【文献】
Xiaoyin Che et al.,Enhanced Context Modeling for Skip and Split Flag,Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11,4th Meeting: Daegu, KR,2011年 1月,JCTVC-D254,pp.1-4
【文献】
Benjamin Bross et al.,High efficiency video coding (HEVC) text specification draft 6,Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11,8th Meeting: San Jose, CA, USA,2012年 4月,JCTVC-H1003_dK,pp.i-vi,46,49-50,84-88,184-207,URL,http://phenix.it-sudparis.eu/jct/doc_end_user/documents/8_San%20Jose/wg11/JCTVC-H1003-v22.zip
【文献】
Il-Koo Kim and JeongHoon Park,Simplification on context derivation of cbf_luma syntax element,Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11,10th Meeting: Stockholm, SE,2012年 7月,JCTVC-J0303_r1,pp.1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の一実施形態によるビデオのエントロピー復号化方法は、符号化単位に含まれ、前記符号化単位の逆変換処理に利用される変換単位を決定する段階と、ビットストリームから、前記変換単位に、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグを獲得する段階と、前記変換単位を決定するために、前記符号化単位を分割する回数を、前記変換単位の変換深度とするとき、前記変換単位の変換深度に基づいて、前記変換単位有効係数フラグの算術復号化のためのコンテクストモデルを決定する段階と、前記決定されたコンテクストモデルに基づいて、前記変換単位有効係数フラグを算術復号化する段階と、を含むことを特徴とする。
【0008】
一実施形態によるビデオのエントロピー復号化装置は、ビットストリームから、符号化単位に含まれ、前記符号化単位の逆変換処理に利用される変換単位に、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグを獲得するパージング部と、前記変換単位を決定するために、前記符号化単位を分割する回数を、前記変換単位の変換深度とするとき、前記変換単位の変換深度に基づいて、前記変換単位有効係数フラグの算術復号化のためのコンテクストモデルを決定するコンテクスト・モデラと、前記決定されたコンテクストモデルに基づいて、前記変換単位有効係数フラグを算術復号化する算術復号化部と、を含むことを特徴とする。
【0009】
一実施形態によるビデオのエントロピー符号化方法は、変換単位に基づいて変換された符号化単位のデータを獲得する段階と、前記符号化単位に含まれた変換単位を決定するために、前記符号化単位を分割する回数を、前記変換単位の変換深度とするとき、前記変換単位の変換深度に基づいて、前記変換単位に、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグの算術符号化のためのコンテクストモデルを決定する段階と、前記決定されたコンテクストモデルに基づいて、前記変換単位有効係数フラグを算術符号化する段階と、を含むことを特徴とする。
【0010】
一実施形態によるビデオのエントロピー符号化装置は、変換単位に基づいて変換された符号化単位のデータを獲得し、前記符号化単位に含まれた変換単位を決定するために、前記符号化単位を分割する回数を、前記変換単位の変換深度とするとき、前記変換単位の変換深度に基づいて、前記変換単位に、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグの算術符号化のためのコンテクストモデルを決定するコンテクスト・モデラと、前記決定されたコンテクストモデルに基づいて、前記変換単位有効係数フラグを算術符号化する算術符号化部と、を含むことを特徴とする。
【0011】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について具体的に説明する。
【0012】
まず、
図1ないし
図13を参照し、本発明の一実施形態による、階層的ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオの符号化方法及び復号化方法、並びにその装置について開示する。また、
図14ないし
図27を参照し、
図1ないし
図13で説明されたビデオの符号化方式及び復号化方式で獲得されたシンタックスエレメント(syntax element)をエントロピー符号化する過程、及びエントロピー復号化する過程について具体的に詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態によるビデオ符号化装置のブロック図を図示している。
【0014】
一実施形態によるビデオ符号化装置100は、階層的符号化部110及びエントロピー符号化部120を含む。
【0015】
階層的符号化部110は、符号化される現在ピクチャを所定サイズのデータ単位に分割し、データ単位別で符号化を行う。具体的には、階層的符号化部110は、最大サイズの符号化単位である最大符号化単位に基づいて、現在ピクチャを分割することができる。一実施形態による最大符号化単位は、サイズ32x32,64x64,128x128,256x256などのデータ単位であり、縦横に大きさが8より大きい値を有し、各辺の長さが2の累乗(power of 2)である正方形のデータ単位でもある。
【0016】
一実施形態による符号化単位は、最大サイズ及び深度で特徴づけられる。深度とは、最大符号化単位から、符号化単位が空間的に分割された回数を示し、深度が深くなるほど、深度別符号化単位は、最大符号化単位から最小符号化単位まで分割される。最大符号化単位の深度が最上位深度であり、最小符号化単位が最下位符号化単位であると定義される。最大符号化単位は、深度が深くなるにつれ、深度別符号化単位の大きさは小さくなるので、上位深度の符号化単位は、複数個の下位深度の符号化単位を含んでもよい。
【0017】
前述のように、符号化単位の最大サイズによって、現在ピクチャの映像データを最大符号化単位に分割し、それぞれの最大符号化単位は、深度別に分割される符号化単位を含む。一実施形態による最大符号化単位は、深度別に分割されるので、最大符号化単位に含まれた空間領域(spatial domain)の映像データは、深度によって、階層的に分類される。
【0018】
最大符号化単位の高さ及び幅を階層的に分割することができる総回数を制限する最大深度、及び符号化単位の最大サイズがあらかじめ設定されている。
【0019】
階層的符号化部110は、深度ごとに、最大符号化単位の領域が分割された少なくとも1つの分割領域を符号化し、少なくとも1つの分割領域別に、最終符号化結果が出力される深度を決定する。すなわち、階層的符号化部110は、現在ピクチャの最大符号化単位ごとに、深度別符号化単位で映像データを符号化し、最小の符号化誤差が発生する深度を選択し、符号化深度として決定する。決定された符号化深度、及び最大符号化単位別映像データは、エントロピー符号化部120に出力される。
【0020】
最大符号化単位内の映像データは、最大深度以下の少なくとも1つの深度によって、深度別符号化単位に基づいて符号化され、それぞれの深度別符号化単位に基づいた符号化結果が比較される。深度別符号化単位の符号化誤差の比較結果、符号化誤差が最小である深度が選択される。それぞれの最大化符号化単位ごとに、少なくとも1つの符号化深度が決定される。
【0021】
最大符号化単位の大きさは、深度が深くなるにつれ、符号化単位が階層的に分割されて分割され、符号化単位の個数は増加する。また、1つの最大符号化単位に含まれる同一の深度の符号化単位であるとしても、それぞれのデータに係わる符号化誤差を測定し、下位深度への分割いかんが決定される。従って、1つの最大符号化単位に含まれるデータであるとしても、位置によって、深度別符号化誤差が異なるので、位置によって、符号化深度が異なって決定されることがある。従って、1つの最大符号化単位について、符号化深度が一つ以上設定されもし、最大符号化単位のデータは、一つ以上の符号化深度の符号化単位によって区画される。
【0022】
従って、一実施形態による階層的符号化部110は、現在最大符号化単位に含まれるツリー構造による符号化単位を決定することができる。一実施形態による「ツリー構造による符号化単位」は、現在最大符号化単位に含まれる全ての深度別符号化単位において、符号化深度として決定された深度の符号化単位を含む。符号化深度の符号化単位は、最大符号化単位内で同一領域では、深度によって階層的に決定され、他の領域については、独立して決定される。同様に、現在領域に係わる符号化深度は、他の領域に係わる符号化深度と独立して決定される。
【0023】
一実施形態による最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの分割回数と係わる指標である。一実施形態による第1最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの総分割回数を示す。一実施形態による第2最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの深度レベルの総個数を示す。例えば、最大符号化単位の深度が0とするとき、最大符号化単位が1回分割された符号化単位の深度は1に設定され、2回分割された符号化単位の深度は2に設定される。その場合、最大符号化単位から4回分割された符号化単位が、最小符号化単位であるならば、深度0,1,2,3及び4の深度レベルが存在するので、第1最大深度は4、第2最大深度は5に設定される。
【0024】
最大符号化単位の予測符号化及び周波数変換が行われる。予測符号化及び周波数変換も、同様に最大符号化単位ごとに、最大深度以下の深度ごとに、深度別符号化単位を基に行われる。
【0025】
最大符号化単位が深度別に分割されるたびに、深度別符号化単位の個数が増加するので、深度が深くなるにつれて生成される全ての深度別符号化単位に対して、予測符号化及び周波数変換を含んだ符号化が行われなければならない。以下、説明の便宜のために、少なくとも1つの最大符号化単位において、現在深度の符号化単位を基に、予測符号化及び周波数変換について説明する。
【0026】
一実施形態によるビデオ符号化装置100は、映像データの符号化のためのデータ単位の大きさまたは形態を多様に選択することができる。映像データ符号化のためには、予測符号化、周波数変換、エントロピー符号化などの段階を経るが、全ての段階にわたって、同一のデータ単位が使用されもし、段階別にデータ単位が変更されてもよい。
【0027】
例えば、ビデオ符号化装置100は、映像データの符号化のための符号化単位だけでなく、符号化単位の映像データの予測符号化を行うために、符号化単位と異なるデータ単位を選択することができる。
【0028】
最大符号化単位の予測符号化のためには、一実施形態による符号化深度の符号化単位、すなわち、それ以上さらに分割されない符号化単位を基に、予測符号化が行われる。以下、予測符号化の基になる、それ以上さらに分割されない符号化単位を「予測単位」とする。予測単位が分割されたパーティションは、予測単位、並びに予測単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが分割されたデータ単位を含んでもよい。
【0029】
例えば、サイズ2Nx2N(ただし、Nは正の整数)の符号化単位が、それ以上分割されない場合、サイズ2Nx2Nの予測単位になり、パーティションの大きさは、2Nx2N,2NxN,Nx2N,NxNなどでもある。一実施形態によるパーティションタイプは、予測単位の高さまたは幅が対称的な比率に分割された対称的パーティションだけではなく、1:nまたはn:1のように、非対称的な比率に分割されたパーティション、幾何学的な形態に分割されたパーティション、任意的形態のパーティションなどを選択的に含んでもよい。
【0030】
予測単位の予測モードは、イントラモード、インターモード及びスキップモードのうち少なくとも一つでもある。例えば、イントラモード及びインターモードは、2Nx2N,2NxN,Nx2N,NxNサイズのパーティションに対して行われる。また、スキップモードは、2Nx2Nサイズのパーティションに対してのみ行われる。符号化単位以内の1つの予測単位ごとに、独立して符号化が行われ、符号化誤差が最小である予測モードが選択される。
【0031】
また、一実施形態によるビデオ符号化装置100は、映像データの符号化のための符号化単位だけでなく、符号化単位と異なるデータ単位を基に、符号化単位の映像データの周波数変換を行うことができる。
【0032】
符号化単位の周波数変換のためには、符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ大きさのデータ単位を基に、周波数変換が行われる。例えば、周波数変換のためのデータ単位は、イントラモードのためのデータ単位、及びインターモードのためのデータ単位を含んでもよい。
【0033】
以下、周波数変換の基になるデータ単位を、「変換単位」とする。符号化単位と類似した方式で、符号化単位内の変換単位も、再帰的にさらに小サイズの変換単位に分割されながら、符号化単位のレジデュアルデータが、変換深度によって、ツリー構造による変換単位によって分割される。
【0034】
一実施形態による変換単位についても、符号化単位の高さ及び幅が分割され、変換単位に至るまでの分割回数を示す変換深度が設定される。例えば、サイズ2Nx2Nの現在符号化単位の変換単位の大きさが、2Nx2Nであるならば、変換深度0に、変換単位の大きさがNxNであるならば、変換深度1に、変換単位の大きさがN/2xN/2であるならば、変換深度2に設定される。すなわち、変換単位についても、変換深度によって、ツリー構造による変換単位が設定される。
【0035】
符号化深度別符号化情報は、符号化深度だけではなく、予測関連情報及び周波数変換関連情報が必要である。従って、階層的符号化部110は、最小符号化誤差を発生させた符号化深度だけではなく、予測単位をパーティションに分割したパーティションタイプ、予測単位別予測モード、周波数変換のための変換単位の大きさなどを決定することができる。
【0036】
一実施形態による最大符号化単位のツリー構造による符号化単位及びパーティションの決定方式については、
図3ないし
図12を参照して詳細に後述する。
【0037】
階層的符号化部110は、深度別符号化単位の符号化誤差を、ラグランジュ乗数(Lagrangian multiplier)基盤の率・歪曲最適化技法(rate-distortion optimization)を利用して測定することができる。
【0038】
エントロピー符号化部120は、階層的符号化部110で決定された少なくとも1つの符号化深度に基づいて符号化された最大符号化単位の映像データ、及び深度別符号化モードに係わる情報をビットストリーム形態で出力する。符号化された映像データは、映像のレジデュアルデータの符号化結果として、変換係数に係わる情報を含む。深度別符号化モードに係わる情報は、符号化深度情報、予測単位のパーティションタイプ情報、予測モード情報、変換単位のサイズ情報などを含んでもよい。特に、後述するように、一実施形態によるエントロピー符号化部120は、変換単位に、0ではない変換係数が含まれているか否かということを示す変換単位有効係数フラグcbfを、変換単位の変換深度に基づいて決定されたコンテクストモデルを利用して、エントロピー符号化することができる。エントロピー符号化部120において、変換単位と係わるシンタックスエレメントをエントロピー符号化する過程については後述する。
【0039】
符号化深度情報は、現在深度で符号化せず、下位深度の符号化単位で符号化するか否かということを示す深度別分割情報を利用して定義される。現在符号化単位の現在深度が符号化深度であるならば、現在符号化単位は、現在深度の符号化単位で符号化されるので、現在深度の分割情報は、それ以上下位深度に分割されないように定義される。反対に、現在符号化単位の現在深度が、符号化深度ではないならば、下位深度の符号化単位を利用した符号化を試みなればならないので、現在深度の分割情報は、下位深度の符号化単位に分割されるように定義される。
【0040】
現在深度が符号化深度ではないならば、下位深度の符号化単位に分割された符号化単位に対して符号化が行われる。現在深度の符号化単位内に、下位深度の符号化単位が一つ以上存在するので、それぞれの下位深度の符号化単位ごとに、反復して符号化が行われ、同一の深度の符号化単位ごとに、再帰的(recursive)符号化が行われる。
【0041】
1つの最大符号化単位内に、ツリー構造の符号化単位が決定され、符号化深度の符号化単位ごとに、少なくとも1つの符号化モードに係わる情報が決定されなければならないので、1つの最大符号化単位については、少なくとも1つの符号化モードに係わる情報が決定される。また、最大符号化単位のデータは、深度によって、階層的に分割され、位置別に符号化深度が異なってもよいので、データについて、符号化深度及び符号化モードに係わる情報が設定される。
【0042】
従って、一実施形態によるエントロピー符号化部120は、最大符号化単位に含まれている符号化単位、予測単位及び最小単位のうち少なくとも一つについて、当該符号化深度及び符号化モードに係わる符号化情報を割り当てることができる。
【0043】
一実施形態による最小単位は、最下位符号化深度である最小符号化単位が4分割された大きさの正方形のデータ単位であり、最大符号化単位に含まれる全ての符号化単位、予測単位及び変換単位内に含まれる最大サイズの正方形データ単位でもある。
【0044】
例えば、エントロピー符号化部120を介して出力される符号化情報は、深度別符号化単位別符号化情報と、予測単位別符号化情報とに分類される。深度別符号化単位別符号化情報は、予測モード情報、パーティションサイズ情報を含んでもよい。予測単位別に伝送される符号化情報は、インターモードの推定方向に係わる情報、インターモードの参照映像インデックスに係わる情報、動きベクトルに係わる情報、イントラモードのクロマ成分に係わる情報、イントラモードの補間方式に係わる情報などを含んでもよい。また、ピクチャ、スライスまたはGOP(group of picture)別に定義される符号化単位の最大サイズに係わる情報、及び最大深度に係わる情報は、ビットストリームのヘッダに挿入される。
【0045】
ビデオ符号化装置100の最も簡単な形態の実施形態によれば、深度別符号化単位は、1階層上位深度の符号化単位の高さ及び幅を半分にした大きさの符号化単位である。すなわち、現在深度の符号化単位の大きさが2Nx2Nであるならば、下位深度の符号化単位の大きさは、NxNである。また、2Nx2Nサイズの現在符号化単位は、NxNサイズの下位深度符号化単位を最大4個含んでもよい。
【0046】
従って、一実施形態によるビデオ符号化装置100は、現在ピクチャの特性を考慮して決定された最大符号化単位の大きさ及び最大深度を基に、それぞれの最大符号化単位ごとに、最適の形態及び大きさの符号化単位を決定し、ツリー構造による符号化単位を構成することができる。また、それぞれの最大符号化単位ごとに、多様な予測モード、周波数変換方式などで符号化することができるので、多様な映像サイズの符号化単位の映像特性を考慮し、最適の符号化モードが決定される。
【0047】
従って、映像の解像度が非常に高いか、あるいはデータ量が非常に多い映像を既存マクロブロック単位で符号化するならば、ピクチャ当たりマクロブロックの数が過度に多くなる。それによって、マクロブロックごとに生成される圧縮情報も多くなるので、圧縮情報の伝送負担が大きくなり、データ圧縮効率が低下する傾向がある。従って、一実施形態によるビデオ符号化装置100は、映像の大きさを考慮し、符号化単位の最大サイズを増大させながら、映像特性を考慮し、符号化単位を調節することができるので、映像圧縮効率が上昇する。
【0048】
図2は、本発明の一実施形態によるビデオ復号化装置のブロック図を図示している。
【0049】
一実施形態によるビデオ復号化装置200は、パージング部210、エントロピー復号化部220及び階層的復号化部230を含む。一実施形態によるビデオ復号化装置200の各種プロセッシングのための、符号化単位、深度、予測単位、変換単位、各種符号化モードに係わる情報など各種用語の定義は、
図1及びビデオ符号化装置100を参照して説明したところと同一である。
【0050】
パージング部210は、符号化されたビデオに対するビットストリームを受信し、シンタックスエレメントをパージングする。エントロピー復号化部220は、パージングされたシンタックスエレメントに対するエントロピー復号化を行うことにより、ツリー構造による符号化単位に基づいて符号化された映像データを示すシンタックスエレメントを算術復号化し、算術復号化されたシンタックスエレメントを、階層的復号化部230に出力する。すなわち、エントロピー復号化部220は、0及び1のビット列形態で受信されたシンタックスエレメントに対するエントロピー復号化を行い、シンタックスエレメントを復元する。
【0051】
エントロピー復号化部220は、最大符号化単位別に、ツリー構造による符号化単位に対する、符号化深度、符号化モード、カラー成分情報、予測モード情報などの付加情報を抽出する。抽出された符号化深度及び符号化モードなどに係わる情報は、階層的復号化部230に出力される。ビット列の映像データは、最大符号化単位に分割されて符号化されたので、階層的復号化部230は、最大符号化単位ごとに、映像データを復号化することができる。
【0052】
最大符号化単位別符号化深度及び符号化モードに係わる情報は、一つ以上の符号化深度情報について設定され、符号化深度別符号化モードに係わる情報は、当該符号化単位のパーティションタイプ情報、予測モード情報、変換単位のサイズ情報、変換係数情報などを含んでもよい。また、符号化深度情報として、深度別分割情報が抽出されてもよい。
【0053】
エントロピー復号化部220が抽出した最大符号化単位別符号化深度及び符号化モードに係わる情報は、一実施形態によるビデオ符号化装置100のように、符号化端で、最大符号化単位別深度別符号化単位ごとに反復して符号化を行い、最小符号化誤差を発生させると決定された符号化深度及び符号化モードに係わる情報である。従って、ビデオ復号化装置200は、最小符号化誤差を発生させる符号化方式により、データを復号化して映像を復元することができる。
【0054】
一実施形態による符号化深度及び符号化モードに係わる符号化情報は、当該符号化単位、予測単位及び最小単位のうち、所定データ単位に対して割り当てられているので、エントロピー復号化部220は、所定データ単位別に、符号化深度及び符号化モードに係わる情報を抽出することができる。所定データ単位別に、当該最大符号化単位の符号化深度及び符号化モードに係わる情報が記録されているならば、同一の符号化深度及び符号化モードに係わる情報を有している所定データ単位は、同一の最大符号化単位に含まれるデータ単位と類推される。
【0055】
後述のように、一実施形態によるエントロピー復号化部220は、変換単位有効係数フラグcbfを、変換単位の変換深度に基づいて決定されたコンテクストモデルを利用して、エントロピー復号化することができる。エントロピー復号化部220において、変換単位と係わるシンタックスエレメントをエントロピー復号化する過程については後述する。
【0056】
階層的復号化部230は、最大符号化単位別符号化深度及び符号化モードに係わる情報に基づいて、それぞれの最大符号化単位の映像データを復号化し、現在ピクチャを復元する。すなわち、映像データ復号化部230は、最大符号化単位に含まれるツリー構造による符号化単位のうちそれぞれの符号化単位ごとに、読み取られたパーティションタイプ、予測モード、変換単位に基づいて符号化された映像データを復号化することができる。復号化過程は、イントラ予測及び動き補償を含む予測過程、及び周波数逆変換過程を含んでもよい。
【0057】
階層的復号化部230は、符号化深度別符号化単位の予測単位のパーティションタイプ情報及び予測モード情報に基づいて、符号化単位ごとに、それぞれのパーティション及び予測モードによって、イントラ予測または動き補償を行うことができる。
【0058】
また、階層的復号化部230は、最大符号化単位別周波数逆変換のために、符号化深度別符号化単位の変換単位のサイズ情報に基づいて、符号化単位ごとに、それぞれの変換単位によって、周波数逆変換を行うことができる。
【0059】
階層的復号化部230は、深度別分割情報を利用して、現在最大符号化単位の符号化深度を決定することができる。もし分割情報が現在深度において、それ以上分割されないということを示しているならば、現在深度が符号化深度である。従って、階層的復号化部230は、現在最大符号化単位の映像データについて、現在深度の符号化単位を、予測単位のパーティションタイプ、予測モード及び変換単位サイズ情報を利用して、復号化することができる。
【0060】
すなわち、符号化単位、予測単位及び最小単位のうち、所定データ単位について設定されている符号化情報を観察し、同一の分割情報を含んだ符号化情報を保有しているデータ単位が集まり、階層的復号化部230によって、同一の符号化モードで復号化する1つのデータ単位と見なされる。
【0061】
一実施形態によるビデオ復号化装置200は、符号化過程において、最大符号化単位ごとに再帰的に符号化を行い、最小符号化誤差を発生させた符号化単位に係わる情報を獲得し、現在ピクチャに対する復号化に利用することができる。すなわち、最大符号化単位ごとに、最適符号化単位と決定されたツリー構造による符号化単位の符号化された映像データの復号化が可能になる。
【0062】
従って、高い解像度の映像、またはデータ量が過度に多い映像でも、符号化端から伝送された最適符号化モードに係わる情報を利用して、映像の特性に適応的に決定された符号化単位の大きさ及び符号化モードによって、効率的に映像データを復号化して復元することができる。
【0063】
以下、
図3ないし
図13を参照し、本発明の一実施形態によるツリー構造による符号化単位、予測単位及び変換単位の決定方式について詳細に説明する。
【0064】
図3は、階層的符号化単位の概念を図示している。
【0065】
符号化単位の例は、符号化単位の大きさは、幅x高さで表現され、サイズ64x64である符号化単位から、サイズ32x32,16x16,8x8を含んでもよい。サイズ64x64の符号化単位は、サイズ64x64,64x32,32x64,32x32のパーティションに分割され、サイズ32x32の符号化単位は、サイズ32x32,32x16,16x32,16x16のパーティションに分割され、サイズ16x16の符号化単位は、サイズ16x16,16x8,8x16,8x8のパーティションに分割され、サイズ8x8の符号化単位は、サイズ8x8,8x4,4x8,4x4のパーティションに分割される。
【0066】
ビデオデータ310については、解像度が1920x1080、符号化単位の最大サイズが64、最大深度が2に設定されている。ビデオデータ320については、解像度が1920x1080、符号化単位の最大サイズが64、最大深度が3に設定されている。ビデオデータ330については、解像度が352x288、符号化単位の最大サイズが16、最大深度が1に設定されている。
図3に図示された最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの総分割回数を示す。
【0067】
解像度が高いか、あるいはデータ量が多い場合、符号化効率を向上させ、映像特性を正確に反映させるために、符号化サイズの最大サイズが相対的に大きいことが望ましい。従って、ビデオデータ330に比べ、解像度が高いビデオデータ310,320は、符号化サイズの最大サイズが64に選択される。
【0068】
ビデオデータ310の最大深度が2であるので、ビデオデータ310の符号化単位315は、長軸サイズが64である最大符号化単位から、2回分割されて深度が2階層深くなり、長軸サイズが32,16である符号化単位まで含んでもよい。一方、ビデオデータ330の最大深度が1であるので、ビデオデータ330の符号化単位335は、長軸サイズが16である符号化単位から、1回分割されて深度が1階層深くなり、長軸サイズが8である符号化単位まで含んでもよい。
【0069】
ビデオデータ320の最大深度が3であるので、ビデオデータ320の符号化単位325は、長軸サイズが64である最大符号化単位から、3回分割されて深度が3階層深くなり、長軸サイズが32,16,8である符号化単位まで含んでもよい。深度が深くなるほど、詳細情報の表現能が向上する。
【0070】
図4は、本発明の一実施形態による、階層的構造の符号化単位に基づいたビデオ符号化装置の具体的なブロック図を図示している。
【0071】
イントラ予測部410は、現在フレーム405において、イントラモードの符号化単位に対してイントラ予測を行い、動き推定部420及び動き補償部425は、インターモードの現在フレーム405及び参照フレーム495を利用して、インター推定及び動き補償を行う。
【0072】
イントラ予測部410、動き推定部420及び動き補償部425から出力されたデータは、周波数変換部430及び量子化部440を経て、量子化された変換係数として出力される。量子化された変換係数は、逆量子化部460、周波数逆変換部470を介して、空間領域のデータとして復元され、復元された空間領域のデータは、デブロッキング部480及びループ・フィルタリング部490を経て後処理され、参照フレーム495として出力される。量子化された変換係数は、エントロピー符号化部450を経て、ビットストリーム455として出力される。
【0073】
一実施形態によるエントロピー符号化部450は、変換単位と係わるシンタックスエレメント、例えば、変換単位に、0ではない変換係数が含まれているか否かということを示す変換単位有効変換係数フラグcbf、0ではない変換係数の位置を示す重要性マップsignificance map、変換係数が1より大きい値を有するか否かということを示す第1臨界値フラグcoeff_abs_level_greater1_flag、変換係数が2より大きい値を有するか否かということを示す第2臨界値フラグcoeff_abs_level_greater2_flag、第1臨界値フラグ及び第2臨界値フラグに基づいて決定された基本レベルbaseLevelと実際変換係数abscoeffとの差値に対応する変換係数のサイズ情報coeff_abs_level_remainingを算術符号化してビット列を出力する。
【0074】
一実施形態によるビデオ符号化装置100に適用されるためには、映像符号化部400)の構成要素である、イントラ予測部410、動き推定部420、動き補償部425、周波数変換部430、量子化部440、エントロピー符号化部450、逆量子化部460、周波数逆変換部470、デブロッキング部480及びループ・フィルタリング部490が、いずれも最大符号化単位ごとに、最大深度を考慮し、ツリー構造による符号化単位のうち、それぞれの符号化単位に基づいた作業を行わなければならない。
【0075】
イントラ予測部410、動き推定部420及び動き補償部425は、現在最大符号化単位の最大サイズ及び最大深度を考慮し、ツリー構造による符号化単位のうち、それぞれの符号化単位のパーティション及び予測モードを決定し、周波数変換部430は、ツリー構造による符号化単位のうち、それぞれの符号化単位内の変換単位の大きさを決定する。
【0076】
図5は、本発明の一実施形態による、階層的構造の符号化単位に基づいたビデオ復号化装置の具体的なブロック図を図示している。
【0077】
ビットストリーム505がパージング部510を経て、復号化対象である符号化された映像データ、及び復号化のために必要な符号化に係わる情報であるシンタックスエレメントがパージングされる。符号化された映像データは、エントロピー復号化部520及び逆量子化部530を経て、逆量子化されたデータとして出力される。一実施形態によるエントロピー復号化部520は、ビットストリームから、変換単位と係わるシンタックスエレメント、すなわち、変換単位に、0ではない変換係数が含まれているか否かということを示す変換単位有効変換係数フラグcbf、重要性マップsignificance map、変換係数が1より大きい値を有するか否かということを示す第1臨界値フラグcoeff_abs_level_greater1_flag、変換係数が2より大きい値を有するか否かということを示す第2臨界値フラグcoeff_abs_level_greater2_flag、第1臨界値フラグ及び第2臨界値フラグに基づいて決定された基本レベルbaseLevelと、実際変換係数abscoeffとの差値に対応する変換係数のサイズ情報coeff_abs_level_remainingを獲得し、獲得されたシンタックスエレメントを算術復号化し、シンタックスエレメントを復元する。
【0078】
周波数逆変換部540は、逆量子化されたデータを、空間領域の映像データとして復元する。空間領域の映像データについて、イントラ予測部550は、イントラモードの符号化単位に対してイントラ予測を行い、動き補償部560は、参照フレーム585を共に利用して、インターモードの符号化単位に対して動き補償を行う。
【0079】
イントラ予測部550及び動き補償部560を経た空間領域のデータは、デブロッキング部570及びループ・フィルタリング部580を経て後処理され、復元フレーム595として出力される。また、デブロッキング部570及びループ・フィルタリング部580を経て後処理されたデータは、参照フレーム585として出力される。
【0080】
一実施形態によるビデオ復号化装置200に適用されるためには、映像復号化部500の構成要素である、パージング部510、エントロピー復号化部520、逆量子化部530、周波数逆変換部540、イントラ予測部550、動き補償部560、デブロッキング部570及びループ・フィルタリング部580が、いずれも最大符号化単位ごとに、ツリー構造による符号化単位に基づいて、作業を行わなければならない。
【0081】
イントラ予測部550、動き補償部560は、ツリー構造による符号化単位ど500)ごとに、それぞれパーティション及び予測モードを決定し、周波数逆変換部540は、符号化単位ごとに、変換単位の大きさを決定しなければならない。
【0082】
図6は、本発明の一実施形態による、深度別符号化単位及びパーティションを図示している。
【0083】
一実施形態によるビデオ符号化装置100、及び一実施形態によるビデオ復号化装置200は、映像特性を考慮するために、階層的な符号化単位を使用する。符号化単位の最大高及び最大幅、最大深度は、映像の特性によっ、て適応的に決定され、ユーザの要求によって、多様に設定されてもよい。既設定の符号化単位の最大サイズによって、深度別符号化単位の大きさが決定される。
【0084】
一実施形態による符号化単位の階層構造600は、符号化単位の最大高及び最大幅が64であり、最大深度が4である場合を図示している。一実施形態による符号化単位の階層構造600の縦軸に沿って深度が深くなるので、深度別符号化単位の高さ及び幅がそれぞれ分割される。また、符号化単位の階層構造600の横軸に沿って、それぞれの深度別符号化単位の予測符号化の基になる予測単位及びパーティションが図示されている。
【0085】
すなわち、符号化単位610は、符号化単位の階層構造600において、最大符号化単位であり、深度が0であり、符号化単位の大きさ、すなわち、高さ及び幅が64x64である。縦軸に沿って深度が深くなり、サイズ32x32である深度1の符号化単位620、サイズ16x16である深度2の符号化単位630、サイズ8x8である深度3の符号化単位640、サイズ4x4である深度4の符号化単位650が存在する。サイズ4x4である深度4の符号化単位650は、最小符号化単位である。
【0086】
それぞれの深度別に横軸に沿って、符号化単位の予測単位及びパーティションが配列される。すなわち、深度0のサイズ64x64の符号化単位610が予測単位であるならば、予測単位は、サイズ64x64の符号化単位610に含まれるサイズ64x64のパーティション610、サイズ64x32のパーティション612、サイズ32x64のパーティション614、サイズ32x32のパーティション616に分割される。
【0087】
同様に、深度1のサイズ32x32の符号化単位620の予測単位は、サイズ32x32の符号化単位620に含まれるサイズ32x32のパーティション620、サイズ32x16のパーティション622、サイズ16x32のパーティション624、サイズ16x16のパーティション626に分割される。
【0088】
同様に、深度2のサイズ16x16の符号化単位630の予測単位は、サイズ16x16の符号化単位630に含まれるサイズ16x16のパーティション630、サイズ16x8のパーティション632、サイズ8x16のパーティション634、サイズ8x8のパーティション636に分割される。
【0089】
同様に、深度3のサイズ8x8の符号化単位640の予測単位は、サイズ8x8の符号化単位640に含まれるサイズ8x8のパーティション640、サイズ8x4のパーティション642、サイズ4x8のパーティション644、サイズ4x4のパーティション646に分割される。
【0090】
最後に、深度4のサイズ4x4の符号化単位650は、最小符号化単位であり、最下位深度の符号化単位であり、当該予測単位も、サイズ4x4のパーティション650だけに設定される。
【0091】
一実施形態によるビデオ符号化装置100の符号化単位決定部120は、最大符号化単位610の符号化深度を決定するために、最大符号化単位610に含まれるそれぞれの深度の符号化単位ごとに、符号化を行わなければならない。
【0092】
同一の範囲及び大きさのデータを含むための深度別符号化単位の個数は、深度が深くなるほど、深度別符号化単位の個数も増加する。例えば、深度1の符号化単位一つを含むデータについて、深度2の符号化単位は、四つが必要である。従って、同一のデータの符号化結果を深度別に比較するために、1つの深度1の符号化単位、及び4つの深度2の符号化単位を利用して、それぞれ符号化されなければならない。
【0093】
それぞれの深度別符号化のためには、符号化単位の階層構造600の横軸に沿って、深度別符号化単位の予測単位ごとに、符号化を行い、当該深度で最小である符号化誤差である代表符号化誤差が選択される。また、符号化単位の階層構造600の縦軸に沿って深度が深くなり、それぞれの深度ごとに符号化を行い、深度別代表符号化誤差を比較し、最小符号化誤差が検索される。最大符号化単位610において、最小符号化誤差が発生する深度及びパーティションが、最大符号化単位610の符号化深度及びパーティションタイプに選択される。
【0094】
図7は、本発明の一実施形態による、符号化単位及び変換単位の関係を図示している。
【0095】
一実施形態によるビデオ符号化装置100、または一実施形態によるビデオ復号化装置200は、最大符号化単位ごとに、最大符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ大きさの符号化単位で映像を符号化したり復号化したりする。符号化過程において、周波数変換のための変換単位の大きさは、それぞれの符号化単位ほど大きくないデータ単位を基に選択される。
【0096】
例えば、一実施形態によるビデオ符号化装置100、または一実施形態によるビデオ復号化装置200で、現在符号化単位710が64x64サイズであるとき、32x32サイズの変換単位720を利用して、周波数変換が行われる。
【0097】
また、64x64サイズの符号化単位710のデータを、64x64サイズ以下の32x32,16x16,8x8,4x4サイズの変換単位で、それぞれ周波数変換を行って符号化した後、原本との誤差が最小である変換単位が選択される。
【0098】
図8は、本発明の一実施形態による深度別符号化情報を図示している。
【0099】
一実施形態によるビデオ符号化装置100の出力部は、符号化モードに係わる情報として、それぞれの符号化深度の符号化単位ごとに、パーティションタイプに係わる情報800、予測モードに係わる情報810、変換単位サイズに係わる情報820を符号化して伝送することができる。
【0100】
パーティションタイプに係わる情報800は、現在符号化単位の予測符号化のためのデータ単位として、現在符号化単位の予測単位が分割されたパーティションの形態に係わる情報を示す。例えば、サイズ2Nx2Nの現在符号化単位CU_0は、サイズ2Nx2Nのパーティション802、サイズ2NxNのパーティション804、サイズNx2Nのパーティション806、サイズNxNのパーティション808のうちいずれか1つのタイプに分割されて利用される。その場合、現在符号化単位のパーティションタイプに係わる情報800は、サイズ2Nx2Nのパーティション802、サイズ2NxNのパーティション804、サイズNx2Nのパーティション806、及びサイズNxNのパーティション808のうち一つを示すように設定される。
【0101】
予測モードに係わる情報810は、それぞれのパーティションの予測モードを示す。例えば、予測モードに係わる情報810を介して、パーティションタイプに係わる情報800が示すパーティションが、イントラモード812、インターモード814及びスキップモード816のうち一つで、予測符号化が行われるかということが設定される。
【0102】
また、変換単位サイズに係わる情報820は、現在符号化単位を、いかなる変換単位を基に周波数変換を行うかということを示す。例えば、変換単位は、第1イントラ変換単位サイズ822、第2イントラ変換単位サイズ824、第1インター変換単位サイズ826、第2インター変換単位サイズ828のうち一つでもある。
【0103】
一実施形態によるビデオ復号化装置200の映像データ及び符号化情報抽出部は、それぞれの深度別符号化単位ごとに、パーティションタイプに係わる情報800、予測モードに係わる情報810、変換単位サイズに係わる情報820を抽出し、復号化に利用することができる。
【0104】
図9は、本発明の一実施形態による深度別符号化単位を図示している。
【0105】
深度の変化を示すために、分割情報が利用される。分割情報は、現在深度の符号化単位が、下位深度の符号化単位に分割されるか否かということを示す。
【0106】
深度0及び2N_0x2N_0サイズの符号化単位900の予測符号化のための予測単位910は、2N_0x2N_0サイズのパーティションタイプ912、2N_0xN_0サイズのパーティションタイプ914、N_0x2N_0サイズのパーティションタイプ916、N_0xN_0サイズのパーティションタイプ918を含んでもよい。予測単位が対称的な比率に分割されたパーティション912,914,916,918だけが例示されているが、前述のように、パーティションタイプは、それらに限定されるものではなく、非対称的パーティション、任意的形態のパーティション、幾何学的形態のパーティションなどを含んでもよい。
【0107】
パーティションタイプごとに、1つの2N_0x2N_0サイズのパーティション、2つの2N_0xN_0サイズのパーティション、2つのN_0x2N_0サイズのパーティション、4つのN_0xN_0サイズのパーティションごとに、反復して予測符号化が行われなければならない。サイズ2N_0x2N_0、サイズN_0x2N_0、サイズ2N_0xN_0及びサイズN_0xN_0のパーティションについては、イントラモード及びインターモードで予測符号化が行われる。スキップモードは、サイズ2N_0x2N_0のパーティションについてのみ予測符号化が行われる。
【0108】
サイズ2N_0x2N_0のパーティションタイプ912、サイズ2N_0xN_0のパーティションタイプ914及びサイズN_0x2N_0 916のパーティションタイプ916のうち一つによる符号化誤差が最小であるならば、それ以上下位深度に分割する必要ない。
【0109】
サイズN_0xN_0のパーティションタイプ918による符号化誤差が最小であるならば、深度0を1に変更しながら分割され(920)、深度2及びサイズN_0xN_0のパーティションタイプの符号化単位930に対して反復して符号化を行い、最小符号化誤差を検索していく。
【0110】
深度1及びサイズ2N_1x2N_1(=N_0xN_0)の符号化単位930の予測符号化のための予測単位940は、サイズ2N_1x2N_1のパーティションタイプ942、サイズ2N_1xN_1のパーティションタイプ944、サイズN_1x2N_1のパーティションタイプ946、サイズN_1xN_1のパーティションタイプ948を含んでもよい。
【0111】
また、サイズN_1xN_1サイズのパーティションタイプ948による符号化誤差が最小であるならば、深度1を深度2に変更しながら分割され(950)、深度2及びサイズN_2xN_2の符号化単位960に対して反復して符号化を行い、最小符号化誤差を検索していく。
【0112】
最大深度がdである場合、深度別分割情報は、深度d−1になるまで設定され、分割情報は、深度d−2まで設定される。すなわち、深度d−2から分割され(970)、深度d−1まで符号化が行われる場合、深度d−1及びサイズ2N_(d−1)x2N_(d−1)の符号化単位980の予測符号化のための予測単位990は、サイズ2N_(d−1)x2N_(d−1)のパーティションタイプ992、サイズ2N_(d−1)xN_(d−1)のパーティションタイプ994、サイズN_(d−1)x2N_(d−1)のパーティションタイプ996、サイズN_(d−1)xN_(d−1)のパーティションタイプ998を含んでもよい。
【0113】
パーティションタイプにおいて、1つのサイズ2N_(d−1)x2N_(d−1)のパーティション、2つのサイズ2N_(d−1)xN_(d−1)のパーティション、2つのサイズN_(d−1)x2N_(d−1)のパーティション、4つのサイズN_(d−1)xN_(d−1)のパーティションごとに、反復して予測符号化を介した符号化が行われ、最小符号化誤差が発生するパーティションタイプが検索される。
【0114】
サイズN_(d−1)xN_(d−1)のパーティションタイプ998による符号化誤差が最小であるとしても、最大深度がdであるので、深度d−1の符号化単位CU_(d−1)は、それ以上下位深度への分割過程を経ず、現在最大符号化単位900に係わる符号化深度が深度d−1と決定され、パーティションタイプは、N_(d−1)xN_(d−1)として決定される。また、最大深度がdであるので、深度d−1の符号化単位952については、分割情報が設定されない。
【0115】
データ単位999は、現在最大符号化単位に係わる「最小単位」であるとされる。一実施形態による最小単位は、最下位符号化深度である最小符号化単位が4分割された大きさの正方形のデータ単位でもある。そのような反復的符号化過程を介して、一実施形態によるビデオ符号化装置100は、符号化単位900の深度別符号化誤差を比較し、最小である符号化誤差が発生する深度を選択し、符号化深度を決定し、当該パーティションタイプ及び予測モードが符号化深度の符号化モードに設定される。
【0116】
そのように、深度0,1,…,d−1,dの全ての深度別最小符号化誤差を比較し、誤差が最小である深度が選択され、符号化深度として決定される。符号化深度、並びに予測単位のパーティションタイプ及び予測モードは、符号化モードに係わる情報として符号化されて伝送される。また、深度0から符号化深度に至るまで、符号化単位が分割されなければならないので、符号化深度の分割情報だけが「0」設定され、符号化深度を除いた深度別分割情報は、「1」に設定されなければならない。
【0117】
一実施形態によるビデオ復号化装置200の映像データ及び符号化情報抽出部は、符号化単位900に係わる符号化深度及び予測単位に係わる情報を抽出し、符号化単位912を復号化するのに利用することができる。一実施形態によるビデオ復号化装置200は、深度別分割情報を利用して、分割情報が「0」である深度を符号化深度として把握し、当該深度に係わる符号化モードに係わる情報を利用して、復号化に利用することができる。
【0118】
図10、
図11及び
図12は、本発明の一実施形態による、符号化単位、予測単位及び周波数変換単位の関係を図示している。
【0119】
符号化単位1010は、最大符号化単位について、一実施形態によるビデオ符号化装置100が決定した符号化深度別符号化単位である。予測単位1060は、符号化単位1010において、それぞれの符号化深度別符号化単位の予測単位のパーティションであり、変換単位1070は、それぞれの符号化深度別符号化単位の変換単位である。
【0120】
深度別符号化単位1010は、最大符号化単位の深度が0であるとすれば、符号化単位1012,1054は、深度が1、符号化単位1014,1016,1018,1028,1050,1052は、深度が2、符号化単位1020,1022,1024,1026,1030,1032,1048は、深度が3、符号化単位1040,1042,1044,1046は、深度が4である。
【0121】
予測単位1060において、一部パーティション1014,1016,1022,1032,1048、1050,1052,1054は、符号化単位が分割された形態である。すなわち、パーティション1014,1022,1050,1054は、2NxNのパーティションタイプであり、パーティション1016,1048,1052は、Nx2Nのパーティションタイプ、パーティション1032は、NxNのパーティションタイプである。深度別符号化単位1010の予測単位及びパーティションは、それぞれの符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じである。
【0122】
変換単位1070において、一部変換単位1052の映像データについては、符号化単位に比べ、小サイズのデータ単位で周波数変換または周波数逆変換が行われる。また、変換単位1014,1016,1022,1032,1048,1050,1052,1054は、予測単位1060において、当該予測単位及びパーティションと比較すれば、互いに異なる大きさまたは形態のデータ単位である。すなわち、一実施形態によるビデオ符号化装置100、及び一実施形態によるビデオ復号化装置200は、同一の符号化単位に対するイントラ予測/動き推定/動き補償作業、及び周波数変換/逆変換作業であるとしても、それぞれ別個のデータ単位を基に遂行することができる。
【0123】
それにより、最大符号化単位ごとに、領域別に階層的な構造の符号化単位ごとに、再帰的に符号化が行われ、最適符号化単位が決定されることにより、ツリー構造による符号化単位が構成される。符号化情報は、符号化単位に係わる分割情報、パーティションタイプ情報、予測モード情報、変換単位サイズ情報を含んでもよい。下記表1は、一実施形態によるビデオ符号化装置100、及び一実施形態によるビデオ復号化装置200で設定することができる一例を示す。
【0124】
【表1】
一実施形態によるビデオ符号化装置100のエントロピー符号化部120は、ツリー構造による符号化単位に係わる符号化情報を出力し、一実施形態によるビデオ復号化装置200のエントロピー復号化部220は、受信されたビットストリームをパージングし、ツリー構造による符号化単位に係わる符号化情報を抽出することができる。
【0125】
分割情報は、現在符号化単位が下位深度の符号化単位に分割されるか否かということを示す。現在深度dの分割情報が0であるならば、現在符号化単位が、現在符号化単位が下位符号化単位にそれ以上分割されない深度が符号化深度であるので、符号化深度について、パーティションタイプ情報、予測モード、変換単位サイズ情報が定義される。分割情報により、1段階さらに分割されなければならない場合には、分割された4個の下位深度の符号化単位ごとに、独立して符号化が行われなければならない。
【0126】
予測モードは、イントラモード、インターモード及びスキップモードのうち一つで示す。イントラモード及びインターモードは、全てのパーティションタイプで定義され、スキップモードは、パーティションタイプ2Nx2Nでのみ定義される。
【0127】
パーティションタイプ情報は、予測単位の高さまたは幅が対称的な比率に分割された対称的パーティションタイプ2Nx2N,2NxN,Nx2N及びNxN、及び非対称的な比率に分割された非対称的パーティションタイプ2NxnU,2NxnD,nLx2N,nRx2Nを示す。非対称的パーティションタイプ2NxnU及び2NxnDは、それぞれ高さが1:n(nは、1より大きい整数)及びn:1に分割された形態であり、非対称的パーティションタイプnLx2N及びnRx2Nは、それぞれ幅が1:n及びn:1に分割された形態を示す。
【0128】
変換単位サイズは、イントラモードで2種の大きさ、インターモードで2種の大きさに設定される。すなわち、変換単位分割情報が0であるならば、変換単位の大きさが現在符号化単位のサイズ2Nx2Nに設定される。変換単位分割情報が1であるならば、現在符号化単位が分割された大きさの変換単位が設定される。また、サイズ2Nx2Nである現在符号化単位に係わるパーティションタイプが、対称形パーティションタイプであるならば、変換単位の大きさはNxNに、非対称形パーティションタイプであるならば、N/2xN/2に設定される。
【0129】
一実施形態によるツリー構造による符号化単位の符号化情報は、符号化深度の符号化単位、予測単位及び最小単位単位のうち少なくとも一つに対して割り当てられる。符号化深度の符号化単位は、同一の符号化情報を保有している予測単位及び最小単位を一つ以上含んでもよい。
【0130】
従って、隣接したデータ単位同士それぞれ保有している符号化情報を確認すれば、同一の符号化深度の符号化単位に含まれるか否かということが確認される。また、データ単位が保有している符号化情報を利用すれば、当該符号化深度の符号化単位を確認することができるので、最大符号化単位内の符号化深度の分布が類推される。
【0131】
従って、その場合、現在符号化単位が、周辺データ単位を参照して予測する場合、現在符号化単位に隣接する深度別符号化単位内のデータ単位の符号化情報が直接参照されて利用される。
【0132】
他の実施形態として、現在符号化単位が、周辺符号化単位を参照して予測符号化が行われる場合、隣接する深度別符号化単位の符号化情報を利用して、深度別符号化単位内で、現在符号化単位に隣接するデータが検索されることにより、周辺符号化単位が参照されてもよい。
【0133】
図13は、表1の符号化モード情報による、符号化単位、予測単位及び変換単位の関係を図示している。
【0134】
最大符号化単位1300は、符号化深度の符号化単位1302,1304,1306,1312,1314,1316,1318を含む。そのうち1つの符号化単位1318は、符号化深度の符号化単位であるので、分割情報が0に設定される。サイズ2Nx2Nの符号化単位1318のパーティションタイプ情報は、パーティションタイプ2Nx2N 1322,2NxN 1324,Nx2N 1326,NxN 1328,2NxnU 1332,2NxnD 1334,nLx2N 1336及びnRx2N 1338のうち一つに設定される。
【0135】
パーティションタイプ情報が、対称形パーティションタイプ2Nx2N 1322,2NxN 1324,Nx2N 1326及びNxN 1328のうち一つに設定されている場合、変換単位分割情報TU size flagが0であるならば、サイズ2Nx2Nの変換単位1342が設定され、変換単位分割情報TU size flagが1であるならば、サイズNxNの変換単位1344が設定される。
【0136】
パーティションタイプ情報が非対称形パーティションタイプ2NxnU 1332,2NxnD 1334,nLx2N 1336及びnRx2N 1338のうち一つに設定された場合、変換単位分割情報TU size flagが0であるならば、サイズ2Nx2Nの変換単位1352が設定され、変換単位分割情報TU size flagが1であるならば、サイズN/2xN/2の変換単位1354が設定される。
【0137】
変換単位分割情報TU size flagは、変換インデックスの一種であり、変換インデックスに対応する変換単位の大きさは、符号化単位の予測単位タイプまたはパーティションタイプによって変更される。
【0138】
例えば、パーティションタイプ情報が、対称形パーティションタイプ2Nx2N 1322,2NxN 1324,Nx2N 1326及びNxN 1328のうち一つに設定されている場合、変換単位分割情報TU size flagが0であるならば、サイズ2Nx2Nの変換単位1342が設定され、変換単位分割情報TU size flagが1であるならば、サイズNxNの変換単位1344が設定される。
【0139】
パーティションタイプ情報が、非対称形パーティションタイプ2NxnU 1332,2NxnD 1334,nLx2N 1336及びnRx2N 1338のうち一つに設定された場合、変換単位分割情報TU size flagが0であるならば、サイズ2Nx2Nの変換単位1352が設定され、変換単位分割情報TU size flagが1であるならば、サイズN/2xN/2の変換単位1354が設定される。
【0140】
図13を参照して説明した変換単位分割情報TU size flagは、0または1の値を有するフラグであるが、一実施形態による変換単位分割情報は、1ビットのフラグに限定されるものではなく、設定によって0、1、2、3、…などに増加させ、変換単位が階層的に分割されてもよい。変換単位分割情報は、変換インデックスの一実施形態として利用される。
【0141】
その場合、一実施形態による変換単位分割情報を、変換単位の最大サイズ、変換単位の最小サイズと共に利用すれば、実際に利用された変換単位の大きさが表現される。一実施形態によるビデオ符号化装置100は、最大変換単位サイズ情報、最小変換単位サイズ情報及び最大変換単位分割情報を符号化することができる。符号化された最大変換単位サイズ情報、最小変換単位サイズ情報及び最大変換単位分割情報は、SPS(sequence parameter set)に挿入される。一実施形態によるビデオ復号化装置200は、最大変換単位サイズ情報、最小変換単位サイズ情報及び最大変換単位分割情報を利用して、ビデオ復号化に利用することができる。
【0142】
例えば、(a)現在符号化単位がサイズ64x64であり、最大変換単位サイズが32x32であるならば、(a−1)変換単位分割情報が0であるとき、変換単位の大きさは32x32、(a−2)変換単位分割情報が1であるとき、変換単位の大きさは16x16、(a−3)変換単位分割情報が2であるとき、変換単位の大きさは8x8に設定される。
【0143】
他の例として、(b)現在符号化単位がサイズ32x32であり、最小変換単位サイズが32x32であるならば、(b−1)変換単位分割情報が0であるとき、変換単位の大きさは32x32に設定され、変換単位の大きさが32x32より小さいことがないので、それ以上の変換単位分割情報が設定されることがない。
【0144】
さらに他の例として、(c)現在符号化単位がサイズ64x64であり、最大変換単位分割情報が1であるならば、変換単位分割情報は、0または1であり、他の変換単位分割情報が設定されることがない。
【0145】
従って、最大変換単位分割情報を「MaxTransformSizeIndex」、最小変換単位サイズを「MinTransformSize」、変換単位分割情報が0である場合の変換単位、すなわち、基礎変換単位RootTuの大きさを「RootTuSize」と定義するとき、現在符号化単位で可能な最小変換単位サイズ「CurrMinTuSize」は、下記数式(1)のように定義される。
【0146】
CurrMinTuSize
=max(MinTransformSize,RootTuSize/(2^MaxTransformSizeIndex)) (1)
現在符号化単位で可能な最小変換単位サイズ「CurrMinTuSize」と比較し、基礎変換単位サイズである「RootTuSize」は、システム上採択可能な最大変換単位サイズを示す。すなわち、数式(1)によれば、「RootTuSize/(2^MaxTransformSizeIndex)」は、基礎変換単位サイズである「RootTuSize」を最大変換単位分割情報に相応する回数ほど分割した変換単位サイズであり、「MinTransformSize」は、最小変換単位サイズであるので、それらのうち小さい値が、現在現在符号化単位で可能な最小変換単位サイズ「CurrMinTuSize」である。
【0147】
一実施形態による基礎変換単位サイズ「RootTuSize」は、予測モードによって異なる。
【0148】
例えば、現在予測モードがインターモードであるならば、「RootTuSize」は、下記数式2によって決定される。数式2で、「MaxTransformSize」は、最大変換単位サイズ、「PUSize」は、現在予測単位サイズを示す。
【0149】
RootTuSize=min(MaxTransformSize,PUSize) (2)
すなわち、現在予測モードがインターモードであるならば、変換単位分割情報が0である場合の変換単位である基礎変換単位サイズである「RootTuSize」は、最大変換単位サイズ及び現在予測単位サイズのうち小さい値に設定される。
【0150】
現在パーティション単位の予測モードがイントラモードであるならば、「RootTuSize」は、下記数式(3)によって決定される。「PartitionSize」は、現在パーティション単位の大きさを示す。
【0151】
RootTuSize=min(MaxTransformSize,PartitionSize) (3)
すなわち、現在予測モードがイントラモードであるならば、基礎変換単位サイズである「RootTuSize」は、最大変換単位サイズ及び現在パーティション単位サイズのうち小さい値に設定される。
【0152】
ただし、パーティション単位の予測モードによって変動する一実施形態による現在最大変換単位サイズである基礎変換単位サイズ「RootTuSize」は、一実施形態であるのみ、現在最大変換単位サイズを決定する要因は、それに限定されるものではないことに留意しなければならない。
【0153】
以下、
図1のビデオ符号化装置100のエントロピー符号化部120で行われるシンタックスエレメントのエントロピー符号化過程、及び
図2のビデオ復号化装置200のエントロピー復号化部220で行われるシンタックスエレメントのエントロピー復号化過程について詳細に説明する。
【0154】
前述のように、本発明の一実施形態によるビデオ符号化装置100、及びビデオ復号化装置200は、最大符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ符号化単位に、最大符号化単位を分割して符号化及び復号化を行う。予測過程及び変換過程に利用される予測単位及び変換単位は、他のデータ単位と独立してコストに基づいて決定される。そのように、最大符号化単位に含まれた、階層的な構造の符号化単位ごとに再帰的に符号化が行われ、最適符号化単位が決定されることにより、ツリー構造によるデータ単位が構成される。すなわち、最大符号化単位ごとに、ツリー構造の符号化単位、ツリー構造の予測単位及び変換単位が決定される。復号化のために、そのような階層的構造のデータ単位の構造情報を示す情報である階層情報と、階層情報以外に、復号化のための階層以外の情報とが伝送される必要がある。
【0155】
階層的構造と係わる情報は、前述の
図10ないし
図12で説明したツリー構造の符号化単位、ツリー構造の予測単位、及びツリー構造の変換単位を決定するために必要な情報であり、最大符号化単位の大きさ、符号化深度、予測単位のパーティション情報、符号化単位の分割いかんを示す分割フラグsplit flag、変換単位のサイズ情報、符号化単位が、変換処理のためにさらに小さい変換単位に分割されるか否かということを示す分割変換フラグsplit_Transform_flagなどを含む。階層的構造情報以外の符号化情報としては、各予測単位に適用されたイントラ/インター予測の予測モード情報、動きベクトル情報、予測方向情報、複数個のカラー成分が利用された場合、当該データ単位に適用されたカラー成分情報、変換係数のレベル情報などを含む。以下の説明で、階層情報、及び階層以外の情報は、エントロピー符号化及びエントロピー復号化の対象であるシンタックスエレメントとする。
【0156】
特に、本発明の実施形態は、シンタックスエレメントのうち変換単位と係わるシンタックスエレメントをエントロピー符号化及びエントロピー復号化するとき、コンテクストモデルを選択する方式に係わるものである。以下、変換単位と係わるシンタックスエレメントについて、エントロピー符号化過程及びエントロピー復号化過程において具体的に説明する。
【0157】
図14は、本発明の一実施形態によるエントロピー符号化装置の構成を示したブロック図である。
図14のエントロピー符号化装置1400は、
図1のビデオ符号化装置100のエントロピー符号化部120に対応する。
【0158】
図14を参照すれば、一実施形態によるエントロピー符号化装置1400は、二進化部(binarizer)1410、コンテクスト・モデラ(context modeler)1420、二進算術符号化部(binary arithmetic coder)1430を含む。また、二進算術符号化部1430は、レギュラ・コーディング部(regular coding engine)1432と、バイパス・コーディング部(bypass coding engine)1434と、を含む。
【0159】
エントロピー符号化装置1400に入力されるシンタックスエレメントが二進値ではない場合、二進化部1410は、シンタックスエレメントを二進化し、0または1の二進値で構成されたビンストリング(bin string)を出力する。ビンは、0または1で構成されたストリームの各ビットを示すものであり、各ビンは、CABAC(context adaptive binary arithmetic coding)を介して符号化される。シンタックスエレメントが、0と1との頻度が同一であるデータであるならば、確率値を利用しないバイパス・コーディング部1434に出力されて符号化される。
【0160】
二進化部1410は、シンタックスエレメントの類型によって、多様な二進化方式を適用することができる。二進化方式としては、単項(unary)及び切削型単項(truncated unary)、切削型ライスコード(truncated rice code)、ゴロムコード(Golomb code)、固定長コード(fixed length code)などが利用される。
【0161】
変換単位に0ではない変換係数(以下、「有効変換係数(significant coefficient)」とする)が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグであるcoded_block_flag(または、「cbf」とする)は、固定長コード方式を利用して二進化される。すなわち、変換単位に、0ではない変換係数が存在する場合、変換単位有効係数フラグcbfは、1の値を有するように設定され、変換単位に、0ではない変換係数が存在しない場合、変換単位有効係数フラグcbfは、0の値を有するように設定される。映像が複数個のカラー成分を含む場合、変換単位有効係数フラグは、各カラー成分の変換単位ごとに設定される。例えば、映像が、輝度(Y)成分及び色差(Cb,Cr)成分から構成された場合、輝度成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_luma、色差成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_cb及びcbf_crが設定される。
【0162】
コンテクスト・モデラ1420は、レギュラ・コーディング部1432に、シンタックスエレメントに対応するビット列を符号化するためのコンテクストモデルを提供する。具体的には、コンテクスト・モデラ1420は、現在シンタックスエレメントのビット列の各二進値を符号化するための二進値の発生確率を二進算術符号化部1430に出力する。
【0163】
コンテクストモデルは、ビンに係わる確率モデルであり、0と1とのうちいかなる値がMPS(most probable symbol)及びLPS(least probable symbol)に該当するかということに係わる情報と、MPSまたはLPSのうち少なくとも1つの発生確率とを含む。
【0164】
一実施形態によるコンテクスト・モデラ1420は、変換単位の変換深度に基づいて、変換単位有効係数フラグcbfのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを選択することができる。コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の大きさが、符号化単位の大きさと同一である場合、すなわち、変換単位の変換深度が0である場合、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルとして、既設定の第1コンテクストモデルを決定することができる。また、コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の大きさが、符号化単位の大きさより小さい場合、すなわち、変換単位の変換深度が0ではない場合、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルとして、既設定の第2コンテクストモデルを決定することができる。ここで、既設定の第1コンテクストモデルと第2コンテクストモデルは、互いに異なる確率分布モデルに基づく。すなわち、第1コンテクストモデルと第2コンテクストモデルは、互いに異なるコンテクストモデルである。
【0165】
そのように、一実施形態によるコンテクスト・モデラ1420は、変換単位有効係数フラグcbfをエントロピー符号化するとき、変換単位が符号化単位と同一である場合と、そうではない場合とを区別し、互いに異なるコンテクストモデルを適用する。変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のために既設定の複数個のコンテクストモデルのうち一つを示すインデックスを、コンテクストインデックスctxIdxとするとき、コンテクストインデックスctxIdxは、コンテクストモデル決定のためのコンテクスト増加パラメータctxIncと、既設定のコンテクストインデックスオフセット(txIdxOffsetとを加えた値を有することができる。すなわち、ctxIdx=ctxInc+ctxIdxOffsetである。コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の変換深度が0である場合と、変換単位の変換深度が0ではない場合との2つの場合を区別し、変換単位の変換深度に基づいて、コンテクストモデル決定のためのコンテクスト増加パラメータctxIncを変化させることにより、結果として、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを決定するためのコンテクストインデックスctxIdxを変化させることができる。
【0166】
具体的には、変換深度をtrafodepthとするとき、コンテクスト・モデラ1420は、次のアルゴリズムに基づいて、コンテクスト増加パラメータctxIncを決定することができる。
【0167】
ctxInc=(trafodepth==0)?1:0
前記アルゴリズムは、pseudo codeで、次のように表現することができる。
【0168】
{
If(trafodepth==0)ctxInc=1;
elsectxInc=0;
}
変換単位有効係数フラグは、輝度成分と色差成分とによって、別途に設定される。輝度成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_lumaのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルは、前述のように、変換単位の変換単位の変換深度が0であるか否かということよって変化するコンテクスト増加パラメータctxIncを利用して決定される。色差成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_cbまたはcbf_crのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルは、変換深度trafodepthの値を、コンテクスト増加パラメータctxIncとして利用して決定される。
【0169】
レギュラ・コーディング部1432は、コンテクスト・モデラ1420から提供されたコンテクストモデルに含まれたMPS、LPSに係わる情報、MPSまたはLPSの確率情報に基づいて、シンタックスエレメントに対応するビット列に係わる二進算術符号化を行う。
【0170】
図15は、本発明の一実施形態による、変換単位に係わるシンタックスエレメントをエントロピー符号化及びエントロピー復号化する過程を示したフローチャートである。
【0171】
図15を参照すれば、段階1510で、現在変換単位に含まれた変換係数のうち、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグcoded_block_flag cbfが、まずエントロピー符号化及びエントロピー復号化される。前述のように、変換単位の変換深度に基づいて、cbfのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルが決定され、決定されたコンテクストモデルに基づいて、cbfに係わる二進算術符号化が行われる。
【0172】
cbfが0であるならば、現在変換単位に0である変換係数だけが存在するのでc、bfとして、0の値だけがエントロピー符号化及びエントロピー復号化され、変換係数レベル情報は、エントロピー符号化及びエントロピー復号化されない。
【0173】
段階1520で、現在変換単位に、有効変換係数が存在する場合には、有効変換係数の位置を示す有効性マップ(SigMap:significance map)がエントロピー符号化及びエントロピー復号化される。
【0174】
有効性マップは、有効ビット(significant bit)、及び最後の有効変換係数の位置を示す所定の情報から構成される。有効ビットは、各スキャンインデックスによる変換係数が、有効変換係数であるか、それとも0であるかということを示すものであり、significant_coeff_flag[i]を利用して表現される。有効性マップは、変換単位を分割した所定サイズのサブセット単位として設定される。従って、significant_coeff_flag[i]は、変換単位に含まれた1つのサブセットに含まれた変換係数のうち、i番目スキャンインデックスの変換係数が0であるか否かということを示す。
【0175】
従来H.264などでは、各有効変換係数ごとに、最後の有効変換係数であるか否かということを示すフラグEnd−Of−Blockが、別途にエントロピー符号化及びエントロピー復号化された。しかし、本発明の一実施形態によれば、最後の有効変換係数の位置情報がそのままエントロピー符号化及びエントロピー復号化される。例えば、最後の有効変換係数の位置が(x,y)(x,yは整数)であるならば、(x,y)座標値を示すシンタックスエレメントであるlast_significant_coeff_x及びlast_significant_coeff_yが、エントロピー符号化及びエントロピー復号化される。
【0176】
段階1530で、変換係数の大きさを示す変換係数レベル情報が、エントロピー符号化及びエントロピー復号化される。従来H.264/AVCでは、変換係数のレベル情報は、1つのシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_minus1によって表現された。本発明の実施形態によれば、変換係数のレベル情報は、変換係数の絶対値が1より大きいか否かということに係わるシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_greater1_flag、絶対値が2より大きいか否かということに係わるシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_greater2_flag、残りの変換係数のサイズ情報を示すシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_remainingを符号化される。
【0177】
残りの変換係数のサイズ情報を示すシンタックスエレメントcoeff_abs_level_remainingは、変換係数の大きさabscoeffと、coeff_abs_level_greater1_flag及びcoeff_abs_level_greater2_flagを利用して決定された基本レベル値baseLevelとの差値を有する。基本レベル値baseLevelは、次の数式:baseLevel=1+coeff_abs_level_greater1_flag+coeff_abs_level_greater2_flagによって決定され、coeff_abs_level_remainingは、次の数式:coeff_abs_level_remaining=absCoeff−baseLevelによって決定される。coeff_abs_level_greater1_flag及びcoeff_abs_level_greater2_flagが、0または1の値を有するので、基本レベル値baseLevelは、1〜3までの値を有することができる。従って、coeff_abs_level_remainingは、(absCoeff−1)から(absCoeff−3)まで変化する。そのように、本来の変換係数の値を伝送する代わりに、原変換係数の大きさabsCoeffと、基本レベル値baseLevelとの差値である(absCoeff−baseLevel)を、変換係数のサイズ情報として伝送する理由は、伝送されるデータサイズを低減させるためのことである。
【0178】
以下、一実施形態にる、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルの決定過程について説明する。
【0179】
図16は、一実施形態による、符号化単位、及び符号化単位に含まれた変換単位の一例を示した図面である。
図16において、点線で表示されたデータ単位は、符号化単位を示し、実線で表示されたデータ単位は、変換単位を示す。
【0180】
前述のように、本発明の一実施形態によるビデオ符号化装置100、及びビデオ復号化装置200は、最大符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ符号化単位に、最大符号化単位を分割し、符号化及び復号化を行う。予測過程及び変換過程に利用される予測単位及び変換単位は、他のデータ単位と独立してコストに基づいて決定される。もしビデオ符号化装置100及びビデオ復号化装置200において、利用可能な最大変換単位の大きさより符号化単位が大きい場合には、符号化単位は、最大変換単位サイズ以下の変換単位に分割され、分割された変換単位に基づいて、変換過程が行われる。例えば、符号化単位の大きさが64x64、利用可能な最大変換単位の大きさが32x32である場合、符号化単位に対する変換(または逆変換)過程を遂行するためには、符号化単位は、32x32以下の大きさの変換単位に分割される。
【0181】
符号化単位を、水平方向及び垂直方向に分割し、変換単位に至るまでの分割回数を示す変換深度trafodepthが決定される。例えば、サイズ2Nx2Nの現在符号化単位の変換単位の大きさが2Nx2Nであるならば、変換深度0に、変換単位の大きさがNxNであるならば、変換深度1に、変換単位の大きさがN/2xN/2であるならば、変換深度2に決定される。
【0182】
図16を参照すれば、変換単位1611,1616,1617は、最上位ルートの符号化単位を1回分割したレベル1の変換単位であり、変換深度1の値を有する。また、変換単位1612,1614,1614,1615は、レベル1の変換単位を、さらに4分割して生成されるレベル2の変換単位であり、変換深度2の値を有する。
【0183】
図17は、変換深度に基づいて、
図16の変換単位の変換単位有効係数フラグcbfのコンテクストモデル決定に利用されるコンテクスト増加パラメータctxIncを示した図面である。
図17のツリー構造において、リーフ(leaf)ノード1711ないし1717は、それぞれ
図16の変換単位1611ないし1617に対応し、リーフ(leaf)ノード1711ないし1717に表示された0または1の値は、それぞれ
図16の変換単位1611ないし1617のcbfを示す。また、
図17で、同一変換深度のリーフは、左上側、右上側、左下側、右下側に位置した変換単位の順序に図示された。例えば、
図17で、リーフ1712,1713,1714,1715は、それぞれ
図16の変換単位1612,1613,1614,1615に対応する。また、
図16及び
図17を参照すれば、変換単位1612,1614のcbfだけが1であり、他の変換単位のcbfは0であると仮定する。
【0184】
図17を参照すれば、
図16の変換単位1611ないし1617は、いずれも最上位ルートの符号化単位を分割し、分割深度trafodepthが0ではない値を有するので、変換単位1611ないし1617それぞれの有効係数フラグcbfのコンテクストモデル決定に利用されるコンテクスト増加パラメータctxIncは、0の値を有するように設定される。
【0185】
図18は、一実施形態による符号化単位、及び符号化単位に含まれた変換単位の他の例を示した図面である。
図18において、点線で表示されたデータ単位は、符号化単位1811を示し、実線で表示されたデータ単位は、変換単位1812を示す。
【0186】
図18を参照すれば、符号化単位1811と、符号化単位1811の変換処理のために利用される変換単位1812との大きさが同一である場合、変換単位1812の変換深度trafodepthは、0の値を有する。そのように、変換単位1812の変換深度が0である場合、変換単位1812の有効係数フラグcbfのコンテクストモデル決定に利用されるコンテクスト増加パラメータctxIncは、1の値を有するように設定される。
【0187】
一実施形態によれば、コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の変換深度に基づいて、符号化単位の大きさと、変換単位の大きさとを比較し、変換単位の変換深度が0である場合と、変換単位の変換深度が0ではない場合とのそれぞれを区別し、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを決定するためのコンテクストインデックスctxIdxを変化させることができる。コンテクストモデル決定のためのコンテクスト増加パラメータctxIncを変化させることにより、変換単位の変換深度が0である場合と、変換単位の変換深度が0ではない場合とのそれぞれにおいて、変換単位有効係数フラグcbfのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルが変化する。
【0188】
図19は、一実施形態による、
図16の符号化単位に含まれた変換単位の構造を決定するための分割変換フラグsplit_Transform_flagの一例を示した図面である。
【0189】
ビデオ符号化装置100は、ビデオ復号化装置200に、各符号化単位の変換過程に利用された変換単位の構造に係わる情報をシグナリングすることができる。そのような変換単位の構造に係わる情報は、各符号化単位が、水平方向及び垂直方向に4分割され、変換単位に分割されるか否かということを示す分割変換フラグsplit_Transform_flagを介してシグナリングされる。
【0190】
図16及び
図19を参照すれば、最上位ルートの符号化単位は、4分割されるので、最上位ルートの符号化単位の分割変換フラグsplit_Transform_flag1910は、1に設定される。最上位ルートの符号化単位が、利用可能な最大変換単位の大きさより大きい場合、最上位ルートの符号化単位の分割変換フラグsplit_Transform_flag1910は、常に1に設定され、別途にシグナリングされない。なぜならば、符号化単位が、利用可能な最大変換単位の大きさより大きい場合には、符号化単位が、少なくとも最大変換単位以下の大きさに分割される必要があるからである。
【0191】
最上位ルートの符号化単位を4分割した変換深度1の変換単位それぞれについて、さらに変換深度2の変換単位に分割されるか否かということを示す分割変換フラグが設定される。
図19において、同一変換深度の変換単位に対して、左上側、右上側、左下側、右下側に位置した変換単位の順序に、分割変換フラグが表示された。図面符号1911は、
図16の変換単位1611の分割変換フラグであり、変換単位1611は、下位深度の変換単位に分割されないので、変換単位1611の分割変換フラグ1911は、0の値を有する。同様に、
図16の変換単位1616,1617も、下位深度の変換単位に分割されないので、変換単位1616,1617の分割変換フラグ1913,1914は、いずれも0の値を有する。
図16において、右上側に位置した変換深度1の変換単位は、さらに変換深度2の変換単位1612,1613,1614,1615に分割されるので、右上側に位置した変換深度1の変換単位に係わる分割変換フラグ1912は、1の値を有する。変換深度2の変換単位1612,1613,1614,1615は、それ以上下位深度の変換単位に分割されないので、変換深度2の変換単位1612,1613,1614,1615の分割変換フラグ1915,1916,1917,1918は、いずれも0の値を有する。
【0192】
前述のように、変換単位の変換深度に基づいて、cbfのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルが選択され、選択されたコンテクストモデルに基づいて、cbfに係わる二進算術符号化が行われる。cbfが0であるならば、現在変換単位に、0である変換係数だけが存在するので、cbfとして、0の値だけがエントロピー符号化及びエントロピー復号化され、変換係数レベル情報は、エントロピー符号化及びエントロピー復号化されない。
【0193】
以下では、cbfが1の値を有する変換単位、すなわち、0ではない変換係数を有する変換単位に含まれた変換係数と係わるシンタックスエレメントをエントロピー符号化する過程について説明する。
【0194】
図20は、一実施形態による、エントロピー符号化される変換単位を例示する。
図20では、変換単位2000の大きさが16x16である場合を図示したが、変換単位2000の大きさは、図示された16x16に限定されるものではなく、4x4〜32x32のような多様な大きさを有することができる。
【0195】
図20を参照すれば、変換単位2000に含まれた変換係数のエントロピー符号化及びエントロピー復号化のために、変換単位2000は、さらに小サイズの変換単位に分割される。以下では、変換単位2000に含まれた4x4変換単位2010と係わるシンタックスエレメントをエントロピー符号化する過程について説明する。以下で説明する変換単位と係わるシンタックスエレメントをエントロピー符号化する過程は、他の大きさを有する変換単位についても適用される。
【0196】
4x4変換単位2010に含まれた各変換係数は、図示されているような変換係数値abscoeffを有する。4x4変換単位2010に含まれた変換係数は、図示されているような所定スキャン順序によって直列化されて順次に処理される。スキャン順序は、図示されているところに限定されるものではなく、変更されるのである。
【0197】
4x4変換単位2010に含まれた変換係数と係わるシンタックスエレメントは、変換単位に含まれた各変換係数が0ではない値を有する有効変換係数であるか否かということを示すシンタックスエレメントであるsignificant_coeff_flag、変換係数の絶対値が1より大きいか否かということに係わるシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_greater1_flag、絶対値が2より大きいか否かということに係わるシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_greater2_flag、残り変換係数のサイズ情報を示すシンタックスエレメントであるcoeff_abs_level_remainingがある。
【0198】
図21は、
図20の変換単位2010に対応する有効性マップを示した図面である。
【0199】
図20及び
図21を参照すれば、
図20の4x4変換単位2010に含まれた変換係数のうち、0ではない値を有する有効変換係数について、1の値を有する有効性マップSigMap 2100が設定される。そのような有効性マップSigMap 2100は、既設定のコンテクストモデルを利用して、エントロピー符号化及びエントロピー復号化される。
【0200】
図22は、
図20の4x4変換単位2010に対応するcoeff_abs_level_greater1_flagを示した図面である。
【0201】
図20ないし
図22を参照すれば、有効性マップSigMap 2100が、1の値を有する有効変換係数について、当該有効変換係数が1より大きい値を有するか否かということを示すフラグであるcoeff_abs_level_greater1_flag 2200が設定される。coeff_abs_level_greater1_flag 2200が1であるならば、当該変換係数は、1より大きい値を有する変換係数であるということを示し、coeff_abs_level_greater1_flag 2200が0であるならば、当該変換係数は、1の値を有する変換係数であるということを示す。
図22において、1の値を有する変換係数位置のcoeff_abs_level_greater1_flag 2210は、0の値を有することになる。
【0202】
図23は、
図20の4x4変換単位2010に対応するcoeff_abs_level_greater2_flagを示した図面である。
【0203】
図20ないし
図23を参照すれば、coeff_abs_level_greater1_flag 2200が1に設定された変換係数について、当該変換係数が2より大きい値を有するか否かということを示すcoeff_abs_level_greater2_flag 2300が設定される。coeff_abs_level_greater2_flag 2300が1であるならば、当該変換係数は、2より大きい値を有する変換係数であるということを示し、coeff_abs_level_greater2_flag 2300が0であるならば、当該変換係数は、2の値を有する変換係数であるということを示す。
図23において、2の値を有する変換係数位置のcoeff_abs_level_greater2_flag 2310は、0の値を有することになる。
【0204】
図24は、
図20の4x4変換単位2010に対応するcoeff_abs_level_remainingを示した図面である。
【0205】
図20ないし
図24を参照すれば、残りの変換係数のサイズ情報を示すシンタックスエレメントcoeff_abs_level_remaining 2400は、各変換係数ごとに、(absCoeff−baseLevel)の値を計算して獲得される。残りの変換係数のサイズ情報を示すシンタックスエレメントcoeff_abs_level_remainingは、変換係数の大きさabscoeffと、coeff_abs_level_greater1_flag及びcoeff_abs_level_greater2_flagを利用して決定された基本レベル値baseLevelとの差値を有する。基本レベル値baseLevelは、次の数式:baseLevel=1+coeff_abs_level_greater1_flag+coeff_abs_level_greater2_flagによって決定され、次の数式:coeff_abs_level_remaining=absCoeff−baseLevelにより、coeff_abs_level_remainingが決定される。
【0206】
coeff_abs_level_remaining 2400は、図示されたスキャン順序によって読み取られ、エントロピー符号化される。
【0207】
図25は、一実施形態によるビデオのエントロピー符号化方法を示したフローチャートである。
【0208】
図14及び
図25を参照すれば、段階2510で、コンテクスト・モデラ1420は、変換単位に基づいて変換された符号化単位のデータを獲得し、段階2520で、コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の変換深度に基づいて、変換単位に、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグの算術符号化のためのコンテクストモデルを決定する。
【0209】
コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の大きさが、符号化単位の大きさと同一である場合、すなわち、変換単位の変換深度が0である場合、及び変換単位の大きさが符号化単位の大きさより小さい場合、すなわち、変換単位の変換深度が0ではない場合、互いに異なるコンテクストモデルを決定することができる。具体的には、コンテクスト・モデラ1420は、変換単位の変換深度に基づいて、コンテクストモデル決定のためのコンテクスト増加パラメータctxIncを変化させることにより、変換単位の変換深度が0である場合と、変換単位の変換深度が0ではない場合との2つの場合を区別し、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを決定するためのコンテクストインデックスctxIdxを変化させることができる。
【0210】
変換単位有効係数フラグは、輝度成分と色差成分とによって別途に設定される。輝度成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_lumaのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルは、変換単位の変換単位の変換深度が0であるか否かということによって変化するコンテクスト増加パラメータctxIncを利用して決定される。色差成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_cb,cbf_crのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルは、変換深度trafodepthの値をコンテクスト増加パラメータctxIncとして利用して決定される。
【0211】
段階2530で、レギュラ・コーディング部1432は、決定されたコンテクストモデルに基づいて、変換単位有効係数フラグを算術符号化する。
【0212】
図26は、本発明の一実施形態によるエントロピー復号化装置の構成を示したブロック図である。
図26のエントロピー復号化装置2600は、
図2のビデオ復号化装置200のエントロピー復号化部220に対応する。エントロピー復号化装置2600は、前述のエントロピー符号化装置1400で遂行されるエントロピー符号化過程の逆過程を遂行する。
【0213】
図26を参照すれば、エントロピー復号化装置2600は、コンテクスト・モデラ2610、レギュラ・デコーディング部2620、バイパス・デコーディング部2630、逆二進化部2640を含む。
【0214】
バイパス・コーディングによって符号化されたシンタックスエレメントは、バイパス・デコーディング部2630に出力されて算術復号化され、レギュラ・コーディングによって符号化されたシンタックスエレメントは、レギュラ・デコーディング部2620によって算術復号化される。レギュラ・デコーディング部2620は、コンテクスト・モデラ2610から提供されるコンテクストモデルに基づいて、現在シンタックスエレメントの二進値を算術復号化してビット列を出力する。
【0215】
一実施形態によるコンテクスト・モデラ2610は、前述の
図14のコンテクスト・モデラ1420と同一に、変換単位の変換深度に基づいて変換単位有効係数フラグcbfのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを選択することができる。すなわち、コンテクスト・モデラ2610は、変換単位の大きさが符号化単位の大きさと同一である場合、すなわち、変換単位の変換深度が0である場合、及び変換単位の大きさが符号化単位の大きさより小さい場合、すなわち、変換単位の変換深度が0ではない場合、互いに異なるコンテクストモデルを決定することができる。具体的には、コンテクスト・モデラ2610は、変換単位の変換深度に基づいて、コンテクストモデル決定のためのコンテクスト増加パラメータctxIncを変化させることにより、変換単位の変換深度が0である場合と、変換単位の変換深度が0ではない場合との2つの場合を区別し、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを決定するためのコンテクストインデックスctxIdxを変化させることができる。
【0216】
ビットストリームから獲得された符号化単位が、変換単位に分割されるか否かということを示す分割変換フラグsplit_Transform_flagに基づいて、符号化単位に含まれた変換単位の構造を決定すれば、変換単位の変換深度は、符号化単位を分割して変換単位まで至る分割回数に基づいて決定される。
【0217】
変換単位有効係数フラグは、輝度成分と色差成分とによって別途に設定される。輝度成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_lumaのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルは、変換単位の変換単位の変換深度が0であるか否かということよって変化するコンテクスト増加パラメータctxIncを利用して決定される。色差成分の変換単位に係わる変換単位有効係数フラグcbf_cb,cbf_crのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルは、変換深度trafodepthの値をコンテクスト増加パラメータctxIncとして利用して決定される。
【0218】
逆二進化部2640は、レギュラ・デコーディング部2620またはバイパス・デコーディング部2630で算術復号化されたビット列を、再びシンタックスエレメントとして復元する。
【0219】
エントロピー復号化装置2600は、前述の変換単位有効係数フラグcbf以外に、coeff_abs_level_remaining、SigMap、coeff_abs_level_greater1_flag、coeff_abs_level_greater2_flagなどの変換単位に係わるシンタックスエレメントを算術復号化して出力する。変換単位に係わるシンタックスエレメントが復元されれば、復元されたシンタックスエレメントに基づいて、逆量子化、逆変換及び予測復号化過程を介して、変換単位に含まれたデータに係わる復号化が行われる。
【0220】
図27は、本発明の一実施形態による、ビデオのエントロピー復号化方法を示したフローチャートである。
図27を参照すれば、段階2710で、符号化単位に含まれ、符号化単位の逆変換処理に利用される変換単位が決定される。前述のように、ビットストリームから獲得された符号化単位が、変換単位に分割されるか否かということを示す分割変換フラグsplit_Transform_flagに基づいて、符号化単位に含まれた変換単位の構造が決定される。また、変換単位の変換深度は、符号化単位を分割して変換単位まで至る分割回数に基づいて決定される。
【0221】
段階2720で、コンテクスト・モデラ2610は、ビットストリームから、変換単位に、0ではない変換係数が存在するか否かということを示す変換単位有効係数フラグを獲得する。
【0222】
段階2730で、コンテクスト・モデラ2620は、変換単位の変換深度に基づいて、変換単位有効係数フラグの算術復号化のためのコンテクストモデルを決定する。前述のように、コンテクスト・モデラ2610は、変換単位の大きさが符号化単位の大きさと同一である場合、すなわち、変換単位の変換深度が0である場合、及び変換単位の大きさが符号化単位の大きさより小さい場合、すなわち、変換単位の変換深度が0ではない場合、互いに異なるコンテクストモデルを決定することができる。具体的には、コンテクスト・モデラ2610は、変換単位の変換深度に基づいて、コンテクストモデル決定のためのコンテクスト増加パラメータctxIncを変化させることにより、変換単位の変換深度が0である場合と、変換単位の変換深度が0ではない場合との2つの場合を区別し、変換単位有効係数フラグのエントロピー符号化のためのコンテクストモデルを決定するためのコンテクストインデックスctxIdxを変化させることができる。
【0223】
段階2740で、レギュラ・デコーディング部2620は、コンテクスト・モデラ2610から提供されるコンテクストモデルに基づいて、変換単位有効係数フラグを算術復号化する。
【0224】
本発明はまた、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータが保存される全ての種類の記録装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、CD(compact disc)−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などが含まれる。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式で、コンピュータで読み取り可能なコードで保存されて実行される。
【0225】
以上、本発明について、その望ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で、当業者であるならば、本発明が、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現されるということを理解することができるであろう。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれるものであると解釈されなければならないのである。