【文献】
3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Networks; Home Node B Radio Frequency (RF) Requirements (FDD) (Release 9),3GPP TR 25.967 9.0.0,2009年 5月,URL,www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/25_series/25.967/25967-900.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記検出されたセル外干渉によって引き起こされた、RoTしきい値またはNRしきい値における増加に基づいて、送信電力を増加するように、前記1または複数のデバイスからなる第2のセットに指示する、請求項6に記載の装置。
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記セル外干渉を検出させるためのコードは、RoTおよび/またはNRにおける増加に部分的に基づいて検出する、請求項16に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0016】
さまざまな態様が、図面を参照して記載される。以下の記載では、説明の目的のために、1または複数の態様の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられる。しかしながら、このような態様は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが明確である。
【0017】
本明細書にさらに記載されているのは、低電力基地局においてライズ・オーバ・サーマル(RoT)しきい値または雑音上昇(NR)しきい値を動的に調節することに関連するさまざまな考慮である。例えば、低電力基地局と通信しているデバイスは、低電力基地局の近隣にあり、これによって、このデバイスは、RoTまたはNRをしきい値よりも上昇させる電力で通信するようになる。デバイスは、最低送信電力を実施しうるので、ある距離内にある場合、低電力基地局からのさらなる電力ダウン・コマンドに対して応答せず、RoTおよび/またはNRにおける上昇をもたらす。この例において、低電力基地局は、低電力基地局と通信しているこのデバイスまたは別のデバイスの送信電力およびレートにインパクトを与えることなく、デバイスを適応させるために、RoTしきい値またはNRしきい値を高めうる。別の例において、低電力基地局は、1または複数のデバイス(例えば、マクロセルまたは別の低電力基地局と通信しているデバイス)からのセル外干渉を検出し、これに従って、RoTしきい値またはNRしきい値を高め、干渉を考慮して、低電力基地局と通信している1または複数のデバイスにおける逆方向リンク・スループットを高めることが可能となる。さらに、例えば、マクロセルまたは1または複数の別の低電力基地局に関連して、低電力基地局の位置に少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値に対する上限が存在しうる。
【0018】
低電力基地局は、本明細書において記載されているように、フェムト・ノード、ピコ・ノード、マイクロ・ノード、ホーム・ノードBまたはホーム・イボルブド・ノードB(H(e)NB)、リレー、および/または、低電力基地局を含み、これら用語のうちの1つを用いて称されうる。しかしながら、これら用語の使用は一般に、低電力基地局を含むことが意図されている。例えば、低電力基地局は、無線広域ネットワーク(WWAN)に関連付けられたマクロ基地局と比べて、比較的低い電力で送信する。このため、低電力基地局の有効通信範囲エリアは、マクロ基地局の有効通信範囲エリアよりも実質的に小さくなりうる。
【0019】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」等は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、あるいは実行中のソフトウェア等のようなコンピュータ関連エンティティを含むことが意図されている。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピューティング・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピューティング・デバイスとの両方が構成要素となりうる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1つのコンピュータに局在化されうるか、および/または、2つ以上のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、格納されたさまざまなデータ構造を有するさまざまなコンピュータ読取可能な媒体から実行しうる。これら構成要素は、例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを介して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータのような1または複数のデータのパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信しうる。
【0020】
さらに、本明細書では、さまざまな態様が、有線端末または無線端末でありうる端末と関連して開示される。端末は、システム、デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル・デバイス、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、またはユーザ機器(UE)等とも称されうる。無線端末は、セルラ電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピューティング・デバイス、タブレット、スマート・ブック、ネットブック、あるいは、無線モデムに接続されたその他の処理デバイス等でありうる。さらに、本明細書では、さまざまな態様が、基地局に関して記載される。基地局は、無線端末との通信のために利用され、アクセス・ポイント、ノードB、イボルブド・ノードB(eNB)、あるいはその他いくつかの用語で称されうる。
【0021】
さらに、用語「または」は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することが意図されている。すなわち、別に示されていない場合、あるいは、文脈から明らかではない場合、「XはAまたはBを適用する」という句は、自然な包括的な置き換えのうちの何れかを意味することが意図されている。すなわち、「XはAまたはBを適用する。」という句は、以下の例のうちの何れによっても満足される。XはAを適用する。XはBを適用する、あるいは、XはAとBとの両方を適用する。さらに、本願および特許請求の範囲で使用されているような冠詞“a”および“an”は、特に指定されていない場合、あるいは、単数を対象としていることが文脈から明らかではない場合、一般に、「1または複数」を意味するものと解釈されるべきである。
【0022】
本明細書に記述された技術は、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、およびその他のシステムのようなさまざまな無線通信システムのために使用される。「システム」、「ネットワーク」という用語はしばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えば、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、cdma2000等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)およびCDMAのその他の変形を含んでいる。さらに、cdma2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のような無線技術を実現しうる。OFDMAシステムは、例えばイボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュ−OFDM(登録商標)等のような無線技術を実現しうる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)は、ダウンリンクではOFDMAを適用し、アップリンクではSC−FDMAを適用するE−UTRAを用いるUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE/LTEアドバンスト、およびGSMは、「第3世代パートナシップ計画」(3GPP)と命名された団体からの文書に記載されている。さらに、cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と命名された団体からの文書に記載されている。さらに、このような無線通信システムは、しばしばペアをなさない無許可のスペクトルを用いるピア・トゥ・ピア(例えば、モバイル・トゥ・モバイル)アド・ホック・ネットワーク・システム、802xx無線LAN、Bluetooth(登録商標)、および、その他任意の短距離または長距離の無線通信技術を含みうる。
【0023】
さまざまな態様または特徴が、多くのデバイス、構成要素、モジュールなどを含むシステムの観点から示されるだろう。さまざまなシステムが、追加のデバイス、構成要素、モジュール等を含むことができるか、および/または、図面に関連して説明されたデバイス、構成要素、モジュール等の必ずしも全てを含んでいる訳ではないことが理解され、認識されるべきである。これらアプローチの組み合わせもまた使用されうる。
【0024】
図1に示すように、RoTしきい値またはNRしきい値を調節することを容易にする無線通信システム100が例示される。システム100は、コア無線ネットワークまたはその他のサービスへのアクセスを提供するために、デバイス104と通信するフェムト・ノード102を含みうる。システム100はさらに、デバイス108と同様に通信する基地局106をも含みうる。例えば、フェムト・ノード102は、一例において、実質的に任意の低電力基地局またはマクロ基地局でありうる。基地局106は、低電力基地局またはマクロセル基地局、中継ノード、モバイル基地局、ピア・トゥ・ピアまたはアド・ホック・モードでデバイス108と通信しているデバイス、これらの一部等でありうる。さらに、デバイス104,108は、UE、モデム(または、その他のテザー・デバイス)、これらの一部、および/または、無線ネットワークにおける1または複数の基地局またはその他のデバイスと無線通信しうる実質的に任意のデバイスでありうる。
【0025】
例によれば、フェムト・ノード102は、RoTしきい値またはNRしきい値にしたがって、デバイス104および/または追加のデバイスと通信しうる。記載されているように、デバイス104からの逆方向リンク(RL)通信のためのデータ・レートまたは電力は、フェムト・ノード102におけるRoTまたはNRがRoTしきい値またはNRしきい値内に残るように調節されうる。例えば、これは、RLデータ・レートまたは電力を制御するためにデバイス104へ送信される、例えばビジー・インジケータやEV−DOシステムにおける逆方向アクティビティ・ビットのようなデータ・レート調節コマンド、電力ダウン・コマンド、および/またはその他の調節を送信するフェムト・ノード102を含みうる。
【0026】
一例では、フェムト・ノード102は、RoTしきい値またはNRしきい値を調節しうる。この結果、デバイス104のRLデータ・レートおよび/または対応するRL送信電力が調節されうる。例えば、フェムト・ノード102は、すべての時間において高いRoTしきい値またはNRしきい値で動作する必要は無い。一例では、複数のデバイスのデータ・レートは、これらデバイスについて競合状態が生じるように、高いRoTしきい値またはNRしきい値に基づいて増加されうる。しかしながら、データ・レートにおける対応する増加の結果、デバイスにおいて実質的に同じスループットとなりうる。なぜなら、複数のデバイスのすべてのデータ・レートが高められるからである。したがって、フェムト・ノード102は、このような競合状態を阻止するために、低いRoTしきい値またはNRしきい値で動作しうる。デバイス104のデータ・レートを修正することは、フェムト・ノード102によって示されるダイレクト・レート割当によって実行されうることが認識されるべきである。フェムト・ノード102は、データ・レート等を決定することを容易にするために、デバイス104へビジー・インジケーションを送信する。
【0027】
一例では、デバイス104が、フェムト・ノード102の近隣内にある場合、フェムト・ノード102へRL信号を送信するためにデバイス104において必要とされるRL電力は、低くなりうる(例えば、デバイス104が、フェムト・ノード102に近くに移動すると、より低くなりうる。)しかしながら、いくつかの構成では、デバイス104は、規定された電力範囲内で(または、少なくとも、最低送信電力にしたがって)送信しうる。これによって、デバイス104は、この電力範囲の最低送信電力よりもRL電力を下げることはできない。この例では、RL電力は最低送信電力であるので、デバイス104が、フェムト・ノード102のより近くに移動してもRL電力を下げることができないので、フェムト・ノード102は、デバイス104から送信されたRL信号を、必要以上に高い電力(および/または、フェムト・ノード102によってデバイス104のために指定されたものよりも高い電力)で受信しうる。これは、フェムト・ノード102におけるRoTまたはNRにおける増加をもたらしうる。これによって、フェムト・ノード102は、フェムト・ノード102と通信しているすべてのデバイスの電力を下げることと、RoTしきい値またはNRしきい値が超えられていることを考慮して、その他の対策を講じることとを試みるようになりうる。したがって、例えば、フェムト・ノード102は、RoTしきい値またはNRしきい値を動的に増加させ、フェムト・ノード102は、デバイス104および/またはその他のデバイスとの通信を続けることが可能となる。デバイス104がフェムト・ノード102からさらに移動する(例えば、これは、RoTまたはNRにおける減少によって検出されうる)と、説明しているように、フェムト・ノード102は、再びRoTしきい値またはNRしきい値を動的に減少させうる。
【0028】
別の例では、デバイス108は、フェムト・ノード102の近隣内に存在することがあり、デバイス108から基地局106へ送信された信号が、フェムト・ノード102と、例えばデバイス104のような1または複数のデバイスとの間の通信に対するセル外干渉を引き起こしうる。例えば、フェムト・ノード102は、デバイス108からの干渉を検知しうる。一例では、これは、しきい値を超えるRoTまたはNRにおける増加を判定すること、または、デバイス108からの明示的な信号を検出すること、を含みうる。これに応じて、例えば、フェムト・ノード102は、デバイス104、および/または、フェムト・ノード102と通信しているその他のデバイスに対する干渉の影響を緩和するために、RoTしきい値またはNRしきい値を動的に調節しうる。これは、デバイス104またはその他のデバイスがRoTしきい値またはNRしきい値を上げることを考慮して、より高いデータ・レートでフェムト・ノード102と通信することを可能にすることによって、デバイス108からの干渉の効果を緩和しうる。同様に、フェムト・ノード102は、(例えば、より高いRoTしきい値またはNRしきい値と干渉元の信号の欠如を検出することによって)デバイス108の移動開始を検出し、これにしたがって、RoTしきい値またはNRしきい値を低減させうる。
【0029】
次に
図2に移って、RoTしきい値またはNRしきい値を調節することを容易にする無線通信システム200の例が例示されている。システム200は、無線ネットワーク・サービスまたはその他の通信サービスへのアクセスを、例えばデバイス204のような1または複数のデバイスに提供するフェムト・ノード202を含みうる。システム200はまた、1または複数のその他の基地局(図示せず)と通信するデバイス206をも備えうる。例えば、説明されるように、フェムト・ノード202は、一例ではマクロ基地局のような実質的に任意の低電力基地局であるか、あるいは、類似の基地局であり、デバイス204,206はおのおのUE、モデム等でありうる。フェムト・ノード202は、1または複数のデバイスと通信するためのトランシーバ構成要素208と、1または複数のデバイスからの干渉を判定する干渉検出構成要素210と判定された干渉にしたがってRoTしきい値またはNRしきい値を動的に増加または減少させるRoTしきい値調節構成要素212と、1または複数の他の基地局に対するフェムト・ノード202の近隣を取得するオプションの基地局近隣判定構成要素214とを備えうる。
【0030】
例によれば、フェムト・ノード202は、本明細書でさらに説明されるように、1または複数の送信機、受信機、関連するアンテナおよびプロセッサ等を含みうるトランシーバ構成要素208を用いて1または複数のデバイスと通信しうる。例えば、トランシーバ構成要素208は、説明するように、無線ネットワーク・アクセスを提供するために、デバイス204と通信しうる。例において、トランシーバ構成要素208は、RoTしきい値および/またはNRしきい値216にしたがって動作し、1または複数のデバイスからの通信によって引き起こされた信号が、フェムト・ノード202におけるRoTまたはNRが、RoTしきい値またはNRしきい値216を超えないことを保証する。例えば、トランシーバ構成要素208は、例えばデバイス204のような1または複数のデバイスにおいて使用される送信電力を制御するために、しきい値216に対するRoTまたはNRに基づいて、電力制御コマンドを提供しうる。
【0031】
一例において、RoTしきい値調節構成要素212は、(例えば、前述したように、実質的なスループット利得無しで、デバイス204電力およびその他のデバイス電力を増加させる電力競合状態を回避するために、)RoTしきい値またはNRしきい値216を比較的低い値に設定しうる。例において、干渉検出構成要素210は、デバイス204が、フェムト・ノード202におけるRoTまたはNRにおける増加をもたらすフェムト・ノード202に対する近隣にあることを判定しうる。例えば、これは、トランシーバ構成要素208におけるデバイスからの1または複数のRL信号の受信信号電力における増加を判定する干渉検出構成要素210を含みうる。
【0032】
さらに、干渉検出構成要素210は、説明するように、デバイス204が、最低送信電力において1または複数のRL信号を送信していることを検出しうる。これは、1または複数のさらなる判定に基づきうる。一例では、干渉検出構成要素210は、デバイス204がRL送信電力を低減するコマンドに応答していないことを検出することに基づいて、デバイス204が最低送信電力であることを判定しうる。トランシーバ構成要素208は、説明するように、デバイス204からの信号電力および/または干渉の増加(例えば、信号対干渉および雑音比(SINR)等における増加)を検出することに基づいて、デバイス204に対して、RL送信電力を低減するように指示しうる。したがって、干渉検出構成要素210は、デバイス204がこのコマンドに応答していないことを検出しうる。これは、同じまたはより高い受信信号電力および/または干渉で、デバイス204からのその後の通信を判定すること(例えば、および/または、RoTまたはNRにおける対応する増加を検出すること)と、(例えば、最低レベルにあることによって)RL送信電力が低減されないとの通信をデバイス204から受信すること等を含みうる。
【0033】
何れの場合であれ、RoTしきい値調節構成要素212は、デバイス204がフェムト・ノード202の近隣にあることに基づいて、デバイス204および/またはその他のデバイスからの通信のために適切なしきい値を提供するために、フェムト・ノード202のRoTしきい値またはNRしきい値を動的に高めうる。一例では、これは、デバイス204からシグナルするレベルに基づいてRoTしきい値またはNRしきい値2316を上げることによって、RoTまたはNRを、しきい干渉またはその他に対して検出された信号電力(例えばSINR)および/または干渉の量に基づいて、発生のための固定しきい値または固定しきい値増加等に基づいて、現在のしきい値(例えば、その割合として)を超えさせる。干渉検出構成要素210はさらに、デバイス204がその後フェムト・ノード202から離れて行くことを判定しうる(例えば、RoTまたはNRにおける減少を検出することに少なくとも部分的に基づいて、トランシーバ構成要素208によって受信された信号から、デバイス204のRL電力における増加を判定すること、デバイス204が最低送信電力でもはや送信できないことを示すインジケーションを受信すること等)。この場合、RoTしきい値調節構成要素212は、この例では、RoTしきい値またはNRしきい値216を動的に低減しうる。これは、(例えば、デバイス204がしきい値の修正を引き起こす前に)しきい値を以前の値へ減少させることを含みうる。
【0034】
別の例において、デバイス206は、別の基地局へ信号を送信し、フェムト・ノード202のより近くへ移動しうる。これは、あるレベルの干渉を引き起こす。干渉検出構成要素210は、一般にはセル外干渉による、あるいは、デバイス206によって引き起こされる増加を判定しうる。例えば、干渉検出構成要素210は、干渉によって引き起こされた増加RoTまたはNRを判定することや、デバイス206からの信号を検出すること等を行いうる。RoTしきい値調節構成要素212は、干渉を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値216を動的に増加させうる。例えば、これによって、デバイス204は、(例えば、フェムト・ノード202からのコマンドに基づいて)RL電力を増加させることと、干渉に関わらず、改善されたスループットを体験することとが可能となる。
【0035】
さらに、干渉検出構成要素210は、デバイス206から低い干渉を判定しうる(例えば、デバイス206がフェムト・ノード202から離れ、無線ネットワーク・アクセスのためにフェムト・ノード202を再選択する等)。例えば、これは、RoTまたはNRにおける低下を検出することと、特にデバイス206から低下した信号電力を検出すること等に少なくとも部分的に基づきうる。この例において、RoTしきい値調節構成要素212は、RoTしきい値またはNRしきい値216を低下させうる。RoTしきい値調節構成要素212は、干渉検出構成要素210によって検出された干渉レベルに比例してRoTまたはNRを増加または減少させうるか、あるいは、1または複数の固定インクリメントまたはデクリメントでRoTしきい値またはNRしきい値216を調節しうる等が認識されるべきである。さらに、例えば、RoTしきい値調節構成要素212は、干渉検出構成要素210がデバイス206からの干渉において少なくともしきい値減少を判定すると、減衰率(例えば、その割合)にしたがって、RoTしきい値またはNRしきい値216を低減させうる。
【0036】
さらに、例えば、RoTしきい値調節構成要素212は、RoTしきい値またはNRしきい値216を上限にしたがって増加させうる。一例において、上限は、フェムト・ノード202の1または複数の別の基地局への既知または判定された近隣に少なくとも部分的に基づいて決定または設定されうる。一例において、フェムト・ノード202は、フェムト・ノード202の1または複数の別の基地局への近隣を判定することに少なくとも部分的に基づいてRoTしきい値またはNRしきい値218の上限を設定しうる。
【0037】
例えば、基地局近隣判定構成要素214は、別の基地局からの信号を受信することに少なくとも部分的に基づいて、近隣を判定しうる。上限は、受信信号に応じて(例えば、別の基地局へ引き起こされる干渉を最小化できるように、より強い受信信号に対しては、より低い上限に)設定されうる。別の例では、基地局近隣判定構成要素214は、例えば、(例えば全地球測位システム(GPS)、観察された到着時間差、またはその他の三角測量技術を用いて)決定されたフェムト・ノード202の位置、および(例えば、バックホール接続によって他の基地局から、コア・ネットワーク構成要素から、1または複数のモバイル・デバイス等から取得された)別の基地局の既知または受信された位置等のような位置情報に少なくとも部分的に基づいて近隣を判定しうる。したがって、近隣判定は、実質的に任意のレベルの精度(例えば、受信信号にしたがって粗く、GPSを用いて精細に、および/または、その間の実質的に任意のレベル)でありうる。上限は、近隣に応じて設定されうる。これは、近隣の割合に応じて上限を設定することを含みうる。上限はさらに、所与の近隣の範囲にマップされた値等に応じて設定されうる。また別の例では、上限は、設定された値でありうる。
【0038】
図3−5は、1または複数のデバイスからの干渉に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節することに関連する方法の例を例示する。説明の単純性の目的のために、これら方法が一連の動作として図示および説明されるが、いくつかの動作は、1または複数の実施形態にしたがって、本明細書に図示および記載されたものとは異なる順序で、および/または、本明細書に図示および記載されたものとは異なる動作と同時に、引き起こりうるので、これら方法が、動作の順序によって制限されないことが理解および認識されるべきである。例えば、方法は代わりに、例えば状態図におけるように、一連の相互関連する状態またはイベントとして表されうることが認識されるべきである。さらに、1または複数の実施形態にしたがって方法を実現するために、必ずしも例示されたすべての動作が必要とされる訳ではない。
【0039】
図3は、RoTしきい値またはNRしきい値を調節するための方法300の例を図示する。302では、ネットワーク・アクセスを提供するために、1または複数デバイスと通信しうる。例えば、接続は、デバイスからの通信を受信するために、および/または、デバイスへ通信を送信するために、デバイスと確立されうる。これら接続は、1または複数のラジオ・インタフェース接続でありうる。これは、別のデバイスによって干渉されうるか、および/または、1または複数のデバイスへの干渉を引き起こしうる。
【0040】
304では、1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされた干渉における変化が検出されうる。例えば、これは、デバイスからの信号の信号電力の増加を検出することと、信号によって引き起こされた干渉または信号強度(例えば、SINR)がしきい値を超えたことを検出すること等を含みうる。信号の受信信号電力が上昇すると、RoTしきい値またはNRしきい値を超えることを回避するために電力を低減させるためのコマンドが、デバイスへ送信されうる。このようなコマンドが、デバイスへ送信され、受信信号電力が減少しない(例えば、および/または、増加しない)場合、このデバイスは、最低送信電力で動作していると判定されうる。別の例において、デバイスは、最低送信電力で動作していることを示しうる。いずれの場合であれ、デバイスは、最低送信電力で動作していると判定されても、干渉の変化は、デバイスからの信号の受信電力(例えば、SINR)における増加を検出することに基づいて、少なくとも1つのデバイスにおいて引き起こされたものと判定されうる。
【0041】
306において、RoTしきい値またはNRしきい値は、RoTまたはNRにおける変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて調節されうる。例えば、RoTしきい値またはNRしきい値は、RoTまたはNRの範囲にマップされた値に基づいて、上限等に基づいて、1または複数の設定されたインクリメントまたはデクリメントにしたがって、干渉における変化に応じて調節されうる。別の例では、304において、検出された変化は、最低送信電力で送信しているデバイスが近隣外に移動したことによって引き起こされる干渉の低減を判定することと、デバイスによる送信電力における増加と受信信号電力における対応する減少を判定すること等に関連しうる。この例では、説明されるように、306において、RoTまたはNRが、以前のしきい値に調節されうる。
【0042】
図4は、上限に基づいてRoTしきい値またはNRしきい値を調節するための方法400の例を例示する。402において、1または複数の基地局に対する近隣が判定されうる。例えば、これは、1または複数の基地局によって送信された信号を検出すること(例えば、信号が少なくともしきい電力にあることを判定すること)、(例えば、ネットワーク構成や、1または複数のデバイス等から)1または複数の基地局に関する位置情報を取得すること等に部分的に基づいて判定されうる。例えば、近隣は、1または複数の基地局がしきい近隣内にあること等を示すインジケーションまたは値(例えば、推定された距離、測定された経路喪失等)として判定されうる。
【0043】
404では、上限は、近隣に部分的に基づいてRoTしきい値またはNRしきい値のために設定されうる。例えば、これは、1または複数の基地局への近隣が、低い上限を設定することになるように、近隣(例えば、近隣が値である場合)に応じうる。
【0044】
406では、RoTしきい値またはNRしきい値が、上限にしたがって調節されうる。例えば、RoTしきい値またはNRしきい値は、さらに、調節が、RoTまたはNRが上限を超えるという結果にならないことを検証することとともに、本明細書で記載されたように調節されうる。
【0045】
図5は、セル外干渉を検出することに基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節するための方法500の例を例示する。502では、別の基地局と通信している1または複数のデバイスから、セル外干渉が検出されうる。例えば、セル外干渉は、1または複数のデバイスから信号を取得することと、1または複数のデバイスから受信した信号電力を判定することとに加えて、RoTおよび/またはNRにおける増加に部分的に基づいて検出されうる。
【0046】
504では、RoTしきい値またはNRしきい値が、セル外干渉に基づいて調節されうる。説明されるように、これは、1または複数のデバイスのために所望されるデータ・レートを伴うセル外干渉に基づいて、固定されたインクリメントに基づいて、上限等に基づいて、セル外干渉に応じうる。
【0047】
506では、1または複数のデバイスが、送信電力を増加するように指示されうる。例えば、これは、検出されたセル外干渉によって引き起こされるRoTしきい値またはNRしきい値における増加に基づきうる。
【0048】
本明細書に記載された1または複数の態様によれば、推論は、説明されるように、RoTしきい値またはNRしきい値調節値を決定すること、干渉を検出すること等に関してなされうることが認識されるだろう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」という用語は、一般に、イベントおよび/またはデータによって取得されたような観察のセットから、システム、環境、および/または、ユーザの状態の推論、あるいはそれらに関連する推理のプロセスを称する。推論は、特定の文脈または動作を識別するために適用されるか、あるいは、例えば状態にわたる確率分布を生成しうる。推論は、確率論的、すなわち、データおよびイベントの考慮に基づいて、該当する状態にわたる確率分布を計算することでありうる。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構築するために適用される技術を称することができうる。このような推論によって、イベントが時間的に近接していようといまいと、これらイベントおよびデータが1またはいくつかのイベント・ソースおよびデータ・ソースに由来していようと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作を構築することができる。
【0049】
図6は、RoTしきい値またはNRしきい値を調節することを容易にするシステム600の例示である。システム600は、(例えば、記載されているように、複数のネットワーク技術のものでありうる)複数の受信アンテナ606を介して1または複数のモバイル・デバイスから信号(単数または複数)を受信する受信機610と、(例えば、記載されているように、複数のネットワーク技術のものでありうる)複数の送信アンテナ608を介して1または複数のモバイル・デバイスへ送信する送信機626とを有するフェムト・ノード602を含む。受信機610は、1または複数の受信アンテナ606から情報を受信しうる。さらに、受信した情報を復調する復調器612と動作可能に関連付けられている。個別のアンテナとして図示されているが、受信アンテナ606のうちの少なくとも1つと、送信アンテナ608のうちの対応する1つが、同じアンテナとして結合されうることが認識されるべきである。復調されたシンボルは、本明細書に記載された1または複数の態様を実行することに関連する情報を格納するメモリ616に接続されたプロセッサ614によって分析される。
【0050】
プロセッサ614は、例えば、受信機610によって受信された情報の分析、および/または、送信機626による送信のための情報の生成に特化されたプロセッサ、フェムト・ノード602の1または複数の構成要素またはモジュールを制御するプロセッサ、および/または、受信機610によって受信された情報の分析と、送信機626による送信のための情報の生成と、フェムト・ノード602の1または複数の構成要素またはモジュールの制御との両方を行うプロセッサでありうる。さらに、プロセッサ614は、本明細書に記載された1または複数の機能を実行しうるか、および/または、このような目的のための構成要素またはモジュールと通信しうる。さらに、例えば、プロセッサ614は、送信機626によって送信されるべき信号を変調するための変調器624に接続されうる。送信機626は、Txアンテナ608を介してモバイル・デバイス604へ信号を送信しうる。
【0051】
記載されているように、メモリ616は、プロセッサ614に動作可能に接続されており、送信されるべきデータ、受信したデータ、利用可能なチャネルに関連する情報や、分析されたデータおよび/または干渉強度に関連付けられたデータや、割り当てられたチャネル、電力、レート等に関連する情報、および/または、チャネルの推定およびチャネルによる通信のためのその他任意の適切な情報を格納しうる。メモリ616はさらに、ハンドオーバ・イベントを検出すること、および/または、保護されたリソースを1または複数のデバイスへ割り当てること、に関連付けられたプロトコルおよび/またはアルゴリズムを格納しうる。
【0052】
本明細書に記載されたデータ・ストア(例えば、メモリ616)は、揮発性メモリであるか、あるいは不揮発性メモリである。あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含みうることが認識されるだろう。限定ではなく例示によって、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能PROM(EEPROM)、あるいはフラッシュ・メモリを含みうる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含みうる。限定ではなく例示によって、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM)のような多くの形態で利用可能である。主題となるシステムおよび方法のメモリ616は、限定される訳ではないが、これらおよびその他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図される。
【0053】
プロセッサ614はさらに、オプションとして、干渉検出構成要素210に類似しうる干渉検出構成要素618と、RoTしきい値調節構成要素212に類似しうるRoTしきい値調節構成要素620と、および/または、基地局近隣判定構成要素214に類似しうる基地局近隣判定構成要素622とに接続されている。さらに、プロセッサ614と別に示されているが、干渉検出構成要素618、RoTしきい値調節構成要素620、基地局近隣判定構成要素622、復調器612、および/または、変調器624は、プロセッサ614または複数のプロセッサ(図示せず)の一部であることができ、および/または、プロセッサ614による実行のために、メモリ616内に命令群として格納されうることが認識されるべきである。さらに、例えば、Rxアンテナ606、受信機610、復調器612、Txアンテナ608、送信機626、および/または、変調器624は、トランシーバ構成要素208、または本明細書に記載された類似の構成要素の一部でありえる。
【0054】
図7は、RoTしきい値またはNRしきい値を調節するためのシステム700を例示する。例えば、システム700は、フェムト・ノードまたはその他の低電力基地局内に少なくとも部分的に存在しうる。システム700は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることが認識されるべきである。システム700は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ702を含む。例えば、論理グループ702は、ネットワーク・アクセスを提供するために1または複数のデバイスと通信するための電子構成要素704を含みうる。説明されるように、これは、1または複数デバイスとの接続を確立することを含みうる。
【0055】
さらに、論理グループ702は、1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされる干渉における変化を検出するための電子構成要素706を備えうる。これは、説明されるように、少なくとも1つのデバイスが、最低送信電力で送信しているものの、説明されるように、少なくとも1つのデバイスからの1または複数の信号の受信電力が増加することを検出することを含みうる。論理グループ702はまた、干渉における変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節するための電子構成要素708を備えうる。例えば、電子構成要素704は、前述したように、トランシーバ構成要素208を含みうる。さらに、例えば、電子構成要素706は、態様において、前述したような干渉検出構成要素210を含みうる、および/または、電子構成要素708は、RoTしきい値調節構成要素212を含みうる。
【0056】
さらに、システム700は、電子構成要素704,706,708に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ710を含みうる。メモリ710の外側にあるとして示されているが、電子構成要素704,706,708のうちの1または複数は、メモリ710内に存在しうることが理解されるべきである。一例において、電子構成要素704,706,708は、少なくとも1つのプロセッサを備えうる。または、電子構成要素704,706,708おのおのは、少なくとも1つのプロセッサの対応するモジュールでありうる。さらに、追加または代替の例において、電子構成要素704,706,708は、コンピュータ読取可能な媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品でありうる。ここで、おのおのの電子構成要素704,706,708は、対応するコードでありうる。
【0057】
図8は、本明細書で示されたさまざまな実施形態にしたがう無線通信システム800を例示する。システム800は、複数のアンテナ・グループを含みうる基地局802を備える。例えば、1つのアンテナ・グループは、アンテナ804およびアンテナ806を含むことができ、別のグループは、アンテナ808およびアンテナ810を備えることができ、さらに別のグループは、アンテナ812およびアンテナ814を含みうる。おのおののアンテナ・グループについて2本のアンテナしか例示されていないが、2本より多いアンテナ、または2本より少ないアンテナも、各グループのために利用されうる。基地局802はさらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含みうる。これらおのおのは、当業者によって理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素またはモジュール(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナ等)を備えうる。
【0058】
基地局802は、例えばモバイル・デバイス816およびモバイル・デバイス822のような1または複数のモバイル・デバイスと通信することができる。しかしながら、基地局802は、モバイル・デバイス816およびモバイル・デバイス822に類似した実質的に任意の数のモバイル・デバイスと通信しうることが認識されるべきである。モバイル・デバイス816,822は例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピュータ・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線通信システム800を介して通信するのに適切なその他任意のデバイスでありうる。図示するように、モバイル・デバイス816は、アンテナ812およびアンテナ814と通信している。ここで、アンテナ812およびアンテナ814は、順方向リンク818によってモバイル・デバイス816へ情報を送信し、逆方向リンク820によってモバイル・デバイス116から情報を受信する。さらに、モバイル・デバイス822はアンテナ804,806と通信している。ここで、アンテナ804,806は、順方向リンク824によってモバイル・デバイス822へ情報を送信し、逆方向リンク826によってモバイル・デバイス822から情報を受信する。周波数分割デュプレクス(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク818は、逆方向リンク820によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用し、順方向リンク824は、逆方向リンク826によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用しうる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク818および逆方向リンク820は、共通の周波数帯域を使用し、順方向リンク824および逆方向リンク826は、共通の周波数帯域を使用しうる。
【0059】
通信するように指定された領域および/またはアンテナのおのおののグループは、基地局802のセクタと称されうる。例えば、基地局802によってカバーされる領域のセクタ内のアクセス端末に通信するように、複数のアンテナが設計されうる。順方向リンク818,824による通信では、基地局802の送信アンテナは、モバイル・デバイス816,822の順方向リンク818,824の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを利用しうる。また、基地局802が、関連付けられた有効通信範囲にランダムに散在したモバイル・デバイス816,822に送信するためにビームフォーミングを利用している間、近隣セル内のモバイル・デバイスは、すべてのモバイル・デバイスに対して単一のアンテナによって送信している基地局に比べて、少ない干渉しか被らない。さらに、モバイル・デバイス816,822は、図示するように、ピア・トゥ・ピアまたはアド・ホック技術を用いて互いにダイレクトに通信しうる。
【0060】
図9は、無線通信システム900の例を示す。無線通信システム900は、簡潔化の目的で、1つの基地局910と1つのモバイル・デバイス950しか示していない。しかしながら、システム900は、1つより多い基地局、および/または、1つより多いモバイル・デバイスを含むことができ、これら追加の基地局および/またはモバイル・デバイスは、以下に説明する基地局910およびモバイル・デバイス950の例と実質的に同じものでも、別のものでもありうることが認識されるべきである。さらに、基地局910は、一例において、例えば前述した1または複数のフェムト・ノードのような低電力基地局でありうる。さらに、基地局910および/またはモバイル・デバイス950は、その間の無線通信を容易にするために、本明細書に記載のシステム(
図1,2,6−8)および/または方法(
図3−5)を適用しうることが認識されるべきである。例えば、本明細書に記載されたシステムおよび/または方法の構成要素または機能は、以下に記載されたメモリ932および/またはメモリ972あるいはプロセッサ930および/またはプロセッサ970の一部となることができ、および/または、開示された機能を実行するために、プロセッサ930および/またはプロセッサ970によって実行されうる。
【0061】
基地局910では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース912から送信(TX)データ・プロセッサ914へ提供される。例によれば、おのおののデータ・ストリームが、それぞれのアンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ914は、トラフィック・データ・ストリームをフォーマットし、このデータ・ストリームのために選択された特定の符号化スキームに基づいて符号化し、インタリーブして、符号化されたデータを提供する。
【0062】
おのおののデータ・ストリームの符号化されたデータは、直交周波数分割多重(OFDM)技術を用いてパイロット・データと多重化されうる。さらに、あるいは、この代わりに、パイロット・シンボルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、あるいは符号分割多重(CDM)されうる。パイロット・データは一般に、既知の方法で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するためにモバイル・デバイス950において使用されうる。おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符号化されたデータは、データ・ストリームのために選択された特定の変調スキーム(例えば、バイナリ・フェーズ・シフト・キーイング(BPSK)、直交フェーズ・シフト・キーイング(QPSK)、Mフェーズ・シフト・キーイング(M−PSK)、M直交振幅変調(M−QAM)等)に基づいて変調(例えば、シンボル・マップ)され、変調シンボルが提供されうる。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ930によって実行または提供される命令によって決定されうる。
【0063】
データ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルを処理するTX MIMOプロセッサ920に提供される。TX MIMOプロセッサ920はその後、N
T個の変調シンボル・ストリームを、N
T個の送信機(TMTR)922a乃至922tへ提供する。さまざまな実施形態において、TX MIMOプロセッサ920は、データ・ストリームのシンボル、および、そのシンボルが送信されるアンテナへ、ビームフォーミング重みを適用する。
【0064】
おのおのの送信機922は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。さらに、送信機922a乃至922tからのN
T個の変調信号は、N
T個のアンテナ924a乃至924tそれぞれから送信される。
【0065】
モバイル・デバイス950では、送信された変調信号が、N
R個のアンテナ952a乃至952rによって受信され、おのおののアンテナ952から受信した信号が、それぞれの受信機(RCVR)954a乃至954rへ提供される。おのおのの受信機954は、それぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0066】
RXデータ・プロセッサ960は、N
R個の受信機954からN
R個のシンボル・ストリームを受信し、受信されたこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、N
T個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ960は、検出されたおのおののシンボル・ストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ960による処理は、基地局910におけるTX MIMOプロセッサ920およびTXデータ・プロセッサ914によって実行されるものと相補的である。
【0067】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。逆方向リンク・メッセージは、多くのデータ・ストリームに関するトラフィック・データをデータ・ソース936から受け取るTXデータ・プロセッサ938によって処理され、変調器980によって変調され、送信機954a乃至954rによって調整され、基地局910へ送り戻される。
【0068】
基地局910では、モバイル・デバイス950からの変調信号が、アンテナ924によって受信され、受信機922によって調整され、復調器940によって復調され、RXデータ・プロセッサ942によって処理されて、モバイル・デバイス950によって送信された逆方向リンク・メッセージを抽出する。さらに、プロセッサ930は、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用するかを決定するために、この抽出されたメッセージを処理する。
【0069】
プロセッサ930およびプロセッサ970は、基地局910およびモバイル・デバイス950それぞれにおける動作を指示(例えば、制御、調整、管理等)する。プロセッサ930およびプロセッサ970はそれぞれ、プログラム・コードおよびデータを格納するメモリ932およびメモリ972に関連付けられうる。例えば、プロセッサ930および/またはプロセッサ970、および/または、メモリ932および/またはメモリ972は、例えば、前述したように、検出された干渉に基づいてRoTしきい値またはNRしきい値を調節することのように、本明細書に記載された機能および/または構成要素に関連する命令群を格納しうる。
【0070】
図10は、多くのユーザをサポートするように構成され、本明細書に記載された教示が実施される無線通信システム1000を例示する。このシステム1000は、例えばマクロ・セル1002A−1002Gのような複数のセル1002のための通信を提供する。ここで、各セルは、対応するアクセス・ノード1004(例えば、アクセス・ノード1004A−1004G)によってサービス提供される。
図10に示すように、アクセス端末1006(例えば、アクセス端末1006A−1006L)は、経時的に、システム内のさまざまな位置に分布しうる。アクセス端末1006はおのおのの、例えば、アクセス端末1006がアクティブであるか、および、ソフト・ハンドオフにあるかに依存して、所与の時間において、順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)で、1または複数のアクセス・ノード1004と通信しうる。無線通信システム1000は、広い地理的領域にわたってサービスを提供しうる。
【0071】
図11は、1または複数のフェムト・ノードがネットワーク環境内で展開されている典型的な通信システム1100を例示する。具体的には、システム1100は、(例えば、1または複数のユーザ住宅1130内のような)比較的小規模スケールのネットワーク環境に搭載された複数のフェムト・ノード1110A,1110B(例えば、フェムト・ノードまたはH(e)NB)を含む。おのおののフェムト・ノード1110は、デジタル加入者ライン(DSL)ルータ、ケーブル・モデム、無線リンク、またはその他の接続手段(図示せず)を経由して、広域ネットワーク1140(例えば、インターネット)およびモバイル・オペレータ・コア・ネットワーク1150に接続されうる。以下に説明するように、おのおののフェムト・ノード1110は、関連付けられたアクセス端末1120(例えば、アクセス端末1120A)と、オプションとして、外部アクセス端末1120(例えば、アクセス端末1120B)にサービス提供するように構成されうる。言い換えれば、フェムト・ノード1110へのアクセスが制限され、これによって、所与のアクセス端末1120が、指定された(例えば、自宅のような)フェムト・ノード(単数または複数)1110のセットによってサービス提供されうるが、指定されていないフェムト・ノード1110(例えば、近隣のフェムト・ノード)によってサービス提供されない。
【0072】
図12は、おのおのがいくつかのマクロ有効通信範囲エリア1204を含むいくつかのトラッキング・エリア1202(または、ルーティング・エリアまたは位置エリア)が定義されている有効通信範囲マップ1200の例を示す。ここでは、トラッキング・エリア1202A,1202B,1202Cに関連付けられた有効通信範囲のエリアが、太線で示され、マクロ有効通信範囲エリア1204が、六角形によって示されている。トラッキング・エリア1202は、フェムト有効通信範囲エリア1206をも含んでいる。この例において、フェムト有効通信範囲領域1206(例えば、フェムト有効通信範囲領域1206C)のおのおのは、マクロ有効通信範囲領域1204(例えば、マクロ有効通信範囲領域1204B)内に図示される。しかしながら、フェムト有効通信範囲エリア1206は、マクロ有効通信範囲エリア1204内に全体的に位置していなくても良いことが認識されるべきである。実際、フェムト有効通信範囲領域1206の大部分は、トラッキング領域1202またはマクロ有効通信範囲領域1204で定義されうる。さらに、1または複数のピコ有効通信範囲領域(図示せず)は、所与のトラッキング領域1202またはマクロ有効通信範囲領域1204内で定義されうる。
【0073】
図11に再び示すように、フェムト・ノード1110の所有者は、モバイル・オペレータ・コア・ネットワーク1150を通じて提供された、例えば3Gモバイル・サービスのようなモバイル・サービスに申し込みうる。さらに、アクセス端末1120は、マクロ環境と、(例えば、住宅のような)小規模なネットワーク環境との両方において、動作可能でありうる。したがって、例えば、アクセス端末1120は、アクセス端末1120の現在位置に依存して、アクセス・ノード1160によって、または、フェムト・ノード1110(例えば、対応するユーザ住宅1130内に存在するフェムト・ノード1110A,1110B)のセットのうちの任意の1つによってサービス提供されうる。例えば、加入者が、自宅外にいる場合、標準的なマクロ・セル・アクセス・ノード(例えば、ノード1160)によってサービス提供され、加入者が、自宅内にいる場合、フェムト・ノード(例えば、ノード1110A)によってサービス提供される。ここでは、フェムト・ノード1110は、既存のアクセス端末1120との後方互換性を持ちうることが認識されるべきである。
【0074】
フェムト・ノード1110は、単一の周波数で、代替例では、複数の周波数で展開されうる。特定の構成に依存して、単一の周波数、または、複数の周波数のうちの1または複数が、マクロ・セル・アクセス・ノード(例えば、ノード1160)によって使用される1または複数の周波数とオーバラップしうる。いくつかの態様では、アクセス端末1120は、(例えば、アクセス端末1120のホーム・フェムト・ノードのような)好適なフェムト・ノードとの接続が可能である場合には常に接続するように構成されうる。例えば、アクセス端末1120がユーザの自宅1130内にある場合は常に、アクセス端末1120はホーム・フェムト・ノード1110とのみ通信しうる。
【0075】
いくつかの態様では、アクセス端末1120がモバイル・オペレータ・コア・ネットワーク1150内で動作するものの、(例えば、好適なローミング・リストで定義されたような)最も好適なネットワークに存在しない場合、アクセス端末1120は、より良好なシステムが現在利用可能であるかを判定するために、利用可能なシステムの定期的なスキャンと、好適なシステムと関連付けるためのその後の努力とを含むベター・システム再選択(BSR:Better System Reselection)を使用して、最も好適なネットワーク(例えば、好適なフェムト・ノード1110)を探索し続けうる。1つの例では、アクセス端末1120は、(例えば、好適なローミング・リスト内の)獲得テーブル・エントリを用いて、特定の帯域およびチャネルを求める探索を制限しうる。例えば、最も好適なシステムの探索は、定期的に反復されうる。アクセス端末1120は、例えばフェムト・ノード1110のような好適なフェムト・ノードを発見すると、有効通信範囲エリア内でキャンプするためのフェムト・ノード1110を選択する。
【0076】
フェムト・ノードは、いくつかの態様において、制限されうる。例えば、所与のフェムト・ノードは、あるアクセス端末に対して一定のサービスしか提供しない。いわゆる制限された(すなわち、クローズされた)関連性を持つ構成では、所与のアクセス端末は、マクロ・セル・モバイル・ネットワーク、および、(例えば、対応するユーザの住宅1130内に存在するフェムト・セル1110のように)定義されたフェムト・ノードのセットによってのみサービス提供されうる。いくつかの実施では、フェムト・ノードは、少なくとも1つのノードのために、シグナリング、データ・アクセス、登録、ページング、またはサービスのうちの少なくとも1つを提供しないように制限されうる。
【0077】
いくつかの態様では、(クローズド加入者グループH(e)NBとも称されうる)制限されたフェムト・ノードは、制限されたアクセス端末のプロビジョンされたセットへサービスを提供するノードである。必要な場合、このセットは、一時的または永続的に拡張されうる。いくつかの態様では、クローズド加入者グループ(CSG)は、アクセス端末の共通のアクセス制御リストを共有するアクセス・ノード(例えば、フェムト・ノード)のセットとして定義されうる。領域内のすべてのフェムト・ノード(または制限されたすべてのフェムト・ノード)が動作するチャネルは、フェムト・チャネルと称されうる。
【0078】
所与のフェムト・ノードと、所与のアクセス端末との間に、さまざまな関係が存在しうる。例えば、アクセス端末の観点から、オープンなフェムト・ノードは、制限された関連付けを持たないフェムト・ノードと称されうる。制限されたフェムト・ノードは、(例えば、関連付けおよび/または登録について制限されたような)ある方式で制限されたフェムト・ノードを称しうる。ホーム・フェムト・ノードは、アクセス端末がアクセスし動作することが許可されたフェムト・ノードを称しうる。ゲスト・フェムト・ノードは、アクセス端末がアクセスし動作することを一時的に許可されたフェムト・ノードを称しうる。外部フェムト・ノードは、恐らくは緊急事態(例えば、911コール)を除いて、アクセス端末がアクセスまたは動作することを許可されない(例えば、アクセス端末が非メンバである)フェムト・ノードを称しうる。
【0079】
制限されたフェムト・ノードの観点から、ホーム・アクセス端末は、制限されたフェムト・ノードにアクセスすることが許可されたアクセス端末を称しうる。ゲスト・アクセス端末は、制限されたフェムト・ノードへの一時的なアクセスを持つアクセス端末を称しうる。外部アクセス端末は、恐らくは、例えば911コールのような緊急事態を除いて、制限されたフェムト・ノードへアクセスする許可を持たないアクセス端末(例えば、制限されたフェムト・ノードに登録する証明書または許可を持たないアクセス端末)を称しうる。
【0080】
便宜上、本明細書における開示は、フェムト・ノードの文脈で、さまざまな機能を説明している。しかしながら、大規模な有効通信範囲エリアのために、ピコ・ノードが、フェムト・ノードと同じまたは同様の機能を提供しうることが認識されるべきである。例えば、ピコ・ノードが制限され、所与のアクセス端末のためにホーム・ピコ・ノードが定義される等である。
【0081】
無線多元接続通信システムは、複数の無線アクセス端末のための通信を同時にサポートすることができる。前述したように、おのおのの端末は、順方向リンクおよび逆方向リンクによる送信によって1または複数の基地局と通信しうる。順方向リンク(すなわちダウンリンク)は、基地局から端末への通信リンクを称し、逆方向リンク(すなわちアップリンク)は、端末から基地局への通信リンクを称する。この通信リンクは、単一入力単一出力システム、MIMOシステム、あるいは、その他いくつかのタイプのシステムによって確立されうる。
【0082】
本明細書で開示された実施形態に関連して記述されたさまざまな例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、構成要素、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。汎用プロセッサとしてマイクロ・プロセッサを用いることが可能でありうるが、代わりに、従来技術によるプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、あるいはステート・マシンを用いることも可能でありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロ・プロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロ・プロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、前述したステップおよび/または動作のうちの1または複数を実行するように動作可能な1または複数のモジュールを備えうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサに結合されており、これによって、プロセッサは、記憶媒体との間で情報を読み書きできるようになりうる。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。さらに、いくつかの態様では、プロセッサと記憶媒体とが、ASIC内に存在しうる。さらに、ASICは、ユーザ端末に存在しうる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートな構成要素として存在しうる。
【0083】
1または複数の態様では、説明された機能、方法、またはアルゴリズムが、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれうるコンピュータ読取可能な媒体上のコード、または、1または複数の命令群として格納または送信されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。例として、限定することなく、このようなコンピュータ読取可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望のプログラム・コード手段を命令群またはデータ構造の形式で搬送または格納するために使用され、しかも、コンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。また、実質的に任意の接続が、コンピュータ読取可能な媒体と称されうる。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるdiskおよびdiscは、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザ・ディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ・ディスク(disc)を含む。通常、diskは、データを磁気的に再生し、discは、レーザを用いて光学的にデータを再生する。前述した組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0084】
前述した開示は、例示的な態様および/または実施形態を開示しているが、さまざまな変更および修正が、特許請求の範囲で定義されたような説明された態様および/または実施形態の範囲から逸脱することなくなされうることが注目されるべきである。さらに、記載された態様および/または実施形態の構成要素は、単数形で記載または特許請求されているが、もしも単数であると明示的に述べられていないのであれば、複数が考慮される。さらに、任意の態様および/または実施形態のすべてまたは一部は、特に述べられていないのであれば、その他任意の態様および/または実施形態のすべてまたは一部とともに利用されうる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ライズ・オーバ・サーマル(RoT)しきい値または雑音上昇(NR)しきい値を調節するための方法であって、
ネットワーク・アクセスを提供するために1または複数のデバイスと通信することと、
前記1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされた干渉における変化を検出することと、
前記干渉における変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節することと、
を備える方法。
[2] 前記干渉における変化を検出することは、前記少なくとも1つのデバイスからの信号の受信信号電力における増加を検出することを備える、[1]に記載の方法。
[3] 前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節することはさらに、前記少なくとも1つのデバイスが最低送信電力で前記信号を送信していることを判定することに部分的に基づく、[2]に記載の方法。
[4] 前記少なくとも1つのデバイスが最低送信電力で前記信号を送信していることを判定することは、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を送信するための電力を低減させるための1または複数のコマンドに応答しないことを判定することを備える、[3]に記載の方法。
[5] 1または複数の基地局に対して判定された近隣に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値のための上限を決定することをさらに備え、
前記調節することは、前記上限に部分的に基づく、[1]に記載の方法。
[6] 前記少なくとも1つのデバイスからの第2の信号によって引き起こされた干渉における減少を検出することと、
前記干渉における減少を検出することに部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を低減させることと、ここで、前記少なくとも1つのデバイスは、最低送信電力で送信するように既に決定されている、
をさらに備える[1]に記載の方法。
[7] ライズ・オーバ・サーマル(RoT)しきい値または雑音上昇(NR)しきい値を調節するための装置であって、
ネットワーク・アクセスを提供するために1または複数のデバイスと通信し、
前記1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされた干渉における変化を検出し、
前記干渉における変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと、
を備える装置。
[8] 前記少なくとも1つのプロセッサは、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスから受信された信号の受信信号電力における増加を検出することによって、前記干渉における変化を検出する、[7]に記載の装置。
[9] 前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、前記少なくとも1つのデバイスが最低送信電力で前記信号を送信していることを判定することに部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、[8]に記載の装置。
[10] 前記少なくとも1つのプロセッサは、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を送信するための電力を低減させるための1または複数のコマンドに応答しないことを判定することによって、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を前記最低送信電力で送信していると判定する、[9]に記載の装置。
[11] 前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、1または複数の基地局に対して判定された近隣に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値のための上限を決定するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記上限に部分的に基づいて前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、[7]に記載の装置。
[12] 前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記少なくとも1つのデバイスからの第2の信号によって引き起こされた干渉における減少を検出し、
前記干渉における減少に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を低減させ、ここで、前記少なくとも1つのデバイスは、最低送信電力で送信するように既に決定されている、
ように構成された、[7]に記載の装置。
[13] ライズ・オーバ・サーマル(RoT)しきい値または雑音上昇(NR)しきい値を調節するための装置であって、
ネットワーク・アクセスを提供するために1または複数のデバイスと通信する手段と、
前記1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされた干渉における変化を検出する手段と、
前記干渉における変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節する手段と、
を備える装置。
[14] 前記検出する手段は、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスから受信された信号の受信信号電力における増加を検出することによって、前記干渉における変化を検出する、[13]に記載の装置。
[15] 前記調節する手段は、前記検出する手段が、前記少なくとも1つのデバイスが最低送信電力で前記信号を送信していると判定することにさらに部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、[14]に記載の装置。
[16] 前記検出する手段は、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を送信するための電力を低減させるための1または複数のコマンドに応答しないことを判定することによって、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を前記最低送信電力で送信していると判定する、[15]に記載の装置。
[17] 前記調節する手段は、
1または複数の基地局に対して判定された近隣に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値のための上限を決定し、
前記上限に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、
[13]に記載の装置。
[18] 前記検出する手段は、前記少なくとも1つのデバイスからの第2の信号によって引き起こされた干渉における減少を検出し、
前記調節する手段は、前記干渉における減少に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を低減させ、ここで、前記少なくとも1つのデバイスは、最低送信電力で送信するように既に決定されている、
[13]に記載の装置。
[19] ライズ・オーバ・サーマル(RoT)しきい値または雑音上昇(NR)しきい値を調節するためのコンピュータ・プログラム製品であって、
少なくとも1つのコンピュータに対して、ネットワーク・アクセスを提供するために1または複数のデバイスと通信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされた干渉における変化を検出させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記干渉における変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節させるためのコードと、
を備える非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を備える、コンピュータ・プログラム製品。
[20] 前記少なくとも1つのコンピュータに対して検出させるためのコードは、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスから受信された信号の受信信号電力における増加を検出することによって、前記干渉における変化を検出する、[19]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[21] 前記少なくとも1つのコンピュータに対して調節させるためのコードはさらに、前記少なくとも1つのデバイスが最低送信電力で前記信号を送信していることを判定することに部分的に基づいて前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、[20]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[22] 前記少なくとも1つのコンピュータに対して検出させるためのコードは、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を送信するための電力を低減させるための1または複数のコマンドに応答しないことを判定することによって、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を前記最低送信電力で送信していると判定する、[21]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[23] 前記コンピュータ読取可能な媒体はさらに、前記少なくとも1つのコンピュータに対して、1または複数の基地局に対して判定された近隣に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値のための上限を決定させるためのコードを備え、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して調節させるためのコードは、前記上限に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、[19]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[24] 前記コンピュータ読取可能な媒体はさらに、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記少なくとも1つのデバイスからの第2の信号によって引き起こされた干渉における減少を検出させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記干渉における減少に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を低減させるためのコードと、ここで、前記少なくとも1つのデバイスは、最低送信電力で送信するように既に決定されている、
を備える、[19]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[25] ライズ・オーバ・サーマル(RoT)しきい値または雑音上昇(NR)しきい値を調節するための装置であって、
ネットワーク・アクセスを提供するために1または複数のデバイスと通信するためのトランシーバ構成要素と、
前記1または複数のデバイスのうちの少なくとも1つのデバイスからの信号によって引き起こされた干渉における変化を検出するための干渉検出構成要素と、
前記干渉における変化を検出することに少なくとも部分的に基づいて、RoTしきい値またはNRしきい値を調節するためのRoTしきい値調節構成要素と、
を備える装置。
[26] 前記干渉検出構成要素は、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスから受信された信号の受信信号電力における増加を検出することによって、前記干渉における変化を検出する、[25]に記載の装置。
[27] 前記RoTしきい値調節構成要素は、前記干渉検出構成要素が、さらに、前記少なくとも1つのデバイスが最低送信電力で前記信号を送信していることを判定することに部分的に基づいて前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、[26]に記載の装置。
[28] 前記干渉検出構成要素が、一部分において、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を送信するための電力を低減させるための1または複数のコマンドに応答しないことを判定することによって、前記少なくとも1つのデバイスが、前記信号を前記最低送信電力で送信していると判定する、[27]に記載の装置。
[29] 前記RoTしきい値調節構成要素は、
1または複数の基地局に対して判定された近隣に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値のための上限を決定し、
前記上限に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を調節する、
[25]に記載の装置。
[30] 前記干渉検出構成要素が、前記少なくとも1つのデバイスからの第2の信号によって引き起こされた干渉における減少を検出し、
前記RoTしきい値調節構成要素が、前記干渉における減少に部分的に基づいて、前記RoTしきい値またはNRしきい値を低減させ、ここで、前記少なくとも1つのデバイスは、最低送信電力で送信するように既に決定されている、
[25]に記載の装置。