(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記櫛歯部の延在方向と前記第2の方向とがなす角度は、前記スリットの幅方向で対向する前記櫛歯部の長辺のうち一方の先端側の部分と前記延在方向とがなす角度と、前記スリットの幅方向で対向する前記櫛歯部の長辺のうち他方の先端側の部分と前記延在方向とがなす角度と、の差の半分である、請求項8に記載の表示装置。
前記液晶層は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加される場合、隣り合う前記櫛歯部間のスリットの幅方向において対向する前記櫛歯部の長辺のうち一方の近傍領域にある液晶分子と、前記対向する前記櫛歯部の長辺のうち他方の近傍領域にある液晶分子とが互いに逆方向に回転する、請求項1に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(表示装置)
2.適用例(電子機器)
上記実施の形態に係る表示装置が電子機器に適用されている例
【0025】
<1.実施形態(表示装置)>
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る表示装置のシステム構成例を表すブロック図である。なお、表示装置1が本開示の「表示装置」の一具体例に相当する。
【0026】
表示装置1は、透過型、又は半透過型の液晶表示装置であり、表示パネル2と、ドライバIC3と、を備えている。図示しないフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)は、ドライバIC3への外部信号又はドライバIC3を駆動する駆動電力を伝送する。表示パネル2は、透光性絶縁基板、例えばガラス基板11と、ガラス基板11の表面にあり、液晶セルを含む画素がマトリクス状(行列状)に多数配置されてなる表示エリア部21と、水平ドライバ(水平駆動回路)23と、垂直ドライバ(垂直駆動回路)22と、を備えている。ガラス基板11は、能動素子(例えば、トランジスタ)を含む多数の画素回路がマトリクス状に配置形成される第1の基板と、この第1の基板と所定の間隙をもって対向して配置される第2の基板とによって構成される。第1の基板と第2の基板との間隙は、第1の基板上の各所に配置形成されるフォトスペーサによって所定の間隙に保持される。そして、これら第1の基板、第2の基板間に液晶が封入される。
【0027】
(表示装置のシステム構成例)
表示パネル2は、ガラス基板11上に、表示エリア部21と、インターフェース(I/F)及びタイミングジェネレータの機能を備えるドライバIC3と、垂直ドライバ22及び水平ドライバ23と、を備えている。
【0028】
表示エリア部21は、液晶層を含む画素Vpixが、表示上の1画素を構成するユニットがM行×N列に配置されたマトリクス(行列状)構造を有している。なお、この明細書において、行とは、一方向に配列されるN個の画素Vpixを有する画素行をいう。また、列とは、
前記一方向と直交する方向に配列されるM個の画素Vpixを有する画素列をいう。そして、MとNとの値は、垂直方向の表示解像度と水平方向の表示解像度に応じて定まる。表示エリア部21は、画素VpixのM行N列の配列に対して行毎に走査線24
1、24
2、24
3・・・24
Mが配線され、列毎に信号線25
1、25
2、25
3・・・25
Nが配線されている。以後、本実施形態においては、走査線24
1、24
2、24
3・・・24
Mを代表して走査線24のように表記し、信号線25
1、25
2、25
3・・・25
Nを代表して信号線25のように表記することがある。また、本実施形態においては、走査線24
1、24
2、24
3・・・24
Mの任意の3本の走査線を、走査線24
m、24
m+1、24
m+2(ただし、mは、m≦M−2を満たす自然数)のように表記し、信号線25
1、25
2、25
3・・・25
nの任意の4本の信号線を、信号線25
n、25
n+1、25
n+2、25
n+3(ただし、nは、n≦N−3を満たす自然数)のように表記する。
【0029】
表示装置1には、外部から外部信号である、マスタークロック、水平同期信号及び垂直同期信号が入力され、ドライバIC3に与えられる。ドライバIC3は、外部電源の電圧振幅のマスタークロック、水平同期信号及び垂直同期信号を、液晶の駆動に必要な内部電源の電圧振幅にレベル変換し、マスタークロック、水平同期信号及び垂直同期信号を生成する。ドライバIC3は、生成したマスタークロック、水平同期信号及び垂直同期信号をそれぞれ垂直ドライバ22及び水平ドライバ23に与える。ドライバIC3は、画素Vpix毎の共通電極COMに対して各画素共通に与えるコモン電位VCOMを生成して表示エリア部21に与える。
【0030】
垂直ドライバ22は、垂直クロックパルスに同期してドライバIC3から出力される表示データを1水平期間で順次サンプリングしラッチする。垂直ドライバ22は、ラッチされた1ライン分のデジタルデータを垂直走査パルスとして順に出力し、表示エリア部21の走査線24
m、24
m+1、24
m+2・・・に与えることによって画素Vpixを行単位で順次選択する。垂直ドライバ22は、例えば、走査線24
m、24
m+1、24
m+2・・・の表示エリア部21の上寄り、垂直走査上方向から、表示エリア部21の下寄り、垂直走査下方向へ順にデジタルデータを出力する。また、垂直ドライバ22は、走査線24
m、24
m+1、24
m+2・・・の表示エリア部21の下寄り、垂直走査下方向から、表示エリア部21の上寄り、垂直走査上方向へ順にデジタルデータを出力することもできる。
【0031】
水平ドライバ23には、例えば6ビットのR(赤)、G(緑)、B(青)のデジタル映像データVsigが与えられる。水平ドライバ23は、垂直ドライバ22による垂直走査によって選択された行の各画素Vpixに対して、画素毎に、もしくは複数画素毎に、或いは全画素一斉に、信号線25を介して表示データを書き込む。
【0032】
表示装置1は、液晶素子に同極性の直流電圧が印加され続けることによって液晶の比抵抗(物質固有の抵抗値)等が劣化する可能性がある。表示装置1は、液晶の比抵抗(物質固有の抵抗値)等の劣化を防ぐため、駆動信号のコモン電位VCOMを基準として映像信号の極性を所定の周期で反転させる駆動方式が採られる。
【0033】
この液晶表示パネルの駆動方式として、ライン反転、ドット反転、フレーム反転などの駆動方式が知られている。ライン反転は、1ライン(1画素行)に相当する1H(Hは水平期間)の時間周期で映像信号の極性を反転させる駆動方式である。ドット反転は、互いに隣接する上下左右の画素毎に映像信号の極性を交互に反転させる駆動方式である。フレーム反転は、1画面に相当する1フレーム毎に全画素に書き込む映像信号を一度に同じ極性で反転させる駆動方式である。表示装置1は、上記の各駆動方式のいずれを採用することも可能である。
【0034】
図2は、実施形態1に係る表示装置の画素を駆動する駆動回路を示す回路図である。表示エリア部21には、各画素Vpixの薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)素子Trに表示データとして画素信号を供給する信号線25
n、25
n+1、25
n+2、各TFT素子Trを駆動する走査線24
m、24
m+1、24
m+2等の配線が形成されている。このように、信号線25
n、25
n+1、25
n+2は、上述したガラス基板11の表面と平行な平面に延在し、画素Vpixに画像を表示するための画素信号を供給する。画素Vpixは、TFT素子Tr及び液晶素子LCを備えている。TFT素子Trは、薄膜トランジスタにより構成されるものであり、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成されている。TFT素子Trのソース又はドレインの一方は信号線25
n、25
n+1、25
n+2に接続され、ゲートは走査線24
m、24
m+1、24
m+2に接続され、ソース又はドレインの他方は液晶素子LCの一端に接続されている。液晶素子LCは、一端がTFT素子Trのソース又はドレインの他方に接続され、他端が共通電極COMに接続されている。
【0035】
画素Vpixは、走査線24
m、24
m+1、24
m+2により、表示エリア部21の同じ行に属する他の画素Vpixと互いに接続されている。走査線24
m、24
m+1、24
m+2は、垂直ドライバ22と接続され、垂直ドライバ22から走査信号の垂直走査パルスVgateが供給される。また、画素Vpixは、信号線25
n、25
n+1、25
n+2により、表示エリア部21の同じ列に属する他の画素Vpixと互いに接続されている。信号線25
n、25
n+1、25
n+2は、水平ドライバ23と接続され、水平ドライバ23より画素信号が供給される。さらに、画素Vpixは、共通電極COMにより、表示エリア部21の同じ列に属する他の画素Vpixと互いに接続されている。共通電極COMは、不図示の駆動電極ドライバと接続され、駆動電極ドライバより駆動信号が供給される。
【0036】
図1に示す垂直ドライバ22は、垂直走査パルスを、
図2に示す走査線24
m、24
m+1、24
m+2を介して、画素VpixのTFT素子Trのゲートに印加することにより、表示エリア部21にマトリクス状に形成されている画素Vpixのうちの1行(1水平ライン)を表示駆動の対象として順次選択する。
図1に示す水平ドライバ23は、画素信号を、
図2に示す信号線25
n、25
n+1、25
n+2を介して、垂直ドライバ22により順次選択される1水平ラインを含む各画素Vpixにそれぞれ供給する。そして、これらの画素Vpixでは、供給される画素信号に応じて、1水平ラインの表示が行われるようになっている。駆動電極ドライバは、駆動信号を印加し、所定の本数の共通電極COMを含む駆動電極ブロック毎に共通電極COMを駆動する。
【0037】
上述したように、表示装置1は、垂直ドライバ22が走査線24
m、24
m+1、24
m+2を順次走査するように駆動することにより、1水平ラインが順次選択される。また、表示装置1は、1水平ラインに属する画素Vpixに対して、水平ドライバ23が画素信号を供給することにより、1水平ラインずつ表示が行われる。この表示動作を行う際、駆動電極ドライバは、その1水平ラインに対応する共通電極COMに対して駆動信号を印加するようになっている。
【0038】
また、表示エリア部21は、カラーフィルタを有する。カラーフィルタは、格子形状のブラックマトリクス76aと、開口部76bと、を有する。ブラックマトリクス76aは、
図2に示すように画素Vpixの外周を覆うように形成されている。つまり、ブラックマトリクス76aは、二次元配置された画素Vpixと画素Vpixとの境界に配置されることで、格子形状となる。ブラックマトリクス76aは、光の吸収率が高い材料で形成されている。開口部76bは、ブラックマトリクス76aの格子形状で形成されている開口であり、画素Vpixに対応して配置されている。
【0039】
開口部76bは、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色された色領域を含む。カラーフィルタは、開口部76bに例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタの色領域を周期的に配列して、
図2に示す各画素VpixにR、G、Bの3色の色領域が1組として画素Pixとして対応付けられている。
【0040】
なお、カラーフィルタは、異なる色に着色されていれば、他の色の組み合わせであってもよい。一般に、カラーフィルタは、緑(G)の色領域の輝度が、赤(R)の色領域及び青(B)の色領域の輝度よりも高い。カラーフィルタは、なくてもよく、この場合白色となる。或いは、カラーフィルタに光透過性の樹脂を用いて白色としてもよい。
【0041】
表示エリア部21は、正面に直交する方向からみた場合、走査線24と信号線25がカラーフィルタのブラックマトリクス76aと重なる領域に配置されている。つまり、走査線24及び信号線25は、正面に直交する方向からみた場合、ブラックマトリクス76aの後ろに隠されることになる。また、表示エリア部21は、ブラックマトリクス76aが配置されていない領域が開口部76bとなる。
【0042】
図2に示すように、走査線24
m、24
m+1、24
m+2が等間隔で配置され、信号線25
n、25
n+1、25
n+2も等間隔で配置されている。そして、各画素Vpixは、走査線24
m、24
m+1、24
m+2と信号線25
n、25
n+1、25
n+2とで区画される領域に、同じ方向を向いて配置されている。
【0043】
図3は、実施形態1に係る表示装置の画素を説明するための平面図である。各画素Vpixは、垂直走査下方向(図中下方向)に開口部76bが形成され、垂直走査上方向(図中上方向)左側にTFT素子Trが配置され、垂直走査上方向(図中上方向)右側にTFT素子Trのドレイン電極に画素電極が接続されるコンタクト90Hが形成されている。なお、TFT素子Trのドレインとは、半導体層(活性層)の一部とドレイン電極90を含む。同様に、TFT素子Trのソースとは、半導体層(活性層)の別の一部とソース電極91を含む。カラーフィルタ75R、75G及び75Bは、開口部76bに例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタの色領域を周期的に配列して、
図2に示す各画素Vpix毎に、R、G、Bの3色の色領域を形成している。
【0044】
図4は、
図3のA1−A2線断面を示す模式図である。表示装置1は、
図4に示すように、画素基板(第1の基板)70Aと、この画素基板70Aの表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板(第2の基板)70Bと、画素基板70Aと対向基板70Bとの間に挿設された液晶層70Cとを備えている。なお、画素基板70Aの液晶層70Cとは反対側の面には、バックライト(図示せず)が配置されている。なお、フォトスペーサ(図示せず)が画素基板70Aと対向基板70Bとの間隙を所定の間隙に保持している。
【0045】
実施形態1に係る液晶層70Cは、画素基板70AのTFT基板71の表面に垂直な方向(Z方向)に積層された第1電極31と第2電極32との間で、かつTFT基板71に対して平行方向に電界(横電界)を発生させることにより、液晶層70Cの液晶分子を基板面と平行な面内で回転させ、液晶分子の回転に対応した光透過率変化を利用して表示が行われる。例えば、
図4に示す第2電極32は上述した画素電極であり、第1電極31は、上述した共通電極COMである。また、
図4に示す液晶層70Cと画素基板70Aとの間、及び液晶層70Cと対向基板70Bとの間には、それぞれ第1配向膜73a及び第2配向膜73bが配設されている。
【0046】
対向基板70Bは、ガラス基板72と、このガラス基板72の一方の面に形成された遮光性のブラックマトリクス76aと、を含む。ブラックマトリクス76aは、画素基板70Aと垂直な方向において、液晶層70Cと対向する。
【0047】
画素基板70Aは、回路基板としてのTFT基板71を含む。TFT基板71上には、
図3に示す走査線24
mが形成されている。走査線24
mは、ゲート電極93が電気的に接続されている。
【0048】
TFT素子Trの活性層となるアモルファスシリコン(a−Si)を含む半導体層92は、ゲート電極93の上層に形成されている。半導体層92は、TFT素子Trを構成するソース電極91と接続されている。ソース電極91は、導電体であり、半導体層92の一部に電気的に接続されている。ソース電極91は、
図3に示す信号線25
nに電気的に接続される。半導体層92は、TFT素子Trを構成するドレイン電極90と接続されている。ドレイン電極90は、半導体層92の別の一部に電気的に接続されている。
【0049】
絶縁層74は、例えば、走査線24
mと半導体層92との間の絶縁膜741と、半導体層92と信号線25
nとの間の絶縁膜742と、信号線25
nと第2電極32との間の絶縁膜743と、第2電極32と第1電極31との間の絶縁膜744とが積層されている。絶縁膜741、絶縁膜742、絶縁膜743、絶縁膜744は、同じ絶縁材料であってもよく、いずれかが異なる絶縁材料であってもよい。例えば、絶縁膜743は、ポリイミド樹脂などの有機絶縁材料で形成されており、他の絶縁膜(絶縁膜741、絶縁膜742、絶縁膜744)は、窒化珪素、酸化珪素等の無機絶縁材料で形成されている。
【0050】
導電性金属で形成されたコンタクト90Hは、いわゆるコンタクトホール内に形成され、ドレイン電極90と第2電極32とを接続する。第1電極は、共通電極COMとして、各画素共通に与えるコモン電位VCOMが与えられている。第2電極32は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)で形成される透光性電極である。
【0051】
図5は、実施形態1に係る第1電極の形状と開口部との関係を説明するための模式図である。
図5に示すように、第1電極31は、導電材料のない領域であるスリットSにより、櫛歯状になっている。第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が逆方向である、櫛歯部131a及び櫛歯部131bを含む。隣り合う櫛歯部131aは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同様に、隣り合う櫛歯部131bは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、X方向に櫛歯部131aが延び、X方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びている。
【0052】
(ラビング方向)
上述した第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、
図3及び
図5に示すラビング方向Rub(第1ラビング方向)にラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行(第2ラビング方向)にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。上述したように、X方向に櫛歯部131aが延び、X方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びており、ラビング方向Rubは、櫛歯部131a又は櫛歯部131bの延びる方向と平行である。ここで平行とは、後述の
図9に示す液晶分
子の回転方向
LCQが維持できる程度に平行であればよい。より具体的には、0度以上0.5度以下の製造誤差を含む。
【0053】
なお本実施の形態では、液晶層70Cの液晶分子初期配向性を持つための配向処理として、ラビング処理について説明したが、これに限定されない。配向処理として、ラビング処理以外に、光配向処理を用いてもよい。光配向処理とは、光、例えば直線偏光紫外光を高分子膜上に照射することによって、偏光方向の高分子鎖を選択的に反応させ、これによって異方性を発生させて液晶配向性を付与する処理である。光配向処理を行う場合は、第1配向膜73a及び第2配向膜73bとして、光配向膜を用いればよい。
【0054】
(遮光位置)
図6は、実施形態1に係る第1電極の形状と遮光位置との関係を説明するための模式図である。ブラックマトリクス76aは、
図6に示す幅76h1aの位置まで遮光し、コンタクト90Hを隠していればよい。開口部76bの縁に近い櫛歯部131bと、コンタクト90Hとの間にある、最端スリットSwは、隣り合う櫛歯部131a又は隣り合う櫛歯部131bの間にあるスリットSに加わる電界と分布が異なる。このため、ブラックマトリクス76aは、
図6に示す幅76h1bの位置まで遮光し、コンタクト90H及び最端スリットSwの半分以上を隠していれば、最端スリットSwとスリットSとの透過率の変化率を近づけることができる。ブラックマトリクス76aは、
図6に示す幅76h1cの位置まで遮光し、コンタクト90H及び最端スリットSwを隠していれば、最端スリットSwとスリットSとの透過率の変化率差を考慮しなくてもよくなる。この構造により、開口部76b内の輝度を均一にすることができる。
【0055】
ところで、液晶には、ポジ液晶(正の誘電率異方性を持つ液晶)と、ネガ液晶(負の誘電率異方性を持つ液晶)と、がある。そこで、液晶がポジ液晶の場合と、液晶がネガ液晶の場合と、について説明する。
【0056】
図7は、実施形態1に係る表示装置において、液晶がポジ液晶であり、第1電極と第2電極との間に電界を形成する電圧が印加されない場合の液晶の配向を説明するための説明図である。
図8は、
図7のB1−B2断面を示す模式図である。
図9は、実施形態1に係る表示装置において、液晶がポジ液晶であり、第1電極と第2電極との間に電界を形成する電圧が印加された場合の液晶の配向を説明するための説明図である。
図10は、
図9のC1−C2線断面を示す模式図である。
図11は、実施形態1に係る表示装置において、液晶がネガ液晶であり、第1電極と第2電極との間に電界を形成する電圧が印加されない場合の液晶の配向を説明するための説明図である。
図12は、実施形態1に係る表示装置において、液晶がネガ液晶であり、第1電極と第2電極との間に電界を形成する電圧が印加された場合の液晶の配向を説明するための説明図である。
図13は、実施形態1に係る第1電極の形状を詳細に説明するための模式図である。
【0057】
ポジ液晶(正の誘電率異方性を持つ液晶)では、
図7に示すように、液晶分子Lcmの誘電率異方性の方向Lcma及び屈折率異方性Lcmbは、液晶分子Lcmの長軸方向に沿っている。
【0058】
上述したように、第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、
図3及び
図5に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。このため、
図7に示すように、第1電極31と第2電極32との間に電界を形成する電圧が印加されない場合、櫛歯部131a及び櫛歯部131bの延びる方向に平行に、液晶層70Cの液晶分子Lcmの長軸方向が沿うようになり、揃う傾向がある。このため、スリットSの幅方向で対向する櫛歯部の右側長辺131R及び左側長辺131Lの近傍領域において、液晶分子Lcmは、櫛歯部131a及び櫛歯部131bの延びる方向に平行に沿って初期配向している。また、
図8に示す液晶分子Lcmは、ラビング方向Rubに沿うとともに、TFT基板71の表面に対してプレチルト角θpを有するようにラビング方向Rubに向けて上向きに初期配向している。
【0059】
図9に示すように、第1電極31と第2電極32との間に電界を形成する電圧が印加されると、液晶分子Lcmが液晶回転方向LCQに回転する。つまり液晶回転方向LCQは、X−Y平面における液晶のツイストないし回転の方向を示す。右側長辺131Rの近傍領域と、左側長辺131Lの近傍領域とにある液晶分子Lcmは、互いに逆向きの電界を受け、逆向きに回転しやすい。
【0060】
このように、実施形態1に係る表示装置1の液晶層70Cは、第1電極31と第2電極32に電圧が印加される場合、隣り合う櫛歯部131a(131b)のスリットSの幅方向において対向する一方である、右側長辺131Rの近傍領域、及び他方である左側長辺131Lの近傍領域において、液晶分子が互いに逆方向に回転する。このため、特許文献1に記載のFFSモードの表示装置と比較して、実施形態1に係る表示装置1は、液晶分子Lcmが第1電極31と第2電極32との間の電界の変化に高速に反応する。そして、実施形態1に係る表示装置1は、応答速度が向上する。
【0061】
なお、応答速度とは、第1電極31と第2電極32に電圧を印加する時に、液晶の透過率を所定レベル間で遷移させる際の速度である。即ち電圧が印加されない状態(例えば透過率=0)から電圧が印加される状態(透過率=1)へ遷移する際、或いはその逆の遷移の際に要する時間で規定される。
【0062】
第1電極31と第2電極32との間に電界を形成する電圧が印加されると、液晶分子Lcmの長軸方向は、画素基板70A(TFT基板71)の表面に平行な平面(X−Y面)内で回転しながら、
図10に示すように、Z方向にも変化する。第1電極31と第2電極32とは、画素基板70A(TFT基板71)の表面に垂直な方向に対向して配置されているので、第1電極31と第2電極32との間に形成される電界は、スリットSを通過するフリンジ電界となる。当該フリンジ電界により、液晶分子Lcmの長軸は、
図9に示すX−Y平面で各液晶回転方向LCQ(右回り、左回り)に回転しながら、画素基板70A(TFT基板71)の表面に垂直な方向(Z方向)へ立ち上がる。スリットSの中央領域では液晶回転方向LCQの向きが混在することがある。
【0063】
図10に示すように、櫛歯部131b間にあるスリット領域Rsでは、液晶分子Lcmの長軸方向は、プレチルト角度θpよりも大きくなる角度θp2になる。櫛歯部131a間にあるスリット領域Lsでは、液晶分子Lcmの長軸方向は、プレチルト角度θpとは逆の方向の角度θp1になる。スリット領域Lsにおける液晶分子Lcmの長軸方向は、スリット領域Rsにおける液晶分子Lcmの長軸方向よりも、立ち上がりがしにくく応答性が劣る可能性がある。
【0064】
ネガ液晶(負の誘電率異方性を持つ液晶)では、
図11に示すように、液晶分子Lcmの誘電率異方性の方向Lcmaは、液晶分子Lcmの短軸方向に沿っており、屈折率異方性Lcmbは、液晶分子Lcmの長軸方向に沿っている。
【0065】
上述したように、第1配向膜73aは、Y方向に所定の初期配向性をもつように、
図3及び
図5に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。このため、
図11に示すように、第1電極31と第2電極32との間に電界を形成する電圧が印加されない場合、櫛歯部131a及び櫛歯部131bの延びる方向に直交に、液晶層70Cの液晶分子Lcmの長軸方向が沿うようになり、揃う傾向がある。このため、スリットSの幅方向で対向する櫛歯部の右側長辺131R及び左側長辺131Lの近傍領域において、液晶分子Lcmは、櫛歯部131a及び櫛歯部131bの延びる方向に直交に初期配向している。また、液晶分子Lcmは、ラビング方向Rubに直交するとともに、TFT基板71の表面に対してプレチルト角を有するようにラビング方向Rubに直交して上向きに初期配向している。
【0066】
図12に示すように、第1電極31と第2電極32との間に電界を形成する電圧が印加されると、液晶分子Lcmが液晶回転方向LCQに回転する。つまり液晶回転方向LCQは、X−Y平面における液晶のツイストないし回転の方向を示す。右側長辺131Rの近傍領域と、左側長辺131Lの近傍領域とにある液晶分子Lcmは、互いに逆向きの電界を受け、逆向きに回転しやすい。
【0067】
このように、実施形態1に係る表示装置1の液晶層70Cは、第1電極31と第2電極32に電圧が印加される場合、隣り合う櫛歯部131a(131b)のスリットSの幅方向において対向する一方である、右側長辺131Rの近傍領域、及び他方である左側長辺131Lの近傍領域において、液晶分子が互いに逆方向に回転する。このため、特許文献1に記載のFFSモードの表示装置と比較して、実施形態1に係る表示装置1は、液晶分子Lcmが第1電極31と第2電極32との間の電界の変化に高速に反応する。そして、実施形態1に係る表示装置1は、応答速度が向上する。
【0068】
第1電極31と第2電極32との間に電界を形成する電圧が印加されると、液晶分子Lcmの長軸方向は、画素基板70A(TFT基板71)の表面に平行な平面(X−Y面)内で回転しながら、Z方向にも変化する。第1電極31と第2電極32とは、画素基板70A(TFT基板71)の表面に垂直な方向に対向して配置されているので、第1電極31と第2電極32との間に形成される電界は、スリットSを通過するフリンジ電界となる。当該フリンジ電界により、液晶分子Lcmの長軸は、
図12に示すX−Y平面で各液晶回転方向LCQ(右回り、左回り)に回転しながら、画素基板70A(TFT基板71)の表面に垂直な方向(Z方向)へ立ち上がる。スリットSの中央領域では液晶回転方向LCQの向きが混在することがある。
【0069】
図13に示すように、実施形態1に係る表示装置1は、第1電極31の形状をより細かく規定することで応答性と配向安定性とを向上できる。例えば、
図13に示すように、X方向における電極基部132間のトータルスリット長をL0とする。また、X方向における櫛歯部131aの櫛歯突出長さをL1とする。櫛歯突出長さL1は、櫛歯部131aの先端131afの位置x1から電極基部132の突出開始位置x0までの長さである。同様に、X方向における櫛歯部131bの櫛歯突出長さをL2とする。櫛歯突出長さL2は、櫛歯部131bの先端131bfの位置x1から電極基部132の突出開始位置x0までの長さである。また、櫛歯部131aの先端131af及び櫛歯部131bの先端131bfのY方向の幅は、w1とする。トータルスリット長L0は、例えば10μm以上60μm以下が好ましい。また、トータルスリット長L0は、40μm未満、例えば20μmなどが好適である。実施形態1に係る表示装置1は、トータルスリット長L0を短くすれば、液晶の配向安定性が高くなり、逆に長くすれば輝度が高くなる。
【0070】
上述したように
図10に示すスリット領域Lsにおける液晶分子Lcmの長軸方向は、スリット領域Rsにおける液晶分子Lcmの長軸方向よりも、立ち上がりがしにくく応答性が劣る可能性がある。スリット領域Lsをスリット領域Rsよりも小さくするため、
図13に示す櫛歯突出長さL1は、櫛歯部131aよりもラビング方向Rub
下流側にある櫛歯部131bの櫛歯突出長さL2よりも小さくする。これにより、実施形態1に係る表示装置1は、応答速度を高めることができる。
【0071】
櫛歯部131aの先端131af及び櫛歯部131bの先端131bfのY方向の幅w1は、例えば2μm以上5μm以下とし、細い方が、応答速度を高めることができる。
【0072】
隣り合う櫛歯部131aの配列ピッチpは、隣り合う櫛歯部131bの配列ピッチと同じである。そして、櫛歯部131aの先端131afと、櫛歯部131bの先端131bfとがY方向に互い違いに配置されるようにしている。この構造により、
図9に示すように、櫛歯部131aの右側長辺131Rと、櫛歯部131bの右側長辺131Rとが、X方向に並ぶようになる。また、この構造により、
図9に示すように、櫛歯部131aの左側長辺131Lと、櫛歯部131bの左側長辺131Lとが、X方向に並ぶようになる。この結果、液晶分子Lcmが回転する液晶回転方向LCQは、X方向にみて同じ向きとなり、液晶分子Lcmが回転する挙動が安定する。配列ピッチpは、狭い方が応答速度が速くなるため、配列ピッチpが9μmより小さいことが好ましい。
【0073】
図13に示す櫛歯部131aの先端131afと、櫛歯部131bの先端131bfとの間は、縦方向スリットに延びる連通開口部のX方向の幅Wになり、狭い方が好ましい。例えば、連通開口部のX方向の幅Wは、7μm以下である。連通開口部のX方向の幅Wは、4μm以下であることがより好ましい。
【0074】
櫛歯部131aは、電極基部132の突出開始位置x0において、Y方向の幅がw2であり、櫛歯部131aの先端131afのY方向の幅w1より広い。さらに、櫛歯部131aの右側長辺は、点131ap1を屈曲点として有し、電極基部132側(以下、「基部側」という。)の部分131al11と、櫛歯部131a先端側(以下、「先端側」という。)の部分131al12と、で構成されている。部分131al11は、櫛歯部131aの中心を通る仮想線131ac(櫛歯部131aが延びるX方向)に対して角度θ2だけ傾斜している斜辺となる。部分131al12は、仮想線131acに対して角度θ1だけ傾斜している斜辺となる。そして、角度θ1と角度θ2とは、θ1<θ2の関係にある。
【0075】
角度θ1及びθ2は、(A)液晶配向に関して、角度が小さい程液晶配向の安定性が悪く、角度が大きい程液晶配向の安定性が良い。なお、角度θ1及びθ2が、0.5度よりも大きい場合、液晶分子Lcmが回転する液晶回転方向LCQが揃いやすくなり、液晶分子Lcmの挙動が安定する。また、角度θ1及びθ2は、(B)光の透過率に関して、角度が小さい程光の透過率が良く、角度が大きい程光の透過率が悪い。つまり、角度θ1及びθ2は、小さくすることにメリット及びデメリットの両方があり、大きくすることにもメリット及びデメリットの両方がある。そこで、表示装置1は、櫛歯部131aの右側長辺の基部側の部分131al11と、先端側の部分131al12と、で仮想線131acとの角度を異ならせることで、上記のメリット及びデメリットの調整を図っている。つまり、表示装置1は、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131al11と仮想線131acとの角度θ2を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、表示装置1は、先端側の部分131al12と仮想線131acとの角度θ1を小さくすることで、光の透過率を向上させる。これにより、表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0076】
なお、本実施形態では、櫛歯部131aの右側長辺は、1つの屈曲点131ap1を有することとしたが、2つ以上の屈曲点を有しても良い。また、後で説明するように、櫛歯部131aの右側長辺は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化するようにしても良い。
【0077】
同様に、櫛歯部131aの左側長辺は、点131ap2を屈曲点として有し、基部側の部分131al21と、先端側の部分131al22と、で構成されている。部分131al21は、仮想線131acに対して角度θ4だけ傾斜している斜辺となる。部分131al22は、仮想線131acに対して角度θ3だけ傾斜している斜辺となる。そして、角度θ3と角度θ4とは、θ3<θ4の関係にある。表示装置1は、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131al21と仮想線131acとの角度θ4を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、表示装置1は、先端側の部分131al22と仮想線131acとの角度θ3を小さくすることで、光の透過率を向上させる。これにより、表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0078】
なお、本実施形態では、櫛歯部131aの左側長辺は、1つの屈曲点131ap2を有することとしたが、2つ以上の屈曲点を有しても良い。また、後で説明するように、櫛歯部131aの左側長辺は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化するようにしても良い。
【0079】
同様に、櫛歯部131bは、電極基部132の突出開始位置x0において、Y方向の幅がw2であり、櫛歯部131bの先端131bfのY方向の幅w1より広い。さらに、櫛歯部131bの右側長辺は、点131bp1を屈曲点として有し、基部側の部分131bl11と、先端側の部分131bl12と、で構成されている。部分131bl11は、仮想線131acに対して角度θ6だけ傾斜している斜辺となる。部分131bl12は、仮想線131acに対して角度θ5だけ傾斜している斜辺となる。そして、角度θ5と角度θ6とは、θ5<θ6の関係にある。表示装置1は、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131bl11と仮想線131acとの角度θ6を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、表示装置1は、先端側の部分131bl12と仮想線131acとの角度θ5を小さくすることで、光の透過率を向上させる。これにより、表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0080】
なお、本実施形態では、櫛歯部131bの右側長辺は、1つの屈曲点131bp1を有することとしたが、2つ以上の屈曲点を有しても良い。また、後で説明するように、櫛歯部131bの右側長辺は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化するようにしても良い。
【0081】
同様に、櫛歯部131bの左側長辺は、点131bp2を屈曲点として有し、基部側の部分131bl21と、先端側の部分131bl22と、で構成されている。部分131bl21は、仮想線131acに対して角度θ8だけ傾斜している斜辺となる。部分131bl22は、仮想線131acに対して角度θ7だけ傾斜している斜辺となる。そして、角度θ7と角度θ8とは、θ7<θ8の関係にある。表示装置1は、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131bl21と仮想線131acとの角度θ8を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、表示装置1は、先端側の部分131bl22と仮想線131acとの角度θ7を小さくすることで、光の透過率を向上させる。これにより、表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0082】
なお、本実施形態では、櫛歯部131bの左側長辺は、1つの屈曲点131bp2を有することとしたが、2つ以上の屈曲点を有しても良い。また、後で説明するように、櫛歯部131bの左側長辺は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化するようにしても良い。
【0083】
このように、実施形態1に係る表示装置1は、X方向で隣接する列同士及びX方向ライン上で、液晶回転方向が揃っているので、配向安定性が高い。
【0084】
電極基部132は、光の透過に寄与しないので、電極基部132のX方向(電極基部132が延びる方向と直交する方向)の幅D1は狭い方がよい。しかしながら、電極基部132は、櫛歯部131a又は櫛歯部131bが一方又は両方から複数突出する。このため、電極基部132は、櫛歯部131a又は櫛歯部131bと同時に形成する場合、露光光の回り込みにより、電極基部132のX方向の幅D1は、幅w2よりも大きくなりやすい。特に、電極基部132は、櫛歯部131a又は櫛歯部131bと同様に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)で形成される透光性電極とした場合、露光光の回り込みにより、電極基部132のX方向の幅D1は、幅w2よりも大きくなりやすい。
【0085】
図14は、実施形態1に係る第1電極を詳細に説明するための模式図である。
図15は、
図14のE1−E2線断面を示す模式図である。
図14及び
図15に示すように、実施形態1に係る櫛歯部131(櫛歯部131a又は櫛歯部131b)は、電極基部132の下に積層される接続部135を有する。この構造により、露光されることにより櫛歯部131a又は櫛歯部131bが形成される層と、露光されることにより電極基部132が形成される層とが、一度に形成されないため、櫛歯部131a又は櫛歯部131bを形成する際に露光する露光光の影響が電極基部132の形成に対して小さく、電極基部132のX方向の幅D1を、幅w2以下にすることもできるようになる。そして、実施形態1に係る表示装置1は、応答速度を向上させるとともに、第1電極31による光の透過損失を低減できる。
【0086】
電極基部132は、櫛歯部131a又は櫛歯部131bと同様に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)とは異なる、導電性の金属材料で形成されることがより好ましい。導電性の金属材料は、例えば、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)等を使用することができる。電極基部132が金属材料である場合、電極基部132の電気抵抗が下がり幅w2を細くできる。また、電極基部132が金属材料である場合、電極基部132を細くできるドライエッチング工程が適用しやすくなる。このため、電極基部132が金属材料である場合、細線化が容易になる。
【0087】
図15に示すように、接続部135近傍において、櫛歯部131の角部の上に電極基部132の成膜がしにくく、上層の厚みdが少なくなる傾向にある。厚みdが小さいと断線の可能性がでてくる。電極基部132が断線する場合、電極基部132に繋がる複数の櫛歯部131a又は櫛歯部131bにも同時に断線の影響が生じる可能性がある。そこで、実施形態1に係る第1電極31は、
図16及び
図17に示す変形例のようにしてもよい。
図16は、実施形態1に係る第1電極の変形例を詳細に説明するための模式図である。
図17は、
図16のF1−F2線断面を示す模式図である。
【0088】
図16及び
図17に示すように、実施形態1の変形例に係る櫛歯部131(櫛歯部131a又は櫛歯部131b)は、電極基部132の上に積層され、接続部136を有する。この構造により、露光されることにより櫛歯部131a又は櫛歯部131bが形成される層と、露光されることにより電極基部132が形成される層とが、一度に形成されないため、櫛歯部131a又は櫛歯部131bを露光する露光光の影響が電極基部132の形成に対して小さく、電極基部132のX方向の幅D1を、幅w2以下にすることもできるようになる。
【0089】
接続部136近傍において、電極基部132の角部の上に櫛歯部131の成膜がしにくく、上層の厚みdが少なくなる傾向にある。厚みdが小さいと断線の可能性がでてくる。櫛歯部131が断線する場合、電極基部132が断線する場合と比較して影響を受ける櫛歯部131a又は櫛歯部131bが限定される。
【0090】
電極基部132は、櫛歯部131a又は櫛歯部131bと同様に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)とは異なる、金属材料で形成されることがより好ましい。金属材料は、上述した材料を使用することができる。電極基部132が金属材料である場合、電極基部132の電気抵抗が下がり幅w2を細くできる。また、電極基部132が金属材料である場合、電極基部132を細くできるドライエッチング工程が適用しやすくなる。このため、電極基部132が金属材料である場合、細線化が容易になる。
【0091】
(製造方法)
実施形態1に係る表示装置1の製造方法は、例えば以下のプロセスを含む。製造装置は、画素基板(第1の基板)70AのTFT基板71として透光性基板である、ガラス基板を用意する第1基板の準備工程を処理する。
【0092】
次に、製造装置は、TFT基板71上に、走査線24
m及びゲート電極93を形成する。次に、製造装置は、TFT基板71上に、走査線24
m及びゲート電極93と半導体層92との間の絶縁膜741を形成する。次に、製造装置は、ソース電極91、ドレイン電極90、半導体層92などの層を形成する。次に、製造装置は、半導体層92と信号線25
nとの間の絶縁膜742を形成する。次に、製造装置は、信号線25
nを形成し、信号線25
nとソース電極91を接続する。次に、製造装置は、信号線25
nと第2電極32との間の絶縁膜743を形成する。
【0093】
次に、製造装置は、スパッタ法、エッチング等により、画素電極として第2電極32を成膜し、上述した導電性のコンタクト90Hを介してドレイン電極90と第2電極32とを接続する。第2電極32の厚さは、例えば10nm以上100nm以下である。次に、製造装置は、プラズマCVD法などで、第2電極32の上に絶縁膜744を成膜する。
【0094】
次に、製造装置は、スパッタ法、エッチング等により、第1電極31を成膜し、第1電極31を上述した共通電極COMに接続する。第1電極31の厚さは、例えば10nm以上100nm以下である。製造装置は、
図15に示すように、第1電極31のうち、櫛歯部131を先に成膜した後、電極基部132を成膜する。又は、製造装置は、
図17に示すように、第1電極31のうち、電極基部132を先に成膜した後、櫛歯部131を成膜する。第1電極31は、スリットSにより櫛歯状に形成される。製造装置は、第1電極31上であって、ポリイミド等の高分子材料にラビング方向Rubの処理が施された第1配向膜73aが形成される。以上のように、製造装置は、第1基板の製造工程を処理する。
【0095】
製造装置は、対向基板(第2の基板)70Bのガラス基板7
2として透光性基板である、ガラス基板を用意する第2基板の準備工程を処理する。
【0096】
製造装置は、ガラス基板7
2上に、カラーフィルタ、ブラックマトリクスの層を形成し、その上にオーバーコート層などを形成する。そして、製造装置は、オーバーコート層上であって、ポリイミド等の高分子材料にラビング方向Rubと反平行(逆方向)の処理が施された第2配向膜73bが形成される。以上のように、製造装置は、第2基板の製造工程を処理する。
【0097】
製造装置は、画素基板70Aと対向基板70Bを対向させ、その間に液晶を注入し、額縁部で封止することで、液晶層70Cを形成する。画素基板70Aの背面側には、偏光板やバックライトなどが取り付けられ、前面側には偏光板などが取り付けられる。上述した額縁部の電極端には、上述したドライバIC3が接続され、表示装置1が製造される。
【0098】
なお実施形態1では、TFT素子Trを構成する半導体層92として、アモルファスシリコン(a−Si)を用いたが、これに限定されない。半導体層92として、多結晶シリコン(poly−Si)を用いてもよい。また、シリコンに代えて他の半導体材料(例えばゲルマニウム(Ge))、又はシリコンに他の材料を加えた材料(例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe))を用いてもよい。さらに、半導体層92として、酸化物半導体材料を用いてもよい。当該酸化物半導体材料として、例えば、インジウム(In)を含む酸化物半導体材料を用いてもよい。
【0099】
また実施形態1において、TFT素子Trは、ゲート電極93が半導体層より下方に設けられるボトムゲート型TFTであるが、可能であれば、ゲート電極93が半導体層より上方に設けられるトップゲート型TFTの構成を用いてもよい。
【0100】
(実施形態1の変形例1)
次に、実施形態1の変形例1に係る表示装置1について説明する。
図18は、
図3のA1−A2線断面の変形例を示す模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0101】
実施形態1の変形例1に係る表示装置1は、画素基板70AのTFT基板71の表面に垂直な方向(Z方向)に積層された第1電極31と第2電極32との間で、かつTFT基板71に対して平行方向に電界(横電界)を形成することにより、液晶層70Cの液晶分子を基板面と平行な面内で回転させ、液晶分子の回転に対応した光透過率変化を利用して表示が行われる。例えば、
図18に示す第2電極32は上述した共通電極COMであり、第1電極31は、上述した画素電極である。第1電極31は、例えば導電性のコンタクト90Hを介してドレイン電極90に接続されている。第1電極31は、上述された画素Vpixの領域毎に区画され、隣り合う画素Vpixの領域の第1電極31とは絶縁され独立したパターンとなっている。
【0102】
(実施形態1の変形例2)
次に、実施形態1の変形例2に係る表示装置1について説明する。
図19は、実施形態1に係る第1電極の形状と開口部との関係の変形例を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0103】
第1電極31は、X方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が逆方向である、櫛歯部131a及び櫛歯部131bを含む。隣り合う櫛歯部131aは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同様に、隣り合う櫛歯部131bは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、Y方向に櫛歯部131aが延び、Y方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びている。
【0104】
このため、上述した第1配向膜73aは、Y方向に所定の初期配向性をもつように、
図19に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0105】
(実施形態1の変形例3)
次に、実施形態1の変形例3に係る表示装置1について説明する。
図20は、実施形態1に係る第1電極の形状と開口部との関係の変形例を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0106】
第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が逆方向である、櫛歯部131a及び櫛歯部131bを含む。隣り合う櫛歯部131aは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同様に、隣り合う櫛歯部131bは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、X方向に櫛歯部131aが延び、X方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びている。
【0107】
このため、上述した第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、
図20に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0108】
また、本変形例では、櫛歯部131aの先端131afと櫛歯部131bの先端131bfと、が対向している。
【0109】
(実施形態1の変形例4)
次に、実施形態1の変形例4に係る表示装置1について説明する。
図21は、実施形態1に係る第1電極の形状と開口部との関係の変形例を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0110】
第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が逆方向である、櫛歯部131a及び櫛歯部131bを含む。隣り合う櫛歯部131aは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同様に、隣り合う櫛歯部131bは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、X方向に櫛歯部131aが延び、X方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びている。
【0111】
このため、上述した第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、
図21に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0112】
また、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131aの右側長辺の先端側の部分131al12が、X方向と平行になっている。本変形例の表示装置1では、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131al11とX方向との角度を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、本変形例の表示装置1は、先端側の部分131al12とX方向とを平行にすることで、光の透過率を向上させる。これにより、本変形例の表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0113】
同様に、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131aの左側長辺の先端側の部分131al22が、X方向と平行になっている。本変形例の表示装置1では、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131al21とX方向との角度を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、本変形例の表示装置1は、先端側の部分131al22とX方向とを平行にすることで、光の透過率を向上させる。これにより、本変形例の表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0114】
同様に、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131bの右側長辺の先端側の部分131bl12が、X方向と平行になっている。本変形例の表示装置1では、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131bl11とX方向との角度を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、本変形例の表示装置1は、先端側の部分131bl12とX方向とを平行にすることで、光の透過率を向上させる。これにより、本変形例の表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0115】
同様に、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131bの左側長辺の先端側の部分131bl22が、X方向と平行になっている。本変形例の表示装置1では、光の透過率への寄与が低い基部側の部分131bl21とX方向との角度を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、本変形例の表示装置1は、先端側の部分131bl22とX方向とを平行にすることで、光の透過率を向上させる。これにより、本変形例の表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0116】
(実施形態1の変形例5)
次に、実施形態1の変形例5に係る表示装置1について説明する。
図22は、実施形態1に係る第1電極の形状と開口部との関係の変形例を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0117】
第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が逆方向である、櫛歯部131a及び櫛歯部131bを含む。隣り合う櫛歯部131aは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同様に、隣り合う櫛歯部131bは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、X方向に櫛歯部131aが延び、X方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びている。
【0118】
このため、上述した第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、
図22に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0119】
また、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131aの先端131afが、尖っており、対向する櫛歯部131bと櫛歯部131bとの間のスリットにまで延在している。同様に、櫛歯部131bの先端131bfが、尖っており、対向する櫛歯部131aと櫛歯部131aとの間のスリットにまで延在している。
【0120】
本変形例の表示装置1では、光の透過率への寄与が低い櫛歯部131aの基部側の部分及び櫛歯部131bの基部側の部分とX方向との角度を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、本変形例の表示装置1は、櫛歯部131aの先端131afが対向する櫛歯部131bと櫛歯部131bとの間のスリットにまで延在し、櫛歯部131bの先端131bfが対向する櫛歯部131aと櫛歯部131aとの間のスリットにまで延在することで、光の透過率を向上させる。これにより、本変形例の表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0121】
(実施形態1の変形例6)
次に、実施形態1の変形例6に係る表示装置1について説明する。
図23は、実施形態1に係る第1電極の形状と開口部との関係の変形例を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0122】
第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が逆方向である、櫛歯部131a及び櫛歯部131bを含む。隣り合う櫛歯部131aは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同様に、隣り合う櫛歯部131bは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、X方向に櫛歯部131aが延び、X方向で櫛歯部131aとは逆方向に櫛歯部131bが延びている。
【0123】
このため、上述した第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、
図23に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0124】
また、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131aの右側長辺131al1は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化している。屈曲点では、液晶配向が極端に変わるので、液晶配向が乱れやすい。一方、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131aの右側長辺131al1は、屈曲点を有さないので、液晶配向が極端に変わる部分がなく、液晶配向の乱れを抑制することができる。
【0125】
同様に、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131aの左側長辺131al2は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化している。屈曲点では、液晶配向が極端に変わるので、液晶配向が乱れやすい。一方、本変形例の表示装置1は、櫛歯部131aの左側長辺131al2は、屈曲点を有さないので、液晶配向が極端に変わる部分がなく、液晶配向の乱れを抑制することができる。
【0126】
同様に、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131bの右側長辺131bl1は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化している。屈曲点では、液晶配向が極端に変わるので、液晶配向が乱れやすい。一方、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131bの右側長辺131bl1は、屈曲点を有さないので、液晶配向が極端に変わる部分がなく、液晶配向の乱れを抑制することができる。
【0127】
同様に、本変形例の表示装置1では、櫛歯部131bの左側長辺131bl2は、屈曲点を有さず、連続的に(曲線的に)変化している。屈曲点では、液晶配向が極端に変わるので、液晶配向が乱れやすい。一方、本変形例の表示装置1は、櫛歯部131bの左側長辺131bl2は、屈曲点を有さないので、液晶配向が極端に変わる部分がなく、液晶配向の乱れを抑制することができる。
【0128】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る表示装置1について説明する。
図24は、実施形態2に係る表示装置の画素を説明するための平面図である。
図25は、
図24のG1−G2線断面を示す模式図である。
図26は、実施形態2に係る第1電極の形状と開口部との関係を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0129】
図24に示すように、半導体層92は、TFT素子Trを構成する多結晶シリコン(poly−Si)である。半導体層92は、ゲート電極92と2つの領域でチャネルを形成したダブルゲートトランジスタである。
【0130】
図24及び
図25に示すように、実施形態2に係る表示装置1は、画素基板70AのTFT基板71の表面に垂直な方向(Z方向)に積層された第1電極31と第2電極32との間で、かつTFT基板71に対して平行方向に電界(横電界)を形成することにより、液晶層70Cの液晶分子を基板面と平行な面内で回転させ、液晶分子の回転に対応した光透過率変化を利用して表示が行われる。例えば、
図25に示す第2電極32は上述した共通電極COMであり、第1電極31は、上述した画素電極である。第1電極31は、例えば導電性のコンタクト90Hを介してドレイン電極90に接続されている。第1電極31は、上述された画素Vpixの領域毎に区画され、隣り合う画素Vpixの領域の第1電極31とは絶縁され独立したパターンとなっている。
【0131】
図26に示すように、第1電極31は、導電材料のない領域であるスリットSにより、櫛歯状になっている。第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。上述した実施形態1とは異なり、櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が一方向である、櫛歯部131cを含む。隣り合う櫛歯部131cは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する
。電極基部132には、X方向と逆方向に櫛歯部131cが延びている
。電極基部132には、X方向に櫛歯部131cが延びるようにしてもよい。
【0132】
上述した第1配向膜73aは、X方向に所定の初期配向性をもつように、図
24及び図
26に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0133】
図27は、実施形態2に係る第1電極の形状と遮光位置との関係を説明するための模式図である。ブラックマトリクス76aは、
図27に示す幅76h1dの位置まで遮光し、コンタクト90Hを隠していればよい。コンタクト90Hと接続し、開口部76bの縁に近い櫛歯部134と、櫛歯部131cとの間にある、最端スリットSwに加わる電界は、隣り合う櫛歯部131cの間にあるスリットSに加わる電界と分布が異なる。このため、ブラックマトリクス76aは、
図27に示す幅76h1bの位置まで遮光し、櫛歯部134の全体を隠していれば、最端スリットSwとスリットSとの透過率の変化率を近づけることができる。ブラックマトリクス76aは、櫛歯部134の外周端a0からコンタクト90Hの位置a2まで遮光し、コンタクト90Hを隠していれば、少なくとも明るさの低下ないし乱れが低減される。この構造により、開口部76b内の輝度を均一にすることができる。
【0134】
上述した実施形態1に係る表示装置1と同様に、実施形態2に係る表示装置1の液晶層70Cは、第1電極31と第2電極32に電圧が印加される場合、隣り合う櫛歯部131cのスリットSの幅方向において対向する一方である、上述した右側長辺131Rの近傍領域、及び他方である上述した左側長辺131Lの近傍領域において、液晶分子が互いに逆方向に回転する。このため、特許文献1に記載のFFSモードの表示装置と比較して、実施形態2に係る表示装置1は、液晶分子が第1電極31と第2電極32との間の電界の変化に高速に反応する。そして、実施形態2に係る表示装置1は、応答速度が向上する。
【0135】
図28は、実施形態2に係る第1電極を詳細に説明するための模式図である。
図29は、
図28のH1−H2線断面を示す模式図である。
図28及び
図29に示すように、実施形態2に係る櫛歯部131(櫛歯部131c)は、電極基部132の下に積層される接続部135を有する。この構造により、露光されて櫛歯部131cが形成される層と、露光されて電極基部132が形成される層とが、一度に形成されないので、櫛歯部131cを露光する露光光の影響が電極基部132の形成に対して小さく、上述したように電極基部132のX方向の幅D1を、幅w2以下にすることもできるようになる。そして、実施形態2に係る表示装置1は、応答速度を向上させるとともに、第1電極31による光の透過損失を低減できる。
【0136】
電極基部132は、櫛歯部131cと同様に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)とは異なる、金属材料で形成されることがより好ましい。金属材料は、上述した材料を使用することができる。電極基部132が金属材料である場合、電極基部132の電気抵抗が下がり幅w2を細くできる。また、電極基部132が金属材料である場合、電極基部132を細くできるドライエッチング工程が適用しやすくなる。このため、電極基部132が金属材料である場合、細線化が容易になる。
【0137】
図29に示すように、接続部135近傍において、櫛歯部131の角部の上に電極基部132の成膜がしにくく、上層の厚みdが少なくなる傾向にある。厚みdが小さいと断線の可能性がでてくる。電極基部132が断線する場合、電極基部132に繋がる複数の櫛歯部131
cにも同時に断線の影響が生じる可能性がある。そこで、実施形態2に係る第1電極31は、
図30及び
図31に示す変形例のようにしてもよい。
図30は、実施形態2に係る第1電極の変形例を詳細に説明するための模式図である。
図31は、
図30のJ1−J2線断面を示す模式図である。
【0138】
図30及び
図31に示すように、実施形態2の変形例に係る櫛歯部131(櫛歯部131c)は、電極基部132の上に積層され、接続部136を有する。この構造により、櫛歯部131cを露光して形成する層と、電極基部132を露光して形成する層とが、一度に形成されないので、櫛歯部131cを露光する露光光の影響が電極基部132の形成に対して小さく、電極基部132のX方向の幅D1を、幅w2以下にすることもできるようになる。
【0139】
接続部136近傍において、電極基部132の角部の上に櫛歯部131の成膜がしにくく、上層の厚みdが少なくなる傾向にある。厚みdが小さいと断線の可能性がでてくる。櫛歯部131が断線する場合、電極基部132が断線する場合と比較して影響を受ける櫛歯部131cが限定される。
【0140】
電極基部132は
、櫛歯部131cと同様に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)とは異なる、金属材料で形成されることがより好ましい。金属材料は上述した材料を使用することができる。電極基部132が金属材料である場合、電極基部132の電気抵抗が下がり幅w2を細くできる。また、電極基部132が金属材料である場合、電極基部132を細くできるドライエッチング工程が適用しやすくなる。このため、電極基部132が金属材料である場合、細線化が容易になる。
【0141】
(実施形態2の変形例1)
次に、実施形態2の変形例1に係る表示装置1について説明する。
図32は、
図24のG1−G2線断面の変形例を示す模式図である。なお、上述した実施形態1及び実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0142】
実施形態2の変形例1に係る表示装置1は、画素基板70AのTFT基板71の表面に垂直な方向(Z方向)に積層された第1電極31と第2電極32との間で、かつTFT基板71に対して平行方向に電界(横電界)を形成することにより、液晶層70Cの液晶分子を基板面と平行な面内で回転させ、液晶分子の回転に対応した光透過率変化を利用して表示が行われる。例えば、
図32に示す第1電極31は上述した共通電極COMであり、第2電極32は、上述した画素電極である。第1電極31は、例えば導電性のコンタクト90Hを介してドレイン電極90に接続されている。
【0143】
(実施形態2の変形例2)
次に、実施形態2の変形例2に係る表示装置1について説明する。
図33は、実施形態2に係る第1電極の形状と開口部との関係の変形例を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1及び実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0144】
第1電極31は、X方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131を備えている。櫛歯部131は、電極基部132から延びる方向が
一方向である櫛歯部131
cを含む。隣り合う櫛歯部131cは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。
電極基部132には、Y方向に櫛歯部131cが延びている。電極基部132には、Y方向と逆方向に櫛歯部131cが延びるようにしてもよい。
【0145】
このため、上述した第1配向膜73aは、Y方向に所定の初期配向性をもつように、
図33に示すラビング方向Rubにラビング処理が施されている。第2配向膜73bは、第1配向膜73aのラビング方向Rubと反平行にラビング処理が施されている。第1配向膜73a及び第2配向膜73bは、ラビング方向が互いにアンチパラレルの関係となっている。
【0146】
(実施形態2の変形例3)
次に、実施形態2の変形例3に係る表示装置1について説明する。
図34は、実施形態2の変形例3に係る第1電極の形状と開口部との関係を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1及び実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0147】
実施形態2の変形例3に係る表示装置1は、画素基板70AのTFT基板71の表面に垂直な方向(Z方向)に積層された第1電極31と第2電極32との間で、かつTFT基板71に対して平行方向に電界(横電界)を発生させることにより、液晶層70Cの液晶分子を基板面と平行な面内で回転させ、液晶分子の回転に対応した光透過率変化を利用して表示が行われる。例えば、
図34に示す第1電極31は上述した画素電極であり、第2電極32は、上述した共通電極COMである。第1電極31は、例えば導電性のコンタクト90Hを介してドレイン電極90に接続されている。第1電極31は、Y方向に延びる電極基部132から複数突出する櫛歯部131dを備えている。隣り合う櫛歯部131dは、互いに一定距離を隔てて、電極基部132から複数突出する。同じ電極基部132には、Rubf方向に櫛歯部131dが延びている。櫛歯部131dが延びている方向Rubfは、X方向(又はY方向)と角度θmを有している。
【0148】
実施形態2の変形例3に係る表示装置1は、第1電極31または第2電極32の一方が画素Vpix毎に区画された画素電極である。当該画素電極は、X方向及びY方向に行列状に配列されている。櫛歯部131dが延びている方向Rubfは、画素電極が行又は列に配列される方向と異なるようになっている。これにより、視認し易くするため、又は眼を保護するために、偏光サングラスを用いて実施形態2の変形例3に係る表示装置1の表示
エリア部21をみても、偏光サングラスによって殆ど遮断されてしまい、コントラストが低下して表示が暗くなって見えにくくなる現象を抑制することができる。
【0149】
図35は、
図34の要部模式図である。
図35では、櫛歯部131dが延びている方向Bとラビング方向Rubと、は、角度θaだけずれている。櫛歯部131dの右側長辺の先端側部分131dl12と方向Bとの角度をθ9、櫛歯部131dの右側長辺の基部側部分131dl11と方向Bとの角度をθ10、櫛歯部131dの左側長辺の先端側部分131dl22と方向Bとの角度をθ11、櫛歯部131dの左側長辺の基部側部分131dl21と方向Bとの角度をθ12とすると、次の式(1)乃至式(4)が成り立つと良い。それに加えて、式(5)乃至式(7)が成り立つと更に良い。ここで、Aは角度のディメンジョンを有する定数である。
θa≦θ9 ・・・(1)
θa≦θ11 ・・・(2)
θ9<θ10 ・・・(3)
θ11<θ12 ・・・(4)
θa=(θ9−θ11)/2 ・・・(5)
θ9=A+θa ・・・(6)
θ11=A−θa ・・・(7)
【0150】
表示装置1は、光の透過率への寄与が低い櫛歯部131dの基部側の角度θ10及び角度θ12を大きくすることで、液晶配向を規制し、液晶回転のトリガを与え、液晶配向の安定性を向上させる。一方、表示装置1は、櫛歯部131dの先端側の角度θ9及び角度θ11を小さくすることで、光の透過率を向上させる。これにより、表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
【0151】
また、方向Bとラビング方向Rubとの角度θaが0の場合、櫛歯部131dを方向B(ラビング方向Rub)に対して線対称にしても良い。つまり、次の式(8)乃至式(9)が成り立つと良い。これにより、表示装置1は、液晶配向の安定性向上と、光の透過率の向上とを調和させることができる。
θ9=θ11 ・・・(8)
θ10=θ12 ・・・(9)
【0152】
<2.適用例>
次に、
図36乃至
図49を参照して、実施形態1、2及びこれらの変形例で説明した表示装置1の適用例について説明する。以下、実施形態1、2及びこれらの変形例を本実施形態として説明する。
図36乃至
図49は、本実施形態に係る表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。本実施形態に係る表示装置1は、携帯電話、スマートフォン等の携帯端末装置、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、或いは、車両に設けられるメータ類などのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、本実施形態に係る表示装置1は、外部から入力された映像信号或いは内部で生成した映像信号を、画像或いは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。電子機器は、表示装置に映像信号を供給し、表示装置の動作を制御する制御装置を備える。
【0153】
(適用例1)
図36に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置1が適用されるテレビジョン装置である。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511及びフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有しており、この映像表示画面部510は、本実施形態に係る表示装置である。
【0154】
(適用例2)
図37及び
図38に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置1が適用されるデジタルカメラである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523及びシャッターボタン524を有しており、その表示部522は、本実施形態に係る表示装置である。
図37に示すように、このデジタルカメラは、レンズカバー525を有しており、レンズカバー525をスライドさせることで撮影レンズが現れる。デジタルカメラは、その撮影レンズから入射する光を撮像することで、デジタル写真を撮影することができる。
【0155】
(適用例3)
図39に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置1が適用されるビデオカメラの外観を表すものである。このビデオカメラは、例えば、本体部531、この本体部531の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ532、撮影時のスタート/ストップスイッチ533及び表示部534を有している。そして、表示部534は、本実施形態に係る表示装置である。
【0156】
(適用例4)
図40に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置1が適用されるノート型パーソナルコンピュータである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体541、文字等の入力操作のためのキーボード542及び画像を表示する表示部543を有しており、表示部543は、本実施形態に係る表示装置により構成されている。
【0157】
(適用例5)
図41乃至
図47に示す電子機器は、表示装置1が適用される携帯電話機である。
図41は携帯電話機を開いた状態での正面図、
図42は携帯電話機を開いた状態での右側面図、
図43は携帯電話機を折りたたんだ状態での正面図、
図44は携帯電話機を折りたたんだ状態での左側面図、
図45は携帯電話機を折りたたんだ状態での右側面図、
図46は携帯電話機を折りたたんだ状態での平面図、
図47は携帯電話機を折りたたんだ状態での底面図である。当該携帯電話機は、例えば、上側筐体551と下側筐体552とを連結部(ヒンジ部)553で連結したものであり、ディスプレイ554、サブディスプレイ555、ピクチャーライト556及びカメラ557を有している。当該ディスプレイ554は、表示装置1が取り付けられている。このため、当該携帯電話機のディスプレイ554は、画像を表示する機能の他に、タッチ動作を検出する機能を有していてもよい。
【0158】
(適用例6)
図48に示す電子機器は、携帯型コンピュータ、多機能な携帯電話、音声通話可能な携帯コンピュータ又は通信可能な携帯コンピュータとして動作し、いわゆるスマートフォン、タブレット端末と呼ばれることもある、情報携帯端末である。この情報携帯端末は、例えば筐体561の表面に表示部562を有している。この表示部562は、本実施形態に係る表示装置である。
【0159】
(適用例7)
図49に示す電子機器は、車両に搭載されるメータユニットである。
図49に示すメータユニット(電子機器)600は、燃料計、水温計、スピードメータ、タコメータ等、複数の液晶表示装置610を備えている。そして、複数の液晶表示装置610は、ともに、一枚の外装パネル620に覆われている。
【0160】
図49に示す液晶表示装置610それぞれは、液晶表示手段としての液晶パネル660及びアナログ表示手段としてのムーブメント機構を互いに組み合わせた構成となっている。当該ムーブメント機構は、駆動手段としてのモータと、モータにより回転される指針653とを有している。そして、
図49に示すように、液晶表示装置610では、液晶パネル660の表示面に目盛表示、警告表示等を表示することができるとともに、ムーブメント機構の指針653が液晶パネル660の表示面側において回転することが可能となっている。本実施形態に係る表示装置1は液晶表示装置610に適用される。
【0161】
なお
図49では、一枚の外装パネル620に複数の液晶表示装置610を設けた構成としたが、これに限定されない。外装パネルによって囲まれた領域に1つの液晶表示装置を設け、当該液晶表示装置に燃料計、水温計、スピードメータ、タコメータ等を表示させてもよい。