(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
共通電圧ノードに結合された複数の発光ダイオード(LED)チャネルを駆動するのに使用するための電子回路であって、前記複数のLEDチャネルにおける各LEDチャネルが、直列接続されたLEDのストリングを含む、電子回路であって、
前記共通電圧ノード上に安定化電圧を生成するDC/DCコンバータを制御するための制御回路であって、
前記DC/DCコンバータのデューティサイクルを制御するデューティサイクル制御ユニットであって、前記デューティサイクル制御ユニットが、制御入力におけるデューティサイクル制御信号およびイネーブル入力におけるイネーブル信号に応答し、前記デューティサイクル制御信号が、前記デューティサイクル制御ユニットによって使用されるデューティサイクルを示す、デューティサイクル制御ユニットと、
少なくとも一部、DC/DCコンバータ出力からの帰還に基づいて前記デューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にすることにより前記複数のLEDチャネルのうちの主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」時間の間前記DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するために前記デューティサイクル制御ユニットの前記イネーブル入力に結合された制御ユニットであって、前記複数のLEDチャネルのうちの前記主要なLEDチャネルが、前記共通電圧ノード上に最高電圧を必要とするチャネルである、制御ユニットとを備える制御回路を備える、電子回路。
前記制御ユニットが、前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還が上限閾値電圧より上に遷移した場合前記デューティサイクル制御ユニットを無効にし、前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還が下限閾値電圧より下に遷移した場合前記デューティサイクル制御ユニットを有効にするように構成される、請求項1に記載の電子回路。
前記制御ユニットが、前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還と前記上限閾値電圧とを比較する第1の比較器と、前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還と前記下限閾値電圧とを比較する第2の比較器とを含む、請求項3に記載の電子回路。
前記制御ユニットが、設定入力、再設定入力、および出力を有するラッチをさらに含み、前記設定入力が、前記第1および第2の比較器の一方の出力を受け取るように結合され、前記再設定入力が、前記第1および第2の比較器の他方の出力を受け取るように結合され、前記ラッチ出力が、前記デューティサイクル制御ユニットの前記イネーブル入力に結合される、請求項4に記載の電子回路。
前記DC/DCコンバータの前記出力電圧を前記狭い範囲内に維持するために前記制御ユニットによって使用される前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還が、現在のDC/DCコンバータ出力電圧と、前記主要なLEDチャネルの前記減光デューティサイクルの直近の「オン」時間の間の前記主要なLEDチャネルの前記LEDの両端間の電圧降下との差を含む、請求項1に記載の電子回路。
前記複数のLEDチャネルに減光をもたらすLED減光ロジックをさらに備え、前記LED減光ロジックが、前記複数のLEDチャネルにおける個々のLEDチャネルの減光デューティサイクルおよび安定化電流レベルを独立して制御することができる、請求項1に記載の電子回路。
前記LEDチャネルの優先順位を時間と共に追跡する優先度付きキューをさらに備え、前記優先度付きキューにおける最高優先順位のLEDチャネルが、前記主要なLEDチャネルを表す、請求項1に記載の電子回路。
共通電圧ノードに結合された複数のLEDチャネルを駆動するのに使用するための方法であって、前記複数のLEDチャネルにおける各LEDチャネルが、直列接続されたLEDのストリングを含む、方法であって、
前記共通電圧ノードに結合されたDC/DCコンバータのデューティサイクルを前記複数のLEDチャネルにおける主要なLEDチャネルの電圧要求に基づいて設定するためのデューティサイクル制御信号を生成するステップであって、前記デューティサイクル制御信号が、デューティサイクル制御ユニットの入力に加えられる、ステップと、
少なくとも一部、DC/DCコンバータ出力からの帰還に基づいて前記デューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にすることにより前記主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」部分の間前記DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するステップとを含む、方法。
前記DC/DCコンバータの前記デューティサイクルを設定するステップが、前記主要なLEDチャネルの前記減光デューティサイクルの「オン」部分の間実施される、請求項15に記載の方法。
前記DC/DCコンバータの前記デューティサイクルを設定するステップが、前記主要なLEDチャネルの前記減光デューティサイクルの前記「オン」部分の間誤り信号をコンデンサに結合するステップを含む、請求項17に記載の方法。
前記DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するステップが、前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還が上限閾値電圧より上に遷移した場合前記デューティサイクル制御ユニットを無効にするステップと、前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還が下限閾値電圧より下に遷移した場合前記デューティサイクル制御ユニットを有効にするステップとを含む、請求項15に記載の方法。
前記DC/DCコンバータ出力からの前記帰還が、現在のDC/DCコンバータ出力電圧と、前記主要なLEDチャネルの前記減光デューティサイクルの直近の「オン」時間の間の前記主要なLEDチャネルの前記LEDの両端間の電圧降下との差を含む、請求項15に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]理解されるように、LEDドライバ回路および/またはLEDドライバ回路が駆動する回路の機能上の複雑さが少しでも増すと、DC/DCコンバータおよび/またはドライバ用のコンバータ制御回路の設計が複雑になることがある。LEDドライバ回路内、および/またはこの複雑さの増大に対応することができる同様の他の回路内のDC/DC電圧変換を実現することができる技法および回路が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本明細書に説明する概念、システム、回路、および技法の一態様によれば、DC/DCコンバータを制御するための制御回路が、DC/DCコンバータのデューティサイクルを制御するデューティサイクル制御ユニットであって、デューティサイクル制御ユニットが、制御入力におけるデューティサイクル制御信号およびイネーブル入力におけるイネーブル信号に応答し、デューティサイクル制御信号が、DC/DCコンバータに使用されるデューティサイクルを示す、デューティサイクル制御ユニットと、少なくとも一部、DC/DCコンバータ出力からの帰還に基づいてデューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にすることにより、ある一定の時間の間DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するためにデューティサイクル制御ユニットのイネーブル入力に結合された制御ユニットとを備える。
【0006】
[0006]一実施形態において、デューティサイクル制御ユニットは、デューティサイクル制御ユニットの制御入力におけるデューティサイクル制御信号が実質的に一定のままであり、その間、制御ユニットがデューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にするように構成される。
【0007】
[0007]一実施形態において、制御ユニットは、DC/DCコンバータ出力からの帰還が上限閾値電圧より上に遷移した場合デューティサイクル制御ユニットを無効にし、DC/DCコンバータ出力からの帰還が下限閾値電圧より下に遷移した場合デューティサイクル制御ユニットを有効にするように構成される。
【0008】
[0008]一実施形態において、制御ユニットは、DC/DCコンバータ出力からの帰還と上限閾値電圧とを比較する第1の比較器と、DC/DCコンバータ出力からの帰還と下限閾値電圧とを比較する第2の比較器とを含む。
【0009】
[0009]一実施形態において、制御ユニットは、設定入力、再設定入力、および出力を有するラッチをさらに含み、設定入力が、第1および第2の比較器の一方の出力を受け取るように結合され、再設定入力が、第1および第2の比較器の他方の出力を受け取るように結合され、ラッチ出力が、デューティサイクル制御ユニットのイネーブル入力に結合される。
【0010】
[0010]一実施形態において、デューティサイクル制御ユニットは、(i)デューティサイクル出力信号を生成するためにデューティサイクル制御信号と周期的ランプ信号とを比較する比較器と、(ii)デューティサイクル出力信号に応答してDC/DCコンバータから電流を取り出す電流スイッチと、(iii)デューティサイクル制御ユニットのイネーブル入力上のイネーブル信号に応答してデューティサイクル出力信号から電流スイッチを減結合する少なくとも1つのイネーブルスイッチとを備える。
【0011】
[0011]一実施形態において、制御回路は、共通電圧ノードに結合された複数のLEDチャネルを駆動する発光ダイオード(LED)ドライバ回路の一部であり、複数のLEDチャネルにおける各LEDチャネルが、直列接続されたLEDのストリングを含み、複数のLEDチャネルが、共通電圧ノード上に最高電圧を必要とする主要なLEDチャネルを有し、主要なLEDチャネルが、対応する減光デューティサイクルを有し、制御ユニットがDC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持する働きをするある一定の時間が、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」時間を含む。
【0012】
[0012]本明細書に説明する概念、システム、回路、および技法の別の一態様によれば、共通電圧ノードに結合された複数の発光ダイオード(LED)チャネルを駆動するのに使用するための電子回路が、共通電圧ノード上に安定化電圧を生成するDC/DCコンバータを制御するための制御回路を備え、制御回路が、DC/DCコンバータのデューティサイクルを制御するデューティサイクル制御ユニットであって、デューティサイクル制御ユニットが、制御入力におけるデューティサイクル制御信号およびイネーブル入力におけるイネーブル信号に応答し、デューティサイクル制御信号が、デューティサイクル制御ユニットによって使用されるデューティサイクルを示す、デューティサイクル制御ユニットと、少なくとも一部、DC/DCコンバータ出力からの帰還に基づいてデューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にすることにより複数のLEDチャネルのうちの主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」時間の間DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するためにデューティサイクル制御ユニットのイネーブル入力に結合された制御ユニットであって、複数のLEDチャネルのうちの主要なLEDチャネルが、共通電圧ノード上に最高電圧を必要とするチャネルである、制御ユニットとを備える。
【0013】
[0013]一実施形態において、デューティサイクル制御信号は、デューティサイクル制御ユニットの制御入力におけるデューティサイクル制御信号が、実質的に一定のままであり、その間、制御ユニットがデューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にするように構成される。
【0014】
[0014]一実施形態において、制御ユニットは、DC/DCコンバータ出力からの帰還が上限閾値電圧より上に遷移した場合デューティサイクル制御ユニットを無効にし、DC/DCコンバータ出力からの帰還が下限閾値電圧より下に遷移した場合デューティサイクル制御ユニットを有効にするように構成される。
【0015】
[0015]一実施形態において、制御ユニットは、DC/DCコンバータ出力からの帰還と上限閾値電圧とを比較する第1の比較器と、DC/DCコンバータ出力からの帰還と下限閾値電圧とを比較する第2の比較器とを含む。
【0016】
[0016]一実施形態において、制御ユニットは、設定入力、再設定入力、および出力を有するラッチさらに含み、設定入力が、第1および第2の比較器の一方の出力を受け取るように結合され、再設定入力が、第1および第2の比較器の他方の出力を受け取るように結合され、ラッチ出力が、デューティサイクル制御ユニットのイネーブル入力に結合される。
【0017】
[0017]一実施形態において、デューティサイクル制御ユニットの制御入力におけるデューティサイクル制御信号は、主要なLEDチャネルの電圧要求に基づいて生成される。
【0018】
[0018]一実施形態において、制御回路は、デューティサイクル制御ユニットの制御入力に結合された分路コンデンサと、分路コンデンサに誤り信号を制御可能に結合してコンデンサを充電するスイッチとをさらに含み、スイッチが、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルに基づいて制御される。
【0019】
[0019]一実施形態において、スイッチは主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オン」部分の間閉じているように制御される。
【0020】
[0020]一実施形態において、DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するために制御ユニットによって使用されるDC/DCコンバータ出力からの帰還は、現在のDC/DCコンバータ出力電圧と、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの直近の「オン」時間の間主要なLEDチャネルのLEDの両端間の電圧降下との差を含む。
【0021】
[0021]一実施形態において、電子回路は、複数のLEDチャネルに減光をもたらすLED減光ロジックをさらに備え、LED減光ロジックが、複数のLEDチャネルにおける個々のLEDチャネルの減光デューティサイクルおよび安定化電流レベルを独立して制御することができる。
【0022】
[0022]一実施形態において、LED減光ロジックは、複数のLEDチャネルにおける個々のLEDチャネルの照明開始時間を独立して制御することができる。
【0023】
[0023]一実施形態において、主要なLEDチャネルは、時間と共に変化することができ、電子回路は、主要なチャネルの識別を時間と共に追跡する制御器をさらに備える。
【0024】
[0024]一実施形態において、電子回路は、時間と共にLEDチャネルの優先順位を追跡する優先度付きキュー(priority queue)をさらに備え、優先度付きキューにおける最高優先順位のLEDチャネルが、主要なLEDチャネルを表す。
【0025】
[0025]一実施形態において、電子回路は、外部DC/DCコンバータに接続するための少なくとも1つの接点を有する集積回路として実装される。
【0026】
[0026]本明細書に説明する概念、システム、回路、および技法の他の一態様によれば、共通電圧ノードに結合された複数のLEDチャネルを駆動するのに使用するための方法は、複数のLEDチャネルにおける主要なLEDチャネルの電圧要求に基づいて共通電圧ノードに結合されたDC/DCコンバータのデューティサイクルを設定するためにデューティサイクル制御信号を生成するステップであって、デューティサイクル制御信号が、デューティサイクル制御ユニットの入力に加えられる、ステップと、少なくとも一部、DC/DCコンバータ出力からの帰還に基づいてデューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にすることにより主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」部分の間DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するステップとを含む。
【0027】
[0027]一実施形態において、方法は、デューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にするステップをさらに含み、デューティサイクル制御ユニットを交互に有効および無効にするステップが、デューティサイクル制御ユニットの入力におけるデューティサイクル制御信号ユニットに影響しない。
【0028】
[0028]一実施形態において、DC/DCコンバータのデューティサイクルを設定するステップは、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オン」部分の間実施される。
【0029】
[0029]一実施形態において、DC/DCコンバータのデューティサイクルを設定するステップは、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オン」部分の間誤り信号をコンデンサに結合するステップを含む。
【0030】
[0030]一実施形態において、誤り信号は、主要なLEDチャネルからの帰還電圧と基準電圧との差に基づいて生成される。
【0031】
[0031]一実施形態において、DC/DCコンバータの出力電圧を狭い範囲内に維持するステップは、DC/DCコンバータ出力からの帰還が上限閾値電圧より上に遷移した場合デューティサイクル制御ユニットを無効にするステップと、DC/DCコンバータ出力からの帰還が下限閾値電圧より下に遷移した場合デューティサイクル制御ユニットを有効にするステップとを含む。
【0032】
[0032]一実施形態において、DC/DCコンバータ出力からの帰還は、現在のDC/DCコンバータ出力電圧と主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの直近の「オン」時間の間の主要なLEDチャネルのLEDの両端間の電圧降下との差を含む。
【0033】
[0033]前述の特徴は、以下の図面の説明からより完全に理解することができる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
[0041]
図1は、一実施形態による、発光ダイオード(LED)または他の同様の負荷デバイスを駆動するのに使用するための例示的なシステム10を示す回路図である。図示するように、システム10は、LEDドライバ回路12と昇圧コンバータ14とを含むことができる。システム10は、複数のLED16を駆動することができる。図示するように、複数のLED16は、各々共通電圧ノード20に結合された個々の直列接続されたストリング16a、...、16nに配列することができる。これらの直列接続されたストリングは、本明細書ではLEDチャネル16a、...、16nと称する。任意の数のLEDチャネル16a、...、16nは、システム10によって駆動することができる。さらに、いくつかの実施において、各LEDチャネル16a、...、16nは、異なる数のLEDを有することが可能であり得る。LED16は、いくつかの異なる照明機能(例えば、液晶ディスプレイのバックライティング、LEDパネルライティング、LEDディスプレイライティングなど)のいずれかを提供することが意図され得る。
【0036】
[0042]いくつかの実施形態において、LEDドライバ回路12は、集積回路(IC)として実施することができ、昇圧コンバータ14を外部からICに接続することができる。他の実施形態において、LEDドライバ回路12と昇圧コンバータ14との両方を含むICを設けることができる。さらに他の実施形態において、システム10は、個別回路を使用して実現することができる。理解されるように、集積回路と個別回路との任意の組合せを様々な実施でシステム10に使用することができる。以下の考察では、LEDドライバ回路12をICとして実施するものとする。
【0037】
[0043]昇圧コンバータ14は、直流(DC)入力電圧V
INをLED16を駆動するのに使用するための出力電圧ノード20上の安定化出力電圧に変換するのに使用されるDC/DC電圧コンバータである。よく知られているように、昇圧コンバータは、スイッチング技法とエネルギー貯蔵素子とを利用して所望の出力電圧を生成するスイッチングレギュレータの形態である。昇圧コンバータ14の制御回路は、LEDドライバ回路12内に設けることができる。
図1に昇圧コンバータとして示すが、他の種類のDC/DCコンバータを他の実施形態において使用できることを理解されたい(例えば、降圧コンバータ、昇降圧コンバータなど)。
【0038】
[0044]
図1に示すように、LEDドライバ回路12は、昇圧コンバータ14の動作を制御するのに使用するための昇圧制御回路22を含むことができる。LEDドライバ回路12は、LED減光ロジック24といくつかの電流シンク26a、...、26nを含むこともできる。電流シンク26a、...、26nは、LED駆動動作の間LEDチャネル16a、...、16nを通して安定化電流量を取り出すのに使用することができる電流調整器である。少なくとも1つの実施形態において、1つの電流シンク26a、...、26nを各LEDチャネル16a、...、16nに設けることができる。LED減光ロジック24は、様々なチャネル16a、...、16nにおいてLEDの輝度を制御する働きをする。LED減光ロジック24は、例えば、チャネルの電流および/またはパルス幅変調(PWM)デューティサイクル(または「減光」デューティサイクル)を変更することによりLEDチャネルの輝度を制御することができる。いくつかの実施形態において、LED減光ロジック24は、適当な制御信号を対応する電流シンク26a、...、26nに提供することによりLEDチャネル16a、...、16nの各々の電流レベルと減光デューティサイクルとの両方を独立して制御することができ得る。いくつかの実施形態において、LED減光ロジック24は、LEDチャネル16a、...、16nの照明「オン」時間またはフェーズ(すなわち、チャネルがサイクルの間最初に点灯する時間)を独立して調整することもできる。
【0039】
[0045]少なくとも1つの実施形態において、LEDドライバ回路12は、ユーザプログラマブルでよい。すなわち、LEDドライバ回路12により、ユーザはシステム10の様々な動作特性を設定することが可能になり得る。1つまたは複数のデータ格納場所をLEDドライバ回路12内に設けて、例えば、異なるLEDチャネルの減光デューティサイクル、異なるLEDチャネルの電流レベル、異なるLEDチャネルの照明「オン」時間、および/または他のパラメータなど、動作パラメータを設定するためにユーザ提供構成情報を格納することができる。いくつかの実施において、ユーザはどのLEDチャネルがアクティブであり、どのLEDチャネルが非アクティブ(すなわち、無効)であるかを指定することもでき得る。ユーザ提供値が存在しない場合、デフォルト値を異なるパラメータに使用することができる。
【0040】
[0046]上記のように、昇圧コンバータ14は、DC入力電圧V
INをLEDチャネル16a、...、16nに給電するのに十分であるDC出力電圧V
OUTに変換する働きをする。図示する実施形態において、昇圧コンバータ14は、インダクタ30と、ダイオード32と、コンデンサ34とを含む。他の昇圧コンバータアーキテクチャを代わりに使用することができる。昇圧コンバータの動作原理は、当業界でよく知られている。適正に動作させるために、適当な特性を有するスイッチング信号を昇圧コンバータ14に提供しなければならない。LEDドライバ回路12の昇圧制御回路22は、このスイッチング信号を提供する働きをする。より詳細に説明するように、昇圧制御回路22は、所望のやり方で出力電圧V
OUTを調整する制御されたデューティサイクルにおいて昇圧コンバータ14のスイッチングノード36から電流を取り出すことができる。
【0041】
[0047]昇圧コンバータ14および昇圧制御回路22の目標は、すべてのアクティブなLEDチャネル16a、...、16nの動作を支持するために電圧ノード20上に十分な電圧レベルを供給することにある。しかし、エネルギーを保存するために、電圧ノード20上の電圧レベルが動作を支持するのに必要な最小レベルより高くない(またはほんのわずかに高い)ことが望ましいことがある。これを達成するために、昇圧制御回路22は、少なくとも一部、LEDチャネル16a、...、16nからの帰還を利用することができる。典型的には、特定のLEDチャネルに必要な電圧レベルは、チャネルに関連した電流シンク26a、...、26nの要求によって決定される。すなわち、各電流シンク26a、...、26nは、対応するLEDチャネルの動作を支持する最小電圧量(例えば、LEDxの調整電圧)を必要とすることができる。
【0042】
[0048]概して、各電流シンク26a、...、26n上の電圧レベルは、電圧ノード20上の電圧と対応するLEDチャネル16a、...、16nにおけるLEDの両端間の電圧降下との差に等しくなる。各LEDチャネル16a、...、16nが異なる数のLEDおよび異なるDC電流を有することができるので、異なるLEDチャネルは、適正な動作をするために異なる最小電圧レベルを必要とすることができる。適正な動作をするためにノード20上に最高電圧レベルを必要とするLEDチャネルは、本明細書では「主要な(支配的な)」LEDチャネルと称する。理解されるように、いくつかの実施において、主要なLEDチャネルは時間と共に変化することがある。
【0043】
[0049]
図1に示すように、いくつかの実施において、任意選択の安定抵抗器40a、...、40nは、様々な電流シンク26a、...、26n上の電圧レベル間のバランスをとるためにLEDチャネル16a、...、16nの1つまたは複数において使用することができる。上記のように、安定抵抗器が何も存在しないとき、電流シンクの両端間の電圧は、典型的には、ノード20上の昇圧出力電圧と、対応するチャネルにおけるLEDの両端間の電圧降下との差に等しくなる。安定抵抗器40a、....、40nは、例えば、様々な電流シンク26a、...、26n上の同様の電圧を達成するためにいくつかのチャネルにおいてさらに電圧降下を生じるために設けることができる。このようにして、LEDドライバ回路12内のチップ上で起きることがある電力消費の一部は、チップから安定抵抗器40a、...、40nに移動することができる。
【0044】
[0050]
図2は、一実施形態による、例示的な昇圧制御回路50を示す回路図である。昇圧制御回路50は、
図1のシステム10内に(すなわち、制御回路22として)および/または他のシステムにおいて使用することができる。以下の考察において、昇圧制御回路50は、
図1のシステム10の文脈で説明される。
図2に示すように、昇圧制御回路50は、誤差増幅器52と、スイッチ54と、COMPコンデンサ56と、昇圧デューティサイクル制御ユニット58と、ヒステリシス制御器60とを含むことができる。より詳細に説明するように、昇圧制御回路50は、現在の主要なLEDチャネルの要求に基づいて
図1の昇圧コンバータ14のデューティサイクルを設定することができる。さらに、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」部分の間、昇圧制御回路50は、昇圧コンバータ14の昇圧出力電圧を所望の範囲内に維持するためにヒステリシス制御器60(本明細書では制御ユニット60とも称する)を使用することができる。
【0045】
[0051]上記のように、いくつかの実施形態において、LEDドライバ回路12は、部分的にまたは完全にICとして実施することができる。このような実施形態において、
図2の昇圧制御回路50は、完全にオンチップで実施することができまたはそれの1つまたは複数の要素(例えば、COMPコンデンサ56)は、オフチップで実施することができる。さらに、
図2に示す昇圧制御回路50の要素は、必ずしも、実現された回路内で互いにごく近接して配置はしないことを理解されたい。すなわち、いくつかの実施において、要素は、より大きなシステム内に分散して、適当な相互接続構造を使用して互いに結合することができる。
【0046】
[0052]
図2を参照すると、昇圧デューティサイクル制御ユニット58は、対応する昇圧コンバータ内のスイッチングノード(例えば、
図1の昇圧コンバータ14におけるSWノード36)に結合することができる。動作の間、昇圧デューティサイクル制御ユニット58は、結果として昇圧出力における所望のDC電圧レベルになるやり方で制御されたデューティサイクルにおいてスイッチングノード(すなわち、
図1の電圧ノード20上)から電流を取り出すことができる。昇圧デューティサイクル制御ユニット58は、昇圧コンバータのデューティサイクルを設定するためにデューティサイクル制御信号を受け取る入力62を含むことができる。図示する実施形態において、昇圧デューティサイクル制御ユニット58の入力62に結合されたコンデンサ56の両端間の電圧は、デューティサイクル制御信号として機能する。
【0047】
[0053]スイッチ54は、デューティサイクル制御信号として使用するための適当なレベルまでコンデンサ56を充電するために誤差増幅器52によって誤り信号出力をコンデンサ56に制御可能に結合する働きをする。前述のように、いくつかの実施において、昇圧コンバータ14のデューティサイクルは、主要なLEDチャネル(すなわち、最高電圧を必要とするチャネル)の要求に基づいて設定することができる。一実施形態において、スイッチ54は、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルに基づいて制御することができる。例えば、スイッチ54は、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オン」部分の間閉じており、「オフ」部分の間開いていることができる。結果として得られるコンデンサ56上の電圧は、主要なLEDチャネルを駆動するのに十分な電圧を昇圧コンバータ14の出力に生じるデューティサイクルを生成する。スイッチ54が開いた後、コンデンサ56上の電圧は、スイッチ54が後続のサイクルで再び閉じるまで比較的一定のままである
[0054]コンデンサ56を充電するのに使用される誤り信号は、
図1のLEDチャネル16a、...、16nからの帰還に基づいて生成することができる。
図1をまた参照すると、帰還は、例えば、電流シンク26a、...、26nの両端間の電圧(すなわち、ICのLEDピン42a、...、42n上の電圧)を含むことができる。LEDチャネルの他の部分からの帰還を他の実施において使用することができる。
【0048】
[0055]
図2を参照し、少なくとも1つの実施において、誤差増幅器52は、それの出力に誤り電流を生成する相互コンダクタンス増幅器を含むことができる。誤り電流は、コンデンサ56を充電するためにスイッチ54によってコンデンサ56に結合することができる。相互コンダクタンス増幅器は、例えば、LED帰還と基準電圧V
REFとの差を増幅して誤り電流を生成することができる。基準電圧は、例えば、LEDピン調整電圧(例えば、一実施形態において0.5ボルト)を表すことができる。
【0049】
[0056]少なくとも一実施形態において、LEDドライバ回路のアクティブな電流シンクの両端間の中間すなわち平均電圧レベルは、LED帰還を使用して相互コンダクタンス増幅器内で決定することができる。次いで、この中間すなわち平均電圧レベルとV
REFとの差を使用して誤り信号を生成することができる。理解されるように、誤り信号を生成する他の技法を他の実施において使用することができる。例えば、1つの方式において、LEDチャネルのうちの1つ(例えば、主要なチャネル、ほとんどのLEDを有するチャネルなど)だけに関連した帰還信号と、基準電圧との差を増幅することにより誤り信号を生成することができる。他の技法を使用することもできる。少なくとも1つの実施形態において、電流誤り信号の代わりに電圧誤り信号を生成する誤差増幅器を使用することができる。
【0050】
[0057]上記のように、いくつかの実施形態において、
図1の昇圧コンバータ14のデューティサイクルは、主要なLEDチャネルの要求に基づいて設定することができる。昇圧コンバータ14の出力電圧は、次いで、主要なLEDチャネルがもう導通していないときでも、主要なLEDチャネルによって求められるレベル(またはその電圧の近く)に維持することができる。したがって、他のチャネルの減光デューティサイクル、DC電流レベル、または照明開始時間にかかわらず、主要なLEDチャネルに関連した最高電圧を、駆動される他のLEDチャネルの各々に使用することができる。コンデンサ56上の電圧値は、スイッチ54が開いているので主要なLEDチャネルが導通していないとき、比較的一定のままであることができる。しかし、システム10における他の影響(他のチャネルからの負荷)により、この時間の間昇圧出力における電圧値が変動することがある。上記のように、ヒステリシス制御器60を使用して、昇圧コンバータの出力における電圧をこの時間の間特定の範囲内に維持することができる。ヒステリシス制御器60は、昇圧コンバータ14からの帰還に基づいて昇圧デューティサイクル制御ユニット58を交互に有効および無効にすることによりこれを達成することができる。
【0051】
[0058]
図2に示すように、ヒステリシス制御器60は、入力スイッチ64と、第1および第2のヒステリシス比較器66、68と、ラッチ70とを含むことができる。ラッチ70の出力端子は、昇圧デューティサイクル制御ユニット58のイネーブル入力72に結合することができる。いくつかの実施形態において、ヒステリシス制御器60は、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」部分の間有効にすることができる。したがって、スイッチ64は、前述のスイッチ54と逆位相で動作することができる。有効にされたとき、昇圧出力帰還信号が、ヒステリシス制御器60の入力ノード74に加えられ得る。昇圧出力帰還信号は、少なくとも1つの実施形態において、主要なチャネルが導通しているとき、現在の昇圧出力電圧と主要なチャネルのLEDの両端間の電圧降下との差を表すことができる。
【0052】
[0059]ヒステリシス比較器66、68は、各々ノード74上の昇圧出力帰還信号と対応する閾値とを比較する。すなわち、第1の比較器66は、信号と下限閾値(V
TH−)とを比較し、第2の比較器68は、信号と上限閾値(V
TH+)とを比較する。昇圧出力帰還信号がV
TH−より低く遷移した場合、第1の比較器66は、論理高値を出力する。昇圧出力帰還信号がV
TH+より高く遷移した場合、第2の比較器68は、論理高値を出力する。少なくとも1つの実施形態において、上限閾値(V
TH+)は、昇圧出力信号中の許容リップルに等しくなることがあり、下限閾値(V
TH−)は、LED調整電圧に等しくなることがある。第1の比較器66の出力は、ラッチ70の「設定」入力に結合することができ、第2の比較器68の出力は、ラッチ70の「再設定」入力に結合することができる。よく知られているように、ラッチの設定入力における論理高値は、ラッチの出力Qに転送される。逆に、ラッチの再設定入力における論理高値により、ラッチ出力が論理低値に再設定される。
【0053】
[0060]
図2に示す実施形態において、昇圧デューティサイクル制御ユニット58のイネーブル入力72上の論理高値は、ユニットを有効にし、イネーブル入力72上の論理低値は、ユニットを無効にする。昇圧デューティサイクル制御ユニット58は、有効にされたとき、入力62上のデューティサイクル制御信号によって設定されたデューティサイクルにおいて昇圧コンバータ14を制御するように通常のやり方で動作する。無効にされたとき、昇圧デューティサイクル制御ユニット58は、昇圧コンバータ14を制御することを停止し、ノード20上の昇圧出力電圧は(少なくとも初めは)、コンデンサ34の両端間に現在蓄積された電圧である。この電圧は、電荷が1つまたは複数のアクティブなLEDチャネルを通してコンデンサ34から流れ出始めるのにつれて減少し始める。昇圧出力における電圧を制御するために、ヒステリシス制御器60は、昇圧出力電圧がV
TH+より上に遷移したとき、昇圧デューティサイクル制御ユニット58を無効にすることができ、昇圧出力電圧がV
TH−より低下するとき、昇圧デューティサイクル制御ユニット58を有効にすることができる。このようにして、昇圧出力電圧は、2つの閾値電圧によって画定された比較的狭い範囲内に維持することができる。この昇圧出力電圧は、主要なLEDチャネルの「オフ」時間の間導通している任意のLEDチャネルに電力供給するのに利用可能である。昇圧デューティサイクル制御ユニット58の入力62上のデューティサイクル制御信号が比較的一定のままであるので、昇圧デューティサイクル制御ユニット58は、ヒステリシス制御時間の間有効にされるたびに、主要なLEDチャネルのデューティサイクルに基づいて昇圧コンバータ14を制御することを直ちに開始することができる。
【0054】
[0061]
図3は、一実施形態による、
図2のヒステリシス制御器60のノード74上の昇圧出力帰還信号を生成するのに使用することができる帰還回路80を示す回路図である。上記のように、少なくとも1つの実施形態において、昇圧出力帰還信号は、主要なチャネルが導通しているとき、現在の昇圧出力電圧と主要なチャネルのLEDの両端間の電圧降下との差に等しくなり得る。
図3の回路80は、このような帰還信号を生成することができる。図示するように、回路80は、主要なLEDチャネル76と、主要なLEDチャネルに関連した電流シンク78と、スイッチ82と、サンプルコンデンサ84とを含むことができる。スイッチ82は、主要なLEDチャネル76の減光デューティサイクルの「オン」部分の間閉じていることができ、そうでない場合は開いていることができる。したがって、主要なLEDチャネル76の減光デューティサイクルの「オン」部分の間、コンデンサ84は、主要なチャネル76のLEDの両端間の電圧に充電する。スイッチ82が続いて開くとき、ノード74上の電圧は、ノード86上の現在の昇圧出力電圧とサンプルコンデンサ84の両端間の電圧(すなわち、前に主要なチャネル76のLEDの両端間にあった電圧降下)との差に等しくなる。これは、次いで、ヒステリシス制御器60における上限および下限閾値と比較される電圧である。ヒステリシス制御器60によって使用するための昇圧出力帰還信号を生じるための他の技法を代わりに使用することができることを理解されたい。
【0055】
[0062]
図4は、一実施形態による、昇圧デューティサイクル制御ユニット90内の例示的な回路を示す回路図である。昇圧デューティサイクル制御ユニット90は、
図2の昇圧制御回路50(すなわち、昇圧デューティサイクル制御ユニット58)または他の電圧コンバータシステムにおいて使用することができる。図示するように、昇圧デューティサイクル制御ユニット90は、デューティサイクル比較器92と、昇圧スイッチ94と、第1および第2のイネーブルスイッチ96、98と、電流センス抵抗器100と、電流センス増幅器102と、アナログ加算器104と、ランプ生成器106とを含むことができる。昇圧スイッチ94は、例えば、
図1の昇圧コンバータ14のためにスイッチングを実施するスイッチである。図示するように、昇圧スイッチ94のドレイン端子は、昇圧コンバータのスイッチングノード(SW)(例えば、
図1のノード36)に結合することができる。
【0056】
[0063]デューティサイクル比較器92は、所望のデューティサイクルを有する昇圧スイッチ94の入力信号を生成する働きをする。入力信号を生成するために、デューティサイクル比較器92は、デューティサイクル制御信号(例えば、
図2のV
COMP)とランプ信号とを比較することができる。ランプ生成器106は、ランプ信号を生成する働きをする。いくつかの実施形態において、電流センス抵抗器100、電流センス増幅器102、およびアナログ加算器104は、昇圧スイッチ94を通して取り出される電流レベルを補償するためにランプ信号を修正するのに使用することができる。
【0057】
[0064]第1および第2のイネーブルスイッチ96、98は、昇圧デューティサイクル制御ユニット90が制御可能に有効になり、無効になることを可能にする働きをする。図示する実施形態において、第1および第2のイネーブルスイッチ96、98は、相補的に制御することができる。したがって、昇圧デューティサイクル制御ユニット90を有効にするために、スイッチ96は、閉じることができ、スイッチ98は開くことができる。昇圧デューティサイクル制御ユニット90を無効にするために、スイッチ96は、開くことができ、スイッチ98は閉じることができる。
図4の昇圧デューティサイクル制御ユニット90は、一実施形態において使用することができる1つの可能なアーキテクチャを表すことを理解されたい。他の制御アーキテクチャを代わりに使用することができる。また、第1および第2のイネーブルスイッチ96、98は、一実施形態によりデューティサイクル制御ユニットを有効にし、無効にするのに使用することができる技法の一例を表す。
【0058】
[0065]
図5は、実施の一例において
図1および2の回路内で生成することができる様々な波形110を示すタイミング図である。以下の考察において、
図1および2を参照することができる。波形112、114、116は、異なるLEDチャネルに対して
図1のLEDドライバ回路12のLEDピン42a、...、42n上にシステムの動作の間現れ得る電圧信号を表す。波形112、114、116におけるパルスは、対応するチャネルのLEDが導通している時間を表す。例示のために、波形112に関連したLEDチャネル1は、主要なLEDチャネルとする。波形118は、
図2の昇圧デューティサイクル制御ユニット58用に生成することができるデューティサイクル制御信号(V
COMP)を表す。図示するように、主要なLEDチャネル(すなわち、LEDチャネル1)の減光デューティサイクルの「オン」部分122の間、デューティサイクル制御信号118の電圧は、
図2のCOMPコンデンサ56の充電により(スイッチ54が閉じているとき)増加する。減光デューティサイクルの「オン」部分が終了したとき124、スイッチ54が開き、デューティサイクル制御信号118の電圧が、その後、次の「オン」部分126まで比較的一定のままである。
【0059】
[0066]
図5に示すように、「オン」時間122の間デューティサイクル制御信号118が増加することにより、昇圧出力電圧120がそれに応じて増加する。主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オン」部分が終了すると124、ヒステリシス制御器60を有効にすることができる。図示するように、ヒステリシス制御器60は、主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オフ」部分128の間昇圧出力電圧120をV
TH−とV
TH+との間の狭い範囲内に維持することができる。その後の主要なチャネルの「オン」部分126の間、ヒステリシス制御器60が無効にされ、昇圧デューティサイクル制御ユニット58が通常のやり方で動作する。
図5において明らかなように、ヒステリシス制御器の動作により、結果として昇圧出力信号中に多少のリップルが生じる。しかし、このリップルは、時間128の間LEDチャネル負荷の要件が変わるたびに昇圧出力が再調整された場合想定されるよりもずっと小さい。
【0060】
[0067]上記のように、いくつかの実施において、主要なLEDチャネルは、時間と共に変化することができる。例えば、いくつかの実施において、ユーザは、システム動作の間1つまたは複数のLEDチャネルを無効にすることが可能であり得る。無効にされたチャネルのうちの1つが主要なチャネルである場合、新たな主要なチャネルを識別する必要がある。いくつかの実施において、システム展開の後、1つまたは複数のLEDをチャネルに追加することが可能であり得る。これは主要なLEDチャネルに影響することもある。さらに、システム動作の間、主要でないLEDチャネルの1つまたは複数が十分な電力を受け取っていないことが分かる場合がある。この場合、電力不足のチャネルを主要なチャネルにすることができる。
【0061】
[0068]
図1をまた参照すると、いくつかの実施において、様々なLEDチャネルを優先順に追跡する優先度付きキュー38を維持することができる。キュー38における最高優先度のチャネル44は、主要なLEDチャネルを表すことができる。優先度付きキュー38を格納するためにデジタルメモリをLEDドライバ回路12内に設けることができる。優先度付きキュー38は、システム動作の間継続的に更新することができ、したがって、主要なLEDチャネルは常に知られている。優先度付きキュー38は、更新された主要なLEDチャネルの情報をLED減光ロジック24および/または昇圧制御回路22に提供することができる。LED減光ロジック24は、昇圧コンバータ14を制御するのに使用する昇圧制御回路22に適当な減光デューティサイクル情報を提供するためにこの情報を必要とすることがある。
【0062】
[0069]いくつかの実施において、優先度付キュー38を維持し更新するためにキューマネージャ46を設けることができる。キューマネージャ46は、例えば、LEDチャネルの優先順位の変更を求めることができる、ある一定の事象および/または状態の発生を識別することができるデジタルまたはアナログ制御器を含むことができる。いくつかの実施において、例えば、キューマネージャ46は、LEDチャネル16a、...、16nからの帰還を受け取ることができる。この帰還は、例えば、LEDドライバ回路12のLEDピン42a、...、42n上の電圧レベルまたは他の何らかの帰還を含むことができる。キューマネージャ46は、帰還に基づいて、LEDチャネルのうちの1つがより多くの電圧を必要としている(例えば、そのチャネルのピン電圧が指定の調整電圧より低い)ことを検知した場合、当該チャネルを優先度付きキュー38の最上位に移動することができる。LEDチャネルが移動されたとき、他のチャネルのすべては優先順位を下げることができる。キューマネージャ46は、どのLEDチャネルがユーザによって無効にされたのかを説明する情報にアクセスすることもできる。キュー38における最高優先順位のLEDチャネルが無効にされた場合、キューマネージャ46は、当該チャネルをキュー38の最低優先順位に移動することができる。次いで、他のすべてのLEDチャネルは、優先順位を上げることができる。1つの可能な方式において、LEDチャネルは初めは優先度付きキュー38内のデフォルト順序で登録することができる。次いで、キューマネージャ46の動作により、最高優先順位のチャネルが主要なLEDチャネルとなるようにチャネルの順序を再配列し維持することができる。
【0063】
[0070]少なくとも1つの実施形態において、現在の主要なLEDチャネルの識別を記録し追跡するために、キューの代わりに、1つまたは複数の格納場所をLEDドライバ回路12内に設けることができる。事象および状態に基づいて格納場所内に格納された主要なチャネルの識別を継続的に更新するために制御器を設けることができる。
【0064】
[0071]
図6は、一実施形態による、複数のLEDチャネルを駆動するためのLEDドライバ回路を動作させる例示的な方法130を示す流れ図である。複数のLEDチャネル内の主要なLEDチャネルを追跡する(ブロック132)。上記のように、主要なLEDチャネルは、特定の時間に最高電圧を必要とするチャネルである。主要なLEDチャネルを追跡するために優先度付きキューを使用することができる。複数のLEDチャネルの駆動電圧を生成するDC/DCコンバータのデューティサイクルは、現在の主要なLEDチャネルの減光デューティサイクルの「オン」時間の間設定することができる(ブロック134)。1つの方式において、デューティサイクルは、主要なLEDチャネルの「オン」時間の間誤り信号を使用してコンデンサを充電することによって設定することができる。誤り信号は、LED帰還情報と基準信号との差を決定することによって生成することができる。次いで、ヒステリシス制御を使用してDC/DCコンバータの出力電圧を主要なLEDチャネルの「オフ」時間の間比較的狭い範囲内に維持することができる(ブロック136)。上記のプロセスは、更新された主要なLEDチャネルの情報を使用してLED駆動活動の間継続的に繰り返すことができる。
【0065】
[0072]いくつかの実施形態において、ブロック136のヒステリシス制御には、コンバータ出力からの帰還に基づいてDC/DCコンバータデューティサイクル制御ユニットを有効にするステップおよび無効にするステップが伴うことができる。1つの方式において、コンバータ出力からの帰還は、上限および下限閾値と比較することができる。DC/DCコンバータデューティサイクル制御ユニットは、次いで、コンバータ出力からの帰還が上限閾値より上に遷移した場合、無効にすることができる。デューティサイクル制御ユニットが無効にされた後、DC/DCコンバータの出力電圧は降下し始めることができる。DC/DCコンバータデューティサイクル制御ユニットは、コンバータ出力からの帰還が下限閾値より下に遷移した場合、有効にすることができる。1つの実施において、コンバータ出力からの帰還は、現在のコンバータ出力電圧と、チャネルの直近の「オン」時間の間主要なLEDチャネルのLEDの両端間に存在した電圧降下との差を含むことができる。この実施において、下限閾値は、例えば、LED調整電圧を含むことができ、上限閾値は、DC/DC出力電圧における所望の最大リップルを表すことができるが、他の閾値を他の実施形態において使用することができる。
【0066】
[0073]
図7は、一実施形態による、優先度付き待ち行列を使用してLEDドライバによって駆動される主要なLEDチャネルを追跡するための例示的な方法140を示す流れ図である。方法140は、例えば、1チャネル当たり異なる数のLEDを有する複数のLEDチャネルを駆動することができるLEDドライバ回路内で実施することができる。デフォルト優先順でLEDチャネルを登録した初期優先度付きキューをまず生成することができる(ブロック142)。デフォルト優先順は、チャネルの物理的場所(例えば、LEDチャネル番号別にLEDチャネルを登録する)に基づく順序であり得る。デフォルト優先順を画定する他の技法を代わりに使用することができる。例えば、1つの方式において、初期優先順は、少なくとも一部、1チャネル当たりのLEDの数または他の基準に基づいてLEDチャネルを登録することができる。優先度付きキューにおいて最高優先順位を有するLEDチャネルは、主要なLEDチャネルとみなされる。
【0067】
[0074]初期優先度付きキューが確立された後、LEDチャネルは、優先度付きキューにおいて更新を必要とする事象または状態の発生を識別するために監視することができる(ブロック144)。チャネル状態によっては、新たな主要なチャネルが選択されることを必要とすることがある。例えば、特定のLEDチャネルに関連した電流シンク上の電圧が、チャネルの減光デューティサイクルの「オン」部分の間指定の調整電圧より低いことが決定された場合、当該LEDチャネルは、新たな主要なLEDチャネルにすることができる。減光デューティサイクルの「オン」部分の間調整電圧より低い1つより多いLEDストリングがある場合、最新のLEDストリングを主要なLEDチャネルとみなすことができる。このようなチャネル状態が特定のLEDチャネルに対して検知された場合(ブロック146−Y)、対応するチャネルを優先度付きキューの最上位に移動することができる(ブロック148)。監視の間現在の主要なチャネルが無効になったことが決定された場合(ブロック150−Y)、当該チャネルを優先度付きキューの最下位に移動することができる(ブロック152)。このプロセスは、LEDチャネルの優先順位の更新された指示および主要なLEDチャネルの更新された指示を保持するためにドライバ動作の間継続的に繰り返すことができる。前述のように、更新された主要なチャネルの情報は、LEDドライバ内の他の回路(例えば、DC/DCコンバータ制御回路など)によって使用することができる。
【0068】
[0075]上記において、DC/DCコンバータに制御をもたらす技法および回路についてLEDドライバ回路の文脈で論じてきた。しかし、これらの技法および回路は、他の用途にも使用できることを理解されたい。例えば、いくつかの実施において、説明した技法および回路は、LED以外の負荷デバイスを駆動するドライバ回路において使用することができる。説明した技法および回路は、安定化電圧レベルの生成を必要とする他の種類のシステム、構成要素、デバイスにおける用途も有することができる。
【0069】
[0076]本発明の例示的な実施形態を説明してきたが、ここで、それらの概念を組み込んだ他の実施形態も使用できることが当業者には明らかになろう。本明細書に含まれる実施形態は、開示された実施形態に限定されず、むしろ、添付の特許請求の範囲の精神および範囲によってのみ限定されるべきである。本明細書に引用するすべての刊行物および参照は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。