(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、温湿度、前記現像装置の駆動時間および記録媒体に印刷される画像の印字率の少なくとも1つに応じて、前記第3の速度を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記撹拌部材を前記第2の速度で第2の時間以上回転駆動させた場合に、前記撹拌部材を前記第1の時間だけ前記第3の速度で回転駆動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記撹拌部材を前記第1の速度または前記第2の速度で回転駆動させる画像形成モードと、前記撹拌部材を前記第3の速度で回転駆動させて前記現像装置内の現像剤を強制的に排出する強制排出モードと、に切り替え可能であり、
前記強制排出モードは、前記撹拌部材を前記第2の速度で回転駆動させる画像形成モードを実行した後の非画像形成時に実行されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、感光体等からなる像担持体上に形成した潜像を、現像装置により現像しトナー像として可視化することを行っている。現像装置の一つとして、2成分現像剤を用いる2成分現像方式が採用されている。この種の現像装置は現像容器内にトナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容し、像担持体に現像剤を供給する現像ローラーが配設されるとともに、現像容器内の現像剤を撹拌、搬送しながら現像ローラーへと供給する撹拌部材が配設されている。
【0003】
この現像装置では、現像動作によってトナーは消費されていく一方、キャリアは消費されずに現像容器内に残る。従って、現像容器内でトナーとともに撹拌されるキャリアは撹拌頻度が多くなるにつれて劣化し、その結果トナーに対するキャリアの帯電付与性能が徐々に低下してしまう。そこで、現像容器内にキャリアを含む現像剤を補給するとともに、余剰となった現像剤を排出することで、帯電性能の低下を抑制するようにした現像装置が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1の現像装置では、現像容器内で現像剤を撹拌、搬送する撹拌部材が設けられ、また、搬送方向の下流側に現像剤排出口が設けられ、さらに、撹拌部材と現像剤排出口との間には、撹拌部材の螺旋羽根とは逆向きで螺旋状に形成される規制部材が設けられている。この構成において、現像剤が現像容器内に補給されると、撹拌部材の回転により現像剤が撹拌されながら搬送方向の下流側まで搬送される。規制部材が撹拌部材と同方向に回転すると、撹拌部材による現像剤搬送方向に対して逆方向の搬送力が現像剤に付与される。この逆方向の搬送力によって、搬送方向下流側では現像剤が塞き止められて嵩高となることから、余剰の現像剤が規制部材を乗り越えて現像剤排出口に移動し現像容器から排出される。
【0005】
上述した特許文献1の現像装置では、撹拌部材が一定の速度で回転しているとき、現像剤排出口から常に一定量の現像剤が排出され、現像容器内の現像剤量は安定している。しかし、現像装置には撹拌部材の回転速度が切り替わるものがあり、撹拌部材の回転速度が切り替わると、その回転速度に応じて現像剤排出口から排出される現像剤量が変動する。
【0006】
例えば、厚み等の用紙の種類や高グロス印刷等の印刷モードなどによって、画像形成速度が切り替えられる。また、所定の仕様を備える一種類の現像装置が複数種の画像形成装置で共用されるとき、例えばA4サイズの記録媒体の印刷速度が画像形成装置の機種によって異なり、機種毎の印刷速度に応じて異なる画像形成速度に設定する必要がある。このように画像形成速度が切り替えられると、これにともなって撹拌部材の回転速度は切り替えられ、撹拌部材の回転速度に応じて現像剤排出口から排出される現像剤量が変動する。
【0007】
撹拌部材の回転速度が速い場合、排出される現像剤量が増加し、現像容器内の現像剤量が減少する。一方、撹拌部材の回転速度が遅い場合、排出される現像剤量が減少し、現像容器内の現像剤量が増加する。現像容器内で現像剤が所定の範囲より減少すると、現像ローラー等の現像剤担持体に供給する現像剤量が低下することによる画像抜けが発生し、また、現像ローラーに供給する現像剤のムラによる不均一な画像が生成される。一方、現像容器内で現像剤が所定の範囲より増加すると、現像ローラーに供給される現像剤が多くなり過ぎて、現像ローラーから現像剤が分離し難くなり、現像ローラー上における現像剤のトナー濃度が低下することで、画像濃度が低下するという不都合があった。
【0008】
そこで、例えば特許文献2には、撹拌部材が低速で回転駆動する場合に、所定の印刷枚数毎に撹拌部材を高速で回転駆動させ、現像剤を強制的に排出させる画像形成装置が提案されている。この画像形成装置では、トータルの印刷枚数が0枚のときから印刷枚数のカウントを開始し、所定の印刷枚数毎に現像剤が強制的に排出される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
【0017】
図1〜
図9を参照して、本発明の一実施形態による画像形成装置1の構造について説明する。本実施形態の画像形成装置1はタンデム型のカラープリンターであり、回転自在である感光体11a〜11dは、感光層を形成する感光材料として、有機感光体(OPC感光体)が用いられ、ブラック、イエロー、シアン、及びマゼンタの各色に対応させて配設される。各感光体11a〜11dの周囲に、現像装置2a〜2d、露光ユニット12、帯電部13a〜13d及びクリーニング装置14a〜14dが配設される。
【0018】
現像装置2a〜2dは、感光体11a〜11dの右方に夫々対向して配置され、感光体11a〜11dにトナーを供給する。帯電部13a〜13dは、感光体回転方向に対し現像装置2a〜2dの上流側であって感光体11a〜11dの表面に対向して配置され、感光体11a〜11dの表面を一様に帯電させる。
【0019】
露光ユニット12は、パーソナルコンピューター等から画像入力部(図略)に入力された文字や絵柄などの画像データに基づいて、各感光体11a〜11dを走査露光するためのものであり、現像装置2a〜2dの下方に設けられる。露光ユニット12には、レーザー光源、ポリゴンミラーが設けられ、各感光体11a〜11dに対応して反射ミラー及びレンズが設けられる。レーザー光源から出射されたレーザー光が、ポリゴンミラー、反射ミラー及びレンズを介して、帯電部13a〜13dの感光体回転方向下流側から、各感光体11a〜11dの表面に照射される。照射されたレーザー光により、各感光体11a〜11dの表面には静電潜像が形成され、この静電潜像が各現像装置2a〜2dによりトナー像に現像される。
【0020】
無端状の中間転写ベルト17は、テンションローラー6、駆動ローラー25及び従動ローラー27に張架されている。駆動ローラー25は図示しないモーターによって回転駆動され、中間転写ベルト17は駆動ローラー25の回転によって循環駆動させられる。
【0021】
この中間転写ベルト17に接触するように各感光体11a〜11dが中間転写ベルト17の下方で回転方向(
図1の矢印方向)に沿って隣り合うように配列されている。1次転写ローラー26a〜26dは、中間転写ベルト17を介して感光体11a〜11dと対向し、中間転写ベルト17に圧接して1次転写部を形成する。この1次転写部において、中間転写ベルト17の回転とともに所定のタイミングで各感光体11a〜11dのトナー像が中間転写ベルト17に順次転写される。これにより、中間転写ベルト17表面にはマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色のトナー像が重ね合わされたトナー像が形成される。
【0022】
2次転写ローラー34は、中間転写ベルト17を介して駆動ローラー25と対向し、中間転写ベルト17に圧接して2次転写部を形成する。この2次転写部において、中間転写ベルト17表面のトナー像が用紙(記録媒体)Pに転写される。転写後に、ベルトクリーニング装置31が中間転写ベルト17に残存するトナーを清掃する。
【0023】
画像形成装置1内の下方には、用紙Pを収納する給紙カセット32が配設され、給紙カセット32の右方には、手差しの用紙Pを供給するスタックトレイ35が配設される。給紙カセット32の左方には、給紙カセット32から繰り出された用紙Pを中間転写ベルト17の2次転写部に搬送する第1用紙搬送路33が配設される。また、スタックトレイ35の左方には、スタックトレイ35から繰り出された用紙Pを2次転写部に搬送する第2用紙搬送路36が配設される。更に、画像形成装置1の左上方には、トナー像が形成された用紙Pに対して定着処理を行う定着部18と、定着処理の行われた用紙Pを用紙排出部37に搬送する第3用紙搬送路39とが配設される。
【0024】
給紙カセット32は、装置の外部(
図1の紙面表側)に引き出すことにより用紙Pの補充を可能にしたもので、収納されている用紙Pがピックアップローラー33b及び捌きローラー対33aにより1枚ずつ第1用紙搬送路33側に繰り出される。
【0025】
第1用紙搬送路33と第2用紙搬送路36とはレジストローラー対33cの手前で合流しており、レジストローラー対33cにより、中間転写ベルト17における画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取って、用紙Pが2次転写部に搬送される。2次転写部に搬送された用紙Pは、バイアス電位が印加された2次転写ローラー34によって、中間転写ベルト17上のトナー像を2次転写され、定着部18に搬送される。
【0026】
定着部18は、ヒーターにより加熱される定着ベルトと、定着ベルトに内接する定着ローラーと、定着ベルトを介して定着ローラーに圧接して配設された加圧ローラー等とを備え、未定着トナー像が転写された用紙Pを加熱及び加圧することにより定着処理を行う。用紙Pは、定着部18によってトナー像が定着された後、必要に応じて第4用紙搬送路40で反転されて用紙Pの裏面にも2次転写ローラー34によってトナー像が2次転写され、定着部18で定着される。トナー像が定着された用紙Pは第3用紙搬送路39を通って、排出ローラー対19により用紙排出部37に排出される。
【0027】
次に、
図2を参照して、現像装置2aの詳細構造について説明する。以下の説明では、
図1に示す感光体11aに対応する現像装置2aの構成及び動作について説明するが、現像装置2b〜2dの構成及び動作については現像装置2aと同様であるので、説明を省略し、また各色の現像装置及び感光体を示すa〜dの符号を省略する。
【0028】
図2に示すように、現像装置2は、現像ローラー(現像剤担持体)20と、磁気ローラー21と、規制ブレード24と、撹拌部材42、現像容器22等により構成されている。
【0029】
現像容器22は、樹脂によって現像装置2の外郭を構成し、その下部で仕切り部22bによって第1搬送路22cと第2搬送路22dとに仕切られている。第1搬送路22c及び第2搬送路22dには、磁性キャリアとトナーからなる2成分現像剤が収容される。また、現像容器22は、撹拌部材42、磁気ローラー21及び現像ローラー20を回転可能に保持している。更に、現像容器22には、現像ローラー20を感光体11に向けて露出させる開口22aが形成されている。
【0030】
現像ローラー20は、感光体11に対向し、一定の間隔を隔てて感光体11の右方に配設される。また、現像ローラー20は、感光体11に接近した対向位置において、感光体11にトナーを供給する現像領域Dを形成している。磁気ローラー21は、一定の間隔を隔てて現像ローラー20に対向し、現像ローラー20の右斜め下方に配設される。また、磁気ローラー21は、現像ローラー20に接近した対向位置において、現像ローラー20にトナーを供給する。規制ブレード24は磁気ローラー21の左斜め下方にて現像容器22に固定保持されている。撹拌部材42は磁気ローラー21の略下方に配設される。
【0031】
撹拌部材42は、第1撹拌部材43と第2撹拌部材44との2本で構成される。第2撹拌部材44が磁気ローラー21の下方で、第2搬送路22d内に設けられ、第1撹拌部材43が第2撹拌部材44の右方に隣接して、第1搬送路22c内に設けられる。
【0032】
第1及び第2の撹拌部材43、44は現像剤を撹拌して現像剤中のトナーを所定のレベルに帯電させる。これによりトナーは磁性キャリアに保持される。また、第1搬送路22cと第2搬送路22dとを仕切る仕切り部22bの長手方向(
図2の紙面表裏方向)の両端部側には、連通部(図略)が設けられており、第1撹拌部材43が回転すると、帯電した現像剤は、仕切り部22bに設けた一方の連通部から第2搬送路22d内に搬送され、第1搬送路22c内と第2搬送路22d内とを循環する。そして、第2撹拌部材44から磁気ローラー21に現像剤が供給される。
【0033】
磁気ローラー21は、ローラー軸21aと磁極部材M及び非磁性材からなる回転スリーブ21bを備え、第2撹拌部材44により供給された現像剤を担持し、担持した現像剤からトナーのみを現像ローラー20に供給するものである。磁極部材Mは、断面扇形に形成された外周部の極性の異なる複数の磁石からなり、ローラー軸21aに接着等により固着される。ローラー軸21aは、回転スリーブ21b内で回転不能に固定されており、磁極部材Mは、回転スリーブ21bとの間に所定の間隔を隔てて現像容器22に回転不能に支持される。回転スリーブ21bは、図示しないモーターと歯車からなる駆動機構により矢印方向(時計回り方向)に回転し、また直流電圧56aに交流電圧56bを重畳したバイアス56を印加される。回転スリーブ21bの表面において、帯電した現像剤は磁極部材Mの磁力によって磁気ブラシを形成して担持され、磁気ブラシは規制ブレード24によって所定の高さに調節される。
【0034】
回転スリーブ21bの回転にともなって、磁気ブラシは、回転スリーブ21bの表面に担持されて搬送され、現像ローラー20に設けた磁極部材20bにて磁気ブラシが立ち上がり現像ローラー20に接触すると、磁気ブラシのトナーのみが、回転スリーブ21bに印加されたバイアス56に応じて、現像ローラー20に供給される。
【0035】
現像ローラー20は、固定軸20aと、磁極部材20bと、非磁性の金属材料で円筒状に形成される現像スリーブ20c等を備えて構成されている。
【0036】
固定軸20aは現像容器22に回転不能に支持される。この固定軸20aには、現像スリーブ20cが回転自在に保持され、さらに、磁石よりなる磁極部材20bが磁気ローラー21と対向する位置に現像スリーブ20cと所定の間隔を隔てて、接着等により固着される。現像スリーブ20cは、図示しないモーターと歯車からなる駆動機構により、
図2の矢印方向(時計回り方向)に回転させられる。また、現像スリーブ20cには、直流電圧57aに交流電圧57bを重畳した現像バイアス57が印加される。
【0037】
現像バイアス57が現像スリーブ20cに印加されると、現像バイアス電位と感光体11の露光部位の電位との電位差により、現像スリーブ20cの表面に担持されたトナーが現像領域Dにおいて感光体11に向けて飛翔する。飛翔したトナーは矢印A方向(反時計回り方向)に回転する感光体11上の露光部位に順次付着し、感光体11上の静電潜像が現像される。
【0038】
次に、
図3を用いて撹拌部について詳しく説明する。
【0039】
現像容器22には、前述のように、第1搬送路22cと、第2搬送路22dと、仕切り部22bと、上流側連通部22e、及び下流側連通部22fが形成され、その他に、現像剤補給口22gと、現像剤排出口22hと、上流側壁部22i、及び下流側壁部22jが形成されている。
【0040】
仕切り部22bは、現像容器22の長手方向に延びて第1搬送路22cと第2搬送路22dを並列させるように仕切っている。仕切り部22bの長手方向の両端部分には、上流側連通部22eと下流側連通部22fが設けられており、現像剤は、第1搬送路22cと、上流側連通部22eと、第2搬送路22d、及び下流側連通部22f内を循環することが可能である。
【0041】
現像剤補給口22gは、現像容器22の上部に設けられた現像剤コンテナ(図略)から新たなトナー及び磁性キャリアを現像容器22内に補給するための開口であり、第1搬送路22cの上流側(
図3の左側、2点鎖線で示す)に配置される。
【0042】
現像剤排出口22hは、現像剤補給口22gからの現像剤の補給によって、第1及び第2搬送路22c、22d内で余剰となった現像剤を排出するためのものであり、第2搬送路22dの下流側の側面部に設けられる開口である。
【0043】
第1搬送路22c内には第1撹拌部材43が配設され、第2搬送路22d内には第2撹拌部材44が配設されている。
【0044】
第1撹拌部材43は、回転軸43bと、回転軸43bに一体に設けられ、回転軸43bの軸方向に一定のピッチで螺旋状に形成される第1螺旋羽根43aとを有する。また、第1螺旋羽根43aは、第1搬送路22cの長手方向の両端部側まで延び、上流側及び下流側連通部22e、22fにも対向して設けられている。回転軸43bは現像容器22の上流側壁部22iと下流側壁部22jに回転可能に軸支されている。
【0045】
第2撹拌部材44は、回転軸44bと、回転軸44bに一体に設けられ、回転軸44bの軸方向に第1螺旋羽根43aと同じピッチで第1螺旋羽根43aとは逆方向の羽根で螺旋状に形成される第2螺旋羽根44aとを有する。また、第2螺旋羽根44aは、磁気ローラー21の軸方向長さ以上の長さを有し、上流側連通部22e及び下流側連通部22fに対向して設けられている。回転軸44bは、回転軸43bと平行に配置され、現像容器22の上流側壁部22iと下流側壁部22jとに回転可能に軸支されている。
【0046】
また、回転軸44bには、第2螺旋羽根44aとともに、排出する現像剤量を規制する逆螺旋羽根52及び排出羽根53が一体に配設されている。
【0047】
逆螺旋羽根52は、現像剤排出口22hに対向し、現像剤排出口22hと第2螺旋羽根44aとの間に配置されるとともに、逆螺旋羽根52の外縁は、下流側壁部22jにおける第2搬送路22dの内周面と所定の間隔を隔てて配設される。また、逆螺旋羽根52は、第2螺旋羽根44aの外縁と略同じ外周長さで第2螺旋羽根44aに対して逆方向を向く(逆位相の)羽根で螺旋状に形成され、且つ、第2螺旋羽根44aよりピッチが小さい2〜3巻きの羽根で形成されている。従って、回転軸44bが回転すると、逆螺旋羽根52によって、第2螺旋羽根44aによる現像剤搬送方向とは逆方向の搬送力が現像剤に付与され、現像剤が塞き止められる。塞き止められた現像剤は、下流側連通部22fに搬送され、または、現像容器22内の余剰の現像剤として逆螺旋羽根52の外縁を乗り越えて現像剤排出口22hに排出されることになる。
【0048】
回転軸44bは現像剤排出口22hから更に現像剤排出部22l内まで延び、現像剤排出部22l内の回転軸44bには排出羽根53が設けられている。排出羽根53は、第2螺旋羽根44aと同じ位相方向の螺旋状の羽根からなるが、第2螺旋羽根44aよりピッチが小さく、また羽根の外縁サイズが小さくなっている。回転軸44bが回転すると、排出羽根53も回転し、現像剤排出口22hから現像剤排出部22l内に収容された余剰現像剤は、現像剤排出部22l内を左方に搬送され現像容器22外に排出される。
【0049】
上流側壁部22i及び下流側壁部22jの外面には、歯車61〜64が配設されている。歯車61、62は回転軸43bに固着され、歯車64は回転軸44bに固着され、また歯車63は、上流側壁部22iに回転可能に保持されて、歯車62、64に噛合している。歯車61は、図示しない歯車列を介して撹拌モーター65によって回転駆動される。
【0050】
撹拌モーター65は、さらに現像ローラー20(
図2参照)と、磁気ローラー21と、感光体11の夫々所定の歯車列に接続されている。画像形成時に撹拌モーター65が回転駆動すると、感光体11、現像ローラー20、磁気ローラー21とともに第1及び第2撹拌部材43、44が回転する。また、撹拌モーター65は、印刷する用紙の種類や印刷モード、或いは印刷速度に応じて回転速度が切り替えられる。
【0051】
撹拌モーター65の回転駆動によって、歯車61が回転すると、回転軸43bとともに第1螺旋羽根43aが回転し、第1螺旋羽根43aは第1搬送路22c内の現像剤を矢印Q方向に搬送する。さらに、歯車62〜64の歯車列によって、回転軸44bとともに第2螺旋羽根44aが回転すると、第2螺旋羽根44aは第2搬送路22d内の現像剤を矢印R方向に搬送し、現像剤は、第1搬送路22cから上流側連通部22e、第2搬送路22d、及び下流側連通部22fと循環しながら撹拌される。そして、撹拌された現像剤が磁気ローラー21に供給される。
【0052】
次に、現像容器22への現像剤の補給及び排出について説明する。なお、現像装置2内の現像剤は、キャリアに対して10%程度のトナーを含有しており、キャリアの周りにトナーが付着した状態である。その一方、補給現像剤(現像剤補給口22gから補給される現像剤)は、約10%のキャリアを含有しており、トナー中にキャリアが点在している状態である。
【0053】
現像によってトナーが消費されると、トナー及び磁性キャリアを含む現像剤が図示しないコンテナから現像剤補給口22gを介して現像容器22内に補給される。現像剤は印刷する画像の印字率や用紙サイズに応じて補給される。尚、現像剤補給量(現像装置2に補給される現像剤量)の制御については後述する。
【0054】
補給された現像剤は、第1搬送路22cから上流側連通部22e、第2搬送路22d、及び下流側連通部22fと循環搬送しながら撹拌されるが、現像容器22内の余剰の現像剤は逆螺旋羽根52を乗り越えて現像剤排出口22hに排出される。これによって、現像容器22には適量の現像剤が常に収容され、第2撹拌部材44による磁気ローラー21への供給ムラが発生することなく、安定して均一に磁気ローラー21へ供給することが可能となる。
【0055】
近年、所定の仕様を備える現像装置2が種々の画像形成装置に汎用的に用いられるようになってきている。例えば、高速機に用いていた現像装置2を低速機にも用いる場合、低速機では高速機に比べて印刷速度が遅いために、画像形成速度を遅くしなくてはならず、これにともなって第1及び第2撹拌部材43、44の回転速度が遅くなる。
【0056】
第1及び第2撹拌部材43、44の回転速度、特に現像剤排出口22h側に配置された第2撹拌部材44の回転速度が切り替えられると、現像剤排出口22hから排出される現像剤量が
図4に示すように変動する。なお、
図4は、第2撹拌部材44の回転数に対する現像容器22内の現像剤量の変動を示すグラフであり、横軸に第2撹拌部材44の回転数(単位:rpm)をとり、縦軸に現像容器22内の現像剤量(単位:g)をとっている。ここでは、第2撹拌部材44の回転数の最大値は、560rpm(第1の速度)となっている。
【0057】
図4に示すように、第2撹拌部材44の回転数が小さい場合、第2撹拌部材44の回転数が大きい場合に比べて、現像剤排出口22hから排出される現像剤量が減少し、これにともなって現像容器22内の現像剤量が増加する。
【0058】
現像容器22内の現像剤が、例えば現像剤量Gaから現像剤量Gbの範囲にあると、所定の仕様を備える現像装置2では良好な画像が得られる。しかし、現像容器22内の現像剤が現像剤量Gaを下回ると、磁気ローラー21に供給する現像剤量が減少することによる画像抜けが発生し、また、磁気ローラー21に供給する現像剤のムラによる不均一な画像が生成される。一方、現像容器22内の現像剤が現像剤量Gbを上回ると、磁気ローラー21に供給される現像剤量が多くなり過ぎて、磁気ローラー21から現像剤が分離し難くなり、その結果、画像濃度が低下する。現像装置2を高速機の画像形成装置1に用いる場合には、現像容器22内の現像剤が現像剤量Gaから現像剤量Gbの範囲にある。しかし、現像装置2を低速機の画像形成装置1に用いる場合には、第2撹拌部材44の回転数が小さくなるので、現像容器22内の現像剤が現像剤量Gbを超え、画像不良が発生することがある。
【0059】
具体的には、現像装置2を高速機の画像形成装置1に用いると、高速機の印刷速度に対応する第2撹拌部材44の回転速度は、
図4に示す回転数H(第3の速度)に設定される。現像によってトナーが消費されると現像剤が補給され、現像容器22内に余剰の現像剤があっても第2撹拌部材44を回転数Hで回転させると現像剤が現像容器22から排出され、現像容器22内の現像剤は現像剤量GHに安定する。現像剤量GHは現像剤量Gaから現像剤量Gbの範囲(適正範囲)にあり、高速機の画像形成装置1では良好な画像が得られる。
【0060】
一方、上記の現像装置2を低速機の画像形成装置1に用いた場合、低速機の印刷速度に対応する第2撹拌部材44の回転速度は、回転数L(第2の速度)に設定される。回転数Lは回転数Hよりも低速度である。現像によってトナーが消費されると、現像剤が補給され現像容器22内に余剰の現像剤は、回転数Lで回転する第2撹拌部材44によって現像容器22から排出され、現像容器22内の現像剤は現像剤量GLに安定する。現像剤量GLは良好な画像が得られる適正範囲の上限現像剤量(上限値)Gbを超えており、現像容器22内には多量の現像剤が残存し、画像濃度の低下等の画像不良が発生することなる。
【0061】
そこで、現像装置2を低速機に用いる場合、
図5に示すように現像容器22内の現像剤量を制御する。
図5および
図6は、現像剤総補給量に応じて現像容器22内の現像剤量を制御することで、現像容器22内の現像剤量が変動することを示すグラフであり、参考例Xと実施例Yとを示している。グラフの横軸は現像剤総補給量(単位:g)であり、グラフの縦軸は現像容器22内の現像剤量(単位:g)である。
【0062】
図5に示す参考例Xでは、低速機の印刷速度に対応させるために、第2撹拌部材44の回転速度が回転数L(例えば約250rpm)に設定され、また現像容器22には適正範囲の下限現像剤量(下限値)Ga(ここでは約370g)以上、上限現像剤量(上限値)Gb(ここでは約450g)以下に収まる現像剤量GS(ここでは約400g)が、現像装置2の初期状態(新品の現像装置2)において収容されている。この現像剤量GSは、現像装置2内の現像剤量の適正範囲の中央値Gc(=(Ga+Gb)/2)よりも少なく下限値Ga以上の値であり、新品の現像装置2内の現像剤量はGSになっている。画像形成が開始され、現像にともなってトナーが消費されると、印刷した用紙Pの印字率および用紙サイズに基づいて現像容器22に現像剤が補給されるとともに、現像剤排出口22hから排出される。第2撹拌部材44の回転速度が回転数Lに設定されているために、補給される現像剤量に対して、排出される現像剤量が少なく、印刷枚数が増加するにしたがって、現像容器22内の現像剤量が徐々に増え、所定の枚数に至るまで回転駆動し続けると現像容器22内では現像剤量GL(ここでは約470g)で安定する。この現像剤量GLは適正範囲の上限値Gbを超えているので、所定の枚数以上の印刷では画像濃度の低下等の画像不良が発生する。
【0063】
一方、実施例Yでは、低速機の印刷速度に対応させるために、第2撹拌部材44の回転速度が回転数L(例えば約250rpm)に設定され、また現像容器22には、参考例Xと同様、現像剤量GS(約400g)が収容されている。画像形成が開始され、現像にともなってトナーが消費されると、印刷した用紙Pの印字率および用紙サイズに基づいて現像容器22に現像剤が補給される。第2撹拌部材44の回転速度が回転数Lに設定されているために、補給される現像剤量に対して、排出される現像剤量が少なく、印刷枚数が増加するにしたがって、現像容器22内の現像剤量が徐々に増える。そこで、第2撹拌部材44が回転数Lの回転速度で回転駆動を開始し、現像剤総補給量が所定量に到達した場合(または、現像容器22内の現像剤量が所定量に到達した場合)に、第2撹拌部材44の回転速度を回転数Lから回転数H(例えば約450rpm)に切り替え、現像容器22内の現像剤量が現像剤量GHに低下するまでの時間(第1の時間)だけ第2撹拌部材44を回転数Hで回転駆動させる。この制御を繰り返すことによって、現像容器22内の現像剤量は適正範囲の中央値Gc以上、上限値Gb以下の範囲で推移し、参考例Xのような現像剤の増加にともなう画像不良を防ぐことができる。
【0064】
現像容器22内の現像剤量を適正範囲の中央値Gc以上、上限値Gbの範囲で推移させるために、現像装置2および画像形成装置1は以下のように構成される。
【0065】
第2撹拌部材44を回転数Hの回転速度で回転駆動させた際に現像装置2の外部への排出が開始される現像装置2内の現像剤量は、GHである。この現像剤量GHは、適正範囲の中央値Gc以上、上限値Gb未満である。言い換えると、第2撹拌部材44を回転数Hの回転速度で回転駆動させたとしても、現像装置2内の現像剤量がGH(ここでは約420g)に到達するまで、現像剤は排出されない。現像装置2内の現像剤の増加量は、おおよそキャリアの増加量と同じであるので、現像剤補給口22gから補給される現像剤中のキャリア濃度を約10%とすると、現像剤総補給量が約200g(≒(420g−400g)/0.1)に到達するとき(または、その前)に、第2撹拌部材44の回転速度を回転数Lから回転数Hに切り替えて余剰の現像剤を強制的に排出する現像剤排出動作を行えばよい。本実施形態では、現像剤総補給量が200gに到達後、現像剤排出動作を開始する。なお、用紙サイズをA4、印字率を約5%、A4サイズ1枚当たりのトナー消費量を約20mgとすると、現像剤総補給量が200gに到達するのは、印字枚数が1万枚に到達した辺りである。このとき、現像装置2内の現像剤量は、適正範囲の中央値Gc以上、上限値Gb以下である。
【0066】
その後、現像剤総補給量が20g増加する毎(第2の時間経過毎)に、第2撹拌部材44の回転速度を回転数Lから回転数Hに切り替え、現像容器22内の現像剤量が現像剤量GHに低下するまでの時間だけ第2撹拌部材44を回転数Hで回転駆動させる。現像剤総補給量が20g増加すると、現像容器22内の現像剤量は約2g(≒20g×0.1)増加する。ここで、
図7に示すように、現像容器22内の現像剤量が約422gの場合には、第2撹拌部材44を回転数Hの回転速度で回転させると、約100秒間に約2gの現像剤を排出することが可能である。これにより、現像容器22内の現像剤量は、約420g以上約422g以下の範囲で推移する。なお、用紙サイズをA4、印字率を約5%、A4サイズ1枚当たりのトナー消費量を約20mgとすると、現像剤総補給量が20g増加するには、1000枚程度印刷する必要がある。
【0067】
ただし、現像剤の流動性が低下すると、第2撹拌部材44の回転数と現像容器22内の現像剤量との関係は、
図4のグラフにはならない。具体的には、表1(後述する第3参照テーブル83)に示すように、周囲環境が常温常湿(ここでは、23℃60%)の場合には、絶対湿度は約10.3g/m
3になり、現像剤のかさ密度は約1.79g/cm
3になる。一方、周囲環境が夏環境(ここでは、28℃80%)の場合には、絶対湿度は約21.8g/m
3になり、現像剤のかさ密度は約1.62g/cm
3になる。また、周囲環境が高温高湿(ここでは、32℃80%)の場合には、絶対湿度は約27.8g/m
3になり、現像剤のかさ密度は約1.56g/cm
3になる。なお、かさ密度とは、流動性を示す指標であり、数値が小さいほど流動性は低い。すなわち、絶対湿度が高くなるにしたがって、現像剤のかさ密度が小さくなり、現像剤の流動性が低下する。
【0069】
そして、現像剤の流動性が低下するにしたがって現像剤の排出特性が低下するので、第2撹拌部材44の回転数と現像容器22内の現像剤量との関係は、
図8のグラフのようになる。なお、常温常湿、夏環境および高温高湿における第2撹拌部材44の回転数と現像容器22内の現像剤量との関係は、
図8に◆印、▲印および■印でそれぞれ示している。
【0070】
図4および
図8に示すように、常温常湿において第2撹拌部材44の回転速度を約250rpm(回転数L)から約450rpm(回転数H)に切り替えると、現像容器22内の現像剤量は約420g(現像剤量GH)に低下する。一方、
図8に示すように、夏環境または高温高湿において第2撹拌部材44の回転速度を約250rpm(回転数L)から約450rpm(回転数H)に切り替えたとしても、現像容器22内の現像剤量はそれぞれ約435gまたは約455gまでしか低下しない。このため、夏環境または高温高湿において現像容器22内の現像剤量を約420g(現像剤量GH)まで低下させるために、第2撹拌部材44の回転速度が約250rpm(回転数L)から約500rpm(回転数H)または約550rpm(回転数H)にそれぞれ切り替えられる。すなわち、回転数H(第3の速度)は、現像剤の流動性が低くなるにしたがって、高く補正されて設定される。
【0071】
なお、現像装置2が新品に交換されると、現像剤総補給量の算出値がリセットされる。
【0072】
次に、画像形成装置1の制御について説明する。
【0073】
図9に示すような制御経路で第2撹拌部材44の駆動時間および回転速度を制御する。制御部70は、印刷する画像の印字率に応じて現像装置2に補給する現像剤量を制御するとともに、現像装置2内の現像剤量を適切な範囲に制御し、画像形成を行う。制御部70の周辺には、撹拌モーター65を駆動させる駆動回路78と、現像剤を補給するためのコンテナモーター92を駆動させるコンテナ駆動回路91と、印刷する画像データを外部から入力する画像入力部67と、印刷枚数や用紙サイズ等の設定と、印刷の指示とを行うことができる操作パネル68と、画像形成装置1の外部の温湿度を検知する検知部93と、が設けられる。画像形成装置1は、出荷時に現像剤量GS(
図5参照)の現像剤を現像装置2内に収容している。第2撹拌部材44の回転速度は、回転数H(第3の速度)と回転数L(第2の速度)とに切り替え可能であり、回転数Lは回転数Hよりも低速度である。第2撹拌部材44の回転速度は、低速機向けの印刷速度に対応させて画像形成時には回転数Lに設定され、余剰の現像剤を強制的に排出するときには回転数Hに設定される。
【0074】
制御部70は、マイクロコンピューター、RAM及びROM等の記憶素子、制御上の各種時間を計時するための計時部等で構成され、記憶素子に設定されたプログラム及びデータに従って、また画像入力部67及び操作パネル68から入力される情報に基づき、駆動回路78及びコンテナ駆動回路91を制御する。また、制御部70は、印字率算出部72と、補給量算出部73と、総補給量算出部74と、駆動制御部75と、第1参照テーブル81、第2参照テーブル82および第3参照テーブル83の各機能ブロックとを備え、さらに画像形成モードと、現像装置2内の現像剤を強制的に排出する強制排出モードとを切り替え可能である。
【0075】
第1参照テーブル81には、例えばA4サイズの用紙Pの所定の印字率に対するトナー消費量と、補給現像剤のトナーに対するキャリアの比率のデータが保管されている。第2参照テーブル82には、強制排出モードに切り替えるべき現像剤総補給量データが保管されている。例えば本実施形態では、強制排出モードに切り替えるべき現像剤総補給量として、200gと、それ以上は20g増加する毎、すなわち220g、240g、260g・・・が保管されている。第3参照テーブル83には表1で示したように、温湿度と、絶対湿度と、現像剤のかさ密度と、第2撹拌部材44の回転数とが、関連付けされて保管されている。
【0076】
印字率算出部72は、操作パネル68から印刷の指示があると、画像入力部67から送られる画像データに基づいて、画像形成する用紙全体に対する文字等の印字するデータの割合(印字率)を算出する。
【0077】
補給量算出部73は印字率に応じた現像装置2への現像剤補給量(現像装置2に補給される現像剤量)を算出する。具体的には、補給量算出部73は、印字率算出部72から送られる印字率と、操作パネル68から入力される印刷する用紙サイズと、第1参照テーブル81に格納されている所定の印字率に対するトナー消費量、及び補給現像剤のトナーに対するキャリアの比率に基づいて、用紙P毎に対応させて補給する現像剤量を算出する。次に、補給量算出部73は、算出した現像剤補給量となるようにコンテナ駆動回路91に回転駆動信号を送る。この回転駆動信号に基づいてコンテナモーター92が所定の数だけ回転することで、所定量の現像剤が現像装置2に補給される。また、補給量算出部73は、算出した現像剤補給量を総補給量算出部74に送る。
【0078】
総補給量算出部74は、現像装置2に補給された現像剤の総補給量を算出する。そして、総補給量算出部74は、その算出結果が第2参照テーブル82に保管された現像剤総補給量に到達する毎に、画像形成モードから強制排出モードに切り替えるための切り替え信号を駆動制御部75に送る。
【0079】
駆動制御部75は、撹拌モーター65を駆動させる駆動回路78を制御するものであり、駆動回路78に低速駆動可能信号と高速駆動信号との何れかを出力する。画像形成モードでは低速駆動可能信号が出力され、強制排出モードでは高速駆動信号が出力される。低速駆動可能信号が駆動制御部75から出力されると、駆動回路78は撹拌モーター65を低速で駆動可能とし、その結果、第2撹拌部材44は回転数Lで回転可能な状態となる。一方、高速駆動信号が駆動制御部75から出力されると、駆動回路78は撹拌モーター65を強制的に高速駆動させ、その結果、第2撹拌部材44は回転数Hで回転する。画像形成装置1の出荷時には駆動制御部75から駆動回路78に低速駆動可能信号が出力されるように設定され、強制排出モードに切り替えられて高速駆動信号が入力されない限り、撹拌モーター65が低速で駆動可能な画像形成モードに保持されている。画像形成モードにおいて、操作パネル68から駆動制御部75に印刷を指示する信号が入力されると、駆動回路78が撹拌モーター65を低速で駆動させる。撹拌モーター65の駆動によって、第2撹拌部材44が回転数Lで回転し、また、現像ローラー20や感光体11が回転駆動し、画像形成が実行される。
【0080】
総補給量算出部74から切り替え信号が出力されると、強制排出モードの実行が可能となる。強制排出モードにおいて、駆動制御部75は、低速駆動可能信号を高速駆動信号に切り替え、駆動回路78に高速駆動信号を第1の時間(本実施形態では、100秒間)だけ送る。駆動回路78は、画像形成装置1の出荷時から撹拌モーター65が低速で駆動可能な状態にあったが、この高速駆動信号に基づいて、撹拌モーター65を強制的に高速回転させ、第2撹拌部材44を回転数Hで第1の時間だけ回転させる。第2撹拌部材44が回転数Hで第1の時間だけ回転駆動させられることで、現像装置2内の現像剤が現像剤排出部22lに徐々に排出され、第1の時間経過後に現像装置2内の現像剤が現像剤量GHになっている。尚、現像装置2による画像形成の終了後や画像形成装置1のスリープモード等の画像形成を行っていないとき(非画像形成時)に強制排出モードを実行すると、画像形成の妨げになることがない。例えば、現像剤総補給量が所定量に到達したとしても、連続印刷動作中であれば強制排出モードに切り替えず、その連続印刷動作が終了した時点で強制排出モードに切り替えてもよい。
【0081】
強制排出モードにおいて駆動回路78が第1の時間だけ撹拌モーター65を高速回転させた後、画像形成モードに切り替えられ、駆動制御部75は駆動回路78に低速駆動可能信号を出力する。第2撹拌部材44は回転数Lで回転可能な状態にあり、操作パネル68から印刷の指示があると、駆動回路78が撹拌モーター65を低速で駆動させ、撹拌モーター65の回転駆動によって現像装置2や感光体11が駆動し、画像形成が実行される。そして、画像形成にともなって現像剤が補給され、現像剤総補給量が20g増加すると、強制排出モードにおいて撹拌モーター65を強制的に第1の時間だけ高速回転させることで、第2撹拌部材44は第1の時間だけ回転数Hで回転する。この強制排出モードでは、駆動制御部75は、検知部93から送られる温湿度データと第3参照テーブル83とに基づいて回転数H(第3の速度)を補正し、第2撹拌部材44を補正後の回転数Hで回転駆動させる。これにより、現像装置2内の現像剤が適正範囲の中央値Gc以上、上限値Gb以下に収まり、一種類の現像装置2が高速機や低速機等の複数種の画像形成装置1で共用されても、常に良好な画像が得られる。
【0082】
本実施形態では、上記のように、制御部70は、第2撹拌部材44の回転速度を回転数Lから回転数Hに切り替え、第2撹拌部材44を第1の時間(例えば、100秒間)だけ回転数Hで回転駆動させ、回転数Hは、現像剤の流動性が低くなるにしたがって、高く設定される。これにより、現像剤の流動性が低下した場合、第2撹拌部材44をより高速で回転駆動させることができるので、現像剤の排出特性が低下するのを抑制することができる。このため、現像装置2内の現像剤量を所望値に制御することができる。
【0083】
また、上記のように、制御部70は、温湿度に応じて、回転数Hを設定する。現像剤の流動性は、温湿度に特に影響されるので、温湿度に応じて回転数Hを変更することは、特に有効である。
【0084】
また、上記のように、検知部93は、画像形成装置1の外部の温湿度を検知する。現像装置2内の温湿度は、画像形成装置1の使用中に現像装置2周辺の装置(定着部18など)の影響を受けて大きく変化しやすい。本実施形態では、検知部93は画像形成装置1の外部の温湿度を検知するので、現像装置2周辺の装置の影響を受けるのを抑制し、温湿度の検知精度を向上させることができる。なお、検知部93は、従来の画像形成装置にも通常設けられているものを回転数H(第3の速度)の補正用として併用したものであるので、部品点数が増加したり装置構成が複雑になることがない。
【0085】
また、上記のように、制御部70は、第2撹拌部材44を回転数Lで第2の時間(現像剤総補給量が20g増加するのにかかる時間)以上回転駆動させた場合に、第2撹拌部材44を第1の時間だけ回転数Hで回転駆動させる。これにより、例えば連続印字枚数(第2撹拌部材44を回転数Lで回転駆動させた時間)が少ない場合には、余剰現像剤の排出動作を実行しなくなるので、排出動作の総回数および総時間を減少させることができる。
【0086】
また、上記のように、第2の時間は、現像剤補給量に基づいて決定される。これにより、第2撹拌部材44の回転速度を回転数Hへ切り替える際の現像装置2内の現像剤量を、精度良く制御することができる。
【0087】
また、上記のように、強制排出モードは、画像形成モードを実行した後の非画像形成時に実行される。これにより、画像形成に影響を及ぼさずに、現像装置2内の現像剤を排出することができる。
【0088】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0089】
例えば、上記実施形態では、本発明は
図1に示したタンデム式のカラープリンターに限らず、デジタル或いはアナログ方式のモノクロ複写機、カラー複写機、モノクロプリンター、ファクシミリ等の、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤の補給を行うとともに余剰現像剤を排出する現像装置を備えた種々の画像形成装置に適用可能である。
【0090】
また、上記実施形態では、撹拌部材と現像ローラーとの間に磁気ローラーが設けられた現像装置を用いた例について示したが、本発明はこれに限らず、磁気ローラーが設けられていない現像装置を用いてもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、現像装置2を低速機に用いる場合に、余剰の現像剤を強制的に排出させる例について示したが、本発明はこれに限らず、現像装置2を印刷速度を切り替え可能な高速機に用いる場合に、余剰の現像剤を強制的に排出させてもよい。具体的には、高速機であっても厚み等の用紙の種類や高グロス印刷等の印刷モードなどによって、第2撹拌部材44の回転速度が回転数Lに切り替えられることがある。この場合、現像装置2を低速機に用いる場合と同様、現像容器22内の現像剤量が徐々に増加するので、第2撹拌部材44の回転速度を回転数Hに切り替えて余剰の現像剤を強制的に排出させてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、温湿度に応じて回転数Hを補正する例について示したが、本発明はこれに限らない。現像剤の流動性は、現像装置2の駆動時間や用紙Pに印刷される画像の印字率にも影響されるので、現像装置の駆動時間や印字率に応じて回転数Hを補正することも効果的である。具体的には、現像装置2の駆動時間が長くなるにしたがって現像剤の流動性が低下する傾向にあるので、現像装置2の駆動時間が長くなるにしたがって回転数Hを高く補正してもよい。また、印字率の低い画像を印刷し続けると、トナーの入れ替わりが少ないためにトナーが劣化して現像剤の流動性が低下する傾向にあるので、印字率が低くなるにしたがって回転数Hを高く補正してもよい。なお、現像装置2の駆動時間は、現像装置2の初期状態(新品の状態)からのトータル駆動時間を用いることが好ましいが、ある一定期間(例えば、前回強制排出してからの期間)での駆動時間を用いてもよい。また、印字率は、ある一定期間(例えば、前回強制排出してからの期間)での平均印字率を用いることが好ましいが、現像装置2の初期状態(新品の状態)からの平均印字率を用いてもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、画像形成装置1の外部の温湿度を検知して回転数Hを補正する例について示したが、本発明はこれに限らず、現像装置2の周囲や内部の温湿度を検知して回転数Hを補正してもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、排出する現像剤量を規制する逆螺旋羽根52が第2撹拌部材44と一体に設けられ、第2螺旋羽根44aと現像剤排出口22hとの間に配置される構成を示したが、本発明はこれに限らず、排出する現像剤量を規制する規制部材は、第2撹拌部材44と別設してもよく、また、現像剤排出口22hに対向して固設され所定量の現像剤が乗り越えるように構成した平板でもよい。