特許第6013105号(P6013105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013105
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/77 20110101AFI20161011BHJP
   H01R 13/58 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   H01R12/77
   H01R13/58
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-207416(P2012-207416)
(22)【出願日】2012年9月20日
(65)【公開番号】特開2014-63612(P2014-63612A)
(43)【公開日】2014年4月10日
【審査請求日】2015年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳
(74)【代理人】
【識別番号】100177910
【弁理士】
【氏名又は名称】木津 正晴
(74)【代理人】
【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光
(72)【発明者】
【氏名】▲浜▼田 啓二
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−015294(JP,U)
【文献】 特開2010−040199(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/77
H01R 13/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の平行な導体を備えたフラットシールド電線が接続されるコネクタであって、
前記フラットシールド電線の各導体に電気的に接続される端子を収容保持するハウジングと、
前記ハウジングの後端側から前記ハウジングに装着され固定されている電線挟持部材と、
前記電線挟持部材の後端側から前記電線挟持部材に装着され固定されている電線シースカバーと、
を備え、
前記フラットシールド電線は、前記フラットシールド電線のシールド部を露出させた先端部と、前記先端部より後方の屈曲底部と、前記屈曲底部よりも後方の逆L字部であって前記フラットシールド電線のシース部で覆われた逆L字部と、によって略U字状に折り曲げられており、
前記先端部が、前記ハウジングの後端側に固定されたバスバープレートと前記電線挟持部材の前端部とにより電線幅方向に沿って挟持され、前記屈曲底部が、前記電線挟持部材の外周に沿って前記電線挟持部材の後端側に延び、前記逆L字部が、前記電線挟持部材の後端部と前記電線シースカバーの前端部とにより電線幅方向に沿って挟持されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記バスバープレートはインデント部を備え、
前記バスバープレートの前記インデント部に対応する前記電線挟持部材の対向面には、前記シールド部を前記インデント部に押し付けるリブ突起が電線幅方向に沿って設けられることを特徴とする請求項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の平行な導体を備えたフラットシールド電線が接続されるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
被覆導線と、この被覆導線を取り囲む導電性の編組と、この編組を取り囲む絶縁性のシースとを備えたシールドケーブルの端部に設けられるコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種のコネクタでは、高速信号の伝送等に用いられるケーブルに、ノイズの放出を抑制し且つ外来するノイズの影響を防ぐためにシールドケーブルが用いられる。
図9に示したコネクタ501は、被覆導線503と、被覆導線503を取り囲む導電性の編組505と、編組505を取り囲む絶縁性のシース507とを備えたシールドケーブル509の端部に設けられる。コネクタ501は、シールドケーブル509の端部に取り付けられる端子金具511と、環状に形成されており、且つ、シールドケーブル509の端部のシース507を剥いで露出させた編組505をシース507に重なるように折り返して設けた編組折返し部513を内側に通して加締める導電性の加締め部材515と、シールドケーブル509の端部及び端子金具511を覆い、且つ、加締め部材515を収容して固定するシールドシェル517と、を有している。
【0003】
上記コネクタ501では、加締め部材515が、ハウジング519とシールドシェル517とによって狭持される。加締め部材515は、シールドシェル517の周壁に半田を用いてろう付け(即ち、半田付け)され、電気的に接続されるとともに固定される。加締め部材515がシールドシェル517に半田付けして固定されるとともに電気的に接続される構造では、加締め部材515をより強固にシールドシェル517の内部に固定することができるとともに、加締め部材515とシールドシェル517とをより確実に電気的に接続できる。更に、編組505は、シールドシェル517と直接半田接続され、アース回路へ接続されてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−15708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来のコネクタ501は、シールドケーブル509の編組505を加締め部材515で加締め、シールドシェル517と加締め部材515を接触させることで通電させてアース回路へ接続するため、部品点数が多くなり、加締め作業のタクトタイムも掛かる。また、編組505とシールドシェル517を半田接続する場合には、半田付けによるタクトタイムが掛かり、作業性が悪い。これに加えて、使用される半田の量で電気接続特性が大きく変化するという問題もある。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造で、シールド部を保持しながら電気的接触も安定させることができるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 複数の平行な導体を備えたフラットシールド電線が接続されるコネクタであって、
前記フラットシールド電線の各導体に電気的に接続される端子を収容保持するハウジングと、
前記ハウジングの後端側から前記ハウジングに装着され固定されている電線挟持部材と、
前記電線挟持部材の後端側から前記電線挟持部材に装着され固定されている電線シースカバーと、
を備え、
前記フラットシールド電線は、前記フラットシールド電線のシールド部を露出させた先端部と、前記先端部より後方の屈曲底部と、前記屈曲底部よりも後方の逆L字部であって前記フラットシールド電線のシース部で覆われた逆L字部と、によって略U字状に折り曲げられており、
前記先端部が、前記ハウジングの後端側に固定されたバスバープレートと前記電線挟持部材の前端部とにより電線幅方向に沿って挟持され、前記屈曲底部が、前記電線挟持部材の外周に沿って前記電線挟持部材の後端側に延び、前記逆L字部が、前記電線挟持部材の後端部と前記電線シースカバーの前端部とにより電線幅方向に沿って挟持されていることを特徴とするコネクタ。
【0008】
上記(1)の構成のコネクタによれば、ハウジングに固定されたバスバープレートには、フラットシールド電線の露出したシールド部が接触され、フラットシールド電線は、その状態でハウジングに装着される電線挟持部材によってシールド部がバスバープレートとの間で挟持される。即ち、フラットシールド電線のシールド部が、バスバープレートに電気的に接続された状態となる。これにより、フラットシールド電線の先端部に露出させたシールド部が、ハウジングに固定したバスバープレートと電線挟持部材との間で電線幅方向に沿って挟持される簡単な構造で、シールド部を保持しながら電気的接触も安定させることができる。
【0010】
加えて、上記()の構成のコネクタによれば、前記端子が接続された先端部よりも後方のシース部で覆われた部分のシールド電線が、電線挟持部材の後端部と電線シースカバーとで電線幅方向に沿って挟持されるので、フラットシールド電線に作用した張力がシールド電線の導体と端子との導体接触部に作用する虞がない。そこで、フラットシールド電線の先端部に接続されたコネクタの接続信頼性を高めることができる。
【0011】
) 上記(1)の構成のコネクタであって、 前記バスバープレートはインデント部を備え、前記バスバープレートの前記インデント部に対応する前記電線挟持部材の対向面には、前記シールド部を前記インデント部に押し付けるリブ突起が電線幅方向に沿って設けられることを特徴とするコネクタ。
【0012】
上記()の構成のコネクタによれば、ハウジングに固定されたバスバープレートと電線挟持部材とによってフラットシールド電線のシールド部が挟まれた際、挟まれたシールド部は、バスバープレートから打ち出し成形されたインデント部と、電線挟持部材の対向面から突出したリブ突起とによって、局所的に高い接触荷重で押圧されて挟まれる。これにより、シールド部をバスバープレートにより確実に電気的接触させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るコネクタによれば、簡単な構造で、シールド部を保持しながら電気的接触も安定させることができる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るコネクタを相手側コネクタ、回路基板及びフラットシールド電線と共に表した斜視図である。
図2図1に示した相手側コネクタとコネクタとが分離された状態の斜視図である。
図3図1に示した相手側コネクタ及びコネクタの分解斜視図である。
図4】(a)は図2に示したコネクタの正面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)のB部拡大図である。
図5】(a)は図2に示したコネクタの側面図、(b)は(a)のC−C断面図、(c)は(b)のD部拡大図である。
図6】(a)は図4(a)のE−E断面図、(b)は(a)のF部拡大図である。
図7図2に示したフラットシールド電線の斜視図である。
図8図3に示した電線挟持部材の一部分を切り欠いた拡大斜視図である。
図9】従来のコネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るコネクタである電線側コネクタ11は、例えば基板側コネクタ13を相手側コネクタとするコネクタ装置15に用いて好適となる。コネクタ装置15の基板側コネクタ13は、ECU等の機器に収容される回路基板に実装される。
【0017】
図2に示すように、基板側コネクタ13は、導出された複数の基板側端子17が回路基板19の導体に半田付けされる。この基板側コネクタ13に嵌合される電線側コネクタ11は、複数部材が嵌合方向に組み付けられて一体に構成されている。
【0018】
図3に示すように、電線側コネクタ11は、バスバープレート21の一部分(後述のU字状両端突出片23)が、電線側コネクタ11の嵌合方向の前方に向かって、両側から突出されている。このバスバープレート21は、電線側コネクタ11が取り付けられるフラットシールド電線25のシールド部27(図6参照)に電気的に接続される。フラットシールド電線25は、複数の平行な導体24を備える。それぞれの導体24は、内部被覆によって覆われた図7に示す信号ライン29となる。これら複数の信号ライン29はアルミ箔31等のシールド部27によって覆われた後、更にその外周がシース部33によって覆われている。なお、本明細書中、基板側コネクタ13及び電線側コネクタ11は、それぞれの嵌合側を「前」として説明する。
【0019】
図3に示すように、電線側コネクタ11は、合成樹脂製のハウジングである電線側ハウジング35を有する。電線側コネクタ11は、電線側ハウジング35に装着された電線挟持部材であるストレインリリーフ37の後端部38に、更に後方から電線シースカバー39が装着される。電線シースカバー39は、シールド部27の挟持されたフラットシールド電線25のシース部33を、ストレインリリーフ37との間で電線幅方向に沿って挟持する。つまり、電線側コネクタ11は、電線側ハウジング35と、バスバープレート21と、ストレインリリーフ37と、電線シースカバー39とが、図1に示す下側から上側に積層して組み付けられている。
【0020】
図3に示すように、基板側コネクタ13は、合成樹脂製の基板側ハウジング41に、複数の基板側端子17が圧入により装着される。本実施形態において、基板側端子17はオス端子となる。従って、電線側コネクタ11に装着される電線側端子(端子)43はメス端子となる。
基板側端子17は、前方から電気接触タブ45と、圧入部47と、リード部49と、が後方に向かって直線状に連設されている。また、基板側端子17は、基板側ハウジング41の後方に開口する基板端子挿入開口部51に電気接触タブ45側から挿入されることで、圧入部47が離脱規制されて基板側ハウジング41に装着される。装着された基板側端子17は、リード部49が基板側ハウジング41の後方から導出され、このリード部49が回路基板19のスルーホール53(図1参照)に挿入されて半田付けされる。
【0021】
基板側ハウジング41の両側後方には、基板側端子17の並び方向に直交する方向に延在する基板当接部55が一体に形成されている。基板当接部55の外側面には嵌合方向に延びるペグ装着溝57が形成されている。ペグ装着溝57には、略短冊状に形成された導電金属製の固定金具であるペグ59が挿入される。
【0022】
ペグ装着溝57に固定されたペグ59は、回路基板19に穿設されるペグ固定孔61(図1参照)に挿入されて半田付けされる。即ち、ペグ59は、基板側ハウジング41に固定され、基板側ハウジング41を回路基板19に保持固定すると共に、回路基板19のアース回路63(図1参照)に電気的に接続される。
【0023】
図3に示すように、電線側コネクタ11は、電線側ハウジング35に、電線側端子43が装着される。電線側ハウジング35に装着された電線側端子43は、電線側ハウジング嵌合先端面65に開口される端子受入口67から進入する基板側コネクタ13の電気接触タブ45に、電気接触箱部69が接触する。電線側端子43は、電気接触箱部69が電線側ハウジング35の内方に設けられた不図示のランスに係止されて、離脱規制されて電線側ハウジング35に装着される。電線側端子43は、電気接触箱部69の後方に圧接刃71が連設されている。この圧接刃71は、図6(a)に示すように、フラットシールド電線25の信号ライン29の内部被覆を切り裂いて導体24と電気的に接続される。
【0024】
電線側ハウジング嵌合先端面65の周囲には、基板側ハウジング41のフード部73を挿入するフード挿入溝部75が形成される(図4(a)参照)。電線側ハウジング35の両側前方には、電線側端子43の並び方向に直交する方向に膨出する係合ブロック部77が一体に形成されている。係合ブロック部77は、基板側コネクタ13と電線側コネクタ11との嵌合時、基板当接部55に当接する。それぞれの係合ブロック部77には、前後方向に貫通するバスバー貫通孔79が穿設されている。このバスバー貫通孔79には、バスバープレート21のU字状両端突出片23が貫通され、貫通したU字状両端突出片23が、図2に示すように係合ブロック部77から前方へ突出する。
【0025】
バスバープレート21は、帯状金属板の両側を一方の面側に同一長さで垂直に折り曲げたU字状に形成され、その折り曲げられた両端側がU字状両端突出片23となる。それぞれのU字状両端突出片23には、バスバー貫通孔79に係合するバスバー側係止突起82(図4(c)参照)及びバスバー側係止突部81(図5(c)参照)と、ペグ凹部83(図2参照)に係合するバスバー凸部85(図3参照)と、が形成されている。バスバープレート21は、両側のU字状両端突出片23の間が、挟持板部87(図3参照)となる。なお、電線側端子43の圧接刃71は、図6に示すように、この挟持板部87に接触することなく、挟持板部87を迂回して後方へ突出される。
【0026】
バスバープレート21が装着された電線側ハウジング35の後方には、ストレインリリーフ37が装着される。電線側ハウジング35の係合ブロック部77にはストレインリリーフ固定溝89(図3参照)が外側面に凹設されている。ストレインリリーフ37は、直方体状の電線巻き付け部91(図3参照)の両側に係止枠部93が、係合ブロック部77に向かって突出されている。ストレインリリーフ37は、電線巻き付け部91がバスバープレート21の挟持板部87に当接した状態で、係止枠部93が、ストレインリリーフ固定溝89のリリーフ固定突起95に係止されて、電線側ハウジング35に固定される。
【0027】
この挟持板部87と電線巻き付け部91との間には、図6に示すように、フラットシールド電線25のシールド部27が挟持されることになる。即ち、ストレインリリーフ37は、フラットシールド電線25の先端部97に露出させたシールド部27を電線側ハウジング35に固定したバスバープレート21との間で電線幅方向に沿って挟持する。
【0028】
バスバープレート21の挟持板部87には、シールド部27に向かって後方へ突出されたインデント部99が設けられる。このインデント部99に対応するストレインリリーフ37の対向面101には、シールド部27をインデント部99に押し付けるリブ突起103(図8参照)が電線幅方向に沿って設けられている。
【0029】
電線巻き付け部91の両側には、係止枠部93の後方にカバー係止突起105(図3参照)が突設されている。ストレインリリーフ37の後端部38には後方から電線シースカバー39が装着され、電線シースカバー39は両側のカバー係止枠107(図5参照)が電線巻き付け部91のカバー係止突起105に係止されてストレインリリーフ37に固定される。電線巻き付け部91と電線シースカバー39との間には、シース部33で覆われた部分のフラットシールド電線25が挟持される。即ち、電線シースカバー39は、シールド部27を挟持したストレインリリーフ37の後端部38との間でフラットシールド電線25のシース部33(図7参照)を挟持する。
【0030】
ストレインリリーフ37は、電線巻き付け部91にフラットシールド電線25を巻き付けて挟持することで、フラットシールド電線25に作用した張力を摩擦によって支持し、信号ライン29の導体24と電線側端子43との導体接触部に、外力が作用しないように構成している。電線巻き付け部91に巻き付けられるフラットシールド電線25は、図7に示すように、U字状に屈曲される。屈曲されたフラットシールド電線25の先端部97は、シース部33が除去されてアルミ箔等からなるシールド部27が露出されている。シールド部27からは、更に導体24が内部被覆によって覆われた複数の信号ライン29が導出される。
【0031】
シールド部27は、電線側ハウジング35に装着されたバスバープレート21の挟持板部87に後方から接触し、その後方からストレインリリーフ37によって押圧されて挟まれる。これにより、シールド部27とバスバープレート21とが導通される。シールド部27からは複数の信号ライン29が導出され、それぞれの信号ライン29は対応する圧接刃71によって内部被覆が切り裂かれて導体24が対応の電線側端子43に導通される。
【0032】
電線側コネクタ11は、基板側コネクタ13との嵌合直前で、基板側コネクタ13のフード部73が、フード挿入溝部75に挿入され、コネクタ相互の相対位置が位置決めされる。この位置決め状態で、電線側コネクタ11から突出した一対のU字状両端突出片23は、基板側コネクタ13の一対のペグ59の外側に近接して配置される。
【0033】
この状態から嵌合が進んだU字状両端突出片23は、ペグ59の外面に摺接しながら所定位置までスライドされる。所定位置までスライドされたU字状両端突出片23は、ペグ凹部83(図2参照)にバスバー凸部85が嵌合するとともに、ペグ凸条109(図2参照)にバー先端縁111が当接して確実な接触状態となる。
【0034】
次に、上記構成を有する電線側コネクタ11の作用を説明する。
本実施形態に係る電線側コネクタ11は、図6に示すように、電線側ハウジング35に固定されたバスバープレート21には、フラットシールド電線25の露出したシールド部27が後方から接触される。フラットシールド電線25は、その状態で、電線側ハウジング35に後方から装着されるストレインリリーフ37によってシールド部27がバスバープレート21との間で挟持される。
【0035】
即ち、フラットシールド電線25のシールド部27が、バスバープレート21に電気的に接続された状態となる。これにより、フラットシールド電線25の先端部97に露出させたシールド部27が、電線側ハウジング35に固定したバスバープレート21とストレインリリーフ37との間で電線幅方向に沿って挟持される簡単な構造で、シールド部27を保持しながら電気的接触も安定させることができる。
【0036】
また、本実施形態の電線側コネクタ11では、フラットシールド電線25が、信号ライン29及びシールド部27を露出した先端部97と、先端部97よりも後方の屈曲底部113と、屈曲底部113よりも後方の逆L字部115と、によって、略U字状に折り曲げられている(図7参照)。略U字状に折り曲げられたフラットシールド電線25は、先端部97がバスバープレート21を介在させた電線側コネクタ11とストレインリリーフ37とによって挟持される。
そして、フラットシールド電線25は、屈曲底部113がストレインリリーフ37の外周に沿ってU字状に曲げられた後、更に逆L字部115となって後方へ導出される。ここで、電線側端子43が接続された先端部97よりも後方のシース部33で覆われた部分である逆L字部115が、ストレインリリーフ37と電線シースカバー39とによって挟持されるので、図6(a)に示すように、フラットシールド電線25に作用した張力がフラットシールド電線25の導体24と電線側端子43との導体接触部に作用する虞がない。更に、フラットシールド電線25は電線幅方向に沿って挟持されているので、フラットシールド電線25がねじれた際にも上記導体接触部に直接負荷が作用するのを防止できる。そこで、フラットシールド電線25の先端部97に接続された電線側コネクタ11の接続信頼性を高めることができ、フラットシールド電線25の端部に電線側コネクタ11を確実に固定できる。
【0037】
更に、電線側ハウジング35に固定されたバスバープレート21とストレインリリーフ37とによってフラットシールド電線25のシールド部27が挟まれた際、挟まれたシールド部27は、図6(b)に示すように、バスバープレート21から打ち出し成形されたインデント部99と、ストレインリリーフ37の対向面101から突出したリブ突起103とによって押圧される。その結果、フラットシールド電線25は、シールド部27がインデント部99とリブ突起103とによって、局所的に高い接触荷重で押圧されて挟まれる。これにより、シールド部27をバスバープレート21により確実に電気的接触させることができる。
【0038】
従って、本実施形態に係る電線側コネクタ11によれば、簡単な構造で、シールド部27を保持しながら電気的接触も安定させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0039】
11…電線側コネクタ(コネクタ)
21…バスバープレート
24…導体
25…フラットシールド電線
27…シールド部
33…シース部
35…電線側ハウジング(ハウジング)
37…ストレインリリーフ(電線挟持部材)
38…後端部
39…電線シースカバー
43…電線側端子(端子)
97…先端部
99…インデント部
101…対向面
103…リブ突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9