特許第6013604号(P6013604)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6013604ローカライズされた検索機能を提供するユーザインタフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6013604
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】ローカライズされた検索機能を提供するユーザインタフェース
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20161011BHJP
【FI】
   G06F17/30 340D
   G06F17/30 110C
【請求項の数】19
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-525539(P2015-525539)
(86)(22)【出願日】2013年7月31日
(65)【公表番号】特表2015-523667(P2015-523667A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】US2013052909
(87)【国際公開番号】WO2014022499
(87)【国際公開日】20140206
【審査請求日】2015年6月22日
(31)【優先権主張番号】13/563,027
(32)【優先日】2012年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】グラント, スコット エー.
(72)【発明者】
【氏名】カーソン, デイヴィッド エー.
【審査官】 小太刀 慶明
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0306191(US,A1)
【文献】 特開2004−133873(JP,A)
【文献】 特開2003−281173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
ディスプレイを有するユーザ機器と、
インタフェースを提供する動作を実行するように構成された1以上のプロセッサであって、前記インタフェースは、
テキストを受信し、
遠隔検索エンジンとネットワークを介して通信し、
前記テキストの第1の部分の受信に応じて、前記遠隔検索エンジンからの遠隔検索結果を表示せずに、前記テキストの前記第1の部分に基づいて取得したローカライズされた結果のセットを表示し、
前記ローカライズされた結果の第1のセットを表示している間に、検索クエリのためのテキストの第2の部分を受信し、
前記テキストの前記第2の部分の受信に応じて、
前記テキストの前記第1の部分前記テキストの前記第2の部分とを合わせた文字数が2以上であるところの所定の文字数より多いとの判定に従って、前記遠隔検索エンジンから受信した結果のセットと、前記テキストの前記第1の部分と前記テキストの前記第2の部分とに基づき取得された前記ユーザ機器上の1以上のアプリケーションと関連づけられたローカライズされた結果のセットとを含む複数の結果を同時に表示する
プロセッサと
を備え
前記所定の文字数は、バッテリー残量が少ないことに基づくことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記インタフェースは前記テキストを受信すると、前記遠隔検索エンジンに対し前記テキストの各文字を独立に送信し、前記テキストの各送信された文字に応じて前記遠隔検索エンジンから結果のセットを受信することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ローカライズされた結果のセットは、位置情報に従ってフィルタリングされることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ローカライズされた結果のセットの前記表示は、前記ローカライズされた結果のセットのサマリーの表示を含み、
前記インタフェースは、
前記サマリーの選択を検出し、
前記検出に応じて、前記ローカライズされた結果のセットのリストを表示する
ように更に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記インタフェースは更に、
前記テキストの前記第1の部分前記テキストの前記第2の部分とを合わせた文字数が、前記所定の文字数よりも少ない文字数との判定に従って、前記遠隔検索エンジンからの遠隔検索結果を表示することなく、前記テキストの前記第1の部分と前記テキストの前記第2の部分とに基づき取得された前記ユーザ機器上の1以上のアプリケーションと関連づけられたローカライズされた結果のセットを表示することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記インタフェースは更に、
前記複数の結果における各結果の選択を検出し、
前記検出された選択に応じて、
前記結果が第1のアプリケーションと関連する結果であるとの判定に応じて、前記第1のアプリケーションを起動し、
前記結果が第2のアプリケーションと関連する結果であるとの判定に応じて、前記第2のアプリケーションを起動する
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の結果は、インラインで表示されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記遠隔検索エンジンから受信した前記結果のセットはウェブサイトを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記遠隔検索エンジンから受信した前記結果のセットは検索語のサジェストを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ローカライズされた結果のセットは、前記遠隔検索エンジンから受信した前記結果のセットとは独立に取得されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記遠隔検索エンジンは、インターネット検索エンジンであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記1以上のアプリケーションのうちのアプリケーションは地図アプレットであり、
前記ローカライズされた結果の第1のセットにおける各結果の選択に応じて、前記インタフェースは前記各結果に対応する位置を示す地図を表示することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数の結果は、ドメインと関連する見つかったリソースを更に含み、
前記インタフェースは更に、
前記見つかったリソースと関連するユーザ入力を検出し、
前記ユーザ入力に応じて、関心対象のドメインセットから該ドメインを削除する
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
検索クエリのためのテキストの第1の部分を受信し、
前記テキストの前記第1の部分の受信に応じて、
遠隔検索エンジンからの遠隔検索結果を表示することなく、前記テキストの前記第1の部分に基づいて取得されたローカライズされた結果のセットを表示し、
前記ローカライズされた結果の第1のセットを表示している間に、前記検索クエリのためのテキストの第2の部分を受信し、
前記テキストの前記第2の部分の受信に応じて、
前記テキストの前記第1の部分前記テキストの前記第2の部分とを合わせた文字数が2以上であるところの所定の文字数より多いとの判定に従って、前記遠隔検索エンジンから受信した結果のセットと、前記テキストの前記第1の部分と前記テキストの前記第2の部分とに基づき取得され1以上のアプリケーションと関連づけられたローカライズされた結果のセットとを含む複数の結果を同時に表示する
ことを含み、
前記所定の文字数は、バッテリー残量が少ないことに基づくことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記1以上のアプリケーションのうちのアプリケーションは地図アプレットであり、
前記ローカライズされた結果の前記第1のセットにおける各結果の選択に応じて、前記各結果に対応する位置を示す地図を表示することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記テキストの第3の部分を受信し、
前記テキストの前記第3の部分の受信に応じて、表示された前記複数の結果を更新する
ことを更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記遠隔検索エンジンに、前記受信したテキストとともに位置情報を転送することを更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記位置情報に従って前記複数の結果をフィルタリングすることを更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムであって、前記プログラム命令は、デバイスのプロセッサに、
インタフェースを表示し、
前記インタフェースを介してテキストの第1の部分のユーザからの入力を受け付け、
前記テキストの第1の部分を受け付けたことに応じて、
遠隔検索エンジンからの遠隔検索結果を表示せずに、前記テキストの前記第1の部分に基づいて取得したローカライズされた結果のセットを表示し、
前記ローカライズされた結果の第1のセットを表示している間に、検索クエリのためのテキストの第2の部分を受信し、
前記テキストの前記第2の部分の受信に応じて、
前記テキストの前記第1の部分前記テキストの前記第2の部分とを合わせた文字数が2以上であるところの所定の文字数より多いとの判定に従って、前記遠隔検索エンジンから受信した結果のセットと、前記テキストの前記第1の部分と前記テキストの前記第2の部分とに基づき取得された前記デバイス上の1以上のアプリケーションと関連づけられたローカライズされた結果のセットとを含む複数の結果を同時に表示する
動作を実行させ
前記所定の文字数は、バッテリー残量が少ないことに基づくことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報検索に関し、例えば、インターネット上で関連するリソースを検索し、より具体的には、従来の検索エンジンにより提供される検索結果に加えて、ローカライズされた検索結果を提供するユーザインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
情報を探すために検索エンジンを使用することは、パーソナルコンピュータ、及びスマートフォン、タブレットコンピュータなどのモバイル機器のユーザにとって当たり前のこととなっている。例えば、良く知られている検索エンジンによって、ユーザは、インターネットを介して入手可能であるどんな種類の情報でもほとんど探すことができる。従来、ブラウザは、インターネットベースの検索エンジンにアクセスするために使用され、ユーザは、検索エンジンのサイトに接続すると、関心のある情報を探すためにクエリを入力することができる。クエリの入力に応じて、検索エンジンは、検索クエリに関連するインターネットウェブサイトのリスト及び/又はインターネットを介してアクセス可能なリソースを返す。
【0003】
インターネットウェブサイトに加えて、他の情報源もユーザのクエリに関連する可能性がある。例えば、モバイル機器上で使用するためのアプレットを探している場合には、ユーザがインターネット検索エンジンを用いているのではなく、ユーザは、オンラインアプレットストアに特に関連付けられたブラウザを起動する可能性がある。このブラウザ内では、ユーザが求めているアプレットの種類、例えば「通貨換算機」に関連する情報を入力することができ、それに応じて、ブラウザは、このトピックに関連するオンラインストアでのアプレットのすべてのリストを返す。このシナリオでは、通貨換算に関連する複数の種類の情報を見つけるために、ユーザは、複数の検索、つまり、インターネット上の関連するウェブサイトを探す検索と、オンラインストアでのアプレットを具体的に探す別の検索と、を実行する必要がある。第1の検索では、インターネット上のすべての公に利用可能なウェブサイトを検索することができるという点で本質的にグローバルであるが、非ウェブサイト(non-website)の情報は提供しない。第2の検索は、特定のアプレットストアの製品を対象としているため、本質的によりローカライズされており、ユーザの特に関心のある分野により関連する結果を返すことができる。ユーザが単一の検索を介してこれらの情報源の両方から情報を得ることができる場合、より望ましいユーザエクスペリエンスを提供することができる。
【発明の概要】
【0004】
関心のある特定の分野に関連するローカライズされた情報を提示するために、検索エンジンと連携して動作するブラウザに関するユーザインタフェースが開示されている。検索クエリの文字がブラウザに入力されるのに従って、それらはそれぞれのドメインに関連付けられた1つ以上のサーバに提供される。これらのドメイン内の情報が入力された検索クエリに対応する場合、検索エンジンのブラウザによって提供される入力に加えて、それらの結果の表示がユーザに提供される。このユーザインタフェースにより、ユーザは、検索が行われる前であっても、その結果にアクセスすることができ、関心を引く可能性のあるドメインからの項目を迅速に知ることができる。
【0005】
このユーザインタフェースのさらなる特徴、及びそれによって提供される利点は、添付図面に示される例示的な実施形態を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】検索クエリの入力及び検索エンジンからの結果の提示のための典型的なブラウザインタフェースの図である。
図1B】検索クエリの入力及び検索エンジンからの結果の提示のための典型的なブラウザインタフェースの図である。
図2】本明細書に開示されたユーザインタフェースに応じた、検索クエリの入力及び結果の提示を示すディスプレイの図である。
図3】ローカライズされた情報のメニューにおけるユーザの項目選択に応じて示されたディスプレイの図である。
図4】ローカル結果のディスプレイの第2の実施形態の図である。
図5】ローカル結果の表示の別の実施形態を示す図である。
図6】本ユーザインタフェースの機能を実行するためのネットワークの一実施形態の概略図である。
図7】本ユーザインタフェースを実装するためのネットワークの別の実施形態の概略図である。
図8】本ユーザインタフェースの機能を実行するための一連のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
よりローカライズされたドメインから得られた情報を含むことによって、インターネット検索エンジン等によって得られた結果を強化するブラウザに関するユーザインタフェース及びその関連機能について後述する。本開示の文脈では、ローカライズされたドメインは、ユーザが検索を行うコンピュータ機器上に常駐する情報を含んでもよいが、これに限定はされない。より具体的には、「ローカライズされた」ドメインの概念は、ユーザのコンピューティング体験(computing experience)に関連する可能性のあるエンティティにより管理される情報の一式を指す。例えば、検索を行った場合、情報はユーザからリモートなサーバによって管理されてもよいが、検索するときに、ユーザのコンピュータ機器を介してアクセスすることができる。
【0008】
開示されたユーザインタフェースの基礎となる概念の理解を容易にするために、例示的な実施形態について、スマートフォン又はタブレットコンピュータなどのモバイル機器への実装を参照して説明する。本ユーザインタフェースの実用化は、この特定の用途に限定されないことを理解されたい。むしろ、本ユーザインタフェースは、インターネットウェブサイトなどの適切な情報源から入手可能である情報の検索を実行することが通常であるか又は望ましい任意のコンピュータ機器に実装することができる。このようなコンピュータ機器は、後述の機能を実行するコンピュータプログラム命令を実行するためのプロセッサ、並びにプログラム命令を記憶するためのコンピュータ可読メモリ、例えば、RAM、ROM、フラッシュドライブ、磁気又は光学ディスクドライブなどを含む。
【0009】
図1A及び1Bは、ユーザがインターネット検索を行うときにユーザ機器5のディスプレイに表示される可能性のある、ブラウザに関する従来のインタフェースの一例を示す図である。図1Aの例は、ユーザがインターネット検索エンジンのサイトにアクセスし、検索入力欄10に検索クエリの最初の3文字「t−a−c」を入力したところである。多数の良く知られているインターネット検索エンジンでは、ユーザが最小数の文字を入力した後、頻繁に検索されるサイトに基づいて、クエリを完了するための候補の提案を表示し始めることができる。図示の例では、検索クエリの入力欄10の下に、検索エンジンは、これらの3つの文字で始まるいくつかの提案されたフレーズ12を提示している。図1Bを参照すると、ユーザが4番目の文字、この場合は「o」を入力した後、その4番目の文字を含んでいないフレーズが除去されることによって提案は変更され、入力されるクエリにより密接に適合する追加のフレーズが加えられる。
【0010】
クエリが入力されると、ユーザは、例えば、ユーザインタフェースの「検索」ボタン14を押すことによって、そのクエリを検索エンジンに提出することができる。それに応じて、検索エンジンは、それが見つけたインターネットウェブサイトであって、そこに検索クエリを構成するフレーズが現れるか、そうでなければ、クエリの言葉に関連するインターネットウェブサイトのすべてのリストを表示する。そのリストは、最も人気のあるサイトの順、又は他の何らかの適切なヒューリスティックの順に優先順位を付けることができる。
【0011】
図2は、インターネット検索エンジンを介して得られた結果に加えて、ローカライズされた情報を提供するユーザインタフェースを示す。従来のブラウザインタフェースのように、クエリ欄10は、ユーザが求めている情報に関連する検索用語を入力するための記入欄を提供する。同様に、クエリを入力していくのに従って、検索エンジンから受信した、検索入力を完成させるための提案された用語12が表示される。検索入力欄と提案用語リストとの間の位置に、ポップアップ(又はポップオーバー)メニュー16が表示される。このメニューは、検索エンジンによって実行されるインターネットベースの検索と併せて実行されるローカライズされた検索によって取得された結果を提示する。ローカライズされた情報メニュー16は、ユーザインタフェース上の別の位置、例えば、提案12の下方又は検索入力欄10の上方に位置できることが理解されよう。
【0012】
メニュー16に提示されたローカライズされた情報は、オンライン検索エンジンを介して提供される任意のデータとは独立して取得される。図2に示される特定の例では、2種類のローカライズされた結果の指示が表示される。メニュー16は、2つの適合する結果がオンラインアプレットストアで見つかり、12個の結果がマップアプレットで見つかることを示している。これらの結果は、検索クエリが入力されるのに従ってリアルタイムで表示され、クエリの新しい各文字と共に更新される。メニュー16内の記載項目のいずれかをクリックすることで、ユーザは特定の結果を見ることができる。例えば、一実施形態では、2つの結果がアプレットストアで発見されたことを指示するライン18上で、ユーザがタップ又はクリックした場合、例えば、ブラウザインタフェース上をスライドすることにより、図3に示すような画面が現れることが可能となる。1つの結果は「tic−tac−toe」ゲームのアプレットであり、他の結果はタコスレストランチェーンのアプレットである。図3に示すような特定の結果のリストを表示する代わりに、図2に示すアプレットストアの結果18をタップすると、ユーザの機器上に常駐しているオンラインアプレットストアのアプレットを自動的に起動できる。その場合、ディスプレイはオンラインアプレットストアの通常のインタフェースに切り替わり、クエリの入力に応じて識別された2つのアプレットを表示してもよい。
【0013】
オンラインストアの結果で識別されたアプレットのいずれかがすでにユーザの機器上に常駐している場合には、そのアプレットがインストールされていることを示す適切な指示20を提供することができる。この指示をクリックすると、インストールされたアプレットを起動することができる。もし、識別されたアプレットのいずれもインストールされていない場合、アプレットが購入可能であることを指示するボタン22を押すことができる。これを押すことにより、オンラインストア用のアプレットが起動し、ユーザは識別されたアプレットに関する情報を見て、必要に応じてそれを購入することができる。第3の可能性として、ユーザはすでにそのアプレットを購入した可能性があるが、その機器にインストールされていない場合、例えば、ユーザの別の機器にインストールされた可能性がある。この場合、ボタン20又は22により、そのアプレットを現在のデバイスにインストールするオプションをユーザに提供してもよい。
【0014】
逆に、ユーザが地図アプレットに関連して識別された結果を見たい場合には、図2のディスプレイの対応するメニュー項目19上でタップ又はクリックすると、マップアプレットが自動的に起動して、識別された項目、例えば地元のタコスのレストランの場所を表示させることができる。
【0015】
別の実施形態では、図3に示すような新しい画面を表示するのではなく、個々の結果をその指示とインラインで示すことができる。図4を参照すると、各指示18、19は、ユーザによってアクティブにすることができる三角形のボタン23などの制御要素を備えることができる。アクティブにすると、結果がその指示の下に、ドロップダウンメニューの形式で表示される。図4の例では、地図の結果を得るためのボタン23がアクティブにされている。これに応じて、地図アプリケーションに関する個々の結果25は、指示19の下に表示される。図4の例では、例示目的のために、ただ2つのそのような結果しか示されていないが、スペースが許す限り、任意の適切な数のローカル結果を表示できることは理解されるであろう。
【0016】
更に、別の実施形態では、オンラインストアに関連付けられたローカライズされた結果をうるために、ユーザインタフェースは、対応する製品のストアのディスプレイを表示するように移行することができる。例えば、図5は、ユーザがウェブサイトの検索クエリ欄10にアプレットの名前を入力した例を示している。クエリに適合するローカライズされた結果の受信に応じて、ユーザインタフェースは、そのアプレットに対応するストアのディスプレイすなわちウィンドウ27を表示する。このウィンドウは、ユーザがオンラインストアのアプレットを起動し、そのアプレット内から検索を開始した場合に表示されるのと同じウィンドウにすることができる。とりわけ、そのウィンドウは、製品に関する説明情報を提供し、ユーザにストアから直接購入する機会を供与する。
【0017】
図4に戻ると、ローカル結果25は、検索エンジンによって提供される提案12に隣接して表示することができる。ユーザが検索エンジンの提案からローカル結果を区別できるように、一実施形態では、関連するアイコンをそれぞれの結果と共に表示することができる。図4の例では、地図アプリケーションの結果25が提示され、各結果に隣接してアイコン29が表示されている。この場合、アイコンは、地図アプリケーションに関連付けられたものである。アイコンは静的であるか、又はユーザの現在位置を示す更新SVGアイコンとすることができる。表示された結果がアプレットを含む場合、アイコンは、各アプレットに関するそれぞれのサムネイル又はアイコンであってもよい。音楽の場合には、アイコンはアルバムカバーのサムネイル等であってもよい。
【0018】
メニュー16に表示されるローカライズされた結果は、ユーザインタフェースに関連付けられた1つ以上の特定のドメインに基づいている。図2及び図4の例では、2つのドメイン、すなわちオンラインアプレットストア及び地図アプレットが表示されている。図6は、この機能を提供するネットワーク構造の実施形態を示す。ユーザは、検索エンジン26のサーバにアクセスし、検索クエリの文字を入力し始めた後に、その文字は、インターネットなどのネットワーク28を介して検索エンジンサイトに送信される。
【0019】
また、これらの文字は、それぞれの種類のローカライズされた情報に関連付けられたドメインの1つ以上のサーバに送信される。図2の例では、文字は、オンラインアプレットストア30に関連付けられているサーバ及び地図アプレット32に関連付けられたサーバに送信される。位置情報は、ドメインサーバ30及び32に送信される文字データに付属している。ユーザ機器がGPS受信機などの地理空間機能を持っている場合、ユーザの現在位置を送信することができる。あるいは、ユーザは、文字データと共に送信する特定の関心のある場所を指定することができる。
【0020】
個々の検索クエリ文字の受信に応じて、検索エンジン26は、人気のある検索クエリ、及び/又は他のいくつかのヒューリスティックに基づいて、検索クエリを完了するための提案12を返すことができる。ブラウザは、図2に示すように、クエリ入力欄の下にこれらの提案を表示することができる。検索エンジンは、最初の文字を受信するとすぐに提案を返してもよいし、あるいは、所定の最小数の文字、例えば、2、3文字が受信されるまで待機してもよい。このような遅延は、サーバによって、その負荷を管理するために制御されてもよい。それに代えて、又はそれに加えて、ユーザの機器は、例えば、低バッテリ充電状態の場合、無線の使用を制限するために、最小文字数が入力されるまで最初の送信を遅延させてもよい。
【0021】
同様に、オンラインアプレットストアサーバ30と地図アプレットサーバ32は、受信した文字に適合するそれぞれのドメイン内の情報項目を識別するために、受信した文字を使用する。したがって、例えば、文字「t−a−c」の受信に応じて、オンラインアプレットストアサーバ30は、その文字の配列を含む名前を有しストアで入手可能なアプレットを探す。一実装では、サーバは、関心のある可能性が最も高いアプレット、例えば、その時点で最も人気のあるアプレットを識別するために、ヒューリスティックを使用することができる。サーバは、その文字の配列がアプレットの名前に現れるかどうかに関係なく、その配列がアプレットの説明に存在するかどうかを判断するために、アプレットの説明を検索してもよい。同様に、地図アプレットサーバ32は、ユーザの現在又は指定した場所から所定の距離内の場所の名前を調べ、それが受信した文字の配列を含むかどうかを判断するために、受信した位置情報を使用する。適合が検出されると、検索クエリが入力されるのに従って同時に表示するために、サーバはその結果をユーザの機器に返す。追加の文字が受信されると、適合結果は、これらの文字に従ってフィルタリングされ、ディスプレイが更新される。
【0022】
ローカライズされた情報メニュー16に表示される結果は、多くの場合、オンライン検索エンジンを介して行う、より広範囲の検索によって得られる結果よりも、ユーザの照会の分野により関連する可能性がある。ユーザが検索クエリを入力するのに従って、ローカライズされた結果が表示されるので、ユーザにとって特に関心のある結果がメニューに表示される場合、ユーザは検索クエリを完了することなく、直ちにその情報項目にアクセスし、及び/又は、その検索クエリを検索エンジンに提出することができる。
【0023】
最初に、ユーザインタフェースは、それぞれのドメインに関連付けられている多数の異なるサーバと通信するように構成されうる。各ドメインからの結果は、図2の例に示した2セットの結果を持つような、ローカライズされた情報メニュー内の別個の記載として、要約形式で表示できる。ユーザが特定のドメインによって提供された情報のカテゴリに興味がない場合は、そのドメインに関連付けられる記載は、例えば、メニュー項目を水平方向にスイープする動作又は類似の動作によって、メニューから削除することができる。その記載が削除されるとき、ユーザの機器は、その通信の設定から関連するサーバのアドレスを削除し、それによって、すべての将来の検索で、そのドメインのサーバとの通信をやめることができる。
【0024】
地理空間サービスを使用して、表示された結果をフィルタリングすることができる。ユーザが乗り継ぎ情報を検索している場合、アプレットは、ユーザの現在位置との関連性に基づいて選択することができる。したがって、ユーザがニューヨーク市に位置している場合、ニューヨークの地下鉄システムに関連するアプレットが識別される可能性がある。一方、ユーザがフランスのパリにいる場合、パリの地下鉄に関連するアプレットが識別されるであろう。
【0025】
図6の例では、ユーザの機器は、2つのローカライズされた情報サーバと通信するが、それぞれのサーバは、2つの特定なドメイン、すなわちオンラインアプレットストア及び地図アプレットに関連付けられている。別の実施形態は、図7の概略ネットワーク図に示されている。この例では、ユーザの機器は、検索エンジンのウェブサイトとの通信に加えて、ユーザインタフェースに関連付けられている中央サーバ34に検索クエリ文字及び位置情報を送信する。このサーバは、例えば、ユーザの機器のサービスプロバイダ、ユーザの機器の製造者、又はオンラインで存在しユーザが関心のあるドメインへアクセスできる任意の他の適切なエンティティと関連し得る。この中央サーバは、順番に、関心のある特定のドメインに関連付けられている他のサーバと通信する。図7の例では、中央サーバ34は、オンラインアプレットストア30、地図アプレット32、そしてチケット販売業者36などのドメインサーバと通信する。図7に示されていない他の適切なドメインは、例えば、音楽、映画、テレビ番組、そして娯楽の他の形態に関連してもよい。
【0026】
ユーザは、中央のサーバに登録し、ローカライズされた情報について関心のあるドメインを識別することができる。また、ユーザは、異なるコンピュータ機器のための異なるドメインのセットを登録することができる。例えば、アプレットがデスクトップコンピュータのオペレーティングシステムで使用するように設計されていない場合は、オンラインアプレットストアのドメインは、デスクトップコンピュータにとって興味が起きない可能性がある。同様に、地図アプレットは、デスクトップコンピュータ上で機能しない場合がある。その場合に、ユーザは、チケット販売業者のサーバ36から入手可能であるローカライズされた情報だけを受信するために、デスクトップコンピュータを登録することができる。逆に、ユーザはまた、スマートフォン及び/又はタブレットコンピュータなどの携帯コンピュータ機器を有する場合、ローカライズされた情報サーバの3つすべてからの情報を受信するために、これらの機器を登録してもよい。この状況において、検索クエリの入力中に中央サーバと通信する際に、検索クエリの文字及び位置情報と共に、機器の識別子が中央サーバへ送信される。機器の識別子に基づいて、中央サーバは、ローカライズされた情報サーバのどれが検索クエリ文字及び位置情報を受信しなければならないのかを決定する。
【0027】
利用可能なアプレット、地図上の位置及びその他のデジタル商品などの第3者に関連付けられた情報に加えて、ユーザに個人的な情報をローカライズされた情報メニュー16に表示することができる。例えば、ブラウザ自体は、何の情報がユーザの機器上に記憶されているかを知っており、かかる情報の指示をローカライズされた情報メニュー16に表示できる可能性がある。更に、ユーザは、クラウド・コンピューティングのアカウントを有していてもよく、これにより、文書、購入したアプレット、及びその他の情報が異なる複数の機器を介してアクセス可能であるサーバ38に記憶されている。中央サーバ34は、ユーザのアカウントに記憶され検索クエリに関連する項目を探すために、クラウドコンピューティングサーバ38と通信し、ローカライズされた情報メニュー16にその指示を表示することができる。ユーザがメニューのこの指示をタップ又はクリックした場合、適合する項目のリストを表示することができる。ユーザがこれらの項目の1つを選択した場合、クラウドコンピューティングサーバ38は、その項目がすでにユーザの機器上にローカルに記憶されているかどうかを指示することができる。記憶されていない場合、ユーザは、現在使用中の機器に情報の文書又は他の項目をダウンロードする機会を提供されうる。
【0028】
以上のことから、開示されたユーザインタフェースは、関心のある情報の検索を行うときに強化されたユーザエクスペリエンスを提供することが分かる。インターネット検索エンジンなどの、より一般的な、グローバルインタフェースから入手可能である結果に加えて、ユーザは、検索エンジンを介してはアクセスできない特定のドメインに位置する情報を提供される。また、情報が検索エンジンによってアクセス可能であっても、優先順位付け又はランク付けするために検索エンジンによって使用されるヒューリスティック、又は返される結果が、ユーザの特定の関心と適合しない可能性がある。したがって、検索エンジンの結果のうち、興味のある項目を探すために必要な時間が長くなる可能性がある。より密接にユーザの関心に適合するドメインによって管理される情報を提供することにより、ユーザはより迅速に関連する結果を識別して取得することができる。更に、検索クエリが完了する前であっても、これらの関連する結果を識別及び取得できるので、それによって、検索エンジンにクエリを送信する必要性をなくすことができる。
【0029】
ユーザインタフェースの機能を実現するためのコンピュータプログラム命令は、ブラウザ内に組み込まれてもよい。図8は、ユーザインタフェースの機能に関するアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。この機能は、ユーザが検索を入力し始めたときに開始される。ステップ40において、ブラウザは、実施しようとする検索をユーザが入力していることを検出する。例えば、ユーザが、オンライン検索エンジンに関連付けられたWebページの検索入力欄10をタップ又はクリックしたときに、ブラウザは通常、カーソル記号を表示し、テキストを入力できることを示すためにそれを点滅させることができる。この行動により、ブラウザに図8のアルゴリズムを実行させてもよい。
【0030】
ステップ42で検索欄10に入力されたキーストロークをキャプチャし、関心があるとして指定された各ドメインサーバにステップ44で送信する。前述したように、ブラウザは、最初に1つ以上のデフォルトのドメインサーバの1式をロードするか、又は、関心のあるドメインサーバから情報を受信するために、ユーザは自分の機器を登録しておいてもよい。時間が経つにつれて、ユーザは、それらの指定を変更することができる。ステップ44では、各キーストロークに関連付けられた文字は、ユーザにとって関心のあるものとして、ブラウザの通信設定に記憶されている各ドメインサーバに送信される。キーストローク文字は、ステップ44の最中に、検索エンジンに同時に送信することができる。
【0031】
ステップ46で、ブラウザは、任意の結果が指定されたドメインサーバから返されたかどうかを判断する。これらの結果は、メニューに表示される実際のテキスト文字列、例えば「地図で12個の結果」のような形式であってもよい。あるいは、それらは、ユーザ機器が情報の特定の項目をルックアップするために使用できるアプレットIDなどの情報識別子の形式であってもよい。任意の結果が返される場合は、ローカライズされた情報メニューは、ステップ48でこれらの結果の指示と共に表示される。図2の例では、メニューの各行は、それぞれのドメインサーバから受信した結果の要約を表示する。これらの要約は、ドメインサーバから得られた結果に基づいて、ブラウザによって生成することができる。別の実施形態では、実際の結果は、別々の項目として、例えば、オンラインアプレットストアからの2個の識別されたアプレットの名前及び12個の識別されたレストランの場所をメニューに表示することができる。
【0032】
ステップ50において、ローカライズされた情報メニューの項目をユーザが選択したか、例えば、タップ又はクリックしたか否かが判断される。もしそうであれば、ブラウザはステップ52で、選択された項目に関連する情報を表示する。したがって、図3に示す実施形態について、ユーザがオンラインアプレットストアに関連する項目をタップすると、ブラウザは、オンラインストアに関連付けられたドメインサーバから返された2つのアプレットの名前を含む新しいシートを表示する。ユーザが、表示された名前の1つの上でタップすると、ブラウザは、オンラインストアアプレットを起動することができ、選択されたアプレットの名前をストアに送信し、その選択したアプレットについての情報が、ユーザの機器上で表示するために、ストアによって提供される。あるいは、図2の例で、メニューエントリ18の選択に応じて、ブラウザが2つのアプレットの記載が提示されているオンラインストアアプレットを直接起動することができる。
【0033】
別の実施形態では、ステップ52において、ブラウザは、図4の例に示すように、個々の結果のインラインリストを表示するか、又は図5の例のように、結果の種類に固有のディスプレイへ移行してもよい。
【0034】
ステップ54において、別のキーストロークがユーザによって入力されたか否かをブラウザが判断する。もしそうなら、ステップ44に戻り、上述の手順を繰り返す。もし、そうでない場合、ブラウザは、ステップ56で、その標準的な処理に戻り、例えば、検索エンジンによって提供される提案を表示するか、又は「検索」ボタン14の起動を検出し、検索エンジンにクエリを送信する。
【0035】
当業者であれば、開示されたユーザインタフェースを、その趣旨又はその本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態で実施できることを理解するであろう。例えば、本ユーザインタフェースは、既知の検索エンジンを用いた、例えばブラウザを介したインターネットの検索の実施と一体で説明した。しかし、本ユーザインタフェースは、この種類の検索での使用に限定されない。むしろ、検索に使用されている検索エンジンによって提供される結果に加えて、関連する結果を表示することが望ましいであろう任意の種類の検索に関連して使用することができる。したがって、例えば、それは、ユーザが自分の機器上及び/又はローカルネットワークでコンテンツを検索することができるローカル検索ツール、並びに小売店、情報サービス等のウェブページ上で提供される検索ツール、と一体で使用することができる。
【0036】
したがって、本開示の実施形態は、あらゆる点において例示的であり限定的ではないとみなされる。本発明の範囲は、上述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって指示されるものであり、その均等物の意味及び範囲内に含まれるすべての変更は、その特許請求の範囲内に包含されることが意図されている。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8