特許第6013369号(P6013369)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013369
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】遠位標的のための整合デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/17 20060101AFI20161011BHJP
   A61B 17/90 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   A61B17/17
   A61B17/90
【請求項の数】19
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-552004(P2013-552004)
(86)(22)【出願日】2012年1月17日
(65)【公表番号】特表2014-511208(P2014-511208A)
(43)【公表日】2014年5月15日
(86)【国際出願番号】US2012021527
(87)【国際公開番号】WO2012102901
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2015年1月6日
(31)【優先権主張番号】61/437,182
(32)【優先日】2011年1月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513164565
【氏名又は名称】シンセス・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Synthes GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】バウムガルトナー・エイドリアン
【審査官】 佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−503621(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/123879(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/17
A61B 17/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるためのデバイスであって、
髄内釘に取り付け可能な照準デバイスの照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形されたプローブを備える感知ユニットであって、磁石によって生成された磁場を検出し、前記磁石に対して第1の位置及び第2の位置の磁場パラメータに基づいて整合信号を出力する、感知ユニットを備え
前記プローブの幅及び長さは、前記プローブが前記照準デバイスの前記照準孔を通して同軸的に挿入可能であるように、選択される、デバイス。
【請求項2】
前記感知ユニットが単一のセンサーを備え、前記整合信号が、前記磁石に対して前記第1の位置と第2の位置との間で前記感知ユニットを移動させることによって決定される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記感知ユニットが、互いに分離され、前記プローブの遠位端に取り付けられる、第1のセンサー及び第2のセンサーを含み、前記第1のセンサー及び第2のセンサーが前記プローブの両側に位置付けられる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1のセンサー及び第2のセンサーが、標的位置を指示するために磁場パラメータを検出するための磁場センサーである、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1のセンサー及び第2のセンサーが多次元センサーである、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記感知ユニットが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位に位置し、前記磁場の異常を特定する第3のセンサーを備える、請求項3〜5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記感知ユニットが、第4のセンサーを備え、前記第3のセンサー及び第4のセンサーが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位に位置して、前記磁場の歪曲を検出する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
現在の位置に対する前記感知ユニットの標的位置を指示する指示デバイスを更に備え、前記指示デバイスが、前記感知ユニットが取り付けられる前記プローブの近位端に連結され、前記感知ユニットが所望の距離を越えて前記照準孔を通して挿入されるのを防止する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記指示デバイスが、前記標的位置の方向を示す第1の指示器、及び前記標的位置との現在の位置の整合を示す第2の指示器のうちの1つを含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記指示デバイスが外乱誤差を指示する、請求項8又は9に記載のデバイス。
【請求項11】
照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるためのシステムであって、
髄内釘のチャネルを通してその係止孔の近位に挿入するために寸法決定され、成形された磁石と、
前記髄内釘に連結された照準デバイスの照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形されたプローブを備える感知ユニットであって、患者の身体の外側から、前記患者の身体内に挿入された髄内釘を通して挿入された前記磁石によって生成される磁場を検出し、前記磁石に対して第1及び第2の位置の磁場パラメータに基づいて整合信号を出力する、感知ユニットと、を備え
前記プローブの幅及び長さは、前記プローブが前記照準デバイスの前記照準孔を通して同軸で挿入可能であるように、選択される、システム。
【請求項12】
骨の髄管を通した挿入のために寸法決定され、成形された前記髄内釘であって、前記髄内釘を通って長手方向に延在するチャネルと、前記髄内釘を通って横方向に延在する係止孔であって、前記係止孔を通して骨固定要素を受容するように寸法決定され、成形された、係止孔と、を含む、髄内釘と、
前記髄内釘に連結可能な照準デバイスであって、前記照準デバイスを通って延在する照準孔を含み、前記照準デバイスが前記髄内釘に連結されるとき、前記照準孔の中心軸が前記係止孔の中心軸と実質的に同軸になるようになっている、照準デバイスと、
前記照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形されたガイドスリーブであって、近位端から遠位端まで長手方向に延在し、前記ガイドスリーブを通って延在する管腔を含む、ガイドスリーブと、を更に備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記感知ユニットが、前記プローブの前記遠位端でその両側に取り付けられる第1のセンサー及び第2のセンサーを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記感知ユニットが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位で、前記プローブに取り付けられた第3のセンサーを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記感知ユニットが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位で、前記プローブに取り付けられた第4のセンサーを含み、前記第3のセンサー及び第4のセンサーが、前記プローブの両側に取り付けられ、前記磁場の歪曲を検出する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記感知ユニットが、前記第1の位置と第2の位置との間の移動を介して前記整合信号を決定する単一のセンサーを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記磁石が、前記髄内釘内の前記磁石の所望の位置に対応する長さを有するロッドの遠位端に取り付けられる、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記プローブは、前記照準孔を通して挿入されるガイドスリーブのルーメンを通した挿入のために寸法決定され、成形された、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
前記プローブは、前記照準孔を通して挿入されるガイドスリーブのルーメンを通した挿入のために寸法決定され、成形された、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2011年1月28日に出願され、「Alignment Device for Distal Targeting」と題する米国特許仮出願第61/437,182号の優先権を主張し、その全体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
髄内釘は、しばしば、骨折を治療するために、長骨の髄管内に挿入され、ねじの係止孔を通して挿入された係止ねじを介して中に固定される。照準孔を含む照準デバイスは、ドリル及び/又は係止ねじを係止孔に誘導するために、係止孔と実質的に整合される照準デバイスの照準孔を用いる挿入前に髄内釘に取り付けられ得る。しかしながら、骨内への髄内釘の挿入は、しばしば、髄内釘の変形をもたらし、照準孔との整合から外れて係止孔を移動させる。現在、外科医又は他のユーザーは、X線画像を採用して、照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるために必要とされる調整を決定し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるためのデバイスに関する。デバイスは、髄内釘に取り付け可能な照準デバイスの照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形された感知ユニットを含む。感知ユニットは、磁石によって生成された磁場を検出し、磁石に対して第1の位置及び第2の位置の磁場パラメータに基づいて整合信号を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本発明の例示的実施形態に従う、システムの斜視図。
図2図1のシステムの別の斜視図。
図3図1のシステムの更に別の斜視図。
図4】骨内への挿入時の髄内釘の変形。
図5図1のシステムに従う、髄内釘に連結された照準デバイス。
図6図1のシステムの断面側面図。
図7図1のシステムに従う、感知ユニットの斜視図。
図8図7のセンサーによって感知された例示的差動電圧を図示するグラフ。
図9】本発明の代替的実施形態に従う、感知ユニットの斜視図。
図10】本発明の更に別の代替的実施形態に従う、感知ユニットの斜視図。
図11】本発明の別の例示的実施形態に従う、システムの斜視図。
図12図11のシステムの断面側面図。
図13図11のシステムに従う、対称場を有する差信号のグラフ。
図14図11のシステムに従う、非対称場歪曲を有する差信号のグラフ。
図15図11のシステムの感知ユニットの代替的実施形態。
図16】本発明の例示的実施形態に従う、感知ユニットの更なる実施形態。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明は、以下の説明及び付属の図面を参照して更に理解され得、同様の要素は、同一の参照符号を指す。本発明は、骨を治療するためのデバイス、及び特に、対応する髄内釘の係止孔との照準デバイスの1つ以上の照準孔の整合を確実にするデバイスに関する。本発明の例示的実施形態は、髄内釘内に挿入された磁石と、磁石によって生成される磁場を検出して、磁石に対してセンサーの変位を決定する少なくとも1つのセンサーとを説明する。次いで、変位を使用して照準デバイスを調整し、それによって、その照準孔が係止孔と整合される。本明細書に使用されるとき、「近位」及び「遠位」という用語は、デバイスのユーザーに向かう(近位)及び離れる(遠位)方向を指すことに留意されたい。
【0006】
図1〜9に示されるように、本発明の例示的実施形態に従うシステム100は、照準デバイス106の照準孔104を髄内釘110の係止孔108と整合させるための整合誘導デバイス102を備える。係止孔108は、例えば、髄内釘110の遠位部分を通って横方向に延在し、そこを通して骨固定要素を受容するように寸法決定され、成形される。照準デバイス106は、髄内釘110に連結され、それによって、照準孔104及び係止孔108が実質的に整合され(すなわち、照準孔104の中心軸が係止孔108の中心軸と同軸になる)、したがって、ドリル及び/又は骨固定要素は、例えば、ガイドスリーブ130を介して係止孔108内に誘導され得る。しかしながら、骨の髄管内への髄内釘110の挿入時に、髄内釘110は、変形し得、それによって、図4に示されるように、係止孔108の中心軸は、もはや、照準孔104の中心軸と整合されない。図1〜2に示されるように、整合誘導デバイス102は、係止孔108の近位の髄内釘110の長手方向チャネル128内に挿入された磁石116を含む、第1の構成要素112と、係止孔108に対して照準孔104の変位を決定するために照準孔104及び/又はガイドスリーブ130を通して挿入された感知ユニット118を含む、第2の構成要素114と、を備える。整合誘導デバイス102は、照準孔104及び係止孔108の整合、及び/又は照準孔104を係止孔108と整合させるために必要とされる照準デバイス106の調整を指示する。図5に示されるように、照準デバイス106は、例えば、その遠位部分120を旋回させることによって調整され得、その近位部分122に対して、通って延在する照準孔104を含む。遠位部分120は、整合誘導デバイス102が照準孔104及び係止孔108が正確に再整合されたことを指示するまで、移動し得る。照準デバイス106が、任意の数の照準孔104を含み得、下記に更に詳細に説明されるように、そのそれぞれが整合誘導デバイス102を使用して髄内釘110内の対応する係止孔108と整合され得ることは当業者に理解されるであろう。
【0007】
図1〜3に示されるように、整合誘導デバイス102の第1の構成要素112は、近位端(図示せず)から磁石116に取り付けられた遠位端126まで長手方向に延在するロッド124を含む。磁石116及びロッド124は、髄内釘110のチャネル128を通って摺動するように寸法決定され、成形され、係止孔108のうちの選択された1つ内に又はその近位に位置付けられる。磁石116は、例えば、選択された係止孔108の中心軸と交差してチャネル128内に位置付けられる(例えば、釘110の両側の選択された係止孔108の開口部の間に位置付けられる)。あるいは、磁石116は、係止孔108を画定する開口部のすぐ近位又は遠位の係止孔108の近傍に位置付けられ得る。好ましい実施形態において、磁石116は、係止孔108のすぐ近位に位置付けられ、したがって、外科医が骨及び係止孔108を介して孔をドリル穿孔する前に除去される必要がない。磁石116は、例えば、ロッド124の長手方向軸と軸方向に整合されるポールで配向される棒磁石であり得る。例示的一実施形態において、磁石116は、約10mmの長さ及び4mmの幅であり得る。しかしながら、磁石116が髄内釘110のチャネル128を通して挿入可能である限り、磁石116が様々な形状及び寸法のうちのいずれかであり得ることは当業者に理解されるであろう。ロッド124の長さは、髄内釘110の長さに対応するように選択され、それによって、第1の構成要素112が釘110内に挿入されたとき、磁石116が係止孔108に対応する1つ以上の所望の位置までチャネル128内に挿入され得る。別の実施形態において、ロッド124は、その長さに沿ったマーキングを含み、ロッド124が係止孔108に対して所望の位置を達成するために、釘110内に挿入されなければならない長さを指示し得る。
【0008】
第2の構成要素114は、近位端134から遠位端136まで長手方向に延在し、感知ユニット118を含む、プローブ132を含む。例えば、感知ユニット118は、プローブ132内に固定されるプリント基板(PCB)133に載置され得る。第2の構成要素114もまた、プローブ132の近位端134に指示器138を含み得る。プローブ132は、照準デバイス106の照準孔104を通して挿入されるガイドスリーブ130を通して挿入されるように寸法決定され、成形される。ガイドスリーブ130は、例えば、骨のドリル穿孔及び/又は釘110内への骨固定要素の挿入中に使用される、ドリルスリーブ又は保護スリーブであり得る。ガイドスリーブ130は、その遠位端が骨に接触するまで、患者の皮膚及び軟組織を通して押出され得る。プローブ132の長さは、動作位置でその遠位端136がガイドスリーブ130の遠位端に隣接して、又はそれを超えて遠位に延在するように選択され、したがって、ガイドスリーブ130が骨に対して位置付けられるとき、感知ユニット118は、釘110内の磁石116にできるだけ近付く。例えば、プローブ132の長さは、約160mmであり得る。プローブ132の幅は、ガイドスリーブ130を通したプローブ132の摺動可能な挿入を可能にし、一方、プローブ132の長手方向軸がガイドスリーブ130の長手方向軸と確実に同軸になるように選択される。例えば、プローブ132は、約8mmの幅(例えば、直径)を有し得る。しかしながら、プローブ132が照準孔104及び/又はガイドスリーブ130を通して同軸的に挿入可能になる限り、プローブ132が様々な長さ及び幅のいずれかを有し得ることは当業者に理解されるであろう。
【0009】
指示器138は、感知ユニット118からの整合情報を受信する入力デバイスと、係止孔108に対する照準孔104の整合及び/又は不整合を表示するディスプレイ140と、を含む。例えば、ディスプレイ140は、二方向の指示器及び整合指示器を含み得る。方向指示器は、照準デバイス106が照準孔104を係止孔110と整合させるために移動されなければならない方向を指示するポインター又は矢印であり得る。整合指示器は、例えば、照準孔104及び係止孔108の整合が達成されたときを指示する形状又は記号であり得る。ディスプレイ140は、入力デバイスからの整合情報を受信して、例えば、方向指示器又は整合指示器のうちの1つを照射し、照準デバイス106の調整が必要であるかどうか、必要な場合、どの方向に照準デバイス108が移動するべきであるかを示す。ディスプレイ140が照射可能な指示器を含むものとして説明されるが、ディスプレイ140が照準孔104と係止孔108との間の整合を指示する限り、様々なディスプレイ特性のいずれかを使用し得ることは当業者に理解されるであろう。
【0010】
図6に示されるように、感知ユニット118は、磁石116によって発生される磁場を検出する。感知ユニット118は、様々な方式のいずれかでプローブ132内に配置され得る。例示的一実施形態において、図7に示されるように、感知ユニット118は、整合情報をそれぞれ提供するための第1のセンサー118a及び第2のセンサー118b、並びに異常の存在を特定するための第3のセンサー118cを含む。第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bは、プローブ132の遠位端136でプローブ132の両側に、並びにプローブ132に長手方向に沿った同一の長手方向位置に、感知ペアを形成する。例えば、第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bは、同一の長手方向位置で、並びにその両側でPCB 133にはんだ付けされ得る。PCB 133は、プローブ132内に固定され得、それによって、感知ユニット118がその遠位端136に位置付けられる。第3のセンサー118cは、第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bの近位のPCB 133上に位置付けられ得る。第3のセンサー118cは、その中心軸がPCB 133の中心軸と整合されるように位置付けられる。
【0011】
第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bは、異なる位置で、磁石116によって発生される磁場のパラメータ(例えば、磁場のベクトル又は磁場の強度等)を感知するように構成される。センサー118a、118bは、一次元センサー、二次元センサー、三次元センサー、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bは、二次元又は三次元で、磁場パラメータに対応する信号を出力するように配置される。センサー118a、118bからのこれらの信号は、指示器138の入力デバイスによって受信され、選択された係止孔108との所望の整合を達成するように、照準デバイス106の必要な調整を決定するために分析される。次いで、この情報は、ディスプレイ140上に示され得る。第3のセンサー118cは、髄内釘110内の磁場116からの磁場に干渉することができる感知空間内又はその周囲の異常の存在又は磁場のアーチファクトによって影響され得る。第3のセンサー118cは、磁場パラメータ、例えば、磁場強度に対応する信号を出力する。異常が存在しない第1の状況では、第3のセンサーは、センサー118a、118bが所望の整合を達成したとき、パラメータの所望レベル、例えば、最大磁場強度に到達されたことを指示する信号を出力する。異常が存在する第2の状況では、センサー118a、118bが所望の整合が達成されていることを指示するとき、第3のセンサー118cは、パラメータの所望レベルが到達されていないことを指示し得る。第2の状況では、照準デバイス106は、所望の整合信号と所望レベルの信号との間に相違が存在するため、異常が存在することを指示する信号を出力し得る。したがって、第3のセンサー118cは、信頼できる感知が可能であるかどうかを決定するために使用される指示器である。例えば、第3のセンサー118cが異常の存在を特定するとき、信頼できる感知が不可能であると決定し得る。
【0012】
図8は、第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bによって検出される磁場の構成要素における例示的差を示す。照準デバイス106は、指示器138によって指向されるように、センサー118a、118bのそれぞれが磁石116との整合、すなわち、照準孔104及び係止孔108の整合を指示する反対方向の同一のベクター又は強度を有する磁場を検出するまで調整される。したがって、整合は、第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bによって出力された信号間の差がほぼゼロ(すなわち、所定の閾値レベル未満)であるときに指示され得る。しかしながら、例えば、第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bの信号の追加、増倍、分割を介する他の分析は、必要に応じて実施し得る。
【0013】
別の実施形態において、図9に示されるように、感知ユニット118’は、第1のセンサー118a’及び第2のセンサー118b’を含み、プローブ132’の遠位端136’に、実質的に同様の手段で配置され得る。特に、第1のセンサー118a’及び第2のセンサー118b’は、沿った同一の長手方向位置におけるPCB 133’の両側に配置される。PCB 133’は、プローブ132’内に固定される。しかしながら、第1のセンサー118a’及び第2のセンサー118b’は、一次元センサーであり、それによって、センサー118a’、118b’は、プローブ132’の遠位端136’からの場構成要素の距離を測定する。差動電圧は、その方向及び正確な整合を指示する。
【0014】
別の実施形態において、図10に示されるように、感知ユニットは、プローブ132”の遠位端136”内に単一のセンサー118”を含む。1つのセンサー118”のみが存在するため、差動信号(例えば、電圧の差動)は、発生することができない。したがって、この実施形態において、プローブ132”及び照準孔104を通して挿入されたセンサー118”を含む照準デバイス106は、指示器138が、照準孔104が係止孔108と整合されることを指示するまで移動させられる。プローブ132”が移動したとき、差動信号は、正確な整合を決定するための時間ユニットに従い離散基底でトラッキングされる。
【0015】
システム100を使用する例示的外科技術に従い、照準デバイス106は、髄内釘110に取り付けられ、それによって、照準孔104は、係止孔108と実質的に整合される。次いで、髄内釘110は、骨の髄管内に挿入される。骨内への挿入時に、髄内釘110が変形し得、それによって、係止孔108が、もはや、照準孔104と整合されないことは当業者に理解されるであろう。照準デバイス106は、任意の変形を補正するように調整されなければならない。照準デバイス106の必要な調整を決定するために、整合誘導デバイス102の第1の構成要素112は、上述のように、髄内釘110のチャネル128内に挿入され、それによって、磁石116は、係止孔108の近位に位置付けられる。次いで、第2の構成要素114のプローブ132は、感知ユニット118が係止孔108の予測される位置の近傍の皮膚に隣接するガイドスリーブ130の遠位端の近位に位置付けられるまで、照準孔104を通して挿入されているガイドスリーブ130を通して挿入される。感知ユニット118は、上述のセンサー構成のいずれかであり得る。
【0016】
感知ユニット118は、磁石116によって生成された磁場を体内から検出し、感知ユニット118が磁石116との整合にあるかどうか、すなわち、照準孔104が係止孔108と整合されているかどうかを決定する。指示器138は、照準孔104及び係止孔108が整合にあるかどうかをユーザーに指示する。照準孔104及び係止孔108が整合されていない場合、ユーザーは、所望の整合が達成されるまで、髄内釘110に対して照準デバイス106の少なくとも一部分を移動し得る。例えば、ユーザーは、近位部分122に遠位部分120を連結するノブ142を弛緩することによって、近位部分122に対して照準デバイス106の遠位部分120を移動させ、ノブ142のピン部分の周囲で遠位部分120を旋回し得る。照準デバイス106は、指示器138が照準孔104及び係止孔108が整合にあることを指示するまで移動させられる。次いで、ノブ142は、堅く締められ、髄内釘110に対して照準デバイス106の整合位置を維持し得る。
【0017】
図11〜12に示されるように、本発明の別の例示的実施形態に従うシステム200は、照準デバイスの照準孔及び/又はガイドスリーブの管腔を髄内釘210の係止孔208と整合させるための整合誘導デバイス202を備える、システム100と実質的に同様であり得る。照準デバイス及びガイドスリーブは、システム100に関して、上述の照準デバイス106及びガイドスリーブ130と実質的に同様であり得る。整合誘導デバイス202はまた、係止孔208の近位の髄内釘210の長手方向チャネル228内に挿入された磁石216を含む、第1の構成要素212と、係止孔208に対してその変位を決定するために照準孔及び/又はガイドスリーブを通して挿入された感知ユニット218を含む、第2の構成要素214と、を備える、整合誘導デバイス102と実質的に同様であり得る。しかしながら、感知ユニット218は、4つのセンサー218a〜218dを含む。第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bは、プローブ232の遠位端236でプローブ232の両側に、及びそこに沿った実質的に同一の長手方向位置に配置される。例えば、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bは、プローブ232内に固定されるPCB 233に固着され得る。第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dは、互いに対してPCB 233に沿った実質的に同一の長手方向位置で、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bの近位に位置付けられる。第3のセンサー218cは、第1のセンサー218aと同一の側面上に位置付けられ、一方、第4のセンサー218dは、第2のセンサー218bと同一の側面上に位置付けられる。第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dの中心は、PCB 233の長さに沿って第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bの中心から約5〜20mmに位置付けられ得る。
【0018】
プローブ232は、照準孔及び/又はガイドスリーブを通過するように寸法決定され、成形される。プローブ232は、例えば、約8mmの直径を有し得る。第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bは、プローブ232内に固定されるPCB 233の両側に載置され得、それによって、センサーユニット218は、その遠位端236に配置される。PCB 233は、1.6mm〜5.0mmの範囲の幅を有し得る。例示的一実施形態において、例えば、プローブは、3.2mmの幅を有する。換言すれば、第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の横方向の距離は、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bが沿って載置されるPCB 233の幅に対応する。図11及び12に示されるように、PCB 233の幅は、一定し得、それによって、第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の横方向の距離は、第3のセンサー218cと第4のセンサー218dとの間の横方向の距離と同一である。しかしながら、PCB 233の幅がその長さに沿って異なり得、それによって、第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の横方向の距離が、第3のセンサー218cと第4のセンサー218dとの間の横方向の距離と同等ではないことは当業者に理解されるであろう。例えば、図15に示されるように、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bが上に載置されるPCB 233の部分は、第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dが上に載置されるPCB 233の一部分よりも小さい幅を有し得、それによって、それらの間の横方向の距離が異なる。第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の横方向の距離及び第3のセンサー218cと第4のセンサー218dとの間の横方向の距離が、それらの間に延在する中心平面(例えば、その長さに沿ってプローブ232の中心を通って延在する中心平面)が同一のままである限り、異なり得ることは当業者に理解されるであろう。センサー218a〜218dの感度が、一般に、横方向の距離が長くなると増大することも当業者に理解されるであろう。
【0019】
第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bは、第1のセンサー118a及び第2のセンサー118bの動作と同様の手段で、磁石216によって発生される磁場のパラメータを感知するように構成される。第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dは、磁場の歪曲を検出する。感知ユニット118に関して上述のように、センサー218a〜218dは、1D、2D及び3Dセンサーの任意の組み合わせであり得る。例示的一実施形態において、3Dセンサーが採用され、それによって、センサー218a〜218dは、1つの磁場構成要素に制限されず、より大きい作動容量が可能である。センサー218a〜218dは、例えば、HONEYWELL(登録商標)3D磁気抵抗センサー、例えば、HMC1043センサー、ALLEGRO(登録商標)1Dセンサー、例えば、A1395センサー、及び/又はAUSTRIAMICROSYSTEMS(登録商標)1Dセンサー、例えば、AS5510を含み得る。第1のセンサー218aが、第2のセンサー218bと均衡にあり、第3のセンサー218cが第4のセンサー218dと均衡にあるとき、システムは、プローブ232が係止孔208と整合にあることを指示する。特に、図12に示されるように、プローブ232は、磁石216のZ軸と整合され、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bの両方、並びに第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dは、磁石216のY軸に沿って対称的に分布され(例えば、第1のセンサー218aのY位置と第2のセンサー218bのY位置との間の差=0、及び第3のセンサー218cのY位置と第4のセンサー218dのY位置との間の差=0)、システムは、プローブ232、及びしたがって、それが通って挿入されるガイドスリーブ及び/又は照準孔が係止孔208と整合にあることを指示する。例えば、図13のグラフに示されるように、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218b、並びに第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dに対する差信号は、Y=0で交差し、適切な整合が達成されたことをユーザーに指示する。整合は、例えば、プローブ232の近位端に取り付けられるディスプレイ上に指示され得る。
【0020】
しかしながら、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bが均衡にあるが、第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dが均衡にないとき、システムは、異常が存在し、それによって、整合を適切に感知することが不可能であることを指示する。例えば、図14のグラフに示されるように、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bの差信号と、第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dの差信号との間のゼロ地点は、同一のY位置ではなく、異常が存在することを指示する。異常の検出は、ディスプレイ上の点滅するLED等の警告信号を介してユーザーに指示され得る。次いで、ユーザーは、警告信号がもはや表示されなくなるまで異常の取り除きに努め得る。異常が取り除かれると、ユーザーは、上述の技術を使用して適切な整合を見出そうと努め得る。
【0021】
係止孔208とのプローブ232の整合は、システム100に関して上述の手段と実質的に同様の手段で決定され得る。特に、4つのセンサー218a〜218dのすべてに対する磁場のY構成要素が決定される。第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の第1の信号差(例えば、第1のセンサー218a及び第2のセンサー218bのY構成要素間の差)、及び第3のセンサーと第4のセンサー(218c、218d)との間の第2の信号差(例えば、第3のセンサー218c及び第4のセンサー218dのY構成要素間の差)は、次いで、算出される。第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の信号差が第1の閾値範囲外である場合、プローブ232の近位端に取り付けられるディスプレイは、プローブ232が通って挿入される照準デバイス及び/又はガイドスリーブが移動されなければならないことを指示し、デバイスが差を低減させるために移動されなければならない方向を指示する。信号差が範囲の上限を超える(すなわち、差が範囲外の正の値である)場合、ディスプレイは、デバイスが移動されなければならない第1の方向を指示し、一方、差が範囲の下限未満である(すなわち、差が範囲外の負の値である)とき、ディスプレイは、照準デバイス及び/又はガイドスリーブが第2の方向に移動されなければならないことを指示する。
【0022】
第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の信号差が第1の閾値範囲内であり、第3のセンサー218cと第4のセンサー218dとの間の信号差が第2の閾値範囲内である場合、システムは、プローブ232及び照準デバイス及び/又はガイドスリーブが係止孔208と適切に整合されることを指示する。しかしながら、第1のセンサー218aと第2のセンサー218bとの間の信号差が第1の閾値範囲内であるが、第3のセンサー218cと第4のセンサー218dとの間の信号差が第2の閾値範囲内ではない場合、ディスプレイは、例えば、ディスプレイ上の警告信号を介して恐らく異常の存在を指示し得る。第1の閾値範囲及び第2の閾値範囲は、標的範囲を表す。信号差の規模がセンサー−磁石の距離に依り、第1の閾値範囲及び第2の閾値範囲が一定ではないことは当業者に理解されるであろう。むしろ、第1の閾値範囲及び第2の閾値範囲は、磁気信号強度に依って関数であり得る。例示的実施形態がY構成要素を使用する信号差の算出を説明するが、様々な他の構成もまた、センサーユニット218が整合及び/又は係止孔208との外乱を検出することができる限り可能であることも当業者に理解されるであろう。
【0023】
センサーユニット218が4つのセンサー218a〜218dを含むものとして特に説明されるが、センサーユニット218は4つ以上のセンサーを含み得ることは当業者に理解されるであろう。例えば、図16に示されるように、センサーユニット318は、6つのセンサー318a〜318fを含み得る。センサー318a〜318dは、システム200に関して、上述のセンサー218a〜218dと実質的に同様であり得る。しかしながら、センサーユニット318は、第5のセンサー318e及び第6のセンサー318fを含み、それらは、同一の長手方向位置に、及びプローブ332内に固定されるPCB 333の両側で第3のセンサー318c及び第4のセンサー318dの近位に位置付けられる。センサーユニット318が、任意の数の追加のセンサーを含み得ることは当業者に理解されるであろう。追加のセンサーが整合決定の精度を増大することも当業者に理解されるであろう。
【0024】
本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、本発明の構造及び手法に様々な修正及び変更を実施できることが当業者に明白であろう。したがって、本発明は、本発明の修正物及び変更物を、それらが添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に含まれるならば包含するものとする。
【0025】
〔実施の態様〕
(1) 照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるためのデバイスであって、
髄内釘に取り付け可能な照準デバイスの照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形された感知ユニットであって、磁石によって生成された磁場を検出し、前記磁石に対して第1の位置及び第2の位置の磁場パラメータに基づいて整合信号を出力する、感知ユニットを備える、デバイス。
(2) 前記感知ユニットが単一のセンサーを備え、前記整合信号が、前記磁石に対して前記第1の位置と第2の位置との間で前記感知ユニットを移動させることによって決定される、実施態様1に記載のデバイス。
(3) 前記感知ユニットがプローブに取り付けられる、実施態様1に記載のデバイス。
(4) 前記感知ユニットが、互いに分離される第1のセンサー及び第2のセンサーを含む、実施態様1に記載のデバイス。
(5) 前記第1のセンサー及び第2のセンサーが、プローブの遠位端に取り付けられる、実施態様4に記載のデバイス。
【0026】
(6) 前記第1のセンサー及び第2のセンサーが、前記プローブの両側に位置付けられる、実施態様4又は5に記載のデバイス。
(7) 前記第1のセンサー及び第2のセンサーが、標的位置を指示するために磁場パラメータを検出するための磁場センサーである、実施態様4〜6のいずれかに記載のデバイス。
(8) 前記第1のセンサー及び第2のセンサーが、多次元センサーである、実施態様7に記載のデバイス。
(9) 前記感知ユニットが第3のセンサーを備える、実施態様4〜8のいずれかに記載のデバイス。
(10) 前記第3のセンサーが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位に位置して、前記磁場の異常を特定する、実施態様9に記載のデバイス。
【0027】
(11) 前記感知ユニットが、第4のセンサーを備え、前記第3のセンサー及び第4のセンサーが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位に位置して、前記磁場の歪曲を検出する、実施態様9に記載のデバイス。
(12) 現在の位置に対する前記感知ユニットの標的位置を指示する指示デバイスを更に備える、実施態様1〜11のいずれかに記載のデバイス。
(13) 前記指示デバイスが、前記標的位置の方向を示す第1の指示器を含む、実施態様12に記載のデバイス。
(14) 前記指示デバイスが、前記標的位置との現在の位置の整合を示す第2の指示器を含む、実施態様12又は13に記載のデバイス。
(15) 前記指示デバイスが、前記感知ユニットが取り付けられるプローブの近位端に連結される、実施態様12〜14のいずれかに記載のデバイス。
【0028】
(16) 前記指示デバイスが、前記感知ユニットが所望の距離を越えて前記照準孔を通して挿入されるのを防止する、実施態様12〜15のいずれかに記載のデバイス。
(17) 前記指示デバイスが外乱誤差を指示する、実施態様12〜16のいずれかに記載のデバイス。
(18) 照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるためのシステムであって、
髄内釘のチャネルを通してその係止孔の近位に挿入するために寸法決定され、成形された磁石と、
前記髄内釘に連結された照準デバイスの照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形された感知ユニットであって、患者の身体の外側から、前記患者の身体内に挿入された髄内釘を通して挿入された前記磁石によって生成される磁場を検出し、前記磁石に対して第1及び第2の位置の磁場パラメータに基づいて整合信号を出力する、感知ユニットと、を備える、システム。
(19) 骨の髄管を通した挿入のために寸法決定され、成形された髄内釘であって、前記髄内釘を通って長手方向に延在するチャネルと、前記髄内釘を通って横方向に延在する係止孔であって、前記係止孔を通して骨固定要素を受容するように寸法決定され、成形された、係止孔と、を含む、髄内釘と、
前記髄内釘に連結可能な照準デバイスであって、前記照準デバイスを通って延在する照準孔を含み、前記照準デバイスが前記髄内釘に連結されるとき、前記照準孔の中心軸が前記係止孔の中心軸と実質的に同軸になるようになっている、照準デバイスと、
前記照準孔を通した挿入のために寸法決定され、成形されたガイドスリーブであって、近位端から遠位端まで長手方向に延在し、前記ガイドスリーブを通って延在する管腔を含む、ガイドスリーブと、を更に備える、実施態様18に記載のシステム。
(20) 近位端から遠位端まで長手方向に延在するプローブを更に備え、前記感知ユニットが前記プローブに取り付けられる、実施態様18に記載のシステム。
【0029】
(21) 前記感知ユニットが、前記プローブの前記遠位端でその両側に取り付けられた第1のセンサー及び第2のセンサーを含む、実施態様18又は20に記載のシステム。
(22) 前記感知ユニットが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位で、前記プローブに取り付けられた第3のセンサーを含む、実施態様21に記載のシステム。
(23) 前記感知ユニットが、前記第1のセンサー及び第2のセンサーの近位で、前記プローブに取り付けられた第4のセンサーを含み、前記第3のセンサー及び第4のセンサーが、前記プローブの両側に取り付けられ、前記磁場の歪曲を検出する、実施態様22に記載のシステム。
(24) 前記感知ユニットが、前記第1の位置と第2の位置との間の移動を介して前記整合信号を決定する単一のセンサーを含む、実施態様18に記載のシステム。
(25) 前記磁石が、前記髄内釘内の前記磁石の所望の位置に対応する長さを有するロッドの遠位端に取り付けられる、実施態様18に記載のシステム。
【0030】
(26) 照準デバイスの照準孔を髄内釘の係止孔と整合させるための方法であって、
生体の骨の髄管内に髄内釘を挿入する工程と、
前記髄内釘のチャネル内に磁石を挿入し、前記髄内釘を通って横方向に延在する係止孔の近位に前記磁石を位置付ける工程と、
照準デバイスの照準孔を通って延在するガイドスリーブを通して、前記生体の外部表面に隣接する位置まで感知ユニットを挿入して、前記磁石によって発生された磁場を検出する工程と、
前記感知ユニットを使用して、前記係止孔に対して第1の位置及び第2の位置で前記磁石によって発生される前記磁場を感知し、前記照準孔及び前記係止孔の所望の整合を達成するために必要とされる前記照準孔の前記位置の調整を指示する調整信号を発生させる工程と、を含む、方法。
(27) 前記髄内釘に対して、前記照準デバイス及び前記ガイドスリーブのうちの1つを移動させる工程を更に含む、実施態様26に記載の方法。
(28) 前記感知された第1の位置と第2の位置との間の差に基づいて標的整合位置を決定する工程を更に含む、実施態様26に記載の方法。
(29) 前記感知ユニットを使用して、前記係止孔に対して第3の位置及び第4の位置の前記磁石によって発生される前記磁場を感知し、前記磁場の歪曲を特定する工程を更に含む、実施態様26に記載の方法。
(30) 前記感知された第1の位置と第2の位置との間の差、及び前記感知された第3の位置と第4の位置との間の差に基づいて標的整合位置を決定する工程を更に含む、実施態様29に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16