(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
まず、
図9〜
図13を参照して、参考例として示すパッキン装着構造における課題について説明する。
【0005】
図9は、環状のパッキン5を備えた参考例に係るコネクタ6を示す分解斜視図、
図10は、環状のパッキン5を備えた参考例に係るコネクタ6を示す横断面図、
図11は、ハウジング4へパッキン5を装着させる際に用いられる治具7の斜視図である。
図12は、ハウジング4へのパッキン5の装着過程を説明する説明図であって、
図12(a)〜
図12(c)は、それぞれハウジング4及びパッキン5及び治具7の横断面図である。
図13は、パッキン5を保持した治具7の横断面図である。
【0006】
図9及び
図10に示すように、参考例に係るコネクタ6では、後端側から端子1が挿入され、前端側からリテーナ2が装着される端子収容筒部3を有するハウジング4に、環状のパッキン5が組み付けられ、このパッキン5によって相手方コネクタ(図示略)との接続箇所が防水される。このコネクタ6では、特許文献1とは異なり、
図11に示す環状部分を有する治具7によってパッキン5がハウジング4に装着される。
【0007】
具体的には、
図12(a)に示すように、環状の治具7の内側に環状のパッキン5の先端側が嵌め込まれる。そして、
図12(b)に示すように、この治具7がハウジング4に対して先端側から挿し込まれ、パッキン5の後端で外周側へ突出するつば部5aに形成されたリブ5bが、ハウジング4に形成されたロックアーム4aに係止される。その後、
図12(c)に示すように、治具7がハウジング4から抜き取られる。このように、パッキン5は、つば部5aに形成されたリブ5bがハウジング4のロックアーム4aに係止されることにより、ハウジング4に組み付けられる。
【0008】
しかしながら、このように環状のパッキン5が環状の治具7によりハウジング4へ装着される場合には、パッキン5が嵌め込まれた状態で治具7がハウジング4の内部へ挿入されるため、パッキン5に弛みが生じることがあると本願の発明者は認識している。即ち、
図13に示すように、パッキン5がハウジング4への挿入方向と交差する方向である内側(
図13中矢印A方向)に落ち込むように変形してしまう虞がある。この場合には、パッキン5のハウジング4への挿入時に、治具7に保持されたパッキン5の姿勢が崩れ、パッキン5とハウジング4との間にどつきが生じる虞がある。このどつきが生じると、パッキン5がハウジング4に正しく装着されず、相手方コネクタとの接続箇所での防水性が損なわれる可能性がある。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な防水性を確保することが可能なパッキン装着構造及びコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明に係るパッキン装着構造は、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) 端子を収容する筒状の端子収容筒部と、該端子収容筒部の外周を覆うように形成された筒状のフード部と、を有するハウジングと、
前記端子収容筒部と前記フード部との間
の前端側から前記ハウジング内部に挿入され、前記端子収容筒部の外周に密着して装着される環状のパッキンと、
後端面が前記パッキンの形状に対応した環状に形成された筒状の
治具本体部を有し、該
治具本体部の少なくとも一部が、前記
後端面に前記パッキンが接触した状態で前記ハウジング内部に挿入されることにより、前記パッキンを前記端子収容筒部に装着させる治具と、
を備えるパッキン装着構造であって、
前記パッキンは、環状のパッキン本体部と、前記パッキン本体部の後端部に周方向に亘って外周側に突出するつば部と、を備え、
前記治具本体部の前後方向の所定位置における内周面には、前記治具本体部の後端側の開口に面する段部が周方向に亘って形成されており、
前記治具本体部の後端面には、係止部が形成され、
前記つば部の前端面には、前記係止部に係止される被係止部が形成されており、
前記パッキン本体部の前端面が前記段部に当接し、前記被係止部が前記係止部に係止され、前記治具本体部の後端面が前記つば部の前端面に当接した状態で、前記治具本体部が前記ハウジング内部に挿入されることにより、前記パッキンを前記端子収容筒部に装着させる、
こと。
(2) 上記(1)の構成のパッキン装着構造であって、
前記係止部が、前記
治具本体部の後端面から
後方に突出した凸部であり、
前記被係止部が、前記
つば部の前端面に形成されて前記凸部と嵌合する凹部である、
こと。
(3) 上記(1)又は(2)の構成のパッキン装着構造であって、
前記
治具本体部の後端面には、前記係止部が複数形成され、
前記
つば部の前端面には、前記係止部がそれぞれ係止される前記被係止部が複数形成されている、
こと。
【0011】
上記(1)の構成のパッキン装着構造では、環状のパッキンが環状の治具によりハウジングへ装着される場合であっても、治具の本体部の端面に形成された係止部がパッキンの被係止部に係止された状態でパッキンが端子収容筒部とフード部との間からハウジング内部に挿入されるので、パッキンに弛みが生じてパッキンが落ち込んでしまう事態の発生が抑制される。即ち、治具に保持されたパッキンの姿勢が安定化されるため、パッキンがハウジングに対して正しく装着され易い。したがって、上記(1)の構成のパッキン装着構造によれば、相手方コネクタとの接続時における、パッキンによる接続箇所の良好な防水性を確保できる。また、パッキンのハウジングへの装着時の作業性を向上できる。
上記(2)の構成のパッキン装着構造では、凸部からなる係止部が凹部からなる被係止部へ挿し込まれて嵌合されるため、パッキンが治具に保持され易い。このため、パッキンの弛みの発生が抑制され易い。
上記(3)の構成のパッキン装着構造では、複数の係止部と被係止部とが係合されるため、単一の係止部及び被係止部とが係合される場合と比べてパッキンが治具に保持され易い。このため、パッキンの弛みの発生が抑制され易い。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、良好な防水性を確保することが可能なパッキン装着構造及びコネクタを提供できる。
【0015】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のパッキン装着構造及びコネクタに関する具体例な実施の形態について、各図面を参照して以下に説明する。
【0018】
図1は、実施形態に係るコネクタ10の分解斜視図、
図2は、実施形態に係るコネクタ10の横断面図、
図3は、実施形態に係るコネクタ10の縦断面図、
図4は、パッキン11の斜視図である。
図5は、ハウジング21へ装着されるリテーナ20を説明する説明図であって、
図5(a)はリテーナ20が仮係止状態であるコネクタ10を示す縦断面図であり、
図5(b)はリテーナ20が本係止状態であるコネクタ10を示す縦断面図である。
以下、本明細書中では、
図1及び
図5に矢印で示すように前側、後側、上側、下側、左側、右側を規定して説明する。
【0019】
図1〜
図3に示すように、本実施形態に係るコネクタ10は、パッキン11と、パッキン11が内部に挿入されて装着されるハウジング21と、を備えている。パッキン11は、ハウジング21の前端側(先端側)からハウジング21に挿入されて装着される。
【0020】
このコネクタ10には、ハウジング21の後端側から電線37が接続された端子25が挿し込まれて収容される。また、このコネクタ10は、ハウジング21の前端側からリテーナ20が取り付けられる。
【0021】
図4に示すように、パッキン11は、例えば、ゴム等の弾性に優れた樹脂材料から形成された部材であり、パッキン本体部12と、つば部13と、を有している。
【0022】
パッキン本体部12は、正面視矩形状の環状に形成されている。また、パッキン本体部12は、先端部の近傍に、周方向に亘って外周側へ突出するリップ部16を有している。
【0023】
つば部13は、ハウジング21への挿入時におけるパッキン本体部12のハウジング21側の端部である後端部に、周方向に亘って外周側に突出するように形成されている。このつば部13には、その左右両側部に、外方へ突出するリブ18が形成されている。
【0024】
また、パッキン11には、つば部13におけるパッキン本体部12との境界部分に、複数の凹部(被係止部)15が形成されている。当該凹部15は、つば部13の前端面の一部が穿たれることにより形成され、パッキン11の前端側が開口している。これらの凹部15は、パッキン11の左右両側における上下方向中央に1つずつ形成され、パッキン11の上部及び下部に、それぞれ2つずつ形成されている。
【0025】
図1〜
図3に示すように、ハウジング21は、例えば、プラスチック等の樹脂から成形された部材であり、前端側からパッキン11が挿入されて装着される。このハウジング21は、筒状に形成されたフード部22aを有するハウジング本体部22を備えている。このハウジング本体部22の内部には、筒状の端子収容筒部23が設けられている。
【0026】
端子収容筒部23の内部には、複数のキャビティ24が形成されており、これらのキャビティ24に端子25が収容されている。端子25は、銅などの導電性金属材料から形成され、電線37に接続されている。これらの端子25に接続された電線37は、ハウジング21の後端側からハウジング21の外部に引き出される。また、電線37には、シール部材35が取り付けられており、このシール部材35がハウジング21の後端側から各キャビティ24内に嵌め込まれている。これにより、各キャビティ24は、シール部材35によってハウジング21の後端側で防水されている。また、キャビティ24には、キャビティ24の内方(
図3中上方)へ突出するランス28が形成されている。そして、端子25は、キャビティ24へ挿し込まれることで、ランス28により係止され、キャビティ24に収容された状態に保持される。
【0027】
ハウジング21は、端子収容筒部23の外周面が、パッキン11の挿入方向に延びる第1壁部26とされている。また、ハウジング21は、ハウジング本体部22の内部に、パッキン11の挿入方向と垂直な方向に延びてハウジング本体部22と端子収容筒部23とを繋げる第2壁部27を有している。
【0028】
ハウジング21のハウジング本体部22には、そのフード部22aの左右両側部における第2壁部27の近傍に、第1壁部26側へ向かって(内方へ向かって)突出するロックアーム31が形成されている。
【0029】
そして、このハウジング21に対して、ハウジング本体部22のフード部22aと端子収容筒部23との間に形成された環状の隙間に、ハウジング21の前端側から、ハウジング21の環状の隙間内へ向かってパッキン11が挿入される。
【0030】
パッキン11は、パッキン本体部12の内周面が端子収容筒部23の外周である第1壁部26に密着し、且つ、パッキン本体部12及びつば部13の後端面が第2壁部27に接触した状態でハウジング21に装着され、つば部13のリブ18がロックアーム31に係止される。これにより、パッキン11がハウジング21に組み付けられる。
【0031】
このハウジング21に装着されるリテーナ20は、例えば、プラスチック等の合成樹脂から成形された部材で、その後端側からハウジング21の端子収容筒部23に組み付けられる。
【0032】
図5(a)及び
図5(b)に示すように、リテーナ20は、ハウジング21への装着方向(前後方向)における前後の異なる位置に、2つのビーク42,43を有している。また、ハウジング21の端子収容筒部23には、溝部44,45が形成されており、これらの溝部44,45は、リテーナ20の装着方向における前後の異なる位置に段部44a,45aを有している。
【0033】
そして、このリテーナ20は、ハウジング21の前端側から端子収容筒部23へ組み付けられる。このとき、まず、
図5(a)に示すように、装着方向前方側のビーク42が、装着方向後方側に段部44aを有する溝部44に入り込む。これにより、リテーナ20は、溝部44の段部44aにビーク42が係止され、ハウジング21に対して仮固定された仮係止状態となる。この状態からリテーナ20をハウジング21側へ更に押し込むと、
図5(b)に示すように、装着方向後方側のビーク43が、装着方向前方側に段部45aを有する溝部45に入り込む。これにより、リテーナ20は、溝部45の段部45aにビーク43が係止され、ハウジング21に対して固定された本係止状態となる。本係止状態においては、リテーナ20の一部がランス28の撓み空間に入り込み、ランス20の撓みが規制されて端子25が二重係止される。
【0034】
以上説明したパッキン11を備えたコネクタ10は、相手方コネクタ(図示略)のハウジングに嵌合されて接続された際に、端子収容筒部23の各端子25に相手方コネクタの端子(図示略)が接続されて互いに導通される。
【0035】
そして、相手方コネクタのハウジングにコネクタ10が嵌合されると、相手方コネクタのハウジングが、ハウジング本体部22のフード部22aとパッキン11との間に挿し込まれる。すると、パッキン11は、パッキン本体部12の外周面が相手方コネクタのハウジングに密着する。特に、パッキン本体部12の外周面に形成されたリップ部16が相手方コネクタのハウジングに押し付けられて弾性変形することにより、確実に相手方コネクタのハウジングに密着する。これにより、コネクタ10と相手方コネクタとの接続箇所が確実に防水される。
【0036】
このコネクタ10において、ハウジング21にパッキン11を装着させる際には、
図6に示す環状の治具51が用いられる。
【0037】
この治具51は、後側の端面52aがパッキン11の環形状に対応した環状に形成された筒状の本体部52と、この本体部52の前端側で外側に張り出した把持部53と、を有している。本体部52は、前後両端が開口した開放筒状に形成され、その後側部分がパッキン装着部54とされており、このパッキン装着部54の内側に、パッキン11のパッキン本体部12がその先端側(前端側)から嵌め込まれる。パッキン装着部54は、本体部52のうちのパッキン装着部54よりも前端側の部分よりも内側に薄肉に形成されている。これにより、パッキン装着部54の内面には段部55が形成されている。パッキン装着部54は、前後方向の長さがパッキン本体部12の前後方向の長さと略同一とされている。
【0038】
また、本体部52の端面52aには、複数の凸部(係止部)56が形成されている。これらの凸部56は、本体部52の左右両側における上下方向中央に1つずつ形成され、本体部52の上部及び下部に、それぞれ2つずつ形成されている。これらの凸部56は、パッキン11に形成された凹部15よりも僅かに小さな外形を有しており、それぞれ凹部15に対応した位置に形成されている。また、凸部56は、端面52aからパッキン11の挿入方向(前後方向)に突出するように形成されている。
【0039】
次に、治具51を用いてパッキン11をハウジング21に組み付ける組み付け過程について説明する。
【0040】
図7は、ハウジング21へのパッキン11の装着過程を説明する説明図であって、
図7(a)〜
図7(c)は、それぞれハウジング21及びパッキン11及び治具51の横断面図である。
図8は、
図7(a)におけるA部拡大図である。以下、組み付け過程の説明に際して、組み付けに係る作業を作業者が実施する態様を説明するが、本発明の実施態様はこれに限られない。例えば、組み付けに係る作業の一部又は全てが機械装置により為される態様であってもよい。
【0041】
まず、作業者は、
図7(a)に示すように、治具51にパッキン11を保持させる。具体的には、作業者は、治具51の本体部52に対して、本体部52の先端側(後端側)から、パッキン11のパッキン本体部12を先端側(前端側)から挿し込む。このようにすると、パッキン装着部54にパッキン本体部12が嵌め込まれる。これにより、パッキン本体部12の先端部が段部55に当接し、
図8に示すように、本体部52の端面52aの凸部56がパッキン11の凹部15に嵌合し、本体部52の端面52aがパッキン11のつば部13に当接する。即ち、本体部52の端面52aにパッキン11のつば部13が載置され、本体部52の端面52aにパッキン11が接触する。このようにして、パッキン11が治具51に保持される。
【0042】
次に、作業者は、
図7(b)に示すように、把持部53を把持して治具51の先端部(後端部)をハウジング21の先端側(前端側)からつば部13が第2壁部27に当接するまで挿し込む。すると、パッキン11は、後端のつば部13に形成されたリブ18がハウジング21に形成されたロックアーム31によって係止され、端子収容筒部23の外周に密着した状態でハウジング21に装着される。
【0043】
その後、作業者は、
図7(c)に示すように、把持部53を把持して治具51をハウジング21から引き抜く。このようにすると、治具51の本体部52がパッキン11から外れ、治具51だけがハウジング21から取り外される。
【0044】
以上説明した組み付け過程により、各部材が組み付けられ、本実施形態に係るコネクタ10が得られる。
【0045】
以下では、本実施形態に係るパッキン装着構造及びコネクタ10の作用及び効果を説明する。
【0046】
本実施形態に係るパッキン装着構造は、端子25を収容する筒状の端子収容筒部23と、該端子収容筒部23の外周を覆うように形成された筒状のフード部22aと、を有するハウジング21と、端子収容筒部23とフード部22aとの間からハウジング21内部に挿入され、端子収容筒部23の外周に密着して装着される環状のパッキン11と、開口側の端面52a(後端面)がパッキン11の外形状に対応した環状に形成された筒状の本体部52を有し、該本体部52の少なくとも一部が、端面52aに前記パッキン11が接触した状態でハウジング21内部に挿入されることにより、パッキン11を端子収容筒部23に装着させる治具51と、を備えている。そして、端面52aには、係止部としての凸部56が形成され、パッキン11には、凸部56に係止される被係止部としての凹部15が形成されている。
このような本実施形態に係るパッキン11の装着構造によれば、環状のパッキン11が環状の治具51によりハウジング21へ装着される場合であっても、治具51の本体部52の端面52aに形成された凸部56がパッキン11の凹部15に嵌合されて係止された状態でパッキン11が端子収容筒部23とフード部11aとの間からハウジング21内部に挿入されるので、パッキン11に弛みが生じてパッキン11が内側に落ち込んでしまうようなことがない(
図13参照)。即ち、治具51に保持させたパッキン11の姿勢が安定化されるため、使用者は、治具51をハウジング21へ挿し込むだけでパッキン11をハウジング21に正しく装着させることができる。したがって、本実施形態に係るパッキン11の装着構造によれば、相手方コネクタとの接続時におけるパッキン11による接続箇所の防水性を確実に確保することができる。また、パッキン11のハウジング21への装着時の作業性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るパッキン装着構造によれば、良好な防水性を確保することが可能なパッキン装着構造を提供できる。
【0047】
また、本実施形態に係るパッキン装着構造では、上記係止部が、端面52aからパッキン11の挿入方向(前後方向)に突出した凸部56であり、上記被係止部が、パッキン11に形成されて凸部56と嵌合する凹部15である。
このようなパッキン装着構造によれば、凸部56からなる係止部が凹部15からなる被係止部へ挿し込まれて嵌合されるため、パッキン11が治具51に対して確実に保持される。このため、パッキン11の弛みの発生が抑制される。
【0048】
また、本実施形態に係るパッキン装着構造では、上記端面52aには、係止部としての凸部56が複数形成され、パッキン11には、凸部56がそれぞれ係止される被係止部としての凹部15が複数形成されている。
このようなパッキン装着構造によれば、複数の凸部56と凹部15が嵌合されるため、単一の凸部56及び凹部15が嵌合される場合と比べてパッキン11に弛みを生じさせることなく、容易且つ確実にパッキン11を治具51に保持させることができる。
【0049】
また、本実施形態に係るコネクタ10は、端子25を収容する筒状の端子収容筒部23と、該端子収容筒部23の外周を覆うように形成された筒状のフード部22aと、を有するハウジング21と、端子収容筒部23とフード部22aとの間からハウジング21内部に挿入され、端子収容筒部23の外周に密着して装着される環状のパッキン11と、を備えている。コネクタ10では、開口側の端面52a(後端面)がパッキン11の外形状に対応した環状に形成された筒状の本体部52を有する治具51の端面52aにパッキン11が接触した状態で、治具51の本体部52の少なくとも一部がハウジング21内部に挿入されることにより、パッキン11を端子収容筒部23に装着される。そして、端面52aには、係止部としての凸部56が形成され、パッキン11には、凸部56に係止される被係止部としての凹部15が形成されている。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、パッキン11に形成された上記被係止部は、治具51の端面52aからパッキン11の挿入方向(前後方向)に突出した凸部56が嵌合する凹部15である。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、パッキン11には、治具51の端面52aに複数形成された凸部56がそれぞれ係止される凹部15が複数形成されている。
このようなコネクタ10によれば、上述したパッキン装着構造における効果と同様の効果を奏することができる。即ち、本実施形態に係るコネクタ10によれば、良好な防水性を確保することが可能なコネクタを提供できる。
【0050】
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
【0051】
例えば、本実施形態では、係止部が端面52aから前後方向に突出した凸部56であり、被係止部が凸部56と嵌合する凹部15である構成としたが、パッキン11が治具51に対して保持される構成であればよく、例えば、端面52aに形成される係止部が凹部であり、パッキン11に形成される被係止部が凸部である構成としても構わないし、その他の係止機構を用いた構成としても構わない。
【0052】
また、本実施形態では、端面52aに凸部56が複数形成され、パッキン11に凸部56がそれぞれ係止される凹部15が複数形成されている構成としたが、端面52aに単一の凸部が形成され、パッキン11に単一の凹部が形成されている構成としても構わない。
【0053】
また、本実施形態では、治具51の本体部52の略全てがハウジング21の内部に挿入されることにより、パッキン11が端子収容筒部23に装着される構成としたが、本体部52の後側の一部がハウジング21の内部に挿入される構成であっても構わない。
【0054】
また、本実施形態では、治具51が開放筒状に形成されている構成としたが、
図6中における後端側のみが開口した筒状に形成されている構成としても構わない。