(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態の燃料充填システムを、
図1〜
図5を参照して説明する。
【0019】
この燃料充填システムは、車両に搭載された燃料タンクに液化石油ガス(LPG)燃料を充填するシステムであり、利用者が自動充填操作を行うと燃料の充填を開始し、燃料タンク内の燃料の液量が、予め定められた供給速度減速量Lsに到達すると当該燃料タンクへの燃料の供給速度を徐々に遅くして、燃料タンクの最大充填量Lmに到達する前に供給速度を0にする、即ち、燃料の供給を停止する。その後は、利用者が手動充填操作により燃料を供給して最大充填量Lmまで充填を行う。最大充填量Lmと供給速度減速量Lsは、燃料の種類、燃料タンクの構成、システムの構成等に応じて適宜設定され、本実施形態において、最大充填量Lmは、燃料タンク容積の85%に設定されている。また、供給速度減速量Lsは、最大充填量Lmの70%に設定されている。
【0020】
燃料充填システム1は、
図1、
図2に示すように、車両に搭載された燃料タンク10に配設された液面高さ計測装置としての液量計測装置20と、燃料供給装置50と、燃料供給制御装置60と、を有している。
【0021】
燃料供給装置50と燃料供給制御装置60とは、共に充填ホース71が設けられた筐体70に収容されている。充填ホース71は、その内側に燃料供給管72が収容されており、その先端に充填ノズル73が設けられている。
【0022】
燃料タンク10は、略箱形に形成されており、その側壁部10aには燃料Fを内部に充填するための充填口11が設けられている。この充填口11には、クイックカップリング12が設けられており、上記筐体70からのびる充填ホース71の先端に設けられた充填ノズル73を容易に取り付けたり取り外したりすることができる。燃料タンク10は略箱形に形成されているので、燃料タンク10内の液量は液面高さに比例する。勿論、燃料タンク10の形状は任意であり、その場合でも燃料タンク10内の液量と液面高さとは関係を有している。
【0023】
また、燃料タンク10には、燃料充填管13が設けられている。燃料充填管13は、その一端が充填口11内に配置され、その他端が燃料タンク10内に配置されている。また、燃料充填管13の他端には、上述した従来の燃料充填システムと同様の図示しない過充填防止装置が設けられており、この装置によって最大充填量Lmを超える燃料Fの充填を防止している。燃料充填管13の一端は、充填口11に充填ノズル73が取り付けられると、燃料供給管72と接続されて互いに連通される。
【0024】
また、燃料タンク10の上壁部10bには、燃料タンク10の内側と外側とを連通する開口部10cが設けられている。この燃料タンク10の開口部10cには、後述する液位スイッチ30が当該開口部10cを塞ぐようにして取り付けられる。
【0025】
液量計測装置20は、燃料タンク10に配索された一対の燃料タンク側光ケーブル21、22と、燃料タンク10の充填口11に設けられた光コネクタソケット23と、燃料タンク10内の液面高さを計測する液位スイッチ30と、を有している。
【0026】
一対の燃料タンク側光ケーブル21、22は、光ファイバとその周囲を覆う保護被膜(シース)とを備え、一端に入光された光を他端へ導いて出光する周知の光ケーブルである。一対の燃料タンク側光ケーブル21、22は、燃料タンク10の外面に配索されている。
【0027】
一方の燃料タンク側光ケーブル21の一端21aは、燃料タンク10の充填口11に設けられた光コネクタソケット23に接続されており、他端21bは、後述する液位スイッチ30の一方の光ケーブル取付部38に接続されている。この一方の燃料タンク側光ケーブル21は、光コネクタソケット23側の一端21aに入光された光を、他端21bに接続された一方の光ケーブル取付部38まで導くように設けられている。
【0028】
他方の燃料タンク側光ケーブル22の一端22aは、光コネクタソケット23に接続されており、他端22bは、後述する液位スイッチ30の他方の光ケーブル取付部39に接続されている。この他方の燃料タンク側光ケーブル22は、他方の光ケーブル取付部39から他端22bに入光された光を、光コネクタソケット23側の一端22aまで導くように設けられている。
【0029】
液位スイッチ30は、
図3(a)、(b)に示すように、ケース31と、一対の光ケーブル取付部38、39と、第1導光部材41と、第2導光部材42と、上支持部材43と、下支持部材44と、規制壁部としての光規制マグネット45と、フロート部としてのマグネットフロート47と、を有している。
【0030】
ケース31は、有底円筒形状のケース本体32と、ケース本体32に取り付けられるケース蓋36と、を有している。ケース本体32及びケース蓋36は、例えば、ステンレス等の金属材料など、燃料タンク10に供給される燃料Fについて耐腐食性を有する材料で構成されている。
【0031】
ケース本体32は、円筒形状の周壁部32aと、周壁部32aの下端部を塞ぐように設けられた底壁部32bと、周壁部32aの上端部の周縁に設けられたフランジ部32cと、周壁部32aの内側空間を軸方向S(
図3の上下方向)に仕切る仕切壁部32dと、を有しており、これらが一体に形成されている。
【0032】
ケース本体32内には、互いに断絶された上部空間33と下部空間34とが設けられている。また、周壁部32aにおける下部空間34を囲む部分及び底壁部32bには、下部空間34とケース本体32の外部とを連通する複数の連通孔35が設けられている。
【0033】
ケース本体32の周壁部32aの外径は、燃料タンク10の開口部10cの径より小さく形成され、フランジ部32cの外径は、当該開口部10cの径より大きく形成されている。これにより、ケース31が、燃料タンク10の開口部10cにケース31の底壁部32b側から挿入されて、周壁部32a及び底壁部32bが燃料タンク10内に位置づけられるとともに、フランジ部32cによって開口部10cを塞ぐようにして燃料タンク10に取り付けられる。
【0034】
ケース蓋36は、ケース本体32の周壁部32aの内径と略同一径の円板状に形成されており、周壁部32aの上端部を塞ぐようにしてケース本体32に取り付けられる。ケース蓋36がケース本体32に取り付けられると、ケース本体32内の上部空間33が密閉される。
【0035】
一対の光ケーブル取付部38、39は、燃料タンク10に配索された一対の燃料タンク側光ケーブル21、22が取り付けられる光コネクタ(光フェルールともいう)である。これら一対の光ケーブル取付部38、39は、ケース蓋36を貫通して配設されている。
【0036】
一方の光ケーブル取付部38は、一方の燃料タンク側光ケーブル21からの光を後述する第1導光部材41に導くように、当該一方の燃料タンク側光ケーブル21の他端21bと後述する第1導光部材41との間を接続している。
【0037】
他方の光ケーブル取付部39は、後述する第2導光部材42からの光を他方の燃料タンク側光ケーブル22に導くように、当該他方の燃料タンク側光ケーブル22の他端22bと後述する第2導光部材42との間を接続している。
【0038】
第1導光部材41は、例えば、石英ガラスやアクリル樹脂などの透光性の材料を用いて側面視略L字形状の角柱形に形成されており、L字形状の長辺側先端部には第1端面41a(
図3において上方を向く面)が設けられ、L字形状の短辺側先端部には第2端面41b(
図3において左方を向く面)が設けられ、L字形状の角部には第1端面41aに入光された光を第2端面41bに向けて反射する反射面41cが設けられている。
【0039】
第2導光部材42は、第1導光部材41と同一の材料を用いて側面視略L字形状の角柱形に形成されており、L字形状の短辺側先端部には第1端面42a(
図3において右方を向く面)が設けられ、L字形状の長辺側先端部には第2端面42b(
図3において上方を向く面)が設けられ、L字形状の角部には第1端面42aに入光された光を第2端面42bに向けて反射する反射面42cが設けられている。
【0040】
第1導光部材41及び第2導光部材42は、ケース31の上部空間33内に配設された上支持部材43と下支持部材44とに上下に狭持されて固定されている。第1導光部材41の第1端面41aは、一方の光ケーブル取付部38に接続されており、第2導光部材42の第2端面42bは、他方の光ケーブル取付部39に接続されている。また、第1導光部材41の第2端面41bと第2導光部材42の第1端面42aとは、間隔をあけて対向配置されている。
【0041】
光規制マグネット45は、例えば、フェライト磁石などが用いられ、立方体形状に形成されている。光規制マグネット45は、1つの面の大きさが、第1導光部材41の第2端面41bより若干大きくなるように形成されている。光規制マグネット45は、上支持部材43、下支持部材44、第1導光部材41の第2端面41b、及び、第2導光部材42の第1端面42aによって形成されたマグネット移動空間46に、N極とS極とが軸方向Sに並ぶように収容されている。このマグネット移動空間46は、光規制マグネット45が軸方向Sの移動のみ可能となるように、光規制マグネット45を軸方向Sに2つ積み重ねた形状と略同一の四角柱状空間に形成されている。
【0042】
光規制マグネット45は、
図3(a)に示す下支持部材44寄りの位置(即ち、許容位置P1)にあるとき、第1導光部材41の第2端面41bから第2導光部材42の第1端面42aに向けてのマグネット移動空間46内の光の進行を許容し、
図3(b)に示す上支持部材43寄りの位置(第1導光部材41の第2端面41bと第2導光部材42の第1端面42aとの間の位置、即ち、規制位置P2)にあるとき、第1導光部材41の第2端面41bから第2導光部材42の第1端面42aに向けてのマグネット移動空間46内の光の進行を規制(遮断)する。
【0043】
マグネットフロート47は、例えば、円柱形状に形成された発泡ニトリルゴムなどの発泡樹脂材料の内部にその軸方向にN極とS極とが並ぶように磁石を埋め込んで構成されている。マグネットフロート47は、下部空間34内で軸方向Sに移動可能なように、その径がケース本体32の下部空間34の径より若干小さくなるように形成されている。マグネットフロート47は、ケース本体32と同軸で且つ光規制マグネット45における下部空間34に向く磁極と同一の磁極が上部空間33を向くようにして下部空間34に収容されている。
【0044】
マグネットフロート47は、ケース31の下部空間34内に燃料Fがないときには底壁部32b上に位置している。このとき、光規制マグネット45は許容位置P1にある。そして、マグネットフロート47は、燃料Fが連通孔35から下部空間34内に流れ込むと燃料Fに浮かび、燃料タンク10内の燃料Fの液量(即ち、液面高さ)に応じて移動され、燃料タンク10内の燃料Fの液量が所定の供給速度減速量Lsに達すると、その上面が仕切壁部32dに突き当たる位置まで移動される。このとき、光規制マグネット45は、マグネットフロート47との間の磁力によって規制位置P2に移動される。
【0045】
つまり、液位スイッチ30は、燃料タンク10の液量が供給速度減速量Lsに満たない場合は、光規制マグネット45が許容位置P1を含む規制位置P2より下方の位置範囲内に位置づけられて、第1導光部材41の第2端面41bから出光された光が、マグネット移動空間46を通じて第2導光部材42の第1端面42aに入光可能とる。
【0046】
また、液位スイッチ30は、燃料タンク10の液量が供給速度減速量Lsに達した場合は、光規制マグネット45が規制位置P2に位置づけられて、第1導光部材41の第2端面41bから出光された光が、光規制マグネット45に遮られて、第2導光部材42の第1端面42aへの入光が規制される。
【0047】
また、液位スイッチ30は、光規制マグネット45が上部空間33内(詳しくは、マグネット移動空間46内)に配置されており、マグネットフロート47が、上部空間33と断絶された下部空間34内に配置されており、そして、光規制マグネット45とマグネットフロート47とは、仕切壁部32dを挟んで互いに反発する力が働くように同極となる磁極同士(本実施形態においては、S極同士)が対向されている。そのため、上部空間33を燃料Fから隔離することができ、例えば、燃料Fによって第1導光部材41の第2端面41bや第2導光部材の第1端面41aが汚れてしまったり、燃料Fによって光規制マグネットが上支持部材43、下支持部材44等に固着してしまったり、することを抑制することができる。
【0048】
液量計測装置20において、一方の燃料タンク側光ケーブル21、一方の光ケーブル取付部38、第1導光部材41、マグネット移動空間46、第2導光部材42、他方の光ケーブル取付部39、及び、他方の燃料タンク側光ケーブル22は、一本の光経路部48を構成している。この光経路部48は、入口端としての一方の燃料タンク側光ケーブル21の一端21a(以下、「入口端21a」ともいう)に入光された光を、出口端としての他方の燃料タンク側光ケーブル22の一端22a(以下、「出口端22a」ともいう)に導くように構成されている。
【0049】
燃料供給装置50は、例えば、液体を吸い上げるポンプなどで構成され、地中に設けられた図示しない燃料貯蔵タンクから燃料Fを吸い上げるとともに燃料タンク10に供給する装置である。燃料供給装置50は、充填ホース71の燃料供給管72に接続されており、燃料貯蔵タンクから吸い上げた燃料Fを指定された供給速度で燃料供給管72に流し込む。燃料供給装置50は、後述する燃料供給制御装置60に電気的に接続されており、燃料供給制御装置60からの制御信号によって燃料Fの供給速度が制御される。
【0050】
燃料供給制御装置60は、充填ホース71内に配索された一対の制御装置側光ケーブル61、62と、充填ホース71の充填ノズル73に設けられた光コネクタプラグ63と、発光ユニット64と、受光ユニット65と、供給速度制御部66と、を有している。
【0051】
一対の制御装置側光ケーブル61、62は、光ファイバとその周囲を覆う保護被膜(シース)とを備え、一端に入光された光を他端へ導いて出光する周知の光ケーブルである。一対の燃料タンク側光ケーブル21、22は、充填ホース71内に配索されている。
【0052】
一方の制御装置側光ケーブル61の一端61aは、充填ホース71の充填ノズル73に設けられた光コネクタプラグ63に接続されており、他端61bは、後述する発光ユニット64に接続されている。この一方の制御装置側光ケーブル61は、発光ユニット64から他端61bに入光された光を、光コネクタプラグ63側の一端61aまで導くように設けられている。
【0053】
他方の制御装置側光ケーブル62の一端62aは、光コネクタプラグ63に接続されており、他端62bは、後述する受光ユニット65に接続されている。この他方の制御装置側光ケーブル62は、光コネクタプラグ63側の一端62aに入光された光を、他端62bに接続された受光ユニット65まで導くように設けられている。
【0054】
光コネクタプラグ63は、充填ホース71の充填ノズル73が燃料タンク10の充填口11に取り付けられると、当該充填口11に設けられた光コネクタソケット23と嵌合される。そして、光コネクタプラグ63と光コネクタソケット23とが嵌合されると、一方の制御装置側光ケーブル61の一端61aと一方の燃料タンク側光ケーブル21の一端21a(即ち、光経路部48の入口端21a)とが光伝達可能に接続され、かつ、他方の制御装置側光ケーブル62の一端62aと他方の燃料タンク側光ケーブル22の一端22a(即ち、光経路部48の出口端22a)とが光伝達可能に接続される。
【0055】
発光ユニット64は、例えば、レーザーダイオードなどの発光素子及びこの発光素子を駆動する駆動回路などで構成されている。本実施形態において、この駆動回路は、一定周期のパルス状の光(以下、パルス光(即ち、周期変化光)という)を出力するように発光素子の点灯、消灯を周期的に繰り返すパルス駆動回路で構成されている。勿論、駆動回路は、これに限定されるものではなく、例えば、周期的な変化のない一定光量の光を所定期間にわたって連続して出力するように発光素子を駆動する回路などで構成されていてもよい。
【0056】
発光ユニット64は、後述するMPU67の出力ポートPO1に接続されており、MPU67からの制御信号に基づいて駆動回路を動作させて発光素子から光を出力する。発光ユニット64は、出力した光が一方の制御装置側光ケーブル61の他端61bに入光されるように、当該他端61bに接続して設けられている。
【0057】
受光ユニット65は、
図4(a)に示すように、フォトトランジスタなどの受光素子65a及びこの受光素子65aが出力する信号をMPU67に入力可能な信号に変換する変換回路65bなどで構成されている。本実施形態において、この変換回路65bは、受光した光の変化を示す信号を出力する微分回路65b1と、微分回路65b1の出力波形を整形する整形回路65b2と、を含み、受光素子65aが光を受光していない状態から光を受光している状態に変化したときに1つの小さい幅のパルスが出力される状態信号を出力するように構成されている。
図4(b)に、受光ユニット65における、(i)周期Tのパルス光を受光しているときの受光素子65aの出力波形、(ii)微分回路65b1の出力波形、及び、(iii)整形回路65b2の出力波形(即ち、状態信号)、の一例を示す。勿論、変換回路は、これに限定されるものではなく、例えば、受光した光の光量が、所定の判定値以上のときに受光素子が光を受光していることを示す電圧レベル(例えば、0V)となり、当該判定値未満のときに受光素子が光を受光していないことを示す電圧レベル(例えば、5V)となる状態信号を出力する回路などで構成されていてもよい。
【0058】
受光ユニット65は、後述するMPU67の入力ポートPIに接続されており、受光した光の状態を示す状態信号をMPU67に入力する。受光ユニット65は、他方の制御装置側光ケーブル62の他端62bから出光された光を受光するように、当該他端62bに接続して設けられている。
【0059】
燃料供給制御装置60において、一方の制御装置側光ケーブル61及び発光ユニット64が、液量計測装置20の一方の燃料タンク側光ケーブル21の一端21a(即ち、光経路部48の入口端21a)に光を入光する発光部68を構成しており、他方の制御装置側光ケーブル62及び受光ユニット65が、液量計測装置20の他方の燃料タンク側光ケーブル22の一端22a(即ち、光経路部48の出口端22a)から出光される光を受光する受光部69を構成している。
【0060】
供給速度制御部66は、マイクロコンピュータ(MPU)67を有している。
【0061】
MPU67は、周知の組込用マイクロコンピュータで構成されている。MPU67は、予め定められたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)、CPUのための処理プログラムや各種情報等を格納した読み出し専用のメモリであるROM、各種のデータを格納するとともにCPUの処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM等を有して構成されている。
【0062】
MPU67の出力ポートPO1には、発光ユニット64が接続されており、MPU67のCPUは、出力ポートPO1を通じて、当該発光ユニット64からパルス光を出力又は出力停止するための制御信号を発光ユニット64に出力する。また、MPU67の出力ポートPO2には、燃料供給装置50が接続されている。
【0063】
MPU67の入力ポートPIには、受光ユニット65が接続されており、MPU67のCPUは、入力ポートPIに入力される受光ユニット65からの状態信号に基づいて、受光ユニット65における受光状態(受光有無)を検出する。そして、MPU67のCPUは、出力ポートPO2を通じて、この受光状態に応じた供給速度で燃料Fを供給させるための制御信号を燃料供給装置50に出力する。
【0064】
次に、上述したMPU67のCPUが実行する本発明に係る処理(供給速度制御処理)の一例を、
図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0065】
MPU67のCPUは、所定のタイミング(例えば、5秒毎)で、
図5のフローチャートに示すステップS110に処理を進める。
【0066】
ステップS110では、CPUは、一定周期(例えば、1ms(即ち、周波数1kHz))のパルス光を出力するための制御信号を、出力ポートPO1を通じて発光ユニット64に出力する。発光ユニット64は、この制御信号を受信すると一定周期のパルス光を出力する。
【0067】
ステップS120では、受光ユニット65の受光状態を検出する。具体的には、CPUは、所定の観測時間(例えば、1秒)にわたって入力ポートPIに入力された状態信号に含まれるパルスの間隔時間を計時して、当該パルスの周期を算出する。そして、ステップS130に進む。
【0068】
ステップS130では、受光ユニット65における受光の有無を判定する。具体的にはCPUは、ステップS120で算出した状態信号に含まれるパルスの間隔時間が一定で且つ発光ユニット64から発光されているパルス光と同一であるとき、受光有りと判定してステップS140に進み(S130でY)、それ以外のとき、受光無しと判定してステップS150に進む(S130でN)。
【0069】
ステップS140では、燃料Fの供給速度を最大供給速度(例えば、1[L/s])とする。具体的には、CPUは、燃料Fの供給速度を最大供給速度とするための制御信号を、出力ポートPO2を通じて燃料供給装置50に出力する。燃料供給装置50は、この制御信号に示される供給速度、即ち、最大供給速度で燃料Fを供給する。そして、ステップS160に進む。
【0070】
ステップS150では、燃料Fの供給速度を徐々に低下させる。具体的には、CPUは、燃料Fの供給速度を徐々に低下させて(例えば、1秒ごとに0.1[L/s]減速)最終的に速度0とするための制御信号を、出力ポートPO2を通じて燃料供給装置50に出力する。燃料供給装置50は、この制御信号に示される供給速度、即ち、最大供給速度から速度を徐々に低下させて速度0とする速度で燃料Fを供給する。そして、ステップS160に進む。
【0071】
ステップS160では、CPUは、パルス光の出力を停止するための制御信号を、出力ポートPO1と通じて発光ユニット64に出力する。発光ユニット64は、この制御信号を受信するとパルス光の出力を停止する。そして、本フローチャートの処理を終了する。
【0072】
上述したステップS130が、請求項中の受光判定手段に相当し、ステップS140、S150が、請求項中の供給速度制御手段に相当する。
【0073】
次に、上述した燃料充填システム1の本発明に係る動作(作用)について説明する。
【0074】
車両の燃料タンク10に燃料Fを給油するために、燃料タンク10の充填口11に充填ホース71の充填ノズル73が取り付けられると、光コネクタソケット23と光コネクタプラグ63とが嵌合されて、一対の燃料タンク側光ケーブル21、22と、一対の制御装置側光ケーブル61、62とが、光伝達可能に接続される。そして、所定のタイミング(例えば、5秒毎)で、発光ユニット64からパルス光が出力される(S110)。
【0075】
このとき、燃料タンク10内の液量が供給速度減速量Lsに満たない場合、液位スイッチ30の光規制マグネット45が許容位置P1に位置づけられているので、発光ユニット64から出力された光が一方の制御装置側光ケーブル61から出光されて、一方の燃料タンク側光ケーブル21、一方の光ケーブル取付部38、第1導光部材41、マグネット移動空間46、第2導光部材42、他方の光ケーブル取付部39、及び、他方の燃料タンク側光ケーブル22を順次経由して、他方の制御装置側光ケーブル62を通じて受光ユニット65まで導光される。つまり、発光部68の発光ユニット64から出光されたパルス光が、光経路部48に導かれて、受光部69の受光ユニット65に受光される。
【0076】
これにより、受光ユニット65は、受光したパルス光の周期と同一周期のパルスを含む状態信号を出力し、MPU67は、この状態信号に基づいて受光ユニット65での受光有りと判定して、最大供給速度で燃料Fの供給を行う(S120、S130でY、S140)。そのあと、発光ユニット64からパルス光の出力を停止する(S160)。
【0077】
また、燃料タンク10内の液量が供給速度減速量Lsに達している場合、液位スイッチ30の光規制マグネット45が規制位置P2に位置づけられているので、発光ユニット64から出力された光が一方の制御装置側光ケーブル61から出光されて、一方の燃料タンク側光ケーブル21、一方の光ケーブル取付部38、及び、第1導光部材41まで導光されるものの、マグネット移動空間46内で光規制マグネット45に進行を遮断される。つまり、発光部68の発光ユニット64から出光されたパルス光が、光経路部48の途中で遮断されて、受光部69の受光ユニット65で受光されない。
【0078】
これにより、受光ユニット65は、パルスを含まない状態信号を出力し、MPU67は、この状態信号に基づいて受光ユニット65での受光無しと判定して、供給速度を、最大供給速度から徐々に低下させて速度0として、燃料Fの供給を停止する(S120、S130でN、S150)。そのあと、発光ユニット64からパルス光の出力を停止する(S160)。
【0079】
また、操作ミスなどにより、充填ノズル73が充填口11から外れてしまった場合、光コネクタソケット23と光コネクタプラグ63との嵌合が解除される。これにより、他方の制御装置側光ケーブル62には、照明光や太陽光などの周期的な変化のない光が入光される。つまり、発光ユニット64から出力されたパルス光が受光ユニット65に受光されず、上記周期的な変化のない光が受光される。
【0080】
これにより、受光ユニット65は、パルスを含まない状態信号を出力し、MPU67は、この状態信号に基づいて受光ユニット65での受光無しと判定して、供給速度を、最大供給速度から徐々に低下させて速度0として、燃料Fの供給を停止する(S120、S130でN、S150)。そのあと、発光ユニット64からパルス光の出力を停止する(S160)。
【0081】
上述のように、本実施形態の燃料充填システム1は、燃料タンク10に燃料Fを供給する燃料供給装置50と、燃料タンク10に配索され、入口端21aから入光された光を出口端22aに導く光経路部48、燃料タンク10内の燃料Fに浮かべられるマグネットフロート47、及び、マグネットフロート47の移動によって、光経路部48内の光の進行を許容する許容位置P1及び当該光の進行を規制する規制位置P2に移動される光規制マグネット45、を備えた、燃料タンク10側に設けられた液量計測装置20と、光経路部48の入口端21aに光を入光する発光部68、光経路部48の出口端22aから出光される光を受光する受光部69、及び、受光部69による光の受光有無に基づいて燃料供給装置50による燃料Fの供給速度を制御する供給速度制御部66、を備えた、液量計測装置20と別体の燃料供給制御装置60と、を有している。
【0082】
また、発光部68が、周期的に状態が変化するパルス光を発光するように構成され、供給速度制御部66には、受光部69によって受光された光が発光部68から出光されたパルス光と同一周期で状態が変化しているときに受光有りと判定し、それ以外のときに受光無しと判定する受光判定手段としてのMPU67(CPU)と、MPU67による受光有無の判定に基づいて燃料供給装置50による燃料Fの供給速度を制御する供給速度制御手段としてのMPU67(CPU)と、が設けられている。
【0083】
本実施形態では、燃料タンク10に配索された光経路部48において、その入口端21aから入光されてその出口端22aに導かれる光は、燃料タンク10内の燃料Fの液面高さに応じて上下移動するマグネットフロート47によって移動される光規制マグネット45が所定の許容位置P1にあるときに、光経路部48内における光の進行が許容され、所定の規制位置P2にあるときに、当該光の進行が規制される。つまり、発光部68から光経路部48の入口端21aに入光された光は、光規制マグネット45の位置として示される液面高さに応じて、光経路部48内を進行し又は進行が妨げられて、これにより、光経路部48の出口端22aからの出光状態が変化する。そして、受光部69による出口端22aから出光される光の受光有無に基づいて燃料供給装置50による燃料Fの供給速度を制御する。
【0084】
また、発光部68が周期的に状態の変化するパルス光を発光することにより、このパルス光が光経路部48の入口端21aに入光される。そして、供給速度制御部66のMPU67が、受光部69によって受光された光がこのパルス光と同一周期であるときに受光有りと判定し、それ以外のときに受光無しと判定し、供給速度制御部66のMPU67が、受光有無の判定に基づいて燃料供給装置50による燃料Fの供給速度を制御する。
【0085】
以上より、本実施形態によれば、発光部68から光経路部48の入口端21aに入光された光は、光規制マグネット45の位置として示される液面高さに応じて、光経路部48内を進行し又は進行が妨げられ、光経路部48の出口端22aからの出光状態が変化し、そして、受光部69による出口端22aから出光される光の受光有無に基づいて燃料供給装置50による燃料Fの供給速度を制御するので、発光部68(詳しくは、一方の制御装置側光ケーブル61の一端61a)と光経路部48の入口端21aとを対向配置するとともに、受光部69(詳しくは、他方の制御装置側光ケーブル62の一端62a)と光経路部48の出口端22aとを対向配置することで、液量計測装置20と燃料供給制御装置60との間を電気的に接続することなく、光によって液面高さを示す情報の通信が可能となり、そのため、装置間通信時におけるコネクタの端子金具などの接触を不要として、装置同士を互いに通信可能に接続したときに生じる放電を抑制できる。
【0086】
また、光規制マグネット45が、燃料タンク10内の燃料Fの液面に浮かべられて当該液面高さに応じて上下移動するマグネットフロート47によって許容位置P1又は規制位置P2に移動されるので、電力を不要として、液面高さに応じて光経路部48内の光の進行を許容又は規制でき、そのため、不要な電力消費を抑制することができる。
【0087】
また、発光部68からのパルス光が光経路部48の入口端21aに入光され、そして、受光部69によって受光された光がこのパルス光と同一周期であるときに受光有りと判定し、それ以外のときに受光無しと判定し、受光有無の判定に基づいて燃料供給装置50による燃料Fの供給速度を制御するので、受光部において照明光や太陽光などの周期的な変化のない光を受光してしまった場合などに誤って受光有りと判定してしまうことを抑制することができる。これにより、操作ミスなどにより、充填ノズル73が充填口11から外れてしまった場合などに、燃料Fの供給を停止することができる。
【0088】
上述した実施形態では、発光ユニット64が、パルス光を発光するものであったが、これに限定されるものではなく、発光ユニット64が、周期的な状態変化のない一定光量の光を発光するものであってもよい。この場合、受光ユニット65の変換回路を、例えば、受光した光の光量が、所定の判定値以上のときに受光有りを示す電圧レベル(例えば、0V)となり、当該判定値未満のときに受光無しを示す電圧レベル(例えば、5V)となる状態信号を出力する回路などで構成して、MPU67は、入力ポートPIに入力された信号の電圧レベルによって、受光状態(受光有無)を判定する。
【0089】
また、上述した実施形態では、受光部69によって受光された光が発光部68からのパルス光と同一周期であるときに受光有りと判定し、それ以外のときに受光無しと判定し、そして、受光無しと判定すると燃料Fの供給速度を徐々に遅くするように制御するものであったが、これに限定されるものではない。
【0090】
例えば、受光部69によって上記パルス光が受光されている状態において、(1)受光部69にて光が受光されなくなった(受光量が0である)とき、供給速度減速量Lsに到達したものとして上記と同様に燃料Fの供給速度を徐々に遅くし、(2)受光部69にて光が受光されている(受光量が0でない)とき、充填ノズル73が充填口11から外れた等の異常状態と判定して、即時に燃料Fの供給速度を0にする、ような構成にしても良い。
【0091】
つまり、受光判定手段(CPU)が、受光無しと判定したあと、さらに、受光部によって受光されている光が無い(即ち、受光量が0である)とき通常時受光無しと判定し、受光部によって受光されている光が有る(即ち、受光量が0でない)とき異常時受光無しと判定するように構成され、供給速度制御手段(CPU)が、受光判定手段によって受光有りと判定されたとき、燃料供給装置による燃料の供給速度を所定の最大供給速度にするように制御し、通常時受光無しと判定されたとき、燃料供給装置による燃料の供給速度を徐々に低下させて速度0とするように制御し、異常時受光無しと判定されたとき、燃料供給装置による燃料の供給速度を即時に0にするように制御する構成とされていてもよい。
【0092】
このような構成とすることで、燃料供給により供給速度減速量Lsに到達した場合(通常時)には、供給速度を徐々に遅くしてウォータハンマー現象などを防ぐことができ、また、供給ノズルが充填口から外れて、受光部において照明光や太陽光などの上記パルス光と周期が一致しない光を受光してしまった場合(異常時)には、即時に燃料供給を停止することができ、安全性を高めることができる。
【0093】
上述した各実施形態は、車両に搭載された燃料タンクに燃料を充填する車両用の燃料充填システムを説明するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、工場や家庭などに設置された燃料タンクに燃料を充填する燃料充填システムなどであってもよく、本発明の目的に反しない限り、本発明を適用するシステムは任意である。また、充填対象となる燃料は液化石油ガス(LPG)に限らず、例えば、ジメチルエーテル(DME)、液体水素、液化メタンなどの液化ガス、常温常圧で液状となる燃料(灯油、ガソリン等)、など、本発明の目的に反しない限り、その種類は任意である。
【0094】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。