特許第6013617号(P6013617)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6013617
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】接合構造、接合方法及び組立家具
(51)【国際特許分類】
   F16B 5/02 20060101AFI20161011BHJP
   F16B 13/04 20060101ALI20161011BHJP
   F16B 12/14 20060101ALI20161011BHJP
   A47B 47/00 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   F16B5/02 K
   F16B5/02 F
   F16B5/02 R
   F16B13/04 B
   F16B12/14
   A47B47/00
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-541348(P2015-541348)
(86)(22)【出願日】2015年6月8日
(86)【国際出願番号】JP2015066483
【審査請求日】2015年8月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594092418
【氏名又は名称】株式会社白井産業
(74)【代理人】
【識別番号】100128624
【弁理士】
【氏名又は名称】穂坂 道子
(72)【発明者】
【氏名】白井 浩介
(72)【発明者】
【氏名】高橋 克実
【審査官】 塚原 一久
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭43−001975(JP,Y1)
【文献】 実開昭59−013709(JP,U)
【文献】 特開2003−042110(JP,A)
【文献】 特表2011−511225(JP,A)
【文献】 特開平11−230130(JP,A)
【文献】 実開昭50−013701(JP,U)
【文献】 特開昭56−059010(JP,A)
【文献】 実開平03−004909(JP,U)
【文献】 実開昭55−177516(JP,U)
【文献】 特開昭60−249716(JP,A)
【文献】 実開昭57−194912(JP,U)
【文献】 特表2010−522311(JP,A)
【文献】 特開2004−097404(JP,A)
【文献】 実開平04−031644(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 5/00−5/12、12/14、13/14
F16B 23/00−43/02
A47B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部品と、係合孔を穿った第2の部品とを、ほぼ棒状の締結体とほぼ円筒状の接合具とを用いて接合する接合構造において、
上記締結体は、
一端が上記第1の部品に突き刺さり他端が上記第1の部品から突出し、
上記接合具は、
一端に、
上記第1の部品から突出した上記締結体の他端が捩じ込まれる第1の内径と、この第1の内径に連なり上記接合具の他端側へ形成されてネジ山が内周に形成されていない第2の内径であって、上記第1の内径に捩じ込まれた上記締結体の他端が強制的に進入すると、その外側が径方向へ押し広げられる上記第2の内径とを備えるほぼ円筒状の取付筒部を備えるとともに、
他端に、
上記円筒の円周方向へ分離状にそれぞれ設けられた複数の係合爪部であって、上記係合孔の一端から強制的に嵌め込まれて上記係合孔の他端まで到達し、上記締結体の他端が上記第2の内径に強制的に進入すると、上記係合孔の他端と係合する上記係合爪部を備え、
上記係合孔の他端まで上記係合爪部が到達したら上記接合具をその中心軸周りに回転させ、上記第1の内径に捩じ込まれた上記締結体の他端を上記第2の内径に該締結体がネジを切りながら強制的に進入させることを特徴とする接合構造。
【請求項2】
第2の部品は、係合孔の一端から他端へ向かうほどに先細りするテーパ部を上記係合孔の一端に備えることを特徴とする請求項1記載の接合構造。
【請求項3】
第2の部品は、係合爪部を第2の部品に埋め込むための座ぐり部を係合孔の他端に備え、
上記係合爪部は、上記係合孔の他端にて上記座ぐり部に係合することを特徴とする請求項1記載の接合構造。
【請求項4】
第1の部品と、係合孔を穿った第2の部品とを、ほぼ棒状の締結体とほぼ円筒状の接合具とを用いて接合する接合方法において、
上記締結体の一端を上記第1の部品に突き刺し他端を上記第1の部品から突出させる第1のステップと、
上記接合具の一端側のほぼ円筒状の取付筒部に備えた第1の内径に、上記第1の部品から突出させた上記締結体の他端を捩じ込む第2のステップと、
上記接合具の他端に上記円筒の円周方向へ分離状に備えた複数の係合爪部を、上記係合孔の一端から強制的に嵌め込み上記係合孔の他端まで到達させる第3のステップと、
上記接合具をその中心軸周りに回転させて、上記ほぼ円筒状の取付筒部において上記第1の内径に連なり上記接合具の他端側へ形成した第2の内径であってネジ山が内周に形成されていない第2の内径に、上記第1の内径に捩じ込んだ上記締結体の他端を、該締結体が前記第2の内径にネジを切りながら強制的に進入させて、上記第2の内径の外側を径方向へ押し広げるとともに、上記係合孔の他端と上記係合爪部とを係合させる第4のステップとを備えることを特徴とする接合方法。
【請求項5】
第2の部品については、係合孔の一端から他端へ向かうほどに先細りするテーパ部を上記係合孔の一端に設けることを特徴とする請求項4記載の接合方法。
【請求項6】
第2の部品については、係合爪部を第2の部品に埋め込むための座ぐり部を係合孔の他端に設け、
第4のステップでは、上記係合爪部を上記係合孔の他端にて上記座ぐり部に係合させることを特徴とする請求項4記載の接合方法。
【請求項7】
請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の接合構造を少なくともその一部に備えることを特徴とする組立家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、2つの部品を簡易かつ強固に接合するための接合構造及び接合方法に係るものである。また、この発明は、複数の部品をそれぞれ接合して組み立てる組立家具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図7は従来の接合構造の構成を示す断面図である。この従来の接合構造は特許文献1に開示されている。
図7において、110は第1の部品、120は係合孔121が穿たれた第2の部品、130は頭部130aを備えたネジ、140は接合具である。
【0003】
また、接合具140において、141はほぼ円筒状の取付筒部、142は間隙、143は間隙142を挟んで取付筒部141の外側に形成した複数の係合爪部、143a及び143bは各係合爪部143に形成したテーパ部及び係合段部である。
【0004】
次に従来の接合方法について説明する。
最初に、図7(a)に示した通り、取付筒部141に挿入したネジ130を矢印m12のように中心軸z2周りに回転させ、頭130aが各係合爪部143の間に嵌まり込まない程度の深さまで、ネジ130を第1の部品110に捩じ込んで接合具140を仮止めする。
【0005】
続いて、図7(b)に示した通り、第2の部品120を矢印m13のように第1の部品110へ接近させ、係合孔121に接合具140を強制的に嵌め込む。すると係合孔121がテーパ部143aを矢印m14のように押し込み、係合爪部143が間隙142側に弾性変形する。
【0006】
さらに、図7(c)に示した通り、接合具140の基端部外面に係合孔121が嵌まり込むと、係合爪部143が矢印m15のように弾性復元し、係合段部143bが係合孔121に係合する。最後に、ネジ130を矢印m12のように中心軸z2周りに再び回転させて第1の部品110に捩じ込み、頭部130aの下面が取付筒部141に接触して頭部130aが各係合爪部143の間に嵌まり込むと、第1の部品110と第2の部品120との接合が完了する。
【0007】
以上のように、従来の接合構造では、第1の部品110に仮止めした接合具140を第2の部品120の係合孔121に強制的に嵌め込むことにより、所望の接合を実現している。特に、ネジ130の頭部130aが各係合爪部143の間に嵌まり込むようにしているので、係合爪部143が間隙142側へ弾性変形して接合が外れてしまうのを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第1749899号(実公昭63−013724号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の接合構造は以上のように構成されているので、ネジの頭部が各係合爪部の間に嵌まり込むだけなので、接合力が弱いという課題があった。
【0010】
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、接合力を強化することが可能な接合構造及び接合方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、この発明は、接合力を強化した組立家具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る接合構造は、第1の部品と、係合孔を穿った第2の部品とを、ほぼ棒状の締結体とほぼ円筒状の接合具とを用いて接合する接合構造において、締結体は、一端が第1の部品に突き刺さり他端が第1の部品から突出し、接合具は、一端に、第1の部品から突出した締結体の他端が捩じ込まれる第1の内径と、この第1の内径に連なり接合具の他端側へ形成された第2の内径であって、第1の内径に捩じ込まれた締結体の他端が強制的に進入すると、その外側が径方向へ押し広げられる第2の内径とを備えるとともに、他端に、円筒の円周方向へ分離状にそれぞれ設けられた複数の係合爪部であって、係合孔の一端から強制的に嵌め込まれて係合孔の他端まで到達し、締結体の他端が第2の内径に強制的に進入すると、係合孔の他端と係合する係合爪部を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
このようにすることで、接合力を強化できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】この発明の実施の形態1による接合構造に用いるボルト及び接合具の外観を示す斜視図である。
図2-1】図1に示した接合具の構成を示す図である(その1)。
図2-2】図1に示した接合具の構成を示す図である(その2)。
図2-3】図1に示した接合具の構成を示す図である(その3)。
図3】この発明の実施の形態1による接合方法の手順を示すフローチャートである。
図4図3の接合方法による作業の様子をデフォルメして示す断面図である。
図5-1】図3の接合方法による作業の様子をデフォルメして示す断面図である(その1)。
図5-2】図3の接合方法による作業の様子をデフォルメして示す断面図である(その2)。
図5-3】図3の接合方法による作業の様子をデフォルメして示す断面図である(その3)。
図5-4】図3の接合方法による作業の様子をデフォルメして示す断面図である(その4)。
図6-1】図3と一部異なる接合方法による作業の様子の一部をデフォルメして示す断面図である(その1)。
図6-2】図3と一部異なる接合方法による作業の様子の一部をデフォルメして示す断面図である(その2)。
図7】従来の接合構造の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図面において、同一の又は相当する構成要素については同一の又は相当する符号を付してある。
【0016】
実施の形態1.
<構成>
図1はこの発明の実施の形態1による接合構造に用いるボルト及び接合具の外観を示す斜視図である。また、図2図1に示した接合具の構成を示す図であり、図2(a)は左側面図、図2(b)は正面図、図2(c)は右側面図、図2(d)は背面図、図2(e)は平面図、図2(f)は底面図、図2(g)はA−A線断面図、そして図2(h),(i),(j)はそれぞれB−B線、C−C線、D−D線の各断面図である。B−B線を接合具の中心軸周りに120°回転するとC−C線に、240°回転するとD−D線となる。
【0017】
図1,2において、30は金属製でほぼ棒状のボルト(締結体)、40は樹脂製でほぼ円筒状の接合具である。接合具40は、組立家具などを構成する複数の部品をボルト30とともに簡易かつ強固に接合するための物品である。
【0018】
また、図1,2の接合具40において、41は接合具40の一端側に設けたほぼ円筒状の取付筒部、41a及び41bはそれぞれ第1の内径及び第2の内径、43は接合具40の他端側に円筒の円周方向へ分離状にそれぞれ設けた板バネ状の3つの係合爪部、43a及び43bは各係合爪部43の他端側にそれぞれ形成したテーパ部及び係合段部、43vは係合爪部43の内周側に形成したV溝である。
【0019】
ここで、第1の内径41aは、接合具40の一端から長さαだけ、ボルト30の他端側を捩じ込むためのネジ山を内周に形成したものである。図2(h)〜(j)を見比べると分かるように、第1の内径41aの螺旋状のネジ山部分が異なって見える以外、接合具40の他の部分は同じ形状である。
【0020】
一方、第2の内径41bは、図2(g)〜(j)を見ると分かるように、第1の内径41aに連なり接合具40の他端側へ長さβだけ、つまり第1の内径41aとの境目から係合爪部43の一端側(係合爪部43の取付筒部41に連なる根本の部分)まで設けられている。そして第2の内径41bは、径の大きさについては第1の内径41aとほぼ同等であるが、ネジ山を内周に形成していない。
【0021】
<接合>
次に接合方法について説明する。
図3はこの発明の実施の形態1による接合方法の手順を示すフローチャートであり、図4及び図5図3の接合方法による作業の様子をデフォルメして示す断面図である。
【0022】
最初に、図4(a)に示した通り、ボルト30を矢印m1のように中心軸z1周りに回転させながら矢印m2のように移動させ、直方体状の第1の部品10に形成した孔11にボルト30の一端側を突き刺す(ステップST1)。孔11はボルト30の長さより短く形成してあるので、図4(b)に示した通り、ボルト30を孔11に突き刺すと、ボルト30の他端側が第1の部品10の孔11から突出した状態となる。
【0023】
続いて、図4(b)の接合具40を矢印m3のように中心軸z1周りに回転させながら矢印m4のように移動させ、接合具40の一端側に形成した第1の内径41aにボルト30の他端側を捩じ込み、接合具40を仮止めする(ステップST2)。前述したように、第1の内径41aとは異なり第2の内径41bにはネジ山を形成していないので、図4(c)に示した通り、ボルト30の他端側は、長さαの第1の内径41aに捩じ込まれると、第1の内径41aと第2の内径41bとの境目でいったん留まる。
【0024】
さらに続いて、図5(a)に示した通り、直方体状の第2の部品20を矢印m5のように移動させて第1の部品10に接近させ、第1の部品10のボルト30に仮止めした接合具40を、第2の部品20に穿った係合孔21にその一端側のテーパ部21aから強制的に嵌め込む(ステップST3)。係合筒部41や係合孔21の径x1と比べて係合段部43bの径x2は大きいので、図5(b)に示した通り、係合孔21の内周によって板バネ状の係合爪部43が矢印m6のように押され、内側へ弾性変形する。
【0025】
そして、第2の部品20を矢印m5のようにさらに移動させて係合段部43bが係合孔21の座ぐり部21bに到達すると、座ぐり部21bは径x2なので、今度は図5(c)に示した通り、係合爪部43が矢印m7のように外側へ弾性復元する(ステップST4)。
【0026】
第2の部品20は、自重によりそのまま矢印m5のようにさらに進み、図5(d)に示した通り、第1の部品10と接触してストップし、係合孔21の座ぐり部21bから係合爪部43の他端側が突出する(ステップST5)。
【0027】
ここで、図5(e)に示した通り、係合爪部43のV溝43v(図5(e)では不図示。図2参照。)と嵌合する工具Tを矢印m8のように差し込み、図5(f)に示した通り、接合具40を矢印m9のように中心軸z1周りに回転させながら第1の部品10の方へと押す。すると、第1の内径41aに捩じ込まれた金属製のボルト30の他端側が、金属よりも軟質な樹脂製の第2の内径41bにネジを切りながら強制的に捩じ込まれていき、第2の内径41bの外側を矢印m10のように径方向へ押し広げつつ、かつ、接合具40が矢印m11のように係合孔21の中へ嵌まり込んでいく(ステップST6)。
【0028】
こうして接合具40が係合孔21へ十分に嵌まり込み、係合爪部43の係合段部43bが座ぐり部21bと係合したらV溝43vから工具Tを抜き取り、図5(g)に示した通り、接合作業が完了する(ステップST7)。図5(g)から分かるように、ボルト30の他端側が第2の内径41bの外側を矢印m10のように径方向へ押し広げる状態となる。
【0029】
前述したように、第1の内径41aとほぼ等径の第2の内径41bは、第1の内径41aとの境目から係合爪部43の一端側まで設けられているので、ボルト30の他端側の侵入により第2の内径41bの外側が径方向へ押し広げられると、係合孔21と接合具40との間の摩擦力が大きくなり、係合爪部43と座ぐり部21bとの係合も強化されるようになる。したがって、ネジ130の頭部130aが各係合爪部143の間に嵌まり込むだけであった図7の接合構造と異なり、接合力を強化することが可能となる。
【0030】
また、この実施の形態1による接合構造を組立家具に用いることで、接合力を強化した組立家具を提供することができる。
【0031】
<まとめ>
以上のように、この実施の形態1によれば、ボルト30の一端を第1の部品10の孔11に突き刺し他端を孔11から突出させるステップST1と、接合具40の一端に設けた第1の内径41aに、孔11から突出したボルト30の他端を捩じ込むステップST2と、接合具40の他端側に円筒の円周方向へ分離状にそれぞれ設けた板バネ状の3つの係合爪部43を、第2の部品20に穿った係合孔21の一端から強制的に嵌め込んで弾性変形させるとともに、係合孔21の他端まで到達させて弾性復元させるステップST3,ST4と、第1の内径41aに連なり接合具40の他端側へ形成した第2の内径41bに、第1の内径41aに捩じ込んだボルト30の他端を工具Tにより強制的に捩じ込んで、第2の内径41bの外側を径方向へ押し広げるステップST6とを備えるようにしたので、係合孔21と接合具40との間の摩擦力が大きくなり、係合爪部43と座ぐり部21bとの係合も強化されて、接合力を強化できるという効果が得られる。
【0032】
また、この実施の形態1によれば、第2の部品20については、係合孔21の一端から他端へ先細りするテーパ部21aを係合孔21の一端に設けるようにしたので、ステップST3,ST4において、係合孔21に対する接合具40の嵌め込み作業がテーパ部21aにより容易になるという効果が得られる。
【0033】
さらに、この実施の形態1によれば、第2の部品20については、係合爪部43を第2の部品20に埋め込むための座ぐり部21bを係合孔21の他端に設け、ステップST6では、係合孔21の他端において係合爪部43を座ぐり部21bに係合させるようにしたので、係合爪部43が第2の部品20に埋め込まれて突出しなくなり、接合箇所の見栄えが良くなるとともに、安全性を向上できるという効果が得られる。
【0034】
さらに、この実施の形態1によれば、ボルト30及び接合具40によって第1の部品10と第2の部品20とを接合する接合構造を、少なくとも組立家具の構成の一部に備えるようにしたので、接合力を強化した組立家具を提供できるという効果が得られる。
【0035】
<変形例>
なお、図3〜5の説明では、下部に配置した第1の部品10に対し、第2の部品20を上部から接近させて接合する場合であったが、この実施の形態1はこれに限定されず、第1の部品10及び第2の部品20を左右に配置して接合することも可能である。ただし、この場合、本質的な違いではないが、図3の接合方法の手順が若干異なる。
【0036】
すなわち、図6(a)に示した通り、接合具40を仮止めした第1の部品10を左側に、第2の部品20を右側に配置して両者を接合する場合は、図3のステップST1〜ST4の作業を図5の場合と同様に行って係合爪部43が弾性復元した状態になると、第2の部品20が自重によって第1の部品10の位置まで下がってこれと接触することはないので、ステップST5の作業を行わずステップST6へと移行する(図6(b))。
【0037】
そして、図6(c)に示した通り、工具Tを用いてボルト30の他端側を第2の内径41bに捩じ込む際に、第2の部品20は接合具40と一緒に第1の部品10に接近していく。このようにしても図5の場合と同様の接合を行うことが可能である。
【0038】
また、図3〜5の説明では、接合具40の他端側に形成した係合爪部43の数を3つとしてきたが、この実施の形態1はこれに限定されるものではなく、係合爪部43は少なくとも2つ以上であれば実施可能である。
【0039】
さらに、接合具40の材質としては樹脂が適当であるが、この実施の形態1はこれに限定されるものではなく、金属でも実施可能である。第1,2の部品10,20の材質としては木製や樹脂製などの他に、鉄やアルミニウムなどの金属製でも実施可能である。
【0040】
さらに、ボルト30の他端側を第2の内径41bへ強制的に進入させる際の動作は、ボルト30の他端側を第2の内径41bに強制的にネジを切りながら捩じ込む動作以外の動作であっても構わない。要は、ボルト30の他端を第2の内径41bへ強制的に進入させて、第2の内径41bの外側が径方向へ押し広げられた状態を維持できれば良い。工具Tも必須の構成要素ではなく、ボルト30の他端を第2の内径41bへ強制的に進入させられるものであれば、工具T以外の別の手段であっても良い。
【0041】
さらに、第1の内径41aの長さαと、第2の内径41bの長さβとは適宜変更可能である。例えば、図2(g)において、第2の内径41bの長さβを他端側へもっと長く伸ばすことで、接合力をいっそう強化することができる。
【0042】
さらに、この実施の形態1を組立家具に適用する場合には、図4(a)〜(c)に示した作業(ステップST1,ST2)については、ユーザに行わせるようにしても良いし、工場出荷前に生産ラインで行うようにしても良い。
【符号の説明】
【0043】
10 第1の部品、11 孔、20 第2の部品、21 係合孔、21a テーパ部、21b 座ぐり部、30 ボルト(締結体)、40 接合具、41a 第1の内径、41b 第2の内径、43 係合爪部、43a テーパ部、43b 係合段部、43v V溝、m1〜m11 矢印、T 工具、x1,x2 径、z1 中心軸。
【要約】
ボルト(30)の一端を第1の部品(10)の孔(11)に捩じ込み他端を孔(11)から突出させるステップST1と、接合具(40)の一端に設けた第1の内径(41a)に、孔(11)から突出したボルト(30)の他端を捩じ込むステップST2と、接合具(40)の他端に円筒の円周方向へ分離状にそれぞれ設けた板バネ状の3つの係合爪部(43)を、第2の部品(20)に穿った係合孔(21)の一端から強制的に嵌め込んで、係合孔(21)の他端まで到達させるステップST3,ST4と、第1の内径(41a)に連なり接合具(40)の他端側へ形成した第2の内径(41b)に、第1の内径(41a)に捩じ込んだボルト(30)の他端を工具Tにより強制的に捩じ込んで、第2の内径(41b)の外側を径方向へ押し広げるとともに、係合孔(21)の他端と係合爪部(43)とを係合させるステップST6とを備える。
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3
図4
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図6-1】
図6-2】
図7