特許第6013107号(P6013107)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013107
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】排紙装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/38 20060101AFI20161011BHJP
   B65H 31/10 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   B65H31/38
   B65H31/10
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-207945(P2012-207945)
(22)【出願日】2012年9月21日
(65)【公開番号】特開2014-24679(P2014-24679A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2015年7月6日
(31)【優先権主張番号】特願2012-136758(P2012-136758)
(32)【優先日】2012年6月18日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】山口 俊也
(72)【発明者】
【氏名】杉谷 寛
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−189182(JP,A)
【文献】 特開2011−088683(JP,A)
【文献】 実開平05−010367(JP,U)
【文献】 特開2002−096961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 31/00−31/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排紙された用紙が、排紙方向に直交する用紙幅方向の両側が中央より上方に湾曲する略U字形状で積載される排紙台と、
前記排紙台の上方に吊り下げられ、前記排紙台上に排紙された用紙の用紙幅方向における両端の位置を規制する一対のサイドフェンスと、
前記排紙台を昇降させる昇降駆動部と、
前記一対のサイドフェンスの互いの間隔を調整するサイドフェンス調整部と、
排紙動作時において、前記排紙台上に積載された用紙の上面位置を維持するために前記昇降駆動部により前記排紙台を下降させる制御部とを備え、
前記制御部は、前記排紙台上に積載された用紙の増加に応じて、前記サイドフェンス調整部により前記間隔を狭めるよう制御することを特徴とする排紙装置。
【請求項2】
前記サイドフェンス調整部は、前記一対のサイドフェンスを移動させることにより、前記間隔を調整することを特徴とする請求項1に記載の排紙装置。
【請求項3】
前記サイドフェンス調整部は、前記各サイドフェンスを用紙幅方向に回動させることにより、前記間隔を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の排紙装置。
【請求項4】
前記排紙台へと排紙される用紙を略U字形状に湾曲させる一対の排紙ウイングと、
前記一対の排紙ウイングを移動させる排紙ウイング駆動部とをさらに備え、
前記制御部は、前記サイドフェンス調整部による前記間隔を狭める動作と連動して、前記排紙ウイング駆動部により前記一対の排紙ウイングを互いの間隔を狭めるよう移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排紙装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記サイドフェンス調整部による前記間隔を狭める動作を行う際、前記排紙台上に積載された用紙の上面位置を維持するための前記排紙台の下降開始以後に、前記間隔を狭める動作を開始させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排紙装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷された用紙を排紙する排紙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置で印刷された用紙を排紙する排紙装置が知られている。
【0003】
排紙装置には、排紙される用紙の用紙幅方向における両端の位置を規制するためのサイドフェンスを有するものがある。さらに、用紙にコシをつけて整列性を良好にするため、用紙が略U字形状で積載されるようにした排紙台を有する排紙装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−195459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように用紙が略U字形状で積載される排紙装置では、用紙の積載枚数が多くなるにつれて、積載用紙の上部における用紙の湾曲が大きくなる。これにより、積載用紙の上部では、サイドフェンスと用紙との隙間が広くなる。この結果、用紙の整列性が低下するおそれがあった。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、用紙の整列性の低下を抑制できる排紙装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る排紙装置の第1の特徴は、排紙された用紙が、排紙方向に直交する用紙幅方向の両側が中央より上方に湾曲する略U字形状で積載される排紙台と、前記排紙台の上方に吊り下げられ、前記排紙台上に排紙された用紙の用紙幅方向における両端の位置を規制する一対のサイドフェンスと、前記排紙台を昇降させる昇降駆動部と、前記一対のサイドフェンスの互いの間隔を調整するサイドフェンス調整部と、排紙動作時において、前記排紙台上に積載された用紙の上面位置を維持するために前記昇降駆動部により前記排紙台を下降させる制御部とを備え、前記制御部は、前記排紙台上に積載された用紙の増加に応じて、前記サイドフェンス調整部により前記間隔を狭めるよう制御することを特徴とすることにある。
【0008】
本発明に係る排紙装置の第2の特徴は、前記サイドフェンス調整部は、前記一対のサイドフェンスを移動させることにより、前記間隔を調整することにある。
【0009】
本発明に係る排紙装置の第3の特徴は、前記サイドフェンス調整部は、前記各サイドフェンスを用紙幅方向に回動させることにより、前記間隔を調整することにある。
【0010】
本発明に係る排紙装置の第4の特徴は、前記排紙台へと排紙される用紙を略U字形状に湾曲させる一対の排紙ウイングと、前記一対の排紙ウイングを移動させる排紙ウイング駆動部とをさらに備え、前記制御部は、前記サイドフェンス調整部による前記間隔を狭める動作と連動して、前記排紙ウイング駆動部により前記一対の排紙ウイングを互いの間隔を狭めるよう移動させることにある。
【0011】
本発明に係る排紙装置の第5の特徴は、前記制御部は、前記サイドフェンス調整部による前記間隔を狭める動作を行う際、前記排紙台上に積載された用紙の上面位置を維持するための前記排紙台の下降開始以後に、前記間隔を狭める動作を開始させることにある。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る排紙装置の第1の特徴によれば、排紙台上に積載された用紙の増加に応じて一対のサイドフェンスの互いの間隔を狭める。これにより、排紙装置は、排紙台上の積載用紙の上部において用紙の湾曲が大きくなっていても、サイドフェンスと用紙との隙間が大きくなることを防止できる。この結果、用紙の整列性の低下を抑制できる。
【0013】
本発明に係る排紙装置の第2の特徴によれば、一対のサイドフェンスを移動させることで、サイドフェンスと用紙との隙間が大きくなることを防止できる。
【0014】
本発明に係る排紙装置の第3の特徴によれば、各サイドフェンスを用紙幅方向に回動させることで、サイドフェンスと用紙との隙間が大きくなることを防止できる。
【0015】
本発明に係る排紙装置の第4の特徴によれば、一対の排紙ウイングを互いの間隔を狭めるよう移動させることで、排紙台へと排紙される用紙の先端がサイドフェンスに衝突することを防止でき、排紙不良を防止できる。
【0016】
本発明に係る排紙装置の第5の特徴によれば、排紙台の下降開始以後に、一対のサイドフェンスの互いの間隔を狭める動作を開始させることで、サイドフェンスが排紙台上に積載された用紙に衝突することを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施の形態に係る排紙装置の全体概略図である。
図2】第1の実施の形態に係る排紙装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図3】排紙台を左右方向から見た図である。
図4】排紙ウイングの平面図である。
図5】排紙ウイングを右側から見た図である。
図6】用紙の積載枚数の増加に応じた、上面傾斜角度の変化、および位置が固定されたサイドフェンスと用紙との隙間の変化を測定した結果を示す図である。
図7】サイドフェンスと用紙との隙間が大きくなった状態を示す図である。
図8】サイドフェンスの移動制御を説明するためのフローチャートである。
図9】第1の実施の形態におけるサイドフェンスの間隔を狭めた状態を示す図である。
図10】第2の実施の形態に係る排紙装置の全体概略図である。
図11】第2の実施の形態に係る排紙装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図12】第2の実施の形態におけるサイドフェンスの説明図である。
図13】第2の実施の形態におけるサイドフェンスの間隔を狭めた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0019】
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る排紙装置の全体概略図、図2は、第1の実施の形態に係る排紙装置の制御系の構成を示すブロック図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表方向を前方とする。また、図1に示すように、ユーザから見て、上下左右を上下左右方向とする。
【0021】
図1図2に示すように、排紙装置1は、搬送部2と、排紙台3と、エレベータ部4と、昇降モータ5と、上面検知センサ6と、一対の排紙ウイング7A,7Bと、排紙ウイング移動モータ8と、一対のサイドフェンス9A,9Bと、サイドフェンス移動モータ10と、エンドフェンス11と、エンドフェンス移動モータ12と、天井部13と、制御部14とを備える。
【0022】
搬送部2は、排紙装置1の左側に接続された印刷装置(図示せず)から送り出された印刷済みの用紙Pを搬送して排紙台3へと排紙する。搬送部2は、印刷装置から送り出された用紙Pの上下の向きをそのままにして排紙するか、または、用紙Pを上下反転させて排紙する。
【0023】
ここで、図1において太線で示す経路が、搬送部2において用紙Pが搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が排紙経路RD、破線で示す経路が反転経路RRである。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
【0024】
搬送部2は、進入ローラ21と、複数対の中間ローラ22と、複数対の排紙ローラ23と、第1切替部24と、複数対の往路ローラ25と、反転ローラ26と、複数対の復路ローラ27と、第2切替部28と、排紙センサ29とを備える。
【0025】
進入ローラ21は、印刷装置から印刷済みの用紙Pを排紙装置1へと取り込む。進入ローラ21は、排紙経路RDの最上流部に配置されている。排紙経路RDの上流端は、印刷装置の搬送経路の下流端に接続されている。進入ローラ21は、図示しないモータにより駆動される。
【0026】
複数対の中間ローラ22は、進入ローラ21により印刷装置から取り込まれた用紙Pを排紙ローラ23へと搬送する。複数対の中間ローラ22は、進入ローラ21の下流側において、排紙経路RDに沿って所定の間隔を空けて配置されている。中間ローラ22は、図示しないモータにより駆動される。
【0027】
複数対の排紙ローラ23は、中間ローラ22により搬送されてきた用紙Pを排紙台3へと排紙する。複数対の排紙ローラ23は、中間ローラ22の下流側において、排紙経路RDに沿って所定の間隔を空けて配置されている。また、排紙ローラ23は、排紙台3に対して、左側の上方に配置されている。排紙ローラ23は、図示しないモータにより駆動される。
【0028】
第1切替部24は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。第1切替部24は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐点に配置されている。第1切替部24は、図示しないソレノイドにより駆動される。
【0029】
複数対の往路ローラ25は、第1切替部24によって反転経路RRへと導かれた用紙Pを反転ローラ26へと搬送する。複数対の往路ローラ25は、第1切替部24と反転ローラ26との間の反転経路RRに沿って所定の間隔を空けて配置されている。往路ローラ25は、図示しないモータにより駆動される。
【0030】
反転ローラ26は、往路ローラ25により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックして復路ローラ27へと搬送する。反転ローラ26は、往路ローラ25の下流側において、反転経路RRに沿って配置されている。反転ローラ26は、用紙Pのスイッチバックを行うため、図示しないモータにより正逆転可能に構成されている。
【0031】
複数対の復路ローラ27は、反転ローラ26によりスイッチバックされた用紙Pを最下流の中間ローラ22へと搬送する。複数対の復路ローラ27は、反転ローラ26と最下流の中間ローラ22との間において、反転経路RRに沿って所定の間隔を空けて配置されている。復路ローラ27は、図示しないモータにより駆動される。
【0032】
第2切替部28は、往路ローラ25によって搬送される用紙Pを反転ローラ26へとガイドする。また、第2切替部28は、反転ローラ26によってスイッチバックされて上方向に搬送される用紙Pを復路ローラ27へとガイドする。第2切替部28は、反転経路RRにおいて、往路と復路とが分岐する箇所に配置されている。
【0033】
排紙センサ29は、搬送部2から排紙台3へと排紙される用紙Pを検出する。排紙センサ29は、最下流の排紙ローラ23の上流側に配置されている。排紙センサ29は、例えば、発光素子および受光素子を有する光学式センサからなる。
【0034】
排紙台3は、排紙ローラ23により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。排紙台3は、排紙ローラ23に対して、右側の下方に配置されている。図3に示すように、排紙台3は、その用紙積載面3aが、左右方向から見て、前後方向の両側が中央より高い略V字形状になっている。これにより、排紙された用紙Pが、排紙方向(左右方向)に直交する用紙幅方向(前後方向)の両側が中央より上方に湾曲する略U字形状で排紙台3上に積載される。これにより、用紙Pにコシをつけて整列性を良好にすることができる。排紙台3は、昇降可能に構成されている。
【0035】
エレベータ部4は、排紙台3を昇降させる。エレベータ部4は、前後方向に延びる複数のエレベータアーム30を有する。エレベータアーム30上には、排紙台3が載置されている。エレベータアーム30が昇降することで、排紙台3が昇降する。
【0036】
昇降モータ5は、エレベータ部4により排紙台3を昇降させるための駆動力を発生する。昇降モータ5の正転駆動によりエレベータアーム30および排紙台3が上昇し、逆転駆動によりエレベータアーム30および排紙台3が下降する。昇降モータ5は、請求項の昇降駆動部に相当する。
【0037】
上面検知センサ6は、排紙台3上に積載された用紙Pのうちの最上位の用紙Pの上面位置を検知するためのものである。上面検知センサ6は、排紙動作時において、排紙台3上に積載された用紙Pの上面位置(最上位の用紙Pの上面の高さ位置)を規定高さ位置の近傍に維持するための上面維持動作に用いられる。規定高さ位置は、排紙ローラ23から排紙台3へと落下した用紙Pが整然と積載されるようにするために最適な落下距離に応じた高さ位置として予め設定されたものである。上面検知センサ6は、発光部6aと、受光部6bとを有する。
【0038】
発光部6aと受光部6bとは、排紙台3上に用紙Pが積載される領域を挟んで左右方向に互いに離間して配置されている。発光部6aおよび受光部6bの前後方向における位置は、排紙台3の前後方向における略中央になっている。発光部6aは、高さ方向においては、光軸が規定高さ位置になるように配置され、受光部6bに向けて右方向に光を発する。受光部6bは、発光部6aとの間に検出対象物がないとき、発光部6aからの光を受光し、発光部6aからの光が検出対象物により遮られると受光しない。すなわち、上面検知センサ6は、受光部6bが発光部6aからの光を受光しない状態となることで、用紙P等の検出対象物を検出する。
【0039】
一対の排紙ウイング7A,7Bは、搬送部2から排紙台3へと排紙される用紙Pを、用紙幅方向(前後方向)の両側が中央より上方に湾曲する略U字形状に湾曲させる。これにより、搬送されてきた用紙Pにコシをつけて、排紙台3への排紙をスムーズにすることができる。図4図5に示すように、排紙ウイング7A,7Bは、排紙ローラ23の下流側において、中心線Cを挟んで前後方向に離間して対向配置されている。排紙ウイング7A,7Bは、下流側(右側)および外側(中心線Cの反対側)に向かうに従い上り傾斜したガイド面7aをそれぞれ有する。排紙ウイング7A,7Bのガイド面7aが用紙幅方向における両端部の下面に接触することで、用紙Pが略U字形状に湾曲する。排紙ウイング7A,7Bは、中心線Cを挟んで前後対称で前後方向に、連動して移動可能に構成されている。すなわち、中心線Cから排紙ウイング7Aが遠ざかるときは排紙ウイング7Bも中心線Cから遠ざかり、中心線Cに排紙ウイング7Aが近づくときは排紙ウイング7Bも中心線Cに近づくように移動する。
【0040】
排紙ウイング移動モータ8は、一対の排紙ウイング7A,7Bを移動させるものである。排紙ウイング移動モータ8の駆動力が、図示しない排紙ウイング移動機構により排紙ウイング7A,7Bに伝達され、排紙ウイング7A,7Bが移動するようになっている。排紙ウイング移動モータ8は、パルスモータからなる。排紙ウイング移動モータ8の正転駆動により排紙ウイング7A,7Bの間隔が狭まり、排紙ウイング移動モータ8の逆転駆動により排紙ウイング7A,7Bの間隔が広がるようになっている。排紙ウイング移動モータ8は、請求項の排紙ウイング駆動部に相当する。
【0041】
一対のサイドフェンス9A,9Bは、排紙台3上に排紙された用紙Pの用紙幅方向における両端の位置を規制するものである。サイドフェンス9A,9Bは、天井部13の下面に立設され、排紙台3の上方に吊り下げられる状態で設けられている。また、図3に示すように、サイドフェンス9A,9Bは、中心線Cを挟んで前後方向に離間して並設されている。サイドフェンス9A,9Bは、中心線Cを挟んで前後対称で前後方向に、連動して移動(平行移動)可能に構成されている。すなわち、中心線Cからサイドフェンス9Aが遠ざかるときはサイドフェンス9Bも中心線Cから遠ざかり、中心線Cにサイドフェンス9Aが近づくときはサイドフェンス9Bも中心線Cに近づくように移動する。
【0042】
サイドフェンス移動モータ10は、一対のサイドフェンス9A,9Bを移動させるものである。サイドフェンス移動モータ10の駆動力が、図示しないサイドフェンス移動機構によりサイドフェンス9A,9Bに伝達され、サイドフェンス9A,9Bが移動するようになっている。サイドフェンス移動モータ10は、パルスモータからなる。サイドフェンス移動モータ10の正転駆動によりサイドフェンス9A,9Bの間隔が狭まり、サイドフェンス移動モータ10の逆転駆動によりサイドフェンス9A,9Bの間隔が広がるようになっている。これにより、サイドフェンス9A,9Bの互いの間隔が調整される。サイドフェンス移動モータ10は、請求項のサイドフェンス調整部に相当する。
【0043】
エンドフェンス11は、排紙台3上に積載される用紙Pの右端の位置を規制するものである。エンドフェンス11は、天井部13の下面に立設され、排紙台3の上方に吊り下げられるように配置されている。エンドフェンス11は、左右方向に移動可能に構成されている。
【0044】
エンドフェンス移動モータ12は、エンドフェンス11を移動させるものである。エンドフェンス移動モータ12の駆動力が、図示しないエンドフェンス移動機構によりエンドフェンス11に伝達され、エンドフェンス11が移動するようになっている。エンドフェンス移動モータ12は、パルスモータからなる。エンドフェンス移動モータ12の正転駆動によりエンドフェンス11が右側へと移動し、エンドフェンス移動モータ12の逆転駆動によりエンドフェンス11が左側へと移動するようになっている。
【0045】
天井部13は、一対のサイドフェンス9A,9Bおよびエンドフェンス11を吊り下げて、移動可能に保持するものである。天井部13は、排紙台3に対向して排紙台3の上方に設けられている。
【0046】
制御部14は、排紙装置1全体の動作を制御する。制御部14は、CPU、RAM、ROM、HDD等の記憶装置等を備えて構成される。排紙動作時において、制御部14は、排紙台3上に積載された用紙Pの上面位置を維持するために昇降モータ5により排紙台3を下降させる制御を行う。また、制御部14は、排紙台3上に積載された用紙Pの増加に応じて、サイドフェンス移動モータ10により一対のサイドフェンス9A,9Bを互いの間隔を狭めるよう移動させる制御を行う。
【0047】
次に、排紙装置1の動作について説明する。
【0048】
排紙装置1の排紙動作は、印刷装置での印刷動作に応じて行われる。制御部14は、印刷装置から順次送り出される用紙Pを搬送部2により搬送して、排紙台3へと順次排紙させる。ここで、制御部14は、印刷装置から送り出された用紙Pの上下の向きをそのままにして排紙するか、用紙Pを上下反転させて排紙するかの指示を印刷装置から受け取る。そして、制御部14は、その指示に応じて搬送部2を制御する。
【0049】
用紙Pの上下の向きをそのままにして排紙する場合、制御部14は、反転経路RRを経由することなく排紙経路RDに沿って用紙Pを搬送して排紙するよう搬送部2を制御する。用紙Pを上下反転させて排紙する場合、制御部14は、反転経路RRを経由することで用紙Pを上下反転させて排紙するよう搬送部2を制御する。
【0050】
搬送部2から排紙される用紙Pは、排紙ローラ23により送り出されて排紙ウイング7A,7Bを通過して落下し、サイドフェンス9A,9Bおよびエンドフェンス11により位置を規制されつつ、排紙台3上に積載される。用紙Pが順次排紙されるにつれて、排紙台3上における用紙Pの積載枚数が増加し、積載高さが徐々に大きくなる。
【0051】
このため、排紙台3の高さ位置を固定すると、排紙台3上の最上位の用紙Pの上面の位置が徐々に高くなる。最上位の用紙Pの上面の位置が高くなることにより、排紙される用紙Pの落下距離が変化すると、排紙台3上の用紙の整列性が低下するおそれがある。そこで、排紙装置1では、排紙動作中に上面維持動作を行う。
【0052】
この排紙動作中の上面維持動作について説明する。
【0053】
まず、排紙動作を開始する際、制御部14は、上面位置出し動作を行う。具体的には、制御部14は、昇降モータ5の正転駆動を開始させることで、排紙台3の上昇を開始させる。なお、排紙動作の開始前は、排紙台3が所定の位置まで下降された状態にある。また、排紙台3から用紙Pは取り除かれ、排紙台3上に用紙Pがない状態である。昇降モータ5の正転駆動を開始させた後、上面検知センサ6がONになると、制御部14は、昇降モータ5を停止させることで、排紙台3の上昇を停止させる。
【0054】
その後、制御部14は、昇降モータ5の逆転駆動を開始させることで、排紙台3の下降を開始させる。そして、上面検知センサ6がOFFになると、制御部14は、昇降モータ5を停止させることで、排紙台3の下降を停止させる。以上により、上面位置出し動作が終了する。上面位置出し動作により、排紙台3の用紙積載面3aの中央の水平部分が規定高さ位置に位置するように調整される。このとき、サイドフェンス9A,9Bの下端が、排紙台3の前後方向における両端と同程度の高さになるようになっている。
【0055】
ここで、上面検知センサ6が検出対象物を検出している状態(発光部6aからの光が検出対象物で遮られて受光部6bが受光していない状態)をON、検出対象物を検出していない状態(発光部6aからの光を受光部6bが受光している状態)をOFFとする。受光部6bは、発光部6aからの光を受光すると信号を出力し、制御部14は、発光部6aの出力信号により、上面検知センサ6のON/OFFを判断する。
【0056】
搬送部2から排紙台3への排紙開始後、制御部14は、上面維持動作を実行する。具体的には、制御部14は、上面検知センサ6がONになると、昇降モータ5の逆転駆動を開始させることで、排紙台3の下降を開始させる。この後、上面検知センサ6がOFFになると、制御部14は、昇降モータ5を停止させることで、排紙台3の下降を停止させる。これを繰り返すことで、排紙台3上の用紙Pの中央部における上面位置が規定高さ位置の近傍に維持される。
【0057】
ここで、排紙台3上の用紙Pの積載枚数の増加に応じた、上面傾斜角度の変化、および用紙サイズに応じた位置に固定されたサイドフェンス9と用紙Pとの隙間の変化を測定した結果を図6に示す。上面傾斜角度は、排紙台3上の最上位の用紙Pの上面の傾斜角度である。排紙台3の用紙積載面3aの傾斜角度は、16.5度である。また、サイドフェンス9と用紙Pとの隙間は、サイドフェンス9と最上位の用紙Pの端部との間の距離である。
【0058】
図6に示すように、積載枚数の増加にともない、上面傾斜角度が大きくなる。それとともに、サイドフェンス9と用紙Pとの隙間も大きくなる。
【0059】
すなわち、排紙装置1では、排紙台3上の用紙Pの積載枚数が多くなると、図7に示すように、積載用紙の上部における用紙Pの湾曲が大きくなる。このため、サイドフェンス9A,9Bの位置が排紙動作開始時と同じであると、図7のように、積載用紙の上部では、サイドフェンス9A,9Bと用紙Pとの隙間が大きくなる。この結果、用紙Pの整列性が低下するおそれがある。
【0060】
そこで、排紙装置1では、排紙動作中において、排紙台3上に積載された用紙Pの増加に応じて一対のサイドフェンス9A,9Bの間隔を狭める制御を行う。
【0061】
この排紙動作中におけるサイドフェンス9A,9Bの移動制御について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0062】
ここで、排紙動作を開始する際、制御部14は、排紙ウイング7A,7B、サイドフェンス9A,9B、およびエンドフェンス11を、排紙される用紙Pのサイズに応じて配置する。
【0063】
具体的には、制御部14は、排紙ウイング移動モータ8により排紙ウイング7A,7Bをホームポジションまで移動させた後、排紙される用紙Pのサイズに応じたパルス数分だけ排紙ウイング移動モータ8を正転駆動させる。これにより、排紙ウイング7A,7Bが用紙Pのサイズに応じた配置となる。排紙ウイング7A,7Bのホームポジションは、図示しない排紙ウイングHP(ホームポジション)センサにより検出される。
【0064】
また、制御部14は、サイドフェンス移動モータ10によりサイドフェンス9A,9Bをホームポジションまで移動させた後、排紙される用紙Pのサイズに応じたパルス数分だけサイドフェンス移動モータ10を正転駆動させる。これにより、サイドフェンス9A,9Bが用紙Pのサイズに応じた配置となる。サイドフェンス9A,9Bのホームポジションは、図示しないサイドフェンスHPセンサにより検出される。
【0065】
また、制御部14は、エンドフェンス移動モータ12によりエンドフェンス11をホームポジションまで移動させた後、排紙される用紙Pのサイズに応じたパルス数分だけエンドフェンス移動モータ12を正転駆動させる。これにより、エンドフェンス11が用紙Pのサイズに応じた配置となる。エンドフェンス11のホームポジションは、図示しないエンドフェンスHPセンサにより検出される。
【0066】
搬送部2から排紙台3への用紙Pの排紙が始まると、図8のステップS10において、制御部14は、排紙枚数のカウントを開始する。具体的には、制御部14は、排紙センサで用紙Pが検出されるごとに、排紙枚数のカウント数を1ずつ加算する。
【0067】
次いで、ステップS20において、制御部14は、排紙枚数がサイドフェンス調整枚数に達したか否かを判断する。ここで、排紙台3上に用紙Pがない状態から排紙動作を開始しているので、排紙枚数は排紙台3上の積載枚数と等しい。サイドフェンス調整枚数は、一対のサイドフェンス9A,9Bの間隔を狭める動作を行うタイミングを示す排紙枚数として予め設定された枚数である。サイドフェンス調整枚数は、例えば、2000枚、3000枚、3500枚、のように累積の排紙枚数(排紙台3上の積載枚数)の値として、1つまたは複数設定される。
【0068】
排紙枚数がサイドフェンス調整枚数に達したと判断した場合(ステップS20:YES)、ステップS30において、制御部14は、上面検知センサ6がONになったか否かを判断する。ここで、制御部14は、上面検知センサ6が規定時間以上連続してONの状態で安定した場合、上面検知センサ6がONになったと判断する。上面検知センサ6がONになっていないと判断した場合(ステップS30:NO)、制御部14は、ステップS30を繰り返す。
【0069】
上面検知センサ6がONになったと判断した場合(ステップS30:YES)、ステップS40において、制御部14は、昇降モータ5の逆転駆動を開始させることにより、排紙台3の下降を開始させる。
【0070】
次いで、ステップS50において、制御部14は、上面検知センサ6がOFFになったか否かを判断する。ここで、制御部14は、上面検知センサ6が規定時間以上連続してOFFの状態で安定した場合、上面検知センサ6がOFFになったと判断する。上面検知センサ6がOFFになっていないと判断した場合(ステップS50:NO)、制御部14は、ステップS50を繰り返す。
【0071】
上面検知センサ6がOFFになったと判断した場合(ステップS30:YES)、ステップS60において、制御部14は、昇降モータ5を停止させることにより、排紙台3の下降を終了させる。
【0072】
次いで、ステップS70において、制御部14は、一対のサイドフェンス9A,9Bを互いの間隔を狭めるよう移動させる。
【0073】
具体的には、制御部14は、サイドフェンス移動モータ10をサイドフェンス調整枚数に応じた規定パルス数分だけ正転駆動させる。これにより、サイドフェンス9A,9Bがそれぞれ規定移動量だけ内側(中心線C側)へと移動する。このようにサイドフェンス9A,9Bの間隔を狭めることで、図9に示すように、排紙台3上の積載用紙の上部において用紙Pの湾曲が大きくなっていても、サイドフェンス9A,9Bと用紙Pとの隙間が大きくならないようにする。サイドフェンス9A,9Bの移動が終了すると、制御部14は、ステップS20へと戻る。
【0074】
ステップS20において、排紙枚数がサイドフェンス調整枚数に達していないと判断した場合(ステップS20:NO)、ステップS80において、制御部14は、印刷枚数分の排紙が終了したか否かを判断する。印刷枚数分の排紙が終了していないと判断した場合(ステップS80:NO)、制御部14は、ステップS20へと戻る。印刷枚数分の排紙が終了したと判断した場合(ステップS80:YES)、制御部14は、一連の処理を終了する。
【0075】
以上説明したように、排紙装置1では、排紙台3へと排紙されて排紙台3上に積載された用紙Pの増加に応じて、一対のサイドフェンス9A,9Bの間隔を狭める。具体的には、一対のサイドフェンス9A,9Bを互いに近接する方向に移動させて互いの間隔を狭める。これにより、排紙装置1は、排紙台3上の積載用紙の上部において用紙Pの湾曲が大きくなっていても、サイドフェンス9A,9Bと用紙Pとの隙間が大きくなることを防止できる。この結果、排紙装置1は、排紙台3上に積載される用紙Pの整列性の低下を抑制できる。
【0076】
また、排紙装置1では、サイドフェンス9A,9Bの間隔を狭める際、上面維持動作による排紙台3の下降後に、サイドフェンス9A,9Bの移動を行っている。これにより、排紙装置1は、サイドフェンス9A,9Bの間隔を狭めたときにサイドフェンス9A,9Bが排紙台3上に積載された用紙Pに衝突することを回避できる。この結果、サイドフェンス9A,9Bや用紙Pが損傷することを防止できる。
【0077】
なお、本実施の形態では、排紙台3の下降終了後に、サイドフェンス9A,9Bの移動を開始させたが、排紙台3の下降開始以後、すなわち、排紙台3の下降動作の開始と同時、あるいは下降動作中に、サイドフェンス9A,9Bの移動を開始させてもよい。
【0078】
また、一対のサイドフェンス9A,9Bの移動と連動して、一対の排紙ウイング7A,7Bを互いの間隔を狭めるよう移動させてもよい。すなわち、一対のサイドフェンス9A,9Bの間隔が狭まることに対応して、排紙ウイング7A,7Bにより形成される用紙Pの湾曲を大きくして、用紙Pの用紙幅方向の両端間の距離を小さくするようにしてもよい。
【0079】
この場合、制御部14は、図8のステップS70においてサイドフェンス9A,9Bを移動させる際に、排紙ウイング7A,7Bも移動させる。具体的には、制御部14は、排紙ウイング移動モータ8をサイドフェンス調整枚数に応じた規定パルス数分だけ正転駆動させる。これにより、排紙ウイング7A,7Bがそれぞれ規定移動量だけ内側へと移動し、互いの間隔が狭まる。移動後の排紙ウイング7A,7Bの間隔は、排紙ウイング7A,7Bの作用により略U字形状に湾曲して排紙台3へと排紙される用紙Pの先端が、サイドフェンス9A,9Bの左端に衝突しないような大きさに設定される。
【0080】
これにより、排紙ウイング7A,7Bを通過して排紙台3へと排紙される用紙Pの先端が、サイドフェンス9A,9Bの左端に衝突することを防止できる。この結果、排紙装置1は、排紙不良を防止できる。
【0081】
(第2の実施の形態)
図10は、第2の実施の形態に係る排紙装置の全体概略図、図11は、第2の実施の形態に係る排紙装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【0082】
図10図11に示すように、第2の実施の形態に係る排紙装置1Aは、図1図2に示した第1の実施の形態に係る排紙装置1の構成に対し、さらに、サイドフェンス回動モータ31A,31Bを備える。
【0083】
サイドフェンス回動モータ31A,31Bは、用紙幅方向にサイドフェンス9A,9Bを回動させる。排紙装置1Aにおいて、サイドフェンス9A,9Bは、サイドフェンス回動モータ31A,31Bの駆動により、図12に示すように、軸32A,32Bを中心として用紙幅方向に回動可能に構成されている。これにより、サイドフェンス9A,9Bの互いの間隔が調整される。軸32A,32Bは、サイドフェンス9A,9Bの上端に設けられ、排紙方向に平行して延びる軸である。サイドフェンス回動モータ31A,31Bは、請求項のサイドフェンス調整部に相当する。
【0084】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した図8のステップS70においてサイドフェンス9A,9Bを移動させるかわりに、制御部14は、サイドフェンス回動モータ31A,31Bによりサイドフェンス9A,9Bを規定角度だけ回動させる。これにより、図13に示すように、サイドフェンス9A,9Bの互いの間隔が狭められる。
【0085】
このようにして、排紙装置1Aでは、排紙台3上の積載用紙の上部において用紙Pの湾曲が大きくなっていても、サイドフェンス9A,9Bの下端部において用紙Pとの隙間が大きくなることを防止できる。この結果、排紙装置1Aは、排紙台3上に積載される用紙Pの整列性の低下を抑制できる。
【0086】
サイドフェンス9A,9Bを回動させた場合、サイドフェンス9A,9Bの上部では、下部に比べて互いの間隔の縮小量が小さい。このため、排紙ウイング7A,7Bの互いの間隔を狭めなくても、排紙される用紙Pの先端がサイドフェンス9A,9Bの左端に衝突することを予防できる。ただし、サイドフェンス9A,9Bの回動に連動して排紙ウイング7A,7Bの互いの間隔を狭める動作を行ってもよい。
【0087】
なお、サイドフェンス9A,9Bの回動とサイドフェンス9A,9Bの移動(平行移動)とを組み合わせて、サイドフェンス9A,9Bの互いの間隔を狭めるようにしてもよい。例えば、サイドフェンス9A,9Bの傾きが所定角度になった場合、それ以降はサイドフェンス9A,9Bの移動により、互いの間隔を狭めるようにしてもよい。
【0088】
サイドフェンス9A,9Bの傾きが大きくなりすぎると、用紙Pがサイドフェンス9A,9Bに寄りかかる不具合が発生するおそれがある。上記のようにサイドフェンス9A,9Bの回動とサイドフェンス9A,9Bの移動とを組み合わせることで、このような不具合の発生を低減し、用紙Pの整列性の低下を抑制できる。
【0089】
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1,1A 排紙装置
2 搬送部
3 排紙台
4 エレベータ部
5 昇降モータ
6 上面検知センサ
7A,7B 排紙ウイング
8 排紙ウイング移動モータ
9A,9B サイドフェンス
10 サイドフェンス移動モータ
11 エンドフェンス
12 エンドフェンス移動モータ
13 天井部
14 制御部
31A,31B サイドフェンス回動モータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13