(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御モジュールは、当該制御モジュールが、前記アクティブ状態にすることから所定の時間内に、前記光センサから、検知された動きを示す信号を受信しない場合に、前記光センサによって動きが検出されないと決定する、請求項2に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、前記光センサから信号を受信することに基づいて、前記光センサによって動きが検出されないと決定し、前記信号は、前記アクティブ状態にすることから所定の時間内に、前記光センサが動きを検出しなかったことを示す、請求項2に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、前記光センサに入射する光が、所定の光レベル閾値未満のレベルにあると決定することに応えて、動き検出を行うように前記非光学センサを使用する、請求項1乃至4の何れか一項に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、前記光センサに入射する光のレベルの前記光センサによる検出に基づいて、前記光センサに入射する光が、前記所定の光レベル閾値未満のレベルにあると決定する、請求項5に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、前記光センサに入射する光の前記レベルが、前記所定の光レベル閾値未満であるかどうかを示す前記光センサからの指示を受信し、前記指示に基づいて、前記光センサに入射する光が、前記所定の光レベル閾値未満のレベルにあると決定する、請求項6に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、前記光センサに入射する光の前記レベルを示す前記光センサからの指示を受信し、前記光センサに入射する光の前記レベルを、前記所定の光レベル閾値と比較することに基づいて、前記光センサに入射する前記光が、前記所定の光レベル閾値未満のレベルにあると決定する、請求項6に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、時刻情報に基づいて、前記光センサに入射する前記光が、前記所定の光レベル閾値未満のレベルにあると決定する、請求項5に記載のコントローラ。
前記制御モジュールは、更なるセンサによる前記環境における光量の検出に基づいて、前記光センサに入射する光が、前記所定の光レベル閾値未満のレベルにあると決定する、請求項5に記載のコントローラ。
前記非光学センサ及び前記光センサは共に、関連付けられている検知領域を有し、前記非光学センサの前記検知領域は、前記光センサの前記検知領域内にある、請求項1乃至10の何れか一項に記載のコントローラ。
前記非光学センサ及び前記光センサは共に、関連付けられている検知領域を有し、前記非光学センサの前記検知領域は、前記光センサの前記検知領域外にある、請求項1乃至10の何れか一項に記載のコントローラ。
環境を照らすために1つ以上の照明デバイスを制御するように非光学センサと光センサとを使用して、検知を行うためのコンピュータプログラムであって、コンピュータ可読媒体上で具現化され、プロセッサ上で実行されると、
動き検出を行うように前記非光学センサを使用し、
前記1つ以上の照明デバイスが第1の照明レベルに従って前記環境を照らすか又は光を放射しない第1の動作状態で前記1つ以上の照明デバイスが動作する間に、前記非光学センサから、検知された動きを示す信号を受信することに応えて、当該1つ以上の照明デバイスが、前記第1の照明レベルよりも高い第2の照明レベルに従って前記環境を照らす第2の動作状態で動作するように前記1つ以上の照明デバイスを制御し、
前記1つ以上の照明デバイスが、前記第2の動作状態で動作する間に、動き検出を行うように前記光センサを使用し、
前記光センサによって動きが検出されない場合は、前記第1の動作状態、又は、前記1つ以上の照明デバイスが、前記第2の照明レベルよりも低い照明レベルに従って前記環境を照らす更なる動作状態で動作するように前記1つ以上の照明デバイスを制御し、
前記光センサから、検知された動きを示す信号を受信することに応えて、当該前記1つ以上の照明デバイスが、前記第2の照明レベルよりも高い第3の照明レベルに従って前記環境を照らす第3の動作状態で動作するように前記1つ以上の照明デバイスを制御するように構成されるコードを含む、コンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1をまず参照する。
図1は、照明システム100の略ブロック図を示す。
【0013】
照明システム100は、光センサ2に結合されるコントローラ1と、非光学センサ3と、照明システム100の環境を照らすために、光を放射するように動作可能である1つ以上の照明器具の形態の1つ以上の照明デバイス4とを含む。
【0014】
光センサ2は、例えばカメラ又は位置敏感型デバイス/検出器(PSD)を含む。光センサ2は、光センサ2に関連付けられている検知領域(SR)における動きを検出する。光センサ2は、光センサ2に関連付けられているSRにおいて、動きを検出すると、検知した動きを示す信号を、コントローラ1に送信する。用語として、センサ2を参照して本明細書において使用される用語「光」は、センサ2が、そのSRにおいて動きを検出するために、可視周波数帯域(一般的な人間の目では、390〜700nmの波長)における光を検知することを示す。
【0015】
非光学センサ3は、非光学センサ3に関連付けられているSRにおける動きを検出する。非光学センサ3は、非光学センサ3に関連付けられているSRにおいて、動きを検出すると、検知した動きを示す信号を、コントローラ1に送信する。
【0016】
用語として、センサ3を参照して本明細書において使用される用語「非光学」は、センサ3が、そのSRにおいて動きを検出するために、機械的放射線を使用することを示す。例えば非光学センサ3は、超音波センサであってよい。超音波センサは、例えば40kHzの超音波周波数において、一連の音響波のバースト(又は連続波)の形の信号を送出する。超音波センサは、環境から返されたエコーを使用して、当該環境において存在があるかどうかを決定する。或いは、センサ3は、そのSRにおいて動きを検出するために、電磁放射線を使用してもよい。この場合、用語「非光学」は、本明細書では、センサ3が、そのSRにおける動きを検出するために、可視周波数帯域(上記参照)以外の光を検知することを示すために使用される。つまり、センサ3は、そのSRにおける動きを検出するために、電磁スペクトルの非可視領域における光を検知する。例えば非光学センサ3は、受動型赤外線(PIR)センサ又はレーダーセンサを含む。
【0017】
コントローラ1は、第1のインターフェース6aを介して光センサ2に結合され、また、第2のインターフェース6bを介して非光学センサ3に結合される制御モジュール5を含む。
図1は、各センサにつき、別個のインターフェースを示すが、当然ながら、制御モジュール5は、コントローラ1の単一のインターフェースを介して、光センサ2と非光学センサ3との両方に結合されてもよい。
【0018】
制御モジュール5は、光センサ2がそのSRにおいて動きを検出すると、インターフェース6aを介して、光センサ2から、検知された動きを示す信号を受信する。同様に、制御モジュール5は、非光学センサ3がそのSRにおいて動きを検出すると、インターフェース6bを介して、非光学センサ3から、検知された動きを示す信号を受信する。制御モジュール5は、インターフェース6aを介して、適切な制御信号を送信することによって、動き検出を行うように光センサ2を制御する。
【0019】
制御モジュール5は更に、インターフェース6cを介して、照明器具4に、適切な制御信号を送信することによって、照明器具4から放射される光の量を制御する。コントローラ1の制御モジュール5の機能は、1つ以上の記憶媒体を含むメモリ上に記憶され、1つ以上の処理ユニットを含むプロセッサ上での実行のために構成されるコード(ソフトウェア)として実現される。コードは、メモリからフェッチされ、プロセッサ上で実行されると、以下に説明される実施形態に沿って動作を行うように構成される。或いは、制御モジュール5の機能の一部又は全部が、専用ハードウェア回路、又は、FPGAのような設定可能なハードウェア回路において実現されることも排除されない。
【0020】
照明器具4は、複数の動作状態で動作する。照明器具4は、第1の動作状態で動作すると、最小限のエネルギーを消費する。照明器具4は、第1の動作状態で動作すると、第1の照明レベル(即ち、非常に低い減光レベル)において光を放射することによって照明システム100の環境を照らすか、又は、光を放射しない(即ち、照明器具4の電源が切られる)。本明細書において使用される「照明レベル」は、照明器具4から出力される光量を指す。照明レベルは、照度(単位:ルクス)、即ち、関心平面(例えば道路面)に入射する照明器具4から放射される光量として表現される。当然ながら、他の測光単位を使用して、照明器具4から出力される光量を表現してもよい。照明器具4が第1の動作状態で動作すると、エネルギーが節約されることは理解されよう。しかし、照明器具が第1の動作状態で動作すると、光センサ2によって行われる動き検出は、正確な検知に必要な量の光が、光センサ2に入射しないことによって、信頼性が低い。
【0021】
照明器具4が第2の動作状態で動作する場合、照明器具4は、第2の照明レベルにおいて光を放射することによって、照明システム100の環境を照らす。第2の照明レベルは、第1の照明レベルよりも高い。照明器具4が、第2の照明レベルにおいて光を放射することによって、第2の動作状態で動作する場合、照明器具4は、照明器具4が第1の動作状態で動作する場合よりも多くのエネルギーを消費する。第2の照明レベルは、光センサ2を介する動き検出の信頼性が高くなるのに十分に高いが、照明システム100の環境に適した照明を提供するのには十分に高くない。第2の照明レベルは、照明システムの較正中に設定される。これは、第2の照明レベルは、光センサ2の感度によって制限されるからである。例えば第2の照明レベルは、照明器具4によって放射される最大光レベルの20%に設定される。この例では、照明器具4がその最大光レベル(即ち、100%)において光を放射する場合に、20ルクスの関心平面上の照度が達成されると、第2の照明レベルは、4ルクスの関心平面上の照度が達成されるようなレベルにおいて、照明器具4が光を放射することに対応する。より敏感な光センサ2の場合には、第2の照明レベルは、減少される。
【0022】
照明器具4が第3の動作状態で動作する場合、照明器具4は、第3の照明レベルにおいて光を放射することによって、照明システム100の環境を照らす。第3の照明レベルは、第2の照明レベルよりも高い。照明器具4が、第3の照明レベルにおいて光を放射することによって、第3の動作状態で動作する場合、照明器具4は、照明器具4が第2の動作状態で動作する場合よりも多くのエネルギーを消費する。第3の照明レベルは、照明システム100の環境に適した照明を提供するのに十分に高い。第3の照明レベルは、照明システムの較正中に、照明システム100の用途に依存して設定される。照明システム100が、駐車場及び道路等を照らすのに適している屋外街路灯に使用される場合、第3の照明レベルは、屋外街路灯が使用される地理的な場所の照明規制が満たされるように、設定される。ほんの一例として、中国の基準CJJ45−2006は、地方道路の道路面の8ルクスである平均照度が満たされなければならないことを規定している。
【0023】
照明システム100は、オフィス空間、自宅内の空間、研究所、大テント又は庭等といった屋内又は屋外空間を含む環境に配置される。
図2aは、照明システム100が、駐車場及び道路等を照らすのに適している屋外街路灯200に使用される場合の照明システム100のセンサの検知領域を示す。
図2bは、屋外街路灯200の一部206に組み込まれた照明システム100を示す。
【0024】
光センサ2及び非光学センサ3は共に、例えば床の上の面積又は3次元ボリュームに対応するそれぞれのSRから、存在に関連する情報を生成する。SRは、センサの範囲によって部分的に画成される。光センサ2及び非光学センサ3のそれぞれのSRは、部分的に又は完全に重複しても、全く重複しなくてもよい。ほんの一例として、
図2aは、非光学センサ3のSR204に完全に重なっている光センサ2のSR202を示す。
【0025】
次に、
図3aを参照して、照明器具4から放出される光量を制御するプロセス300をより詳細に説明する。
【0026】
ステップS302において、制御モジュール5は、照明器具4を、第1の動作状態で動作するように制御する。上記されたように、第1の動作状態で動作する場合、照明器具4は、第1の照明レベルにおいて光を放射するか、光を全く放射しない(即ち、照明器具4の電源が切られる)。
【0027】
プロセス300は次に、ステップS306に進む。ステップS306では、制御モジュール5は、非光学センサ3が、当該非光学センサ3に関連付けられているSRにおける動きを検出できるように、当該非光学センサ3を使用して動き検出を行う。
【0028】
非光学センサ3によって、当該非光学センサ3に関連付けられているSRにおける動きが検出されない間は、照明器具4は、第1の動作状態において動作し続け、非光学センサ3は、動き検出を行うように動作し続ける。これは、ステップS308において、非光学センサ3によって動きが検出されないことに続いて、プロセス300がステップS306に戻ることによって
図3aに表される。
【0029】
制御モジュール5が、ステップS308において、非光学センサ3が、当該非光学センサ3に関連付けられているSRにおける動きを検出したことを示す、検知された動きを示す信号(即ち、動き検出信号)を、非光学センサ3から受信すると、プロセス300は、ステップS310に進む。ステップS310において、制御モジュール5は、照明器具4が第2の照明レベルにおいて光を放射するような第2の動作状態で動作するように照明器具4を制御することによって、照明器具4から放射される光を明るくする(即ち、増加する)。
【0030】
したがって、ステップS310の後に、照明器具4から放射される光は、光センサ2を介した動き検出は信頼度が高いレベルであるが、大量のエネルギーを消費するレベル(例えば第3の照明レベル)ではない。これは、照明器具4が、非光学センサ3による動きの誤検出によって、第3の照明レベルにおいて光を放射しないので、照明システム100のエネルギー消費量を有利に減少する。非光学センサ3の感度、したがって、動き誤検出の可能性によって、ステップS312において、制御モジュール5は、光センサ2が、当該光センサ2に関連付けられているSRにおける動きを検出できるように、光センサ2を使用して、動き検出を行う。
【0031】
ステップS312の前では、光センサ2は、その関連付けられているSRにおける動きを検知するように動作可能ではないように、非アクティブ状態にある。即ち、光センサ2は電源が切られている。したがって、ステップS312において、制御モジュール5は、光センサ2が、その関連付けられているSRにおける動きを検知するように動作可能であるように、光センサ2を非アクティブ状態からアクティブ状態にする(即ち、光センサ2の電源を入れる)制御信号を送信する。
【0032】
ステップS314において、光センサ2によって、当該光センサ2に関連付けられているSRにおいて動きは検出されないと決定されると、プロセス300は、ステップS302に戻り、制御モジュール5は、照明器具4を、第1の動作状態、又は、照明器具4が第2の照明レベルよりも低い照明レベルに従って照明システム100の環境を照らす更なる動作状態で動作するように制御する。したがって、制御モジュール5は、ステップS308における非光学センサ3による動き検出は、偽トリガであると決定し、したがって、照明器具4から放射される光を暗くする(即ち、減少する)。
【0033】
制御モジュール5は、光センサ2が動き検出を行うようにアクティブ状態にされた(即ち、電源が入れられた)時から、所定の時間内に、光センサ2から、検知された動作を示す信号を受信しないことに基づいて、光センサ2によって動きが検出されないことを決定する。或いは、制御モジュール5は、光センサ2から、検知された動きがないことを示す信号を受信することに基づいて、光センサ2によって動きが検出されないことを決定してもよい。光センサ2は、当該光センサ2が動き検出を行うようにアクティブ状態にされた時から、所定の時間内に、光センサ2がその関連付けられているSRにおける動きを検知しない場合に、制御モジュール5に、検知された動きがないことを示す信号を送信する。上記所定の時間は、照明システム100の用途に応じて設定される。所定の時間は、数分又は数十分のオーダーであってよい。当然ながら、これらは、例に過ぎず、より短い又は長い時間が使用されてもよい。
【0034】
光センサ2が動き検出を行うようにアクティブ状態にされた時から、所定の時間内に、制御モジュール5が、光センサ2から、検知された動きを示す信号を受信する(即ち、光センサ2が、非光学センサ3による動き検出を確認した)場合、制御モジュール5は、ステップS314において、ステップ308における非光学センサ3による動き検出は、偽トリガではなかったことを決定し、したがって、ステップS316において、第3の動作状態で動作するように照明器具4を制御することによって、第3の照明レベルにおいて光を放射するように照明器具4を制御することによって、照明器具4から放射される光を更に明るくする(即ち、増加する)。
【0035】
照明器具4が、第3の動作状態で動作する間、プロセス300は、ステップS318に進む。ステップS318において、制御モジュール5は、光センサ2に関連付けられているSRにおいて動き検出を行うように、光センサ2を使用し続ける。
【0036】
光センサ2が、その関連付けられているSRにおける動きを検出する間、照明器具4は、第3の動作状態において動作し続ける。これは、
図3aにおいて、プロセス300が、ステップS320から、光センサ2がその関連付けられているSRにおいて動きを検出することに続いて、ステップS318に戻ることによって表されている。
【0037】
ステップS320において、光センサ2の関連付けられている検知領域において、当該光センサ2によって検出される動きはないと決定されると、プロセス300は、ステップS302に戻り、制御モジュール5は、照明器具4を、第1の動作状態、又は、照明器具4が第2の照明レベルよりも低い照明レベルに従って照明システム100の環境を照らす更なる動作状態で動作するように制御する。
【0038】
上記から明らかであるように、光センサ2によって正確な動き検出が行われるために光センサ2に十分な光入力がある間に、光センサ2もそのSRにおいて動きを検知した場合にのみ、即ち、光センサ2が非光学センサ3による動き検出を確認した場合にのみ、制御モジュール5は、照明器具4を、第3の動作状態で動作し、したがって、(照明システム100の環境に適した照明を提供する)第3の照明レベルにおいて光を放射するように制御する。これは、非光学センサ3による検出が偽トリガである場合に、照明器具4が、大量のエネルギーが消費される第3の動作状態で動作しないようにすることによって、エネルギーを節約する。
【0039】
プロセス300では、制御モジュール5は、光センサ2に入射する光の量(I
s)に関する情報を何も受信しないことが理解されるであろう。照明システムの環境の照明レベルが低く(即ち、夜間)、したがって、光センサ2に入射する光の量(I
s)が、光センサ2の関連付けられているSRにおける正確な動き検出を行うために当該光センサ2に入射しなければならない光の閾値レベルを上回らない場合があることを考えると、プロセス300は、(非光学センサ3が動きを検知する場合には)非光学センサ3による動き検出を確認するために、動き検出を行うように光センサ2を使用する前に、光センサ2に入力される光が、光センサ2による信頼性の高い動き検出のために十分な照明レベルにあるように、照明器具4から放射される光を、第2の照明レベルに増加する。
【0040】
当然ながら、特定のシナリオでは、光センサ2に入射する光の量は、光センサ2の関連付けられているSRにおいて正確な動き検出を行うために、当該光センサ2に入射されなければならない光の閾値レベルを上回ることもある。
【0041】
次に、
図3bを参照して、光センサ2に入力される十分な光があるかどうかを考慮する、照明器具4から放射される光の量を制御するプロセス350をより詳細に説明する。
【0042】
図3bにおいて、ステップS302、S306、S308、S310、S312、S314、S316、S318及びS320は、
図3aを参照して説明された同様の参照符号が付けられた各ステップに対応する。簡潔にするために、これらのステップの説明は、ここでは繰り返さない。
【0043】
プロセス350のステップS304において、照明器具4が第1の動作状態で動作するように制御される間に、光センサ2によって正確な動き検出が行われるために、光センサ2に十分な光入力があるかどうかが決定される。
【0044】
ステップS304は、幾つかのやり方で実施される。
【0045】
1つの実施態様では、ステップS304において、光センサ2は、光センサ2に入射する光の量を決定する。当該決定を行う技術は、当技術分野においてはよく知られているため、ここでは詳細に説明しない。光センサ2は、当該光センサ2の関連付けられているSRにおいて正確な動き検出を行うために、当該光センサ2に入射されなければならない光の閾値レベル(例えば閾値照度値)を用いて、事前に較正される。光センサ2は、当該光センサ2に入射する光のレベル(量)を、事前設定された光の閾値レベルと比較することによって、当該光センサ2が、ステップS304において決定を行えるようにする処理機能を含む。光センサ2が、ステップS304において決定をすると、光センサ2は、決定結果の指示を、制御モジュール5に送る。
【0046】
別の実施態様では、光センサ2が、ステップS304において決定をするのではなく、制御モジュール5が、当該光センサ2の関連付けられているSRにおいて正確な動き検出を行うために、当該光センサ2に入射されなければならない光の閾値レベルで事前設定され、光センサ2から、光センサ2に入射する光の量の指示を受信する。制御モジュール5は、ステップS304において、光センサ2に入射する光の量を、正確な動き検出を行うために光センサ2に入射されなければならない光の閾値レベルと比較することによって、決定をする。
【0047】
上記実施態様では、ステップS302の後、制御モジュール5は、インターフェース6aを介して、光センサ2に制御信号を送信して、光センサ2を非アクティブ状態からアクティブ状態にする。このアクティブ状態にすることに続き、光センサ2は、上記されたように機能するように動作可能である。上記実施態様では、ステップS304において、光センサ2によって正確な動き検出が行われるためには、光センサ2に入力される光が不十分であると決定されると、制御モジュール5は、インターフェース6aを介して、光センサ2に制御信号を送信して、光センサ2が、ステップS306の前の非アクティブ状態に戻るように、光センサ2を非アクティブ状態にする。
【0048】
別の実施態様では、制御モジュール5は、
図1の照明システム100には示されない更なるセンサから、光センサ2に入射する光の量の推定値を受信する。更なるセンサは、照明システム100の環境内に位置付けられて、光センサ2に入射する光の量を推定する。
図2a及び
図2bを再び参照するに、更なるセンサは、照明システム100の他のコンポーネントを有する外灯の一部206内に置かれてもよい。或いは、更なるセンサは、外灯の外部であるが、光センサ2に入射する光の量を推定できるように、照明システム100の環境内に位置付けられてもよい。制御モジュール5は、コントローラ1の適切なインターフェースを介して、更なるセンサから、光センサ2に入射する光の量の指示を受信する。制御モジュール5は、ステップS304において、光センサ2に入射する光の量を、正確な動き検出を行うために光センサ2に入射されなければならない光の閾値レベルと比較することによって、決定をする。
【0049】
更に別の実施態様では、制御モジュール5は、時刻情報に基づいて、ステップS304において決定を行う。例えば夜間であり、照明器具4が第1の動作状態で動作している場合には、制御モジュール5は、照明システム100の環境に自然光がないことによって、光センサ2からのフィードバックを必要とすることなく、光センサ2によって正確な動き検出が行われるためには、光センサ2に入射される光は不十分であることを決定することができる。この実施態様では、制御モジュール5は、タイマ(
図1に図示せず)から、時刻情報を受信することによって、ステップS304において決定をすることができる。タイマは、コントローラ1の内部コンポーネントであってよく、この場合、タイマは、制御モジュール5の内部又は外部モジュールであってよい。或いは、タイマは、コントローラ1の外部であってもよい。タイマから時刻情報を受信すると、制御モジュール5は、時刻を、(例えば22時と5時との間の夜間に対応する)設定可能な時間窓と比較して、昼であるか、夜であるかを決定し、したがって、照明器具4が第1の動作状態で動作している間に、光センサ2によって正確な動き検出が行われるために、光センサ2に入射される光が十分であるかどうかが決定される。
【0050】
制御モジュール5が、ステップS304において、光センサ2がその関連付けられているSRにおいて正確な動き検出を行うには不十分な光が光センサ2に入射していると決定すると、プロセス350は、ステップS306に進み、プロセスは、
図3aを参照して説明されたように続く。
【0051】
ステップS304に戻るに、制御モジュール5が、光センサ2によって正確な動き検出が行われるために十分な光が光センサ2に入力されていると決定すると、プロセス350は、ステップS322に進む。ステップS322において、制御モジュール5は、光センサ2を使用して、動き検出を行う。
【0052】
制御モジュール5が、光センサ2から、検知された動きを示す信号を受信しない場合、照明器具4は、第1の動作状態で動作し続ける。これは、
図3bにおいて、プロセス350が、ステップS324から、光センサ2によって動きが検出されなかったことに続いて、ステップS304に進むことによって表されている。
【0053】
制御モジュール5が、光センサ2から、検知された動きを示す信号を受信する場合、プロセス350は、ステップS324からステップ316に進み、制御モジュール5は、照明器具4を、第3の動作状態で動作するように制御する。
【0054】
ステップS324において、光センサ2が、当該光センサ2に関連付けられているSRにおいて動きを検出した場合は、照明器具4を、(第3の照明レベルにおいて光を放射する)第3の動作状態で動作するように制御することは、許容可能である。これは、光センサ2が、当該光センサ2に関連付けられているSRにおいて動きを正確に検出できるようにする十分な光が(ステップS304において決定されたように)当該光センサ2に入力されていることによる。
【0055】
より正確な光センサ2が使用できるように、光センサ2に十分な光の入力がある間は、制御モジュール5は、非光学センサ3からの信号に基づいて、照明器具4を制御することはない。即ち、制御モジュール5において受信される非光学センサ3からの任意の信号は、無視される。
【0056】
上記から、光センサ2の処理要件は、光センサ2が、必要な場合にのみ、そのSRにおいて動き検出(即ち、ビデオ処理)を行うことから、減少されることが理解できよう。
【0057】
上記されたように、光センサ2及び非光学センサ3は共に、それぞれのセンサの範囲によって画成されるSRを有する。次に、
図4を参照する。
図4は、光センサ2と非光学センサ3とが重複するSRを有する照明システム100からもたらされるシナリオを示す。
【0058】
図4a及び
図4bは、照明システム100が、駐車場及び道路等を照らすのに適している外灯に使用されている例を示す。
図4a及び
図4bに示されるように、照明システム100は、光センサ2が、非光学センサ3のSR404に重複するSR402を有するように構成される。
図4aは、照明器具4が、第1の動作状態で動作している間に、非光学センサ3のSR404を通過している車を示す。
図3a及び
図3bを再び参照するに、当然ながら、非光学センサ3の検知動作と、照明器具4が、ステップS310において、第2の照明レベルにおいて光を放射し、光センサ2が、ステップS312において、動き検出を行うようにアクティブ状態にされることとの間には、(例えば数百ミリ秒乃至数秒のオーダーの)時間遅延がある。この時間遅延は、例えば(i)非光学センサ3が、検知された動きを処理し、検知された動きを示す信号を生成するのにかかる時間と、(ii)制御モジュール5が、検知された動きを示す信号を受信及び処理し、適切な制御信号を照明器具4に送信するのにかかる時間と、(iii)照明器具4が、この制御信号に応えて、動作状態を、第2の動作状態に変更するのにかかる時間と、(iv)制御モジュール5が、光センサへの制御信号を生成及び送信し、また、光センサが、この制御信号の受信に応えて、アクティブ状態になるのにかかる時間とから生じる。本明細書には説明されない追加の要因が、この時間遅延に寄与することもある。
【0059】
非光学センサ3が、SR404において車を検知することと、制御モジュール5が、非光学センサ3から、検知された動きを示す信号を受信することとに応えて、制御モジュール5は、照明器具4を、第2の動作状態で動作し、したがって、第2の照明レベルにおいて光を放射するように制御することによって、照明器具4から放射される光を明るくする。しかし、車が十分に速い速度で走行している場合、ステップS310において、照明器具4から放射される光の増加が生じ、ステップS312において、光センサ2が動き検出を行うようにアクティブ状態にされる前に、車は、光センサ2のSR402を通過してしまう。これは、
図4bに示される。結果として、光センサ2は、SR404において、車の存在を検知せず、制御モジュール5は、照明器具4を、第1の動作状態、又は、照明器具4が、第2の照明レベルよりも低い照明レベルに従って環境を照らす更なる動作状態で動作するように制御する。
【0060】
したがって、照明システム100のこの特定の応用では、光センサ2が、非光学センサ3のSR404に重複するSR402を有する場合、照明器具4は、車が、光センサ2のSR402と非光学センサ3のSR404の両方を通過しても、第3の照明レベルにおいて光を放射するような第3の動作状態で動作するように制御されないことが理解されよう。
【0061】
照明システム100は、光センサ2と非光学センサ3とが、重複しない検知領域を有するように構成されてもよい。これは、
図5a乃至
図5cに示されるシナリオを参照して説明される。照明器具4から放射される光を、第2の照明レベルに増加する最適なタイミングを決定するために、非光学センサ3のSR504が、光センサ2のSR502の外側でフォーカスされることによって、性能が向上される。具体的に、非光学センサ3のSR504は、車が、光センサ2のSR502を通過する前に通過する領域を画成する。
図5a乃至
図5cは、右から左へ走行する車を示すが、当然ながら、照明システム100が、反対の方向(左から右)に走行する車を検出するために、使用される場合、非光学センサ3のSR504は、車が、光センサ2のSR502を通過する前に、非光学センサ3のSR504を通過するように、光センサ2のSR502の外側に依然としてフォーカスされる。
図5aは、照明器具4が、第1の動作状態で動作する間に、非光学センサ3のSR504を通過する車を示す。
【0062】
非光学センサ3が、SR504において車を検知することと、制御モジュール5が、非光学センサ3から、検知された動きを示す信号を受信することとに応えて、制御モジュール5は、照明器具4を、第2の動作状態で動作し、したがって、第2の照明レベルにおいて光を放射するように制御することによって、照明器具4から放射される光を明るくする。
【0063】
車が高速で走行している場合でも、非光学センサ3の早期(前方ビュー)検知によって、ステップS310において、照明器具4から放射される光の増加が生じ、また、ステップS312において、光センサ2が動き検出を行うようにアクティブ状態にされ、これにより、車は、照明器具4が、第2の動作状態で動作し、したがって、第2の照明レベルにおいて光を放射している間に、光センサ2のSR502を通過する。これは、
図5bに示される。結果として、光センサ2は、SR502において、車の存在を検知し、制御モジュール5は、照明器具4を、第3の動作状態で動作するように制御する。したがって、照明器具4から放射される光は、ステップS316において、第3の照明レベルに増加し、車に適した照明が提供される。これは、
図5cに示される。したがって、明らかであるように、高速で近づく物体の前方ビュー非光学センサ3による早期検知は、車が光センサ2のSR502と非光学センサ3のSR504との両方を通過するときに、照明器具4が、確実に、第3の照明レベルにおいて光を放射するような第3の動作状態で動作することによって、照明システム100の全体の性能を向上させるのに役立つ。
【0064】
当然ながら、上記実施形態は、ほんの一例として説明されたものに過ぎない。
【0065】
図1は、簡潔さのために、1つの非光学センサ3を示すが、当然ながら、様々な実施態様では、2つ以上の非光学センサ3がコントローラ1に結合されていてもよい。これらの実施態様では、制御モジュール5は、非光学センサのうちの何れか1つから、検知された動きを示す信号を受信すると、上記された
図3a又は
図3bに従って、動作する。これに加えて又は代えて、
図1は、簡潔さのために、1つの光センサ2を示すが、当然ながら、2つ以上の光センサ2がコントローラ1に結合されていてもよい(例えば光センサ2は、PSDのアレイを含んでもよい)。この実施態様では、制御モジュール5は、複数の光センサの何れか1つから、検知された動きを示す信号を受信すると、上記された
図3に従って、動作する。
【0066】
実施形態は、検知領域における車の動きの検出を参照して、説明されたが、実施形態は、任意の存在(人間であってもそうでなくても)又は物体の動きの検出にまで拡張される。
【0067】
上記において、ある値が、制限又は閾値(等)内であると言及される個所について、これは、「未満の」という動作又は「以下の」という動作のいずれのオプションも対象としている。
【0068】
開示された実施形態に対する他の変形態様は、図面、開示内容及び従属請求項を検討することにより、請求項に係る発明を実施する当業者には理解されかつ実施可能である。請求項において、「含む」との用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、「a」又は「an」との不定冠詞も、複数形を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載される幾つかのアイテムの機能を実現してもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光学記憶媒体又は固体媒体といった適切な媒体上に格納/分散配置されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介するといった他の形態で分散されてもよい。請求項における任意の参照符号は、範囲を限定しているものと解釈されるべきではない。