特許第6013026号(P6013026)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013026
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】ロータリー弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 11/085 20060101AFI20161011BHJP
   F16K 11/076 20060101ALI20161011BHJP
   F16K 3/22 20060101ALI20161011BHJP
   F16K 31/04 20060101ALN20161011BHJP
【FI】
   F16K11/085 Z
   F16K11/085 B
   F16K11/076 B
   F16K11/076 Z
   F16K3/22 Z
   !F16K31/04 Z
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-115052(P2012-115052)
(22)【出願日】2012年5月18日
(65)【公開番号】特開2013-241982(P2013-241982A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100105463
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 三男
(72)【発明者】
【氏名】望月 健一
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−036925(JP,A)
【文献】 特開2003−222253(JP,A)
【文献】 特開2012−047192(JP,A)
【文献】 特開昭64−006567(JP,A)
【文献】 特開2009−228764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 11/00−11/24
F16K 3/00− 3/36
F16K 31/00−31/05
F16K 5/00− 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側受座、該上側受座の下面を天井部とする円筒状の弁体収容室、該弁体収容室の周壁部に開口する少なくとも一つの側部ポート、及び前記弁体収容室と同軸に開口する底部ポートを有する弁本体と、回転軸部及び該回転軸部の下側に連なる頭頂部付きで下面開口の円筒状部を有し、該円筒状部に、前記側部ポートの開口面積を回転に伴って変化させる所定形状の開口部が設けられた弁体と、を備えたロータリー弁であって、
前記弁体の頭頂部に少なくとも1つの均圧孔が形成されており、
前記上側受座の下面と前記頭頂部との間に、前記均圧孔の一部を覆う環状部材が介装されていることを特徴とするロータリー弁。
【請求項2】
前記均圧孔は、前記弁体の回転軸線を中心とした同一円周上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のロータリー弁。
【請求項3】
前記均圧孔は、横断面円形状であることを特徴とする請求項1又は2記載のロータリー弁。
【請求項4】
前記均圧孔は、横断面円弧状であることを特徴とする請求項1又は2記載のロータリー弁。
【請求項5】
前記環状部材は、滑り性に優れた材料より成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のロータリー弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁本体内に回転自在に収容された弁体により、弁本体に形成された少なくとも一つの側部ポートと底部ポートを開閉又は開度調整するようにされた切換弁、流量調整弁、分配弁、混合弁等として使用されるロータリー弁に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のロータリー弁の一つとして、従来、例えば、図5に示される如くのものが考えられている(下記特許文献1、2等も参照)。
【0003】
図示例のロータリー弁1’は、基本的には、弁本体10と、この弁本体10内に回転自在に収容された弁体20と、この弁体20を回転駆動するためのステッピングモータ50とを備えている。
【0004】
弁本体10は、中央部に軸受穴16が形成された上側受座15を有し、この上側受座15上に取付具等を介してステッピングモータ50がボルトナット類で取り付けられている。弁本体10は、上側受座15の下面を天井部とする円筒状の弁体収容室14を有し、該弁体収容室14の周壁部に開口する側部ポート11、12が設けられるとともに、弁体収容室14と同軸に開口する底部ポート13が設けられている。側部ポート11と側部ポート12は、この例においては180度の角度間隔をあけて左右に配在され、それらには入出口を構成する継手部31、32が連設されている。また、底部ポート13は継手部33を兼ねるようになっている。
【0005】
弁体20は、弁本体10の弁体収容室14内に回動可能に挿置されて回転軸線O回りに回転せしめられるようになっている。
【0006】
より詳細には、弁体20は、図4(B)に示される如くに、平坦な頭頂部23付きで下面開口の円筒状部22を有する樹脂成形品であって、その円筒状部(の周壁部)22が、前記側部ポート11、12を閉塞するシール面部として機能するようにされ、かつ、この円筒状部22に、側部ポート11、12の開口面積を弁体20の回転に伴って連続的に変化させる所定形状(例えば、両端が半円形の長円形)の開口部30(図5)が設けられている。この開口部30は、弁体20の回転角度で見て所定角度だけ開口せしめられている。図4(B)においては、開口部30は、円筒状部22の奥側に配置されているため図示されていない。
【0007】
弁体20の頭頂部23の上面中央には、前記軸受穴16に回動可能に嵌挿される回転軸部25が突設されている。この回転軸部25の下部には、Oリング29、29が装着される、3段の鍔状部28からなる装着溝が設けられ、その上部には、ステッピングモータの出力軸と一体回転可能に連結するためのセレーション軸部26及び非円形断面(Dカット形状等)の凸部27が設けられている。
【0008】
加えて、回転軸部25における前記セレーション軸部26の下端と前記鍔状部28の最上段のものとの間(前記軸受穴16の上端面より若干上方)の部位には鍔状部28と同径の大径部37が形成され、この大径部37と鍔状部28の最上段のものとの間に環状溝38が形成されており、この環状溝38に、弁体20の回転は許容するが下方への抜けを阻止する弁体係止具としてのクリップ40が装着されている(図5参照)。
【0009】
クリップ40は、図4(C)に示される如くに、概略VないしU字状に折り曲げられた1本の弾性線材からなり、外側に開く先端案内部41a、前記回転軸部25の環状溝38に圧接嵌合せしめられる円弧状部41bを有する一対の挟持片部41、41と、該一対の挟持片部41、41を連結するとともに、それらが相互に離隔する方向に押し拡げられたとき、それらを元に戻す方向に付勢する折曲ばね部42と、からなっている。
【0010】
このクリップ40を装着するにあたっては、弁体20の回転軸部25を軸受穴16に下側から貫挿した後、回転軸部25の環状溝38に側部ポート11側から先端案内部41a、41aを前にして円弧状部41b、41bが前記環状溝38に外嵌されるまで押し込む。これにより、クリップ40は上側受座15の上面15a上に載置され、弁体20全体がクリップ40により回転は許容するが下方への抜けを阻止された状態で係止される。この状態では、弁体20の頭頂部23と上側受座15の下面15bとの間には、若干の隙間18cが形成される。
【0011】
このような構成のロータリー弁1’においては、弁体20が図5に示される如くの位置に回転せしめられて、その開口部30が側部ポート11を開いているときには、流体(例えば水)が側部ポート11から底部ポート13へと流れ、その流量は弁体20の回転位置すなわち開口部30による側部ポート11の開口面積に応じたものとなる。
弁体20の開口部30が反対側の側部ポート12を開いているときも同様である。
また、上記とは逆に、流体を底部ポート13から側部ポート11と側部ポート12のいずれかへ選択的に流すことも可能である。
【0012】
以上は、当ロータリー弁1’を三方弁、流量調整弁、開閉弁等として使用する場合であるが、その他、開口部30の形状を変えるなどすることにより、例えば側部ポート11からの水と側部ポート12からの湯との混合比率を調整する混合弁としても使用できるし、底部ポート13からの流体を所望比率で側部ポート11と側部ポート12に分配する分配弁として使用することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2003−222253号公報
【特許文献2】特開2008−298169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前記した如くの従来のロータリー弁は、次のような改善すべき課題がある。
すなわち、弁体20が側部ポート11、12を閉鎖する際の流体の漏れ量を少なくしたり、あるいは流量調整を精緻に行うためには、弁体20の側面(円筒状部22の側面)と弁体収容室14との間隙をなるべく小さくする必要があり、この結果、円筒状部22の側面と弁体収容室14との間は事実上シールされる。
【0015】
しかし、前記ロータリー弁1’では、流体が弁体20内を流れるようになっている関係上、その流体の圧力で、弁体20が上側受座15側に強く押圧される。つまり、図5においては弁体20の頭頂部23と上側受座15の下面15bとの間に隙間18cが形成されているが、流体圧力で弁体20が上方に押し上げられて該隙間18cがなくなり、この結果、頭頂部23が弁本体10の上側受座15の下面15bに強く押し付けられる。このように、頭頂部23と上側受座15の下面15bとは略全域にわたって接触するのでその接触面積が大きく、大きな摩擦抵抗(摺動抵抗)が発生する。
【0016】
あるいはまた、隙間18cがなくならなくても、ステッピングモータ50の出力軸に対してその中心軸方向に強い力が加えられ、該モータ50に対する負荷が増大する。
【0017】
このような傾向は、流体が弁体20の下側から導入され、一旦、頭頂部23の下面に当たってから弁体20の側面から導出される場合、あるいは流体が弁体の20の側面から導入されて弁体の下側へ導出される場合においても、流体圧力が高く、かつ通過流量が小さい場合には顕著である。
【0018】
このため、弁体に応答遅れが生じたり、弁体が円滑に回転しなくなるおそれがあり、それを避けるには、発生トルクの大きなモータ等の駆動手段が必要となり、ロータリー弁の大型化、コストアップ等を招く。
【0019】
かかる問題を解消するための一つの方策として、前記特許文献1の図1に符号20で示されるように、上側受座15と頭頂部23との間にワッシャ類を介装することが考えられるが、それだけでは、摩擦抵抗を十分に低減することはできない。
【0020】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、大型化、コストアップ等を招くことなく、弁本体と弁体との間の摩擦抵抗(摺動抵抗)を可及的に低減し得て、弁体の応答遅れを生じさせることなく円滑に回転させることのできるロータリー弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記目的を達成すべく、本発明に係るロータリー弁は、上側受座、該上側受座の下面を天井部とする円筒状の弁体収容室、該弁体収容室の周壁部に開口する少なくとも一つの側部ポート、及び前記弁体収容室と同軸に開口する底部ポートを有する弁本体と、回転軸部及び該回転軸部の下側に連なる頭頂部付きで下面開口の円筒状部を有し、該円筒状部に、前記側部ポートの開口面積を回転に伴って変化させる所定形状の開口部が設けられた弁体と、を備え、前記弁体の頭頂部に少なくとも1つの均圧孔が形成されており、前記上側受座の下面と前記頭頂部との間に、前記均圧孔の一部を覆う環状部材が介装されていることを特徴としている。
【0022】
前記均圧孔は、好ましくは、前記弁体の回転軸線を中心とした同一円周上に設けられる。
他の好ましい態様では、均圧孔は、横断面円形状又は横断面円弧状とすることができる。
さらに他の好ましい態様では、環状部材は滑り性の優れた材料により形成される。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るロータリー弁では、弁体の円筒状部内の圧力が増大しても、弁体の頭頂部に形成された均圧孔を通じて円筒状部内と弁体の頭頂部及び弁体収容室の間に形成される背圧室との均圧が行われるので、弁体の頭頂部が上側受座の下面に強く押し付けられることは緩和され、頭頂部と上側受座の下面との間の摩擦抵抗(摺動抵抗)を効果的に低減することができる。
【0024】
その結果、大型化、コストアップ等を招くことなく、弁本体と弁体との間の摩擦抵抗(摺動抵抗)を可及的に低減し得て、応答遅れを生じさせることなく弁体を円滑に回転させることが可能となる。
【0025】
また、上記の構成に加え、上側受座の下面と弁体の頭頂部との間に環状部材が介装されることにより、上側受座の下面と弁体の頭頂部との間に積極的に背圧室とが形成され、上記の均圧が速やかに行われる。
【0026】
さらに、環状部材が滑り性の良い材料により形成されることにより、弁体が上方に押し付けられても、頭頂部と上側受座の下面との間の摩擦抵抗(摺動抵抗)がさらに低減され、弁体をより一層円滑に回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係るロータリー弁の一実施例を示す部分切欠断面図。
図2図1に示されるロータリー弁の部分切欠斜視図(右側部ポート:開)。
図3図1に示されるロータリー弁の部分切欠斜視図(左側部ポート:開)。
図4】(A)図1に示される本発明例の弁体を示す斜視図、(B)図5に示される従来例の弁体を示す斜視図、(C)図1図5に示されるクリップを示す平面図。
図5】従来のロータリー弁の一例を示す部分切欠断面図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るロータリー弁の一実施例を示す部分切欠断面図である。
図示例のロータリー弁1は、前述した図5に示されるロータリー弁1’と基本構成は同じであるので、対応する部分には同じ符号を付してそれらの重複説明は省略し、以下においては相違点(本発明の特徴部分)を重点的に説明する。
【0029】
本実施例のロータリー弁1も、従来例のロータリー弁1’と同様に、弁本体10には、上側受座15、弁体収容室14、側部ポート11、12、及び底部ポート13が設けられ、また、弁体20は、回転軸部25及び該回転軸部の下側に連なり、弁体20の回転軸線Оに垂直な平坦な面を持つ頭頂部23付きで下面開口の円筒状部22を有し、該円筒状部22に、前記側部ポート11、12の開口面積を回転に伴って連続的に変化させる所定形状の開口部30が設けられている。また、上側受座15の下面15bも、頭頂部23の形状に対応するように、回転軸線Оに垂直な平面とされている。
【0030】
そして、図4(A)に良く示されるように、弁体20の平坦な頭頂部23に同一寸法かつ横断面円形状の4個の均圧孔35、35、35、35が形成されている。この4個の均圧孔35は、弁体20の回転軸線Oを中心とした同一円周上に等角度(90度)間隔で配置されている。なお、図4(A)においては、開口部30は、円筒状部22の奥側に配置されているため図示されていない。
【0031】
上記に加え、上側受座15の下面15bと頭頂部23との間に、テフロン(登録商標)等の滑り性に優れたシート状又は板状の樹脂材料からなるワッシャ(環状部材)45が弁体20の回転軸部25の下端に外嵌された状態で介装されている。この外嵌は、ワッシャ45の内径部と回転軸部25の外周部との間に多少の隙間を有するように緩く行われても良い。ワッシャ45は円環状の部材により、あるいは矩形等の輪郭部材に円筒孔を設けることにより形成される。
【0032】
この例においては、ワッシャ45は、前記4個の均圧孔35の一部を覆っており、4個の均圧孔35の外周寄りの部位は常時開口している。この結果、弁体20の頭頂部23と弁体収容室14の上面(上側弁座15の下面15b)との間には、少なくともワッシャ45の厚み分だけ、均圧孔35に常時連通する背圧室18が形成される。
【0033】
かかる構成のロータリー弁1’においては、弁体20が図1及び図2に示される如くの位置に回転せしめられて、その開口部30が右側部ポート11を開いているときには、流体(例えば水)が側部ポート11から底部ポート13へと流れ、その流量は弁体20の回転位置すなわち開口部30による側部ポート11の開口面積に応じたものとなる。
【0034】
また、図3に示される如くに、弁体20の開口部30が反対側の左側部ポート12を開いているときも同様である。
また、上記とは逆に、流体を底部ポート13から側部ポート11と側部ポート12のいずれかへ選択的に流すことも可能である。
【0035】
以上は、当ロータリー弁1を三方弁又は流量調整弁として使用する場合であるが、その他、開口部30の形状を変えるなどすることにより、例えば側部ポート11からの水と側部ポート12からの湯との混合比率を調整する混合弁としても使用できるし、底部ポート13からの流体を所望比率で側部ポート11と側部ポート12に分配する分配弁として使用することもできる。
【0036】
上記した如くの構成とされた本実施例のロータリー弁1では、流体が弁体20の下側から導入され、一旦、頭頂部23の下面に当たってから弁体20の側面から導出される場合のように、弁体20を頭頂部23側に強く押圧する力が作用しても、弁体22の頭頂部23に形成された4個の均圧孔35を通じて円筒状部22内と背圧室18との均圧が速やかに行われる。
【0037】
ここで、背圧室18内に流入した流体は、さらに軸受穴16と回転軸部25との間に流入するため、該流体によりOリング29が押圧され、この結果、弁体20は上方に多少押し上げられようとするが、上記均圧の結果、弁体20の頭頂部23がワッシャ45を介して上側受座15の下面15bに強く押し付けられることは、均圧孔35を設けない従来のロータリー弁に比較して大幅に緩和され、これらの間の摩擦抵抗(摺動抵抗)を効果的に低減することができる。
【0038】
流体が弁体20の側面から導入されて弁体20の下側へ導出される場合であっても、流体圧力が比較的高くかつ通過流量が小さいときにおいては、やはり弁体20を頭頂部23側に強く押圧する力が作用するが、この場合においても同様に、頭頂部23が上側受座15の下面15bに強く押し付けられることは緩和される。
【0039】
したがって、弁体20より閉塞される側部ポート11又は12からの流体の漏洩を極力防止すべく、円筒状部22の表面(側面)と弁体収容室14との間の隙間をなるべく小さくして、事実上、これらの間をシールしても、当該ロータリー弁1の大型化、コストアップ等を招くことなく、弁本体10と弁体20との間の摩擦抵抗(摺動抵抗)を可及的に低減し得て、応答遅れを生じさせることなく円滑に弁体を回転させることが可能となる。
【0040】
また、上側受座15の下面15bと弁体20の頭頂部23との間に滑り性に優れた樹脂材料からなるワッシャ45が介装されているので、頭頂部23と上側受座15の下面15bとの間の摩擦抵抗(摺動抵抗)がさらに低減され、弁体をより一層円滑に回転させることができる。
【0041】
さて、均圧孔35の寸法、形状、個数、配列状態等は上記実施例のものに限られないことは勿論であり、また、ワッシャ45等の他の部分も、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施例に種々の改変を施すことができる。
【0042】
すなわち、上述の説明においては、同一寸法かつ横断面円形状の均圧孔35が4個、弁体20の回転軸線Oを中心とした同一円周上に等角度間隔で配置されるものとしたが、本発明は特にこれのみに限定されることはなく、均圧孔の個数は1個以上であれば良い。
【0043】
また、均圧孔を複数設ける場合においては、その設置角度は弁体20の回転軸線Oを中心とした同一円周上に不等角度間隔で配置されても良い。
【0044】
さらに、均圧孔を複数設ける場合においては、均圧孔は、同一円周上に配置されなくても良い。
【0045】
さらにまた、均圧孔は図4(A)に示されたような横断面円形状である必要はなく、横断面円弧状に形成されても良い。この場合、均圧孔は、弁体20の回転軸線Оを中心とした横断面円弧状に形成されることもできる。
【0046】
さらにまた、図1の事例では、均圧孔35は、その一部がワッシャ45に覆われるように頭頂部23に設けられているが、ワッシャ45にその一部が覆われないように(すなわち閉鎖されないように)頭頂部23に設けられても良い。
【0047】
さらにまた、ワッシャ45を設けることにより、弁体20の頭頂部23と上側受座15の下面15bとの間に背圧室18が積極的に形成されるが、このワッシャ45は特に設けられなくても良い。すなわち、ワッシャ45を設けない場合には、頭頂部23と下面15bとが接触した状態で弁体20内に流体が流入することがあるが、この場合においても、該弁体20内に流入する流体がその圧力により均圧孔35を介して、頭頂部23と下面15bとの間に流入し、事実上、背圧室に相当する流体空間が形成される。
【0048】
さらにまた、弁体20の頭頂部23は、弁体20の回転軸線Оに垂直な平坦な面であり、上側受座15の下面15bも同様に、回転軸線Оに垂直な平面とされるものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されることはなく、頭頂部23を円錐形、半球状形等とし、上側受座15の下面15bも頭頂部23の形状に対応するような円錐形、半球状形等としても良いことは当然である。
【0049】
さらにまた、当該ロータリー弁は、弁本体の側面に設けられた2つの側部ポート(側部ポート11及び12)を備えるものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されることはなく、側部ポートは3つ以上でも良く、また側部ポートを1つとして当該ロータリー弁を開閉弁等として利用しても良いことは当然である。
【符号の説明】
【0050】
1 ロータリー弁
10 弁本体
11 側部ポート
12 側部ポート
13 底部ポート
14 弁体収容室
15 上側受座
16 軸受穴
18 背圧室
20 弁体
22 円筒状部
23 頭頂部
25 回転軸部
30 開口部
35 均圧孔
45 ワッシャ(環状部材)
50 ステッピングモータ
図1
図2
図3
図4
図5