特許第6014629号(P6014629)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6014629基地局装置、無線信号制御方法およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6014629
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】基地局装置、無線信号制御方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/02 20090101AFI20161011BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20161011BHJP
【FI】
   H04W24/02
   H04W74/08
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-129606(P2014-129606)
(22)【出願日】2014年6月24日
(65)【公開番号】特開2016-10009(P2016-10009A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2015年7月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(72)【発明者】
【氏名】柴山 昌也
【審査官】 ▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/043321(WO,A1)
【文献】 特表2011−527133(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/016112(WO,A1)
【文献】 Alcatel-Lucent,Non-synchronized RACH Range Extension[online],3GPP TSG-RAN WG1 #49 R1-072361,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_49/Docs/R1-072361.zip>,2007年 5月 2日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と無線通信する基地局装置であり、
前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得部と、
前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御部と、
前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信部と、を備え
前記特定無線信号はランダムアクセスチャネル信号であり、
前記遅延時間情報取得部は、前記基地局装置が前記端末装置から受信した前記ランダムアクセスチャネル信号のうち初期アクセス時のランダムアクセスチャネル信号に対して前記端末装置へ送信した、下りリンク無線フレームに対する上りリンク無線フレームの送信タイミング補正値、に基づいて、前記遅延時間情報を取得し、
前記遅延時間情報取得部は、前記遅延時間情報の取得に使用する前記送信タイミング補正値を所定の条件で限定し、
前記所定の条件は、前記送信タイミング補正値を前記基地局装置が前記端末装置へ送信した時間帯、又は、前記送信タイミング補正値を前記基地局装置が送信した相手の前記端末装置の在った区域であって、前記基地局装置のカバレッジについての利用状況に応じて決定された、
基地局装置。
【請求項2】
端末装置と無線通信する基地局装置であり、
前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得部と、
前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御部と、
前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信部と、を備え、
前記無線信号制御部は、前記パラメータについて、前記基地局装置のカバレッジサイズに応じた初期値を保持し、前記取得された遅延時間情報に基づいて前記初期値からの更新を行い、
前記遅延時間情報は、前記基地局装置のカバレッジ内に在る前記端末装置についての往復遅延時間の分布から求められた代表往復遅延時間である、
基地局装置。
【請求項3】
前記無線信号制御部は、前記初期値からの更新についての下限値を保持する請求項に記載の基地局装置。
【請求項4】
端末装置と無線通信する基地局装置であり、
前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得部と、
前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御部と、
前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信部と、を備え、
前記無線信号制御部は、前記情報送信部により前記端末装置へ送信されたパラメータに対応する最大許容往復遅延時間よりも大きな最大許容往復遅延時間に対応する試行パラメータについての情報を、前記情報送信部により前記端末装置へ送信し、該送信後に前記基地局装置で受信された前記端末装置からの受信信号に基づいて、前記パラメータの決定値を補正する、
基地局装置。
【請求項5】
端末装置と無線通信する基地局装置における無線信号制御方法であり、
前記基地局装置が、前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得ステップと、
前記基地局装置が、前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定するステップと、
前記基地局装置が、前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信するステップと、を含み、
前記特定無線信号はランダムアクセスチャネル信号であり、
前記遅延時間情報取得ステップにおいては、前記基地局装置が前記端末装置から受信した前記ランダムアクセスチャネル信号のうち初期アクセス時のランダムアクセスチャネル信号に対して前記端末装置へ送信した、下りリンク無線フレームに対する上りリンク無線フレームの送信タイミング補正値、に基づいて、前記遅延時間情報を取得し、
前記遅延時間情報取得ステップにおいては、前記遅延時間情報の取得に使用する前記送信タイミング補正値を所定の条件で限定し、
前記所定の条件は、前記送信タイミング補正値を前記基地局装置が前記端末装置へ送信した時間帯、又は、前記送信タイミング補正値を前記基地局装置が送信した相手の前記端末装置の在った区域であって、前記基地局装置のカバレッジについての利用状況に応じて決定された、
無線信号制御方法。
【請求項6】
端末装置と無線通信する基地局装置における無線信号制御方法であり、
前記基地局装置が、前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得するステップと、
前記基地局装置が、前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御ステップと、
前記基地局装置が、前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信するステップと、を含み、
前記無線信号制御ステップにおいては、前記パラメータについて、前記基地局装置のカバレッジサイズに応じた初期値を保持し、前記取得された遅延時間情報に基づいて前記初期値からの更新を行い、
前記遅延時間情報は、前記基地局装置のカバレッジ内に在る前記端末装置についての往復遅延時間の分布から求められた代表往復遅延時間である、
無線信号制御方法。
【請求項7】
前記無線信号制御ステップにおいては、前記初期値からの更新についての下限値を保持する請求項6に記載の無線信号制御方法。
【請求項8】
端末装置と無線通信する基地局装置における無線信号制御方法であり、
前記基地局装置が、前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得するステップと、
前記基地局装置が、前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御ステップと、
前記基地局装置が、前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信ステップと、を含み、
前記無線信号制御ステップにおいては、前記情報送信ステップにより前記端末装置へ送信されたパラメータに対応する最大許容往復遅延時間よりも大きな最大許容往復遅延時間に対応する試行パラメータについての情報を、前記情報送信ステップにより前記端末装置へ送信し、該送信後に前記基地局装置で受信された前記端末装置からの受信信号に基づいて、前記パラメータの決定値を補正する、
無線信号制御方法。
【請求項9】
端末装置と無線通信する基地局装置のコンピュータに、
前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得機能と、
前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御機能と、
前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであり、
前記特定無線信号はランダムアクセスチャネル信号であり、
前記遅延時間情報取得機能は、前記基地局装置が前記端末装置から受信した前記ランダムアクセスチャネル信号のうち初期アクセス時のランダムアクセスチャネル信号に対して前記端末装置へ送信した、下りリンク無線フレームに対する上りリンク無線フレームの送信タイミング補正値、に基づいて、前記遅延時間情報を取得し、
前記遅延時間情報取得機能は、前記遅延時間情報の取得に使用する前記送信タイミング補正値を所定の条件で限定し、
前記所定の条件は、前記送信タイミング補正値を前記基地局装置が前記端末装置へ送信した時間帯、又は、前記送信タイミング補正値を前記基地局装置が送信した相手の前記端末装置の在った区域であって、前記基地局装置のカバレッジについての利用状況に応じて決定された、
コンピュータプログラム。
【請求項10】
端末装置と無線通信する基地局装置のコンピュータに、
前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得機能と、
前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御機能と、
前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであり、
前記無線信号制御機能は、前記パラメータについて、前記基地局装置のカバレッジサイズに応じた初期値を保持し、前記取得された遅延時間情報に基づいて前記初期値からの更新を行い、
前記遅延時間情報は、前記基地局装置のカバレッジ内に在る前記端末装置についての往復遅延時間の分布から求められた代表往復遅延時間である、
コンピュータプログラム。
【請求項11】
前記無線信号制御機能は、前記初期値からの更新についての下限値を保持する請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
端末装置と無線通信する基地局装置のコンピュータに、
前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得機能と、
前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御機能と、
前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであり、
前記無線信号制御機能は、前記情報送信機能により前記端末装置へ送信されたパラメータに対応する最大許容往復遅延時間よりも大きな最大許容往復遅延時間に対応する試行パラメータについての情報を、前記情報送信機能により前記端末装置へ送信し、該送信後に前記基地局装置で受信された前記端末装置からの受信信号に基づいて、前記パラメータの決定値を補正する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、無線信号制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)で標準化作業が進められているLTE(Long Term Evolution)と呼ばれる無線通信システム(LTEシステム)が知られている。LTEシステムでは、端末装置(User Equipment:UE)と基地局装置(eNodeB:eNB)との間で通信を開始する際に、RACH(Random Access CHannel:ランダムアクセスチャネル)信号が使用される(例えば、非特許文献1,2参照)。RACH信号は、端末装置から基地局装置へ向かう方向のリンク(上りリンク(Uplink:UL))の信号(UL信号)の同期を、端末装置と基地局装置の間で取るために使用される。
【0003】
図5は、RACH信号に係る概略シーケンスチャートである。図5を参照して、RACH信号に係る信号の送信手順を説明する。
【0004】
(ステップS1)基地局装置(eNB)は、カバレッジ(coverage)内に在る端末装置(UE)に対して、ブロードキャスト信号でRACH関連パラメータを報知する。
【0005】
(ステップS2)端末装置(UE)は、該報知されたRACH関連パラメータを使用して、RACH信号を送信する。
【0006】
(ステップS3)基地局装置(eNB)は、該RACH信号を送信した端末装置(UE)に対して、上りリンクのタイミング補正値(TA command(Timing Advance command)を送信する。
【0007】
(ステップS4)端末装置(UE)は、該基地局装置(eNB)から受信した上りリンクのタイミング補正値を使用して、上りリンクのデータ信号を送信する。
【0008】
図6は、上りリンクのタイミング補正値(TA command)の説明図である。図6において、上りリンクのタイミング補正値「NTA×T[秒]」は、端末装置が上りリンク無線フレーム(UL Radio Frame)を送信する際の、下りリンク無線フレーム(DL Radio Frame)に対する、上りリンク無線フレームの送信タイミング補正値である。下りリンク(Downlink:DL)は基地局装置から端末装置へ向かう方向のリンクである。Tは「1/30720000」秒である。NTAとして、例えば、「NTA=TA×16、但し、TAは0から1282までの整数」が使用される。この上りリンクのタイミング補正値(TA command)によって、0から670[マイクロ秒]までのタイミング補正が可能である。これは、基地局装置と端末装置の間の往復遅延時間に換算したカバレッジサイズの半径として、およそ0から100[キロメートル]までの範囲に在る端末装置について、UL信号の同期を取ることができることに相当する。
【0009】
また、上述したRACH信号に係る信号の送信手順(図5、ステップS1)において、基地局装置(eNB)は、カバレッジ内に在る端末装置(UE)に対して、ブロードキャスト信号でRACH関連パラメータを報知する。この報知されるRACH関連パラメータとして、例えば、「PRACH Config Index」と「zeroCorrelationZoneConfig」がある。
【0010】
「PRACH Config Index」は、RACH信号のフォーマットとRACH信号の送信タイミングを指定するパラメータである。図7は、RACH信号のフォーマットの例を示す図である。図7には、RACH信号のフォーマットの例として、フォーマット0(Format 0)とフォーマット1(Format 1)が示されている。フォーマット0,1は、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)を格納する部分と、NzcポイントZaddoff-chu系列を格納する部分と、ガードの部分とを有する。NzcポイントZaddoff-chu系列は、信号系列の一種である。フォーマット0とフォーマット1との違いは、CP部分の長さ及びガード部分の長さがフォーマット1の方が長いことである。端末装置があるフォーマットでRACH信号を送信する場合において、当該端末装置と基地局装置との間の往復遅延時間が当該フォーマットにおけるガード部分の時間(ガード時間)を超える場所からRACH信号を送信するときは、該送信されたRACH信号は該基地局装置で受信に失敗する可能性が高い。図7において、フォーマット0におけるガード時間は0.1ミリ秒であり、フォーマット1におけるガード時間は0.52ミリ秒である。
【0011】
「zeroCorrelationZoneConfig」は、RACH信号に格納されるNzcポイントZaddoff-chu系列のサイクリックシフト(Cyclic Shift)量を指定するパラメータである。図8は、RACH信号に格納されるNzcポイントZaddoff-chu系列のサイクリックシフト量を説明するための概念図である。
「zeroCorrelationZoneConfig」は、図8中のNzcポイントZaddoff-chu系列部分における、NzcポイントZaddoff-chu系列の開始位置からのシフト量を示す。図8の例では、NzcポイントZaddoff-chu系列の開始位置からのシフト量として、ポイント1(Point1)とポイント2(Point2)とポイント3(Point3)との3つの位置が示されている。ここで、「zeroCorrelationZoneConfig」が示すのはポイント1までのシフト量である。そして、ポイント1からさらに「zeroCorrelationZoneConfig」が示すシフト量でシフトさせたポイント2が系列長を超えていなければ、当該ポイント2をRACH信号のNzcポイントZaddoff-chu系列部分の先頭(図8中のポイント1の位置)に配置する。同様に、ポイント2からさらに「zeroCorrelationZoneConfig」が示すシフト量でシフトさせたポイント3が系列長を超えていなければ、当該ポイント3をRACH信号のNzcポイントZaddoff-chu系列部分の先頭(図8中のポイント1の位置)に配置する。図8の例ではポイント3まで取れている。これらポイント1,2,3のうち、どのポイントを使ったRACH信号を送信するのかは端末装置が任意に決定する。基地局装置は、端末装置から受信したRACH信号のNzcポイントZaddoff-chu系列部分に対して、自己が報知した「zeroCorrelationZoneConfig」で使用可能な各ポイント1,2,3でデコーディング(Decoding)を行い、一致する系列を検索する。同じNzcポイントZaddoff-chu系列であっても、RACH信号のNzcポイントZaddoff-chu系列部分に配置される部分が異なれば区別することができるので、RACH信号を送信した端末装置の区別に利用されている。端末装置が、RACH信号のNzcポイントZaddoff-chu系列部分に配置されるNzcポイントZaddoff-chu系列の開始部分の各位置の間隔(図8中の各ポイント1,2,3の間隔)を超える場所からRACH信号を送信する場合には、該送信されたRACH信号は基地局装置で受信に失敗する可能性が高い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】3GPP (3rd Generation Partnership Project)、TS36.331、“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC); Protocol specification”、V12.1.0(2014-03)
【非特許文献2】3GPP (3rd Generation Partnership Project)、TS36.211、“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation”、V12.1.0(2014-03)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来、上述したRACH関連パラメータである「PRACH Config Index」と「zeroCorrelationZoneConfig」とは、通常、基地局装置に対して局建パラメータとして設定されている。局建パラメータは、基地局装置の環境に応じた設定値が各基地局の建設時に手入力されるものである。しかしながら、基地局の建設時に局建パラメータの入力漏れが発生したり、又は、基地局装置のソフトウェア更新時に最新局建パラメータへの更新漏れが発生したりする可能性がある。
【0014】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、基地局装置から端末装置へ報知されるパラメータとして、端末装置から基地局装置へ送信される無線信号のガード時間を示すパラメータや該無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータを、自動的に設定できる、基地局装置、無線信号制御方法およびコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(1)本発明の一態様は、端末装置と無線通信する基地局装置であり、前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得部と、前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御部と、前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信部と、を備えた基地局装置である。
(2)本発明の一態様は、上記(1)の基地局装置において、前記特定無線信号はランダムアクセスチャネル信号であり、前記遅延時間情報取得部は、前記基地局装置が前記端末装置から受信した前記ランダムアクセスチャネル信号のうち初期アクセス時のランダムアクセスチャネル信号に対して前記端末装置へ送信した、下りリンク無線フレームに対する上りリンク無線フレームの送信タイミング補正値、に基づいて、前記遅延時間情報を取得する、基地局装置である。
(3)本発明の一態様は、上記(2)の基地局装置において、前記遅延時間情報取得部は、前記遅延時間情報の取得に使用する前記送信タイミング補正値を所定の条件で限定する基地局装置である。
(4)本発明の一態様は、上記(1)から(3)のいずれかの基地局装置において、前記無線信号制御部は、前記パラメータについて、前記基地局装置のカバレッジサイズに応じた初期値を保持し、前記取得された遅延時間情報に基づいて前記初期値からの更新を行う、基地局装置である。
(5)本発明の一態様は、上記(4)の基地局装置において、前記無線信号制御部は、前記初期値からの更新についての下限値を保持する基地局装置である。
(6)本発明の一態様は、上記(1)から(5)のいずれかの基地局装置において、前記無線信号制御部は、前記情報送信部により前記端末装置へ送信されたパラメータに対応する前記遅延時間よりも大きな前記遅延時間に対応する試行パラメータについての情報を、前記情報送信部により前記端末装置へ送信し、該送信後に前記基地局装置で受信された前記端末装置からの受信信号に基づいて、前記パラメータの決定値を補正する、基地局装置である。
【0016】
(7)本発明の一態様は、端末装置と無線通信する基地局装置における無線信号制御方法であり、前記基地局装置が、前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得するステップと、前記基地局装置が、前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定するステップと、前記基地局装置が、前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信するステップと、を含む無線信号制御方法である。
【0017】
(8)本発明の一態様は、端末装置と無線通信する基地局装置のコンピュータに、前記端末装置と前記基地局装置の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する遅延時間情報取得機能と、前記取得された遅延時間情報に基づいて、前記端末装置から前記基地局装置へ送信される特定無線信号のガード時間を示すパラメータもしくは前記特定無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータ、又は、前記ガード時間を示すパラメータ及び前記シフト量を示すパラメータの両方を決定する無線信号制御機能と、前記決定されたパラメータについての情報を前記端末装置へ送信する情報送信機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、基地局装置から端末装置へ報知されるパラメータとして、端末装置から基地局装置へ送信される無線信号のガード時間を示すパラメータや該無線信号に格納される特定信号系列のシフト量を示すパラメータを、自動的に設定できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態に係る基地局装置1の構成を示すブロック図である。
図2図1に示す基地局装置1を実現するハードウェアの構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る無線信号制御方法の手順を示すフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態に係る「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補と最大許容往復遅延時間の関係の例を示す図表である。
図5】RACH信号に係る概略シーケンスチャートである。
図6】上りリンクのタイミング補正値(TA command)の説明図である。
図7】RACH信号のフォーマットの例を示す図である。
図8】RACH信号に格納されるNzcポイントZaddoff-chu系列のサイクリックシフト量を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、無線通信システムの一例として、LTEシステムを挙げて説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る基地局装置1の構成を示すブロック図である。図1には、LTEシステムの基地局装置の構成のうち、無線信号制御機能に係る構成を示している。図1において、基地局装置1は、遅延時間情報取得部11と無線信号制御部12と情報送信部13を備える。遅延時間情報取得部11は、自己の基地局装置1と無線通信する端末装置と該基地局装置1の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する。
【0022】
無線信号制御部12は、遅延時間情報取得部11により取得された遅延時間情報に基づいて、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を決定する。「PRACH Config Index」は、端末装置から自己の基地局装置1へ送信されるRACH信号のガード時間を示す。RACH信号は、端末装置から自己の基地局装置1へ送信される特定無線信号である。「zeroCorrelationZoneConfig」は、RACH信号に格納されるNzcポイントZaddoff-chu系列のサイクリックシフト量を示す。NzcポイントZaddoff-chu系列は特定信号系列である。
【0023】
情報送信部13は、無線信号制御部12により決定された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」についての情報を端末装置へ送信する。
【0024】
図2は、図1に示す基地局装置1を実現するハードウェアの構成例を示すブロック図である。図2において、基地局装置1は、無線通信部21と通信部22とCPU部23と記憶部24を備える。これら各部はデータを交換できるように構成されている。無線通信部21は端末装置と無線通信する。通信部22は、バックボーンネットワークを介して他の装置と通信する。CPU部23は基地局装置1の制御を行う。この制御機能は、CPU部23がコンピュータプログラムを実行することにより実現される。記憶部24は、CPU部23で実行されるコンピュータプログラムや各種のデータを記憶する。記憶部24は、無線信号制御プログラム31を記憶している。図1に示される基地局装置1の各部の機能は、図2に示されるCPU部23が記憶部24に記憶される無線信号制御プログラム31を実行することにより実現される。
【0025】
図3は、本実施形態に係る無線信号制御方法の手順を示すフローチャートである。図3を参照して、図1に示す基地局装置1の動作を説明する。
【0026】
(ステップS101)遅延時間情報取得部11は、自己の基地局装置1と無線通信する端末装置と該基地局装置1の間の遅延時間についての遅延時間情報を取得する。具体的には、遅延時間情報取得部11は、自己の基地局装置1が過去において端末装置から受信したRACH信号のうち初期アクセス時のRACH信号に対して端末装置へ送信した「上りリンクのタイミング補正値(TA command)」に基づいて、自己の基地局装置1のカバレッジ内に在る端末装置についての往復遅延時間の分布(往復遅延時間分布)を求める。そして、遅延時間情報取得部11は、その往復遅延時間分布に基づいて、代表往復遅延時間を求める。代表往復遅延時間としては、以下の例が挙げられる。
(代表往復遅延時間の例1)往復遅延時間分布における最長の往復遅延時間。
(代表往復遅延時間の例2)往復遅延時間分布における最大分布数の往復遅延時間。
(代表往復遅延時間の例3)往復遅延時間分布における往復遅延時間の平均値。
(代表往復遅延時間の例4)往復遅延時間分布における95%tile値。
【0027】
(ステップS102)無線信号制御部12は、遅延時間情報取得部11により取得された遅延時間情報に基づいて、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を決定する。具体的には、無線信号制御部12は、所定の「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補の中から、遅延時間情報取得部11により求められた代表往復遅延時間に対応する候補に決定する。図4は、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補と最大許容往復遅延時間の関係の例を示す図表である。無線信号制御部12は、予め、図4に例示される「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補と最大許容往復遅延時間の関係を示すデータを保持する。最大許容往復遅延時間は、該当する「PRACH Config Index」によるRACH信号(フォーマット0のRACH信号、又は、フォーマット1のRACH信号)が許容できる最大の往復遅延時間である。また、最大許容往復遅延時間は、該当する「zeroCorrelationZoneConfig」によるRACH信号が許容できる最大の往復遅延時間である。
【0028】
図4中の最大許容往復遅延時間の欄において斜線である欄に対応する「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」が、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補である。例えば、最大許容往復遅延時間「12.73マイクロ秒」に適用可能な「zeroCorrelationZoneConfig」は「1」であるが、最大許容往復遅延時間「12.73マイクロ秒」に適用可能な「PRACH Config Index」は「フォーマット0」と「フォーマット1」の両方がある。この場合、最大許容往復遅延時間「12.73マイクロ秒」に対応する「PRACH Config Index」は斜線の欄に対応する「フォーマット0」である。ここで、「フォーマット0」と「フォーマット1」の両方を適用可能な最大許容往復遅延時間に対して「フォーマット0」を使用する理由は、「フォーマット1」よりも「フォーマット0」の方が、図7に示されるように、無線リソース使用量が少ないからである。また、「フォーマット1」よりも「フォーマット0」の方が、RACH信号の誤検出が少ないという実際の観測データがあることも、その理由の一つである。
【0029】
無線信号制御部12は、図4に例示される「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補と最大許容往復遅延時間の関係を示すデータに基づいて、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の候補の中から、遅延時間情報取得部11により求められた代表往復遅延時間に適用可能な候補に決定する。
【0030】
(ステップS103)情報送信部13は、無線信号制御部12により決定された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」についての情報を端末装置へ送信する。具体的には、情報送信部13は、無線信号制御部12により決定された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を、図5に示されるステップS1においてブロードキャスト信号で報知する。
【0031】
上述した実施形態によれば、基地局装置1が過去に端末装置へ送信した「上りリンクのタイミング補正値(TA command)」に基づいた代表往復遅延時間に適用可能な「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を、自動的に該基地局装置1に設定することができる。これにより、基地局の建設時における局建パラメータの入力漏れや、基地局装置1のソフトウェア更新時における最新局建パラメータへの更新漏れなどに対処可能となる。
【0032】
また、代表往復遅延時間の求め方によって、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を所望の選択基準で決定することができる。例えば、代表往復遅延時間として、往復遅延時間分布における最長の往復遅延時間を求めた場合、基地局装置1のカバレッジ内に在る端末装置の全てをサポートすることが想定される。また、代表往復遅延時間として、最大分布数の往復遅延時間を求めた場合、基地局装置1のカバレッジ内において端末装置数が最も多く分布しているエリアを主にサポートすることが想定される。また、代表往復遅延時間として、往復遅延時間の平均値を求めた場合、基地局装置1のカバレッジ内において端末装置が分布しているエリアを平均的にサポートすることが想定される。また、代表往復遅延時間として、往復遅延時間分布における95%tile値を求めた場合、基地局装置1のカバレッジ内において基地局装置1が誤受信したと想定される5%の信号を除いて、サポートすることが想定される。
【0033】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0034】
例えば、遅延時間情報取得部11は、往復遅延時間分布の取得に使用する「上りリンクのタイミング補正値(TA command)」を所定の条件で限定してもよい。例えば、「上りリンクのタイミング補正値(TA command)」を端末装置へ送信した時間帯を限定してもよい。又は、「上りリンクのタイミング補正値(TA command)」を送信した端末装置の在った区域を限定してもよい。それらの限定は、基地局装置1のカバレッジについての利用状況(利用時間帯の変化の状況、利用区域の変化の状況など)に応じて決定されることが挙げられる。
【0035】
また、無線信号制御部12は、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」について、基地局装置1のカバレッジサイズに応じた初期値を保持し、代表往復遅延時間に基づいて該初期値からの更新を行うようにしてもよい。さらに、無線信号制御部12は、該初期値からの更新についての下限値を保持するようにしてもよい。これにより、代表往復遅延時間に基づいた「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の自動設定において、該初期値から更新することにより、適切な「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」に短期間で設定できる。また、該初期値からの更新についての下限値を設けることにより、不適切な「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」に決定されることを防止できる。
【0036】
また、無線信号制御部12は、情報送信部13により端末装置へ送信された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」に対応する最大許容往復遅延時間よりも大きな最大許容往復遅延時間に対応する試行の「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を、情報送信部13により端末装置へ送信し、該送信後に基地局装置1で受信された端末装置からの受信信号に基づいて、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の決定値を補正してもよい。これにより、一旦決定された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」が適切であるかを、試行の「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」によってチェックすることができる。例えば、一旦決定された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」に対応する最大許容往復遅延時間が小さいと、基地局装置1のカバレッジのエッジ付近に在る端末装置などからのRACH信号を受信できない可能性がある。これに対処するために、該最大許容往復遅延時間よりも大きな最大許容往復遅延時間に対応する「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を試行することによって、基地局装置1のカバレッジのエッジ付近に在る端末装置などからのRACH信号の受信漏れを検出し、一旦決定された「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」を補正することができる。また、その試行タイミングとして、例えば、「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の決定直後や、決定から所定期間経過後などが挙げられる。
【0037】
なお、上述した実施形態では、無線信号制御部12は、代表往復遅延時間に基づいて「PRACH Config Index」及び「zeroCorrelationZoneConfig」の両方を決定したが、代表往復遅延時間に基づいて「PRACH Config Index」又は「zeroCorrelationZoneConfig」のいずれか一方のみを決定してもよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、無線信号としてRACH信号を挙げたが、他の無線信号にも適用可能である。また、上述した実施形態では、特定信号系列としてNzcポイントZaddoff-chu系列を挙げたが、他の特定信号系列にも適用可能である。
【0039】
また、上述した実施形態では、無線通信システムの一例としてLTEシステムを挙げたが、LTEシステム以外の他の無線通信システムにも同様に適用可能である。
【0040】
また、上述した基地局装置1の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0041】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0042】
1…基地局装置、11…遅延時間情報取得部、12…無線信号制御部、13…情報送信部、21…無線通信部、22…通信部、23…CPU部、24…記憶部、31…無線信号制御プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8