(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6014783
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】撮像レンズ
(51)【国際特許分類】
G02B 13/00 20060101AFI20161011BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-141165(P2016-141165)
(22)【出願日】2016年7月19日
【審査請求日】2016年7月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515342457
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ ピーティーイー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC TECHNOLOGIES PTE.LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】230101177
【弁護士】
【氏名又は名称】木下 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100180079
【弁理士】
【氏名又は名称】亀卦川 巧
(72)【発明者】
【氏名】寺岡 弘之
【審査官】
森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2016/0187620(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0187622(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0004038(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0338611(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0168677(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0192422(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0254029(US,A1)
【文献】
米国特許第8743482(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、負の屈折力を有する第6レンズが配置され、且つ、以下の条件式(1)〜(2)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
0.35≦f1/f≦0.50 (1)
−1.00≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−0.10 (2)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
R7:第4レンズの物体側面の曲率半径
R8:第4レンズの像面側面の曲率半径
【請求項2】
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−1.00≦f2/f≦−0.50 (3)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
である。
【請求項3】
以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−10.00≦f3/f≦−2.00 (4)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
である。
【請求項4】
以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−1.00≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−0.80 (5)
但し、
R1:第1レンズの物体側面の曲率半径
R2:第1レンズの像面側面の曲率半径
である。
【請求項5】
以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−4.00≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1.00 (6)
但し、
R11:第6レンズの物体側面の曲率半径
R12:第6レンズの像面側面の曲率半径
である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像レンズに関する発明である。特に、高画素用CCD、CMOSなどの撮像素子を使用した携帯用モジュールカメラ、WEBカメラなどに好適な、良好な光学特性を有し、全画角(以下、2ωとする)が、50°以下と狭角で、小型の6枚のレンズで構成される撮像レンズに関する発明である。
【0002】
近年、CCDやCMOSなどの撮像素子を使用した各種撮像装置が広く普及している。これらの撮像素子の小型化、高性能化に伴い、良好な光学特性を有し、狭角で、小型な撮像レンズが求められている。
【0003】
良好な光学特性を有し、小型な6枚のレンズで構成される撮像レンズに関する技術開発が進められている。この6枚構成の撮像レンズとしては、物体から順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負屈折力を有する第2レンズ、負屈折力を有する第3レンズ、正屈折力を有する第4レンズ、負屈折力を有する第5レンズ、負屈折力を有する第6レンズで構成されたものが提案されている。
【0004】
特許文献1の実施例1に開示された撮像レンズは、上記6枚で構成された撮像レンズであるが、第1レンズのパワー配分、第4レンズの形状が不十分なために、2ω=83.4°と広角であった。
【0005】
特許文献2の実施例6に開示された撮像レンズは、上記6枚で構成された撮像レンズであるが、第1レンズのパワー配分、第4レンズの形状が不十分なために、2ω=74.0°と広角であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015−175876号公報
【特許文献2】特開2015−121730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、狭角、小型で、良好な光学特性を有する6枚のレンズで構成される撮像レンズの提供である。
【0008】
上記目標を達成するために、第1レンズのパワー配分、第4レンズのレンズ形状を鋭意検討した結果、従来技術の課題が改善された撮像レンズを得ることを見出し、本発明に到達した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の撮像レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、負の屈折力を有する第6レンズが配置され、且つ、以下の条件式(1)〜(2)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
0.35≦f1/f≦0.50 (1)
−1.00≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−0.10 (2)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
R7:第4レンズの物体側面の曲率半径
R8:第4レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0010】
請求項2記載の撮像レンズは、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−1.00≦f2/f≦−0.50 (3)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
である。
【0011】
請求項3記載の撮像レンズは、以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−10.00≦f3/f≦−2.00 (4)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
である。
【0012】
請求項4記載の撮像レンズは、以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−1.00≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−0.80 (5)
但し、
R1:第1レンズの物体側面の曲率半径
R2:第1レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0013】
請求項5記載の撮像レンズは、以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
−4.00≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1.00 (6)
但し、
R11:第6レンズの物体側面の曲率半径
R12:第6レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0014】
本発明によれば、特に、高画素用CCD、CMOSなどの撮像素子を使用した携帯用モジュールカメラ、WEBカメラなどに好適な、良好な光学特性を有し、2ω≦50°の狭角で、小型の6枚のレンズで構成される撮像レンズの提供である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る撮像レンズLAの構成を示す図。
【
図2】上記撮像レンズLAの具体的実施例1の構成を示す図。
【
図5】実施例1の撮像レンズLAの像面湾曲及び歪曲収差図。
【
図6】上記撮像レンズLAの具体的実施例2の構成を示す図。
【
図9】実施例2の撮像レンズLAの像面湾曲及び歪曲収差図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る撮像レンズの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明の一実施形態撮像レンズの構成図を
図1に示す。この撮像レンズLAは、物体側から像面側へ向かって順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6が配置された6枚構成のレンズ系を備えている。第6レンズL6と像面との間に、ガラス平板GFが配置される。このガラス平板GFとしては、カバーガラス、又は、IRカットフィルターなどの機能を有するものを使用することができる。又、ガラス平板GFは、第6レンズL6と像面の間に配置しなくともよい。
【0017】
第1レンズL1は、正の屈折力を有するレンズであり、第2レンズL2は、負の屈折力を有するレンズであり、第3レンズL3は、負の屈折力を有するレンズであり、第4レンズL4は、正の屈折力を有するレンズであり、第5レンズL5は、負の屈折力を有するレンズであり、第6レンズL6は、負の屈折力を有するレンズである。これらの6枚のレンズ表面は、諸収差を良好に補正するため、全面を非球面形状とすることが望ましい。
【0018】
この撮像レンズLAは、以下の条件式(1)〜(2)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
0.35≦f1/f≦0.50 (1)
−1.00≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−0.10 (2)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
R7:第4レンズの物体側面の曲率半径
R8:第4レンズの像面側面の曲率半径
【0019】
条件式(1)は、第1レンズL1の正の屈折力を規定するものである。条件式(1)の下限を超えると、小型化には有利であるが、第1レンズL1の正の屈折力が強くなり過ぎ、諸収差の補正が困難となり好ましくなく、逆に上限を超えると第1レンズL1の正の屈折力が弱くなり過ぎ、小型化が困難となり好ましくない。
なお、条件式(1)の数値範囲を、以下の条件式(1−A)の数値範囲に設定することが、より好ましい。
0.42≦f1/f≦0.46 (1−A)
【0020】
条件式(2)は、第4レンズL4の形状を規定するものである。条件式(2)の範囲外では、2ω≦50°で、良好な光学特性を得ることが困難となり、好ましくない。
なお、条件式(2)の数値範囲を、以下の条件式(2−A)の数値範囲に設定することが、より好ましい。
−0.50≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−0.13 (2−A)
【0021】
第2レンズL2は、負の屈折力を有し、以下の条件式(3)を満足する。
−1.00≦f2/f≦−0.50 (3)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
である
【0022】
条件式(3)は、第2レンズL2の負の屈折力を規定するものである。条件式(3)の範囲外では、2ω≦50°で、軸上、軸外の色収差の補正が困難となり好ましくない。
なお、条件式(3)の数値範囲を、以下の条件式(3−A)の数値範囲に設定することが、より好ましい。
−0.80≦f2/f≦−0.60 (3−A)
【0023】
第3レンズL3は、負の屈折力を有し、以下の条件式(4)を満足する。
−10.00≦f3/f≦−2.00 (4)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
である。
【0024】
条件式(4)は、第3レンズL3の負の屈折力を規定するものである。条件式(4)の範囲外では、2ω≦50°で、軸外の色収差の補正が困難となり好ましくない。
なお、条件式(4)の数値範囲を、以下の条件式(4−A)の数値範囲に設定することが、より好ましい。
−8.00≦f3/f≦−3.00 (4−A)
【0025】
第1レンズL1は、正の屈折力を有し、以下の条件式(5)を満足する。
−1.00≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−0.80 (5)
但し、
R1:第1レンズの物体側面の曲率半径
R2:第1レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0026】
条件式(5)は第1レンズの形状を規定するものである。条件式(5)の範囲外では、2ω≦50°で、小型化が困難となり好ましくない。
なお、条件式(5)の数値範囲を、以下の条件式(5−A)の数値範囲に設定することが、より好ましい。
−0.95≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−0.88 (5−A)
【0027】
第6レンズL6は、負の屈折力を有し、以下の条件式(6)を満足する。
−4.00≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1.00 (6)
但し、
R11:第6レンズの物体側面の曲率半径
R12:第6レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0028】
条件式(6)は、第6レンズL6の形状を規定するものである。条件式(6)の範囲外では、2ω≦50°で、主光線の像面への入射角(以下、CRAとする)が、大きくなり好ましくない。
なお、条件式(6)の数値範囲を、以下の条件式(6−A)の数値範囲に設定することが、より好ましい。
−3.20≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−2.00 (6−A)
【0029】
撮像レンズLAを構成する6枚レンズが、それぞれ前記の構成及び、条件式を満たすことにより、良好な光学特性を有し、小型で、2ω≦50°の狭角な撮像レンズを得ることが可能となる。
【0030】
以下に、本発明の撮像レンズLAについて、実施例を用いて説明する。各実施例に記載されている記号は以下のことを示す。なお、距離、半径及び中心厚の単位は、mmである。
f :撮像レンズLA全体の焦点距離
f1 :第1レンズL1の焦点距離
f2 :第2レンズL2の焦点距離
f3 :第3レンズL3の焦点距離
f4 :第4レンズL4の焦点距離
f5 :第5レンズL5の焦点距離
f6 :第6レンズL6の焦点距離
Fno :F値
2ω :全画角
CRA :主光線の像面への入射角
S1 :開口絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像面側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像面側面の曲率半径
R9 :第5レンズL5の物体側面の曲率半径
R10 :第5レンズL5の像面側面の曲率半径
R11 :第6レンズL6の物体側面の曲率半径
R12 :第6レンズL6の像面側面の曲率半径
R13 :ガラス平板GFの物体側面の曲率半径
R14 :ガラス平板GFの像面側面の曲率半径
d :レンズの中心厚、又は、レンズ間距離
d0 :開口絞りS1から第1レンズL1物体側面までの距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1像面側面から第2レンズL2の物体側面までの距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像面側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像面側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9 :第5レンズL5の中心厚
d10 :第5レンズL5の像面側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11 :第6レンズL6の中心厚
d12 :第6レンズL6の像面側面からガラス平板GFの物体側面までの軸上距離
d13 :ガラス平板GFの中心厚
d14 : ガラス平板GFの像面側面から像面までの軸上距離
nd :d線の屈折率
nd1 :第1レンズL1のd線の屈折率
nd2 :第2レンズL2のd線の屈折率
nd3 :第3レンズL3のd線の屈折率
nd4 :第4レンズL4のd線の屈折率
nd5 :第5レンズL5のd線の屈折率
nd6 :第6レンズL6のd線の屈折率
nd7 :ガラス平板GFのd線の屈折率
ν :アッベ数
ν1 :第1レンズL1のアッベ数
ν2 :第2レンズL2のアッベ数
ν3 :第3レンズL3のアッベ数
ν4 :第4レンズL4のアッベ数
ν5 :第5レンズL5のアッベ数
ν6 :第6レンズL6のアッベ数
ν7 :ガラス平板GFのアッベ数
TTL :光学長(第1レンズL1の物体側面から像面までの軸上距離)
LB :第6レンズL6の像面側面から像面までの軸上距離(ガラス平板GFの厚み含む)
【0031】
y=(x2/R)/[1+{1−(k+1)(x2/R2)}1/2]
+A4x4+A6x6+A8x8+A10x10+A12x12+A14x14+A16x16 (7)
【0032】
但し、Rは軸上の曲率半径、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16は非球面係数である。
【0033】
各レンズ面の非球面は、便宜上、式(7)で表される非球面を使用している。しかし、ながら、特に、この式(7)の非球面多項式に限定するものではない。
【実施例1】
【0034】
図2は、実施例1の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例1の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第6レンズL6のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径R、レンズ中心厚又はレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νを表1に、円錐係数k、非球面係数を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
後に登場する表5は、各実施例1、2の諸値及び条件式(1)〜(6)で規定したパラメータに対応する値を示す。
【0038】
実施例1は、表5に示すように、条件式(1)〜(6)を満足する。
【0039】
実施例1の撮像レンズLAの球面収差を
図3に、倍率色収差を
図4に、像面湾曲及び歪曲収差を
図5に示す。なお、
図5の像面湾曲のSはサジタル像面に対する像面湾曲、Tはタンジェンシャル像面に対する像面湾曲であり、実施例2においても同様である。実施例1の撮像レンズLAは、2ω=47.5°、TTL=5.380mmと狭角、小型で、
図3〜5に示すように、良好な光学特性を有していることがわかる。
【実施例2】
【0040】
図6は、実施例2の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例2の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第6レンズL6のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径R、レンズ中心厚又はレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νを表3に、円錐係数k、非球面係数を表4に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
実施例2は、表5に示すように、条件式(1)〜(6)を満足する。
【0044】
実施例2の撮像レンズLAの球面収差を
図7に、倍率色収差を
図8に、像面湾曲及び歪曲収差を
図9に示す。実施例2の撮像レンズLAは、2ω=47.5°、TTL=5.373mmと狭角、小型で、
図3〜5に示すように、良好な光学特性を有していることがわかる。
【0045】
表5に各数値実施例の諸値及び、条件式(1)〜(6)で規定したパラメータに対する値を示す。なお、表5に示す諸値単位は、2ω(°)、Max CRA(°)f(mm)、f1(mm)、f2(mm)、f3(mm)、f4(mm)、f5(mm)、f6(mm)TTL(mm)、LB(mm)、IH(mm)である。
【表5】
【符号の説明】
【0046】
LA :撮像レンズ
S1 :開口絞り
L1 :第1レンズ
L2 :第2レンズ
L3 :第3レンズ
L4 :第4レンズ
L5 :第5レンズ
L6 :第6レンズ
GF :ガラス平板
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像面側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像面側面の曲率半径
R9 :第5レンズL5の物体側面の曲率半径
R10 :第5レンズL5の像面側面の曲率半径
R11 :第6レンズL6の物体側面の曲率半径
R12 :第6レンズL6の像面側面の曲率半径
R13 :ガラス平板GFの物体側面の曲率半径
R14 :ガラス平板GFの像面側面の曲率半径
d :レンズの中心厚、又は、レンズ間距離
d0 :開口絞りS1から第1レンズL1物体側面までの距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1像面側面から第2レンズL2の物体側面までの距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像面側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像面側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9 :第5レンズL5の中心厚
d10 :第5レンズL5の像面側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11 :第6レンズL6の中心厚
d12 :第6レンズL6の像面側面からガラス平板GFの物体側面までの軸上距離
d13 :ガラス平板GFの中心厚
d14 : ガラス平板GFの像面側面から像面までの軸上距離
【要約】
【課題】狭角、小型で、良好な光学特性を有する6枚のレンズで構成される撮像レンズの提供。
【解決手段】物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL1、負の屈折力を有する第2レンズL2、負の屈折力を有する第3レンズL3、正の屈折力を有する第4レンズL4、負の屈折力を有する第5レンズL5、負の屈折力を有する第6レンズL6が配置され、所定の条件式を満足することを特徴とする撮像レンズ。
【選択図】
図2