(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記円弧状長孔は、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の一端部までの長さが、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の他端部までの長さより長く形成されることを特徴とする請求項3に記載の電磁開閉装置。
前記レバー板は、前記円弧状長孔の一端部を形成する2つの部位から前記ケースの反対側に突出して前記2つの部位を連結支持するリブをさらに備えることを特徴とする請求項3〜8のいずれか一項に記載の電磁開閉装置。
【背景技術】
【0002】
周知のように、電磁開閉装置は、電流を供給又は遮断する電気的接点開閉装置の一種であり、各種産業用設備、機械や車両などに用いられる。
【0003】
図8は従来の電磁開閉装置及びリムーバーを示す斜視図であり、
図9は
図8のリレーを示す斜視図であり、
図10は
図8のリムーバーがジャンクションボックスとリレーとの間に挿入された状態を示す断面図である。
【0004】
図8〜
図10に示すように、従来の電磁開閉装置は、ジャンクションボックス10と、ジャンクションボックス10に装着されて回路を開閉するリレー20とを含む。
【0005】
リレー20は、ケース22の内部に設けられる接点部(図示せず)と、前記接点部からケース22の外部に突出してジャンクションボックス10に通電可能に接続される端子部26とを備える。
【0006】
ケース22は、リレー20をジャンクションボックス10に固定装着できるように、一対のフック突起24を備える。
【0007】
ジャンクションボックス10は、リレー20が装着される装着部12を備える。
【0008】
装着部12は、一対のフック突起24が挿入される一対のフック溝14を備える。
【0009】
また、装着部12は、一対のフック溝14とケース22との間に遊びがないように形成される。
【0010】
このような構成により、リレー20は、一対のフック突起24が一対のフック溝14に挿入係止され、ケース22が一対のフック溝14に接触支持されることにより、ジャンクションボックス10の装着部12に固定装着される。
【0011】
一方、リレー20は、ジャンクションボックス10から引き抜いて点検や修理などを行った後にジャンクションボックス10に再装着することができる。
【0012】
ジャンクションボックス10に装着されたリレー20は、リムーバー30によりジャンクションボックス10から引き抜くことができる。
【0013】
リムーバー30は、前記電磁開閉装置とは別に備えられるリレー引抜専用工具である。
【0014】
リムーバー30は、作業者により把持される把持部32と、リレー20を挟むための挟み部34とを備え、プライヤー(Pliers)状に形成される。
【0015】
挟み部34は、端部34aが挿入方向に傾斜するように面取りされている。
【0016】
また、挟み部34は、フック突起24を挿入係止するための溝34bを備える。
【0017】
このようなリムーバー30は、挟み部34がリレー20のケース22とジャンクションボックス10の装着部12の一対のフック溝14との間に入り込むように挿入される。
【0018】
このとき、一対のフック溝14は挟み部34により互いに遠ざかる方向に広がる。
【0019】
このようにして挿入されたリムーバー30は、挟み部34によりケース22を挟む。このとき、挟み部34の溝34bには一対のフック突起24が挿入係止される。
【0020】
ケース22を挟んだリムーバー30は、リレー20を持ち上げてジャンクションボックス10から引き抜くことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかし、このような従来の電磁開閉装置においては、リムーバー30が備えられていない場合、リレー20をジャンクションボックス10から引き抜くことが困難である。
【0022】
また、リムーバー30によりリレー20がジャンクションボックス10から引き抜かれる際に、ジャンクションボックス10の装着部12の一対のフック溝14が互いに遠ざかる方向に永久変形してしまったり、リレー20のケース22の一対のフック突起24の周辺部がケース22の内側へ永久変形してしまったりすることがある。これにより、リレー20がジャンクションボックス10に再装着された場合、ケース22の一対のフック突起24の周辺部と一対のフック溝14との間に遊びが生じることがある。その結果、リレー20がジャンクションボックス10で遊動してリレー20とジャンクションボックス10との接触不良が生じたり、一対のフック突起24が一対のフック溝14に係止されないことからジャンクションボックス10から離脱したりすることがある。
【0023】
そこで、本発明は、別途の工具を用いることなくリレーをジャンクションボックスに容易に着脱できるようにした電磁開閉装置を提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明は、前記リレーが前記ジャンクションボックスで遊動したり離脱したりしないようにした電磁開閉装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記目的を達成するために、本発明は、側板及び基底板により一面が開放された収容空間が形成されるジャンクションボックスと、ケースの内部に互いに接離する固定接点及び可動接点を備え、前記収容空間に着脱されるリレーとを含む、電磁開閉装置を提供する。
【0026】
前記ジャンクションボックスは、前記側板の互いに対向する部位から前記収容空間の反対側に突出した一対の突起を備えてもよい。
【0027】
前記リレーは、前記ケースにヒンジ結合され、一側が前記突起に係止されるレバーを備えてもよい。
【0028】
前記レバーは、一方向に回動すると前記リレーを前記基底板側に加圧し、反対方向に回動すると前記リレーを前記基底板から遠ざかる方向に加圧するように構成されてもよい。
【0029】
前記レバーは、取っ手と、前記取っ手の両端部から折り曲げられて互いに対向する板状に形成される一対のレバー板とを含んでもよい。
【0030】
前記レバー板は、前記側板に対向する前記ケースの側壁にヒンジ結合され、一側が前記突起に係止されるように構成されてもよい。
【0031】
前記取っ手は、前記レバーが前記反対方向に回動すると前記ケースから離隔するように構成されてもよい。
【0032】
前記レバー板は、前記側壁とのヒンジ結合部を基準として前記取っ手の反対側に円弧状長孔を備えてもよい。
【0033】
前記円弧状長孔は、前記ヒンジ結合部を基準として前記取っ手の反対側に膨らんで形成されてもよい。
【0034】
前記円弧状長孔は、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の一端部までの長さが、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の他端部までの長さより長く形成されてもよい。
【0035】
前記円弧状長孔の一端部は開放されるように形成されてもよい。
【0036】
前記突起は、前記円弧状長孔の一端部から前記円弧状長孔に挿入され、前記レバーが前記一方向に回動すると前記円弧状長孔の他端部に移動し、前記レバーが前記反対方向に回動すると前記円弧状長孔の一端部に移動するように構成されてもよい。
【0037】
前記ジャンクションボックス及び前記リレーは、前記基底板から前記突起までの長さが、前記ヒンジ結合部から前記ケースの基底壁までの長さから、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の他端部までの長さを引いた長さと同一であり、前記基底板から前記突起までの長さが、前記ヒンジ結合部から前記ケースの基底壁までの長さから、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の一端部までの長さを引いた長さより長く形成されてもよい。
【0038】
前記リレーは、前記ヒンジ結合部から前記取っ手までの長さが、前記ヒンジ結合部から前記円弧状長孔の一端部までの長さ以上に形成されてもよい。
【0039】
前記レバー板は、前記円弧状長孔の一端部を形成する2つの部位から前記ケースの反対側に突出して前記2つの部位を連結支持するリブをさらに備えてもよい。
【0040】
前記リブは、前記2つの部位からそれぞれ前記ケースの反対側に折り曲げられる一対の折曲部と、前記一対の折曲部を連結する連結部とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0041】
本発明の一実施形態による電磁開閉装置においては、リレーにヒンジ結合されたレバーがジャンクションボックスの突起に係止された状態で前記レバーを一方向に回動させると、前記リレーを前記ジャンクションボックスの基底板側に加圧することができる。また、前記リレーにヒンジ結合されたレバーが前記ジャンクションボックスの突起に係止された状態で前記レバーを反対方向に回動させると、前記リレーを前記基底板から遠ざかる方向に加圧することができる。従って、別途の工具を用いることなく前記リレーを前記ジャンクションボックスに容易に着脱することができる。
【0042】
また、前記リレーが前記ジャンクションボックスに繰り返し着脱されても、前記リレーのケースの側壁と前記ジャンクションボックスの側板との間に遊びが生じない。つまり、前記リレーが前記ジャンクションボックスで遊動したり離脱したりしない。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0045】
図1はリレーがジャンクションボックスから引き抜かれた状態の本発明の一実施形態による電磁開閉装置を示す斜視図であり、
図2は
図1の突起が円弧状長孔の一端部に挿入された状態を示す斜視図であり、
図3は
図2のレバーが回動した状態を示す斜視図であり、
図4は
図3のレバーがさらに回動してリレーがジャンクションボックスに装着された状態を示す斜視図である。
【0046】
また、
図5は
図2のI−I線断面斜視図であり、
図6は
図4のII−II線断面斜視図であり、
図7は
図4のIII−III線断面図である。
【0047】
図1〜
図7に示すように、本発明の一実施形態による電磁開閉装置は、側板130及び基底板120により一面が開放された収容空間110が形成されるジャンクションボックス100と、ケース210の内部に互いに接離する固定接点(図示せず)及び可動接点(図示せず)を備え、収容空間110に着脱されるリレー200とを含んでもよい。
【0048】
ジャンクションボックス100は、収容空間110がケース210の形状に対応するように形成されてもよい。
【0049】
例えば、ケース210も直方体に形成されて収容空間110も直方体に形成されるようにしてもよい。
【0050】
このために、ジャンクションボックス100は、長方形の基底板120と、基底板120の4辺からそれぞれ立設される長方形の側板130とを備えることにより、直方体の収容空間110を形成するようにしてもよい。
【0051】
側板130は、基底板120の一対の長辺から互いに対向するように立設される一対の長側板140を備えてもよい。
【0052】
また、側板130は、基底板120の一対の短辺から互いに対向するように立設される一対の短側板150を備えてもよい。
【0053】
一対の長側板140と一対の短側板150とは、それぞれの端部で互いに垂直に連結されるようにしてもよい。
【0054】
また、ジャンクションボックス100は、側板130の互いに対向する部位から収容空間110の反対側に突出した一対の突起142を備えてもよい。
【0055】
本実施形態においては、一対の長側板140に一対の突起142がそれぞれ備えられる。
【0056】
突起142は、長側板140の横方向においては中心に位置し、長側板140の縦方向においては上側に位置するように形成されてもよい。
【0057】
ここで、横方向とは、基底板120に平行な方向をいい、縦方向とは、基底板120に垂直な方向をいい、上側とは、基底板120から前記縦方向の中心より遠い側をいう。
【0058】
突起142は、長側板140から突出した端部から円周方向に突出した離脱防止突部142aを備えてもよい。
【0059】
離脱防止突部142aは、突起142が後述するレバー板290の円弧状長孔294に挿入された場合、レバー板290が離脱防止突部142aに係止されて突起142から突起142の突出方向に離脱しないようにする。
【0060】
さらに、ジャンクションボックス100は、基底板120から収容空間110の反対側に突出した複数のジャンクションボックス端子部122を備えてもよい。
【0061】
ジャンクションボックス端子部122は、リレー200がジャンクションボックス100に装着された場合、基底板120を貫通して突出する後述するリレー端子部222に通電可能に接続されるようにしてもよい。
【0062】
リレー200は、ケース210にヒンジ結合され、一側が突起142に係止されるレバー270を備えてもよい。レバー270は、一方向に回動するとリレー200を基底板120側に加圧し、反対方向に回動するとリレー200を基底板120から遠ざかる方向に加圧するように構成されてもよい。
【0063】
ケース210は、底面を構成する基底壁220と、側面を構成する側壁230と、上面を構成する上壁260とを備え、直方体に形成されてもよい。
【0064】
基底壁220には、ケース210の内部で前記固定接点及び前記可動接点を備えて構成される接点部(図示せず)からケース210の外部に突出した複数のリレー端子部222が備えられてもよい。
【0065】
側壁230は、基底壁220の長辺と上壁260の長辺とを連結する一対の長側壁240を備えてもよい。
【0066】
また、側壁230は、基底壁220の短辺と上壁260の短辺とを連結する一対の短側壁250を備えてもよい。
【0067】
上壁260は、リレー200がジャンクションボックス100に装着された場合、
図7に示すように、後述するレバー270の取っ手280が収容されて上壁260に重なるように階段状に形成されてもよい。
【0068】
すなわち、上壁260は、上壁260の長辺の延長方向における一端部262が他端部264より基底壁220側へ窪んで段差をなすように形成されてもよい。
【0069】
上壁260の一端部262は、所定の幅w
262と所定の深さt
262で形成されてもよい。
【0070】
ここで、上壁260の一端部262の幅w
262とは、上壁260の一端部262が短側壁250に接する辺部から上壁260の一端部262と他端部264との境界部までの距離をいう。
【0071】
上壁260の一端部262の幅w
262は、取っ手280の幅w
280以上に形成されてもよい。
【0072】
また、上壁260の一端部262の深さt
262とは、上壁260の一端部262が上壁260の他端部264に対してなす段差の高さをいう。
【0073】
上壁260の一端部262の深さt
262は、取っ手280の厚さt
280以上に形成されてもよい。
【0074】
このような構成により、リレー200がジャンクションボックス100に装着された場合、基底壁220が基底板120に対向し、一対の長側壁240が一対の長側板140に対向し、一対の短側壁250が一対の短側板150に対向することになる。
【0075】
また、リレー端子部222が基底板120を貫通してジャンクションボックス端子部122に通電可能に接続される。
【0076】
ここで、ケース210と収容空間110は、ケース210が収容空間110内で基底板120の水平方向に遊動しないように、側壁230と側板130との間に遊びがないように形成されてもよい。
【0077】
レバー270は、長手方向に延設された取っ手280と、取っ手280の両端部から折り曲げられて互いに対向する板状に形成される一対のレバー板290とを含んでもよい。レバー板290は、側壁230にヒンジ結合されてもよい。
【0078】
本実施形態においては、取っ手280が直方体の板状に形成される。
【0079】
取っ手280は、幅w
280が長さl
280より短く、厚さt
280が幅w
280より短く形成されてもよい。
【0080】
ここで、取っ手280の長さl
280とは、取っ手280の長辺サイズであり、取っ手280の幅w
280とは、取っ手280の短辺サイズであり、取っ手280の厚さt
280とは、取っ手280の長辺及び短辺が形成する面に垂直な方向のサイズである。
【0081】
一対のレバー板290は、それぞれ取っ手280の両端部から直角に折り曲げられ、取っ手280の幅w
280方向における一方向に延設されてもよい。
【0082】
レバー板290の延設方向をレバー板290の長手方向とすると、レバー板290の長さは、長側壁240の前記横方向の長さと同一に形成されてもよい。
【0083】
また、レバー板290は、レバー板290の長手方向の中心において長側壁240の縦方向上側にヒンジ結合されてもよい。
【0084】
ここで、長側壁240の縦方向とは、基底壁220に垂直な方向をいい、長側壁240の縦方向上側とは、基底壁220から前記縦方向の中心より遠い側をいう。
【0085】
これにより、レバー270は、
図1に示すように、回動してレバー板290の長手方向が基底壁220に対して垂直になると、取っ手280がケース210、より正確には上壁260から離隔して突出し、把持が容易になる。
【0086】
また、レバー270は、
図4に示すように、回動してレバー板290の長手方向が基底壁220に平行になると、ケース210全体の輪郭線から突出しないようにケース210に重なる。
【0087】
すなわち、取っ手280がケース210、より正確には上壁260の一端部262に収容される。
【0088】
そして、レバー板290の長手方向における両端部がケース210より突出しない。
【0089】
このように、ケース210に重なったレバー270は、リレー200がジャンクションボックス100に装着された場合、前記電磁開閉装置が装着される設備(図示せず)の構成要素と干渉しなくなる。
【0090】
ここで、レバー270は、取っ手280が上壁260の一端部262に収容されたときの把持を容易にするために、取っ手280から突出した突出部282を備えてもよい。
【0091】
また、一対のレバー板290は、それぞれ長側壁240とのヒンジ結合部292を基準として取っ手280の反対側に形成される円弧状長孔294を備えてもよい。
【0092】
円弧状長孔294は、ヒンジ結合部292を基準として取っ手280の反対側に膨らんで形成されてもよい。
【0093】
また、円弧状長孔294は、円弧状長孔294の一端部294aがレバー270の長手方向においてヒンジ結合部292を基準として取っ手280の反対側に形成されてもよい。
【0094】
さらに、円弧状長孔294は、円弧状長孔294の他端部294bがヒンジ結合部292からレバー270の長手方向に垂直な軸上に形成されてもよい。
【0095】
さらに、円弧状長孔294は、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の一端部294aまでの長さAが、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の他端部294bまでの長さBより長く形成されてもよい。
【0096】
これにより、円弧状長孔294の曲率中心は、ヒンジ結合部292を基準として円弧状長孔294の他端部294bの反対側に形成されることになる。
【0097】
さらに、円弧状長孔294は、円弧状長孔294を含む平面において、円弧状長孔294の一端部294aが開放され、円弧状長孔294の他端部294bが閉鎖されるように形成されてもよい。
【0098】
つまり、レバー板290は、レバー板290の長手方向における取っ手280の反対側端部が、円弧状長孔294により第1端部290aと第2端部290bに分かれるように形成されてもよい。
【0099】
これにより、突起142は、円弧状長孔294の一端部294aから円弧状長孔294に挿入することができる。
【0100】
一方、レバー板290は、円弧状長孔294を形成する部位、より正確には円弧状長孔294の一端部294aを形成する2つの部位である第1端部290aと第2端部290bからそれぞれケース210の反対側に突出して第1端部290aと第2端部290bを連結支持するリブ296をさらに備えてもよい。
【0101】
リブ296は、第1端部290aと第2端部290bからそれぞれケース210の反対側に折り曲げられる一対の折曲部296a、296bと、一対の折曲部296a、296bを連結する連結部296cとを備えてもよい。
【0102】
つまり、第1端部290aと第2端部290bとはリブ296により広がらなくなる。
【0103】
ここで、ジャンクションボックス100及びリレー200は、基底板120から突起142までの長さDが、ヒンジ結合部292から基底壁220までの長さCから、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の他端部294bまでの長さBを引いた長さと同一に形成されてもよい。
【0104】
また、ジャンクションボックス100及びリレー200は、基底板120から突起142までの長さDが、ヒンジ結合部292から基底壁220までの長さCから、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の一端部294aまでの長さAを引いた長さより長く形成されてもよい。
【0105】
以下、本発明の一実施形態による電磁開閉装置の作用効果について説明する。
【0106】
まず、リレー200がジャンクションボックス100に装着される装着過程について説明する。
【0107】
リレー200は、
図1に示すように、レバー270が回動してレバー板290の長手方向が基底壁220に対して垂直になるように備えられてもよい。
【0108】
このように備えられたリレー200は、基底壁220が基底板120に対向し、円弧状長孔294の一端部294aが突起142に対向するように、ジャンクションボックス100の上側に載置することができる。
【0109】
このとき、レバー270は、取っ手280がケース210、より正確には上壁260から離隔してヒンジ結合部292の回動軸に平行に突出するようにしてもよい。
【0110】
これにより、作業者は取っ手280を把持してリレー200を容易に運搬することができる。
【0111】
このように備えられたリレー200は、
図2及び
図5に示すように、ジャンクションボックス100に載置することができる。
【0112】
このとき、基底壁220は基底板120から離隔しており、円弧状長孔294の一端部294aに突起142が挿入されるようにしてもよい。
【0113】
ここで、ジャンクションボックス100及びリレー200は、基底板120から突起142までの長さDが、ヒンジ結合部292から基底壁220までの長さCから、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の一端部294aまでの長さAを引いた長さより長く形成されているので、突起142が円弧状長孔294の一端部294aに位置する場合、基底壁220と基底板120との間隙がゼロより大きい。つまり、基底壁220と基底板120とを分離することができる。
【0114】
このように載置されたリレー200は、
図3及び
図4に示すように、取っ手280を加圧してレバー270を同図の反時計方向に回動させることができる。
【0115】
レバー270が回動すると、突起142は、円弧状長孔294に沿って、円弧状長孔294の一端部294aから円弧状長孔294の他端部294bに移動する。
【0116】
ここで、円弧状長孔294は、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の他端部294bまでの長さBが、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の一端部294aまでの長さAより短く形成されてもよい。
【0117】
これにより、突起142が円弧状長孔294の一端部294aから円弧状長孔294の他端部294bに移動するほど、基底壁220と基底板120との間隙が狭くなり、最終的には、
図6に示すように基底壁220と基底板120とが接触する。つまり、ジャンクションボックス100へのリレー200の装着が完了する。
【0118】
ここで、ジャンクションボックス100及びリレー200は、基底板120から突起142までの長さDが、ヒンジ結合部292から基底壁220までの長さCから、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の他端部294bまでの長さBを引いた長さと同一に形成されているので、突起142が円弧状長孔294の他端部294bに至ると、基底壁220と基底板120との間隙がゼロとなる。つまり、基底壁220と基底板120とが接触する。
【0119】
また、ジャンクションボックス100へのリレー200の装着が完了すると、レバー270は、ケース210に重なり、ケース210全体の輪郭線から突出しなくなる。
【0120】
ただし、レバー270がケース210に重なった場合であっても、突出部282は、ケース210、より正確には短側壁250と上壁260の一端部262とが接する辺部から突出する。
【0121】
これにより、作業者がリレー200をジャンクションボックス100から引き抜くためにレバー270を回動させようとするとき、突出部282を把持できるようになり、レバー270を容易に回動させることができる。
【0122】
なお、てこの原理により、ヒンジ結合部292が支点となり、取っ手280が力点となり、突起142と円弧状長孔294との接触部位が作用点となる。
【0123】
しかし、レバー270は、ヒンジ結合部292から取っ手280までの長さEが、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の一端部294aまでの長さA以上に形成されている。
【0124】
また、レバー270は、ヒンジ結合部292から取っ手280までの長さEが、ヒンジ結合部292から円弧状長孔294の他端部294bまでの長さBより長く形成されている。
【0125】
これにより、取っ手280(力点)に作用する力より、突起142と円弧状長孔294との接触部位(作用点)に加わる力のほうが大きくなる。
【0126】
従って、小さい力で、リレー200をジャンクションボックス100に強固に圧接して装着することができ、リレー200をジャンクションボックス100から容易に引き抜くことができる。
【0127】
図4に示すように、ジャンクションボックス100に装着されたリレー200は、前記装着過程の逆過程によりジャンクションボックス100から引き抜くことができる。
【0128】
本発明の一実施形態による電磁開閉装置においては、リレー200にヒンジ結合されたレバー270がジャンクションボックス100の突起142に係止された状態でレバー270を一方向に回動させると、リレー200をジャンクションボックス100の基底板120側に加圧することができる。また、リレー200にヒンジ結合されたレバー270がジャンクションボックス100の突起142に係止された状態でレバー270を反対方向に回動させると、リレー200を基底板120から遠ざかる方向に加圧することができる。従って、別途の工具を用いることなくリレー200をジャンクションボックス100に容易に着脱することができる。
【0129】
また、リレー200がジャンクションボックス100に繰り返し着脱されても、リレー200とジャンクションボックス100との間、より正確には側壁230と側板130との間に遊びが生じない。つまり、リレー200がジャンクションボックス100で遊動したり離脱したりしない。
【0130】
以上、本発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は、その思想や基本的な特徴から逸脱しない限り様々な形態で実施することができるので、前述した実施形態により本発明の権利範囲が限定されるものではない。
【0131】
なお、本明細書に開示されていない実施形態であっても、添付の特許請求の範囲に定義された技術思想の範囲内で広く解釈されるべきである。また、添付の特許請求の範囲に定義された技術思想の範囲とその均等範囲内で行われるあらゆる変更及び変形も当該特許請求の範囲に含まれる。