特許第6013309号(P6013309)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013309
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】装置、磁気素子およびデータライタ
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/31 20060101AFI20161011BHJP
【FI】
   G11B5/31 D
   G11B5/31 Q
【請求項の数】3
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-246154(P2013-246154)
(22)【出願日】2013年11月28日
(65)【公開番号】特開2014-112455(P2014-112455A)
(43)【公開日】2014年6月19日
【審査請求日】2014年9月10日
(31)【優先権主張番号】13/689,337
(32)【優先日】2012年11月29日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500373758
【氏名又は名称】シーゲイト テクノロジー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Seagate Technology LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エリック・シェーン・リンビル
(72)【発明者】
【氏名】ジェンファ・シュエ
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ロジャー・メロチェ
(72)【発明者】
【氏名】フアチン・イン
(72)【発明者】
【氏名】ヨンファ・チェン
【審査官】 中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−227987(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0168240(US,A1)
【文献】 特開2010−176732(JP,A)
【文献】 特開2012−099208(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的な第1のテーパ角が前縁と後縁とを接続する磁極側壁を有する書込磁極を含む装置であって、前記書込磁極は、第1および第2のシールド側壁がシールド突端にテーパされた状態で構成された側部シールドに近接し、前記シールド突端は前記書込磁極と前記側部シールドとの間において最も近い点であり、
前記シールド突端は、前記第1および第2のシールド側壁を接続する予め定められる長さの線形の側壁を含み、前記線形の側壁は、前記書込磁極の前記後縁に直交して向き付けられる、装置。
【請求項2】
連続的な第1のテーパ角が前縁と後縁とを接続する磁極側壁を有する書込磁極を含む磁気素子であって、前記書込磁極は、シールド突端にテーパされた第1および第2のシールド側壁とともに各々が構成された第1および第2の側部シールド間において、前記第1および第2の側部シールドから分離して配置され、前記シールド突端は前記書込磁極と前記側部シールドとの間において最も近い点であり、
前記第1および第2の側部シールドは、異なる総数のシールド側壁を有する、磁気素子。
【請求項3】
連続的な第1のテーパ角が前縁と後縁とを接続する磁極側壁を有する書込磁極を含む磁気素子であって、前記書込磁極は、シールド突端にテーパされた第1および第2のシールド側壁とともに各々が構成された第1および第2の側部シールド間において、前記第1および第2の側部シールドから分離して配置され、前記シールド突端は前記書込磁極と前記側部シールドとの間において最も近い点であり、
前記側部シールドの少なくとも1つは、異なる磁気モーメントをともなう複数の層を含む、磁気素子。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0001】
概要
さまざまな実施例は、概して、高データビット密度データ保存環境において用いることが可能であるデータライタに向けられる。
【0002】
さまざまな実施例によれば、書込磁極は、磁極側壁と、前縁と後縁とを接続する連続的な第1のテーパ角とを有してもよい。書込磁極は、側部シールドに近接して位置決めされ、側部シールドは、第1および第2のシールド側壁が書込磁極と側部シールドとの間において最も近い点であるシールド突端にテーパされる状態で構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】さまざまな実施例に従って構築され動作される例示的なデータ記憶装置の上面図ブロック図である。
図2図1のデータ記憶装置において用いることが可能である例示的な磁気素子の断面のブロック図である。
図3】いくつかの実施例に従って構築された例示的な磁気素子の一部のABS図ブロック図である。
図4】さまざまな実施例に従って構築された例示的な磁気素子の一部のABS図ブロック図である。
図5】さまざまな実施例に従って構築された例示的な磁気素子の一部のABS図ブロック図である。
図6】いくつかの実施例に従って構築された例示的な磁気素子の一部のABS図ブロック図である。
図7】さまざまな実施例に従って行われる例示的な磁気素子製造ルーチンのためのフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
詳細な記載
データ記憶装置がより大きなデータ記憶容量およびより高速のデータアクセス速度に向かって進むなか、さまざまな装置構成要素の物理的サイズおよび許容差が低減されるにつれて、逸脱する磁束の磁気遮蔽は製造上および動作上の性能の難点の急激な源になった。データビットが占めるデータトラックの最小化が隣接トラック干渉(ATI)の形で特定の動作上の難点をもたらし得るが、書込磁極および磁気抵抗性積層のような磁気アクセス構造物に近接する側方磁気シールドの位置決めにより、アクセス構造物の磁気範囲を低減することによってATIを緩和してもよい。しかしながら、側方磁気シールドの追加は、磁気シールドが磁気アクセス構造物のために意図された磁化で飽和するにつれ、磁界および磁気勾配損失に苦しむ場合がある。従って、磁界および勾配を減少させずに形状係数が低減されたデータ記憶装置において実現することが可能である磁気シールド構成に対する継続的な産業需要がある。
【0005】
したがって、さまざまな実施例が、概して、書込磁極が磁極側壁を有し、連続的な第1のテーパ角が前縁と後縁とを接続する、磁気素子の構成であって、書込磁極は、側部シールドに近接して位置決めされ、側部シールドは、第1および第2のシールド側壁が書込磁極と側部シールドとの間において最も近い点であるシールド突端にテーパされる状態で構成される、磁気素子の構成に向けることが可能である。シールド突端の位置、およびシールド側壁の書込磁極に関してのシールド突端からの角度方向は、予め定められる磁気範囲を提供するように選択的に調整することが可能である。そのような調整された磁気シールド構成は、加えて、データビットアクセスに貢献する代りに、シールドを飽和させる磁束を緩和することが可能である。
【0006】
少なくとも1つの調整された磁気シールドが制限のないさまざまな環境において実施されてもよいが、図1は、一般的にさまざまな実施例に従って調整された磁気素子を利用することが可能である例示的なデータ記憶装置100の上面図ブロック図を示す。データ記憶装置100は、保存されたデータビット108が予め定められるデータトラック110上に位置する磁気記憶媒体106上のさまざまな位置上に、作動アセンブリ102が変換ヘッド104を位置決めすることが可能である、非限定的な構成において示される。記憶媒体106は、空気軸受面(ABS)を生じさせるために使用中において回転する、1つ以上のスピンドルモータ112に取付けることが可能であり、ABS上においては、作動アセンブリ102のスライダ部分114が、変換ヘッド104を含むヘッドジンバルアセンブリ(HGA)116を媒体106の予め定められる部分の上に位置決めするように飛行する。
【0007】
変換ヘッド104は、磁気ライタ、磁気応答性リーダおよび磁気シールドのような、それぞれ、記憶媒体106の選択されたデータトラック110からデータをプログラミングし、それを読取るよう動作する、1つ以上の変換素子とともに構成することが可能である。この態様で、作動アセンブリ102の制御された動きは、データを書込み、読取り、および書き換えるために、記憶媒体表面上で規定されたデータトラック110との変換器の整列と対応する。データビット108が、データトラック110において、より小さな径方向幅で、より稠密に位置決めされるようになるにつれて、ヘッド104は、近接するデータトラック110上でデータビットから意図せずして磁束を受けるかもしれず、それは、データ記憶装置100の性能を損なう磁気騒音および干渉を誘導し得る。
【0008】
図2は、形状係数が低減されたデータトラックおよびより稠密に圧縮されたデータビットの影響を緩和するよう、磁気遮蔽とともに構築された、例示的な磁気素子120の断面のブロック図を示す。示されるように、磁気素子120は、磁気リーダ122およびライタ124のような、個々にまたは同時に動作して、図1の媒体106のような近接する記憶媒体にデータを書込むか、またはそれからデータを検索することが可能である、1つ以上のデータアクセス素子を含むことが可能である。各磁気素子122および124は、さまざまなシールドおよび変換素子から構築され、対応するデータ媒体に対してデータトラック126に沿ってデータの読取および書込を行なうように作用する。
【0009】
磁気読取素子122は、先頭シールドおよび後部シールド132および134間に配置された磁気抵抗層130を有する。一方、書込素子124は、書込磁極136および少なくとも1つのリターン磁極138を有し、近接する記憶媒体に予め定められる帯磁方向を与えるために書込回路を形成する。図2において示される書込素子124の非限定的な構成においては、2つのリターン磁極138は、各々、磁極136および138からの磁束が書込素子124の境界を越えて延在することを妨げる非磁性ギャップ層140および後部シールド142にそれぞれ接触するように近接する。各リターン磁極138は、さらに、書込磁極136および138の磁気分離を維持する絶縁材料144と接触する。
【0010】
磁気素子120のシールドは、図1のビット108のような外部ビットと遭遇するタイミングに関するそれらの位置によって特徴付けられる。言いかえれば、変換素子122および124の前に外部ビットに遭遇するシールドは「先頭」シールドであり、一方、変換素子の後でビットを見るシールドは「後部」シールドである。そのような特徴付けは、変換素子の「アップトラック」または「ダウントラック」との間の差に及び、なぜならば、磁気素子120のための移動の方向および外部ビットに依って、シールドは、先頭または後部のいずれか、およびアップトラックまたはダウントラックのいずれか、であり得るからである。
【0011】
磁気素子120は、Y軸に沿って位置決めされた、磁束をアップトラックおよびダウントラック磁気ビットに到達することから払拭する複数個の遮蔽層を有する一方、増大したデータビット密度は、Z軸に沿って付加的な遮蔽に対応する、より過密なデータトラック126に至っている。書込磁極136に関してZ軸において側部シールドを追加することは、低減されたデータトラック126幅に従うように書込磁極136の磁気範囲を供し得るが、そのような追加は磁界振幅および勾配を減少させ得、なぜならば、磁化が、書込磁極を通って流れる代りに、側部シールドを飽和させるからである。磁界における低減は、動作上において、書込磁極136の磁気感度およびデータプログラミング効率を低減し得、それは、結果として、品質の下がった線形のデータビット密度容量およびサイドトラック消去の可能性の増大を生じ得、なぜならば、書込磁極が近接するデータトラック126のデータビットを意図せずしてプログラミングするからである。
【0012】
図3は、さまざまな実施例に従う書込磁極154の対向する側部において調整された側部シールド152を用いる、例示的な磁気素子150の一部のABS図ブロック図を示す。各側部シールド152は、シールド突端160にテーパする第1のシールド側壁156および第2のシールド側壁158とともに構成され、一方、書込磁極154は、磁極本体166からアップトラックに位置決めされる磁極先端164にテーパする磁極側壁162を有する。図3は、概して、予め定められるトラックと整列するように示され、磁気素子150の底部部分はアップトラックであり、ダウントラック部分の前で素子150の頂部面でデータビットに遭遇することが理解される。
【0013】
磁極本体166からの磁極先端164への一様な書込ギャップ168をともなって側部シールド152を構成することを、シールド側壁158角度(Θ)を磁極側壁162角度(Θ)と一致するように構成することによって行なうことは、書込磁極154のために、制御された磁気範囲を提供することが可能であるが、磁束のための導管を提供して、書込磁極154を通して伝達される代りに、側部シールド152を飽和させるかもしれない。そのような磁気的な懸念を念頭に置いて、1つ以上の側部シールド152が示されるように構築され得、シールド突端160は、書込磁極154と側部シールド152との間における最も近い点である。Y軸に沿ったシールド突端160の垂直位置、ならびにそれぞれのシールド側壁156および158のテーパ角(Θ&Θ)を調整する能力は、書込磁極154と側部シールド152との間において容易な磁気導管を提供せずに、書込磁極154の磁気範囲を制御することが可能である。
【0014】
非限定的な例示として、各側部シールド152の構成は、シールド突端160は、前縁として特徴付けられ得る磁極先端164と、後縁として特徴付けられ得る磁極本体166との間に位置決めされ、シールド側壁156および158は、それぞれシールド突端160から異なる方向および角度(Θ&Θ)で延在して、磁極側壁162からのシールド突端160への距離170が、磁極側壁162から第1のシールド側壁156または第2のシールド側壁158へのいずれの距離172および174よりも小さいように、なされてもよい。さまざまな実施例は、距離174を距離170の2倍であり距離172より大きくなるように調整して書込磁極154の磁気範囲を構成してサイドトラック消去および隣接トラック干渉の両方を低減する。
【0015】
磁極先端164に近いフリンジ磁界の存在は、サイドトラック消去状態において近接するデータトラックの意図しないプログラミングの一因と成り得る。そのような状態は、少なくとも、シールド側壁156の長さを調整して、アップトラックを、磁極先端164から、面180における磁極本体166の予め定められる幅178より大きくてもよい、予め定められる距離176を延在することによって、緩和されてもよい。シールド156および158および磁極側壁162のテーパ角(Θ、ΘおよびΘ)ならびにシールド突端160の位置のような、幅広くさまざまな調整可能な磁気素子特性で、書込磁極154の磁気範囲は、特に形状係数が低減された高データビット密度記憶装置において、データ書込性能を増大することが可能である、多くの異なる形状に操作することが可能である。
【0016】
図4は、いくつかの実施例に従うさまざまな構造的特徴とともに調整された、例示的な磁気素子190の一部のABS図ブロック図を示す。磁気素子190は、書込磁極192が側部シールド194と後部シールド196との間に配置され、それらは、各々、レターボックス198、シールド側壁200および202、ならびに磁極側壁204のような、磁気範囲を変える構造物とともに構成される。書込磁極192は、線形の後縁204および湾曲した前縁磁極先端206とともに構成され、それらの間にはシールド突端208が位置決めされ、シールド側壁200および202は、それから、各側壁200および202を、前縁206および後縁204の境界を越えさせる長さで延在する。
【0017】
図3のシールドおよび磁極側壁でのように、さまざまな側壁200、202および204は、前縁206、後縁204およびシールド突端208において磁極からシールドまでの異なる距離を可能にする無制限にさまざまな角度(Θ、ΘおよびΘ)に調整することが可能である。さまざまな側壁の調整された角度および側部シールド194と書込磁極192との間におけるギャップのサイズにかかわらず、書込磁極192からダウントラックにレターボックス198を含むことは、磁極192から磁束損失を最小限にする一方で十分な磁気遮蔽を提供することが可能であり、それは、書込磁界勾配、振幅および利得を増大する。レターボックス198は、部分的に側部シールド194および後部シールド196から出て形成されるとして示されるが、そのような構成は、レターボックスを側部シールド194または後部シールド196のいずれかの一部として完全に組込むよう、随意に変更することが可能である。
【0018】
レターボックス198の位置および形状は、さまざまな実施例において、磁気遮蔽と書込磁極192の書込磁界利得および勾配との間の均衡を与えるように調整されてもよい。すなわち、幅210および書込磁極198からの距離212を、連続的に曲線的および矩形状などの全体的な形状とともに調整して、書込磁極192に対する、予め定められた遮蔽および磁気性能特性を提供してもよい。調整されたレターボックス198の追加は磁気オーバーシュートを低減することが可能であり、なぜならば、漂遊磁界が、少なくとも、書込磁極192に最も近い最長の側壁を有する調整されたシールド側壁200および202によって提供された形状異方性によって低減されるからである。レターボックス198を、書込磁極192のそれぞれの前縁206および後縁204からのシールド突端208の先頭214および後部216の距離によって与えられるシールド突端208の調整された位置によって補足して、サイドトラック消去を低減し、磁気転移曲率を増大させてもよい。
【0019】
側部シールド194、書込磁極192およびレターボックス198の構成は、書込磁極192の選択された部分に対して予め定められる近くに遮蔽材料を位置決めすることが可能であり、磁気的絶縁材料がシールド194および196と書込磁極192との間に配置されることを可能する一方で、さまざまな磁気素子190構成要素を、形状、材料、サイズおよび位置に関してさらに調整して、書込磁極192の磁気範囲を操作しながら、最適化された書込磁場を提供してもよい。図5は、概してさまざまな実施例に従って調整された例示的な磁気素子220の一部のABS図ブロック図を示す。磁気素子220は、2つを超えるシールド側壁を提供するように各々調整された側部シールド224間に配置される書込磁極222を有する。
【0020】
示されるように、書込磁極222は、実質的に台形形状を有し、対向する対面する磁極側壁226は前縁228および後縁230を接続する。各側部シールド224は、突端側壁238からなるシールド突端236から予め定められる角度においてテーパする第1のシールド側壁232および第2のシールド側壁234とともに構成される。図4のシールド突端208との比較においては、シールド突端236は、2つの表面の出会う点ではなく、他のシールド側壁232および234を接続する予め定められる長さ240を有する表面である。突端側壁238のための線形の表面、または代替的にいくつかの実施例において連続的に曲線的な表面の使用は、別の調整可能な構造的表面を提供し、それは、書込磁極222と側部シールド224との間の書込ギャップが、磁極側壁226に関して予め定められる距離242および244において変動することを可能にする。
【0021】
突端側壁238の形状および位置は、第1のシールド側壁232および第2のシールド側壁234が、仮にシールド側壁232および234が1点で出会った場合にシールド側壁を書込磁極222にあまりにも近く持って来る角度でテーパおよび延在することを可能にする。例えば、突端側壁238の長さは、第2のシールド側壁が、仮に突端側壁238の長さ240が存在しない場合よりも小さい角度でシールド突端236から延在することを可能にして、書込磁極222の後縁230に予め定められる距離を与えてもよい。そのようなより小さいシールド側壁角度は、いくつかの実施例においては、書込磁極222からの予め定められるダウントラック距離248で予め定められる側部シールド幅246を形成するように利用されてもよく、それは、レターボックス型書込磁界利得および勾配最適化の形成を、側部シールド224および/または後部シールド内へのレターボックスの付加的な製造なしに行なうことが可能である。
【0022】
さまざまなシールドおよび磁極側壁の調整によって可能な幅広くさまざまな遮蔽構成は、書込磁極222の対向する側部において構造を鏡映することに限定されない。図6は、概して、異なる側部シールド264および266構成がいくつかの実施例に従って構築された状態で、書込磁極262の磁気範囲を制御するためにどのように例示的な磁気素子260を調整することが可能であるかを示す。磁気素子260のABS図は、異なる磁気遮蔽特性および構造上の向きを有する複数の異なる材料から積層として構築された第1の側部シールド264を示す。
【0023】
図6において示される例示において、第1の側部シールド264は、第1のシールド層268、第2のシールド層270、および第3のシールド層272を有し、第1のシールド層268、第2のシールド層270、および第3のシールド層272は、それぞれ、Y軸に沿って異なる厚み274、276および278を有し、磁極側壁286(Θ)に関して異なる角度(Θ&Θ)で向き付けられた異なるシールド側壁280、282および284を有する。いくつかの実施例は、側部シールド264と書込磁極262の前縁との間に先頭距離288を提供し、それは、側部シールド264と書込磁極262の後縁との間の後部距離290の半分であるように、シールド側壁280、282および284を構成する。先頭距離288を後部距離290の半分として構成することは、最小の隣接トラック干渉に関して最適化された書込磁界を提供することが可能である。
【0024】
第1の側部シールド264と書込磁極262との間の書込ギャップを増大させることは、異なる磁石モーメントを示す材料の使用によって補足することが可能である。例えば、第1の層268は、2.4テスラのような第1の予め定められるモーメントで構築することが可能であり、他方、第2の層270は、1.4テスラのような異なる第2の予め定められるモーメントを有し、第3の層272は1.0テスラのような異なる第3の予め定められるモーメントで構成される。異なる層268、270および272の変動する磁気モーメントは、書込磁界損失を最小限にし得、なぜならば、漂遊磁界が、特に先頭磁極先端292に近く、制御されるからである。サイズ、書込磁極262に対する位置、およびさまざまな側部シールド264積層の材料を調整する能力は、書込磁極262の磁気範囲の正確な明瞭度および磁気特性を可能にすることが可能である付加的な調整局面を提供する。
【0025】
複数の異なるシールド層268、270および272ならびに材料の使用は、正確な調整能力を提供することが可能である一方で、さらなる生産複雑性および処理が、積層された側部シールド構成の効果を打ち消すかもしれない。第2の側部シールド266は、どのようにして、単一の層および材料を、異なる角度方向(Θ、Θ、Θ、&Θ)で構築された複数のシールド側壁294、296、298および300で構築して、書込磁極262と第2の側部シールド266との間において最も近い点であるシールド突端302を形成することが可能であるかを示す。
【0026】
シールド突端302の位置は、磁極側壁286の任意の予め定められる部分の近くに位置決めされてもよいが、そのような予め定められる部分は、側部シールドが先頭磁極先端292からダウントラックにおいて平面を延在するときは、より書込磁極262の後部部分に向かってもよい。すなわち、シールド突端302の位置は、側部シールド266が延在するダウントラック距離304に応じて選択されてもよい。そのようなダウントラック距離304は、さらに、先頭距離306、突端距離308および後部距離310を変更して、磁気遮蔽を書込磁界利得および勾配と平衡を保って、予め定められる隣接トラック干渉およびサイドトラック消去緩和を与えてもよい。
【0027】
書込磁界およびデータビットプログラミング性能を最適化するのに可能な非限定的な側部シールド構成の多様性で、磁気素子の構築は、磁気動作を調整する一連の一般的および特定の判断を経ることが可能である。図7は、磁気素子の磁気遮蔽および書込磁場の性能を調整するためにさまざまな実施例に従って行われる例示的な磁気素子製造ルーチン330を提供する。初めに、ルーチン330は、ステップ332において予め定められる形状、側壁および磁極先端で書込磁極を構築する。
【0028】
判断334は、一方または両方の側部シールドが複数層積層として構築されるか否かを判断する。複数個の異なる側部シールド層が判断334から利用されることになる場合、ステップ336は、予め定められる材料、厚みおよびシールド側壁角度方向で各側部シールド層を連続的に形成する。対照的に、ステップ338は、単一の側部シールド層を設けて、シールド突端を、それから延在する予め定められる数のシールド側壁とともに形成する。さまざまな実施例は、シールド側壁を、書込磁極の前縁および後縁を越えて延在するように構成し、他の実施例は、前縁からの磁極側壁の長さの10%、30%または50%のような、書込磁極の予め定められる部分に近く、シールド突端を位置決めする。
【0029】
書込磁極の対向する側部における側部シールドの形成は、ステップ336および338を一回または複数回行なうことを通して達成することが可能であることが注目されるべきである。書込磁極の対向する側部における側部シールドの形成は、ルーチン330を判断340に進め、そこでは、図4のレターボックス198のようなレターボックスの包含が企図される。ステップ342は、矩形、台形、および矩形形状のような、予め定められる形状、予め定められるサイズ、および書込磁極からの予め定められる距離を有するレターボックスを形成する。そのようなレターボックス構築は、一方または両方の側部シールド、および後でステップ344において設けられる後部シールドの処理を組込んでもよい。すなわち、レターボックスは、側部シールドまたは後部シールドに完全に組入れられてもよく、または側部シールドおよび後部シールドの両方によって与えられた表面の組合せからなってもよい。
【0030】
レターボックスが判断340において磁気素子に組入れられないという場合には、ステップ344は、内部のレターボックス開口部を形成せずに、書込磁極から予め定められる距離で後部シールドを設ける。ルーチン330のさまざまな判断およびステップを通して、磁気素子は、さまざまな側部シールド側壁、距離およびシールド突端位置の調整された構成を介して磁気遮蔽を書込磁界性能と平衡を保つことによって、性能に関して最適化することが可能である。例えば、シールド突端のテーパされたシールド側壁および位置を、書込磁極に関してさまざまな位置において構成して、サイドトラック消去および隣接トラック干渉のような、意図しない性能特性の危険性の低減または最小化と組み合わされた、より多い、またはより少ない磁気遮蔽を与え得る。
【0031】
しかしながら、図7において示されるルーチン330のさまざまなステップおよび判断は、必要ではなく、限定もされないことが注目されるべきであり、なぜならば、さまざまな判断およびステップを省略、変更および追加することが可能であるからである。例示として、判断334ならびにステップ336および338を複数回実行し、同様または異なる結果で、書込磁極の対向する側部側に位置決めされた側部シールドを構築することが可能である。
【0032】
予め定められる磁気遮蔽およびデータビットプログラミング性能を与えるように調整することが可能である側部シールドの構造上のありあまるほどのパラメータは、書込磁極の磁気範囲を制御することが可能である多数の考えられ得る側部シールド構成を示す。そのような側部シールド構成は、高められた磁界性能を、最適化された書込磁界利得および勾配とともに与えるように調整されてもよく、一方、他の構成は側部シールドの逸脱する磁界および磁気飽和から結果として生じる意図しない性能状態を最小限にするように調整されてもよい。書込磁極に対する側部シールドのさまざまな構造上の局面を調整することによりこれらのさまざまな性能特性の平衡を保つ能力は、特に、データビット密度が増大した、形状係数が低減されたデータ記憶装置に適合することに関して、側部シールド構築物の多用性を伝える。
【0033】
加えて、実施例は磁気プログラミングに向けられている一方で、主張された発明をデータ記憶装置適用例を含む任意の数の他の適用例において容易に利用することが可能であることが十分に理解される。この開示のさまざまな実施例の多数の特性および構成が、前述の記載において、さまざまな実施例の構造および機能の詳細とともに述べられたが、この詳細な記載は例示的であるのみであり、変更が詳細に、特にこの開示の原理内における部分の構造および構成の事項において、特許請求の範囲が表現される用語の広い一般的な意味によって示される十分な範囲にまで行なわれてもよいことも理解される。例えば、特定の要素は、この技術の精神および範囲から逸脱せずに、特定の適用例に依って変動してもよい。
【符号の説明】
【0034】
152 側部シールド、154 書込磁極、156 第1のシールド側壁、158 第2のシールド側壁、160 シールド突端、162 磁極側壁、164 前縁、166 後縁、Θ,Θ,Θ テーパ角。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7