【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明の羽根式流体伝達装置は、固定子、回転子、2個の羽根、2個の第1ライニング及び2個の第2ライニングを備え、その中、前記固定子の内部に房室が形成され、前記房室の内壁が円形であり、前記房室は流入路及び流出路を通過してそれぞれ前記固定子の外部と連通する。
【0011】
前記回転子は円柱状本体及び主軸を備え、前記主軸は前記本体と接合され、前記本体が前記房室内に設けられ、前記本体の中心は前記房室と偏心し、かつ前記本体の円形外周と前記房室の内壁とは正接接触し、前記流入路及び前記流出路と前記房室の連通箇所は、それぞれ前記本体と前記房室の内壁の正接箇所の両側に形成され、前記本体には直径方向に沿って2個のスライド溝が開設され、各前記スライド溝はそれぞれ前記本体の外周に延伸して前記房室と連通し、前記主軸は前記固定子を貫通して前記固定子の外部に延伸し、動力装置と連結するために用いられ、前記回転子を回転させるのに供される。
【0012】
各前記羽根はそれぞれ各前記スライド溝に嵌合され、各前記羽根の一端はそれぞれ前記本体の軸心を指向し、各前記羽根の他端はそれぞれ前記房室の内壁と正接接触し、前記房室には前記回転子の外周と前記房室の内壁との間に流体を収容するための空間が形成される。
【0013】
各前記第1ライニング及び各前記第2ライニングはそれぞれ前記固定子に枢着嵌合され、各前記第1ライニングはそれぞれ前記本体の底縁と相隣し、各前記第2ライニングはそれぞれ前記本体の頂縁と相隣し、かつ各前記第1ライニングはそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回作動し、各前記第2ライニングはそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回作動する。
【0014】
各前記羽根はそれぞれ軸棒を通して各前記第1ライニング及び各前記第2ライニングと枢接し、各前記羽根はそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回運動を行い、かつ各前記羽根はそれぞれ各前記スライド溝に沿って往復運動し、各前記羽根が前記房室の内壁と接触する末端はそれぞれ円弧面に形成され、前記房室の内壁の内半径をR1とし、各前記軸棒の旋回運動経路の半径をR2とし、各前記羽根の円弧面の弧形半径をR3とすると、R3=R1−R2となり、かつ各前記円弧面の円心をそれぞれ各前記羽根と各前記第1ライニングの相対回転の回転中心とし、各前記羽根の末端と房室の内壁との正接接触を保持し、このことから、流体ポンプの送伝達効率を高めると共に、前記固定子に対して前記房室の加工形成の困難度を低減させることができる。
【0015】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記固定子には、円環状の第1嵌め溝及び円環状の第2嵌め溝が形成され、前記第1嵌め溝及び前記第2嵌め溝はそれぞれ前記房室と同心に形成され、各前記第1ライニングはそれぞれ前記第1嵌め溝に枢着嵌合され、各前記第2ライニングはそれぞれ前記第2嵌め溝に枢着嵌合され、前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回作動する。
【0016】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記固定子には、前記第1嵌め溝の端面にさらに環状の第1凹陥溝が凹陥され、前記第2嵌め溝の端面にさらに環状の第2凹陥溝が凹陥されている。
【0017】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記固定子には、前記第1嵌め溝の中心に円形の第1短柱が形成され、前記第1短柱は前記房室と同心に形成され、前記第2嵌め溝の中心に円形の第2短柱が形成され、前記第2短柱は前記房室と同心に形成される。
【0018】
かかる羽根式流体伝達装置において、各前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ円環部及び翼部が相接して構成され、各前記第1ライニングはそれぞれ前記円環部を通して前記第1短柱に枢着係合され、各前記第2ライニングはそれぞれ前記円環部を通して前記第2短柱に枢着係合される。
【0019】
かかる羽根式流体伝達装置において、各前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ円弧状であり、かつ各前記第1ライニングと第2ライニングの円弧の展開幅は180°よりも大きく、各前記第1ライニングはそれぞれ前記第1短柱に枢着係止され、各前記第2ライニングはそれぞれ前記第2短柱に枢着係止される。
【0020】
かかる羽根式流体伝達装置において、各前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ円環部及び翼部が相接して構成され、各前記翼部はそれぞれ各前記円環部の内周縁と相接し、かつ各前記翼部はそれぞれ円弧状であり、各前記第1ライニングの翼部はそれぞれ前記第1短柱の外周縁と隣接し、各前記第1ライニングの円環部の外周はそれぞれ前記第1嵌め溝の環状内壁と隣接し、各前記第2ライニングの翼部はそれぞれ前記第2短柱の外周縁と隣接し、各前記第2ライニングの円環部の外周はそれぞれ固定子の第2嵌め溝の環状内壁と隣接する。
【0021】
かかる羽根式流体伝達装置において、各前記羽根はそれぞれ各前記軸棒を通して各前記第1ライニングと第2ライニングの翼部と枢接される。
【0022】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記本体は、端面に少なくとも1つのグルーブが凹陥されており、前記グルーブの両端はそれぞれ各前記スライド溝と連通し、かつ前記グルーブの両端はそれぞれ前記主軸の近隣に位置している。
【0023】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記固定子は、基台及び封蓋を組み立てて成る。
【0024】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記主軸は可変周波数式モーターと連結する。
【0025】
本発明は、また固定子、回転子、羽根、第1ライニング及び第2ライニングを備える羽根式流体伝達装置を提供し、前記固定子の内部に房室が形成され、前記房室の内壁が円形であり、前記房室は流入路及び流出路を通過して通過してそれぞれ前記固定子の外部と連通する。
【0026】
前記回転子は円柱状本体及び主軸を備え、前記主軸は前記本体と接合され、前記本体が前記房室内に設けられ、前記本体の中心は前記房室と偏心し、かつ前記本体の円形外周と前記房室の内壁とが正接接触し、前記流入路及び前記流出路と前記房室の連通箇所は、それぞれ前記本体と前記房室の内壁の正接箇所の両側に形成され、前記本体には直径方向に沿ってスライド溝が開設され、前記スライド溝は前記本体の外周に延伸して前記房室と連通し、前記主軸は前記固定子を貫通して前記固定子の外部に延伸し、動力装置と連結するために用いられ、前記回転子を回転させるのに供される。
【0027】
前記羽根は前記スライド溝に嵌合され、前記羽根の一端は前記本体の軸心を指向し、前記羽根の他端は前記房室の内壁と接触し、前記房室には前記回転子の外周と前記房室の内壁との間に流体を収容するための空間が形成される。
【0028】
前記第1ライニング及び前記第2ライニングはそれぞれ前記固定子に枢着嵌合され、前記第1ライニングは前記本体の底縁と相隣し、前記第2ライニングは前記本体の頂縁と相隣し、かつ前記第1ライニングはそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回作動し、前記第2ライニングはそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回作動する。
【0029】
前記羽根は軸棒を通して前記第1ライニング及び前記第2ライニングと枢接し、前記羽根は前記房室の円心を中心として旋回運動を行い、かつ前記羽根は前記スライド溝に沿って往復運動し、前記羽根が前記房室の内壁と接触する末端は円弧面に形成され、前記房室の内壁の内半径をR1とし、前記軸棒の旋回運動経路の半径をR2とし、前記羽根の円弧面の弧形半径をR3とすると、R3=R1−R2となり、かつ前記円弧面の円心をそれぞれ前記羽根と前記第1ライニングの相対回転の回転中心とし、前記羽根の末端と房室の内壁との接触を保持し、このことから、流体ポンプの送伝達効率を高めると共に、前記固定子に対して前記房室の加工形成の困難度を低減させることができる。
【0030】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記流入路及び前記流出路はそれぞれ単方向弁と連設され、単方向弁は流体が前記固定子に流入・流出する方向を制御するために用いられる。
【0031】
本発明は、ほかに固定子、回転子、第1羽根、第2羽根、第1ライニング及び第2ライニングを備える羽根式流体伝達装置を提供し、前記固定子の内部に房室が形成され、前記房室の内壁が円形であり、前記房室は流入路及び流出路を通過してそれぞれ前記固定子の外部と連通する。
【0032】
前記回転子は円柱状本体及び主軸を備え、前記主軸は前記本体と接合され、前記本体が前記房室内に設けられ、前記本体の中心は前記房室と偏心し、かつ前記本体の円形外周と前記房室の内壁とは正接接触し、前記流入路及び前記流出路と前記房室の連通箇所は、それぞれ前記本体と前記房室の内壁の正接箇所の両側に形成され、前記本体は直径方向に沿って2個のスライド溝が開設され、各前記スライド溝はそれぞれ前記本体の外周に延伸して前記房室と連通し、前記主軸は前記固定子を貫通して前記固定子の外部に延伸し、動力装置と連結するために用いられ、前記回転子を回転させるのに供される。
【0033】
前記第1羽根と第2羽根はそれぞれ各前記スライド溝に嵌合され、前記第1羽根と第2羽根の一端はそれぞれ前記本体の軸心を指向し、前記第1羽根と第2羽根の他端はそれぞれ前記房室の内壁と正接接触し、前記房室には前記回転子の外周と前記房室の内壁との間に流体を収容するための空間が形成される。
【0034】
前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ円環状片体であり、前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ前記固定子に枢着嵌合され、前記第1ライニングは前記本体の底縁と相隣し、前記第2ライニングはそれぞれ前記本体の頂縁と相隣し、かつ前記第1ライニングと第2ライニングはそれぞれ前記房室の円心を中心として旋回作動し、前記第1ライニングと第2ライニングにはそれぞれ枢孔及び円弧形のガイド溝が形成される。
【0035】
前記第1羽根は軸棒に軸枢され、前記軸棒の両端はそれぞれ前記第1ライニング及び前記第2ライニングの枢孔に軸枢され、前記第2羽根は第1軸棒及び第2軸棒に軸枢され、前記第1軸棒は弧形の第1スライドブロックと軸接し、前記第2軸棒は弧形の第2スライドブロックと軸接し、前記第1スライドブロックは前記第1ライニングのガイド溝内に枢設され、前記第2スライドブロックは前記第2ライニングのガイド溝内に枢設され、前記第1羽根と第2羽根をそれぞれ前記房室の円心に従って旋回運動を行い、かつ前記第1羽根と第2羽根はそれぞれ各前記スライド溝に沿って往復運動する。
【0036】
前記第1羽根と第2羽根が前記房室の内壁と接触する末端はそれぞれ円弧面に形成され、前記房室の内壁の内半径をR1とし、前記軸棒及び前記第1軸棒と第2軸棒の旋回運動経路の半径をR2とし、前記第1羽根と第2羽根の円弧面の弧形半径をそれぞれR3とすると、R3=R1−R2となり、かつ前記第1羽根の円弧面は前記軸棒の軸心を円心とし、前記第2羽根の円弧面は前記第1軸棒と第2軸棒の軸心を円心とし、前記第1羽根と第2羽根の末端はそれぞれ前記房室の内壁と正接接触し、流体ポンプの送伝達効率を高めるように供されると共に、前記固定子に対して前記房室の加工形成の困難度を低減させることができる。
【0037】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記第1ライニングの枢孔及びガイド溝は、前記第1ライニングの一面に密閉状に形成され、前記第2ライニングの枢孔及びガイド溝は、前記第2ライニングの一面に密閉状に形成される。
【0038】
かかる羽根式流体伝達装置において、前記第1ライニングの枢孔及びガイド溝は、それぞれ前記第1ライニングを貫通し、前記第2ライニングの枢孔及びガイド溝は、それぞれ前記第2ライニングを貫通する。