(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る予想遊技データ公開システム及び予想遊技データ公開方法の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
本実施形態の予想遊技データ公開システム1は、
図1に示すように、複数の遊技機10を有する遊技場A〜Cに設置されたホールコンピュータ50(50A〜50C)と、予想データの閲覧を行う閲覧者の所持する閲覧者用通信端末70(70A〜70C)と、予想データの投稿を行う投稿者の所持する送信者用通信端末80(80A〜80C)と、予想データを閲覧可能に記憶する予想遊技データ公開装置90等によって構成され、これらが所定の通信ネットワーク200(インターネット)を介してデータ通信可能に接続されている。
【0014】
ホールコンピュータ50A〜50Cは、遊技場A〜Cにおいて各遊技機10の遊技データを集計する情報処理装置であって、台コンピュータ30、島コンピュータ40などの中継情報処理装置を介して、遊技機10(例えば、パチンコ機、スロットマシンなど)、台間機200(例えば、遊技媒体貸出機)等から出力される遊技信号(例えば、大当り信号、アウト信号、セーフ信号、確変信号、売上信号等)を収集して遊技機10ごとの遊技データを集計する。
集計する遊技データは、例えば、遊技機10がパチンコ機である場合には、大当りの発生時間、大当りに至るまでのゲーム回数、大当り回数、大当り確率(平均値)、一回の大当り出玉数を示す1大当り玉数(平均値)、一営業日において遊技者が最も多く所持した玉数を示す最大出玉数、払出玉数から投入玉数を減算した差引玉数、大当り確率のアップする確率変動状態の発生回数を示す確変回数、所定の単価(例えば、千円)を費やすまでのゲーム可能数を示す単価あたりのゲーム回数(平均値)、投入玉数に対する払出玉数の占める割合を示す出玉率などである。
遊技機10がスロットマシンである場合に集計される遊技データは、パチンコ機で集計される前記遊技データにおいて、大当りをボーナスに、玉をメダルに読み替えた遊技データとなっている。
これらの遊技データは、各営業日ごとに記憶され、例えば、本日開店から現在までの本日分の遊技データはもとより、前日、前々日など過去数日分(例えば、7日分)の遊技データが過去データとして蓄積・記憶されている。
この過去データは、所定のタイミング(例えば、閉店時、開店時、一定の周期ごとなど)において通信ネットワーク200を介して予想遊技データ公開装置90に送信される。
【0015】
閲覧者用通信端末70A〜70Cは、例えば、携帯電話、スマートフォン、PCなどの通信ネットワーク200に接続可能な通信端末装置であって、閲覧ソフト(ブラウザ)を起動することにより、予想遊技データ公開装置90で開設される予想遊技データ公開サイト100へアクセス可能に構成されている。
予想遊技データ公開サイト100へのアクセスは、事前に登録されたユーザー情報の照合に基づいて許可され、例えば、メールアドレス等のユーザーIDと、パスワードなどのユーザー情報を入力・送信し、このユーザー情報が予想遊技データ公開装置90に事前に登録されたユーザー情報と一致した場合に限り、許可されるようになっている。
また、閲覧者用通信端末70A〜70Cは、通信ネットワーク200に直接接続して、予想遊技データ公開サイト100にアクセスすることもできるが、遊技場A〜Cに備えるアクセスポイント60と、ルータ(例えば、ホールコンピュータ50)とを経由して通信ネットワーク100に接続して、予想遊技データ公開サイト100へアクセスすることもできる。
なお、閲覧者用通信端末70は、予想データの閲覧を希望する閲覧者の所持する通信端末、すなわち予想データを遊技機選択の目安とする遊技者の所持する通信端末であることから、本実施形態では、遊技場内に存在しているものとして扱うが、遊技場外に存在していてもよい。
【0016】
送信者用通信端末80A〜80Eは、例えば、携帯電話、スマートフォン、PCなどの通信ネットワーク200に接続可能な通信端末装置であって、閲覧ソフト(ブラウザ)を起動することにより、予想遊技データ公開サイト100へアクセス可能に構成されている。
予想遊技データ公開サイト100へのアクセスは、閲覧者用通信端末70の場合と同様に、事前に登録されたユーザー情報の照合に基づいて許可される。
また、送信者用通信端末80A〜80Eは、閲覧者用通信端末70の場合と同様に、通信ネットワーク200に直接接続して、又は遊技場A〜Cに備えるアクセスポイント60と、ルータ(例えば、ホールコンピュータ50)とを経由して通信ネットワーク100に接続して、予想遊技データ公開サイト100へアクセスすることもできる。
【0017】
予想遊技データ公開装置90は、Webサーバ装置(通信情報処理装置)であって、ホールコンピュータ50から送信される遊技データ(過去データ)と、送信者用通信端末80から送信される予想データを閲覧可能に記憶する。
遊技データ(過去データ)と予想データは、ハードディスク等の記憶手段にHTMLなどのファイル形式で記憶されるととともに、遊技機別にデータベース化され(以下、「遊技機別データベース」という)、通信端末70,80の閲覧ソフト(ブラウザ)からの要求に応じて送信(ダウンロード)される。
予想データは、遊技機の将来的な挙動を示す遊技データであって、本実施形態では、例えば、前述したホールコンピュータ50の集計する遊技データに対応する種類のデータ群からなり、送信者用通信端末80の所持者である熟練遊技者等の予想者が予想して投稿されたデータである。
以下、予想遊技データ公開サイト100について説明する。
【0018】
予想遊技データ公開サイト100は、予想遊技データ公開装置90で開設するWebサイトであり、例えば、SNS(social networking service)からなり、以下に示すように、複数のWebページ(画面)から構成されている。
これらのWebページ(画面)は、通信端末70,80で起動される閲覧ソフトからの要求に応じてダウンロードされ、それぞれの通信端末70,80における表示手段(例えば、液晶表示器など)に閲覧可能に表示される。
【0019】
例えば、予想遊技データ公開装置90のURLを指定した閲覧ソフトからの要求により、
図2に示すような初期画面が閲覧可能となる。
最初に、
図2(a)に示すように、ログイン画面101が表示され、このWebページを介してユーザーIDとパスワードなどのユーザー情報を入力して、予想遊技データ公開装置90に送信することができる。
また、ユーザー情報の送信を受け付けた予想遊技データ公開装置90によって、ユーザー情報の照合一致が判定されると、
図2(b)に示すように、ユーザー専用ページに移行し、予想データの閲覧又は投稿を選択する選択画面102が閲覧可能となり、その後は、選択画面102の操作に応じたページに移行することになる。
以下、最初に予想データの閲覧が選択された場合、すなわち、ユーザーが閲覧用通信端末70の所持者(例えば、遊技者)である場合について、
図3〜
図5を参照しながら説明する。
【0020】
選択画面102において、予想データの閲覧が選択されると、
図3(a)に示すような予想データの閲覧可能なページに移行する。
このページは、複数の選択項目を有するメニュー表示領域110と、データ表示領域120とを有し、選択された項目に対応した詳細なデータがデータ表示領域120に表示されるようになっている。
メニュー表示領域110には、閲覧を希望する予想データを絞込むための検索キーとして機能する、例えば、「遊技場選択」(遊技場A〜C)、「機種選択」(機種a〜c)、「投稿者選択」(投稿者A〜C)などがグループ分け表示され、どの遊技場の何機種の何番台の遊技機に関する予想データを、投稿者別に選択できるようになっている。なお、各グループにおける表示順は、閲覧頻度が高い順にソートされている。
【0021】
例えば、「投稿者選択」の選択操作により、
図3(b)に示すように、閲覧を希望する予想データを投稿者名から絞込む投稿者選択ページに移行する。
このページのデータ表示領域120には、事前に付与されたポイント(pt)数の多い順にソートされた投稿者を個別に選択可能なランキング表示120aと、投稿者を所在地別に選択可能な地域別投稿者表示120bが表示される。
ポイント(pt)数は、例えば、過去に予想した予想データの的中度合い(的中率)、予想データが閲覧された頻度(アクセスカウンタ数)、及び閲覧者の評価等を投稿者別に数値化したもので、投稿者の予想実績を評価する目安として、予想遊技データ公開装置90に備える記憶手段において、予想データとともに、投稿者別にデータベース化されて記憶されている(以下、「投稿者別データベース」という)。
地域別投稿者表示120bでは、投稿者が日本地図から又は都道府県ごとに選択可能に分類されている。
このようなページ構成により、閲覧を希望する予想データを、投稿者を検索キーとして絞込むことができるようになっている。
【0022】
さらに、投稿者選択ページから投稿者(例えば、ランキング表示120a中の投稿者A)を選択すると、
図4(a)に示すように、その投稿者が予想した遊技機10を、遊技台番号から絞り込む遊技機選択ページに移行する。
このページのデータ表示領域120には、その投稿者が予想した遊技機10を、遊技場・機種ごと等に区分した遊技機一覧表示120cが表示される。
また、遊技機一覧表示120cは、ある遊技機10が将来的に稼動する一営業日を示す予想日(yyy/mm/dd)ごとに分類されており、予想日を選択操作することで、その予想日に対応する遊技機10(予想データが既に投稿された遊技機)が一覧表示されるようになっている。
【0023】
さらに、遊技機選択ページから遊技台番号(例えば、遊技場Aの2番台)を選択すると、
図4(b)に示すように、当該遊技機10に関する投稿者(A)の予想データを表示する予想データ表示ページに移行し、この移行により、予想遊技データ公開装置90は、投稿者別データベースにおいて投稿者(A)のアクセスカウンタ数をプラス1更新する。
このページのデータ表示領域120には、予想データに係る遊技機10、投稿者、及び予想日を特定可能な予想対象特定表示120dと、波予想データ120eと、閉店時予想データ120fと、根拠コメント表示120gと、評価入力表示120iと、コメント入力表示120jと、評価確認ボタン120kなどが表示される。
【0024】
波予想データ120eは、遊技機の将来的な挙動を示す遊技データであって、遊技機10のある予想日における出玉の推移を予想した予想データであり、例えば、
図5(a)に示すように、遊技媒体を専ら遊技機10に投入する吸い込み期間から当りが連チャンする連チャン期間に移行するタイミング(時間)を予想した予想データ(図中上段の図表)であり、過去データ(例えば、予想日前日の遊技データであって、図中下段の前日スランプデータ)と対比可能に表示されるようになっている。
この予想例では、最初の波(第一波)が12時頃〜13時頃に出現し、二回目の波(第二波)が16時頃〜17時頃に出現し、三回目の波(第三波)が20時頃〜21時頃に出現すると予想した予想データとなっている。
【0025】
閉店時予想データ120fは、遊技機の将来的な挙動を示す遊技データであって、当該遊技機10のある予想日の閉店時(営業終了時)における遊技データを予想した予想データであり、ホールコンピュータ50が集計する遊技データと同種類のデータ群から構成され、例えば、
図5(b)に示すように、千円あたりのゲーム回数、差引玉数、最大出玉数、1大当り玉数、大当り回数などの予想データ(図中左の図表)からなり、過去データ(例えば、予想日前日の遊技データであって、図中右の図表)と対比可能に表示されるようになっている。
【0026】
根拠コメント表示120gは、遊技機の将来的な挙動を示す遊技データであって、予想の根拠を示す投稿者のコメント等が表示される。
評価入力表示120iは、閲覧者であるユーザーの予想データ(投稿者)に対する評価を入力可能な表示領域であり、例えば、予想データを、評価の高低を示す評価ランクに従って区分けすることができるようになっている。
図4(b)に示す例では、予想データを、ラジオボタンの選択により、「大変参考になった」、「まあまあ参考になった」、「参考にならなかった」の三つの評価ランクいずれかに区分けすることができるようになっている。
さらに、この区分けに応じて閲覧者から投稿者に対して謝礼としてポイントが付与されるようになっている。
例えば、「大変参考になった」では20pt、「まあまあ参考になった」では10ptが付与される。
【0027】
コメント入力表示120jは、閲覧者の投稿者に対するコメントを入力可能な表示領域であり、自由な意見を入力することができるようになっている。
評価確認ボタン120kは、評価入力表示120i又はコメント入力表示120jにおいて入力がなされた場合に有効となるボタンであって、有効後の選択操作により、区分けした評価ランク、入力したコメント等の評価内容を確認する確認画面(ページ)に移行するとともに、これらの評価内容の予想遊技データ公開装置90に対する送信が可能となる。
予想遊技データ公開装置90は、この評価内容(評価ランク、コメント)の受信により、投稿者別データベースにおいて投稿者(A)ごとのポイント数をプラス更新する。
このようなページ構成により、予想データを投稿者ごとに閲覧することができるとともに、閲覧者は投稿者に対して評価に応じた謝礼を付与することができるようになっている。
【0028】
次に、予想データの投稿が選択された場合、すなわち、ユーザーが送信者用通信端末80の所持者(例えば、投稿者)である場合について、
図6〜
図9を参照しながら説明する。
図2(b)に示す選択画面102において、予想データの投稿が選択されると、
図6(a)に示すような予想データを投稿可能なページに移行する。
このページは、複数の選択項目を有するメニュー表示領域130と、データ表示領域140とを有し、選択された項目に対応した詳細なデータがデータ表示領域140に表示されるようになっている。
メニュー表示領域130には、予想対象となる遊技機10を絞込むための検索キーとして機能する、例えば、「予想遊技場選択」(遊技場A〜C)、「予想機種選択」(機種a〜c)などがグループ分け表示され、予想対象となる遊技機を、どの遊技場の何機種の何番台の遊技機とするかを選択できるようになっている。なお、各グループにおける表示順は、予想頻度が高い順にソートされている。
【0029】
例えば、「予想遊技場選択」の選択操作により、
図6(b)に示すように、ある遊技場(A)において予想対象となる遊技機10の機種を選択可能な対象機種選択ページに移行する。
このページのデータ表示領域140には、予想対象となる遊技機10の機種を、パチンコ機、スロットマシン等の遊技機の機類、遊技媒体の貸出レートごと等に区分した機種別一覧表示140aが表示される。
【0030】
さらに、対象機種選択ページから機種(例えば、遊技場Aの機種a)を選択すると、
図7(a)に示すように、当該機種に対応する予想対象遊技機を選択可能な対象遊技機選択ページに移行する。
このページのデータ表示領域140には、予想対象となる遊技機10(遊技台番号)ごとの予想データ群をそれぞれ視認可能な予想データ図表140bが表示される。
予想データ図表140bでは、特に図示しないが、所定の数値が表示された欄は入力済(投稿済)を示し、空欄は未入力(未投稿)を示すものとなっている。
また、予想データ図表140bは、予想日(yyy/mm/dd)ごとに分類されており、予想日を選択操作することで、その予想日に対応する遊技機10ごとの予想データ群が一覧表示されるようになっている。
【0031】
対象遊技機選択ページから予想対象となる遊技機10を指定可能な遊技台番号の欄(例えば、遊技場Aの機種aの2番台)を選択すると、
図7(b)に示すように、当該遊技機10に対応する予想データを入力可能な予想データ入力ページに移行する。
このページのデータ表示領域140には、波予想データ入力欄140cと、閉店時予想データ入力欄140dと、根拠コメント入力欄140eと、入力確認ボタン140fなどが表示される。
【0032】
波予想データ入力欄140cは、前述の波予想データ120eに反映される波予想データの入力欄であり、例えば、第一波〜第三波の発生の有無をそれぞれ予想してラジオボタンからなる該当欄を選択入力したり、第一波〜第三波の発生時刻をそれぞれ予想して該当欄の時間を選択入力したりすることができる。
また、波予想データ入力欄140cの他の入力例として、例えば、
図8(a)に示すように、第一波〜第三波の発生ゲーム回数をそれぞれ予想して該当欄のゲーム回数(例えば、100、350、600ゲーム回数から第一波〜第三波が発生するなど)を選択入力することもできる。さらに、
図8(b)に示すように、波予想データとして、予想日における所定時間ごとの出玉率を予想して該当欄の出玉率(例えば、開店から14時までの平均出玉率が120%など)を選択入力することもできる。
【0033】
閉店時予想データ入力欄140dは、前述の閉店時予想データ120fに反映される閉店時予想データの入力欄であり、例えば、千円ゲーム回数、差引玉数、最大出玉数、1大当り玉数、大当り回数などの閉店時の遊技データをそれぞれ予想して該当欄の数値を選択入力することができる。
【0034】
また、このような予想データの入力にあたり、所定の基準値から外れた予想データの入力が禁止されるようになっている。
例えば、予想データ入力ページが予想データ判定手段として動作することにより、入力された予想データを所定の基準値と比較して予想データの適否を判定することもできる。
具体的には、例えば、閉店時予想データ入力欄140dにおいて、大当り回数を「0回」と入力し、差引玉数が「10000玉」と入力した場合には、大当り回数が「0回」にもかかわらず、払出玉数から投入玉数を減算した差引玉数が「0玉」以上となることはあり得ないことから、このような予想データ間の整合/不整合から、予想データの適否を判定するようになっている。
また、遊技機の規則(風営法)において規定する基準値と予想データと比較することにより、予想データの適否を判定することもできる。例えば、出玉率は、規則上300%未満と定められていることからこれを超えるような出玉率に係る予想データの入力を禁止することもできる。
このような予想データの判定は、予想データ入力ページをダウンロードした送信者用通信端末80の閲覧ソフト上で実行することもできるし、後述の入力確認ボタン140fの操作に基づいて予想データを受信したときに予想遊技データ公開装置90において実行することもできる。
このような予想データの適否の判定により、適正な予想データのみを公開することができる。
【0035】
さらに、遊技データの予想にあたり、当該遊技機の過去データを閲覧することもできる。
例えば、予想データ入力ページにおいて、メニュー表示領域130の過去データ閲覧130aを選択すると、
図9に示すように、予想対象となる遊技機10に関する過去データを表示する過去データ表示ページに移行する。
このページのデータ表示領域140には、予想対象遊技機の過去データが表示され、例えば、過去7日分のスランプデータ140gと、特定日(例えば、予想日前日)のスランプデータ140hと、特定日(例えば、予想日前日)の大当り履歴データ140i(例えば、発生した大当りの種類と、それぞれの大当り間のゲーム回数とを示したデータ)とが表示される。
これにより、投稿者は、この過去データを参酌しながら予想対象遊技機の将来的な所定期間(予想日)に亘る遊技データを予想することができる。
【0036】
根拠コメント入力欄140eは、前述の根拠コメント表示120gに反映される予想の根拠を示す投稿者のコメント等の入力欄であり、自由な意見を入力することができるようになっている。
また、入力確認ボタン140fは、予想データの入力がなされた場合に有効となるボタンであって、有効後の選択操作により、入力された予想データを確認する確認画面(ページ)に移行するとともに、入力された予想データの予想遊技データ公開装置90に対する送信が可能となる。
予想遊技データ公開装置90は、予想データの受信により、遊技機別データベースにおいて遊技機ごとの予想データを投稿者別に更新するとともに、閲覧用通信端末70からの要求に基づいてダウンロード可能に記憶する。これにより、予想データの投稿が完了するようになっている。
このように予想遊技データ公開サイト100では、ある遊技機に対してある投稿者が投稿した予想データを閲覧することができるとともに、予想対象となる遊技機を指定することにより、その遊技機10の過去データを参酌しながら将来的な遊技データを予想して予想データを投稿することができるようになっている。
【0037】
また、このような予想遊技データ公開サイト100を開設する予想遊技データ公開装置90は、予想データ評価手段として動作し、将来的な所定期間に亘る遊技データを示す予想データと、当該所定期間が経過したときの当該所定期間に亘る遊技データを示す実遊技データ(過去データ)との差に基づいて予想データの的中度合いを投稿者ごとに評価する。
例えば、予想遊技データ公開装置90は、ホールコンピュータ50からある遊技機10の実遊技データ(過去データ)が送信されると、送信された遊技データを予想日とする当該遊技機10の予想データを投稿者別にすべて抽出するとともに、抽出した予想データと実遊技データとを比較しながら予想データの評価を行う。
この評価は、例えば、データの種類ごとに行われ、予想データと実遊技データとの数値的な差が±10%以内であれば10pt、±10%を超え±20%以内ならば5pt、±20%を超え±30%以内ならば2ptなどのポイント数(pt)に換算して行われ、これに応じて投稿者別データベースに記憶されるポイント数を投稿者別にプラス更新する。
前述のランキング表示120aは、このポイント(pt)数の多い順にソートした投稿者をポイント(pt)数の多い投稿者から順に並べて表示することにより、投稿者を的中度合いの高い順に並べて公開したものとなっている。
【0038】
さらに、予想遊技データ公開装置90は、投稿者別データベースに記憶される投稿者別のポイント数を所定の有価価値に換算することもできる。
例えば、予想遊技データ公開サイト100にリンクされた広告バーナーを介したアクセスに基づく広告収入を、投稿者の利益として配分することもできる。
具体的には、広告収入からサイト開設に係るシステム費用を減算した純利益を、すべての投稿者に付与されたポイント数の累計で除算して、1ptあたりの単価を算出するとともに、その単価に投稿者ごとのポイント数を乗じることにより、投稿者ごとの分配金を算出することもできる。
なお、有価価値に換算される数値は、予想データ評価手段としての動作により付与されるポイント数のみならず、予想データが閲覧された頻度を示すアクセスカウンタ数、閲覧者の評価コメントを示すコメント入力表示120jのコメント内容に応じて付与されるポイント数も含むことができる。
【0039】
以上説明したような本発明の特徴的な動作は、予想遊技データ公開装置90の記憶手段に記憶された動作手順(プログラム)からなる予想データ閲覧投稿処理、予想データ投稿処理、ポイント更新処理、配分算出処理の実行に基づいて実現される。
以下、これらの処理ついて
図10〜
図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0040】
なお、予想データ閲覧投稿処理は、予想データの閲覧と投稿とをすべて包含する主動作手順(メインプログラム)、予想データ投稿処理は、これより呼び出されて実行される副動作手順(サブルーチン)となっており、これらの動作手順によって、予想遊技データ公開方法が実現される。
予想データ閲覧投稿処理では、
図10に示すように、まず、ログイン画面101を介するユーザー情報の受信・ユーザー情報の比較照合を行う(S1)。照合一致に限り(S1−YES)、選択画面102が閲覧可能となり(S2)、それ以外は(S1−NO)、ユーザー情報の受信・比較照合が繰り返し行われる。選択画面102において、予想データの投稿が選択されると(S2−投稿)、予想データ投稿処理(
図11)を実行する。
予想データの閲覧が選択されると(S2−閲覧)、選択画面102において、予想データの閲覧が選択されると、予想データの閲覧可能なページに移行する(
図3(a)参照)。
このページにおいて、例えば、予想データ及び過去データの閲覧対象となる遊技機の絞り込みは、遊技場選択、機種選択、遊技台番号選択などの複数の検索キーの選択操作を介して行うことができる(S3)。
閲覧対象となる遊技機が決定されると、さらに、予想データ又は過去データのいずれかを閲覧するかを選択することができる(S4)。
過去データの閲覧を選択すると(S4−NO)、閲覧対象遊技機の過去データ(例えば、
図9参照)が表示される(S5:過去データの公開工程)。
予想データの閲覧を選択すると(S4−YES)、さらに、閲覧対象遊技機に対して予想データを投稿した投稿者を選択する(S6)。これにより、閲覧対象遊技機のある投稿者の予想データ(
図4(b)参照)が表示されることになる(S7:予想データの公開工程)。
ここで、評価入力表示120iにおいて、予想データの評価ランク別の区分け、コメント入力表示120jにおいて、投稿者に対するコメント入力を行うことができる。
このような評価入力の有無の判定を行い(S8)、評価入力があった場合に限り(S8−YES)、評価内容が予想遊技データ公開装置90に送信され(S9)、当該投稿者の投稿者別データベースにおいて、評価内容に応じてポイント数がプラス更新されるとともに、その投稿者のアクセスカウンタ数がプラス更新される(S10)。
【0041】
図11に示す予想データ投稿処理では、まず、選択画面102において、予想データの投稿が選択されると、予想データを投稿可能なページに移行する(
図6(a)参照)。
次に、このページにおいて、予想対象となる遊技機の絞り込みを、予想遊技場選択、予想機種選択などの複数の検索キーの選択操作を介して行う(S11)。
予想対象となる遊技機10が決定されると、例えば、その遊技機10の過去データ(
図9参照)を表示することができる(S12:過去データの公開工程)。
続いて、予想対象となる遊技機10の将来的な所定期間に亘る遊技データである予想データを、例えば、
図7(b)の予想データ入力ページから入力する(S13)。
このとき、入力された予想データを所定の基準値と比較して予想データの適否を判定し(S14)、不適正な予想データと判定されたときには(S14−不適正)、入力を受け付けず、適正なデータと判定されたときに限り(S14−適正)、予想データを受け付けるようになっている。
その後、入力確認ボタン140fの操作により移行する確認画面において所定の確定ボタンを操作することにより(S15−YES)、入力された予想データが予想遊技データ公開装置90に送信され(S16:予想データの送信工程)、遊技機別データベースにおいて遊技機ごとの予想データが投稿者別に更新されるとともに、閲覧用通信端末70からの要求に基づいてダウンロード可能に記憶する(予想データの記憶工程)。
この記憶された予想データが、
図10に示すS7において、公開されることになる(予想データの公開工程)。
【0042】
ポイント更新処理では、
図12に示すように、まず、ホールコンピュータ50からある遊技機10の実遊技データ(過去データ)を受信する(S20)。
次いで、受信した実遊技データを予想日とするその遊技機の予想データと比較して、予想データの評価を行う(S21)。この評価は、例えば、実遊技データと予想データの数値的な差が少ないほど的中度合いが高いと判定し、差に応じた(例えば、反比例した)ポイント数を投稿者に付与する(S22)。また、予想データが閲覧された場合には、その予想データを投稿した投稿者のアクセスカウンタ数に応じたポイント数を付与する(S23)。さらに、コメント入力表示120jに入力された投稿者に対する評価コメントを分析し、評価コメントに応じたポイント数を付与することもできる(S24)。
このようなポイント更新処理の実行により、投稿者の投稿意識が高まるとともに、それにより予想データの信憑性が自ずと向上することになる。
【0043】
配分算出処理は、例えば、予想遊技データ公開サイト100にリンクされた広告バーナーを介したアクセスに基づく広告収入を、投稿者の利益として配分する処理であって、
図12に示すように、まず、広告収入からサイト開設に係るシステム費用を減算した純利益を、すべての投稿者に付与された累計ポイント数で除算して、1ptあたりの配分ポイント単価を算出する(S30)。
さらに、配分ポイント単価に投稿者ごとのポイント数を乗算して、配分金を算出する(S31)。
算出した配分金は、投稿者別データベースにおいて投稿者ごとにプラス更新する。
この配分金は、予想遊技データ公開サイト100で開設又はこれよりリンクされる商品販売サイト等において利用することができる。なお、配分算出処理は、所定期間(例えば、1ヶ月)を単位として定期的に行われる。
【0044】
以上説明したように、本実施形態の予想遊技データ公開システム1及び予想遊技データ公開方法によれば、一般大衆より広く予想データを集めるとともに、集めた予想データを通信ネットワークを介して公開することにより、遊技者が多くの予想を手掛かりとしながら遊技を行う遊技機を選択することができる。
すなわち、過去の所定期間に亘る遊技データに基づいて予想される予想データは、平均値に対する高低により算出されるような単純なものではなく、当りの発生確率から生み出される専ら遊技媒体を投入する吸い込み期間と当りが連チャンする連チャン期間の織り成す出玉周期の波、スロットマシンならば天井到達による所定の当り状態(例えば、リプレイタイム)の出現などの遊技媒体の出入りに関与する種々の条件が複雑に絡み合う遊技機固有の出玉特性に左右されることから、これらを実際に体得した熟練遊技者の予想するデータを予想データとして採用したいという要望があった。
また、近年の携帯電話や通信インフラの技術発展を背景に、携帯電話回線やWiFi(Wireless Fidelity)と称される無線通信回線にそれぞれ対応可能な通信インターフェースを備え、多彩なアプリケーションを利用可能なスマートフォン等の通信端末の普及が広がりをみせており、利用者の場所を問わず容易にインターネット等の通信ネットワークにアクセスすることができる環境が整いつつある。このため、このような通信端末を利用することによって、熟練遊技者から投稿された予想データを通信ネットワークを介して閲覧することができる公衆性の高いサービスの提供が求められていた。
このような要望等に対して、本実施形態の予想遊技データ公開システム及び予想遊技データ公開方法によれば、一般大衆より広く予想データを集めるとともに、集めた予想データを通信ネットワークを介して公開することにより、遊技者が多くの予想を手掛かりとしながら遊技を行う遊技機を選択することができ、公衆性の高いサービスの提供が可能となる。
【0045】
以上、本発明の予想遊技データ公開システム及び予想遊技データ公開方法の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る予想遊技データ公開システム及び予想遊技データ公開方法は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0046】
例えば、本実施形態では、閲覧者の投稿者に対する謝礼としてポイントを付与したが、これに代えて、遊技者が遊技場に予め預け入れている貯玉を謝礼として付与することもできる。
【0047】
また、予想データの管理権限を遊技場(遊技場のユーザー情報に基づく権限)に委ねることもできる。例えば、遊技場の印象を悪くするような予想データの予想遊技データ公開サイト100からの削除、又は、そのような予想データを投稿する投稿者からの投稿権利の剥奪(ユーザー登録抹消)を行うこともできる。
【0048】
また、予想データは、遊技機の将来的な所定期間に亘る遊技データ、すなわち、遊技機の将来的な挙動を示すデータであれば足りることから、ホールコンピュータ50の集計する遊技データに対応する種類のデータ群の一部又は全部、投稿者の予想対象遊技機に対するコメント(例えば、「今後この遊技機は連チャンする」など)はもちろんのこと、閲覧者のコメント及び評価等を含めることもできる。なお、閲覧者のコメント及び評価も閲覧可能に投稿者別データベースに記憶することもできる。