特許第6013387号(P6013387)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013387
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】車両用シフト操作装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 20/02 20060101AFI20161011BHJP
【FI】
   B60K20/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-52784(P2014-52784)
(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公開番号】特開2015-174563(P2015-174563A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2015年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】591050970
【氏名又は名称】津田工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000243700
【氏名又は名称】万能工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085361
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸
(74)【代理人】
【識別番号】100147669
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 光治郎
(72)【発明者】
【氏名】奥本 隆一
(72)【発明者】
【氏名】小林 正樹
(72)【発明者】
【氏名】竹内 康則
(72)【発明者】
【氏名】西川 尚孝
(72)【発明者】
【氏名】吉田 誠
【審査官】 塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】 実開平07−031454(JP,U)
【文献】 米国特許第06622583(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 20/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一回動軸線方向に突設された円柱状の回動軸を有し、該回動軸線まわりに所定の回動操作角範囲内で回動操作される回動操作部材と、前記回動軸が嵌め入れられて該回動軸の外周面を受ける部分円筒状の軸受面を有する軸受穴が形成された支持壁が設けられたベース部材とを備えた車両用シフト操作装置であって、
前記回動軸の径よりも小さい間隔で相対向する一対の案内壁面を有し、該一対の案内壁面が前記部分円筒状の軸受面に連続するように形成された長手状の案内穴と、
前記回動軸の外周面に形成され、前記一対の案内壁面の間隔よりも小さい間隔を有する一対の平面とを、含み、
該一対の平面のうちの一方の平面は、他方の平面よりも小さく、且つ前記回動操作部材の前記所定の回動操作角範囲内において前記部分円筒状の軸受面の周方向の一対の端縁の間に位置するように形成され
前記相対向する一対の案内壁面は、互いに平行な部分を有し、前記回動軸線は、前記一対の案内壁面間の中心線よりも前記一対の平面のうちの前記他方の平面側に位置している
ことを特徴とする車両用シフト操作装置。
【請求項2】
前記回動軸の外周面に形成された一対の平面は、互いに平行に形成され、
該一対の平面のうちの前記一方の平面は、他方の平面よりも前記回動軸線からの距離が大きい
ことを特徴とする請求項1の車両用シフト操作装置。
【請求項3】
前記案内壁面には、前記軸受穴の部分円筒状の軸受面の一対の開口端のうちの少なくとも一方から該軸受面の周方向に沿って突き出す切返突起が形成されている
ことを特徴とする請求項1または2の車両用シフト操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用シフト操作装置に関し、特に、回動操作部材の回動を規制する鍵穴嵌合構造において、異物の噛込みを防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一回動軸線方向に突設された円柱状の回動軸を有し、該回動軸線まわりに所定の回動操作角範囲内で回動操作される回動操作部材と、その回動軸を受ける軸受面を有する軸受穴が形成された支持壁が設けられたベース部材とを備える車両用シフト操作装置が提案されている。たとえば、特許文献1に記載の車両用シフト操作装置がそれである。
【0003】
そして、支持壁に形成された軸受穴を、回動操作部材の回動軸の径よりも小さい間隔で相対向する一対の案内壁面を有し、その案内壁面が部分円筒状の軸受面に連続するように長手状に形成し、所謂鍵穴嵌合構造によって回動操作部材をベース部材に容易に組付け可能とし、且つ部品点数を抑制することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−71563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図10は、たとえば車両用シフト操作装置110に設けられた上記鍵穴嵌合構造を示している。この車両用シフト操作装置110では、回動操作部材112から突き出す回動軸114が嵌め入れられ且つ支持される部分円筒状の内周面である軸受面118を下端に有する軸受穴111がベース部材116に形成されている。この軸受穴111は、回動軸114の径よりも小さい間隔で相対向する一対の案内壁面122を有し、一対の案内壁面122が部分円筒状の軸受面118に連続するように形成されている。回動軸114は、その外周面に形成された一対の案内壁面122の間隔よりも小さい間隔を有する一対の平面126a、126bを備えている。そして、回動軸114はその外周面に形成された一対の平面126a、126bのそれぞれが一対の案内壁面122の間で摺動させられつつ、部分円筒状の軸受面118へ案内されることによりベース部材116に取り付けられる。
【0006】
しかしながら、このような車両用シフト操作装置110においては、回動操作部材112が回動軸線まわりの操作方向の一方へ操作されたとき、その回動操作部材112の回動操作角範囲の操作端において、回動軸114の軸受穴111への取付けのために回動軸114の外周面に設けられた一対の平面126のうちの一方の平面126aと軸受面118との間に隙間Sが形成されてしまい、異物を噛み込む可能性があるという問題があった。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、上記のような車両用シフト操作装置において、回動操作部材が回動軸線まわりの操作方向の一方へ操作されたとき、その回動操作部材の回動操作角範囲の操作端において、回動軸と軸受穴との間に隙間が形成されることを防止する車両用シフト操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の要旨とするところは、一回動軸線方向に突設された円柱状の回動軸を有し、該回動軸線まわりに所定の回動操作角範囲内で回動操作される回動操作部材と、前記回動軸が嵌め入れられて該回動軸の外周面を受ける部分円筒状の軸受面を有する軸受穴が形成された支持壁が設けられたベース部材とを備えた車両用シフト操作装置であって、前記回動軸の径よりも小さい間隔で相対向する一対の案内壁面を有し、該一対の案内壁面が前記部分円筒状の軸受面に連続するように形成された長手状の案内穴と、前記回動軸の外周面に形成され、前記一対の案内壁面の間隔よりも小さい間隔を有する一対の平面とを、含み、該一対の平面のうちの一方の平面は、他方の平面よりも小さく、且つ前記回動操作部材の前記所定の回動操作角範囲内において前記部分円筒状の軸受面の周方向両端の一対の端縁の間に位置するように形成され、前記相対向する一対の案内壁面は、互いに平行な部分を有し、前記回動軸線は、前記一対の案内壁面間の中心線よりも前記一対の平面のうちの前記他方の平面側に位置していることを特徴とする車両用シフト操作装置にある。
【発明の効果】
【0009】
本発明の車両用シフト操作装置によれば、前記回動軸の径よりも小さい間隔で相対向する一対の案内壁面を有し、該一対の案内壁面が前記部分円筒状の軸受面に連続するように形成された長手状の案内穴と、前記回動軸の外周面に形成され、前記一対の案内壁面の間隔よりも小さい間隔を有する一対の平面とを、含み、該一対の平面のうちの一方の平面は、他方の平面よりも小さく、且つ前記回動操作部材の前記所定の回動操作角範囲内において前記部分円筒状の軸受面の周方向両端の一対の端縁の間に位置するように形成され、前記相対向する一対の案内壁面は、互いに平行な部分を有し、前記回動軸線は、前記一対の案内壁面間の中心線よりも前記一対の平面のうちの前記他方の平面側に位置しているため、回動操作部材の所定の回動操作角範囲内において、一対の平面のうちの一方の平面と軸受面との間に隙間が生じない。これにより、異物を噛み込むことが防止される。また、軸受面と摺動可能な回動軸の外周面が大きくなるため、回動軸の一対の平面のうちの一方の平面が軸受面の周方向の一対の端縁の間に位置する、回動操作部材の所定の回動操作角範囲を大きくすることができる。さらに、前記長手状の案内穴の前記一対の案内壁面に案内された前記回動軸が前記軸受面に受けられると同時に、部分円筒状の軸受面の中心線と回動軸の回動軸線が同心とされることから、軸受面に受けられた直後に回動軸は前記一回動軸線まわりに回動可能となる。
【0010】
ここで、好適には、前記回動軸の外周面に形成された一対の平面は、互いに平行に形成され、前記一対の平面のうちの前記一方の平面は、他方の平面よりも前記回動軸線からの距離が大きくされている。
【0011】
また、好適には、前記案内壁面には、前記軸受穴の部分円筒状の軸受面の一対の開口端のうちの少なくとも一方から軸受面の周方向に沿って突き出す切返突起が形成されている。このため、回動操作部材の所定の回動操作角範囲内において部分円筒状の軸受面と摺動していない回動軸の外周面に付着した異物が、軸受面の開口端のうちの少なくとも一方から軸受面の周方向に沿って突き出して形成された切返突起により剥がされるので、回動軸の外周面と軸受面の開口端との間に上記異物が噛み込むことがより一層防止される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一例における車両用シフト操作装置を構成するシフトレバー、球状基端部、軸受部材、コントロールレバーおよびベース部材をそれぞれ別々に示す斜視図である。
図2図1のコントロールレバーを拡大して示す側面図である。
図3図1のベース部材に設けられた軸受穴と軸受穴に嵌め入れられた回動操作部材の回動軸とを拡大して示す図である。
図4図1のベース部材にコントロールレバーが取り付けられる際に回動軸が案内穴内に嵌め入れられている状態を示す正面図である。
図5図4の状態から軸受穴に位置させられた回動軸が回動軸線まわりに所定角度回動させられた状態を示す正面図である。
図6図1の車両用シフト操作装置に適用されるシフトゲートを模式的に示す図である。
図7】シフトレバーがシフト操作位置Pに位置されたときの図1のコントロールレバーの回動軸の一対の平面と軸受面との相対位置関係を示す拡大図である。
図8】シフトレバーがシフト操作位置Nに位置されたときの図1のコントロールレバーの回動軸の一対の平面と軸受面との相体位置関係を示す拡大図である。
図9】シフトレバーがシフト操作位置Mに位置されたときの図1のコントロールレバーの回動軸の一対の平面と軸受面との相対位置関係を示す拡大図である。
図10】従来の車両用シフト操作装置において、回動操作部材の回動軸の一対の平面とベース部材の軸受穴の軸受面との相体位置関係を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の車両用シフト操作装置の一実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明の一実施例における車両用シフト操作装置10の要部を構成する、組付け前のシフトレバー12、軸受部材14、コントロールレバー16およびベース部材18をそれぞれ別々に示す斜視図である。車両用シフト操作装置10は、基端に球状基端部20を有し、先端部に図示しないノブが取り付けられるシフトレバー12と、球状基端部20を受けてそれと摺接可能な球状軸受面22を有する円筒形状の軸受部材14と、シフトレバー12に組み付けられ、シフトレバー12のシフト方向の操作を図示しないケーブルを介して自動変速機に伝達するコントロールレバー16と、軸受部材14、シフトレバー12およびコントロールレバー16の下端部を収容し、車室のフロアなどに固定されるベース部材18とを備えている。シフトレバー12は、軸受部材14に摺接可能に支持された球状基端部20の中心まわりに、シフト方向あるいはセレクト方向に回動可能にベース部材18に立設されている。球状基端部20には、その表面から車両の後方すなわちシフトレバー12のシフト方向の一方にあたる操作方向へ突き出した長方形状の平板状の案内突起26が形成されている。ベース部材18は、軸受部材14が嵌め付けられる図示しない取付穴の内壁が上記シフト操作方向の一方へ凹むように形成された直方体形状であり、シフトレバー12のシフト方向およびセレクト方向への操作を許容するように案内突起26が案内される、図示しない案内溝を備えている。コントロールレバー16は、本発明の回動操作部材として機能するものであり、案内突起26の突き出し方向すなわち一シフト操作方向と略垂直な方向の一方に対応する車両の左方へ突設された円柱状の回動軸28を有し、回動軸28の中心線すなわち本発明の回動軸線に相当する回動軸線Oが球状基端部20の球心を通るようにシフトレバー12の球状基端部20が固設された基端部側に一体に組み付けられている。また、コントロールレバー16は、シフトレバー12の球心まわりの回動操作に連動して回動軸線Oまわりに回動させられることにより、シフトレバー12のシフト操作方向への操作を、自動変速機へ伝達する図示しないシフトケーブルが連結される突起30を有している。ベース部材18は、車両の左右方向に相互に対向するように立設された一対の支持壁32を有している。そして、ベース部材18の車両の左方側の支持壁32には、一対の支持壁32の間に位置させられたコントロールレバー16の回動軸28が内側から外側へ嵌め入れられ、その外周面が受けられるように、部分円筒状の軸受面34を下端に有する軸受穴36が設けられている。
【0016】
図2は、コントロールレバー16を拡大して示す側面図である。コントロールレバー16の下端部には、円柱状の回動軸28が回動軸線O方向へ突き出すように形成されている。回動軸28の外周面には、回動軸28の中心線すなわち回動軸線Oに平行であり、互いに平行な一対の平面38a、38bが形成されている。一対の平面のうちの軸受面34に対向しない一方の平面38aは軸受面34に対向する他方の平面38bよりも小さく且つ回動軸線Oからの距離が大きい位置に形成されている。換言すれば、他方の平面38bは一方の平面38aよりも大きく且つ回動軸線Oからの距離が小さい位置に形成されている。
【0017】
図3は、ベース部材18に設けられた軸受穴36と軸受穴36に嵌め入れられたコントロールレバー16の回動軸28とを拡大して示す斜視図である。なお、図3はシフトレバー12がシフト操作位置N(Nポジション)にあるときの状態が示されている。支持壁32には、軸受面34を有する軸受穴36の上部に連続して、車両の上下方向に長手状に形成された開口であって、回動軸28の径よりも小さく且つ一対の平面38aおよび38bの間隔よりも僅かに大きい間隔Dで相対向する一対の案内壁面40a、40bを有し、それら一対の案内壁面40a、40bが部分円筒状の軸受面34の周方向の両端のそれぞれに連続する長手状の案内穴42が形成されている。また、一対の案内壁面40a、40bの下方には、軸受面34の周方向の一対の上記開口端のそれぞれから互いに接近する方向に周方向に沿って突き出す切返突起44a、44bが形成されている。なお、部分円筒状の軸受面34の周方向の一対の開口端縁同士の間隔すなわち切返突起44a、44bの部分円筒状の周方向への突出し方向の先端同士の間隔は、回動軸28の一対の平面38a、38bの間隔dよりも大きくなるように形成されている。軸受穴36は、部分円筒状の軸受面34の内径が回動軸28の径と略等しく、且つ後述する図8に示されるように、部分円筒状の軸受面34の中心と回動軸28の回動軸線Oが、一対の案内壁面40a、40bの相互に平行な部分からそれぞれ等距離にある中心線Cよりも回動軸28の一対の平面38a、38bのうち大きい平面である平面38b側に位置させられている。すなわち、部分円筒状の軸受面34の中心線は、一対の案内壁面40a、40bの中心線Cよりも車両前方側に位置するように形成されている。また、コントロールレバー16のPポジションからD又はMポジションまでの所定の回動操作角範囲内において、回動軸28の一対の平面38a、38bのうち、小さな平面である平面38aは、部分円筒状の軸受面34の周方向における両端縁である一対の端縁の間に位置するように形成されている。
【0018】
図4は、ベース部材18にコントロールレバー16が取り付けられる際に回動軸28が案内穴42内に嵌め入れられている状態を示す正面図である。回動軸28の一対の平面38a、38bの間隔dよりも大きい間隔Dを有する一対の案内壁面40a、40bの相互に平行な部分において、回動軸28はその一対の平面38a、38bのそれぞれが、一対の案内壁面40a、40bに摺接するように案内穴42に挿し入れられ、案内穴42の長手方向の下方すなわち図4における矢印方向へ回動軸28は移動させられる。そして、回動軸28は軸受面34の開口を通じて軸受穴36内へ移動させられる。
【0019】
図5は、軸受穴36内に位置させられた回動軸28が回動軸線Oまわりに所定角度回動させられた状態を示す正面図である。コントロールレバー16は、その回動軸線Oは一対の案内壁面40a、40b間の中心線Cよりもその一対の平面38a、38bのうちの大きな平面38b側に位置させられているため、回動軸28が軸受面34に受けられた直後において、回動軸線Oまわりに回動可能である。そのため、この状態においては、一対の平行な案内壁面40a、40bの間隔Dよりも回動軸28の径が大きいため、コントロールレバー16が所定の回動操作角範囲で回動される限りは、回動軸28は軸受面34の開口を通じて軸受穴36からはずれることなく受けられる。
【0020】
図6は、シフトレバー12を貫通させる案内穴46を有し、そのシフトレバー12をP、R、N、D、M、+、−ポジションのいずれかに案内する板状部材であるシフトゲート48の構成を模式的に示す図である。シフトゲート48は図6に示されるシフト方向が車両の前後方向となるように車室に設置されており、シフトレバー12がシフトゲート48を介して、シフト方向およびセレクト方向へ操作可能に車室に立設されている。コントロールレバー16は、その回動軸28の回動軸線Oがシフトレバー12の球状基端部20の球心を通り、且つシフトレバー12の一シフト操作方向に垂直な方向にあるように、シフトレバー12に一体に組み付けられているため、シフトレバー12が、たとえばシフト操作位置P、NおよびMに位置させられるためにシフト方向の一方へ操作されると、シフトレバー12の操作に応じて、回動軸線Oまわりに所定の回動操作角範囲内において回動させられる。
【0021】
図7図8および図9は、シフトレバー12がシフト操作位置P、NおよびMのそれぞれに位置されたときのコントロールレバー16の回動軸28の一対の平面38a、38bと軸受面34との相対位置関係を示す拡大図である。なお、図7および図9における一点鎖線PおよびMは、図8の一点鎖線Nからそれぞれの矢印方向へ回動軸28が回動軸線Oまわりに所定の回動操作角だけ回動させられていることを示す。シフトレバー12がシフト操作位置P、シフト操作位置Nおよびシフト操作位置Mのいずれの位置であっても、回動軸28の一対の平面38a、38bのうちの小さい平面38aは、部分円筒状の軸受面34の周方向両端の一対の端縁の間に位置されている。そのため、シフトレバー12のシフト操作位置Pとシフト操作位置Mとの間のシフト操作位置に対応するコントロールレバー16の回動操作角範囲において、回動軸28の一対の平面38a、38bのうちの小さい平面38aは、円筒状の軸受面34の周方向両端の一対の端縁の間に形成されているため、軸受面34の一対の開口端と回動軸28の一対の平面38a、38bのうちの平面38aとの間に隙間Sが生じることがない。
【0022】
上述のように、本実施例の車両用シフト操作装置10によれば、長手状の案内穴42における回動軸28の径よりも小さい間隔で相対向し、軸受面34に連続する一対の案内壁面40a、40bに対して、回動軸28における一対の案内壁面40a、40bの間隔よりも小さい間隔を有する一対の平面38a、38bのそれぞれが対向させられつつ、回動軸28が軸受面34に受けられてベース部材18に取り付けられるコントロールレバー16の、シフトレバー12のシフト操作位置Pとシフト操作位置Mとの間のシフト操作位置に対応するコントロールレバー16の回動操作角範囲において、一対の平面38a、38bのうちの一方の平面38aが部分円筒状の軸受面34の周方向両端の一対の端縁の間に位置させられる。そのため、コントロールレバー16の上記回動操作角範囲内において、平面38aと軸受面34との間に隙間Sが生じない。これにより、異物の噛込みが防止される。
【0023】
また、本実施例の車両用シフト操作装置10によれば、回動軸28の外周面に形成された一対の平面38a、38bは、互いに平行に形成され、一対の平面38a、38bのうちの一方の平面38aは、他方の平面38bよりも小さく且つ回動軸線Oからの距離が大きくされている。このため、軸受面34と摺動可能な回動軸28の外周面が大きくなるため、一対の平面38a、38bのうちの小さい平面38aが軸受面34の周方向両端の一対の端縁の間に位置する、シフトレバー12のシフト操作位置Pとシフト操作位置Mとの間のシフト操作位置に対応するコントロールレバー16の回動操作角範囲を大きくすることができる。
【0024】
また、本実施例の車両用シフト操作装置10によれば、一対の案内壁面40a、40bには、軸受穴36の部分円筒状の軸受面34の一対の開口端の両端から軸受面34の周方向に沿って突き出す切返突起44a、44bが形成されている。このため、シフトレバー12のシフト操作位置Pとシフト操作位置Mとの間のシフト操作位置に対応するコントロールレバー16の回動操作角範囲内において、部分円筒状の軸受面34と摺動していない回動軸28の外周面に付着した異物は、軸受面34の開口端の両端から軸受面34の周方向に沿って突き出して形成された切返突起44a、44bにより、回動軸28の外周面と軸受面34の一対の開口端との間の上記異物の噛込みがより一層防止される。
【0025】
また、本実施例の車両用シフト操作装置10によれば、相対向する一対の案内壁面40a、40bは、互いに平行な部分を有し、回動軸線Oは、案内壁面40a、40b間の中心線Cよりも一対の平面38a、38bのうちの大きい平面38b側に位置している。このため、長手状の案内穴42の一対の案内壁面40a、40bに案内された回動軸28が軸受面34に受けられると同時に、部分円筒状の軸受面34の中心線と回動軸28の回動軸線Oが同心とされることから、軸受面34に受けられた直後に回動軸28は回動軸線Oまわりに回動可能となる。
【0026】
以上、本発明を表及び図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
【0027】
たとえば、前述の実施例の車両用シフト操作装置10においては、回動軸28の一対の平面38a、38bのうちの一方の平面38aが軸受面34の周方向両端の一対の端縁の間に位置するコントロールレバー16の回動操作角範囲は、シフトレバー12のシフト操作位置Pとシフト操作位置Mとの間のシフト操作位置を担保するものであったが、これに限定されるものではなく、回動軸28の一対の平面38a、38bのうちの一方の平面38aがさらに小さくされることにより、コントロールレバー16の上記回動操作角範囲がさらに大きくされて、たとえば、シフトレバー12がシフト操作装置Mよりもより車両の後方側にあたる一シフト操作方向へ操作されるシフト操作位置−を担保するものであってもよい。
【0028】
また、前述の実施例の車両用シフト操作装置10においては、部分円筒状の軸受面34の一対の開口端の両端に切返突起44a、44bが形成されていたが、これに限定されるものではなく、上記一対の開口端のどちらか一方に切返突起が形成されてもよい。
【符号の説明】
【0029】
10:車両用シフト操作装置
12:シフトレバー
16:コントロールレバー(回動操作部材)
18:ベース部材
28:回動軸
34:軸受面
38a、38b:平面
40a、40b:案内壁面




図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10