(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
好適な実施形態のこの詳細な説明は、当業者が、本発明を特定の使用の要件に最適になり得るその多くの形で適応および適用することができるように、出願人の発明、その原理およびその実用的応用を当業者に熟知させることのみを意図する。この詳細な説明およびその具体的な例は、本発明の好適な実施形態を示しながら、例示のみを目的とすることを意図する。したがって、本発明は、本明細書に記載されている好適な実施形態に限定されず、多様に修正され得る。
【0030】
1.イソオキサゾリン
本発明に従って使用されるイソオキサゾリンとしては、一般には、式(I)の化合物が挙げられる。
【0031】
【化4】
式(I)における好適な置換基としては以下のものが挙げられる。
【0032】
A.A
1およびA
2の好適な実施形態
A
1およびA
2の一方は、ハロゲンおよびハロメチルからなる群から選択される。A
1およびA
2の他方は、水素、ハロゲンおよびハロメチルからなる群から選択される。
【0033】
いくつかの実施形態において、A
1はハロゲンである。いくつかの当該実施形態において、A
1はブロモである。他の実施形態において、A
1はクロロである。
【0034】
いくつかの実施形態において、A
1はハロメチルである。いくつかの当該実施形態において、A
1はトリフルオロメチルである。
【0035】
いくつかの実施形態において、A
2は水素である。
【0036】
いくつかの実施形態において、A
2はハロゲンである。いくつかの当該実施形態において、A
2はフルオロである。他の実施形態において、A
2はクロロである。
【0037】
B.A
3の好適な実施形態
A
3は、水素、ハロゲンおよびハロメチルからなる群から選択される。
【0038】
いくつかの実施形態において、A
3は水素である。
【0039】
いくつかの実施形態において、A
3はハロゲンである。いくつかの当該実施形態において、A
3はクロロである。他の実施形態において、A
3はブロモである。
【0040】
いくつかの実施形態において、A
3はハロメチルである。いくつかの当該実施形態において、A
3はトリフルオロメチルである。
【0041】
C.Rの好適な実施形態
Rはハロメチルである。いくつかの実施形態において、Rはモノクロロメチルである。他の実施形態において、Rはトリフルオロメチルである。さらに他の実施形態において、Rは、モノクロロ−ジフルオロメチルである。
【0042】
D.Xの好適な実施形態
Xは、水素、ハロゲン、メチル、ハロメチル、エチルおよびハロエチルからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、Xは水素である。他の実施形態において、Xはブロモである。他の実施形態において、Xはヨードである。他の実施形態において、Xはクロロである。他の実施形態において、Xはメチルである。他の実施形態において、Xはエチルである。他の実施形態において、Xはトリフルオロメチルである。
【0043】
E.Z
1およびZ
2の好適な実施形態
いくつかの実施形態において、Z
1およびZ
2は、独立した置換基である。これらの実施形態において、Z
1は、水素、メチル、ハロエチル、ハロプロピル、ハロブチル、メトキシメチル、ハロメトキシメチル、エトキシメチル、ハロエトキシメチル、プロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、エチルアミノカルボニルエチル、ジメトキシエチル、プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、ハロエチルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルエチル、テトラヒドロフリル、メチルアミノカルボニルメチル、(N,N−ジメチルアミノ)−カルボニルメチル、プロピルアミノカルボニルメチル、シクロプロピルアミノカルボニルメチル、プロペニルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルシクロプロピル、
【0044】
【化5】
からなる群から選択される。
【0045】
いくつかの当該実施形態において、Z
1は、水素、メチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、メチルアミノカルボニルメチル、(N,N−ジメチルアミノ)−カルボニルメチル、イソプロピルアミノカルボニルメチル、シクロプロピルアミノカルボニルメチル、(2−プロペニル)−アミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルシクロプロピル、(2−フルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、(2−クロロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−(エチルアミノカルボニル)−エチル、
【0046】
【化6】
からなる群から選択される。
【0047】
他の実施形態において、Z
1は、水素、メチル、ハロエチル、ハロプロピル、ハロブチル、メトキシメチル、ハロメトキシメチル、エトキシメチル、ハロエトキシメチル、プロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、エチルアミノカルボニルエチル、ジメトキシエチル、プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、ハロエチルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルエチル、テトラヒドロフリル、メチルアミノカルボニルメチル、(N,N−ジメチルアミノ)−カルボニルメチル、プロピルアミノカルボニルメチル、シクロプロピルアミノカルボニルメチル、プロペニルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルシクロプロピル、
【0048】
【化7】
からなる群から選択される。
【0049】
他の実施形態において、Z
1は、水素、メチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、メチルアミノカルボニルメチル、(N,N−ジメチルアミノ)−カルボニルメチル、イソプロピルアミノカルボニルメチル、シクロプロピルアミノカルボニルメチル、(2−プロペニル)−アミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルシクロプロピル、(2−フルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、(2−クロロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−(エチルアミノカルボニル)−エチル、
【0050】
【化8】
からなる群から選択される。
【0051】
他の実施形態において、Z
1は、水素、メチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0052】
【化9】
からなる群から選択される。
【0053】
他の実施形態において、Z
1は、水素、メチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0054】
【化10】
からなる群から選択される。
【0055】
他の実施形態において、Z
1は、水素、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0056】
【化11】
からなる群から選択される。
【0057】
他の実施形態において、Z
1は、水素、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0058】
【化12】
からなる群から選択される。
【0059】
他の実施形態において、Z
1は、N−フェニル−N−メチル−アミノ、
【0060】
【化13】
からなる群から選択される。
【0061】
他の実施形態において、Z
1は、水素、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、
【0062】
【化14】
からなる群から選択される。
【0063】
他の実施形態において、Z
1は、水素、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0064】
【化15】
からなる群から選択される。
【0065】
他の実施形態において、Z
1は、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]−エチル、メチルアミノカルボニルメチル、(N,N−ジメチルアミノ)−カルボニルメチル、イソプロピルアミノカルボニルメチル、シクロプロピルアミノカルボニルメチル、(2−プロペニル)−アミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルシクロプロピル、(2−フルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、(2−クロロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−(エチルアミノカルボニル)−エチル、
【0066】
【化16】
からなる群から選択される。
【0067】
他の実施形態において、Z
1は、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0068】
【化17】
からなる群から選択される。
【0069】
他の実施形態において、Z
1は、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0070】
【化18】
からなる群から選択される。
【0071】
他の実施形態において、Z
1は、メトキシメチル、エトキシメチルおよびテトラヒドロフリルからなる群から選択される。
【0074】
他の実施形態において、Z
1は、ハロエチルアミノカルボニルメチルである。いくつかの当該実施形態において、Z
1は、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチルである。
【0075】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニル、メトキシメチルカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から選択される。いくつかの当該実施形態において、Z
2は、メトキシカルボニルである。他の実施形態において、Z
2は、アミノカルボニルである。
【0076】
Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2は、水素、エチル、メトキシメチル、ハロメトキシメチル、エトキシメチル、ハロエトキシメチル、プロポキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニル、メトキシメチルカルボニル、アミノカルボニル、エチルアミノカルボニルメチル、エチルアミノカルボニルエチル、ジメトキシエチル、プロピニルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルメチルおよびハロエチルアミノカルボニルエチルからなる群から選択される。
【0077】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2は、水素、エチル、メトキシメチル、ハロメトキシメチル、エトキシメチル、ハロエトキシメチル、プロポキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニル、メトキシメチルカルボニル、アミノカルボニル、エチルアミノカルボニルメチル、エチルアミノカルボニルエチル、ジメトキシエチル、プロピニルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルメチルおよびハロエチルアミノカルボニルエチルからなる群から選択される。
【0078】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2は水素である。
【0079】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はエチルである。
【0080】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はメトキシメチルである。
【0081】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はメチルカルボニルである。
【0082】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はエチルカルボニルである。
【0083】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はイソプロピルカルボニルである。
【0084】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はシクロプロピルカルボニルである。
【0085】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はメトキシカルボニルである。
【0086】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2はメトキシメチルカルボニルである。
【0087】
いくつかの実施形態において、Z
1が水素以外の独立した置換基である場合は、Z
2は、水素、メチルカルボニルおよびエチルカルボニルからなる群から選択される。
【0088】
いくつかの実施形態において、Z
1およびZ
2は、独立した置換基でなく、一緒になって単一の置換基を形成する。これらの実施形態において、Z
1およびZ
2は、一緒になって、以下の構造を形成する。
【0089】
【化20】
これらの実施形態において、イソオキサゾリンは、構造において、
【0091】
いくつかの実施形態において、Z
1およびZ
2は、独立した置換基でなく、一緒になって単一の置換基を形成する。これらの実施形態において、Z
1およびZ
2は、一緒になって、以下の構造を形成する。
【0092】
【化22】
これらの実施形態において、イソオキサゾリンは、構造において、
【0094】
F.Z
3の好適な実施形態
いくつかの実施形態において、Z
3はO(すなわち酸素)である。他の実施形態において、Z
3はS(すなわち硫黄)である。
【0095】
G.Z
Aの好適な実施形態
Z
Aは、水素、ハロゲンおよびシアノからなる群から選択される。いくつかの当該実施形態において、Z
Aは水素である。他の実施形態において、Z
Aはブロモである。他の実施形態において、Z
Aはクロロである。他の実施形態において、Z
Aはシアノである。
【0096】
H.例示的な置換基の組合せ
以下の置換基の組合せは、単に例示にすぎず、何らかの特定の優先順位で挙げられているわけではない。
【0097】
H1.例示的な置換基の組合せ#1
いくつかの実施形態において、A
1およびA
3は、独立に、ハロゲンおよびハロメチルからなる群から選択され、A
2は水素である。いくつかの当該実施形態において、例えば、A
1およびA
3の各々は、イソオキサゾリンが、構造において以下の式、
【0098】
【化24】
に対応するようにクロロである。
【0099】
H2.例示的な置換基の組合せ#2
いくつかの実施形態において、Z
1およびZ
2は、独立した置換基であり、または一緒になって以下のように単一の置換基を形成する。
【0100】
Z
1およびZ
2が独立した置換基である場合は、Z
1は、独立に、水素、メチル、ハロエチル、ハロプロピル、ハロブチル、メトキシメチル、ハロメトキシメチル、エトキシメチル、ハロエトキシメチル、プロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、エチルアミノカルボニルエチル、ジメトキシエチル、プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、ハロエチルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルエチル、テトラヒドロフリル、
【0101】
【化25】
からなる群から選択される。
【0102】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニル、メトキシメチルカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から選択される。
【0103】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、独立に、水素、エチル、メトキシメチル、ハロメトキシメチル、エトキシメチル、ハロエトキシメチル、プロポキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニル、メトキシメチルカルボニル、アミノカルボニル、エチルアミノカルボニルメチル、エチルアミノカルボニルエチル、ジメトキシエチル、プロピニルアミノカルボニルメチル、ハロエチルアミノカルボニルメチルおよびハロエチルアミノカルボニルエチルからなる群から選択される。
【0104】
Z
1およびZ
2が一緒になって単一の置換基を形成する場合は、それらは、
【0106】
H3.例示的な置換基の組合せ#3
いくつかの実施形態において、式(I)の置換基は、以下のように定義される。
【0107】
A
1は、クロロ、ブロモおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0108】
A
2は、水素、クロロおよびフルオロからなる群から選択される。
【0109】
A
3は、クロロ、ブロモおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0110】
Rは、モノクロロメチル、トリフルオロメチルおよびモノクロロ−ジフルオロ−メチルからなる群から選択される。
【0111】
Xは、水素、ブロモ、ヨード、クロロ、メチル、エチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0113】
Z
Aは、水素、ブロモ、クロロおよびシアノからなる群から選択される。
【0114】
いくつかの当該実施形態において、Z
1およびZ
2は、Z
1が、水素、メチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0115】
【化27】
からなる群から選択されるように独立した置換基である。
【0116】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、メトキシカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から選択される。
【0117】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素、エチル、メトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびメトキシメチルカルボニルからなる群から選択される。
【0118】
他の当該実施形態において、Z
1およびZ
2は、一緒になって、
【0120】
H4.例示的な置換基の組合せ#4
いくつかの実施形態において、Z
1およびZ
2は、独立した置換基であり、または一緒になって以下のように単一の置換基を形成する。
【0121】
Z
1およびZ
2が独立した置換基である場合は、Z
1は、水素、メチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0122】
【化29】
からなる群から選択される。
【0123】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、メトキシカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から選択される。
【0124】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素、エチル、メトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびメトキシメチルカルボニルからなる群から選択される。
【0125】
Z
1およびZ
2が、一緒になって単一の置換基を形成する場合は、それらは、
【0127】
当該実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、
【0129】
H5.例示的な置換基の組合せ#5
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは、以下のように定義される。
【0132】
A
1は、クロロおよびブロモからなる群から選択される。
【0133】
A
3は、クロロおよびブロモからなる群から選択される。
【0134】
Xは、水素、ブロモ、ヨード、クロロ、メチル、エチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0135】
いくつかの当該実施形態において、Z
1およびZ
2は、Z
1が、水素、メチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0136】
【化33】
からなる群から選択されるように独立した置換基である。
【0137】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、メトキシカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から選択される。
【0138】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素、エチル、メトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびメトキシメチルカルボニルからなる群から選択される。
【0139】
他の当該実施形態において、Z
1およびZ
2は、一緒になって、
【0141】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0143】
これらの実施形態に包含されるさらに他の例としては、以下のものが挙げられる。
【0145】
H6.例示的な置換基の組合せ#6
いくつかの実施形態において、式(I)の置換基は、以下のように定義される。
【0146】
A
1およびA
3は、独立に、クロロ、ブロモおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0147】
A
2は、水素、クロロおよびフルオロからなる群から選択される。
【0148】
Rは、トリフルオロメチルおよびモノクロロジフルオロ−メチルからなる群から選択される。
【0149】
Xは、水素、ブロモ、ヨード、クロロ、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0151】
Z
Aは、ブロモ、クロロおよびシアノからなる群から選択される。
【0152】
いくつかの当該実施形態において、Z
1およびZ
2は、Z
1が、水素、メチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0153】
【化37】
からなる群から選択されるように独立した置換基である。
【0154】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、アミノカルボニルである。
【0155】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素、エチル、メトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびメトキシメチルカルボニルからなる群から選択される。Z
1が水素である場合は、Z
2は、アミノカルボニルである。
【0156】
他の当該実施形態において、Z
1およびZ
2は、一緒になって、
【0158】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から24および48時間以内に特に有益なインビボのノミ阻害を発揮する傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3を参照されたい。
【0159】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0161】
これらの実施形態に包含されるさらに他の例としては、以下のものが挙げられる。
【0163】
H7.例示的な置換基の組合せ#7
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは、以下のように定義される。
【0166】
Xは、クロロおよびメチルからなる群から選択される。
【0167】
Z
1は、N−フェニル−N−メチル−アミノ、
【0168】
【化42】
からなる群から選択される。
【0169】
Z
2は、水素、エチルカルボニル、メトキシカルボニルおよびメトキシメチルカルボニルからなる群から選択される。
【0170】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から24および48時間以内に特に有益なインビボのノミ阻害を発揮する傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3を参照されたい。
【0171】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0173】
H8.例示的な置換基の組合せ#8
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは以下のように定義される。
【0176】
Rは、トリフルオロメチルおよびモノクロロ−ジフルオロ−メチルからなる群から選択される。
【0177】
Xは、ヨードおよびメチルからなる群から選択される。
【0178】
Z
1は、水素、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、エチルアミノカルボニルメチル、2,2−ジメトキシエチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0179】
【化45】
からなる群から選択される。
【0180】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、アミノカルボニルである。
【0181】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素、メチルカルボニル、エチルカルボニルおよびメトキシカルボニルからなる群から選択される。
【0182】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から24および48時間以内のノミ阻害、ならびに少なくとも8日間にわたるマダニに関して、特に有益なインビボの結果を示す傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3および4を参照されたい。
【0183】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0185】
H9.例示的な置換基の組合せ#9
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは以下のように定義される。
【0188】
Xは、ヨードおよびメチルからなる群から選択される。
【0189】
Z
1は、水素、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、N−フェニル−N−メチル−アミノ、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]エチル、テトラヒドロフリル、
【0190】
【化48】
からなる群から選択される。
【0191】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、アミノカルボニルである。
【0192】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素およびエチルカルボニルからなる群から選択される。
【0193】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンも、24および48時間以内のノミ阻害、ならびに少なくとも8日間にわたるマダニの両方に関して、特に有益なインビボの結果を示す傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3および4を参照されたい。
【0194】
H10.例示的な置換基の組合せ#10
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは以下のように定義される。
【0197】
Xは、ヨードおよびメチルからなる群から選択される。
【0198】
Z
1は、水素、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、
【0199】
【化50】
からなる群から選択される。
【0200】
Z
1が水素である場合は、Z
2は、アミノカルボニルである。
【0201】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、水素、メチルカルボニルおよびエチルカルボニルからなる群から選択される。
【0202】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から24および48時間以内のノミ阻害、ならびに少なくとも8日間にわたるマダニに関して、特に有益なインビボの結果を示す傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3および4を参照されたい。
【0203】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0205】
H11.例示的な置換基の組合せ#11
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは以下のように定義される。
【0208】
Z
1は、メトキシメチル、エトキシメチルおよびテトラヒドロフリルからなる群から選択される。
【0209】
Z
2は、水素およびメトキシカルボニルからなる群から選択される。
【0210】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から24および48時間以内のノミ阻害、ならびに少なくとも8日間にわたるマダニに関して、特に有益なインビボの結果を示す傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3および4を参照されたい。
【0211】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0213】
H12.例示的な置換基の組合せ#12
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは以下のように定義される。
【0216】
Z
1は、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0217】
【化55】
からなる群から選択される。
【0218】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から1、24および48時間以内のノミ阻害、ならびに少なくとも8日間にわたるマダニに関して、特に有益なインビボの結果を示す傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3および4を参照されたい。
【0219】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0221】
これらの実施形態に包含される他のイソオキサゾリンとしては、以下のものが挙げられる。
【0223】
このイソオキサゾリンの化学名は、(Z)−4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−N−[(メトキシイミノ)メチル]−2−メチルベンズアミドである。それを例えばCASRN[928789−76−8]に見出すことができる。
【0224】
これらの実施形態に包含されるさらに他のイソオキサゾリンとしては、以下のものが挙げられる。
【0226】
このイソオキサゾリンの化学名は、4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[(2,2,2−トリフルオロ−エチルカルバモイル)−メチル]−ベンズアミドである。それを例えばCASRN[864731−61−3]に見出すことができる。本発明によれば、化合物11−1は、局所、経口または皮下を含む様々な投与経路の1つを使用するノミ阻害の持続時間に関して特に有益なインビボの結果を示すことがわかった。例えば、以下の実施例5を参照されたい。
【0227】
H13.例示的な置換基の組合せ#13
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは、以下のように定義される。
【0228】
イソオキサゾリンは、構造において、式(I):
【0230】
Rは、モノクロロメチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。
【0231】
Xは、ヨードおよびメチルからなる群から選択される。
【0232】
Z
1は、水素、メトキシメチル、エトキシメチル、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−メチル、イソプロポキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0233】
【化60】
からなる群から選択される。
【0234】
Z
1が水素である場合は、Z
2はアミノカルボニルである。
【0235】
Z
1が水素以外である場合は、Z
2は、以下のことを除いて、水素、メチルカルボニル、エチルカルボニルおよびメトキシカルボニルからなる群から選択される。
【0236】
H14.例示的な置換基の組合せ#14
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは、以下のように定義される。
【0239】
Z
1は、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0240】
【化62】
からなる群から選択される。
【0241】
Z
2は、水素およびメトキシカルボニルからなる群から選択される。
【0242】
H15.例示的な置換基の組合せ#15
いくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは、以下のように定義される。
【0245】
Z
1は、エチルアミノカルボニルメチル、2−プロピニルアミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、テトラヒドロフリル、
【0246】
【化64】
からなる群から選択される。
【0247】
本発明によれば、これらの実施形態のイソオキサゾリンは、寄生から1、24および48時間以内のノミ阻害に関して、特に有益なインビボの結果を示す傾向があることがわかった。例えば、以下の実施例3を参照されたい。
【0248】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0250】
H16.例示的な置換基の組合せ#16
いくつかの実施形態において、イソオキサゾリンは、構造において、
【0252】
これらの実施形態において、Z
1およびZ
2は、独立した置換基であり、または一緒になって単一の置換基を形成する。
【0253】
Z
1およびZ
2が独立した置換基である場合は、Z
1は、1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニル]−エチル、メチルアミノカルボニルメチル、(N,N−ジメチルアミノ)−カルボニルメチル、イソプロピルアミノカルボニルメチル、シクロプロピルアミノカルボニルメチル、(2−プロペニル)−アミノカルボニルメチル、(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノカルボニルシクロプロピル、(2−フルオロエチル)−アミノカルボニルメチル、(2−クロロエチル)−アミノカルボニルメチル、1−(エチルアミノカルボニル)−エチル、
【0254】
【化67】
からなる群から選択され、Z
2は、水素、メチルカルボニルおよびエチルカルボニルからなる群から選択される。
【0255】
Z
1およびZ
2が、一緒になって単一の置換基を形成する場合は、それらは、
【0257】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下のものが挙げられる。
【0259】
H17.例示的な置換基の組合せ#17
いくつかの実施形態において、イソオキサゾリンは、構造において、
【0261】
H18.例示的な置換基の組合せ#18
いくつかの実施形態において、イソオキサゾリンは、構造において、
【0263】
これらの実施形態に包含されるイソオキサゾリンの例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0265】
I.異性体
本発明に使用されるイソオキサゾリンは、一般には、2つ以上の配座構造を有することができる。少なくとも、例えば、すべてのイソオキサゾリンは、イソオキサゾリン環の5位にキラル(または不斉)炭素を含む。いくつかの実施形態において、例えば、キラル炭素は、左回り(または「S」もしくは「左」)の配座を有する。当該イソオキサゾリンとしては、以下の構造を有するものが挙げられる。
【0267】
いくつかの当該実施形態において、例えば、イソオキサゾリンは、構造において、
【0271】
他の実施形態において、キラル炭素は、右回り(または「R」もしくは「右」)の配座を有する。当該イソオキサゾリンとしては、以下の構造に対応するものが挙げられる。
【0275】
イソオキサゾリンは、さらに、例えば、シスまたはトランス二重結合を有する置換基などの他の配座異性体を有することができる。
【0276】
具体的な異性体は、しばしば、例えばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)技術を用いて、対応するラセミ混合物(またはその塩)から単離され得る。当該技術は、ラセミ化合物11−1のRおよびS鏡像異性体を単離するための以下の実施例7に例示される。場合によっては、異性体を分離するのが困難なときは、異性体のより容易に単離可能な誘導体が、対応する誘導体ラセミ混合物(またはその塩)から単離され、次いで異性体に変換される。または、特定の異性体を、例えば、光学的に純粋な出発物質からしばしば直接合成することができる。
【0277】
いくつかの実施形態において、本発明に使用される医薬組成物における1つの鏡像異性体(例えば化合物17−1)の別の鏡像異性体(例えば化合物11−1R)に対する比は、1:1を超える。場合によっては、例えば、その比は、約70:30を超え、約85:15を超え、約90:10を超え、約95:5を超え、約98:2を超え、または約99:1を超える。
【0278】
いくつかの実施形態において、該組成物(またはより典型的には前駆体組成物)における1つの鏡像異性体(例えば化合物17−1)の濃度は、約50(重量)%を超える。いくつかの当該実施形態において、例えば、該濃度は、約70(重量)%を超え、約85(重量)%を超え、約90(重量)%を超え、約95(重量)%を超え、約98(重量)%を超え、約99(重量)%を超え、または約99.5(重量)%を超える。
【0279】
他に指定する場合を除いて、特定の配座を示さないイソオキサゾリン構造は、イソオキサゾリンのすべての可能な配座異性体の組成物、ならびにすべての可能な配座異性体より少ない数の(例えばたった1つの)配座異性体を含む組成物を包含することを意図する。
【0280】
J.イソオキサゾリンの塩
上述したように、本発明に使用される多くのイソオキサゾリンは、塩の形であってよい。塩は、異なる温度および湿度における医薬安定性などのその物理特性;結晶性;および/または水、油もしくは他の溶媒に対する所望の溶解度の1つまたは複数により有利であり得る。酸および塩基塩は、典型的には、例えば、当該技術分野の様々な既知の方法を用いて、化合物をそれぞれ酸または塩基と混合することによって形成され得る。概して、塩を治療有益性のためにインビボ(すなわち動物に)投与することを意図する場合は、塩は、好ましくは医薬として許容し得るものである。
【0281】
場合によっては、式(I)のイソオキサゾリンの塩基付加塩を、イソオキサゾリンと、ほぼ化学量論的量の無機または有機塩基、典型的には強無機または有機塩基とを反応させることによって調製することができる。塩基付加塩の例としては、例えば、金属塩および有機塩を挙げることができる。金属塩としては、特に、アルカリ金属(Ia族、例えば、リチウム、ナトリウムまたはカリウム)塩、アルカリ土類金属(IIa族、例えば、バリウム、カルシウムおよびマグネシウム)塩、重金属(例えば亜鉛および鉄)塩、ならびに他の生理的に許容し得る金属塩が挙げられる。当該塩は、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から製造され得る。例えば、遊離酸イソオキサゾリンを水酸化ナトリウムと混合して、当該塩基付加塩を形成することができる。
【0282】
場合によっては、式(I)のイソオキサゾリンの酸付加塩を、イソオキサゾリンと、ほぼ化学量論的量の無機または有機酸とを反応させることによって調製することができる。医薬として許容し得る塩を製造するための考えられる無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸およびリン酸が挙げられる。医薬として許容し得る塩を製造するためのしばしば好適な有機酸の例としては、一般には、例えば、有機酸の脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環式、カルボン酸および硫酸類が挙げられる。有機酸の具体例としては、コリン酸、ソルビン酸、ラウリン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、ジグルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アリールカルボン酸(例えば安息香酸)、アントラニル酸、メシル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボニン酸(パモ酸)、アルキルスルホン酸(例えばエタンスルホン酸)、アリールスルホン酸(例えばベンゼンスルホン酸)、パントテン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、アジピン酸、アルギン酸、酪酸、樟脳酸、カンファースルホン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ドデシル硫酸、グリコヘプタン酸、グリセロホスホン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、2−ナフタルスルホン酸、シュウ酸、パルモ酸、ペクチン酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、チオシアニン酸、トシル酸およびウンデカン酸が挙げられる。
【0283】
場合によっては、式(I)のイソオキサゾリンの有機塩を、例えば、イソオキサゾリン上の塩基性窒素含有基をC
1−C
6−アルキルハロゲン化物(例えば、塩化、臭化またはヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチル)、ジアルキル硫酸塩(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルまたはジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル)、およびアリールアルキルハロゲン化物(例えば、臭化ベンジルおよびフェネチル)等の物質で四級化することによって製造することができる。
【0284】
酸または塩基塩の対イオンは、いくつかの場合において、場合によって活性(例えばD−乳酸塩およびL−リシン塩)またはラセミ(例えばDL−酒石酸塩およびDL−アルギニン酸塩)であってよいことを理解されたい。
【0285】
K.イソオキサゾリンの溶媒和物
場合によっては、式(I)のイソオキサゾリンは、非複合溶媒分子が化合物から除去された後もそのままの形を維持する溶媒分子との安定な複合体の形である。これらの複合体は、一般には、「溶媒和物」と称する。場合によっては、溶媒和物は、例えば1つまたは複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれると単離することが可能である。「溶媒和物」は、溶液相溶媒和物および単離可能溶媒和物の両方を包含する。好適な溶媒和物の例としては、エタノレートおよびメタノレート等が挙げられる。「水和物」は、溶媒分子が水である溶媒和物である。インビボで使用されることを意図した溶媒和物は、好ましくは、医薬として許容され得る。
【0286】
L.イソオキサゾリンのプロドラッグ
式(I)のイソオキサゾリンのプロドラッグを本発明の方法に使用することができると考えられる。この特許に使用されるように、「プロドラッグ」という用語は、使用に際して(例えばインビボで)代謝手段または別のプロセス(例えば加水分解)によって式(I)のイソオキサゾリンに変換可能な化合物を指す。いくつかの実施形態において、プロドラッグの形のイソオキサゾリンの送達は、例えば、全身的吸収を増強させるか、クリアランスを遅らせ、またはインビボでの分解を遅らせることにより、その物理化学または薬物動態学的特性を向上させることによってイソオキサゾリンの送達の向上を達成する。
【0287】
II.式(I)のイソオキサゾリンの調製
イソオキサゾリンを調製するための方法は、当該技術分野で知られている。式(I)の様々なイソオキサゾリンを調製するための方法は、例えば、(参照により本特許に組み込む)米国特許公開第US2007/0066617号、(参照により本特許に組み込む)国際特許公開第WO2007/026965号、および(参照により本特許に組み込む)日本国特許出願公開第JP2007/308471号に記載されている。例えば、米国特許公開第US2007/0066617号には、72頁の実施例21に化合物11−1の調製が記載されており、74−75頁の実施例28に化合物5−19の調製が記載されており、76−77頁の実施例30に化合物5−61の調製が記載されており、77−78頁の実施例34に化合物5−64の調製が記載されており;国際特許公開第WO2007/026965号には、317頁の実施例21に化合物5−16の調製が記載されており、317−318の実施例22に化合物5−25の調製が記載されており、312頁の実施例12に化合物5−49の調製が記載されており、311−312頁の実施例11に化合物5−60の調製が記載されており、321−322頁の実施例32に化合物10−1の調製が記載されており;日本国特許出願公開第JP2007/308471号には、381頁の実施例38に化合物5−45の調製が記載されている。加えて、様々なイソオキサゾリンを調製するための方法もまた、例えば、(参照により本特許に組み込む)国際特許公開第WO2005/085216号、(参照により本特許に組み込む)国際特許出願第PCT/JP/2008/054096号、(参照により本特許に組み込む)欧州特許出願公開第EP1932836号および(参照により本特許に組み込む)日本国特許出願公開第JP2008/133242号に記載されている。式(I)の他のイソオキサゾリンは、例えば、これらの参考文献に例示されている方法を単独で使用して、または当該技術分野で知られている他の技術と併用して調製され得る。
【0288】
III.本発明の組成物を使用する治療方法
一般には、式(I)のイソオキサゾリンを使用して、動物における外部寄生虫を駆除し、当該外部寄生虫によって直接引き起こされる疾患および/または当該外部寄生虫によって運ばれる病原体によって引き起こされる疾患を抑制することができる。該組成物を使用して広範な動物、特に温血動物を治療することができると考えられる。当該温血動物としては、例えば哺乳動物が挙げられる。哺乳動物としては、例えばヒトが挙げられる。他の哺乳動物としては、例えば、家畜または肉畜哺乳動物(例えばブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ等)、実験用哺乳動物(例えば、マウス、ラット、スナネズミ等)、コンパニオン哺乳動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ等)、毛皮動物(例えば、ミンク、キツネ、チンチラ、ウサギ等)および野生および動物園の哺乳動物(例えば、バッファロー、シカ等)が挙げられる。いくつかの実施形態において、該組成物は、イヌ類(例えば、純血種および/または雑種コンパニオン犬、ショー犬、使役犬、牧羊犬、狩猟犬、番犬、警察犬、競技犬および/または実験用犬などのイヌ)を治療するのに使用される。他の実施形態において、該組成物は、ネコ類(例えば飼い猫)を治療するのに使用される。該組成物は、鳥類(例えば、七面鳥、ニワトリ、ガチョウ、カモ、オウム等)などの非哺乳動物の治療にも好適であると考えられる。また、当該組成物は、例えば魚(例えば、サケ、マス、コイ等)などの冷血動物の治療にも有用であり得ると考えられる。
【0289】
本発明によれば、式(I)のイソオキサゾリンは、一般には、外部寄生虫、すなわち温血動物にとって有害であり、または温血動物において蔓延し、もしくは疾患の媒介体として作用する節足動物を駆除するのに特に価値があることがわかった。イソオキサゾリンは、一般には、卵、若虫、幼虫、幼若虫および成虫段階を含む様々なライフサイクル段階の寄生虫を駆除するのに有益である。外部寄生虫(一般には昆虫およびダニ類病害虫)としては、以下のものが挙げられる。
【0290】
A.刺咬性昆虫.これらは、例えば、移動性双翅類の幼虫、例えばウシのヒポデルマ属種(Hypoderma sp.)、ウマのガストロフィルス(Gastrophilus)および齧歯類のクテレブラ属種(Cuterebra sp.)など;咀嚼性ハエ、例えば、吸血成虫ハエ(例えば、ノサシバエ(ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans))、アブ(タバヌス属種(Tabanus spp.))、サシバエ(ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans))、黒色バエ(シムリウム属種(Simulium spp.))、メクラアブ(クリソプス属種(Chrysops spp.))、シラミバエ(メロファグス・オビヌス(Melophagus ovinus))、シェシェバエ(グロシナ属種(Glossina spp.))など;寄生バエのウジ、例えば、ヒツジバエ(オエストルス・オビス(Oestrus ovis)およびクテレブラ属種(Cuterebra spp.))、クロバエ(ファエニシア属種(Phaenicia spp.))、らせん虫(コクリオミア・ホミニボラクス(Cochliomyia hominivorax))、ウシバエ(ヒポデルマ属種)および毛虫など;ならびに蚊、例えば、クレクス属種(Culex spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)およびアエデス属種(Aedes spp.)などを含む。
【0291】
B.ダニ.これらは、以下のものを含む。
【0292】
i.ニワトリダニ(デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae))を含む中気門亜目ダニ(mesostigmatid)などのメソスチグマタ属種(Mesostigmata spp.)。
【0293】
ii.サルコプチダエ属種(Sarcoptidae spp.)(例えばサルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei))を含むヒセンダニまたはカヒダニ;およびプソロプチダエ属種(Psoroptidae spp.)(例えばコリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)およびプソロプテス・オビス(Psoroptes ovis))を含むカイセンダニなどのアスチグマタ属種(Astigmata spp.)。
【0294】
iii.トロンビクリダエ属種(Trombiculidae spp.)(例えば、北米ツツガムシ、トロンビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi))を含むツツガムシなどのプロスチグマタ属種(Prostigmata spp.)。
【0295】
iv.ニキビダニ
C.マダニ.これらは、例えば、アルガシダエ属種(Argasidae spp.)(例えば、アルガス属種(Argas spp.)およびオルニトドロス属種(Ornithodoros spp.))などの軟体マダニ;ならびにイキソジダエ属種(Ixodidae spp.)(例えば、イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、リピセファルス・サングイネウス、ハエマフィサリス属種(Haemaphysalis spp.)、デルマセントル・レチクラテス(Dermacentor reticulates)、デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、アンブリヨマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)およびブーフィルス属種(Boophilus spp.))などの硬体マダニを含む。
【0296】
D.シラミ.これらは、例えば、メノポン属種(Menopon spp.)およびボビコラ属種(Bovicola spp.)などの咀嚼性シラミ;ならびにハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)およびソレノポテス属種(Solenopotes spp.)などの吸血シラミを含む。
【0297】
E.ノミ.これらは、例えば、イヌノミ(クテノセファリデス・カニス)(Ctenocephalides canis))およびネコノミ(クテノセファリデス・フェリス)などのクテノセファリデス属種;東洋ネズミノミ(キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis))などのキセノプシラ属種(Xenopsylla spp.);ヒトノミ(プレクス・イリタンス(Pulex irritans))などのプレクス属種(Pulex spp.);ハリネズミノミ(アルカエオプシラ・エリナセイ(Archaeopsylla erinacei));ならびにトリノミ(セラトフィルス・ガリナエ(Ceratophyllus gallinae))を含む。
【0298】
F.半翅類昆虫.これらは、例えば、シミシダエ(Cimicidae)または一般的なトコシラミ(シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius));およびサシガメ(オオサシガメとしても知られる)(例えば、ロドニウス・プロリクス(Rhodnius prolixus)およびトリアトマ属種(Triatoma spp.))などのトリアトミナエ属種(Triatominae spp.)を含む。
【0299】
「寄生」は、ヒトまたは動物に対して厄介または害の危険性をもたらす数の寄生虫の存在を指す。その存在は、動物の皮膚または毛皮等の上の環境(例えば動物の敷きわら)にあり得る。他に指定する場合を除いて、寄生が動物(例えば、血液または他の内部組織)で生じている場合は、寄生という用語は、その用語が当該技術分野で広く知られているように「感染」という用語と同義であることを意図する。
【0300】
「外部寄生虫の寄生の抑制」という語句は、動物の中および/または上の寄生虫の数を低減または皆無にすること、および/または動物の中および/または上の寄生虫の寄生の発生を部分的または完全に阻害することを指す。これは、例えば、寄生虫を撲滅、撃退、放逐、無力化、抑止、排除、緩和または最小限に抑えることによって達成され得る。外部寄生虫の駆除は、殺虫および/または殺ダニであり得る。イソオキサゾリンの効果は、例えば、殺卵子効果、殺幼虫効果、殺若虫、殺成虫またはそれらの組合せであり得る。加えて、その効果は、寄生虫を直ちに、またはいくらかの時間が経過した後で(例えば、脱皮が生じたとき、または卵を破壊することによって)撲滅することによって直接的に実証することができる。その効果は、代替的に(または追加的に)、例えば、産み落とされた卵の数および/または孵化率を減少させることによって間接的に実証することができる。
【0301】
概して、標的の寄生虫を「駆除」する、またはそれに対して「効果的である」のに十分なイソオキサゾリンの量は、動物の中および/または上の寄生虫の数を低減または皆無にする、および/または動物の中および/または上の寄生虫の寄生の発生を部分的または完全に阻害するのに十分な量である。イソオキサゾリンが全身投与される場合は、有効量は、標的の寄生虫によって消化されたときに概ね毒性になる組織および/または血液濃度をもたらす量を構成する。
【0302】
当業者は、典型的には、例えば、宿主動物の臨床的状態または挙動の変化を観察または検知すること、当該治療後の寄生虫の数の相対的変化を観察もしくは検知することによって、「有効な」投与量を決定することができる。概して、投与量は、その投与量が既存の、または潜在的な標的寄生虫の数を少なくとも約5%減少させるのに十分であるときに、標的寄生虫を駆除するのに有効であると見なされる。いくつかの当該場合において、例えば、投与量は、その投与量が既存の、または潜在的な寄生虫の数を少なくとも約10%(または少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%)減少させるのに十分であるときに有効であると見なされる。
【0303】
最適な投与量は、一般には、例えば、特定のイソオキサゾリン;受容者である動物に投与されている任意の他の活性成分の正体;投与経路;標的の状態および病原体の種類および重度;目的とする受容者である動物の種類(例えば種および血統)、年齢、大きさ、性別、食餌、活性および状態;ならびにイソオキサゾリンおよび受容者である動物に投与されている他の活性成分の活性、効果、薬物動態および毒性プロファイルなどの薬理学的条件を含む複数の要因に左右される。標的の寄生虫または状態に対する複合的な効果のために複数の活性成分が投与される限りでは、「有効量」を構成する各成分の量は、他の活性成分と組み合わせると所望の効果をもたらす量である。
【0304】
式(I)のイソオキサゾリンを単一の治療のために複数回投与することができる。当該複数投与治療は、1日または複数日にわたる1日当たり複数投与量、複数日にわたる1日1回の投与量、および/または2日以上の間隔をおいて投与される投与量を含むものと考えられる。しかし、本発明のいくつかの実施形態において、単一投与量は、例えば少なくとも約1週間などのより長い持続時間にわたって標的の寄生虫を効果的に駆除するために投与される。いくつかの当該実施形態において、例えば、単一投与量は、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約1カ月、少なくとも約2カ月、少なくとも約3カ月、少なくとも約4カ月、または少なくとも約6カ月にわたって標的の寄生虫を駆除するのに有効である。よって、いくつかの実施形態において、治療の頻度は、例えば、毎週、隔週、毎月、隔月、四半期毎、半年毎またはそれより長い間隔(例えば毎年)であってよい。式(I)のイソオキサゾリンが全身投与によって様々な外部寄生虫に対して効果を有する傾向がある持続時間は、驚くべきものである。これは、制御放出手段を使用しなくても受容者である動物に対する無毒性の低投与量を用いて、当該長い活性を多くの場合において得ることができることから特に当てはまる。特定の理論に限定されるものではないが、この活性の長い持続時間は、標的の寄生虫が消化したときに特に高い毒性を有するイソオキサゾリンに起因することが想定される。
【0305】
受容者である多くの動物について、イソオキサゾリン投与量および製剤は、少なくとも約1ng/ml(例えば1から50ng/ml)のイソオキサゾリン血清値を維持するように選択される。概して、受容者である動物に投与されるイソオキサゾリンの量は、約0.001から約200mg/kg体重である。いくつかの実施形態において、例えば、約0.01から約200mg/kg体重が投与される。他の実施形態において、例えば、約0.001から約100mg/kg体重が投与される。いくつかの当該実施形態において、約0.01から約100mg/kg体重が投与される。他の当該実施形態において、約1から約30mg/kg体重が投与される。投与量を多くすると活性の持続時間が長くなる傾向にある。
【0306】
制御放出製剤または剤形を使用することによって、イソオキサゾリンの活性の持続時間をさらに延ばすこと(またはより一貫させること)ができるものと考えられる。例えば、イソオキサゾリンを微小球、顆粒、または例えば拡散および/または浸食によってイソオキサゾリンを放出する移植片(例えば皮下移植片)で投与することができる。約1および約50mg/kg体重(または約20mg/kg体重などの約10から約30mg/kg体重)のイソオキサゾリンを含む当該剤形を使用すると、数ヵ月以上(例えば1年間)持続する一貫した活性を確保することができる。
【0307】
本発明のいくつかの実施形態において、式(I)のイソオキサゾリンは、動物の寄生虫病を治療するために投与される(または動物の寄生虫病を治療するための医薬品を製造する。)。「寄生虫病」という用語は、例えば貧血およびノミアレルギー皮膚炎などの1つまたは複数の外部寄生虫に直接関連する、またはそれらによって直接もたらされる病的状態および疾患を含む。それは、例えばライム病、エーリキア症(特にイヌエーリキア症)、および媒介体であるマダニからのロッキー山紅斑熱などの1つまたは複数の媒介体伝達病原体に関連する、それらによって引き起こされる病的状態または疾患をも含む。「寄生虫病の治療」という語句は、寄生虫病にかかりやすい動物の寄生虫病の発生を部分的または完全に阻害すること、寄生虫病を有する動物の寄生虫病の症状を軽減する、または完全に除去すること、および/または寄生虫病を有する動物の寄生虫病を部分的または完全に治癒することを指す。概して、寄生虫病の治療は、式(I)のイソオキサゾリンを投与して外部寄生虫の寄生を抑制することによって達成される。
【0308】
本発明は、また、動物の中および/または上の外部寄生虫を駆除する少なくとも補助的な目標が、動物によって(周期的または連続的に)占められる環境における外部寄生虫の寄生を抑制することである治療方法に関する。いくつかの当該実施形態において、例えば、動物は、コンパニオン動物(例えばネコまたはイヌ)である。環境は、例えば、家または他のシェルター;部屋;畜舎、馬屋または他の監禁手段;敷きわら等であってよい。
【0309】
「投与する」および「投与」という用語は、式(I)のイソオキサゾリン、イソオキサゾリンの塩、イソオキサゾリンもしくは塩の溶媒和物、またはイソオキサゾリンのプロドラッグの送達を指す。本発明のいくつかの実施形態において、全身投与が望ましい。「全身投与」は、標的の寄生虫の少なくとも一部が存在する部位から離れた部位における投与である。全身投与では、イソオキサゾリンの少なくとも一部が、受容者である動物の血流、他の体液(リンパ液)および/または組織(例えば皮膚または脂肪組織)を介して標的の寄生虫に達する。典型的には、寄生虫は、受容者である動物の血液、他の体液および/または組織とともにイソオキサゾリンを消化する。全身投与をいくつかの形で達成することができる。
【0310】
いくつかの実施形態において、イソオキサゾリン組成物は、例えば、軟質もしくは硬質カプセル剤、丸剤、粉剤、顆粒剤、錠剤(例えば咀嚼性錠剤)、ペースト剤、液剤、懸濁剤(水性もしくは非水性)、乳剤(水中油もしくは油中水)、エリキシル剤、シロップ剤、巨丸剤、水薬などの単位剤形での、または受容者である動物の餌もしくは飲料水を介する経口経路を介して全身投与される。該組成物が、動物の餌を介して投与されるときは、例えば、個々の餌または咀嚼性治療薬として投与され得る。代替的に(または追加的に)、該組成物を例えば受容者である動物の正規の餌に密に分散し、またはトップドレッシングとして使用し、または完成した餌に添加されるペレットもしくは液体の形であってよい。該組成物が餌の添加物として投与されるときは、該組成物が液体または固体の担体として分散された「予備混合物」を調製するのが便利であり得る。この「予備混合物」は、次に、例えば従来のミキサーを使用して動物の餌に分散される。該組成物が受容者である動物の飲料水で、または水薬として投与されるときは、液剤または懸濁剤製剤を使用するのが便利であり得る。この製剤は、例えば、水と混合される濃縮懸濁剤、または水に混入および懸濁される乾燥製剤であり得る。いずれの場合も、イソオキサゾリンを微粉末の形とするのが好ましい。
【0311】
イソオキサゾリン組成物を、代替的(または追加的)に経皮製剤(すなわち皮膚を浸透する製剤)を使用して、局所的に全身投与することができる。代替的(または追加的)に、該組成物を、粘膜を介して局所的に全身投与することができる。経皮および粘膜投与のための典型的な製剤としては、例えば、ポアオン剤、スポットオン剤、浸液剤、スプレー剤、ムース剤、シャンプー剤、粉剤、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、散粉剤、包帯剤、泡剤、皮膜剤、皮膚貼付剤、肢包バンド、首輪、耳札、オブラート剤、スポンジ、繊維、バンデージおよびミクロエマルジョン剤が挙げられる。ポアオンまたはスポットオン方法は、例えば、イソオキサゾリン組成物を動物の首または背などの皮膚または外皮の特定の場所に散布することを含む。これは、例えば、ポアオンまたはスポットオン製剤の塗布物または液滴を受容者である動物の皮膚または外皮の比較的小さい部分(すなわち、一般には受容者である動物の皮膚または外皮の約10%を超えない。)に散布することによって達成され得る。いくつかの実施形態において、イソオキサゾリンは、製剤における成分の展着性および動物の動きにより散布部位から毛皮の広い部分に分散され、それと並行して、皮膚を通じて吸収され、受容者である動物の体液および/または組織を介して分配される。
【0312】
イソオキサゾリン組成物を、代替的(または追加的)に、筋肉内注射、静脈内注射、皮下注射、移植片(例えば皮下移植片)、注入、ボーラス等を介して非経口的に全身投与することができる。いくつかの当該実施形態において、非経口剤形は、受容者である動物に約0.01から約200mg/kg体重のイソオキサゾリンを供給する。
【0313】
考えられる他の投与形態としては、例えば、直腸投与、膣投与および吸入を介する(例えばミストまたはエアロゾルを介する)投与が挙げられる。
【0314】
IV.医薬組成物
本発明は、また、式(I)のイソオキサゾリン、イソオキサゾリンの塩、イソオキサゾリンもしくは塩の溶媒和物、またはイソオキサゾリンのプロドラッグを含む医薬組成物(または医薬品)を対象とする。該組成物は、1つまたは複数の医薬として許容し得る賦形剤をも含むことができる(一般には含むことになる)。
【0315】
本発明の医薬組成物を、例えば、当該技術分野で知られている方法によって製造することができる。これらの方法としては、例えば、様々な既知の混合法、溶解法、造粒法、乳化法、カプセル化法、混入法および凍結乾燥法が挙げられる。最適な処方は、例えば、投与経路に左右される。
【0316】
例えば、固体剤形を、例えば、イソオキサゾリンと充填剤、結着剤、潤滑剤、滑剤、崩壊剤、香料(例えば甘味料)、緩衝剤、防腐剤、医薬グレードの染料または顔料および制御放出剤とを密接および均一に混合することによって調製することができる。
【0317】
固体以外の経口剤形を、イソオキサゾリンと例えば1つまたは複数の溶媒、増粘剤、界面活性剤、防腐剤、安定剤、樹脂、充填剤、結着剤、潤滑剤、滑剤、崩壊剤、共溶媒、甘味料、香料、着香料、緩衝剤、懸濁剤および医薬グレードの染料または顔料とを混合することによって調製することができる。
【0318】
考えられる結着剤としては、例えば、ゼラチン、アカシアおよびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。
【0319】
考えられる潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびタルクが挙げられる。
【0320】
考えられる崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、アルギン酸、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよびナトリウムクロスカルメロースが挙げられる。
【0321】
考えられる緩衝剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム、炭酸マグネシウムおよびカルシウムならびに重炭酸塩が挙げられる。
【0322】
考えられる溶媒としては、例えば、水、石油、動物油、植物油、鉱油および合成油が挙げられる。生理食塩水またはグリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコール)を含むこともできる。溶媒は、好ましくは、該組成物が保管・使用される温度でイソオキサゾリンを溶解させておくのに十分な化学特性および量を有する。
【0323】
考えられる増粘剤としては、例えば、ポリエチレン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、ポビドン、アカシア、ガーゴム、キサンタンゴム、トラガカント、メチルセルロース、カルボマー、キサンタンゴム、ガーゴム、ポビドン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、珪酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシビニルポリマー、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース、ラポナイト、セルロースエーテルの水溶性塩、天然ゴム、コロイド状珪酸アルミニウムマグネシウムまたは微粉末シリカ、ペンタエリスリトールのアルキルエーテルまたはスクロースのアルキルエーテルで架橋されたアクリル酸のホモポリマー、およびカルボマーが挙げられる。
【0324】
考えられる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル;スクロースモノエステル;ラノリンエステルおよびエーテル;アルキル硫酸塩;ならびに脂肪酸のナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩が挙げられる。
【0325】
考えられる防腐剤としては、例えば、フェノール、パラヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル(または「メチルパラベン」)およびp−ヒドロキシ安息香酸プロピル(または「プロピルパラベン」))、ソルビン酸、o−フェニルフェノール安息香酸およびその塩、クロロブタノール、ベンジルアルコール、チメロサル、酢酸および硝酸フェニル水銀、ニトロメルソール、塩化ベンズアルコニウムならびに塩化セチルピリジウムが挙げられる。
【0326】
考えられる安定剤としては、例えば、キレート化剤および酸化防止剤が挙げられる。
【0327】
固体剤形は、例えば、イソオキサゾリンの放出を制御するための1つまたは複数の賦形剤を含むこともできる。例えば、イソオキサゾリンを例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースに分散させることができると考えられる。いくつかの経口剤形(例えば錠剤および丸剤)を、腸溶コーティングを用いて調製することもできる。
【0328】
例えば、医薬として許容し得る液体媒体に溶解、懸濁またはエマルゲートされたイソオキサゾリンを含む濃縮液剤、懸濁剤(水性または非水性)、乳剤(油中水または水中油)またはミクロエマルジョン剤を使用して局所投与を達成することができる。当該実施形態において、結晶化防止剤が、場合によって全般的に存在してよい。
【0329】
液体製剤を皮膚に局所的に使用するときは、それを例えばポアオン、展着、摩擦、噴霧、吹付け、浸漬、浴浸または洗浄によって投与することができる。ポアオンまたはスポットオン製剤を、例えば、皮膚上の限定されたスポット(典型的には皮膚の約10%を超えない。)上にポアオンまたは噴霧することができる。いくつかの当該実施形態において、該製剤は、イソオキサゾリンが皮膚を浸透し、他の身体部分(例えば全身)に作用することを可能または容易にする。当該ポアオンまたはスポットオン製剤を、イソオキサゾリンを好適な皮膚適合溶媒または溶媒混合物に溶解、懸濁または乳化させることによって調製することができる。例えば、界面活性剤、着色剤、酸化防止剤、安定剤、接着剤等の他の賦形剤を含めることもできる。考えられる溶媒としては、例えば、水、アルカノール、グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、芳香族および/または脂肪族炭化水素、植物油または合成油、DMF、流動パラフィン、シリコーン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンまたは2,2−ジメチル−4−オキシ−メチレン−1,3−ジオキソランが挙げられる。
【0330】
いくつかの実施形態において、局所製剤(特に、ポアオンまたはスポットオン製剤)は、皮膚から血流、他の体液(リンパ)および/または体組織(脂肪組織)へのイソオキサゾリンの吸収または浸透を促進する担体を含む。皮膚浸透強化剤の考えられる例としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ミリスチン酸イソプロピル、ペラルゴン酸ジプロピルグリコール、シリコーン油、脂肪族エステル、トリグリセリドおよび脂肪アルコールが挙げられる。
【0331】
局所製剤は、また(または代替的に)、例えば、1つまたは複数の展着剤を含むことができる。これらの物質は、受容者である動物の外皮または皮膚に活性成分を分配するのに役立つ担体として作用する。これらの物質としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ペラルゴン酸ジプロピレングリコール、シリコーン油、脂肪酸エステル、トリグリセリドおよび/または脂肪アルコールを挙げることができる。種々の展着性の油/溶媒の組合せも適する場合があり、例えば、油性溶液、アルコール性およびイソプロパノール性溶液(例えば、2−オクチルドデカノールまたはオレイルアルコールの溶液)、モノカルボン酸のエステル(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリル酸オキサルエステル、オレイン酸オレイルエステル、オレイン酸デシルエステル、ラウリル酸ヘキシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、および12から18個の炭素の炭素鎖を有する飽和脂肪アルコールのカプロン酸エステル)の溶液、ジカルボン酸のエステル(例えば、フタル酸ジブチル、イソフタル酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピルエステルおよびアジピン酸ジ−n−ブチル)の溶液、または脂肪族酸のエステル(例えばグリコール)の溶液である。製剤が展着剤を含むときは、例えば、ピロリジン−2−オン、N−アルキルピロリジン−2−オン、アセトン、ポリエチレングリコールまたはそのエーテルもしくはエステル、プロピレングリコールまたは合成トリグリセリドなどの分散剤を含めるのが有利であり得る。
【0332】
例えば軟膏剤で処方されるときは、イソオキサゾリンを例えばパラフィンまたは水和軟膏基材と混合することができると考えられる。クリーム剤で処方されるときは、イソオキサゾリンを例えば水中油クリーム基材で処方することができると考えられる。場合によっては、クリーム基材の水相は、例えば、少なくとも約30%(w/w)のプロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、ポリエチレングリコールまたはそれらの混合物などの多価アルコールを含む。
【0333】
例えば、好適な溶媒、可溶化剤、保護剤、分散剤、湿潤剤および/または懸濁剤を使用して、既知の技術に従って注射可能製剤を処方することができる。考えられる担体物質としては、例えば、水、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、リンゲル液、等張性塩化ナトリウム溶液、固定油(例えば、合成モノまたはジグリセリド)、植物油(例えばトウモロコシ油)、デキストロース、マンニトール、脂肪酸(例えばオレイン酸)、ジメチルアセトアミド、界面活性剤(例えば、イオン性および非イオン性洗剤)、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールおよび/またはポリエチレングリコール(例えばPEG400)が挙げられる。考えられる可溶化剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチル化ヒマシ油およびポリオキシエチル化ソルビタンエステル等が挙げられる。考えられる保護剤としては、例えば、ベンジルアルコール、トリクロロブタノール、p−ヒドロキシ安息香酸エステルおよびn−ブタノール等が挙げられる。
【0334】
いくつかの実施形態において、非経口製剤は、例えば、他の製剤について以上に記載されている担体物質の1つまたは複数を有する無菌粉末または顆粒から調製される。イソオキサゾリンは、例えば、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウムおよび/または様々な緩衝剤を含む液体に溶解または懸濁される。一般には、必要であれば好適な酸、塩基または緩衝剤を用いてpHを調整することができる。
【0335】
直腸投与では、坐薬を使用することができる。例えば、イソオキサゾリンと、通常の温度で固体であるが、直腸温度では液体であるため、直腸で溶融して薬物を放出する好適な非刺激性賦形剤とを混合することによって坐薬を調製することができる。考えられる賦形剤としては、例えば、ココアバター;合成モノ、ジまたはトリグリセリド;脂肪酸および/またはポリエチレングリコールなどが挙げられる。
【0336】
一般には、要望に応じて他の不活性成分を該組成物に添加することができる。例示すると、これらの成分としては、例えば、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、三塩基性リン酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、カオリン、圧縮性糖、デンプン、硫酸カルシウム、デキストロまたは微結晶セルロース、コロイド状二酸化珪素、デンプン、ナトリウムデンプングリコレート、クロスポビドン、微結晶セルロース、トラガカント、ヒドロキシプロピルセルロース、アルファ化デンプン、ポビドン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびメチルセルロースを挙げることができると考えられる。
【0337】
薬物および様々な賦形剤の処方に関する全般的な説明を、例えば、Gennaro,A.R.ら編、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Lippincott Williams & Wilkins、20版、2000)に見いだすことができる。薬物および様々な賦形剤の処方に関する別の全般的な説明を、例えば、Liberman,H.A.ら編、Pharmaceutical Dosage Forms(Marcel Decker、New York, N.Y.、1980)に見いだすことができる。
【0338】
該組成物における式(I)のイソオキサゾリン(またはイソオキサゾリンの任意の塩、イソオキサゾリンもしくは塩の溶媒和物、またはイソオキサゾリンのプロドラッグ)の濃度は、例えば、投与形態に応じて大きく異なり得る。概して、その濃度は、(重量で)約1から約70%である。いくつかの当該実施形態において、例えば、その濃度は、(重量で)約1から約50%または(重量で)約10から約50%である。他の実施形態において、その濃度は、(重量で)約35から約65%、(重量で)約40から約60%、(重量で)約45から約55%、または(重量で)約50%である。
【0339】
V.考えられる組合せ治療の例
本発明の方法は、イソオキサゾリンが、受容者である動物に投与される唯一の活性成分である方法を包含する。しかし、該方法は、イソオキサゾリンが1つまたは複数の他の活性成分と組み合わせて投与される組合せ治療をも包含すると考えられる。他の活性成分は、例えば、1つまたは複数の他のイソオキサゾリンであってよい。代替的(追加的)に、他の活性成分は、イソオキサゾリンでない1つまたは複数の化合物であってよい。他の活性成分は、同一および/または異なる病原体および状態を標的とすることができる。
【0340】
イソオキサゾリンと組み合わせて投与できる、考えられる活性成分としては、例えば、駆虫薬、殺虫剤および殺ダニ剤、昆虫成長調節剤および幼若虫ホルモン類似体、消炎剤、抗感染薬、ホルモン、皮膚科製剤(例えば防腐剤および消毒剤)ならびに疾患予防のための免疫生物薬(例えば、ワクチンおよび抗血清)が挙げられる。
【0341】
駆虫薬としては、例えば、アベルメクチン(例えば、イベルメクチン、モキシデクチンおよびミルベミシン)、ベンズイミダゾール(例えば、フェンベンダゾール、アルベンダゾールおよびトリクラベンダゾール)、サリシルアニリド(例えば、クロサンテルおよびオキシクロザニド)、置換フェノール(例えばニトロキシニル)、ピリミジン(例えばピランテル)、イミダゾチアゾール(例えばレバミソール)、シクロオクタデプシペプチド(例えばエモデプシド)およびテトラヒドロピリミジン(例えばプラジクアンテル)が挙げられる。駆虫薬としては、例えば、Kaminsky, R.ら、「A new class of anthelmintics effective against drug−resistant nematodes」、Nature、第452巻、176−180頁(2008年3月13日);ならびに国際特許公開第WO2006/050887号および同第WO2005/044784号に記載されているものなどのアミノアセトニトリル誘導体も挙げられる。
【0342】
いくつかの実施形態において、イソオキサゾリンは、1つまたは複数の大環状ラクトンエンデクトシダル殺寄生虫薬と組み合わせて(場合によっては同じ組成物で)投与される。これらの殺寄生虫薬は、例えば、哺乳動物における広範囲な内部寄生虫および外部寄生虫に対して有用である傾向がある。
【0343】
1つの特に考えられる大環状ラクトン殺寄生虫薬は、イベルメクチンである。イベルメクチンは、アベルメクチンの半合成誘導体であり、一般には、少なくとも80%の22,23−ジヒドロアベルメクチンB1
aと20%未満の22,23−ジヒドロアベルメクチンB1
bとの混合物として製造される。イベルメクチンは、米国特許第4,199,569号に開示されている。イベルメクチンは、1980年代の半ば以来、様々な寄生虫病を治療する抗寄生虫薬として使用されてきた。
【0344】
他の大環状ラクトン殺寄生虫薬としては、例えば、以下のものが挙げられる。
【0345】
A.アバメクチン.この化合物は、例えば、米国特許第4,310,519号においてアベルメクチンB1
a/B1
bとして特定されている。アバメクチンは、少なくとも80%のアベルメクチンB1
aおよび20%を超えないアベルメクチンB1
bを含む。
【0346】
B.ドラメクチン.この化合物は、25−シクロヘキシル−アベルメクチンB
1として知られる。その構造および調製は、例えば米国特許第5,089,480号に記載されている。
【0347】
C.モキシデクチン.この化合物は、例えば米国特許第4,916,154号に記載されている。
【0348】
D.セラメクチン.この化合物は、25−シクロヘキシル−25−デ(1−メチルプロピル)−5−デオキシ−22,23−ジヒドロ−5−(ヒドロキシイミノ)−アベルメクチンB1単糖類としても知られる。
【0349】
E.ミルベミシン.この化合物は、B41としても知られる。それは、ストレプトマイセス(Streptomyces)のミルベミシン産性株の発酵培地から単離される。微生物、発酵条件および単離手順は、例えば、米国特許第3,950,360号および同第3,984,564号に記載されている。
【0350】
F.エマメクチン.この化合物は、4”−デオキシ−4”−エピ−メチルアミノアベルメクチンB
1としても知られる。その調製は、例えば米国特許第5,288,710号および同第5,399,717号に記載されている。それは、2つの相同体、すなわち4”−デオキシ−4”−エピ−メチルアミノアベルメクチンB1
aと4”−デオキシ−4”−エピ−メチルアミノアベルメクチンB1
bとの混合物である。エマメクチンの塩が広く使用される。当該塩の非限定的な例は、安息香酸、置換安息香酸、ベンゼンスルホン酸、クエン酸、リン酸、酒石酸およびマレイン酸から誘導される塩を含む、米国特許第5,288,710号に記載されている塩である。特に考えられる塩は、安息香酸エマメクチンである。
【0351】
G.エプリノメクチン.この化合物は、4”−エピ−アセチルアミノ−4”−デオキシ−アベルメクチンB
1として知られる。それは、すべての家畜類および年齢集団に使用されるように開発された。それは、一般には内部寄生虫および外部寄生虫の両方に対して広範囲な活性を示すとともに、肉およびミルクに残る残留物を最小限にする第1のアベルメクチンであった。それは、一般には、局所的に送達されたときに効力が強いというさらなる長所を有する。
【0352】
殺虫剤および殺ダニ剤としては、例えば、アセフェート、アセタミプリド、アセトプロール、アミトラズ、アミドフルメト、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス−メチル、ビフェントリン、ビフェナゼート、ブプロフェジン、ビストリフルロン、ブプロフェジン、カルボフラン、カルタプ、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロラントラニリプロール、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロマフェノジド、クロチアニジン。シフルメトフェン、シフルチイン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、λ−シハロトリン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジエルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、タウ−フルバリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、ホノホス、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メタフルミゾン、メタルデヒド、メタアミドホス、メチダチオン、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、メトフルトリン、モノクロトホス、メトキシフェノジド、モノクロトホス、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オキサミル、パラチオン、パラチオリ−メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメト;ホスファミドリ、ピリミカルブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロトリフェンブテ、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルプロホス、テブフェノジド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタプ−ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホンおよびトリフルムロンが挙げられる。殺虫剤および殺ダニ剤などの抗寄生虫薬について論じている一般的な参考文献としては、例えば、The Pesticide Manual、第13版、C. D. S. Tomlin編、British Crop Protection Council、Farnham、Surrey、U.K.(2003)が挙げられる。
【0353】
いくつかの考えられる実施形態において、イソオキサゾリンは、例えば、欧州特許出願第EP0539588号または国際特許出願公開第WO2007/115643に記載されているピリジルメチルアミン誘導体などのピリジルメチルアミン誘導体とともに投与される。
【0354】
いくつかの考えられる実施形態において、イソオキサゾリンは、ノズリスポリン酸、および例えば、米国特許第5,399,582号;同第5,945,317号;同第5,962,499号;同第5,834,260号;同第6,221,894号;もしくは同第5,595,991号;または国際特許出願公開第1996/29073号に記載されている化合物などのその誘導体とともに投与される。
【0355】
昆虫成長調節剤としては、例えば、アグリジン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、イフェヌロン、テブフェノジドおよびトリフルムロンが挙げられる。これらの化合物は、動物対象上、ならびに動物対象の環境内の卵を含む昆虫の発育のすべての段階で初期的および継続的な寄生虫駆除を行う傾向がある。
【0356】
イソオキサゾリンとの組合せ治療に有用であると考えられる他の抗寄生虫化合物としては、例えば、米国特許出願公開第2005−0182059号に記載されているイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物;米国特許第7,361,689号に記載されている1−(4−モノおよびジ−ハロメチルスルホニルフェニル)−2−アシルアミノ−3−フルオロプロパノール化合物;米国特許第7,312,248号に記載されているトリフルオロメタンスルホンアニリドオキシムエーテル化合物;米国特許出願公開第2006−0281695号に記載されているn−[(フェニルオキシ)フェニル]−1,1,1−トリフルオロメタンスルホンアミドおよびn−[(フェニルスルファニル)フェニル]−1,1,1−トリフルオロメタンスルホンアミド化合物;ならびに米国出願公開第2006/0128779号に記載されている2−フェニル−3−(1H−ピロール−2−イル)アクリロニトリル化合物が挙げられる。
【0357】
抗炎症薬としては、例えばコルチコステロイドが挙げられ、コルチコステロイドとしては、例えば、ジプロピオン酸ベクロメタソン、ジプロピオン酸ベタメタソン、吉草酸ベタメタソン、ブデソニド、シクレソニド、デフラザコルト、デキサメタソン、フルオシノロンアセトニド、フルチカソン、プロピオネート、フロ酸フルチカソン、ロテプレドノル、エタボネート、モメタソンおよびフロ酸モメタソン、メチルプレドニソロン、プレドニソロン、プレドニソン、ロフレポニドおよびトリアムシノロンアセトニドが挙げられる。抗炎症薬としては、例えば、1つまたは複数の非ステロイド性抗炎症薬(「NSAID」)も挙げられる。NSAIDとしては、例えば、サリチレート、アリールアルカン酸、2−アリールプロピオン酸(または「プロフェン」)、N−アリールアントラニル酸、ピラゾリジン誘導体、オキシカム、COX−2阻害薬、スルホンアニリドおよびリコフェロンが挙げられる。抗炎症成分としては、例えば、抗ヒスタミン薬を挙げることもできる。抗ヒスタミン薬としては、例えば、H
1−受容体アゴニスト、H
2−受容体アゴニスト、H
3−受容体アゴニスト、H
4−受容体アゴニスト、肥満細胞安定剤およびビタミンCが挙げられる。
【0358】
考えられる組合せ治療において、式(I)のイソオキサゾリンを他の活性成分の前に、それと同時に、および/またはその後で投与することができる。加えて、イソオキサゾリンを他の活性成分と同じ組成物で、および/または他の活性成分とは別の組成物で投与することができる。さらに、イソオキサゾリンおよび他の活性成分を、同一および/または異なる投与経路を介して投与することができる。
【0359】
イソオキサゾリンが組合せ治療で投与されるときは、活性成分の重量比が大きく異なり得る。この比に影響を与える要因としては、例えば、特定のイソオキサゾリン;組合せ治療で投与される他の活性成分の個性;イソオキサゾリンおよび他の活性成分の投与形態;標的の状態および病原体;意図する受容者の種類(例えば種および血統)、年齢、大きさ、性別、食餌、活性および状態;ならびにイソオキサゾリンおよび他の活性成分の活性、効果、薬物動態および毒性プロファイルなどの薬理学的条件が挙げられる。いくつかの考えられる実施形態において、例えば、イソオキサゾリンの他の活性成分に対する重量比は、例えば、約1:3000から約3000:1である。いくつかの当該場合において、該重量比は、約1:300から約300:1である。他の当該場合において、該重量比は、約1:30から約30:1である。
【0360】
他の活性成分に加えて、イソオキサゾリンを、イソオキサゾリンの活性(または安全性などの他の特性)に有利に影響を与える(例えば向上させる、もしくは長くする)1つまたは複数の他の化合物とともに投与することができると考えられる。例えば、イソオキサゾリンを、例えばピペロニルブトキシド(PBO)およびリン酸トリフェニル(TPP)などの1つまたは複数の共力剤とともに投与することができると考えられる。他の共力剤としては、例えば、N−(2−エチルヘキシル)−8,9,10−トリノルボルン−5−エン−2,3−ジカルボキサミド(「ENT8184」または「MGK264」としても知られる。)およびベルブチン(「MB−599」としても知られる。)が挙げられる。殺虫剤共力剤に関する説明を、例えば、以上に引用されているThe Pesticide Manual、第13版に見いだすことができる。
【0361】
VI.治療キット
本発明は、また、例えば、上記の治療方法を実施する際の使用に好適なキットを対象とする。概して、当該キットは、式(I)のイソオキサゾリンおよびさらなる成分の治療有効量を含む。さらなる成分は、例えば、診断ツール、組成物の投与のための説明書、組成物を投与するための装置、組成物と混合または組み合わせて投与される賦形剤または他の活性成分を含む容器、または記憶補助具(例えば、組成物の次の投与物を投与する時間を動物の所有者に思い出してもらうためにカレンダーに貼りつけるスタンプ)の1つまたは複数であってよい。
【0362】
(実施例)
以下の実施例は、単に例示であり、本開示の残りの箇所に対して決して限定的なものではない。これらの実施例に記載される化合物番号は、以上の詳細な説明および後の請求項における構造に対する化合物番号を指す。
【実施例1】
【0363】
ネコノミ(クテノセファリデス・フェリス)に対する化合物10−1および11−1の効果
成虫ノミ(20−30)に、人工膜上にて、100、10または1ppmの濃度の化合物10−1、化合物11−1または正の対照(フィプロニル)が加えられた血液を給餌した。死滅したノミおよび損傷を受けたノミの数と、給餌されたノミの数とを比較することによって、48時間の連続給餌後のノミに対する効果を評価した。100、10および1ppmの化合物10−1、化合物11−1およびフィプロニルのノミに対する効果は100%であった。
【実施例2】
【0364】
化合物11−1に対するモデル動物試験
これらの試験の目的は、様々な寄生虫に対する化合物11−1の効果を評価することであった。寄生虫は、以下のものであった。
【0365】
【表1】
【0366】
A.マウス上のノミに対する効果
マウスを3つのグループに分け、100ppm体重(局所)、10mg/kg体重(経口)または10mg/kg体重(皮下)の化合物11−1、フィプロニル(正の対照)または空(負の対照)で処理した。これらのマウスを鎮静させ、処理の1、3、6および24時間後に成虫ノミ(C.フェリス)を寄生させた。約30分の給餌の後、ノミをマウスから回収した。各寄生の1および24時間後にノミ阻害率(死亡したノミおよび損傷を受けたノミの%)の評価を実施した。結果を表1に示す。
【0367】
【表2】
【0368】
概して、化合物11−1を用いた場合は、撲滅されたノミと比較して損傷を受けたノミがわずかしか認められなかった。しかし、フィプロニルを用いた場合は、撲滅されたノミと損傷を受けたノミが概して同等の量で認められた。この実験を通じて、化合物11−1またはフィプロニルによる副作用は認められなかった。
【0369】
B.マウス上のダニに対する効果
試験に使用したすべてのマウスは、少なくとも中程度(「++」)の寄生率で、寄生虫のすべての段階からなるM.ムスクリヌス(M.musculinus)のダニが寄生していた。マウスを3つのグループに分け、100ppm体重(局所)、10mg/kg体重(経口)または10mg/kg体重(皮下)の化合物11−1、フィプロニル(正の対照)または空(負の対照)で処理した。次いで、7日後にこの処理を繰り返した。マウス毎の寄生率(「+」=低寄生率、「++」=中程度の寄生率、「+++」=高寄生率)を1、6、9、13および23日目に繰り返し評価した。効果を、負の対照グループと比較した処理マウス上のダニ寄生率の阻害率として定義した。結果を表2に示す。
【0370】
【表3】
【0371】
このダニに対する効果の実験を通じて、化合物11−1またはフィプロニルによる副作用は認められなかった。
【0372】
C.モルモット上の軟体(ヒメダニ)マダニおよびトコジラミに対する効果
6匹のモルモットを10mg/kg体重の化合物11−1またはフィプロニル(正の対照)で経口、皮下または腹腔内処理した。処理前に1回、そして2日目と50日目の間の処理後の異なる時点で、モルモットに幼若軟体マダニ(O.モウバタ)およびトコジラミ(C.レクツラリウス)を局所的に共寄生させた。10匹の充血したマダニ/トコジラミを回収して、各寄生の24時間後の種毎の死滅個体の割合を評価した。
【0373】
化合物11−1で処理されたモルモットでは、マダニおよびトコジラミが、29日までの寄生後1から5時間以内に死滅し、29日後8から24時間以内に死滅した。フィプロニルで処理されたモルモットでは、マダニおよびトコジラミが、29日までの寄生後1から7時間以内に死滅し、29日後8から24時間以内に死滅した。マダニに対する効果の結果を表3に示す。
【0374】
【表4】
【0375】
トコジラミに対する効果の結果を表4に示す。
【0376】
【表5】
【0377】
この試験を通じて、化合物11−1またはフィプロニルによる副作用は認められなかった。化合物11−1で経口処理されたモルモット(すなわち動物No.1)は、31日後に死亡したが、その死は、臨床的徴候がなく、処理からかなり長時間後に死亡したことを考慮すると、治療に関係したものであるとは考えられなかった。
【0378】
D.モルモット上の硬体(イキソジデ)マダニに対する効果
モルモットを3つのグループに分けた。各グループに化合物11−1による処理、フィプロニル(正の対照)による処理または未処理(負の対照)の1つを施した。
【0379】
試験1:
1.動物浸漬による100ppm体重の局所投与
2.10mg/kg体重の経口投与
3.10mg/kg体重の皮下投与
4.未処理(負の対照)
試験2:
1.動物浸漬による25ppm体重の局所投与
2.2.5mg/kg体重の経口投与
3.2.5mg/kg体重の皮下投与
4.未処理(負の対照)
処理の1日前に、すべてのモルモットに100個の生きた幼若(「若虫」)硬体マダニ(クリイロコイタマダニ、R.サングイネウス)を寄生させた。充血し、分離された若虫を4日目から8日目にかけて計数(eN)して、以下の式に従って処理の効果を計算した。
【0380】
【数1】
加えて、回収したマダニを次の段階への脱皮について評価した。
【0381】
第1の試験において、32個の充血したR.サングイネウス若虫を未処理の負の対照グループの動物から回収した。第2の試験において、75個の充血したR.サングイネウス若虫を未処理の負の対照グループの動物から回収した。両試験の負の対照グループでは次の段階への脱皮が観察された。対照的に、いずれの試験においても、化合物11−1またはフィプロニルで処理されたグループのいずれのグループからも若虫が回収されなかった。したがって、化合物11−1およびフィプロニルの両方の充血した若虫の阻害率は100%であった。いずれの試験でも化合物11−1またはフィプロニルによる副作用は認められなかった。
【実施例3】
【0382】
マウス上のネコノミ(クテノセファリデス・フェリス)に対する様々なイソオキサゾリンの効果
この実験において、マウスを処理グループまたは負の対照(未処理)グループに無作為に割り当てた。各グループは、3匹のマウスからなっていた。処理グループにおけるマウスに、7%DMF予備混合物および93%純水(注射用水)に溶解させた20mg/kg体重の様々なイソオキサゾリンを経口投与した。これらの処理剤の投与容量は、0.01mL/g体重であった。処理の1時間後、各マウスを鎮静させ、30個の生きた成虫ノミ(C.フェリス)をあまねく(全身)寄生させた。これを達成するために、鎮静させたマウスを寄生びんに入れ、ノミを直接毛皮に仕込んだ。約30分の給餌の後、ノミをマウスから回収した。各寄生の1時間、24時間および48時間後に阻害および死滅の評価を実施した。負の対照グループと比較した処理グループにおける阻害されたノミの百分率として効果を計算した。
【0383】
【数2】
効果の結果を表5に示す。表5に示されているいずれの治療もマウスによって十分に許容された。
【0384】
【表6】
【実施例4】
【0385】
モルモット上のクリイロコイタマダニ(リピセファルス・サングイネウス)に対する様々なイソオキサゾリンの効果
この実験において、モルモットを処理グループまたは負の対照(未処理)グループに無作為に割り当てた。各グループは、3匹のモルモットからなっていた。0日目に、各モルモットに100個の生きたR.サングイネウスの若虫を寄生させた。1日目に、処理グループにおけるモルモットに、7%DMF予備混合物および93%純水(注射用水)に溶解させた10mg/kg体重の様々なイソオキサゾリンを経口投与した。充血し、分離された若虫を4日目から8日目にかけて計数(eN)して、以下の式に従ってイソオキサゾリンの効果を計算した。
【0386】
【数3】
加えて、回収したマダニを次の段階への脱皮について評価した。効果の結果を表6に示す。試験を通じて、表6の試験化合物のいずれについても副作用は認められなかった。
【0387】
【表7】
【実施例5】
【0388】
イヌ上のネコノミ(C.フェリス)およびクリイロコイタマダニ(R.サングイネウス)に対する化合物11−1の効果
0日目に、4匹のビーグルの1つのグループを、20mg/kg体重の化合物11−1を含むゼラチンカプセルで経口処理した。4匹のビーグルの別のグループを、DMF−予備混合物/水道水に溶解させた200ppm体重の化合物11−1(容量に基づいて1:100)を含む2Lの溶液で洗浄することによって局所処理した。最後に、3匹のビーグルのグループを負の対照として未処理のままとした。0日目の処理の2日前に、すべてのビーグルのそれぞれに、約80個の未給餌の成虫ノミ(C.フェリス)および約60個の未給餌の成虫マダニ(R.サングイネウス)を寄生させた。ノミおよびマダニを除去して計数することによって、2日目(処理の約48時間後)に各ビーグルの寄生虫総量を評価した。ノミおよびマダニを活力(ノミ:死滅または生存;マダニ:死滅または生存、充血している、または充血していない)に従って分類した。以下の式を用いて、未処理対照グループにおける生きたノミおよびマダニの平均数(Mc)と比較した処理グループにおける生きたノミおよびマダニの平均数(Mt)の平均数から効果を計算した。
【0389】
【数4】
化合物11−1は、経口および局所処理後にノミおよびマダニに対する100%の効果を発揮した。この試験を通じて副作用は認められなかった。
【実施例6】
【0390】
イヌ上のネコノミ(C.フェリス)およびクリイロコイタマダニ(R.サングイネウス)に対する化合物11−1のさらなる効果試験
ビーグルをそれぞれ4匹の動物の5つの処理グループおよび3匹の動物の1つの未処理対照グループに無作為に割り当てた。処理グループにおけるイヌを表7に示すように0日目に処理した。
【0391】
【表8】
【0392】
2日目、7日目、14日目、21日目、28日目、35日目、42日目および49日目にイヌに約80個のノミ(C.フェリス)および60個のマダニ(R.サングイネウス)を寄生させた。ノミおよびマダニを2日目(処理の約48時間後)ならびに9日目、16日目、23日目、30日目、37日目、44日目および51日目(各処理後の再寄生の約48時間後)に計数して、処理グループにおける殺虫および殺ダニ活性を評価した。グループBにおいて、さらなるノミおよびマダニの寄生を56日目に実施して、58日目にそれぞれのノミおよびマダニを計数した。ノミおよびマダニの計数に加えて、処理前、ならびに0日目の処理の約2時間、4時間、8時間、24時間および72時間後、次いで7日目、14日目、21日目、28日目、35日目、42日目、49日目および56日目に1回ずつ血液試料を回収した。血漿中の化合物11−1の濃度をHPLC/MS/MSによって分析した。この方法のLOQは、5ng/mlであった。表8は、確認されたマダニに対する効果を示す。
【0393】
【表9】
【0394】
表9は、確認されたノミに対する効果を示す。
【0395】
【表10】
【0396】
試験の継続時間にわたって確認された化合物11−1の平均血漿濃度を
図1に示す。
図1において、「PO」データは「グループA」を指し、「SC」データはグループBを指し、「TOP W/ENH」データはグループCを指し、「TOP W/ENH&SPREAD」データはグループDを指し、「TOP W/ETHYL LACTATE」データはグループEを指す。グループFに化合物11−1を投与しなかったことから、グループF(対照)のデータを
図1に含めなかった。
【実施例7】
【0397】
化合物11−1のRおよびS鏡像異性体の単離
化合物11−1(260mg)を40℃でn−ヘキサン/エタノール(13ml)の1:1混合物に溶解させた。80%のこの溶液を、250mmのカラム長、10mmの直径および5μmの粒径を有するDiacel Chiralpak(登録商標)AD−Hカラムを備えた分取液体クロマトグラフィーシステム上で、400μlの分量に分割した。移動相は、n−ヘキサン/エタノールの8:2混合物からなっていた。4ml/分の流量を用いた。両鏡像異性体のキラル部を回収し、真空中で蒸発させた。Diacel Chiralpak(登録商標)AD−Hカラム(250×4.6mm、5μm)を用いた分析用キラルクロマトグラフィーおよび254nmにおけるUV検出によって、蓄積部分の純度を制御した。両鏡像異性体について、99%を超える純度が確認された。この技術によって、[α]
D23+63.97°(エタノール、c=2.97mg/ml)の旋光度を有する88mgの化合物17−1(S−鏡像異性体);および[α]
D23−61.07°(エタノール、c=3.93mg/ml)の旋光度を有する80mgの化合物11−1R(R−鏡像異性体)が得られた。
【0398】
「含む(comprise)」、「含む(comprises)」および「含んでいる」という単語は、排他的でなく包含的に解釈されるべきである。この解釈は、これらの単語が、米国特許法に基づいて示されるという解釈と同じであることを意図する。
【0399】
「医薬として許容し得る」という用語は、修正された名詞が医薬製品における使用に適することを意味するように形容詞的に使用されている。それが、例えば、塩、賦形剤または溶媒和物を示すために使用されるときは、それは、その塩、賦形剤または溶媒和物を、該組成物の他の成分と相溶性を有し、有害な効果がその塩、賦形剤または溶媒和物の有益性を凌ぐほど意図する受容者である動物にとって有害でないものとして特徴づける。
【0400】
本特許に引用されているすべての参考文献を参照により本特許に組み込む。
【0401】
好適な実施形態の上記詳細な説明は、当業者が、特定の使用の要件に最適になり得るその多くの形で本発明を適応および適用できるように、当業者に本発明、その原理およびその実用的応用を理解させることのみを意図する。したがって、本発明は、上記実施形態に限定されず、多様に修正され得る。