【実施例】
【0056】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0057】
[メジアン径(d50)の測定]
窒素を流通させたグローブボックス中、20μm〜850μmの網ふるいの上部に30gの粉体を入れ、手動でふるいにかけた。ふるい分けした後の各ふるい上での粉体の質量を測定することにより、メジアン径(d50)を算出した。
【0058】
[粒子径40μm以下の粒子の含有率の測定]
窒素を流通させたグローブボックス中、40μmの網ふるいの上部に30gの粉体を入れ、手動でふるいにかけた。ふるいをパスした粉体質量を測定し、最初に入れた30gで割ることにより、粒子径40μm以下の粒子の含有率を算出した。
【0059】
[炭酸水素化合物(A)の熱分解率の測定]
得られた成形体を示差熱天秤(Rigaku製 8120)で400℃まで昇温して重量減少量を測定し、成形時の炭酸水素化合物(A)の含有量と重量減少量との関係から、熱分解率を計算した。なお、化学量論的に、2モルの炭酸水素化合物(A)から、1モルの水と1モルのCO
2とが発生する。熱分解率が100質量%の場合は、それ以上の熱分解が起こらないため、示差熱天秤での重量減少は認められない。
【0060】
[細孔容積の測定]
水銀ポロシメーター(マイクロメトリクス社製、Auto PoreIV)を用いて水銀圧入法によって、細孔直径が0.05μm〜10μmの範囲にある細孔容積を測定した。
【0061】
[成形体の圧壊強度の測定]
デジタル硬度計(藤原製作所製、KHT−40N)を用い、JIS Z8841「造粒物−強度試験法」に記載の方法に従って、成形体の半径方向(円柱状成形体の胴方向)の圧壊強度を測定した。実施例8については成形体の縦方向(円柱状成形体の軸線方向)の圧壊強度も測定した。
圧壊強度の測定原理は、静止している試料台の上に、被測定対象である円柱状成形体を載置し、可動式の加圧面を上部から一定速度で下降させ、円柱状成形体に押し付けて破壊するときの強度を測定するものである。
【0062】
[触媒粉化の有無の確認]
α−オレフィン(プロピレン)の二量化反応終了後、反応器内よりα−オレフィン二量化用触媒を取り出し、目視にて触媒の粉化の有無を確認した。
【0063】
[実施例1]
〔成形体の製造〕
炭酸水素化合物(A)であるKHCO
3(純正化学製、純度99%、カタログ番号43300−1201)70質量部と、化合物(B)であるK
2CO
3(純度99%、BET法で測定した比表面積1.3m
2/g、嵩密度0.46g/mL)30質量部とを混合し、100質量部の混合物粉体を得た。混合物粉体のメジアン径(d50)は120μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は7.5質量%であった。
【0064】
100質量部の混合物粉体に0.9質量部のグラファイト(純度98%、メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が2.0g/mLとなるように圧縮強度を制御して打錠成形し、直径3mm、高さ3mmの円柱状の打錠成形体を得た。打錠成形体の細孔容積は0.03mL/gであり、半径方向の圧壊強度は5.7kgfであった。得られた打錠成形体を300℃で2時間、乾燥空気中で熱処理し、熱処理成形体(成形体(1))を得た。KHCO
3の熱分解率は100質量%であった。また、得られた熱処理成形体の細孔容積は0.21mL/gであり、半径方向の圧壊強度は7.0kgfであった。熱処理成形体(成形体(1))及び熱処理前の成形体について細孔容積を測定した際の細孔分布の測定結果を
図1に示す。
【0065】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(1)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(1)を調製した。
【0066】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は3.5質量%であった。
【0067】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(1)4gを単管型反応器(直径18mm)に充填し、反応器内温度140℃、反応圧力9.8MPa、プロピレン流量4g/hで触媒層に連続的にプロピレンを供給し、プロピレンの二量化反応による4−メチル−1−ペンテン(以下、4MP−1と略す)の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表1に示す。
【0068】
[実施例2]
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
実施例1において得られた成形体(1)94質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム6質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(2)を調製した。
【0069】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は6.0質量%であった。
【0070】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(2)4gを用いて実施例1と同様の方法によりプロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表1に示す。
【0071】
[実施例3]
〔成形体の製造〕
炭酸水素化合物(A)としてKHCO
3(純正化学製、純度99%以上、カタログ番号43300−1201)を用いた。KHCO
3のメジアン径(d50)は150μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は3.0質量%であった。
【0072】
100質量部のKHCO
3に0.9質量部のグラファイト(純度98%、メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が2.0g/mLとなるように圧縮強度を制御して打錠成形し、直径3mm、高さ3mmの円柱状の打錠成形体を得た。得られた打錠成形体を300℃で2時間、乾燥空気中で熱処理し、熱処理成形体(成形体(2))を得た。KHCO
3の熱分解率は100質量%であった。また、得られた成形体の細孔容積は0.25mL/gであり、半径方向の圧壊強度は6.0kgfであった。
【0073】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(2)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(3)を調製した。
【0074】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は3.5質量%であった。
【0075】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(3)4gを用いて実施例1と同様の方法によりプロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表1に示す。
【0076】
[実施例4]
〔成形体の製造〕
KHCO
3の使用量を50質量部とし、K
2CO
3の使用量を50質量部とした以外は実施例1と同様にして100質量部の混合物粉体を得た。混合物粉体のメジアン径(d50)は100μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は13.0質量%であった。
【0077】
100質量部の混合物粉体に0.9質量部のグラファイト(純度98%、メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が1.9g/mLとなるように圧縮強度を制御して打錠成形した以外は、実施例1と同様の方法により熱処理成形体(成形体(3))を得た。KHCO
3の熱分解率は100質量%であった。また、得られた熱処理成形体の細孔容積は0.21mL/gであり、半径方向の圧壊強度は4.6kgfであった。
【0078】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(3)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(4)を調製した。
【0079】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は3.5質量%であった。
【0080】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(4)4gを用いて実施例1と同様の方法によりプロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表1に示す。
【0081】
[実施例5]
〔成形体の製造〕
乳鉢で軽く押し潰して粉砕した後、212μmのふるいを通過したK
2CO
3を使用した以外は実施例1と同様にして100質量部の混合物粉体を得た。混合物粉体のメジアン径(d50)は100μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は23.0質量%であった。
【0082】
100質量部の混合物粉体に0.9質量部のグラファイト(純度98%、メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が2.0g/mLとなるように圧縮強度を制御した以外は、実施例1と同様の方法により熱処理成形体(成形体(4))を得た。KHCO
3の熱分解率は100質量%であった。また、得られた熱処理成形体の細孔容積は0.20mL/gであり、半径方向の圧壊強度は8.4kgfであった。
【0083】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(4)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(5)を調製した。
【0084】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は3.5質量%であった。
【0085】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(5)4gを用いて実施例1と同様の方法によりプロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表2に示す。
【0086】
[実施例6]
〔成形体の製造〕
乳鉢で軽く押し潰して粉砕した後、212μmのふるいを通過したK
2CO
3を使用した以外は実施例4と同様にして100質量部の混合物粉体を得た。混合物粉体のメジアン径(d50)は90μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は26.5質量%であった。
【0087】
100質量部の混合物粉体に0.9質量部のグラファイト(純度98%、メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が1.9g/mLとなるように圧縮強度を制御した以外は、実施例1と同様の方法により熱処理成形体(成形体(5))を得た。KHCO
3の熱分解率は100質量%であった。また、得られた熱処理成形体の細孔容積は0.20mL/gであり、半径方向の圧壊強度は7.8kgfであった。
【0088】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製方法〕
上記成形体(5)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(6)を調製した。
【0089】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は3.5質量%であった。
【0090】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(6)4gを用いて実施例1と同様の方法によりプロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表2に示す。
【0091】
[実施例7]
〔成形体の製造〕
炭酸水素化合物(A)であるKHCO
3(純正化学製、純度99%、カタログ番号43300−1201)を乳鉢で粉砕して得られた粉体(メジアン径(d50)15μm)13質量部と、化合物(B)であるK
2CO
3(純度99%、BET法で測定した比表面積が1.2m
2/g、嵩密度0.94g/mL)87質量部とを混合し、100質量部の混合物粉体を得た。混合物粉体のメジアン径(d50)は260μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は14.6質量%であった。
【0092】
100質量部の混合物粉体に0.9質量部のグラファイト(メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として、成形体密度が1.8g/mLとなるように圧縮強度を制御して打錠成形し、直径3mm、高さ3mmの円柱状の成形体を得た。打錠成形の間、圧縮強度は安定的に推移し、安定な打錠成形が可能であった。得られた打錠成形体を300℃で2時間、乾燥空気中で熱処理し、熱処理成形体(成形体(6))を得た。KHCO
3の熱分解率は100質量%であった。また、得られた熱処理成形体の細孔容積は0.15mL/gであり、半径方向の圧壊強度は5.9kgfであった。
【0093】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(6)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(7)を調製した。
【0094】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は3.5質量%であった。
【0095】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(7)4gを単管型反応器(直径18mm)に充填し、反応器内温度140℃、反応圧力9.8MPa、プロピレン流量4g/hで触媒層に連続的にプロピレンを供給し、プロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表2に示す。
【0096】
[実施例8]
〔成形体の製造〕
KHCO
3の使用量を80質量部とし、K
2CO
3の使用量を20質量部とした以外は実施例1と同様にして100質量部の混合物粉体を得た。混合物粉体のメジアン径(d50)は120μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は5.0質量%であった。
【0097】
100質量部の混合物粉体に0.9質量部のグラファイト(純度98%、メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が2.0g/mLとなるように圧縮強度を制御した以外は、実施例1と同様の方法により熱処理成形体(成形体(7))を得た。得られた熱処理成形体の細孔容積は0.24mL/gであった。また、半径方向の圧壊強度は5.2kgfであり、縦方向の圧壊強度は22.5kgfであった。
【0098】
[比較例1]
〔成形体の製造〕
化合物(B)としてK
2CO
3(旭硝子製、純度99%)を用いた。K
2CO
3のメジアン径(d50)は110μmであり、粒子径40μm以下の粒子の含有率は4.0質量%であった。
【0099】
100質量部のK
2CO
3に0.9質量部のグラファイト(メジアン径(d50)0.6μm、BET法で測定した比表面積150m
2/g)を均一に混合し、これを打錠原料として打錠成形体密度が2.0g/mLとなるように圧縮強度を制御して打錠成形し、直径3mm、高さ3mmの円柱状の打錠成形体を得た。得られた打錠成形体を300℃で2時間、乾燥空気中で熱処理し、熱処理成形体(成形体(C1))を得た。得られた熱処理成形体の細孔容積は0.05mL/gであった。また、半径方向の圧壊強度は6.0kgfであった。
【0100】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(C1)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(C1)を調製した。
【0101】
添加したナトリウムが担持容器内部及び成形体の外表面に固着して、容器からの排出が一部困難なものが存在した。これより、添加したナトリウムは成形体へ全量担持はされていないと判断した。この際の担持率は3.5質量%に満たないと考えられる。
【0102】
[比較例2]
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製方法〕
比較例1において得られた成形体(C1)99質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム1質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(C2)を調製した。
【0103】
添加したナトリウムの担持容器への付着は見られなかったため、成形体へナトリウムが全量担持されていると判断した。この際の担持率は1.0質量%であった。
【0104】
〔プロピレンの二量化反応〕
上記調製方法により得られたα−オレフィン二量化用触媒(C2)4gを用いて実施例1と同様の方法によりプロピレンの二量化反応による4MP−1の合成反応を行った。流通反応を180時間実施したときのプロピレン転化率及び4MP−1選択率を表3に示す。
【0105】
[比較例3]
〔成形体の製造〕
打錠成形体密度が1.55g/mLとなるように圧縮強度を制御して打錠成形した以外は、比較例1と同様にして熱処理成形体(成形体(C2))を得た。得られた熱処理成形体の細孔容積は0.21mL/gであった。また、半径方向の圧壊強度は1.1kgfであった。
【0106】
〔α−オレフィン二量化用触媒の調製〕
上記成形体(C2)96.5質量部を窒素気流中、300℃で2時間乾燥させた後、窒素雰囲気気流下、ナトリウム3.5質量部を添加し、280℃で3.5時間撹拌してα−オレフィン二量化用触媒(C3)の調製を試みた。しかし、担持中に成形体(C2)が粉化したため、触媒としての回収が不可能になった。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
【表3】
【0110】
表1〜表3に、実施例1〜8及び比較例1〜3で得られた成形体の物性、並びにナトリウム担持の結果及びプロピレンの二量化反応の結果を示した。本発明によれば、細孔容積が大きく、かつ高い圧壊強度を有する成形体が得られることがわかる。成形体の強度が高いことから、その後のアルカリ金属担持工程及びα−オレフィンの二量化反応工程での触媒の粉化が抑制され、長寿命触媒を調製することが可能になる。また、成形体の細孔容積が大きいことから、ナトリウムの担持量を多くしても全量が成形体に担持される。よって、反応活性(ここではプロピレンの転化率)が高い触媒が得られることがわかる。
【0111】
2013年12月17日に出願された日本出願2013−260226の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。