(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のカートを出し入れする際には、カートに備えられた左右一対のハンドルを握ることになるものの、一方のハンドルは温蔵室内に配されて高温状態となっているため、素手で握ることはできず、手袋などをはめた状態でハンドル操作する必要がある。かといって、冷蔵室内に配された他方のハンドルのみを握ってカートを走行させようとすると、カートをまっすぐに走行させることが困難になる。したがって、カートをまっすぐに走行させるには、両手でハンドルを握って操作することが必要とされる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、両手を使って素手でハンドル操作することによりカートをまっすぐ走行させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、温蔵室と冷蔵室が断熱性の仕切壁によって仕切られてなる冷温蔵装置であって、前記温蔵室内を加熱する加熱装置と前記冷蔵室内を冷却する冷却装置とが内蔵されたステーションと、断熱箱からなり、前記ステーションに出し入れ可能に収容されるカート本体と、前記仕切壁を有し、前記カート本体に出し入れ可能に収納されるフレームカートとを備え、このフレームカートを前記カート本体に収納することによってこのカート本体の内部に前記温蔵室と前記冷蔵室とが区画形成されるようになっており、前記フレームカートにおける前記冷蔵室側に可動式のハンドルが取り外し可能に装着され、前記フレームカートにおける前記温蔵室側に、前記可動式のハンドルを取付可能なハンドル取付部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
このような構成によると、フレームカートにおける冷蔵室側に装着された可動式のハンドルを取り外し、温蔵室側のハンドル取付部に取り付けることによって可動式のハンドルが温蔵室側に装着される。この可動式のハンドルは、冷蔵室内に配されていたものであるため、ハンドル取付部に取り付けても素手で握ることができる。したがって、手袋などをはめることなく素手でハンドル操作することができ、両手を使ってカートをまっすぐ走行させることができる。
【0007】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記可動式のハンドルは、前記フレームカートにおける前記温蔵室側から前記冷蔵室側に亘って架け渡される単一のハンドルからなる構成としてもよい。
このような構成によると、単一のハンドルを両手で握ってハンドル操作をすればよく、一対のハンドルを設けなくてもよいため、部品点数の削減につながる。
【0008】
前記可動式のハンドルは、前記フレームカートにおける前記温蔵室側から手前側に引き出した後、回転させることによって前記ハンドル取付部に取り付けられる構成としてもよい。
このような構成によると、ハンドル操作をするときに可動式のハンドルを手前側に引き出せばよく、ハンドル操作をしないときには、可動式のハンドルを奥側に押し込んでおくことができる。また、可動式のハンドルをハンドル取付部に取り付ける際には、可動式のハンドルを回転させるという簡易な操作で取り付けることができる。
【0009】
フレームカートにおける前記冷蔵室側には、収納時に前記可動式のハンドルを移動不能に保持する保持クリップが設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、収納時に保持クリップによって可動式のハンドルを移動不能に保持することができる。
【0010】
前記フレームカートにおける前記冷蔵室側に一対のハンドルが装着され、これら一対のハンドルが前記可動式のハンドルを含んでいる構成としてもよい。
このような構成によると、例えば、フレームカートにおける冷蔵室側に予め装着された他方のハンドルと、冷蔵室側から温蔵室側に付け替えた一方のハンドルとを両手で握ってハンドル操作をすることができる。
【0011】
また、本発明は、温蔵室と冷蔵室が断熱性の仕切壁によって仕切られてなる冷温蔵装置であって、前記温蔵室内を加熱する加熱装置と前記冷蔵室内を冷却する冷却装置とを有するステーションと、断熱箱からなり、前記ステーションに出し入れ可能に収容されるカート本体と、前記仕切壁を有し、前記カート本体に出し入れ可能に収納されるフレームカートとを備え、このフレームカートを前記カート本体に収納することによってこのカート本体の内部が前記温蔵室と前記冷蔵室とに区画形成されるようになっており、前記フレームカートにおける前記冷蔵室側に、片持ち状をなして前記温蔵室側に延出されたハンドルが装着されている構成としてもよい。
このような構成によると、片持ち状をなすハンドルが冷蔵室内に配されていたものであるため、このハンドルを素手で握ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、両手を使って素手でハンドル操作することによりカートをまっすぐ走行させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を
図1ないし
図16によって説明する。この実施形態では、病院等で給食を配膳する場合に用いられる冷温蔵装置を例示しており、この冷温蔵装置は、
図1に示すように、トレイTを収納するフレームカート10と、このフレームカート10を出し入れ可能に収納するカート本体40と、トレイTに載せられた給食を冷却、加熱する装置を備えてカート本体40を出し入れ可能に収納するステーション70とから構成され、二重箱状の収納形式を採用している。
カート本体40は、前後両面が開放された断熱箱からなり、
図2に示すように、前後の開口部41にはそれぞれ観音開き式の断熱扉42が装着されている。このカート本体40は台車60によって支持されており、台車60の底面にはキャスタ61が装備されている。カート本体40の前面における右側縁には、
図13に示すように、カート本体用ハンドル62が着脱可能に装備されている。
図15に示すように、カート本体用ハンドル62を水平姿勢でカート本体40の前面に装着すると、カート本体用ハンドル62を両手で持って引き又は押すことによってカート本体40を移動可能とされている。
【0015】
フレームカート10における左右方向の中央部には、
図4に示すように、断熱性の仕切壁11が設けられている。フレームカート10をカート本体40に収納した状態では、仕切壁11の左側に温蔵室20Hが、右側に冷蔵室20Cがそれぞれ形成されている。両室20H,20Cにおける仕切壁11とは反対側の面には、
図3に示すように、熱交換後の空気の流通路を形成する断熱壁43が配されている。この断熱壁43はカート本体40の外壁である断熱箱を構成している。
フレームカート10は、左右一対のフレーム15間にトレイTを複数段に亘って配した構成とされている。フレーム15の内面には、複数段に亘ってトレイ受け16が設けられている。各トレイ受け16は、両フレーム15間に配される各トレイTと対応して配されており、トレイTの左右両側縁部が各トレイ受け16によって受けられる。
【0016】
トレイTは合成樹脂製であって、横長の矩形状に形成され、横幅の中央部よりも少し一方に寄った位置に境界部Taが設けられ、境界部Taを挟んだ広い方が温食載置部Th、狭い方が冷食載置部Tcとなっている。このトレイTは、境界部Taが仕切壁11を貫通して前後両面から挿入され、前後両側において、温食載置部Thが温蔵室20H側に、冷食載置部Tcが冷蔵室20C側にそれぞれ配された状態で、複数段に亘って収納されるようになっている。
カート本体40内に区画形成された温蔵室20Hと冷蔵室20Cとには、ステーション70側で生成された冷気または暖気が個別に循環供給されるようになっており、そのためカート本体40の断熱壁43のうち天井壁には、温蔵室20Hと冷蔵室20Cに対するカート側吸込路45とカート側吹出路46とがそれぞれ貫通して形成されている。
【0017】
ステーション70は、
図1に示すように、正面と底面とが開口された箱形をなし、常には定位置に設置されて使用されるため、下端部の四隅に複数の固定脚71が配されている。ステーション70内には、カート本体40を正面の出入口から出し入れしてすっぽりと収納可能な収納室72が設けられている。この収納室72の天井部分に、熱交換部73が構築されている。
熱交換部73内には、
図3に示すように、左右2つの第1熱交換室74Hと第2熱交換室74Cとが形成されている。収納室72内にカート本体40が正規に収納された場合において、左側の第1熱交換室74Hは、温蔵室20Hの直上に配され、右側の第2熱交換室74Cは、冷蔵室20Cの直上に配されるようになっている。また、熱交換部73においてカート側吸込路45と対応する位置には、ステーション側吸込路75が貫通して形成され、カート側吹出路46と対応する位置には、ステーション側吹出路76が貫通して形成されている。
【0018】
カート側吸込路45とこれに対応するステーション側吸込路75とは、吸込ダクト77によって連結されており、カート側吹出路46とこれに対応するステーション側吹出路76とは、吹出ダクト78によって連結されている。各ダクト77,78は、カート本体40を収納室72内に出し入れする際に、各ダクト77,78の下端部が上昇するように構成されており、カート本体40が収納室72内に収納された状態で各ダクト77,78の下端部が下降して断熱壁43の天井壁に密着することでカート本体40側と熱交換部73側とをシール状態で接続するようになっている。
第1熱交換室74H及び第2熱交換室74Cの内部には、それぞれ冷却装置である第1冷却器及び第2冷却器が配置されている。両冷却器は並列に接続され、冷凍装置と冷媒配管により循環接続されることにより冷凍回路が構成されている。また、冷凍装置については、熱交換部73の上に設けられた機械室80内に設置されている。それぞれの冷却器への冷媒の流通によって冷却機能が発揮され、冷媒の流通を停止させることによって冷却機能が停止されるように制御されている。
【0019】
第1熱交換室74Hの内部には、冷却器に加えて加熱装置であるヒータ81が装備されている。ヒータ81は全体として円筒形状に形成されている。
吸込ダクト77から各熱交換室74H,74Cに吸い込まれた空気は、それぞれの冷却器によって冷却され、吹出ダクト78を通って両室20H,20Cへと送られる。また、吸込ダクト77から第1熱交換室74Hに吸い込まれた空気は、ヒータ81によって加熱され、吹出ダクト78を通って温蔵室20Hへと送られる。なお、機械室100内には、図示はしないが、タイマ等を備えて、冷却装置や加熱装置等の運転を制御する制御部が設けられている。
【0020】
台車60は、フレームカート10側に設けられた補助台車60Aを備えて構成されている。この補助台車60Aは、カート本体40側のキャスタ61よりも小径のキャスタ61を備えている。補助台車60Aとフレームカート10の底面との間には、複数の連結脚部63が介設されている。これらの連結脚部63によって補助台車60Aとフレームカート10の底面とが連結されている。一方、カート本体40の断熱壁43の底壁には、一対のスリット47が切り欠かれて形成されている。フレームカート60をカート本体40内に収納すると、
図3に示すように、各連結脚部63が各スリット47に収容される。このため、各連結脚部63は、各スリット47を上下に貫通して配される。
各スリット47の幅は、各連結脚部63の幅よりもやや大きめとされ、各連結脚部63を確実に各スリット47に収容可能とされている。しかしながら、各連結脚部63と各スリット47の隙間を通ってカート本体40内に外気が進入しやすくなり、最下段のトレイTに載った食材が、それ以外のトレイTに載った食材に比べて温度が不安定になる。そこで、フレームカート10の底面には、箱状の板金からなる断熱部材12が設けられている。
【0021】
断熱部材12の内部には密閉空間が形成されており、この密閉空間が断熱空間として機能する。
図3に示すように、断熱部材12は、各スリット47から進入して外気を遮断する位置に複数配設されている。本実施形態では、仕切壁11の左右両側に、例えば3つの断熱部材12がそれぞれ配されており、各側の断熱部材12は、連結脚部63を取り囲むようにして複数配されている。これにより、最下段のトレイTに載った食材の温度を安定させることができる。
また、フレームカート10がカート本体40内に収納されていない状態では、前もって冷却運転をしようとしてもスリット47から冷気が逃げてしまい、カート本体40内が冷えにくくなる。そこで、本実施形態では、フレームカート10がカート本体40内に収納されていないときに各スリット47を塞ぐスライド蓋48を設けている。
【0022】
スライド蓋48は、
図7に示すように、台車60の底面に配設された一対のガイドレール49によって
図7に示す後端位置と
図9に示す前端位置との間をスライド可能とされている。スライド蓋48の両側縁部が各ガイドレール49によって支持されている。連結脚部63の後面には、マグネットキャッチ64が固定されている。フレームカート10をカート本体40内から引き出すと、
図8に示すように、マグネットキャッチ64の磁力によってスライド蓋48が後端位置から前側に移動し、各スリット47がスライド蓋48によって閉じられる。
スライド蓋48の後面には、ガイドレール49の支持面よりも上方に張り出すストッパ48Aが設けられている。一方、ガイドレール49の支持面には、スライド蓋48のストッパ48Aと係止してスライド蓋48の前止まりを行う受け部49Aが側方に張り出すように形成されている。したがって、
図9に示すように、スライド蓋48が前端位置に至ると、スライド蓋48のストッパ48Aとガイドレール49の受け部49Aとが係止することでスライド蓋48の前方への移動が停止し、マグネットキャッチ64がスライド蓋48の前面から離間することになる。この前端位置では各スリット47がスライド蓋48によって閉止される。
【0023】
図11に示すように、カート本体用ハンドル62は、カート本体40の前面における右側縁部に固定されている。このカート本体用ハンドル62を断熱壁43に固定するにあたっては、断熱壁43の前面の右側縁部を右方に拡張しており、この断熱壁43の拡張に伴って台車60の右側縁部も右方に拡張している。本実施形態では、台車60が右方に拡張された部分を利用してフットブレーキ50を配設している。すなわち、フットブレーキ50は、
図12に示すように、カート本体用ハンドル62の下方に配設されており、
図10に示すように、フットブレーキ50のペダル部分のみが台車60の前方に飛び出しており、その他の部分がカート本体40の外形寸法内(台車60のバンパー内)に収められていることがわかる。なお、フレームカート10のフットブレーキ13は、補助台車60Aにおける各連結脚部63間に配設されている。
カート本体用ハンドル62は、
図15に示すように、カート本体40の走行時にはカート本体40の前面における左側縁部から右側縁部に亘って架け渡されるようになっている。一方、収納時においては
図13に示すように、カート本体40の前面における右側縁部に取り付けられた保持クリップ51によって移動不能に固定されている。
【0024】
カート本体用ハンドル62は、詳細には
図16に示すように、ハンドル本体62Aと、ハンドル本体62Aの端部を軸支する軸受部材62Bと、この軸受部材62Bが取り付けられる補助ハンドル62Cと、この補助ハンドル62Cに取り付けられて軸受部材62Bを回転可能に補助ハンドル62Cに固定する固定部材62Dと、補助ハンドル62Cをカート本体40に固定する固定ねじ62Eとを備えて構成されている。一方、
図14に示すように、カート本体40の前面における左側縁部には、ハンドル本体62Aの自由端側を受けて着脱可能に固定するハンドル固定部62Fが設けられている。
カート本体用ハンドル62の取付方法を簡単に説明すると、
図13に示す収納状態において保持クリップ51からハンドル本体62Aを取り外し、
図14に示す状態にする。次に、ハンドル本体62Aを回転させながらその自由端部をハンドル固定部62Fに取り付けて固定する。すると、
図15に示す状態となり、ハンドル本体62Aがカート本体40の前面における左側縁部から右側縁部に亘って架け渡される。なお、ハンドル本体62Aは主に長距離搬送用の把持部であり、補助ハンドル62Cは例えばカート本体40をステーション70の収納室72に出し入れする際に使用される短距離搬送用の把持部である。
【0025】
さて、本実施形態のフレームカート10には、フレームカート10を搬送するためのフレームカート用ハンドル14が設けられている。このフレームカート用ハンドル14は可動式のハンドルであって、
図4に示すように、フレームカート10のフレーム15の前面に取り付けられている。フレーム15においてフレームカート用ハンドル14が取り付けられている側(図示右側)は、冷蔵室20C側とされている。このため、フレームカート10がカート本体40内に収納された状態では、フレームカート用ハンドル14が冷蔵室20C内に配されて、冷却されることはあっても加熱されることはないようにされている。したがって、フレームカート10をカート本体40内から引き出す際に、フレームカート用ハンドル14が高温状態のため素手で握ることができないという事態を未然に回避できる。
フレームカート用ハンドル14は、詳細には、
図6に示すように、ハンドル本体14Aと、ハンドル本体14Aの基端側に固定された支持軸14Bと、ハンドル本体14Aの自由端側に固定された取付軸14Cとを備えて構成されている。また、右側のフレーム15の前面には、収納時にハンドル本体14Aが移動しないように保持しておく保持クリップ17が設けられている。さらに、左側のフレーム15の前面には、取付軸14Cが着脱可能に取り付けられるハンドル取付部14Dが設けられている。一方、支持軸14Bは、右側のフレーム15を前後方向に貫通して配されており、ハンドル本体14Aを前後方向に移動させることができるものの前方へは抜けないように構成されている。
【0026】
本実施形態は以上のような構成であって、続いてその作用を説明する。まず、フレームカート10をカート本体40内から引き出す場合について説明する。フレームカート10を移動させるには、フレームカート用ハンドル14のハンドル本体14Aを手前側に引き出し、保持クリップ17から外した状態にする。次に、支持軸14Bを中心としてハンドル本体14Aを回転させ、取付軸14Cをハンドル取付部14Dの孔に差し込んで下方に落とし込む。すると、取付軸14Cの外周に周設された嵌着溝に、ハンドル取付部14Dの孔縁部が嵌まり込んで前後方向への移動が抑制されるとともに、ハンドル本体14Aが水平姿勢で保持される。この状態からハンドル本体14Aを両手で握ってフレームカート10を手前側に移動させることによりカート本体40内から引き出すことができる。
次に、フレームカート10をカート本体40内に入れる場合について説明する。まず、ハンドル本体14Aを両手で握ってフレームカート10をカート本体40内に押し込む。この後、取付軸14Cを持ち上げてハンドル取付部14Dの孔縁部から外して手前に引き抜き、支持軸14Bを中心としてハンドル本体14Aを回転させ、支持軸14Bから下方にぶらさがった状態にする。次に、ハンドル本体14Aを奥側に押し込んで保持クリップ17に固定する。この後、断熱扉42を閉じることで、ハンドル本体14Aが冷蔵室20C側に配される。
【0027】
以上のように本実施形態では、ハンドル本体14Aは、予め冷蔵室20C側に配されており、低温状態となっているため、素手でハンドル本体14Aを握ることが可能である。したがって、両手を使って素手でハンドル操作することによりフレームカート10をまっすぐ走行させることができる。
ハンドル本体14Aは、フレームカート10における温蔵室20H側から冷蔵室20C側に亘って架け渡される単一のハンドルからなる構成としてもよい。このような構成によると、ハンドル本体14Aを両手で握ってハンドル操作をすればよく、一対のハンドルを設けなくてもよいため、部品点数の削減につながる。
【0028】
ハンドル本体14Aは、フレームカート10における温蔵室20H側から手前側に引き出した後、回転させることによってハンドル取付部14Dに取り付けられる構成としてもよい。このような構成によると、ハンドル操作をするときにハンドル本体14Aを手前側に引き出せばよく、ハンドル操作をしないときには、ハンドル本体14Aを奥側に押し込んでおくことができる。また、ハンドル本体14Aをハンドル取付部14Dに取り付ける際には、ハンドル本体14Aを回転させるという簡易な操作で取り付けることができる。
フレームカート10における冷蔵室20C側には、収納時にハンドル本体14Aを回転不能に保持する保持クリップ17が設けられている構成としてもよい。このような構成によると、収納時に保持クリップ17によってハンドル本体14Aを回転不能に保持することができる。
【0029】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を
図17ないし
図19によって説明する。本実施形態は、実施形態1のフレームカート用ハンドル14の構成を変更したものであって、実施形態1と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については、同一の符号を用いるものとする。
【0030】
本実施形態のフレームカート用ハンドル18は一対設けられており、一方は、右側のフレーム15に取り付けられ、他方は、左側のフレーム15に取り付けられるようになっている。フレームカート用ハンドル18は、
図17に示すように、上下方向に長いハンドル本体18Aと、ハンドル本体18Aの両端部に亘って固定された取付板18Bと、フレーム15に設けられた複数の取付突起18Cとを備えて構成されている。
ハンドル本体18Aは、奥側に開口する略U字状とされている。また、取付突起18Cは、先端側が太くなる逆テーパ状の引掛け部18Dと、この引掛け部18Dから基端側に向けて同径で連なる軸部18Eとを備えている。この軸部18Eは、引掛け部18Dの先端側よりも小径とされている。一方、取付板18Bには、引掛け部18Dを挿通させる挿通孔18Fと、軸部18Eの直径とほぼ同幅をなす縦長の係止孔18Gとが連設された構成とされている。係止孔18Gは、挿通孔18Fの上方に配されている。
【0031】
本実施形態の作用および効果について説明する。一対のハンドル本体18Aは予め冷蔵室20C側(右側のフレーム15)に設置されており、一方のハンドル本体18Aをフレーム15から取り外して温蔵室20H側に取り付ける。このようにすれば、ハンドル本体18Aが高温状態となって素手で握ることができない事態を未然に回避できる。
ハンドル本体18Aの取り外し方法は、ハンドル本体18Aを上方に移動させて、軸部18Eを係止孔18Gから挿通孔18Fに移動させた後、ハンドル本体18Aを手前側に引き抜くことにより行う。また、ハンドル本体18Aの取り付け方法は、引掛け部18Dを挿通孔18Fに通してハンドル本体18Aを奥側に押し込み、ハンドル本体18Aを下方へ移動させて、軸部18Eを係止孔18Gに嵌め込むことにより行う。
【0032】
このようにすると、引掛け部18Dが係止孔18Gの孔縁部に係止することにより、ハンドル本体18Aが手前側に抜けることを防止でき、フレームカート10を手前側に引き出すことができる。また、ハンドル本体18Aを奥側に押し込んだ際には、取付板18Bがフレーム15の前面に当接することでフレームカート10を奥側に押し込むことができる。そして、フレームカート10の移動が終了した後は、温蔵室20H側に取り付けたハンドル本体18Aを外して冷蔵室20C側に戻しておく。
以上のように本実施形態では、フレームカート10における冷蔵室20C側に一対のハンドル本体18Aが装着され、これら一対のハンドル本体18Aが可動式のハンドルを含む構成としたから、フレームカート10における冷蔵室20C側に予め装着されたハンドル本体18Aと、冷蔵室20C側から温蔵室20H側に付け替えたハンドル本体18Aとを両手で握ってハンドル操作をすることができる。
【0033】
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3を
図20ないし
図23によって説明する。本実施形態は、実施形態1のフレームカート用ハンドル14の構成を変更したものであって、実施形態1と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については、同一の符号を用いるものとする。
【0034】
本実施形態のフレームカート用ハンドル19は、フレームカート10における冷蔵室20C側のみに装着され、片持ち状をなして温蔵室20H側に延出されている。フレームカート用ハンドル19は、ハンドル本体19Aと、ハンドル本体19Aを支持するハンドル軸受19Bとを備えて構成されている。ハンドル本体19Aは角棒状をなし、その端部には、ハンドル軸受19Bによって軸支される支持軸19Cが突出して形成されている。また、支持軸19Cの軸方向における途中位置には、ガイド突起19Dが突出して形成されている。
ハンドル軸受19Bは円筒状をなし、その一部を切り欠くことによってガイド溝19Eが形成されている。ハンドル軸受19Bの内径は、支持軸19Cの外径よりもやや大きめとされ、これによってハンドル本体19Aが回動可能に軸支されている。ガイド溝19Eには、ガイド突起19Dが収容されており、このガイド突起19Dがガイド溝19Eに沿って移動することによりハンドル本体19Aを案内可能とされている。ガイド溝19Eは、ハンドル軸受19Bの軸方向に延びる縦溝19Fと、ハンドル軸受19Bの周方向に延びる横溝19Gとが連設された構成とされている。
【0035】
ハンドル本体19Aは、収納時には下方を向いて配されている。次に、ガイド突起19Dを縦溝19Fに沿って軸方向に移動させることでハンドル本体19Aが手前側に平行移動し、ガイド突起19Dを横溝19Gに沿って周方向に移動させることでハンドル本体19Aが半時計回り方向に約270°回転して水平姿勢に保持される。ハンドル本体19Aが水平姿勢に保持された状態では、ハンドル本体19Aを両手で握ることができる程度に自由端側が温蔵室20H側に延出されている。これにより、カート本体40を容易に搬送することができる。また、ハンドル本体19Aを収納する際には、ハンドル本体19Aを時計回り方向に約270°回転させて奥側に押し込むことにより、ハンドル本体19Aが保持クリップ17に保持される。これにより、断熱扉42を閉じた際に、この断熱扉42とハンドル本体19Aとが干渉することを回避できる。
【0036】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、フレームカート用ハンドルが右側のフレーム15に装着されているものの、温蔵室20Hと冷蔵室20Cが左右逆の配置の場合には、フレームカート用ハンドルを左側のフレーム15に装着すればよい。
(2)上記実施形態で開示したフレームカート用ハンドルの形状は一例であって、その形状は上記実施形態に限定されない。
【0037】
(3)上記実施形態では、カートの形式として、トレイTが前後両面の開口部41から出し入れできる形式のものを例示したが、前後いずれか一方の面のみに開口部41を設けた形式のものであってもよい。
(4)本発明の冷温蔵装置は、病院での朝食配膳に限らず、他の療養施設や工場の食堂等へ給食を提供する場合や、取り出し時間の設定等も含めて、さらに広範囲の使用形態に亘って適用することが可能である。