特許第6012779号(P6012779)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6012779文字ポイントマーキング線を有する貼付材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6012779
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】文字ポイントマーキング線を有する貼付材
(51)【国際特許分類】
   B42D 9/00 20060101AFI20161011BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20161011BHJP
   C09J 7/02 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   B42D9/00 B
   G09F3/02 C
   C09J7/02 Z
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-10279(P2015-10279)
(22)【出願日】2015年1月22日
(65)【公開番号】特開2016-16671(P2016-16671A)
(43)【公開日】2016年2月1日
【審査請求日】2015年1月23日
(31)【優先権主張番号】103123488
(32)【優先日】2014年7月8日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】515020577
【氏名又は名称】莊新宏
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】莊新宏
【審査官】 青山 玲理
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3022815(JP,U)
【文献】 特開平11−348490(JP,A)
【文献】 特開平04−204882(JP,A)
【文献】 特開平09−207470(JP,A)
【文献】 特開平09−254569(JP,A)
【文献】 特開2011−126246(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3128081(JP,U)
【文献】 実開平01−097966(JP,U)
【文献】 特開2010−173117(JP,A)
【文献】 特開2006−035759(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3065527(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3145011(JP,U)
【文献】 新感覚 ! マーキングテープ 「モジライナー」10色を新発売,ニュースリリース,日本,プラス株式会社,2014年 2月25日,1-3,URL,http://www.plus.co.jp/news/140225.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 9/00
C09J 7/02
G09F 1/00−5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材層、接着材料層及びポイントマーキング線層を備えた文字ポイントマーキング線を有する貼付材であって、
前記基材層は、光透過性の色を有し、第1の表面及び第2の表面を有し、
前記接着材料層は、光透過性を備える上、2つの表面を有し、2つの表面のうちの一方の表面は、前記基材層の前記第2の表面と接触され、
前記ポイントマーキング線層は、前記基材層と前記接着材料層との間に形成されるとともに、前記基材層の縁部に近接した箇所に位置し、前記縁部との間隔が保持され、
前記基材層の第1の表面に、引き剥がし可能な頂層を結合し、
前記基材層は15mmよりも小さい幅を有し、
前記ポイントマーキング線層と前記基材層の縁部との間隔は7mmより小さく、
前記ポイントマーキング線層は、5mmより小さい幅を有することを特徴とする、
文字ポイントマーキング線を有する貼付材。
【請求項2】
基材層、接着材料層及びポイントマーキング線層を備えた文字ポイントマーキング線を有する貼付材であって、
前記基材層は、光透過性の色を有し、第1の表面及び第2の表面を有し、
前記接着材料層は、光透過性を備える上、2つの表面を有し、2つの表面のうちの一方の表面は、前記基材層の前記第2の表面と接触され、
前記ポイントマーキング線層は、前記基礎材層の前記接着材料層が結合されていない他方の表面に形成され、前記基材層の縁部に近接した箇所に位置し、前記縁部との間隔が保持され、
前記基材層の第1の表面に、引き剥がし可能な頂層を結合し、
前記基材層は15mmよりも小さい幅を有し、
前記ポイントマーキング線層と前記基材層の縁部との間隔は7mmより小さく、
前記ポイントマーキング線層は、5mmより小さい幅を有することを特徴とする、
文字ポイントマーキング線を有する貼付材。
【請求項3】
前記ポイントマーキング線層は、実線、点線、鎖線又は波線の形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の文字ポイントマーキング線を有する貼付材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貼付に関し、特に、文字ポイントマーキング線を有する貼付に関する。
【背景技術】
【0002】
書籍又は紙に書かれた文字の重要な部分を蛍光ペンで塗ったり下線を引いたりすると、利用者が後日、重要な部分を復習するのに役立つ。しかし、従来の方式で重要な部分をマーキングした場合、書籍又は紙が汚れてしまう虞がある上、マーキングする箇所を間違えた場合、修正テープを貼るか修正液を塗って修正することもできるが、書籍又は紙全体が汚れてしまうため、従来のマーキング方式は理想的ではなかった。
【0003】
上述の欠点を改善するために、現在市販されている各種付箋紙又は蛍光色タイプの付箋紙は、1枚のフィルムを剥して所望の箇所へ繰り返して貼り付け、利用者は様々なラベリングにより重要な箇所をマーキングすることができる。このような付箋紙又は蛍光色タイプの付箋紙を1枚のフィルムを剥して所望の箇所へ貼り付けると、見る者の注意を引き付けることができる。
しかし使用する際の大きな欠点としては、このような付箋紙又は蛍光色タイプの付箋紙には、貼付け箇所がポイントマーキング機能を備えていないため、一般の従来の付箋紙又は蛍光色タイプの付箋紙をポイントマーキングに用いることが困難であった。
【0004】
そのため、貼付け機能を有するとともに、ポイントマーキング機能を備えた付箋紙が求められていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、文字コンテンツを有するオブジェクトの表面に貼付け、ポイントマーキングを行う、文字ポイントマーキング線を有する貼付を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、基材層、接着材料層及びポイントマーキング線層を備えた文字ポイントマーキング線を有する貼付であって、前記基材層は、光透過性を備え、第1の表面及び第2の表面を有し、前記接着材料層は、光透過性を備える上、2つの表面を有し、2つの表面のうちの一方の表面は、前記基材層の前記第2の表面と接触され、前記ポイントマーキング線層は、前記基材層と前記接着材料層との間に形成されるとともに、前記基材層の縁部に近接した箇所に位置し、前記縁部との間隔が保持され、前記基材層の第1の表面に、引き剥がし可能な頂層を結合することを特徴とする文字ポイントマーキング線を有する貼付が提供される。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態によれば、基材層、接着材料層及びポイントマーキング線層を備えた文字ポイントマーキング線を有する貼付であって、前記基材層は、光透過性を備え、第1の表面及び第2の表面を有し、前記接着材料層は、光透過性を備える上、2つの表面を有し、2つの表面のうちの一方の表面は、前記基材層の前記第2の表面と接触され、前記ポイントマーキング線層は、前記接着材料層が結合されていない他方の表面に形成され、前記基材層の縁部に近接した箇所に位置し、前記縁部との間隔が保持され、前記基材層の第1の表面に、引き剥がし可能な頂層を結合することを特徴とする文字ポイントマーキング線を有する貼付が提供される。
【0008】
前記ポイントマーキング線層と前記基材層の縁部との間隔は7mmより小さいことが好ましい。
【0009】
前記ポイントマーキング線層は、実線、点線、鎖線又は波線の形状を有することが好ましい。
【0010】
前記ポイントマーキング線層は、5mmより小さい幅を有することが好ましい。
【0011】
前記基材層は光透過性の色を有することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す平面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す断面図である。
図3A】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付の応用を示す斜視図である。
図3B】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付の応用を示す斜視図である。
図4】本発明の他の実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す断面図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す説明図である。
図6】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付のもう一つのポイントマーキング線の形状を示す説明図である。
図7】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付のもう一つのポイントマーキング線の形状を示す説明図である。
図8】本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付のもう一つのポイントマーキング線の形状を示す説明図である。
図9】本発明の他の実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付の構造を示す説明図である。
図10】第1実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す説明図である。
図11】第2実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では本発明に係る実施形態及び/又は実施方式を開示し、以下の実施形態の説明で開示する具体的な構成要素又は構造は、当業者であれば本発明の技術内容を理解した後、実施することが可能であり、その他等価の要素又は構造を交換したものも本発明の技術範囲に含まれる。
【0014】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0015】
図1及び図2を参照する。図1は、本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係る文字ポイントマーキング線を有する貼付は、少なくとも基材層1、接着材料層2及びポイントマーキング線層3から構成されてなる。基材層1は、透光性又は光透過性を有し、15mmより小さい幅を有する上、第1の表面11及び第2の表面12を有する。接着材料層2も同様に透光性又は光透過性を有する上、2つの表面を有する。2つの表面のうちの1つは、基材層1の第2の表面12と接触され、ポイントマーキング線層3は、基材層1の第2の表面12と接着材料層2との間に形成されるとともに、基材層1の頂部又は底部の縁部に近接した箇所に位置し、縁部との間に間隔W2が保持されている。間隔W2は7mmより小さい。ポイントマーキング線層3の幅W1は5mmより小さい。
【0016】
図3A及び図3Bを参照する。図3A及び図3Bに示すように、接着材料層2の他方の表面が、文字コンテンツ41を有するオブジェクト4(書籍、紙など文字が記載されたオブジェクト)の表面に貼付けられ、ポイントマーキング線層3が文字コンテンツ41に近接した箇所に位置し、接着材料層2がオブジェクト4の表面に接着され、基材層1及び接着材料層2が透光性又は光透過性を備えた材料からなるため、オブジェクト4の表面に貼付けされる。
そのため、文字コンテンツ41が基材層1により覆われても、基材層1を介して文字コンテンツ41をはっきりと見ることができ、ポイントマーキング線層3が基材層1の底部又は頂部に位置し、文字コンテンツ41のポイント線をマーキングするために用いられる。
【0017】
また、必要に応じて基材層1内に透光性又は光透過性の色剤又は色粉を添加し、基材層1に様々な色彩を付与するとともに、透光性又は光透過性の性質により、覆われた文字コンテンツ41をはっきりと見ることができる。
【0018】
図4を参照する。図4に示すように、ポイントマーキング線層3は、基材層1の第2の表面12と接着材料層2との間に形成される他、他の実施形態では、ポイントマーキング線層3は、基材層1の第1の表面11上に形成されてもよく、基材層1の頂部又は底部に近接した端部に位置する。
他の実施形態では、文字ポイントマーキング線を有する貼付をカール状に形成してもよい。また図5に示すように、テープを丸めてロール状に形成し、基材層1が外側へ向けて形成されているため、利用者は容易に取り出して使用することができる。
【0019】
上述のポイントマーキング線層は、印刷方式により印刷され、基材層1の第1の表面11又は第2の表面12と結合される。
【0020】
図1に示すように、ポイントマーキング線層3により形成される線は実線であるが、これだけに限定される訳ではない。例えば、図6に示すように、基材層1の第2の表面12と接着材料層2との間に形成されたポイントマーキング線層5により形成される線は波線であり、図7に示すように、基材層1の第2の表面12と接着材料層2との間に形成されたポイントマーキング線層6により形成される線は鎖線であり、図8に示すように、基材層1の第2の表面12と接着材料層2との間に形成されたポイントマーキング線層7により形成される線は点線であるが、線の種類は上述した実線、波線、鎖線、点線以外の線でもよい。
【0021】
接着材料層2は、繰り返して貼付けることが可能な材料からなり、文字ポイントマーキング線を有する貼付を繰り返して貼合わせ、使用することができる。
【0022】
図9を参照する。図9に示すように、基材層1の第1の表面11上には、引き剥がし可能な頂層8(プラスチックフィルム/紙の材料からなる)が結合され、本実施形態の基材層1が離形剤からなるため、基材層1の第1の表面11から引き剥がし可能な頂層8を引き剥がすことができる。
本発明は2種類の実施形態を含む。図10に示すように、第1実施形態は、歯車の回転により貼付から摺動されて出る出力装置9を含む。この出力装置9の底層には、テープ状の貼付が載置されている。貼付の頂端に形成された引き剥がし可能な頂層8の一端は、単独で歯車91と交差されているため、出力装置9がオブジェクト4(書籍)の内ページ上で摺動されると、出力口92から貼付が排出され、引き剥がし可能な頂層8の一端が単独で歯車91と交差され、出力口92から排出される貼付の引き剥がし可能な頂層8が駆動されて基材層1から引き剥がされる。オブジェクト4(書籍)の内ページに貼り付けられた貼付は、引き剥がし可能な頂層8を備えておらず、オブジェクト4の表面に接着材料層2が貼付され、基材層1及び接着材料層2が透光性又は光透過性を備えた材料からなるため、オブジェクト4の表面に貼付けられる。文字コンテンツ41は、基材層1により覆われたとしても、依然として基材層1を介してはっきりと見ることができ、ポイントマーキング線層3は、基材層1の底部又は頂部に位置し、文字コンテンツ41のポイント線マーキングとして用いられ、転写される。
【0023】
上述の実施形態の他には、引き剥がし可能な頂層8を備える貼付が、図11に示すように、第2実施形態の貼付がオブジェクト4の内ページに当接されると、接着材料層2が粘着性を有するため、引き剥がし可能な頂層8を有する貼付がオブジェクト4の例えば書籍の文字コンテンツ41に貼付けられ、引き剥がし可能な頂層8によりポイントマーキング線層3が覆われ、利用者が手動で引き剥がし可能な頂層8を基材層1の第1の表面11から引き剥すと、ポイントマーキング線層3が露出されてポイントマーキングを行うことができる。
【0024】
本発明の文字ポイントマーキング線を有する貼付は、従来技術と比べて以下(1)及び(2)の長所を有する。
(1)文字コンテンツを有するオブジェクトの表面に貼付ける際、貼付は貼付け箇所にポイントマーキングを行うことができる。
(2)貼付方式により文字ポイントマーキング又はラベリングを行い、オブジェクトを清潔に保ってオブジェクトを繰り返して使用することができ、蛍光ペン又はボールペンのマーキングによりオブジェクトが汚れることを防ぐことができる。
【0025】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0026】
1 基材層
2 接着材料層
3 ポイントマーキング線層
4 オブジェクト
5 ポイントマーキング線層
6 ポイントマーキング線層
7 ポイントマーキング線層
8 引き剥がし可能な頂層
9 出力装置
11 第1の表面
12 第2の表面
41 文字コンテンツ
91 歯車
92 出力口
W1 マーキングライン幅
W2 間隔
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11