(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
馬鈴しょを生産するにあたり、我が国では、半分に切断した馬鈴しょを種馬鈴しょとしてほ場に植え付けることが一般的である。これを受け、近年、馬鈴しょの切断と植え付けを一度に行える「カッティングプランター」という装置が普及してきている。非特許文献1には、このようなカッティングプランターの一例が開示されている。
【0003】
カッティングプランターは我が国独特の装置であり、トラクターに引かれてほ場を往復しながら、種馬鈴しょを切断する作業と、切断した種馬鈴しょを植え付ける作業とを繰り返し自動的に行えるように構成されている。カッティングプランターを用いることで、効率的な植え付けが実現される。
【0004】
ところで、馬鈴しょの生産においては、ウィルス病や細菌病などの病気にかかっていない、健全無病な種馬鈴しょを用いることが極めて重要である。特に、種馬鈴しょとなる馬鈴しょの生産を行う場合には、仮に植え付ける種馬鈴しょに何らかの病気が発生しているとその影響範囲が極めて大きくなることから、種馬鈴しょが健全無病であることを担保するため、法律及び条例により極めて厳格な取扱いが定められている。
【0005】
そのような厳格な取扱いのひとつに、種馬鈴しょを切断する際に用いる切断刃の消毒がある。非特許文献2の規定によれば、種馬鈴しょ生産用の種馬鈴しょを切断する際には、切断の都度、切断刃の消毒が必要とされる。こうすることで、種馬鈴しょに仮に病株が混入していたとしても、他の種馬鈴しょに影響が広がることを防止できる。
【0006】
本願の出願人はこれまでに、種馬鈴しょを生産するほ場で使用されるカッティングプランター向けの消毒液噴射装置に関する特許を2件取得している(特許文献1,2)。これらはいずれも、カッティングプランター内に固定された種馬鈴しょ切断用の切断刃を短時間で十分に消毒するための発明であり、消毒液の切断刃への供給を制御するための弁体を備えている。
【0007】
なお、特許文献3には、液体吐出ポンプに関する発明が開示されている。この発明による液体吐出ポンプは、ベローズの伸縮を利用して液体の吸引と吐出を行うベローズポンプであり、ポンプ室の下部に流入用収容孔、ポンプ室の上部に流出用収容孔を有している。ベローズは、横方向に伸縮するように構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本願の発明者は、特許文献1,2に記載の消毒液噴射装置が備えている弁体に代え、特許文献3に例示されるようなベローズポンプを用いることを検討している。しかしながら検討の過程で、カッティングプランター用の消毒液噴射装置にベローズポンプを採用すると、消毒液噴射装置のメンテナンスコストが高くついてしまうことが判明した。以下、詳しく説明する。
【0011】
カッティングプランター内部のスペースは狭く、消毒液噴射装置の設置スペースは非常に限られている。その限られた設置スペースを最大限有効に使用するため、本願の発明者は様々な検討の末、ベローズポンプの内部構造を工夫して高さ方向に細長い筒形の形状とするとともに、消毒液タンクから切断刃に至る途中の消毒液流路に水平方向に延在する部分を設け、この水平部分の中ほどに交差するような形で、ベローズポンプを縦に(長手方向が鉛直方向と平行になるように)設置する形態を考え出した。こうすることで、消毒液流路の総延長を短縮できるとともにベローズポンプの占有面積を極小化できるので、カッティングプランター内の狭いスペースに消毒液噴射装置を設置することが可能になる。
【0012】
本願の発明者が工夫したベローズポンプの内部構造は次のようなものである。すなわち、まず、ポンプ室は、筒形のベローズポンプの下半分(設置したときに下側になる部分。以下、「上」「下」等の方向はすべて、ベローズポンプをカッティングプランター内に設置したときの方向による)に設置される。ポンプ室の内部には、ベローズとその駆動軸とが配置される。ベローズは、上端がポンプ室の上面に固定され、鉛直方向に伸縮可能に構成される。駆動軸は、ベローズの内部を通るように配置され、下端でベローズの下端に固定される。駆動軸の上端はポンプ室の上方に突出しており、ベローズポンプの上半分に設置されたソレノイドに挿入される。このソレノイドが駆動軸を鉛直方向に駆動し、その動きに応じてベローズの下端が鉛直方向に移動することで、ベローズの伸縮が実現される。消毒液の吸入口と吐出口はポンプ室上面のベローズポンプの脇の領域に開口しており、それぞれ、ポンプ室の上方で外向きかつ互いに反対向きに折れ曲がる管路を通じて、消毒液流路の上述した水平部分に接続される。
【0013】
以上の構成のうち、吐出口がポンプ室上面に開口しているという点は、ポンプ室内の空気の排出を速やかに行えるという点からも有用な構成である。すなわち、ポンプ室が空の状態(空気が充填された状態)で消毒液流路の上流に設置するモーターポンプを駆動し、吸入口を通じてポンプ室内に消毒液を充填する際、吐出口が上側にあるため、吐出口からまず空気が排出される。これにより、消毒液への空気の混入が回避される。
【0014】
ここで、カッティングプランターは冬季に厳寒となる北海道で使用されるものであるため、使用しない冬季には、凍結による破損を防止するためにベローズポンプ内から消毒液を完全に抜いておく必要がある。しかしながら、上記のベローズポンプの設置形態及び構造によれば、ベローズポンプの中の消毒液を完全に抜くことが困難である。すなわち、ポンプ室が吸入口と吐出口の下側に位置しているため、吸入口と吐出口のいずれからも消毒液を抜くことができず、ポンプ室の下部に消毒液が残ってしまうのである。そこでこれまでは、冬の初めになると、一旦ベローズポンプを取り外したうえで逆さまにするなどして消毒液を抜く、という手間のかかる作業を行わなければならず、これが消毒液噴射装置のメンテナンスコストを押し上げてしまっていた。
【0015】
なお、特許文献3のベローズポンプであれば、吸入口が下側にあるので、吸入口(流入用収容孔)に接続された管路を取り外すことで、ポンプ室内から消毒液を完全に抜くことができる。しかし、仮に特許文献3のベローズポンプを本発明によるベローズポンプと同様にベローズの伸縮方向が鉛直となるように設置したとすると、特許文献3のベローズポンプでも、上記した本願発明の課題と同様の課題が発生する。
【0016】
したがって、本発明の目的の一つは、カッティングプランターから取り外すことなくポンプ室内の消毒液を完全に抜くことができ、それによって消毒液噴射装置のメンテナンスコストを低減できるベローズポンプ、並びに、そのようなベローズポンプを備える消毒液噴射装置及び切断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明によるベローズポンプは、ポンプ室を区画する筐体と、一端が前記ポンプ室の内表面に固定されたベローズと、前記ベローズの他端に接続された駆動軸と、前記駆動軸を駆動することにより、前記ベローズを伸縮させる駆動部と、それぞれ前記筐体を貫通し、前記ベローズの外表面と前記ポンプ室の内表面の間の領域に向かって開口する吸入口、吐出口、及び排出口と、前記排出口に接続された排出用バルブとを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、排出用バルブを開にすることで、排出口から消毒液を抜くことができる。したがって、消毒液を抜くためにベローズポンプを取り外す必要がなくなるので、カッティングプランター内に設置する消毒液噴射装置のメンテナンスコストを低減することが可能になる。
【0019】
上記ベローズポンプにおいて、前記ポンプ室は、互いに対向する第1及び第2の内表面を有し、前記ベローズの一端は、前記第1の内表面に固定され、前記排出口は前記第2の内表面に開口することとしてもよい。これによれば、第1の内表面が上側に位置するようにベローズポンプを設置したとしても、排出口から好適に消毒液を排出することが可能になる。
【0020】
このベローズポンプにおいてさらに、前記吸入口及び前記吐出口はそれぞれ、前記第1の内表面に開口することとしてもよい。これによれば、第1の内表面が上側に位置するようにベローズポンプを設置した場合に、吸入口及び吐出口をポンプ室の上側に配置することが可能になる。したがって、上記のような設置形態(ベローズポンプの内部構造を工夫して高さ方向に細長い筒形の形状とするとともに、消毒液タンクから切断刃に至る途中の消毒液流路に水平方向に延在する部分を設け、この水平部分の中ほどに交差するような形で、ベローズポンプを縦に設置する形態)の実現が可能になるとともに、上述したポンプ室内の空気の排出を速やかに行えるという効果を得ることも可能になる。
【0021】
上記各ベローズポンプにおいて、前記駆動部は、前記駆動軸を第1の向きに駆動する第1のソレノイドと、前記駆動軸を前記第1の方向とは反対の第2の向きに駆動する第2のソレノイドとを含んで構成されることとしてもよい。すなわち、1つのソレノイドによって駆動可能な向きは、ソレノイドの原理上、1つだけである。したがって、もし仮に駆動部を1つのソレノイドによって構成したとすると、ベローズの伸長及び収縮のいずれか一方はベローズ自体の反発力に頼って実現する必要があるが、上記構成によれば、駆動軸を互いに反対向きに駆動する2つのソレノイドを設けたので、伸長及び収縮の両方について、駆動部によって駆動軸を駆動することが可能になる。
【0022】
上記各ベローズポンプにおいて、前記ベローズは、自由位置と収縮位置との間で伸縮するよう構成されることとしてもよい。これによれば、ベローズを収縮状態から伸長状態(自由位置)に戻す際に、駆動部の駆動力に加えてベローズ自体の伸長力を利用することができるので、ベローズを収縮状態から伸長状態(自由位置)に迅速に戻すことが可能になる。したがって、消毒液を吐出するタイミングを好適に制御することが可能になる。
【0023】
また、本発明による消毒液噴射装置は、上述した各態様のベローズポンプのいずれかと、一端が前記吸入口に接続される第1の流路と、一端が前記吐出口に接続される第2の流路と、前記第1の流路の他端に接続される消毒液タンクと、前記第2の流路の他端に接続されるノズルと、前記駆動部を制御することにより、前記消毒液タンク内の消毒液を前記ベローズポンプを介して前記ノズルから噴射する制御装置とを備えることを特徴とする。これによれば、本発明によるベローズポンプを用いて、ノズルから消毒液を噴射することが可能になる。
【0024】
上記消毒液噴射装置において、前記筐体は、第1乃至第3の部分が順に接続された構成を有し、前記第1及び第2の流路はそれぞれ、前記筐体の前記第2の部分の側面に接続されており、前記ポンプ室は、前記筐体の前記第1の部分の内部に配置され、前記駆動部は、前記筐体の前記第3の部分の内部に配置されることとしてもよい。これによれば、第1及び第2の流路からなる消毒液流路の水平部分と直角に交差するように筒形のベローズポンプを配置することが可能になる。
【0025】
上記消毒液噴射装置において、前記第1の流路に間挿されるモーターポンプをさらに備えることとしてもよい。これによれば、モーターポンプによってベローズポンプ内に消毒液を初期充填することができるので、容積変化量が小さく、自身の吸引能力だけでは自身のポンプ室内に消毒液を初期充填できない種類のベローズポンプを使用することが可能になる。
【0026】
また、本発明による切断装置は、切断刃と、前記切断刃に向けて複数の被切断物を順次搬送する搬送手段と、上述した各態様の消毒液噴射装置のいずれかとを備え、前記ノズルは、該ノズルから噴射される前記消毒液が前記切断刃の刃先の延在方向に沿って前記切断刃の両面を伝うように流れるように設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、排出用バルブを開にすることで、排出口から消毒液を抜くことができる。したがって、消毒液を抜くためにベローズポンプを取り外す必要がなくなるので、カッティングプランター内に設置する消毒液噴射装置のメンテナンスコストを低減することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態による切断装置1は、種馬鈴しょPを切断してほ場に植え付ける機能を有するカッティングプランターであり、
図1に示すように、消毒液噴射装置2、搬送装置30(搬送手段)、及び切断刃33を有している。なお、実際の切断装置1は、他にも植え付けや移動のための機構を有しているが、
図1では図示を省略している。より具体的な例を挙げると、切断装置1は、非特許文献1に示されるポテトカッティングプランターipa2,ipa4のいずれかである。ポテトカッティングプランターipa2は2畦に対して同時に植え付けを行えるよう2つの切断刃33を備えるタイプであり、消毒液噴射装置2はこれら2つの切断刃33のそれぞれを消毒可能に構成される。一方、ポテトカッティングプランターipa4は4畦に対して同時に植え付けを行えるよう4つの切断刃33を備えるタイプであり、消毒液噴射装置2はこれら4つの切断刃33のそれぞれを消毒可能に構成される。
【0031】
搬送装置30は、植え付け用の種馬鈴しょP(被切断物)を切断刃33に向けて順次搬送する装置である。
図1(a)に示すように、搬送装置30は、所定の方向に一定の角速度で回転するように構成された回転部31と、それぞれ回転部31に固定された4個の保持部32とを有して構成される。各保持部32は、
図1(a)(b)に示すように、切断刃33が通過できる大きさのスリット32aを有するスプーン状部材と、このスプーン状部材を回転部31に接続する直線状部材とから構成される。
【0032】
搬送装置30には、
図1(a)に示すように、上方の別の搬送装置からの落下により、複数の種馬鈴しょPが1つずつ順次供給される。順次落下してくる複数の種馬鈴しょPは1つずつ保持部32のスプーン状部材に保持され、回転部31の回転に伴って、切断装置1に対して固定された切断刃33まで搬送される。そして、切断刃33がスリット32aを通過するときに、切断刃33によって2つに切断される。切断された種馬鈴しょPは保持部32から離れ、切断刃33の下方に落下する。
【0033】
消毒液噴射装置2は、
図1(a)に示すように、消毒液10を溜める消毒液タンク11と、切断刃33の上端近傍に設けられたノズル12と、消毒液タンク11とノズル12とを接続する消毒液流路13と、消毒液流路13の消毒液タンク11との接続部に設けられたバルブ14と、それぞれバルブ14に近い順に消毒液流路13上に設けられたストレーナ15、モーターポンプ16、チェックバルブ(逆止弁)17、ベローズポンプ18、チェックバルブ(逆止弁)19、及びフラップ20と、消毒液流路13のうちストレーナ15とモーターポンプ16の間に位置する部分に接続されたアキュムレータ21と、消毒液流路13のうちモーターポンプ16とチェックバルブ17の間に位置する部分に接続されたアキュムレータ22と、モーターポンプ16と並列に接続されたチェックバルブ(負圧安全弁)23と、アキュムレータ21の頭部に接続されたチェックバルブ(負圧安全弁)24と、それぞれフラップ20及び回転部31の近傍に設けられたセンサ25,26と、制御装置27とを備えて構成される。
【0034】
モーターポンプ16は自吸式のポンプであり、消毒液タンク11に溜められている消毒液10を消毒液流路13に吸い出す機能を有している。このモーターポンプ16を設けているのは、ベローズポンプ18による噴射運転の準備として、消毒液流路13内及びベローズポンプ18内に消毒液10を充填するためである。すなわち、ベローズポンプ18は容積変化量が小さく、自身のポンプ室61(
図4参照)内に空気を含んだ状態では、後述するベローズ62を駆動しても、空気が圧縮されるだけでポンプ室61内に消毒液10を吸引することはできない。そこで消毒液噴射装置2では、モーターポンプ16を用いて消毒液流路13内及びベローズポンプ18内の空気を押し出し、消毒液流路13内及びベローズポンプ18内に消毒液13を充填することで、ベローズポンプ18の噴射までの条件を速やかに整えるようにしている。なお、モーターポンプ16は、ベローズポンプ18内に消毒液10を充填し、又は、ベローズポンプ18から消毒液10を排出するためにのみ使用するもので、噴射運転時には停止している。また、モーターポンプ16と並列に接続されたチェックバルブ23は、モーターポンプ16停止時の消毒液10の流路を確保するためのものであると同時に、モーターポンプ16使用時の消毒液10の逆流を防止する役割も果たす。
【0035】
アキュムレータ21,22は、消毒液流路13に接続された円筒空間であり、空気溜りの圧縮と膨張により、ノズル12から消毒液10を噴射する際に発生する消毒液流路13内の圧力変動を緩和する役割を果たす。
図3を参照して後述するように、実際の消毒液噴射装置2は複数のノズル12を有しており、しかも、各ノズル12の噴射は同期して行われるわけではない。そのため、あるノズル12が噴射を実行したことによって消毒液流路13内に圧力変動が生ずると、他のノズル12からの噴射に悪影響が及ぶ可能性がある。アキュムレータ21,22には、このような悪影響を最小限に抑える効果がある。モーターポンプ16の吸入口側に位置するアキュムレータ21の頭部に設けたチェックバルブ(負圧安全弁)24は、バルブ14の閉塞時に消毒液流路13内が真空状態になってベローズポンプ18が破損することを防止するため、アキュムレータ21内に空気を導入する役割を果たす。
【0036】
ベローズポンプ18は、制御装置27から送られてくる噴射パルスに同期してポンプ動作を実行可能に構成されるポンプであり、ベローズ62を有して構成される。ベローズポンプ18の詳細(チェックバルブ17,19を含む)については、後ほど
図3及び
図4を参照しながらより詳しく説明する。ベローズ62が収縮するとき、消毒液タンク11又はアキュムレータ17内の消毒液10がベローズポンプ18内に吸引される。一方、ベローズ62が伸長するとき、ベローズポンプ18内の消毒液10がノズル12に向かって吐出される。
【0037】
ノズル12は、切断刃33の刃先33a及びボディ部33bの一端を挿入可能に構成されたスリット状の開口部(不図示)を有して構成される。このスリットと切断刃33の両側面との間には消毒液10が液状で(噴霧或いは滴下にならずに)流出可能なサイズの間隙が形成されており、消毒液流路13を通過してノズル12に到達した消毒液10は、これらの間隙を通って、霧状になることなく液状のままで、切断刃33の刃先33aの両側面に流しかけられる。
【0038】
切断装置1内における切断刃33の設置方向は、切断装置1の本体が通常の使用状態で平地に置かれた場合に、刃先33aが鉛直線と平行になるように設定される。また、ノズル12先端の開口部には、切断刃33の刃先33aの上端が挿入される。こうすることで、ノズル12から流出した消毒液10は、刃先33aの延在方向に沿って切断刃33の両面を伝うように流れることになる。つまり、重力を利用して、消毒液10を刃先33aの全体に行き渡らせることが可能になる。
【0039】
フラップ20及びセンサ25は、協働してフラップ式センサを構成する。フラップ20は金属材料によって構成されており、消毒液10がノズル12に向かって流れているときと、そうでないときとで異なる位置を取るよう構成される。センサ25は金属の移動を検出可能に構成された近接センサであり、フラップ20の移動を検知し、その結果を確認信号として制御装置27に送出する。
【0040】
センサ26も、金属の移動を検出可能に構成された近接センサである。回転部31は、フラップ20同様金属材料によって構成されており、センサ26は、回転部31の移動を検知するよう構成される。センサ26は、検知の結果を同期信号として制御装置27に出力する。
【0041】
図2には、同期信号の具体例を示している。同図に示すように、同期信号は一定周期の矩形信号となる。この周期は、回転部31の回転周期に同期している。
【0042】
制御装置27は、センサ26から供給される同期信号に基づいて噴射パルスを生成し、ベローズポンプ18に供給するとともに、この同期信号とセンサ25から供給される確認信号とに基づいて噴射状態を判定し、その結果を作業員に知らせる機能を有している。
【0043】
噴射パルスは、
図2に示すように、同期信号のライジングエッジで立ち上がるパルス信号である。噴射パルスを受けるベローズポンプ18は、噴射パルスが非活性となっている場合にベローズ62を収縮方向に駆動し、噴射パルスが活性化している場合にベローズ62を伸長方向に駆動するように構成される。これにより、ノズル12には、間欠的に消毒液10が供給されることになる。噴射パルスの活性化タイミングは、ノズル12から間欠的に流れ出る消毒液10が、種馬鈴しょPに直接かかることがないように設定される。
【0044】
確認信号は、フラップ20の動作状態を示す信号である。図示していないが、制御装置27は、運転中ランプ、異常ランプ、及び警告ブザーを有しており、同期信号によって回転部31が回転しており、かつ、確認信号によってフラップ20が動いていることが示される場合に運転中ランプを点灯させ、同期信号によって回転部31が回転しており、かつ、確認信号によってフラップ20が動いていないことが示される場合に異常ランプを点灯させるとともに警告ブザーを鳴動させる。後者の場合は、つまり、消毒液10が足りないなどの理由で、正常に噴射がなされていない場合である。制御装置27が異常ランプを点灯させ、警告ブザーを鳴動させることにより、作業員は、正常に噴射がなされていないことに気づき、消毒液10の補給等の必要な措置を講ずることが可能になる。
【0045】
以上が、本実施の形態による切断装置1の構成の概要である。次に、本実施の形態によるベローズポンプ18について、
図3及び
図4を参照しながら詳しく説明する。
【0046】
図3は、ベローズポンプ18と、その周辺における消毒液噴射装置2の構造とを示す図である。同図の上下方向は、実際の切断装置1に組み込んだときの上下方向と一致している。
【0047】
消毒液噴射装置2は、
図3に示すように、制御装置27を含むコントロールボックス40を有して構成される。
図3には示していないが、コントロールボックス40の内部には、
図1に示したアキュムレータ21,22及びモーターポンプ23等が配置されている。また、例えば切断装置1が上述したポテトカッティングプランターipa2,ipa4のいずれかである場合、コントロールボックス40内には、1つの入力端と4つの出力端を有するマニホールド(図示せず)も配置される。このマニホールドの入力端は、
図1に示したモーターポンプ23の吐出端に接続される。一方、マニホールドの4つの出力端は、ポテトカッティングプランターipa4の例では、それぞれが消毒液流路13を介してノズル12に接続される。つまり、消毒液噴射装置2は、
図1に示した構成のうちモーターポンプ23の吐出端よりノズル12寄りの構成、すなわち、チェックバルブ17、ベローズポンプ18、チェックバルブ19、フラップ20、及びノズル12を4つずつ有しており、4箇所で並行して種馬鈴しょの切断と消毒が実行可能に構成されている。なお、
図3では、4つの出力端のうちの1つにかかる構成のみを詳細に示し、他の出力端にかかる構成についての記載は省略している。また、
図3では、ストレーナ15より消毒液タンク11寄りの構成は図示していない。ポテトカッティングプランターipa2の例では、マニホールドの4つの出力端のうちの2つは塞がれており、他の2つの出力端のみが上記と同様、それぞれ消毒液流路13を介してノズル12に接続される。
【0048】
コントロールボックス40からノズル12に向かう消毒液流路13には、
図3に示すように、水平方向に延在する水平部分13aが設けられる。ベローズポンプ18は高さ方向に細長い筒形の形状を有しており、水平部分13aと交差するような形で縦に設置される。以下では、消毒液流路13のうちベローズポンプ18より消毒液タンク11寄りの部分を第1の流路13−1と称し、ベローズポンプ18よりノズル12寄りの部分を第1の流路13−2と称する場合がある。
図1に示したモーターポンプ16は、第1の流路13−1に間挿されている。
【0049】
ベローズポンプ18には電源端子50が設けられており、この電源端子50には、制御装置27から
図1に示した噴射パルスが供給される。なお、
図3では電源端子50が未接続の状態を示しているが、実際には制御装置27に接続される。
【0050】
図4は、ベローズポンプ18の内部構造を示す断面図である。同図に示すように、ベローズポンプ18は、筐体60と、筐体60によって区画されるポンプ室61と、ポンプ室61内に配置されたベローズ62と、ベローズ62に接続される駆動軸63と、駆動軸63を駆動するための駆動部64と、駆動部64で発生する熱を逃がすためのヒートシンク66と、排出用バルブ67とを有して構成される。
【0051】
筐体60は、下から順に、円盤形のエンド部材60aと、下端がエンド部材60aによって塞がれた円筒形のパイプ60b(第1の部分)と、下面でパイプ60bの上端に固定される円筒形のボディ60c(第2の部分)と、下端でボディ60cの上面に固定される角筒形のカバー60d(第3の部分)と、カバー60dの上端を塞ぐ円盤形のエンド部材60eとによって構成される。また、カバー60dによって区画される空間の中には、下から順に板状のベース部60f,60gが設けられる。図示していないが、ボディ60cとベース部60fは4本の支柱によって互いに固定され、また、ボディ60fとベース部60gも同様に4本の支柱によって互いに固定されている。エンド部材60a、パイプ60b、ボディ60c、及びエンド部材60eはステンレス合金によって構成され、カバー60d及びベース部60f,60gはアルミ合金(ジュラルミン)によって構成される。カバー60d及びベース部60f,60gをアルミ合金としているのは、内部で発生した熱を逃がすためである。消毒液流路13の第1及び第2の流路13−1,13−2は、ともにボディ60cの側面に接続される。また、ポンプ室61はパイプ60bの内部に配置され、駆動部64はカバー60dの内部(ベース部60fとベース部60gの間の領域)に配置される。
【0052】
ポンプ室61は略円柱状の空間であり、互いに対向する上面61a及び下面61b(第1及び第2の内表面)を有して構成される。なお、上面61aはボディ60cの下面によって構成され、下面61bはエンド部材60aの上面によって構成される。
【0053】
ポンプ室61の上面61aには、ベローズ62の上端が固定されるとともに、吸入口70a及び吐出口70bが開口している。ベローズ62の上端とポンプ室61の上面61aとは、その間を消毒液10が通過できない程度に密着している。具体的には、ベローズ62の上端にはリング状のフランジ62aが溶接されており、このフランジ62aは、図示しないシール材を挟んでボルト(図示せず)により上面61aに固定されている。また、吸入口70a及び吐出口70bは、ベローズ62の内部空間ではなく、ベローズ62の外表面とポンプ室61の内表面の間の領域に向かって開口している。
【0054】
吸入口70a及び吐出口70bはそれぞれ、
図4に示すように、ポンプ室61に向かって下方向に延在する部分と、ボディ60cの側面に向かって横方向に延在する部分とが、ボディ60c内で接合された構成を有している。この構成により、吸入口70a及び吐出口70bはそれぞれボディ60cを貫通し、ボディ60cの側面にも開口している。消毒液流路13の第1及び第2の流路13−1,13−2(
図3参照)は、こうしてボディ60cの側面に開口した部分に接続される。
【0055】
吸入口70aと第1の流路13−1の間には、チェックバルブ17が設けられる。チェックバルブ17は、ポンプ室61内の消毒液10が吸入口70aを通って第1の流路13−1に流出することを防止する役割を果たす。なお、チェックバルブ17は、
図3に示すように、ステンレス配管用ソケット53及び耐腐食性ワンタッチ継手54を介して、第1の流路13−1を構成する配管に接続される。また、吐出口70bと第2の流路13−2の間には、チェックバルブ19が設けられる。チェックバルブ19は、第2の流路13−2内の消毒液10が吐出口70bを通ってポンプ室61に流入することを防止する役割を果たす。
【0056】
ポンプ室61の下面61bには、エンド部材60aを上下方向に貫通する排出口70cが開口している。排出口70cも、ベローズ62の内部空間ではなく、ベローズ62の外表面とポンプ室61の内表面の間の領域に向かって開口している。排出口70cには排出用バルブ67が接続されており、排出用バルブ67を開状態にすることで、排出口70cを通じてポンプ室61内の消毒液10が外部に排出される。排出用バルブ67を開状態とするのは切断装置1のメンテナンス時、特に冬季に入る前に凍結防止のためにポンプ室61内を空にする必要があるときであり、通常の使用状態では排出用バルブ67は閉状態とされる。
【0057】
駆動軸63は、ベローズ62の下端に接続される円盤状部材63aと、ベース部60fの下端に接続されるベローズジョイントアダプタ68bと、それぞれ後述する駆動部64を構成するプッシュプルソレノイド64a(のプランジャの棒状部64aa)、プッシュソレノイドジョイントアダプタ65a、フローティングジョイント65c、プルソレノイドジョイントアダプタ65b、及びプッシュプルソレノイド64b(のプランジャの棒状部64ba)と、これらを連結する複数の棒状部材とによって構成される。円盤状部材63aの直径はベローズ62の直径と同程度であり、円盤状部材63aの上面とベローズ62の下端とは溶接されている。したがって、消毒液10は、円盤状部材63aの上面とベローズ62の下端の間を通過することができない。
【0058】
ここまでで説明した構成により、ベローズ62の内部空間は、ポンプ室61内の他の空間から完全に切り離されている。したがって、吸入口70aから流入した消毒液10は、ベローズ62の内部空間には入らずに、ポンプ室61とベローズ62の外面との間を通って吐出口70b(又は排出口70c)から流出することになる。
【0059】
駆動軸63の上端は、プッシュプルソレノイド64bのプランジャの棒状部64baの上端であり、ベース部60gの上面から突出している。駆動軸63の上端は、駆動軸63と同軸に位置するようエンド部材60eにねじ込まれた六角ボルト69aの先端面と突き合わされている。六角ボルト69aとエンド部材60eの上面との間には、六角ナット69bが嵌め込まれている。この六角ナット69bは、通常の使用状態で六角ボルト69aのねじ込み位置を固定する役割を果たす。
【0060】
六角ボルト69aは、駆動軸63の上昇方向の移動量を制御するための制御手段として機能する。具体的に説明すると、六角ボルト69aを固定する六角ナット69bを緩め、六角ボルト69aを人力などにより回転させることによって、駆動軸63の上昇方向の移動量を制御することが可能になる。
【0061】
ボディ60cの上面には、ステンレス合金製の圧縮コイルバネ68aが配置される。圧縮コイルバネ68aの横方向の配置は、駆動軸63が圧縮コイルバネ68aの中を通過するように設定される。圧縮コイルバネ68aの上側には、駆動軸63の一部であるベローズジョイントアダプタ68bが配置される。
【0062】
圧縮コイルバネ68aは、駆動軸63(すなわち、ベローズジョイントアダプタ68b)が下向き(図示した矢印Aの向き)に移動するとき、圧縮されて上向きに付勢される。この付勢力により、駆動軸64が上向き(図示した矢印Bの向き)に移動するときの圧縮コイルバネ68aは、駆動部64による駆動力を補助する役割を果たす。
【0063】
駆動部64は、ベース部60fの上面に固定されたソレノイド64a(第1のソレノイド)と、ベース部60gの下面に固定されたソレノイド64b(第2のソレノイド)と、これらの間に配置されたプッシュソレノイドジョイントアダプタ65a及びプルソレノイドジョイントアダプタ65bと、プッシュソレノイドジョイントアダプタ65a及びプルソレノイドジョイントアダプタ65bを繋ぐフローティングジョイント65cとにより構成される。フローティングジョイント65cは、ソレノイド64a,64bの軸心のずれを吸収し、動作を円滑にする役割を果たす。
【0064】
ソレノイド64aは、
図2に示した噴射パルスが活性化しているときに、駆動軸63を下向き(図示した矢印Aの向き。第1の向き)に駆動できるように構成される。ソレノイド64aのプランジャを構成する棒状部64aaの上端には円盤状部材64abが取り付けられており、これにより駆動軸63の下向きの移動量が規制される。一方、ソレノイド64bは、
図2に示した噴射パルスが非活性となっているときに、駆動軸63を上向き(図示した矢印Bの向き。第2の向き)に駆動できるように構成される。ソレノイド64bのプランジャを構成する棒状部64baの下端には円盤状部材64bbが取り付けられており、これにより駆動軸63の上向きの移動量が規制される。1つのソレノイドによって駆動可能な向きは、ソレノイドの原理上、1つだけであるが、このように互いに反対の向きに駆動軸63を駆動する2つのソレノイド64a,64bを設けていることにより、駆動部64は、上向き及び下向きの両方について駆動軸63を駆動可能に構成される。
【0065】
ベローズ62は、ステンレス合金によって構成される蛇腹状の部材であり、駆動軸63の上下方向の移動にともなって伸縮自在に構成される。噴射パルスが非活性となってソレノイド64bが駆動軸63を上向きに駆動すると、それに伴ってベローズ62が収縮する。これにより、ベローズ62の内部空間を除くポンプ室内61の空間が広がるので、第1の流路13−1内の消毒液10が吸入口70aを通ってポンプ室61内に吸引されることになる。一方、噴射パルスが活性化されてソレノイド64aが駆動軸63を下向きに駆動すると、それに伴ってベローズ62が伸長する。これにより、ベローズ62の内部空間を除くポンプ室内61の空間が狭まるので、ポンプ室61内の消毒液10が吐出口70bを通って第2の流路13−2内に吐出されることになる。第2の流路13−2内に吐出された消毒液10は、ノズル12を通って、
図1に示した切断刃33に至る。本実施の形態による消毒液噴射装置2では、このような原理により、ノズル12からの消毒液10の噴射が実現される。
【0066】
ここで、駆動軸63は、ベローズ62が自由位置にあるとき、その下端(円盤状部材63aの下面)がポンプ室61の下面61bに接触するように構成されている。したがって、ベローズ62の伸縮範囲は自由位置と収縮位置の間に限られ、ベローズ62を自由位置よりさらに伸長させることはできない。一方、駆動部64が駆動軸63を下向きに駆動する場合、その駆動力にベローズ62自体の伸長力が加わることになるので、本実施の形態によるベローズポンプ18では、ベローズ62を収縮状態から伸長状態(自由位置)に迅速に戻すことが可能になる。したがって、消毒液10を吐出するタイミングを好適に制御することが可能になる。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態によるベローズポンプ18によれば、排出用バルブ67を開にすることで、排出口70cから消毒液10を抜くことができる。したがって、消毒液10を抜くためにベローズポンプ18を取り外す必要がなくなるので、切断装置1内に設置する消毒液噴射装置2のメンテナンスコストを低減することが可能になる。
【0068】
また、本実施の形態によるベローズポンプ18によれば、ポンプ室61の上面61aが上側に位置するようにベローズポンプ18を設置した場合に、吸入口70a及び吐出口70bをポンプ室61の上側に配置することが可能になる。したがって、ベローズポンプ18を高さ方向に細長い筒形の形状とするとともに、消毒液タンク11から切断刃33に至る途中の消毒液流路13に水平方向に延在する水平部分13aを設け、この水平部分13aの中ほどに交差するような形でベローズポンプ18を縦に設置することが実現可能になるとともに、上述したポンプ室61内の空気の排出を速やかに行えるという効果を得ることも可能になる。
【0069】
また、駆動軸63を互いに反対向きに駆動する2つのソレノイド64a,64bによって駆動部64を構成したので、ベローズ62の伸長及び収縮の両方について、駆動部64によって駆動軸63を駆動することが可能になる。
【0070】
また、自由位置と収縮位置との間で伸縮するようベローズ62を構成したことにより、本実施の形態によるベローズポンプ18では、ベローズ62を収縮状態から伸長状態(自由位置)に戻す際に、駆動部64の駆動力に加えてベローズ62自体の伸長力を利用可能となっている。したがって、ベローズ62を収縮状態から伸長状態(自由位置)に迅速に戻すことが可能になることから、消毒液10を吐出するタイミングを好適に制御することが可能になる。
【0071】
また、本実施の形態による消毒液噴射装置2によれば、一端が吸入口70aに接続される第1の流路13−1と、一端が吐出口70bに接続される第2の流路13−2と、第1の流路13−1の他端に接続される消毒液タンク11と、第2の流路13−2の他端に接続されるノズル12と、駆動部64を制御することにより、消毒液タンク11内の消毒液をベローズポンプ18を介してノズル12から噴射する制御装置27とを設けたので、本発明によるベローズポンプ18を用いて、ノズル12から消毒液10を噴射することが可能になる。
【0072】
さらに、本実施の形態による消毒液噴射装置2によれば、第1及び第2の流路13−1,13−2をそれぞれベローズポンプ18の中ほどにあるボディ60cの側面に接続し、ポンプ室61をボディ60cの下にあるパイプ60bの内部に配置し、駆動部64をボディ60cの上にあるカバー60dの内部に配置したので、消毒液流路13の水平部分13aと直角に交差するように筒形のベローズポンプ18を配置することが可能になる。
【0073】
また、本実施の形態による消毒液噴射装置2によれば、モーターポンプ16によってベローズポンプ18内に消毒液10を初期充填することができるので、容積変化量が小さく、自身の吸引能力だけでは自身のポンプ室61内に消毒液10を初期充填できない種類のベローズポンプ18を使用することが可能になる。
【0074】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
【0075】
例えば、本発明は、種馬鈴しょの切断装置だけでなく、それ自身は移動しない切断刃を短時間で消毒する必要のある切断装置に、広く適用できる。そのような切断装置を利用する分野としては、農業の他、畜産、医療、食品、ヘルスケア産業、フードサービス産業、食肉加工産業、生活空間(家庭)などが挙げられる。
【解決手段】ベローズポンプ18は、ポンプ室61を区画する筐体60と、一端がポンプ室61の内表面に固定されたベローズ62と、ベローズ62の他端に接続された駆動軸63と、駆動軸63を駆動することにより、ベローズ62を伸縮させる駆動部64と、それぞれ筐体60を貫通し、ベローズ62の外表面とポンプ室61の内表面の間の領域に向かって開口する吸入口70a、吐出口70b、及び排出口70cと、排出口70cに接続された排出用バルブ67とを備える。