特許第6013345号(P6013345)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6013345痛み治療用の4,5a−エポキシモルフィナンの6−アミド誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013345
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】痛み治療用の4,5a−エポキシモルフィナンの6−アミド誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 489/08 20060101AFI20161011BHJP
   A61K 31/485 20060101ALI20161011BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20161011BHJP
   G01N 33/68 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   C07D489/08CSP
   A61K31/485
   A61P25/04
   G01N33/68
【請求項の数】34
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2013-535029(P2013-535029)
(86)(22)【出願日】2011年10月19日
(65)【公表番号】特表2013-541559(P2013-541559A)
(43)【公表日】2013年11月14日
(86)【国際出願番号】US2011056827
(87)【国際公開番号】WO2012054566
(87)【国際公開日】20120426
【審査請求日】2014年10月14日
(31)【優先権主張番号】61/394,481
(32)【優先日】2010年10月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500213834
【氏名又は名称】メモリアル スローン−ケタリング キャンサー センター
(74)【代理人】
【識別番号】100090251
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 憲一
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100185915
【弁理士】
【氏名又は名称】長山 弘典
(72)【発明者】
【氏名】パステルナーク ガブリル
(72)【発明者】
【氏名】マジュムダール ススルタ
【審査官】 伊藤 幸司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2001/068080(WO,A1)
【文献】 特表2009−507872(JP,A)
【文献】 特表2008−501036(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/006119(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/083384(WO,A1)
【文献】 米国特許第06323212(US,B1)
【文献】 Senait Ghirmai, et al.,Synthesis and Biological Evaluation of α- and β-6-Amido Derivatives of 17-Cyclopropylmethyl-3,14β-dihydroxy-4,5α-epoxymorphinan: Potential Alcohol-Cessation Agents,Journal of Medicinal Chemistry,2008年,Vol.51, No.6,pp.1913-1924
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAPLUS/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】
[式中、
は、アリル基であり;
は、水素原子、(C−C)アシル基、(C−C)オキサアルキル基、及び(C−C)アシルオキサアルキル基から選択され;
は、水素原子及び(C−C)アルキル基から選択され;
は、
(a)アミノ基、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外で置換されたフェニル基;
(b)場合により置換されていることのあるナフチレン基;
(c)場合により置換されていることのあるアントラセン基;及び
(d)場合により置換されていることのある芳香族複素環式基から選択され;
は、水素原子及び(C−C)アルキル基から選択され;
10は、場合により置換されていることのあるフェニル基、場合により置換されていることのある芳香族複素環式基又は場合により置換されていることのある、非芳香族酸素又は硫黄複素環化合物であり;
ここで、ナフチレン基、アントラセン基、複素環式基又はR10における置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アシル基及び(C−C)アルコキシ基から独立して選択されるものとする]
で表される化合物又はそれらの薬学的に容認可能な塩。
【請求項2】
が、水素原子又はメチル基であり;
が、
(a)アミノ基、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外にて、置換されたフェニル基;
(b)場合により置換されていることのあるナフチレン基;
(c)場合により置換されていることのあるアントラセン基;及び
(d)場合により、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基及び(C−C)アルコキシ基から選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、ピリジン基、チオフェン基、フラン基及びピロール基から選択される芳香族複素環式基から選択され;
が、水素原子である、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
下記式で表される、請求項1又は2に記載の化合物又はそれらの薬学的に容認可能な塩。
【化2】
【請求項4】
水素原子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
が、アセチル基、アセトキシメチル基、−CHOC(=O)C(CH及び−CHOC(=O)OCHから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
水素原子である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
がCHである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
が、
【化3】
[式中、R5aは、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される]である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
5aが、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基及びR10から選択され、R10が、場合により、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基及びアセチル基から独立して選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、チオフェニル基、フラニル基及びフェニル基から選択される、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
が、
【化4】
[式中、Rは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メトキシ基、フェニル基、チオフェニル基、及びフラニル基から選択され;R6bは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メトキシ基、フェニル基、チオフェニル基、及びフラニル基から選択されるが、ただしR及びR6b両方が、フェニル基又はヘテロアリール基でないものとする]である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
が、3,4−ジヨードフェニル基である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
オキシモルホンの6位でのアミド置換基が、β−配置であり、Rが、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外にて置換されたフェニル基である、請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
が、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基及びトリフルオロメトキシ基から独立して選択された2つの置換基で3位及び4位にて置換されたフェニル基である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
水素原子であり;Rが水素原子であり、Rが3,4−ジヨードフェニル基である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基及びR10から選択された置換基で3位又は4位にて置換されたフェニル基であり、R10が、場合により、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチレンジオキシル基及びアセチル基から独立して選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、チオフェニル基、フラニル基及びフェニル基から選択される、請求項12に記載の化合物。
【請求項16】
が、3−ヨードフェニル基である、請求項9に記載の化合物。
【請求項17】
オキシモルホンの6位でのアミド置換基が、β−配置であり、Rが場合により置換されるキノリン基である、請求項2に記載の化合物。
【請求項18】
が、場合により置換されていることのあるナフチレン基、又は場合により置換されていることのあるアントラセン基である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
が、場合により置換されていることのある芳香族複素環式基である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
が、各々が独立して場合により置換されていることのある、イミダゾール、ピリジン、インドール、チオフェン、ベンゾピラノン、チアゾール、フラン、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール、ピラゾール、ピロール、ベンゾフラン、又はイソオキサゾールである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
下記式:
【化5】
[式中、Rは水素原子であり、Rは水素原子であり、Rは2−キノリニル基である]
で表される、請求項1に記載の化合物又はそれらの薬学的に容認可能な塩。
【請求項22】
下記式[式中、Rはアリル基であり、R、R、Rは以下に示す基である]
【化6】
で表される化合物又はそれらの薬学的に容認可能な塩。
【請求項23】
下記式:
【化7】
[式中、Rは水素原子であり、Rは水素原子であり、Rは3−ヨードフェニル基である]
で表される、請求項1に記載の化合物又はそれらの薬学的に容認可能な塩。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物に含まれる原子の少なくとも1つが放射性同位体である、放射性標識化合物。
【請求項25】
、R及びR水素原子であり;Rが、3−125I−フェニル基又は3,4−ジ−125I−フェニル基である、請求項24に記載の放射性標識化合物。
【請求項26】
請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項24又は25に記載の放射性標識化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項27】
痛みを軽減するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項24又は25に記載の放射性標識化合物。
【請求項28】
腸の運動性の実質的な低下を伴わずに痛みを軽減する、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
実質的な呼吸障害を伴わずに痛みを軽減する、請求項27に記載の化合物。
【請求項30】
μ−オピオイド依存患者において痛みを低減するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項24又は25に記載の放射性標識化合物。
【請求項31】
請求項24又は25に記載の放射性標識化合物であって、前記放射性標識化合物に組織を露出し、前記組織を洗い、前記組織における放射性標識化合物の位置及び/又は量を測定することを含む、kappa3受容体の分析を行うための、前記放射性標識化合物
【請求項32】
請求項24又は25に記載の放射性標識化合物であって、前記放射性標識化合物をインビトロ又はインビボにおいて受容体源に露出し、前記受容体に結合した放射性標識化合物の位置及び/又は量を測定することを含む、オピオイド様受容体の分析を行うための、前記放射性標識化合物
【請求項33】
治療に使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項24又は25に記載の放射性標識化合物。
【請求項34】
痛みの軽減用医薬の製造のための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項24又は25に記載の放射性標識化合物。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に関するクロスレファレンス】
【0001】
本願は、2010年10月19日に出願された米国仮特許出願第61/394,481号の優先権を主張し、それらの開示内容は、参考として本明細書に含まれるものである。
【連邦政府による資金提供を受けた研究】
【0002】
本発明は、米国立衛生研究所によって授与された契約番号DA02615、DA06241及びDA00220R01の下で、米国政府支援によりなされたものである。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
【発明の分野】
【0003】
本発明は、オピオイド受容体結合性の4,5a−エポキシモルフィナンの6−アミド誘導体に関する。この化合物は鎮痛剤として有効である。
【発明の背景】
【0004】
1805年のモルヒネの単離以来、オピエートは熱心な研究の対象であり、オピエート又はオピエート様活性を有する何千もの化合物が同定されてきた。ヒトの痛覚脱失を引き起こすために使用される化合物(例えばモルヒネ)及びヒトの薬物嗜癖を治療するために使用される化合物(例えばメタドン、ブプレノルフィン及びナルトレキソン)を含む多くのオピオイド受容体相互作用性化合物は、中枢神経系(CNS)でμオピオイド受容体を始動させ、そして、血液脳関門を横断することにより働く。しかしながら、CNSの外部にμオピオイド受容体がある場合、通常それらオピエートは、余分な末梢性副作用を起こす。しばしば、末梢性副作用は、胃腸(GI)管及び呼吸器系に現れる。例えば、長期に及ぶモルフィン投与は、しばしば便秘を引き起こし、最終的には患者において生命に関わる呼吸障害を引き起こす。他の副作用は、モルフィン様化合物の主要な反応から生じるように思われる。それらμリガンドの主要副作用は身体的依存性(依存症)及び鎮静状態を含む。従って、痛みの症状を治療することができるが、末梢性及び主要な副作用の部分的又は全てを起こさない医薬品は、非常に価値が高いと思われる。
【発明の要約】
【0005】
本発明の化合物は、便秘及び呼吸障害への易罹病性(liability)が緩和された鎮痛薬として有効である。
【0006】
ある観点においては、本発明は、式I:
【化1】
[式中、
は、
(a)シクロプロピルメチル基以外のC−C10炭化水素基、及び
(b)−CH−Het(ここでHetは5員又は6員複素環式基である)から選択され;
は、水素原子、(C−C)アシル基、(C−C)オキサアルキル基、及び(C−C)アシルオキサアルキル基から選択され;
は、水素原子及び(C−C)アルキル基から選択され;
は、
(a)アミノ基、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外で置換されたフェニル基;
(b)場合により置換されていることのあるナフチレン基;
(c)場合により置換されていることのあるアントラセン基;
(d)場合により置換されていることのある芳香族複素環式基から選択され;
は、水素原子及び(C−C)アルキル基から選択され;
10は、場合により置換されていることのあるフェニル基、場合により置換されていることのある芳香族複素環式基又は場合により置換されていることのある、非芳香族酸素又は硫黄複素環式基であり;
ここで、ナフチレン基、アントラセン基、複素環式基又はR10における置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アシル基及び(C−C)アルコキシ基から独立して選択されるものとする]
で表される化合物に関する。
【0007】
ある観点においては、本発明は、式II:
【化2】
{式中、
4aは、
(a)
【化3】
[式中、R5aは、アミノ基、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される];
(b)
【化4】
[式中、R6aは、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される];
(c)
【化5】
[式中、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択され;R6bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択されるか、又は、R及びR6bが一緒になって、アルキレンジオキシ基であるが、ただしR及びR6bの両方がクロロ基又はフルオロ基でないものとする];
(d)
【化6】
[式中、R5bは、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択され;Rは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択され;Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される];及び
(e)ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで置換されたナフチレン基;
(f)場合により、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで置換されていることのあるアントラセン基;
(g)場合により、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、非置換のピリジン基、キノリン基又はイソキノリン基以外の芳香族複素環式基から選択される}
で表される化合物に関する。
【0008】
他の観点において、本発明は、前記化学式の少なくとも一つの化合物及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物に関する。
【0009】
他の観点において、本発明は、前記化合物を、痛みを軽減するのに有効な量で、痛みを罹患した対象に投与することを含む、痛みを軽減する方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【0010】
本発明の鎮痛剤の化合物は、主に2つの主要な種類に分類される。すなわち、一般式II(ここでRはシクロプロピルメチル基である)の化合物、及び一般式I(ここでRはシクロプロピルメチル基ではない)の化合物である。一般式Iの化合物は、Rがアリル基であるシリーズと、Rがシクロブチルメチル基であるシリーズとを含む。Rが−CH−Hetである場合は、Hetはテトラヒドロフラニル基であることができる。
【0011】
ある観点において、本発明は、式I:
【化7】
に関する。
【0012】
本発明のいくつかの実施態様は式:
【化8】
[式中、
これは化学式Iの部分集合(subset)である。これらの化合物において、Rが、シクロブチルメチル基又はアリル基であり;
が、水素原子又はメチル基であり;
が、
(a)アミノ基、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外にて、置換されたフェニル基;
(b)場合により置換されていることのあるナフチレン基;
(c)場合により置換されていることのあるアントラセン基;
(d)場合により、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基及び(C−C)アルコキシ基から選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、ピリジン基、チオフェン基、フラン基及びピロール基から選択される芳香族複素環式基から選択され;
は、水素原子であり;そして
10は、場合により置換されていることのあるフェニル基、場合により置換されていることのある芳香族複素環式基あるいは場合により置換されていることのある、非芳香族複素環式基又は硫黄複素環式基;
ここで、ナフチレン基、アントラセン基、複素環式基又はR10における置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)アシル基及び(C−C)アルコキシ基から独立して選択される)
であることができる。
【0013】
化学式IIの化合物のいくつかの実施態様において、R4aは、(g)場合によりハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで置換されていることのある芳香族複素環式基であって、非置換のピリジン基、キノリン基又はイソキノリン基以外の基であり、これらの実施態様において、R4aは、臭素、塩素、メチル基、メトキシ基又はシアノ基で一置換されたピリジン基以外であることもできる。これらの実施態様において、R4aは、非置換のピリミジン基、シンノリン基キナゾリン基又はピリダジン基以外であることもできる。
【0014】
いくつかの実施態様において、オキシモルホンの6位でのアミド置換基が、β−配置であり、Rが水素原子である。
【化9】
【0015】
いくつかの実施態様においては、Rは水素原子であり、他の実施態様においては、Rは、CH、アセチル基、アセトキシメチル基、−CHOC(=O)C(CH及び−CHOC(=O)OCHから選択される。
【0016】
いくつかの実施態様において、Rは水素原子であり、他の実施態様においては、Rはメチル基である。
【0017】
いくつかの実施態様において、R又はR4aが、
【化10】
である。いくつかの実施態様において、R5aは、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される。下位の実施態様では、R5aが、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基及びR10から選択され、R10が、場合により、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチレンジオキシ基及びアセチル基から独立して選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、チオフェニル基、フェニル基及びフラニル基から選択される。いくつかの実施態様において、R5aは、ヨード基であって、通常の同位体比率であるか、それとも125Iがリッチな比率である。他の実施態様において、R又はR4aが、
【化11】
であり、式中、Rは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メトキシ基、フェニル基、チオフェニル基、フラニル基から選択され;R6bは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メトキシ基、フェニル基、チオフェニル基、フラニル基から選択される。ある実施態様では、R又はR4aは、3,4−ジヨードフェニル基であり、125Iがリッチであることもできる。
【0018】
ある実施態様において、オキシモルホンの6位でのアミド置換基が、β−配置であり、Rが、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外で置換されたフェニル基である。下位の実施態様において、Rが、シクロブチルメチル基又はアリル基であり;Rが、水素原子又はメチル基であり;Rが、水素原子であり;オキシモルホンの6位でのアミド置換基が、β−配置であり、Rが、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、(C−C)アルキル基、(C−C)ハロアルキル基、(C−C)ハロアルコキシ基、(C−C)アルコキシ基及びR10から選択される置換基の1から3つで、2位又は6位以外で置換されたフェニル基である。好ましい下位概念においては、Rが、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基及びトリフルオロメトキシ基から独立して選択される2つの置換基で3位及び4位で置換されたフェニル基である。例えば、Rはアリル基であり;RはHであり;R及びRは水素原子であり、Rは3,4−ジヨードフェニル基である化合物である。他の好ましい亜属において、Rは、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基及びR10から選択される置換基で3及び4位で置換されたフェニル基である。R10は、場合により、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチレンジオキシ基及びアセチル基から独立して選択される置換基の1から3つで置換されていることのある、チオフェニル基、フラニル基及びフェニル基から選択される。一般的に、Rが置換フェニル基である化合物は、置換基が2位及び/又は6位である場合に、有効的な鎮痛作用を示さないように思われる。
【0019】
他の実施態様において、オキシモルホンの6位でのアミド置換基が、β−配置であり、Rは場合により置換されていることのあるキノリン基である。いくつかの実施態様において、Rはアリル基であり;RはHであり;R及びRは水素原子であり、Rは場合により置換されていることのあるキノリン基である。
【0020】
前記に示したように、Rは、水素原子及び(C−C)アルキル基から選択される。好ましい化合物はRが水素原子又はメチル基である。
【0021】
本発明による医薬組成物は、前記の化合物及び薬学的に許容可能な担体を含む。
【0022】
前記の化合物は、痛みの低減方法において使用することができる。その方法は、痛みを低減するために前記の有効な量の化合物を、痛みを罹患した対象に投与することを含む。痛みの治療において、腸運動の実質的な低減を伴わず、及び/又は実質的な呼吸障害を伴わずに、痛みを低減することができる。用語「実質的に」とは、腸運動又は呼吸速度が、投与を受けていない対象用の鎮痛剤ED501回の投与で少なくとも50%まで低減されることを意味する。化合物は、μ−オピオイド−依存型患者における痛みを低減する方法において使用することができる。化合物は、kappa3受容体の分析において使用することができ;放射性ヨウ素化化合物はとりわけこの分析で有益である。
【0023】
≪定義≫
本明細書の全体にわたって、用語及び置換基は、それらの定義の意味で用いる。
アルキル基は、直鎖状又は分岐状、あるいは環状炭化水素構造、及びそれらの組合せを含むことを意図している。前記組合せは、例えば、シクロプロピルメチル基であろう。低級アルキル基は、炭素原子1〜6個のアルキル基をいう。低級アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、s−及びt−ブチル、シクロブチル等を含む。好ましいアルキル基は、C20又はそれ以下である。シクロアルキル基は、アルキル基の部分集団であり、炭素原子3〜8個の環状炭化水素基を含む。シクロアルキル基の例は、c−プロピル、c−ブチル、c−ペンチル、ノルボルニル等を含む。
【0024】
アルコキシ基又はアルコキシル基は、酸素を介して親構造に結合する炭素原子1〜8個の直鎖状、分岐状、又は環状の構造又は組合せの基を意味する。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を含む。低級アルコキシ基は、炭素原子1〜4個を含む基を意味する。
【0025】
アリール基及びヘテロアリール基は、O、N、またはSから選択されるヘテロ原子0〜3個を含む5員環又は6員環芳香族又は複素環芳香族環式基;O、N、またはSから選択されるヘテロ原子0〜3個を含む二環式の9員環又は10員環の芳香族又は複素環芳香族環系;あるいはO、N、またはSから選択されるヘテロ原子0〜3個を含む三環式の13員環又は14員環の芳香族又は複素環芳香族環系を意味する。芳香族性の6員環から14員環の炭素環式環は、例えば、ベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン、フルオレンを含み、5員環から10員環の芳香族複素環式環は、例えば、イミダゾール、ピリジン、インドール、チオフェン、ベンゾピノン、チアゾール、フラン、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール及びピラゾールを含む。本明細書において、アリール基及びヘテロアリール基は、一つ又はそれ以上の環が芳香族である残基を意味するが、全ての環が芳香族である必要はないものとする。
【0026】
アリールアルキル基は、アルキル残基に結合したアリール環を意味し、親構造への結合点はアルキル基を介している。例えば、ベンジル基、フェネチル基等である。ヘテロアリールアルキル基は、ヘテロアリール環に結合したアルキル残基を意味する。例えば、ピリジニルメチル基、ピリミジニルエチル基等を含む。
【0027】
〜C10炭化水素基は、元素の構成要素として水素原子及び炭素原子から成る、直鎖状、分岐状、又は環状残基を意味し、アルキル基、シクロアルキル基、ポリシクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、及びそれらの組み合わせを含む。例えば、ベンジル基、フェネチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、アリル基、カムフォニル基及びナフチルエチル基を含む。
【0028】
本明細書で特に断らない限り、用語「炭素環」は、環原子が全て炭素であるが、任意の酸化状態である環系を含むものとして用いる。従って、(C−C10)炭素環は、例えばシクロプロパン、ベンゼン及びシクロヘキサンなどの系を含む、非芳香族及び芳香族系の両方を言い;(C−C12)炭素多環は、例えばノルボルナン、デカリン、インダン及びナフタレンなどの系を意味する。特に制限がなければ炭素環は、単環、二環及び多環を言う。
【0029】
複素環式基は、炭素原子の1つ又は2つが、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素及び硫黄によって置換されたシクロアルキル残基又はアリール残基を意味する。ヘテロアリール基は複素環式基の部分集合を形成する。複素環式基の例は、ピロリジン、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾジオキサン、ベンゾシオキソール(置換基として存在する場合、一般的にメチレンジオキシフェニルと称される)、テトラゾール、モルホリン、チアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等を含む。
【0030】
本明細書において、用語「場合により置換されていることのある」は、「非置換又は置換された」と置き替え可能に使用する。用語「置換された」は、特定の基における一つ又は複数の水素原子を、特定の基で置換することを意味する。例えば、置換されたアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、複素環式環基等は、各残基中の水素原子の1つ又はそれ以上が、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、カルボニル基、フェニル基、ヘテロアリール基、ベンゼンスルホニル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、ハロアルコキシ基、オキサアルキル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル[−C(=O)O−アルキル]、アルコキシカルボニルアミノ[HNC(=O)O−アルキル]、カルボキシアミド[−C(=O)NH]、アルキルカルボニル[−C(=O)NH−アルキル]、シアノ基、アセトキシ、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基(シクロアルキルアミノアルキル基を含む)、ジアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルコキシ基、複素環−アルキルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アシルアミノアルキル基、アシルアミノアルコキシ基、アシルアミノ基、アミジノ基、アリール基、ベンジル基、複素環式基、複素環−アルキル基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヒドロキシイミン基、アルコキシイミノ基、オキサアルキル基、アミノスルホニル基、トリチル基、グアニジノ基、ウレイド基、ベンジルオキシフェニル基及びベンジルオキシ基で置換されたアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、又は複素環式環基を意味する。「Oxo」も、「場合により置換されていることのある」として言及される置換基に含まれるが、oxoは二価の基であることから、例えばフェニル基上の置換基としては適切ではない状況があることも、同業者には理解されるであろう。ある実施態様において、水素原子の1個、2個又は3個を指定された基で置換する。アルキル基及びシクロアルキル基の場合において、3つを越える水素原子は、フルオロ基によって置換することができ;確かに、全ての可能な水素原子はフッ素によって置換することができる。
【0031】
本明細書に記載された化合物は、1つ又はそれ以上の不斉中心を含むので、従って絶対的立体技術の観点から、(R)−又は(S)−として定義されることができるエナンチオマー、ジアステレオマー、及びその他の立体異性体を生じることができる。本発明は、可能な異性体全て、同様にラセミ化合物及び光学的に純粋な形を含むことを意図している。特定の不斉中心が、請求項に記載の化合物において特定されていることは自明であろう。その場合において、特定されていない不斉中心は、両方の配置を包含し;特定されている不斉中心は、特定の配置のみを包含する。光学活性の(R)−及び(S)−異性体は、キラルシントン(synthons)又はキラル試薬を用いて調製することができ、従来の技術を用いて分割することができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合及びその他の幾何学的非対称中心を含む場合は、特に断らない限り、それは、その化合物がE及びZ幾何異性体の両方を含むことを意味する。同様に、全ての互変異性型が含まれることも意図されている。
【0032】
本明細書では、当業者によって理解される通り、「化合物」との記載は、明確な制限がない限りは、その化合物の塩を含むものとする。特に実施態様において、用語「化学式Iの化合物」は、化合物またはそれらの薬学的に容認可能な塩を意味する。
【0033】
本発明の化合物は、塩、すなわちカチオン種として存在することができる。用語「薬学的に容認可能な塩」は、カウンターイオン(アニオン)が、薬学的に容認可能な非毒性の酸(無機酸及び有機酸を含む)から誘導される塩を意味する。本発明の化合物の塩のための適切な薬学的に許容可能な酸は、例えば、酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシル酸))、安息香酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、炭酸、クエン酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、エチレンジジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフチレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、ピバル酸、ポリガラクツロン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、テオクラチン酸、p-トルエンスルホン酸等を含む。
【0034】
本発明の化合物は、放射性標識型で存在することができる。すなわち、本発明の化合物は、自然界で発見される原子質量あるいは質量数とは異なる原子質量又は質量数を含む原子の1つ又は複数を含むことができることが理解されるであろう。あるいは、単一構造の複数の分子は、自然界で発見される同位体比率とは異なる同位体比率で存在する原子の少なくとも1つを含むことができる。水素原子、炭素、リン、フッ素、塩素及びヨウ素の放射性同位体としては、H、H、11C、13C、14C、15N、35S、18F、36Cl、125I、124I及び131Iが含まれる。これらの放射性同位体及び/又はその他の原子のその他の放射性同位体を含む化合物は、本発明の範囲内である。トリチウム化放射性同位体、すなわちH、及び炭素−14(すなわち、14C)放射性同位体は、とりわけ、調製及び検出の容易性から特に好ましい。同位元素11C、13N、15O、124I及び18Fを含む化合物は、陽電子放出断層撮影法(positron emission tomography)に適切である。本発明による化学式I及びIIで表される放射性標識化合物及びそれらのプロドラッグを、当業者に周知の方法で一般的に調製することができる。都合の良いことには、そのような放射性標識化合物は、本明細書の実施例及び反応工程に記載の操作において、非放射性標識試薬を、容易に入手可能な放射性標識試薬に代替することによって調製することができる。
【0035】
本発明は、多くの異なる形式の実施態様に適用可能であるが、本発明の好ましい実施態様を記載している。しかしながら、本明細書の開示は、本発明の原理の例示として考慮されるべきであり、例示された実施態様に本発明が制限されることを意図していないものと理解されたい。審査過程において、請求項記載の上位概念の一部のメンバーが特許要件を満たしていないとされることがあり得る。このような場合に、請求項の範囲から下位概念を出願後に除去することは、特許審査の結果であって、発明者による本発明のコンセプト又は説明を反映するものではないと考えるべきであり、本発明は、公共の所有物ではなかった、一般式I及びIIのメンバーの全てを包含するものである。
【0036】
式I又はIIの化合物を、原料化学物質として投与することは可能であるものの、医薬組成物として提供することがより好ましい。さらなる観点によると、本発明は、式I又はIIあるいは薬学的に許容可能なその塩又は溶媒和化合物を、1つ又は複数の調剤的担体及び場合により、1つ又は複数の他の治療成分と一緒に含む医薬組成物を提供する。担体は、前記の受容体に有害ではなく、製剤の他の成分と適合性があるという意味において「許容可能」でなければならない。組成物は、経口、局所又は非経口投与用として調剤化することができる。例えば、それらをCNS内(髄腔内又は脳室内)に直接的に、経皮的に、経動脈的に及び経静脈的に投与することができる。
【0037】
製剤は、経口、非経口〔皮下、皮内(真皮)、筋(肉)内、静脈内及び関節内を含む〕、直腸及び局所投与〔皮膚、口、舌下及び眼球内を含む〕に適しているものを含む。化合物は、好ましくは経口で、又は注射(点滴又は皮下)により処理される。化合物の正確な量での患者への投与は、付添いの医師の責任となるであろう。しかしながら、採用された用量は、患者の年齢と性別、治療されている正確な疾患及び重症度を含む多数の要因に依存することになる。また、投与の手段は、状態及び重症度によって変えることができる。製剤は、単位投薬形態において都合よく存在することができ、薬学分野で周知の任意の方法によって調製することができる。一般的に、製剤は、活性成分及び液体担体又は微細に分離した固体担体、あるいはそれらの両方を均一に及び親密に混合し、もし必要であれば、生成物を所望の製剤に成形することにより調製する。
【0038】
経口投与に適した本発明の製剤は、不連続単位、例えば活性成分の所定量をそれぞれ含むカプセル、カシュー又はタブレットとして;粉末又は顆粒として;水性液体又は非水性液体に中の溶液又は懸濁液として;あるいは水中油型液体エマルション又は油中水滴型エマルションとして存在することができる。活性成分は、ボーラス、舐剤又はペーストとして存在することができる。
【0039】
タブレットは、圧縮又はモールドすることによって、場合により1つ又はそれ以上の付属成分と共に調製することができる。圧縮されたタブレットは、自由流動型、例えば粉末又は顆粒、場合により結合剤、滑剤、不活性希釈剤、潤滑、界面活性剤又は分散剤で混合されたものにおける活性成分を適切な機械で圧縮することで調製することができる。モールドしたタブレットは、不活性液体希釈剤で湿らす粉末化合物の混合物を適切な機械でモールドすることで調製することができる。タブレットは、場合によって、被覆したり、分割線を入れたりすることができ、そして、活性成分について徐放性、遅放性、あるいは放出制御性の放出を提供する製剤とすることができる。
【0040】
非経口投与用製剤は、水性及び非水性滅菌注射溶液を含み、抗酸化物質、バッファー、静菌薬及び溶質を含むことができ、対象とする受信者の血液で等浸透圧する製剤を提供する。また、非経口投与用製剤は、水性及び非水性滅菌懸濁液も含み、懸濁化剤及び増粘剤を含むことができる。製剤は、単位用量又は複数用量の容器、例えば密封アンプル及びバイアルにおいて存在することができ、使用の前にすぐに、凍結乾燥した(凍結乾燥された)滅菌液体担体、例えば食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等の添加物のみを必要とする状況で保管されることができる。即時注射溶液及び懸濁液は前記記載種類の滅菌粉末、顆粒及びタブレットで調製することができる。
【0041】
直腸投与用製剤は、通常の担体、例えばココアバター又はポリエチレングリコールを用いた坐薬として提示することができる。
【0042】
口腔内、例えば頬側、又は舌下での局所投与用製剤は、様々な香料化主成分、例えば蔗糖とアカシア又はトラガカントでの活性成分を含むトローチ剤を含み、そして主成分、例えばゼラチンとグリセリン、又は白糖とアカシアでの活性成分を含むトローチを含む。
【0043】
好ましい単位容量製剤は、本発明で以下に列挙されたものとして、又はそれらの適当なフラクションとして、活性成分の有効量を含んでいる。
【0044】
前記でとりわけ言及された成分に加えて、本発明の製剤は、問題において関心をよせられる製剤の種類を有する技術では従来型の、他の薬剤を含むことができ、例えば経口投与に適している本発明の製剤は香味剤を含む。
【0045】
本発明では、「治療(treatment)」又は「治療すること(treating)」あるいは「緩和すること(palliating)」又は「改善すること(ameliorating)」を置き換え可能に使用する。これらの用語は、有用性又は所望結果を入手するためのアプローチのことを言い、これには、それだけには限らないが、治療的有用性及び/又は予防的有用性が含まれる。治療的有用性は、治療されている基礎疾患の根絶又は改良を意味する。また、治療的有用性は、基礎疾患と関係する1つ又は複数の生理学系の根絶又は改良で達成され、患者がなおも基礎疾患に苦しめられるにも関わらず、その患者において改善点が見られる。予防的有用性にとって、組成物は、ある特定の疾患の診断がなされていなかったとしても、その疾患の進展のリスクのある患者、又は1つ又は複数の疾患の生理学系を報告している患者に投与することができる。
【0046】
≪略語≫
以下の略語及び用語は、本明細書全体にわたり指示された意味を有する:
Ac = アセチル
Boc = t−ブチルオキシカルボニル
BOP = ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムへキサフルオロリン酸塩
Bu = ブチル
c− = シクロ
DCM = ジクロロメタン=塩化メチレン=CHCl
DIEA = ジイソプロピルエチルアミン
DMF = N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO = ジメチルスルホキシド
DOR = δオピオイド受容体
EtOAc = エチルアセテート
EtOH = エタノール
GC = ガスクロマトグラフィー
HOAc = 酢酸
KOR = κオピオイド受容体
Me = メチル
MOR = μオピオイド受容体
MTBE = メチルt−ブチルエーテル
PEG = ポリエチレングリコール
Ph = フェニル
PhOH = フェノール
rt = 室温
sat’d = 飽和
s− = 第二級
t−又はtert− = 第三級
TBDMS = t−ブチルジメチルシリル
TFA = トリフルオロ酢酸
THF = テトラヒドロフラン
TMS = トリメチルシリル
tosyl = p−トルエンスルホニル
【0047】
≪薬理学的及び行動的分析≫
受容体結合分析:MOR−CHO(mu)、DOR−CHO(delta)及びKOR−CHO(kappa)での競合結合分析は、硫酸マグネシウム5mM(CHO−MORの場合のみ)を含む、50mMリン酸カリウムバッファー、pH7.4にて25℃で実施された。特異結合は、全結合と非特異的結合の間の差異と定義され、8μMレバロルファンの存在にて測定された。125I−SMGP1(IBNtxA)は、MOR1−CHO、KOR1−CHO及びDOR1−CHOにて薬品の相対的親和力を測定するためにユニバーサル放射性リガンドとして使用された。一般的に、タンパク質濃度は、20−40μg/mLであり、インキュベーション時間は全ての分析で90分間だった(Majumdar et al.,Bioorg Med Chem Lett.2011,21(13),4001−4004)。Kappa3オピオイド受容体競合結合分析は、全脳膜ホモジネートで行われ、90分間の100nM−CTAPの存在での5mM硫酸マグネシウムを含む(100nM−U50488h及び100nM−DPDPE)50mMリン酸カリウムバッファー、pH7.4にて25℃で実施された。125I−SMGP1は、試験にて放射性リガンドとして使用され、局所的にタンパク質500マイクログラム及び放射性リガンド0.15nMは0.5mL試験で使用された。特異結合は、全結合と非特異結合の間での差異として定義され、μMレバロルファンの存在にて測定された。タンパク質濃度は、ラウリー(Lowry)ら[J Biol Chem 1951,193,265−275;(1951)]により、基準としてウシ血清アルブミンを用いて測定された。Kd、Bmax、及びKi値は非線形回帰分析(GraphPadPrism)によって算出された。kappa3の位置で結合する化合物及び100nM未満のKを示す化合物が鎮痛を示すことを観察し、kappa3用に選択する化合物は改良された副作用プロフィールを示す。本発明で言及される「kappa3オピオイド受容体」は、クラーク(Clark)ら[J.Pharmacol. Exp.Ther.251,461−468(1989)]により最初に特徴付けられる受容体である。この受容体は、ロスマン(Rothman)ら[Peptides 11,311−331(1990)]によるkappa2b受容体と交互に言及されてきており、同じ受容体であるように思われる。とにかく、それは、レバロルファン、ケトシクラゾシン及びSMGP1用に高親和性結合(K<1nM)により特徴付けることができ、モルヒネ(K>1μM)、ノルビナルトルフィミン(オピオイドκ受容体遮断薬)(K>50nM)及びDADL(K>50nM)に対して低親和性により特徴付けられることができる。
【0048】
テール・フリック鎮痛分析:オスCD−iマウス(25−35g; Charles River Breeding Laboratories, Wilmington, MA)を、自由に利用可能な水及びプリナ・ローデント・チュー(Purina rodent chow)と共に、12時間ずつの昼間/夜間サイクルで維持した。マウスは検査するまで5匹のグループで飼育された。鎮痛は、放射熱テール・フリック技術(radiant heat tail-flick technique)[D’Amour and Smith, J. Pharmacol. Exp. Ther. 72: 74-79 (1941)]を用いて測定された。テール・フリック分析用に、集中的な光刺激からテールを引き離すための潜伏時間(latency)は光電セルを用いて電子的に計測された。ベースライン潜伏時間(2.0−3.0秒)を、2つの検査の意味として全ての動物の実験的な治療の前に測定した。後処理のテール・フリック潜伏時間は、各実験の治療に適応されるために測定し、テール・フリック用の最大10秒の潜伏時間を、組織障害を最小限にするために使用した。全ての実験を、少なくとも10匹のマウスを含む各実験で各グループ少なくとも2匹に繰り返して実施し、提供された全ての繰り返しの結果を組み合わせた。より小量化の可能性があるため、10mg/kg未満のED50を有する化合物が好ましいが、より高いED50も可能である。
【0049】
消化管運動の分析:胃腸管通過は、ポール(Paul)とパステルナーク(Pasternak)[Eur.J.Pharmacol.149(1988),pp.403−404.)]の記載のとおりに測定された。手短に言えば、8時間の食物差し控えの後、動物は表示された薬物を享受し、それから強制飼養により木炭の食物(0.2mL;精製された木炭10%及びトラガカント・ゴム2.5%,w/v)を与えられた。動物は30分後に犠牲になった。それから、木炭の食物により移動した距離を、センチメートルで計測し、記録した。
【0050】
条件付き場所嗜好性/場所嫌悪及び自発運動:試験装置は、ギロチン型ドア (MedAssociates ENV-512 insert)を用いた壁によって仕切られた同じ大きさの2つの区画から成る。1つの区画は、白い壁に取り囲まれ、棒でできた床を有するが、もう1つの区画は、黒い床及び格子の床を有する。区画の床に引かれている赤外フォトビームは、常時マウスの位置を追うために使用された;このデータはMedAssociatesアクティビティー・モニター・ソフトウエアを用いて動物が移動した全距離を算出するために使用された。このデータは、各薬品を注入された後に各動物が移動した距離を、食塩水注射の後に動物が移動した平均距離によって除算して示される。
【0051】
検査2日前、動物のおりは環境にならすために3時間検査室に移された。慣らし試験日の当日に、動物は部屋に置かれ、20分間自由に両方の区画を行き来させた。各区画のそれらのベースライン優先傾向は算出された;場所選択実験において、動物たちが最初に多くの時間を過ごす区画には食塩水が割り当てられ、一方で反対側の区画は、医薬組合せ側とした。場所嫌悪のために、最初に好ましい区画を医薬組み合わせ側にし、もう1つの区画を食塩水に割り当てた。実験のコンディショニング局面の間、動物を各セッションの前1時間、実験用の部屋で慣らした。動物たちは医薬又は食塩水のどちらかを8日間交互に注射され、20分間区画に入れられたので処理条件と特定の区画の結びつきを学習した。後処理検査日に、動物たちは食塩水と医薬組み合わせにされた区画に置かれ、20分間自由に両方の区画を行き来させた。処理後に各区画で過ごした時間が算出され、処理前に各区画で過ごした時間の量から減算し、処理による各動物の好みの変化を測定する。
【0052】
LD50の測定:マウスのグループ(n=8)への試験化合物(250mg/kg)の投与後60分間死亡率を測定した。Gistrak et al. The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics. 251, 469-476 (1989)参照。
【0053】
耐性研究:マウスのグループ(n=10)を、モルヒネ(6mg/kg皮下注射(s.c.))又は試験化合物(1mg/kg皮下注射)を用いて、一日に2回で5日間治療した。各注射前と、各注射の30分後にテール・フリック潜伏時間を測定した。Gistrak et al.(1989)前掲書中(op. cit.)参照。
慢性的投与の効果:1日目と3日目に、マウスは、モルヒネ・ペレット(75mg遊離塩基;NIDA)の摂取を受け(pelleted)、鎮痛用試験を行った。3日目に、マウスは、鎮痛用に試験化合物(1mg/kg,皮下注射)でも試験され、ナロキソン(1mg/kg,皮下注射)でも試験され、禁断症状をきたした。分けたマウスのグループは、モルヒネ−耐性マウスにおいて、鎮痛のための制御として単独で試験化合物を受け取った。同様に、マウスのグループ(n=10)は、1日2回1mg/kgの注射、皮下注射を10日間することで試験化合物を得ることができた。10日目にマウスは鎮痛用に試験化合物(1mg/kg,皮下注射.)でも試験され、ナロキソン(1mg/kg,皮下注射)及びレバロルファン(1mg/kg)でも試験され、禁断症状をきたした。動物は、下痢及び跳躍と判断された。Gistrak et al.(1989)前掲書中(op. cit.)参照。
呼吸障害評価:MouseOx Pulse Oximeter system (Starr Life Sciences, Pittsburgh, PA)は、覚醒していて自由に行動する成人オスCD1マウスにおける呼吸速度を評価するために使用された。30分間、ブランク・カラーを用いて装置に慣れさせ、その後で、動物にオキシメーター・カラーを取付た。5秒平均呼吸速度を、5分間隔で評価した。各動物のベースラインは、薬物注射前に25分周期以上で得られた;開始15分の注射後、続いて測定結果は35分の周期で得られた。マウスのグループ(n=5)を、モルヒネ又は試験化合物で皮下に処理し、呼吸速度は両方のセット用に測定された。1回の投与は、各化合物のED50の5倍、すなわちSMGP1 2.5mg/kg及びモルヒネ20mg/kgであり、モルヒネは50%の呼吸障害を示した一方で、SMGP1は、食塩水と比較した場合、統計的に有意な低下を示さなかった。
【0054】
この実験の代表的結果を表1に示す。
【表1】
【0055】
kappa3受容体用に高親和性及び高選択性を有する化合物SMGP1を、より大規模に検査した。化合物SMGP1は、モルヒネより高い有効性を有し、マウスにおいて非常に有効な鎮痛剤である。しかし、その医薬の薬理性は、多数の重要な基準においてモルヒネとは異なった。ナロキソンは、モルヒネ及び実際に臨床的に使用されている全ての鎮静剤を無効にすることができる有効な拮抗薬である。しかしながら、ナロキソンは、SMGP1により誘発された鎮痛を無効にすることにおいては、効力がはるかに少なく、従来のmu、delta、kappa1及びORL1医薬に対する選択拮抗薬のシリーズは、不活性であった。レバロルファンは、オピオイド作用薬・レボルファノールに構造的に類似したオピオイド拮抗薬である。レボルファノールのように、レバロルファンは、kappa3部位に対して高親和性を有する。したがって、レバロルが、化合物1の鎮痛剤作用を効果的に無効にするということに驚きはない。これは、オピオイドの応答特性を確認するものである。モルヒネの長期投与は、急速に、低下した応答性又は耐性を引き起こす。
【0056】
化合物SMGP1は、長期投与を用いていくつかの耐性も示し、モルヒネを用いて示される耐性よりさらにゆっくりと現れた。しかしながら、SMGP1はモルヒネ交差耐性を示さなかった。高モルヒネ耐性マウスが与えられたとき、SMGP1は、通常の鎮痛剤の反応を示した。長期投与に続く、拮抗薬を用いたチャレンジにおいて、モルヒネを投与された全ての動物は、禁断症状の刺激的で劇的なサイン(肉体的依存性の尺度)を示す。その一方、SMGP1の長期投与は、肉体的依存症に導かれない。ナロキソンは、禁断症状を促進しなかった。それは、一回の投与で鎮痛も回復しなかったことや結合部位のために悪い親和力も有したときから予想されていた。しかし、臨床的に利用可能なオピオイドからSMGP1をはっきりと区別することで、レバロルファンは鎮痛を回復させる可能性があるにもかかわらず禁断症状をきたすこともなかった。最近、臨床的に利用可能な他のkappa医薬とは違って、SMGP1を、どのくらいの期間、患者がそれらを服用していたかにかかわらず、伝統的な鎮静剤との組み合わせで使用することができた、すなわちμ−オピオイド−依存性患者において痛みを低減するために使用することができた。胃腸管通過の抑制の上でSMGP1の影響は、最小限であった。これはモルヒネと大いに異なっている。これらの観察に基づいて、当業者は、SMGP1が最小限の便秘障害をもたらすという結論を出すだろう。
【0057】
本発明の化合物は、次の一般的ルートを経由して合成することができる。
【化12】
【0058】
この合成は化合物に拡張することができ、Rは水素原子以外である。
【化13】
【0059】
本発明の代理化合物の合成の詳細な説明は次の通りである:
一般的手順:全ての反応物は、オーブンで乾燥させたガラス製品を有する環境温度で、磁気攪拌機を用いて陽性の窒素雰囲気のもとで行われた。溶媒として、H−NMRを、CDClを用いて500MHz−Bruker器具に入れた。シリカゲル(230−400メッシュ)を、カラムクロマトグラフィーで使用した。
【0060】
3オピエートの6位でのケトンを、ベータ及びアルファ異性体の混合物を得るためにNaBHCN及びNHOAcを用いて還元的なアミノ化によってアミン(オピエート−NH)に転換(transformed)した。ベータ及びアルファ異性体はカラムクロマトグラフィーによって精製された。平行合成において、置換されたカルボン酸を、DCC及びTHFの存在におけるN−ヒドロキシスクシンイミドを用いて反応することによってN−スクシンイミジルエステルに変換した。それから相当する活性化したエステルは、DIEA及びDCMの存在においてオピエート−NHのベータ又はアルファ異性体で反応された。それからオピエートのアロイルアミド派生物はカラムクロマトグラフィーによって精製された。あるいは、置換されたカルボン酸は、3,6−ジアロイルエート化誘導体を与えるためにDCMでBOP及びDIEAを用いてオピエート−NHに直接的に連結した。それから、3,6−ジアロイルオピエート誘導体を、KCOを用いた簡易加水分解に依存し、ナルトレキサミン(naltrexamine)、ナロキサミン(naloxamine)及びオキシモルファンアミン(oxymorphanamine)の6−アロイル誘導体を得た。
【0061】
オキシホルホン、ナロキソン及びオキシモルホンの還元的アミノ化は、ポロトジーズ(Portoghese)とその同僚たち(J Med Chem 1977(20),8,1100)により出版された文献プロトコルを用いて実行された。局所的に、オピエート10g(30mmol)を室温で10分間乾燥メタノール40mLにてNHOAc(22g,0.3mol,10eqv)を用いて攪拌した。それから乾燥メタノール5mL中のNaBHCN(1.31g,21mmol,0.7eqv)を、反応混合物及び一晩攪拌させた内容物に加えた。反応物を1N−NaOH10mLの添加により冷却し、溶媒は40℃の蒸発器にて蒸発した。それから残渣をDCM30mLで3回抽出した;有機抽出物を一緒にし、水25mLで洗浄した。有機抽出物をNaSO上で乾燥し、白い固体に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。反応物は、アルファ異性体とベータ異性体を得た。それぞれの異性体を、溶媒として87:10:3のEtOAc:MeOH:NHOHを用いたカラムクロマトグラフィーにより単離した。混合物がカラムクロマトグラフィーにさらされるとき、ベータ異性体はTLCプレート上でアルファ異性体より高いRを有し、最初に溶出した。ベータ異性体への得とく物は約2.5から3g(25−30%)であった。化合物のNMRピークは文化的価値と合致した。
【0062】
置換されたカルボン酸のN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルは以下のように合成され:乾燥THF20mL中で、置換されたカルボン酸(7.8mmol)、NHS(1g、8.6mmol、1.1eqv)、DCC(1.79g、8.6mmol、1.1eqv)を一晩攪拌した。白い懸濁液はフィルター処理され、透明なフィルター処理を40℃の蒸発器にて蒸発した。得られた白い固体を溶離液としてEtOAc/ヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。H−NMRでの4プロトンへの積算用のδ2.9での一重項及びスクシンイミドの4プロトンへの対応物を、置換されたカルボン酸の全てのNHSエステルで観察した。約80から100%を得た。
【0063】
ナルトレキサミン、ナロキサミン及びオキシモルファンアミンのアロイル化は、次のように行われた:
手順I:オピエート−NH(200mg,0.6mmol)を、2時間乾燥DCM(5mL)で、置換されたカルボン酸のNHSエステル(0.66mmol,1.1eqv)及びDIEA(116ul,0.66mmol,1.1eqv)を用いて反応した。その反応物を、DCMで20mLに希釈し、5mLの水で洗浄した。有機抽出物をNaSO上で乾燥し、それから白い固体に濃縮し、溶離液として1−5%MeOH:DCMを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。対象化合物を50−75%得た。
【0064】
代替の手順II:オピエート−NH(200mg,0.6mmol)は2時間乾燥DCM(5mL)で置換されたカルボン酸(1.2mmol,2eqv)、DIEA(313ul,1.8mmol,3eqv)及びBOP(271mg,1.2mmol,2eqv)で反応した。反応混合物は、小さなシリカゲルカラムに注がれ、EtOAc100mLで溶出した。エチルアセテートフラクションは蒸発し、白い固体を得た。得られた個体は、KCO及びMeOHで加水分解した。簡潔には、内容物、すなわち、通常は白い懸濁液を、KCO(622mg,4.22mmol,7eqv)及びMeOHで3時間攪拌した。得られた白い懸濁液は、フィルター処理され、黄色がかった油状体又は白い固体に濃縮された。それから、得られた油状残基又は白い固体は溶離液として1−5%MeOH:DCMを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製された。局所的に、だいたい65%得た。
【0065】
各実施態様の統合:
【0066】
SMGP1:SMGP1化合物を、DCMにおけるβ−ナルトレキサミン、3−ヨード安息香酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。
H−NMRδ:8.16(s,1H),7.8−7.74(m,2H),7.35−7.34(d,1H),7.14−7.11(m,1H),6.68−6.67(d,1H),6.56−6.54(d,1H),4.59(d,1H),4.12(m,1H),3.15−3.0(m,2H),2.67−2.61(m,2H),2.39−2.36(m,2H),2.26−2.19(m,2H),1.19(m,1H),1.59−1.47(m,4H),0.84(m,1H),0.5(m,2H),0.13(m,2H).ESI−MSm/z:573.2(MH).
【0067】
SMGP2:SMGP2化合物を、DCMにおけるβ−オキシモルハナミン、3−ヨード安息香酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。
H−NMR δ:8.13(s,1H),7.8−7.78(d,2H),7.76−7.76(d,1H),7.14−7.11(m,1H),6.73−6.71(d,1H),6.57−6.59(d,1H),4.55(d,1H),4.12(m,1H),3.16−3.12(m,1H),2.88(m,1H),2.65−2.62(m,1H),2.47(m,1H),2.36(s,3H),2.25−2.22(m,2H),1.9−1.25(m,5H).ESI−MS m/z:533.13(MH).
【0068】
SMGP3:SMGP3を、DCMにおけるβ−ナロキサミン、3−ヨード安息香酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。収率は75%だった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.16(s,1H),7.8(d,J=8.9Hz,1H),7.76(d,J=8.9Hz,1H),7.15−7.11(m,1H),6.69(d,J=10.6Hz,1H),6.57(d,J=10.6Hz,1H),5.8(m,1H),5.23−5.16(m,2H),4.57(d,J=8.85Hz,1H),4.13(m,1H),3.14−1.2,14H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ:165.4,142.9,140.3,139.2,136.4,136.2,135.2,130.6,130.1,126.1,124.7,119.3,118.1,117.6,94.3,92.9,70.2,62.4,57.8,50.5,47.3,43.6,31.5,29.0,23.2,22.7ppm.ESI−MSm/z:559.1(MH).HRMS:計算対象:C2628I(MH+),559.1094;実測値:,559.1099.
【0069】
SMGP4:SMGP4を、DCMにおけるα−ナロキサミン、3−ヨード安息香酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。収率は73%だった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.01(s,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.66(d,J=7.8Hz,1H),7.11(t,J=7.8Hz,1H),6.70(d,J=8.1Hz,1H),6.56(d,J=8.1Hz,1H),6.37(d,J=8.2Hz,1H),5.80(m,1H),5.18(d,J=18.5Hz,1H,),5.15(d,J=10.9Hz,1H),4.74(m,2H),3.50−1.00(m,15H)ppm.13CNMR(600MHz,CDCl)δ:165.5,145.1,140.3,137.2,136.6,136.0,135.2,130.8,130.1,126.3,125.9,119.4,118.0,117.3,94.2,90.1,69.7,62.3,58.1,47.2,46.7,42.9,33.3,28.9,23.0,21.0ppm.MS(ESI)m/z(%)559(MH+).HRMS:計算対象:C2628 I (MH+),559.1094;実測値:,559.1107.
【0070】
SMGP8:SMGP8を、DCMにおける3−オメ(OMe)−β−ナロキサミン、3−ヨード安息香酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。収率は36%だった。
H−NMRδ:8.19(s,1H),7.8(m,1H),7.42(m,1H),7.16(m,1H),6.75(d,J=10Hz,1H),6.66(d,J=10Hz,1H),5.85(m,1H),5.18(m,2H),4.61(d,1H),4.08(m,1H),3.85(s,2H),3.15−0.1(m,14H).MS(ESI)m/z(%)573(MH+).HRMS :計算対象:C2730I (MH+),573.1250;実測値:573.1252.
【0071】
SMGP16:SMGP16を、塩基加水分解を受けたDIEAにおけるβ−ナロキサミン、2−ヨード安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は60%だった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.87(d,J=8.35Hz,1H),7.42(d,J=8.35,1H),7.38−7.36(m,1H),7.11−7.08(m,1H),6.75(d,J=8.35,1H),6.6(d,J=8.35,1H),6.41(m,1H),5.78(m,1H),5.14(m,2H),4.51(d,J=8.35,1H),4.17(m,1H),3.49−1.26(m,14H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ:169.2,142.9,142.2,139.9,139.6,135.2,131.1,130.8,128.3,128.2,124.8,119.3,118.0,117.6,93.2,92.4,70.2,62.4,57.7,50.8,47.5,43.6,31.0,29.5,23.5,22.7ppm.MS(ESI)m/z(%)559(MH+).HRMS:計算対象:C2628 I(MH+),559.1094;実測値:559.1115.
【0072】
SMGP17:SMGP17を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、4−ヨード安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は43%だった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.78(d,J=9.8Hz,2H),7.53(d,J=9.8Hz,2H),6.7(d,J=9.8Hz,1H),6.57(d,J=9.8Hz,1H),5.82(m,1H),5.23−5.2(m,2H),4.51(d,J=8.2Hz,1H),4.23(m,1H),3.19−1.5(m,14H).13CNMR(600MHz,Methanol−d4)δ169.3,143.8,143.1,139.0,138.9,135.1,130.3,130.0,99.4,91.9,71.4,64.7,56.7,53.3,49.6,47.7,45.8,31.1,28.9,24.6,24.0ppm.MS(ESI)m/z(%)559(MH+). HRMS:計算対象:C2628 I (MH+),559.1094;実測値:559.1099.
【0073】
SMGP18:SMGP18を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−フルオロ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は70%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.59(d,J=9.2Hz,1H),7.55(d,J=9.2Hz,1H),7.41−7.36(m,2H),7.21−7.17(m,1H),6.73(d,J=9.2Hz,1H),6.59(d,J=10Hz,1H),5.81(m,1H),5.23−5.16(m,2H),4.51(d,J=9.2Hz,1H),4.25(m,1H),3.14−1.28(m,14H).MS(ESI)m/z(%)451(MH+).HRMS:計算対象:C2628F(MH+),451.2033;実測値:451.2031.
【0074】
SMGP19:SMGP19を、塩基加水分解を受けるDCMにおける、β−ナロキサミン、3−クロロ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は72%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.82(s,1H),7.69(d,J=7.85Hz,1H),7.47(d,J=7.85Hz,1H),7.39−7.35(m,1H),6.73(d,J=8.05Hz,1H),6.59(d,J=8.05Hz,1H),5.82−5.81(m,1H),5.2−5.17(m,2H),4.51−4.5(d,J=5Hz,1H),4.25(m,1H),3.14−1.28(m,14H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ165.7,142.9,139.2,136.1,135.2,134.6,131.5,130.5,129.8,127.5,125.1,124.7,119.3,118.1,117.6,92.7,70.3,62.4,57.8,50.5,47.2,43.6,31.6,29.0,23.2,22.7ppm.MS(ESI)m/z(%)467(MH+).HRMS:計算対象:C2628Cl(MH+),467.1738;実測値:467.1737.
【0075】
SMGP20:SMGP20を、塩基加水分解を受けるDCMにおける、β−ナロキサミン、3−ブロモ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は70%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.96(s,1H),7.72(d,J=8.75Hz,1H),7.61(d,J=8.75Hz,1H),7.31−7.28(m,1H),7.24−7.22(m,1H),6.72(d,J=8.75Hz,1H),6.58(d,J=8.75Hz,1H),5.8(m,1H),5.23−5.16(m,2H),4.52(d,J=8.75Hz,1H),4.18(m,1H),3.14−1.5(m,14H).MS(ESI)m/z(%)511(MH+).HRMS:計算対象:C2628Br(MH+),511.1232;実測値:511.1250.
【0076】
SMGP21:SMGP21を、塩基加水分解を受けるDCMにおける、β−ナロキサミン、安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は32%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.82(d,J=9.2Hz,2H),7.51−7.42(m,3H),7.20(m,1H),6.74(d,J=9.2Hz,1H),6.59(d,J=9.2Hz,1H),5.82(m,1H),5.23−5.17(m,2H),4.5(d,J=7.65Hz,1H),4.26(m,1H),3.13−1.25(m,14H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ166.9,143.3,139.2,135.2,134.5,131.5,130.7,128.6,127.0,125.0,119.2,118.1,117.5,93.3,70.2,62.5,57.8,49.8,47.2,43.6,31.7,28.9,23.2,22.7ppm.MS(ESI)m/z(%)433(MH+).HRMS:計算対象:C2629(MH+),433.2127;実測値:433.2125.
【0077】
SMGP22:SMGP22を、塩基加水分解を受けるDCMにおける、β−ナロキサミン、3−トルイル酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は49%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.67(m,2H),7.51(s,1H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),6.71(d,J=8.1Hz,1H),6.61(d,J=8.1Hz,1H),5.82(m,1H),5.23−5.17(m,2H),4.55(d,J=7.05Hz,1H),4.06(m,1H),3.36−1.5(m,16H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ167.3,143.1,139.3,138.4,135.2,134.4,132.3,130.7,128.4,127.8,124.8,123.9,119.2,118.1,117.6,93.3,70.2,62.5,57.8,50.2,47.3,43.6,31.5,29.1,23.5,22.7,21.4ppm.MS(ESI)m/z(%)447(MH+).HRMS:計算対象:C2731(MH+),447.2284;実測値:447.2290.
【0078】
SMGP23:SMGP23を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−トリフルオロトルイル酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は69%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.01(s,3H),8.0(m,1H),7.89−7.88(m,1H),7.65(m,1H),7.45(m,1H),6.62(d,J=8.15Hz,1H),6.5(d,J=8.15Hz,1H),5.78−5.74(m,1H),5.2−5.13(m,2H),4.67(d,J=6.15Hz,1H),4.11−4.02(m,1H),3.54−1.24(m,14H).13CNMR(600MHz,Methanol−d4)δ165.7,142.9,139.2,136.1,135.2,134.6,131.5,130.5,129.8,127.5,125.1,124.7,119.3,118.1,117.6,92.7,70.3,62.4,57.8,50.5,47.2,43.6,31.6,29.0,23.2,22.7ppm.MS(ESI)m/z(%)501(MH+).HRMS:計算対象:C2728(MH+),501.2001;実測値:501.2004.
【0079】
SMGP24:SMGP24を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−アニス酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は60%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.56(d,J=9Hz,1H),7.39−7.26(m,3H),7.0(m,1H),6.72(d,J=8.1Hz,1H),6.55(d,J=8.1Hz,1H),5.78−5.74(m,1H),5.24−5.17(m,2H),4.52(d,J=6.2Hz,1H),4.12−4.11(m,1H),3.78(s,3H),3.72−1.25(m,14H).13CNMR(600MHz,Methanol−d4)δ170.0,161.3,143.8,143.1,136.9,130.7,127.9,126.6,121.8,121,120.5,119.8,118.6,113.7,91.9,71.4,64.7,55.9,53.2,49.3,47.6,31.1,29.0,24.6,24.1ppm.MS(ESI)m/z(%)463(MH+).HRMS:計算対象:C2731(MH+),463.2233;実測値:463.2232.
【0080】
SMGP25:SMGP25を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−アミノ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は30%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.2−7.16(m,1H),7.1(d,J=7.95Hz,1H),6.90(d,J=7.95Hz,1H),6.8(d,J=7.95Hz,1H),6.75(d,J=8.1Hz,1H),6.69(d,J=8.1Hz,1H),5.81−5.8(m,1H),5.19−5.16(m,2H),4.46(d,J=5.85Hz,1H),4.21−4.19(m,1H),3.48−1.22(m,16H).MS(ESI)m/z(%)448(MH+).HRMS:計算対象:C2630(MH+),448.2236;実測値:448.2230.
【0081】
SMGP26:SMGP26を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−ジメチルアミノ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は60%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ7.63(s,1H),7.53(d,J=6.0Hz,1H),7.47(t,,J=6.8Hz,1H),7.33(dd,J=6.8,1.8Hz,1H,),6.77(s,1H),6.76(s,1H),5.93(m,1H),5.68(d,J=14.5Hz,1H,),5.62(d,J=8.5Hz,1H),4.81(d,,J=6.5Hz,1H),3.95−1.55(m,23H)ppm.MS(ESI)m/z(%)476(MH+).HRMS:計算対象:C2834(MH+),476.2549;実測値:476.2544.
【0082】
SMGP27:SMGP27を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−ヒドロキシ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は39%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.44(m,3H),7.3−7.28(m,2H),6.99(d,J=7.75Hz,1H),6.71(d,J=7.75Hz,1H),6.6(d,J=7.75Hz,1H),5.82−5.8(m,1H),5.22−5.17(m,2H),4.51(d,J=7.75Hz,1H),4.062(m,1H),3.51−1.51(m,14H).MS(ESI)m/z(%)449(MH+).HRMS:計算対象:C2629(MH+),449.2076;実測値:449.2080.
【0083】
SMGP28:SMGP28を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3−ニトロ安息香酸、BOP及びDIEを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は59%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.68(s,1H),8.36−8.34(m,1H),8.22(d,J=11.8Hz,1H),7.67−7.63(m,2H),6.69(d,J=11.8Hz,1H),6.58(d,J=11.8Hz,1H),5.81(m,1H),5.2−5.17(m,2H),4.59(d,J=9.8Hz,1H),4.27(m,1H),3.14−1.25(m,14H).MS(ESI)m/z(%)478(MH+).HRMS:計算対象:C2628(MH+),479.1978;実測値:478.1967.
【0084】
SMGP29:SMGP29を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、4−(トリフルオロメトキシ)安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は79%だった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.87(d,J=11.75Hz,1H),7.44(d,J=11.75Hz,1H),7.24(m,2H),6.72(d,J=11.75Hz,1H),6.58(d,J=11.75Hz,1H),5.81(m,1H),5.23−5.16(m,2H),4.53(d,J=9.8Hz,1H),4.24(m,1H),3.33−1.28(m,14H).13C NMR(600MHz,Methanol−d4)δ168.7,152.8,143.8,143.2,134.5,130.6,127.9,126.6,122.7,121.8,121.0,119.7,91.9,71.4,64.7,56.7,53.3,48.3,47.6,31.1,28.9,24.6,24.1 ppm.MS(ESI)m/z(%)517(MH+).HRMS :計算対象:C2728(MH+),517.1950;517.1956.
【0085】
SMGP30:化合物SMGP30を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、4−ブトキシ安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。
H−NMRδ:7.77−7.75(d,2H),7.22(d,1H),6.88−6.86(d,2H),6.73−6.71(d,1H),6.57−6.55(d,1H),5.79(m,1H),5.22−5.15(m,2H),4.52(d,1H),4.17(m,1H),3.99(t,2H),3.47−0.97(m,21H)ESI−MSm/z:503.24(MH).
【0086】
SMGP34:SMGP34を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、3,4−ジヨード安息香酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は63%であった。
H−NMRδ:8.29(s,1H),7.91(d,J=9.1Hz,1H),7.44(d,J=9.1Hz 1H),6.7(d,J=9.9Hz,1H),6.66(d,J=9.9Hz,1H),5.85(m,1H),5.18(m,2H),4.61 (d,J=5Hz,1H),4.08(m,1H),3.85(s,2H),3.15−0.1(m,14H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ164.9,142.1,139.3,139.2,137.9,135.1,130.4,127.5,124.5,119.5,118.2,117.6,112.1,108.2,92.4,70.4,62.4,57.8,51.4,47.3,43.6,31.2,29.5,23.5,22.7ppm.MS(ESI)m/z(%)685(MH+).HRMS:計算対象:C2627(MH+),685.0060;実測値:685.0052.
【0087】
SMGP35:化合物SMGP35を、DCMにおけるβ−ナロキサミン、3,4,5−トリヨード安息香酸のNHSエステル、及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。
H−NMRδ:8.57(s,2H),6.88−6.87(d,1H),6.72−6.7(d,1H),5.83−5.76(m,1H),5.22−5.15(m,2H),4.34(d,1H),4.0(m,1H),3.14−1.5(m,14H)ESI−MSm/z:810.92(MH).
【0088】
SMGP36:化合物SMGP36を、DCMにおけるβ−ナロキサミン、1,4−ベンゾジオキサン−6−カルボン酸のNHSエステル、及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。
H−NMRδ:7.36(s,1H),7.31−7.3(d,1H),7.05−7.03(d,1H),6.88−6.87(d,1H),6.73−6.72(d,1H),6.58−6.56(d,1H),5.84−5.76(m,1H),5.22−5.16(m,2H),4.49−4.48(d,1H),4.28−4.27(m,4H),4.1(m,1H),3.49−1.24(m,14H)ESI−MSm/z:491.10(MH).
【0089】
SMGP40:SMGP40をDCMにおけるβ−ナロキサミン、ビフェニル−4−カルボン酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。収率は85%だった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.89(d,J=8.15Hz,2H),7.66−7.61(m,4H),7.46(m,3H),7.38(m,1H),6.74(d,J=8.15Hz,1H),6.61(d,J=8.15Hz,1H),5.82−5.79(m,1H),5.23−5.17(m,2H),4.53−4.52(d,J=5.15Hz,1H),4.31−4.29(m,1H),3.15−1.25(m,14H).13CNMR(600MHz,CDCl)δ166.7,144.2,143.2,140.1,139.2,135.2,133.1,130.6,128.9,128.0,127.6,127.2,119.2,118.1,117.6,92.9,70.2,62.5,57.8,50.1,47.2,43.6,31.7,31.0,28.9,23.2,22.7ppm.MS(ESI)m/z:509.09(MH).HRMS:計算対象:C3233(MH+),509.2440;実測値:509.2423.
【0090】
SMGP41:SMGP41を、DCMにおけるβ−ナロキサミン、ナフタレン−2−カルボン酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。収率は89%であった。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:
【0091】
δ8.17(s,1H),7.78−7.70(m,4H),7.47(t,J=7.5Hz,1H),7.40(t,J=7.5Hz,1H),6.91(d,J=8.8Hz,1H),6.73(d,J=8.1Hz,1H),6.51(d,J=8.1Hz,1H),5.79(m,1H),5.16(m,2H),4.80(m,1H),4.73(d,J=4.3Hz,1H),3.10−1.05(m,15H)ppm,.13CNMR(600MHz,Methanol−d4)δ170.0,147.5,140.4,136.4,134.0,132.3,130.1,129.3,129.1,129.0,128.8,127.9,125.1,123.4,121.0,119.6,89.7,71.4,71.0,63.9,57.0,47.7,47.2,47.0,31.8,30.7,24.6,20.9ppm.MS(ESI)m/z(%)483(MH+).HRMS:計算対象:C30H31N2O4(MH+),483.2284;実測値:483.2293.
【0092】
SMGP42:化合物SMGP42を、DCMにおけるβ−ナロキサミン、4−シクロヘキサル安息香酸のNHSエステル及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(I)で合成し、白い固体を得た。
H−NMRδ:8.11−8.09(d,1H),7.75−7.73(d,2H),7.26(d,2H),6.73−6.71(d,1H),6.57−6.55(d,1H),5.81(m,1H),5.19(m,2H),4.51(d,1H),4.2(m,1H),3.11−1.1(m,14H)ESI−MSm/z:515.35(MH).
【0093】
SMGP54:SMGP54を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、酢酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は33%であった。
HNMR(500MHz,CDCl):δ6.70(d,J=8.2Hz,1H,),6.56(d,J=8.2Hz,1H),5.96(d,J=9.2Hz,1H),5.76(m,1H,),5.18(d,J=17.8Hz,1H,),5.14(d,J=10.5Hz,1H,),4.33(d,J=6.5Hz,1H),3.89(m,1H),3.15−0.80(m,18H)ppm.MS(ESI)m/z(%)371(MH+).HRMS:計算対象:C2127(MH+),371.1971;実測値:371.1965.
【0094】
SMGP55:SMGP55を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、ヘキサン酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は50%であった。
HNMR(500MHz,CDCl):δ6.71(d,J=8.2Hz,1H,),6.55(d,J=8.2Hz,1H),6.07(d,J=9.2Hz,1H),5.77(m,1H),5.18(d,J=17.4Hz,1H),5.14(d,J=10.1Hz,1H,),4.34(d,J=6.4Hz,1H),3.91(m,1H),3.15−0.80(m,26H)ppm.MS(ESI)m/z(%)427(MH+).HRMS:計算対象:C2635(MH+),427.2597;実測値:427.2591.
【0095】
SMGP56:SMGP56を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、ドデカン酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は35%であった。
HNMR(500MHz,CDCl):δ6.71(d,J=8.2Hz,1H),6.55(d,J=8.2Hz,1H,),6.07(d,J=9.2Hz,1H,),5.76(m,1H),5.18(d,J=17.4Hz,1H,),5.14(d,J=10.1Hz,1H),4.34(d,J=6.4Hz,1H),3.91(m,1H),3.10−0.86(m,38H)ppm.MS(ESI)m/z(%)511(MH+).HRMS:計算対象:C3147(MH+),511.3536;実測値:511.3550.
【0096】
SMGP57:SMGP57を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、シクロヘキサノン酸(cyclohexanoic acid)、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は33%であった。
HNMR(500MHz,CDCl):δ6.71(d,J=8.1Hz,1H),6.55(d,J=8.0Hz,1H),6.14(d,J=9.1Hz,1H),5.77(m,1H),5.18(d,J=17.4Hz,1H),5.14(d,J=10.0Hz,1H),4.33(d,J=6.1Hz,1H),3.93(m,1H),3.15−0.80(m,26H)ppm.13CNMR(600MHz,CDCl)δ176.0,143.1,139.5,135.3,130.8,124.7,119.1,118.0,117.6,93.7,70.1,62.5,57.7,49.7,47.3,45.7,43.6,31.3,29.7,29.6,29.3,25.8,25.7,23.6,22.7ppm.MS(ESI)m/z(%)439(MH+).HRMS:計算対象:C2635(MH+),439.2597;実測値:439.2602.
【0097】
SMGP58:SMGP58を、塩基加水分解を受けるDCMにおけるβ−ナロキサミン、1−アダマンチルカルボン酸、BOP及びDIEAを使用して、前記に記載した基本手順(II)で合成し、白い固体を得た。収率は26%であった。
HNMR(500MHz,CDCl)δ:6.71(d,J=8.2Hz,1H,),6.55(d,J=8.2Hz,1H),6.22(d,J=9.5Hz,1H),5.77(m,1H),5.28(s,1H),5.18(d,J=17.2Hz,1H),5.14(d,J=10.2Hz,1H),4.31(d,J=5.9Hz,1H),3.97(m,1H),3.15−0.76(m,29H)ppm.MS(ESI)m/z(%)491(MH+).HRMS:計算対象:C3039(MH+),491.2910;実測値:491.2912.