特許第6014566号(P6014566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6014566
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20161011BHJP
   G06F 1/32 20060101ALI20161011BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20161011BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20161011BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   G06F1/26 F
   G06F1/32 Z
   H02J13/00 311T
   B41J29/38 D
   B41J29/38 Z
   G03G21/00 398
   G03G21/00 396
   G03G21/00 386
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-197943(P2013-197943)
(22)【出願日】2013年9月25日
(65)【公開番号】特開2015-64725(P2015-64725A)
(43)【公開日】2015年4月9日
【審査請求日】2015年6月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100118049
【弁理士】
【氏名又は名称】西谷 浩治
(72)【発明者】
【氏名】石田 敬之
【審査官】 塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−033247(JP,A)
【文献】 特開2010−245929(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3126257(JP,U)
【文献】 特開2009−237985(JP,A)
【文献】 特開2009−106127(JP,A)
【文献】 特開2010−218189(JP,A)
【文献】 特開2012−178138(JP,A)
【文献】 特開2008−245391(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26 − G06F 1/32、
H02J 13/00
B41J 5/00 − B41J 5/52
B41J 21/00 − B41J 21/18
B41J 29/00 − B41J 29/70
H04N 1/00
G03G 15/00
G03G 15/36 − G03G 21/04
G03G 21/14
G03G 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を給電する側の装置である給電側装置と、電力を受電する側の装置である受電側装置と、を備え、前記給電側装置がLANケーブルを利用して前記受電側装置に電力を供給する電力供給システムにおいて、
前記給電側装置は、電力の大きさに応じて予め定められた複数の給電クラスのうち、ユーザーにより選択された給電クラスである選択給電クラスの電力を、前記受電側装置に供給可能な制御である給電制御をする給電制御部を含み、
前記給電側装置は、前記複数の給電クラスのうち、前記受電側装置に割り当て可能な給電クラスが予め設定され、前記選択給電クラスの電力が前記受電側装置に割り当て可能な給電クラスの電力を超えているか否かを判断し、超えていないと判断した場合に、前記選択給電クラスの電力の供給を許可する給電許可部を含み、
前記給電制御部は、前記選択給電クラスの電力の供給が許可された場合に、前記給電制御をし、
前記電力供給システムは、操作部と、前記ユーザーによって前記操作部が操作されて入力された前記選択給電クラスを示す給電クラス情報を、前記受電側装置に通知する給電クラス情報通知部と、を含む端末装置を備え、
前記受電側装置は、給電クラス情報記憶部と、前記給電クラス情報通知部から通知された給電クラス情報を受信し、受信した給電クラス情報を、前記給電クラス情報記憶部に書き込む給電クラス情報書込部と、前記給電クラス情報記憶部に書き込まれた前記給電クラス情報を読み出し、読み出した前記給電クラス情報を前記給電側装置に通知して給電要求をする給電要求部と、を含み、
前記給電側装置の前記給電制御部は、前記受電側装置の前記給電要求部から前記給電要求がされた場合に、前記給電制御をし、
前記受電側装置は、前記給電側装置と異なる別の電源から供給される電力で前記受電側装置が動作する第1の電力モードと、前記給電側装置から供給される電力で前記受電側装置が動作し、前記第1の電力モードよりも前記受電側装置の消費電力が小さい第2の電力モードと、を選択的に実行する電力モード制御部と、前記第2の電力モードの場合、前記受電側装置の前記給電要求部が前記給電要求をする前に、前記受電側装置に前記別の電源から電力が供給可能か否かを判定する電力供給判定部と、を含み、
前記受電側装置の前記給電要求部は、前記第2の電力モードの場合、前記受電側装置に前記別の電源から電力が供給可能と判定されれば、前記給電要求をし、
前記受電側装置の前記電力モード制御部は、前記第2の電力モードの状態で、前記給電側装置の前記給電許可部によって、前記選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に、前記別の電源から前記受電側装置に電力を供給する制御をする電力供給システム。
【請求項2】
前記給電許可部は、前記選択給電クラスの電力が前記受電側装置に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていると判断した場合に、前記選択給電クラスの電力の供給を不許可とし、
前記給電制御部は、前記選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に、前記受電側装置に電力を供給しない請求項に記載の電力供給システム。
【請求項3】
前記受電側装置の前記給電要求部は、前記受電側装置の前記電力供給判定部によって、前記受電側装置に前記別の電源から電力が供給可能と判定されない場合に、前記給電要求をせずに、前記端末装置に対して、前記給電側装置が前記受電側装置に電力を供給する設定をしない旨の警告を通知し、
前記端末装置は、前記警告が通知された場合に、前記警告を報知する報知部を含む請求項1又は2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記受電側装置の前記電力モード制御部は、前記第2の電力モードにおいて、前記給電制御で給電可能な電力を超える場合に、前記第2の電力モードから前記第1の電力モードに切り替える請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LAN(Local Area Network)ケーブルを利用して、給電側装置が受電側装置に電力を供給する電力供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
LANケーブルを利用して、給電側装置が受電側装置に電力を供給する方式として、PoE(Power over Ethernet:Ethernetは登録商標)が知られている。PoEでは、給電側装置をPSE(Power Sourcing Equipment)、受電側装置をPD(Powered Device)と称する。
【0003】
給電側装置は、例えば、スイッチングハブである。受電側装置は、例えば、IP電話、Web監視カメラ、無線LANアクセスポイント、モバイル端末、複合機のネットワークインターフェースである。
【0004】
PoEを利用した画像形成装置として、主電源及びPoEから電力供給を受けるコントローラーシステムと、主電源のスイッチオフを検知する検知手段と、を備え、検知手段が主電源のスイッチオフを検知したとき、コントローラーシステムが、電力供給元を主電源からPoEに切り換える制御をする画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−41307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
PoEにおいて、給電側装置から受電側装置に供給可能な最大電力が規格により定められている。しかし、実際は、最大電力を供給できないことがある。これを具体的に説明する。
【0007】
オフィスビル等の建物にLANを構築する場合、LANケーブルは、EPS(Electric Pipe Shaft)に配置される。EPSは、建物の各階を縦につなぐ配線や設備が納められているスペースである。ネットワークの基幹となるスイッチングハブは、EPSに配置されることが多い。
【0008】
EPSには、受電側装置の数に相当する本数のLANケーブルが束ねて配置されている。このため、給電側装置であるスイッチングハブが、各受電側装置に接続されているLANケーブルを利用して各受電側装置に電力を供給すると、各受電側装置に接続されているLANケーブルを流れる電流によって生じる熱損失が加算されることになる。さらに、EPS内では、各受電側装置に接続されているLANケーブルが束ねられているので、各ケーブルからの放熱が妨げられる。この結果、EPS内に配置されているLANケーブルの温度やEPS内の温度が上昇する。
【0009】
EPS内に配置されているLANケーブルの温度が上昇することにより、EPS内に配置されているLANケーブルの耐熱温度を超える可能性がある。また、スイッチングハブは、動作保証温度が比較的低いので(45度程度)、EPS内の温度が上昇することにより、EPS内の温度がスイッチングハブの耐熱温度を超える可能性がある。
【0010】
従って、LANケーブルやスイッチングハブの耐熱温度を超えないようにするために、PoEの規格で定められた最大電力を受電側装置に供給できないことがある。
【0011】
本発明は、給電側装置から受電側装置に供給可能な電力を状況に応じて変更できる電力供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成する本発明に係る電力供給システムは、電力を給電する側の装置である給電側装置と、電力を受電する側の装置である受電側装置と、を備え、前記給電側装置がLANケーブルを利用して前記受電側装置に電力を供給する電力供給システムにおいて、前記給電側装置は、電力の大きさに応じて予め定められた複数の給電クラスのうち、ユーザーにより選択された給電クラスである選択給電クラスの電力を、前記受電側装置に供給可能な制御である給電制御をする給電制御部を含む。
【0013】
本発明に係る電力供給システムでは、電力の大きさに応じて予め定められた複数の給電クラスのうち、ユーザーにより選択された給電クラスである選択給電クラスの電力を、給電側装置が受電側装置に供給可能にされている。従って、本発明に係る電力供給システムによれば、給電側装置から受電側装置に供給可能な電力を状況に応じて変更することができる。
【0014】
上記構成において、前記給電側装置は、前記複数の給電クラスのうち、前記受電側装置に割り当て可能な給電クラスが予め設定され、前記選択給電クラスの電力が前記受電側装置に割り当て可能な給電クラスの電力を超えているか否かを判断し、超えていないと判断した場合に、前記選択給電クラスの電力の供給を許可する給電許可部を含み、前記給電制御部は、前記選択給電クラスの電力の供給が許可された場合に、前記給電制御をする。
【0015】
この構成によれば、給電側装置から受電側装置に供給される電力が不足する事態を防止できる。
【0016】
上記構成において、前記給電許可部は、前記選択給電クラスの電力が前記受電側装置に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていると判断した場合に、前記選択給電クラスの電力の供給を不許可とし、前記給電制御部は、前記選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に、前記受電側装置に電力を供給しない。
【0017】
この構成によれば、選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に、給電側装置が受電側装置に電力を供給しないことにより、電力供給システムの安全性を確保している。
【0018】
上記構成において、前記電力供給システムは、操作部と、前記ユーザーによって前記操作部が操作されて入力された前記選択給電クラスを示す給電クラス情報を、前記受電側装置に通知する給電クラス情報通知部と、を含む端末装置を備え、前記受電側装置は、給電クラス情報記憶部と、前記給電クラス情報通知部から通知された給電クラス情報を受信し、受信した給電クラス情報を、前記給電クラス情報記憶部に書き込む給電クラス情報書込部と、前記給電クラス情報記憶部に書き込まれた前記給電クラス情報を読み出し、読み出した前記給電クラス情報を前記給電側装置に通知して給電要求をする給電要求部と、を含み、前記給電側装置の前記給電制御部は、前記受電側装置の前記給電要求部から前記給電要求がされた場合に、前記給電制御をする。
【0019】
この構成では、端末装置に選択給電クラスを入力することにより、給電側装置が受電側装置に選択給電クラスの電力を供給可能な設定ができる。この構成によれば、給電側装置から離れた場所で、端末装置を用いて、その設定ができる。
【0020】
上記構成において、前記受電側装置は、前記給電側装置と異なる別の電源から供給される電力で前記受電側装置が動作する第1の電力モードと、前記給電側装置から供給される電力で前記受電側装置が動作し、前記第1の電力モードよりも前記受電側装置の消費電力が小さい第2の電力モードと、を選択的に実行する電力モード制御部と、前記第2の電力モードの場合、前記受電側装置の前記給電要求部が前記給電要求をする前に、前記受電側装置に前記別の電源から電力が供給可能か否かを判定する電力供給判定部と、を含み、前記受電側装置の前記給電要求部は、前記第2の電力モードの場合、前記受電側装置に前記別の電源から電力が供給可能と判定されれば、前記給電要求をし、前記受電側装置の前記電力モード制御部は、前記第2の電力モードの状態で、前記給電側装置の前記給電許可部によって、前記選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に、前記別の電源から前記受電側装置に電力を供給する制御をする。
【0021】
上述したように、選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合、給電側装置の給電制御部は、受電側装置に電力を供給しない。受電側装置に給電側装置と異なる別の電源から電力が供給可能でない状態(例えば、受電側装置のACコードのプラグがコンセントから抜かれた状態)で、上記不許可がされると、受電側装置は、いずれの電源からも電力が供給されない事態が生じる。この構成によれば、受電側装置に給電側装置と異なる別の電源から電力が供給可能な状態で、給電要求をする。そして、選択給電クラスの電力の供給が不許可であれば、給電側装置と異なる別の電源から受電側装置に電力を供給するので、そのような事態を防止できる。
【0022】
上記構成において、前記受電側装置の前記給電要求部は、前記受電側装置の前記電力供給判定部によって、前記受電側装置に前記別の電源から電力が供給可能と判定されない場合に、前記給電要求をせずに、前記端末装置に対して、前記給電側装置が前記受電側装置に電力を供給する設定をしない旨の警告を通知し、前記端末装置は、前記警告が通知された場合に、前記警告を報知する報知部を含む。
【0023】
この構成によれば、給電側装置が受電側装置に電力を供給する設定をしない旨の警告をユーザーに報知することができる。これにより、ユーザーは、受電側装置に給電側装置と異なる別の電源から電力が供給可能な状態にする(例えば、受電側装置のACコードのプラグがコンセントから抜かれていれば、プラグをコンセントに差し込む)。そして、パソコンを用いて、給電側装置から受電側装置に電力を供給する設定を再び行う。
【0024】
上記構成において、前記受電側装置の前記電力モード制御部は、前記第2の電力モードにおいて、前記給電制御で給電可能な電力を超える場合に、前記第2の電力モードから前記第1の電力モードに切り替える。
【0025】
受電側装置が第2の電力モードにおいて、例えば、通信に関するプログラムが動作することにより、受電側装置の消費電力が増え、その結果、受電側装置の消費電力が給電側装置から給電可能な電力が超えることがある。そのような場合、この構成によれば、第2の電力モードから第1の電力モードに切り替えるので、受電側装置の消費電力の増加に対応することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、給電側装置から受電側装置に供給可能な電力を状況に応じて変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本実施形態に係る電力供給システムに含まれる画像形成装置の内部構造の概略を説明する説明図である。
図2図1に示す画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る電力供給システムのブロック図である。
図4】複数の給電クラスの具体例を示す表である。
図5】本実施形態に係る電力供給システムの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電力供給システムに含まれる画像形成装置1の内部構造の概略を説明する説明図である。画像形成装置1は、例えば、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は、装置本体100、装置本体100の上に配置された原稿読取部200、原稿読取部200の上に配置された原稿給送部300及び装置本体100の上部前面に配置された操作部400を備える。
【0029】
原稿給送部300は、自動原稿送り装置として機能し、原稿載置部301に置かれた複数枚の原稿を連続的に原稿読取部200で読み取ることができるように送ることができる。
【0030】
原稿読取部200は、露光ランプ等を搭載したキャリッジ201、ガラス等の透明部材により構成された原稿台203、不図示のCCD(Charge Coupled Device)センサー及び原稿読取スリット205を備える。原稿台203に載置された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿台203の長手方向に移動させながらCCDセンサーにより原稿を読み取る。これに対して、原稿給送部300から給送された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿読取スリット205と対向する位置に移動させて、原稿給送部300から送られてきた原稿を、原稿読取スリット205を通してCCDセンサーにより読み取る。CCDセンサーは読み取った原稿を画像データとして出力する。
【0031】
装置本体100は、用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は、装置本体100の最下部に配置されており、用紙の束を貯留することができる用紙トレイ107を備える。用紙トレイ107に貯留された用紙の束において、最上位の用紙がピックアップローラー109の駆動により、用紙搬送路111へ向けて送出される。用紙は、用紙搬送路111を通って、画像形成部103へ搬送される。
【0032】
画像形成部103は、搬送されてきた用紙にトナー像を形成する。画像形成部103は、感光体ドラム113、露光部115、現像部117及び転写部119を備える。露光部115は、画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)に対応して変調された光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム113の周面に照射する。これにより、感光体ドラム113の周面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。この状態で感光体ドラム113の周面に現像部117からトナーを供給することにより、周面には画像データに対応するトナー像が形成される。このトナー像は、転写部119によって先ほど説明した用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写される。
【0033】
トナー像が転写された用紙は、定着部105に送られる。定着部105において、トナー像と用紙に熱と圧力が加えられて、トナー像は用紙に定着される。用紙はスタックトレイ121又は排紙トレイ123に排紙される。
【0034】
操作部400は、操作キー部401と表示部403を備える。表示部403は、タッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは、画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
【0035】
操作キー部401には、ハードキーからなる操作キーが設けられている。具体的には、スタートキー405、テンキー407、ストップキー409、リセットキー411、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリを切り換えるための機能切換キー413等が設けられている。
【0036】
スタートキー405は、コピー、ファクシミリ送信等の動作を開始させるキーである。テンキー407は、コピー部数、ファクシミリ番号等の数字を入力するキーである。ストップキー409は、コピー動作等を途中で中止させるキーである。リセットキー411は、設定された内容を初期設定状態に戻すキーである。
【0037】
機能切換キー413は、コピーキー及び送信キー等を備えており、コピー機能、送信機能等を相互に切り替えるキーである。コピーキーを操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キーを操作すれば、ファクシミリ送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。
【0038】
図2は、図1に示す画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、制御部500及び通信部600がバスによって相互に接続された構成を有する。装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300及び操作部400に関しては既に説明したので、説明を省略する。
【0039】
制御部500は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)及び画像メモリー等を備える。CPUは、画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、装置本体100等の画像形成装置1の上記構成要素に対して実行する。ROMは、画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMは、ソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及びアプリケーションソフトの記憶等に利用される。画像メモリーは、画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)を一時的に記憶する。EEPROMは、後で説明する給電クラス情報が記憶される。
【0040】
制御部500は、機能ブロックとして、電力モード制御部501、AC電力制御部503、給電クラス情報記憶部505、給電クラス情報書込部507、給電要求部509、及び、電力供給判定部511を備える。これらのブロックの詳細は、後で説明する。
【0041】
通信部600は、ファクシミリ通信部601及びネットワークI/F部603を備える。ファクシミリ通信部601は、相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備える。ファクシミリ通信部601は、電話回線605に接続される。
【0042】
ネットワークI/F部603は、LAN(Local Area Network)ケーブル17aに接続される。ネットワークI/F部603は、LANケーブル17aを介してネットワーク接続されたパソコン等との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。
【0043】
図3は、本実施形態に係る電力供給システム3のブロック図である。電力供給システム3は、画像形成装置1、スイッチングハブ5、IP電話7、Web監視カメラ9、無線LANアクセスポイント11、ユーザー用パソコン13、及び、管理者用パソコン15を備える。
【0044】
スイッチングハブ5は、LANケーブル17aによって画像形成装置1と接続され、LANケーブル17bによってIP電話7と接続され、LANケーブル17cによってWeb監視カメラ9と接続され、LANケーブル17dによって無線LANアクセスポイント11と接続され、LANケーブル17eによってユーザー用パソコン13と接続され、LANケーブル17fによって管理者用パソコン15と接続されている。これらにより、データや情報を通信するネットワークが構成されている。ここで、管理者とは、電力供給システム3を管理する権限が与えられたユーザーである。
【0045】
スイッチングハブ5は、給電側装置の具体例である。画像形成装置1は、第1の受電側装置の具体例である。IP電話7、Web監視カメラ9及び無線LANアクセスポイント11は、第2の受電側装置の具体例である。第2の受電側装置の数は、少なくとも一つあればよいので、一つでもよいし、複数でもよい。給電側装置は、電力を給電する側の装置であり、第1及び第2の受電側装置は、電力を受電する側の装置である。
【0046】
スイッチングハブ5は、LANケーブル17aを利用して画像形成装置1に電力を供給すると共にLANケーブル17aを利用して画像形成装置1が他の装置と通信するためのハブとして機能する。スイッチングハブ5は、LANケーブル17bを利用してIP電話7に電力を供給すると共にLANケーブル17bを利用してIP電話7が他の装置と通信するためのハブとして機能する。スイッチングハブ5は、LANケーブル17cを利用してWeb監視カメラ9に電力を供給すると共にLANケーブル17cを利用してWeb監視カメラ9が他の装置と通信するためのハブとして機能する。スイッチングハブ5は、LANケーブル17dを利用して無線LANアクセスポイント11に電力を供給すると共にLANケーブル17dを利用して無線LANアクセスポイント11が他の装置と通信するためのハブとして機能する。
【0047】
画像形成装置1の電力モードには、通常電力モードとスリープモードとがある。通常電力モードは、第1の電力モードの具体例であり、画像形成装置1の外部電源であるAC電源51から供給される電力で画像形成装置1が動作するモードである。第1の電力モードは、給電側装置と異なる別の電源から供給される電力で第1の受電側装置が動作する電力モードである。
【0048】
通常電力モードでは、画像形成装置1が、スイッチングハブ5及びLANケーブル17a等で構成されるネットワークと接続を維持する動作や、そのネットワーク経由で画像形成装置1に送られてくるジョブ(例えば、印刷ジョブ)を待ち受ける動作を実行することに加えて、コピー機能、スキャナー機能及びプリンター機能等を実行できる。
【0049】
スリープモードは、第2の電力モードの具体例であり、スイッチングハブ5から供給される電力で画像形成装置1が動作するモードである。第2の電力モードは、給電側装置から供給される電力で第1の受電側装置が動作し、第1の電力モードよりも第1の受電側装置の消費電力が小さい電力モードである。
【0050】
スリープモードでは、コピー機能、スキャナー機能及びプリンター機能を実行できず、画像形成装置1がネットワークと接続を維持する動作やネットワーク経由で画像形成装置1に送られてくるジョブを待ち受ける動作を実行する。
【0051】
スリープモードにおいて、スイッチングハブ5が画像形成装置1に供給可能な電力の大きさ(言い換えれば、画像形成装置1の消費電力の大きさ)に応じて複数の給電クラスが、予め定められている。図4は、複数の給電クラスの具体例を示す表である。本実施形態では、給電クラスが4つある。
【0052】
給電クラス0は、画像形成装置1の消費電力が0.44W以上12.95W以下である。給電クラス1は、画像形成装置1の消費電力が0.44W以上3.84W未満である。給電クラス2は、画像形成装置1の消費電力が3.84W以上6.49W未満である。給電クラス3は、画像形成装置1の消費電力が6.49W以上12.95W以下である。給電クラス0を3分割にしたのが、給電クラス1〜3である。
【0053】
図3を参照して、管理者用パソコン15は、操作部21、表示部23、及び、給電クラス情報通知部25を備える。管理者用パソコン15は、端末装置の具体例である。操作部21は、キーボードやマウスにより実現され、管理者、すなわち、電力供給システム3を管理する権限が与えられたユーザーが、操作部21を操作して、4つの給電クラスの中から選択した給電クラスである選択給電クラスを管理者用パソコン15に入力する。
【0054】
給電クラス情報通知部25は、入力された選択給電クラスを示す給電クラス情報を、LANケーブル17f、スイッチングハブ5及びLANケーブル17aを経由して画像形成装置1に通知する。
【0055】
表示部23は、後で説明する報知部として機能する。
【0056】
画像形成装置1は、装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、制御部500、ネットワークI/F部603、電源部37、AC遮断回路39、PoE受電部41、及び、電源切替回路43を備える。
【0057】
SOC(System-on-a-chip)31、RAM33、及び、給電クラス情報記憶部505として機能するEEPROMは、制御部500を構成するハードウェアである。
【0058】
SOC31は、CPU、画像形成装置1の画像処理用ロジック及び画像形成装置1の通信用ロジックが搭載されたメインチップである。SOC31は、装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300及び操作部400を制御する。
【0059】
RAM33は、図2の制御部500で説明したように、画像形成装置1のソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶、及び、画像形成装置1のアプリケーションソフトの記憶等に利用される。給電クラス情報記憶部505は、給電クラス情報が書き込まれる。
【0060】
電源部37は、AC遮断回路39を介して、外部のAC電源51と接続される。電源部37は、AC−DCコンバーターやDC−DCコンバーターにより構成され、AC電源51から供給される交流を直流に変換したり、この直流を別の直流に変換したりする。
【0061】
通常電力モードの場合、電源部37からの電力P1が、装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、SOC31、RAM33、及び、給電クラス情報記憶部505に供給される。
【0062】
PoE受電部41及びネットワークI/F部603は、LANケーブル17aと接続される。PoE受電部41は、スイッチングハブ5から送られてきた電力を受電する。PoE受電部41で受電された電力P2は、スリープモード時に、SOC31、RAM33、及び、給電クラス情報記憶部505に供給される。
【0063】
ネットワークI/F部603は、スイッチングハブ5を経由して、画像形成装置1に送られてきたデータや情報を受信したり、画像形成装置1で生成されたデータや情報を、スイッチングハブ5経由でネットワークに接続された他の装置に送信したりする。
【0064】
電源切替回路43は、通常電力モードの場合、電源部37と、SOC31、RAM33、及び、給電クラス情報記憶部505とを接続し、スリープモードの場合、PoE受電部41と、SOC31、RAM33、及び、給電クラス情報記憶部505とを接続する回路である。
【0065】
図2に示す制御部500の機能ブロックについて説明する。電力モード制御部501は、画像形成装置1の電力モードとして、通常電力モードとスリープモードとを選択的に実行する。電力モード制御部501は、SOC31及びRAM33等により実現される。
【0066】
AC電力制御部503は、通常電力モードにおいて、AC遮断回路39を作動させないで、AC電源51からの電力を電源部37に供給する制御、及び、スリープモードにおいて、AC遮断回路39を作動させて、AC電源51からの電力を電源部37に供給しない制御を実行する。AC電力制御部503は、SOC31及びRAM33等により実現される。
【0067】
給電クラス情報書込部507は、図3に示す管理者用パソコン15の給電クラス情報通知部25から通知された給電クラス情報を受信し、受信した給電クラス情報を、給電クラス情報記憶部505に書き込む。給電クラス情報書込部507は、SOC31、RAM33及びネットワークI/F部603等により実現される。給電クラス情報記憶部505は、EEPROMにより実現される。
【0068】
給電要求部509は、給電クラス情報記憶部505に書き込まれた給電クラス情報を読み出し、読み出した給電クラス情報をスイッチングハブ5に通知して給電要求をする。給電要求部509は、SOC31、RAM33及びネットワークI/F部603等により実現される。
【0069】
電力供給判定部511は、画像形成装置1のACコードのプラグが、AC電源51のコンセントに差し込まれている状態か否かを検知する。電力供給判定部511は、ACコードのプラグがコンセントに差し込まれている状態を検知した場合、AC電源51から画像形成装置1に電力が供給可能と判定し、ACコードのプラグがコンセントに差し込まれている状態を検知しない場合、AC電源51から画像形成装置1に電力が供給可能と判定しない。電力供給判定部511は、第2の電力モードの場合、給電要求部509が給電要求をする前に、AC電源51(受電側装置と異なる別の電源)から画像形成装置1に電力が供給可能か否かを判定する。
【0070】
給電要求部509は、第2の電力モードの場合、AC電源51から画像形成装置1に電力供給が可能と判定されれば、上記給電要求をする。すなわち、給電要求部509は、第2の電力モードの場合、別の電源から第1の受電側装置に電力供給が可能と判定されれば、給電要求をする。
【0071】
給電要求部509は、第2の電力モードの場合、AC電源51から画像形成装置1に電力供給が可能と判定されなければ、給電要求をしない。すなわち、給電要求部509は、第2の電力モードの場合、別の電源から第1の受電側装置に電力供給が可能と判定されなければ、給電要求をしない。
【0072】
なお、第1の電力モードの場合、電力供給判定部511が作動することなく、給電要求部509は、給電要求をする。第2の電力モードの場合に電力供給判定部511が作動する理由は、後で説明する。
【0073】
給電要求部509は、電流の大きさを利用して、給電クラス情報をスイッチングハブ5に通知する。例えば、図4を参照して、給電クラス0の識別電流を0〜5mA、給電クラス1の識別電流を8〜13mA、給電クラス2の識別電流を16〜21mA、給電クラス3の識別電流を25〜31mAとする。給電要求部509は、選択給電クラスが、例えば、給電クラス1の場合、8〜13mAの電流を生成し、図3に示すPoE受電部41及びLANケーブル17aを利用してスイッチングハブ5にその値の電流を送る。
【0074】
図3を参照して、スイッチングハブ5は、給電許可部61及び給電制御部63を備える。
【0075】
給電許可部61には、図4に示す給電クラス0〜4(複数の給電クラス)のうち、スリープモード時の画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスが予め設定されている。給電許可部61は、図2に示す給電要求部509が通知した給電クラス情報で示される給電クラスの電力が、スリープモード時の画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えているか否かを判断し、超えていないと判断した場合に、選択給電クラスの電力の供給を許可する。
【0076】
給電許可部61は、選択給電クラスの電力がスリープモード時の画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていると判断した場合に、選択給電クラスの電力の供給を不許可とする。
【0077】
給電制御部63は、図4に示す4つの給電クラス(電力の大きさに応じて予め定められた複数の給電クラス)のうち、ユーザーにより選択された給電クラスである選択給電クラスの電力を、スリープモード時の画像形成装置1に供給可能な制御である給電制御をする。
【0078】
詳しく説明すると、給電制御部63は、図2に示す給電要求部509から給電要求がされた場合に、上記給電制御をする。給電制御部63は、給電許可部61によって選択給電クラスの電力の供給が許可された場合に、給電制御をする。給電制御部63は、給電許可部61によって選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に、画像形成装置1に電力を供給しない。
【0079】
本実施形態に係る電力供給システム3の動作について説明する。図5は、この動作を説明するフローチャートである。管理者は、画像形成装置1のスリープモード時にスイッチングハブ5から供給される電力の給電クラスを、図4に示す給電クラス0〜3の中から選択する。管理者によって選択された給電クラスが、選択給電クラスである。管理者は、画像形成装置1のスリープモード時の消費電力、スイッチングハブ5に接続されている第2の受電側装置(すなわち、IP電話7、Web監視カメラ9、無線LANアクセスポイント11)の消費電力、並びに、スイッチングハブ5に接続されている第1の受電側装置(スリープモード時の画像形成装置1)及び第2の受電側装置に給電した場合のEPS内の温度等を基にして、給電クラスを選択する。
【0080】
給電クラスは、電力供給システム3を導入した時や電力供給システム3の導入後に給電クラスを変更する時に選択される。給電クラスが変更されるのは、例えば、スイッチングハブ5から電力が供給される第2の受電側装置の数が増加したり、また、減少したりした場合である。スイッチングハブ5から電力が供給される第2の受電側装置の数を増やした場合、電力の小さい給電クラスに変える(例えば、給電クラス2から給電クラス1に変える)。これにより、画像形成装置1のスリープモード時の消費電力と、スイッチングハブ5に接続されている残りの受電側装置(すなわち、第2の受電側装置)の消費電力との合計消費電力が規格で定められた最大電力を超えないようにすることができる。
【0081】
スイッチングハブ5から電力が供給される第2の受電側装置の数を減らした場合、電力の大きい給電クラスに変える(例えば、給電クラス1から給電クラス2に変更する)。これより、画像形成装置1のスリープモード時に、画像形成装置1に供給できる電力を大きくすることができる。よって、画像形成装置1に、例えば、カードリーダーのようなID認証部を取り付けても、画像形成装置1のスリープモードにおいて、スイッチングハブ5からID認証部に電力を供給することができる。
【0082】
管理者は、例えば、画像形成装置1のメンテナンス時において、管理者用パソコン15の操作部21を操作して、選択給電クラスをパソコンに入力する(ステップS1)。
【0083】
管理者用パソコン15の給電クラス情報通知部25は、入力された選択給電クラスを示す給電クラス情報を、LANケーブル17f、スイッチングハブ5、及び、LANケーブル17aを経由して画像形成装置1に通知する(ステップS3)。
【0084】
図2を参照して、ステップS3で画像形成装置1に通知された給電クラス情報は、ネットワークI/F部603で受信される(ステップS5)。
【0085】
給電クラス情報書込部507は、ステップS5で受信された給電クラス情報を給電クラス情報記憶部505に書き込む(ステップS7)。
【0086】
給電要求部509は、画像形成装置1の電力モードがスリープモードか否かを判断する(ステップS8)。給電要求部509が、画像形成装置1の電力モードがスリープモードと判断した場合(ステップS8でYes)、電力供給判定部511は、AC電源51から画像形成装置1に電力が供給可能か否かを判定する(ステップS9)。
【0087】
電力供給判定部511が、AC電源51から画像形成装置1に電力が供給可能と判定した場合(ステップS9でYes)、及び、給電要求部509が、画像形成装置1の電力モードが通常電力モードと判断した場合(ステップS8でNo)、給電要求部509は、給電クラス情報記憶部505に書き込まれた給電クラス情報を読み出し、スイッチングハブ5へ通知する(ステップS11)。詳しくは、給電要求部509は、その給電クラス情報を示す選択給電クラスを表す予め定められた値の電流を生成し、図3に示すPoE受電部41及びLANケーブル17aを経由して、スイッチングハブ5に送る。
【0088】
図3を参照して、スイッチングハブ5の給電許可部61は、ステップS11で送られてきた電流の値から選択給電クラスを特定する(ステップS13)。
【0089】
給電許可部61は、ステップS13で特定された選択給電クラスの電力が、スイッチングハブ5が画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えているかを判断する(ステップS15)。
【0090】
給電許可部61が、スイッチングハブ5が画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていないと判断した場合(ステップS15でYes)、給電許可部61と図2に示す給電要求部509とのネゴシエーションが成立する。これにより、給電許可部61は、ステップS13で特定された選択給電クラスの電力を画像形成装置1に供給することを許可する(ステップS17)。よって、画像形成装置1のスリープモード時に、図3に示すスイッチングハブ5の給電制御部63は、選択給電クラスの電力を画像形成装置1に供給することが可能となる。
【0091】
給電許可部61が、スイッチングハブ5が画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていると判断した場合(ステップS15でNo)、給電許可部61と給電要求部509とのネゴシエーションが不成立となる。これにより、給電許可部61は、選択給電クラスの電力を画像形成装置1に供給することを不許可とする(ステップS19)。
【0092】
給電制御部63は、給電が不許可とされた場合(ステップS19)、画像形成装置1に電力を供給しない。従って、給電制御部63は、スリープモード時の画像形成装置1に電力を供給しない。
【0093】
給電許可部61は、給電を不許可とした場合(ステップS19)、管理者用パソコン15に対して、給電クラスの変更を促す通知をする。詳しく説明すると、給電許可部61は、LANケーブル17aを経由して、給電クラスの変更を促す通知を画像形成装置1に送る(ステップS21)。
【0094】
画像形成装置1の給電要求部509は、ステップS21で送られてきた通知を、LANケーブル17a、スイッチングハブ5、LANケーブル17fを経由して、管理者用パソコン15に転送する(ステップS23)。
【0095】
管理者用パソコン15は、ステップS23で転送されてきた通知を、表示部23に表示させる(ステップS25)。表示部23は、給電クラスの変更を促す報知をする報知部として機能する。
【0096】
なお、電力供給判定部511が、AC電源51から画像形成装置1に電力が供給可能と判定しない場合(ステップS9でNo)、給電要求部509は、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に電力を供給する設定をしない決定をする(ステップS27)。これは、ステップS15のNoで説明したように、画像形成装置1の給電要求部509とスイッチングハブ5の給電許可部61との間でネゴシエーションが失敗した場合、スイッチングハブ5は画像形成装置1に給電をしない。このため、AC電源51から画像形成装置1に電力が供給可能でない状態で(ステップS9でNo)、上記ネゴシエーションが失敗した場合、画像形成装置1に電力を供給する電源がなくなる。このような事態を防ぐために、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に電力を供給する設定をしない決定がされる(ステップS27)。
【0097】
給電要求部509は、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に電力を供給する設定をしない警告を、LANケーブル17a、スイッチングハブ5及びLANケーブル17fを経由して、管理者用パソコン15に通知する(ステップS29)。
【0098】
管理者用パソコン15は、ステップS29で通知された警告を表示部23に表示させる(ステップS31)。表示部23は、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に電力を供給する設定をしない警告を報知する報知部として機能する。
【0099】
本実施形態の主な効果を説明する。ステップS17で説明したように、本実施形態では、電力の大きさに応じて予め定められた複数の給電クラス(4つの給電クラス)のうち、ユーザーにより選択された給電クラスである選択給電クラスの電力を、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に供給可能にされている。従って、本実施形態によれば、スイッチングハブ5からスリープモード時の画像形成装置1に供給可能な電力を状況に応じて変更することができる。また、スリープモード時の画像形成装置1の電源として、AC電源51を使用せずに、スイッチングハブ5を使用するので、スリープモード時にAC電源51から供給される電力を削減することができる。
【0100】
ステップS15及びステップ17で説明したように、選択給電クラスの電力が、スイッチングハブ5が画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていないと判断された場合、選択給電クラスの電力を画像形成装置1に供給することが許可される。従って、スイッチングハブ5からスリープモード時の画像形成装置1に供給される電力が不足する事態を防止できる。
【0101】
ステップS15及びステップS19で説明したように、選択給電クラスの電力が、スイッチングハブ5が画像形成装置1に割り当て可能な給電クラスの電力を超えていると判断された場合、選択給電クラスの電力を画像形成装置1に供給することが許可されない。そして、この場合、画像形成装置1がスリープモードになっても、スイッチングハブ5が画像形成装置1に電力を供給しないことにより、電力供給システム3の安全性を確保している。
【0102】
また、本実施形態では、管理者用パソコン15に選択給電クラスを入力することにより(ステップS1)、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に選択給電クラスの電力を供給可能な設定ができる。このように、本実施形態によれば、スイッチングハブ5から離れた場所で、管理者用パソコン15を用いて、その設定ができる。
【0103】
なお、本実施形態では、管理者は、管理者用パソコン15に選択給電クラスを入力している。しかしながら、管理者は、受電側装置である画像形成装置1に選択給電クラスを入力してもよいし、給電側装置であるスイッチングハブ5に選択給電クラスを入力してもよい。
【0104】
本実施形態では、画像形成装置1がスリープモードの状態で(ステップS8でYes)、スイッチングハブ5の給電許可部61によって、選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合に(ステップS19)、AC電源51から画像形成装置1に電力を供給する制御をする。これにより、次の効果が生じる。
【0105】
ステップS19で説明したように上述したように、選択給電クラスの電力の供給が不許可とされた場合、画像形成装置1がスリープモードになっても、スイッチングハブ5の給電制御部63は、画像形成装置1に電力を供給しない。画像形成装置1にスイッチングハブ5と異なる別の電源(AC電源51)から電力が供給可能でない状態(例えば、画像形成装置1のACコードのプラグがコンセントから抜かれた状態)で、上記不許可がされると、画像形成装置1は、いずれの電源からも電力が供給されない事態が生じる。
【0106】
本実施形態によれば、画像形成装置1にAC電源51から電力が供給可能な状態で、給電要求をする(ステップS9でYes、ステップS11)。そして、選択給電クラスの電力の供給が不許可であれば(ステップS19)、ACから画像形成装置1に電力を供給するので、そのような事態を防止できる。
【0107】
ステップS31で説明したように、本実施形態によれば、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に選択給電クラスの電力を供給可能な設定をしない旨の警告をユーザーに報知することができる。この報知がされた管理者は、ステップS9がYesとなる状態、すなわち、画像形成装置1にAC電源51から電力が供給可能な状態にする。例えば、画像形成装置1のACコードのプラグがコンセントから抜かれていれば、プラグをコンセントに差し込む。そして、管理者用パソコン15を用いて、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に選択給電クラスの電力を供給可能な設定を再び行う。
【0108】
なお、スイッチングハブ5がスリープモード時の画像形成装置1に選択給電クラスの電力を供給可能な設定がされた場合、電力モード制御部501は、スリープモードにおいて、スイッチングハブ5が給電可能な電力(すなわち、選択給電クラスの電力)を超えれば、スリープモードから通常電力モードに切り替える。これにより、以下の効果が生じる。
【0109】
スリープモードにおいて、例えば、通信に関するプログラムが動作することにより、画像形成装置1の消費電力が増え、その結果、画像形成装置1の消費電力がスイッチングハブ5から給電可能な電力が超えることがある。そのような場合、スリープモードから通常電力モードに切り替えられるので、画像形成装置1の消費電力の増加に対応することができる。
【符号の説明】
【0110】
1 画像形成装置(受電側装置の一例)
3 電力供給システム
5 スイッチングハブ(給電側装置の一例)
15 管理者用パソコン(端末装置の一例)
17a〜17f LANケーブル
図1
図2
図3
図4
図5