォーマットと、PJTAGドメイン120(例えば、テスト・パケット、またはテスト・データ・パケットとテスト制御パケットとの組合せ)において使用されるフォーマットとの間で情報を変換するように構成された1対のコンポーネント115を含んでいる。コンポーネントの対115は、ディスパッチャ115と、イシュア115とを含む。
【0022】
ディスパッチャ115は、第1のJTAGドメイン110と、PJTAGドメイン120との間のインターフェースとして機能するように構成されている。ディスパッチャ115は、第1のJTAGドメイン110(例えば、JTAG TAP信号、およびオプションとしてはFSM制御信号)において使用されるフォーマットからPJTAGドメイン120(例えば、テスト・データ・パケットとテスト制御パケットとを含むPJTAGパケット)において使用されるフォーマットへと情報を変換するように構成されている。ディスパッチャ115が、実行するように構成されている機能の組は、JTAG−ベースのテスト環境100の実装形態のタイプに(例えば、TAP−レベルであるか、コンポーネント・レベルであるか、または何らかの他の実装形態であるかに)依存する可能性がある。
【0023】
一実施形態においては、例えば、ディスパッチャ115が、TAP−レベルの実装形態(図1に示されるような)の内部で使用されるときに、ディスパッチャ115は、以下の機能を実行するように構成されている。ディスパッチャ115は、テスト・データを伝達するテスト・データ信号と、テスト制御情報を伝達するテスト制御信号(例えば、テスト・モード状態情報を伝達するテスト・モード状態信号)と、テスト・クロックを伝達するテスト・クロック信号とを受信するように構成されている。ディスパッチャ115は、(1)テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト・データ信号のサンプリングによって1つまたは複数のテスト・データ・パケットを生成し、また(2)PJTAGドメイン120においてTDCh 122を経由して1つまたは複数のテスト・データ・パケットを伝搬させるように、構成されている。ディスパッチャ115は、(1)テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト制御信号ベースのサンプリングによって1つまたは複数のテスト制御パケットを生成し、また(2)PJTAGドメイン120においてTSCh 122を経由して1つまたは複数のテスト制御パケットを伝搬させるように、構成されている。一実施形態においては、例えば、テスト・クロック信号を使用して信号(例えば、テスト・データ信号、テスト制御信号など)をサンプリングすることは、値が、適切なパケットの内部に配置され得るように、テスト・クロック信号の各立ち上がりエッジにおいて信号の値をサンプリングすることを含むことができる。ディスパッチャ115はまた、1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、1つまたは複数のテスト制御パケットとの内部のビット・アラインメント情報としてテスト・クロック信号を表現するように構成されている。ビット・アラインメント情報は、信号(例えば、テスト・データ信号およびテスト制御信号)の値が、パケットの内部に分布されたやり方、すなわち信号の関連する値をパケットの中に配置するためにサンプリングされるときに信号の値がスライスされたやり方を示すように考慮されることもあることに注意すべきである。例えば、テスト・データ信号は、JTAG TDI/TDO信号とすることもでき、テスト制御信号は、JTAG TMS信号とすることができ、またテスト・クロック信号は、JTAG TCK信号とすることもできる。
【0024】
一実施形態においては、例えば、ディスパッチャ115が、(明確にするために図1では省略される)コンポーネント・レベルの実装形態の内部で使用されるときに、ディスパッチャ115は、TAP−レベルの実装形態について説明される機能、ならびにPJTAGドメイン120を経由してスキャン制御情報の伝搬に関連した追加の機能を実行するように構成されている。ディスパッチャ115は、TAP FSMに関連したスキャン制御情報を含むスキャン制御信号(例えば、シフトDR、アップデートDR、セレクト、キャプチャDRなど)を受信し、それらのテスト制御パケットがスキャン制御信号からのスキャン制御情報も含むように、1つまたは複数のテスト制御パケットを生成し、またPJTAGドメイン120においてTSCh 122を経由して1つまたは複数のテスト制御パケット(スキャン制御情報を含む)を伝搬させるように、構成されている。
【0025】
イシュア115は、PJTAGドメイン120と、第2のJTAGドメイン110との間のインターフェースとして機能するように構成されている。イシュア115は、PJTAGドメイン120(例えば、テスト・データ・パケットと、テスト制御パケットとを含むPJTAGパケット)において使用されるフォーマットと、第2のJTAGドメイン110(例えば、JTAG TAP信号、およびオプションとしてFSM制御信号)において使用されるフォーマットとからの情報を変換するように構成されている。イシュア115が、実行するように構成されている機能の組は、JTAG−ベースのテスト環境100の実装形態のタイプに(例えば、TAP−レベルであるか、コンポーネント・レベルであるか、または何らかの他の実装形態であるかに)依存する可能性がある。
【0026】
一実施形態においては、例えば、イシュア115が、TAP−レベルの実装形態(図1において示されるような)の内部で使用されるときに、イシュア115は、以下の機能を実行するように構成されている。イシュア115は、PJTAGドメイン120においてTDCh 122を経由して1つまたは複数のテスト・データ・パケットを受信し、またPJTAGドメイン120においてTSCh 122を経由して1つまたは複数のテスト制御パケットを受信するように構成されている。テスト・データ・パケットは、テスト・データと、テスト制御タイミング情報を代表するビット・アラインメント情報とを含んでおり、またテスト制御パケットは、テスト制御情報(例えば、テスト・モード状態情報)と、テスト制御タイミング情報を代表するビット・アラインメント情報とを含んでいる。イシュア115は、1つまたは複数のテスト・データ・パケットから、テスト・データを伝達するテスト・データ信号を生成し、またテスト・データ信号パスを経由してテスト・データ信号を伝搬させるように構成されている。イシュア115は、1つまたは複数のテスト制御パケットから、テスト制御情報を伝達するテスト制御信号(例えば、テスト・モード状態情報を伝達するテスト・モード状態信号)を生成し、またテスト制御信号パスを経由してテスト制御信号を伝搬させるように構成されている。イシュア115は、1つまたは複数のテスト・データ・パケットからのビット・アラインメント情報と、1つまたは複数のテスト制御パケットからのビット・アラインメント情報とを使用して、テスト制御タイミング情報を伝達するテスト・クロック信号を生成し、またテスト・クロック信号パスを経由してテスト・クロック信号を伝搬させるように構成されている。一実施形態においては、例えば、局部発振器を使用して、クロック信号を生成することができ、また次いでビット・アラインメント情報を使用して、クロック信号をゲートして、それによってテスト・クロック信号を形成することができる。そのような一実施形態においては、イシュア115のパケット受信待ち行列が、空っぽである場合、クロックは、ゲートされる可能性があり、その結果、スキャン・チェーンは、新しいパケットがイシュア115に到着するまで、フリーズされる。例えば、テスト・データ信号は、JTAG TDI/TDO信号とすることができ、テスト制御信号は、JTAG TMS信号とすることができ、またテスト・クロック信号は、JTAG TCK信号とすることができる。
【0027】
一実施形態においては、例えば、イシュア115が、(明確にするために図1では省略される)コンポーネント・レベルの実装形態の内部で使用されるときに、イシュア115は、TAP−レベルの実装形態について説明される機能、ならびにPJTAGドメイン120を経由したスキャン制御情報の伝搬に関連した追加の機能を実行するように構成されている。イシュア115は、スキャン制御情報を含んでもいる1つまたは複数のテスト制御パケットを受信し、スキャン制御情報を含むスキャン制御信号(例えば、シフトDR、アップデートDR、セレクト、キャプチャDRなど)を生成し、またスキャン制御信号パスを経由してスキャン制御信号を伝搬させるように構成されている。
【0028】
コンポーネント115は、各々、任意の適切なやり方で実施されることもある。例えば、コンポーネント115(例えば、ディスパッチャ115および/またはイシュア115)は、ディスパッチャ機能および/またはイシュア機能を提供するように構成された1つまたは複数のハードウェア要素を使用して、ディスパッチャ機能および/またはイシュア機能など、ならびにそれらの様々な組合せを提供するように構成された命令を実行するように構成されているプロセッサを使用して実施されることもある。
【0029】
PJTAGドメイン120においては、パケットは、任意の適切なフォーマットを使用して実施されることもある。
【0030】
一実施形態においては、例えば、TDCh 122を経由してテスト・データ信号を移送するために使用されるテスト・データ・パケットは、以下のフィールドを、すなわち、(1)TDサイズ要素までを含むテスト_データと、(2)使用バイト(TDサイズよりも小さい場合)と、(3)テスト・データ・パケットの第1のビットの基本的な位置を示すビット_位置とを含むパケット・フォーマットを有することができる。このパケット・フォーマットは、テスト・データ信号のうちのTDサイズまでのテスト・データ・ビットが、パケット内部で送信されることを可能にする。ビット_位置フィールドは、各要素(例えば、TAP−レベルの実装形態における各PJTAGコンポーネント、コンポーネント・レベルの実装形態における各スキャン・チェーン・コンポーネントなど)が、関連する制御情報が関連するテスト制御パケットにおいてTSCh 122を経由して伝搬されているテスト・データ・パケットからのテスト_データを位置合わせすることを可能にする。TDサイズ・パラメータは、固定値であってもよく、または伝送状況に適応させられてもよいことに注意すべきである。
【0031】
一実施形態においては、例えば、TSCh 122を経由してテスト制御情報を移送するために使用されるテスト制御パケットは、以下のフィールドを、すなわち、(1)TSサイズまでの要素を含む、テスト_制御_データと、(2)使用バイト(TSサイズよりも小さい場合)と、(3)テスト制御パケットの第1のビットの基本的な位置を示すビット_位置とを含むパケット・フォーマットを有することができる。このパケット・フォーマットは、TSサイズまでのテスト制御ビット(およびオプションとして、スキャン制御ビット)が、パケット内部で送信されることを可能にする。ビット_位置フィールドは、各要素(例えば、TAP−レベルの実装形態における各PJTAGコンポーネント、コンポーネント・レベルの実装形態における各スキャン・チェーン・コンポーネントなど)が、関連するテスト・データが、関連するテスト・データ・パケットにおいてTDCh 122を経由して伝搬されているテスト制御パケットからのテスト_制御_データを位置合わせすることを可能にする。TSサイズ・パラメータは、固定された値であってもよく、または伝送状況に適応させられてもよいことに注意すべきである。テスト・データと、テスト制御情報と(オプションとして、スキャン制御情報と)が、別個のテスト・データ・パケットと、テスト制御パケットとを使用して(例えば、別個の物理接続または共通の物理接続の別個の論理チャネルを経由して)伝達される実施形態に関して図1において主として示され、また説明されるが、一実施形態においては、テスト・データと、テスト制御情報と(オプションとして、スキャン制御情報と)は、同じテスト・パケットの内部で伝達され得ることに注意すべきである。そのような一実施形態においては、テスト・データ信号と、テスト制御信号と(オプションとして、スキャン制御信号と)を移送するために使用されるテスト・データ・パケットは、以下のフィールド、すなわち、(1)TDサイズまでの要素を含むテスト_データと、(2)テスト_データについての使用バイト(TDサイズよりも小さい場合)と、(3)TSサイズまでの要素を含むテスト_制御_データと、(4)テスト_制御_データについての使用バイト(TSサイズよりも小さい場合)と、(5)テスト・パケットの第1のビットの基本的位置を示すビット_位置とを含むパケット・フォーマットを有することができる。このパケット・フォーマットは、テスト・データ信号のTDサイズまでのテスト・データ・ビットと、TSサイズまでのテスト制御ビットと(オプションとして、スキャン制御ビットと)が、パケットの内部で送信されることを可能にする。ビット_位置フィールドは、各要素(例えば、TAP−レベルの実装形態における各PJTAGコンポーネント、コンポーネント・レベルの実装形態における各スキャン・チェーン・コンポーネントなど)が、アラインメント・オペレーションを実行することを可能にする。TDサイズ・パラメータおよび/またはTSサイズ・パラメータは、固定された値であってもよく、かつ/または伝送状況に適応させられてもよいことに注意すべきである。
【0032】
PJTAGドメイン120内において、テスト・データと、その関連する制御情報との間の同期化は、PJTAGドメイン120のパケットの内部に含まれるビット・アラインメント情報を使用して実行されることに注意すべきである。結果として、PJTAGドメイン120を経由してTCK信号を移送する必要はなく、またそれゆえに、ディスパッチャ115においてTCK信号をサンプリングし、またはイシュア115においてTCK値を回復する必要はない。これは、図1において示されており、ディスパッチャ115は、第1のJTAGドメイン110から受信されるローカルTCK信号(実例としては、TCK)を終了させるように構成されており、また同様に、イシュア115は、第2のJTAGドメイン110に対して提供されるローカルTCK信号(実例としては、TCK)を生成するように構成されている。結果として、2つのJTAGクロック、TCKと、TCKとは、周波数と、同期化との両方の観点から完全に独立しており、またこのようにして、それぞれ第1のJTAGドメイン110と、第2のJTAGドメイン110との必要性に対して最適化される可能性がある。言い換えれば、リモート・コンポーネントは、それぞれ、ローカル・クロックの上で実行することができる。そのような同期化を維持するためのTDCh 122のテスト・データと、TSCh 122の制御情報とのアラインメントは、任意の適切なやり方で(例えば、TDCh 122を経由して伝搬されるテスト・データ・パケットのテスト_データ・フィールドのビットごとのシフトする値により)実行される可能性がある。第2のJTAGドメイン110におけるJTAG信号のアラインメントは、任意の適切なやり方で実行される可能性がある(例えば、イシュア115は、PJTAGドメイン120を経由してイシュア115において受信されるパケットの間のレイテンシを補正するために、そのローカルJTAGクロックTCKの上でバッファリングとゲーティングとを使用するように構成されていることもある)。
【0033】
JTAGドメイン110と、PJTAGドメイン120との間の変換は、それに関連するどのようなタイミング問題も有するべきではないことに注意すべきである。長い配線の上での伝搬時間を仮定すると、JTAGクロックが、一般的に、非常に遅いことを考慮するときに、これは、理解されるであろう。いずれにしても、ディスパッチャ115は、それが、必要に応じてPJTAGパケットを単に送信することができるので、どのような関連するタイミング制約条件も有してはいない。他方では、イシュア115は、PJTAGドメイン120におけるPJTAGパケットと、第2のJTAGドメイン110におけるJTAG信号との間の変換に関連するタイミング制約条件を処理する必要がある可能性がある。例えば、イシュア115は、第2のJTAGドメイン110についての連続したJTAG信号を生成するために、受信されたPJTAGパケットをバッファするように(また必要に応じて、バッファが空になるときに、出力クロックをフリーズさせるように)構成されていることもある。
【0034】
このようにして、PJTAGプロトコルは、JTAGが基づいている以下の2つの原理、すなわち、(1)TDIからTDOへのビットのシリアル・スキャンと、(2)スキャン・チェーンの要素の上の制御信号の同期式アサーションとをサポートする観点から同期式JTAGプロトコルに機能的に同等である非同期式パケット・プロトコルである。TDCh 122を経由した直列になったPJTAGドメイン120の要素125の接続は、TDCh 122の上で送信されるパケットが、直列になったPJTAGドメイン120の要素125を横切ることを可能にし(それによって上記で考察されるJTAGの原理(1)を反復している)、またTSCh 122を経由した並列になったPJTAGドメイン120の要素125の接続は、TSCh 122の上で送信されるパケットが、実質的に同じ時間にPJTAGドメイン120の要素125によって受信されることを可能にする(それによって、上記で考察されるJTAGの原理(2)を反復している)ことに注意すべきである。言い換えれば、非同期式PJTAGプロトコルと、同期式JTAGプロトコルとの機能的な同等性が存在しており、それによってJTAGコントローラが、同じスキャン・チェーンの上でJTAGコンポーネントと、PJTAGコンポーネントとの両方を見ることを可能にしている(すなわち、インターフェースは、トランスペアレントである)。
【0035】
上記で指摘されるように、図1に関して示され、また説明されるPJTAGプロトコルを使用して、JTAG信号をPJTAGパケットに直接に変換することができる。例示のTAP−ベースの実装形態についてのJTAG信号からPJTAGパケットへの直接の変換の一例は、図2に関して示され、また説明される。
【0036】
図2は、図1のJTAG−ベースのテスト環境の、例示のTAP−ベースの実装形態についての、PJTAGパケットへのJTAG信号の例示の変換を示すものである。
【0037】
図2に示されるように、例示のJTAGクロノグラム(chronogram)210は、2つのテスト・データ信号(すなわち、TDIおよびTDO)と、2つのテスト制御信号(すなわち、TMSおよびTCK)と、スキャン制御信号(RTI、シフト−DRなどのスキャン制御信号を含むことができるTAP状態として示される)とを含めて、テストに関連する5つのJTAG信号を示している。例示のJTAGクロノグラム210は、327個のクロック・サイクルの上で320ビットをシフトしている。
【0038】
図2に示されるように、例示のJTAGクロノグラム210の一部分は、関連するPJTAGパケットへと変換される。
【0039】
TSCh 122の上で、テスト制御パケットは、TSサイズ=6ビットのサイズを有する。TMS信号の第1の部分は、PJTAGパケット221へと変換され、このPJTAGパケット221においては、テスト_制御_データ・フィールドは、TMS信号からの4ビット(実例としては、1100)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、4ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、0というビット位置を示す。TMS信号の第2の部分は、PJTAGパケット222へと変換され、このPJTAGパケット222においては、テスト_制御_データ・フィールドは、TMS信号からの3ビット(実例としては、110)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、3ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、324というビット位置を示す。
【0040】
TDCh 122の上で(TDI信号ビットストリームを移送するために使用されるときに)、テスト・データ・パケットは、TDサイズ=8ビットのサイズを有する。TDI信号の第1の部分は、PJTAGパケット231へと変換され、このPJTAGパケット231においては、テスト_データ・フィールドは、TDI信号からの8ビット(実例としては、01000000)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、8ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、3というビット位置を示す。TDI信号の第2の部分は、PJTAGパケット232へと変換され、このPJTAGパケット232においては、テスト_データ・フィールドは、TDI信号からの8ビット(実例としては、011...)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、8ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、11というビット位置を示す。TDI信号の第3の部分は、PJTAGパケット233へと変換され、このPJTAGパケット233においては、テスト_データ・フィールドは、TDI信号からの1ビット(実例としては、0)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、1ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、323というビット位置を示す。
【0041】
TDCh 122の上で(TDO信号ビットストリームを移送するために使用されるときに)、テスト・データ・パケットは、TDサイズ=8ビットのサイズを有する。TDO信号の第1の部分は、PJTAGパケット241へと変換され、このPJTAGパケット241においては、テスト_データ・フィールドは、TDI信号からの8ビット(実例としては、00111111)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、8ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、3というビット位置を示す。TDO信号の第2の部分は、PJTAGパケット242へと変換され、このPJTAGパケット242においては、テスト_データ・フィールドは、TDO信号からの8ビット(実例としては、111...)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、8ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、11というビット位置を示す。TDO信号の第3の部分は、PJTAGパケット243へと変換され、このPJTAGパケット243においては、テスト_データ・フィールドは、TDO信号からの1ビット(実例としては、0)を含んでおり、使用_バイト・フィールドは、1ビットが使用されることを示し、またビット_位置フィールドは、323というビット位置を示す。
【0042】
図2に示されるJTAG信号のPJTAGパケットへの変換は、単に例示的なものにすぎないことに(例えば、他の適切な任意の値を有する他の適切な任意のJTAG信号が、使用されてもよく、他の適切な任意の数のクロック・サイクルの上でシフトされる他の適切な任意の数のビットは、それらの様々な組合せと同様に使用されてもよいことなどに)注意すべきである。
【0043】
テスト・データとテスト制御情報と(オプションとして、スキャン制御情報と)が、別個のテスト・データ・パケットと、テスト制御パケットとを使用して(例えば、別個の物理接続、または共通の物理接続の別個の論理チャネルを経由して)伝達される実施形態に関して、図1および図2に主として示され、また説明されるが、一実施形態においては、テスト・データとテスト制御情報と(オプションとして、スキャン制御情報と)は、同じテスト・パケットの内部で伝達され得ることに注意すべきである。同じテスト・パケットの内部のテスト・データとテスト制御情報と(オプションとして、スキャン制御情報と)の移送に関連する例示の方法は、図3および5に示され、また説明される。別個のテスト・データ・パケットと、テスト制御パケットとを使用したテスト・データとテスト制御情報と(オプションとして、スキャン制御情報と)の移送に関連する例示の方法は、図4および6に示され、また説明される。
【0044】
図3は、JTAGドメインのJTAG信号をPJTAGドメインのPJTAGパケットへと変換するための方法の一実施形態を示すものである。方法300のステップは、特定の順序でシリアルに実行されているように示され、また説明されるが、方法300のステップ(および/またはその一部分)は、同時に、かつ/または図3に提示されるものとは異なる順序で、実行され得ることが、理解されるであろう。方法300のステップは、図1に関して示され、また説明されるディスパッチャ115により、またはそのような機能を提供するように構成された他の適切な任意のコンポーネント(単数または複数)により実行され得ることが、理解されるであろう。
【0045】
ステップ310において、方法300は、開始される。
【0046】
ステップ320において、テスト信号が、受信される。テスト信号は、テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む。JTAGドメインにおいては、例えば、テスト・データ信号は、JTAG TDI信号またはJTAG TDO信号とすることができ、テスト制御信号は、JTAG TMS信号とすることができ、またテスト・クロック信号は、JTAG TCK信号とすることができる。テスト信号は、オプションとして、スキャン制御信号を(例えば、コンポーネント・レベルの実装形態において)含むことができる。
【0047】
ステップ330において、1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト・データ信号と、テスト制御信号とのサンプリングによって生成され、またテスト・クロック信号は、1つまたは複数のテスト・パケットの内部のビット・アラインメント情報として表現される。スキャン制御情報が、スキャン制御信号によって受信される場合に、1つまたは複数のテスト・パケットはまた、スキャン制御信号からのスキャン制御情報を含むように生成され得ることに注意すべきである。
【0048】
ステップ340において、1つまたは複数のテスト・パケットは、1つまたは複数のテスト・チャネルを経由して伝搬される。
【0049】
一実施形態においては、テスト・データ信号からの値と、テスト制御信号からの値とは、同じテスト・パケットの内部で組み合わされることもある。この場合には、テスト・チャネルは、テスト・データと、テスト制御情報とによって共用される単一の論理チャネルであるように考えられることもある。
【0050】
一実施形態においては、テスト・データ信号からの値と、テスト制御信号からの値とは、テスト・パケットが、テスト・データからサンプリングされる値を含む1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、テスト制御信号からサンプリングされる値を含む1つまたは複数のテスト制御パケットとを含む場合などに、テスト・パケットを分離するように制限されることもある。この場合には、テスト・チャネルは、共通の物理チャネルまたは別個の物理チャネルの論理チャネルを分離するように考えられることもある。この場合についてJTAGドメインのJTAG信号をPJTAGドメインのPJTAGパケットへと変換するための方法の例示の一実施形態は、図4に関して示され、また説明される。
【0051】
ステップ350において、方法300は、終了する。明確にするために、終了するように示され、また説明されるが、方法300のステップは、テスト・データ信号と、関連するテスト制御信号とが、受信され続ける限りは、実行され続ける可能性があることが、理解されるであろう。
【0052】
図4は、JTAGドメインのJTAG信号をPJTAGドメインのPJTAGパケットへと変換するための方法の一実施形態を示すものである。シリアル・ステップと並列ステップとの特定の構成を使用して実行されるように示され、また説明されるが、方法400のステップは、適切な任意のやり方で実行される可能性があり、このやり方は、少なくとも部分的に、JTAG信号が受信されるタイミングに依存する可能性があることが、理解されるであろう。方法400のステップは、図1に関して示され、また説明されるディスパッチャ115により、またはそのような機能を提供するように構成された他の適切な任意のコンポーネント(単数または複数)により実行され得ることが、理解されるであろう。
【0053】
ステップ410において、方法400は、開始される。
【0054】
ステップ420において、テスト信号が、受信される。テスト信号は、テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む。JTAGドメインにおいては、例えば、テスト・データ信号は、JTAG TDI信号またはJTAG TDO信号とすることができ、テスト制御信号は、JTAG TMS信号とすることができ、またテスト・クロック信号は、JTAG TCK信号とすることができる。テスト信号は、オプションとして、スキャン制御信号を(例えば、コンポーネント・レベルの実装形態において)含むことができる。
【0055】
ステップ420において、方法400は、PJTAGドメインを経由してそれぞれテスト・データと、制御情報との移送に関連する2つのパスへと分岐する。テスト・データの移送に関連する第1のパスのステップは、「D」という下付き文字を使用して示され、また制御情報の移送に関連する第2のパスのステップは、「C」という下付き文字を使用して示される。
【0056】
ステップ430において、1つまたは複数のテスト・データ・パケットは、(1)テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト・データ信号のサンプリングによって、また(2)1つまたは複数のテスト・データ・パケットの内部のビット・アラインメント情報としてテスト・クロック信号を表現することにより、生成される。ステップ440において、1つまたは複数のテスト・データ・パケットは、PJTAGドメインのテスト・データ・チャネルを経由して伝搬される。ステップ440から、方法400は、ステップ450へと進み、ここで方法400は、終了する。
【0057】
ステップ430において、1つまたは複数のテスト制御パケットが、生成される。1つまたは複数のテスト制御パケットは、(1)テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、テスト・クロック信号を使用した、テスト制御信号のサンプリングによって、また(2)1つまたは複数のテスト制御パケットの内部のビット・アラインメント情報としてテスト・クロック信号を表現することにより、生成される。スキャン制御情報が、スキャン制御信号によって受信される場合に、1つまたは複数のテスト制御パケットはまた、スキャン制御信号からのスキャン制御情報を含むように生成され得ることに注意すべきである。ステップ440において、1つまたは複数のテスト制御パケットは、PJTAGドメインのテスト制御チャネルを経由して伝搬される。ステップ440から、方法400は、ステップ450へと進み、ここで方法400は、終了する。
【0058】
ステップ450において、方法400は、終了する。明確にするために、終了するように示され、また説明されるが、方法300のステップは、テスト・データ信号と、関連するテスト制御情報信号とが、JTAGインターフェースを経由して、受信され続ける限りは、実行され続ける可能性があることが、理解されるであろう。
【0059】
図5は、PJTAGドメインのPJTAGパケットをJTAGドメインのJTAG信号へと変換するための方法の一実施形態を示すものである。方法500のステップは、特定の順序でシリアルに実行されているように示され、また説明されるが、方法500のステップ(および/またはその一部分)は、同時に、かつ/または図5に提示されるものとは異なる順序で、実行され得ることが、理解されるであろう。方法500のステップは、図1に関して示され、また説明されるイシュア115により、またはそのような機能を提供するように構成された他の適切な任意のコンポーネント(単数または複数)により実行され得ることが、理解されるであろう。
【0060】
ステップ510において、方法500は、開始される。
【0061】
ステップ520において、1つまたは複数のテスト・パケットが、受信される。1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・データと、テスト制御情報と、ビット・アラインメント情報とを含む。1つまたは複数のテスト・パケットは、オプションとして、スキャン制御情報を(例えば、コンポーネント・レベルの実装形態において)含むことができる。
【0062】
ステップ530において、テスト信号は、1つまたは複数のテスト・パケットを使用して生成される。テスト信号は、テスト・データを含むテスト・データ信号と、テスト制御情報を含むテスト制御信号と、ビット・アラインメント情報を使用して生成されるテスト・クロック信号とを含む。スキャン制御情報が、1つまたは複数のテスト・パケットの内部で受信される場合に、テスト信号はまた、スキャン制御情報を含むスキャン制御信号を含むこともできることに注意すべきである。
【0063】
ステップ540において、テスト信号は、テスト信号パスを経由して伝搬される。テスト信号パスは、テスト・データ信号を移送するように構成されたテスト・データ信号パスと、テスト制御信号を移送するように構成されたテスト制御信号パスと、テスト・クロック信号を移送するように構成されたテスト・クロック信号パスとを含む。スキャン制御情報が、1つまたは複数のテスト・パケットの内部で受信される場合に、テスト信号パスはまた、スキャン制御信号を移送するように構成されたスキャン制御信号パスを含むことができることに注意すべきである。
【0064】
一実施形態においては、テスト・データの値と、テスト制御情報の値とは、同じテスト・パケットの内部で組み合わされることもある。この場合には、1つまたは複数のテスト・パケットは、テスト・データと、テスト制御情報とによって共用される単一の論理チャネルであるように考えられるテスト・チャネルを経由して受信されることもある。
【0065】
一実施形態においては、テスト・データ信号の値と、テスト制御情報の値とは、テスト・パケットが、テスト・データを含む1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、テスト制御情報を含む1つまたは複数のテスト制御パケットとを含む場合などに、テスト・パケットを分離するように制限されることもある。この場合には、1つまたは複数のテスト・パケットは、共通の物理チャネルまたは別個の物理チャネルの、別個の論理チャネルであるように考えられるテスト・データ・チャネルとテスト制御チャネルとを経由して受信されることもある。この場合についてのPJTAGドメインのPJTAGパケットをJTAGドメインのJTAG信号へと変換するための方法の例示の一実施形態は、図6に関して示され、また説明される。
【0066】
JTAGドメインにおいては、例えば、テスト・データ信号は、JTAG TDI信号またはJTAG TDO信号とすることができ、テスト制御信号は、JTAG TMS信号とすることができ、またテスト・クロック信号は、JTAG TCK信号とすることができる。
【0067】
ステップ550において、方法500は、終了する。明確にするために、終了するように示され、また説明されるが、方法500のステップは、テスト・データと、関連する制御情報とが、PJTAGドメインを経由して、受信され続ける限りは、実行され続ける可能性があることが、理解されるであろう。
【0068】
図6は、PJTAGドメインのPJTAGパケットをJTAGドメインのJTAG信号へと変換するための方法の一実施形態を示すものである。シリアル・ステップと並列ステップとの特定の構成を使用して実行されるように示され、また説明されるが、方法600のステップは、適切な任意のやり方で実行される可能性があり、このやり方は、少なくとも部分的に、PJTAGパケットが受信されるタイミングに依存する可能性があることが、理解されるであろう。方法600のステップは、図1に関して示され、また説明されるイシュア115により、またはそのような機能を提供するように構成された他の適切な任意のコンポーネント(単数または複数)により実行され得ることが、理解されるであろう。
【0069】
ステップ610において、方法600は、開始される。
【0070】
ステップ610から、方法600は、PJTAGドメインを経由してそれぞれテスト・データと、制御情報との移送に関連する2つのパスへと分岐する。テスト・データの移送に関連する第1のパスのステップは、「D」という下付き文字を使用して示され、また制御情報の移送に関連する第2のパスのステップは、「C」という下付き文字を使用して示される。
【0071】
ステップ620において、1つまたは複数のテスト・データ・パケットは、PJTAGドメインのテスト・データ・チャネルを経由して受信される。1つまたは複数のテスト・データ・パケットは、テスト・データと、ビット・アラインメント情報とを含む。ステップ630において、テスト・データ信号は、1つまたは複数のテスト・データ・パケットを使用して生成される。テスト・データ信号は、テスト・データを伝達し、またテスト・データ信号パスを経由した移送のために構成されている。ステップ630から、方法600は、ステップ640へと進む。
【0072】
ステップ620において、1つまたは複数のテスト制御パケットは、PJTAGドメインのテスト制御チャネルを経由して受信される。1つまたは複数のテスト制御パケットは、テスト制御情報と、ビット・アラインメント情報とを含む。1つまたは複数のテスト制御パケットはまた、スキャン制御情報を含むこともあることに注意すべきである。ステップ630においては、テスト制御信号は、1つまたは複数のテスト制御パケットからのテスト制御情報を使用して生成される。テスト制御信号は、テスト制御情報を伝達し、またテスト制御信号パスを経由した移送のために構成されている。スキャン制御情報が、1つまたは複数のテスト制御パケットの内部で受信される場合に、スキャン制御信号は、1つまたは複数のテスト制御パケットからのスキャン制御情報を使用して生成されることに注意すべきである。ステップ630から、方法600は、ステップ640へと進む。
【0073】
ステップ640において、テスト・クロック信号が、1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、1つまたは複数のテスト制御パケットとからのビット・アラインメント情報を使用して生成される。テスト・クロック信号は、テスト・クロック情報を伝達し、またテスト・クロック信号パスを経由した移送のために構成されている。
【0074】
ステップ650において、生成された信号は、伝搬される。テスト・データ信号は、テスト・データ信号パスを経由して伝搬され、テスト制御信号は、テスト制御信号パスを経由して伝搬され、またテスト・クロック信号は、テスト・クロック信号パスを経由して伝搬される。スキャン制御情報が、1つまたは複数のテスト制御パケットの内部で受信される場合に、スキャン制御信号は、スキャン制御信号パスを経由して伝搬されることに注意すべきである。
【0075】
ステップ660において、方法600は、終了する。明確にするために、終了するように示され、また説明されるが、方法600のステップは、テスト・データと、関連する制御情報とが、PJTAGドメインを経由して、受信され続ける限りは、実行され続ける可能性があることが、理解されるであろう。
【0076】
一実施形態においては、PJTAGプロトコルは、ネットワーク通信インターフェースとともに使用するように構成されていることもある。一実施形態においては、PJTAGプロトコルは、高速インターフェースのために使用されるプロトコルの内側にラッピングされることもある。例えば、PJTAGプロトコルは、伝送制御プロトコル(TCP:Transmission Control Protocol)/インターネット・プロトコル(IP:Internet Protocol)の内側にラッピングされて、PJTAGのTCP/IP−ベースのラッピングを形成し、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)パケットの内側にラッピングされて、PJTAGのUSB−ベースのラッピングを形成することなどができる。一例が、図7に示されている。
【0077】
図7は、例示のノードによるネットワークの内部のPJTAGの例示の一実装形態を示すものである。
【0078】
図7に示されるように、例示のネットワーク710は、複数のノード712〜712(一括して、ノード712)と、テスト・ホスト714とを含む。それらのノード712と、テスト・ホスト714とは、各々、イーサネット・ネットワーク715に接続される。図7に示されるように、各ノード712は、バス(例えば、この例ではPCIエクスプレス(PCIExpress))を経由して接続された4枚のカード(カードA、B、C、およびDとラベル付けされる)を含んでいる。さらに、図7に示されるように、各ノード712は、ノード712のカードのうちの少なくとも1つに対する少なくとも1つの関連するUSB接続を通してそれに接続された少なくとも1つの周辺装置(P:Peripheral)を有する。ノード712は、このようにして構成され、また通信するように(例えば、デスクトップPCおよび/または他の適切な任意のノードに)結合され得る適切な任意のノードとすることができる。明確にするために図7からは省略されるが、ノード712の各々についてのカードと周辺装置との各々は、内部のJTAGサブシステムを含むことが仮定される。
【0079】
図7に示されるように、PJTAGプロトコルの様々な実施形態は、例示のネットワーク710のJTAGサブシステムが物理的に一緒に接続されていないことにもかかわらず、例示のネットワーク710が、JTAGシステムとして見られることを可能にする。PJTAGプロトコルは、JTAGサブシステムが、高速の機能接続を通して一緒にインターフェースされることを可能にする。これは、図7のJTAG/PJTAGパーティショニング720として示され、このパーティショニングは、例示のネットワーク710のうちのどの部分が、JTAGドメイン722であるか、例示のネットワーク710のうちのどの部分が、PJTAGドメイン724であるかを示している。JTAG/PJTAGパーティショニング720においては、各JTAGドメイン722は、図1のJTAGドメイン710(例えば、関連するPJTAGドメイン724に関するJTAGドメイン722の方向性に応じて第1のJTAGドメイン110、または第2のJTAGドメイン110のいずれか)のうちの1つに対応し、また各PJTAGドメイン724は、図1のPJTAGドメイン120に対応することに注意すべきである。さらに、ディスパッチャ(例えば、図1のディスパッチャ115に類似した)は、JTAGドメイン722のうちの1つからPJTAGドメイン724のうちの1つへの方向にあるインターフェース・ポイントにおいて提供されることもあり、また同様に、イシュア(例えば、図1のイシュア115に類似した)は、PJTAGドメイン724のうちの1つからJTAGドメイン722のうちの1つへの方向にあるインターフェース・ポイントにおいて提供されることもあることに注意すべきである。
【0080】
上記で指摘されるように、PJTAGの使用は、例示のネットワークが、JTAG/PJTAGパーティショニング720として表現されることを可能にする。結果として、テスト・ホスト714は、図7に示される同等なシステム730であるように例示のネットワーク710を見ることになる。例えば、テスト・ホスト714は、カード712〜712が、それぞれ並列なパス732〜732を有するものとして見ており、ここで、各パス732は、TDI/TDOパスを経由してテスト・ホスト714にアクセス可能であり、また、さらに、それぞれ一連のJTAGドメイン722とPJTAGドメイン724とから構成される。例えば、カード712に関連づけられた同等なシステム730の第1のパス732は、コンポーネントの以下のシーケンス、すなわち、テスト・ホスト、A、P、P、B、C、D、テスト・ホストを含んでいる。例えば、カード712に関連づけられた同等なシステム730の第2のパス732は、コンポーネントの以下のシーケンス、すなわち、テスト・ホスト、A、P、B、C、D、P、テスト・ホストを含んでいる。例えば、カード712に関連づけられた同等なシステム730の第nのパス732は、コンポーネントの以下のシーケンス、すなわち、テスト・ホスト、Pm−1、A、B、C、D、P、テスト・ホストを含んでいる。
【0081】
図7に示されるように、同等なシステム730は、実質的にマルチ・ドロップ・アーキテクチャ(例えば、このマルチ・ドロップ・アーキテクチャは、ATCAに特有とすることができる)。したがって、テスト・ホスト714は、適切な任意のツール(これは、伝統的なテスト・ツールを含むこともある)を使用して、同等なシステム730を分析し、また関連するテスト・ビットストリームを生成することができる。
【0082】
PJTAGはまた、様々な他のタイプの環境において使用するために構成されていることもあることに注意すべきである。
【0083】
一実施形態においては、例えば、PJTAGは、システムJTAG(SJTAG)とともに使用するように構成されていることもある。
【0084】
一実施形態においては、例えば、PJTAGは、統合的アプローチ(例えば、システム・オン・チップ(SoC:System−on−Chip)、ネットワーク・オン・チップ(NoC:Network−on−Chip)など)とともに使用するように構成されていることもあり、ここでは、PJTAGは、既に実施された機能バスおよび接続を使用することにより、テストおよび/またはメンテナンスのための異なるコンポーネントにアクセスする問題解決手法として使用される可能性がある。図1は、少なくともいくつかのそのような実施形態(例えば、SoC、NoCなど)を表現するために十分に包括的であることに注意すべきである。
【0085】
ローカルディスパッチャ/イシュア・インターフェースが、実施される限り、PJTAGを使用して、仮想的な任意のパケット・ベースのインターフェースを通して接続することができることに注意すべきである。
【0086】
一実施形態においては、例えば、PJTAGは、ソフトウェア・アプリケーション(例えば、ソフトウェア・デバッギング、仮想アプリケーションなど)において使用するように構成されていることもある。ソフトウェア・デバッギングのためのJTAGの使用は、既に、埋め込みシステムにおいては一般的である。例えば、ほとんどのプロセッサは、JTAGインフラストラクチャを提示して、埋め込まれたハードウェア・コンポーネント(例えば、内部レジスタ)にアクセスする。次いで、デバッガ(例えば、GDBなど)を使用して、プロセッサをリモートにデバッグすることができ、関連するJTAG通信は、ユーザに対してトランスペアレントである。一実施形態においては、PJTAGを使用して、この概念を以下のように、純粋にソフトウェアのコンポーネントへと拡張することができ、すなわち、ソフトウェア・モジュールは、PJTAGインターフェースを実施することができ、それによって、まるでそれらがハードウェア・コンポーネントであるかのように、ソフトウェア・モジュールの内部データ構造にアクセスすることを可能にしている。ソフトウェア・モジュールは、POSIXや他の適切な任意のメッセージングAPIなどのメッセージング・アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API:Application Programming Interface)を使用してPJTAGインターフェースを実施することができる。一実施形態においては、ソフトウェア・コンポーネントについてPJTAGを使用するこの概念は、仮想化ソフトウェアを使用した仮想アプリケーションのために使用される可能性があり、その場合には、仮想化ソフトウェアは、PJTAGインターフェースを提示し、また仮想化されたハードウェア(これは、次いで実際のハードウェアと一緒にJTAGチェーンの上に現れることになる)をモデリングするデータ構造に対するアクセスを可能にすることができる。一例が、図8に関して示され、また説明される。
【0087】
図8は、仮想化ソフトウェアが、ハードウェア仮想化を制御するように構成されたPJTAGの例示の一実装形態を示すものである。
【0088】
図8に示されるように、コンピュータ810は、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)820と、追加の加速ユニット(実例としては、浮動小数点処理装置(FPU:Floating−Point Processing Unit)830)とを含む物理コンポーネントから構成される汎用処理装置(GPU:General Processing Unit)を含んでいる。GPUマザーボードの物理コンポーネントは、デバッギングおよび/またはメンテナンスの目的のためにJTAGチェーンの形で接続される。GPUマザーボードを使用して、仮想ハードウェアを実施する場合、CPU 820は、仮想マシン・モニタ(VMM:Virtual Machine Monitor)ソフトウェア821を含めて、仮想コンポーネントを実行するように構成されており、この仮想マシン・モニタ・ソフトウェアは、次には、1つまたは複数の仮想マシン(VM:Virtual Machine)822〜822(一括して、VM822)を実行するように構成されている。
【0089】
さらに、図8に示されるように、PJTAGの使用を経由して、仮想コンポーネント(すなわち、VMM 821およびVM(単数または複数)822)は、JTAGチェーンの上に直接に現れ、またそれゆえに、JTAGチェーンの物理コンポーネントと同様にして取り扱われる可能性がある。これは、JTAGチェーン840の中に示され、このJTAGチェーンは、物理コンポーネントと、仮想コンポーネントとの以下のシーケンスを、すなわち、CPU 820(JTAGドメイン)→VMM 821(PJTAGドメイン)→VM 822(PJTAGドメイン)→VM 822(PJTAGドメイン)→...→VM 822(PJTAGドメイン)→FPU(JTAGドメイン)を含んでいる。物理コンポーネントと、仮想コンポーネントとの両方についてのツールの共通の組を使用した単一の統一されたインターフェースが存在するので、これは、デバッギングを非常に簡略化している。さらに、仮想リソースと、仮想リソースを実行するハードウェアとは、JTAGチェーンを経由して一緒にアクセスされ、それによって仮想リソースと、仮想リソースを実行するハードウェアの動作の相互関係を簡略化するので、これはまた、新しいデバッギング能力と、監視能力とを可能にすることができる。PJTAGの実施形態の非同期式の性質は、従来JTAGチェーンにおいてソフトウェア・コンポーネントの統合の妨げになっていたJTAGの同期式の性質の問題点を打開していることに注意すべきである。
【0090】
JTAGドメインと、PJTAGドメインとの組合せを含む環境において、PJTAGの使用に関して主として示され、また説明されるが、PJTAGを使用して、関連のあるコンポーネントのすべてが、パケット・ベースのインターフェースを経由して接続される十分なPJTAGシステムを実施することができることに注意すべきである。
【0091】
テスト・パケットが、テスト信号の値の各々を移送する実施形態に関して、主として本明細書において示され、また説明されるが、少なくともいくつかの実施形態においては、ある種の信号の値に対する変化だけが、テスト・パケットの内部で送信される可能性があり、それによってテスト・パケットを経由して移送される必要がある情報の量を低減させていることに注意すべきである。例えば、ある種のテスト制御信号は、テスト・パケットにおいて同じ値を送信し続けることが、経済的でないように、シフト(例えば、JTAG TMS信号)中に安定しているので、送信端(例えば、ディスパッチャ115)は、テスト・パケットの内部でテスト制御信号の値における変化だけを符号化するように構成されていることもあり、またビット・アラインメント情報を使用して、受信端(例えば、イシュア115)に対して、テスト制御信号の値が変化していることを示すことができる。類似した経済化が、他のタイプの信号について行われ得ることが、理解されるであろう(例えば、他の1つまたは複数の任意の信号について、それらの値は、そのような経済化の使用を正当化するために比較的長い十分な時間にわたって同じままに留まることが期待される)。
【0092】
図9は、本明細書において説明される機能を実行する際に使用するために適切なコンピュータについての高レベルのブロック図を示すものである。
【0093】
図9に示されるように、コンピュータ900は、プロセッサ要素902(例えば、中央演算処理装置(CPU)および/または他の適切なプロセッサ(単数または複数))と、メモリ904(例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)、リード・オンリー・メモリ(ROM:read only memory)など)とを含む。コンピュータ900はまた、協調モジュール/プロセス905および/または様々な入出力デバイス906(例えば、ユーザ入力デバイス(キーボード、キーパッド、マウスなど)、ユーザ出力デバイス(ディスプレイ、スピーカなど)、入力ポート、出力ポート、レシーバ、トランスミッタ、およびストレージ・デバイス(例えば、テープ・ドライブ、フロッピー・ドライブ、ハード・ディスク・ドライブ、コンパクト・ディスク・ドライブなど))を含むことができる。
【0094】
本明細書において示され、また説明される機能は、ソフトウェアで(例えば、1つまたは複数のプロセッサの上のソフトウェアの実施を経由して)実施されることもあり、かつ/またはハードウェアで(例えば、汎用コンピュータ、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuits)、および/または他の任意のハードウェア同等物を使用して)実施されることもあることが、理解されるであろう。
【0095】
本明細書において示され、また説明される機能は、ソフトウェアで(例えば、専用コンピュータを実施するために、汎用コンピュータの上で(例えば、1つまたは複数のプロセッサによる実行を経由して)実行するために)実施されることもあり、かつ/またはハードウェアで(例えば、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)および/または1つまたは複数の他のハードウェア同等物を使用して)実施されることもあることが、理解されるであろう。
【0096】
一実施形態においては、協調プロセス905は、メモリ904へとロードされ、またプロセッサ902によって実行されて、本明細書において考察されるような機能を実施することができる。したがって、協調プロセス905(関連するデータ構造を含む)は、コンピュータ読取り可能ストレージ媒体、例えば、RAMメモリ、磁気的または光学的なドライブまたはディスケットなどの上に記憶される可能性がある。
【0097】
図9に示されるコンピュータ900は、本明細書において説明される機能要素、および/または本明細書において説明される機能要素の一部分を実施するために適した一般的なアーキテクチャおよび機能を提供することが、理解されるであろう。例えば、コンピュータ900は、ディスパッチャ115の1つまたは複数の部分、ディスパッチャ115、イシュア115の一部分、イシュア115、ノード712の一部分、ノード712、テスト・ホスト714の一部分、テスト・ホスト714などを実施するために適した一般的なアーキテクチャおよび機能を提供する。
【0098】
ソフトウェアの方法として本明細書において考察されるステップの一部は、ハードウェアの内部で、例えば、様々な方法ステップを実行するためにプロセッサと協調する回路として、実施され得ることを企図している。本明細書において説明される機能/要素の一部分は、コンピュータ・プログラム製品として実施されることもあり、そこでは、コンピュータ命令は、コンピュータによって処理されるときに、本明細書において説明される方法および/または技法が、呼び出され、またはそれ以外の方法で提供されるように、コンピュータのオペレーションを適応させる。本発明の方法を呼び出すための命令は、固定媒体または着脱可能媒体に記憶され、ブロードキャスト媒体または他の信号搬送媒体の形でデータ・ストリームを経由して送信され、かつ/または命令に従って動作するコンピューティング・デバイスの内部のメモリ内に記憶されることもある。
【0099】
様々な実施形態の態様は、特許請求の範囲の中で指定される。様々な実施形態のこれらの態様および他の態様は、以下の番号付けされた条項の中で指定される。
【0100】
1. テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む複数のテスト信号を受信し、
前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト・データ信号と前記テスト制御信号とのサンプリングによって1つまたは複数のテスト・パケットを生成するように
構成されたコンポーネント
を備え、前記テスト・クロック信号は、前記1つまたは複数のテスト・パケットの内部のビット・アラインメント情報として表現される、装置。
【0101】
2. 前記テスト・パケットのうちの少なくとも1つは、前記テスト・データ信号のサンプリングからの少なくとも1つの値と、前記テスト制御信号のサンプリングからの少なくとも1つの値とを含む、条項1に記載の装置。
【0102】
3. 前記1つまたは複数のテスト・パケットは、
前記テスト・データ信号のサンプリングからの値を含む1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、
前記テスト制御信号のサンプリングからの値を含む1つまたは複数のテスト制御パケットと
を含む、条項1に記載の装置。
【0103】
4. 前記コンポーネントは、さらに、
テスト・データ・チャネルを経由して前記1つまたは複数のテスト・データ・パケットを伝搬させ、
テスト制御チャネルを経由して前記1つまたは複数のテスト制御パケットを伝搬させるように
構成されている、条項3に記載の装置。
【0104】
5. 前記のテスト・データ・チャネルと、前記テスト制御チャネルとは、別個の論理チャネルである、条項4に記載の装置。
【0105】
6. 前記のテスト・データ・チャネルと、テスト制御チャネルとは、別個の物理チャネルである、条項4に記載の装置。
【0106】
7. 前記1つまたは複数のテスト・パケットを生成するために、前記コンポーネントは、
前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト・データ信号のサンプリングによって1つまたは複数のテスト・データ・パケットを生成し、
前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト制御信号のサンプリングによって1つまたは複数のテスト制御パケットを生成するように
構成されている、条項1に記載の装置。
【0107】
8. 前記コンポーネントは、さらに、
スキャン制御信号によってスキャン制御情報を受信し、また前記スキャン制御信号の前記スキャン制御情報を前記1つまたは複数のテスト・パケットの中に含めるように
構成されている、条項1に記載の装置。
【0108】
9. 前記1つまたは複数のテスト・パケットは、前記テスト・データ信号のサンプリングからの値を含む1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、前記テスト制御信号のサンプリングからの値を含む1つまたは複数のテスト制御パケットとを含み、前記コンポーネントは、さらに、前記1つまたは複数のテスト制御パケットの中に前記スキャン制御情報を含めるように構成されている、条項8に記載の装置。
【0109】
10. 前記テスト信号は、ジョイント・テスト・アクション・グループ(JTAG)信号である、条項1に記載の装置。
【0110】
11. 前記テスト・データ信号は、JTAG TDI信号であり、前記テスト制御信号は、JTAG TMS信号であり、前記テスト・クロック信号は、JTAG TCK信号である、条項10に記載の装置。
【0111】
12. 前記コンポーネントは、IEEE 1149.1 JTAG規格のテスト・アクセス・ポート(TAP)の記述に準拠したテスト・データ信号を受信するように構成されている、条項1に記載の装置。
【0112】
13. 前記コンポーネントは、IEEE 1149.1 JTAG規格のレジスタの記述に準拠したテスト・データ信号を受信するように構成されている、条項1に記載の装置。
【0113】
14. 前記コンポーネントは、パケット・ベースの接続によって前記1つまたは複数のテスト・パケットを伝搬させるように構成されている、条項1に記載の装置。
【0114】
15. 前記パケット・ベースの接続は、イーサネット接続と、インターネット接続と、共通公衆無線インターフェース(CPRI:Common Public Radio Interface)接続とのうちの少なくとも1つを含む、条項14に記載の装置。
【0115】
16. 前記コンポーネントは、複数の要素に向かって前記1つまたは複数のテスト・パケットを伝搬させるように構成されている、条項1に記載の装置。
【0116】
17. 前記1つまたは複数のテスト・パケットは、前記テスト・データ信号のサンプリングからの値を含む1つまたは複数のテスト・データ・パケットと、前記テスト制御信号のサンプリングからの値を含む1つまたは複数のテスト制御パケットとを含み、前記コンポーネントは、
前記要素に向かってシリアルに前記1つまたは複数のテスト・データ・パケットを伝搬させ、
前記要素に向かって並列に前記1つまたは複数のテスト制御パケットを伝搬させるように
構成されている、条項16に記載の装置。
【0117】
18. 前記要素のうちの少なくとも1つは、テスト・アクセス・ポート(TAP)と、TAP有限状態機械(FSM)とを含むJTAGシステムを備える、条項16に記載の装置。
【0118】
19. 前記要素のうちの少なくとも1つは、JTAGシステムのコンポーネントを備え、前記コンポーネントは、前記JTAGシステムのテスト・アクセス・ポート(TAP)の後に配置されるように構成されている、条項16に記載の装置。
【0119】
20. 1つまたは複数のテスト・パケットを受信し、
前記1つまたは複数のテスト・パケットを使用して、テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む複数のテスト信号を生成するように
構成されたコンポーネントをさらに備え、前記テスト・クロック信号は、前記1つまたは複数のテスト・パケットの内部に含まれるビット・アラインメント情報を使用して生成される、条項1に記載の装置。
【0120】
21. テスト・データ信号と、テスト制御信号と、テスト・クロック信号とを含む複数のテスト信号を受信するステップと、
前記テスト・クロック信号をサンプリングすることなく、前記テスト・クロック信号を使用した、前記テスト・データ信号と、前記テスト制御信号とのサンプリングによって1つまたは複数のテスト・パケットを生成するステップと
を含み、前記テスト・クロック信号は、前記1つまたは複数のテスト・パケットの内部のビット・アラインメント情報として表現される、方法。
【0121】
22. テスト・データと、テスト制御情報と、ビット・アラインメント情報とを含む1つまたは複数のテスト・パケットを受信し、
前記1つまたは複数のテスト・パケットを使用して、前記テスト・データを伝達するテスト・データ信号と、前記テスト制御情報を伝達するテスト制御信号と、前記ビット・アラインメント情報を使用して生成されるテスト・クロック信号とを含む複数のテスト信号を生成するように
構成されたコンポーネント
を備える装置。
【0122】
23. テスト・データと、テスト制御情報と、ビット・アラインメント情報とを含む1つまたは複数のテスト・パケットを受信するステップと、
前記テスト・データを伝達するテスト・データ信号と、前記テスト制御情報を伝達するテスト制御信号と、前記ビット・アラインメント情報を使用して生成されるテスト・クロック信号とを含む複数のテスト信号を生成するステップと
を含む方法。
【0123】
本発明の教示を組み込んだ様々な実施形態が、本明細書において詳細に示され、また説明されてきているが、当業者なら、これらの教示を依然として組み込んでいる多数の他の変更された実施形態を簡単に工夫することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9