【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、立体構造新機能集積回路(ドリームチップ)技術開発 委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一面に第1電極が形成された第1基板と、一面に第2電極が形成された第2基板とを積層し、前記第1基板の前記一面と前記第2基板の前記一面とを接着することによって、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する半導体装置の製造方法であって、
前記第1基板の前記一面に前記第1電極を形成する工程であって、
(a1)前記第1基板の前記一面に無機膜よりなる第1絶縁膜を形成する工程と、
(b1)前記第1絶縁膜上に有機膜よりなる第2絶縁膜を形成する工程と、
(c1)前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜をドライエッチングすることにより第1開口部を形成する工程と、
(d1)前記第1開口部内に第1導電膜を埋め込むことにより前記第1電極を形成する工程と、
前記第2基板の前記一面に前記第2電極を形成する工程であって、
(a2)前記第2基板の前記一面に無機膜よりなる第3絶縁膜を形成する工程と、
(b2)前記第3絶縁膜上に有機膜よりなる第4絶縁膜を形成する工程と、
(c2)前記第3絶縁膜および前記第4絶縁膜をドライエッチングすることにより第2開口部を形成する工程と、
(d2)前記第2開口部内に第2導電膜を埋め込むことにより前記第2電極を形成する工程と、
(e)前記第1基板の前記一面と前記第2基板の前記一面とを接着する工程と、を含み、
前記(c1)または(c2)工程の後であって、前記(e)工程の前に、前記第2絶縁膜または前記第4絶縁膜の表面処理を行う工程を有し、
前記(e)工程は、前記第1電極と前記第2電極とが接合するように前記第2絶縁膜と前記第4絶縁膜とを熱圧着する工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0023】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、複数の類似の部材(部位)が存在する場合には、総称の符号に記号を追加し個別または特定の部位を示す場合がある。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0025】
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、断面図において、各部位の大きさは実デバイスと対応するものではなく、図面を分かり易くするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。
【0026】
(実施の形態1)
[構造説明]
図1を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の構造について説明する。
図1は、本実施の形態の半導体装置の断面図である。
【0027】
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は、第1基板Saと第2基板Sbとの積層構造を有している。
【0028】
第1基板Saは、シリコンよりなる半導体基板であり、その表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)には、半導体素子(図示せず)が配置されている。
図1においては、半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)を100aとして示してある。半導体素子の形成層100a上には、パッド電極(パッド領域、導電性膜)200aが配置されている。このパッド電極200aは、最上層配線の一部であり、外部接続部となる。最上層配線は、無機絶縁膜300aで覆われ、無機絶縁膜300aの開口部OA1からパッド電極200aが露出している。
【0029】
さらに、無機絶縁膜300a上には、無機絶縁膜(無機膜)400aが配置されている。この無機絶縁膜400aの表面は平坦化されている。さらに、無機絶縁膜400a上には、有機絶縁膜(有機膜)500aが配置されている。有機絶縁膜500aは、感光性を有する。
【0030】
また、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCaには、開口部OA2が配置され、この開口部OA2内には、バンプ電極BPaが配置されている。
【0031】
上記開口部OA2は、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCaをドライエッチングすることにより形成される。また、バンプ電極BPaは、導電性膜(導電膜)を埋め込むことにより形成される。具体的には、バリア金属膜600a、シード膜(図示せず)およびCu(銅)膜700aを埋め込むことにより形成される。また、第1基板Saの最上層である有機絶縁膜500aには表面処理が施されている。
【0032】
第2基板Sbも第1基板Saと同様の構成を有する。第2基板Sbは、シリコンよりなる半導体基板であり、その表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)には、半導体素子(図示せず)が配置されている。
図1においては、半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)を100bとして示してある。なお、
図1においては、半導体素子の形成層100bは第2基板Sbの下側に記載されている。半導体素子の形成層100b上(
図1では下側)には、パッド電極(導電性膜)200bが配置されている。このパッド電極200bは、最上層配線の一部であり、外部接続部となる。最上層配線は、無機絶縁膜300bで覆われ、無機絶縁膜300bの開口部OA1からパッド電極200bが露出している。
【0033】
さらに、無機絶縁膜300b上(
図1では下側)には、無機絶縁膜(無機膜)400bが配置されている。この無機絶縁膜400bの表面(
図1では下側)は平坦化されている。さらに、無機絶縁膜400b上(
図1では下側)には、有機絶縁膜(有機膜)500bが配置されている。有機絶縁膜500bは、感光性を有する。
【0034】
また、無機絶縁膜400bおよび有機絶縁膜500bの積層絶縁膜TCbには、開口部OA2が配置され、この開口部OA2内には、バンプ電極BPbが配置されている。
【0035】
上記開口部OA2は、無機絶縁膜400bおよび有機絶縁膜500bの積層絶縁膜TCbをドライエッチングすることにより形成される。また、バンプ電極BPbは、導電性膜(導電膜)を埋め込むことにより形成される。具体的には、バリア金属膜600b、シード膜(図示せず)およびCu膜700bを埋め込むことにより形成される。また、第2基板Sbの最上層である有機絶縁膜500bには表面処理が施されている。
【0036】
本実施の形態の半導体装置は、上記第1基板Saの表面側と上記第2基板Sbの表面側とが、有機絶縁膜(500a、500b)同士、バンプ電極(BPa、BPb)同士が接触するように貼り合わされた構成となっている。
【0037】
上記半導体素子の形成層(100a、100b)に形成される素子に制限はないが、例えば、MISFETを配置することができる。
【0038】
図2は、半導体素子の形成層にMISFETを有する第1基板の構成例を示す断面図である。
【0039】
図2に示すように、第1基板Saの表面には、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor:MIS型電界効果トランジスタ)Qnが配置されている。このMISFETは、nチャネル型のMISFETであり、素子分離領域2で囲まれたp型のウエル領域3の表面に形成されている。このnチャネル型のMISFET(Qn)は、p型のウエル領域3の表面に配置されたゲート絶縁膜7と、ゲート絶縁膜7上に配置されたゲート電極8と、ゲート電極8の両側の第1基板(p型のウエル領域3)Sa中に配置されたソース・ドレイン用の半導体領域(n型不純物拡散層)とを有する。また、ゲート電極8の側壁上には絶縁体からなるサイドウォール膜SWが配置されている。
【0040】
上記ソース・ドレイン用の半導体領域(n型不純物拡散層)は、いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)構造を有し、n
−型半導体領域9と、n
−型半導体領域9よりも不純物濃度が高いn
+型半導体領域11とにより構成されている。n
+型半導体領域11は、ゲート電極8およびサイドウォール膜SWの両側のp型のウエル領域3に配置されており、n
−型半導体領域9は、ゲート電極8の両側のp型のウエル領域3に配置されている。
【0041】
上記MISFET(Qn)の上方には、配線M1〜M3が配置されている。各配線(M1〜M3)間および配線M1とMISFET(Qn)との間は、プラグP1〜P3で接続される。C1〜C3は、コンタクトホールである。
【0042】
具体的には、上記MISFET(Qn)上には、層間絶縁膜IL1が配置され、この層間絶縁膜IL1中にはプラグP1が配置されている。また、層間絶縁膜IL1上には、配線M1が配置されている。この配線M1上には、層間絶縁膜IL2が配置され、この層間絶縁膜IL2中にはプラグP2が配置されている。また、層間絶縁膜IL2上には、配線M2が配置されている。この配線M2上には、層間絶縁膜IL3が配置され、この層間絶縁膜IL3中にはプラグP3が配置されている。また、層間絶縁膜IL3上には、配線M3が配置されている。ここでは、配線M3が最上層配線であり、その一部がパッド電極200aとなっている。このパッド電極200a上の構成は前述したとおりである。これらの配線(M1〜M3)は、スパッタリング法で堆積した金属膜(例えば、アルミニウム(Al)膜)をパターニングすることで形成される。ここでは、3層の配線(M1〜M3)を例示したが、さらに、多層の配線を配置してもよい。
【0043】
なお、上記MISFET(Qn)の他、pチャネル型のMISFET、他の構成のトランジスタ(バイポーラトランジスタ、LDMOS(Laterally Diffused MOS))、容量素子、各種メモリなどの他の素子を形成してもよい。また、上記MISFET(Qn)等が構成する回路としては、ロジック回路やメモリ回路などが挙げられる。
【0044】
さらに、第1基板Saの半導体素子の形成層100aに形成される半導体素子と、第2基板Sbの半導体素子の形成層100bに形成される半導体素子は同じである必要はなく、例えば、第1基板Saをロジック用の基板とし、第2基板Sbをメモリ用の基板として積層してもよい。また、第1基板Saと第2基板Sbをそれぞれロジックやメモリを混載したシステム基板とし、積層してもよい。
【0045】
また、第1基板Saまたは第2基板SbにMEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)を形成してもよい。MEMSとは、センサーやアクチュエータ等の素子と電子回路を基板の上に集積化したデバイスである。例えば、第1基板Saにセンサーを形成し、第2基板Sbに電子回路を形成し、これらの基板を積層させてもよい。
【0046】
[製法説明]
次いで、
図3〜
図10を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
図3〜
図10は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0047】
図3に示すように、半導体素子の形成層100aおよびパッド電極200aが形成された第1基板Saを準備する。なお、このパッド電極200aを含む最上層配線は、スパッタリング法で堆積した金属膜(例えば、アルミニウム(Al)膜)をパターニングすることで形成される。
【0048】
次いで、パッド電極200a上に無機絶縁膜300aとして例えば窒化シリコン膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法などで堆積する。次いで、パッド電極200a上の無機絶縁膜300aをエッチングすることにより、パッド電極200aの表面を露出する開口部OA1を形成する(
図4)。具体的には、無機絶縁膜300a上にフォトレジスト膜(図示せず)を形成し、露光・現像することにより、パッド電極200aの上部のフォトレジスト膜を除去する。次いで、このフォトレジスト膜をマスクとして無機絶縁膜300aをエッチングすることにより、上記開口部OA1を形成する。次いで、フォトレジスト膜をアッシングなどにより除去する。このようなフォトレジスト膜の形成から除去までの工程をパターニングという。
【0049】
次いで、
図5に示すように、開口部OA1上を含む第1基板Saの上部に無機絶縁膜400aとして例えば酸化シリコン膜をCVD法などで500nm程度堆積する。この際、無機絶縁膜400aの表面には、パッド電極200aと無機絶縁膜300aとの重なり部分に対応する凹凸が生じる。次いで、無機絶縁膜400aの表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法により研磨する。これにより、無機絶縁膜400aの表面が平坦化される。ここでは、無機絶縁膜400aとして、酸化シリコン膜を用いたが、この他、窒化シリコン膜などを用いることができる。
【0050】
次いで、無機絶縁膜400a上に、有機絶縁膜500aを形成する。ここでは、有機絶縁膜500aとして感光性の絶縁膜を用いる。このような感光性を有する有機絶縁膜500aとして、例えば、ポリベンゾオキサゾール(PBO)を主成分とする絶縁膜(PBO膜)を用いることができる。PBO膜は、ポリベンゾオキサゾール前駆体を窒素雰囲気中で加熱することにより形成することができる。ポリベンゾオキサゾール前駆体化合物を以下の[化1]に示す。この化合物は、アルカリ溶液に可溶である。よって、前駆体液として、前駆体化合物[化1]のアルカリ溶液を用い、さらに、感光剤(例えば、ナフトキノンジアジド化合物)を添加したものを用いる。加熱により前駆体化合物が閉環し、[化2]の硬化化合物となる。
【0053】
例えば、前駆体液を、第1基板Saの主面にスピンコータを用いて塗布した後、熱処理を施すことによりPBO膜よりなる感光性の有機絶縁膜(感光性樹脂膜)500aを形成する。PBO膜の膜厚は、1500nm程度である。このPBO膜は、フッ素系樹脂と比較し耐熱性が高い樹脂(耐熱性樹脂、耐熱性絶縁膜)であり、後述する熱圧着工程を有する本実施の形態に用いて好適である。
【0054】
次いで、i線ステッパなどを用いて露光することにより、開口部OA2の形成領域の有機絶縁膜500aを感光させる。次いで、
図6に示すように、アルカリ現像液などを用いて現像処理を行うことにより感光した有機絶縁膜500aを除去する。
【0055】
次いで、
図7に示すように、有機絶縁膜500aをマスクとして、ドライエッチング法を用いて無機絶縁膜400aをエッチングする。例えば、ドライエッチングガスをプラズマ化し、無機絶縁膜400aに作用させることでエッチングを行う。ドライエッチングガスとしては例えばフロロカーボン系のガスを用いる。
【0056】
これにより、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCa中に、パッド電極200aを露出する開口部OA2が形成される。開口部OA2の形成領域は、開口部OA1の形成領域の内部に位置し、その形状(上面から見た平面形状)は、例えば、直径5μm程度の円形である。
【0057】
次いで、有機絶縁膜500aの表面に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカル処理を行う。水素(H)ラジカルを含む気体(ガス)を有機絶縁膜500aの表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜500aの表面が改質される。この改質には、有機絶縁膜500aの表面構成物の除去(エッチング)や構造物の組成の変化などが含まれる。
【0058】
次いで、
図8に示すように、開口部OA2内を含む有機絶縁膜500a上にバリア金属膜600aを形成する。バリア金属膜600aとして、例えば、TiN(窒化チタン)膜をスパッタリング法等を用いて70nm程度堆積する。このバリア金属膜600aは、後の工程で開口部OA2の内部に埋め込むCu(銅)が有機絶縁膜500a内に拡散するのを防ぐために形成する。
【0059】
次いで、バリア金属膜600a上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法で膜厚100nm程度のCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜700aを3μm程度堆積する。これにより、開口部OA2の内部がCu膜700aで埋め込まれる。
【0060】
次いで、
図9に示すように、CMP法を用いて有機絶縁膜500a上のCu膜700a、シード膜およびバリア金属膜600aを研磨する。これにより、開口部OA2の内部には、Cu膜700a、シード膜およびバリア金属膜600aからなるバンプ電極BPaが形成される。
【0061】
次いで、第2基板Sbに対して、第1基板Saと同様の処理を施す(
図3〜
図9参照)。即ち、第2基板Sb上に、開口部OA1を有する無機絶縁膜300bを形成し、次いで、無機絶縁膜400bおよび有機絶縁膜500bの積層絶縁膜TCbを形成した後、ドライエッチングにより開口部OA2を形成する。この後、有機絶縁膜500bの表面に対し、表面処理を施し、さらに、開口部OA2の内部に、Cu膜700b、シード膜およびバリア金属膜600bからなるバンプ電極BPbを形成する。
【0062】
次いで、
図10に示すように、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)とを対向させ、重ね合わせた後、高温下(例えば、300℃以上で圧着することにより、これらの基板を接着する(熱圧着、
図1)。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(BPa、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(500a、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0063】
この後、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)および第2基板Sbの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)をそれぞれ研磨(バックグラインド)し、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断(ダイシング)し、個片化(チップ化)する。
【0064】
以上の工程により、
図1に示す本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0065】
なお、上記工程においては、開口部OA2の形成後であって、バンプ電極(BPa、BPb)の形成前に有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理を行ったが、バンプ電極(BPa、BPb)形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理を行ってもよい。
【0066】
このように、本実施の形態によれば、パッド電極200a上の絶縁膜として、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCaを用いたので、有機絶縁膜500aの量が相対的に減少するため、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、脱ガス(離脱ガス)を低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができる。例えば、パッド電極200a上の絶縁膜を有機絶縁膜のみで構成した場合には、その膜厚が大きくなり加熱による脱ガスが大きくなる。また、開口部側壁がテーパー形状となってしまう。
【0067】
これに対し、本実施の形態では、上記積層絶縁膜TCaを用いることで、脱ガスを低減することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0068】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜500aの表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜(500a、500b)同士の接着性を向上させることができる。
【0069】
以下、本発明者の検討例(実験例)に基づき説明する。サンプルAとして、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbについて、上記工程(
図3〜
図9参照)に基づき熱圧着を行った積層基板Aを製造した。即ち、それぞれの基板(Sa、Sb)について、開口部OA2の形成後であって、バンプ電極(BPa、BPb)の形成前に有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理を行い、これらの基板(Sa、Sb)を熱圧着した。サンプルBとして、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbについて、表面処理のタイミングを変えて熱圧着を行った積層基板Bを製造した。即ち、それぞれの基板(Sa、Sb)について、バンプ電極(BPa、BPb)形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理を行い、これらの基板(Sa、Sb)を熱圧着した。サンプルCとして、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbについて、表面処理を行わないで熱圧着を行った積層基板Cを製造した。
【0070】
これらの積層基板A〜Cについて、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれを25μm程度の厚さとなるようにバックグラインドした。このうち、積層基板Cについては、バックグラインドの最中に基板間の剥離が生じた。これに対し、積層基板AおよびBについては、基板間の剥離は確認されなかった。このような剥離試験の結果、有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理により、基板間の接着力を向上させることが判明した。また、表面処理のタイミングを変えても、熱圧着の前に表面処理が施されていれば、基板間の接着力が向上することが判明した。
【0071】
本発明者の検討の結果、表面処理の有無による接着力の差は、開口部OA2の形成時のドライエッチングダメージが要因ではないかと考察された。
【0072】
そこで、表面処理による基板間の接着力の向上機構を明らかにするために以下の検討を行った。基板上に上記PBO膜を形成し、ダメージ処理としてAr(アルゴン)プラズマ処理を施した基板Iを製造した。このダメージ処理とは、ドライエッチングによるArプラズマを模擬したものである。また、基板上に上記PBO膜を形成し、ダメージ処理としてAr(アルゴン)プラズマ処理を施した後、表面処理として上記水素ラジカル処理を施した基板IIを製造した。また、リファレンスとして、基板上に上記PBO膜を形成し、上記ダメージ処理および上記表面処理のいずれも行わない基板IIIを製造した。
【0073】
これらの基板(I、II、III)について、Tof−SIMS(Time-of-flight secondary ion mass spectrometer、飛行時間二次イオン質量分析計)を用いてPBO膜の表面部(表面から深さ30nmまで間)のC(炭素、カーボン)イオン量を測定し、基板Iおよび基板IIのCイオン量について、基板IIIのCイオン量との差分を算出した。その結果を、
図51のグラフに示す。
図51は、PBO膜の表面部のCイオン量を示すグラフである。グラフの縦軸は、Cイオン量の変化分(a.u.)である。また、グラフの横軸は、PBO膜表面からの深さ(nm)である。
【0074】
グラフに示すように、Arプラズマ処理により、PBO膜の表面のCイオン量が高くなっていることが判明した。これに対し、Arプラズマ処理後に水素ラジカル処理を施した場合は、Cイオン量がリファレンスと同程度(±5%の範囲)であった。また、PBO膜の表面部(表面から深さ30nmまで間)における、Cイオン量のばらつきもArプラズマ処理の場合ほど大きくはなく、リファレンスと同程度であった。
【0075】
以上の結果により、ドライエッチング処理時にArなどのプラズマに晒された有機絶縁膜(500a、500b)において、その表面が炭化し、グラファイト構造となるなどの膜質の変化が生じ、ダメージ層が形成され、これにより接着性が低下したものと考察される。
【0076】
これに対し、Arプラズマ処理後に水素ラジカル処理を施した場合には、上記ダメージ層がエッチングされ、または、上記ダメージ層の化学的変化などにより膜質が回復するものと考察される。
【0077】
このように、有機絶縁膜(500a、500b)のドライエッチングの後、基板(Sa、Sb)間の熱圧着前に、それぞれの基板の表面(有機絶縁膜500a、500b)に対し、表面処理(例えば、水素プラズマ処理)を施すことにより、基板間の接着性を向上できることが判明した。
【0078】
ここで、本実施の形態においては、有機絶縁膜(500a、500b)として、PBO膜を用いたが、この他、ポリイミドを主成分とする有機絶縁膜や、ベンゾシクロブテンを主成分とする有機絶縁膜などを用いてもよい。これらの膜も、耐熱性絶縁膜であり、熱圧着工程を有する本実施の形態に用いて好適である。本明細書において、耐熱性絶縁膜とは、1%重量損失する温度が約300℃以上である絶縁膜とする。
【0079】
さらに、PBO膜やポリイミドには、ポジ型の感光性を有する種類のものが多数存在し、これらを選択することで非溶剤系現像液を用いることができ、環境に対する影響を低減することができる。また、ベンゾシクロブテンを用いた場合には主骨格の環化反応において副生成物が生じにくく、特性の良好な有機絶縁膜を形成することができる。上記材料を用いて有機絶縁膜を形成した場合も、単層で用いた場合には加熱によりガスが発生し易い。よって、パッド電極200a上の絶縁膜を無機絶縁膜と有機絶縁膜の積層構造とすることで、脱ガスを低減することができる。
【0080】
また、上記材料も炭素含有化合物であり、ドライエッチング処理時のダメージ層の生成が懸念される。よって、表面処理(例えば、水素プラズマ処理)を施すことにより、基板間の接着性を向上させることができる。
【0081】
また、本実施の形態においては、無機絶縁膜400aとしてCVD法により形成された酸化シリコン膜を用い、その表面をCMP法により研磨したが、無機絶縁膜400aとして塗布絶縁膜を用いることにより成膜と同時に平坦化を行い、研磨工程を省略してもよい。
【0082】
また、前述したように、表面処理のタイミングについては、(1)開口部OA2の形成後であって、バンプ電極(BPa、BPb)の形成前、または(2)バンプ電極(BPa、BPb)形成後であって、基板間の熱圧着前のいずれでもよく、また、双方のタイミングで表面処理を行ってもよい。
【0083】
また、本実施の形態においては、表面処理として水素ラジカル処理を例示したが、この他、水素プラズマ処理、アンモニアラジカル処理、アンモニアプラズマ処理、酸素プラズマ処理または酸素ラジカル処理を行ってもよい。即ち、これらの活性種を有するガスの雰囲気下における処理や当該ガスを噴射する処理を行う。
【0084】
但し、アンモニアラジカル処理やアンモニアプラズマ処理においては、アンモニアの構成元素の窒素(N)による窒化作用が生じ得る。よって、バンプ電極(BPa、BPb)として、窒化され難い金属を用いる場合に有用である。また、酸素プラズマ処理や酸素ラジカル処理においては、酸化作用が生じ得る。よって、バンプ電極(BPa、BPb)として、酸化され難い金属を用いる場合に有用である。なお、不所望の酸化がなされた場合においては、以降の工程において、還元性雰囲気下における熱処理など(還元処理)を施すことにより、酸化金属を金属としてもよい。
【0085】
また、本実施の形態においては、同じ組成の有機絶縁膜(500a、500b)同士、バンプ電極(BPa、BPb)同士を接着したが、他方のバンプ電極(例えば、BPb)の構成金属を異なるものとしてもよい。また、他方の有機絶縁膜(例えば、500b)を他の絶縁膜(例えば、無機絶縁膜)としてもよい。
【0086】
また、本実施の形態においては、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbを熱圧着した後、切断(ダイシング)し、個片化(チップ化)したが、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをそれぞれ個片化した後、熱圧着してもよい。
【0087】
(実施の形態2)
実施の形態1においては、金属膜をパターニングすることで形成されたパッド電極200a上に無機絶縁膜300aを堆積したが(
図4)、実施の形態2においては、無機絶縁膜300a中に配線溝を形成し、この配線溝内に金属膜(例えば、Cu(銅)膜)を埋め込むことによりパッド電極200aを形成する。
【0088】
以下に図面を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の構造および製造工程について説明する。
図11は、半導体素子の形成層にMISFETを有する第1基板の構成例を示す断面図である。
図12〜
図18は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0089】
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図の一つである
図18に示すように、本実施の形態の半導体装置は、第1基板Saと第2基板Sbとの積層構造を有している。
【0090】
実施の形態1の
図1と異なる箇所は、パッド電極200aが無機絶縁膜300a中の配線溝内に埋め込まれている点である。よって、本実施の形態においては、実施の形態1のようにパッド電極200aと無機絶縁膜300aとの重なり部分に対応する凹凸が生じず、パッド電極200aの表面と無機絶縁膜300aの表面がほぼ同じ高さとなっている。言い換えれば、パッド電極200aおよび無機絶縁膜300aの表面が平坦化されている。また、第2基板Sbのパッド電極200bおよび無機絶縁膜300bについても同様である。なお、他の構成は、実施の形態1(
図1)と同様であるためその説明を省略する。
【0091】
本実施の形態においても、パッド電極200a上には、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCaをドライエッチングにより開口した開口部OAが配置されている。さらに、パッド電極200b上には、無機絶縁膜400bおよび有機絶縁膜500bの積層絶縁膜TCbをドライエッチングにより開口した開口部OAが配置されている。また、有機絶縁膜500a、500bにはそれぞれ表面処理が施されている。
【0092】
また、パッド電極200a上の開口部OAおよびパッド電極200b上の開口部OAの内部には、それぞれ、バンプ電極BPa、BPbが配置されている。
【0093】
図18においては、上記第1基板Saの表面側と上記第2基板Sbの表面側とが、有機絶縁膜(500a、500b)同士、バンプ電極(BPa、BPb)同士が接触するように貼り合わされた構成となっている。
【0094】
なお、パッド電極(200a、200b)の下層に位置する半導体素子の形成層(100a、100b)に形成される素子に制限はなく、実施の形態1(
図2)と同様にMISFETなどを配置することができる。但し、
図2においては、配線(M1〜M3)をパターニングにより形成しているが、これらを金属膜の埋め込みにより形成してもよい。例えば、
図11に示すように、MISFET(Qn)上の層間絶縁膜IL1中にはプラグP1が配置されている。MISFET(Qn)、層間絶縁膜IL1およびプラグP1の構成は実施の形態1(
図2)と同様である。
【0095】
ここで、層間絶縁膜IL1上には、配線溝用絶縁膜IL2aに埋め込まれた配線M1が配置されている。この配線M1上には、層間絶縁膜IL2bが配置され、この層間絶縁膜IL2b中にはプラグP2が配置されている。また、層間絶縁膜IL2b上には、配線溝用絶縁膜IL3aに埋め込まれた配線M2が配置されている。この配線M2上には、層間絶縁膜IL3bが配置され、この層間絶縁膜IL3b中にはプラグP3が配置されている。また、層間絶縁膜IL3b上には、無機絶縁膜300aに埋め込まれた配線M3が配置されている。ここでは、配線M3が最上層配線であり、その一部がパッド電極200aとなっている。このように、配線M1〜M3を埋め込み配線(ダマシン配線)としてもよい。
【0096】
[製法説明]
次いで、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
【0097】
図12に示すように、半導体素子の形成層100aおよびパッド電極200aが形成された第1基板Saを準備する。なお、このパッド電極200aを含む最上層配線は、前述したように、無機絶縁膜300a中の配線溝に金属膜(例えば、Cu膜)を埋め込むことにより形成される。
【0098】
次いで、
図13に示すように、パッド電極200a上を含む無機絶縁膜300a上に無機絶縁膜400aとして例えば酸化シリコン膜をCVD法などで500nm程度堆積する。この際、パッド電極200aの表面と無機絶縁膜300aの表面がほぼ同じ高さであり、平坦化されているため、無機絶縁膜400aの表面もほぼ平坦となる。よって、実施の形態1の無機絶縁膜400aの表面の研磨工程を省略することができる。
【0099】
次いで、無機絶縁膜400a上に、有機絶縁膜500aを形成する。ここでは、有機絶縁膜500aとして実施の形態1と同様にPBO膜を形成する。
【0100】
次いで、
図14に示すように、実施の形態1と同様に、露光現像処理により有機絶縁膜500aに開口部OAを形成し、さらに、有機絶縁膜500aをマスクとして、無機絶縁膜400aをドライエッチングする。これにより、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCa中に、パッド電極200aを露出する開口部OAが形成される。
【0101】
次いで、有機絶縁膜500aの表面に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカルを含む気体を有機絶縁膜500aの表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜500aの表面が改質される。
【0102】
次いで、
図15に示すように、開口部OA内を含む有機絶縁膜500a上に、実施の形態1と同様にバリア金属膜600a、シード膜(図示せず)およびCu膜700aを形成する。
【0103】
次いで、
図16に示すように、CMP法を用いて有機絶縁膜500a上のCu膜700a、シード膜およびバリア金属膜600aを研磨する。これにより、開口部OAの内部には、Cu膜700a、シード膜およびバリア金属膜600aからなるバンプ電極BPaが形成される。
【0104】
次いで、第2基板Sbに対して、第1基板Saと同様の処理を施す(
図12〜
図16参照)。即ち、パッド電極200b上を含む第2基板Sb上に、無機絶縁膜400bおよび有機絶縁膜500bの積層絶縁膜TCbを形成した後、ドライエッチングにより開口部OAを形成する。この後、有機絶縁膜500bの表面に対し、表面処理を施し、さらに、開口部OAの内部に、Cu膜700b、シード膜およびバリア金属膜600bからなるバンプ電極BPbを形成する。
【0105】
次いで、
図17に示すように、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)とを対向させ、重ね合わせた後、高温下で圧着することにより、これらの基板を接着(熱圧着)する。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(BPa、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(500a、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0106】
この後、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)および第2基板Sbの裏面をそれぞれバックグラインドし、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断し、個片化する。
【0107】
以上の工程により、
図18に示す本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0108】
なお、上記工程においては、開口部OAの形成後であって、バンプ電極(BPa、BPb)の形成前に有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理を行ったが、バンプ電極(BPa、BPb)形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜(500a、500b)の表面処理を行ってもよい。
【0109】
このように、本実施の形態によれば、パッド電極200a上の絶縁膜として、無機絶縁膜400aおよび有機絶縁膜500aの積層絶縁膜TCaを用いたので、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、有機絶縁膜500aからの脱ガスを低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0110】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜500aの表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜(500a、500b)同士の接着性を向上させることができる。
【0111】
(実施の形態3)
実施の形態1および2においては、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)側にバンプ電極BPaを形成したが、実施の形態3においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)側にバンプ電極BPを形成する。
【0112】
以下に図面を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の構造および製造工程について説明する。
図19〜
図26は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0113】
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図の一つである
図25においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側として表示してある。よって、第1基板Saの表面(第1面、素子面、半導体素子の形成側の面)に形成されている半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)100は、第1基板Saの下側に位置している。この半導体素子の形成層100のさらに下には、パッド電極(導電性膜)200が配置されている。
【0114】
また、第1基板Saの裏面上には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCが配置されている。この積層絶縁膜TC、第1基板Saおよび半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)100には、これらを貫通し、パッド電極200まで到達する開口部(貫通孔)THが設けられている。この開口部THの内部には、バンプ電極BPが配置されている。
【0115】
そして、本実施の形態の半導体装置においては、
図26に示すように、上記第1基板Saの裏面側と実施の形態2で説明した第2基板Sbの表面側とを、有機絶縁膜(501、500b)同士、バンプ電極(BP、BPb)同士が接触するように貼り合わされている。
【0116】
本実施の形態においても、パッド電極200の上方には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCをドライエッチングにより開口した開口部THが配置されている(
図25)。また、有機絶縁膜501には表面処理が施されている。
【0117】
[製法説明]
次いで、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
【0118】
図19に示すように、半導体素子の形成層100およびパッド電極200が形成された第1基板Saを準備する。なお、このパッド電極200を含む最上層配線は、実施の形態2と同様に、無機絶縁膜300中の配線溝に金属膜(例えば、Cu膜)を埋め込むことにより形成される。
【0119】
次いで、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側とし、第1基板Saの厚さが所定の厚さ(例えば、25μm程度)となるようにバックグラインドする。次いで、
図20に示すように、第1基板Sa上に無機絶縁膜401として例えば酸化シリコン膜をCVD法などで500nm程度堆積する。次いで、無機絶縁膜401上に、有機絶縁膜501を形成する。ここでは、有機絶縁膜501として実施の形態1と同様にPBO膜を形成する。
【0120】
次いで、
図21に示すように、露光現像処理により開口部THの形成領域の有機絶縁膜501を除去する。次いで、
図22に示すように、有機絶縁膜501をマスクとして、無機絶縁膜401、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100をエッチングする。これにより、無機絶縁膜401、有機絶縁膜501、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100を貫通し、パッド電極200まで到達する開口部THが形成される。この開口部THの形成領域は、パッド電極200と対応してレイアウトされ、この領域には半導体素子を形成しないように予め設計されている。
【0121】
次いで、有機絶縁膜501の表面(第1基板Saの裏面)に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカルを含む気体を有機絶縁膜501の表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜501の表面が改質される。
【0122】
次いで、
図23に示すように、開口部TH内を含む有機絶縁膜501上に、絶縁膜301を形成する。絶縁膜301として、酸化シリコン膜をCVD法などで形成する。次いで、
図24に示すように、絶縁膜301を異方的にエッチングすることにより、開口部THの側壁にのみ絶縁膜301を残存させる。これにより、開口部THの底部の絶縁膜301が除去され、パッド電極200が露出する。なお、絶縁膜301をパターニングすることにより、開口部THの底部および有機絶縁膜501上の絶縁膜301を除去し、開口部THの側壁を覆う絶縁膜301を形成してもよい。
【0123】
次いで、
図25に示すように、開口部TH内を含む有機絶縁膜501上にバリア金属膜601を形成する。バリア金属膜601として、例えば、TiN膜をスパッタリング法等を用いて70nm程度堆積する。次いで、バリア金属膜601上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法で膜厚100nm程度のCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜701を3μm程度堆積する。
【0124】
次いで、CMP法を用いて有機絶縁膜501上のCu膜701、シード膜およびバリア金属膜601を研磨する。これにより、開口部THの内部には、Cu膜701、シード膜およびバリア金属膜601からなるバンプ電極BPが形成される。
【0125】
次いで、例えば、実施の形態2で説明した第2基板Sbを準備し、
図26に示すように、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)とを対向させ、重ね合わせた後、これらの基板を熱圧着する。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(BP、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0126】
この後、第2基板Sbの裏面をバックグラインドし、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断し、個片化する。
【0127】
以上の工程により、
図26に示す本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0128】
なお、上記工程においては、開口部THの形成後であって、バンプ電極BPの形成前に有機絶縁膜501の表面処理を行ったが、バンプ電極BPの形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜501の表面処理を行ってもよい。
【0129】
このように、本実施の形態によれば、第1基板Saの裏面に無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCを形成したので、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、有機絶縁膜501からの脱ガスを低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0130】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜501の表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着性を向上させることができる。
【0131】
(実施の形態4)
実施の形態4においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)側のバンプ電極TBPを、第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層構造とする。
【0132】
以下に図面を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の構造および製造工程について説明する。
図27〜
図33は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0133】
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図の一つである
図32においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側として表示してある。よって、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)に形成されている半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)100は、第1基板Saの下側に位置している。この半導体素子の形成層100のさらに下には、パッド電極(導電性膜)200が配置されている。
【0134】
また、第1基板Saの裏面上には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCが配置されている。この積層絶縁膜TC中には、開口部(貫通孔)TH2が設けられ、この開口部TH2の内部には、第2バンプ電極2BPが配置されている。また、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100には、パッド電極200まで到達する開口部(貫通孔)TH1が設けられている。この開口部TH1の内部には、第1バンプ電極1BPが配置されている。この第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層によりバンプ電極TBPが構成されている。
【0135】
そして、本実施の形態の半導体装置においては、
図33に示すように、上記第1基板Saの裏面側と実施の形態2で説明した第2基板Sbの表面側とを、有機絶縁膜(501、500b)同士、バンプ電極(TBP、BPb)同士が接触するように貼り合わされている。
【0136】
本実施の形態においても、パッド電極200の上方には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCをドライエッチングにより開口した開口部TH2が配置されている(
図32)。また、有機絶縁膜501には表面処理が施されている。
【0137】
[製法説明]
次いで、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
【0138】
図27に示すように、半導体素子の形成層100およびパッド電極200が形成された第1基板Saを準備する。なお、このパッド電極200を含む最上層配線は、実施の形態2と同様に、無機絶縁膜300中の配線溝に金属膜(例えば、Cu膜)を埋め込むことにより形成される。
【0139】
次いで、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側とし、第1基板Saの厚さが所定の厚さ(例えば、25μm程度)となるようにバックグラインドする。次いで、
図28に示すように、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100をパターニングすることにより、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100を貫通し、パッド電極200まで到達する開口部TH1を形成する。この開口部TH1の形成領域は、パッド電極200と対応してレイアウトされ、この領域には半導体素子を形成しないように予め設計されている。
【0140】
次いで、
図29に示すように、開口部TH1内を含む第1基板Sa上に、絶縁膜301を形成する。絶縁膜301として、例えば、酸化シリコン膜をCVD法などで形成する。次いで、絶縁膜301をパターニングすることにより、開口部TH1の底部の絶縁膜301を除去する。
【0141】
次いで、
図30に示すように、開口部TH1内を含む絶縁膜301上に、実施の形態3と同様にバリア金属膜601、シード膜(図示せず)およびCu膜701を形成する。次いで、CMP法を用いて絶縁膜301上のCu膜701、シード膜およびバリア金属膜601を研磨する。これにより、開口部TH1の内部には、Cu膜701、シード膜およびバリア金属膜601からなる第1バンプ電極1BPが形成される。
【0142】
次いで、
図31に示すように、第1バンプ電極1BPおよび絶縁膜301上に無機絶縁膜401として例えば酸化シリコン膜をCVD法などで500nm程度堆積する。次いで、無機絶縁膜401上に、有機絶縁膜501を形成する。ここでは、有機絶縁膜501として実施の形態1と同様にPBO膜を形成する。
【0143】
次いで、露光現像処理により開口部TH2の形成領域の有機絶縁膜501を除去する。次いで、有機絶縁膜501をマスクとして、無機絶縁膜401をドライエッチングする。これにより、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501を貫通し、第1バンプ電極1BPまで到達する開口部TH2が形成される。
【0144】
次いで、有機絶縁膜501の表面(第1基板Saの裏面)に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカルを含む気体を有機絶縁膜501の表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜501の表面が改質される。
【0145】
次いで、
図32に示すように、開口部TH2内を含む有機絶縁膜501上に、バリア金属膜602として、例えば、TiN膜をスパッタリング法等を用いて堆積する。次いで、バリア金属膜602上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法でCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜702を堆積する。
【0146】
次いで、CMP法を用いて有機絶縁膜501上のCu膜702、シード膜およびバリア金属膜602を研磨する。これにより、開口部TH2の内部には、Cu膜702、シード膜およびバリア金属膜602からなる第2バンプ電極2BPが形成される。
【0147】
以上の工程により、パッド電極200と接続され、第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層構造よりなり、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)に露出したバンプ電極TBPが形成される。
【0148】
次いで、例えば、実施の形態2で説明した第2基板Sbを準備し、
図33に示すように、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)とを対向させ、重ね合わせた後、これらの基板を熱圧着する。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(TBP、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0149】
この後、第2基板Sbの裏面をバックグラインドし、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断し、個片化する。
【0150】
以上の工程により、
図33に示す本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0151】
なお、上記工程においては、開口部TH2の形成後であって、バンプ電極TBPの形成前に有機絶縁膜501の表面処理を行ったが、バンプ電極TBPの形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜501の表面処理を行ってもよい。
【0152】
このように、本実施の形態によれば、第1基板Saの裏面に無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCを形成したので、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、有機絶縁膜501からの脱ガスを低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0153】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜501の表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着性を向上させることができる。
【0154】
(実施の形態5)
実施の形態5においては、第1バンプ電極1BPおよび第2バンプ電極2BPよりなる積層構造のバンプ電極TBPのうち、第1バンプ電極1BPをパッド電極(導電性膜)200の形成前に形成しておく。
【0155】
以下に図面を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の構造および製造工程について説明する。
図34〜
図44は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0156】
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図の一つである
図43においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側として表示してある。よって、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)に形成されている半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)100は、第1基板Saの下側に位置している。この半導体素子の形成層100のさらに下には、パッド電極(導電性膜)200が配置されている。
【0157】
また、第1基板Saの裏面上には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCが配置されている。この積層絶縁膜TCおよび第1基板Saの一部の中には、開口部TH2が設けられている。この開口部TH2の側壁は絶縁膜302で覆われ、さらに、この開口部TH2の内部には、第2バンプ電極2BPが配置されている。また、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100には、開口部TH1が設けられている。この開口部TH1の内部には、第1バンプ電極1BPが配置されている。この第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層によりバンプ電極TBPが構成されている。
【0158】
そして、本実施の形態の半導体装置においては、
図44に示すように、上記第1基板Saの裏面側と実施の形態2で説明した第2基板Sbの表面側とを、有機絶縁膜(501、500b)同士、バンプ電極(TBP、BPb)同士が接触するように貼り合わされている。
【0159】
本実施の形態においても、パッド電極200の上方には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TC等をドライエッチングにより開口した開口部TH2が配置されている(
図43)。また、有機絶縁膜501には表面処理が施されている。
【0160】
[製法説明]
次いで、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
【0161】
図34に示すように、半導体素子の形成層100が形成された第1基板Saを準備する。次いで、
図35に示すように、パッド電極200の形成予定領域の半導体素子の形成層100および第1基板Saをパターニングすることにより開口部(凹部)TH1を形成する。この際、開口部TH1の底部は第1基板Saの表面から距離Dに位置する。言い換えれば、半導体素子の形成層100をエッチングした後、第1基板Saを距離Dの深さエッチングすることにより、開口部TH1を形成する。
【0162】
次いで、
図36に示すように、開口部TH1内を含む第1基板Sa上に、絶縁膜301を形成する。絶縁膜301として、酸化シリコン膜をCVD法などで形成する。次いで、絶縁膜301をパターニングすることにより、第1基板Sa上の絶縁膜301を除去する。
【0163】
次いで、開口部TH1内を含む第1基板Sa上に、バリア金属膜601として、例えば、TiN膜をスパッタリング法等を用いて堆積する。次いで、バリア金属膜601上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法でCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜701を堆積する。
【0164】
次いで、CMP法を用いて半導体素子の形成層100上のCu膜701、シード膜およびバリア金属膜601を研磨する。これにより、開口部TH1の内部には、Cu膜701、シード膜およびバリア金属膜601からなる第1バンプ電極1BPが形成される。
【0165】
ここで、上記開口部TH1の形成領域は、パッド電極200の形成予定領域と対応してレイアウトされ、この領域には半導体素子を形成しないように予め設計されている。
【0166】
この半導体素子の形成層100に形成される素子に制限はなく、実施の形態1等と同様にMISFETなどを形成することができる。その一例を
図37に示す。
図37に示すように、第1基板Sa上には、MISFET(Qn)が形成されている。このMISFET(Qn)上の層間絶縁膜IL1中にはプラグP1が形成されている。この層間絶縁膜IL1上には、配線溝用絶縁膜IL2aに埋め込まれた配線M1が形成されている。この配線M1上には、層間絶縁膜IL2bが形成され、この層間絶縁膜IL2b中にはプラグP2が形成されている。また、層間絶縁膜IL2b上には、配線溝用絶縁膜IL3aに埋め込まれた配線M2が形成されている。この配線M2上には、層間絶縁膜IL3bが形成され、この層間絶縁膜IL3b中にはプラグP3が形成されている。
【0167】
この層間絶縁膜IL3b上に、最上層配線である配線M3が形成されるが、本実施の形態においては、この最上層配線(配線M3)を形成する前に、半導体素子の形成層100および第1基板Saをエッチングすることにより開口部TH1を形成する(
図37)。具体的には、層間絶縁膜IL3b、配線溝用絶縁膜IL3a、層間絶縁膜IL2b、配線溝用絶縁膜IL2a、層間絶縁膜IL1、素子分離領域2および第1基板Saの一部をエッチングすることにより開口部TH1を形成する。
【0168】
この後、
図38に示すように、開口部TH1の底部および側壁を覆うように絶縁膜301を形成する。次いで、開口部TH1の内部に、Cu膜701、シード膜およびバリア金属膜601からなる第1バンプ電極1BPを形成し、さらに、この第1バンプ電極1BP上にパッド電極200が位置するように最上層配線(
図38においては配線M3)を形成する。例えば、第1基板Saの上部に無機絶縁膜300として例えば酸化シリコン膜をCVD法などで堆積する。この無機絶縁膜300をパターニングすることにより配線溝を形成し、金属膜(例えば、Cu膜)を埋め込むことにより最上層配線(
図38においては配線M3)を形成する。この最上層配線(
図38においては配線M3)の一部がパッド電極200となる。
【0169】
このように、本実施の形態においては、開口部TH1および第1バンプ電極1BPを形成した後、パッド電極200(最上層配線)を形成する。
【0170】
図39は、半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)を100として示した図であり、パッド電極200が第1バンプ電極1BP上に示されている。
【0171】
この後、第1基板Saの裏面を上側とし、第1基板Saの厚さが所定の厚さ(例えば、25μm程度)となるようにバックグラインドする。ここでは、第1バンプ電極1BP上に第1基板Saが残存するようにバックグラインド量を調整している(
図40)。
【0172】
次いで、第1基板Sa上に無機絶縁膜401として例えば酸化シリコン膜をCVD法などで500nm程度堆積する。次いで、無機絶縁膜401上に、有機絶縁膜501を形成する。ここでは、有機絶縁膜501として実施の形態1と同様にPBO膜を形成する。
【0173】
次いで、
図41に示すように、露光現像処理により開口部TH2の形成領域の有機絶縁膜501を除去する。次いで、有機絶縁膜501をマスクとして、無機絶縁膜401、第1基板Saおよび絶縁膜301をエッチングする。これにより、第1バンプ電極1BPまで到達する開口部TH2が形成される。
【0174】
次いで、有機絶縁膜501の表面(第1基板Saの裏面)に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカルを含む気体を有機絶縁膜501の表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜501の表面が改質される。
【0175】
次いで、
図42に示すように、開口部TH2内を含む有機絶縁膜501上に、絶縁膜302を形成する。絶縁膜302として、例えば、酸化シリコン膜をCVD法などで形成する。次いで、絶縁膜302を異方的にエッチングすることにより、開口部TH2の側壁にのみ絶縁膜302を残存させる。
【0176】
次いで、
図43に示すように、バリア金属膜602として、例えば、TiN膜をスパッタリング法等を用いて堆積する。次いで、バリア金属膜602上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法でCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜702を堆積する。
【0177】
次いで、CMP法を用いて有機絶縁膜501上のCu膜702、シード膜およびバリア金属膜602を研磨する。これにより、開口部TH2の内部には、Cu膜702、シード膜およびバリア金属膜602からなる第2バンプ電極2BPが形成される。
【0178】
以上の工程により、パッド電極200と接続され、第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層構造よりなり、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)に露出したバンプ電極TBPが形成される。
【0179】
次いで、例えば、実施の形態2で説明した第2基板Sbを準備し、
図44に示すように、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)とを対向させ、重ね合わせた後、これらの基板を熱圧着する。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(TBP、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0180】
この後、第2基板Sbの裏面をバックグラインドし、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断し、個片化する。
【0181】
以上の工程により、
図44に示す本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0182】
なお、上記工程においては、開口部TH2の形成後であって、第2バンプ電極2BPの形成前に有機絶縁膜501の表面処理を行ったが、第2バンプ電極2BP形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜501の表面処理を行ってもよい。
【0183】
このように、本実施の形態によれば、第1基板Saの裏面に無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCを形成したので、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、有機絶縁膜501からの脱ガスを低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0184】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜501の表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜501の接着性を向上させることができる。
【0185】
(実施の形態6)
実施の形態5においては、第1バンプ電極1BP上に第1基板Saが残存するようにバックグラインド量を調整したが(
図40)、第1バンプ電極1BPが露出するまで第1基板Saをバックグラインドしてもよい。
図45〜
図47は、実施の形態6の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0186】
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図の一つである
図47においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側として表示してある。よって、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)に形成されている半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)100は、第1基板Saの下側に位置している。この半導体素子の形成層100のさらに下には、パッド電極(導電性膜)200が配置されている。
【0187】
また、第1基板Saの裏面上には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCが配置されている。この積層絶縁膜TC中には、開口部TH2が設けられ、この開口部TH2の内部には、第2バンプ電極2BPが配置されている。また、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100には、パッド電極200まで到達する開口部TH1が設けられている。この開口部TH1の内部には、第1バンプ電極1BPが配置されている。この第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層によりバンプ電極TBPが構成されている。
【0188】
本実施の形態においても、パッド電極200の上方には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TC等をドライエッチングにより開口した開口部TH2が配置されている(
図47)。また、有機絶縁膜501には表面処理が施されている。
【0189】
[製法説明]
次いで、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
【0190】
実施の形態5と同様に、第1基板Saに、開口部(凹部)TH1、絶縁膜301および第1バンプ電極1BPを形成し、さらに、最上層配線(パッド電極200)を形成する(
図39参照)。
【0191】
この後、第1基板Saの裏面を上側とし、第1基板Saの厚さが所定の厚さ(例えば、25μm程度)となるようにバックグラインドする。ここでは、第1バンプ電極1BP上の絶縁膜301が露出するまで第1基板Saをバックグラインドする(
図45)。
【0192】
次いで、第1基板Saおよび第1バンプ電極1BP(絶縁膜301)上に無機絶縁膜401として例えば酸化シリコン膜をCVD法などで堆積する。次いで、無機絶縁膜401上に、有機絶縁膜501を形成する。ここでは、有機絶縁膜501として実施の形態1と同様にPBO膜を形成する。なお、上記バックグラインド工程により絶縁膜301が除去され、第1バンプ電極1BPが露出してもよい。
【0193】
次いで、
図46に示すように、露光現像処理により開口部TH2の形成領域の有機絶縁膜501を除去する。次いで、有機絶縁膜501をマスクとして、無機絶縁膜401および絶縁膜301をエッチングする。これにより、第1バンプ電極1BPまで到達する開口部TH2が形成される。
【0194】
次いで、有機絶縁膜501の表面(第1基板Saの裏面)に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカルを含む気体を有機絶縁膜501の表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜501の表面が改質される。
【0195】
次いで、
図47に示すように、開口部TH2内を含む有機絶縁膜501上に、バリア金属膜602として、例えば、TiN膜をスパッタリング法等を用いて堆積する。次いで、バリア金属膜602上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法でCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜702を堆積する。
【0196】
次いで、CMP法を用いて有機絶縁膜501上のCu膜702、シード膜およびバリア金属膜602を研磨する。これにより、開口部TH2の内部には、Cu膜702、シード膜およびバリア金属膜602からなる第2バンプ電極2BPが形成される。
【0197】
以上の工程により、パッド電極200と接続され、第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層構造よりなり、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)に露出したバンプ電極TBPが形成される。
【0198】
次いで、例えば、実施の形態2で説明した第2基板Sbを準備し、実施の形態5と同様に、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)とを対向させ、重ね合わせた後、これらの基板を熱圧着する(
図44参照)。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(TBP、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0199】
この後、第2基板Sbの裏面をバックグラインドし、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断し、個片化する。
【0200】
以上の工程により、本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0201】
なお、上記工程においては、開口部TH2の形成後であって、第2バンプ電極2BPの形成前に有機絶縁膜501の表面処理を行ったが、第2バンプ電極2BP形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜501の表面処理を行ってもよい。
【0202】
このように、本実施の形態によれば、第1基板Saの裏面に無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCを形成したので、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、有機絶縁膜501からの脱ガスを低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0203】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜501の表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜501の接着性を向上させることができる。
【0204】
(実施の形態7)
実施の形態6においては、第1バンプ電極1BPまたは絶縁膜301が露出するまで第1基板Saをバックグラインドしたが(
図45)、さらに、オーバーグラインドし、第1バンプ電極1BPが第1基板Saの表面より突出させる構成としてもよい。
図48〜
図50は、実施の形態7の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0205】
[構造説明]
本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図の一つである
図50においては、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)を上側として表示してある。よって、第1基板Saの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)に形成されている半導体素子の形成層(半導体素子の内在層)100は、第1基板Saの下側に位置している。この半導体素子の形成層100のさらに下には、パッド電極(導電性膜)200が配置されている。
【0206】
また、第1基板Saの裏面上には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCが配置されている。この積層絶縁膜TC中には、開口部TH2が設けられ、この開口部TH2の内部には、第2バンプ電極2BPが配置されている。また、第1基板Saおよび半導体素子の形成層100には、パッド電極200まで到達する開口部TH1が設けられている。この開口部TH1の内部には、第1バンプ電極1BPが配置されている。この第1バンプ電極1BPの表面は、第1基板Saの裏面(
図50においては上面)より突出している。この第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層によりバンプ電極TBPが構成されている。
【0207】
本実施の形態においても、パッド電極200の上方には、無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TC等をドライエッチングにより開口した開口部TH2が配置されている(
図50)。また、有機絶縁膜501には表面処理が施されている。
【0208】
[製法説明]
次いで、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明するとともに、本実施の形態の半導体装置の構成をより明確にする。
【0209】
実施の形態5と同様に、第1基板Saに、開口部(凹部)TH1、絶縁膜301および第1バンプ電極1BPを形成し、さらに、最上層配線(パッド電極200)を形成する(
図39参照)。
【0210】
この後、
図48に示すように、第1基板Saの裏面を上側とし、第1基板Saの厚さが所定の厚さ(例えば、25μm程度)となるようにバックグラインドする。ここでは、第1バンプ電極1BP上の絶縁膜301が露出するまで第1基板Saをバックグラインドし、さらに、オーバーグラインドする。特に、グラインド(研磨)工程において、化学的研磨成分が優勢となる条件でグラインドを行うことで、第1バンプ電極1BP(絶縁膜301)に対し第1基板Saを後退させることができる。なお、上記バックグラインド工程により絶縁膜301が除去され、第1バンプ電極1BPが露出してもよい。
【0211】
次いで、
図49に示すように、第1基板Sa上に無機絶縁膜401として例えば酸化シリコン膜をCVD法などで堆積する。次いで、無機絶縁膜401上に、有機絶縁膜501を形成する。ここでは、有機絶縁膜501として実施の形態1と同様にPBO膜を形成する。
【0212】
次いで、露光現像処理により開口部TH2の形成領域の有機絶縁膜501を除去する。次いで、有機絶縁膜501をマスクとして、無機絶縁膜401および絶縁膜301をエッチングする。これにより、第1バンプ電極1BPまで到達する開口部TH2が形成される。
【0213】
次いで、有機絶縁膜501の表面(第1基板Saの裏面)に対し、表面処理を施す。表面処理として、例えば、水素ラジカルを含む気体を有機絶縁膜501の表面に対して噴射する。これにより、有機絶縁膜501の表面が改質される。
【0214】
次いで、
図50に示すように、開口部TH2内を含む有機絶縁膜501上に、バリア金属膜602として、例えば、TiN膜をスパッタリング法等を用いて堆積する。次いで、バリア金属膜602上にシード膜(図示せず)として、スパッタリング法でCu膜を堆積する。次いで、シード膜の上部に電解メッキ法でCu膜702を堆積する。
【0215】
次いで、CMP法を用いて有機絶縁膜501上のCu膜702、シード膜およびバリア金属膜602を研磨する。これにより、開口部TH2の内部には、Cu膜702、シード膜およびバリア金属膜602からなる第2バンプ電極2BPが形成される。
【0216】
以上の工程により、パッド電極200と接続され、第1バンプ電極1BPと第2バンプ電極2BPの積層構造よりなり、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)に露出したバンプ電極TBPが形成される。
【0217】
次いで、例えば、実施の形態2で説明した第2基板Sbを準備し、実施の形態5と同様に、第2基板Sbの表面(第1面、素子面、バンプ電極の形成側の面、半導体素子の形成側の面)と、第1基板Saの裏面(第2面、半導体素子の形成側と逆の面)とを対向させ、重ね合わせた後、これらの基板を熱圧着する(
図44参照)。この際、第1基板Saおよび第2基板Sbのそれぞれに形成されたバンプ電極(TBP、BPb)同士の電気的接続と、有機絶縁膜(501、500b)同士の接着とを同時に行う。
【0218】
この後、第2基板Sbの裏面をバックグラインドし、基板厚さが25μm程度となるまで薄膜化する。さらに、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをスクライブラインに沿って切断し、個片化する。
【0219】
以上の工程により、本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0220】
なお、上記工程においては、開口部TH2の形成後であって、第2バンプ電極2BPの形成前に有機絶縁膜501の表面処理を行ったが、第2バンプ電極2BP形成後であって、基板間の熱圧着前に有機絶縁膜501の表面処理を行ってもよい。
【0221】
このように、本実施の形態によれば、第1基板Saの裏面に無機絶縁膜401および有機絶縁膜501の積層絶縁膜TCを形成したので、第1基板Saおよび第2基板Sbの加熱および圧着工程において、有機絶縁膜501からの脱ガスを低減することができる。よって、圧着時のボイドの発生を抑制することができ、基板間の接着不良による基板間の剥離を低減することができる。また、バンプ電極間の接続不良を低減することができる。このように、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0222】
また、本実施の形態によれば、基板間の熱圧着工程の前に、有機絶縁膜501の表面に対し表面処理を施したので、有機絶縁膜501の接着性を向上させることができる。
【0223】
ここで、上記実施の形態2〜7においても、実施の形態1と同様の剥離試験を行い、各実施の形態の構造において、基板間の接着力を向上させることを確認している。
【0224】
また、上記実施の形態3〜7においては、第2基板Sbの表面と第1基板Saの裏面とをバンプ電極(BP、BPb)同士が接合するように熱圧着したが、第1基板Saと同じ構成の基板を準備し、これらの基板の裏面同士を熱圧着してもよい。また、第2基板Sbとして、実施の形態2の第2基板Sbを例示したが、これに代えて実施の形態1の第2基板Sbを用いてもよい。
【0225】
このように、実施の形態1〜7で示した基板(Sa、Sb)を適宜組み合わせて、バンプ電極同士が接合するように熱圧着してもよい。また、有機絶縁膜同士およびバンプ電極同士を接着する際、他方のバンプ電極の構成金属を異なるものとしてもよく、また、他方の有機絶縁膜を他の絶縁膜(例えば、無機絶縁膜)としてもよい。
【0226】
また、実施の形態2〜7においても、ウエハ状態の第1基板Saおよび第2基板Sbをそれぞれ個片化した後、熱圧着してもよい。
【0227】
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。