(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012741
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 47/00 20060101AFI20161011BHJP
【FI】
A24F47/00
【請求項の数】17
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-534020(P2014-534020)
(86)(22)【出願日】2012年10月3日
(65)【公表番号】特表2014-533932(P2014-533932A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】IB2012055287
(87)【国際公開番号】WO2013050934
(87)【国際公開日】20130411
【審査請求日】2015年9月16日
(31)【優先権主張番号】61/543,841
(32)【優先日】2011年10月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514085171
【氏名又は名称】エスアイエス リソーセズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SIS RESOURCES LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100173532
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 彰文
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】レヴィッツ, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ペレグ, エヤル
【審査官】
宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第97/048293(WO,A1)
【文献】
米国特許第05551449(US,A)
【文献】
実開昭57−043793(JP,U)
【文献】
特開昭64−005480(JP,A)
【文献】
特開2010−104310(JP,A)
【文献】
米国特許第07726320(US,B2)
【文献】
国際公開第2008/133091(WO,A1)
【文献】
国際公開第2010/145468(WO,A1)
【文献】
国際公開第2010/133342(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/009920(WO,A1)
【文献】
米国特許第03601131(US,A)
【文献】
米国特許第03519000(US,A)
【文献】
米国特許第04327748(US,A)
【文献】
特表2010−506594(JP,A)
【文献】
実開昭62−102398(JP,U)
【文献】
実開昭49−145982(JP,U)
【文献】
米国特許第5388594(US,A)
【文献】
欧州特許出願公開第2319334(EP,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第2110033(EP,A1)
【文献】
国際公開第2012/117578(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、流れる流体の出口となるような開口を有する基端と、第1の気流を通す先端開口とを有するハウジングと、
前記ハウジング内の電源部と、
エアロゾル形成材料と、前記電源部の電源部品によってエネルギーを与えられるエアロゾル発生部品とを含むエアロゾル発生部と、
前記第1の気流を受け入れる第1の流入部と、前記エアロゾル発生部品を避ける第2の気流を受け入れる第2の流入部と、前記基端の前記開口に流体で連続的に接続され、前記第1の気流と、前記第2の気流との混合を実施する流出部とを有する、前記ハウジング内の混合バルブと、
前記混合の成分を制御するように前記混合バルブを調節するように構成された電子回路と、を含み、
前記第1の気流の少なくとも一部は、前記エアロゾル発生部を通過し、前記エアロゾル発生部品からエアロゾルを得ることを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記先端開口は、たばこを取り付けるように構成され、
前記第1の気流は、前記たばこの煙を運び、
前記ハウジングの前記本体は、そこを通って形成された外部ベントを有し、
前記混合バルブの前記第2の流入部は、前記ベントに接続され、
前記第2の気流は、前記ベントを通って引きこまれる外気を含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記第1の気流は、前記先端開口を通って引きこまれる外気を含み、
前記ハウジングの前記本体は、そこを通って形成された外部ベントを有し、
前記エアロゾル発生装置は、前記ハウジングに沿ってたばこの一部を取り付けるように構成された搭載アダプターをさらに有し、
前記たばこの基端は、前記流体で前記ベントと連通し、前記第2の気流は、前記ベントを通って引きこまれるたばこの煙を含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記混合バルブは、前記エアロゾル発生部品の上流に配置され、
混合された前記第1の気流と前記第2の気流は、前記エアロゾル発生部を通過する請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記混合バルブは、前記エアロゾル発生部品の下流に配置され、
前記第1の気流と、前記第2の気流との一方のみが、前記エアロゾル発生部を通過する請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記電源部品は、超コンデンサを含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記混合バルブは、ボールバルブを含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記混合バルブは、シャッターバルブを含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記混合バルブは、ダイヤフラムバルブを含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記混合バルブは、ヒンジバルブを含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
本体と、流れる流体の出口となるような開口を有する基端と、第1の気流を通す先端開口とを有するハウジングと、
前記ハウジング内の電源部と、
エアロゾル形成材料と、前記電源部の電源部品によってエネルギーを与えられるエアロゾル発生部品とを含むエアロゾル発生部と、
前記第1の気流を受け入れる第1の流入部と、前記エアロゾル発生部品の上流の前記第1の気流と分離し、前記エアロゾル発生部品をバイパスする第2の気流を受け入れる第2の流入部と、前記基端の前記開口に流体で連続的に接続され、前記第1の気流と、前記第2の気流との混合を実施する流出部とを有し、前記エアロゾル発生部品の下流に配置された、前記ハウジング内の混合バルブと、
前記混合の成分を制御するように前記混合バルブ用の制御部品と、を含み、
前記第1の気流の少なくとも一部は、前記エアロゾル発生部を通過し、前記エアロゾル発生部品からエアロゾルを得ることを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記先端開口は、たばこを取り付けるようになっており、
前記第1の気流は、前記たばこの煙を運ぶ請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記電源部品は、超コンデンサを含む請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記混合バルブは、ボールバルブを含む請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記混合バルブは、シャッターバルブを含む請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記混合バルブは、ダイヤフラムバルブを含む請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記混合バルブは、ヒンジバルブを含む請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たばこ(tobacco(刻みたばこ))製品の代替物に関する。より具体的に、本発明は、燃焼によって発生する煙(例えば、刻みたばこの煙)を吸入することを制限する喫煙デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有喫煙デバイスは知られている。例えば、アメリカ特許第7,726,320号(その内容は本明細書に挿入される)は、たばこ(cigarette(巻きたばこ))のホルダーとして作用する電動エアロゾル発生デバイス内に挿入されたたばこを提案する。喫煙商品は、たばこの少なくとも一つの形態を有する。喫煙商品は、たばこの成分を吸入するために、喫煙者によって使用される吸い口を有する。そのたばこの成分は、たばこの成分に熱を加えることによって発生する。代表的な喫煙商品は、電源(例えば、電池)を収容するアウターハウジングと、少なくとも吸入中、デバイスに電力を供給するためのセンシングメカニズムと、たばこの成分を含む熱発生エアロゾルを形成するための加熱デバイス(例えば、少なくとも一つの電気抵抗加熱部品)とを有する。使用中、たばこは、デバイス内に位置される。使用後、使用されたばこは、デバイスから取り外され、別のたばこと交換される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ヨーロッパ特許第1736065(その内容は本明細書に挿入される)は、シェル(shell)と吸引ノズルとを含む、タール(やに)なしのニコチン含有電子たばこを提案する。シェルの外壁には、空気口がある。一方、シェルの内部には、規則的に配置された、電子回路基板と、定圧キャビティーと、センサーと、気液分離器と、噴霧器と、供給ボトルとがある。電子回路基板は、電子スイッチング回路と、高振動発生器とからなる。センサーの一方の側に、空気ダクトがある。負圧キャビティーがセンサー内に位置されている。噴霧器は、供給ボトルと連結し、噴霧器に位置された噴霧キャビティーがある。
【0004】
本発明の実施形態にしたがって、電子たばこまたはe−たばこに関する喫煙装置を提供する。その装置の先端開口は、第1の気流を通し、基端は、開口を有する。その開口は、そこを通って喫煙者の口に流れる流体の出口となる。装置はさらに、ハウジング内の電源部と、エアロゾル形成材料と噴霧部品とを含む噴霧部とを含む。噴霧部品は、電源部で電源部品によってエネルギーを与えられる。第1の気流の少なくとも一部は、噴霧部を通過し、噴霧部品からその中でエアロゾルを得る。ハウジング内の混合バルブは、第1の気流を受け入れる第1の流入部と、噴霧部品を避ける第2の気流を受け入れる第2の流入部と、基端の開口に流体で連続的に接続された流出部とを有する。流出部は、第1の気流と第2の気流との混合を実施する。その装置はさらに、混合物の組成を制御するために、混合バルブ用の制御部品を含む。
【0005】
喫煙装置の一つの目的によれば、先端開口は、たばこをそこに取り付けるようになっている。第1の気流は、たばこの煙を運ぶ。ハウジングは、そこを通って形成された外部ベントを有し、混合バルブの第2の流入部は、ベントに連結されている。第2の気流は、ベントを通って引きこまれた外気を含む。
【0006】
喫煙装置の別の目的において、第1の気流は、先端開口を通って引きこまれた外気を含み、ハウジングの本体は、そこを通って形成された外部ベントを有している。喫煙装置は、ハウジングに沿ってたばこの一部を取り付けるための搭載アダプターを含む。その結果、たばこの基端は、ベントと流体で連通する。そして、第2の気流は、ベントを通って引きこまれ、取り付けられたたばこのたばこ煙を含む。
【0007】
喫煙装置のまた別の目的によれば、混合バルブは、噴霧部品の上流に配置されている。第1の気流と、第2の気流との混合物は、噴霧部を通過する。
【0008】
喫煙装置のまた別の目的によれば、混合バルブは、噴霧部品の下流に配置されている。第1の気流と、第2の気流との一方だけが、噴霧器を通過する。
【0009】
喫煙装置のさらに別の目的によれば、電源部品は、超コンデンサを含む。混合バルブは、ボールバルブ、シャッターバルブ、ダイヤフラムバルブ、またはヒンジバルブである。
【0010】
本発明の実施形態にしたがって、ハウジングと、基端と、先端開口とを有する喫煙装置がさらに提供される。その先端開口は、第1の気流を通す。基端は、開口を有する。その開口は、そこを通って喫煙者の口に流れる流体の出口となる。装置はさらに、ハウジング内の電源部と、エアロゾル形成材料と噴霧部品とを含む噴霧部とを含む。噴霧部品は、電源部で電源部品によってエネルギーを与えられる。第1の気流の少なくとも一部は、噴霧部を通過し、噴霧部品からその中でエアロゾルを得る。第2の気流は、噴霧部品の上流の第1の気流と分離し、噴霧部品をバイパスする。装置はさらに、噴霧部品の下流に配置された、ハウジング内に混合バルブを含む。それは、第1の気流を受け入れる第1の流入部と、第2の気流を受け入れる第2の流入部と、基端の開口に流体で連続的に接続された流出部とを有する。流出部は、第1の気流と、第2の気流との混合を実施する。その装置はさらに、混合物の組成を制御するために、混合バルブ用の制御部品を含む。
【0011】
喫煙装置の一つの目的によれば、先端開口は、たばこをそこに取り付けるようになっており、第1の気流は、たばこの煙を運ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明がよく理解されるために、添付した図面を参照して、実施例によって与えられる発明を詳細に説明する。同じ部品は同じ符号をつけて説明する。
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す断面図である。
【0014】
【
図2】
図2は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す断面図である。
【0015】
【
図3】
図3は、本発明の別の実施形態に係る、電源供給部品を示す喫煙デバイスを模式的に示す図である。
【0016】
【
図4】
図4は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す図である。
【0017】
【
図5】
図5は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す断面図である。
【0018】
【
図6】
図6は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す断面図である。
【0019】
【
図7】
図7は、
図6に示される実施形態の理解を助けるための単純化されたボールバルブの動作を説明する模式図である。
【0020】
【
図8】
図8は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す断面図である。
【0021】
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係るバルブの模式図である。
【0022】
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係るダイヤフラムバルブの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の説明において、多くの特別な詳細な事項が、本発明の種々の原理の全体の理解を提供するために述べられている。しかしながら、当業者にとって、これらの詳細な事項の全ては、本発明を実施するために必ずしも必要とされるわけではないことを容易に理解するだろう。この例において、公知の、回路、論理回路、従来のアルゴリズムやプロセスのためのコンピュータプログラム命令の詳細な事項は、一般的な概念を不必要に曖昧にしないために、詳細に示さなかった。
【0024】
図に戻って、まず
図1を参照して、
図1は、本発明の実施形態に係る喫煙デバイス10を模式的に示す断面図である。デバイス10は、バッテリー部12を有する。バッテリー部12は、電源制御装置を含む。適切な電源制御装置は、アメリカ仮出願第61/441,133(その内容は本明細書に挿入される)に開示されている。デバイス10は、噴霧器と、エアロゾルリキッドまたはゲル(ここで、「e−リキッド」と呼ばれることもある)とを含むセクション14を含む。そのエアロゾルリキッドまたはゲルは、典型的に、プロピレングリコール、植物グリセリン、香味料の混合物を含み、任意にニコチンを含む。噴霧器は、本質的に、バッテリー部12の電池によって電力を供給される加熱部品である。電力が供給されると、噴霧器はリキッドやゲルに作用する。セクション14の部品は、アメリカ仮出願第61/474,569(その内容は本明細書に挿入される)で教示されているように、個別の部品として提供されてもよく、一体的な部品として提供されてもよい。後述する場合において、セクション14は、「カトマイザー」として知られている。
【0025】
たばこ含有ユニット18を取り付けるアダプター16は、長尺の形状のデバイス10の一端に配置されている。その結果、デバイス10は、ユニット18が取り付けられると、実際のたばこのように見える。ユニット18は、たばこ(cigarette)、ニコチンパックまたはカートリッジ、水ギセル(hookah)、またはたばこの煙の他の源であってもよい。いくつかの場合において、たばこの蒸気(fumes)が通過する第1の空気吸気口(air intake)が矢印20によって表される。蒸気がデバイス10に入ると、開口部(aperture)22が流れを妨げる。それによって、公知の気流センサー24によって感知される異なる圧力を生んでいる。ユーザーが実際のたばこを吸う感覚を経験するために、たとえば、流れの妨げを最小限にすることによって、流れ抵抗を最小限にすることが望ましい。しかしながら、吸入剤に起因する異なる圧力によって伝達されるエネルギーが噴霧器を動作させるために使用されるという点で、トレードオフ(tradeoff)がある。与えられた圧力差と、フロー条件のために、液滴を放出する能力は、e−リキッドの粘度に依存する。E−たばこは、加熱によって低粘度に変換される高粘度リキッドを使用する。
【0026】
センサー24に連結された電子回路26は、加熱デバイスを駆動させる。その加熱デバイスは、粘度を低減することができ、したがって、セクション14の噴霧器を起動することもできる。この電子回路の一部は、圧力センサーまたはフローセンサーである。それらは、喫煙者が吸入を始めると、電源をスイッチする。電子回路26は、典型的に、電源(使い捨ての電源または充電できる電源)によって、電力を与えられる。その電源は、たとえば、リチウムイオン電池28、他の公知の充電池または超コンデンサによる代替物が挙げられる。付加的にまたは代替的に、開口部22は、(図示されない)ボタンを押圧することによって、ユーザーによってマニュアル的に管理されている。そのボタンは、デバイス10のシャフトに搭載される。便宜上、デバイス10は、ピストル(トリガーに相当する実際のボタン)に似ているように構成されている。
【0027】
第2の空気吸気口は、サイドベント30として、デバイス10を通って形成されている。ベント30は、たとえば、長尺状の切欠き、デバイス10のシャフトを通って貫通された孔のように、いくつかの方法で製造される。または、ベント30は、上記アメリカ仮出願第61/474,569で教示されているようなセクション14とバッテリー部12を連結するアダプターに形成される。
【0028】
制御された3口混合バルブ32は、第2の空気吸気口(ベント30)および第1の空気吸気口(矢印20)から空気が流入するようにする。矢印34によって表されるバルブ32から抜ける空気は、2つの流入経路からの空気を所望の割合で含む。流入される空気は、くびれ部45、47で制御される。その結果、ユーザーは、0〜100%のたばこの蒸気を含む空気混合物を、経口アダプター36(矢印38)を介して、吸入する。
【0029】
バルブ32は、デバイス10内の電子回路40によってプログラム化されている。例えば、最初のふかし(puffs)は、たばこの蒸気の100%を含む。その後、バルブは、煙の割合を制限するために、自動的に調節する。また、制御装置42は、バルブ32をマニュアル的に調節するためにユーザーに提供される。
【0030】
電子回路40または電子回路26は、たばこの蒸気の割合が予め規定された閾値を超えるとき、セクション14において噴霧器の動作を停止させる。
【0031】
バルブ32、ベント30、気流センサー24と、他の部品は、図に示されるように位置される必要はない。例えば、それらは、第1のエアフローの上流に移動されてもよく、電池28の前に位置されていてもよい。他のどの位置も可能であるが、とにかく、ユーザーは、空気とたばこの蒸気とを好ましい割合で吸入する。いくつかの例において、従来のたばこは、e−たばこと併用して、または、交互に吸われる。そのような場合において、従来のたばこに起因する気流(air stream)は、以下に説明されるような噴霧器をバイパスするように迂回すべきである。
【0032】
<別の実施形態1>
図2を参照して、
図2は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイス64を模式的に示す断面図である。喫煙デバイス64の一般的な構成は、デバイス10(
図1)と類似する。しかしながら、バルブ32がセクション14の噴霧器の(吸入エアフローの方向の)下流に配置されている。
【0033】
<別の実施形態2>
電池28(特に、リチウムイオン電池として実現されるとき)は、いくつかの利点を有する。充電と放電は、注意深く制御されなければならない。加えて、漏れが生じるセクション14において、リキッドとの接触を防止するための予防措置(precautions)がとられなければならない。実際、いくつかの環境下、電池28は、火災の原因となるものである。加えて、充電時間は、デバイス10の有用性を制限し、ユーザーにバッテリー部12または電池28の予備の携帯を課す可能性がある。
【0034】
図3を参照して、
図3は、本発明の別の実施形態に係る、喫煙デバイス46を模式的に示す断面図である。この実施形態において、電池28は、超コンデンサ44で置換されている。それは、一般の家の電源に接続することによって、数秒のうちに充電される。デバイス46は、空気とたばこの蒸気用の吸気口58、60を提供する。コンデンサ44の電気容量は、それが放電する前、所望の使用量用の噴霧器に電力を供給するために十分である。
【0035】
<別の実施形態3>
図4を参照して、
図4は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイス48を模式的に示す断面図である。この実施形態において、デバイス48は、ハウジングの長手方向に沿って、従来のたばこ50の一部、または、たばこの煙の他の源の一部とドッキングするための搭載アダプター49を有する。煙は、上述されたようなサイドベント(矢印52)を通って侵入する。外気は、先端吸気口(矢印54)を通って侵入する。そして、両方とも混合バルブ56に到達する。矢印54で表される気流は、噴霧器57を通過するが、たばこ50からの気流は、噴霧器57に侵入しないことに注意すべきである。
【0036】
<別の実施形態4>
この実施形態において、空気吸気口は、吸気口でバルブによって、あるいは、吸気口に位置された混合バルブによって制御される。それは、電子的に制御されたバルブであってもよく、この他の部分で説明されたような他のタイプのバルブであってもよい。
図5を参照して、
図5は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイス66を模式的に示す断面図である。この実施形態において、開口部22(
図1)は、シャッターバルブ68によって置換されている。ベント30は、別のシャッターバルブ70によって、保護されている。シャッターバルブ68、70は、吹き出し72、74で詳細に見られるように、同じ構成を有する。また、2つのシャッターバルブは、互いに異なっていてもよい。どんな場合でも、結合した流れは、矢印34によって示されるように、排出チューブ76を経由して経口アダプター36に向かって流れる。
【0037】
シャッターバルブ68、70において、エアシャッター62は、そこを流れる気流を制限するために吸入口58上でスライド可能である。シャッター62は、排出チューブ80、82を通る関連フローを調節するために、ユーザーによってマニュアル的に、または、コントローラー78によって自動的に制御される。
図5に示されるシャッターは、例示である。他の遮断配置(例えば、ヒンジバルブ、電子的に制御されたバルブ、カム駆動ピストンバルブ)が、シャッターバルブ68、70の代わりに用いられてもよい。そのようないくつかの代替物は、以下の実施形態で説明される。実際、シャッターバルブ68、70は、バルブ32(
図1)における制御部品として使用される。
【0038】
<別の実施形態5>
図6を参照して、
図6は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイス84を模式的に示す断面図である。この実施形態において、バルブ32(
図1)は、ボールバルブ64として実現される。そのボールバルブ64において、空気の流出(outflow)が、ベント88につながる排出口86と、経口アダプター36に向かってつながる排出口90との間で、所望の比率で位置を定められてもよい。ボールバルブは、典型的に、メンテナンスコストが低い。素早い1/4回転オン−オフ動作を提供することに加え、ボールバルブはコンパクトで、潤滑油を必要とせず、低トルクで密閉性を提供する。しかしながら、ボールバルブは、比較的低い絞り特性(poor throttling characteristics)を有している。絞り(スロットル)位置において、フローに部分的にさらされたシート部は、高速流での衝突のために、浸食に対して弱い。
【0039】
矢印20によって表される第1の気流は、シャッターバルブ23によって噴霧器から転換され、ボールバルブ64に到達する。矢印25によって表される第2の気流は、開口部21を介して侵入し、噴霧器57を通過し、そこからボールバルブ64を通る。したがって、第1の気流が第2の気流上で作動した後、噴霧器57の下流のボールバルブ64で混合が生じる。
【0040】
図7を参照して、
図7は、本発明の実施形態に係る、ボールバルブ64(
図6)の理解を助けるための単純化されたボールバルブ92の動作を説明する模式図である。リキッドの流れ方向は、
図7における矢印によって示されている。左から右に、ボールバルブ92はそれぞれ、開位置、絞り位置、閉位置に示されている。
【0041】
ボールバルブ92は、本体94と、ボール96と、注入口98と、一つの排出口100とを有する。これに関し、ボールバルブ92は、2つの排出口86、90を有するボールバルブ64と異なっている。ボール96は、アクチュエーター104の制御の下、軸102で回転する。
【0042】
<別の実施形態6>
図8を参照して、
図8は、本発明の別の実施形態に係る喫煙デバイスを模式的に示す断面図である。この実施形態において、エアフローの一部が噴霧器を通過した後、混合が生じる。バイパスチューブ106は、くびれ点108で制御装置42によって制御される割合でエアフローを伝える。一方、残りのエアフローが、矢印112によって示されるように、チューブ110を通って噴霧器を通過する。くびれ点108が十分に開くと、噴霧器は、バイパスチューブ106よりも大きい流れ抵抗を提供する。そして、フローのほとんどは、バイパスチューブ106を通過する。制御装置42を作動させることは、くびれ点108でバイパスチューブ106を通る流れを制限する。その結果、大きい割合のフローは、噴霧器とチューブ110とを通過することによって、ベント30に到達する。バイパスチューブ106を介して平行流回路(parallel flow circuit)を提供すると、全流れ抵抗が低減される。
図8に模式的に示される配置は、ここに開示された他の実施形態のいずれに対しても、変更すべきところは変更して、適用されてもよい。
【0043】
<別の実施形態7>
図9を参照して、
図9は、本発明の実施形態に係るバルブ114の模式図である。バルブ114は、上述した種々の実施形態(例えば、くびれ点108、45(
図8))において使用されることができる。チューブ118の壁にボール(または円柱)116が移動すると、壁が圧縮され、流れ抵抗が増大する。
【0044】
<別の実施形態8>
図10を参照して、
図10は、本発明の実施形態に係るダイヤフラムバルブ120の模式図である。アクチュエーター124によってダイヤフラム122が流れに対して変位すると、流れ全体を絞り、妨害する。左から右へ、ダイヤフラムバルブ120はそれぞれ、開位置、絞り位置、閉位置に示されている。ダイヤフラムバルブ120は、上述した種々の実施形態(例えば、くびれ点108、45(
図8))において使用されることができる。
【0045】
本発明は、特別に示され、上述されたことに限定されないことは、当業者であれば自明である。むしろ、本発明の範囲は、上述された種々の特徴のコンビネーションとサブコンビネーションとの両方を含み、それだけでなく、上記説明を読む当業者が想到するかもしれない、先行技術にない種々のバリエーションや変形例を含む。