特許第6013507号(P6013507)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013507
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】医療用器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/28 20060101AFI20161011BHJP
   A61B 17/30 20060101ALI20161011BHJP
   A61B 17/3201 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   A61B17/28
   A61B17/30
   A61B17/3201
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-551739(P2014-551739)
(86)(22)【出願日】2012年12月13日
(86)【国際出願番号】JP2012007968
(87)【国際公開番号】WO2014091523
(87)【国際公開日】20140619
【審査請求日】2015年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】399037933
【氏名又は名称】株式会社シャルマン
(74)【代理人】
【識別番号】100110814
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】堀川 馨
【審査官】 佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開平7−265555(JP,A)
【文献】 特開2012−90919(JP,A)
【文献】 特開2009−118946(JP,A)
【文献】 特開2006−212280(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/28
A61B 17/30
A61B 17/3201
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施術者が把持する操作部材と、この操作部材の一端に取り付けられ先端を交叉させた弾性部材と、前記操作部材の他端に取り付けられ、軸支部で交叉させて開閉自在であるとともに、先端に切開、切除、把持、挟持、切断を行う機能部を備えた開閉部材とを有し、前記操作部材に付与する押圧力を加減することで前記機能部を開閉させる医療用器具において、
前記弾性部材、前記操作部材及び前記開閉部材がそれぞれ種類の異なる金属で形成され、前記開閉部材と前記操作部材と前記弾性部材とが、前記操作部材に付与する前記押圧力と前記機能部の開閉量との関係が、前記機能部による作用の開始から終了までの間、直線的な比例関係を有するように構成されていること、
を特徴とする医療用器具。
【請求項2】
前記開閉部材の前記機能部が摺動性の高い材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用器具。
【請求項3】
前記開閉部材が、前記機能部と開閉部材本体とから構成され、前記開閉部材本体は、前記機能部と異なる材質の材料で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の医療用器具。
【請求項4】
前記機能部と前記開閉部材本体とがレーザ溶接により接合され、接合部分を研磨して段差を除去したことを特徴とする請求項3に記載の医療用器具。
【請求項5】
前記操作部材と前記弾性部材とがレーザ溶接により接合され、接合部分を研磨して段差を除去したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の医療用器具。
【請求項6】
前記操作部材と前記開閉部材とが着脱可能に接合されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の医療用器具。
【請求項7】
前記弾性部材がβチタン又は超弾性合金で形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の医療用器具。
【請求項8】
前記操作部材が純チタン、前記弾性部材がβチタンで形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の医療用器具。
【請求項9】
前記施術者が前記操作部材を把持したときの重心位置を、前記操作部材、前記開閉部材及び前記弾性部材の重量、長さ及び形状の組み合わせによって調整したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の医療用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸支部を支点に開閉させることで切開、切除、把持、挟持、切断、切除等を行う把持器、持針器、鋏、ピンセット等の医療用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の医療用器具としては特許文献1,2に記載されたようなものが知られている。特許文献1,2に記載の医療用器具は、一端に板バネ状の弾性部材を備えるとともに他端に開閉部材を備え、前記開閉部材を軸支部で交叉させて開閉自在に連結するとともに、前記開閉部材の先端に切開、切除、把持、挟持、切断等(以下、切開又は切除等と記載する)を行う機能部が形成されている。このような構成の医療用器具では、前記弾性部材に加える押圧力を変化させることで前記機能部の動作を微調整でき、微細な動作が必要とされる外科手術等に好適である。
【0003】
ところで、心臓や脳などの外科手術では、極薄膜や微細血管・神経などの体組織を鋏によって切開又は切除することがあるが、この際、刃先が僅かでもぶれると周囲の体組織を損傷するおそれがある。ところが、上記した従来の鋏では、切開又は切除の終了直後に刃先が跳ね上がる傾向にある。そのため、施術者が、切開又は切除の終了直後に刃先が跳ね上がらないように操作部材に加える力加減を微妙に調節しなければならず、施術者にとって大きな負担となっている。このような負担は、極薄膜や微細血管・神経等の切開・切除作業を繰り替えし行う脳外科手術や心臓施術では極めて大きなものとなる。
【0004】
特許文献1では、鋏等の医療用器具において弾性部材のばね性を調整可能とする技術が提案されている。特許文献1の外科手術用器具は、その段落0007に記載されているように、「バネ部104の押圧反発力及び屈曲特性によって、使用者が力を加えた際の操作性、使用感(操作時の重さ、硬さ等)が異なる。押圧反発力及び屈曲特性は、バネ部104の形状や素材によって変わり、操作性、使用感に影響を与える(例えばチタン製は硬く感じる等)」ことから、ばね部の板状部材に複数の溝を形成することにより、前記バネ部の押圧反発力及び屈曲特性に変化を生じさせて前記機能部の操作性を調整可能にしている。
しかし、この文献に記載の外科手術用器具においても、切開又は切除直後の刃先の跳ね上がりという問題は依然として解決することができない。
【0005】
刃先の跳ね上がりを防止するための一つの有効な方法は、ばね性の小さい(弾性係数の小さい)弾性部材を使用することである。極薄膜や微細血管・神経等の体組織の切開や切除を行う施術者は、刃先から手に伝わる感覚を非常に重要視するため、この観点からもばね性は小さいほど好ましい。しかし、ばね性を小さくすると、操作部材や開閉部材の自重によって刃先が動きやすくなるほか、切開又は切除の終了後の刃先の戻り(開放)が悪くなることから、ばね性を小さくするのにも限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4693194号公報
【特許文献2】特開平9−140720号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、切開又は切除等の終了直後に刃先の跳ね上がりが生じにくく、従来の医療用器具よりも操作性と使用感に優れた医療用器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発明者が鋭意研究を行った結果、刃先の跳ね上がりの原因の一つは、切開又は切除の開始から終了までの間に弾性部材によるばね性が変化する点にあると考え、本発明に想到した。
図3(a)は、従来の医療用器具における操作部材に付与する押圧力と刃先の変形量(開閉量)との関係を示すグラフである。図4(a)に示すように、切開又は切除の開始から終了までの間(図中、二つの直線(i)(ii)の間)で弾性部材のばね性が高くなる。そのため、本来の押圧力P3よりも大きな押圧力P2を付与しなければならず、この間、施術者は操作部材に加える押圧力を微妙に高めていかなければならない。このような作業は施術者にとって負担が大きいだけでなく、切開又は切除の終了と同時に刃先が跳ね上がる要因の一つになっていると考えられる。
【0009】
そこで、図3(b)に示すように、切開又は切除の開始から終了までの間でばね性が変化しないようにして、施術者がばね性の変化に合わせて操作部材に付与する押圧力を微妙に調整する必要をなくし、切開又は切除の終了直後の刃先の跳ね上がりも抑制できる本発明に想到した。
具体的に本発明の医療用器具は、施術者が把持する操作部材と、この操作部材の一端に取り付けられ先端を交叉させた弾性部材と、前記操作部材の他端に取り付けられ、軸支部で交叉させて開閉自在であるとともに、先端に切開、切除、把持、挟持、切断を行う機能部を備えた開閉部材とを有し、前記操作部材に付与する押圧力を加減することで前記機能部を開閉させる医療用器具において、前記弾性部材、前記操作部材及び前記開閉部材がそれぞれ種類の異なる金属で形成され、前記開閉部材と前記操作部材と前記弾性部材とが、前記操作部材に付与する前記押圧力と前記機能部の開閉量との関係が前記機能部による作用の開始から終了するまでの間、直線的な比例関係を有するように構成されている。
前記開閉部材の前記機能部が摺動性の高い材料で形成するとよい。前記開閉部材を、前記機能部と開閉部材本体とから構成し、前記開閉部材本体は、前記機能部と異なる材質の材料で形成してもよい。
【0010】
前記機能部と前記開閉部材本体とをレーザ溶接により接合し、接合部分を研磨して段差を除去するとよい。また、前記操作部材と前記弾性部材とをレーザ溶接により接合し、接合部分を研磨して段差を除去するようにしてもよい。
【0011】
前記操作部材と前記開閉部材とは着脱可能に接合するのがよい。また、本発明における前記弾性部材としてはβチタンが好適であるが、超弾性合金も使用が可能である。さらに、前記操作部材を純チタンで形成し、前記弾性部材をβチタンで形成するとよい。
前記施術者が前記操作部材を把持したときの重心位置は、前記操作部材、前記開閉部材及び前記弾性部材の重量、長さ及び形状の組み合わせによって調整することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、操作部材に付与する押圧力と開閉量との関係を機能部の作用開始から終了まで間直線的な比例関係となり、施術者は一定の押圧力を付与していくことで、切開や切除等を終えることができる。そのため切開や切除等の作業の途中で押圧力を微妙に調整する必要が無くなる。また、切開や切除等の作業終了後の刃先の跳ね上がりも小さく抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の医療用機器の一実施形態にかかり、(a)はその全体構成を説明する平面図、(b)は同底面図、(c)は同正面図、(d)は同左側面図、(e)は同右側面図である。
図2】本発明の医療用機器の他の実施形態にかかり、(a)はその全体構成を説明する平面図、(b)は同底面図、(c)は同正面図、(d)は同左側面図、(e)は同右側面図である。
図3】(a)は、従来の医療用器具の押圧力と変形量との関係を示すグラフ、(b)は本発明の医療用器具の押圧力と変形量との関係を示すグラフである。
図4】超弾性合金を用いた本発明の他の実施形態にかかり、押圧力と変形量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0014】
1、1′ 医療用器具
11 弾性部材
13 軸支部
14 操作部材
15 開閉部材
15a,15a 刃部
16 締結部
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の医療用器具の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の医療用機器の一実施形態にかかり、(a)はその全体構成を説明する平面図、(b)は同底面図、(c)は同正面図、(d)は同左側面図、(e)は同右側面図である。
なお、以下では、医療用器具1として外科手術等で体組織を切開又は切除するための鋏を例に挙げて説明するが、本発明の医療用器具は、鋏に限らず糸や体組織を挟持するための挟持器や、把持や切断等を行う把持器、持針器、ピンセット等にも適用が可能である。
【0016】
図1に示すように、医療用器具1は、医師等の施術者が把持する二つの操作部材14,14と、この操作部材14,14の一端に取り付けられた板状の弾性部材11,11と、操作部材14,14の他端に取り付けられた開閉部材15,15とを有している。開閉部材15,15の先端には機能部としての刃部15a,15aが形成され、弾性部材11,11の先端は互いに係合させて連結されている。
また、開閉部材15,15は、刃部15a,15aの近傍で軸支部13によって互いに回動自在に連結されている。
【0017】
操作部材14,14は、軽量高強度で耐食性に優れる純チタンで形成するのがよく、弾性部材11,11はばね性に優れるβチタンで形成するのがよい。操作部材14,14と弾性部材11,11とはレーザ溶接等によって接合することができ、接合部分に段差ができないように接合後に研磨加工を施すとよい。
操作部材14,14の表面には、滑り止めや装飾を目的として孔や溝、凹凸を施すのが好ましい。
弾性部材11,11は板ばね状に形成されるが、その肉厚は、開閉部材15,15の刃先の開閉量と操作部材14,14に付与される押圧力との関係が直線的な比例関係になるように調整される。
【0018】
図3(a)は、この実施形態の医療用器具1と同種のものとして市販されている従来品にかかり、押圧力と変形量との関係を示すグラフである。この従来品は、弾性部材としてステンレスを用いたものである。
先にも説明したように、この従来品では、切開又は切除の開始直後に押圧力と変形量との関係が曲線状になり、押圧力が上昇しながら切開又は切除が完了されることになる。
【0019】
一方、図3(b)は、この実施形態の医療用器具1が目標とする押圧力と変形量との関係を示すグラフである。弾性部材11,11の肉厚及び長さは、弾性部材11,11を操作部材14,14及び開閉部材15,15と組み合わせたときに、図3(b)に示すように切開又は切除の開始から終了までの間に押圧力と変形量との直線的な関係が変化しないものを選択する。
【0020】
また、切開又は切除の開始から終了までの押圧力の変化量(P4〜P5)は、図3(a)における開始から終了までの押圧力の変化量(P1〜P2)と同程度になるようなばね性(角度αの傾斜で決定される)を有するものとする。
弾性部材11,11の材料としてβチタンを用いた場合、肉厚の目安を0.20mm〜0.35mm程度として、開閉部材15,15及び操作部材14,14との関係から、上記した条件を満たすように長さを決定するとよい。
【0021】
操作部材14,14と開閉部材15,15とは、ボルト又はリベット等の締結手段16によって接合するとよい。このような締結手段16を用いることで、長さや角度、重量、材質等が異なる別の開閉部材15,15に交換することが可能になる。
医療用器具1の重心位置は、操作部材14,14、開閉部材15,15及び弾性部材11,11の重量、長さ、形状等によって調整することができる。上記のように操作部材14,14と開閉部材15,15とをボルトやリベット等の締結手段16で交換可能とすれば、重心位置を手術の種類や部位若しくは施術者の好みに応じて調整することが可能である。
なお、この実施形態の医療用器具1において基準的な重心位置は、図示するように施術者の指が操作部材14,14に当接する位置と同じか、それよりも若干前方としている。
【0022】
刃部15a,15aは、錆びにくく、非磁性で摩耗性と耐食性に優れた金属材料(例えばニッケル基合金等)から形成するのが好ましい。刃部15a,15aは開閉部材15,15の一部として一体的に形成してもよいが、刃部15a,15aを開閉部材15,15の本体と別々に形成し、両者をレーザ溶接又は摩擦溶接等を利用して接合するようにしてもよい。刃部15a,15aと開閉部材15,15の本体とは同種金属であってもよいし異種金属であってもよい。例えば、刃部15a,15aとして前記のニッケル基合金を使用した場合は、前記開閉部材の本体として非磁性で摩耗性と耐食性に優れたステンレス等を用いてもよい。
なお、異種金属又は異種合金を接合する方法としては、公知の技術を利用することができ、例えば、特許第4277117号や本願出願人による特許第4657508号及び特許第4823715号を利用することができる。
【0023】
上記構成の医療用器具1では、使用者が操作部材14,14を把持して弾性部材11,11を互いに接近させる方向に押圧力を付与すると、弾性部材11,11が弾性変形して、軸支部13を支点として刃部15a,15aを閉動させる。これにより、体組織等を切開又は切除することが可能になる。また、弾性部材11,11に付与する押圧力を緩めると、弾性部材11,11が復帰方向に変形して、刃部15a,15aを開動させる。このような構成の医療用機器1は、操作部材14,14を介して弾性部材11,11に加える押圧力を変化させるだけで、刃部15a,15aの開閉量を微調整することができ、非常に薄い生体膜や微細な血管・神経などの体組織を切開したり切除したりするのに有利である。
【0024】
図2は、本発明の医療用機器の他の実施形態にかかり、(a)はその全体構成を説明する平面図、(b)は同底面図、(c)は同正面図、(d)は同左側面図、(e)は同右側面図である。図2において図1と同一箇所及び同一部材には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
この実施形態の医療用器具1′において先の実施形態の医療用器具1と異なるところは、操作部材14,14がL字状に屈曲している点である。
このように、本発明の医療用器具では、目的や施術者の好みに応じて、操作部材14,14の形状や長さ、重量、開閉部材15の形状や長さ、重量を自在に変更することが可能である。
なお、この場合も基準的な重心位置は先の実施形態と同じである。
【0025】
本発明では、押圧力と変形量(刃先の開閉量)との関係を示すグラフの中で一部に直線的な部分が存在し、かつ、当該部分が適度なばね性を有するものであれば、βチタンに限らず他の弾性部材11,11を使用することが可能である。例えば、超弾性合金のように、押圧力と変形量とが特異な関係を示す弾性部材11,11を使用することも可能である。
【0026】
図4は、本発明の他の実施形態にかかり、弾性部材11,11として超弾性合金を用いた場合の押圧力と変形量との関係を示す一部を省略したグラフである。この超弾性合金から形成された弾性部材11,11は、図4に示すように、操作部材14,14及び開閉部材15,15と組み合わせた状態で、切開又は切除の途中で押圧力と変形量との関係が直線的になる部分が存在する。また、当該部分のばね性αも適切である。
【0027】
よって、弾性部材11,11が超弾性合金のように押圧力と変形量とが特異な関係を有するものであっても、本発明の医療用器具に使用が可能である。なお、この場合も、切開又は切除の開始から終了までの押圧力の変化量(P4〜P5)は、図3(a)の開始から終了までの押圧力の変化量(P1〜P2)と同程度になるようにするとよい。
【0028】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の説明に限定されるものではない。
例えば、締結手段16としてボルトやリベットを挙げたが、棒状の軸体を操作部材14,14と開閉部材15,15の貫通孔に挿通させ、その一端又は両端を加締めることで前記軸体により操作部材14,14と開閉部材15,15とを連結するようにしてもよい。
また、上記の説明では操作部材14,14と弾性部材11,11とは別体に構成され、それぞれを連結するものとして説明したが、弾性部材11,11と操作部材14,14とは一体に形成されていてもよいし、弾性部材11,11の一部に操作部材14,14が形成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、把持、挟持、切開、切除、切断を行う把持器、持針器、鋏、ピンセット等の医療用器具に広範に適用が可能である。
図1
図2
図3
図4