【文献】
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2010年,Vol.20, No.15,p.4526-4530
【文献】
J. Med. Chem.,2010年,Vol.53, No.13,p.4958-4967
【文献】
European Journal of Medicinal Chemistry,2009年,Vol.44, No.9,p.3627-3636
【文献】
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2008年,Vl.18, No.20,p.5372-5376
【文献】
STK064369,PubChem Compound,2005年 7月10日,URL:http://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/summary/summary.cgi?cid=1256335,URL,http://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/summary/summary.cgi?cid=1256335
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、式中の各記号の定義について詳述する。
本明細書中の「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
【0029】
本明細書中の「C
1−6アルキル(基)」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等が挙げられる。
【0030】
本明細書中の「C
1−10アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。
【0031】
本明細書中の「C
2−6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル等が挙げられる。
【0032】
本明細書中の「C
2−10アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニル等が挙げられる。
【0033】
本明細書中の「C
2−6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等が挙げられる。
【0034】
本明細書中の「C
2−10アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニル等が挙げられる。
【0035】
本明細書中の「C
1−6アルコキシ(基)」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
【0036】
本明細書中の「C
3−8シクロアルキル(基)」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
【0037】
本明細書中の「C
3−8シクロアルケニル(基)」としては、例えば、シクロプロペニル(例、2−シクロプロペン−1−イル)、シクロブテニル(例、2−シクロブテン−1−イル)、シクロペンテニル(例、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル)、シクロヘキセニル(例、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル)が挙げられる。
【0038】
本明細書中の「C
4−8シクロアルカジエニル(基)」としては、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等が挙げられる。
【0039】
本明細書中の「C
6−14アリール(基)」としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、ビフェニリル等が挙げられる。また、「C
6−14アリール(基)」は他の環と縮合していてもよく、例えば、フルオレニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル等が挙げられる。中でも、C
6−10アリール基が好ましく、フェニルが特に好ましい。
【0040】
本明細書中の「C
7−13アラルキル(基)」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、ビフェニリルメチル等が挙げられる。中でも、C
7−10アラルキル基が好ましく、ベンジル基が特に好ましい。
【0041】
本明細書中の「複素環(基)」としては、芳香族複素環基および非芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中の「芳香族複素環基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する4ないし7員(好ましくは5または6員)の単環式芳香族複素環基および縮合芳香族複素環基が挙げられる。該縮合芳香族複素環基としては、例えば、これら4ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環と、1または2個の窒素原子を含む5または6員の芳香族複素環(例、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリジン、ピリミジン)、1個の硫黄原子を含む5員の芳香族複素環(例、チオフェン)およびベンゼン環から選ばれる1または2個が縮合した環から誘導される基等が挙げられる。
【0042】
芳香族複素環基の好適な例としては、
フリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル等の単環式芳香族複素環基;
キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、インダゾリル、カルバゾリル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、イミダゾピラジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロチエニル、ピラゾロトリアジニル、ピリドピリジニル、チエノピリジル等の縮合芳香族複素環基;
等が挙げられる。
【0043】
本明細書中の「非芳香族複素環基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する4ないし7員(好ましくは5または6員)の単環式非芳香族複素環基および縮合非芳香族複素環基が挙げられる。該縮合非芳香族複素環基としては、例えば、これら4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環と、1または2個の窒素原子を含む5または6員の芳香族複素環(例、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリジン、ピリミジン)、1個の硫黄原子を含む5員の芳香族複素環(例、チオフェン)およびベンゼン環から選ばれる1または2個の環が縮合した環から誘導される基、ならびに該基の部分飽和により得られる基等が挙げられる。
【0044】
非芳香族複素環基の好適な例としては、
アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンイミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジオキソリル、ジオキソラニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロトリアゾリル、テトラヒドロトリアゾリル等の単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロベンゾジオキセピニル、テトラヒドロベンゾフラニル、クロメニル、ジヒドロクロメニル、ジヒドロキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロフタラジニル等の縮合非芳香族複素環基;
等が挙げられる。
【0045】
以下、式(I)、(II)、(I’)の各置換基について説明する。
【0046】
式(I)および(I’)におけるAは、置換されていてもよい環状基または置換されていてもよい鎖状炭化水素基を示す。
【0047】
Aで示される「置換されていてもよい鎖状炭化水素基」の「鎖状炭化水素基」としては、「C
1−10アルキル基」、「C
2−10アルケニル基」および「C
2−10アルキニル基」が挙げられる。
【0048】
Aで示される「置換されていてもよい環状基」の「環状基」としては、例えば、C
3−8シクロアルキル基、C
3−8シクロアルケニル基、C
4−8シクロアルカジエニル基、C
6−14アリール基、複素環基等が挙げられる。
【0049】
Aで示される「置換されていてもよい鎖状炭化水素基」および「置換されていてもよい環状基」の置換基としては、
C
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基、C
2−6アルキニル基、C
3−8シクロアルキル基、C
3−8シクロアルケニル基、C
4−8シクロアルカジエニル基、C
6−14アリール基、C
7−13アラルキル基、C
6−14アリール−C
2−6アルケニル基、複素環基;
ヒドロキシ基、C
1−6アルコキシ基、C
2−6アルケニルオキシ基、C
2−6アルキニルオキシ基、C
3−8シクロアルキルオキシ基、C
3−8シクロアルケニルオキシ基、C
4−8シクロアルカジエニルオキシ基、C
6−14アリールオキシ基、C
7−13アラルキルオキシ基、複素環オキシ基;
ホルミル基、C
1−6アルキル−カルボニル基、C
2−6アルケニル−カルボニル基、C
2−6アルキニル−カルボニル基、C
3−8シクロアルキル−カルボニル基、C
3−8シクロアルケニル−カルボニル基、C
4−8シクロアルカジエニル−カルボニル基、C
6−14アリール−カルボニル基、C
7−13アラルキル−カルボニル基、複素環カルボニル基;
カルボキシ基、C
1−6アルコキシ−カルボニル基、C
2−6アルケニルオキシ−カルボニル基、C
2−6アルキニルオキシ−カルボニル基、C
3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル基、C
3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル基、C
4−8シクロアルカジエニルオキシ−カルボニル基、C
6−14アリールオキシ−カルボニル基、C
7−13アラルキルオキシ−カルボニル基、複素環オキシカルボニル基;
C
1−6アルキル−カルボニルオキシ基、C
2−6アルケニル−カルボニルオキシ基、C
2−6アルキニル−カルボニルオキシ基、C
3−8シクロアルキル−カルボニルオキシ基、C
3−8シクロアルケニル−カルボニルオキシ基、C
4−8シクロアルカジエニル−カルボニルオキシ基、C
6−14アリール−カルボニルオキシ基、C
7−13アラルキル−カルボニルオキシ基、複素環カルボニルオキシ基;
スルファニル基、C
1−6アルキルスルファニル基、C
2−6アルケニルスルファニル基、C
2−6アルキニルスルファニル基、C
3−8シクロアルキルスルファニル基、C
3−8シクロアルケニルスルファニル基、C
4−8シクロアルカジエニルスルファニル基、C
6−14アリールスルファニル基、C
7−13アラルキルスルファニル基、複素環スルファニル基;
スルフィニル基、C
1−6アルキルスルフィニル基、C
2−6アルケニルスルフィニル基、C
2−6アルキニルスルフィニル基、C
3−8シクロアルキルスルフィニル基、C
3−8シクロアルケニルスルフィニル基、C
4−8シクロアルカジエニルスルフィニル基、C
6−14アリールスルフィニル基、C
7−13アラルキルスルフィニル基、複素環スルフィニル基;
スルホニル基(スルホ基)、C
1−6アルキルスルホニル基、C
2−6アルケニルスルホニル基、C
2−6アルキニルスルホニル基、C
3−8シクロアルキルスルホニル基、C
3−8シクロアルケニルスルホニル基、C
4−8シクロアルカジエニルスルホニル基、C
6−14アリールスルホニル基、C
7−13アラルキルスルホニル基、複素環スルホニル基;
C
1−6アルキルスルホニルオキシ基、C
2−6アルケニルスルホニルオキシ基、C
2−6アルキニルスルホニルオキシ基、C
3−8シクロアルキルスルホニルオキシ基、C
3−8シクロアルケニルスルホニルオキシ基、C
4−8シクロアルカジエニルスルホニルオキシ基、C
6−14アリールスルホニルオキシ基、C
7−13アラルキルスルホニルオキシ基、複素環スルホニルオキシ基;
アミノ基、モノまたはジ−C
1−6アルキルアミノ基、モノまたはジ−C
2−6アルケニルアミノ基、モノまたはジ−C
2−6アルキニルアミノ基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルキルアミノ基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルケニルアミノ基、モノまたはジ−C
4−8シクロアルカジエニルアミノ基、モノまたはジ−C
6−14アリールアミノ基、モノまたはジ−C
7−13アラルキルアミノ基、モノまたはジ−複素環アミノ基;
カルバモイル基、モノまたはジ−C
1−6アルキルカルバモイル基、モノまたはジ−C
2−6アルケニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
2−6アルキニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルキルカルバモイル基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルケニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
4−8シクロアルカジエニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
6−14アリールカルバモイル基、モノまたはジ−C
7−13アラルキルカルバモイル基、モノまたはジ−複素環カルバモイル基;
チオカルバモイル基、モノまたはジ−C
1−6アルキルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
2−6アルケニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
2−6アルキニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルキルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルケニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
4−8シクロアルカジエニルチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
6−14アリールチオカルバモイル基、モノまたはジ−C
7−13アラルキルチオカルバモイル基、モノまたはジ−複素環チオカルバモイル基;
ハロゲン原子;
シアノ基;
ニトロ基;
オキソ基;
チオキソ基;
等が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1乃至5個、より好ましくは1乃至3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
【0050】
上記置換基は、さらに上記置換基で置換されていてもよい。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1乃至5個、より好ましくは1乃至3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。当該置換基はまたさらにC
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基、C
2−6アルキニル基、C
3−8シクロアルキル基、C
3−8シクロアルケニル基、C
4−8シクロアルカジエニル基、C
6−14アリール基、C
7−13アラルキル基、複素環基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、オキソ基等で置換されていてもよい。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1乃至5個、より好ましくは1乃至3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
【0051】
Aは、好ましくは、置換されていてもよいC
6−14アリール基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいC
1−10アルキル基、または置換されていてもよいC
2−10アルケニル基である。
【0052】
Aの好適な具体例は、
(1)(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)カルボキシ基、
(iv)C
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ブチル)、
(v)(a)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、C
1−6アルキル基(例、メチル)およびニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(c)カルボキシ基、
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)、
(e)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基、および
(f)複素環基(例、ベンゾジオキサニル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ)、
(vi)ニトロ基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル)、
(vii)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基、C
1−6アルキル基(例、メチル)、C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)およびシアノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(viii)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)、
(ix)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、3−フェニルプロポキシ)、
(x)C
6−10アリール−C
2−6アルケニル基(例、スチリル)、
(xi)複素環基(例、ピリジル、テトラゾリル、チエニル、モルホリニル)、
(xii)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(xiii)複素環カルボニル基(例、モルホリニルカルボニル)、および
(xiv)C
6−10アリール基(例、フェニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル)、フルオレニルまたは複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、カルバゾリル)、
(2)C
1−10アルキル基(例、ヘプチル)、または
(3)C
2−10アルケニル基(例、1−ヘプテン−1−イル)
である。
【0053】
Aは、より好ましくは、置換されていてもよいC
6−14アリール基である。
Aのより好適な具体例は、
(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)C
1−6アルキル基(例、ブチル)、
(iv)(a)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、C
1−6アルキル基(例、メチル)およびニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(c)カルボキシ基、
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)、 (e)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基、および
(f)複素環基(例、ベンゾジオキサニル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ)、
(v)C
6−10アリール基(例、フェニル)、
(vi)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(vii)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(viii)複素環基(例、モルホリニル)、および
(ix)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル)である。
【0054】
Aは、さらに好ましくは、置換されていてもよいフェニル基である。
Aのさらに好適な具体例は、
(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)(a)ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(c)カルボキシ基、および
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ)、
(iv)C
6−10アリール基(例、フェニル)、
(v)ハロゲン原子(例、臭素原子)で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(vi)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、および
(vii)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
【0055】
Aの特に好適な具体例は、
(i)ハロゲン原子(例、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(v)C
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、および
(vi)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
【0056】
Aの別の好適な実施態様として、式(II)における
【0058】
(式中、環A
1および環A
2は、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環を示し、Wは、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2は、それぞれ独立して、結合、酸素原子または硫黄原子を示し、mは1〜3の整数を示す。)
で表される基が挙げられる。
【0059】
環A
1および環A
2は、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環を示す。
環A
1および環A
2で示される「置換されていてもよいベンゼン環」の置換基としては、Aで示される「置換されていてもよい環状基」の置換基と同様のものが挙げられる。
【0060】
環A
1は、好ましくは
(1)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(3)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環である。
【0061】
環A
1は、より好ましくは、ハロゲン原子(例、塩素原子)で置換されていてもよいベンゼン環である。
環A
1は、特に好ましくは、無置換のベンゼン環である。
【0062】
環A
2は、好ましくは
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(5)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環である。
【0063】
環A
2は、より好ましくは
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(2)ニトロ基、および
(3)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環である。
【0064】
環A
2は、さらに好ましくは
(1)ニトロ基、および
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環である。
【0065】
Wは、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2は、それぞれ独立して、結合、酸素原子または硫黄原子を示し、mは1〜3の整数を示す。)で表される基を示す。
Wの具体例としては、酸素原子、硫黄原子、−OCH
2O−、−OCH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2CH
2O−、−CH
2O−、−CH
2CH
2O−、−CH
2CH
2CH
2O−、−OCH
2−、−OCH
2CH
2−、−OCH
2CH
2CH
2−、−SCH
2S−、−SCH
2CH
2S−、−SCH
2CH
2CH
2S−、−CH
2S−、−CH
2CH
2S−、−CH
2CH
2CH
2S−、−SCH
2−、−SCH
2CH
2−、−SCH
2CH
2CH
2−、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−等が挙げられる。
【0066】
Wは、好ましくは、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である。
【0067】
Wは、より好ましくは、酸素原子、−OCH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2CH
2O−または−OCH
2−である。
【0068】
Wは、さらに好ましくは、酸素原子、−OCH
2CH
2O−または−OCH
2−である。
【0069】
Wは、特に好ましくは、酸素原子または−OCH
2CH
2O−である。
【0070】
式(I’)におけるBは、水素原子、置換されていてもよい環状基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基および、またはエステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基を示す。
式(II)におけるB
2は、置換されていてもよい環状基または置換されていてもよいアミノ基を示す。
【0071】
BまたはB
2で示される「置換されていてもよい環状基」は、Aで示される「置換されていてもよい環状基」と同様のものが挙げられる。
【0072】
BまたはB
2で示される「置換されていてもよいアミノ基」としては、アミノ基、モノまたはジ−C
1−6アルキルアミノ基、モノまたはジ−C
2−6アルケニルアミノ基、モノまたはジ−C
2−6アルキニルアミノ基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルキルアミノ基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルケニルアミノ基、モノまたはジ−C
4−8シクロアルカジエニルアミノ基、モノまたはジ−C
6−14アリールアミノ基、モノまたはジ−C
7−13アラルキルアミノ基、モノまたはジ−複素環アミノ基等が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、Aで示される「置換されていてもよい環状基」の置換基と同様のものが挙げられる。当該「置換されていてもよいアミノ基」は、好ましくは、アミノ基である。
【0073】
Bで示される「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、ヒドロキシ基、C
1−6アルコキシ基、C
2−6アルケニルオキシ基、C
2−6アルキニルオキシ基、C
3−8シクロアルキルオキシ基、C
3−8シクロアルケニルオキシ基、C
4−8シクロアルカジエニルオキシ基、C
6−14アリールオキシ基、C
7−13アラルキルオキシ基、複素環オキシ基等が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、Aで示される「置換されていてもよい環状基」の置換基と同様のものが挙げられる。当該「置換されていてもよいヒドロキシ基」は、好ましくは、ヒドロキシ基またはC
1−6アルコキシ基である。
【0074】
Bで示される「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」としては、カルボキシ基、C
1−6アルコキシ−カルボニル基、C
2−6アルケニルオキシ−カルボニル基、C
2−6アルキニルオキシ−カルボニル基、C
3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル基、C
3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル基、C
4−8シクロアルカジエニルオキシ−カルボニル基、C
6−14アリールオキシ−カルボニル基、C
7−13アラルキルオキシ−カルボニル基、複素環オキシカルボニル基;
カルバモイル基、モノまたはジ−C
1−6アルキルカルバモイル基、モノまたはジ−C
2−6アルケニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
2−6アルキニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルキルカルバモイル基、モノまたはジ−C
3−8シクロアルケニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
4−8シクロアルカジエニルカルバモイル基、モノまたはジ−C
6−14アリールカルバモイル基、モノまたはジ−C
7−13アラルキルカルバモイル基、モノまたはジ−複素環カルバモイル基;
等が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、Aで示される「置換されていてもよい環状基」の置換基と同様のものが挙げられる。当該「エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシ基」は、好ましくは、カルボキシ基またはC
1−6アルコキシ−カルボニル基である。
【0075】
B
2は、好ましくは、置換されていてもよい5または6員の環状基(フェニル基、C
5−6シクロアルキル基、ベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基)、またはアミノ基(このとき、Zは、結合または−(CH
2)n
1−NHCO−(CH
2)n
2−(式中、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)が好ましい。)である。
【0076】
B
2の好適な具体例は、
(1)(i)ニトロ基、
(ii)ヒドロキシ基、
(iii)カルボキシ基、
(iv)スルファモイル基、
(v)スルホ基またはスルホナト基、
(vi)C
1−6アルキル基、
(vii)C
7−13アラルキル基、
(viii)C
1−6アルコキシ基、
(ix)C
1−6アルコキシ基で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(x)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(xi)C
1−6アルキルスルファニル基、および
(xii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基、C
5−6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、またはベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基(例、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル、インドリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾジオキソリル、2,2−ジオキシド−1,2,3−オキサチアジン)、または
(2)アミノ基(このとき、Zは、結合または−(CH
2)n
1−NHCO−(CH
2)n
2−(式中、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)が好ましい。)
である。
【0077】
B
2のより好適な具体例は、
(1)(i)ヒドロキシ基、
(ii)スルファモイル基、
(iii)スルホ基またはスルホナト基、
(iv)C
1−6アルコキシ基で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(v)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、および
(vi)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基、C
5−6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、またはベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基(例、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジル、ピリジル、モルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)、または
(2)アミノ基(このとき、Zは、結合または−(CH
2)n
1−NHCO−(CH
2)n
2−(式中、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)が好ましい。)
である。
【0078】
B
2は、より好ましくは、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい5または6員の含窒素複素環基(ベンゼン環と縮合していてもよい)である。
【0079】
B
2のさらに好適な具体例は、
(i)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(ii)スルファモイル基、および
(iii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基または5または6員の含窒素複素環基(例、ピロリジニル、ピペリジル、ピリジル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)である。
【0080】
B
2の特に好適な具体例は、
(i)スルファモイル基、および
(ii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基または5または6員の含窒素複素環基(例、ピペリジル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)である。
【0081】
B
2の別の好適な実施態様として、B
1で示される置換されていてもよい
【0083】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基(1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル基)が挙げられる。ここで、当該置換基としては、Aで示される「置換されていてもよい環状基」の置換基と同様のものが挙げられる。
【0086】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基、即ち1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル基である。
【0087】
Bは、好ましくは、水素原子、置換されていてもよい5または6員の環状基(フェニル基、C
5−6シクロアルキル基、ベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基)、アミノ基、ヒドロキシ基、C
1−6アルコキシ基、カルボキシ基またはC
1−6アルコキシ−カルボニル基である。
Bの好適な具体例は、上記のB
2の好適な具体例に、水素原子、ヒドロキシ基、C
1−6アルコキシ基、カルボキシ基およびC
1−6アルコキシ−カルボニル基を加えたものである。
X
1およびX
2は、それぞれ独立して、酸素原子または硫黄原子を示し、
X
1は、好ましくは硫黄原子である。
X
2は、好ましくは酸素原子である。
【0088】
YおよびZは、それぞれ独立して、結合または原子数1〜6のスペーサーを示す。
YおよびZで示される「原子数1〜6のスペーサー」としては、−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3は、結合、酸素原子、硫黄原子、−N(R
2)−(式中、R
2は、水素原子またはC
1−6アルキル基を示す。)、−CH=CH−、−CH=C(C
1−6アルキル)−、−CO−、−OCO−、−CO
2−、−NHCO−、−CONH−、−OCONH−、−NHCO
2−、−NHCONH−、−CONHCO−、−SO
2−、−NHSO
2−、−SO
2NH−、−CONHSO
2−、−SO
2NHCO−等を示し、n
1およびn
2は、それぞれ独立して、0〜6の整数を示す。但し、n
1+n
2は0〜6の整数である。)で表される基が挙げられる。
当該「原子数1〜6のスペーサー」の具体例としては、
−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2CH
2−、−CH=CH−、−CH=C(C
1−6アルキル)−;
−O−、−S−、−NH−、−N(CH
3)−、−CO−、−OCO−、−CO
2−、−NHCO−、−CONH−、−OCONH−、−NHCO
2−、−NHCONH−、−CONHCO−、−SO
2−、−NHSO
2−、−SO
2NH−、−CO−NHSO
2−、−SO
2NHCO−;
−CH
2O−、−CH
2S−、−CH
2NH−、−CH
2N(CH
3)−、−CH
2CO−、−CH
2OCO−、−CH
2CO
2−、−CH
2NHCO−、−CH
2CONH−、−CH
2OCONH−、−CH
2NHCO
2−、−CH
2NHCONH−、−CH
2CONHCO−、−CH
2SO
2−、−CH
2NHSO
2−、−CH
2SO
2NH−;
−OCH
2−、−SCH
2−、−NHCH
2−、−N(CH
3)CH
2−、−COCH
2−、−OCOCH
2−、−CO
2CH
2−、−NHCOCH
2−、−CONHCH
2−、−OCONHCH
2−、−NHCO
2CH
2−、−NHCONHCH
2−、−CONHCOCH
2−、−SO
2CH
2−、−NHSO
2CH
2−、−SO
2NHCH
2−;
−CH
2OCH
2−、−CH
2SCH
2−、−CH
2NHCH
2−、−CH
2N(CH
3)CH
2−、−CH
2COCH
2−、−CH
2OCOCH
2−、−CH
2CO
2CH
2−、−CH
2NHCOCH
2−、−CH
2CONHCH
2−、−CH
2OCONHCH
2−、−CH
2NHCO
2CH
2−、−CH
2NHCONHCH
2−、−CH
2CONHCOCH
2−、−CH
2SO
2CH
2−、−CH
2NHSO
2CH
2−、−CH
2SO
2NHCH
2−;
−CH
2CH
2OCH
2−、−CH
2CH
2SCH
2−、−CH
2CH
2NHCH
2−、−CH
2CH
2N(CH
3)CH
2−、−CH
2CH
2COCH
2−、−CH
2CH
2OCOCH
2−、−CH
2CH
2CO
2CH
2−、−CH
2CH
2NHCOCH
2−、−CH
2CH
2CONHCH
2−、−CH
2CH
2OCONHCH
2−、−CH
2CH
2NHCO
2CH
2−、−CH
2CH
2NHCONHCH
2−、−CH
2CH
2CONHCOCH
2−、−CH
2CH
2SO
2CH
2−、−CH
2CH
2NHSO
2CH
2−、−CH
2CH
2SO
2NHCH
2−;
−CH
2CH
2OCH
2CH
2−、−CH
2CH
2SCH
2CH
2−、−CH
2CH
2NHCH
2CH
2−、−CH
2CH
2N(CH
3)CH
2CH
2−、−CH
2CH
2COCH
2CH
2−、−CH
2CH
2OCOCH
2CH
2−、−CH
2CH
2CO
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2NHCOCH
2CH
2−、−CH
2CH
2CONHCH
2CH
2−、−CH
2CH
2SO
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2NHSO
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2SO
2NHCH
2CH
2−;
等が挙げられる。
【0089】
Yは、好ましくは、結合または原子数1もしくは2のスペーサー(好ましくは、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH=CH−、−CH=C(C
1−6アルキル)−)である。
Yは、より好ましくは、結合または−CH=CH−である。
Yは、特に好ましくは結合である。
【0090】
式(I)においては、Zは、好ましくは、結合または原子数1もしくは2のスペーサーである。
Zは、より好ましくは−N(R
1)−(式中、R
1が、水素原子またはC
1−6アルキル基である。)である。
Zは、特に好ましくは−NH−である。
【0091】
式(II)においては、Zは、好ましくは、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−、−CONH−、−SO
2NH−または−SO
2NHCO−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基である。
【0092】
Zは、より好ましくは、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基である。
【0093】
Zは、さらに好ましくは、結合、−NH−、−CONH−、−COCH
2−、−CH
2−または−(CH
2)
2−である。
【0094】
Zは、特に好ましくは、−NH−、−CONH−、−CH
2−または−(CH
2)
2−である。
【0095】
式(I’)においては、Zは、好ましくは、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−、−CONH−、−SO
2−、−SO
2NH−または−SO
2NHCO−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基である。
【0096】
Zは、より好ましくは、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基である。
【0097】
Zは、さらに好ましくは、結合、−NH−、−CONH−、−COCH
2−、−CH
2−または−(CH
2)
2−である。
【0098】
Zは、特に好ましくは、−NH−、−CONH−、−CH
2−または−(CH
2)
2−である。
【0099】
式(I)、(II)、(I’)における
【0104】
化合物(I’)のうち、化合物(I)と化合物(II)は新規化合物である。
以下に、好適な化合物(I)および化合物(II)を示す。
【0105】
[化合物A’−I]
式(I)において、
【0109】
で表される部分構造であり;
Aが、置換されていてもよいC
6−14アリール基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいC
1−10アルキル基、または置換されていてもよいC
2−10アルケニル基であり;
B
1が、置換されていてもよい
【0111】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;かつ
Zが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーである、化合物(I)。
【0112】
[化合物B’−I]
式(I)において、
【0116】
で表される部分構造であり;
Aが、置換されていてもよいC
6−14アリール基であり;
B
1が、
【0118】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;かつ
Zが、−N(R
1)−(式中、R
1は、水素原子またはC
1−6アルキル基を示す。)である、化合物(I)。
【0119】
[化合物C’−I]
式(I)において、
【0123】
で表される部分構造であり;
Aが、置換されていてもよいフェニル基であり;
B
1が、
【0125】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0126】
[化合物A−I]
式(I)において、
【0130】
で表される部分構造であり;
Aが、
(1)(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)カルボキシ基、
(iv)C
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ブチル)、
(v)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、C
1−6アルキル基(例、メチル)およびニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ)、
(vi)ニトロ基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル)、
(vii)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基、C
1−6アルキル基(例、メチル)、C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)およびシアノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(viii)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)、
(ix)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、3−フェニルプロポキシ)、
(x)C
6−10アリール−C
2−6アルケニル基(例、スチリル)、
(xi)複素環基(例、ピリジル、テトラゾリル、チエニル、モルホリニル)、
(xii)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(xiii)複素環カルボニル基(例、モルホリニルカルボニル)、および
(xiv)C
6−10アリール基(例、フェニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル)、フルオレニルまたは複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、カルバゾリル)、
(2)C
1−10アルキル基(例、ヘプチル)、または
(3)C
2−10アルケニル基(例、1−ヘプテン−1−イル)
であり;
B
1が、
【0132】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0133】
[化合物A−Ia]
式(I)において、
【0137】
で表される部分構造であり;
Aが、
(1)(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)カルボキシ基、
(iv)C
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ブチル)、
(v)(a)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、C
1−6アルキル基(例、メチル)およびニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(c)カルボキシ基、
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)、
(e)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基、および
(f)複素環基(例、ベンゾジオキサニル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ)、
(vi)ニトロ基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル)、
(vii)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基、C
1−6アルキル基(例、メチル)、C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)およびシアノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(viii)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)、
(ix)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、3−フェニルプロポキシ)、
(x)C
6−10アリール−C
2−6アルケニル基(例、スチリル)、
(xi)複素環基(例、ピリジル、テトラゾリル、チエニル、モルホリニル)、
(xii)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(xiii)複素環カルボニル基(例、モルホリニルカルボニル)、および
(xiv)C
6−10アリール基(例、フェニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル)、フルオレニルまたは複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、カルバゾリル)、
(2)C
1−10アルキル基(例、ヘプチル)、または
(3)C
2−10アルケニル基(例、1−ヘプテン−1−イル)
であり;
B
1が、
【0139】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0140】
[化合物B−I]
式(I)において、
【0144】
で表される部分構造であり;
Aが、
(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)C
1−6アルキル基(例、ブチル)、
(iv)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、C
1−6アルキル基(例、メチル)およびニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ)、
(v)C
6−10アリール基(例、フェニル)、
(vi)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(vii)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(viii)複素環基(例、モルホリニル)、および
(ix)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル)であり;
B
1が、
【0146】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH=CH−または−CH=C(C
1−6アルキル)−であり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0147】
[化合物B−Ia]
式(I)において、
【0151】
で表される部分構造であり;
Aが、
(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)C
1−6アルキル基(例、ブチル)、
(iv)(a)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、C
1−6アルキル基(例、メチル)およびニトロ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(c)カルボキシ基、
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)、
(e)C
7−13アラルキル基(例、ベンジル)でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基、および
(f)複素環基(例、ベンゾジオキサニル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ)、
(v)C
6−10アリール基(例、フェニル)、
(vi)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(vii)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(viii)複素環基(例、モルホリニル)、および
(ix)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル)であり;
B
1が、
【0153】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH=CH−または−CH=C(C
1−6アルキル)−であり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0154】
[化合物C−I]
式(I)において、
【0158】
で表される部分構造であり;
Aが、
(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ)、
(iv)C
6−10アリール基(例、フェニル)、
(v)ハロゲン原子(例、臭素原子)で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(vi)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、および
(vii)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基であり;
B
1が、
【0160】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または−CH=CH−であり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0161】
[化合物C−Ia]
式(I)において、
【0165】
で表される部分構造であり;
Aが、
(i)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)(a)ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(c)カルボキシ基、および
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ)、
(iv)C
6−10アリール基(例、フェニル)、
(v)ハロゲン原子(例、臭素原子)で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(vi)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、および
(vii)複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基であり;
B
1が、
【0167】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または−CH=CH−であり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0168】
[化合物D−I]
式(I)において、
【0172】
で表される部分構造であり;
Aが、
(i)ハロゲン原子(例、臭素原子)、
(ii)ニトロ基、
(iii)ニトロ基およびC
1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(v)C
6−10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、および
(vi)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基であり;
B
1が、
【0174】
(式中、●は結合部位を示す。)
で表される基であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または−CH=CH−であり;かつ
Zが、−NH−である、化合物(I)。
【0175】
[化合物A’−II]
式(II)において、
【0179】
で表される部分構造であり;
環A
1および環A
2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、置換されていてもよい5または6員の環状基(フェニル基、C
5−6シクロアルキル基、ベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基)、またはアミノ基(このとき、Zは結合が好ましい。)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NHCO−、−CONH−、−SO
2NH−または−SO
2NHCO−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
[化合物A’−IIa]
式(II)において、
【0183】
で表される部分構造であり;
環A
1および環A
2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、置換されていてもよい5または6員の環状基(フェニル基、C
5−6シクロアルキル基、ベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基)、またはアミノ基(このとき、Zは、結合または−(CH
2)n
1−NHCO−(CH
2)n
2−(式中、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)が好ましい。)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−、−CONH−、−SO
2NH−または−SO
2NHCO−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0184】
[化合物B’−II]
式(II)において、
【0188】
で表される部分構造であり;
環A
1および環A
2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい5または6員の含窒素複素環基(ベンゼン環と縮合していてもよい)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0189】
[化合物B’−IIa]
式(II)において、
【0193】
で表される部分構造であり;
環A
1および環A
2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい5または6員の含窒素複素環基(ベンゼン環と縮合していてもよい)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0194】
[化合物C’−II]
式(II)において、
【0198】
で表される部分構造であり;
環A
1および環A
2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい5または6員の含窒素複素環基(ベンゼン環と縮合していてもよい)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0199】
[化合物C’−IIa]
式(II)において、
【0203】
で表される部分構造であり;
環A
1および環A
2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい5または6員の含窒素複素環基(ベンゼン環と縮合していてもよい)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0204】
[化合物A−II]
式(II)において、
【0208】
で表される部分構造であり;
環A
1が、
(1)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(3)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(5)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(1)(i)ニトロ基、
(ii)ヒドロキシ基、
(iii)カルボキシ基、
(iv)スルファモイル基、
(v)スルホ基またはスルホナト基、
(vi)C
1−6アルキル基、
(vii)C
7−13アラルキル基、
(viii)C
1−6アルコキシ基、
(ix)C
1−6アルコキシ基で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(x)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(xi)C
1−6アルキルスルファニル基、および
(xii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基、C
5−6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、またはベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基(例、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル、インドリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾジオキソリル、2,2−ジオキシド−1,2,3−オキサチアジン)、または
(2)アミノ基(このとき、Zは結合が好ましい。)
であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NHCO−、−CONH−、−SO
2NH−または−SO
2NHCO−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0209】
[化合物A−IIa]
式(II)において、
【0213】
で表される部分構造であり;
環A
1が、
(1)ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(3)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(5)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(1)(i)ニトロ基、
(ii)ヒドロキシ基、
(iii)カルボキシ基、
(iv)スルファモイル基、
(v)スルホ基またはスルホナト基、
(vi)C
1−6アルキル基、
(vii)C
7−13アラルキル基、
(viii)C
1−6アルコキシ基、
(ix)C
1−6アルコキシ基で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(x)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(xi)C
1−6アルキルスルファニル基、および
(xii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基、C
5−6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、またはベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基(例、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル、インドリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾジオキソリル、2,2−ジオキシド−1,2,3−オキサチアジン)、または
(2)アミノ基(このとき、Zは、結合または−(CH
2)n
1−NHCO−(CH
2)n
2−(式中、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)が好ましい。)
であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合または原子数1もしくは2のスペーサーであり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−、−CONH−、−SO
2NH−または−SO
2NHCO−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、硫黄原子、または式:−V
1−(CH
2)m−V
2−(式中、V
1およびV
2が、それぞれ独立して、結合または酸素原子であり、mが1〜3の整数である。)で表される基である、化合物(II)。
【0214】
[化合物B−II]
式(II)において、
【0218】
で表される部分構造であり;
環A
1が、ハロゲン原子(例、塩素原子)で置換されていてもよいベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(2)ニトロ基、および
(3)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(1)(i)ヒドロキシ基、
(ii)スルファモイル基、
(iii)スルホ基またはスルホナト基、
(iv)C
1−6アルコキシ基で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(v)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、および
(vi)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基、C
5−6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、またはベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基(例、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジル、ピリジル、モルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)、または
(2)アミノ基(このとき、Zは結合が好ましい。)
であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合であり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、−OCH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2CH
2O−または−OCH
2−である、化合物(II)。
【0219】
[化合物B−IIa]
式(II)において、
【0223】
で表される部分構造であり;
環A
1が、ハロゲン原子(例、塩素原子)で置換されていてもよいベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(2)ニトロ基、および
(3)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(1)(i)ヒドロキシ基、
(ii)スルファモイル基、
(iii)スルホ基またはスルホナト基、
(iv)C
1−6アルコキシ基で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(v)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、および
(vi)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基、C
5−6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、またはベンゼン環と縮合していてもよい5または6員の複素環基(例、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジル、ピリジル、モルホリニル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)、または
(2)アミノ基(このとき、Zは、結合または−(CH
2)n
1−NHCO−(CH
2)n
2−(式中、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)が好ましい。)
であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合であり;
Zが、結合または−(CH
2)n
1−V
3−(CH
2)n
2−(式中、V
3が、結合、−CO−、−NH−、−NHCO−または−CONH−であり、n
1およびn
2が、それぞれ独立して、0〜2の整数である。)で表される基であり;かつ
Wが、酸素原子、−OCH
2CH
2O−、−OCH
2CH
2CH
2O−または−OCH
2−である、化合物(II)。
【0224】
[化合物C−II]
式(II)において、
【0228】
で表される部分構造であり;
環A
1が、無置換のベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ニトロ基、および
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(i)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(ii)スルファモイル基、および
(iii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基または5または6員の含窒素複素環基(例、ピロリジニル、ピペリジル、ピリジル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合であり;
Zが、結合、−CONH−、−COCH
2−、−CH
2−または−(CH
2)
2−であり;かつ
Wが、酸素原子、−OCH
2CH
2O−または−OCH
2−である、化合物(II)。
【0229】
[化合物C−IIa]
式(II)において、
【0233】
で表される部分構造であり;
環A
1が、無置換のベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ニトロ基、および
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(i)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(ii)スルファモイル基、および
(iii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基または5または6員の含窒素複素環基(例、ピロリジニル、ピペリジル、ピリジル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合であり;
Zが、結合、−NH−、−CONH−、−COCH
2−、−CH
2−または−(CH
2)
2−であり;かつ
Wが、酸素原子、−OCH
2CH
2O−または−OCH
2−である、化合物(II)。
【0234】
[化合物D−IIa]
式(II)において、
【0238】
で表される部分構造であり;
環A
1が、無置換のベンゼン環であり;
環A
2が、
(1)ニトロ基、および
(2)C
1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
B
2が、
(i)スルファモイル基、および
(ii)C
1−6アルキルスルホニル基
から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル基または5または6員の含窒素複素環基(例、ピペリジル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、1,1−ジオキシド−1,2−ベンゾイソチアゾリル)であり;
X
1が、硫黄原子であり;
X
2が、酸素原子であり;
Yが、結合であり;
Zが、−NH−、−CONH−、−CH
2−または−(CH
2)
2−であり;かつ
Wが、酸素原子、−OCH
2CH
2O−または−OCH
2−である、化合物(II)。
【0239】
特に好適な化合物は以下の化合物である。
【0241】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(4−フェノキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0243】
で表される化合物(3−([5−(4−ブロモベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0245】
で表される化合物(3−([5−(2,4−ジニトロベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0247】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(3−フェノキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0249】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(2−フェノキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0251】
で表される化合物(3−([5−(4−ベンジルオキシベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0253】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(3−(4−メトキシフェニル)アリリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0255】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(2−(2−フェノキシエトキシ)ベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0257】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(2−(2−(4−メチルフェノキシ)エトキシ)ベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0259】
で表される化合物(3−[(4−オキソ−5−(2−(2−(4−ニトロフェノキシ)エトキシ)ベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アミノ]−1,2−ベンゾイソチアゾール 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0261】
で表される化合物(3−[(4−メチルスルホニルフェニル)カルボニルアミノ]−5−(4−フェノキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−4−オン)またはその塩。
【0263】
で表される化合物(4−[2−(4−オキソ−5−(4−フェノキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)エチル]チオモルホリン 1,1−ジオキシド)またはその塩。
【0265】
で表される化合物(5−(4−フェノキシベンジリデン)−3−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−チオキソチアゾリジン−4−オン)またはその塩。
【0267】
で表される化合物(4−[(4−オキソ−5−(4−フェノキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)メチル]ベンゼンスルホンアミド)またはその塩。
【0269】
で表される化合物(4−[(4−オキソ−5−(2−(2−フェノキシエトキシ)ベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)メチル]ベンゼンスルホンアミド)またはその塩。
【0270】
化合物(I)、化合物(II)または化合物(I’)(以下、これらをまとめて化合物(I’)ともいう)が塩である場合、そのような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0271】
以下、本発明化合物の製造法について説明する。
化合物(I’)の製造法の例として、代表的な製造法を以下に述べるが、製造法はこれらに限定されない。
化合物(I’)は下記の反応式1〜4で示される方法またはそれに準じた方法等により製造することもできる。化合物(I)および(II)は化合物(I’)と同様の方法により製造できる。
【0272】
各原料化合物は反応を阻害しないのであれば、塩を形成していてもよく、かかる塩としては、化合物(I’)の塩と同様のものが挙げられる。
原料化合物は具体的製法を述べない場合、市販されているものを容易に入手して用いることができるか、または自体公知の方法、またはそれに準ずる方法に従って製造することもできる。
【0273】
化合物(I’)は反応式1〜4により製造することができる。
反応式1
【0275】
(式中の各記号は前記と同義である。)
化合物(1)を、塩基の存在下、化合物(2)と溶媒中で反応させることにより、化合物(I’)を製造することができる。
化合物(2)の使用量は、化合物(1)に対して、通常1.0〜2.0当量、好ましくは1.0〜1.5当量である。
塩基としては、トリエチルアミン、ピペリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、酢酸ナトリウム等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(1)に対して、通常0〜4当量、好ましくは1〜2当量である。
溶媒としては、アセトニトリル等のニトリル系溶媒;メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒;水等が挙げられる。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは室温〜100℃であり、反応時間は通常2〜24時間である。
【0278】
(式中の各記号は前記と同義である。)
化合物(3)を、縮合剤の存在下、化合物(4)と溶媒中で反応させることにより、化合物(I’−1)を製造することができる。
化合物(4)の使用量は、化合物(3)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.2当量である。
縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl)等が挙げられる。縮合剤の使用量は、化合物(3)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
必要に応じて、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)等の存在下に反応を行ってもよい。
溶媒としては、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
反応温度は、通常0〜30℃、好ましくは0〜20℃であり、反応時間は通常2〜24時間である。
【0279】
あるいは、化合物(3)を、ハロゲン化剤を用いて酸ハロゲン化物に変換した後、塩基の存在下、化合物(4)と溶媒中で反応させることにより、化合物(I’−1)を製造することもできる。
化合物(4)の使用量は、化合物(3)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.2当量である。
ハロゲン化剤としては、塩化チオニル、塩化オキザリル、三塩化リン、塩化スルフリル等が挙げられる。ハロゲン化剤の使用量は、化合物(4)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(3)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、トルエンが挙げられる。
反応温度は、通常0〜80℃であり、反応時間は通常2〜24時間である。
【0282】
(式中の各記号は前記と同義である。)
化合物(5)を、縮合剤の存在下、化合物(6)と溶媒中で反応させることにより、化合物(I’−2)を製造することができる。
化合物(6)の使用量は、化合物(5)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl)等が挙げられる。縮合剤の使用量は、化合物(5)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
溶媒としては、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
反応温度は、通常0〜50℃、好ましくは0〜20℃であり、反応時間は通常2〜24時間である。
【0283】
あるいは、化合物(6)を、ハロゲン化剤を用いて酸ハロゲン化物に変換した後、塩基の存在下、化合物(5)と溶媒中で反応させることにより、化合物(I’−2)を製造することもできる。
化合物(6)の使用量は、化合物(5)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
ハロゲン化剤としては、塩化チオニル、塩化オキザリル、三塩化リン、塩化スルフリル等が挙げられる。ハロゲン化剤の使用量は、化合物(6)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(5)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、トルエンが挙げられる。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは0〜20℃であり、反応時間は通常2〜24時間である。
【0286】
(式中の各記号は前記と同義である。)
化合物(5)を、塩基の存在下、化合物(7)と溶媒中で反応させることにより、化合物(I’−3)を製造することができる。
化合物(7)の使用量は、化合物(5)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(5)に対して、通常1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。
溶媒としては塩化メチレン、クロロホルム、トルエンが挙げられる。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは0〜20℃であり、反応時間は通常2〜24時間である。
【0287】
原料化合物である化合物(1)〜(7)は市販品を用いるか、後述する製造例1〜7に準じて、あるいは自体公知の方法により製造することができる。
【0288】
目的化合物および原料合成の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基を有する場合、これらの基は、ペプチド化学などで一般的に使用されるような保護基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じて、保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
【0289】
このような保護基としては、例えば、Wiley-Interscience社1999年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 3
rd Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著)に記載されているものが挙げられる。
【0290】
アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル基、C
1−6アルキル−カルボニル基(アセチル、プロピオニル基など)、フェニルカルボニル基、C
1−6アルキル−オキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基など)、アリールオキシカルボニル基(フェニルオキシカルボニル基など)、C
7−10アラルキル−カルボニル基(ベンジルオキシカルボニル基など)、ベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、フタロイル基などが挙げられ、これらの保護基は置換基を有していてもよい。これらの置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子など)、C
1−6アルキル−カルボニル基(アセチル、プロピオニル、ブチルカルボニル基など)、ニトロ基などが挙げられ、置換基の数は1〜3個程度である。
【0291】
カルボキシ基の保護基としては、例えば、C
1−6アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル基など)、フェニル基、トリチル基、シリル基などが挙げられ、これらの保護基は置換基を有していてもよい。これらの置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子など)、ホルミル基、C
1−6アルキル−カルボニル基(アセチル、プロピオニル、ブチルカルボニル基など)、ニトロ基などが挙げられ、置換基の数は1〜3個程度である。
【0292】
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、C
1−6アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル基など)、フェニル基、C
7−10アラルキル基(ベンジル基など)、ホルミル基、C
1−6アルキル−カルボニル基(アセチル、プロピオニル基など)、アリールオキシカルボニル基(フェニルオキシカルボニル基など)、C
7−10アラルキル−カルボニル基(ベンジルオキシカルボニル基など)、ピラニル基、フラニル基、シリル基などが挙げられ、これらの保護基は置換基を有していてもよい。これらの置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子など)、C
1−6アルキル基、フェニル基、C
7−10アラルキル基、ニトロ基などが挙げられ、置換基の数は1〜4個程度である。
【0293】
保護基の除去は、公知またはWiley-Interscience社1999年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 3
rd Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著)などに記載されている方法、あるいはそれに準じる方法により行うことができる。例えば、酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで処理する方法が利用できる。
【0294】
上記の方法において化合物(I’)が遊離化合物として得られる場合、常法に従って、例えば、無機酸(塩酸、硫酸、臭化水素酸など)、有機酸(メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸など)、無機塩基(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムまたはアンモニウムなど)または有機塩基(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミンまたはN,N’−ジベンジルエチレンジアミンなど)などとの塩を生成させることもでき、化合物(I’)が塩の形態で得られる場合は、常法に従って、遊離の化合物または他の塩に変換することもできる。
【0295】
また、前記の各反応において、原料化合物が塩を形成し得る場合、該化合物を塩として用いてもよい。このような塩としては、例えば化合物(I’)の塩として例示したものが使用される。
【0296】
このような方法により生成した本発明の化合物(I’)は、例えば、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製することができる。
【0297】
化合物(I’)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも化合物(I’)として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを単品として得ることができる。例えば、化合物(I’)に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も化合物(I’)に包含される。
【0298】
光学異性体は自体公知の方法により製造することができる。具体的には、光学活性な合成中間体を用いる、または、最終物のラセミ体を常法に従って光学分割することにより光学異性体を得る。
【0299】
化合物(I’)は結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I’)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I’)は、水和物、非水和物、溶媒和物、無溶媒和物のいずれであってもよい。
【0300】
本発明化合物は、毒性が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体等と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に対して、後述する各種疾患の予防または治療剤として用いることができる。
【0301】
ここにおいて、薬理学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
【0302】
賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
【0303】
滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
【0304】
結合剤の好適な例としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
【0305】
崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
【0306】
溶剤の好適な例としては、注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油が挙げられる。
【0307】
溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0308】
懸濁化剤の好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
【0309】
等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖が挙げられる。
【0310】
緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールが挙げられる。
【0311】
防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
【0312】
着色剤の好適な例としては、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
【0313】
甘味剤の好適な例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
【0314】
前記医薬組成物の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム)等の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤)、外用剤(例、経皮製剤、軟膏剤)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。
これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的(例、局所、直腸、静脈投与)に安全に投与できる。
【0315】
これらの製剤は、速放性製剤または徐放性製剤等の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセル)であってもよい。
【0316】
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
【0317】
なお、医薬組成物中の本発明化合物の含量は、剤形、本発明化合物の投与量等により異なるが、例えば、約0.1〜100重量%である。
【0318】
経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
【0319】
コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
【0320】
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
【0321】
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
【0322】
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
【0323】
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
【0324】
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
【0325】
本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に対し、各種疾患の予防または治療剤、または診断薬として用いることができる。
【0326】
本発明化合物は、優れたRas機能阻害作用を有しており、癌(例、膵臓癌、大腸・直腸癌、甲状腺癌、精上皮腫、骨髄異形成症候群、肺癌(非小細胞癌)、急性骨髄性白血病、卵巣癌、肝臓癌、悪性黒色腫、皮膚癌、膀胱癌、乳癌、胃癌、副腎腫瘍、胆嚢癌、胆管癌、骨腫瘍、中枢神経系腫瘍、子宮癌(子宮頸癌・子宮体癌)、前立腺癌、唾液腺癌(腫瘍)、悪性リンパ腫、脳下垂体腫瘍、腹膜腫瘍、食道癌、小腸腫瘍、頭頸部腫瘍、腎臓癌、胸腺腫瘍)等の予防または治療剤として有用である。
【0327】
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によっても異なるが、例えば、成人の骨疾患患者に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
【実施例】
【0328】
以下に、製造例、実施例、製剤例および試験例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例、製剤例、試験例により限定されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0329】
製造例1【0330】
【化89】
【0331】
o-スルホベンズイミド(5.00 g)のジオキサン(20 ml)溶液に塩化チオニル(7.5 ml)およびジメチルホルムアミド(0.25 ml)を加え110℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣にトルエン(20 ml)を加えることにより、3-クロロ-1,2-ベンゾイソチアゾール1,1-ジオキシド(3.77 g)を結晶として得た。得られた3-クロロ-1,2-ベンゾイソチアゾール 1,1-ジオキシド(3.77 g)をジオキサン(20 ml)に溶解し、3-アミノロダニン(2.77 g)を加え110℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣にクロロホルム(20 ml)を加えることにより、3-[(4-オキソ-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾイソチアゾール 1,1-ジオキシド(3.56 g)を得た。
【0332】
製造例2【0333】
【化90】
【0334】
3−アミノロダニン(1.00 g)のエタノール(20 ml)溶液に4-フェノキシベンズアルデヒド(1.47g)およびピペリジン(57 mg)を加え2時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム)により精製することにより、3-アミノ-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(1.52 g)を得た。
【0335】
製造例3【0336】
【化91】
【0337】
トリチオ炭酸ビス(カルボキシメチル)(200 mg)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液にカルボニルジイミダゾール(291 mg)を加え室温で撹拌した。2時間後、反応混合物にホモスルファミン塩酸塩(200 mg)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(155 mg)を加え、70℃で終夜撹拌した。氷冷下2N 塩酸(10 ml)を加え、混合物を酢酸エチル(40 ml)で2回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=2:1)により精製することにより、3-(4-スルファモイルベンジル)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(189 mg)を得た。
【0338】
製造例4【0339】
【化92】
【0340】
1-(t-ブチルオキシカルボニル)-4-(アミノメチル)ピペリジン(2.14 g)のN, N-ジメチルホルムアミド(20 ml)溶液に1,1’-チオカルボニルジイミダゾール(1.87g)を加え室温で4時間撹拌した。反応液を氷水(100 m)に入れ、酢酸エチル(100 ml)で抽出し、0.5M 塩酸、1M 重炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)により精製することにより、[1-(t-ブチルオキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]メチルイソチオシアナート(1.64 g)を得た。
【0341】
チオグリコール酸(522 mg)のエタノール(30 ml)溶液に4-N-[1-(t-ブチルオキシカルボニル)ピペリジニン-4-イル]メチルイソチオシアナート(1.60 g)およびトリエチルアミン(948 mg)を加え、80℃で3時間加熱撹拌した。反応溶液を濃縮後得られた残渣を酢酸エチル(50 ml)に溶解し、0.5M 塩酸、1M 重炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮することにより、3-([1-(t-ブチルオキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]メチル)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(1.80g)を得た。
【0342】
製造例5【0343】
【化93】
【0344】
ロダニン-3-酢酸(1.00 g)のアセトニトリル(20 ml)溶液に4−フェノキシベンズアルデヒド(1.14 g)およびトリエチルアミン(1.06 g)を加え終夜加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(50 ml)に溶解し、1N 塩酸および飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノール=20/1)により精製することにより、[4-オキソ-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソ−チアゾリジン−3−イル]酢酸(1.20 g)を得た。
【0345】
製造例6【0346】
【化94】
【0347】
2−ヒドロキシベンズアルデヒド(226 mg)と1-(2-ブロモエトキシ)-4-ニトロベンゼン(500mg)のN,N-ジメチルホルムアルデヒド(5 mL)溶液に炭酸カリウム(281 mg)を加え室温で終夜撹拌した。反応液を水(20 mL)に入れ、酢酸エチル(20 ml)で抽出し、0.5M 塩酸水溶液、1M 重炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮することにより、2-(2-(4-ニトロフェノキシ)エトキシ)ベンズアルデヒド(560 mg)を得た。
【0348】
製造例7【0349】
【化95】
【0350】
バニリン(500 mg)、フェニルボロン酸(1.60 g)および酢酸銅(II)(712 mg)の塩化メチレン(10 mL)溶液にモレキュラーシーブス4A(750 mg)とトリエチルアミン(665 mg)を加え、室温で2日間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し残渣を酢酸エチル(50 mL)に溶解し、0.5M 塩酸水溶液、1M 重炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 10:1)にて精製することにより、3-メトキシ-4-フェノキシベンズアルデヒド(440 mg)を黄色固体として得た。
【0351】
実施例1【0352】
【化96】
【0353】
製造例1で得られた3-[(4-オキソ-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾイソチアゾール 1,1-ジオキシド(0.20 g)および4-フェノキシベンズアルデヒド(0.16 g)のアセトニトリル(4 ml)溶液にトリエチルアミン(0.26 g)を加え、60℃で終夜撹拌した。減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0→10:1)にて精製し、3-[(4-オキソ-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾイソチアゾール 1,1-ジオキシド(0.25 g)を得た。
【0354】
実施例117【0355】
【化97】
【0356】
製造例5で得られた[4−オキソ-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソ−チアゾリジン−3−イル]酢酸(100 mg)と1-(2-アミノエチル)モルホリン(39 mg)のN, N-ジメチルホルムアミド(2 mL)溶液に氷冷下撹拌しながら1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(73 mg)と1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl)(54 mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を氷水(30 m)に入れ、酢酸エチル(30 ml)で抽出し、0.5M 塩酸水溶液、1M 重炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮することにより、3-([N-(2-モルホリノエチル)カルバモイル]メチル)-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(100 mg)を黄色粉末として得た。
【0357】
実施例79【0358】
【化98】
【0359】
製造例2で得られた3-アミノ-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(295 mg)をトルエン(4mL)に溶解し、別途4-(メチルスルホニル安息香酸(200 mg)と塩化チオニル(336 mg)より調製した4-(メチルスルホニル)ベンゾイルクロリドおよびトリエチルアミン(101 mg)を加え、1時間加熱還流した。反応液を室温に戻した後、生成する結晶を濾過し、エタノール(4 mL)で洗浄することにより、3-[(4-メチルスルホニルフェニル)カルボニルアミノ]-5-(4-フェノキシベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(210 mg)を得た。
【0360】
実施例163【0361】
【化99】
【0362】
5-(2-(2-フェノキシエトキシ)ベンジリデン)-3-(ピロリジン-2-イルメチル)-2-チオキソチアゾリジン-4-オン(50 mg)のクロロホルム(4 mL)溶液に三酸化硫黄ピリジン錯体(25 mg)とトリエチルアミン(16 mg)を加え、室温で1時間撹拌した後、酢酸エチル(30 mL)を加え1M塩酸水溶液で洗浄した。有機層を減圧下濃縮し得られた残渣に炭酸水素ナトリウム(8.4 mg)と水(3 mL)を加えた後、エタノール(5 mL)を加えることにより、2-((4-オキソ-5-(2-(2-フェノキシエトキシ)ベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)メチル)ピロリジン-1-スルホン酸ナトリウム(53 mg)を得た。
【0363】
実施例1、117、79および163の方法、並びに自体公知の方法(例えば脱Boc化)に準じて、それぞれ対応する原料を使用して、以下の化合物を製造した。なお、対応する原料は市販品を使用するか、あるいは自体公知の方法あるいは製造例1〜7の方法に準じて製造した。化合物の構造式を表1に、物理化学的データを表2に示す。
表中のR
1は−Y−Aを、R
2は−Z−Bを意味する。
表中、以下の略号を用いる。Pre:使用原料(製造例番号)と準ずる実施例番号、Ex:実施例番号
【0364】
【表1-1】
【0365】
【表1-2】
【0366】
【表1-3】
【0367】
【表1-4】
【0368】
【表1-5】
【0369】
【表1-6】
【0370】
【表1-7】
【0371】
【表1-8】
【0372】
【表1-9】
【0373】
【表1-10】
【0374】
【表1-11】
【0375】
【表1-12】
【0376】
【表1-13】
【0377】
【表1-14】
【0378】
【表1-15】
【0379】
【表1-16】
【0380】
【表1-17】
【0381】
【表1-18】
【0382】
【表2-1】
【0383】
【表2-2】
【0384】
【表2-3】
【0385】
【表2-4】
【0386】
【表2-5】
【0387】
【表2-6】
【0388】
【表2-7】
【0389】
【表2-8】
【0390】
【表2-9】
【0391】
【表2-10】
【0392】
【表2-11】
【0393】
【表2-12】
【0394】
【表2-13】
【0395】
【表2-14】
【0396】
【表2-15】
【0397】
【表2-16】
【0398】
【表2-17】
【0399】
【表2-18】
【0400】
【表2-19】
【0401】
【表2-20】
【0402】
【表2-21】
【0403】
【表2-22】
【0404】
【表2-23】
【0405】
実施例168
【0406】
【化100】
【0407】
実施例167で得られた3-[(4-オキソ-5-(3-(2-t-ブトキシカルボニルアミノエチルオキシ)ベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾチアゾール 1,1-ジオキシド (220 mg)を4M 塩化水素-酢酸エチル溶液(10 ml)に溶解し、3時間室温で撹拌し、減圧下濃縮することにより、3-[(4-オキソ-5-(3-(2-アミノエチルオキシ)ベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾチアゾール 1,1-ジオキシド 塩酸塩 (167 mg)を得た。
【0408】
実施例179
【0409】
【化101】
【0410】
実施例174で得られた3-[(4-オキソ-5-(3-(カルボキシメチルオキシ)ベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾチアゾール 1,1-ジオキシド(34 mg)とベンジルアミン(8 mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 ml)溶液に、氷冷下撹拌しながら1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(10 mg)と1-エチル‐3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(14 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を氷水(20 ml)に入れ、酢酸エチル( 30 ml)で抽出し、0.5M 重炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、3-[(4-オキソ-5-(3-(ベンジルアミノカルボニルメチルオキシ)ベンジリデン)-2-チオキソチアゾリジン-3-イル)アミノ]-1,2-ベンゾチアゾール 1,1-ジオキシド(34 mg)を得た。
【0411】
実施例1、117、79、163、168および179、並びに自体公知の方法の方法に準じて、それぞれ対応する原料を使用して、以下の化合物を製造した。なお、対応する原料は市販品を使用するか、あるいは自体公知の方法あるいは製造例1〜7の方法に準じて製造した。化合物の構造式を表3に、物理化学的データを表4に示す。
表中のR
1は−Y−Aを、R
2は−Z−Bを意味する。
表中、以下の略号を用いる。Pre:使用原料(製造例番号)と準ずる実施例番号、Ex:実施例番号
【0412】
【表3-1】
【0413】
【表3-2】
【0414】
【表4-1】
【0415】
【表4-2】
【0416】
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1の化合物 30 mg
2)微粉末セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
計 60 mg
1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
【0417】
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1の化合物 30 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1000錠 計 140 g
1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
【0418】
実験例1 生化学的活性評価試験:in vitro binding assay
1)Rasの標的蛋白質であるRafとGST(グルタチオンS-トランスフェラーゼ)との融合蛋白質を、GST融合蛋白質発現用ベクター(pGEX-6P-1 vector (GE Healthcare))を用いて大腸菌で発現させた。発現したGST-Raf融合蛋白質を精製用アフィニティー担体(glutathione Sepharose 4B:レジン (GE Healthcare))に固定した。
2)Ras放射性ラベル体
GST融合蛋白質切断用プロテアーゼ(PreScission protease (GE Healthcare))を用いてGSTタグを切断したRasに、GTPアナログの一つであるGTPγ[
35S](Perkin Elmer)を付加し、Ras放射性ラベル体を作製した。
3)Ras-Raf結合阻害活性の測定
上記1)でレジンに固定したGST-Raf融合蛋白質と2)のRas放射性ラベル体を、10% DMSOに可溶化した種々の濃度の化合物存在下でインキュベートし、RasとRafとの結合反応を促した。反応液中のレジンを洗浄後、グルタチオンの添加によりGST-Raf融合蛋白質とRas放射性ラベル体との複合体を溶出した。溶出液の放射活性をシンチレーションカウンティングすることにより、RasとRafとの結合活性を測定し、各種化合物によるRas-Raf結合阻害活性を評価した。本発明の代表実施例化合物のIC
50(μM)値を下記表5に示す。
【0419】
【表5】
【0420】
実験例2 細胞学的活性評価試験: cell-based assay
0.6% SeaPlaque
(R)agarose (Lonza, Rockland, Inc., ME, USA)を含む細胞培地の上に、H-Ras, N-Ras, H-Rasのいずれかの活性型変異を有する株化培養細胞と化合物とを混合した0.33% SeaPlaque
(R) agaroseを含む培地を重ねてまき、37℃で2週間培養した。化合物を含まない培養細胞株を含む培地を重ねまきしたサンプルにおいて出現した直径50μm以上のサイズのコロニーの数をコントロール群(100%)とし、試験化合物の軟寒天中でのコロニー形成阻害率を算出することによってコロニー形成阻害活性(足場非依存性細胞増殖阻害活性)を評価した。本発明化合物のIC
50(μM)値を下記表6に示す。
【0421】
【表6】
【0422】
実験例3 生物学的活性評価試験:in vivo assay
6〜8週齢のヌードマウス(メス)の右側腹部の皮下に、活性型K-Rasを有する株化ヒト大腸癌細胞SW480の細胞懸濁液(約2×10
6 細胞)を注射器にて接種・移植する。腫瘍が肉眼で確認できる大きさ(40〜100 mm
3)に成長したのち、Cremophor EL:Ethanol:Water = 1:1:6の溶媒に可溶化した化合物(80 mg/Kg)を1日1回、週5日、経口投与し化合物投与群とする。コントロール群には溶媒のみ同様に投与する。化合物投与開始後、週2回、腫瘍体積の計測を両群について行う。3週間投与後の腫瘍体積をコントロール群(100%)と化合物投与群とで比較し、腫瘍増殖抑制率として算出することによって、化合物の抗癌作用を評価した。本発明化合物を80 mg/Kg経口投与した場合の腫瘍増殖抑制率を下記表7に示す。
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【表7】